JP2004273702A - 搬送装置及び搬送方法、露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型ガラス基板等の基板を搬送する際、基板を破損することなく所定位置に対して良好に位置合わせした状態で搬送できる搬送装置を提供する。
【解決手段】基板Pを搬送トレイTに載置して搬送する搬送装置は、搬送トレイTに対する基板Pの位置を検出する検出装置13と、搬送トレイTと基板Pとの位置関係を調整するステージ装置6と、搬送トレイTに基板Pを載置して基板Pを搬送する搬送部とを備えている。
【選択図】 図3
【解決手段】基板Pを搬送トレイTに載置して搬送する搬送装置は、搬送トレイTに対する基板Pの位置を検出する検出装置13と、搬送トレイTと基板Pとの位置関係を調整するステージ装置6と、搬送トレイTに基板Pを載置して基板Pを搬送する搬送部とを備えている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を搬送トレイに載置して搬送する搬送装置及び搬送方法、露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子や半導体素子等のマイクロデバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程では、マスクのパターンを基板に露光する露光装置、基板にフォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布装置(コータ)、及び露光処理された基板を現像する現像装置(デベロッパ)等の種々の基板処理装置が用いられ、基板はこれら基板処理装置間を搬送装置により搬送される。例えば、感光剤塗布機能と現像機能とを備えたコータ・デベロッパ装置から露光装置に基板を搬送する際には、コータ・デベロッパ装置に設けられている搬送装置が露光装置に設けられている受け渡しポート部に基板を搬送する。ポート部では、基板の搬送先である露光装置の基板ステージに対する大まかな位置合わせ(プリアライメント)が行われ、その後、露光装置側の搬送装置がポート部から基板ステージに基板を搬送する。下記特許文献1には、ポート部において基板を搬送先である基板ステージに対する回転誤差補正を行い、基板ステージにおいて基板のXY方向の位置誤差補正を行う技術が開示されている。
【0003】
一方、液晶表示装置等のフラットディスプレイパネルを製造するためのガラス基板は近年においてますます大型化を要求されているが、大型のガラス基板を搬送装置で搬送しようとする場合、撓んだり破損したりする等の不都合を生じる。これに対処するために、下記特許文献2、3には基板を搬送トレイに載置した状態で搬送する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−335723号公報
【特許文献2】
特開2001−100169号公報
【特許文献3】
特開2001−176947号公報
【0005】
大型のガラス基板を搬送トレイに載置した状態で基板を搬送するためには、例えばポート部等において基板を搬送トレイに良好に位置合わせした状態で載置してから基板ステージに対して搬送する必要がある。従来において、ガラス基板を搬送トレイに対して位置合わせする際には、基板をポート部に設けられた支持ピンの先端部に載置し、支持ピンの先端部より圧搾空気を噴射して基板を浮上させ、浮上させた状態でポート部に設けられた複数の押さえ部材で基板の端部を挟み込むようにして押さえ付けることにより、ポート部に予め載置されている搬送トレイに対して大まかな位置合わせを行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような基板と搬送トレイとの位置合わせ方法は押さえ部材によりガラス基板の端部を押さえ付ける構成であるため、基板を破損したりあるいは破損しないまでも基板が撓むことにより精度良い位置合わせができなくなる可能性があった。近年のガラス基板のより一層の大型化により、ガラス基板は更に撓み易くあるいは破損し易くなっている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、大型ガラス基板等の基板を搬送する際、基板を破損することなく所定位置に対して良好に位置合わせした状態で円滑に搬送できる搬送装置及び搬送方法、並びに露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため本発明は、実施の形態に示す図1〜図12に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の搬送装置(H)は、基板(P)を搬送トレイ(T)に載置して基板(P)を搬送する搬送装置において、搬送トレイ(T)に対する基板(P)の位置を検出する検出手段(13)と、搬送トレイ(T)と基板(P)との位置関係を調整する位置調整手段(6)と、搬送トレイ(T)に基板(P)を載置して基板(P)を搬送する搬送手段(20)とを備えることを特徴とする。
本発明の搬送方法は、基板(P)を搬送トレイ(T)に載置して基板(P)を搬送する搬送方法において、搬送トレイ(T)に対する基板(P)の位置を検出し、検出した基板(P)の位置情報に基づいて搬送トレイ(T)と基板(P)との位置関係を調整し、搬送トレイ(T)に基板(P)を載置した状態で基板(P)を搬送するとともに、基板(P)の位置情報に基づいて搬送トレイ(T)の姿勢を制御することを特徴とする。
本発明の露光装置(EX、EXS)は、パターンが露光される基板(P)を支持する基板ステージ(PST)を備えた露光装置において、基板ステージ(P)に対して基板(P)を搬送する搬送装置を備え、この搬送装置は、上記記載の搬送装置(H)により構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、搬送トレイに対する基板の位置を例えば光学的に非接触で検出した後、搬送トレイと基板との位置関係を調整してから搬送トレイに基板を載置するようにしたので、例えばコータ・デベロッパ装置側の搬送装置が受け渡しポート部に基板をずれた状態で搬送しても、基板を破損することなく搬送トレイに対して基板を位置合わせして載置することができる。そして、ポート部等において位置合わせをすることにより、搬送途中において搬送手段は基板及びこの基板を載置した搬送トレイの基板ステージに対する回転誤差補正をするために大きく回転したり、基板ステージが搬送された基板及び搬送トレイに対して位置合わせするための大掛かりな移動機構を備える必要が無くなり、基板及び搬送トレイを円滑に搬送できる。また、基板と搬送トレイとを位置合わせしてから搬送するので、搬送途中において基板の姿勢を検出しようとする場合、基板の姿勢とともに搬送トレイの姿勢も合わせて良好に検出することができ、これにより搬送トレイの姿勢を制御して基板ステージに円滑に搬送することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の搬送装置及び露光装置について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の露光装置を備えたデバイス製造システムの一実施形態を示す図であって上方から見た概略構成図、図2は概略斜視図である。
図1において、デバイス製造システムSYSは、露光装置EXSと、コータ・デベロッパ装置CDSとを備えている。コータ・デベロッパ装置CDSは、露光処理される前の基板Pに対してフォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布装置(コータ)Cと、露光装置EXS(露光装置本体EX)において露光処理された後の基板Pを現像する現像装置(デベロッパ)Dと、基板Pを搬送するフォーク型ハンドを有する搬送装置100とを備えている。ここで、以下の説明において、塗布装置C及び現像装置Dを合わせて「コータ・デベロッパ本体C/D」と適宜称する。露光装置EXSは、コータ・デベロッパ装置CDSとのインターフェース部の一部を構成しコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100から搬送された基板Pを受けるポート部10と、マスクMのパターンを基板Pに露光する露光処理部である露光装置本体EXと、露光装置本体EXの基板ステージPSTとポート部10との間で基板Pを搬送する搬送手段の一部を構成する搬送部20と、露光装置EXS全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。また、ポート部10は露光処理された基板Pを搬送部20から受ける機能も有する。そして、ポート部10及び搬送部20により、コータ・デベロッパ装置CDSと露光装置本体EXの基板ステージPSTとの間で基板Pを搬送する搬送装置Hが構成されている。露光装置本体EX、ポート部10、及び搬送部20はクリーン度が管理された第1チャンバ装置CH1内部に配置されている。一方、コータ・デベロッパ本体C/D及び搬送装置100は第1チャンバ装置CH1とは別の第2チャンバ装置CH2内部に配置されている。また、ポート部10に隣接する位置には後述する載置装置(載置手段)Sが設けられている。本実施形態において、基板Pは矩形形状のガラス基板にフォトレジスト等の感光剤を塗布したものである。マスクMは原板であるガラス板上にクロムなどの遮蔽材料により所定のパターンを形成したものである。
【0012】
図2において、露光装置本体EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影する投影光学系PLとを備えている。本実施形態の露光装置EXは複数(ここでは5本)並んだ投影光学系モジュールからなる投影光学系PLを有しており、この投影光学系PLに対してマスクMと基板Pとを所定方向に同期移動しつつマスクMのパターンを基板Pに投影露光する、所謂マルチレンズスキャン型露光装置である。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(非走査方向)、X軸及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0013】
図3は搬送手段の一部を構成するポート部10を示す概略側面図である。図3において、ポート部10は、基板Pを支持する基板支持部1と、トレイ(搬送トレイ)Tを支持するトレイ支持部2とを備えている。基板支持部1は、板状の第1支持部材3と、この第1支持部材3上に設けられ、基板Pの下面を支持する複数の基板支持ピン4とを備えている。本実施形態において基板支持ピン4は全部で8本設けられている。基板支持ピン4のそれぞれは第1支持部材3上で起立しており、それぞれの下端部を第1支持部材3に固定し、上端部(上端面)で基板Pの複数の所定位置を支持する。基板支持ピン4の上端面にはバキューム装置に接続した真空吸着穴がそれぞれ設けられており、基板支持ピン4は真空吸着穴を介して基板Pを吸着保持する。なお、基板支持ピン4の上端部には、基板支持ピン4に基板Pが載置されているかどうかを検出する有無センサが設けられている。この有無センサは8つの基板支持ピン4のうち、平面視対角線上の少なくとも2つの基板支持ピン4に設けられている。少なくとも2つの有無センサを設けておくことにより、一方が故障しても他方で基板Pの有無を検出可能である。
【0014】
基板支持部1(第1支持部材3及び基板支持ピン4)は連結部材5を介してステージ装置6に接続されている。ステージ装置6はトレイTと基板Pとの位置関係を調整する位置調整手段の一部を構成しており、ベース7上においてX軸、Y軸、及びθZ方向のそれぞれに移動可能である。ステージ装置6には例えばモータとボールねじとを組み合わせたステージ駆動装置8が設けられており、制御装置CONTはステージ駆動装置8を介してステージ装置6をX軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。そして、ステージ装置6の移動に伴って、基板支持部1及びこれに保持された基板PもX軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。
【0015】
トレイ支持部2は、枠状の第2支持部材9と、この第2支持部材9上に設けられ、トレイTの下面を支持する複数のトレイ支持ピン11とを備えている。本実施形態においてトレイ支持ピン11は全部で8本設けられている。トレイ支持ピン11のそれぞれは第2支持部材9上で起立しており、それぞれの下端部を第2支持部材9に固定し、上端部(上端面)でトレイTの複数の所定位置を支持する。ここで、トレイ支持ピン11のそれぞれは基板支持部1の第1支持部材3より外側に配置されている。なお、トレイ支持ピン11の上端部には、トレイ支持ピン11にトレイTが載置されているかどうかを検出する有無センサが設けられている。この有無センサは8つの基板支持ピン11のうち、平面視対角線上の少なくとも2つのトレイ支持ピン11に設けられている。少なくとも2つの有無センサを設けておくことにより、一方が故障しても他方でトレイTの有無を検出可能である。
