JP2004275206A - 弾球遊技機のファール球回収装置 - Google Patents

弾球遊技機のファール球回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した球飛びを実現するとともに、簡明な構成で煩雑な球戻し作業を不要にするファール球回収装置を提供する。
【解決手段】遊技盤20を収容保持する遊技補助盤に発射機構部によって打ち出された遊技球を遊技盤に案内する発射レール部120が設けられている。発射レール部における発射レール122の上端部は遊技盤20の前面まで延設されるとともに、遊技盤側の飛送レール23との間に上方に開くファール球回収口151が形成される。ファール球回収口の下方では発射レール122の上端部が折り曲げられてこの回収口151と賞球通路12との間を繋ぐファール球回収通路155が形成されており、ファール球回収口に落入したファール球が賞球通路12を介して上球皿に導かれる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤を収容保持する枠部材と、遊技盤の下方に位置する枠部材に配設されて遊技球を遊技盤に向けて打ち出す発射機構とを備えた弾球遊技機に関し、なお詳細には、発射機構から打ち出された遊技球のうち遊技領域に到達できずに落下して戻ってきたファール球を回収するファール球回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなファール球回収装置を備えた弾球遊技機として一般的にパチンコ機がよく知られている。従来のパチンコ機における遊技盤の下部領域周辺の正面図を図26に示すように、パチンコ機では開閉搭載枠たる前枠902の上部に遊技盤920が立設姿勢で収容保持される一方、前枠の下部には一般的に上下2段の球皿が設けられており、このうち上球皿906は横開き開閉可能に取り付けられている。上球皿906の背後に位置する前枠の下部領域には遊技補助盤と称される補助機構部が設けられ、この遊技補助盤910に遊技球発射装置911が取り付けられている。前枠902の下部には図示省略する操作ハンドルが設けられており、遊技者が発射操作を行うと当該操作に基づいて上球皿906に貯留された遊技球が1球ずつ遊技球発射装置の発射レール912上に供給され、発射機構により遊技盤に向けて打ち出されるようになっている。
【0003】
遊技盤920の前面には、上方に開く半円弧状の内レール922と下方に開く半円弧状の飛送レール(外レールないしガイドレールとも称される)923とに囲まれて略円形の遊技領域が区画形成されるとともに、飛送レール923の左辺が内レール922の外側に所定間隔をおいて略平行に下方に延び、これらのレール922,923に挟まれて発射通路924が形成されている。遊技球発射装置から打ち出された遊技球は、発射レール912に案内されて発射通路924内に飛翔し半円弧状の飛送レール923に沿って遊技領域の上部に導かれるように構成されている。
【0004】
ところで、遊技球発射装置は遊技者の意思に応じて遊技領域の所望位置に遊技球を打ち出せるように発射強度を調整可能に構成されており、遊技球発射装置から打ち出された遊技球のなかには遊技領域に到達できずに発射通路924を落下して戻ってくる遊技球(「ファール球」と称される)が存在する。このため、パチンコ機では、このようなファール球が発射装置側に戻らないようにするため、飛送レール923の下端部と発射レール912の上端部とが所定間隔を隔てて配設され、遊技補助盤910にはこれらの間で上方に開口するファール球回収口951と、このファール球回収口に落入したファール球を下球皿に排出させるファール球排出通路955とが一般的に設けられている(特許文献1、特許文献2を併せて参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2551888号公報(第3頁、第3,5図)
【特許文献2】
特開平9−308730号公報(第3頁、第4,6,11図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の技術では、発射レール912が遊技補助盤910の高さ範囲内(遊技盤920の下縁よりも下方)に設けられていたため、発射レール912によるガイド長さが短く、ハンマによる打撃を受けた直後の不安定な状態の遊技球を安定化させるのが難しいという問題があった。また上記問題に加えて、遊技補助盤側の発射レール912と遊技盤側の飛送レール923との間に、相当距離にわたってレールの存在しない区間が形成されるため、発射された遊技球がこの区間何らガイドのない状態で飛翔することとなり、遊技球の球飛びを安定化させにくいという問題があった。
【0007】
また、従来のパチンコ機では、ファール球回収口951で回収されたファール球を下球皿に流下させる構造のため、遊技者は下球皿に排出された遊技球を逐一手ですくいあげて上球皿906に戻さなければならなかった。この作業は遊技者にとって煩雑なものであり、特に上球皿の残留球数が少なくなると頻繁に持ち上げ作業を行わなければならないため焦燥感をも伴う煩わしいものであった。さらに、近年では遊技人口の増加と遊技施設のファッション化に伴って女性の遊技者が増加しており、このような持ち上げ作業のために手が汚れることを嫌う遊技者も数多く見られるようになってきている。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遊技球の球飛びを安定化させるとともに、ファール球の排出に伴う遊技者の煩雑感や焦燥感を解消させ、併せて手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しめる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、前面に遊技領域が設けられた遊技盤と、この遊技盤を収容保持する枠部材(例えば、実施形態における前枠2)と、枠部材に設けられた球皿(例えば、実施形態における球皿ユニット6)から供給される遊技球を受けて該遊技球を打ち出す発射機構と、発射機構によって打ち出された遊技球を遊技盤に向けて案内する発射レールと、遊技盤に設けられて発射レールから発射された遊技球を遊技領域に導く飛送レールと、遊技盤における入賞状態に応じて遊技球を払い出す球払出装置と、球払出装置から払い出された遊技球を球皿に導く賞球通路とを備える弾球遊技機に関するものである。そのうえで、本発明では、発射レールの上端部が遊技盤の下縁よりも上方に延びて遊技盤の前面下部に位置するとともに飛送レールとの間に所定間隔が設けられて上方に開くファール球回収口が形成され、このファール球回収口の下側には、発射レールの上端部が折り曲げられてファール球回収口と賞球通路との間を繋ぐファール球回収通路が設けられ、ファール球回収口に落入した遊技球がファール球回収通路から賞球通路を通って球皿に流下するように弾球遊技機のファール球回収装置が構成される。
【0010】
このような構成のファール球回収装置を備えた遊技球発射装置では、発射レールの上端部が遊技盤の下縁よりも上方に延びて遊技盤の前面下部まで延設されているため、打ち出された遊技球は遊技盤の前面に至るまで発射レールにガイドされて発射されることとなり、打ち出された遊技球の球飛びを安定化させることができる。また、このように発射レールが遊技盤の前面まで延設された結果、発射レールと飛送レールとの間のガイドされない区間距離を減少させることができ、これによっても遊技球の球飛びを安定化させることができる。
【0011】
さらに、本構成のファール球回収装置では、ファール球回収口の下側に、発射レールの上端部が折り曲げられてファール球回収口と賞球通路との間を繋ぐファール球回収通路が設けられており、ファール球回収口に落入した遊技球が賞球通路を通って球皿に流下するように構成されている。すなわち、従来ではファール球排出通路が下球皿に向けて形成されていたのに対し、本発明ではファール球回収通路が賞球通路に接続されており、ファール球回収口に落入したファール球が賞球通路から球皿を介して再び遊技球発射装置に供給されるようになっている。このため、遊技者は下球皿に排出されたファール球を逐一手ですくいあげて球皿に戻す必要がなく、遊技者の煩雑感を解消するとともに、手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しむことができる。またこのようなファール球回収通路が発射レールの上端部を折り曲げ成形することで形成されるため、装置構成を簡明化して低コストにファール球回収装置を構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお実施例では、前枠の正面奥部に遊技盤が収容保持された形態のパチンコ機PMに本発明を適用した場合を主として説明する。図1にパチンコ機全体の正面図を示し、図2にガラス扉5および球皿ユニット6を開放した状態におけるパチンコ機PMの下部領域の正面図を示しており、まずこれらの図面を参照しながらパチンコ機PMの概要構成について説明する。
【0013】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設されたヒンジ機構3a,3bで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
【0014】
前枠2の前面上部には、前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4および球皿施錠装置を利用して前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス扉5の背後には全体として方形枠状の収容枠2aが前枠2と一体に成型されており、この収容枠2aに遊技盤20が着脱可能に立設保持されて常には閉鎖保持されるガラス扉5にその前面域を臨ませている。
【0015】
遊技盤20は、所定板厚の積層合板の表面にセルを貼り付けて所定形状にルーター加工した化粧板(「ベニヤ」とも称される)21を基板として構成される。化粧板21の前面側には、上方に開く半円弧状の内レール22と下方に開く半円弧状の飛送レール23とに囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成されるとともに、飛送レール23の左辺が内レール22の外側に所定間隔をおいて略平行に延び、これらのレール22,23に挟まれて発射通路24が形成されている。遊技領域PAには多数本の遊技釘とともに風車や各種入賞具25、遊技の進行状況に応じて所定の図柄を表示させる図柄表示装置26などの遊技構成部品が取り付けられ、遊技領域PAの下端部には入賞具25に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤20の裏面側に排出させるアウト口27が設けられている。
【0016】
