JP4546368B2 - 感光性組成物、パターン形成材料、感光性積層体、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
前記パターン形成材料への露光は、マスクを用いて露光を行うことが一般に行われてきたが、近年では、生産性、解像性等の観点からデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等を用いたレーザ光によるマスクレス露光装置も盛んに研究されている。
<1> バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、増感剤、及び熱架橋剤を含んでなり、該増感剤は、極大吸収波長が340〜500nmである増感剤を2種以上含有することを特徴とする感光性組成物である。該<1>に記載の感光性組成物においては、増感剤として、極大吸収波長が340〜500nmである化合物を少なくとも2種含むことにより、405nm付近での分光感度をフラットにすることができ、レーザー発振波長のバラツキがあっても、安定した感度、パターン形成が可能となる。
<2> 増感剤は、340nm以上405nm未満の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、405nm以上500nm以下の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、を含有する前記<1>に記載の感光性組成物である。
<3> 380〜420nmの波長域に分光感度の極大値を有すると共に、400〜410nmの領域におけるパターン形成可能な最小露光量Sが210mJ/cm2以下であり、かつ該領域での最小露光量の最大値Smaxと、最小露光量の最小値Sminとが、次式、Smax/Smin≦1.2を満たす前記<1>から<2>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<4> 増感剤の極大吸収波長が、380〜420nmである前記<1>から<3>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<5> 増感剤が、縮環系化合物である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> 増感剤が、アクリドン化合物、アクリジン化合物、チオキサントン化合物及びクマリン化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<5>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<7> 増感剤の含有量が、感光性組成物の全量に対して0.1〜10質量%である前記<1>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<8> 光重合性開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ホスフィンオキシド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩及びメタロセン類から選択される少なくとも1種を含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<9> バインダーが、酸性基及び重合性基を有する化合物である前記<1>から<8>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<10> バインダーが、少なくともエポキシアクリレート化合物を含む前記<9>に記載の感光性組成物である。
<11> バインダーが、酸性基及び重合性基を有するビニル共重合体である前記<9>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<12> バインダーが、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して0.1〜1.2当量の1級アミン化合物を反応させて得られる共重合体である前記<9>から<11>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<13> 熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物にブロック剤を反応させて得られる化合物及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<12>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<14> 支持体上に前記<1>から<13>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とするパターン形成材料である。
<15> 基板上に前記<1>から<13>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とする感光性積層体である。
<16> 前記<14>に記載のパターン形成材料及び前記<15>に記載の感光性積層体の少なくともいずれかを備えており、
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層及び前記感光性積層体における感光層の少なくともいずれかの前記感光層に対して、露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。該<16>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<17> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<16>に記載のパターン形成装置である。該<17>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
<18> 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である前記<16>から<17>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<18>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<19> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<16>から<18>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<20> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<19>に記載のパターン形成装置である。
<21> 描素部が、マイクロミラーである前記<18>から<20>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<22> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<16>から<21>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<22>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<23> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<16>から<22>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<23>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<25> 基体上にパターン形成材料を積層し、露光する前記<24>に記載のパターン形成方法である。
<26> 基体が、プリント配線形成用基板である前記<25>に記載のパターン形成方法である。
