JP2004275517A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ遊技機1は,遊技球6を収容する球タンク2と,球タンク2の下方に配設したタンクレール3とを有している。球タンク2の底部21には,遊技球6をタンクレール3に流下させるための球流下口22が形成されている。球流下口22は,略円形状に形成してある。パチンコ遊技機1は,球流下口22を流下する遊技球6の流下方向を分散させるよう構成してある。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
本発明は,パチンコ遊技機に関し,特に球タンクから流下した遊技球をタンクレールから整流して排出させる構造に関する。
【0002】
【従来技術】
パチンコ遊技機においては,球タンクに貯留した多数の遊技球を球払出装置へと導き,この球払出装置から貸球用又は賞球用の遊技球として払い出している。また,上記球タンクの下方には,この球タンクの底部に設けた球流下口から流下する遊技球を,上記球払出装置に整流して供給するためのタンクレールが配設されている。そして,このタンクレールの底部に形成した仕切壁により複数の球通路を形成し,上記遊技球を各球通路を通過させて上記球払出装置に供給している。
【0003】
また,上記球タンクにおける球流下口は,上記タンクレールに流下する遊技球の流下方向を上記仕切壁の形成方向に向けるために,四角形状に形成している。
さらに,特許文献1においては,多数の遊技球の自重により加わる球圧を抑制し,多数の遊技球が滑らかに流下できるように,上記球タンクには上記四角形状の球流下口を区画する区画壁を設けている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−28323号公報
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の球タンクの球流下口を流下する遊技球は,あくまでも上記四角形状の周縁部に沿って流下する。そのため,特に四角形状の角部においては遊技球が流下することができず,遊技球が停留してしまうおそれがある。そのため,上記遊技球の停留を抑制するためには,一層の工夫が必要である。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,球流下口における遊技球の停留を抑制して,遊技球を滑らかに流下させることができるパチンコ遊技機を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
本発明は,遊技球を収容する球タンクと,該球タンクの下方に配設したタンクレールとを有し,上記球タンクの底部には,上記遊技球を上記タンクレールに流下させるための球流下口を形成してなるパチンコ遊技機において,
上記球流下口は,略円形状又は略楕円形状に形成してあることを特徴とするパチンコ遊技機にある(請求項1)。
【0008】
本発明のパチンコ遊技機は,上記球タンクの球流下口から特定の方向に遊技球を流下させるのではなく,上記略円形状又は略楕円形状に形成した球流下口により,意図的に遊技球の流下方向を分散させるものである。
すなわち,上記タンクレールは,通常上記球タンクから多数の遊技球が流下して,この多数の遊技球が充填された状態にある。そして,各遊技球は,その上流側の遊技球の自重による球圧を受けながら流下する。
【0009】
そして,上記タンクレールの下流側に設けた球払出装置から遊技球が払い出されて,タンクレールから上記球払出装置に遊技球が供給されると,このタンクレール内に空間が生じ,この空間に向けて上記球タンクから上記球流下口を介して遊技球が流下する。このとき,上記略円形状又は略楕円形状に形成した球流下口により,上記遊技球は上記空間を埋めるようにいずれの方向に向けても流下することができる。
【0010】
また,この球流下口には角部がないため,球流下口の周縁部に沿って遊技球が流下したときでも,従来の四角形状に球流下口を形成した場合に比べて,遊技球の停留現象の発生を抑制することができる。