【0016】
トレイ支持部2(第2支持部材9及びトレイ支持ピン11)はガイド部12に沿って不図示のトレイ支持部用駆動装置によりZ軸方向に移動可能に設けられている。制御装置CONTはトレイ支持部用駆動装置を介してトレイ支持部2をZ軸方向に移動する。そして、トレイ支持部2の移動に伴ってこれに支持されるトレイTもZ軸方向に移動する。トレイ支持部2の上昇により、トレイTは上昇し、基板Pに接近してこの基板Pの下面を支持する。ここで、トレイ支持ピン11は基板支持部1の外側に配置されているため、トレイ支持部2の上下方向への移動は妨げられない。また、ガイド部12はステージ装置6の外側に設けられており、またステージ装置6と基板支持部1とを連結する連結部材5は第2支持部材9の枠内部に配置されているため、ステージ装置6及び基板支持部1の水平方向への移動は妨げられない。
【0017】
ポート部10はトレイTに対する基板Pの位置を検出する検出手段の一部を構成する検出装置13を備えている。検出装置13は、基板支持ピン4に支持されている基板Pに対して下方の離れた位置に設けられており、基板Pのエッジ部の複数の所定の検出点の位置を非接触で検出する。検出装置13は、基板Pに対して検出光を投射する投射部と、基板Pからの反射光を受光する受光部とを有しており、基板Pからの反射光に基づいて基板Pの複数のエッジ部の検出点の位置を光学的に検出する。
【0018】
図4は図3を上方から見た平面図である。図4に示すように、トレイTは格子状に設けられた複数の線状部材41を有している。これら複数の線状部材41は例えば溶接により格子状に組み合わされている。また、複数の線状部材41により構成される各格子の内部には基板Pより小さい矩形状の開口部42が複数形成されている。トレイTはその上面である支持面40で基板Pを支持する。また、トレイTは支持面40で支持した基板Pの側面を保持して基板Pの落下を防止する凸部43を備えている。トレイTがトレイ支持部2に支持されているとき、トレイTの開口部42に基板支持部1の基板支持ピン4が配置されるようになっており、基板支持ピン4はこの開口部42を介して基板Pの下面を支持する。ここで、基板支持ピン4とトレイT(線状部材41)とは十分に離れており、基板支持ピン4(基板支持部1)の水平方向への移動は妨げられない。また、トレイ支持部2のトレイ支持ピン11はトレイTの周縁部の複数の所定位置を支持する。また、トレイTの4つの隅部は平面方向内側に凹むL字型となっており、矩形形状である基板Pの4隅に対する非支持部となっている。
【0019】
なお、本実施形態ではトレイ支持部2のトレイ支持ピン11はトレイTの周縁部の複数の所定位置を支持しているが、例えば枠状の第2支持部材9の枠内部に連結部材5と干渉しない支持部材を渡し、この支持部材にトレイ支持ピンを取り付け、この枠内部に設けられたトレイ支持ピンによりトレイTの平面方向中央部を支持してもよい。このとき、基板支持部1の第1支持部材3にはトレイ支持ピン11を配置可能で第1支持部材3の水平方向への移動を妨げない大きな開口部が設けられる。
【0020】
図5は基板Pの位置を検出する検出装置13(13A〜13C)の配置を示す図である。図5に示すように、本実施形態では3つの検出装置13A〜13Cが所定の位置に配置されており、矩形形状である基板Pの少なくとも2辺の位置を検出するように配置されている。このうち、検出装置13Aは基板Pの+Y側の1辺を検出可能な位置に配置されており、検出装置13B、13Cは基板Pの+X側の1辺を検出可能な位置に配置されている。つまり、検出装置13B、13Cにより、基板Pの+X側の1辺において検出点が2点設定されている。検出装置13A〜13Cのそれぞれは基板Pに対して検出光を投射し、基板Pからの反射光を受光したかどうかで基板Pのエッジ部の3つの検出点をそれぞれ非接触で光学的に検出する。各検出装置13A〜13Cそれぞれの検出信号は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、基板Pの+Y側の1辺を検出可能な検出装置13Aの検出結果に基づいて、基板PのY軸方向における位置を検出する。また、制御装置CONTは、基板Pの+X側の1辺の2つの検出点を検出可能な検出装置13B及び13Cの検出結果に基づいて、基板PのX軸方向における位置、及びθZ方向における位置(回転方向の位置)を検出する。
【0021】
基板Pの位置情報を検出装置13A〜13Cを用いて検出する際、制御装置CONTは、ステージ装置6を移動しながら検出装置13A〜13Cを用いて基板Pのエッジ部の位置を検出し、この検出結果に基づいて基準位置に対する基板Pの位置情報を求める。本実施形態において、前記基準位置はトレイTを支持するトレイ支持部2、ひいてはトレイTの位置であり、制御装置CONTは、検出装置13A〜13Cの検出結果に基づいて、トレイT(トレイ支持部2)に対する基板Pの位置情報、すなわち、トレイTに対するXY方向への位置誤差量、及びθZ方向への回転誤差量を検出する。
【0022】
ここで、図5の基板Pは平面視正方形状であるが、長方形状である場合、検出装置13B、13Cで長方形状の基板Pの長辺側の2つの検出点を検出する構成が好ましい。短辺側に2つの検出点を設けるより長辺側に2つの検出点を設けることにより基板Pの回転誤差量をより高精度に検出できる。なお、短辺側に2つの検出点を設けた場合であっても基板Pの位置情報はもちろん検出可能である。
【0023】
基板Pの位置情報を検出する際には、ステージ装置6を移動し、例えばまず基板Pの+X側の1辺(基板Pが長方形状である場合には長辺側)の2つの検出点を検出装置13B、13Cの検出領域に配置して検出し、+Y側の1辺(基板Pが長方形状である場合には短辺側)の1つの検出点を検出装置13Aの検出領域に配置して検出する。
【0024】
図2及び図3に戻って、搬送装置Hの一部を構成する搬送部20はトレイTに基板Pを載置してこの基板Pを搬送するものであり、基板ステージPSTに対して基板Pをロード及びアンロードする。搬送部20は、基板Pを載置したトレイTの一端部(+Y側端部)を保持して搬送可能な駆動手段の一部を構成する第1保持部21と、第1保持部21に対向し、トレイTの他端部(−Y側端部)を保持する駆動手段の一部を構成する第2保持部22と、第1保持部21をZ軸及びY軸方向に移動可能に支持する第1機構部23と、第2保持部22をZ軸及びY軸に移動可能に支持する第2機構部24と、第1、第2機構部23、24のそれぞれに接続する第1、第2被ガイド部25、26と、第1、第2被ガイド部25、26をX軸方向に移動する駆動手段の一部を構成するリニアモータにより構成される第1、第2駆動部31、32と、X軸方向に延び、第1、第2被ガイド部25、26それぞれのX軸方向への移動を案内する第1、第2ガイド部27、28とを備えている。なお、図2では第1、第2駆動部31、32の図示が省略されている。本実施形態において、第1、第2駆動部31、32のそれぞれは、第1、第2被ガイド部25、26に取り付けられた電機子ユニットからなる可動子31A、32Aと、この可動子31A、32Aに対応する磁石ユニットを有する固定子31B、32Bとを備えたムービングコイル型リニアモータにより構成されている。固定子31B、32BはX軸方向に延在している。なお、第1、第2駆動部31、32としては、固定子が電機子ユニットから構成され、可動子が磁石ユニットから構成されるムービングマグネット型リニアモータでもよい。第1、第2駆動部31、32の駆動により、第1、第2保持部21、22は、第1、第2機構部23、24及び第1、第2被ガイド部25、26とともにX軸方向に移動する。
【0025】
第1、第2機構部23、24の駆動は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは第1、第2機構部23、24を駆動することにより、第1、第2保持部21、22のそれぞれを昇降可能、且つ第1、第2保持部21、22間の距離を調整可能である。したがって、第1、第2保持部21、22は第1、第2機構部23、24の駆動によりトレイTに対してアクセスし、このトレイTを保持及び保持解除可能である。
【0026】
第1、第2駆動部31、32の固定子31B、32B及び第1、第2ガイド部27、28は、ポート部10及び基板ステージPSTのそれぞれまで延びており、第1、第2保持部21、22はポート部10と基板ステージPSTとの間で移動可能である。第1、第2駆動部31、32は制御装置CONTの制御により互いに独立して駆動するようになっており、したがって、第1保持部21及び第2保持部22のそれぞれは互いに独立してX軸方向に移動可能となっている。第1、第2保持部21、22のそれぞれが互いに独立してX軸方向に移動することにより、第1、第2保持部21、22に保持される基板Pを載置したトレイTはθZ方向に回転可能である。すなわち制御装置CONTは、第1保持部21に対する第2保持部22のX軸方向における位置を調整することにより、第1、第2保持部21、22で保持したトレイT(基板P)を所定量回転可能である。
【0027】
また、搬送部20は、第1保持部21に対する第2保持部22のX軸方向における位置を検出する位置検出部30を備えている。位置検出部30は、第1保持部21に設けられた発光部30Aと、第2保持部22に設けられ、発光部30Aからの光を受光可能な受光部30Bとを有している。発光部30Aは、断面視L字状の第1保持部21のうち垂直面部21Aに設けられ、一方、受光部30Bは、断面視L字状の第2保持部22のうち、第1保持部21の垂直面部21Aと対向する垂直面部22Aに設けられている。発光部30Aは例えば基板Pに対して感光性の低いレーザ光を射出可能なレーザ光源により構成され、受光部30Bは例えば1次元CCDにより構成されている。ここで、第1、第2保持部21、22はそれぞれほぼ同じ大きさであり、発光部30A及び受光部30Bは、垂直面部21A、22AのX軸方向中央部にそれぞれ設けられている。受光部30Bは発光部30Aからのレーザ光を検出し、検出結果を制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、受光部30Bの検出結果に基づいて第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する。具体的には、制御装置CONTは、受光部30Bが発光部30Aからのレーザ光を照射される位置に基づいて、第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する。例えば、受光部30Bが発光部30Aからの光を受光部30Bの所定位置(例えばX軸方向中心位置)で受光すれば、制御装置CONTは、第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置は同じであると判断し、受光部30Bが発光部30Aからの光を所定位置に対してずれた位置で受光すれば、第1、第2保持部31、32はX軸方向においてずれた位置にあると判断する。そして、制御装置CONTは受光部30Bの検出結果、すなわち、第1、第2保持部21、22の相対位置情報に基づいて第1、第2駆動部31、32を制御する。また、不図示ではあるが、また、第1、第2保持部21、22には、これら第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置(移動量)を検出するリニアエンコーダ等からなる移動量検出部がそれぞれ設けられている。
【0028】
断面視L字状の第1、第2保持部21、22のうち水平面部21B、22BのそれぞれにはトレイTの下面を支持する突起部34が設けられている。図6は第1保持部21の水平面部21Bに設けられた突起部34でトレイTの下面を支持している状態を示す模式図である。図6に示すように、第1保持部21の水平面部21Bには3つの突起部34(34A〜34C)がX軸方向に関して所定間隔で設けられており、それぞれの先端部は略球状に形成されている。一方、トレイTの一端部(+Y側端部)のうち、X軸方向に関してほぼ中央部には円錐状の凹部44が形成されている。そして、3つの突起部33A〜34Cのうち中央の突起部34Bが凹部44に配置されるようになっている。ここで、トレイTの下面には摩擦係数の低い合成樹脂(例えばポリ4フッ化エチレン)等からなる低摩擦部45が島状(図6では3箇所)に設けられており、凹部44は図6中、中央の低摩擦部45に形成されている。また、突起部34A、34Cの先端部も低摩擦部45に当接している。突起部34A〜34Cの先端部のそれぞれは、低摩擦部45に対して摺動可能となっている。そして、トレイTの他端部(−Y側端部)にも、図6を参照して説明した凹部44及び低摩擦部45が設けられているとともに、第2保持部22の水平面部22Bにも同様の突起部34A〜34Cが設けられている。
【0029】
