JP2004273282A - 電池の製造方法 - Google Patents

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茂 相原
Takashi Nishimura
隆 西村
Koji Hamano
浩司 濱野
Daigo Takemura
大吾 竹村
Seiji Yoshioka
省二 吉岡
Osamu Hiroi
治 廣井
Hironori Kuriki
宏徳 栗木
Atsushi Arakane
淳 荒金
Junichi Hosokawa
純一 細川
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

【課題】電極間に均一なフィラー含有樹脂層を容易に形成することができ、作業性が良く、また良好な電池特性を有する電池の製造方法を提供する。
【解決手段】電極間に設けられたフィラー含有樹脂層を有する電池の製造方法において、酸性のフィラー含有樹脂溶液を作製するフィラー含有樹脂溶液作製工程及び酸性のフィラー含有樹脂溶液中の気化可能成分を気化させる気化工程を設けた。フィラー含有樹脂溶液を酸性にするとフィラーが樹脂溶液に均一に分散しやすくなるため、均質なペースト状のフィラー含有樹脂溶液が作製可能となった。また、フィラーの表面処理を行い表面状態を改質することにおいても、フィラーの分散性を向上させることができる。この均質なフィラー含有樹脂溶液を乾燥させることにより、均質なフィラー含有樹脂層を容易に形成でき、電池製造の作業性が向上する。また、フィラー含有樹脂層が均一になるので、電池特性が良好になる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電池の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、正の電極と負の電極の間に設けられた樹脂とフィラーを含むフィラー含有樹脂層を有する電池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器の発達にともない電源として使用されている電池の小型化及び高容量化が進みつつある。また、地球環境問題対策の一環としてゼロエミッションビークル等の電源や電力貯蔵装置として電池は脚光を浴びている。これらの電池は高エネルギー密度化、高安全化が更に要求されている点で一致している。
【0003】
電池としては、充電できない一次電池と充電可能な二次電池とに区分することができる。前者としてはマンガン電池、アルカリマンガン電池、酸化銀電池、空気電池、リチウム一次電池等があり、後者としては鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム二次電池等がある。上述した目的においては後者の二次電池が多く使用されており、特にリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池などのリチウム二次電池は高電圧、高エネルギー密度の電池として急速に開発が進んでいる。以下、リチウム二次電池を例にとり、説明する。
【0004】
電池はその主要な構成要素として、正の電極、負の電極及び両電極間に挟まれるイオン伝導層を有する。現在実用化されているリチウム二次電池においては、正の電極にはリチウム−コバルト複合酸化物などの活物質粉末を導電助剤である電子伝導性粉末とバインダー樹脂とを混合し、アルミニウム集電体に塗布してシート状としたもの、負の電極には炭素系等の活物質粉末をバインダー樹脂と混合し銅集電体に塗布してシート状としたもの等が用いられている。また、イオン伝導層には微多孔質樹脂フィルムからなるセパレータ中にリチウムイオンを含む非水系溶媒を満たしたものが使用されている。
【0005】
また、上記のような構成のリチウム二次電池において、セパレータと電極とをフィラー含有樹脂層としての接着性樹脂層により接着させたものが知られている。この接着性樹脂層は、樹脂にアルミナのようなセラミックス等の微粒子フィラーを混合させた構成にすることで多孔質にし、電解液の保持性、イオン導電性を維持している。このような構成にすることにより、正負電極間隔を一定に保てるため、電池特性の向上を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。さらに、接着性樹脂層自体に電解質を保持することによりイオン伝導性を有するようにされるとともに電子伝導に対する絶縁性を持たせることによセパレータの機能を兼ねるものも公知である(例えば、特許文献2)。
【0006】
上記の接着性樹脂層のようにセラミックス等の微粒子のフィラーを樹脂に混合させたフィラー含有樹脂層を形成する場合、その製造方法として、乾式法と湿式法が主に挙げられる。乾式法とは、溶剤や液体を用いずに樹脂とフィラーとを直接混合して成形する方法である。湿式法とは、用いる樹脂が溶解する溶剤や液体に樹脂を溶解させた樹脂溶液にフィラーを分散させたペースト状のフィラー含有樹脂溶液を作製した後に、これを塗布し、乾燥させるすなわち溶媒を気化させることで成形する方法である。一般的には溶剤に可溶な樹脂の場合は後者の方法を用いることにより、フィラーを均一に分散でき、成形も容易に行うことができる。
【0007】
しかし、混合させるフィラーの平均粒子径が小さくなるほど、単位重量あたりの表面積が大きくなるため、樹脂溶液中に均一に分散させることが難しくなり、均一に分散していないペーストであったり、ゲル化したペーストになってしまう。このようなペーストでは均一に塗布することも難しくなり、接着性樹脂層の均一で良質な成形をおこなうことが困難であった。
【0008】
【特許文献1】
国際公開番号第WO99/036981号パンフレット(例えば、実施例1)
【特許文献2】
国際公開番号第WO99/038224号パンフレット(例えば、発明を実施するための最良の形態及び第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
フィラー含有樹脂層を有する従来の電池の製造方法において、湿式法によりペースト状のフィラー含有樹脂溶液を作製する場合、上記のようにフィラーが微粒子のために分散性が悪く、粘度が上昇しゲル化して粘度特性の悪いものになってしまい、このフィラー含有樹脂溶液からはフィラー含有樹脂層を形成する場合、作業性が悪くまた均一な層を形成することが困難であった。
