JP2005311305A - 永久パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、パッケージ基板を含むプリント配線基板分野における永久パターン(絶縁膜、ソルダーレジストパターンなどの保護膜)を高精細に、かつ、効率よく形成可能な永久パターン形成方法の提供。
【解決手段】 バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含む感光性組成物を用いて基材の表面に感光層を形成した後、該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法である。該非球面は、トーリック面であるのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空間光変調素子などの光変調手段により変調された光を感光層上に結像させて、該感光層を露光し、パッケージ基板を含むプリント配線基板分野、あるいは、半導体分野における高精細な永久パターン(層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン等の保護膜)を効率よく形成する永久パターン形成方法に関する。
空間光変調素子などで変調された光を結像光学系に通し、この光による像を所定の感光層上に結像して該感光層を露光する露光装置が公知となっている。該露光装置は、基本的に、照射された光を各々制御信号に応じて変調する多数の描素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、該空間光変調素子に光を照射する光源と、該空間光変調素子により変調された光による像を感光層上に結像する結像光学系とを備えてなるものである(非特許文献1及び特許文献1参照)。
前記空間光変調素子としては、例えば、液晶表示素子(LCD)、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)などが挙げられ、該DMDは、前記描素部として制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数のマイクロミラーをシリコンなどの半導体基板上に2次元状に配列させてなるミラーデバイスである。
前記露光装置の使用においては、感光層に投影する像を拡大したいという要求が伴うことも多く、その際には前記結像光学系として拡大結像光学系が用いられる。しかし、この場合、前記空間光変調素子を経た光をただ前記拡大結像光学系に通しただけでは、前記空間光変調素子における各描素部からの光束が拡大して、投影されたらパターンにおいて描素サイズが大きくなり、描素の鮮鋭度が低下してしまうという問題がある。
そこで、前記特許文献1にも記載されているように、前記空間光変調素子で変調された光の光路に第1の結像光学系を配し、該第1の結像光学系による結像面には空間光変調素子の各描素部にそれぞれ対応するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイを配置し、該マイクロレンズアレイを通過した光の光路には、変調された光による像を感光層やスクリーン上に結像する第2の結像光学系を配置して、これら第1及び第2の結像光学系により像を拡大投影することが提案されている。この提案では、感光層やスクリーン上に投影される像のサイズは拡大される一方、前記空間光変調素子の各描素部からの光はマイクロレンズアレイの各マイクロレンズによって集光されるので、投影される像における描素サイズ(スポットサイズ)は絞られて小さく保たれ、像の鮮鋭度も高く保つことができる。
一方、前記空間光変調素子としてDMDを用い、該DMDとマイクロレンズアレイとを組合せてなる露光装置が提案されている(特許文献2参照)。また、同種の露光装置において、前記マイクロレンズアレイの後側に該マイクロレンズアレイの各マイクロレンズに対応した開口(アパーチャ)を有する開口板を配置して、対応する前記マイクロレンズを経た光のみが前記開口を通過するようにした露光装置が提案されている(特許文献3参照)。これらの場合、前記開口板の各開口に、それと対応しない隣接のマイクロレンズからの光の入射を防止することにより、消光比が高められる。
しかし、これらの提案では、前記マイクロレンズアレイの各マイクロレンズにより集光した光を用いて前記感光層上に結像させた像が歪んでしまうという問題がある。この問題は、特に空間光変調素子として前記DMDを用いた場合に顕著に認められるものである。
したがって、前記感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、保護膜、絶縁膜などの永久パターンを高精細に、かつ、効率よく形成可能な永久パターン形成方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
特開2004−1244号公報 特開2001−305663号公報 特表2001−500628号公報 石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74-79
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、パッケージ基板を含むプリント配線基板分野における永久パターン(層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン等の保護膜)を高精細に、かつ、効率よく形成可能な永久パターン形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含む感光性組成物を用いて基材の表面に感光層を形成した後、該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法である。該<1>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。該光変調手段における前記n個の描素部が、前記光照射手段からの光を受光し、放射することにより、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が、前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記描素部における出射面の歪みによる収差が補正され、前記感光層上に結像させる像の歪みが抑制される。その結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、高精細な永久パターンが形成される。
<2> バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含む感光性組成物を用いて基材の表面に感光層を形成した後、該感光層に対し、
光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズアレイを通して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法である。該<2>に記載のパターン形成方法においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。該光照射手段における前記n個の描素部が、前記光照射手段からの光を受光し、放射することにより、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が、描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズアレイを通ることにより、歪みが大きい描素部の周辺部、特に四隅部で反射した光は集光されなくなり、集光された光が歪んでしまうことを防止できる。この結果、前記パターン形成材料への露光が高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<3> マイクロアレイレンズが、描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有する前記<2>に記載の永久パターン形成方法である。該<3>のパターン形成方法においては、前記光変調手段により変調した光が、前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記描素部における出射面の歪みによる収差が補正され、前記パターン形成材料上に結像させる像の歪みが抑制される。この結果、前記パターン形成材料への露光が高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<4> 感光層の形成が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<4>に記載の永久パターン形成方法においては、前記感光性組成物が前記基材の表面に塗布され、乾燥される。その結果、前記感光層が前記基材上に形成される。
<5> 感光層の形成が、支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層とを有する感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層することにより行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<5>に記載の永久パターン形成方法においては、前記支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層とを有する前記感光性フィルムが、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において前記基材の表面に積層される。その結果、前記感光層が前記基材上に形成される。
<6> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<5>に記載の永久パターン形成方法である。
<7> 支持体が、長尺状である前記<5>から<6>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<8> 感光性フィルムが、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<5>から<7>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<9> 感光性フィルムが、感光層上に保護フィルムを有してなる前記<5>から<8>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<10> 感光層の厚みが、3〜100μmである前記<1>から<9>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<11> 基材が、配線形成済みのプリント配線基板である前記<1>から<10>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<11>に記載の永久パターン形成方法においては、前記基材が配線形成済みのプリント配線基板であるので、該永久パターン形成方法を利用することにより、半導体や部品の多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの高密度実装が可能である。
<12> 非球面が、トーリック面である前記<1>から<11>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<12>に記載の永久パターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、前記感光層上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。その結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、高精細な永久パターンが形成される。
<13> マイクロアレイレンズが、円形のレンズ開口形状を有する前記<2>から<12>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<14> レンズ開口形状が、そのレンズ面に遮光部を設けることにより規定される前記<2>から<13>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<15> 光変調手段が、n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能である前記<1>から<14>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<15>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<16> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<1>から<15>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<17> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<16>に記載の永久パターン形成方法である。
<18> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<1>から<17>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<18>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。その結果、露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<19> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<1>から<18>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<19>に記載の永久パターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。
<20> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<1>から<19>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<20>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<21> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<1>から<20>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<21>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段により、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファーバーに結合可能とすることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<22> レーザ光の波長が395〜415nmである前記<21>に記載の永久パターン形成方法である。
<23> 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う前記<1>から<22>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<23>に記載の永久パターン形成方法においては、現像が行われた後、前記感光層に対して前記硬化処理が行われる。その結果、前記感光層の硬化領域の膜強度が高められる。
<24> 硬化処理が、全面露光処理及び120〜200℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである前記<23>に記載の永久パターン形成方法である。該<24>に記載の永久パターン形成方法では、前記全面露光処理において、前記感光性組成物中の樹脂の硬化が促進される。また、前記温度条件で行われる全面加熱処理において、硬化膜の膜強度が高められる。
<25> 保護膜及び層間絶縁膜の少なくともいずれかを形成する前記<1>から<24>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<25>に記載の永久パターン形成方法では、保護膜及び層間絶縁膜の少なくともいずれかが形成されるので、該膜の有する絶縁性、耐熱性などにより、配線が外部からの衝撃や曲げなどから保護される。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、パッケージ基板を含むプリント配線基板分野における永久パターン(層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン等の保護膜)を高精細に、かつ、効率よく形成可能な永久パターン形成方法を提供することができる。
(永久パターン形成方法)
本発明の永久パターン形成方法は、露光工程と現像工程とを少なくとも含み、好ましくは硬化処理工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
〔露光工程〕
前記露光工程は、感光層に対し、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光を行う工程である。