図2及び図7に示すように、搬送部20は、搬送部20の搬送経路途中に設けられ、基板Pの姿勢を検出する基板姿勢検出手段の一部を構成する基板姿勢検出装置35を有している。基板姿勢検出装置35は、搬送部20の第1、第2保持部21、22で支持されているトレイT上の基板Pのエッジ部の複数の所定の検出点の位置を非接触で検出するものであって、ランプ又は発光ダイオード等の光源を有し、検出光を基板Pに投射する投射部と、基板Pからの反射光を受光する撮像素子を有する受光部とを備えている。本実施形態では、基板姿勢検出装置35は2つの姿勢検出装置35A、35Bを有しており、図7に示すように、トレイTに支持されていない部分である基板Pの2箇所のエッジ部(角部)の位置情報をそれぞれ非接触で光学的に検出する。撮像素子を有する受光部の受光信号(撮像信号)は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは出力された撮像信号に基づいて、基板Pの2箇所のエッジ部(検出点)の位置情報を検出し、この検出した位置情報に基づいて、基板PのθZ方向(回転方向)の姿勢を検出し、ステージPSTに対する基板PのθZ方向の回転誤差を求める。本実施形態では、基板姿勢検出装置35は基板Pに検出光を照射し、この反射光(散乱光)を検出することで基板Pの姿勢を検出する。また、基板姿勢検出装置35はトレイTの姿勢も合わせて検出可能である。トレイTの姿勢を検出する際には、トレイTのエッジ部に検出光を照射し、この反射光(散乱光)を受光部で検出することでトレイTの姿勢を検出可能である。
【0030】
次に、上述した搬送装置Hを用いて基板PをトレイTに載置して基板Pを搬送する方法について図8のフローチャート図及び図9の動作模式図を参照しながら説明する。
まず、図9(a)に示すように、露光処理されるべき基板Pがコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100により露光装置EXのポート部10に渡される。このとき、ポート部10のトレイ支持部2にはトレイTが予め支持されている。そして、搬送装置100は、ポート部10のうち基板支持部1の基板支持ピン4に基板Pを載置する(ステップS1)。基板Pが基板支持ピン4に載置されたら、制御装置CONTはバキューム装置を駆動し、基板支持ピン4の上端部に設けられている真空吸着穴を介して基板Pを吸着保持する。ここで、搬送装置100は基準位置(トレイ位置)に対してずれた状態で基板Pを基板支持ピン4に載置してしまう場合がある。
【0031】
図9(b)に示すように、基板支持部1の基板支持ピン4で基板Pを保持したら、制御装置CONTはステージ駆動装置8を駆動し、検出装置13A〜13Cで基板Pのエッジ部の3箇所の検出点が検出されるように、換言すれば3つの検出装置13A〜13Cの検出領域に基板Pのエッジ部が配置されるようにステージ装置6をXY方向に移動する。制御装置CONTは、検出装置13A〜13Cで基板Pのエッジ部の3箇所の検出点を検出したときの基板Pの位置情報と、基板Pの移動量(これはステージ駆動装置の駆動量より分かる)とに基づいて、搬送装置100で基板支持部1に基板Pを載置したときの基板Pの初期位置情報を求める。制御装置CONTは、求めた基板Pの初期位置情報に基づいて、トレイ支持部2に支持されているトレイTに対する基板Pの位置、具体的にはトレイTに対する基板PのXY方向の位置誤差量、及びθZ方向の回転誤差量を求める(ステップS2)。制御装置CONTは、この求めた位置誤差量(トレイTに対する基板Pの位置情報)に基づいて、基板PをトレイTに対して位置合わせするための補正量を求める。そして、制御装置CONTは求めた補正量に基づいてステージ装置6を移動することで、トレイTと基板Pとの位置関係を調整し、位置合わせする(ステップS3)。
【0032】
トレイTと基板Pとの位置合わせが行われたら、図9(c)に示すように、制御装置CONTはトレイ支持部2を上昇する。トレイ支持部2のトレイ支持ピン11の上端部が基板支持部1の基板支持ピン4の上端部より上昇することで、トレイTが基板Pの下面を支持し、トレイTに基板Pが載置される。そして、搬送部20の第1、第2保持部21、22が第1、第2機構部23、24の駆動により基板Pを載置したトレイTにアクセスし、このトレイTを保持する。次いで、図9(d)に示すように、制御装置CONTはトレイ支持部2を下降するとともに、搬送部20によりトレイTに基板Pを載置した状態で基板Pの搬送を開始する(ステップS4)。
【0033】
搬送部20は、第1保持部21及び第2保持部22を同期移動しつつ基板Pを載置したトレイTを露光装置本体EXの基板ステージPSTに対して搬送する。ここで、第1、第2保持部21、22の移動量(基準位置に対する位置)は、リニアエンコーダ等により構成される移動量検出部により検出される。移動量検出部の検出結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは移動量検出部の検出結果に基づいて、第1、第2保持部21、22のそれぞれが常時対向するように、すなわちX軸方向において常時同じ位置になるようにこれら第1、第2保持部21、22のそれぞれを第1、第2駆動部31、32を用いて同期移動する。更に制御装置CONTは、位置検出部30による第1保持部21に対する第2保持部22の相対位置情報に基づいて第1、第2保持部21、22を移動する。これにより、第1、第2保持部21、22が移動する際の互いの相対位置関係が高精度で維持される。
【0034】
搬送部20の搬送経路途中には基板姿勢検出装置35が設けられている。基板姿勢検出装置35は2つの姿勢検出装置35A、35Bにより基板Pの2箇所のエッジ部の位置情報を検出する。姿勢検出装置35A、35Bの検出結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは姿勢検出装置35A、35Bの検出結果に基づいて、基板Pの姿勢(位置情報)、ひいては基板ステージPSTに対する基板PのθZ方向の回転誤差量を求める(ステップS5)。そして、この回転誤差量を補正するための補正量を求め、求めた補正量に基づいて基板Pを回転するためにこの基板Pを載置するトレイTの姿勢を調整する(ステップS6)。具体的には、基板ステージPSTに対して基板PのθZ方向の位置合わせをするために、制御装置CONTは、トレイTを保持して搬送する第1、第2保持部21、22のそれぞれに接続する2つの駆動部31、32の駆動差によりトレイTをθZ方向に回転してトレイTの姿勢を制御することにより、基板PのθZ方向における位置調整を行う。つまり、制御装置CONTは、第1保持部21及び第2保持部22それぞれのX軸方向における位置を駆動部31、32を用いて調整し、この回転誤差量を相殺するようにトレイTを介して基板Pを回転する。このとき制御装置CONTは、位置検出部30の検出結果による第1、第2保持部21、22の相対位置情報を参照しつつ駆動部31、32のそれぞれを独立して駆動することにより、基板Pを載置したトレイTを所望量回転可能である。ここで、図6を参照して説明したように、第1、第2保持部21、22は先端部を略球状に形成された突起部34を有しているとともに、トレイTの下面には円錐状の凹部44が形成されている。そのため、トレイTは凹部44を介して突起部34Bに回転可能に支持されている。また、突起部34A、34Cは低摩擦部45に対して摺動可能であるので、第1、第2保持部21、22のX軸方向における相対位置がかわっても、第1、第2保持部21、22はトレイTをθZ方向に回転可能に支持できる。
【0035】
搬送部20の搬送経路の途中に基板姿勢検出装置35を設け、この基板姿勢検出装置35を用いて搬送経路途中において基板Pの姿勢を検出することにより、基板Pの基板ステージPSTに対する回転誤差をより高精度に補正した状態で搬送できる。つまり、ポート部10におけるプリアライメントでも基板Pの回転誤差をある程度補正できているが、搬送中において基板PがトレイT上で動く可能性がある。そのため、基板Pの姿勢(位置情報)を基板姿勢検出装置35で再度検出し、回転誤差が生じていたら、2つの駆動部31、32の駆動差によりこの回転誤差を補正できる。
【0036】
ここで、姿勢検出装置35A、35Bの検出領域は比較的広く、図7に示すように、トレイTのエッジ部の位置情報も同時に検出可能となっている。そのため、制御装置CONTは姿勢検出装置35A、35Bの検出結果に基づいて、トレイTの姿勢(位置情報)も合わせて検出できる。これにより、基板ステージPSTに対するトレイTのθZ方向の回転誤差量も求めることができる。そして、この回転誤差量を補正するための補正量を求め、求めた補正量に基づいてトレイTの姿勢を調整するようにしてもよい。トレイTの姿勢調整は、上記同様、トレイTを保持して搬送する第1、第2保持部21、22のそれぞれに接続する2つの駆動部31、32の駆動差により行うことができる。こうすることにより、後述する基板ステージPSTの溝部50にトレイTの線状部材41を円滑に配置可能となる。
【0037】
また、搬送中にトレイTに対して基板Pがほどんど動かない場合、透明なガラス基板Pを検出対象とせずに、合成樹脂あるいは金属製のトレイTを検出対象とすることにより検出精度を向上することができる。基板Pのエッジ形状は均一でない場合があり、またフォトレジストの違いにより光反射状態も異なる場合があるため、基板Pを検出対象とすると精度良く姿勢検出をできない場合が考えられるが、トレイTを検出対象とすることで検出精度を向上できる。
【0038】
トレイTの姿勢調整を行ったら、制御装置CONTは、第1、第2保持部21、22を同期移動し、基板Pを載置したトレイTを投影光学系PLと基板ステージPSTとの間に搬送する。このとき、第1、第2保持部21、22はトレイTのY軸方向両端部を保持している構成であって第1、第2保持部21、22は撓み難く、しかもトレイTで基板Pを支持しているため基板Pは撓まず、狭いワーキングディスタンスであってもトレイT及び基板Pは基板ステージPSTに対して容易に搬送される。そして、第1、第2機構部23、24の駆動により第1、第2保持部21、22のそれぞれを下降することにより基板Pが基板ステージPSTにロードされる(ステップS7)。
【0039】
本実施形態に係る基板ステージPSTには、図2に示すように、トレイTの線状部材41に応じた溝部50が形成されており、溝部50と線状部材41(トレイT)とは嵌合可能である。溝部50の深さはトレイTが嵌合して沈み込んだときに、凸部43が基板ステージPSTの上面から突出するように設定されている。また、基板ステージPSTの上面は基板Pの撓みを除去するように平面度よく仕上げられている。さらに、基板ステージPSTの上面には基板Pをこの面に倣わせて密着させるための吸気孔(不図示)がトレイTの複数の開口部42に対応して設けられている。各吸気孔は不図示の真空ポンプに接続されている。
【0040】
トレイTに支持されている基板Pを基板ステージPSTにロードするに際し、搬送部20は基板姿勢検出装置35の検出結果に基づいてトレイTの回転誤差を補正しているので、基板ステージPSTに対するトレイT(基板P)のXY方向の位置誤差は、基板ステージPSTのXY方向への移動あるいは第1、第2保持部21、22のX軸方向への移動により補正可能である。
【0041】
そして、トレイTを保持している第1、第2保持部21、22が下降することにより、トレイTの格子を構成する各線状部材41が基板ステージPSTの溝部50に嵌まり、トレイTの支持面40が基板ステージPSTの上面より下がり、基板Pが基板ステージPSTの上面に載置される。そして、制御装置CONTにより真空ポンプの吸引が開始され、基板ステージPSTにトレイTの複数の開口部42に対応して形成された各吸気孔を介して基板Pの下面が基板ステージPSTに吸着され固定される。また、搬送部20の第1、第2保持部21、22は互いに離れるように(すなわち開くように)Y軸方向に移動し、基板ステージPSTから退避する。次いで、制御装置CONTは不図示のアライメント光学系及び基板Pに予め形成されているアライメントマークを用いて基板Pのファインアライメント処理を行う。そして、ファインアライメント処理が終了したら、制御装置CONTは、マスクMを露光光ELで照明し、基板ステージPSTに支持されている基板Pに対して投影光学系PLを介してマスクMのパターンを転写する(ステップS8)。
【0042】
露光処理が終了したら、退避していた搬送部20の第1、第2保持部21、22が基板ステージPSTのトレイTにアクセスし、トレイTのY軸方向両端部をそれぞれ保持する。このとき、制御装置CONTは、前記真空ポンプによる基板Pに対する吸着保持を解除する。そして、第1、第2機構部23、24の駆動により第1、第2保持部21、22が所定量上昇されると、基板Pを支持するトレイTが基板ステージPSTの上方に持ち上げられ、トレイTと溝部50との嵌合が解除される。そして、このトレイTと溝部50との嵌合解除が完了する位置までトレイTが持ち上げられた時点で、第1、第2保持部21、22が駆動部31、32により駆動され、基板Pを保持したトレイTが基板ステージPST上からアンロードされる。搬送部20は露光処理済みの基板Pをポート部10を介してデベロッパ装置Dに渡す。