前枠2の前面下部には球皿ユニット6の背後に位置して遊技盤と上下に整合し得る遊技補助盤10が形成され、その下側に操作ハンドル8および下球皿9が取り付けられている。遊技補助盤10には、操作ハンドル8の回動操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置100、前枠2を前後に連通して形成された通出口12、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させるスピーカ19などが設けられている。
【0017】
前枠2の裏面側には、前枠2よりも幾分小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が着脱可能にセット保持される(次述する図13等を参照)。裏セット盤30の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンクや球貯留タンクから供給された遊技球を整列させる整列通路、遊技盤20における入賞状態等に基づいて遊技球を払い出す球払出装置、球払出装置から払い出された遊技球を上球皿に導く球払出通路などの賞球機構が設けられるとともに、裏セット盤30の裏面側に電源基盤や主基板などの各種回路基盤および電子部品等が取り付けられ、これらがワイヤーハーネスで接続されて遊技可能に構成される。
【0018】
ここで、裏セット盤30の球払出装置から払い出された遊技球(賞球という)の流れについて、図2中の矢印XIII−XIII位置での側断面図である図13を参照して説明すると、常には遊技盤20の裏面側に閉止保持される裏セット盤30には、球払出装置から払い出された遊技球を導く球払出通路31が設けられており、その前面下部には遊技補助盤10の通出口12と位置整合して前方に開口する払出口32が形成されている。
【0019】
通出口12は、遊技補助盤10の左上部に前枠2の前後を連通して形成され、全体として前方に下傾した通路形態になっている。一方、遊技補助盤10の前方を覆って閉鎖保持される球皿ユニット6には、開閉基板となる方形状のあて板61の左上部に後方に突出する通出樋62が一体成型されている。通出樋62は前後に開口するダクト状に形成されており、球皿ユニット6が前枠2に閉止されたときに通出口12とあて板61の前面側に取着された上球皿63との間を繋いで上球皿63への流下通路を形成する。
【0020】
このため、裏セット盤30の球払出装置から球払出通路31に払い出された賞球は、払出口32から通出口12を通って遊技補助盤10の前面側に至り、さらに通出樋62を通って上球皿63に流下する。通出口12の上方および右側方には前方に突出する庇部13が形成されており、通出樋62の外周を囲むようになっている。
【0021】
パチンコ機PMは、前枠2、ガラス扉5および球皿ユニット6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿ユニットの上球皿63に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、上球皿63に貯留された遊技球が球皿ユニット6の背面側に取り付けられた球送りカセットにより1球ずつ遊技球発射装置100に送り出され、遊技球発射装置のハンマにより遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
【0022】
このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、遊技補助盤10に遊技球発射装置100、ファール球回収構造および球こぼれ防止装置が設けられている。以下、図3〜図7の各図を加えて参照しながら、まず遊技球発射装置100およびファール球回収構造について説明する。なお、図3はともに第1実施例のファール球回収構造150および球こぼれ防止装置200の分解斜視図、図4はファール球回収構造150および球こぼれ防止装置200の正面図、図5は図4に示す領域の平断面図、図6は図4中の矢印VI−VIに沿った側断面図、図7は球皿ユニット6を閉鎖した状態におけるファール球回収構造150の正面図(部分断面図)である。
【0023】
遊技球発射装置100は、その構成を大別すると、遊技球を打ち出す発射機構部110と、打ち出された遊技球を発射通路24に案内する発射レール部120とに分類される。発射機構部110の主要部は前枠2の下部裏面側に設けられており、遊技球を打ち出すハンマ111、ハンマ111を揺動駆動するロータリソレノイド、ハンマ111を受け止めるクッションゴム、操作ハンドル8からの操作信号に基づいてロータリソレノイドの作動を制御する制御回路などから構成される。
【0024】
一方、発射レール部120は、この発射レール部のアッセンブリベースとなり遊技補助盤10の前面側にネジ固定されるベースプレート121と、このベースプレート121に取り付けられて斜めに延びる横断面がV字状の発射レール122、ハンマヘッドの上方にレール面と対向して取り付けられ遊技球を傾斜下端の打撃位置に留置する発射球ホルダ123などから構成される。ベースプレート121は、例えば板厚2.3〜3.2mm程度の鋼板を切断および孔あけ加工し所要の表面処理を施して形成される。また発射レール122は、例えば板厚0.5〜0.8mm程度のステンレス鋼板を切断、孔あけおよびプレス成形して形成される。
【0025】
発射レール122は、ハンマヘッドが位置する右下端の打撃位置から内レール22と飛送レール23との間の発射通路24に向けて(すなわち飛送レール23の下端近傍のレール面よりも上方に向けて)左斜め上方に延びて設けられる。発射レール122の上端部は収容枠2aの支持面よりも上方に延びて遊技盤前面のアウト口27のほぼ左側方にあたる高さ位置まで設けられ、長いレール長(ガイド長さ)を備えた構成になっている(従来例を示す図27を比較参照)。
【0026】
一方、遊技盤20側では飛送レール23の下端部が通出口12の上方を覆う庇部13の右肩部まで短縮されて設けられており、発射レール122はこのように短縮された飛送レール23の下端部との間に遊技球2〜4個程度の所定間隔をおいた位置まで延設されたうえ、下方に屈曲されて上下に延びる立設壁152が形成され、さらに左斜め下方に傾斜する通路壁153が形成されている。
【0027】
ベースプレート121の左上部の輪郭形状は、上記のような発射レール122の形状に合わせて形成されており、ベースプレート121の外周縁面で発射レール122の後端部を支持するようになっている。また、発射レール122の前端側にはレール面と略直交するタブ状の止着部124が曲げ成形されており、この止着部124とベースプレート121との間にスペーサーカラー125を挟んでネジ止めすることで発射レール122がベースプレート121に固定される。
【0028】
ベースプレート121の各部には、サラモミ孔形態のネジ挿通孔が複数形成されるとともに、収容枠2aの支持面から上方に突出するベース支持部126および遊技補助盤10の各部にはネジ挿通孔と位置整合するネジ受容孔が複数形成されており、ネジ挿通孔を通してサラ小ネジ128を締め込むことで、遊技補助盤10から上方に突出するレール上端部を含めて、発射レール部120が遊技補助盤10に強固に固定保持される。そして、このように発射レール部120が遊技補助盤10に取り付けられると、ベースプレート121および発射レール122の左上端部が遊技盤20の前面に延びて配設され、ベースプレート121の背面で化粧板21の前面を位置決め支持し得るようになっている。
【0029】
発射レール部120の前方には、遊技補助盤10の中央部から左側方にかけて盤面を覆うケースカバー14が取り付けられる。ケースカバー14は、例えばABS樹脂などの樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段で形成される。ケースカバー14には、発射レール122に合わせて左斜め上方に延び、発射レール122の中間部から飛送レール23の下端部にかけての前方を覆うガイド壁15が一体に成型されており、このガイド壁15の背後に、発射レール122と飛送レール23との間で上方に開口するファール球回収口151が形成され、その下側に通路壁153に沿って左斜め下方に傾斜するファール球回収通路155が形成される。
【0030】
ファール球回収通路155の下流側では、通出口12の右側方を囲む庇部13の側壁の上部が一部切り欠かれて左右に連通する回収出口156が形成されるとともに、通路壁153の通路面と滑らかに繋がって通出口12側に突出するガイド突起154が形成されている。これにより、ファール球回収通路155に位置する遊技球が回収出口156を通って通出口12の前方右斜め上方に導かれる。
【0031】
一方、球皿ユニット6の閉鎖状態において通出口12と連絡する通出樋62には、この通出樋62の入り口側(通出口12と連絡する側)の上辺が、回収出口156の出口突起の高さ位置に合わせて右肩部にかけて切り欠かれ、遊技球が通過可能な合流口157が形成されている。また庇部13の上壁には、通出樋62の幅寸法に合わせて下方に突出する規制辺158が形成されている。
【0032】
このため、球皿ユニット6が閉鎖された状態では、ファール球回収通路155が回収出口156および合流口157を介して通出樋62に接続され(すなわちファール球回収通路155が賞球通路に接続され)、この通出樋62を介して上球皿63に接続される。また通出樋62の上方左側に位置して規制辺158が配設されるため、例えば、通出樋62が充満された状態でファール球が通出樋62の上面を転動しても、この規制辺158により移動を規制され、通出樋62の左側に転落するようなことがないようになっている。
【0033】
さて、このように構成される遊技球発射装置100およびファール球回収構造150の作用について、主として図7を参照しながら説明する。なお、図7では遊技球発射装置100により発射された遊技球(発射球)Bを実線で示し、遊技領域に到達できずに戻ってきた遊技球(ファール球)Bを二点鎖線で示している。
【0034】
操作ハンドル8が回動操作されると、この操作信号に基づいて上球皿63に貯留された遊技球が球皿ユニット6の背面に取り付けられた球送りカセットにより1球ずつ発射レール122上に供給され、発射球ホルダ123により打撃位置に留置される。そして、球送りカセットと同期制御されるロータリソレノイドによりハンマ111が揺動され、操作ハンドル8の操作量に応じた打ち出し強度で遊技球が打ち出される。
【0035】
ハンマ111に打ち出された遊技球Bは、発射レール122にガイドされ、このレール面上を発射レール122に沿って左斜め上方に発射される。前述したように、発射レール122は遊技盤20の前面のアウト口側方まで延びて配設されるとともに、内レール22と飛送レール23との間の発射通路24に向けて設けられており、飛送レール23の下端近傍にあっては発射レール122の延長線の方が飛送レール23のレール面よりも上方に位置している(図7中に付記した二点鎖線を参照)。
【0036】