−光変調手段−
前記光変調手段としては、n個の描素部を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空間光変調素子などが好適に挙げられる。
前記空間光変調素子としては、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)、液晶光シャッタ(FLC)などが挙げられ、これらの中でもDMDが好適に挙げられる。
以下、前記光変調手段の一例について図面を参照しながら説明する。
DMD50は図1に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図2(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図2(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、パターン情報に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図1に示すように制御することによって、DMD50に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお、図2には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された前記コントローラ302によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
また、DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度θ(例えば、0.1°〜5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図3(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビーム)53の走査軌跡を示し、図3(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光ビーム53の走査軌跡を示している。
DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば、1024個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば、756組)配列されているが、図3(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム53の走査軌跡(走査線)のピッチPが、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチPより狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅Wと、DMD50を傾斜させない場合の走査幅Wとは略同一である。
次に、前記光変調手段における変調速度を速くさせる方法(以下「高速変調」と称する)について説明する。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であるのが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
以下、前記高速変調について図面を参照しながら更に説明する。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光層150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、感光層150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光層150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光層150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
なお本例では、図4(A)及び(B)に示すように、DMD50には、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に768組配列されているが、本例では、コントローラ302(図12参照)により一部のマイクロミラー列(例えば、1024個×256列)だけが駆動するように制御がなされる。
この場合、図4(A)に示すようにDMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図4(B)に示すように、DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動させる露光方式の場合には、副走査方向の描素を全部使用する必要はない。
スキャナ162による感光層150の副走査が終了し、センサ164で感光層150の後端が検出されると、ステージ152は、ステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
例えば、768組のマイクロミラー列の内、384組だけ使用する場合には、768組全部使用する場合と比較すると1ライン当り2倍速く変調することができる。また、768組のマイクロミラー列の内、256組だけ使用する場合には、768組全部使用する場合と比較すると1ライン当り3倍速く変調することができる。
以上説明した通り、本発明の永久パターン形成方法によれば、主走査方向にマイクロミラーが1,024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列されたDMDを備えているが、コントローラにより一部のマイクロミラー列だけが駆動されるように制御することにより、全部のマイクロミラー列を駆動する場合に比べて、1ライン当りの変調速度が速くなる。
また、DMDのマイクロミラーを部分的に駆動する例について説明したが、所定方向に対応する方向の長さが前記所定方向と交差する方向の長さより長い基板上に、各々制御信号に応じて反射面の角度が変更可能な多数のマイクロミラーが2次元状に配列された細長いDMDを用いても、反射面の角度を制御するマイクロミラーの個数が少なくなるので、同様に変調速度を速くすることができる。
また、前記露光の方法として、露光光と前記感光層とを相対的に移動しながら行うのが好ましく、この場合、前記高速変調と併用するのが好ましい。これにより、短時間で高速の露光を行うことができる。
その他、図5に示すように、スキャナ162によるX方向への1回の走査で感光層150の全面を露光してもよく、図6(A)及び(B)に示すように、スキャナ162により感光層150をX方向へ走査した後、スキャナ162をY方向に1ステップ移動し、X方向へ走査を行うというように、走査と移動を繰り返して、複数回の走査で感光層150の全面を露光するようにしてもよい。なお、この例では、スキャナ162は18個の露光ヘッド166を備えている。なお、露光ヘッドは、前記光照射手段と前記光変調手段とを少なくとも有する。
前記露光は、前記感光層の一部の領域に対してされることにより該一部の領域が硬化され、後述の現像工程において、前記硬化させた一部の領域以外の未硬化領域が除去され、永久パターンが形成される。
次に、前記光変調手段を含むパターン形成装置の一例について図面を参照しながら説明する。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図7に示すように、感光層150を有するシート状の感光性フィルムを表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側には感光層150の先端及び後端を検知する複数(例えば、2個)の検知センサ164が設けられている。スキャナ162及び検知センサ164は、ゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ162及び検知センサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
スキャナ162は、図8及び図9(B)に示すように、m行n列(例えば、3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば、14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、感光層150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置した。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
露光ヘッド166による露光エリア168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。従って、ステージ152の移動に伴い、感光層150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
また、図9(A)及び(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が副走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本例では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
露光ヘッド16611〜166mn各々は、図10及び図11に示すように、入射された光ビームをパターン情報に応じて前記光変調手段(各描素毎に変調する空間光変調素子)として、米国テキサス・インスツルメンツ社製のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。DMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた前記コントローラ302(図12参照)に接続されている。このコントローラ302のデータ処理部では、入力されたパターン情報に基づいて、露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、パターン情報処理部で生成した制御信号に基づいて、露光ヘッド166毎にDMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御については後述する。
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、レンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。なお、図10では、レンズ系67を概略的に示してある。
レンズ系67は、図11に詳しく示すように、ファイバアレイ光源66から出射した照明光としてのレーザ光Bを集光する集光レンズ71、集光レンズ71を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータという)72、及びロッドインテグレータ72の前方つまりミラー69側に配置された結像レンズ74から構成されている。集光レンズ71、ロッドインテグレータ72及び結像レンズ74は、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD50に入射させる。このロッドインテグレータ72の形状や作用については、後に詳しく説明する。
レンズ系67から出射したレーザ光Bはミラー69で反射し、TIR(全反射)プリズム70を介してDMD50に照射される。なお、図10では、このTIRプリズム70は省略してある。
また、DMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光Bを、パターン形成材料150上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51は、図10では概略的に示してあるが、図11に詳細を示すように、レンズ系52,54からなる第1結像光学系と、レンズ系57,58からなる第2結像光学系と、これらの結像光学系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ55と、アパーチャアレイ59とから構成されている。
マイクロレンズアレイ55は、DMD50の各描素に対応する多数のマイクロレンズ55aが2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するようにDMD50の1024個×768列のマイクロミラーのうち1024個×256列だけが駆動されるので、それに対応させてマイクロレンズ55aは1024個×256列配置されている。またマイクロレンズ55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも41μmである。このマイクロレンズ55aは、一例として焦点距離が0.19mm、NA(開口数)が0.11で、光学ガラスBK7から形成されている。なおマイクロレンズ55aの形状については、後に詳しく説明する。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
また、アパーチャアレイ59は、マイクロレンズアレイ55の各マイクロレンズ55aに対応する多数のアパーチャ(開口)59aが形成されてなるものである。アパーチャ59aの径は、例えば、10μmである。
前記第1結像光学系は、DMD50による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55上に結像する。そして、前記第2結像光学系は、マイクロレンズアレイ55を経た像を1.6倍に拡大して感光層150上に結像、投影する。したがって全体では、DMD50による像が4.8倍に拡大して感光層150上に結像、投影されることになる。
なお、前記第2結像光学系と感光層150との間にプリズムペア73が配設され、このプリズムペア73を図11中で上下方向に移動させることにより、感光層150上における像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、感光層150は矢印F方向に副走査送りされる。
前記描素部としては、前記光照射手段からの光を受光し出射することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、本発明の永久パターン形成方法により形成される永久パターンが画像パターンである場合には、画素であり、前記光変調手段がDMDを含む場合にはマイクロミラーである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2次元状に配列していることが好ましく、格子状に配列していることがより好ましい。
−マイクロレンズアレイ−
前記マイクロレンズアレイとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズアレイ、前記描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズアレイが、好適に挙げられる。
前記非球面としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トーリック面が好ましい。
以下、前記マイクロレンズアレイ、前記アパーチャアレイ、及び前記結像光学系などについて図面を参照しながら説明する。
図13(A)は、DMD50、DMD50にレーザ光を照射する光照射手段144、DMD50で反射されたレーザ光を拡大して結像するレンズ系(結像光学系)454、458、DMD50の各描素部に対応して多数のマイクロレンズ474が配置されたマイクロレンズアレイ472、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズに対応して多数のアパーチャ478が設けられたアパーチャアレイ476、アパーチャを通過したレーザ光を被露光面56に結像するレンズ系(結像光学系)480、482で構成される露光ヘッドを表す。
ここで図14に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお、同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
図14及び図15に示した通り、マイクロミラー62の反射面には歪みが存在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、1つの対角線方向(y方向)の歪みが、別の対角線方向(x方向)の歪みよりも大きくなっている。このため、マイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aで集光されたレーザ光Bの集光位置における形状が歪むという問題が発生し得る。
本発明の永久パターン形成方法においては前記問題を防止するために、マイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aが、従来とは異なる特殊な形状とされている。以下、その点について詳しく説明する。
図16の(A)及び(B)はそれぞれ、マイクロレンズアレイ55全体の正面形状及び側面形状を詳しく示すものである。これらの図にはマイクロレンズアレイ55の各部の寸法も記入してあり、それらの単位はmmである。本発明の永久パターン形成方法では、先に図4を参照して説明したようにDMD50の1024個×256列のマイクロミラー62が駆動されるものであり、それに対応させてマイクロレンズアレイ55は、横方向に1024個並んだマイクロレンズ55aの列を縦方向に256列並設して構成されている。なお、同図(A)では、マイクロレンズアレイ55の並び順を横方向についてはjで、縦方向についてはkで示している。