そのため,本発明においては,上記球流下口における遊技球の停留を抑制して,この遊技球を滑らかに流下させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において,上記略円形状の球流下口の直径又は上記略楕円形状の球流下口の短径は,上記遊技球の直径の3倍以上であることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記球流下口において,たとえこの球流下口の両側の周縁部に遊技球が停留したとしても,この各遊技球の間に少なくとも他の遊技球が1個は通過できるだけの隙間が形成されるため,上記遊技球の停留の発生を一層容易に抑制することができる。一方,上記球流下口の直径又は短径が上記遊技球の直径の3倍未満である場合には,球流下口が小さくて上記遊技球の停留が発生するおそれがある。
【0012】
また,上記球流下口の直径又は短径は,上記遊技球の直径の4倍未満であることが好ましい。この場合には,上記球流下口が大きくなって,上記球タンク内の遊技球から上記球流下口を介して上記タンクレール内の遊技球に加わる球圧の増加を抑制することができる。そのため,上記球流下口から一層滑らかに上記遊技球を流下させることができる。
【0013】
また,上記タンクレールの底部における上記球流下口の直下部位には,略平坦状の球流下受面を形成し,該球流下受面よりも下流側の部位には,上記遊技球を排出口に導く複数列の球通路を形成するための仕切壁を形成することが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記球タンクの球流下口から特定の方向性を有さずに流下させた遊技球を,上記球流下受面において,特定の方向性を有さずに移動させることができる。そのため,一層効果的に上記球流下口における遊技球の停留が発生することを抑制することができ,この遊技球を一層滑らかに流下させることができる。
【0014】
また,上記タンクレールは,上記仕切壁の上部における上記各球通路の途中から下流側には,1個ずつ上記遊技球を通過させるよう上記各球通路の上下幅を絞る絞りガイドを有しており,上記タンクレールの底部における上面から上記球タンクの底部における下面までの球通路高さは,上記球流下口の形成部位においては,上記遊技球の直径の2倍以上3倍未満にし,上記絞りガイドの上流側端部の部位においては,上記遊技球の直径の3倍以上4倍未満にすることが好ましい(請求項4)。
【0015】
この場合には,上記球タンクの球流下口から上記タンクレール内に流下した遊技球は,上記絞りガイドによって高さ方向に絞られながら1個ずつ排出口に排出される。これにより,上記タンクレール内における遊技球の流れを滑らかにすることができる。
また,上記球通路高さを,上記球流下口の形成部位においては遊技球の直径の2倍以上3倍未満に小さくし,かつ上記絞りガイドの上流側端部の部位においては遊技球の直径の3倍以上4倍未満に小さくすることにより,上記タンクレールの底部の下方におけるスペースを広くすることができる。そのため,このスペースに,上記パチンコ遊技機における各種の部品を配置することができる。
【0016】
なお,従来のタンクレールにおいては,上記各球通路高さを遊技球の直径の3倍〜4倍の高さに形成し,各球通路には,3段以上に積み重なった状態の遊技球を2段積みの状態にするための球均し部材を設けていた。これに対し,上記球通路高さに変化をつけた上記構成により,上記球均し部材を用いることなく,タンクレール内における遊技球の流れを滑らかにすることができる。
【0017】
また,上記仕切壁は3列に形成されていると共に,上記球通路は4列に形成されており,上記タンクレールにおける上記排出口は,1つの開口穴を幅方向及び前後方向にそれぞれ略等間隔に仕切ることによって,4つに形成されており,上記4つの排出口のうちの上流側に位置する2つの上流側排出口には,上記4列の球通路のうちの内側2つの内側球通路がそれぞれ連通しており,残りの2つの下流側排出口には,上記4列の球通路のうちの外側2つの外側球通路が,上記上流側排出口の幅方向外側から回り込んでそれぞれ連通していることが好ましい(請求項5)。
この場合には,上記4列の球通路がそれぞれ連通する各排出口を1箇所に収束させることができ,この各排出口を球払出装置に接続することが容易である。
【0018】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明のパチンコ遊技機に係る実施例につき説明する。
