JP2004277257A - 多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法及びガラス微粒子合成用バーナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バーナによって合成されたガラス微粒子を出発材の表面に付着させ、かつ堆積させる多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法において、ガラス微粒子合成用バーナから噴射される火炎の中心部があたっている領域における出発材表面の温度よりも高い温度の領域を、その火炎の中心部があたっている領域より外側に存在させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法に関するものであり、さらに詳しく述べるならば、ガラス微粒子合成用バーナ(以下、単に「バーナ」ともいう。)を用いて合成されたガラス微粒子を出発材表面に付着、かつ堆積させる製造法及びその製造法に好適なバーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光伝送に用いられる光ファイバの製造法としては、SiO2を主成分とする光ファイバ母材を合成し、さらにこの母材を延伸、火炎研磨、及び線引き等する工程を経る製造法が知られている。さらに一般に、この光ファイバ母材は、出発材表面にガラス微粒子合成用バーナを用いて合成されるガラス微粒子を付着かつ、堆積させることにより、多孔質ガラス微粒子堆積体を製造し、次にこの多孔質ガラス微粒子堆積体を脱水し、さらに加熱焼結して透明体にすることによって合成される。ここで、光ファイバ母材の前駆体となる多孔質ガラス微粒子堆積体の合成法として、従来からスス付け法(スート法)とよばれる方法が知られている。このスート法は、例えば四塩化珪素、四塩化ゲルマニウム等の原料ガス、可燃性ガスである水素、及び助燃性ガスである酸素、さらに場合によりキャリアガス又はシールガスとしてアルゴン等のガスをバーナに供給し、原料ガスの火炎加水分解等によってガラス微粒子を生成させる(いわゆる気相合成する)とともに、そのガラス微粒子を反応炉内に配置した出発材の表面に付着させ、かつ堆積させて多孔質ガラス母材を合成する工程を含む。このスート法としては、たとえばOVD法及びVAD法等が公知である。
【0003】
さらに、上記スート法において用いるバーナとしては、これまでにいくつかのものが知られている。例えば、中心部に位置する原料ガス噴射流路、及びその外周を囲うように複数独立して配置された小口径助燃ガス流路を有するバーナが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、中央部の原料ガス噴射流路と、その外側に環状に配置された複数の助燃性ガス噴射流路とを備え、内側及び外側に配置されたそれぞれの助燃性ガス流路から噴射される助燃性ガスが異なる収束点で収束する構造を有する多焦点型バーナが知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、中央部に配置された原料ガス及び酸素ガス用ノズルと、その周囲に配置された小口径酸素ガス用ノズルとを有し、シールガスなしでも長い寿命を有するバーナが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−187135号公報
【特許文献2】
特開平5−323130号公報
【特許文献3】
特開平6−247722号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスート法による多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法においては、ガラス微粒子合成用バーナによって生成されたガラス微粒子のうちの一部分しか、出発材又は形成されつつあるガラス微粒子堆積体の表面(以下、合わせて単に「ガラス微粒子堆積面」ともいう)に付着及び堆積されず、残りの部分は排気ガスともに製造装置外に排出される。したがって、従来以上に効率よくガラス微粒子を出発材表面に付着、かつ堆積させることができれば、これまで以上にガラス微粒子合成原料ガス等を無駄にすることなく、高い生産効率で多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行うことができる。
【0006】
スート法において、バーナによって合成されたガラス微粒子がガラス微粒子堆積面に付着され、かつ堆積される場合、バーナから噴射される火炎中に含まれるガラス微粒子の温度と、そのガラス微粒子が付着するガラス微粒子堆積面の温度との差が大きいほど、すなわちガラス微粒子の温度に対してガラス微粒子堆積面の温度が低いほど、ガラス微粒子が効率良くガラス微粒子堆積面に付着することが知られ、これはサーモフォレシス効果とよばれる。
【0007】
したがって、ガラス微粒子堆積面の温度を低くすることにより、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の付着効率を高くすることができるが、一方、ガラス微粒子堆積面の温度が低いと、ガラス微粒子堆積面に付着されたガラス微粒子どうしの結合が弱くなるため、温度の上昇及び下降によるヒートサイクルによって生じる熱歪みにより、得られた多孔質ガラス微粒子堆積体に「割れ」が発生する割合が増加し、かえって製品の歩留まりは低下してしまう。
【0008】
すなわち、ガラス微粒子堆積面に高い効率でガラス微粒子を付着させ、かつそのガラス微粒子どうしの結合を強くすることができる多孔質ガラス微粒子堆積体の製造技術が求められている。
【0009】