また、図17の(A)及び(B)はそれぞれ、マイクロレンズアレイ55における1つのマイクロレンズ55aの正面形状及び側面形状を示すものである。なお、同図(A)には、マイクロレンズ55aの等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ55aの光出射側の端面は、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされている。より具体的には、マイクロレンズ55aはトーリックレンズとされており、上記x方向に光学的に対応する方向の曲率半径Rx=−0.125mm、上記y方向に対応する方向の曲率半径Ry=−0.1mmである。
したがって、上記x方向及びy方向に平行な断面内におけるレーザ光Bの集光状態は、概略、それぞれ図18の(A)及び(B)に示す通りとなる。つまり、x方向に平行な断面内とy方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ55aの曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなっている。
マイクロレンズ55aを前記形状とした場合の、該マイクロレンズ55aの集光位置(焦点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図19a、b、c、及びdに示す。また比較のために、マイクロレンズ55aが曲率半径Rx=Ry=−0.1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレーションを行った結果を図20a、b、c及びdに示す。なお、各図におけるzの値は、マイクロレンズ55aのピント方向の評価位置を、マイクロレンズ55aのビーム出射面からの距離で示している。
また、前記シミュレーションに用いたマイクロレンズ55aの面形状は、下記計算式で計算される。
ただし、前記計算式において、Cxは、x方向の曲率(=1/Rx)を意味し、Cyは、y方向の曲率(=1/Ry)を意味し、Xは、x方向に関するレンズ光軸Oからの距離を意味し、Yは、y方向に関するレンズ光軸Oからの距離を意味する。
図19a〜dと図20a〜dとを比較すると明らかなように、本発明の永久パターン形成方法ではマイクロレンズ55aを、y方向に平行な断面内の焦点距離がx方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズとしたことにより、その集光位置近傍におけるビーム形状の歪みが抑制される。そうであれば、歪みの無い、より高精細な画像を感光層150に露光可能となる。また、図19a〜dに示す本実施形態の方が、ビーム径の小さい領域がより広い、すなわち焦点深度がより大であることが分かる。
なお、マイクロミラー62のx方向及びy方向に関する中央部の歪の大小関係が、上記と逆になっている場合は、x方向に平行な断面内の焦点距離がy方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズからマイクロレンズを構成すれば、同様に、歪みの無い、より高精細な画像を感光層150に露光可能となる。
また、マイクロレンズアレイ55の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ59は、その各アパーチャ59aに、それと対応するマイクロレンズ55aを経た光のみが入射するように配置されたものである。すなわち、このアパーチャアレイ59が設けられていることにより、各アパーチャ59aに、それと対応しない隣接のマイクロレンズ55aからの光が入射することが防止され、消光比が高められる。
本来、上記目的で設置されるアパーチャアレイ59のアパーチャ59aの径をある程度小さくすれば、マイクロレンズ55aの集光位置におけるビーム形状の歪みを抑制する効果も得られる。しかしそのようにした場合は、アパーチャアレイ59で遮断される光量がより多くなり、光利用効率が低下することになる。それに対してマイクロレンズ55aを非球面形状とする場合は、光を遮断することがないので、光利用効率も高く保たれる。
なお、本発明のパターン形成方法においては、マイクロミラー62の2つの対角線方向に光学的に対応するx方向およびy方向の曲率が異なるトーリックレンズであるマイクロレンズ55aが適用されているが、マイクロミラー62の歪みに応じて、図38(A)、(B)にそれぞれ等高線付き正面形状、側面形状を示すように、矩形のマイクロミラー62の2つの辺方向に光学的に対応するxx方向およびyy方向の曲率が互いに異なるトーリックレンズからなるマイクロレンズ55a’が適用されてもよい。
また、本発明の永久パターン形成方法において、マイクロレンズ55aは、2次の非球面形状であってもよく、より高次(4次、6次・・・)の非球面形状であってもよい。前記高次の非球面形状を採用することにより、ビーム形状をさらに高精細にすることができる。さらには、マイクロミラー62の反射面の歪みに応じて、前述したx方向及びy方向の曲率が互いに一致しているようなレンズ形状を採用することも可能である。以下、そのようなレンズ形状の例について詳しく説明する。
図39(A)、(B)にそれぞれ等高線付き正面形状、側面形状を示すマイクロレンズ55a”は、x方向及びy方向の曲率が互いに等しく、かつ、該曲率が、球面レンズの曲率Cyをレンズ中心からの距離hに応じて補正したものとなっている。すなわち、このマイクロレンズ55a”のレンズ形状の基となる球面レンズ形状は、例えば、下記計算式(数2)でレンズ高さ(レンズ曲面の光軸方向位置)zを規定したものを採用する。
なお、上記曲率Cy=(1/0.1mm)である場合の、レンズ高さzと距離hとの関係をグラフにして図40に示す。
そして、上記球面レンズ形状の曲率Cyをレンズ中心からの距離hに応じて下記計算式(数3)のように補正して、マイクロレンズ55a”のレンズ形状とする。
前記計算式(数3)においても、zの意味するところは上述の計算式(数2)と同じであり、ここでは4次係数aおよび6次係数bを用いて曲率Cyを補正している。なお、上記曲率Cy=(1/0.1mm)、4次係数a=1.2×10、6次係数a=5.5×107である場合の、レンズ高さzと距離hとの関係をグラフにして図41に示す。
また、以上説明した実施形態では、マイクロレンズ55aの光出射側の端面が非球面(トーリック面)とされているが、2つの光通過端面の一方を球面とし、他方をシリンドリカル面としたマイクロレンズからマイクロレンズアレイを構成して、上記実施形態と同様の効果を得ることもできる。
さらに、以上説明した実施形態においては、マイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aが、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされているが、このような非球面形状を採用する代わりに、マイクロレンズアレイを構成する各マイクロレンズに、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する屈折率分布を持たせても、同様の効果を得ることができる。
そのようなマイクロレンズ155aの一例を図22に示す。同図の(A)及び(B)はそれぞれ、このマイクロレンズ155aの正面形状及び側面形状を示すものであり、図示の通りこのマイクロレンズ155aの外形形状は平行平板状である。なお、同図におけるx、y方向は、既述した通りである。
また、図23の(A)及び(B)は、このマイクロレンズ155aによる上記x方向及びy方向に平行な断面内におけるレーザ光Bの集光状態を概略的に示している。このマイクロレンズ155aは、光軸Oから外方に向かって次第に増大する屈折率分布を有するものであり、同図においてマイクロレンズ155a内に示す破線は、その屈折率が光軸Oから所定の等ピッチで変化した位置を示している。図示の通り、x方向に平行な断面内とy方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ155aの屈折率変化の割合がより大であって、焦点距離がより短くなっている。このような屈折率分布型レンズから構成されるマイクロレンズアレイを用いても、前記マイクロレンズアレイ55を用いる場合と同様の効果を得ることが可能である。
なお、先に図17及び図18に示したマイクロレンズ55aのように面形状を非球面としたマイクロレンズにおいて、併せて上述のような屈折率分布を与え、面形状と屈折率分布の双方によって、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正するようにしてもよい。
次に、前記マイクロアレイレンズの他の一例について図面を参照しながら説明する。
本例のマイクロレンズアレイは、図42に示すように、前記描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有する。
先に図14及び図15を参照して説明した通り、DMD50のマイクロミラー62の反射面には歪みが存在するが、その歪み変化量はマイクロミラー62の中心から周辺部に行くにつれて次第に大きくなる傾向を有している。そしてマイクロミラー62の1つの対角線方向(y方向)の周辺部歪み変化量は、別の対角線方向(x方向)の周辺部歪み変化量と比べて大きく、上記の傾向もより顕著となっている。
本例のマイクロアレイは、上述の問題に対処するために適用されたものである。このマイクロレンズアレイ255は、アレイ状に配設されたマイクロレンズ255aが円形のレンズ開口を有するものとされている。そこで、上述のように歪みが大きいマイクロミラー62の反射面の周辺部、特に、四隅部で反射したレーザ光Bはマイクロレンズ255aによって集光されなくなり、集光されたレーザ光Bの集光位置における形状が歪んでしまうことを防止できる。したがって、歪みの無い、より高精細な画像をパターン形成材料150に露光可能となる。
また前記マイクロアレイ255においては、同図に示される通り、マイクロレンズ255aを保持している透明部材255b(これは通常、マイクロレンズ255aと一体的に形成される)の裏面、つまりマイクロレンズ255aが形成されている面と反対側の面に、互いに離れた複数のマイクロレンズ255aのレンズ開口の外側領域を埋める状態にして、遮光性のマスク255cが形成されている。このようなマスク255cが設けられていることにより、マイクロミラー62の反射面の周辺部、特に四隅部で反射したレーザ光Bはそこで吸収、遮断されるので、集光されたレーザ光Bの形状が歪んでしまうという問題がより確実に防止される。
前記マイクロアレイ255において、マイクロレンズの開口形状は上述した円形に限られるものではなく、例えば図43に示すように、楕円形の開口を有するマイクロレンズ455aを複数並設してなるマイクロレンズアレイ455や、図44に示すように多角形(図示の例では四角形)の開口を有するマイクロレンズ555aを複数並設してなるマイクロレンズアレイ555等を適用することもできる。なお上記マイクロレンズ455aおよび555aは、通常の軸対称球面レンズの一部を円形あるいは多角形に切り取った形のものであり、通常の軸対称球面レンズと同様の集光機能を有する。
さらに、本発明においては、図45の(A)、(B)および(C)に示すようなマイクロレンズアレイを適用することも可能である。同図(A)に示すマイクロレンズアレイ655は、透明部材655bのレーザ光Bが出射する側の面に、上記マイクロレンズ55a、455aおよび555aと同様の複数のマイクロレンズ655aが互いに密接するように並設され、レーザ光Bが入射する側の面に上記マスク255cと同様のマスク655cが形成されてなる。なお、図42のマスク255cはレンズ開口の外側部分に形成されているのに対し、このマスク655cはレンズ開口内に設けられている。また同図(B)に示すマイクロレンズアレイ755は、透明部材455bのレーザ光Bが出射する側の面に、互いに離して複数のマイクロレンズ755aが並設され、それらのマイクロレンズ755aどうしの間にマスク755cが形成されてなる。また同図(C)に示すマイクロレンズアレイ855は、透明部材855bのレーザ光Bが出射する側の面に、互いに接する状態にして複数のマイクロレンズ855aが並設され、各マイクロレンズ855aの周辺部にマスク855cが形成されてなる。
なお、前記マスク655c、755cおよび855cは全て、前述のマスク255cと同様に円形の開口を有するものであり、それによりマイクロレンズの開口が円形に規定されるようになっている。
以上説明したマイクロレンズ255a、455a、555a、655aおよび755aのように、マスクを設ける等によって、DMD50のマイクロミラー62の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状とする構成は、図17に示す既述のマイクロレンズ55aのようにマイクロミラー62の面の歪みによる収差を補正する非球面形状のレンズや、図22に示すマイクロレンズ155aのように上記収差を補正する屈折率分布を有するレンズに併せて採用することも可能である。そのようにすれば、マイクロミラー62の反射面の歪みによる露光画像の歪みを防止する効果が相乗的に高められる。
特に、図45(C)に示すようにマイクロレンズ855aのレンズ面にマスク855cが形成される構成において、マイクロレンズ855aが上述のような非球面形状や屈折率分布を有するものとされ、その上で、例えば、図11に示したレンズ系52、54のような第1結像光学系の結像位置が、マイクロレンズ855aのレンズ面に設定されているときは、特に光利用効率が高くなり、より高強度の光でパターン形成材料150を露光することができる。すなわち、そのときは、第1の結像光学系により、マイクロミラー62の反射面の歪みによる迷光が該光学系の結像位置で1点に集束するように光が屈折するが、この位置にマスク855cが形成されていれば、迷光以外の光が遮光されることがなくなり、光利用効率が向上する。
また、上記の各マイクロアレイの例では、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正しているが、DMD以外の空間光変調素子を用いる本発明の永久パターン形成方法においても、その空間光変調素子の描素部の面に歪みが存在する場合は、本発明を適用してその歪みによる収差を補正し、ビーム形状に歪みが生じることを防止可能である。
次に、前記結像光学系について更に説明する。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
この結像光学系では、DMD50により反射されたレーザ光は、拡大レンズ454、458により数倍に拡大されて被露光面56に投影されるので、全体の画像領域が広くなる。このとき、マイクロレンズアレイ472及びアパーチャアレイ476が配置されていなければ、図13(B)に示すように、被露光面56に投影される各ビームスポットBSの1描素サイズ(スポットサイズ)が露光エリア468のサイズに応じて大きなものとなり、露光エリア468の鮮鋭度を表すMTF(Modulation Transfer Function)特性が低下する。
一方、マイクロレンズアレイ472及びアパーチャアレイ476を配置した場合には、DMD50により反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光される。これにより、図13(C)に示すように、露光エリアが拡大された場合でも、各ビームスポットBSのスポットサイズを所望の大きさ(例えば、10μm×10μm)に縮小することができ、MTF特性の低下を防止して高精細な露光を行うことができる。なお、露光エリア468が傾いているのは、描素間の隙間を無くす為にDMD50を傾けて配置しているからである。
また、マイクロレンズの収差によるビームの太りがあっても、アパーチャアレイによって被露光面56上でのスポットサイズが一定の大きさになるようにビームを整形することができると共に、各描素に対応して設けられたアパーチャアレイを通過させることにより、隣接する描素間でのクロストークを防止することができる。
更に、光照射手段144に後述する高輝度光源を使用することにより、レンズ458からマイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズに入射する光束の角度が小さくなるので、隣接する描素の光束の一部が入射するのを防止することができる。即ち、高消光比を実現することができる。
−その他の光学系−
本発明の永久パターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
まず、図24(A)に示したように、入射光束と出射光束とで、その全体の光束幅(全光束幅)H0、H1が同じである場合について説明する。なお、図24(A)において、符号51、52で示した部分は、前記光量分布補正光学系における入射面及び出射面を仮想的に示したものである。
前記光量分布補正光学系において、光軸Z1に近い中心部に入射した光束と、周辺部に入射した光束とのそれぞれの光束幅h0、h1が、同一であるものとする(h0=hl)。前記光量分布補正光学系は、入射側において同一の光束幅h0,h1であった光に対し、中心部の入射光束については、その光束幅h0を拡大し、逆に、周辺部の入射光束に対してはその光束幅h1を縮小するような作用を施す。すなわち、中心部の出射光束の幅h10と、周辺部の出射光束の幅h11とについて、h11<h10となるようにする。光束幅の比率で表すと、出射側における中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比「h11/h10」が、入射側における比(h1/h0=1)に比べて小さくなっている((h11/h10)<1)。