本例のパチンコ遊技機1は,図1,図2に示すごとく,遊技球6を収容する球タンク2と,この球タンク2の下方に配設したタンクレール3とを有している。また,球タンク2の底部21には,遊技球6を上記タンクレール3に流下させるための球流下口22が形成されている。
また,図4に示すごとく,上記球流下口22は,略円形状に形成してある。そして,上記パチンコ遊技機1は,この球流下口22を流下する遊技球6の流下方向を分散させるよう構成してある。
【0019】
以下に,これを詳説する。
本例において,下流側とは,上記球タンク2又はタンクレール3内における遊技球6が流下する側のことをいい,上流側とはこれとは反対側のことをいう。
また,前後方向(長手方向)Lとは,遊技球6が流下する前後の方向をいい,パチンコ遊技機1における左右方向のことをいう。また,幅方向Wとは,前後方向Lに直交する方向をいい,パチンコ遊技機1における奥行き方向をいう。
【0020】
図1〜図4に示すごとく,本例のパチンコ遊技機1は,上記球タンク2及びタンクレール3に工夫をして,これらにおける遊技球6の流下を円滑にするものである。すなわち,本例のパチンコ遊技機1は,上記球タンク2の球流下口22から特定の方向に遊技球6を流下させるのではなく,上記球タンク2における略円形状に形成した球流下口22により,意図的に遊技球6の流下方向を分散させるものである。
【0021】
また,図1〜図3に示すごとく,本例のパチンコ遊技機1は,上記タンクレール3の底部311における上記球流下口22の直下部位に,略平坦状の球流下受面32を有している。そして,上記遊技球6を排出口36に導く複数列の球通路34を形成するための仕切壁33は,上記球流下受面32よりも下流側の部位に形成されている。そして,本例のパチンコ遊技機1は,上記球タンク2における球流下口22から上記タンクレール3における略平坦状の球流下受面32に向けて上記遊技球6を流下させることにより,遊技球6の流下を一層滑らかにすることができる。
【0022】
図1,図2に示すごとく,上記略円形状の球流下口22の直径D1は,タンクレール3内の遊技球6に加わる球圧の増加を抑制して,この球流下口22において遊技球6の停留が発生することを抑制するために,遊技球6の直径(球径)の3倍以上4倍未満の大きさに形成してある。
【0023】
また,図2に示すごとく,球流下口22の直径D1は,上記タンクレール3における前後方向Lの側壁である長尺側壁312の内面同士の間の距離W1よりも小さくなっている。また,図3に示すごとく,上記球流下受面32は,上記球流下口22の穴面積よりも広い面積に形成されており,上記タンクレール3の底部311における球流下口22の直下部位の全方向の周辺(前後左右の周辺)にも形成されている。これにより,上記球流下口22から流下した遊技球6は,上記球流下受面32において,いずれの方向にも移動することができる。
【0024】
図1,図3,図4に示すごとく,上記球タンク2及びタンクレール3は,パチンコ遊技機1における左右方向に向けて長尺状に形成されており,上記球流下口22は,球タンク2における底部21の右側端部の近傍に形成されている。そして,球タンク2の底部21は,球流下口22の左側に位置する大半の部分は,右下がりの傾斜状に形成されており,球流下口22の右側に位置する残りの部分は,左下がりの傾斜状に形成されている。
【0025】
また,上記タンクレール3の底部311は,左下がりの傾斜状に形成されている。そして,球タンク2内における遊技球6のほとんどは,右方向に向けて流下し,上記球流下口22からタンクレール3に向けて流下した後には,このタンクレール3の底部311を左方向に向けて流下する。
なお,図6,図7に示すごとく,本例の球タンク2及びタンクレール3は,パチンコ遊技機1における本体枠(前枠)52の裏面側に設けた機構板53に取り付けてある。そして,本例でいう右方向とは,パチンコ遊技機1の裏面側から見たときの右側の方向をいう。
【0026】
図3に示すごとく,本例においては,上記タンクレール3の底部311における仕切壁33は,3つ形成されている。そして,上記球通路34は,仕切壁33同士の間に形成された内側2つの内側球通路34Aと,この内側球通路34Aの外側(幅方向Wの外側)において仕切壁33と上記長尺側壁312との間に形成された外側2つの外側球通路34Bとの4列に形成されている。