すなわち本発明は、スート法において、ガラス微粒子合成用バーナによって生成されたガラス微粒子をガラス微粒子堆積面に高い効率で付着させ、かつ堆積させるとともに、ガラス微粒子堆積面に堆積されたガラス微粒子どうしの結合を強くすることができる多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法、及びその製造法を実施するための好ましいバーナを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法は、ガラス微粒子合成用バーナを用いる気相合成によって合成されたガラス微粒子を出発材の表面に付着させ、かつ堆積させる多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法であって、バーナから噴射される火炎があたっているガラス微粒子堆積面において、火炎の中心部があたっている領域におけるガラス微粒子堆積面の温度よりも高い温度の領域が、火炎の中心部があたっている領域より外側の領域に存在することを特徴とするものである。
【0011】
なお、本明細書中、「ガラス微粒子堆積面」とは、バーナ火炎中に含まれるガラス微粒子が付着かつ堆積される面をいい、ガラス微粒子の付着及び堆積(以下、単に「スス付け」ともいう)が開始される前は、まだガラス微粒子が堆積されていない出発材の表面をいい、スス付け開始後は、ガラス微粒子が付着かつ堆積されて形成されつつあるガラス微粒子堆積体の表面をいう。
【0012】
さらに本発明の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法に用いるバーナは、ガラス微粒子合成用原料ガス、可燃性ガス、及び助燃性ガスを供給するためのポートを有し、ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するためのポートが中心に配置され、そのポートの外側に助燃性ガスを供給するための2以上のポートが略円周上又は2以上の略同心円周上に配置されており、さらにガラス微粒子合成用原料ガスを供給するためのポートの断面積に対し、助燃性ガスを供給するためのポートの断面積の総和が1.7〜5.5倍であることを特徴とするものである。
本発明の製造法においては、上記バーナを用いることが好ましい。
【0013】
さらに本発明の製造法においては、ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するポートにおける原料ガスの流速に対して、助燃性ガス供給ポートにおける助燃性ガスの流速が0.7倍以上かつ2.0倍未満であることが好ましい。また、本明細書中において「原料ガス」とは、当技術分野で通常原料ガスとよばれる、ガラスの原料となるガスをいうほか、その原料ガスに、助燃性ガス、又は可燃性ガスが混合されている場合は、その混合ガスをいう。
【0014】
さらに本発明の製造法においては、ガラス微粒子堆積面にガラス微粒子が堆積されて形成されるガラス微粒子堆積体の直径が大きくなるのに伴い、ガラス微粒子合成用バーナの原料ガスポートにおける原料ガスの流速を小さくすることが好ましい。
【0015】
さらに本発明の製造法においては、ガラス微粒子堆積面にガラス微粒子を堆積させる際に、ガラス微粒子の堆積の開始時において、ガラス微粒子堆積面とガラス微粒子合成用バーナとの間の距離を150〜500mmとすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、ガラス微粒子合成用バーナを用いて生成されたガラス微粒子を、出発材の表面に付着させ、かつ堆積させて多孔質ガラス微粒子堆積体を製造するスート法において、バーナから噴射される火炎があたっているガラス微粒子堆積面において、火炎の中心部があたっている領域におけるガラス微粒子堆積面の温度よりも高い温度の領域が、火炎の中心部があたっている領域より外側に存在するようにした場合に、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積効率が高くなり、しかもガラス微粒子堆積面におけるガラス微粒子どうしの結合を強くすることができ、それによって多孔質ガラス微粒子堆積体が割れることを抑制することができることを見いだした。
【0017】
さらに、上記製造法において、バーナの中心に原料ガスを供給するためのポート(以下、単に「原料ガス供給ポート」ともいう。)を有し、かつそのポートの周囲に助燃性ガスを供給するための2以上のポート(以下、単に「助燃性ガス供給ポート」ともいう。)が略円周上又は2以上の略同心円周上に配置されており、さらに前記ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するためのポートの断面積に対して、前記助燃性ガスを供給するためのポートの断面積の総和が1.7〜5.5倍であるバーナを用いた場合に、出発材へのガラス微粒子の堆積効率が高くなることを見いだした。さらに、前記助燃性ガス供給ポートを前記略円周上又は前記2つ以上の略同心円上に配置する場合、一つの円周上に3つ以上の助燃性ガス供給ポートを配置することが好ましい。
【0018】
さらに上記製造法で用いるバーナにおいて、原料ガス供給ポートにおける原料ガスの流速に対して、助燃性ガス供給ポートにおける助燃性ガスの流速が0.7倍以上かつ2.0倍未満となるようにした場合に、出発材へのガラス微粒子の堆積効率が高くなることを見いだした。
【0019】
さらに上記製造法においては、出発材にガラス微粒子が堆積されることによりガラス微粒子堆積体の直径が大きくなるのにともない、バーナにおいて、助燃性ガスの流速に対する原料ガスの流速の比を小さくすると製造工程全体にわたり、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積効率を高くすることができることを見いだした。
【0020】
さらに上記製造法においては、出発材へのガラス微粒子の堆積開始時において、出発材表面とバーナの先端との間の距離を150〜500mmとすることにより、ガラス微粒子の堆積効率を高くすることができることを見いだした。
本発明は、上記各知見に基づいて完成されたものである。
【0021】