このように光束幅を変化させることにより、通常では光量分布が大きくなっている中央部の光束を、光量の不足している周辺部へと生かすことができ、全体として光の利用効率を落とさずに、被照射面での光量分布が略均一化される。均一化の度合いは、例えば、有効領域内における光量ムラが30%以内、好ましくは20%以内となるようにする。
前記光量分布補正光学系による作用、効果は、入射側と出射側とで、全体の光束幅を変える場合(図24(B),(C))においても同様である。
図24(B)は、入射側の全体の光束幅H0を、幅H2に“縮小”して出射する場合(H0>H2)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射側において同一の光束幅h0、h1であった光を、出射側において、中央部の光束幅h10が周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅h11が中心部に比べて小さくなるようにする。光束の縮小率で考えると、中心部の入射光束に対する縮小率を周辺部に比べて小さくし、周辺部の入射光束に対する縮小率を中心部に比べて大きくするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比「H11/H10」が、入射側における比(h1/h0=1)に比べて小さくなる((h11/h10)<1)。
図24(C)は、入射側の全体の光束幅H0を、幅Η3に“拡大”して出射する場合(H0<H3)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射側において同一の光束幅h0、h1であった光を、出射側において、中央部の光束幅h10が周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅h11が中心部に比べて小さくなるようにする。光束の拡大率で考えると、中心部の入射光束に対する拡大率を周辺部に比べて大きくし、周辺部の入射光束に対する拡大率を中心部に比べて小さくするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比「h11/h10」が、入射側における比(h1/h0=1)に比べて小さくなる((h11/h10)<1)。
このように、前記光量分布補正光学系は、各出射位置における光束幅を変化させ、光軸Z1に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比を入射側に比べて出射側の方が小さくなるようにしたので、入射側において同一の光束幅であった光が、出射側においては、中央部の光束幅が周辺部に比べて大きくなり、周辺部の光束幅は中心部に比べて小さくなる。これにより、中央部の光束を周辺部へと生かすことができ、光学系全体としての光の利用効率を落とさずに、光量分布の略均一化された光束断面を形成することができる。
次に、前記光量分布補正光学系として使用する1対の組合せレンズの具体的なレンズデータの1例を示す。この例では、前記光照射手段がレーザアレイ光源である場合のように、出射光束の断面での光量分布がガウス分布である場合のレンズデータを示す。なお、シングルモード光ファイバの入射端に1個の半導体レーザを接続した場合には、光ファイバからの射出光束の光量分布がガウス分布になる。本発明の永久パターン形成方法では、このような場合の適用も可能である。また、マルチモード光ファイバのコア径を小さくしてシングルモード光ファイバの構成に近付ける等により光軸に近い中心部の光量が周辺部の光量よりも大きい場合にも適用可能である。
下記表1に基本レンズデータを示す。
表1から分かるように、1対の組合せレンズは、回転対称の2つの非球面レンズから構成されている。光入射側に配置された第1のレンズの光入射側の面を第1面、光出射側の面を第2面とすると、第1面は非球面形状である。また、光出射側に配置された第2のレンズの光入射側の面を第3面、光出射側の面を第4面とすると、第4面が非球面形状である。
表1において、面番号Siはi番目(i=1〜4)の面の番号を示し、曲率半径riはi番目の面の曲率半径を示し、面間隔diはi番目の面とi+1番目の面との光軸上の面間隔を示す。面間隔di値の単位はミリメートル(mm)である。屈折率Niはi番目の面を備えた光学要素の波長405nmに対する屈折率の値を示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
上記の非球面データは、非球面形状を表す下記式(A)における係数で表される。
上記式(A)において各係数を以下の通り定義する。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
図26は、前記表1及び表2に示す1対の組合せレンズによって得られる照明光の光量分布を示している。横軸は光軸からの座標を示し、縦軸は光量比(%)を示す。なお、比較のために、図25に、補正を行わなかった場合の照明光の光量分布(ガウス分布)を示す。図25及び図26から分かるように、光量分布補正光学系で補正を行うことにより、補正を行わなかった場合と比べて、略均一化された光量分布が得られている。これにより、光の利用効率を落とさずに、均一なレーザ光でムラなく露光を行うことができる。
−光照射手段−
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ光(以下、「合波レーザ光」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記紫外から可視光線の波長としては、例えば、300〜1500nmが好ましく、320〜800nmがより好ましく、330nm〜650nmが特に好ましい。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、395nm〜415nmが特に好ましい。
前記合波レーザ光を照射可能な手段としては、例えば、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射したレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する手段が好ましい。
以下、前記合波レーザ光を照射可能な手段(ファイバアレイ光源)について図を参照しながら説明する。
ファイバアレイ光源66は図27aに示すように、複数(例えば、14個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合されている。図27bに詳しく示すように、マルチモード光ファイバ31の光ファイバ30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。
マルチモード光ファイバ31の端部で構成されるレーザ出射部68は、図27bに示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、マルチモード光ファイバ31の光出射端面には、その保護のために、ガラスなどの透明な保護板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ31の光出射端面は、光密度が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
この例では、クラッド径が小さい光ファイバ31の出射端を隙間無く1列に配列するために、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30の間にマルチモード光ファイバ30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の2つの出射端の間に挟まれるように配列されている。
このような光ファイバは、例えば、図28に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバ31を同軸的に結合することにより得ることができる。2本の光ファイバは、光ファイバ31の入射端面が、マルチモード光ファイバ30の出射端面に、両光ファイバの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径が小さい光ファイバを融着させた短尺光ファイバを、フェルールや光コネクタ等を介してマルチモード光ファイバ30の出射端に結合してもよい。コネクタなどを用いて着脱可能に結合することで、クラッド径が小さい光ファイバが破損した場合などに先端部分の交換が容易になり、露光ヘッドのメンテナンスに要するコストを低減できる。なお、以下では、光ファイバ31を、マルチモード光ファイバ30の出射端部と称する場合がある。
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本実施の形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されている。しかしながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、GaN系半導体レーザから出射された波長405nmのレーザ光では、クラッドの厚み{(クラッド径−コア径)/2}を800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の1/2程度、通信用の1.5μmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約1/4にしても、伝搬損失は殆ど増加しない。したがって、クラッド径を60μmと小さくすることができる。
ただし、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバアレイ光源に使用されている光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
レーザモジュール64は、図29に示す合波レーザ光源(ファイバアレイ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。例えば、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2のマルチモード光ファイバには、20個もの半導体レーザ光を入射することが可能であり、露光ヘッドの必要光量を実現して、且つ光ファイバ本数をより減らすことができる。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは30mW)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲で、上記の405nm以外の発振波長を備えるレーザを用いてもよい。
前記合波レーザ光源は、図30及び図31に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、パッケージ40とパッケージ蓋41とにより形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、コリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
なお、図31においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
図32は、前記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図32の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
一方、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザ光B1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
したがって、各発光点から発せられたレーザ光B1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザ光B1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
また、DMDを照明する光照射手段に、合波レーザ光源の光ファイバの出射端部をアレイ状に配列した高輝度のファイバアレイ光源を用いているので、高出力で且つ深い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。更に、各ファイバアレイ光源の出力が大きくなることで、所望の出力を得るために必要なファイバアレイ光源数が少なくなり、パターン形成装置の低コスト化が図られる。
また、光ファイバの出射端のクラッド径を入射端のクラッド径よりも小さくしているので、発光部径がより小さくなり、ファイバアレイ光源の高輝度化が図られる。これにより、より深い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。例えば、ビーム径1μm以下、解像度0.1μm以下の超高解像度露光の場合にも、深い焦点深度を得ることができ、高速且つ高精細な露光が可能となる。したがって、高解像度が必要とされる薄膜トランジスタ(TFT)の露光工程に好適である。
また、前記光照射手段としては、前記合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ光源に限定されず、例えば、1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射されたレーザ光を出射する1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したファイバアレイ光源を用いることができる。
また、複数の発光点を備えた光照射手段としては、例えば、図33に示すように、ヒートブロック100上に、複数(例えば、7個)のチップ状の半導体レーザLD1〜LD7を配列したレーザアレイを用いることができる。また、図34(A)に示す、複数(例えば、5個)の発光点110aが所定方向に配列されたチップ状のマルチキャビティレーザ110が知られている。マルチキャビティレーザ110は、チップ状の半導体レーザを配列する場合と比べ、発光点を位置精度良く配列できるので、各発光点から出射されるレーザ光を合波し易い。ただし、発光点が多くなるとレーザ製造時にマルチキャビティレーザ110に撓みが発生し易くなるため、発光点110aの個数は5個以下とするのが好ましい。
前記光照射手段としては、このマルチキャビティレーザ110や、図34(B)に示すように、ヒートブロック100上に、複数のマルチキャビティレーザ110が各チップの発光点110aの配列方向と同じ方向に配列されたマルチキャビティレーザレイを、レーザ光源として用いることができる。
また、合波レーザ光源は、複数のチップ状の半導体レーザから出射されたレーザ光を合波するものには限定されない。例えば、図21に示すように、複数(例えば、3個)の発光点110aを有するチップ状のマルチキャビティレーザ110を備えた合波レーザ光源を用いることができる。この合波レーザ光源は、マルチキャビティレーザ110と、1本のマルチモード光ファイバ130と、集光レンズ120と、を備えて構成されている。マルチキャビティレーザ110は、例えば、発振波長が405nmのGaN系レーザダイオードで構成することができる。
前記構成では、マルチキャビティレーザ110の複数の発光点110aの各々から出射したレーザ光Bの各々は、集光レンズ120によって集光され、マルチモード光ファイバ130のコア130aに入射する。コア130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝搬し、1本に合波されて出射する。
マルチキャビティレーザ110の複数の発光点110aを、上記マルチモード光ファイバ130のコア径と略等しい幅内に並設すると共に、集光レンズ120として、マルチモード光ファイバ130のコア径と略等しい焦点距離の凸レンズや、マルチキャビティレーザ110からの出射ビームをその活性層に垂直な面内のみでコリメートするロッドレンズを用いることにより、レーザ光Bのマルチモード光ファイバ130への結合効率を上げることができる。
また、図35に示すように、複数(例えば、3個)の発光点を備えたマルチキャビティレーザ110を用い、ヒートブロック111上に複数(例えば、9個)のマルチキャビティレーザ110が互いに等間隔で配列されたレーザアレイ140を備えた合波レーザ光源を用いることができる。複数のマルチキャビティレーザ110は、各チップの発光点110aの配列方向と同じ方向に配列されて固定されている。
この合波レーザ光源は、レーザアレイ140と、各マルチキャビティレーザ110に対応させて配置した複数のレンズアレイ114と、レーザアレイ140と複数のレンズアレイ114との間に配置された1本のロッドレンズ113と、1本のマルチモード光ファイバ130と、集光レンズ120と、を備えて構成されている。レンズアレイ114は、マルチキャビティレーザ110の発光点に対応した複数のマイクロレンズを備えている。
上記の構成では、複数のマルチキャビティレーザ110の複数の発光点110aの各々から出射したレーザ光Bの各々は、ロッドレンズ113により所定方向に集光された後、レンズアレイ114の各マイクロレンズにより平行光化される。平行光化されたレーザ光Lは、集光レンズ120によって集光され、マルチモード光ファイバ130のコア130aに入射する。コア130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝搬し、1本に合波されて出射する。