このため、打ち出された遊技球が十分なガイド長さをもって発射レール122にガイドされるとともに、発射レール122の上端部から左斜め上方に発射された遊技球Bがファール球回収口151の上方を飛び越えて発射通路24に飛び込み、一定距離飛翔したところで上方に湾曲する飛送レール23のレール面に滑らかに接し、以降飛送レール23に沿って遊技領域PAに向かう。そして、遊技領域PAに到達した遊技球は、この遊技領域PAを遊技釘に弾かれながら落下しパチンコゲームが展開される。
【0037】
一方、発射された遊技球のうち、遊技領域PAに到達できなかった遊技球はファール球として発射通路24を落下して戻ってくる。ここで、内レール22および飛送レール23はともに左側方に凸の円弧状に湾曲しており、発射通路24の上部で内レール22の上向き面に沿って転動したファール球も、発射通路24の下部では飛送レール23に落下して飛送レール23のレール面を転動流下して戻ってくる。
【0038】
ここで、飛送レール23の下端部は発射レール122のレール面の延長線よりも下方にあり、飛送レール23の下端部近傍の接線はファール球回収口151の内側に向かっている。また、ファール球回収口151の前方にはガイド壁15が延出されており、ファール球Bが遊技補助盤10の前面側へ脱落することを防止している。このため、飛送レール23のレール面に沿って流下してきたファール球Bは、必ずファール球回収口151からファール球回収通路155に落入する。
【0039】
ファール球回収口151の内部では、発射レール122の上端部が下方に屈曲されて上下に延びる立設壁152が形成されるとともに、この立設壁152の下部が左斜め下方に折り曲げられて左傾する通路壁153が形成され、これによりファール球回収口151と回収出口156との間を結ぶファール球回収通路155が形成されている。このため、ファール球回収口151から緩やかにファール球回収通路155に落入したファール球Bは、通路壁153に落下して受け止められ、この通路壁の傾斜に従って回収出口156に向かう。またファール球回収口151から勢いよくファール球回収通路155に落入したファール球Bは、通路壁153上に落下したのち、その運動量によって一旦傾斜上方に転動するが、進行方向前方の立設壁152に当接して移動が阻止され、その後通路壁153の傾斜に従って回収出口156に向かう。
【0040】
回収出口156の左下方には、閉鎖保持された球皿ユニット6における通出樋上方の集合開口157が開口しており、ファール球回収通路155を転動流下して回収出口156に達したファール球Bは、この集合開口157から通出樋62内に落入し、この通出樋62を通って上球皿63に流下する。そして、この上球皿63で整列されたうえ、球皿ユニット6に内蔵された球送りカセットによって再び発射装置100に供給され、パチンコ遊技が続行される。
【0041】
なお、通出樋62の内部が賞球で充満された状態でファール球が発生した時には、集合開口157の上方に一時的にファール球が貯留されるが、規制辺158の効果により通出樋62の左側に転落するようなことがなく、遊技進行に基づく遊技球の移動に伴って順次通出樋62に流下し、上記同様にパチンコ遊技が続行される。
【0042】
従って、以上説明したような発射装置100およびファール球回収構造150を備えたパチンコ機PMによれば、発射レール122が遊技盤20の前面まで延設されて長いガイド長が確保されるとともに、発射レール122と飛送レール23との間のガイドのない飛翔区間を減少させて、遊技球の球飛びを安定化させることができる。
【0043】
また、ファール球回収口151に落入したファール球Bが、賞球通路(通出樋62)を通って上球皿63に巡回される構成のため、遊技者はファール球をすくいあげて上球皿に戻す作業を行う必要がなく、遊技者の煩雑感や焦燥感を解消するとともに、手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しむことができる。さらに、飛送レール23の長さが短縮されてファール球回収口151が遊技盤前面の高い位置に設けられているため、発射通路24を逆流して戻ってきたファール球が、速やかに発射通路24からファール球回収通路155に待避され、ファール球Bと後続の発射球Bとの衝突を大幅に低減させることができる。そして、このようなファール球回収通路155を発射レール122の上部を屈曲成型して形成することにより、少ない部品点数かつ低コストで上記のような効果を備えたファール球回収構造150を得ることことができる。
【0044】
なお、図4中に二点鎖線で示すように、回収出口156に一部突出してファール球を合流口157に案内する突出部をガイド壁15に設けることも好ましい実施形態であり、また、ファール球Bが落下衝突する通路壁153には、図7中に二点鎖線で付記するように、例えば、金属製の保護部材を嵌着して発射レール122を保護し、あるいは樹脂製の緩衝部材を嵌着して衝撃を緩和させるとともに振動や騒音を低減させるように構成してもよい。
【0045】
次に、第2実施例の遊技球発射装置およびファール球回収構造について、図8および図9を参照して説明する。ここで、図8は図7と同様に球皿ユニット6を閉鎖した状態における第2実施例のファール球回収構造160の正面図(部分断面図)、図9はファール球回収構造160の平面図である。なお、本実施例のファール球回収構造は、遊技球発射装置における発射レール部120の上部の構成、およびファール球回収構造の構成のみが上述したパチンコ機PMと相違し、他の部分の構成は略同一であるため、共通する部分に同一番号を付して重複説明を省略し、以下、主として相違するファール球回収構造160について説明する。
【0046】
本実施例の発射レール122は、前述した発射レール部120と同様に、ハンマヘッドが位置する右下端の打撃位置から遊技盤20側の内レール22と飛送レール23との間の発射通路24に向けて左斜め上方に延びて設けられている。発射レール122の上端部は収容枠2aの支持面よりも上方に延びて遊技盤前面のアウト口27の左斜め下方まで設けられて長いガイド長さを備えた構成になっている。飛送レール23はその下端部が庇部13の右肩部まで短縮されて設けられており、発射レール122はこのように短縮された飛送レール23の下端部との間に遊技球2〜5個程度の所定間隔をおいた位置まで延設されたうえ、下方に屈曲されて上下に延びる立設壁162が形成され、さらに左斜め下方に傾斜する通路壁163が形成されている。ベースプレート121の構成は前述したと同様である。
【0047】
発射レール部120の前方に取り付けられるケースカバー14には、発射レール122に合わせて左斜め上方に延び、発射レール122の中間部から飛送レール23の下端部にかけての前方を覆うガイド壁15が成型されており、このガイド壁15の背後に、発射レール122と飛送レール23との間で上方に開口するファール球回収口161が形成され、その下側に通路壁163に沿って左斜め下方に傾斜するファール球回収通路165が形成される。ファール球回収通路165の下流側では、庇部13の側壁の中間部が一部切り欠かれて左右に連通する回収出口166が形成されるとともに、通路壁163の通路面と滑らかに繋がって通出口12側に突出するガイド突起164が形成されている。これにより、ファール球回収通路165に位置する遊技球が回収出口166を通って通出口12の前方右側に導かれる。一方、通出樋62の入り口側の右側壁は、回収出口166の出口突起の高さ位置およびレール幅に合わせて一部切り欠かれ、遊技球が左右方向に通過可能な合流口167が形成されている。
【0048】
このため、球皿ユニット6が閉鎖された状態では、ファール球回収通路165が回収出口166および合流口167を介して通出樋62に接続され(すなわちファール球回収通路165が賞球通路に接続され)、この通出樋62を介して上球皿63に接続される。本実施例では合流口167が通出樋62の右側壁に形成され、回収出口166の上方に庇部13が下垂しているため、遊技球が通出樋62の上面を介して左側に流出するようなことがない。またファール球回収口161に対してファール球回収通路165を深く形成することで、ファール球回収通路165に落入した遊技球がファール球回収口161から飛び出すことを低減させるとともに、通路壁163の上方に遊技球を貯留可能なファール球貯留空間を形成し、通出樋62が賞球で充満された状態でファール球が発生してもこの貯留空間にファール球を収容して発射球の飛翔を妨げないようになっている。
【0049】
このように構成されるファール球回収構造160では、遊技球発射装置100のハンマ111に打ち出された遊技球Bは、遊技盤の前面に至るまで十分なガイド長さを有する発射レール122にガイドされて左斜め上方に発射される。発射レール122は内レール22と飛送レール23との間の発射通路24に向けて設けられており、飛送レール23の下端近傍にあっては発射レール122の延長線の方が飛送レール23のレール面よりも上方に位置している(図8中に付記した二点鎖線を参照)。
【0050】
このため、発射レール122の上端部から左斜め上方に発射された遊技球Bは、安定した球飛びでファール球回収口161の上方を飛び越えて発射通路24に飛び込み、一定距離飛翔したところで上方に湾曲する飛送レール23のレール面に滑らかに接し、以降飛送レール23に沿って遊技領域PAに向かう。そして遊技領域PAに到達した遊技球は、この遊技領域PAを遊技釘に弾かれながら落下しパチンコゲームが展開される。
【0051】
一方、遊技領域PAに到達できずに発射通路24を落下して戻ってくるファール球は、内レール22および飛送レール23の円弧形態により、発射通路24の下部では飛送レール23に沿って転動流下してくる。飛送レール23の下端部は発射レール122のレール面の延長線よりも下方にあり、飛送レール23の下端部近傍の接線はファール球回収口161の内側に向かっている。また、ファール球回収口161の前方にはガイド壁15が延出されており、ファール球Bが遊技補助盤10の前面側へ脱落することを防止している。このため、飛送レール23のレール面に沿って流下してきたファール球Bは、必ずファール球回収口161からファール球回収通路165に落入する。
【0052】
ファール球回収口161の内部では、発射レール122の上端部が下方に屈曲されて上下に延びる立設壁162が形成されるとともに、この立設壁162の下部が左斜め下方に折り曲げられて左傾する通路壁163が形成され、これによりファール球回収口161と回収出口166との間を結ぶファール球回収通路165が形成されている。このため、ファール球回収口161からファール球回収通路165に落入したファール球Bは、通路壁163に受け止められて通路壁の傾斜に従って回収出口166に向かう。また、本実施例のファール球回収構造160ではファール球回収通路165が深く形成され、立設壁162が高い壁面構成のため、戻ってきたファール球Bの勢いが強い場合であっても、運動方向前方の立設壁162に当接して跳ね返され、通路壁163の傾斜に従って回収出口166に導かれる。なお、図8中に二点鎖線で示すように、立設壁162を鉛直または下向きに形成することで、ファール球Bの捕捉効果をさらに向上させることも可能である。
【0053】