本明細書中、「出発材」とは、その表面に、バーナで合成されたガラス微粒子を堆積させるための材料であり、円筒状、円柱状などの形状を目的に応じて選択することができ、又材料の材質も適宜、目的に応じて所望のものを選択して用いることができる。
また、本明細書中、「多孔質ガラス微粒子堆積体」とは、バーナによって生成されたガラス微粒子を、上記出発材表面に付着させ、かつ堆積させて製造された多孔質ガラス体であって、この多孔質ガラス微粒子堆積体をさらに焼結することによって透明ガラス母材が製造できる。また、透明化する前に脱水及び/又は添加物の添加を行うこともできる。この透明ガラス母材の用途としては、例えば光ファイバ製造のための母材が例示できる。
【0022】
本明細書中、バーナの「ポート」とは、原料ガス又は助燃性ガスの流路であって、これらのガスが噴出されるバーナの端部における開口部をいう。
「ポートの断面積」とは、上記バーナの端部における開口部の面積をいう。
原料ガス又は助燃性ガスの「流速」とは、上記ポート出口におけるガスの平均流速(m/sec)をいう。
【0023】
本発明の製造法を以下、図1に基づいて説明する。図1はスート法の一実施態様であるOVD法を模式的に示した図である。
図1に示した多孔質ガラス微粒子堆積体製造装置(1)において、出発材(3)は、その回転軸、すなわち長手方向が略鉛直方向を向くように配置され、その上端は回転手段(4)に連結される。回転手段(4)は、昇降手段(5)に連結される。出発材(3)の周囲を囲んで反応容器(2)が配置される。出発材(3)の表面に対しバーナから噴射される火炎(7)があたるようにバーナ(6)が配置される。さらに反応容器(2)において、バーナ(6)が配置された壁面に対して、出発材(3)を間に挟んで対向する壁面に排気口(8)が配置される。
【0024】
バーナ(6)にはガラス微粒子を生成させるための原料ガス、可燃性ガス、及び助燃性ガス、さらに必要に応じてシールガス及び/又はキャリアガスが供給され、可燃性ガス及び助燃性ガスの燃焼反応によって生成する水による原料ガスの火炎加水分解反応もしくは助燃性ガスとの酸化反応等によってガラス微粒子が生成されるが、この反応は公知のものである。上記原料ガスとしては、四塩化ケイ素、及び必要に応じて四塩化ゲルマニウム等を併用することが一般に行われている。可燃性ガスとしては水素ガスが一般的に用いられる。助燃性ガスとしては酸素ガスが一般的に用いられる。シールガスとは、バーナ先端面にガラス微粒子が付着することを防止するため、又はバーナ先端が過熱されることを防止するために用いられるガスであり、キャリアガスとは、原料ガスを搬送するためのガスである。必要に応じて用いることができるシールガス及び/又はキャリアガスとしては、アルゴン等の不活性ガスや反応性が低い窒素ガス等が一般的に用いられる。また、キャリアガスとして酸素が用いられる場合もある。本発明の製造法においてもこれらの各ガスを用いることができる。
【0025】
バーナ(6)から噴射される、ガラス微粒子を含む火炎(7)が出発材(3)に噴射されるとともに、出発材(3)は回転手段(4)によって、その回転軸周りに回転され、かつ出発材(3)及び回転手段(4)は、昇降手段(5)によって略鉛直方向上下に往復運動される。バーナ(6)から噴射される火炎(7)中に含まれるガラス微粒子は、出発材(3)の表面に付着され、かつ堆積されるが、付着されなかったガラス微粒子は、バーナ火炎(7)から放出される排気ガスとともに排気口(8)を通して反応容器(2)から外部に排出される。
【0026】
図1には、出発材(3)を鉛直方向上下に移動させる形態の実施態様を示したが、出発材(3)に代えてバーナ(6)を往復運動させるか、または出発材(3)及びバーナ(6)の両者を相対的に往復運動させる実施形態も可能であり、さらには、出発材(3)の回転軸を略水平になるように配置して、出発材(3)及び/又はバーナ(6)の間で相対的な往復運動をさせる実施形態も可能である。
【0027】
本発明の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法は、バーナによって気相合成されたガラス微粒子がガラス微粒子堆積面に付着され、かつ堆積される際、ガラス微粒子堆積面の温度の分布に特徴があるものである。図2に、本発明の製造法における、ガラス微粒子が付着かつ堆積されるガラス微粒子堆積面(20)の表面の温度分布を模式的に示す。図2aは、ガラス微粒子堆積面(20)に対して、バーナ(6)からの噴射された火炎(7)があたっている状態を模式的に示した図である。図2aにおいて、バーナ(6)から噴射された火炎(7)の中心軸は、一点鎖線で示されている。ガラス微粒子堆積面(20)において、火炎(7)の中心部があたっている領域とは、ガラス微粒子堆積面(20)において一点鎖線が交差する位置を中心とする領域をいい、図2aにおいてLTで示した領域である。この火炎の中心部があたっている領域の外側の領域とは、図2aにおいて、上記LTで示された領域の上下の領域をいい、図2aにおいて示されるHT1及びHT2の領域を含む領域をいう。
【0028】
本発明のガラス微粒子堆積体の製造法においては、上記LTの領域におけるガラス微粒子堆積面(20)の表面温度よりも、上記HT1及び/又はHT2の領域においてガラス微粒子堆積面(20)の表面温度が高いことを要する。この点をさらに図2bに基づいて説明する。図2bは、ガラス微粒子堆積面(20)上で火炎中心があたる位置を通り、かつ出発材(3)の長手方向に沿った直線上におけるガラス微粒子堆積面(20)の表面温度分布を模式的に示した図である。すなわち、バーナ(6)からの火炎(7)の中心部があたっているガラス微粒子堆積面(20)の領域LTの温度はTLであり、さらに領域HT1及びHT2の表面温度の極大値はTHである。すなわち、ガラス微粒子堆積面(20)において領域LTの表面温度TLに対し、領域LTの外側の領域HT1及びHT2の表面温度THが高く、ガラス微粒子堆積面(20)の縦方向に沿った表面温度の分布は、TLを中心としてその両外側に極大THを有するものである。
【0029】