更に他の合波レーザ光源の例を示す。この合波レーザ光源は、図36(A)及び(B)に示すように、略矩形状のヒートブロック180上に光軸方向の断面がL字状のヒートブロック182が搭載され、2つのヒートブロック間に収納空間が形成されている。L字状のヒートブロック182の上面には、複数の発光点(例えば、5個)がアレイ状に配列された複数(例えば、2個)のマルチキャビティレーザ110が、各チップの発光点110aの配列方向と同じ方向に等間隔で配列されて固定されている。
略矩形状のヒートブロック180には凹部が形成されており、ヒートブロック180の空間側上面には、複数の発光点(例えば、5個)がアレイ状に配列された複数(例えば、2個)のマルチキャビティレーザ110が、その発光点がヒートブロック182の上面に配置されたレーザチップの発光点と同じ鉛直面上に位置するように配置されている。
マルチキャビティレーザ110のレーザ光出射側には、各チップの発光点110aに対応してコリメートレンズが配列されたコリメートレンズアレイ184が配置されている。コリメートレンズアレイ184は、各コリメートレンズの長さ方向とレーザ光の拡がり角が大きい方向(速軸方向)とが一致し、各コリメートレンズの幅方向が拡がり角が小さい方向(遅軸方向)と一致するように配置されている。このように、コリメートレンズをアレイ化して一体化することで、レーザ光の空間利用効率が向上し合波レーザ光源の高出力化が図られると共に、部品点数が減少し低コスト化することができる。
また、コリメートレンズアレイ184のレーザ光出射側には、1本のマルチモード光ファイバ130と、このマルチモード光ファイバ130の入射端にレーザ光を集光して結合する集光レンズ120と、が配置されている。
前記構成では、レーザブロック180、182上に配置された複数のマルチキャビティレーザ110の複数の発光点110aの各々から出射したレーザ光Bの各々は、コリメートレンズアレイ184により平行光化され、集光レンズ120によって集光されて、マルチモード光ファイバ130のコア130aに入射する。コア130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝搬し、1本に合波されて出射する。
前記合波レーザ光源は、上記の通り、マルチキャビティレーザの多段配置とコリメートレンズのアレイ化とにより、特に高出力化を図ることができる。この合波レーザ光源を用いることにより、より高輝度なファイバアレイ光源やバンドルファイバ光源を構成することができるので、本発明のパターン形成装置のレーザ光源を構成するファイバ光源として特に好適である。
なお、前記各合波レーザ光源をケーシング内に収納し、マルチモード光ファイバ130の出射端部をそのケーシングから引き出したレーザモジュールを構成することができる。
また、合波レーザ光源のマルチモード光ファイバの出射端に、コア径がマルチモード光ファイバと同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバより小さい他の光ファイバを結合してファイバアレイ光源の高輝度化を図る例について説明したが、例えば、クラッド径が125μm、80μm、60μm等のマルチモード光ファイバを、出射端に他の光ファイバを結合せずに使用してもよい。
ここで、本発明の前記永久パターン形成方法について更に説明する。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
本例では、コリメータレンズ11〜17及び集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。即ち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザ光B1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザ光Bに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザ光B1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.85で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザ光Bを得ることができる。従って、6本の光ファイバ31がアレイ状に配列されたレーザ出射部68での出力は約1W(=180mW×6)である。
ファイバアレイ光源66のレーザ出射部68には、この通り高輝度の発光点が主走査方向に沿って一列に配列されている。単一の半導体レーザからのレーザ光を1本の光ファイバに結合させる従来のファイバ光源は低出力であるため、多数列配列しなければ所望の出力を得ることができなかったが、前記合波レーザ光源は高出力であるため、少数列、例えば1列でも所望の出力を得ることができる。
例えば、半導体レーザと光ファイバを1対1で結合させた従来のファイバ光源では、通常、半導体レーザとしては出力30mW(ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファイバとしてはコア径50μm、クラッド径125μm、NA(開口数)0.2のマルチモード光ファイバが使用されているので、約1W(ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモード光ファイバを48本(8×6)束ねなければならず、発光領域の面積は0.62mm(0.675mm×0.925mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は1.6×10(W/m)、光ファイバ1本当りの輝度は3.2×10(W/m)である。
これに対し、前記光照射手段が合波レーザ光を照射可能な手段である場合には、マルチモード光ファイバ6本で約1Wの出力を得ることができ、レーザ出射部68での発光領域の面積は0.0081mm(0.325mm×0.025mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は123×10(W/m)となり、従来に比べ約80倍の高輝度化を図ることができる。また、光ファイバ1本当りの輝度は90×10(W/m)であり、従来に比べ約28倍の高輝度化を図ることができる。
ここで、図37(A)及び(B)を参照して、従来の露光ヘッドと本実施の形態の露光ヘッドとの焦点深度の違いについて説明する。従来の露光ヘッドのバンドル状ファイバ光源の発光領域の副走査方向の径は0.675mmであり、露光ヘッドのファイバアレイ光源の発光領域の副走査方向の径は0.025mmである。図37(A)に示すように、従来の露光ヘッドでは、光照射手段(バンドル状ファイバ光源)1の発光領域が大きいので、DMD3へ入射する光束の角度が大きくなり、結果として走査面5へ入射する光束の角度が大きくなる。このため、集光方向(ピント方向のずれ)に対してビーム径が太りやすい。
一方、図37(B)に示すように、本発明のパターン形成装置における露光ヘッドでは、ファイバアレイ光源66の発光領域の副走査方向の径が小さいので、レンズ系67を通過してDMD50へ入射する光束の角度が小さくなり、結果として走査面56へ入射する光束の角度が小さくなる。即ち、焦点深度が深くなる。この例では、発光領域の副走査方向の径は従来の約30倍になっており、略回折限界に相当する焦点深度を得ることができる。従って、微小スポットの露光に好適である。この焦点深度への効果は、露光ヘッドの必要光量が大きいほど顕著であり、有効である。この例では、露光面に投影された1描素サイズは10μm×10μmである。なお、DMDは反射型の空間光変調素子であるが、図37(A)及び(B)は、光学的な関係を説明するために展開図とした。
露光パターンに応じたパターン情報が、DMD50に接続された図示しないコントローラに入力され、コントローラ内のフレームメモリに一旦記憶される。このパターン情報は、画像を構成する各描素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
感光層150を表面に吸着したステージ152は、図示しない駆動装置により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられた検知センサ164により感光層150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶されたパターン情報が複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出されたパターン情報に基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光が照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光層150の被露光面56上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、感光層150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光層150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光層150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
[積層体]
前記露光の対象としては、感光層を有する材料である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、基材の表面に感光性組成物による感光層が形成されてなる積層体に対して行われるのが好ましい。
〔基材〕
前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができ、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、公知のプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)、ガラス板(例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられるが、これらの中でも、プリント配線板形成用基板が好ましく、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体等の高密度実装化が可能となる点で、該プリント配線板形成用基板が配線形成済みであるのが特に好ましい。
〔感光性組成物〕
前記感光層を形成する感光性組成物としては、特に制限はなく、公知の感光性組成物の中から適宜選択することができるが、例えば、バインダーと、重合性化合物と、光重合性開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含み、更に必要に応じて、着色顔料、体質顔料、熱重合禁止剤、界面活性剤などのその他の成分を含むものが好ましい。
<<バインダー>>
前記バインダーとしては、例えば、アルカリ性水溶液に対して膨潤性であるのが好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性であるのがより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開昭51−131706号、特開昭52−94388号、特開昭64−62375号、特開平2−97513号、特開平3−289656号、特開平61−243869号、特開2002−296776号などの各公報に記載の酸性基を有するエポキシアクリレート化合物が挙げられる。具体的には、フェノールノボラック型エポキシアクリレート、あるいは、クレゾールノボラックエポキシアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート等であって、例えばエポキシ樹脂や多官能エポキシ化合物に(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーを反応させ、更に無水フタル酸等の二塩基酸無水物を付加させたものである。
前記エポキシアクリレート化合物の分子量は、1,000〜200,000が好ましく、2,000〜100,000がより好ましい。該分子量が1,000未満であると、感光層表面のタック性が強くなることがあり、後述する感光層の硬化後において、膜質が脆くなる、あるいは、表面硬度が劣化することがあり、200,000を超えると、現像性が劣化することがある。
また、特開平6−295060号公報記載の酸性基及び二重結合等の重合可能な基を少なくとも1つ有するアクリル樹脂も用いることができる。具体的には、分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合、例えば、(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基等のアクリル基、カルボン酸のビニルエステル、ビニルエーテル、アリルエーテル等の各種重合性二重結合を用いることができる。より具体的には、酸性基としてカルボキシル基を含有するアクリル樹脂に、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、桂皮酸等の不飽和脂肪酸のグリシジルエステルや、同一分子中にシクロヘキセンオキシド等のエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物等のエポキシ基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物などが挙げられる。また、酸性基及び水酸基を含有するアクリル樹脂に、イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物、無水物基を含有するアクリル樹脂に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有する重合性化合物を付加させて得られる化合物なども挙げられる。これらの市販品としては、例えば、「カネカレジンAXE;鐘淵化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER) A−200;ダイセル化学工業(株)製」、「サイクロマー(CYCLOMER) M−200;ダイセル化学工業(株)製」などを用いることができる。
更に、特開昭50−59315号公報記載のヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルメタクリレートとポリカルボン酸無水物及びエピハロヒドリンのいずれかとの反応物などを用いることができる。
また、特開平5−70528号公報記載のフルオレン骨格を有するエポキシアクリレートに酸無水物を付加させて得られる化合物、特開平11−288087号公報記載のポリアミド(イミド)樹脂、特開平2−097502号公報や特開2003−20310号公報記載のアミド基を含有するスチレン又はスチレン誘導体と酸無水物共重合体、特開平11−282155号公報記載のポリイミド前駆体などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記アクリル樹脂、フルオレン骨格を有するエポキシアクリレート、ポリアミド(イミド)、アミド基含有スチレン/酸無水物共重合体、あるいは、ポリイミド前駆体などのバインダーの分子量は、3,000〜500,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましい。該分子量が3,000未満であると、感光層表面のタック性が強くなることがあり、後述する感光層の硬化後において、膜質が脆くなる、あるいは、表面硬度が劣化することがあり、500,000を超えると、現像性が劣化することがある。
前記バインダーの前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、感光層の膜強度が弱くなりやすく、該感光層の表面のタック性が悪化することがあり、80質量%を超えると、露光感度が低下することがある。
<<重合性化合物>>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。該固形分含有量が5質量%未満であると、現像性の悪化、露光感度の低下などの問題を生ずることがあり、50質量%を超えると、感光層の粘着性が強くなりすぎることがあり、好ましくない。
<<光重合開始剤>>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテルなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記英国特許1388492号明細書記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記独国特許3337024号明細書記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭62−58241号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−281728号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−34920号公報記載化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロメメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール等)などが挙げられる。