【0027】
また,図1に示すごとく,上記仕切壁33は,その形成高さH1が上記底部311における球流下口22の直下部位の近傍から上記絞りガイド35の上流側端部351に向けて徐々に高くなるよう形成されており,絞りガイド35の上流側端部351から下流側に向けては,徐々に低くなるよう形成されている。
【0028】
また,図1に示すごとく,上記タンクレール3は,上記仕切壁33の上部における上記各球通路34の途中から下流側には,1個ずつ上記遊技球6を通過させるよう上記各球通路34の上下幅を絞る絞りガイド35を有している。
この絞りガイド35の形成により,上記球通路34は,絞りガイド35の形成部位には上下幅が規制された絞り球通路342を形成しており,これよりも上流側には,上下幅の規制がなく上記仕切壁33による緩規制球通路341を形成している。
【0029】
また,図1に示すごとく,上記絞りガイド35の上流側端部351には,上記絞り球通路342へ流下しない遊技球6の流下を止める球流下阻止部352が形成されている。この球流下阻止部352は,絞りガイド35の上流側端部351を上方に向けて屈曲させて形成されている。
また,上記絞りガイド35は,上記仕切壁33に固定されておらず,仕切壁33の上部に載置されている。そして,絞りガイド35は,遊技球6の流下による球圧を受けて上方に弾性変形が可能である。
【0030】
また,図1に示すごとく,上記球流下口22の形成部位における球通路34の高さH2は,上記遊技球6の直径の2倍以上3倍未満に形成されている。また,上記絞りガイド35の上流側端部351の部位における球通路34の高さH3は,上記遊技球6の直径の3倍以上4倍未満に形成されている。また,上記絞り球通路342の入口の球通路34の高さH4は,遊技球6の直径の略2倍になっている。なお,上記高さH2,H3は,いずれも上記タンクレール3の底部311における上面から上記球タンク2の底部21における下面までの高さで表す。また,上記高さH4は,上記タンクレール3の底部311における上面から上記絞りガイド35の上流側端部351における下面までの高さで表す。
【0031】
また,上記球流下口22の形成部位における球通路34の高さH2を上記遊技球6の直径の2倍以上3倍未満に小さく形成できたのは,上記球流下口22の直下部位に上記略平坦状の球流下受面22を形成したことが関係している。すなわち,球流下受面22を形成して,球流下口22の直下部位に仕切壁33を形成していないことにより,上記タンクレール3の上記直下部位の周辺における上下幅を小さくすることができる。これにより,上記パチンコ遊技機1における部品等の配置スペースを広くすることができる。
【0032】
図3に示すごとく,上記タンクレール3における排出口36は,1つの開口穴を幅方向W及び前後方向Lにそれぞれ略等間隔に仕切ることによって,4つに形成されている。そして,上記4つの排出口36のうちの上流側に位置する2つの上流側排出口36Aには,上記2つの内側球通路34Aがそれぞれ連通している。また,下流側に位置する残りの2つの下流側排出口36Bには,上記2つの外側球通路34Bが,上記上流側排出口36Aの幅方向外側から回り込んでそれぞれ連通している。このような各排出口36の配置により,これら各排出口36を1箇所に収束させることができる。
【0033】
そして,図1に示すごとく,上記タンクレール3内における遊技球6は,通常は上記底部311における球流下口22の直下部位の近傍から上記絞り球通路342までは2段積みの状態で流下する。その後,遊技球6は,絞り球通路342内においては1個ずつの流れに絞られ,上記各排出口36から1個ずつ排出される。
【0034】
また,上記絞りガイド35の上流側端部351の部位の近傍においては,遊技球6が3段積みの状態になることもできる空間353が形成されている。
すなわち,上記タンクレール3内において,たとえ上流側からの球圧等によって遊技球6の流れが3段積みの状態になったとしても,この3段積みの状態の最上段に位置する遊技球6は,上記空間353に逃げ込むことができ,上記球流下阻止部352によってその流下が阻止される。
【0035】