本発明は、かかる課題を解決するために、本発明者らが樹脂とフィラーを含むフィラー含有樹脂溶液の製造方法に関し鋭意検討した結果なされたもので、フィラーを樹脂溶液に均一に分散させたフィラー含有樹脂溶液を作製することにより、均一なフィラー含有樹脂層を容易に形成することができ、作業性が良く、良好な電池特性を有する電池の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電池の製造方法は、樹脂及びフィラーを含み細孔を有する多孔質に形成され細孔に電解質を保持するものであって正及び負の電極間に設けられたフィラー含有樹脂層を備えフィラー含有樹脂層を樹脂とフィラーと気化可能成分とを含むフィラー含有樹脂溶液中の気化可能成分を気化させることにより形成する電池の製造方法において、酸性のフィラー含有樹脂溶液を作製するフィラー含有樹脂溶液作製工程及び酸性のフィラー含有樹脂溶液中の気化可能成分を気化させる気化工程を有することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の一形態について、リチウム二次電池を例に挙げて説明を行なう。但し、この電池に限定されるものではない。図1は、リチウム二次電池の構成を示す構成図である。図1において、正及び負の電極11,12の間にセパレータ13が配設されている。そして、正の電極11とセパレータ13と負の電極12とは、フィラー含有樹脂層としての接着性樹脂層14にて相互に接着されている。以下、電池の製造方法について、説明する。
<正及び負電極>
本発明における正及び負の電極11,12は、正の電極活物質または負の電極活物質に導電剤や結着剤等を混合した活物質合剤を、集電体上に塗着したものが用いられる。塗着する方法としては乾式や湿式等適用できる方法であれば特に限定はされない。
【0012】
<正の電極活物質>
正の電極活物質は、例えばコバルト、マンガン、ニッケル等の遷移金属のリチウム複合酸化物、及び各種の添加元素を含有するもの、銅、鉄、クロム、チタン、アルミニウム等の金属のリチウム複合酸化物、及び各種の添加元素を含有するもの、リチウムとバナジウム、モリブデン、カルコゲン等の複合化合物及び各種の添加元素を有するもの、ポリピロール、ポリアニリン、ポリジサルファイド等の複合ポリマー等が限定されることなく使用可能である。その平均粒径は0.05(μm)から100(μm)のものが使用可能である。特に好ましくは0.1(μm)から50(μm)のものである。
【0013】
<負の電極活物質>
負の電極活物質は、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、ポリアセン等の炭素質材料が好ましく用いられるが、その他V−Sn,Cu−Sn,Fe−Sn,Sn−S2,SnOなどのすず系の合金化合物やホウ素系の酸化物、Li2.6Co0.4Nなどの窒化物など、本発明の電池においては、化学的特性に関わらず用いることができる。金属リチウムも使用可能である。金属リチウムの場合は、粒状、箔状いずれのものでも良い。
【0014】
金属リチウム以外の活物質の場合は、その形状は粒状のものが主に用いられる。その平均粒径は0.05(μm)から100(μm)のものが使用可能である。特に好ましくは0.1(μm)から50(μm)のものである。粒径が小さすぎる場合には活物質表面積が大きくなりすぎて、導電剤との接触が悪くなり、電池特性が低下してしまう。粒径が大きすぎる場合、薄膜化が容易でなく、また、充填密度が低下するのみならず、形成された電極表面の凹凸が大きくなり接着剤によるセパレータとの接合が良好に行われないため好ましくない。
【0015】
<電子導電性材料>
上記正の電極もしくは負の電極活物質の導電性を補う電子導電性材料(導電剤もしくは導電助剤とも言う)としてはアセチレンブラックやケッチェンブラック、人造黒鉛等の炭素材、及び金属及び導電性を有する金属化合物、もしくは導電性を有する高分子等が用いられる。
【0016】
<結着剤>
結着剤としては特に限定はされないが、例としてフッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、アクリロニトリル、エチレンオキシド、などの単独重合体、共重合体等や、スチレン−ブタジエン−ゴム等の結着性を有する材質が使用可能である。
【0017】
<集電体>
集電体は電池内で安定な金属であれば使用可能であるが、正の電極用には薄い板状のアルミニウム、負の電極用では薄い板状の銅が好ましく用いられる。集電体の形状は箔、網状、エクスパンドメタル等いずれのものでも使用可能である。集電体の厚みは5(μm)から100(μm)のものが使用可能であり、好ましくは5(μm)から25(μm)である。これは薄すぎると強度が弱くなり、電気抵抗も上昇してしまう。厚すぎると電極体の重量が重くなるので好ましくない。
【0018】
<フィラー含有樹脂層(接着性樹脂層)>
多孔質電解質保持層としてのフィラー含有樹脂層は、樹脂の中にフィラーを添加して、多孔質構造としたものである。上記正の電極と負の電極との間に、接着性樹脂層、単独膜、塗着膜等として設けられる。フィラー含有樹脂層を接着性樹脂層として用いる場合は、その多孔質構造による細孔に電解質及び接着性樹脂溶液が保持されるので、接着強度を維持しつつ、良好な電池特性が得られる。この接着性樹脂層は、電極とセパレータ(ポリマーの多孔質フィルム−例えばポリエチレン、ポリプロピレンの微多孔質膜など)との接着や、正と負の電極間の接着等に用いられる。正と負の電極間の接着に用いる場合、この接着性樹脂層が電解質を保持するとともに電子伝導に対する絶縁性を確保しうるものにし、正の電極と負の電極間の電子的絶縁性及びイオン伝導性を有するセパレータを兼ねるようにする。
【0019】
上記フィラー含有樹脂層を含めた多孔質電解質保持層は、具体的には例えば次のような形で存在する。
a.正の電極+接着性樹脂層+セパレータ+接着性樹脂層+負の電極
電極あるいはセパレータ上に塗布され、正及び負の電極の少なくとも一方とセパレータとを接着している場合である。