<27> 基体上にパターン形成材料を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する前記<24>から<26>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<28> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<24>から<27>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<29> 露光が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行われる前記<24>から<28>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<29>に記載のパターン形成方法においては、形成するパターン形成情報に基づいて制御信号が生成され、該制御信号に応じて光が変調される。
<30> 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記<24>から<29>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<31> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記<24>から<30>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<31>に記載のパターン形成方法においては、前記光変調手段により変調した光が、前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記描素部における出射面の歪みによる収差が補正される。この結果、パターン形成材料上に結像させる像の歪みが抑制され、該パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<32> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記<24>から<30>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<32>に記載のパターン形成方法においては、前記光変調手段により変調した光が、描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズを通ることにより、歪みが大きい描素部の周辺部、特に四隅部で反射した光は集光されなくなり、集光された光が歪んでしまうことを防止できる。この結果、前記パターン形成材料への露光が高精細に露光されるため、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<34> 非球面が、トーリック面である前記<31>から<33>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<34>に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、パターン形成材料上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<35> マイクロレンズが、円形のレンズ開口形状を有する前記<32>から<34>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<36> レンズ開口形状が、そのレンズ面に遮光部を設けることにより規定される前記<32>から<35>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<37> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<24>から<36>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<37>に記載のパターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。この結果、露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<38> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<24>から<37>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<38>に記載のパターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<39> 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記<24>から<38>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<41> 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記<40>に記載のパターン形成方法である。
<42> 永久パターンが、配線パターンであり、該永久パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記<41>に記載のパターン形成方法である。
本発明の感光性組成物は、バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、増感剤、及び熱架橋剤を含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記最小露光量Sが、210mJ/cm2を超えると、パターン再現性が悪くなり、パターン形状のばらつきが大きくなることがある。
また、400〜410nmの領域での最小露光量の最大値Smaxと、最小露光量の最小値Sminとが、次式、Smax/Smin≦1.2を満たし、Smax/Smin≦1.15が好ましく、Smax/Smin≦1.1がより好ましい。
前記Smax/Sminが1.2を超えると、パターン再現性が悪くなり、パターン形状のばらつきが大きくなることがある。
前記最適現像条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、pH8〜12の現像液を、25〜40℃、0.05〜0.5MPaの圧力でスプレーして未硬化領域を完全に除去する条件などが採用される。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
このように2種以上の増感剤を用い、これらの種類、量比を適宜調整することにより、400〜410nmの領域におけるパターン形成可能な最小露光量Sが210mJ/cm2以下であり、かつ該領域での最小露光量の最大値Smaxと、最小値Sminとが、次式、Smax/Smin≦1.2を満たすように容易に制御することができる。
前記増感剤は、340nm以上405nm未満の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、405nm以上500nm以下の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、を含有することが好ましい。このような増感剤を2種以上含むことにより、感光層が340〜500nmの波長域に分光感度の極大値を有するように容易に制御することができる。
前記増感剤における極大吸収波長としては、340〜500nmであり、380〜420nmが好ましく、390〜415nmがより好ましく、395〜415nmが特に好ましい。前記極大吸収波長が340nm未満であると、400〜410nmの感度が低下し、露光プロセスに時間がかかることがあり、500nmを超えると、400〜410nmの感度が低下するだけでなく、黄色灯下の取り扱いが困難になることがある。
前記アクリドン化合物としては、例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
前記クマリン化合物としては、例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、更に、特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物、などが挙げられる。
前記チオキサントン化合物としては、例えば、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−メトキシ−チオキサントン、2−メチルチオ−チオキサントンなどが挙げられる。
