JP2004275795A - 亜硫酸イオンの除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中に含まれる亜硫酸イオンを、短時間で効率的に空気酸化し、硫酸イオンに変換して除去することができる亜硫酸イオンの除去方法を提供する。
【解決手段】亜硫酸イオン含有水を、鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在下に、pH2.5〜4で空気酸化することを特徴とする亜硫酸イオンの除去方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、亜硫酸イオンの除去方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、水中に含まれる亜硫酸イオンを、短時間で効率的に空気酸化し、硫酸イオンに変換して除去することができる亜硫酸イオンの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
亜硫酸塩は、酸化性物質を還元して無害化するために、塩素、過酸化水素、クロム酸、過マンガン酸などの還元処理に使用される。還元反応は、一般に酸性の方が進行しやすいので、pH4以下で行なわれることが多い。ここで過剰に添加された亜硫酸塩は、有害で腐蝕性のある亜硫酸ガスを発生し、排水処理ではそのまま排出されるとCOD源となるために、過剰の亜硫酸塩を酸化分解する必要がある。例えば、クロム含有廃水の処理方法として、クロム含有廃水に亜硫酸塩を添加して六価クロムを三価クロムに還元し、過剰の亜硫酸塩を除去したのち、三価クロムを水酸化物として分離除去する方法が提案されている(特許文献1)。過剰の亜硫酸塩を分解する方法としては、塩素、過酸化水素などの酸化剤を、酸化還元電位により制御しつつ、反応当量分注入する方法が一般的であるが、薬剤の使用量を減少する方法として、曝気による空気酸化がある。空気酸化は、酸性側では進行しにくいために、亜硫酸塩による溶存酸素の除去では、アルカリ性の亜硫酸ナトリウムを使用し、これに微量のコバルト又は銅を添加して反応させ方法が提案されている(非特許文献1)。
しかし、亜硫酸塩を空気酸化により分解するとき、分解後の後工程によっては酸性で行う方が好都合な場合がある。例えば、亜硫酸イオン除去工程の後段にイオン交換装置、逆浸透膜装置などの脱塩装置を配置し、亜硫酸イオンを除去した水をさらに脱塩して回収する場合、脱塩装置に通水する水がアルカリ性であると、水に含有される重金属が析出し、イオン交換装置、逆浸透膜装置などにスケールが発生し、採水を続けることが困難になる。このために、脱塩装置への通水は酸性であることが好ましい。また、イオン交換樹脂により塩類や金属類を分離して水を回収する場合には、酸性の原水の方がイオン交換樹脂の再生頻度が少なくなる。さらに、酸性廃水に亜硫酸塩が含まれる場合は、この廃水はアルカリ系廃水の中和に有用であるために、酸性のまま分解する方がよい場合もある。曝気により亜硫酸ガスとして揮散させる方法も考えられるが、解離定数
【化1】
Figure 2004275795
により、[HSO]/([HSO ]+[SO 2−])をpHとの関係で計算すると、pH3、2及び1.5の場合それぞれ0.08/1、0.8/1及び2.5/1となり、相当の酸性にしないと揮散は困難である。
【特許文献1】
特開昭62−83090号公報(第1頁)
【非特許文献1】
「詳解工場排水試験方法(改訂3版)」(財)日本規格協会、p.185−186
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水中に含まれる亜硫酸イオンを、短時間で効率的に空気酸化し、硫酸イオンに変換して除去することができる亜硫酸イオンの除去方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、亜硫酸イオン含有水を、鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在下に、酸性で曝気して空気酸化することにより、短時間で効率的に亜硫酸イオンを酸化して硫酸イオンとし得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)亜硫酸イオン含有水を、鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在下に、pH2.5〜4で空気酸化することを特徴とする亜硫酸イオンの除去方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在量が、亜硫酸イオン含有水1Lに対して、Fe又はCrとして3〜5mgである第1項記載の亜硫酸イオンの除去方法、及び、