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9’−アクリジニル)ヘプタン等)、N−フェニルグリシン等、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5-19475号、特開平7-271028号、特開2002-363206号、特開2002-363207号、特開2002-363208号、特開2002-363209号公報等に記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB,ODBII等)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェート(1−)等)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシー2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
また、後述する感光層への露光における露光感度や感光波長を調整する目的で、前記光重合開始剤に加えて、増感剤を添加することが可能である。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光レーザ及び可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から適宜選択することができるが、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン等があげられ、他に特開平5-19475号、特開平7-271028号、特開2002-363206号、特開2002-363207号、特開2002-363208号、特開2002-363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記増感剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記増感剤が析出することがある。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の前記感光性組成物における含有量としては、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、0.5〜15質量%が特に好ましい。
<<熱架橋剤>>
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等などに悪影響を与えない範囲で、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ樹脂化合物、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができる。
前記エポキシ樹脂化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000;ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等)、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記オキセタン化合物としては、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート又はこれらのオリゴマーあるいは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタン基と、ノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、シルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂など、とのエーテル化合物が挙げられ、この他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
前記エポキシ樹脂化合物又はオキセタン化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。該固形分含有量が1質量%未満であると、硬化膜の吸湿性が高くなり、絶縁性の劣化を生ずる、あるいは、半田耐熱性や耐無電解メッキ性等などが低下することがあり、50質量%を超えると、現像性の悪化や露光感度の低下が生ずることがあり、好ましくない。
また、前記エポキシ樹脂化合物や前記オキセタン化合物の熱硬化を促進するため、例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩化合物;ジメチルアミン等のブロックイソシアネート化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩;トリフェニルホスフィン等のリン化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン化合物;2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体;などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記エポキシ樹脂化合物や前記オキセタン化合物の硬化触媒、あるいは、これらとカルボキシル基の反応を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記エポキシ樹脂、前記オキセタン化合物、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、通常0.01〜15質量%である。
また、前記熱架橋剤としては、特開平5−9407号公報記載のポリイソシアネート化合物を用いることができ、該ポリイソシアネート化合物は、少なくとも2つのイソシアネート基を含む脂肪族、環式脂肪族又は芳香族基置換脂肪族化合物から誘導されていてもよい。具体的には、1,3−フェニレンジイソシアネートと1,4−フェニレンジイソシアネートとの混合物、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート、1,3−及び1,4−キシリレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネート−フェニル)メタン、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の2官能イソシアネート;該2官能イソシアネートと、トリメチロールプロパン、ペンタリスルトール、グリセリン等との多官能アルコール;該多官能アルコールのアルキレンオキサイド付加体と、前記2官能イソシアネートとの付加体;ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート及びその誘導体等の環式三量体;などが挙げられる。
更に、本発明の感光性組成物、あるいは、本発明の感光性フィルムの保存性を向上させることを目的として、前記ポリイソシアネート及びその誘導体のイソシアネート基にブロック剤を反応させて得られる化合物を用いてもよい。
前記イソシアネート基ブロック剤としては、イソプロパノール、tert.−ブタノール等のアルコール類;ε−カプロラクタム等のラクタム類;フェノール、クレゾール、p−tert.−ブチルフェノール、p−sec.−ブチルフェノール、p−sec.−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等のフェノール類;3−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン等の複素環式ヒドロキシル化合物;ジアルキルマロネート、メチルエチルケトキシム、アセチルアセトン、アルキルアセトアセテートオキシム、アセトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等の活性メチレン化合物;などが挙げられる。これらの他、特開平6−295060号公報記載の分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合及び少なくとも1つのブロックイソシアネート基のいずれかを有する化合物などを用いることができる。
また、アルデヒド縮合生成物、樹脂前駆体などを用いることができる。具体的には、N,N’−ジメチロール尿素、N,N’−ジメチロールマロンアミド、N,N’−ジメチロールスクシンイミド、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、1,3−N,N’−ジメチロールテレフタルアミド、2,4,6−トリメチロールフェノール、2,6−ジメチロール−4−メチロアニソール、1,3−ジメチロール−4,6−ジイソプロピルベンゼンなどが挙げられる。なお、これらのメチロール化合物の代わりに、対応するエチルもしくはブチルエーテル、又は酢酸あるいはプロピオン酸のエステルを使用してもよい。また、メラミンと尿素とのホルムアルデヒド縮合生成物とからなるヘキサメチル化メチロールメラミンや、メラミンとホルムアルデヒド縮合生成物のブチルエーテルなどを使用してもよい。
前記熱架橋剤の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、1〜40質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。該固形分含有量が1質量%未満であると、硬化膜の膜強度の向上が認められず、40質量%を超えると、現像性の低下や露光感度の低下を生ずることがある。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、例えば、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、体質顔料、などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする感光性組成物あるいは後述する感光性フィルムの安定性、写真性、膜物性などの性質を調整することができる。
−熱重合禁止剤−
前記熱重合禁止剤は、前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記熱重合禁止剤の含有量としては、前記重合性化合物に対して0.001〜5質量%が好ましく、0.005〜2質量%がより好ましく、0.01〜1質量%が特に好ましい。該含有量が、0.001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあり、5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
−着色顔料−
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて、公知の染料の中から、適宜選択した染料を使用することができる。
前記着色顔料の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、永久パターン形成の際の感光層の露光感度、解像性などを考慮して決めることができ、前記着色顔料の種類により異なるが、一般的には0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
−体質顔料−
前記感光性組成物には、必要に応じて、永久パターンの表面硬度の向上、あるいは線膨張係数を低く抑えること、あるいは、硬化膜自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることを目的として、無機顔料や有機微粒子を添加することができる。
前記無機顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記無機顔料の平均粒径は、10μm未満が好ましく、3μm以下がより好ましい。該平均粒径が10μm以上であると、光錯乱により解像度が劣化することがある。
前記有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂などが挙げられる。また、平均粒径1〜5μm、吸油量100〜200m/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子などを用いることができる。
前記体質顔料の添加量は、5〜60質量%が好ましい。該添加量が5質量%未満であると、十分に線膨張係数を低下させることができないことがあり、60質量%を超えると、感光層表面に硬化膜を形成した場合に、該硬化膜の膜質が脆くなり、永久パターンを用いて配線を形成する場合において、配線の保護膜としての機能が損なわれることがある。
−密着促進剤−
各層間の密着性、又は感光層と基材との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
前記密着促進剤としては、例えば、特開平5−11439号公報、特開平5−341532号公報、及び特開平6−43638号公報などに記載の密着促進剤が好適挙げられる。具体的には、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、3−モルホリノメチル−1−フェニル−トリアゾール−2−チオン、3−モルホリノメチル−5−フェニル−オキサジアゾール−2−チオン、5−アミノ−3−モルホリノメチル−チアジアゾール−2−チオン、及び2−メルカプト−5−メチルチオ−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ基含有ベンゾトリアゾール、シランカップリング剤などが挙げられる。
前記密着促進剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対して0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.1質量%〜5質量%が特に好ましい。
前記感光層の形成方法としては、第1の態様として、前記感光性組成物を前記基材の表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層する方法が挙げられる。
前記第1の態様の感光層の形成方法は、前記基材上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して感光層を形成する。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて、前記基材に直接塗布する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3〜100μmが好ましく、5〜70μmがより好ましい。
前記第2の態様の感光層の形成方法は、前記基材の表面に支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層とを有する感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する。なお、前記感光性フィルムが後述する保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基材に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
〔感光性フィルム〕
前記感光性フィルムは、少なくとも支持体と、感光層とを有してなり、好ましくは保護フィルムを有してなり、更に必要に応じて、クッション層、酸素遮断層(PC層)などのその他の層を有してなる。
前記感光性フィルムの形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、前記感光層、前記保護膜フィルムをこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記PC層、前記感光層、前記保護フィルムをこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記クッション層、前記PC層、前記感光層、前記保護フィルムをこの順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
−支持体−
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、4〜300μmが好ましく、5〜175μmがより好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20000mの長さのものが挙げられる。
−感光性フィルムにおける感光層−
前記感光性フィルムにおける感光層は、前記感光性組成物により形成される。
前記感光層の前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記支持体上に積層される。
前記感光性フィルムにおける感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3〜100μmが好ましく、5〜70μmがより好ましい。
前記感光性フィルムにおける感光層の形成は、前記基材への前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥(前記第1の態様の感光層の形成方法)と同様な方法で行うことができ、例えば、該感光性組成物溶液をスピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
−保護フィルム−