また、2種の増感剤を組み合わせた場合、それらの極大吸収波長の差が3〜40nmであるのが好ましい。また、3種以上の増感剤を組み合わせた場合には、これらの中の最も長波の増感剤の極大吸収波長と最も短波の増感剤の極大吸収波長との差が少なくとも3nm以上であり、かつ、隣接する極大吸収波長同士の差が40nm未満であるのが好ましい。
前記極大吸収波長の差が3nm未満であると、増感剤を2種以上使用する効果が得られないことがあり、40nm超では、増感効果のない波長領域ができることがある。
前記増感剤と光重合開始剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せなどが挙げられる。
前記バインダーとしては、(a1)エポキシアクリレート化合物の少なくとも1種と、(a2)側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体の少なくとも1種を含み、必要に応じてその他のバインダーを含んでもよい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
前記エポキシアクリレート化合物とは、エポキシ化合物由来の骨格を有し、かつ分子中にエチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基等の酸性基を含有する化合物である。このような化合物は、例えば、多官能エポキシ化合物とカルボキシル基含有モノマーとを反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させる方法などで得られる。
また、カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー;この他、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の環状酸無水物との付加反応物;ハロゲン含有カルボン酸化合物との反応生成物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。更に、市販品としては、東亜合成化学工業(株)製のアロニックスM−5300、M−5400、M−5500及びM−5600、新中村化学工業(株)製のNKエステルCB−1及びCBX−1、共栄社油脂化学工業(株)製のHOA−MP及びHOA−MS、大阪有機化学工業(株)製のビスコート#2100などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
それぞれを順次反応させて、エポキシアクリレートを得るが、それらを反応させる比率は、多官能エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基0.8〜1.2当量、好ましくは、0.9〜1.1当量であり、多塩基酸無水物0.1〜1.0当量、好ましくは、0.3〜1.0当量である。
また、特開平5−70528号公報記載のフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート(カルボキシル基を有してはいない化合物)に前記多塩基酸無水物を付加させて得られる化合物なども本発明のエポキシアクリレートとして利用できる。
前記側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体としては、例えば、(1)酸性基を有するビニルモノマー、(2)必要に応じて後述する高分子反応に利用可能な官能基を有するビニルモノマー、及び(3)必要に応じてその他の共重合可能なビニルモノマーのビニル(共)重合で得られた(共)重合体を合成し、更に(4)該(共)重合体中の酸性基、又は高分子反応に利用可能な官能基の少なくとも1種に対して反応性を有する官能基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを高分子反応させることによって得られる。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記(2)の高分子反応に利用可能な官能基を有するビニルモノマーにおける、高分子反応に利用可能な官能基としては水酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、酸ハライド基、活性ハライド基、などが挙げられる。また前述(1)のカルボシキル基や酸無水物基も利用可能な官能基として挙げられる。
前記活性ハライド基を有するビニルモノマーとしては、例えば、クロロメチルスチレン、などが挙げられる。
これらの市販品としては、例えば、「カネカレジンAXE;鐘淵化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER) A−200;ダイセル化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER) M−200;ダイセル化学工業(株)製」、「SPCP1X、SPCP2X、SPCP3X;昭和高分子(株)製」などを用いることができる。
また、前記各モノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記モノイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、トルイルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、フェニルイソシアネート等が挙げられる。
前記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、前述の(2)に示したものと同様に、前記構造式(1)〜(9)で表される化合物が挙げられる。
これらをビニル(共)重合させることにより酸性基、酸無水物基及び必要に応じて水酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、酸ハライド基、活性ハライド基などを含有する(共)重合体が得られる。前記ビニル(共)重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従って共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマーを分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することができる。
このようにして得られた(共)重合体に対して、前記(4)として、これらの共重合体中の酸性基、及び必要に応じて水酸基、アミノ基、イソシアネート基、グリシジル基、酸ハライド基の少なくとも1種に対して反応性を有する官能基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを高分子反応させることによって得られる。
これらの高分子反応を行う場合の官能基の組合せの例としては、例えば、酸性基(カルボキシル基など)を有する共重合体とエポキシ基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体とエポキシ基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体とイソシアネート基を有するビニルモノマーの組合せ、水酸基を有する共重合体とイソシアネート基を有するビニルモノマーの組合せ、水酸基を有する共重合体と酸ハライド基を有するビニルモノマーの組合せ、アミノ基を有する共重合体と活性ハライド基を有するビニルモノマーの組合わせ、酸無水物基を有する共重合体と水酸基を有するビニルモノマーの組合せ、イソシアネート基を有する共重合体とアミノ基を有するビニルモノマーの組合せ、イソシアネート基を有する共重合体と水酸基を有するビニルモノマーの組合せ、活性ハライド基を有する共重合体とアミノ基を有するビニルモノマーの組合わせ、などが挙げられる。またこれらの組合せは2種以上を併用しても構わない。
前記その他のバインダーとしては、マレアミド酸系共重合体、その他バインダーが挙げられる。
[マレアミド酸系共重合体]