b.正の電極+接着性樹脂層+負の電極
上記aの場合において、接着性樹脂層がセパレータを兼ねる場合である。
【0020】
c.正の電極+単独膜+セパレータ+単独膜+負の電極
樹脂及びフィラーからなるフィラー含有樹脂層としての単独膜が、電極にもセパレータにも接着されておらず、フィルムとして独立して設けられている場合である。
d.正の電極+単独膜+負の電極
上記cにおいて、単独膜がセパレータを兼ねる場合である。
なお、上記単独膜は、例えば基板の上にペースト状のフィラー含有樹脂溶液混合物を塗布し、これを乾燥させた後、上記基板から剥離させて製作する。また、フィラー含有樹脂溶液混合物を粘土状のものにし、これを所定の厚さに圧延してから乾燥させ、フィルム状の単独膜とすることもできる。
【0021】
e.正の電極+塗着膜+セパレータ+塗着膜+負の電極
フィラー含有樹脂層が、電極とセパレータのどちらか一方に塗着された塗着膜として形成されている場合である。例えば、電極とセパレータのどちらか一方の上にフィラー含有樹脂混合物を塗布した後、乾燥することにより形成される。
f.正の電極+塗着膜+負の電極
塗着膜が正あるいは負の電極のどちらか一方に付着した状態に形成されるとともにセパレータの機能を兼ねる場合である。
また、このようなフィラー含有樹脂層は一層であっても良いし、材質・構成材比率等の異なる2層以上から成っている場合もある。
【0022】
<樹脂>
フィラー含有樹脂層を構成する樹脂の種類については特に限定はされないが、例えば次のようなものがある。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリアミド樹脂(アラミド)、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂(例えば、ポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイド等)、エポキシ樹脂、アセタール樹脂、ABS樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0023】
また、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレン等)、フッ素ゴム(フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体等)、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、ゴム類(スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(SBR)及びアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス等)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース(CMC)のアンモニウム塩等)、ポリイミド樹脂及びその前駆体(ポリアミック酸等)、ポリアクリロニトリル(PAN)等、電池系において安定に存在できる樹脂が挙げられる。上記樹脂はその樹脂の一部を変性したものでもかまわない。また、上記樹脂単独でも2種類以上混合したものでもかまわない。
【0024】
フッ素樹脂、特にポリフッ化ビニリデンは電極の結着剤としても用いられており、電解液を含んだときのイオン伝導性がよく、もっとも好ましい。また、ポリイミド樹脂及びその前駆体(ポリアミック酸等)も高温における安定性がよくフィラーとのなじみもよいので好ましい。ポリアクリロニトリル(PAN)は耐熱性があり、電解液に膨潤することによりイオン伝導も向上するので好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(SBR)やセルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース(CMC)のアンモニウム塩等)も電池内での安定があり好ましい。
【0025】
<フィラー>
フィラーとしては、電池内で安定に存在できるものであれば使用できる。無機材料の例としては、酸化物(アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、その他CeO、Y、La、LiAlO、LiO、BeO、B、NaO、MgO、P、CaO、Cr、Fe、ZnO等)、多孔質複合セラミックス(ゼオライト、セピオライト、パリゴルスカイト等),窒化物(Si、BN、AIN、TiN、Ba等)、炭化物(SiC、ZrC、BC)、炭酸塩(MgCO、CaCO等)、硫酸塩(CaSO、BaSO等)が挙げられる。フィラー含有樹脂層に含まれるフィラーは上記材質の単一でも2種以上混合した場合でも良い。本発明の効果がより得られるフィラーとしてアルミナやチタニア、ジルコニア等がより好ましい。
【0026】
上記フィラーの1次粒子の平均粒子径は、正の電極および負の電極が有する電極活物質の1次粒子の平均粒子径以下であることが好ましく、更には1(μm)以下であることがより好ましい。平均粒径が1(μm)以上になると、このサイズのフィラーが作り出す細孔径が電極の細孔径にほぼ近くなってくるため、電解質溶液を保持する能力が下がってくる。電極活物質の粒径以上になると電解質保持能力がなくなってしまうため、電池特性が低下し、フィラー添加の効果がなくなってしまう。なお、上記フィラーの平均粒径はフィラーの大部分を構成する粒子についてのものであり、この範囲外の粒子が含まれていても問題はない。
【0027】
上記フィラーの形状については特に限定はされないが、球形状、楕円状、ファイバー状、鱗片状等が挙げられる。球形状であれば、充填密度が上げられるので、フィラー含有樹脂層を薄くすることができる。楕円状、ファイバー状、鱗片状であれば比表面積を大きく取ることができるので、フィラー含有樹脂層の空孔体積を多く取ることができる。
【0028】
また、上記フィラーもしくは樹脂にイオン伝導性を有するもの(例えば、ポリエチレンオキサイド)を使用することにより、フィラー含有樹脂層自体にイオン伝導性を持たせることも可能である。