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有する。
前記保護フィルムの前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30〜150℃(特に50〜120℃)で1〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。
また、前記感光層、前記支持体、前記保護フィルムの他に、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を有してもよい。
前記クッション層は、常温ではタック性が無く、真空・加熱条件で積層した場合に溶融し、流動する層である。
前記PC層は、通常ポリビニルアルコールを主成分として形成された0.5〜5μm程度の被膜である。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒートプレス、ヒートロールラミネーター(例えば、大成ラミネータ社製、VP−II)、真空ラミネーター(例えば、名機製作所製、MVLP500)などが好適に挙げられる。
前記感光性フィルムは、プリント配線板、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの永久パターン形成用として広く用いることができ、本発明の永久パターン形成方法に好適に用いることができる。
特に、前記感光性フィルムは、該フィルムの厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、前記基材への積層がより精細に行われる。
なお、前記第2の態様の感光層の形成方法により形成された感光層を有する積層体への露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体、クッション層及びPC層を介して前記感光層を露光してもよく、前記支持体を剥離した後、前記クッション層及びPC層を介して前記感光層を露光してもよく、前記支持体及びクッション層を剥離した後、前記PC層を介して前記感光層を露光してもよく、前記支持体、クッション層及びPC層を剥離した後、前記感光層を露光してもよい。
〔現像工程〕
前記現像工程は、前記露光工程により前記感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、永久パターンを形成する工程である。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液などが好適に挙げられる。これらの中でも、炭酸ナトリウム水溶液が特に好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、ベンジルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
〔硬化処理工程〕
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成された永久パターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記硬化処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像工程の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記永久パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像工程の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記永久パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
なお、前記基材が多層配線基板などのプリント配線板である場合には、該プリント配線板上に本発明の永久パターンを形成し、更に、以下のように半田付けを行うことができる。
即ち、前記現像工程により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)としての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
本発明の永久パターン形成方法においては、保護膜及び層間絶縁膜の少なくともいずれかを形成するのが好ましい。前記永久パターン形成方法により形成される永久パターンが、前記保護膜又は前記層間絶縁膜であると、配線を外部からの衝撃や曲げから保護することができ、特に、前記層間絶縁膜である場合には、例えば、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体や部品の高密度実装に有用である。
本発明の永久パターン形成方法は、感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、永久パターンを高精細に、かつ、効率よく形成可能であるため、高精細な露光が必要とされる各種パターンの形成などに好適に使用することができ、特に高精細な永久パターンの形成に好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−感光性組成物の調製−
下記組成に基づいて、感光性組成物(溶液)を調製した。
硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30)分散液 104.74質量部
PCR−1157H
(日本化薬社製、エポキシアクリレート61.8質量%
エチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート溶液) 46.14質量部
R712(日本化薬社製、2官能アクリルモノマー) 9.79質量部
ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート 19.33質量部
IRGACURE819
(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製) 7.84質量部
MW30HM
(三和ケミカル社製、ヘキサメトキシメチル化メラミン) 8.00質量部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.049質量部
フタロシアニングリーン 3.98質量部
メチルエチルケトン 60.00質量部
なお、上記硫酸バリウム分散液は、硫酸バリウム(堺化学社製、B30)30質量部と、上記PCR−1157Hのジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート61.2質量%溶液34.29質量部と、メチルエチルケトン35.71質量部と、を予め混合した後、モーターミルM−200(アイガー社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sにて3.5時間分散して調製した。
−感光性フィルムの製造−
得られた感光性組成物溶液を、前記支持体としての厚み20μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、塗布し、乾燥させて、膜厚35μmの感光層を形成した。次いで、該感光層の上に、前記保護フィルムとして12μm厚のポリプロピレンフィルムをラミネートで積層し、感光性フィルムを製造した。
−永久パターンの形成−
−−積層体の調製−−
次に、前記基材として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(名機製作所製、MVLP500)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。
圧着条件は、圧着温度90℃、圧着圧力0.4MPa、ラミネート速度1m/分とした。
−−露光工程−−
前記調製した積層体における感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、以下に説明するパターン形成装置を用いて、波長が405nmのレーザ光を、直径の異なる穴部が形成されるパターンが得られるように照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。
<<パターン形成装置>>
前記光照射手段として図27〜32に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段として図4に示す主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD50と、図13に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ474をアレイ状に配列したマイクロレンズアレイ472及び該マイクロレンズアレイを通した光を前記感光層に結像する光学系480、482とを有するパターン形成装置を用いた。
また、前記マイクロレンズにおけるトーリック面は以下に説明するものを用いた。
まず、DMD50の前記描素部としてのマイクロレンズ474の出射面における歪みを補正するため、該出射面の歪みを測定した。結果を図14に示した。図14においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお、同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示した。
図14及び図15に示した通り、マイクロミラー62の反射面には歪みが存在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、1つの対角線方向(y方向)の歪みが、別の対角線方向(x方向)の歪みよりも大きくなっていることが判る。このため、このままではマイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aで集光されたレーザ光Bの集光位置における形状が歪んでしまうことが判る。
図16の(A)及び(B)には、マイクロレンズアレイ55全体の正面形状及び側面形状をそれぞれ詳しく示した。これらの図には、マイクロレンズアレイ55の各部の寸法も記入してあり、それらの単位はmmである。先に図4を参照して説明したようにDMD50の1024個×256列のマイクロミラー62が駆動されるものであり、それに対応させてマイクロレンズアレイ55は、横方向に1024個並んだマイクロレンズ55aの列を縦方向に256列並設して構成されている。なお、同図(A)では、マイクロレンズアレイ55の並び順を横方向についてはjで、縦方向についてはkで示している。
また、図17の(A)及び(B)には、マイクロレンズアレイ55における1つのマイクロレンズ55aの正面形状及び側面形状をそれぞれ示した。なお、同図(A)には、マイクロレンズ55aの等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ55aの光出射側の端面は、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされている。より具体的には、マイクロレンズ55aはトーリックレンズとされており、前記x方向に光学的に対応する方向の曲率半径Rx=−0.125mm、前記y方向に対応する方向の曲率半径Ry=−0.1mmである。
したがって、前記x方向及びy方向に平行な断面内におけるレーザ光Bの集光状態は、概略、それぞれ図18の(A)及び(B)に示す通りとなる。つまり、x方向に平行な断面内とy方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ55aの曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなっていることが判る。
なお、マイクロレンズ55aを前記形状とした場合の、該マイクロレンズ55aの集光位置(焦点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図19a、b、c、及びdに示す。また比較のために、マイクロレンズ55aが曲率半径Rx=Ry=−0.1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレーションを行った結果を図20a、b、c及びdに示す。なお、各図におけるzの値は、マイクロレンズ55aのピント方向の評価位置を、マイクロレンズ55aのビーム出射面からの距離で示している。
また、前記シミュレーションに用いたマイクロレンズ55aの面形状は、下記計算式で計算される。
ただし、前記計算式において、Cxは、x方向の曲率(=1/Rx)を意味し、Cyは、y方向の曲率(=1/Ry)を意味し、Xは、x方向に関するレンズ光軸Oからの距離を意味し、Yは、y方向に関するレンズ光軸Oからの距離を意味する。
図19a〜dと図20a〜dとを比較すると明らかなように、マイクロレンズ55aを、y方向に平行な断面内の焦点距離がx方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズとしたことにより、その集光位置近傍におけるビーム形状の歪みが抑制される。この結果、歪みの無い、より高精細なパターンを感光層150に露光可能となる。また、図19a〜dに示す本実施形態の方が、ビーム径の小さい領域がより広い、すなわち焦点深度がより大であることが判る。
また、マイクロレンズアレイ55の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ59は、その各アパーチャ59aに、それと対応するマイクロレンズ55aを経た光のみが入射するように配置されたものである。すなわち、このアパーチャアレイ59が設けられていることにより、各アパーチャ59aに、それと対応しない隣接のマイクロレンズ55aからの光が入射することが防止され、消光比が高められる。
−−現像工程−−
室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、アルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にて60秒間シャワー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。その後、水洗し、乾燥させ、永久パターンを形成した。
−−硬化処理工程−−
前記永久パターンが形成された積層体の全面に対して、160℃で30分間、加熱処理を施し、永久パターンの表面を硬化し、膜強度を高めた。該永久パターンを目視で観察したところ、永久パターンの表面に気泡は認められなかった。
また、前記永久パターン形成済みのプリント配線基板に対して、常法に従い金メッキを行った後、水溶性フラックス処理を行った。次いで、260℃に設定された半田槽に5秒間にわたって、3回浸漬し、フラックスを水洗で除去した。そして、該フラックス除去後の永久パターンについて、JIS K−5400に基づいて、鉛筆硬度を測定した。
その結果、鉛筆硬度は5H以上であった。目視観察を行ったところ、前記永久パターンにおける硬化膜の剥がれ、ふくれ、変色は認められなかった。
前記形成した永久パターンについて、露光感度、解像度、及び露光速度の評価を行った。結果を表3に示す。
<露光感度>
得られた前記永久パターンにおいて、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から配線上の硬化領域の厚さが15μmとなり、硬化領域の表面が光沢面である時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
その結果、前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は、35mJ/cmであった。
<解像度>
得られた前記永久パターン形成済みのプリント配線基板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴径を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。その結果、解像度は、65μmであった。
<露光速度>
前記パターン形成装置を用いて、露光光と前記感光層とを相対的に移動させる速度を変更し、永久パターンが形成される速度を求めた。露光は、前記調製した積層体における感光層に対して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から行った。なお、この設定速度が速い方が効率的な永久パターン形成が可能となる。その結果、露光速度は、40mm/secであった。
(実施例2)
実施例1において、感光性組成物の組成を、下記組成に代え、常法に従い、ロールミルで混練を行った以外は、実施例1と同様な方法により、感光性組成物を調製した。
−感光性組成物の調製−
下記組成に基づいて、感光性組成物を調製した。
硫酸バリウム(堺化学工業社製、B30) 50.00質量部
PCR−1157H
(日本化薬社製、エポキシアクリレート61.8質量%
エチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート溶液) 81.70質量部
ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート 13.16質量部
IRGACURE819
(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製) 6.82質量部
YX4000(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ樹脂) 20.00質量部