そのため,上記最上段の遊技球6による球圧を上方に逃がすことができ,3段積みの状態における下2段の遊技球6を上記絞り球通路342内に滑らかに流下させることができる。そのため,タンクレール3内における遊技球6の流れを一層滑らかにすることができる。
【0036】
また,図5に示すごとく,上記タンクレール3の排出口36から排出された遊技球6は,遊技球6の払出数を調節して払い出すための球払出装置4に供給される。そして,球払出装置4によって払い出された遊技球6は,球流下通路43を通過して球皿44へと流下し,遊技に使用することができ,球抜き通路45から取り出すこともできる。
【0037】
図1,図3に示すごとく,上記タンクレール3における各球通路34内の底部311の部分には,各球通路34の形成方向に沿って形成した長穴によるスリット37が設けてある。このスリット37には,棒状物等を差し込むことができ,これにより球通路34内の遊技球6を掻き出したり,タンクレール3内に溜まったゴミ等を除去することが可能である。
【0038】
また,図1に示すごとく,上記各球通路34には,遊技球6の流下を停止させるための球止ストッパー38がそれぞれ設けてあり,各球止ストッパー38を各球通路34内に挿入配置させることにより,遊技球6の流下を止めることができる。
【0039】
また,図6に示すごとく,各球止ストッパー38は,各球通路34に対して,幅方向Wにおいて中心部から横にずれた位置に設けてある。これにより,各球通路34内において,各遊技球6が連なって流下する際に,この遊技球6同士の間の隙間に球止ストッパー38を挿入することができ,この挿入が容易である。また,上記横にずれた位置に設けた球止ストッパー38により,遊技球6が真正面から球止ストッパー38に衝突することを避けることができる。そのため,例えば,球止ストッパー38が球通路34の外に弾き出されてしまうことを防止することができる。
また,各球止ストッパー38は,連結部材381を介して一体形成されており,球タンク2とタンクレール3との間のスペースを利用して配設されている。
【0040】
また,図1,図5に示すごとく,上記球タンク2の前後方向Lの寸法は,上記タンクレール3の前後方向Lの寸法よりも長く形成されており,球タンク2の底部21における上記球流下口22よりも右側部分の下方には,部品等の配置スペースとしての第1空間101が形成されている。そのため,この第1空間101には,例えばパチンコ遊技機1における各種電装部品や中継基板を配置することができる。
【0041】
また,上記タンクレール3の底部311の下方にも,上記球通路34の高さH2又はH3を,遊技球6の直径の2倍以上3倍未満又は3倍以上4倍未満に小さくしたことにより,部品等の配置スペースとしての第2空間102を形成している。そのため,この第2空間102に,上記各種電装部品や中継基板を配置することもできる。なお,上記各種電装部品や中継基板は,球タンク2又はタンクレール3に直接取り付けて配置することができる。
【0042】
図4に示すごとく,本例の球タンク2とタンクレール3とは,ビス等の固定具を使用せずに一体化されている。
すなわち,図4,図6に示すごとく,球タンク2とタンクレール3とは,載置片392を載置受部252に載置し,それぞれいずれかに設けた弾性変形可能な掛止爪391と掛止穴251とを係合させることにより,一体化されている。
【0043】
本例では,タンクレール3における長尺側壁312の一方側に掛止爪391が形成されており,長尺側壁312の他方側に載置片392が形成されている。また,球タンク2には,上記掛止爪391によって掛止される掛止穴251と,上記載置片392を載置可能な載置受部252が形成されている。
なお,本例では,上記掛止爪391,掛止穴251及び載置受部252はそれぞれ2箇所に形成した(図3,図8,図9参照)。
そして,タンクレール3は,その載置片392を球タンク2の載置受部252に載置し,次いで,その掛止爪391を弾性変形させて球タンク2の掛止穴251に掛止することにより,球タンク2と一体化されている。
【0044】
また,図6,図7に示すごとく,本例のパチンコ遊技機1は,外枠51の前面に本体枠(前枠)52を回動可能に配設し,本体枠52の裏面側に機構板53を配設して構成したものである。そして,本例の球タンク2及びタンクレール3は,上記機構板53の裏面側に取り付けるものである。