(3)pHが、2.8〜3.2である第1項記載の亜硫酸イオンの除去方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の亜硫酸イオンの除去方法においては、亜硫酸イオン含有水を、鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在下に、pH2.5〜4、より好ましくはpH2.8〜3.2で空気酸化する。
本発明方法を適用する亜硫酸イオン含有水に特に制限はなく、例えば、塩素、過酸化水素、クロム酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩などの酸化性物質の還元処理を行う際に発生する過剰の亜硫酸イオンを含有する廃水、湿式排煙脱硫において発生する亜硫酸ナトリウムを含有する廃水、逆浸透膜を用いる海水の脱塩の際に原水に添加された亜硫酸水素塩が、濃縮水に含まれて排出される亜硫酸イオン含有水、逆浸透膜装置内の微生物の繁殖を防止するために、ショック処理方法として用いられる亜硫酸水素塩水溶液の廃水、逆浸透膜装置停止時に、逆浸透膜の保護のために充填される亜硫酸水素水溶液の廃水などを挙げることができる。本発明方法は、これらの中で、六価クロム含有排水の処理の際に発生する亜硫酸イオン含有水に特に好適に適用することができる。
六価クロムを含有する排水の処理方法として、排水に過剰の亜硫酸塩又は亜硫酸水素塩を添加し、六価クロムを三価クロムに還元し、三価クロム含有水にアルカリを添加し、水酸化クロム(III)として析出させ、分離する方法がある。しかし、三価クロム含有水に銅、ニッケル、マンガンなどの重金属が共存し、酸素が溶存し、過剰の亜硫酸イオンが残存した状態で、アルカリ性にすると、三価クロムの一部が酸化されて六価クロムになる。銅、ニッケル、マンガンなどの重金属は、排水中にすでに存在し、酸素は空気中から供給され、アルカリ性にすることは、三価クロムを析出させるために必須であるので、三価クロムから六価クロムが生成することを防ぐためには、三価クロム含有水が酸性である状態において、三価クロム含有水中の過剰の亜硫酸イオンを除去する必要がある。本発明方法によれば、pH2.5〜4という酸性条件で亜硫酸イオンを除去することができるので、この目的のために好適に用いることができる。
【0006】
本発明方法に用いる鉄イオンに特に制限はなく、鉄(II)イオン、鉄(III)イオンのいずれをも用いることができる。鉄(II)源となる薬剤としては、例えば、塩化鉄(II)、硫酸鉄(II)、硝酸鉄(II)、炭酸鉄(II)などを挙げることができる。鉄(III)源となる薬剤としては、例えば、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、リン酸鉄(III)、シュウ酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)などを挙げることができる。
重クロム酸イオン源となる薬剤としては、例えば、重クロム酸アンモニウム、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウムなどの重クロム酸塩、クロム酸アンモニウム、クロム酸ナトリウム、クロム酸カリウム、クロム酸カルシウムなどのクロム酸塩などを挙げることができる。重クロム酸塩が水に溶解すると重クロム酸イオンCr 2−が発生し、クロム酸塩が水に溶解するとクロム酸イオンCrO 2−が発生する。重クロム酸イオンとクロム酸イオンの間には、次式で表されるような平衡が成り立ち、酸性では重クロム酸イオンとなり、アルカリ性ではクロム酸イオンとなるので、本発明方法においては、重クロム酸塩、クロム酸塩のいずれをも重クロム酸イオン源として用いることができる。
【化2】
Figure 2004275795
【0007】
本発明方法において、亜硫酸イオン含有水のpHを2.5〜4、より好ましくは2.8〜3.2に調整する方法に特に制限はなく、原水である亜硫酸イオン含有水のpHに応じて、酸又はアルカリを添加することができる。原水のpHが2.5〜4の範囲にあるときは、pH調整を行うことなく、そのまま空気酸化することができる。pH調整のために用いる酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸などを挙げることができる。pH調整のために用いるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどを挙げることができる。
本発明方法において、鉄イオン又は重クロム酸イオンが添加され、pHが2.5〜4に調整された亜硫酸イオン含有水を空気酸化する方法に特に制限はなく、例えば、充填塔、スプレー塔、サイクロンスクラバー、ベンチュリースクラバー、流動層式吸収塔、濡れ壁塔などの水分散型気液接触装置、段塔、気泡塔、気泡撹拌槽などの空気分散型気液接触装置などを挙げることができる。