バーナからの火炎中に存在するガラス微粒子は、バーナ火炎の中心部に多く存在する。一方、ガラス微粒子堆積面(20)の表面温度分布を上記のようにすることによって、火炎の中心部があたるガラス微粒子堆積面(20)の表面領域は火炎中心部の周囲より温度が低くなる。これによるサーモフォレシス効果によって、火炎中のガラス微粒子を高い効率でガラス微粒子堆積面に付着させ、かつ堆積させることができる。さらに、出発材が回転すること、並びに回転軸に略平行な移動運動、すなわちOVD法においては出発材及び/又はバーナ間の相対的往復運動がなされることにより、火炎の中心部があたっていたガラス微粒子堆積面は火炎中心部に対して移動し、次にその火炎の中心部の外側に位置することになり、したがって、そのガラス微粒子堆積面は温度が高くなる。それにより、ガラス微粒子堆積面に堆積されたガラス微粒子どうしの結合が強固になり、得られるガラス微粒子堆積体に割れ等の不具合が生じにくくなる。
【0030】
図2aを参照してさらに具体的にこの点を説明する。図2aに示されるガラス微粒子堆積面(20)におけるLT、並びにHT1及びHT2領域は、バーナ火炎(7)に対する位置関係によって決定されるガラス微粒子堆積面(20)上における相対的な位置であって、ガラス微粒子堆積面(20)上においては、LT、並びにHT1及びHT2領域はバーナ及び/又は出発材(3)の移動運動に伴って移動可能である。ガラス微粒子堆積面(20)のLT領域においては、上述のとおり温度が低いためにサーモフォレシス効果により、火炎中のガラス微粒子がLT領域にあるガラス微粒子堆積面(20)に高い効率で付着され、かつ堆積される。さらにガラス微粒子堆積体の製造過程においては、バーナ(6)に対してガラス微粒子堆積面(20)がその長手方向に移動するため、LT領域に存在していたガラス微粒子堆積面(20)は図2aの上又は下方向に移動し、次にHT1又はHT2領域に存在することになる。これによって、その領域の表面温度は高められ、その領域に堆積されたガラス微粒子どうしの結合が強固になる。
【0031】
図2a及び図2bには、ガラス微粒子堆積面(20)の表面温度がTLを中心としてその両外側に極大THがそれぞれ1つずつ存在する場合を示したが、本発明の製造法は上記形態に限定されるものではなく、火炎(7)の中心部があたっている領域LTにおけるガラス微粒子堆積面の温度よりも、その領域の外側にさらに高い温度の表面温度領域が存在していればよい。したがって、領域HT1及びHT2におけるガラス微粒子堆積面の温度の極大値が異なる値であってもよく、また、HT1及び/又はHT2におけるガラス微粒子堆積面の温度の極大がそれぞれ2以上存在していてもよい。
【0032】
バーナから噴射される火炎は、上述したとおり一般には、火炎中心軸を中心とする回転対称形である。したがって、図2bに示したガラス微粒子堆積面の表面温度分布を実現できるバーナから噴射される火炎を平面(XY平面)上に噴射した場合、一般には図2cに立体的な模式図によって示すように火炎中心があたる領域の温度よりも高い温度の領域が、火炎中心があたる領域の周囲にドーナツ状に存在することになる。
【0033】
さらに本発明の製造法に示される、ガラス微粒子堆積面の温度分布の好ましい状態を実現するために重要な一つの要素はバーナの構造である。
【0034】
本発明の製造法に用いるための好ましいバーナは、原料ガス、可燃性ガス、及び助燃性ガスを火炎中に供給するバーナであって、原料ガスを供給するためのポート(以下、単に「原料ガス供給ポート」ともいう)をバーナの中心部に有し、さらにそのポートの外側に可燃性ガス供給ポートが配置され、さらに助燃性ガスを供給するための2以上のポート(以下、単に「助燃性ガス供給ポート」ともいう)が、略円周上すなわち環状、又は原料ガス供給ポートを中心とする略同心円上すなわち略同心環状に配置されているものである。
【0035】
本発明の製造法に用いるための好ましいバーナの先端面の構成の2つの例を図3a及び図3bに模式的に示す。図3a及び図3bにおいて、それぞれの各円周は隔壁を表し、一般には石英ガラスからなる。したがって、図3a及び図3bにおける各円周は、それぞれが例えば石英ガラスからなるパイプの断面を表す。各隔壁で区切られた空間(ポート)にガスを流す。その各ポートに流されるガスの組み合わせの好ましい例を以下の表1に示す。なお表中では「ガス」の語は省略し、例えば原料ガスは、単に原料と記す。シールガスとしては、不活性ガスやN2ガス等の反応性の低いガスを用いる。シールガスは、バーナ先端の焼け防止やバーナ先端へのガラス微粒子付着防止用に用いるものであるが、必須ではなく所望により用いることができる。また、表1の組み合わせには示していないが、ガラス原料を搬送するためのキャリアガスとして不活性ガスが用いられる場合がある。
【0036】
【表1】
【0037】
本発明で用いるバーナの助燃性ガス供給ポートは、各同心円ごとにそれぞれ配置された各ポートから噴射された助燃性ガスが、バーナの原料ガス供給ポートの中心軸上であって、出発材(3)の表面と交わる点の前後で収束されるように配置されていることが好ましい。この助燃性ガスが収束する点とバーナの先端との間の距離を、以下、焦点距離という。助燃性ガス供給ポートが2以上の同心円上に配置されている場合は、それぞれの同心円ごとにその円上に配置されたポートから噴射される助燃性ガスをそれぞれ異なる略一点上に収束させ、かつ、その焦点距離を、半径の大きな円周上に配置されたポートに対する焦点距離ほど長くするようにする。そうすることにより、半径が異なる円周上に配置された助燃性ガス供給ポートからそれぞれ噴射される助燃性ガスどうしのガスの流れが干渉を起こしにくくなるため、バーナから噴射される火炎が乱されにくくなり、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積効率を高くすることができる。以下、この同心円上1つあたりに配置された助燃性ガス供給ポートのまとまりを説明の都合上、「層」とよぶ。
【0038】