また,上記タンクレール3を一体化した球タンク2は,その長尺側壁312を機構板53に対面させて取り付けられている。そして,上記球タンク2は,上記機構板53に対して,ビス等の固定具を使用せずに取り付けられている。
【0045】
すなわち,球タンク2は,機構板53に対して,長手方向(前後方向)Lの所定の位置においては,図6,図7に示すごとく,機構板53の下端に設けた下端挿入凹部533に球タンク2の下端部263を挿入し,他の所定の位置においては,球タンク2の上端に設けた上端挿入凹部262に機構板53の上端部531を挿入し,球タンク2の上端部261が機構板53の長手方向Lの所定の位置に設けた掛止爪532により掛止されて取り付けられている。
なお,図9に示すごとく,本例では,上記上端挿入凹部262,掛止爪532及び下端挿入凹部533はそれぞれ2箇所に形成し,上記掛止爪532に掛止される球タンク2の上端部261の部分は切欠き状に形成した。
【0046】
また,図10に示すごとく,本例においては,上記タンクレール3の排出口36と,上記球払出装置4における遊技球6の供給口41とは,内部に球流下通路421を形成したケースレール42により接続されている。
そして,このケースレール42の球払出装置4への取付及び機構板53への取付は,ビス等の固定具を使用せずに行われている。
【0047】
すなわち,ケースレール42は,図10に示すごとく,その下端部を球払出装置4の供給口41の上端部に嵌入してこれに接続され,図11に示すごとく,一対に形成した挿入片422を機構板53における一対の挿入凹部534に挿入し,図10に示すごとく,機構板53に対面する位置に設けた突出端部423が機構板53に設けた掛止爪535に掛止されて,機構板53に取り付けられている。また,ケースレール42は,図10に示すごとく,その上端部とタンクレール3の排出口36の下端部とを嵌合させてこれに接続されている。
【0048】
図1に示すごとく,上記パチンコ遊技機1を使用する際には,上記球タンク2には,所定の数の遊技球6が貯留されており,上記タンクレール3は,上記球タンク2から多数の遊技球6が流下して,この多数の遊技球6が充填された状態にある。なお,図1においては,多数の遊技球6の図示は省略している。
そして,上記球皿44へ遊技球6の払出を行うに当たっては,上記球払出装置4を作動させる。このとき,タンクレール3の各排出口36から球払出装置4に順次遊技球6が供給されることにより,タンクレール3内の各遊技球6は,その上流側の遊技球6の自重による球圧を受けながら流下する。
【0049】
そして,上記球払出装置4から遊技球6が払い出されて,タンクレール3から球払出装置4に遊技球6が供給されると,このタンクレール3内に空間が生じ,この空間に向けて上記球タンク2から上記球流下口22を介して遊技球6が流下する。このとき,上記略円形状に形成した球流下口22により,上記遊技球6は上記空間を埋めるようにいずれの方向に向けても流下することができる。
また,上記球流下口22には角部がないため,球流下口22の周縁部に沿って遊技球6が流下したときでも,従来の四角形状に球流下口を形成した場合に比べて,遊技球6の停留現象の発生を抑制することができる。
【0050】
また,上記球流下口22を介して遊技球6が流下するとき,上記タンクレール3の底部311における球流下口22の直下部位及びその周辺には,上記仕切壁33がなく上記球流下受面32が形成されているため,上記タンクレール3内に流下した遊技球6は上記空間を埋めるようにいずれの方向へも位置ずれを起こして移動することができる。
そのため,本例のパチンコ遊技機1においては,上記球タンク2及びタンクレール3おける遊技球6の停留を抑制して,これらにおける遊技球6の流下を円滑にすることができる。
【0051】
なお,本例のタンクレール3の上記幅方向Wの幅は,上記球流下受面32の形成部位と,上記仕切壁33の形成部位とをほぼ同じとした。一方で,タンクレール3の幅方向Wの幅は,球流下受面32の形成部位を,仕切壁33の形成部位よりも大きく形成すると共に,徐々に仕切壁33の形成部位と同じになるよう絞り込んで形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における,球タンク及びタンクレールの前後方向における断面を示す断面説明図。