【0043】
ところで、本実施形態の露光装置Sには、図1に示すように、ポート部10に隣接する位置に、基板PをトレイTに載置した状態でポート部10の各支持部(保持部)1、2に載置する移動可能な載置装置Sが設けられている。
図10は載置装置Sを示す概略構成図であって、図10(a)は側面図、図10(b)は正面図である。図10に示すように載置装置Sは、基板Pを載置したトレイTを支持する載置部60と、載置部60を基部61に対して昇降可能に支持するジャッキアップ機構62と、ポート部10の両側に配置されたガイド部63、63と、このガイド部63、63に案内されながら移動する被ガイド部64、64とを備えている。そして、被ガイド部64と基部61とが固定されており、被ガイド部64がガイド部63に案内されながら図中、Y軸方向に移動することにより、基部61、及びこの基部61にジャッキアップ機構62を介して連結されている載置部60もY軸方向に移動する。なお、本実施形態において、被ガイド部64の移動は例えばオペレータにより手動で行われ、被ガイド部64の一部には移動時に把持可能な取手部65が設けられている。
【0044】
基板PをトレイTに載置した状態でこの基板P及びトレイTのそれぞれを基板支持部1及びトレイ支持部2に載置するには、まず、載置装置Sを−Y側に移動し、載置部60に基板Pを載せたトレイTを載置し、ジャッキアップ機構62でトレイTを上昇する(すなわち図10(a)の状態にする)。このとき、ポート部10のトレイ支持部2(トレイ支持ピン11)は下降している。また、ジャッキアップ機構62によりトレイT及び基板Pは少なくとも基板支持部1の基板支持ピン4の上端部より上方まで上昇されている。この状態で、例えばオペレータが取手部65を把持しつつ載置装置Sを+Y方向に移動する。そして、基板Pを載置したトレイTがポート部10の上方に配置されたら、ジャッキアップ機構62を作動して載置部60を下降する。これにより、まず基板PがトレイTの開口部42を介して基板支持ピン4に支持される。そして、更にジャッキアップ機構62により載置部60を下降することにより、トレイTがトレイ支持ピン11に支持される。そして、載置部60がトレイTから離間するまで下降された後、載置装置Sは−Y方向に移動されポート部10から退避される。そしてこの後、上述した本発明に係るプリアライメント及び搬送動作が行われる。
【0045】
このように、載置装置Sを設けたことにより、コータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100を用いずに、露光装置EXのポート部10にトレイT及び基板Pを搬送することができる。そして、例えばポート部10において基板PやトレイTになんらかの不都合が生じてもオペレータにより基板P及びトレイTを直ちに取り出せる。
【0046】
更に本実施形態では、図11に示すように、ポート部10の下端部にスライド機構70が設けられており、ポート部10全体をチャンバ装置CH1に対して出し入れできる構成となっており、メンテナンスを行う場合などにおいてポート部10を容易に取り出せる。
【0047】
以上説明したように、トレイTに対する基板Pの位置を非接触で検出した後、トレイTと基板Pとの位置関係を調整してからトレイTに基板Pを載置するようにしたので、例えばコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100がポート部10の基板支持部1に基板Pをずれた状態で搬送した場合において、基板Pを破損することなくトレイTに対して基板を位置合わせして載置することができる。そして、ポート部10で位置合わせすることにより、搬送途中において搬送部20の第1、第2保持部21、22は基板Pを載置したトレイTの基板ステージPSTに対する回転誤差補正をするためにトレイTを大きく回転させる必要がなくなり、基板P及びトレイTを基板ステージPSTに円滑に搬送できる。すなわち、図6を参照して説明したように、搬送部20の第1、第2保持部21、22はトレイTを保持して回転可能であるが、その回転量には限界があり、過剰に回転すると第1、第2保持部21、22からトレイTが浮き上がる不都合が生じる。しかしながら、第1のプリアライメントとしてポート部10において基板PとトレイTとの大まかな位置合わせをしておくことにより第2のプリアライメントである基板姿勢検出装置35において回転誤差を補正するためのトレイTの回転量を最小限に抑えることができ、上記不都合の発生を抑制できる。
【0048】
また、ポート部10において基板PとトレイTとのプリアライメントを行っておくことにより、搬送部20の搬送途中に設けられた基板姿勢検出装置35の検出領域に基板P及びトレイT双方のエッジ部を良好に配置することができる。すなわち、基板PはトレイTに対して大まかに位置合わせされてから搬送部20により搬送されるので、搬送途中において基板姿勢検出装置35で基板Pの姿勢を検出しようとする場合、基板Pの姿勢とともにトレイTの姿勢も合わせて良好に検出することができる。したがって、第2のプリアライメントとしての基板姿勢検出装置35でのプリアライメント動作を効率良く高精度に行うことができ、これによりトレイTの姿勢を制御して基板ステージPSTに円滑に搬送することができる。
【0049】
また、ポート部10でステージ装置6及び検出装置13を用いて第1のプリアライメントを行い、搬送部20で第1、第2保持部21、22の駆動差により第2のプリアライメントを行う構成であるので、基板ステージPSTに大掛かりな位置補正機構を設けなくても、基板P及びトレイTの回転誤差を容易に補正できる。そして、XY方向への位置誤差の補正は第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置調整や基板ステージPSTのXY方向の位置調整により容易に補正できる。そして、第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する位置検出部30を設けたことにより、位置検出部30の検出結果に基づいてトレイTを所望量回転でき、第1、第2保持部21、22の相対位置関係をモニタしつつ基板Pを載置したトレイTを搬送できる。
【0050】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22の水平面部21B、22Bのそれぞれに球状の突起部34を設けるとともにトレイTの下面に突起部34を配置する円錐状の凹部44を設けたことにより、第1、第2保持部21、22のそれぞれはトレイTを保持した状態で回転誤差を補正できるが、トレイTの±Y側両端部の2つ凹部のうちいずれか一方の凹部を、Y軸方向に平行な稜線を有するV溝とすることにより、トレイTの回転の自由度を更に増すことができる。
【0051】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22が下降することによりトレイTにアクセスする構成であるが、ポート部10や基板ステージPSTが上昇することにより、トレイTを第1、第2保持部21、22に対してアクセスする構成であってもよい。
【0052】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22のそれぞれは1つずつ設けられている構成であるが、第1、第2保持部21、22のそれぞれを例えば2つずつ間隔をあけて設けて計4つとし、これら複数の保持部21、22でトレイTを保持するようにしてもよい。更に、第1、第2保持部21、22それぞれの設置数は2つずつに限らず、例えば3つずつや4つずつなど、任意の数に設定可能である。
【0053】
なお本実施形態の露光装置は複数並んだ投影光学系を有するマルチレンズスキャン型露光装置であるが、投影光学系を1つ備えた走査型露光装置であってもよい。あるいは、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置にも適用することができる。
【0054】
なお本実施形態における露光装置の用途としては角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば、半導体製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
【0055】
本実施形態の露光装置の光源は、g線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)のみならず、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)を用いることができる。
【0056】
投影光学系PLの倍率は等倍系のみならず、縮小系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザを用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にする。
【0057】
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0058】
ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニットと電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0059】
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0060】
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0061】
以上のように、本願実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0062】
半導体デバイスは、図12に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材となる基板(ウエハ、ガラスプレート)を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、大型ガラス基板等の基板を搬送する際、基板を破損することなく搬送トレイに対して良好に位置合わせした状態で円滑に搬送でき、高精度な露光処理を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送装置を備えた露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の搬送装置を備えた露光装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図3】検出手段及び位置調整手段を備えたポート部の概略構成図である。
【図4】搬送トレイ及び基板を支持したポート部を上方から見た図である。
【図5】検出手段の配置を説明するための図である。
【図6】搬送手段に支持されている搬送トレイを説明するための図である。
【図7】基板姿勢検出手段を説明するための模式図である。
【図8】本発明の搬送方法の一実施形態を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の搬送方法の一実施形態を示す動作図である。
【図10】載置手段の一例を示す図である。
【図11】スライド機構により移動するポート部を示す図である。
【図12】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1…基板支持部(保持部)、2…トレイ支持部(保持部)、
6…ステージ装置(位置調整手段)、10…ポート部(搬送手段)、
13…検出装置(検出手段)、20…搬送部(搬送手段)、
21…第1保持部(駆動手段)、22…第2保持部(駆動手段)、
31、32…駆動部(駆動手段)、
35…基板姿勢検出装置(基板姿勢検出手段)、EX…露光装置
H…搬送装置、P…基板、PST…基板ステージ、T…トレイ(搬送トレイ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を搬送トレイに載置して搬送する搬送装置及び搬送方法、露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子や半導体素子等のマイクロデバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程では、マスクのパターンを基板に露光する露光装置、基板にフォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布装置(コータ)、及び露光処理された基板を現像する現像装置(デベロッパ)等の種々の基板処理装置が用いられ、基板はこれら基板処理装置間を搬送装置により搬送される。例えば、感光剤塗布機能と現像機能とを備えたコータ・デベロッパ装置から露光装置に基板を搬送する際には、コータ・デベロッパ装置に設けられている搬送装置が露光装置に設けられている受け渡しポート部に基板を搬送する。ポート部では、基板の搬送先である露光装置の基板ステージに対する大まかな位置合わせ(プリアライメント)が行われ、その後、露光装置側の搬送装置がポート部から基板ステージに基板を搬送する。下記特許文献1には、ポート部において基板を搬送先である基板ステージに対する回転誤差補正を行い、基板ステージにおいて基板のXY方向の位置誤差補正を行う技術が開示されている。