上記フィラー含有樹脂層中の単位体積あたりの樹脂体積比率とフィラー体積比率の和は0.1以上0.8以下であることが望ましい。体積比率の和が0.1以下ではフィラー含有樹脂層中の空隙体積が多すぎるため、膜強度が弱く膜としては役割を果たせない、体積比率の和が0.8以上ではフィラー含有樹脂層中の空隙体積が少なすぎるため、空隙中にイオン伝導を担う電解質を十分に保つことができない。
【0029】
<基材>
フィラー含有樹脂層には膜強度の補強及び絶縁性を維持するために基材を入れても良い。上記基材としては、電子絶縁性の多孔質織物、不織布、紙、多孔質フィルム、メッシュ等、もしくは極間寸法を安定化できる粒状材料等が挙げられる。
【0030】
<基材の材質>
上記基材の材質としては、電気絶縁性であれば特に限定はされない。具体的には、有機物としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エステル、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデン等)、ポリアミド樹脂(アラミド)、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂(例えば、ポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイド等)、エポキシ樹脂、アセタール樹脂、ABS樹脂等の樹脂が挙げられる。無機物としては、ガラス繊維、アルミナ繊維等の無機繊維があげられる。
【0031】
<フィラー含有樹脂層の厚み>
上記フィラー含有樹脂層の厚みは、特に限定されないが、100(μm)以下であることが好ましく、30(μm)であることがより好ましい。
【0032】
<フィラー含有樹脂層の製造方法>
上記フィラー含有樹脂層の製造方法としては均一に成形しやすく且つ安定に供給できる点から湿式法が望ましい。フィラーもしくは樹脂を分散もしくは溶解する溶媒としては、その樹脂が溶解できるものであれば、特に限定はされない。例えばフッ素樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン等)、ポリイミド樹脂及びその前駆体(ポリアミック酸等)等の樹脂においてはN−メチルピロリドン(以下、NMPと記す)やN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等を用いることができる。
【0033】
<フィラー含有樹脂層の湿式製法>
湿式法においては、フィラー含有樹脂溶液を塗布成形した後、フィラー含有樹脂溶液中の溶媒を乾燥させてフィラー含有樹脂層を製造する。上記フィラー含有樹溶液の製造手順としては、樹脂をそれが可溶な溶媒に予め溶解させた樹脂溶液を作製しておき、この樹脂溶液にフィラーを混合させる方法と、樹脂溶液作製に用いるのと同じ溶媒にフィラーを予め混合したフィラー分散液を作製した後に上記樹脂溶液を加える方法が挙げられる。
【0034】
このとき、フィラーを添加する前の樹脂溶液もしくはフィラー分散液を作製する前の溶媒を酸性側にする、またはフィラーを添加した後の樹脂溶液すなわちフィラー含有樹脂溶液やフィラーを分散させた後のフィラー分散液を酸性にすることで、フィラーの分散性を良化することができる。特に、フィラーを混合する前の樹脂溶液もしくは溶媒を酸性側にする方が、フィラーの分散性を良化させる効果がより高い。これはフィラーの表面電荷のpH依存性を応用しており、樹脂溶液もしくは溶媒のpHをフィラーの表面電荷の絶対値がより大きくなる方向にしておくことにより、フィラー同士が反発することを利用して、フィラーの凝集を防いでいる。
【0035】
<樹脂溶液を酸性にする方法>
樹脂溶液を酸性にする方法としては、樹脂溶液に直接酸を添加する方法がある。酸としては硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、等の無機酸、ギ酸、酢酸、蓚酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、アクリル酸、メタクリル酸、等の有機酸、ポリアクリル酸等のポリマー、等が挙げられる。また、pH緩衝作用のある塩や溶液例えばクエン酸リチウム緩衝液、等を直接加えても良い。有機溶媒を用いた樹脂溶液に添加する場合は有機酸を用いるのが、混和性も良く望ましい。なお、樹脂溶液にフィラーを混合した後のフィラー含有樹脂溶液中の樹脂溶液に酸を添加して酸性にすることもできる。
【0036】
また、フィラー含有樹脂溶液を製造する際の製造雰囲気を酸性ガスもしくは溶液に溶けて酸性を示すガス、例えば窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、硫化水素(HS)、二酸化炭素(CO)、等にすることで、溶液を酸性にすることも可能である。これらのガスを強制的に溶液中にバブリングしても良い。二酸化炭素(炭酸ガス)は製造装置等に与える損傷も少なく、溶液を酸性にできるので、より望ましい。
【0037】
酸性度の評価法としては一般的なガラス電極を用いたpHメータ等を用いて測定できる。非水溶液の場合は、厳密なpHを定義することは難しいが、相対的な水素イオン活量として比較は可能である。溶液が酸性ということは例えばpHメータ等で測定したpHの値が7未満であることである。有機溶剤においても、同様に考える。添加もしくは吸収させる酸等の量については、溶液が酸性を示す濃度であれば、特に限定はされない。
【0038】
<フィラーの分散性向上方法>
溶液へのフィラーの分散性を向上させる方法として、フィラーの表面処理をおこなうことも有効である。表面処理の方法としては、熱処理、官能基修飾処理、親水化処理もしくは疎水化処理、コロナ放電処理、めっき処理等が挙げられる。熱処理は表面に付着している水分や不純物を高温で蒸発、分解させることにより表面状態を変化させる方法である。よって、温度は100(℃)以上であることが望ましい。処理雰囲気は空気中、乾燥空気中、窒素中、アルゴンガス中、炭酸ガス中、減圧、など、様々な雰囲気での処理が可能である。
【0039】