前記マレアミド酸系共重合体は、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して1級アミン化合物を1種以上反応させて得られる共重合体である。該共重合体は下記構造式(14)で表される、マレイン酸ハーフアミド構造を有するマレアミド酸ユニットBと、前記マレイン酸ハーフアミド構造を有しないユニットAと、を少なくとも含むマレアミド酸系共重合体であるのが好ましい。
前記ユニットAは1種であってもよいし、2種以上であってもよい。例えば、前記ユニットBが1種であるとすると、前記ユニットAが1種である場合には、前記マレアミド酸系共重合体が2元共重合体を意味することになり、前記ユニットAが2種である場合には、前記マレアミド酸系共重合体が3元共重合体を意味することになる。
前記ユニットAとしては、置換基を有していてもよいアリール基と、後述するビニル単量体であって、該ビニル単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃未満であるビニル単量体(c)との組合せが好適に挙げられる。
前記R10〜R15としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、アリル、n−ヘキシル、シクロへキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、メトキシエチル、フェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、ベンジル、フェネチル、ナフチル、クロロフェニルなどが挙げられる。
前記R1の具体例としては、例えば、フェニル、α−メチルフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル等のベンゼン誘導体;n−プロピルオキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニルなどが挙げられる。
前記芳香族ビニル単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の感光性組成物を用いて形成される感光層の表面硬度を高くすることができる点で、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃以上である化合物が好ましく、100℃以上である化合物がより好ましい。
前記芳香族ビニル単量体の具体例としては、例えば、スチレン(ホモポリマーのTg=100℃)、α−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=168℃)、2−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=136℃)、3−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=97℃)、4−メチルスチレン(ホモポリマーのTg=93℃)、2,4−ジメチルスチレン(ホモポリマーのTg=112℃)などのスチレン誘導体が好適に挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル単量体は、該ビニル単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が80℃未満であることが必要であり、40℃以下が好ましく、0℃以下がより好ましい。
前記ビニル単量体としては、例えば、n−プロピルアクリレート(ホモポリマーのTg=−37℃)、n−ブチルアクリレート(ホモポリマーのTg=−54℃)、ペンチルアクリレート、あるいはヘキシルアクリレート(ホモポリマーのTg=−57℃)、n−ブチルメタクリレート(ホモポリマーのTg=−24℃)、n−ヘキシルメタクリレート(ホモポリマーのTg=−5℃)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記1級アミン化合物としては、例えば、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3−フェニル−1−プロピルアミン、4−フェニル−1−ブチルアミン、5−フェニル−1−ペンチルアミン、6−フェニル−1−ヘキシルアミン、α−メチルベンジルアミン、2−メチルベンジルアミン、3−メチルベンジルアミン、4−メチルベンジルアミン、2−(p−トリル)エチルアミン、β−メチルフェネチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピルアミン、2−クロロベンジルアミン、3−クロロベンジルアミン、4−クロロベンジルアミン、2−フロロベンジルアミン、3−フロロベンジルアミン、4−フロロベンジルアミン、4−ブロモフェネチルアミン、2−(2−クロロフェニル)エチルアミン、2−(3−クロロフェニル)エチルアミン、2−(4−クロロフェニル)エチルアミン、2−(2−フロロフェニル)エチルアミン、2−(3−フロロフェニル)エチルアミン、2−(4−フロロフェニル)エチルアミン、4−フロロ−α,α−ジメチルフェネチルアミン、2−メトキシベンジルアミン、3−メトキシベンジルアミン、4−メトキシベンジルアミン、2−エトキシベンジルアミン、2−メトキシフェネチルアミン、3−メトキシフェネチルアミン、4−メトキシフェネチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、1−プロピルアミン、ブチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、アニリン、オクチルアニリン、アニシジン、4−クロルアニリン、1−ナフチルアミン、メトキシメチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2−ブトキシエチルアミン、2−シクロヘキシルオキシエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミンなどが挙げられる。これらの中でも、ベンジルアミン、フェネチルアミンが特に好ましい。
前記1級アミン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他バインダーとしては、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体以外に、特開2003−131379号公報に開示されたアリルメタクリレート/メタクリル酸の二元共重合体、あるいはアリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸の三元共重合体などの少なくとも1つのアルケニル基とカルボキシル基を有するビニル共重合体も用いることができる。
前記ビニル共重合体の分子量は3,000〜300,000が好ましく、8,000〜150,000がより好ましい。該分子量が3,000未満であると、後述する感光層の硬化後において、膜質が脆くなり、表面硬度が劣化することがあり、300,000を超えると、前記感光性組成物の加熱積層時の流動性が低くなり、適切なラミネート性の確保が困難になることがあり、また、現像性が悪化することがある。
前記ポリアミド(イミド)、あるいは、ポリイミド前駆体などのバインダーの分子量は、3,000〜500,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。該分子量が3,000未満であると、感光層表面のタック性が強くなることがあり、後述する感光層の硬化後において、膜質が脆くなる、あるいは、表面硬度が劣化することがあり、500,000を超えると、現像性が劣化することがある。
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができ、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能であり、例えば、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物とアクリドン誘導体などの増感剤との組合せ、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができる。