【0003】
一方、液晶表示装置等のフラットディスプレイパネルを製造するためのガラス基板は近年においてますます大型化を要求されているが、大型のガラス基板を搬送装置で搬送しようとする場合、撓んだり破損したりする等の不都合を生じる。これに対処するために、下記特許文献2、3には基板を搬送トレイに載置した状態で搬送する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−335723号公報
【特許文献2】
特開2001−100169号公報
【特許文献3】
特開2001−176947号公報
【0005】
大型のガラス基板を搬送トレイに載置した状態で基板を搬送するためには、例えばポート部等において基板を搬送トレイに良好に位置合わせした状態で載置してから基板ステージに対して搬送する必要がある。従来において、ガラス基板を搬送トレイに対して位置合わせする際には、基板をポート部に設けられた支持ピンの先端部に載置し、支持ピンの先端部より圧搾空気を噴射して基板を浮上させ、浮上させた状態でポート部に設けられた複数の押さえ部材で基板の端部を挟み込むようにして押さえ付けることにより、ポート部に予め載置されている搬送トレイに対して大まかな位置合わせを行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような基板と搬送トレイとの位置合わせ方法は押さえ部材によりガラス基板の端部を押さえ付ける構成であるため、基板を破損したりあるいは破損しないまでも基板が撓むことにより精度良い位置合わせができなくなる可能性があった。近年のガラス基板のより一層の大型化により、ガラス基板は更に撓み易くあるいは破損し易くなっている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、大型ガラス基板等の基板を搬送する際、基板を破損することなく所定位置に対して良好に位置合わせした状態で円滑に搬送できる搬送装置及び搬送方法、並びに露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため本発明は、実施の形態に示す図1〜図12に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の搬送装置(H)は、基板(P)を搬送トレイ(T)に載置して基板(P)を搬送する搬送装置において、搬送トレイ(T)に対する基板(P)の位置を検出する検出手段(13)と、搬送トレイ(T)と基板(P)との位置関係を調整する位置調整手段(6)と、搬送トレイ(T)に基板(P)を載置して基板(P)を搬送する搬送手段(20)とを備えることを特徴とする。
本発明の搬送方法は、基板(P)を搬送トレイ(T)に載置して基板(P)を搬送する搬送方法において、搬送トレイ(T)に対する基板(P)の位置を検出し、検出した基板(P)の位置情報に基づいて搬送トレイ(T)と基板(P)との位置関係を調整し、搬送トレイ(T)に基板(P)を載置した状態で基板(P)を搬送するとともに、基板(P)の位置情報に基づいて搬送トレイ(T)の姿勢を制御することを特徴とする。
本発明の露光装置(EX、EXS)は、パターンが露光される基板(P)を支持する基板ステージ(PST)を備えた露光装置において、基板ステージ(P)に対して基板(P)を搬送する搬送装置を備え、この搬送装置は、上記記載の搬送装置(H)により構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、搬送トレイに対する基板の位置を例えば光学的に非接触で検出した後、搬送トレイと基板との位置関係を調整してから搬送トレイに基板を載置するようにしたので、例えばコータ・デベロッパ装置側の搬送装置が受け渡しポート部に基板をずれた状態で搬送しても、基板を破損することなく搬送トレイに対して基板を位置合わせして載置することができる。そして、ポート部等において位置合わせをすることにより、搬送途中において搬送手段は基板及びこの基板を載置した搬送トレイの基板ステージに対する回転誤差補正をするために大きく回転したり、基板ステージが搬送された基板及び搬送トレイに対して位置合わせするための大掛かりな移動機構を備える必要が無くなり、基板及び搬送トレイを円滑に搬送できる。また、基板と搬送トレイとを位置合わせしてから搬送するので、搬送途中において基板の姿勢を検出しようとする場合、基板の姿勢とともに搬送トレイの姿勢も合わせて良好に検出することができ、これにより搬送トレイの姿勢を制御して基板ステージに円滑に搬送することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の搬送装置及び露光装置について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の露光装置を備えたデバイス製造システムの一実施形態を示す図であって上方から見た概略構成図、図2は概略斜視図である。
図1において、デバイス製造システムSYSは、露光装置EXSと、コータ・デベロッパ装置CDSとを備えている。コータ・デベロッパ装置CDSは、露光処理される前の基板Pに対してフォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布装置(コータ)Cと、露光装置EXS(露光装置本体EX)において露光処理された後の基板Pを現像する現像装置(デベロッパ)Dと、基板Pを搬送するフォーク型ハンドを有する搬送装置100とを備えている。ここで、以下の説明において、塗布装置C及び現像装置Dを合わせて「コータ・デベロッパ本体C/D」と適宜称する。露光装置EXSは、コータ・デベロッパ装置CDSとのインターフェース部の一部を構成しコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100から搬送された基板Pを受けるポート部10と、マスクMのパターンを基板Pに露光する露光処理部である露光装置本体EXと、露光装置本体EXの基板ステージPSTとポート部10との間で基板Pを搬送する搬送手段の一部を構成する搬送部20と、露光装置EXS全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。また、ポート部10は露光処理された基板Pを搬送部20から受ける機能も有する。そして、ポート部10及び搬送部20により、コータ・デベロッパ装置CDSと露光装置本体EXの基板ステージPSTとの間で基板Pを搬送する搬送装置Hが構成されている。露光装置本体EX、ポート部10、及び搬送部20はクリーン度が管理された第1チャンバ装置CH1内部に配置されている。一方、コータ・デベロッパ本体C/D及び搬送装置100は第1チャンバ装置CH1とは別の第2チャンバ装置CH2内部に配置されている。また、ポート部10に隣接する位置には後述する載置装置(載置手段)Sが設けられている。本実施形態において、基板Pは矩形形状のガラス基板にフォトレジスト等の感光剤を塗布したものである。マスクMは原板であるガラス板上にクロムなどの遮蔽材料により所定のパターンを形成したものである。
【0012】
図2において、露光装置本体EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影する投影光学系PLとを備えている。本実施形態の露光装置EXは複数(ここでは5本)並んだ投影光学系モジュールからなる投影光学系PLを有しており、この投影光学系PLに対してマスクMと基板Pとを所定方向に同期移動しつつマスクMのパターンを基板Pに投影露光する、所謂マルチレンズスキャン型露光装置である。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(非走査方向)、X軸及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0013】
図3は搬送手段の一部を構成するポート部10を示す概略側面図である。図3において、ポート部10は、基板Pを支持する基板支持部1と、トレイ(搬送トレイ)Tを支持するトレイ支持部2とを備えている。基板支持部1は、板状の第1支持部材3と、この第1支持部材3上に設けられ、基板Pの下面を支持する複数の基板支持ピン4とを備えている。本実施形態において基板支持ピン4は全部で8本設けられている。基板支持ピン4のそれぞれは第1支持部材3上で起立しており、それぞれの下端部を第1支持部材3に固定し、上端部(上端面)で基板Pの複数の所定位置を支持する。基板支持ピン4の上端面にはバキューム装置に接続した真空吸着穴がそれぞれ設けられており、基板支持ピン4は真空吸着穴を介して基板Pを吸着保持する。なお、基板支持ピン4の上端部には、基板支持ピン4に基板Pが載置されているかどうかを検出する有無センサが設けられている。この有無センサは8つの基板支持ピン4のうち、平面視対角線上の少なくとも2つの基板支持ピン4に設けられている。少なくとも2つの有無センサを設けておくことにより、一方が故障しても他方で基板Pの有無を検出可能である。
【0014】
基板支持部1(第1支持部材3及び基板支持ピン4)は連結部材5を介してステージ装置6に接続されている。ステージ装置6はトレイTと基板Pとの位置関係を調整する位置調整手段の一部を構成しており、ベース7上においてX軸、Y軸、及びθZ方向のそれぞれに移動可能である。ステージ装置6には例えばモータとボールねじとを組み合わせたステージ駆動装置8が設けられており、制御装置CONTはステージ駆動装置8を介してステージ装置6をX軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。そして、ステージ装置6の移動に伴って、基板支持部1及びこれに保持された基板PもX軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。
【0015】
トレイ支持部2は、枠状の第2支持部材9と、この第2支持部材9上に設けられ、トレイTの下面を支持する複数のトレイ支持ピン11とを備えている。本実施形態においてトレイ支持ピン11は全部で8本設けられている。トレイ支持ピン11のそれぞれは第2支持部材9上で起立しており、それぞれの下端部を第2支持部材9に固定し、上端部(上端面)でトレイTの複数の所定位置を支持する。ここで、トレイ支持ピン11のそれぞれは基板支持部1の第1支持部材3より外側に配置されている。なお、トレイ支持ピン11の上端部には、トレイ支持ピン11にトレイTが載置されているかどうかを検出する有無センサが設けられている。この有無センサは8つの基板支持ピン11のうち、平面視対角線上の少なくとも2つのトレイ支持ピン11に設けられている。少なくとも2つの有無センサを設けておくことにより、一方が故障しても他方でトレイTの有無を検出可能である。
【0016】
トレイ支持部2(第2支持部材9及びトレイ支持ピン11)はガイド部12に沿って不図示のトレイ支持部用駆動装置によりZ軸方向に移動可能に設けられている。制御装置CONTはトレイ支持部用駆動装置を介してトレイ支持部2をZ軸方向に移動する。そして、トレイ支持部2の移動に伴ってこれに支持されるトレイTもZ軸方向に移動する。トレイ支持部2の上昇により、トレイTは上昇し、基板Pに接近してこの基板Pの下面を支持する。ここで、トレイ支持ピン11は基板支持部1の外側に配置されているため、トレイ支持部2の上下方向への移動は妨げられない。また、ガイド部12はステージ装置6の外側に設けられており、またステージ装置6と基板支持部1とを連結する連結部材5は第2支持部材9の枠内部に配置されているため、ステージ装置6及び基板支持部1の水平方向への移動は妨げられない。
【0017】
ポート部10はトレイTに対する基板Pの位置を検出する検出手段の一部を構成する検出装置13を備えている。検出装置13は、基板支持ピン4に支持されている基板Pに対して下方の離れた位置に設けられており、基板Pのエッジ部の複数の所定の検出点の位置を非接触で検出する。検出装置13は、基板Pに対して検出光を投射する投射部と、基板Pからの反射光を受光する受光部とを有しており、基板Pからの反射光に基づいて基板Pの複数のエッジ部の検出点の位置を光学的に検出する。
【0018】