親水化処理は、フィラー表面に親水性の官能基を付加させる等の処理をおこなうものでその官能基の例としては、−OH,−COOH,−SOH,−COF,−SOF、アミノ基、フェノール基、エポキシ基、イミノ炭酸エステル基、ポリオキシエチレン基、等が挙げられる。この親水化処理の方法としては、紫外線照射、電子線照射、グラフト重合、酸溶液等の液体への浸漬、フッ素ガス等のガスによる処理等が例として挙げられる。親水化処理を行うと溶媒等との濡れ性が向上するため、よりフィラーが分散しやすくなる。この処理は、濡れ性の低い材料に適用すると効果的である。
【0040】
疎水化処理はフィラー表面に疎水性の官能基を付加させる等の処理をおこなうもので、その官能基の例としては各種アルキル基(メチル基、エチル基、等長鎖アルキル基、フェニル基、及びオクチル基等)、等が挙げられる。疎水化処理の方法としてはアンモニア処理、アルコキシシラン類での処理、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理、シランカップリング剤処理、等が挙げられる。疎水化処理を行うと表面に水分等の吸着が抑制されるので、水分等の不純物の影響が減少し、フィラーが分散されやすくなる。この処理は、水分の影響を受けやすい材料に適用すると効果的である。
【0041】
<フィラー含有樹脂溶液を製造するための混合方法及び装置>
このフィラー含有樹脂溶液を製造するための混合方法及び装置としては特に限定はされないが、前述したように樹脂溶液にフィラーを混合する方法と、樹脂溶液作製に用いるのと同じ溶媒に予めフィラーを混合したフィラー分散液を作製した後に上記樹脂溶液を加える方法が挙げられる。
【0042】
混合装置としては、2軸もしくは3軸式の遊星式混合機(2本もしくは3本のブレード(混合羽根)が自転しながら公転する混合装置)もしくは開放型、加圧型等のニーダー(捏和機)等の高いトルクをかけて混合する装置や、ホモジナイザー、ディスパーなどのより高速回転型の混合機を用いることができる。
【0043】
また、上記フィラー及び樹脂を分散もしくは溶解したペースト状のフィラー含有樹脂溶液を安定化させるために、添加物を加えても良い。この添加物は製造工程(例えば溶媒を蒸発させる乾燥工程等)において、常温等における揮発、分解等により気化して消失するものでも良いし、その添加物もしくはその分解生成物等が電池反応を阻害せず、高温下や高電圧下になったときにおいても安定に存在するものであれば、その電池系に残存していても良い。
【0044】
<フィラー含有樹脂混合物の塗布方法>
上記フィラー含有樹脂混合物の塗布方法としては特に限定されないが、目的の厚み、塗布形態に合った方法が望ましい。塗布方法として例を挙げるとスクリーン印刷法、バーコーター法、ロールコーター法、グラビア印刷法、ドクターブレード法、ダイコーター法等が挙げられる。
【0045】
<電極体の構造>
電極体の構造は負の電極に対して正の電極が対向しており、この両者の間に電解質が存在している構造であればよく、平板状の電極を複数枚重ね合わせた積層型構造、帯状の電極を捲回した巻き型構造、帯状の電極を折り畳みながら重ねた折り畳み型構造、あるいはこれらの複合構造としてもよい。このとき負の電極に対して正の電極の対向面積が少し小さい方が好ましい。この正負の電極間の電解質層の厚みは1(μm)から100(μm)が使用可能で、好ましくは5(μm)から30(μm)である。薄すぎると正負の電極間が近すぎて短絡の原因になるおそれがある。厚すぎると電気抵抗が大きくなり、電池特性を悪化させてしまう。
【0046】
<集電端子>
電極に接続される集電端子は、電池系に安定に存在する導電性の材質であれば特に限定はされないが、正の電極ではアルミニウム、負の電極ではニッケル、銅等の金属やニッケルメッキ銅のようなメッキされた金属で形成されたものを集電体に接合したものでも良いし、集電体から延長した延長部を設け当該延長部には活物質を塗布しないようにしたものでも良い。
【0047】
<電池容器>
本発明における電池容器は特に限定はされないが、ステンレス、アルミニウム等の金属からなる円筒型や角型等の容器、金属と樹脂などフィルムをラミネートしたラミネートフイルムにて形成された袋状や箱型の容器でも良い。
このラミネートフイルムによる容器は熱融着(ヒートシール)によってシールされ、電池内部からの電解液漏出、電池外部からの水分の侵入を防げるものであれば良い。シール部に熱融着性を有する樹脂フィルムが使用できるが、金属を蒸着、メッキ等でコートしたり、アルミ等の金属箔をラミネートしたりして、水分に対するバリア性を向上したものが望ましい。
【0048】
金属箔を用いる場合には、十分な厚さがあれば樹脂フィルムを省略できるが、一般には軽量化のため、数ミクロンから数十ミクロンの厚さのアルミ箔等の金属に樹脂がラミネートされたものが用いられる。内面には熱融着性を付与するためのポリエチレンやポリプロピレンのフィルム、外面には強度向上のためのポリエチレンテレフタレートや延伸ナイロンフィルム等を積層することが望ましい。
【0049】
袋状ケースの形成方法は、各種のものが適用可能である。角形に裁断したフィルムを二つ折りにして3方をヒートシールする方法、円筒型に形成したフィルムの両開口部をヒートシールする方法等がある。容器材料は裁断したままのものを用いる場合もあるが、電極体に対応した凹部をプレス等で加工してから用いることもなされる。ヒートシールした後に余分な容器材料を切断したり、曲げ加工を施したりしてもよい。
【0050】
<電解質>
電解質は液状でもゲル状でも良く、特に限定はされないが、フィラー含有樹脂層に含浸しやすい材料として、液状のものや液状で含浸させた後にゲル化させる材質のものが好ましい。例えばこの電解質には有機低分子化合物として、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート等のエステル系溶媒、γ―ブチロラクトン等の溶媒の単独または混合したものが用いられる。他の添加物が含まれていても良い。電解質塩としては、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等が使用可能である。
【0051】