前記1分子中に少なくとも2つのオキシラン環を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000、ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば、低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業製」等)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α―メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
これらの中でも、下記構造式(I)で表されるビスフェノール化合物、及びこれとエピクロロフドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及び下記構造式(II)で表されるフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
前記エポキシ化合物、前記オキセタン化合物、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量としては、通常0.01〜15質量%である。
前記イソシアネート基ブロック剤としては、アルコール類(例えば、イソプロパノール、tert.−ブタノール等)、ラクタム類(例えば、ε−カプロラクタム等)、フェノール類(例えば、フェノール、クレゾール、p−tert.−ブチルフェノール、p−sec.−ブチルフェノール、p−sec.−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等)、複素環式ヒドロキシル化合物(例えば、3−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン等)、活性メチレン化合物(例えば、ジアルキルマロネート、メチルエチルケトキシム、アセチルアセトン、アルキルアセトアセテートオキシム、アセトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等)などが挙げられる。これらの他、特開平6−295060号公報記載の分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合及び少なくとも1つのブロックイソシアネート基のいずれかを有する化合物などを用いることができる。
前記その他の成分としては、例えば、熱硬化促進剤、重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、体質顔料、などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする感光性組成物あるいは後述するパターン形成材料の安定性、写真性、膜物性などの性質を調整することができる。
前記エポキシ化合物の熱硬化を促進するため、熱硬化促進剤を配合することができる。前記熱硬化促進剤としては、例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩化合物;ジメチルアミン等でブロックされたブロックイソシアネート化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩;トリフェニルホスフィン等のリン化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン化合物;2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体;などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記熱硬化促進剤としては、前記エポキシ化合物の熱硬化を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記熱重合禁止剤は、前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、フェノキサジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて、公知の染料の中から、適宜選択した染料を使用することができる。
前記感光性組成物には、必要に応じて、永久パターンの表面硬度の向上、あるいは線膨張係数を低く抑えること、あるいは、硬化膜自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることを目的として、無機顔料や有機微粒子を添加することができる。
前記無機顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記無機顔料の平均粒径は、10μm未満が好ましく、3μm以下がより好ましい。該平均粒径が10μm以上であると、光錯乱により解像度が劣化することがある。
前記有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂などが挙げられる。また、平均粒径1〜5μm、吸油量100〜200m2/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子などを用いることができる。
各層間の密着性、又は感光層と基材との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
前記パターン形成材料の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記バインダー、重合性化合物、増感剤、光重合開始剤及び熱架橋剤を含み、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含む感光性組成物を用いて得られた感光層を少なくとも有する。
[感光層]
前記感光層の形成方法としては、第1の態様として、前記感光性組成物を後述の基材の表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、前記感光性組成物を後述の支持体上などに塗布し、乾燥することで作製した感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層する方法が挙げられる。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記感光性フィルムは、少なくとも支持体と、感光層とを有してなり、好ましくは保護フィルムを有してなり、更に必要に応じて、クッション層、酸素遮断層(PC層)などのその他の層を有してなる。
前記感光性フィルムの形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、前記感光層、前記保護膜フィルムをこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記PC層、前記感光層、前記保護フィルムをこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記クッション層、前記PC層、前記感光層、前記保護フィルムをこの順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記感光性フィルムにおける感光層は、前記感光性組成物により形成される。
前記感光層の前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記支持体上に積層される。
前記パターン形成材料は、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよい。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
また、前記感光層、前記支持体、前記保護フィルムの他に、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を有してもよい。
前記クッション層は、常温ではタック性が無く、真空及び加熱条件で積層した場合に溶融し、流動する層である。
前記PC層は、通常ポリビニルアルコールを主成分として形成された0.5〜5μm程度の被膜である。
本発明のパターン形成材料を用いてパターン形成を行う際には、該パターン形成材料の感光層を基材上へ積層して積層体を形成する。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