図4は図3を上方から見た平面図である。図4に示すように、トレイTは格子状に設けられた複数の線状部材41を有している。これら複数の線状部材41は例えば溶接により格子状に組み合わされている。また、複数の線状部材41により構成される各格子の内部には基板Pより小さい矩形状の開口部42が複数形成されている。トレイTはその上面である支持面40で基板Pを支持する。また、トレイTは支持面40で支持した基板Pの側面を保持して基板Pの落下を防止する凸部43を備えている。トレイTがトレイ支持部2に支持されているとき、トレイTの開口部42に基板支持部1の基板支持ピン4が配置されるようになっており、基板支持ピン4はこの開口部42を介して基板Pの下面を支持する。ここで、基板支持ピン4とトレイT(線状部材41)とは十分に離れており、基板支持ピン4(基板支持部1)の水平方向への移動は妨げられない。また、トレイ支持部2のトレイ支持ピン11はトレイTの周縁部の複数の所定位置を支持する。また、トレイTの4つの隅部は平面方向内側に凹むL字型となっており、矩形形状である基板Pの4隅に対する非支持部となっている。
【0019】
なお、本実施形態ではトレイ支持部2のトレイ支持ピン11はトレイTの周縁部の複数の所定位置を支持しているが、例えば枠状の第2支持部材9の枠内部に連結部材5と干渉しない支持部材を渡し、この支持部材にトレイ支持ピンを取り付け、この枠内部に設けられたトレイ支持ピンによりトレイTの平面方向中央部を支持してもよい。このとき、基板支持部1の第1支持部材3にはトレイ支持ピン11を配置可能で第1支持部材3の水平方向への移動を妨げない大きな開口部が設けられる。
【0020】
図5は基板Pの位置を検出する検出装置13(13A〜13C)の配置を示す図である。図5に示すように、本実施形態では3つの検出装置13A〜13Cが所定の位置に配置されており、矩形形状である基板Pの少なくとも2辺の位置を検出するように配置されている。このうち、検出装置13Aは基板Pの+Y側の1辺を検出可能な位置に配置されており、検出装置13B、13Cは基板Pの+X側の1辺を検出可能な位置に配置されている。つまり、検出装置13B、13Cにより、基板Pの+X側の1辺において検出点が2点設定されている。検出装置13A〜13Cのそれぞれは基板Pに対して検出光を投射し、基板Pからの反射光を受光したかどうかで基板Pのエッジ部の3つの検出点をそれぞれ非接触で光学的に検出する。各検出装置13A〜13Cそれぞれの検出信号は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、基板Pの+Y側の1辺を検出可能な検出装置13Aの検出結果に基づいて、基板PのY軸方向における位置を検出する。また、制御装置CONTは、基板Pの+X側の1辺の2つの検出点を検出可能な検出装置13B及び13Cの検出結果に基づいて、基板PのX軸方向における位置、及びθZ方向における位置(回転方向の位置)を検出する。
【0021】
基板Pの位置情報を検出装置13A〜13Cを用いて検出する際、制御装置CONTは、ステージ装置6を移動しながら検出装置13A〜13Cを用いて基板Pのエッジ部の位置を検出し、この検出結果に基づいて基準位置に対する基板Pの位置情報を求める。本実施形態において、前記基準位置はトレイTを支持するトレイ支持部2、ひいてはトレイTの位置であり、制御装置CONTは、検出装置13A〜13Cの検出結果に基づいて、トレイT(トレイ支持部2)に対する基板Pの位置情報、すなわち、トレイTに対するXY方向への位置誤差量、及びθZ方向への回転誤差量を検出する。
【0022】
ここで、図5の基板Pは平面視正方形状であるが、長方形状である場合、検出装置13B、13Cで長方形状の基板Pの長辺側の2つの検出点を検出する構成が好ましい。短辺側に2つの検出点を設けるより長辺側に2つの検出点を設けることにより基板Pの回転誤差量をより高精度に検出できる。なお、短辺側に2つの検出点を設けた場合であっても基板Pの位置情報はもちろん検出可能である。
【0023】
基板Pの位置情報を検出する際には、ステージ装置6を移動し、例えばまず基板Pの+X側の1辺(基板Pが長方形状である場合には長辺側)の2つの検出点を検出装置13B、13Cの検出領域に配置して検出し、+Y側の1辺(基板Pが長方形状である場合には短辺側)の1つの検出点を検出装置13Aの検出領域に配置して検出する。
【0024】
図2及び図3に戻って、搬送装置Hの一部を構成する搬送部20はトレイTに基板Pを載置してこの基板Pを搬送するものであり、基板ステージPSTに対して基板Pをロード及びアンロードする。搬送部20は、基板Pを載置したトレイTの一端部(+Y側端部)を保持して搬送可能な駆動手段の一部を構成する第1保持部21と、第1保持部21に対向し、トレイTの他端部(−Y側端部)を保持する駆動手段の一部を構成する第2保持部22と、第1保持部21をZ軸及びY軸方向に移動可能に支持する第1機構部23と、第2保持部22をZ軸及びY軸に移動可能に支持する第2機構部24と、第1、第2機構部23、24のそれぞれに接続する第1、第2被ガイド部25、26と、第1、第2被ガイド部25、26をX軸方向に移動する駆動手段の一部を構成するリニアモータにより構成される第1、第2駆動部31、32と、X軸方向に延び、第1、第2被ガイド部25、26それぞれのX軸方向への移動を案内する第1、第2ガイド部27、28とを備えている。なお、図2では第1、第2駆動部31、32の図示が省略されている。本実施形態において、第1、第2駆動部31、32のそれぞれは、第1、第2被ガイド部25、26に取り付けられた電機子ユニットからなる可動子31A、32Aと、この可動子31A、32Aに対応する磁石ユニットを有する固定子31B、32Bとを備えたムービングコイル型リニアモータにより構成されている。固定子31B、32BはX軸方向に延在している。なお、第1、第2駆動部31、32としては、固定子が電機子ユニットから構成され、可動子が磁石ユニットから構成されるムービングマグネット型リニアモータでもよい。第1、第2駆動部31、32の駆動により、第1、第2保持部21、22は、第1、第2機構部23、24及び第1、第2被ガイド部25、26とともにX軸方向に移動する。
【0025】
第1、第2機構部23、24の駆動は制御装置CONTにより制御される。制御装置CONTは第1、第2機構部23、24を駆動することにより、第1、第2保持部21、22のそれぞれを昇降可能、且つ第1、第2保持部21、22間の距離を調整可能である。したがって、第1、第2保持部21、22は第1、第2機構部23、24の駆動によりトレイTに対してアクセスし、このトレイTを保持及び保持解除可能である。
【0026】
第1、第2駆動部31、32の固定子31B、32B及び第1、第2ガイド部27、28は、ポート部10及び基板ステージPSTのそれぞれまで延びており、第1、第2保持部21、22はポート部10と基板ステージPSTとの間で移動可能である。第1、第2駆動部31、32は制御装置CONTの制御により互いに独立して駆動するようになっており、したがって、第1保持部21及び第2保持部22のそれぞれは互いに独立してX軸方向に移動可能となっている。第1、第2保持部21、22のそれぞれが互いに独立してX軸方向に移動することにより、第1、第2保持部21、22に保持される基板Pを載置したトレイTはθZ方向に回転可能である。すなわち制御装置CONTは、第1保持部21に対する第2保持部22のX軸方向における位置を調整することにより、第1、第2保持部21、22で保持したトレイT(基板P)を所定量回転可能である。
【0027】
また、搬送部20は、第1保持部21に対する第2保持部22のX軸方向における位置を検出する位置検出部30を備えている。位置検出部30は、第1保持部21に設けられた発光部30Aと、第2保持部22に設けられ、発光部30Aからの光を受光可能な受光部30Bとを有している。発光部30Aは、断面視L字状の第1保持部21のうち垂直面部21Aに設けられ、一方、受光部30Bは、断面視L字状の第2保持部22のうち、第1保持部21の垂直面部21Aと対向する垂直面部22Aに設けられている。発光部30Aは例えば基板Pに対して感光性の低いレーザ光を射出可能なレーザ光源により構成され、受光部30Bは例えば1次元CCDにより構成されている。ここで、第1、第2保持部21、22はそれぞれほぼ同じ大きさであり、発光部30A及び受光部30Bは、垂直面部21A、22AのX軸方向中央部にそれぞれ設けられている。受光部30Bは発光部30Aからのレーザ光を検出し、検出結果を制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、受光部30Bの検出結果に基づいて第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する。具体的には、制御装置CONTは、受光部30Bが発光部30Aからのレーザ光を照射される位置に基づいて、第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する。例えば、受光部30Bが発光部30Aからの光を受光部30Bの所定位置(例えばX軸方向中心位置)で受光すれば、制御装置CONTは、第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置は同じであると判断し、受光部30Bが発光部30Aからの光を所定位置に対してずれた位置で受光すれば、第1、第2保持部31、32はX軸方向においてずれた位置にあると判断する。そして、制御装置CONTは受光部30Bの検出結果、すなわち、第1、第2保持部21、22の相対位置情報に基づいて第1、第2駆動部31、32を制御する。また、不図示ではあるが、また、第1、第2保持部21、22には、これら第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置(移動量)を検出するリニアエンコーダ等からなる移動量検出部がそれぞれ設けられている。
【0028】
断面視L字状の第1、第2保持部21、22のうち水平面部21B、22BのそれぞれにはトレイTの下面を支持する突起部34が設けられている。図6は第1保持部21の水平面部21Bに設けられた突起部34でトレイTの下面を支持している状態を示す模式図である。図6に示すように、第1保持部21の水平面部21Bには3つの突起部34(34A〜34C)がX軸方向に関して所定間隔で設けられており、それぞれの先端部は略球状に形成されている。一方、トレイTの一端部(+Y側端部)のうち、X軸方向に関してほぼ中央部には円錐状の凹部44が形成されている。そして、3つの突起部33A〜34Cのうち中央の突起部34Bが凹部44に配置されるようになっている。ここで、トレイTの下面には摩擦係数の低い合成樹脂(例えばポリ4フッ化エチレン)等からなる低摩擦部45が島状(図6では3箇所)に設けられており、凹部44は図6中、中央の低摩擦部45に形成されている。また、突起部34A、34Cの先端部も低摩擦部45に当接している。突起部34A〜34Cの先端部のそれぞれは、低摩擦部45に対して摺動可能となっている。そして、トレイTの他端部(−Y側端部)にも、図6を参照して説明した凹部44及び低摩擦部45が設けられているとともに、第2保持部22の水平面部22Bにも同様の突起部34A〜34Cが設けられている。
【0029】
図2及び図7に示すように、搬送部20は、搬送部20の搬送経路途中に設けられ、基板Pの姿勢を検出する基板姿勢検出手段の一部を構成する基板姿勢検出装置35を有している。基板姿勢検出装置35は、搬送部20の第1、第2保持部21、22で支持されているトレイT上の基板Pのエッジ部の複数の所定の検出点の位置を非接触で検出するものであって、ランプ又は発光ダイオード等の光源を有し、検出光を基板Pに投射する投射部と、基板Pからの反射光を受光する撮像素子を有する受光部とを備えている。本実施形態では、基板姿勢検出装置35は2つの姿勢検出装置35A、35Bを有しており、図7に示すように、トレイTに支持されていない部分である基板Pの2箇所のエッジ部(角部)の位置情報をそれぞれ非接触で光学的に検出する。撮像素子を有する受光部の受光信号(撮像信号)は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは出力された撮像信号に基づいて、基板Pの2箇所のエッジ部(検出点)の位置情報を検出し、この検出した位置情報に基づいて、基板PのθZ方向(回転方向)の姿勢を検出し、ステージPSTに対する基板PのθZ方向の回転誤差を求める。本実施形態では、基板姿勢検出装置35は基板Pに検出光を照射し、この反射光(散乱光)を検出することで基板Pの姿勢を検出する。また、基板姿勢検出装置35はトレイTの姿勢も合わせて検出可能である。トレイTの姿勢を検出する際には、トレイTのエッジ部に検出光を照射し、この反射光(散乱光)を受光部で検出することでトレイTの姿勢を検出可能である。
【0030】
次に、上述した搬送装置Hを用いて基板PをトレイTに載置して基板Pを搬送する方法について図8のフローチャート図及び図9の動作模式図を参照しながら説明する。