電解質をゲル状とする場合、ゲル化する方法、材料は、特に限定しないが、ゲルはポリマー成分に電解液が含有されたものであり、電解液含有量が20重量パーセントから98重量パーセントのものが望ましい。電解液含有量が20重量パーセント以下ではゲル自身のイオン導電性が非常に低くなり、電池を形成した場合に電解質層に十分なイオン導電性を付与できない。また、電解液含有量が98重量パーセント以上ではゲルの強度が非常に弱くなりゲルにする効果が小さい。
【0052】
上記電解液を含ませるポリマー成分としては特に限定するものではないが、メタクリル酸、アクリル酸系のモノマーや、アルキレンオキサイド、アクリロニトリル、エチレン、スチレン、ビニルアルコール、ビニルピロリドン等のモノマーを主鎖に含有する重合体、フッ化ビニリデンの単独重合体、共重合体等の樹脂が使用可能である。
【0053】
本発明では特にリチウム二次電池において効果が大きいが、特に限定されるものではなく、例えばリチウム一次電池、マンガン−亜鉛電池、銀−亜鉛電池のような一次電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池、ポリマー電池、カーボン二次電池のような二次電池等のような電池でも良い。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明の具体的に説明する。勿論、これらのものに本発明が限定されるものではない。
以下に説明する実施例及び比較例は、図1に示したリチウム二次電池にについて、製造上の条件をいろいろ変えて製作したものについてのものである。また、実施例1における電池の製造工程を図2に示す。そして、製作された電池についての試験結果を図3に一覧形式で示した。なお、個別に説明していない項目については、図3に記載にしている通りである。例えば、接着剤の粘度はコーンプレート型回転粘度計で、回転数1(rpm)における粘度(mPa・s)を測定した。また、電池容量は、電池の定格容量(電流1C:C=500mA)にて4.2Vまで充電後定電圧充電に移行し、定格電流1Cで放電し端子電圧2.7Vになるまでの放電容量(mAh)を測定した。
【0055】
[実施例1]
図2は、この発明の実施例1である図1に示したリチウム電池の製造工程を示す工程図である。以下、図2を参照しながら説明する。
(正の電極の製造方法)
正の電極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO−日本化学工業株式会社(岐阜県本巣郡稲里三ノ町)製)を90重量%、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社(東京都千代田区)製)を5重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF−呉羽化学工業株式会社(東京都中央区)製)を5重量%に、分散媒であるN−メチルピロリドン(NMP)を所定量添加することにより正の電極活物質ペーストを調製した。
【0056】
次に、上述の正の電極活物質ペーストを、正の電極集電体となる厚さ20(μm)のアルミニウム箔上にドクターブレード法にて所定厚みに塗布し、100(℃)で溶媒を乾燥させた。乾燥後、アルミニウム箔の反対側の面にも同様に塗布を行い、乾燥後の両面塗布シートの厚みは約200(μm)であった。さらにこのシートを所定の温度及び線圧のロールプレス機でプレスすることにより、厚さ約150(μm)の正の電極を得た。これを幅48mm×210mmに切断を行い、長尺方向の端部10mmの活物質層を一辺のみ剥して、箔部を露出させて集電部とした。この正の電極集電部に融着材の付着した0.1(mm)厚みのアルミ板をスポット溶接により接合させた(以上、ステップS11)。
【0057】
(負の電極の製造方法)
メソフェーズカーボンマイクロビーズ(以下、MCMBと略す−大阪ガス株式会社(大阪市中央区)製)90重量%、PVdF10重量%に所定量のNMPを添加することにより作製した負の電極活物質ペーストを、厚さ14(μm)の銅箔からなる負の電極集電体上に、ドクターブレード法にて所定厚みに塗布し、溶媒を乾燥することを両面に施すことにより両面塗布シートを得た。
【0058】
このシートを所定の温度及び線圧のロールプレス機でプレスすることにより、厚さ約140(μm)の負の電極を作製した。これを幅50mm×280mmに切断を行い、長尺方向の端部10mmの活物質層を一辺のみ剥して、箔部を露出させて集電部とした。この負の電極集電部に融着材の付着した0.1(mm)厚みのニッケル板をスポット溶接により接合させた(以上、ステップS12)。
【0059】
(接着剤の製造方法)
接着剤を製造し、この接着剤にて図1に示す正の電極11、セパレータ13及び負の電極12間を接着し、乾燥させて接着性樹脂層14を形成するものである。まず、NMP溶媒に樹脂としてPVdFを加えて、混合機で攪拌し溶解させ、PVdFのNMP溶液を作製した(ステップS13)。このPVdFのNMP溶液に炭酸ガスをバブリングすることにより溶液中に十分に溶解させ、当該溶液を酸性にした(ステップS14)。このときの溶液の温度は20(℃)であった。この溶液にフィラーとして平均粒径約0.01(μm)のアルミナ粉末(デグサジャパン株式会社(東京都新宿区)製)を所定量添加して混合分散させた。
【0060】
アルミナ粉末がよく分散した後にNMPを添加して、フィラー含有樹脂溶液の粘度調整を行い、ペースト状の接着剤を作製した(以上、ステップS15)。このときPVdFとアルミナの重量比は1:1であった。作製後、接着剤の粘度をコーンプレート型回転粘度計で測定を行った。
【0061】
(電極体の製造方法)
セパレータ13としてポリエチレン製微多孔質フイルムを用意し、上記負の電極の両面にドクターブレード法により上記接着剤を塗布し、前記セパレータを負の電極両面に貼り付け、溶媒を60(℃)で乾燥させることにより接着させた(以上、ステップS16)。このセパレータを接着した負の電極の両面に上記接着剤を塗布し、上記正の電極とともに扁平状に巻き込んだ(以上、ステップS17)。これを真空乾燥させることにより、上記接着剤が接着性樹脂層となった楕円状巻き電極体を得た(ステップS18)。
【0062】
(電池の製造方法)