特に、前記感光性フィルムは、該フィルムの厚みが均一であるため、パターンの形成に際し、前記基材への積層がより精細に行われる。
本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えており、光照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
なお、本発明の前記パターン形成装置は、本発明の前記パターン形成方法の説明を通じて明らかにする。
前記露光工程は、本発明のパターン形成材料における感光層に対し、露光を行う工程である。本発明の前記パターン形成材料については上述の通りである。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、15〜180℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.1〜1.0MPaが好ましく、0.2〜0.8MPaがより好ましい。
前記光変調手段としては、光を変調することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、n個の描素部を有することが好ましい。
前記n個の描素部を有する光変調手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、空間光変調素子が好ましい。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
DMD50は図1に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であることが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58によりパターン形成材料150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、パターン形成材料150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、パターン形成材料150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、パターン形成材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図7に示すように、シート状のパターン形成材料150を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2次元状に配列していることが好ましく、格子状に配列していることがより好ましい。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ(以下、「合波レーザ」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、400nm〜450nmが特に好ましい。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
前記露光は、前記変調させた光を、マイクロレンズアレイを通して行うことが好ましく、更にアパーチャアレイ、結像光学系等などを通して行ってもよい。
ここで、図14に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
本例のマイクロレンズアレイは、図42に示すように、前記描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズを配列してなる。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
下記表1に基本レンズデータを示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
前記現像工程は、前記露光工程により前記感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成されたパターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分間が好ましく、15〜60分間がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
即ち、前記現像工程により、前記パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層によるパターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)としての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
<感光性組成物の調製>
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製した。なお、分散溶媒としてメチルエチルケトンを用い、固形分濃度を55質量%として調製した。分散は、ビーズミルを用いて行い、得られた分散液は、粒ゲージにより凝集が無いことを確認した。
・硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30) 33.4質量部
・下記構造式(A)で表されるエポキシアクリレート化合物(バインダー)
20.0質量部
・SPCP2X(昭和高分子社製、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及びカルボキシル基を有するビニル共重合体) 20.0質量部
・YX−4000(ジャパンエポキシレンジ社製、エポキシ樹脂) 15.7質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 16.0質量部
・2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール 3.41質量部
・N−メチルアクリドン 0.06質量部
・10−N−ブチル−2−クロロアクリドン 0.10質量部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.056質量部
・ジシアンジアミド 0.77質量部
・2MA−OK(四国化成工業(株)製)*1 0.47質量部
*1:2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物(四国化成工業(株)製)
得られた感光性組成物溶液を、前記支持体としての厚み20μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、塗布し、乾燥させて、膜厚35μmの感光層を形成した。次いで、該感光層の上に、前記保護フィルムとして厚み12μmのポリプロピレンフィルムをラミネートで積層し、感光性フィルムを作製した。
−積層体の調製−
次に、前記基体として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅の厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(名機製作所製、MVLP500)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。圧着条件は、圧着温度90℃、圧着圧力0.4MPa、ラミネート速度1m/分とした。
基体として銅張積層板(配線形成をしていないもの)を用いる以外は、前記積層体の調製と同様にして積層体を調製した。この積層体に、光の波長が350〜700nmの範囲内で、一定の波長の光を、0.1mJ/cm2から21/2倍間隔で300mJ/cm2まで光エネルギー量を変化させて照射し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記感光性フィルムからポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、前記感光層の全面に、炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて60秒間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、照射した光の波長ごとに、光エネルギー量における硬化領域の高さを測定した。前記高さから、パターン形成可能な光エネルギー量を算出し、横軸に各波長、縦軸に前記光得エネルギー量の逆数をプロットし、分光感度曲線を得た。この結果、前記感光層は、403nmの波長に分光感度の極大値を有することがわかった。なお、前記光エネルギー量は、キセノンランプから分光した光を用いて測定した。結果を表3に示す。