すなわち、2以上の略同心円上、すなわち2以上の多層状に助燃性ガス供給ポートを配置したバーナにおいては、それぞれの層に配置されたポートごとに焦点距離を変える必要がある。助燃性ガスは、原料ガスの流れをできるだけ乱さないようにして収束させる必要がある。さらに助燃性ガスは、バーナ火炎自身が安定な領域、より詳しくは、バーナから噴射された原料ガスの流れが安定である、バーナ先端から所定の距離以内で収束させることが好ましい。これは、バーナ先端面から上記助燃性ガスを収束させる位置までの距離が離れすぎると、火炎の勢いがなくなり、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積が不安定になるためである。また、助燃性ガスの供給量が多すぎる場合、及び/又は収束位置がバーナ先端面に近すぎると、原料ガスの流れに対する助燃性ガスの勢いが強くなりすぎ、原料ガスの流れを乱すことになる。さらに、好ましい位置で収束点を持つようにしつつ、層の数を増加させると、バーナの構造が複雑になり、製造によるバーナ性能のばらつきも大きくなり、しかもバーナのコストも高いものとなる。したがって、本発明に用いるバーナは、その助燃性ガス供給ポートの層の数を、1〜5とすることが好ましく、2〜3が特に好ましい。
【0039】
本発明の製造法に用いるバーナにおいては、その原料ガス供給ポートから火炎中に原料ガスを供給するほか、必要に応じて、その原料ガスに助燃性ガス、又は可燃性ガスを混合したガスを供給することもできる。また、原料ガスの供給方法は、不活性ガスやO2などのガスをキャリアガスとして供給する方法、及び原料化合物が常温で液体である場合は原料化合物を加熱し気化させてガスとして供給する方法等、公知の方法を用いることができる。
【0040】
本発明の製造法においては、バーナから噴射される火炎によって加熱されたガラス微粒子堆積面の温度分布が、上述したとおりの好ましい温度分布を実現できることが必要である。この好ましい温度分布を実現した上で、さらにバーナから噴射される火炎中のガラス微粒子をいっそう高い効率でガラス微粒子堆積面に付着させ、かつ堆積させるためには、原料ガスからガラス微粒子が合成される反応効率を高めること、並びに、バーナから噴射される火炎流を安定化してバーナ火炎中で生成されたガラス微粒子がガラス微粒子堆積面に効率良く到達できるようにすることなどが必要である。そのための好ましい製造条件を種々検討した結果、上述した形態のバーナを用いた上で、さらにバーナの原料ガス供給ポートにおける原料ガスの流速、この原料ガスの流速に対する助燃性ガス供給ポートにおける助燃性ガスの流速の比、及び助燃性ガスの供給量を最適な範囲に調節することが好ましく、さらにそのためには、上記バーナにおける原料ガス供給ポートの断面積に対して、助燃性ガスを供給するためのポートの断面積の総和が特定の倍率になるようにすることが好ましいことを見いだした。以下、これらの点について説明する。
【0041】
まず、本発明の製造法において、好ましい原料ガスの流速について説明する。原料ガス成分は、バーナ火炎中で加水分解反応及び/又は酸化反応をうけてガラス微粒子になる。このとき、原料ガスに対して助燃性ガス及び/又は火炎中で発生した水分が充分に拡散し混合されることが、高い効率で原料ガスを反応させるために必要である。したがって、原料ガスの流速が速すぎると、バーナから噴射されてガラス微粒子堆積面に到達するまでの間に原料ガスと助燃性ガス及び/又は火炎中で発生した水分との拡散混合が充分に行われず、反応が不充分かつ不安定になり、用いた原料ガスの量に対して堆積されたガラス微粒子の量が少なくなり、しかも得られる多孔質ガラス堆積体の外径が長手方向で変動しやすい。さらに、原料ガスの流速を速くすると、火炎中に含まれるガラス微粒子のうち、ガラス微粒子堆積面に付着されなかったガラス微粒子の量が増加するために好ましくない。本発明の製造法においては、原料ガス供給ポートにおける原料ガスの流速、あるいは原料ガスに助燃性ガス又は可燃性ガスが混合されている実施態様においてはこれらの混合ガス(以下、この混合ガス及び原料ガスをあわせて、単に「原料ガス」という)の流速が、20m/sec未満であることが好ましく、19m/sec以下であることがさらに好ましい。
【0042】
一方、原料ガスの流速が遅すぎる場合は、原料ガスの流れが助燃性ガスの流れによって大きく乱されるため、ガラス微粒子堆積面に到達できないガラス微粒子が増加し、ガラス微粒子のガラス微粒子堆積面への付着効率が低下してしまう。したがって、原料ガスの流速は、7m/sec以上であることが好ましく、10m/sec以上であることがさらに好ましい。
したがって、特に好ましい原料ガスの流速は10〜19m/secである。
【0043】
次に本発明の製造法において、好ましい助燃性ガスの流速及びバーナ火炎中への供給量について説明する。バーナ火炎中で原料ガスからガラス微粒子を高い効率で生成させるためには、上述の通り原料ガスに対する助燃性ガスの拡散及び混合を充分に行うことが好ましい。ここで、助燃性ガスの流速が遅すぎる場合、助燃性ガス及び/又は火炎中で発生した水分が原料ガスに対して充分に拡散できないため、原料ガスからガラス微粒子が生成する効率が低下してしまう。また、供給された助燃性ガスの全てがガラス微粒子生成反応で消費されるわけではなく、さらに原料ガスと助燃性ガスとが混合してガラス化反応が生じることを考慮すると、原料ガスが充分にガラス化反応できるために必要な化学量論より多い量の助燃性ガスを火炎中に供給する必要がある。そのために必要な助燃性ガスの供給量は、上記原料ガスの流速、並びに後述する原料ガス供給ポートの断面積と助燃性ガス供給ポートの断面積の総和との比の値等によって決定される量であるが、本発明の製造法においては、この助燃性ガスの供給量は20〜60SLM(SLMは標準状態における気体の体積(リットル))であることが好ましく、さらに好ましくは、30〜50SLMである。この供給量の助燃性ガスを助燃性ガス供給ポートからバーナ火炎中に供給し、所望によっては、用いられる助燃性ガスの一部を原料ガスに混合して原料ガス供給ポートから原料ガスとともにバーナ火炎中に供給する。
【0044】