前記電極体をアルミラミネートシートで封筒状に作成した外装袋に入れて、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒に6フッ化りん酸リチウム(LiPF)を1(mol/dm)の濃度で溶解した電解液を所定量注入し、真空含浸した後に熱融着により減圧封口して電池とした。
【0063】
(容量試験)
作製した電池の室温での充放電試験を実施した。500mA(=1CmA)で4.2(V)までCC/CV充電(定電流充電後・定電圧充電に移行)した後、500mA(1CmA)の電流で2.7Vまで放電した時の放電容量(mAh)を測定した。
【0064】
[比較例1]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングせずに作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0065】
[実施例2]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングするときに溶液の温度を5(℃)に設定して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0066】
[実施例3]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングする代わりに、有機酸としてマレイン酸を最終溶液に対して0.2%添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0067】
[実施例4]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングする代わりに、有機酸としてマレイン酸を最終溶液に対して0.05%添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0068】
[実施例5]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングする代わりに、有機酸としてマレイン酸を最終溶液に対して1%添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0069】
[実施例6]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングする代わりに、有機酸として酢酸を最終溶液に対して0.2%添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0070】
[実施例7]
接着剤の製造方法において、PVdFのNMP溶液に二酸化炭素ガスをバブリングする代わりに、有機酸としてアクリル酸を最終溶液に対して0.2%添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0071】
[実施例8]
接着剤の製造方法において、フィラーの表面処理として乾燥空気中で400(℃)1時間以上熱処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行わずにPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0072】
[実施例9]
接着剤の製造方法において、乾燥空気中で400(℃)1時間以上熱処理を行った平均粒径0.01(μm)のアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0073】
[実施例10]
接着剤の製造方法において、乾燥空気中で100(℃)1時間以上熱処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0074】
[実施例11]
接着剤の製造方法において、乾燥空気中で900(℃)1時間以上熱処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0075】
[実施例12]
接着剤の製造方法において、乾燥窒素中で400(℃)1時間以上熱処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0076】
[実施例13]
接着剤の製造方法において、紫外線照射処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0077】
[実施例14]
接着剤の製造方法において、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理を行ったアルミナ粉末を用い、二酸化炭素のバブリングを行ったPVdF溶液に添加して作製したほかは実施例1と同様に行った。
【0078】
[実施例15]
接着剤の製造方法において、樹脂としてポリイミドの20%NMP溶液を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のポリイミドとアルミナの重量比は1:2であった。
【0079】
[実施例16]
接着剤の製造方法において、樹脂としてポリアミック酸の18%NMP溶液を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のポリアミック酸とアルミナの重量比は2:3であった。
【0080】
[実施例17]
接着剤の製造方法において、樹脂としてSBRゴムの8%NMP分散液を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のSBRゴムとアルミナの重量比は1:1であった。
【0081】
[実施例18]
接着剤の製造方法において、樹脂としてアンモニウム塩CMCの8%イソプロピルアルコール(IPA)溶液を使用し、粘度調整にはIPA溶媒を用いたほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のCMCとアルミナの重量比は1:2であった。
【0082】
[実施例19]
接着剤の製造方法において、樹脂としてPVdFとPANの8:2重量比の混合NMP溶液を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとPANとアルミナの重量比は1:1:2であった。