前記分光感度の測定において、400〜410nmの波長領域における前記硬化領域の厚みが35μmとなったときの前記光エネルギー量を、パターン形成可能な最小露光量とした。
また、400〜410nmの波長領域における最小露光量の最大値Smaxと、最小値Sminとを求め、Smax/Sminを算出した。結果を表4に示す。
前記積層体を室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置の前記露光ヘッド8個で、各露光ヘッドでパターン底部において幅50μm×長さ300μmの穴部が形成されるパターンが得られるように照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。この際の各波長における露光量は、前記分光感度の測定で得られた405nmの波長に対応する前記光の最小エネルギーである。
これを前述の様に現像処理を行い、未硬化の領域を溶解除去した。得られたパターンを電子顕微鏡で観察し、各ヘッドにより露光された8領域について形成されたパターン底部における幅を測定し、この幅の最大値と最小値の差を求めた。結果を表3に示す。
前記調製した積層体における感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、以下に説明するパターン形成装置を用いて、波長が405nmのレーザ光を、直径の異なる穴部が形成されるパターンが得られるように照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。
前記光照射手段として図27〜32に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段として図4に示す主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD50と、図13に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ474をアレイ状に配列したマイクロレンズアレイ472及び該マイクロレンズアレイを通した光を前記感光層に結像する光学系480、482とを有するパターン形成装置を用いた。
まず、DMD50の前記描素部としてのマイクロレンズ474の出射面における歪みを補正するため、該出射面の歪みを測定した。結果を図14に示した。図14においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお、同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示した。
室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、アルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にて60秒間シャワー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。その後、水洗し、乾燥させ、永久パターンを形成した。
前記永久パターンが形成された積層体の全面に対して、160℃で30分間、加熱処理を施し、永久パターンの表面を硬化し、膜強度を高めた。該永久パターンを目視で観察したところ、永久パターンの表面に気泡は認められなかった。
また、前記永久パターン形成済みのプリント配線基板に対して、常法に従い金メッキを行った後、水溶性フラックス処理を行った。次いで、260℃に設定された半田槽に5秒間にわたって、3回浸漬し、フラックスを水洗で除去した。そして、該フラックス 除去後の永久パターンについて、JIS K−5400に基づいて、鉛筆硬度を測定した。
その結果、鉛筆硬度は5H以上であった。目視観察を行ったところ、前記永久パターンにおける硬化膜の剥がれ、ふくれ、変色は認められなかった。
実施例1において、N−メチルアクリドン0.06質量部及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部を、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.03質量部及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.13質量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、前記構造式(A)で表されるエポキシアクリレートを、下記構造式(B)で表されるビスフェノールF型エポキシアクリレート化合物とし、SPCP2Xをベンジルメタクリレート/メタアクリル酸/アリルメタクリレート共重合体(モル比24/28/48)に変更し、N−メチルアクリドン0.06質量部及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部を、N−メチルアクリドン0.10質量部及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.06質量部とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感光性フィルムを作製した。
実施例1において、N−メチルアクリドン0.06質量部、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部の代わりに、10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.09質量部、及び2,4−ジエチルチオキサントン0.05質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドン0.06質量部、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部の代わりに7-ジエチルアミノ−4−メチルクマリン0.03質量部、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.13質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドンの代わりに9−フェニルアクリジンを使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドン0.06質量部、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部の代わりに2,4−ジエチルチオキサントン0.04質量部、及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン0.12質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例7の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1のN−メチルアクリドン0.06質量部、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.10質量部の代わりに7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン0.06質量部、及び7−ジメチルアミノ−4−トリフルオロメチルクマリン0.10質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例8の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、N−メチルアクリドン、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドンの変わりに、IRUGACURE369 5.8質量部とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の感光性フィルムを調製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドン、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドンの変わりに、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.09質量部とした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドン、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドンの変わりに、N−メチルアクリドン0.17質量部とした以外は、実施例1と同様にして、参考例1の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、N−メチルアクリドン、及び10−N−ブチル−2−クロロアクリドンの変わりに、10−N−ブチル−2−クロロアクリドン0.17質量部とした以外は、実施例1と同様にして、参考例2の感光性フィルムを作製した。