次に、原料ガスの流速と助燃性ガスの流速との間の好ましい関係について説明する。本発明の製造法において、ガラス微粒子堆積面の好ましい温度分布を実現するためには、原料ガスの流速に対して、助燃性ガスの流速が0.7〜2.0倍であることが好ましく、さらに0.73〜2.0倍の範囲にあることが好ましく、0.8〜1.6倍の範囲にあることがよりいっそう好ましく、0.9〜1.2であることが特に好ましく、1であることが最も好ましい。原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速が0.7倍未満になると原料ガスに対する助燃性ガスの拡散及び混合が不充分となり、また2.0倍を超えると助燃性ガスの流れによって原料ガスの流れが乱されることにより、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積効率が低下する場合がある。さらに、原料ガスの流速は、20m/sec未満であることが好ましく、助燃性ガスの供給量は、20〜60SLMであることが好ましい。
【0045】
上記の原料ガスの流速、助燃性ガスの供給量、及び原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比を好ましい範囲に入れるためにバーナに求められる条件を以下に説明する。上述した各条件を実現するためには、バーナの原料ガス供給ポートの断面積に対して、助燃性ガス供給ポートの断面積の総和が1.7〜5.5倍であることが好ましく、2.0〜5.0倍であることがさらに好ましい。例えば、全ての助燃性ガス供給ポートの断面が同一直径(B(mm))の円形であり、バーナに配置された助燃性ガス供給ポートがC本であり、さらに中心に配置された原料ガス供給ポートが円形でありその直径がA(mm)であった場合、断面積比=((B2×C)/A2)の値が、1.7〜5.5であることが好ましく、2.0〜5.0であることがさらに好ましい。
原料ガス供給ポートの断面積と助燃性ガス供給ポートの断面積の関係を上記のとおりにすることによって、上述した原料ガスの流速、助燃性ガスの供給量、及び原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比を好ましい範囲に困難なく調節することができる。
【0046】
また、本発明で用いるバーナの原料ガス供給ポートの断面積の値について説明すると、実際に多孔質ガラス微粒子堆積体を製造するにあたり、バーナに供給する原料ガスの必要な供給量に対して、上述した原料ガスの流速が実現できるように、バーナの原料ガス供給ポートの断面積を定めることができる。
【0047】
さらに本発明の製造法においては、ガラス微粒子堆積面にガラス微粒子が堆積されてガラス微粒子堆積体の直径が大きくなるのにともない、上述した原料ガスの流速、及び/又は助燃性ガスの流速に対する原料ガスの流速の比を変えることが好ましい。
【0048】
すなわち、ガラス微粒子堆積体の製造開始時点においては出発材の直径が小さいため、バーナ火炎中でガラス微粒子が広がりすぎると、出発材のガラス微粒子堆積面から外側にはずれるガラス微粒子が多くなり、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の堆積効率が低下する。したがって、ガラス微粒子堆積体の製造開始初期においてはバーナ火炎中で生成されたガラス微粒子を拡散させることなく、出発材上のガラス微粒子堆積面にできるだけ収束させることが好ましい。そのためには、原料ガスの流速を速めに調整することが好ましい。さらに、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造が進み、出発材にガラス微粒子が堆積し、形成されつつあるガラス微粒子堆積体の直径が大きくなると、バーナ火炎中におけるガラス微粒子の拡散は大きな問題にはならなくなる。しかし、それに代わりバーナ先端とガラス微粒子堆積面との距離が短くなるために、バーナ火炎中におけるガラス化反応によって原料ガスからガラス微粒子が生成するための反応時間が不充分になる場合がある。したがって、形成されつつある多孔質ガラス微粒子堆積体の直径が大きくなるのにともない、原料ガスが反応してガラス微粒子が生成するための反応時間を充分確保するために、原料ガスの流速を下げることが好ましい。具体的には、例えば、原料ガスに混合される助燃性ガス及び/又は可燃性ガスの供給量を、製造中のガラス微粒子堆積体の直径に合わせて調節してもよく、また、原料ガス自身の供給量を調節することによって、上記原料ガスの流速を調節することもできる。
【0049】
さらに本発明の製造法においては、バーナの先端からガラス微粒子堆積面までの距離が離れていると、バーナ火炎中で生成されたガラス微粒子が、バーナ火炎中に拡散されすぎるために、ガラス微粒子堆積体の製造当初においては、出発材表面へのガラス微粒子の堆積効率が低くなる。一方、バーナの先端からガラス微粒子堆積面までの距離が近すぎると、バーナ火炎中における原料ガスのガラス化反応の時間が不充分となりガラス微粒子の生成が安定しなくなる。したがって、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造開始時点及び製造終了時点の両者において、バーナの先端からガラス微粒子堆積面までの距離が適当な距離であることが好ましい。そのためには、通常用いられる出発材の直径が10〜40mmであること、及び通常製造されるガラス微粒子堆積体の直径が150〜300mmであることを考慮し、ガラス微粒子堆積体の製造開始時点において、出発材の表面とバーナの先端との距離が150〜500mmになるように、出発材及びバーナを配置することが好ましい。
【0050】
以下に本発明の製造法をさらに具体的な実施例にもとづいて説明する。
図1に示したOVD法に準拠して以下の試験を行った。なお、試験には、バーナが3本配置された製造装置を用いた。
【0051】
(実施例1)