まず、図9(a)に示すように、露光処理されるべき基板Pがコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100により露光装置EXのポート部10に渡される。このとき、ポート部10のトレイ支持部2にはトレイTが予め支持されている。そして、搬送装置100は、ポート部10のうち基板支持部1の基板支持ピン4に基板Pを載置する(ステップS1)。基板Pが基板支持ピン4に載置されたら、制御装置CONTはバキューム装置を駆動し、基板支持ピン4の上端部に設けられている真空吸着穴を介して基板Pを吸着保持する。ここで、搬送装置100は基準位置(トレイ位置)に対してずれた状態で基板Pを基板支持ピン4に載置してしまう場合がある。
【0031】
図9(b)に示すように、基板支持部1の基板支持ピン4で基板Pを保持したら、制御装置CONTはステージ駆動装置8を駆動し、検出装置13A〜13Cで基板Pのエッジ部の3箇所の検出点が検出されるように、換言すれば3つの検出装置13A〜13Cの検出領域に基板Pのエッジ部が配置されるようにステージ装置6をXY方向に移動する。制御装置CONTは、検出装置13A〜13Cで基板Pのエッジ部の3箇所の検出点を検出したときの基板Pの位置情報と、基板Pの移動量(これはステージ駆動装置の駆動量より分かる)とに基づいて、搬送装置100で基板支持部1に基板Pを載置したときの基板Pの初期位置情報を求める。制御装置CONTは、求めた基板Pの初期位置情報に基づいて、トレイ支持部2に支持されているトレイTに対する基板Pの位置、具体的にはトレイTに対する基板PのXY方向の位置誤差量、及びθZ方向の回転誤差量を求める(ステップS2)。制御装置CONTは、この求めた位置誤差量(トレイTに対する基板Pの位置情報)に基づいて、基板PをトレイTに対して位置合わせするための補正量を求める。そして、制御装置CONTは求めた補正量に基づいてステージ装置6を移動することで、トレイTと基板Pとの位置関係を調整し、位置合わせする(ステップS3)。
【0032】
トレイTと基板Pとの位置合わせが行われたら、図9(c)に示すように、制御装置CONTはトレイ支持部2を上昇する。トレイ支持部2のトレイ支持ピン11の上端部が基板支持部1の基板支持ピン4の上端部より上昇することで、トレイTが基板Pの下面を支持し、トレイTに基板Pが載置される。そして、搬送部20の第1、第2保持部21、22が第1、第2機構部23、24の駆動により基板Pを載置したトレイTにアクセスし、このトレイTを保持する。次いで、図9(d)に示すように、制御装置CONTはトレイ支持部2を下降するとともに、搬送部20によりトレイTに基板Pを載置した状態で基板Pの搬送を開始する(ステップS4)。
【0033】
搬送部20は、第1保持部21及び第2保持部22を同期移動しつつ基板Pを載置したトレイTを露光装置本体EXの基板ステージPSTに対して搬送する。ここで、第1、第2保持部21、22の移動量(基準位置に対する位置)は、リニアエンコーダ等により構成される移動量検出部により検出される。移動量検出部の検出結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは移動量検出部の検出結果に基づいて、第1、第2保持部21、22のそれぞれが常時対向するように、すなわちX軸方向において常時同じ位置になるようにこれら第1、第2保持部21、22のそれぞれを第1、第2駆動部31、32を用いて同期移動する。更に制御装置CONTは、位置検出部30による第1保持部21に対する第2保持部22の相対位置情報に基づいて第1、第2保持部21、22を移動する。これにより、第1、第2保持部21、22が移動する際の互いの相対位置関係が高精度で維持される。
【0034】
搬送部20の搬送経路途中には基板姿勢検出装置35が設けられている。基板姿勢検出装置35は2つの姿勢検出装置35A、35Bにより基板Pの2箇所のエッジ部の位置情報を検出する。姿勢検出装置35A、35Bの検出結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは姿勢検出装置35A、35Bの検出結果に基づいて、基板Pの姿勢(位置情報)、ひいては基板ステージPSTに対する基板PのθZ方向の回転誤差量を求める(ステップS5)。そして、この回転誤差量を補正するための補正量を求め、求めた補正量に基づいて基板Pを回転するためにこの基板Pを載置するトレイTの姿勢を調整する(ステップS6)。具体的には、基板ステージPSTに対して基板PのθZ方向の位置合わせをするために、制御装置CONTは、トレイTを保持して搬送する第1、第2保持部21、22のそれぞれに接続する2つの駆動部31、32の駆動差によりトレイTをθZ方向に回転してトレイTの姿勢を制御することにより、基板PのθZ方向における位置調整を行う。つまり、制御装置CONTは、第1保持部21及び第2保持部22それぞれのX軸方向における位置を駆動部31、32を用いて調整し、この回転誤差量を相殺するようにトレイTを介して基板Pを回転する。このとき制御装置CONTは、位置検出部30の検出結果による第1、第2保持部21、22の相対位置情報を参照しつつ駆動部31、32のそれぞれを独立して駆動することにより、基板Pを載置したトレイTを所望量回転可能である。ここで、図6を参照して説明したように、第1、第2保持部21、22は先端部を略球状に形成された突起部34を有しているとともに、トレイTの下面には円錐状の凹部44が形成されている。そのため、トレイTは凹部44を介して突起部34Bに回転可能に支持されている。また、突起部34A、34Cは低摩擦部45に対して摺動可能であるので、第1、第2保持部21、22のX軸方向における相対位置がかわっても、第1、第2保持部21、22はトレイTをθZ方向に回転可能に支持できる。
【0035】
搬送部20の搬送経路の途中に基板姿勢検出装置35を設け、この基板姿勢検出装置35を用いて搬送経路途中において基板Pの姿勢を検出することにより、基板Pの基板ステージPSTに対する回転誤差をより高精度に補正した状態で搬送できる。つまり、ポート部10におけるプリアライメントでも基板Pの回転誤差をある程度補正できているが、搬送中において基板PがトレイT上で動く可能性がある。そのため、基板Pの姿勢(位置情報)を基板姿勢検出装置35で再度検出し、回転誤差が生じていたら、2つの駆動部31、32の駆動差によりこの回転誤差を補正できる。
【0036】
ここで、姿勢検出装置35A、35Bの検出領域は比較的広く、図7に示すように、トレイTのエッジ部の位置情報も同時に検出可能となっている。そのため、制御装置CONTは姿勢検出装置35A、35Bの検出結果に基づいて、トレイTの姿勢(位置情報)も合わせて検出できる。これにより、基板ステージPSTに対するトレイTのθZ方向の回転誤差量も求めることができる。そして、この回転誤差量を補正するための補正量を求め、求めた補正量に基づいてトレイTの姿勢を調整するようにしてもよい。トレイTの姿勢調整は、上記同様、トレイTを保持して搬送する第1、第2保持部21、22のそれぞれに接続する2つの駆動部31、32の駆動差により行うことができる。こうすることにより、後述する基板ステージPSTの溝部50にトレイTの線状部材41を円滑に配置可能となる。
【0037】
また、搬送中にトレイTに対して基板Pがほどんど動かない場合、透明なガラス基板Pを検出対象とせずに、合成樹脂あるいは金属製のトレイTを検出対象とすることにより検出精度を向上することができる。基板Pのエッジ形状は均一でない場合があり、またフォトレジストの違いにより光反射状態も異なる場合があるため、基板Pを検出対象とすると精度良く姿勢検出をできない場合が考えられるが、トレイTを検出対象とすることで検出精度を向上できる。
【0038】
トレイTの姿勢調整を行ったら、制御装置CONTは、第1、第2保持部21、22を同期移動し、基板Pを載置したトレイTを投影光学系PLと基板ステージPSTとの間に搬送する。このとき、第1、第2保持部21、22はトレイTのY軸方向両端部を保持している構成であって第1、第2保持部21、22は撓み難く、しかもトレイTで基板Pを支持しているため基板Pは撓まず、狭いワーキングディスタンスであってもトレイT及び基板Pは基板ステージPSTに対して容易に搬送される。そして、第1、第2機構部23、24の駆動により第1、第2保持部21、22のそれぞれを下降することにより基板Pが基板ステージPSTにロードされる(ステップS7)。
【0039】
本実施形態に係る基板ステージPSTには、図2に示すように、トレイTの線状部材41に応じた溝部50が形成されており、溝部50と線状部材41(トレイT)とは嵌合可能である。溝部50の深さはトレイTが嵌合して沈み込んだときに、凸部43が基板ステージPSTの上面から突出するように設定されている。また、基板ステージPSTの上面は基板Pの撓みを除去するように平面度よく仕上げられている。さらに、基板ステージPSTの上面には基板Pをこの面に倣わせて密着させるための吸気孔(不図示)がトレイTの複数の開口部42に対応して設けられている。各吸気孔は不図示の真空ポンプに接続されている。
【0040】
トレイTに支持されている基板Pを基板ステージPSTにロードするに際し、搬送部20は基板姿勢検出装置35の検出結果に基づいてトレイTの回転誤差を補正しているので、基板ステージPSTに対するトレイT(基板P)のXY方向の位置誤差は、基板ステージPSTのXY方向への移動あるいは第1、第2保持部21、22のX軸方向への移動により補正可能である。
【0041】
そして、トレイTを保持している第1、第2保持部21、22が下降することにより、トレイTの格子を構成する各線状部材41が基板ステージPSTの溝部50に嵌まり、トレイTの支持面40が基板ステージPSTの上面より下がり、基板Pが基板ステージPSTの上面に載置される。そして、制御装置CONTにより真空ポンプの吸引が開始され、基板ステージPSTにトレイTの複数の開口部42に対応して形成された各吸気孔を介して基板Pの下面が基板ステージPSTに吸着され固定される。また、搬送部20の第1、第2保持部21、22は互いに離れるように(すなわち開くように)Y軸方向に移動し、基板ステージPSTから退避する。次いで、制御装置CONTは不図示のアライメント光学系及び基板Pに予め形成されているアライメントマークを用いて基板Pのファインアライメント処理を行う。そして、ファインアライメント処理が終了したら、制御装置CONTは、マスクMを露光光ELで照明し、基板ステージPSTに支持されている基板Pに対して投影光学系PLを介してマスクMのパターンを転写する(ステップS8)。
【0042】
露光処理が終了したら、退避していた搬送部20の第1、第2保持部21、22が基板ステージPSTのトレイTにアクセスし、トレイTのY軸方向両端部をそれぞれ保持する。このとき、制御装置CONTは、前記真空ポンプによる基板Pに対する吸着保持を解除する。そして、第1、第2機構部23、24の駆動により第1、第2保持部21、22が所定量上昇されると、基板Pを支持するトレイTが基板ステージPSTの上方に持ち上げられ、トレイTと溝部50との嵌合が解除される。そして、このトレイTと溝部50との嵌合解除が完了する位置までトレイTが持ち上げられた時点で、第1、第2保持部21、22が駆動部31、32により駆動され、基板Pを保持したトレイTが基板ステージPST上からアンロードされる。搬送部20は露光処理済みの基板Pをポート部10を介してデベロッパ装置Dに渡す。
【0043】
ところで、本実施形態の露光装置Sには、図1に示すように、ポート部10に隣接する位置に、基板PをトレイTに載置した状態でポート部10の各支持部(保持部)1、2に載置する移動可能な載置装置Sが設けられている。
図10は載置装置Sを示す概略構成図であって、図10(a)は側面図、図10(b)は正面図である。図10に示すように載置装置Sは、基板Pを載置したトレイTを支持する載置部60と、載置部60を基部61に対して昇降可能に支持するジャッキアップ機構62と、ポート部10の両側に配置されたガイド部63、63と、このガイド部63、63に案内されながら移動する被ガイド部64、64とを備えている。そして、被ガイド部64と基部61とが固定されており、被ガイド部64がガイド部63に案内されながら図中、Y軸方向に移動することにより、基部61、及びこの基部61にジャッキアップ機構62を介して連結されている載置部60もY軸方向に移動する。なお、本実施形態において、被ガイド部64の移動は例えばオペレータにより手動で行われ、被ガイド部64の一部には移動時に把持可能な取手部65が設けられている。
【0044】