得られた感光性フィルムを用い、実施例1と同様にして、永久パターンを形成し、分光感度の最大値の波長、Smax、Smin、Smax/Smin、及び形成されるパターンのばらつきを評価した。結果を表3に示す。
本発明のパターン形成装置及びパターン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料及び感光性積層体を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができる。
10 ヒートブロック
11〜17 コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31 マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
55a’ マイクロレンズ
55a” マイクロレンズ
56 被露光面(走査面)
55a マイクロレンズ
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
71 集光レンズ
72 ロッドインテグレータ
73 プリズムペア
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャビティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 パターン形成材料
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
255 マイクロレンズアレイ
255a マイクロレンズ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
355 マイクロレンズアレイ
355a マイクロレンズ
454 レンズ系
455 マイクロレンズアレイ
455a マイクロレンズ
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
474 マイクロレンズ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
555 マイクロレンズアレイ
555a マイクロレンズ
655 マイクロレンズアレイ
655a マイクロレンズ
755 マイクロレンズアレイ
755a マイクロレンズ
855 マイクロレンズアレイ
855a マイクロレンズ
Claims (22)
- バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、増感剤、及び熱架橋剤を含んでなり、
該増感剤は、極大吸収波長が380〜420nmである増感剤を2種以上含有することを特徴とする感光性組成物。 - 増感剤は、380nm以上405nm未満の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、405nm以上420nm以下の波長域に極大吸収波長を有する増感剤を少なくとも1種と、を含有する請求項1に記載の感光性組成物。
- 380〜420nmの波長域に分光感度の極大値を有すると共に、400〜410nmの領域におけるパターン形成可能な最小露光量Sが210mJ/cm2以下であり、かつ該領域での最小露光量の最大値Smaxと、最小露光量の最小値Sminとが、次式、Smax/Smin≦1.2を満たす請求項1から2のいずれかに記載の感光性組成物。
- 増感剤が、縮環系化合物である請求項1から3のいずれかに記載の感光性組成物。
- 増感剤が、アクリドン化合物、アクリジン化合物、チオキサントン化合物及びクマリン化合物から選択される少なくとも1種である請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物。
- 増感剤の含有量が、感光性組成物の全量に対して0.1〜10質量%である請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物。
- 光重合性開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ホスフィンオキシド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩及びメタロセン類から選択される少なくとも1種を含む請求項1から6のいずれかに記載の感光性組成物。
- バインダーが、酸性基及び重合性基を有する化合物である請求項1から7のいずれかに記載の感光性組成物。
- バインダーが、少なくともエポキシアクリレート化合物を含む請求項8に記載の感光性組成物。
- バインダーが、酸性基及び重合性基を有するビニル共重合体である請求項8から9のいずれかに記載の感光性組成物。
- バインダーが、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して0.1〜1.2当量の1級アミン化合物を反応させて得られる共重合体である請求項8から10のいずれかに記載の感光性組成物。
- 熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物にブロック剤を反応させて得られる化合物及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である請求項1から11のいずれかに記載の感光性組成物。
- 支持体上に請求項1から12のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とするパターン形成材料。
- 基板上に請求項1から12のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とする感光性積層体。
- 請求項13に記載のパターン形成材料及び請求項14に記載の感光性積層体の少なくともいずれかを備えており、
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層及び前記感光性積層体における感光層の少なくともいずれかの前記感光層に対して、露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項13に記載のパターン形成材料における感光層及び請求項14に記載の感光性積層体における感光層の少なくともいずれかの前記感光層に対し、露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる請求項15から16のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる請求項15から16のいずれかに記載のパターン形成方法。
- マイクロレンズが、描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有する請求項18に記載のパターン形成方法。
- 非球面が、トーリック面である請求項17から19のいずれかに記載のパターン形成方法。
- マイクロレンズが、円形のレンズ開口形状を有する請求項18から20のいずれかに記載のパターン形成方法。
- レンズ開口形状が、そのレンズ面に遮光部を設けることにより規定される請求項18から21のいずれかに記載のパターン形成方法。
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