本発明方法において、鉄イオン源又は重クロム酸イオン源の添加量に特に制限はないが、亜硫酸イオン含有水1Lに対して、Fe又はCrとして1〜10mgであることが好ましく、3〜5mgであることがより好ましい。Fe又はCrの存在量が1mg/L未満であると、空気酸化に要する時間が長くなりすぎるおそれがある。Fe又はCrの存在量が10mg/Lであると、水中の亜硫酸イオン濃度100mg/Lを、3〜10分で1mg/L以下にすることが可能なので、通常は10mg/Lを超えるFe又はCrを存在させる必要はない。
なお、亜硫酸イオンを分解したのち、水回収を行わずそのまま放流する場合は、Cr(VI)の処理が必要である。Cr(VI)及びFeは、溶存酸素による亜硫酸イオンの酸化において、触媒として作用するものである。Cr(VI)の場合は、Cr(VI)が触媒となってまず溶存酸素が亜硫酸イオンと反応し、溶存酸素が消失して亜硫酸イオンが過剰となれば、次いでCr(VI)と亜硫酸イオンが反応し、Cr(VI) → Cr(III)となって触媒機能が消失する。従ってCr(VI)が残留しない状態で亜硫酸イオンを分解するために、曝気量を調整してCr(VI)を還元する量の亜硫酸イオンを残留させることができる。あるいは、亜硫酸イオンを完全に分解したのち、Cr(VI)と当量のFe(II)を添加して、
3Fe(II) + Cr(VI) → 3Fe(III) + Cr(III)
の反応により、Cr(VI)を還元してCr(III)とすることができる。
【0008】
図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統図である。亜硫酸イオン含有水がpH計1と撹拌機を備えた調整槽2に導入され、触媒として、鉄イオン源又は重クロム酸イオン源が添加される。鉄イオン源又は重クロム酸イオン源は、水溶液として添加することが好ましい。次いで、pH調整剤として、酸又はアルカリを添加して、pH2.5〜4に調整する。鉄イオン又は重クロム酸イオンを含み、pHが調整された亜硫酸イオン含有水は、空気酸化槽3に移される。空気酸化槽において、槽底に設けられた散気管から空気が吹き込まれ、亜硫酸イオンが酸化され、硫酸イオンとなって除去され、処理水が得られる。
図2は、本発明方法の実施の他の態様の工程系統図である。亜硫酸イオン含有水の流量に応じて、亜硫酸イオン含有水の配管に、触媒槽4から鉄イオン源又は重クロム酸イオン源の水溶液が、ポンプ5により所定量供給される。次いで、亜硫酸イオン含有水の配管に、pH調整剤槽6から、ポンプ7によりpH調整剤が供給される。pH調整剤が供給された亜硫酸イオン含有水のpHは、pH計8により測定され、pH計から制御器9に信号が送られ、亜硫酸イオン含有水のpHが所定の値となるように、ポンプ7の流量が制御される。鉄イオン又は重クロム酸イオンを含み、pHが調整された亜硫酸イオン含有水は、充填塔10の上部に供給され、充填塔の下部に供給される空気と向流状態で接触し、亜硫酸イオンが酸化され、硫酸イオンとなって除去される。亜硫酸イオンが除去された処理水は、充填塔の塔底から取り出され、排気は塔頂から排出される。塔頂から排出される排気には、有害な亜硫酸ガスは含まれないので、排ガス処理をすることなく、そのまま大気中に放出することができる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、亜硫酸イオンの濃度は、JIS K 0102 40.1よう素滴定法により分析した。
比較例1
曝気による亜硫酸イオンの空気酸化と亜硫酸ガスの揮散を目的として、曝気試験を行った。
1Lのビーカーに水道水1Lを入れ、亜硫酸水素ナトリウム100mgを溶解し、希硫酸を用いてpH3.0に調整した。この液の亜硫酸イオン濃度は、76.9mgSO 2−/Lである。
ビーカーに直径20mmのろ過板付きガス噴射管を差し込み、ビーカー底部から毎分0.5Lの空気を吹き込み、1分後、3分後、5分後、10分後及び15分後に液中の亜硫酸イオンの濃度を測定した。15分後の亜硫酸イオン濃度は71.2mgSO 2−/Lであり、7.4%しか減少していなかった。
比較例1の結果を、第1表に示す。
【0010】
【表1】
Figure 2004275795
【0011】
pH3.0の亜硫酸イオン含有水の曝気による亜硫酸イオン濃度の減少は、非常に遅い。
比較例2
銅(II)イオン存在下における曝気による亜硫酸イオンの空気酸化を目的として、曝気試験を行った。
1Lのビーカーに水道水1Lを入れ、亜硫酸水素ナトリウム70mgと、硫酸銅(II)五水和物39.3mgを溶解し、希硫酸を用いてpH3.2に調整した。この液の亜硫酸イオン濃度は53.8mgSO 2−/Lであり、銅(II)イオン濃度は10mgCu/Lである。
ビーカーに直径20mmのろ過板付きガス噴射管を差し込み、ビーカー底部から毎分0.5Lの空気を吹き込み、1分後、2分後、3分後及び5分後に液中の亜硫酸イオンの濃度を測定した。5分後の亜硫酸イオン濃度は42.3mgSO 2−/Lであり、亜硫酸イオンの減少率は21.4%であった。
比較例3