回収出口166の先方には、通出樋62の合流口167が開口しており、ファール球回収通路165を転動流下して回収出口166に達したファール球Bは、この合流口167から通出樋62内に落入し、通出樋62を通って上球皿63に流下する。そして、この上球皿63で整列されたうえ、球皿ユニット6に内蔵された球送りカセットによって再び発射装置100に供給され、パチンコ遊技が続行される。
【0054】
また、通出樋62の内部が賞球で充満された状態でファール球が発生した場合でも、ファール球貯留空間の機能を兼ね備えたファール球回収通路165にファール球が一時貯留されるため発射球Bの飛翔を妨げることがなく、通出樋内の遊技球の移動に伴って順次通出樋62に流下させて、上記同様にパチンコ遊技を続行させることができる。
【0055】
従って、以上説明したような発射装置およびファール球回収構造160を備えたパチンコ機によっても、延設された発射レール122により長いガイド長が確保され、また発射レール122と飛送レール23との間のガイドのない飛翔区間を減少させて、遊技球の球飛びを安定化させることができる。
【0056】
また、ファール球回収口161に落入したファール球が、賞球通路(通出樋62)を通って上球皿63に巡回される構成のため、遊技者はファール球をすくいあげて上球皿に戻す必要がなく、遊技者の煩雑感や焦燥感を解消するとともに、手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しむことができる。さらに、飛送レール23の長さが短縮されてファール球回収口161が遊技盤前面の高い位置に設けられているため、発射通路24を逆流して戻ってきたファール球が、速やかに発射通路24からファール球回収通路165に待避され、ファール球Bと後続の発射球Bとの衝突を大幅に低減させることができる。
【0057】
なお、前述したファール球回収構造150と同様に、回収出口166に向けて一部突出する突出部をガイド壁15に設けることも好ましく、また、ファール球が落下衝突する通路壁163に保護部材あるいは緩衝部材を配設する構成としてもよい。
【0058】
次に、第3実施例の遊技球発射装置およびファール球回収構造について、図10を参照して説明する。図10は図7および図8と同様に球皿ユニット6を閉鎖した状態における第3実施例のファール球回収構造170の正面図(部分断面図)である。なお、本実施例のファール球回収構造も発射レール部120の上部構成、およびファール球回収構造の構成のみが既述した各パチンコ機と相違し、他の部分の構成は略同一であるため、共通する部分に同一番号を付して重複説明を省略し、以下、主として相違するファール球回収構造170について簡潔に説明する。
【0059】
発射レール122は、ハンマヘッドが位置する右下端の打撃位置から内レール22と飛送レール23との間の発射通路24に向けて左斜め上方に延びて設けられ、その上端部は収容枠2aの支持面よりも上方に延びて遊技盤前面のアウト口27のほぼ左側方の高さ位置まで設けられている。飛送レール23はその下端部が庇部13の側壁よりも左側の上面端部まで短縮され、発射レール122は飛送レール23の下端部との間に遊技球2〜5個程度の所定間隔をおいた位置まで延設されたうえ、下方に屈曲されて上下に延びる立設壁172が形成され、さらに左斜め下方に傾斜する通路壁173が形成されている。ベースプレート121の構成は前述したと同様である。
【0060】
ケースカバー14には既述したと同様のガイド壁15が成型されており、このガイド壁15の背後に、発射レール122と飛送レール23との間で上方に開口するファール球回収口171が形成され、その下側に通路壁173に沿って左斜め下方に傾斜するファール球回収通路175が形成される。ファール球回収通路175の下流側では、庇部13の右肩部が切り欠かれて左右に連通する回収出口176が形成されるとともに、回収出口176の下側に位置する庇部の側壁に左右に突出して通路壁173の通路面と滑らかに繋がるガイド通路壁174が形成されている。これにより、ファール球回収通路175に位置する遊技球が回収出口176を通って通出口12の上方に導かれる。
【0061】
一方、通出樋62では、入り口側の上辺が右端から中央に向けて遊技球2個分程度切り欠かれて遊技球が上下方向に通過可能な合流口177が形成されるとともに、この開口の左側縁および前方縁部に上方の庇部13に向けて突出する規制片178が形成されている。また合流口177の下方には通出樋62の右側壁から左側に向けて突出する球寄せ片179が形成されている。
【0062】
このため、球皿ユニット6が閉鎖された状態では、ファール球回収通路175が回収出口176および合流口177を介して通出樋62に接続され(すなわちファール球回収通路175が賞球通路に接続され)、この通出樋62を介して上球皿63に接続される。本実施例では合流口177の周囲に規制片178が形成されているため、遊技球が通出樋62の上面を介して左側に流出するようなことがない。また通出樋62の内部に球寄せ片179が設けられているため、通出口12から通出樋62に流入する遊技球を樋内の左方向に導いて、たとえ遊技球が充満された状態であっても、上方の合流口177からファール球が着実に流下するようになっている。
【0063】
このように構成されるファール球回収構造170では、遊技球発射装置100のハンマ111に打ち出された遊技球Bは、遊技盤の前面に至るまで十分なガイド長さを有する発射レール122にガイドされて左斜め上方に発射され、安定した球飛びでファール球回収口171の上方を飛び越えて発射通路24に飛び込む。そして一定距離飛翔したところで上方に湾曲する飛送レール23のレール面に滑らかに接して遊技領域PAに向かい、遊技領域PAに到達した遊技球は遊技釘に弾かれながら落下してパチンコゲームが展開される。
【0064】
遊技領域PAに到達できずに戻ってくるファール球は、発射通路24の下部では飛送レール23に沿って転動流下してくるが、飛送レール23の下端部は発射レール122のレール面の延長線よりも下方にあり、飛送レール23の下端部近傍の接線はファール球回収口171の内側に向かっている。また、ファール球回収口171の前方にはガイド壁15が延出されており、ファール球Bが遊技補助盤10の前面側へ脱落することを防止している。このため、飛送レール23のレール面に沿って流下してきたファール球Bは、必ずファール球回収口171からファール球回収通路175に落入する。
【0065】
ファール球回収口171からファール球回収通路175に緩やかに落入したファール球Bは、ガイド通路壁174に受け止められこの通路壁の傾斜に従って回収出口176に向かう。一方、ファール球回収通路175に勢いよく落入したファール球Bは、ガイド通路壁174または通路壁173に衝突し、保持する運動量によりこれら通路の傾斜に反して右動するが、運動方向の前方に位置する立設壁172に当接して跳ね返され、通路壁173およびガイド通路壁174の傾斜に従って回収出口176に導かれる。
【0066】
回収出口176の先方には集合開口177が開口しその周囲に規制片178が形成されているため、ファール球回収通路175を転動流下して回収出口176に達したファール球Bは、この集合開口177から通出樋62内に落入し、通出樋62を通って上球皿63に流下する。そして、この上球皿63で整列されたうえ、球皿ユニット6に内蔵された球送りカセットによって再び発射装置100に供給され、パチンコ遊技が続行される。
【0067】
また、通出樋62の内部が賞球で充満された状態でファール球Bが発生した場合でも、通出口12から通出樋62に流入する遊技球が通出樋63の右側壁に形成された球寄せ片179により左方向に導かれ、右側壁の近傍部に流入可能な空間が形成されるため、上方の合流口177から流入するファール球が着実に合流して流下され、上記同様にパチンコ遊技を続行させることができる。
【0068】
従って、以上説明したような発射装置およびファール球回収構造170を備えたパチンコ機によっても、延設された発射レール122により長いガイド長が確保され、また発射レール122と飛送レール23との間のガイドのない飛翔区間を減少させて、遊技球の球飛びを安定化させることができる。
【0069】
また、ファール球回収口171に落入したファール球が、賞球通路(通出樋62)を通って上球皿63に巡回される構成のため、遊技者はファール球をすくいあげて上球皿に戻す必要がなく、遊技者の煩雑感や焦燥感を解消するとともに、手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しむことができる。さらに、飛送レール23の長さが短縮されてファール球回収口171が遊技盤前面の高い位置に設けられているため、発射通路24を逆流して戻ってきたファール球が、速やかに発射通路24からファール球回収通路175に待避され、ファール球Bと後続の発射球Bとの衝突を大幅に低減させることができる。
【0070】
なお、前述したファール球回収構造150と同様に、回収出口176に向けて一部突出する突出部をガイド壁15に設けることも好ましく、また、ファール球が落下衝突する通路壁173に保護部材あるいは緩衝部材を配設する構成としてもよい。
【0071】
さて、以上説明した各ファール球回収構造150,160,170では、飛送レール23に沿って落下してきたファール球Bが、ファール球回収口151,161,171を通って通路壁153,163,173等に直接受け止められる形態を例示したが、図11(a)にファール球回収口近傍の正面図を示すように、ファール球回収口151,161,171に緩和案内部材180を設け、この緩和案内部材180で受け止めて案内するように構成してもよい。
【0072】
緩和案内部材180は、ファール球回収通路155,165,175の通路壁または立設壁に取り付けられた固定辺と、この固定辺の上部が下向きに凸の緩やかな曲面を有する舌片状に形成されファール球回収口151,161,171の内側で上下に弾性変位可能な緩衝片181とを有し、遊技球の重量で弾性変位可能な材料として例えば、板厚0.1〜0.3mm程度のステンレスバネ鋼をプレス成形して構成される。
【0073】
このような緩和案内部材180を備えたファール球回収構造では、上方に付勢された緩衝片181によって常にはファール球回収口151,161,171が閉鎖保持される。一方、飛送レール23に沿って落下してきたファール球Bがファール球回収口151,161,171に落入して緩衝片181に受け止められると、図11(b)に示すように、緩衝片181の左端を下方に揺動変形させながらファール球回収通路155,165,175に落入し、この揺動変位に伴う弾性反力によって落下速度が吸収緩和されたうえで、回収出口156,166,176から滑らかに通出樋62に導かれる。
【0074】