出発材(直径26mm)を用い、200mm/分の移動速度で、この出発材をバーナに対して往復運動させて多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行った。出発材の往復移動距離は1600mmとし、400分間、バーナから噴射される火炎をガラス微粒子堆積面にあて、火炎中で生成されるガラス微粒子を出発材に堆積させた。そのとき、ガラス微粒子堆積面において、バーナ火炎の中心部があたっている部分のなかで最も温度が低い部分である「中心温度」、及びその「中心温度」の外側に存在する温度が最も高い部分の「最高温度」を、赤外線熱画像測定装置によって測定した。また、400分間で出発材に堆積されたガラス微粒子の質量を測定し、1分間あたりにガラス微粒子堆積面に堆積されたガラス微粒子の「平均堆積速度」を求めた。なお、試験は種々条件を変更して行ったが、各試験においてバーナは図3bに示した形状に準拠した同一形状のものを用い、さらに多孔質ガラス微粒子堆積体製造開始時点において、バーナ先端から出発材表面までの距離は一定にした。さらに、ポートから噴射される原料ガスの流速及び流量は、いずれの試験においても一定にした。各試験においては、助燃性ガスの流速(及び流量)を変更することによって、上記「中心温度」及び「最高温度」を変えた。各試験において求めた、ガラス微粒子の平均堆積速度、及び最高温度と中心温度との差、すなわち(最高温度−中心温度)の値(以下、本実施例中において、単に「温度差」という)との関係を図4a及び4bに示す。図4bは横軸に温度差を、縦軸にその温度差の場合のガラス微粒子の平均堆積速度を、温度差=0(℃)における平均堆積速度に対する比で示す。なお図4a及び4b中、温度差=0(℃)とある実施例は、「中心温度」がガラス微粒子堆積面において最も温度が高い場合である。
【0052】
図4a及び4bから、温度差が80℃の場合、ガラス微粒子堆積面へのガラス微粒子の平均堆積速度は、温度差が0℃の場合の平均堆積速度の1.6倍であり、すなわち、ガラス微粒子の堆積効率が60%向上していることがわかる。
なお、上記各試験において、中心温度及び最高温度は各試験を通じての平均温度である。
【0053】
(実施例2)
上記実施例1で用いた製造装置と同様の装置を用い、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行った。ただし、バーナは、いずれも図3bに示した形状を有するバーナ1またはバーナ2のいずれかを用いた。バーナ1は、原料ガスの流速に対する助燃性ガスの流速の比(以下、本実施例中「流速比」という)が1.19であり、バーナ2は流速比が1.29である。単位時間当たりの原料ガスの流量及び助燃性ガスの流量は同じであるが、バーナ1とバーナ2では、原料ガス及び助燃性ガスのポート径が異なる。バーナ1においては、原料ガス流速を12.15m/sec及び助燃性ガス流速を14.47m/secとし、バーナ2においては、原料ガス流速を14.5m/sec及び助燃性ガス流速を18.75m/secとした。試験は、40分間ごとの出発材へのガラス微粒子の堆積量を測定し、1分間あたりの平均堆積速度を求めた。流速比とガラス微粒子の平均堆積速度との関係を見るため、(バーナ1を用いた場合の平均堆積速度/バーナ2を用いた場合の平均堆積速度)を計算し、この値がスス付け時間、すなわち製造時間に対してどのように変化するかを図5a及び5bに示した。
【0054】
図5a及び5bより、流速比が1.0に近いバーナ1を用いた場合の平均堆積速度が、バーナ2を用いた場合の平均堆積速度より約8%程度高いことがわかる。これは、バーナ1においては、流速比が1.0に近いこと、及びバーナ2より原料ガスの流速が遅いために、製造時間が経過して、多孔質ガラス微粒子堆積体の直径が大きくなり、それによってガラス微粒子が堆積する表面とバーナとの間の距離が短くなっても、原料ガスからガラス微粒子が生成するための反応時間を長く保てる効果であると考えられる。
【0055】
(実施例3)
実施例1と同様の装置を用いて多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行った。製造には、上記バーナ1を使用した。ただし、バーナの助燃性ガスの流速を一定にし、原料ガスの流速を変えて試験を行った。出発材に対するガラス微粒子の堆積を開始してから40分間までに堆積されたガラス微粒子の質量を測定し、1分間あたりのガラス微粒子の堆積量を計算して平均堆積速度を求めた。バーナにおける原料ガスの流速が12.15m/secの場合の平均堆積速度を1とし、それに対する原料ガスの流速を変えた場合のそれぞれの平均堆積速度の比を求めた。原料ガスの流速と平均堆積速度との関係を図6a及び6bに示す。
【0056】
図6a及び6bからわかるとおり、原料ガスの流速が7m/secより小さい範囲、及び20m/secより大きい範囲においては、平均堆積速度が低下してしまう。さらに図6bより原料ガスの流速が7〜20m/secの範囲、さらには10〜19m/secの範囲において、良好な平均堆積速度が得られることがわかる。
【0057】
(実施例4)
上記実施例3と同様の方法によって、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行った。ただし、バーナにおける原料ガスの流速は14.5m/sec、助燃性ガスの流速は14.47m/sec、及び流速比は0.998でそれぞれ一定とし、バーナの先端から出発材の表面までの距離を種々変更し、各試験を行った。各試験においては、実施例3と同様に多孔質ガラス微粒子堆積体製造開始から40分間におけるガラス微粒子の平均堆積速度を求めた。
【0058】
図7a及び7bには、バーナの先端から出発材の表面までの距離を200mmにして試験を行った場合の平均堆積速度を1.0とし、その平均堆積速度に対する比として、バーナの先端から出発材の表面までの距離を変えて行った各試験における平均堆積速度を示した。
【0059】
図7bから、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造開始から40分間までにおける平均堆積速度は、バーナの先端から出発材の表面までの距離が150〜500mmの範囲では安定していることがわかる。