硫酸銅(II)五水和物の代わりに、硝酸クロム(III)九水和物154mgを溶解し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、クロム(III)イオン濃度20mgCr/L、pH3.2の液を調製し、比較例2と同じ条件で曝気試験を行った。
5分後の亜硫酸イオン濃度は49.2mgSO 2−/Lであり、亜硫酸イオンの減少率は8.6%であった。
実施例1
硫酸銅(II)五水和物の代わりに、重クロム酸カリウム14.1mgを溶解し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、重クロム酸イオン濃度10.4mg/Lすなわちクロム(VI)濃度5mgCr/L、pH3.2の液を調製し、比較例2と同じ条件で曝気試験を行った。
3分後の亜硫酸イオン濃度は1mgSO 2−/L以下であり、亜硫酸イオンはほぼ完全に除去されていた。
実施例2
硫酸銅(II)五水和物の代わりに、硫酸鉄(II)七水和物23.5mgを溶解し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、鉄(II)イオン濃度5mgFe/L、pH3.2の液を調製し、比較例2と同じ条件で曝気試験を行った。
5分後の亜硫酸イオン濃度は1mgSO 2−/L以下であり、亜硫酸イオンはほぼ完全に除去されていた。
実施例3
硫酸銅(II)五水和物の代わりに、塩化鉄(III)14.5mgを溶解し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、鉄(III)イオン濃度5mgFe/L、pH3.2の液を調製し、比較例2と同じ条件で曝気試験を行った。
5分後の亜硫酸イオン濃度は1mgSO 2−/L以下であり、亜硫酸イオンはほぼ完全に除去されていた。
比較例2〜3及び実施例1〜3の結果を、第2表に示す。
【0012】
【表2】
Figure 2004275795
【0013】
第2表に見られるように、金属として銅(II)又はクロム(III)を添加した比較例2〜3では、亜硫酸イオンの減少速度が遅いが、クロム(VI)、鉄(II)又は鉄(III)を添加した実施例1〜3では、亜硫酸イオンの減少速度が速く、3〜5分の曝気により亜硫酸イオンはほぼ完全に除去される。
実施例4
300mLビーカー6個それぞれに、水道水200mLを入れ、亜硫酸水素ナトリウム14mgと重クロム酸カリウム1.7mgを添加して溶解し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、クロム(VI)濃度3mgCr/Lの液を調製した。これらのビーカーの液のpHを、希硫酸を用いて2.0、2.5、2.8、3.2、4.0又は5.0に調整し、マグネチックスターラーと長さ30mmの撹拌子を用いて、600rpmで5分間撹拌したのち、液の亜硫酸イオン濃度を測定した。
pH2.0、2.5、2.8、3.2、4.0及び5.0の液の亜硫酸イオン濃度は、それぞれ7.7、3.1、<1、11.5、23.5及び40.0mgSO 2−/Lであった。
実施例5
重クロム酸カリウムの代わりに、硫酸鉄(II)七水和物5.0mgを添加し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、鉄(II)イオン濃度5mgFe/Lの液を調製し、実施例4と同じ操作を行った。
実施例6
重クロム酸カリウムの代わりに、塩化鉄(III)2.9mgを添加し、亜硫酸イオン濃度53.8mgSO 2−/L、鉄(III)イオン濃度5mgFe/Lの液を調製し、実施例4と同じ操作を行った。
実施例4〜6の結果を、第3表に示す。
【0014】
【表3】
Figure 2004275795
【0015】
第3表に見られるように、金属の種類により最適のpHは異なるが、おおむねpH2.5〜4.0の範囲で、亜硫酸イオンの減少速度が速く、添加した金属の触媒効果が表れている。
【0016】
【発明の効果】
本発明の亜硫酸イオンの除去方法によれば、pH2.5〜4.0の酸性で亜硫酸イオンの除去が可能であり、亜硫酸ガスの揮散が生じないので廃ガス処理が不要であり、3〜5mg/LのFe(II)、Fe(III)又はCr(VI)の存在下に空気を接触させるという簡単な操作により、分解時間3〜10分で処理し得るために処理設備を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統図である。
【図2】図2は、本発明方法の実施の他の態様の工程系統図である。
【符号の説明】
1 pH計
2 調整槽
3 空気酸化槽
4 触媒槽
5 ポンプ
6 pH調整剤槽
7 ポンプ
8 pH計
9 制御器
10充填塔

Claims (1)

  1. 亜硫酸イオン含有水を、鉄イオン又は重クロム酸イオンの存在下に、pH2.5〜4で空気酸化することを特徴とする亜硫酸イオンの除去方法。
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