従って、このような緩和案内部材180を備えたファール球回収構造によれば、ファール球回収通路155,165,175に落入するファール球の衝撃を緩和して通路壁等の損傷を防止し、ファール球が通路壁に衝突するときの騒音を低減して滑らかに流下させることができる。また、ファール球回収口151,161,171は、常には緩衝片181によってその開口が閉鎖保持され、ファール球が落入したときに開閉弁のように揺動変位する。このため、例えば図11(a)に示すように上球皿側から通出樋62に針金MWを挿入しファール球回収口を通して不正行為を行おうとしても、緩衝片181に規制されて遊技盤側に進入することができず、無理に針金MWを挿入すれば緩衝片181の自由端(左端)が飛送レール23の下端上面に移動してファール球回収されなくなるため、このような不正行為を早期に発見することができる。
【0075】
なお、緩和案内部材180の配設位置は、ファール球回口151,161,171から落入するファール球を受け止め可能な位置であればファール球回収口の直下でなくてもよく、また不正行為を防止する目的であればファール球回収通路155,165,175の下流側(例えば回収出口の近傍部)に設けることもできる。
【0076】
また、以上の各実施例では、発射レール122の上端部を曲げ成形してファール球回収通路155,165,175を一体に形成した構成例を示したが、発射レール122と別体の通路部材をベースプレート121に取着してファール球回収通路を形成することができ、上下2段の球皿を備えるパチンコ機に適用した例を示したが、下球皿を有しない形態のパチンコ機についても同様に適用することができる。さらに、実施例では発射機構110として駆動源にロータリソレノイドを用いた構成を例示したが、モータとカムの組み合わせなど他の駆動形態であってもよく、遊技盤20が前枠2の後方から収容枠2aに着脱される形態のパチンコ機に適用した例を示したが、遊技盤20を前枠2の前方から収容する形態のパチンコ機に対しても同様に適用することが可能である。
【0077】
ところで、以上説明したような賞球通路(球払出通路31〜球皿63までの球通路)を有するパチンコ機において、いわゆる大当たりが発生して賞球の払出が連続して行われると、まず上球皿63が遊技球で満杯になり、続いて球通路を遡るように通出樋62、通出口12、球払出通路31が遊技球で充満された状態になる。このように賞球通路が充満された状態で遊技球発射装置100や球送りカセット等の機構部あるいは球通路に球詰まり等のトラブルが発生することも稀にあり、球皿ユニット6を開放して作業を行う必要が生じる。
【0078】
ところが、上記のように賞球通路が充満した状態で球皿ユニット6を開放すると、通出口12よりも上流側に貯留されていた遊技球が通出口12から溢れるように流出し、また球皿ユニット6側では通出樋62に充満していた遊技球が通出樋62から後方にこぼれ落ちる。一方、この際にこぼれ出る遊技球の飛散や紛失を防止するために逐一球抜き操作を行わなければ球皿ユニット6を開放できないとすれば、作業が繁雑なうえ遊技者にとっても長時間遊技を中断させられることとなり多大な迷惑を与えることになる。
【0079】
そこで、パチンコ機PMにはこのように流出する遊技球を受け止めて賞球の飛散を防止する球こぼれ防止装置が設けられている。以降では、この球こぼれ防止装置について、既に参照した図3〜図6、および図12〜図16の各図を参照して第1実施例の球こぼれ防止装置200から説明する。なお、図12は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置200の平面図(部分断面図)、図13は球皿ユニット6を閉鎖した状態における球こぼれ防止装置200の側断面図(図2中の矢印XIII−XIII位置の側断面図)、図14は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置200の側断面図(図13と同様に図2中の矢印XIV−XIVに沿った側断面図)、図15は球皿ユニット6を閉鎖した状態における図2中の矢印XV−XV位置の側断面図、図16は球こぼれ防止装置200の作用を示すパチンコ機PMの平面図である。
【0080】
球こぼれ防止装置200は、遊技補助盤10側に設けられて球皿ユニット6を開放したときに通出口12から流出する遊技球および通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を回収処理するこぼれ球回収機構210を主体として構成され、本実施例では球皿ユニット6側に設けられて通出樋62からこぼれ落ちる賞球を抑制する球こぼれ規制機構250を併設した例を開示している。
【0081】
こぼれ球回収機構210は、通出口12の下側で上方に開口するこぼれ球回収口211、この回収口に落入した遊技球を下球皿9に流下させるこぼれ球回収通路215、落下する遊技球を受け止める扇状の受け皿部材220、受け皿部材220をケースカバー14の支持ブラケット217に揺動開閉可能に枢結する枢結ピン227、枢結ピン227に枢支された受け皿部材220を開放方向に付勢する捻りバネ228などを備えて構成される。
【0082】
こぼれ球回収口211およびこぼれ球回収通路215の通路壁はケースカバー14に一体成型されている。こぼれ球回収口211は通出口12の下方に位置するケースカバー14が一部前方に突出成型されて上方に開く矩形開口を形成するとともに、図4中に点線で示したように、右傾する回収通路壁212、213によってこぼれ球回収口211に落入した遊技球を流下させるこぼれ球回収通路215を形成する。こぼれ球回収通路215は下球皿9の上方に前枠2を上下に連通して形成された集合排出通路216に繋がっており、この集合排出通路216を介して下球皿9に繋がっている。こぼれ球回収口211の左側方には受け皿部材220を揺動可能に支持する支持ブラケット217がケースカバー14の前方に突出して一体成型されている。なお、支持ブラケット217を遊技補助盤側に設ける構成としてもよい。
【0083】
受け皿部材220は、全体として扇形の皿状に形成され、遊技球を受け止める平坦なプレート状の球受け部221と、この球受け部221の前端および外周端部に立設されて遊技球が前方および右側方に落下することを防止する落下防止壁222、枢結ピン227のピン孔および捻りバネ228の収容部を有して上下の支持ブラケット217間に支持される支軸フランジ部223、球受け部221の裏面側に突出成形されたストッパ部224等からなり、例えばABS樹脂などの樹脂材料を用いて一体成型により形成される。
【0084】
受け皿部材220は、この受け皿部材220を完全に開放させた状態(ストッパ部224がこぼれ球回収口211と係合しない開放角度位置)でケースカバー14に取り付けられる。すなわち、受け皿部材の支軸フランジ部223を上下の支持ブラケット217間に嵌挿し、支軸フランジ部223に捻りバネ228を装着して支持ブラケット217の上方から枢結ピン227を挿通させ、枢結ピンの先端にEリング229(図4を参照)を嵌着して揺動可能に枢結させる。
【0085】
そしてこのように枢結された受け皿部材220の球受け部221を捻り変形させて閉止方向に揺動させ、下方に突出するストッパ部224を上方に変位させた状態でこぼれ球回収口211の前端部を乗り越えさせる。これにより受け皿部材220がこぼれ球回収口211の上方に水平揺動可能に枢着され、捻りバネ228のバネ力によって常時受け皿部材220が前方に開く方向に付勢支持される。
【0086】
こうして遊技補助盤10にこぼれ球回収機構210が設けられると、受け皿部材220が球皿ユニット6の開閉操作に応じて揺動開閉し、ストッパ部224がこぼれ球回収口211の前方の傾斜通路面と係合して開放規制される角度位置まで自在に展開される(図12および図14を参照)。これにより、通出口12の下方に球受け部221が拡開されて広い受容面積が形成され、通出口12や通出樋62などから落下してくる遊技球を球受け部221で受け止めてこぼれ球回収口211に導き、この回収口211からこぼれ球回収通路215および集合排出通路216を介して下球皿9に流下させる。
【0087】
また、球皿ユニット6を閉鎖方向に揺動させると、前方の落下防止壁222が通出樋62の下側のあて板部に当接して後方に押圧され、受け皿部材220が枢結ピン227を軸として閉止方向に水平揺動する。そして、球皿ユニット6が完全に閉鎖された状態では、前方の落下防止壁222がこぼれ球回収口211の前端と略平行になる格納状態に収容保持される(図13を参照)。
【0088】
一方、球こぼれ規制機構250は、球皿ユニット6側に設けられた規制バー部材260を主体として構成される。規制バー部材260は、前後に延びる固定端部261、鉛直面内で半円弧状に曲げ成型されたアーチスプリング部263、アーチスプリング部263から上方に延びる支持線部264、左右の支持線部264の間を結んで水平に延びる規制線部265などからなり、直径1〜2mm程度の弾性金属、例えば、ステンレスバネ鋼の線材を曲げ加工して形成される。
【0089】
球皿ユニット6には通出樋62の通路面の下側に、規制バー部材260を取り付ける円筒状の取付ボス251が一体成型され、その中心部に固定端部261を受容して固定支持する支持孔が形成されている。通出樋62の入り口側の通路面には取付ボス251の上方に位置して支持線部264を上下に挿通させるスリット部254が形成されている。
【0090】
支持線部264の形成高さ、すなわち左右の固定端部261を取付ボス251の支持孔に圧入固定した取付時における規制線部265の配設高さ位置は、通出樋62の通路面よりも高く設定され、規制線部265の長さ寸法は通出樋62の通路幅よりも幾分短めに形成されている。このため、規制バー部材260の取付時に左右の支持線部264がスリット部254を通って通出樋62の左右の通路壁に沿って上方に延び規制線部265が通出樋62の入り口に左右に延びて配設される。
【0091】
一方、前述した払出口32〜上球皿63までの賞球通路の通路面は、図13に示したように、それぞれ前方に傾斜して形成されるとともに、各球通路の接続部で遊技球が引っかからないように上流側の通路面よりも下流側の通路面の方が低く設定されている。通出口12の出口部分では通路面の一部が延出されて前方に突出する係合リブ255が形成されており、球皿ユニット6の閉鎖状態においてこの係合リブ255が通出樋62の内方に突出し通出樋62の通路面の上方に位置して配設される。係合リブ255の上下方向の厚さ寸法は規制バー部材260の線径よりも大きく、前端部は側断面が円弧状に滑らかに成型されている。
【0092】
また、通出口12の出口端部の通路面と、規制バー部材260の規制線部265との高さ方向の位置関係では、規制線部265が通出口12の出口端部の通路面よりも低く規制線部265の上端が通路面よりも上方に突出しないように、換言すれば、流下する遊技球が規制線部265に引っかからないように設定されるとともに、通出口12の下部に突出成形された係合リブ255と係合し得る高さ位置に配設されている。
【0093】
このため、球皿ユニット6を閉止させた状態では、規制バー部材260の規制線部265が係合リブ255と滑らかに係合し、アーチスプリング部263が弾性変形して規制線部265が通出樋62の内側に配設される(図13を参照)。上記したように規制線部265の高さ位置は規制線部265の上端が通出口12の出口部の通路面よりも上方に突出しないように設定されており、球皿ユニット6の閉鎖時において規制線部265が遊技球の流下を妨げることがない。