基板PをトレイTに載置した状態でこの基板P及びトレイTのそれぞれを基板支持部1及びトレイ支持部2に載置するには、まず、載置装置Sを−Y側に移動し、載置部60に基板Pを載せたトレイTを載置し、ジャッキアップ機構62でトレイTを上昇する(すなわち図10(a)の状態にする)。このとき、ポート部10のトレイ支持部2(トレイ支持ピン11)は下降している。また、ジャッキアップ機構62によりトレイT及び基板Pは少なくとも基板支持部1の基板支持ピン4の上端部より上方まで上昇されている。この状態で、例えばオペレータが取手部65を把持しつつ載置装置Sを+Y方向に移動する。そして、基板Pを載置したトレイTがポート部10の上方に配置されたら、ジャッキアップ機構62を作動して載置部60を下降する。これにより、まず基板PがトレイTの開口部42を介して基板支持ピン4に支持される。そして、更にジャッキアップ機構62により載置部60を下降することにより、トレイTがトレイ支持ピン11に支持される。そして、載置部60がトレイTから離間するまで下降された後、載置装置Sは−Y方向に移動されポート部10から退避される。そしてこの後、上述した本発明に係るプリアライメント及び搬送動作が行われる。
【0045】
このように、載置装置Sを設けたことにより、コータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100を用いずに、露光装置EXのポート部10にトレイT及び基板Pを搬送することができる。そして、例えばポート部10において基板PやトレイTになんらかの不都合が生じてもオペレータにより基板P及びトレイTを直ちに取り出せる。
【0046】
更に本実施形態では、図11に示すように、ポート部10の下端部にスライド機構70が設けられており、ポート部10全体をチャンバ装置CH1に対して出し入れできる構成となっており、メンテナンスを行う場合などにおいてポート部10を容易に取り出せる。
【0047】
以上説明したように、トレイTに対する基板Pの位置を非接触で検出した後、トレイTと基板Pとの位置関係を調整してからトレイTに基板Pを載置するようにしたので、例えばコータ・デベロッパ装置CDSの搬送装置100がポート部10の基板支持部1に基板Pをずれた状態で搬送した場合において、基板Pを破損することなくトレイTに対して基板を位置合わせして載置することができる。そして、ポート部10で位置合わせすることにより、搬送途中において搬送部20の第1、第2保持部21、22は基板Pを載置したトレイTの基板ステージPSTに対する回転誤差補正をするためにトレイTを大きく回転させる必要がなくなり、基板P及びトレイTを基板ステージPSTに円滑に搬送できる。すなわち、図6を参照して説明したように、搬送部20の第1、第2保持部21、22はトレイTを保持して回転可能であるが、その回転量には限界があり、過剰に回転すると第1、第2保持部21、22からトレイTが浮き上がる不都合が生じる。しかしながら、第1のプリアライメントとしてポート部10において基板PとトレイTとの大まかな位置合わせをしておくことにより第2のプリアライメントである基板姿勢検出装置35において回転誤差を補正するためのトレイTの回転量を最小限に抑えることができ、上記不都合の発生を抑制できる。
【0048】
また、ポート部10において基板PとトレイTとのプリアライメントを行っておくことにより、搬送部20の搬送途中に設けられた基板姿勢検出装置35の検出領域に基板P及びトレイT双方のエッジ部を良好に配置することができる。すなわち、基板PはトレイTに対して大まかに位置合わせされてから搬送部20により搬送されるので、搬送途中において基板姿勢検出装置35で基板Pの姿勢を検出しようとする場合、基板Pの姿勢とともにトレイTの姿勢も合わせて良好に検出することができる。したがって、第2のプリアライメントとしての基板姿勢検出装置35でのプリアライメント動作を効率良く高精度に行うことができ、これによりトレイTの姿勢を制御して基板ステージPSTに円滑に搬送することができる。
【0049】
また、ポート部10でステージ装置6及び検出装置13を用いて第1のプリアライメントを行い、搬送部20で第1、第2保持部21、22の駆動差により第2のプリアライメントを行う構成であるので、基板ステージPSTに大掛かりな位置補正機構を設けなくても、基板P及びトレイTの回転誤差を容易に補正できる。そして、XY方向への位置誤差の補正は第1、第2保持部21、22のX軸方向における位置調整や基板ステージPSTのXY方向の位置調整により容易に補正できる。そして、第1保持部21に対する第2保持部22の位置を検出する位置検出部30を設けたことにより、位置検出部30の検出結果に基づいてトレイTを所望量回転でき、第1、第2保持部21、22の相対位置関係をモニタしつつ基板Pを載置したトレイTを搬送できる。
【0050】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22の水平面部21B、22Bのそれぞれに球状の突起部34を設けるとともにトレイTの下面に突起部34を配置する円錐状の凹部44を設けたことにより、第1、第2保持部21、22のそれぞれはトレイTを保持した状態で回転誤差を補正できるが、トレイTの±Y側両端部の2つ凹部のうちいずれか一方の凹部を、Y軸方向に平行な稜線を有するV溝とすることにより、トレイTの回転の自由度を更に増すことができる。
【0051】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22が下降することによりトレイTにアクセスする構成であるが、ポート部10や基板ステージPSTが上昇することにより、トレイTを第1、第2保持部21、22に対してアクセスする構成であってもよい。
【0052】
なお本実施形態では、第1、第2保持部21、22のそれぞれは1つずつ設けられている構成であるが、第1、第2保持部21、22のそれぞれを例えば2つずつ間隔をあけて設けて計4つとし、これら複数の保持部21、22でトレイTを保持するようにしてもよい。更に、第1、第2保持部21、22それぞれの設置数は2つずつに限らず、例えば3つずつや4つずつなど、任意の数に設定可能である。
【0053】
なお本実施形態の露光装置は複数並んだ投影光学系を有するマルチレンズスキャン型露光装置であるが、投影光学系を1つ備えた走査型露光装置であってもよい。あるいは、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置にも適用することができる。
【0054】
なお本実施形態における露光装置の用途としては角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば、半導体製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
【0055】
本実施形態の露光装置の光源は、g線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)のみならず、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)を用いることができる。
【0056】
投影光学系PLの倍率は等倍系のみならず、縮小系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザを用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にする。
【0057】
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。
【0058】
ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニットと電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0059】
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0060】
マスクステージMSTの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0061】
以上のように、本願実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0062】
半導体デバイスは、図12に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材となる基板(ウエハ、ガラスプレート)を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、大型ガラス基板等の基板を搬送する際、基板を破損することなく搬送トレイに対して良好に位置合わせした状態で円滑に搬送でき、高精度な露光処理を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送装置を備えた露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の搬送装置を備えた露光装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図3】検出手段及び位置調整手段を備えたポート部の概略構成図である。
【図4】搬送トレイ及び基板を支持したポート部を上方から見た図である。
【図5】検出手段の配置を説明するための図である。
【図6】搬送手段に支持されている搬送トレイを説明するための図である。
【図7】基板姿勢検出手段を説明するための模式図である。
【図8】本発明の搬送方法の一実施形態を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の搬送方法の一実施形態を示す動作図である。
【図10】載置手段の一例を示す図である。
【図11】スライド機構により移動するポート部を示す図である。
【図12】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1…基板支持部(保持部)、2…トレイ支持部(保持部)、
6…ステージ装置(位置調整手段)、10…ポート部(搬送手段)、
13…検出装置(検出手段)、20…搬送部(搬送手段)、
21…第1保持部(駆動手段)、22…第2保持部(駆動手段)、
31、32…駆動部(駆動手段)、
35…基板姿勢検出装置(基板姿勢検出手段)、EX…露光装置
H…搬送装置、P…基板、PST…基板ステージ、T…トレイ(搬送トレイ)
Claims (11)
- 基板を搬送トレイに載置して前記基板を搬送する搬送装置において、
前記搬送トレイに対する前記基板の位置を検出する検出手段と、
前記搬送トレイと前記基板との位置関係を調整する位置調整手段と、
前記搬送トレイに前記基板を載置して該基板を搬送する搬送手段とを備えることを特徴とする搬送装置。 - 前記検出手段は、矩形形状である前記基板の少なくとも2辺の位置を検出することを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
- 前記検出手段は、矩形形状である前記基板の少なくとも1辺において、検出点を2点以上設けることを特徴とする請求項1又は2記載の搬送装置。
- 前記搬送手段は、前記基板の姿勢を検出する基板姿勢検出手段を備え、前記基板姿勢検出手段の検出結果に基づいて、前記搬送トレイの姿勢を調整して搬送することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の搬送装置。
- 前記基板姿勢検出手段は、前記搬送トレイの姿勢も合わせて検出することを特徴とする請求項4記載の搬送装置。
- 前記搬送手段は、前記搬送トレイを保持、搬送する2つの駆動手段を含み、前記2つの駆動手段の駆動差により前記搬送トレイの姿勢を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の搬送装置。
- 前記搬送手段は、前記基板及び前記搬送トレイを保持する保持部を備え、前記基板を前記搬送トレイに載置した状態で前記保持部に載置する移動可能な載置手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の搬送装置。
- 基板を搬送トレイに載置して前記基板を搬送する搬送方法において、
前記搬送トレイに対する前記基板の位置を検出し、
前記検出した前記基板の位置情報に基づいて前記搬送トレイと前記基板との位置関係を調整し、前記搬送トレイに前記基板を載置した状態で該基板を搬送するとともに、該基板の位置情報に基づいて前記搬送トレイの姿勢を制御することを特徴とする搬送方法。 - 前記基板の搬送の際には前記基板の姿勢を検出し、該検出結果に基づいて前記搬送トレイの姿勢を調整することを特徴とする請求項8記載の搬送方法。
- 前記基板の搬送の際には前記搬送トレイの姿勢を検出し、該検出結果に基づいて前記搬送トレイの姿勢を調整することを特徴とする請求項8記載の搬送方法。
- パターンが露光される基板を支持する基板ステージを備えた露光装置において、
前記基板ステージに対して前記基板を搬送する搬送装置を備え、
該搬送装置は、請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の搬送装置により構成されていることを特徴とする露光装置。
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