【0060】
(実施例5)
実施例1と同様の装置を用いて多孔質ガラス微粒子堆積体の製造試験を行った。ただし、バーナ火炎の中心部がガラス微粒子堆積面にあたる部分(中心領域)の温度が、ガラス微粒子堆積面の最高温度になる場合(ケース1)、及び前記中心領域がその周囲よりも平均で80℃温度が低くなる場合(ケース2)の場合について試験した。これらの2つの場合において、出発材にスス付けを行い、多孔質ガラス微粒子堆積体を製造した。製造は、火炎中心があたるガラス微粒子堆積面温度が600℃になるように、可燃性ガスの流量を調整した。出発材に対するスス付けを各場合、それぞれ10時間行ったが、ケース1の場合はスス付け開始から4時間目にガラス微粒子堆積体にスジ状の割れが発生したが、ケース2の場合は、割れは発生しなかった。
【0061】
【発明の効果】
本発明の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法は、ガラス微粒子堆積面の火炎中心部の温度が低いためにサーモフォレシス効果により、ガラス微粒子合成用バーナによって生成されたガラス微粒子がガラス微粒子堆積面に効率良く付着されることができるという効果がある。さらに本発明の製造法においては、そのガラス微粒子が付着したガラス微粒子堆積面が続いて火炎中心部より外側にある高温部にさらされることによって、そのガラス微粒子どうしの結合が強固にされることにより、得られる多孔質ガラス微粒子堆積体に割れ等の不具合が発生しにくいという効果がある。また、本発明のバーナは、本発明の製造法に用いるために好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造装置の一実施態様を示す模式図である。
【図2】図2aは、本発明の製造法において、ガラス微粒子堆積面(20)に対して、バーナ(6)からの噴射された火炎(7)があたっている状態を模式的に示した図である。
図2bは、本発明の製造法において、出発材(3)の長手方向にそって、ガラス微粒子堆積面(20)の表面温度を模式的に示した図である。
図2cは、火炎中心があたる領域の温度よりも高い温度の領域が、火炎中心があたる領域の周囲にドーナツ状に存在する場合を模式的に示した図である。
【図3】図3aは、本発明の製造法で用いるバーナの一実施態様を模式的に示した図である。
図3bは、本発明の製造法で用いるバーナの別の実施態様を模式的に示した図である。
【図4】図4aは、実施例1において得られた結果を示す表である。
図4bは、実施例1において得られた結果を示すグラフである。
グラフである。
【図5】図5aは、実施例2において得られた結果を示す表である。
図5bは、実施例2において得られた結果を示すグラフである。
【図6】図6aは、実施例3において得られた結果を示す表である。
図6bは、実施例3において得られた結果を示すグラフである。
【図7】図7aは、実施例4において得られた結果を示す表である。
図7bは、実施例4において得られた結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…多孔質ガラス微粒子堆積体製造装置
2…反応容器
3…出発材
4…回転手段
5…昇降手段
6…ガラス微粒子合成用バーナ(バーナ)
7…バーナの火炎
8…排気口
10…原料ガス供給ポート
11…助燃性ガス供給ポート
12…可燃性ガス供給ポート
13…バーナの端面
20…ガラス微粒子堆積面
31〜36…バーナのポート
Claims (5)
- ガラス微粒子合成用バーナを用いる気相合成によって合成されたガラス微粒子を出発材の表面に付着させ、かつ堆積させる多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法であって、前記ガラス微粒子合成用バーナから噴射される火炎があたっているガラス微粒子堆積面において、前記火炎の中心部があたっている領域における前記ガラス微粒子堆積面の温度よりも高い温度の領域が、前記火炎の中心部があたっている領域より外側の領域に存在することを特徴とする、多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法。
- ガラス微粒子合成用原料ガス、可燃性ガス、及び助燃性ガスを供給するためのポートを有し、前記ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するためのポートが中心に配置され、前記ポートの外側に、前記助燃性ガスを供給するための2以上のポートが略円周上又は2以上の略同心円周上に配置されており、さらに前記ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するためのポートの断面積に対し、前記助燃性ガスを供給するためのポートの断面積の総和が1.7〜5.5倍であることを特徴とするガラス微粒子合成用バーナ。
- 請求項2に記載のガラス微粒子合成用バーナを用いることを特徴とする、請求項1に記載の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法。
- 前記ガラス微粒子合成用原料ガスを供給するポートにおける前記原料ガスの流速に対して、前記助燃性ガス供給ポートにおける助燃性ガスの流速が0.7倍以上かつ2.0倍未満であることを特徴とする、請求項3に記載の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法。
- 前記ガラス微粒子堆積面に前記ガラス微粒子が堆積されて形成されるガラス微粒子堆積体の直径が大きくなるのに伴い、前記ガラス微粒子合成用バーナの前記原料ガスポートにおける原料ガスの流速を小さくすることを特徴とする、請求項1、3、又は4のいずれか一項に記載の多孔質ガラス微粒子堆積体の製造法。
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