【0094】
球皿ユニット6を開放させた状態では、規制線部265と係合リブ255との係合が解除され、弾性変形していたアーチスプリング部263が自己復帰して規制線部265が通出樋62の入り口部に配設される(図14を参照)。規制線部265は通出樋62の通路面よりも上方に位置しており、球皿ユニット6の開放時に通出樋62の通路面の後方に位置する遊技球を支持して遊技補助盤側への落下を規制するとともに、これにより上方に積み重なって貯留された遊技球の球崩れを抑制し、全体として通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を減少させる。
【0095】
従って、球こぼれ規制機構250によれば、極めて簡明な構成でありながら、通常の遊技時において賞球の流れを妨げることがなく、球皿ユニット6の開放時に通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を効果的に抑制する規制構造を提供できる。なお、規制線部265の高さ位置は、上記したように通出樋62の通路面よりも上方でかつ上端が通出口12の出口部の通路面よりも上方に突出しないように形成されるが、遊技球の球径との関係では遊技球の半径よりも大きく直径よりも小さい高さ寸法であることが好ましい。
【0096】
そして、以上説明したようなこぼれ球回収機構210と球こぼれ規制機構250とを備える球こぼれ防止装置200によれば、球皿ユニット6を開放したときに、球皿ユニット6の開閉操作に対応して受け皿部材220が自動的に揺動開閉し、ストッパ部224により開放規制される角度位置まで球皿ユニット6の開放角度に応じて自在に展開される。そして、このような球皿ユニット6の開放状態では、球こぼれ規制機構250により通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球が効果的に抑制されるとともに、こぼれ球回収機構210により通出口12からあふれ出る遊技球、および球こぼれ規制機構250によってもなお通出樋62から後方に落下する遊技球を球受け部221で受け止めてこぼれ球回収口211に導き、こぼれ球回収通路215および集合排出通路216を通して確実に下球皿9に回収させることができる。
【0097】
また、本構成のこぼれ球回収機構210では、この機構全体をケースカバー14に設ける構成のため、例えば、このような回収機構を有しない既存のパチンコ機に対してもケースカバーごと着脱交換することで、こぼれ球回収機構210を備えたパチンコ機にグレードアップさせることができ、既設パチンコ機の作業性を向上させることができる。
【0098】
次に、第2実施例の球こぼれ防止装置300について、図17〜図21を参照して説明する。ここで、図17は球こぼれ防止装置300の分解斜視図、図18は球皿ユニット6を閉鎖した状態における球こぼれ防止装置300の正面図(部分断面図)、図19は球皿ユニット6を閉鎖した状態における球こぼれ防止装置300の側断面図(図13に相当する側断面図)、図20は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置300の側断面図(図14に相当する側断面図)、図21は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置300の平面図である。
【0099】
球こぼれ防止装置300は、遊技補助盤10側に設けられて球皿ユニット6を開放したときに通出口12から流出する遊技球および通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を回収処理するこぼれ球回収機構310を主体として構成され、本実施例では球皿ユニット6側に設けられて通出樋62からこぼれ落ちる賞球を抑制する球こぼれ規制機構350を併設した例を開示している。
【0100】
こぼれ球回収機構310は、通出口12の下側で上方に開口するこぼれ球回収口311、このこぼれ球回収口311の前方に上下に揺動可能に取り付けられて通出口12および通出樋62からこぼれ落ちた遊技球を受け止める受け皿部材320およびケースカバー14の背面側に形成されて回収口311に落入した遊技球を下球皿9に流下させるこぼれ球回収通路215などを主体として構成される。
【0101】
こぼれ球回収口311は、通出口12の下方に位置して上方に開いて形成され、前述したと同様の右傾する回収通路壁212、213(図4を参照)により、この回収口311に落入した遊技球をこぼれ球回収通路215および集合排出通路216を介して下球皿9に流下させる。こぼれ球回収口311の左右には受け皿部材320を支持するとともに、こぼれ落ちる遊技球が左右側方に飛散することを防止する壁面形態の支持ブラケット317がケースカバー14の前方に突出成型されている。左右の支持ブラケット317には、受け皿部材320を揺動可能に枢支する支持シャフト327を挿通させるためのピン孔が形成され、その斜め上方にそれぞれ内向きにストッパ部318が突出成型されている。
【0102】
受け皿部材320は、全体として矩形の皿状に形成され、遊技球を受け止める平坦なプレート状の球受け部321と、この球受け部321の前端および左右縁部に立設されて遊技球が前方および左右側方に落下することを防止する落下防止壁322、支持シャフト327を挿通させるピン孔が形成された支軸フランジ部323等からなり、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属薄板をプレス成形して形成し、あるいはABS樹脂などの樹脂材料を一体成型して形成される。
【0103】
受け皿部材320は、左右の支軸フランジ部323を左右の支持ブラケット317の間に挿入してピン孔を位置合わせし、一方の支持ブラケット317の外側から支持シャフト327を挿通させて、他方の支持ブラケット側に突出したシャフトの先端にEリング329を嵌着することで取り付けられる。これにより受け皿部材320がこぼれ球回収口311の前方に上下揺動可能に枢着され、外力を受けない状態では、図20に示すように、受け皿部材320の自重により球受け部321が前方に開く方向に付勢され、球受け部321の上面がストッパ部318と係合した開放角度位置に支持される。
【0104】
一方、球皿ユニット6の通出樋63の下側には、受け皿部材320と対峙するあて板61の裏面位置に、後方に突出する折りたたみ誘導片330が一体成型されている。折りたたみ誘導片330は、上下方向に延びる三角形のリブ状に形成されており、上部には受け皿部材320の底面側と係合可能な上向きの誘導斜辺335が、下部には支持シャフト327を受容可能なシャフト受容溝337が形成されている。
【0105】
このように構成されるこぼれ球回収機構310では、受け皿部材320が球皿ユニット6の開閉操作に応じて自重で揺動開閉し、球受け部321が左右のストッパ部318と係合して揺動規制される角度位置まで自在に展開される。これにより、通出口12の下方に球受け部321が拡開されて広い受容面積が形成され、通出口12や通出樋62などから落下してくる遊技球を球受け部321で受け止めてこぼれ球回収口311に導き、この回収口311からこぼれ球回収通路215および集合排出通路216を介して下球皿9に流下させる。
【0106】
また、球皿ユニット6を閉鎖方向に揺動させると、受け皿部材320の前方の底面角部が、あて板61の背面に形成された折りたたみ誘導片330の誘導斜辺335と係合してこの誘導斜辺335を滑るように上動し、受け皿部材320が支持シャフト327を軸として上方に揺動する。そして、球皿ユニット6が完全に閉鎖された状態では、球受け部321の底面が誘導斜辺335に支持される格納状態に収容保持される(図19を参照)。
【0107】
一方、球こぼれ規制機構350は、球皿ユニット6側に設けられた規制バー部材360を主体として構成される。規制バー部材360は、前後に延びる固定端部361、この固定端部361から直角に下方に折り曲げられた下垂線部362、下垂線部362の下端に半円弧状に曲げ成型されたアーチスプリング部363、アーチスプリング部363から斜め後方に延びる支持線部364、左右の支持線部364の間を結んで水平に延びる規制線部365などからなり、直径1〜2mm程度の弾性金属、例えば、ステンレスバネ鋼の線材を曲げ加工して形成される。
【0108】
球皿ユニット6には通出樋62の左右側壁の外側に、規制バー部材360を取り付ける取付ボス351が一体成型され、その中心部に固定端部361を受容して固定支持する支持孔が形成されている。また通出樋62の入り口側の左右側壁部には規制線部の揺動軌跡に合わせて切り欠き部355が形成されている。
【0109】
ここで、支持線部364の高さ位置、すなわち左右の固定端部361を取付ボス351の支持孔に圧入固定した取付時における規制線部365の配設高さは通出樋62の通路面よりも高く、より具体的には、遊技球の球径との関係において遊技球の半径よりも大きく直径よりも小さい高さ寸法に設定されている。また規制線部365の長さ寸法は通出樋62の外形幅よりも幾分大きく、固定端部361を左右の支持孔に圧入固定したときに固定端部361〜支持線部364までの範囲が通出樋62の左右側壁の外側に位置するように設定されている。このため、規制バー部材360の取付時にあっては、規制線部365が切り欠き部355を通って通出樋62の入り口部に左右に延びて配設される。
【0110】
一方、通出口12の中央部には、通路面から上方に立設され前方に突出する待避誘導片370が一体成型されている。待避誘導片370は、前後方向に延びる三角形のリブ状に形成されており、通出口12の出口端面から前方に突出する突出部には、通出樋62の入り口部で左右に延びる規制線部365と係合可能な下向きの誘導斜辺375が形成されている。
【0111】
このため、球皿ユニット6を閉鎖方向に揺動させると、通出樋62の入り口部で左右に延びる規制線部365が待避誘導片370の誘導斜辺375と係合し、アーチスプリング部363を弾性変形させながら誘導斜辺375を滑るように下動する。そして、球皿ユニット6が完全に閉鎖された状態では、規制線部365が誘導斜辺375の下端部まで滑り降り、通出口12の出口開口の下側に待避された格納状態に保持される(図19を参照)。従って、球皿ユニット6の閉鎖時において規制線部365が遊技球の流下を妨げることがない。また、待避誘導片370が通出口12の通路面から上方に突出するリブ状に形成されているため、この領域を流下する遊技球の流れを整える整流効果も併せ持っている。
【0112】
このような閉鎖状態から球皿ユニット6が開放されると、誘導斜辺375によって下向きに押さえられていた押圧力が徐々に開放され、弾性変形していたアーチスプリング部363のバネ力によって規制線部365が誘導斜辺375を滑るように上動する。そして誘導斜辺375との係合が開放される開き角まで球皿ユニット6が開放されると、規制線部365が元の高さ位置まで自己復帰し、通出樋62の入り口部に左右に延びて配設される(図20を参照)。