【図2】実施例における,球タンク及びタンクレールの幅方向における断面を示す図で,図1におけるA−A線矢視断面説明図。
【図3】実施例における,タンクレールの上下方向における断面を示す図で,図1におけるB−B線矢視断面説明図。
【図4】実施例における,球タンクを上方から見た状態で示す平面図。
【図5】実施例における,パチンコ遊技機を裏面側から見た状態で示す説明図。
【図6】実施例における,パチンコ遊技機に取り付けた球タンク及びタンクレールの幅方向における断面を示す図で,図1におけるC−C線矢視断面説明図。
【図7】実施例における,パチンコ遊技機に取り付けた球タンク及びタンクレールの幅方向における断面を示す図で,図1におけるD−D線矢視相当の断面説明図。
【図8】実施例における,球タンク及びタンクレールを側方から見た状態で示す側面図。
【図9】実施例における,機構板に球タンクを取り付ける状態を示す説明図。
【図10】実施例における,タンクレールと球払出装置とをケースレールを介して接続し,ケースレールを機構板に取り付けた状態を示す図で,図5におけるE−E線矢視断面説明図。
【図11】実施例における,ケースレールを機構板に取り付けた状態を示す図で,図10におけるF−F線矢視断面説明図。
【符号の説明】
1...パチンコ遊技機,
2...球タンク,
21...底部,
22...球流下口,
3...タンクレール,
311...底部,
32...球流下受面,
33...仕切壁,
34A...内側球通路,
34B...外側球通路,
35...絞りガイド,
351...上流側端部,
36A...上流側排出口,
36B...下流側排出口,
4...球払出装置,
51...外枠,
52...本体枠(前枠),
53...機構板,
6...遊技球,
W...幅方向,
L...前後方向,
Claims (5)
- 遊技球を収容する球タンクと,該球タンクの下方に配設したタンクレールとを有し,上記球タンクの底部には,上記遊技球を上記タンクレールに流下させるための球流下口を形成してなるパチンコ遊技機において,
上記球流下口は,略円形状又は略楕円形状に形成してあることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 請求項1において,上記略円形状の球流下口の直径又は上記略楕円形状の球流下口の短径は,上記遊技球の直径の3倍以上であることを特徴とするパチンコ遊技機。
- 請求項1又は2において,上記タンクレールの底部における上記球流下口の直下部位には,略平坦状の球流下受面を形成し,該球流下受面よりも下流側の部位には,上記遊技球を排出口に導く複数列の球通路を形成するための仕切壁を形成したことを特徴とするパチンコ遊技機。
- 請求項3において,上記タンクレールは,上記仕切壁の上部における上記各球通路の途中から下流側には,1個ずつ上記遊技球を通過させるよう上記各球通路の上下幅を絞る絞りガイドを有しており,
上記タンクレールの底部における上面から上記球タンクの底部における下面までの球通路高さは,上記球流下口の形成部位においては,上記遊技球の直径の2倍以上3倍未満にし,上記絞りガイドの上流側端部の部位においては,上記遊技球の直径の3倍以上4倍未満にしたことを特徴とするパチンコ遊技機。 - 請求項3又は4において,上記仕切壁は3列に形成されていると共に,上記球通路は4列に形成されており,
上記タンクレールにおける上記排出口は,1つの開口穴を幅方向及び前後方向にそれぞれ略等間隔に仕切ることによって,4つに形成されており,
上記4つの排出口のうちの上流側に位置する2つの上流側排出口には,上記4列の球通路のうちの内側2つの内側球通路がそれぞれ連通しており,残りの2つの下流側排出口には,上記4列の球通路のうちの外側2つの外側球通路が,上記上流側排出口の幅方向外側から回り込んでそれぞれ連通していることを特徴とするパチンコ遊技機。
Priority Applications (1)
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- 2003-03-17 JP JP2003072191A patent/JP2004275517A/ja active Pending
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