RE306(日本化薬社製、エポキシ樹脂) 5.00質量部
ジシアンジアミド 0.13質量部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.024質量部
フタロシアニングリーン 0.42質量部
−感光性フィルムの製造−
得られた感光性組成物を用いて、実施例1と同様な方法により、感光性フィルムを製造した。
−永久パターンの形成−
得られた感光性フィルムを用いて、永久パターンを形成した。該永久パターンの表面を目視で観察したところ、永久パターンにおける硬化膜の表面に気泡は認められなかった。
得られた永久パターンについて、実施例1と同様な方法により、露光感度、解像度、及び露光速度を測定した。その結果、露光感度は35mJ/cmであり、解像度は65μmであり、露光速度は40mm/secであった。結果を表3に示す。
(比較例1)
実施例1におけるパターン形成装置において、マイクロレンズアレイを用いなかったこと以外は、実施例1と同様な方法により、露光感度、解像度、及び露光速度の評価を行った。その結果、露光感度は35mJ/cmであり、解像度は72μmであり、露光速度は20mm/secであった。結果を表3に示す。
(比較例2)
実施例1におけるパターン形成装置において、マイクロレンズアレイを用いなかったこと、及び、DMDの制御を全てのマイクロミラー(1024個×768列)を駆動させるように変更したこと以外は、実施例1と同様な方法により、露光感度、解像度、及び露光速度の評価を行った。その結果、露光感度は35mJ/cmであり、解像度は75μmであり、露光速度は13mm/secであった。結果を表3に示す。
表3の結果より、比較例1及び2の永久パターンと比較して、実施例1〜2の永久パターンは高精細であることが確認された。また、比較例1及び2と比較して、実施例1〜2では露光速度が速く、効率的に永久パターンの形成ができることが認められた。
本発明の永久パターン形成方法は、感光層上に結像させる像の歪みを抑制することにより、パッケージ基板を含むプリント配線基板分野における永久パターン(層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン等の保護膜)を高精細に、かつ、効率よく形成可能であるため、高精細な露光が必要とされる各種パターンの形成などに好適に使用することができ、特に高精細な永久パターンの形成に好適に使用することができる。
図1は、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図の一例である。 図2(A)及び(B)は、DMDの動作を説明するための説明図の一例である。 図3(A)及び(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置及び走査線を比較して示した平面図の一例である。 図4(A)及び(B)は、DMDの使用領域の例を示す図の一例である。 図5は、スキャナによる1回の走査で感光層を露光する露光方式を説明するための平面図の一例である。 図6(A)及び(B)は、スキャナによる複数回の走査で感光層を露光する露光方式を説明するための平面図の一例である。 図7は、パターン形成装置の一例の外観を示す概略斜視図の一例である。 図8は、パターン形成装置のスキャナの構成を示す概略斜視図の一例である。 図9(A)は、感光層に形成される露光済み領域を示す平面図の一例であり、図9(B)は、各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図の一例である。 図10は、光変調手段を含む露光ヘッドの概略構成を示す斜視図の一例である。 図11は、図10に示す露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の断面図の一例である。 図12は、パターン情報に基づいて、DMDの制御をするコントローラの一例である。 図13(A)は、結合光学系の異なる他の露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った断面図の一例であり、図13(B)は、マイクロレンズアレイ等を使用しない場合に被露光面に投影される光像を示す平面図の一例であり、図13(C)は、マイクロレンズアレイ等を使用した場合に被露光面に投影される光像を示す平面図の一例である。 図14は、DMDを構成するマイクロミラーの反射面の歪みを等高線で示す図の一例である。 図15(A)、(B)は、前記マイクロミラーの反射面の歪みを、該ミラーの2つの対角線方向について示すグラフの一例である。 図16は、パターン形成装置に用いられたマイクロレンズアレイの正面図(A)と側面図(B)の一例である。 図17は、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図(A)と側面図(B)の一例である。 図18は、マイクロレンズによる集光状態を1つの断面内(A)と別の断面内(B)について示す概略図の一例である。 図19aは、本発明のマイクロレンズの集光位置近傍におけるビーム径をシミュレーションした結果を示す図の一例である。 図19bは、図19aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図19cは、図19aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図19dは、図19aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図20aは、従来のパターン形成方法において、マイクロレンズの集光位置近傍におけるビーム径をシミュレーションした結果を示す図の一例である。 図20bは、図20aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図20cは、図20aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図20dは、図20aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す図の一例である。 図21は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。 図22は、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図(A)の一例と側面図(B)の一例である。 図23は、図22のマイクロレンズによる集光状態を1つの断面内(A)の一例と別の断面内(B)について示す概略図の一例である。 図24(A)〜(C)は、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一例である。 図25は、光照射手段がガウス分布で且つ光量分布の補正を行わない場合の光量分布を示すグラフの一例である。 図26は、光量分布補正光学系による補正後の光量分布を示すグラフの一例である。 図27a(A)は、ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、図27a(B)は、(A)の部分拡大図の一例であり、図27a(C)及び(D)は、レーザ出射部における発光点の配列を示す平面図の一例である。 図27bは、ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す正面図の一例である。 図28は、マルチモード光ファイバの構成を示す図の一例である。 図29は、合波レーザ光源の構成を示す平面図の一例である。 図30は、レーザモジュールの構成を示す平面図の一例である。 図31は、図30に示すレーザモジュールの構成を示す側面図の一例である。 図32は、図30に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。 図33は、レーザアレイの構成を示す斜視図の一例である。 図34(A)は、マルチキャビティレーザの構成を示す斜視図の一例であり、図34(B)は、(A)に示すマルチキャビティレーザをアレイ状に配列したマルチキャビティレーザレイの斜視図の一例である。 図35は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。 図36(A)は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例であり、図36(B)は、(A)の光軸に沿った断面図の一例である。 図37(A)及び(B)は、従来の露光装置における焦点深度と本発明の永久パターン形成方法(パターン形成装置)による焦点深度との相違を示す光軸に沿った断面図の一例である。 図38は、マクロアレイを構成するマイクロアレイレンズの他の例を示す正面図(A)と側面図(B)である。 図39は、マクロアレイを構成するマイクロアレイレンズの正面図の一例(A)と側面図(B)の一例である。 図40は、球面レンズ形状例を示すグラフである。 図41は、他のレンズ面形状例を示すグラフである。 図42は、マイクロアレイレンズアレイの他の例を示す斜視図である。 図43は、マイクロアレイレンズアレイの他の例を示す平面図である。 図44は、マイクロアレイレンズアレイの他の例を示す平面図である。 図45(A)〜(C)は、いずれもマイクロアレイレンズアレイの他の例を示す縦断面図である。
符号の説明
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
10 ヒートブロック
11〜17 コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31 マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
55a’ マイクロレンズアレイ
55a” マイクロレンズアレイ
56 被露光面(走査面)
55a マイクロレンズ
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
73 プリズムペア
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャビティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 感光層
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
255 マイクロレンズアレイ
255a マイクロレンズ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
355 マイクロレンズアレイ
355a マイクロレンズ
454 レンズ系
455 マイクロレンズアレイ
455a マイクロレンズ
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
555 マイクロレンズアレイ
555a マイクロレンズ
655 マイクロレンズアレイ
655a マイクロレンズ
755 マイクロレンズアレイ
755a マイクロレンズ

Claims (25)

  1. バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含む感光性組成物を用いて基材の表面に感光層を形成した後、該感光層に対し、
    光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法。
  2. バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、を少なくとも含む感光性組成物を用いて基材の表面に感光層を形成した後、該感光層に対し、
    光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部の周辺部からの光を入射させないレンズ開口形状を有するマイクロレンズアレイを通して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法。
  3. マイクロアレイレンズが、描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有する請求項2に記載の永久パターン形成方法。
  4. 感光層の形成が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより行われる請求項1から3のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  5. 感光層の形成が、支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層とを有する感光性フィルムを、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層することにより行われる請求項1から3のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  6. 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である請求項5に記載の永久パターン形成方法。
  7. 支持体が、長尺状である請求項5から6のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  8. 感光性フィルムが、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる請求項5から7のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  9. 感光性フィルムが、感光層上に保護フィルムを有してなる請求項5から8のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  10. 感光層の厚みが、3〜100μmである請求項1から9のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  11. 基材が、配線形成済みのプリント配線基板である請求項1から10のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  12. 非球面が、トーリック面である請求項1から11のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  13. マイクロアレイレンズが、円形のレンズ開口形状を有する請求項2から12のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  14. レンズ開口形状が、そのレンズ面に遮光部を設けることにより規定される請求項2から13のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  15. 光変調手段が、n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能である請求項1から14のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  16. 光変調手段が、空間光変調素子である請求項1から15のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  17. 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である請求項16に記載の永久パターン形成方法。
  18. 露光が、アパーチャアレイを通して行われる請求項1から17のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  19. 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる請求項1から18のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  20. 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である請求項1から19のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  21. 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する請求項1から20のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  22. レーザ光の波長が395〜415nmである請求項21に記載の永久パターン形成方法。
  23. 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う請求項1から22のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  24. 硬化処理が、全面露光処理及び120〜200℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである請求項23に記載の永久パターン形成方法。
  25. 保護膜及び層間絶縁膜の少なくともいずれかを形成する請求項1から24のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
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