【0113】
前述したように、規制線部365の高さ位置は通出樋62の通路面から遊技球の半径〜直径分高い位置に設定されており、球皿ユニット6の開放時に通出樋62の入り口部に位置する遊技球を支持して遊技補助盤側への落下を規制するとともに、これにより上方に積み重なって貯留された遊技球の球崩れを抑制し、全体として通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を減少させる。
【0114】
従って、球こぼれ規制機構350によれば、簡明な構成でありながら、通常の遊技時において賞球の流れを妨げることがなく、球皿ユニット6の開放時に通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を効果的に抑制する規制構造を提供できる。
【0115】
そして、以上説明したようなこぼれ球回収機構310と球こぼれ規制機構350とを備える球こぼれ防止装置300によれば、球皿ユニット6を開放したときに、球皿ユニット6の開閉操作に対応して受け皿部材320が自動的に揺動開閉し球皿ユニット6の開放角度に応じて自在に展開される。そして、球皿ユニット6の開放状態では、球こぼれ規制機構350により通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球が効果的に抑制されるとともに、こぼれ球回収機構310により通出口12からあふれ出る遊技球、および球こぼれ規制機構350によってもなお通出樋62から後方に落下する遊技球を球受け部321で受け止めてこぼれ球回収口311に導き、こぼれ球回収通路215および集合排出通路216を通して確実に下球皿9に回収させることができる。
【0116】
次に、第3実施例の球こぼれ防止装置400について、図22〜図26を参照して説明する。ここで、図22は球こぼれ防止装置400の分解斜視図、図23は球皿ユニット6を閉鎖した状態における球こぼれ防止装置400の正面図(部分断面図)、図24は球皿ユニット6を閉鎖した状態における球こぼれ防止装置400の側断面図(図13に相当する側断面図)、図25は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置400の側断面図(図14に相当する側断面図)、図26は球皿ユニット6を開放した状態における球こぼれ防止装置400の平面図である。
【0117】
球こぼれ防止装置400は、遊技補助盤10側に設けられて球皿ユニット6を開放したときに通出口12から流出する遊技球および通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を回収処理するこぼれ球回収機構410を主体として構成され、本実施例では球皿ユニット6側に設けられて通出樋62からこぼれ落ちる賞球を抑制する球こぼれ規制機構450を併設した例を開示している。
【0118】
こぼれ球回収機構410は、通出口12の下側で上方に開口するこぼれ球回収口411、このこぼれ球回収口411の前方に上下に揺動可能に取り付けられて通出口12および通出樋62からこぼれ落ちた遊技球を受け止める受け皿部材420およびケースカバー14の背面側に形成されて回収口411に落入した遊技球を下球皿9に流下させるこぼれ球回収通路215などを主体として構成される。
【0119】
こぼれ球回収口411は、通出口12の下方に位置して上方に開いて形成され、前述したと同様の右傾する回収通路壁212、213(図4を参照)により、この回収口411に落入した遊技球をこぼれ球回収通路215および集合排出通路216を介して下球皿9に流下させる。こぼれ球回収口411の左右には、受け皿部材420を支持するとともに、こぼれ落ちる遊技球が左右側方に飛散することを防止する壁面形態の支持ブラケット417がケースカバー14の前方に突出成型されている。左右の支持ブラケット417の上部には受け皿部材420を揺動可能に枢支する支持ピン427を固定支持するピン固定孔が形成され、またこぼれ球回収口411の前方には開口前縁が上方に延出されてリブ状の揺動規制壁418が形成されている。
【0120】
受け皿部材420は、全体として振り子形態のゲート状に形成され、遊技球を受け止める傾斜プレート状の球受け部421と、この球受け部421の前端に立設されて遊技球が前方に落下することを防止する落下防止壁422、球受け部421の左右に立設されて上端に支持ピン427と嵌合するピン孔が形成されたアーム部423、球受け部421の後端に下方に延出されて揺動規制壁418と係合可能な下垂壁428などからなり、例えば、ABS樹脂等の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段で形成される。
【0121】
受け皿部材420は、左右のアーム部423を左右の支持ブラケット417の間に挿入してピン孔をピン固定孔に位置合わせし、支持ブラケット417の外側から支持ピン427をピン固定孔に圧入固定することで取り付けられる。これにより受け皿部材420がこぼれ球回収口411の前方に振り子状に上下揺動可能に枢着され、外力を受けない状態では、図25に示すように、受け皿部材420の自重により球受け部421が前方に開く方向に付勢され、下垂壁428が揺動規制壁418と係合してアーム部423が鉛直になる開放角度位置に支持される。
【0122】
一方、球皿ユニット6の通出樋63の下側には、受け皿部材420と対峙するあて板61の裏面位置に、後方に突出する折りたたみ誘導片430が一体成型されている。折りたたみ誘導片430は、上下に延びて前方に突出する舌片状に形成されており、突出部の前端には受け皿部材420の落下防止壁422と係合可能な前縁が円弧状の押圧突起435が形成されている。
【0123】
このように構成されるこぼれ球回収機構410では、受け皿部材420が球皿ユニット6の開閉操作に応じて自重で揺動開閉し、下垂壁428が揺動規制壁418と係合して揺動規制される角度位置まで自在に展開される。これにより、通出口12の下方に球受け部421が配設されて広い受容面積が形成され、通出口12や通出樋62などから落下してくる遊技球を球受け部421で受け止めてこぼれ球回収口411に導き、この回収口411からこぼれ球回収通路215および集合排出通路216を介して下球皿9に流下させる。
【0124】
また、球皿ユニット6を閉鎖方向に揺動させると、落下防止壁422が折りたたみ誘導片430の押圧突起435に当接して後方に押圧され、受け皿部材420が支持ピン427を軸として後方に揺動する。そして、球皿ユニット6が完全に閉鎖された状態では、球受け部421がこぼれ球回収口411の直上に位置して収容される格納状態に保持される(図24を参照)。
【0125】
一方、球こぼれ規制機構450は、球皿ユニット6側に設けられた規制バー部材460を主体として構成される。規制バー部材460は、前後に延びる固定端部461、この固定端部461から直角に上方に折り曲げられた上伸線部462、上伸線部462の上端に半円弧状に曲げ成型されたアーチスプリング部463、アーチスプリング部463から斜め後方に延びる支持線部464、左右の支持線部464の間を結んで水平に延びる規制線部465などからなり、既述した各規制バー部材と同様の金属弾性線材を用いて同様に加工成形される。
【0126】
球皿ユニット6には通出樋62の左右側壁の外側に、規制バー部材460を取り付ける取付ボス451が一体成型され、その中心部に固定端部461を受容して固定支持する支持孔が形成されている。また通出樋62の通路面における入り口側の中央部には、後述する待避誘導片470の前縁部を受容可能な切り欠き部455が形成されている。
【0127】
左右の固定端部461を取付ボス451の支持孔に圧入固定した取付時における規制線部465の配設位置は、通出樋62の入り口端面よりも後方に位置するとともに、通出樋62の通路面を後方に延長した延長線よりも上方に位置して配設される。より具体的に遊技球の球径との関係において説明すれば、通出樋62の通路面の延長線よりも上方に位置し、かつ通路面の後端縁部と規制線部465との間隔が遊技球の直径よりも小さく設定されている。また規制線部465の長さ寸法は通出樋62の外形幅よりも幾分大きく、固定端部461を左右の支持孔に圧入固定したときに固定端部461〜支持線部464までの範囲が通出樋62の左右側壁の外側に位置するように設定されている。このため、規制バー部材460の取付時にあっては、規制線部465が通出樋62の入り口部の後方に左右に延びて配設される。
【0128】
一方、通出口12の中央部には、通路面から上方に立設され前方に突出する待避誘導片470が一体成型されている。待避誘導片470は、前後方向に延びる三角形のリブ状に形成されており、通出口12の出口端面から前方に突出する突出部には、通出樋62の入り口部の後方で左右に延びる規制線部465と係合可能な下向きの誘導斜辺475が形成されている。
【0129】
このため、球皿ユニット6を閉鎖方向に揺動させると、通出樋62の入り口部の後方で左右に延びる規制線部465が待避誘導片470の誘導斜辺475と係合し、アーチスプリング部463を弾性変形させながら誘導斜辺475を滑るように下動する。そして、球皿ユニット6が完全に閉鎖された状態では、規制線部465が誘導斜辺475の下部まで滑り降り、通出樋62の入り口開口の下側に待避された格納状態に保持される(図24を参照)。従って、球皿ユニット6の閉鎖時において規制線部465が遊技球の流下を妨げることがない。また、待避誘導片470が通出口12の通路面から上方に突出するリブ状に形成されているため、この領域を流下する遊技球の流れを整える整流効果も併せ持っている。
【0130】
このような閉鎖状態から球皿ユニット6が開放されると、誘導斜辺475によって下向きに押さえられていた押圧力が徐々に開放され、弾性変形していたアーチスプリング部463のバネ力によって規制線部465が誘導斜辺475を滑るように上動する。そして誘導斜辺475との係合が開放される開き角まで球皿ユニット6が開放されると、規制線部465が元の高さ位置まで自己復帰し、通出樋62の入り口部後方に左右に延びて配設される(図25を参照)。
【0131】
前述したように、規制線部465の配設位置は通出樋62の通路面の延長線よりも上方に位置し、かつ通路面の後端縁部と規制線部465との間隔が遊技球の直径よりも小さく設定されており、通出樋62の通路面と規制線部465との隙間から遊技球がこぼれ落ちることがない。このため、球皿ユニット6の開放時に通出樋62の入り口部に位置する遊技球が、これらの間に支持されて遊技補助盤側への落下が規制されるとともに、このように入り口部に位置する遊技球が後方に移動することで、その上方に積み重なって貯留された遊技球の転落を抑制し、全体として通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を減少させる。
【0132】
従って、このような球こぼれ規制機構450によれば、簡明な構成でありながら、通常の遊技時において賞球の流れを妨げることがなく、球皿ユニット6の開放時に通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球を効果的に抑制する規制構造を提供できる。
【0133】
そして、以上説明したようなこぼれ球回収機構410と球こぼれ規制機構450とを備える球こぼれ防止装置400によれば、球皿ユニット6を開放したときに、球皿ユニット6の開閉操作に対応して受け皿部材420が自動的に揺動開閉し球皿ユニット6の開放角度に応じて自在に展開される。そして、球皿ユニット6の開放状態では、球こぼれ規制機構450により通出樋62から後方にこぼれ落ちる遊技球が効果的に抑制されるとともに、こぼれ球回収機構410により通出口12からあふれ出る遊技球、および球こぼれ規制機構450によってもなお通出樋62から後方に落下する遊技球を球受け部421で受け止めてこぼれ球回収口411に導き、こぼれ球回収通路215および集合排出通路216を通して確実に下球皿9に回収させることができる。
【0134】
なお、実施例では遊技盤20の裏側に球払出通路31を有し、通出口12が球払出口32と通出樋62との間を直線的に接続する形態のパチンコ機を例示したが、例えば遊技補助盤10に左右方向に延びる球通路を備え、通出口がこの球通路の下流端部に前方に開口して設けられるような形態のパチンコ機に対しても同様に適用することができる。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のファール球回収装置では、枠部材に取り付けられた発射レールの上端部が遊技盤の下縁よりも上方に延びて遊技盤の前面下部に位置するとともに、この発射レールと遊技盤側の飛送レールとの間に所定間隔が設けられて上方に開くファール球回収口が形成される。このため、発射機構により打ち出された遊技球が遊技盤の前面に至るまで長い区間にわたって発射レールにガイドされる一方、発射レールと飛送レールとの間のガイドされない区間距離を減少させることができ、これにより、発射機構に打ち出された遊技球の球飛びを安定化させることができる。
【0136】
また、ファール球回収口の下側に発射レールの上端部が折り曲げられてファール球回収口と賞球通路との間を繋ぐファール球回収通路が設けられ、ファール球回収口に落入した遊技球が賞球通路を通って球皿に流下するように構成されている。このため、遊技者は下球皿に排出されたファール球を逐一手ですくいあげて球皿に戻す必要がなく、遊技者の煩雑感を解消するとともに、手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しむことができる。またこのようなファール球回収通路が発射レールの上端部を折り曲げ成形することで形成されるため、装置構成を簡明化して低コストにファール球回収装置を構成することができる。このように、本発明によれば簡明な構成で遊技球の球飛びを安定化させるとともに、遊技者の煩雑感や焦燥感を解消させ、さらに手の汚れ等を気にすることなく安心して遊技を楽しめる弾球遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファール球回収装置を備えた弾球遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】ガラス扉および球皿ユニットを開放した状態におけるパチンコ機の下部領域(遊技補助盤)の構成を主として示す正面図である。
【図3】遊技補助盤の左上部に設けられた第1実施例のファール球回収構造および球こぼれ防止装置の構成を示す斜視図(分解斜視図)である。
【図4】上記ファール球回収構造および球こぼれ防止装置の正面図である。
【図5】上記ファール球回収構造および球こぼれ防止装置の平面図である。
【図6】図4中の矢印VI−VIに沿った側断面図である。
【図7】球皿ユニットを閉鎖した状態における上記ファール球回収構造の正面図(部分断面図)である。
【図8】球皿ユニットを閉鎖した状態における第2実施例のファール球回収構造の正面図(部分断面図)である。
【図9】上記第2実施例のファール球回収構造の平面図である。
【図10】球皿ユニットを閉鎖した状態における第3実施例のファール球回収構造の正面図(部分断面図)である。
【図11】第1〜第3実施例のファール球回収構造に好適な緩和案内部材の作用を示す正面図である。
【図12】球皿ユニットを開放した状態における第1実施例の球こぼれ防止装置の平面図(部分断面図)である。
【図13】球皿ユニットを閉鎖した状態における上記球こぼれ防止装置の側断面図(図2中の矢印XIII−XIII位置の側断面図)である。
【図14】球皿ユニットを開放した状態における上記球こぼれ防止装置の側断面図(図2中の矢印XIV−XIVに沿った側断面図)である。
【図15】球皿ユニットを閉鎖した状態における図2中の矢印XV−XV位置の側断面図であ
【図16】上記球こぼれ防止装置の作用を示すパチンコ機の平面図である。
【図17】第2実施例の球こぼれ防止装置の分解斜視図である。
【図18】球皿ユニットを閉鎖した状態における第2実施例の球こぼれ防止装置の正面図(部分断面図)である。
【図19】球皿ユニットを閉鎖した状態における第2実施例の球こぼれ防止装置の側断面図である。
【図20】球皿ユニットを開放した状態における第2実施例の球こぼれ防止装置の側断面図である。
【図21】球皿ユニットを開放した状態における第2実施例の球こぼれ防止装置の平面図である。
【図22】第3実施例の球こぼれ防止装置の分解斜視図である。
【図23】球皿ユニットを閉鎖した状態における第3実施例の球こぼれ防止装置の正面図(部分断面図)である。
【図24】球皿ユニットを閉鎖した状態における第3実施例の球こぼれ防止装置の側断面図である。
【図25】球皿ユニットを開放した状態における第3実施例の球こぼれ防止装置の側断面図である。
【図26】球皿ユニットを開放した状態における第3実施例の球こぼれ防止装置の平面図である。
【図27】従来のパチンコ機における遊技盤の下部領域周辺の正面図である。
【符号の説明】
PA 遊技領域
PM パチンコ機
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠)
3a,3b ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 球皿ユニット
7a,7b,7c ヒンジ機構
8 操作ハンドル
9 下球皿
10 遊技補助盤
12 通出口
13 庇部
14 ケースカバー
15 ガイド壁
19 スピーカ
20 遊技盤
21 化粧板
22 内レール
23 飛送レール
24 発射通路
25 入賞具
26 図柄表示装置
27 アウト口
30 裏セット盤
31 球払出通路
32 球払出口
61 あて板
62 通出樋
63 上球皿
100 遊技球発射装置
110 発射機構部
111 ハンマ
120 発射レール部
121 ベースプレート
122 発射レール
123 発射球ホルダ
124 止着部
125 スペーサーカラー
126 ベース支持部
128 サラ小ネジ
150 ファール球回収構造(第1実施例)
151 ファール球回収口
152 立設壁
153 通路壁
154 ガイド突起
155 ファール球回収通路
156 回収出口
157 合流口
158 規制辺
160 ファール球回収構造(第2実施例)
161 ファール球回収口
162 立設壁
163 通路壁
164 ガイド突起
165 ファール球回収通路
166 回収出口
167 合流口
170 ファール球回収構造(第3実施例)
171 ファール球回収口
172 立設壁
173 通路壁
174 ガイド通路壁
175 ファール球回収通路
176 回収出口
177 合流口
178 規制片
179 球寄せ片
180 緩和案内部材
181 緩衝片
200 球こぼれ防止装置(第1実施例)
210 こぼれ球回収機構
211 こぼれ球回収口
212 回収通路壁
213 回収通路壁
215 こぼれ球回収通路
216 集合排出通路
217 支持ブラケット
220 受け皿部材
221 球受け部
222 落下防止壁
223 支軸フランジ部
224 ストッパ部
227 枢結ピン
228 捻りバネ
229 Eリング
250 球こぼれ規制機構
251 取付ボス
254 スリット部
255 係合リブ
260 規制バー部材
261 固定端部
263 アーチスプリング部
264 支持線部
265 規制線部
300 球こぼれ防止装置(第2実施例)
310 こぼれ球回収機構
311 こぼれ球回収口
317 支持ブラケット
318 ストッパ部
320 受け皿部材
321 球受け部
322 落下防止壁
323 支軸フランジ部
327 支持シャフト
329 Eリング
330 折りたたみ誘導片
335 誘導斜辺
337 シャフト受容溝
350 球こぼれ規制機構
351 取付ボス
355 切り欠き部
360 規制バー部材
361 固定端部
362 下垂線部
363 アーチスプリング部
364 支持線部
365 規制線部
370 待避誘導片
375 誘導斜辺
400 球こぼれ防止装置(第3実施例)
410 こぼれ球回収機構
411 こぼれ球回収口
417 支持ブラケット
418 揺動規制壁
420 受け皿部材
421 球受け部
422 落下防止壁
423 アーム部
427 支持ピン
428 下垂壁
430 折りたたみ誘導片
435 押圧突起
450 球こぼれ規制機構
451 取付ボス
455 切り欠き部
460 規制バー部材
461 固定端部
462 上伸線部
463 アーチスプリング部
464 支持線部
465 規制線部
470 待避誘導片
475 誘導斜辺

Claims (1)

  1. 前面に遊技領域が設けられた遊技盤と、前記遊技盤を収容保持する枠部材と、前記枠部材に設けられた球皿から供給される遊技球を受けて該遊技球を打ち出す発射機構と、前記発射機構によって打ち出された遊技球を前記遊技盤に向けて案内する発射レールと、前記遊技盤に設けられて前記発射レールから発射された遊技球を前記遊技領域に導く飛送レールと、前記遊技盤における入賞状態に応じて遊技球を払い出す球払出装置と、前記球払出装置から払い出された遊技球を前記球皿に導く賞球通路とを備える弾球遊技機において、
    前記発射レールの上端部は前記遊技盤の下縁よりも上方に延びて前記遊技盤の前面下部に位置するとともに前記飛送レールとの間に所定間隔が設けられて上方に開くファール球回収口が形成され、
    前記ファール球回収口の下側には、前記発射レールの上端部が折り曲げられて前記ファール球回収口と前記賞球通路との間を繋ぐファール球回収通路が形成され、
    前記ファール球回収口に落入した遊技球が前記ファール球回収通路から前記賞球通路を通って前記球皿に流下するように構成されていることを特徴とする弾球遊技機のファール球回収装置。
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