【0083】
[実施例20]
接着剤の製造方法において、樹脂としてPVdFとポリイミドの8:2重量比の混合NMP溶液を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとポリイミドとアルミナの重量比は1:1:2であった。
【0084】
[実施例21]
接着剤の製造方法において、樹脂としてPVdFの15%DMF溶液を使用し、粘度調整にはDMF溶媒を用いたほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとアルミナの重量比は1:1であった。
【0085】
[実施例22]
接着剤の製造方法において、フィラーとして平均1次粒径約20(nm)のチタニア粉末(アエロジル(東京都港区)製)を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとチタニアの重量比は1:1であった。
【0086】
[実施例23]
接着剤の製造方法において、フィラーとしてジルコニア粉末を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとチタニアの重量比は1:1であった。
【0087】
[実施例24]
接着剤の製造方法において、フィラーとして平均1次粒径約16(nm)のシリカ粉末(アエロジル(同上)製)を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとチタニアの重量比は1:1であった。
【0088】
[実施例25]
接着剤の製造方法において、接着剤のPVdFとアルミナの重量比を2:1とPVdF樹脂の比率を増加させたほかは実施例9と同様に行った。
【0089】
[実施例26]
接着剤の製造方法において、接着剤のPVdFとアルミナの重量比を1:5とアルミナフィラーの比率を増加させたほかは実施例9と同様に行った。
【0090】
[実施例27]
接着剤の製造方法において、フィラーとして平均1次粒径約30(nm)のアルミナ粉末(シーアイ化成株式会社(東京都中央区)製)を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとアルミナの重量比は1:2であった。
【0091】
[実施例28]
接着剤の製造方法において、フィラーとして平均1次粒径約0.3(μm)のアルミナ粉末(住友化学工業株式会社(大阪市中央区)製)を使用したほかは実施例9と同様に行った。このとき接着剤のPVdFとアルミナの重量比は1:5であった。
【0092】
以上の結果をまとめたのが図1である。比較例1の接着剤は粘度が30000mPa・sと非常に高くなり、液はゲル化していたので、ペーストとして均一に塗布できず、層の分布が生じてしまったので、電池内反応分布が発生してしまい、電池特性も悪化した。しかし、その他の実施例の接着剤は粘度の差は多少あるが、ペーストとして均一に塗布できたので、電池特性も良好であった。
【0093】
[実施例29]
正の電極および負の電極の製造方法は実施例1と同様に行った。実施例1で作製した接着剤ペーストを負の電極の両面にバーコーター法により直接塗布した後、60(℃)の送風乾燥機で乾燥させた。さらに上記ペースト状の接着剤を正の電極の両面にバーコーター法により直接塗布した後、上記接着性樹脂層付き負の電極とともに扁平状に巻き込んだ。これを真空乾燥させることにより楕円状巻き電極体を得た。電池化および試験は実施例1と同様に行った。
この接着性樹脂層のみで電極間を構成した電池はペーストが均一に塗布できたので短絡もなく、電池容量試験も500(mAh)と良好な結果が得られた。
【0094】
[比較例2]
接着剤として比較例1で作製したペースト状の接着剤を使用したほかは実施例29と同様に電池の製造および評価を行った。
この電池はペーストの接着剤がゲル化していたので、均一に塗布できず、正負の電極間で短絡をしてしまい、電池試験を行うことができなかった。
【0095】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、樹脂及びフィラーを含み細孔を有する多孔質に形成され細孔に電解質を保持するものであって正及び負の電極間に設けられたフィラー含有樹脂層を備えフィラー含有樹脂層を樹脂とフィラーと気化可能成分とを含むフィラー含有樹脂溶液中の気化可能成分を気化させることにより形成する電池の製造方法において、酸性のフィラー含有樹脂溶液を作製するフィラー含有樹脂溶液作製工程及び酸性のフィラー含有樹脂溶液中の気化可能成分を気化させる気化工程を有することを特徴とするものであるので、フィラー含有樹脂溶液を酸性にするとフィラーが樹脂溶液に均一に分散しやすくなるため、均質なフィラー含有樹脂溶液を作製可能であり、またこの均質なフィラー含有樹脂溶液を乾燥させることにより均質なフィラー含有樹脂層を容易に形成でき、電池製造の作業性が向上する。また、フィラー含有樹脂層が均一になるので、電池特性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明におけるリチウム二次電池の構成の一例を示す構成図である。
【図2】この発明の実施例1におけるリチウム二次電池の製造工程を示す工程図である。
【図3】実施例の試験結果の一覧を示す図である。
【符号の説明】
11,12 正及び負の電極、13 セパレータ、14 接着性樹脂層。

Claims (12)

  1. 樹脂及びフィラーを含み細孔を有する多孔質に形成され上記細孔に電解質を保持するものであって正及び負の電極間に設けられたフィラー含有樹脂層を備え上記フィラー含有樹脂層を上記樹脂と上記フィラーと気化可能成分とを含むフィラー含有樹脂溶液中の上記気化可能成分を気化させることにより形成する電池の製造方法において、酸性のフィラー含有樹脂溶液を作製するフィラー含有樹脂溶液作製工程及び上記酸性のフィラー含有樹脂溶液中の上記気化可能成分を気化させる気化工程を有することを特徴とする電池の製造方法。
  2. 上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は、酸を添加する工程を有するものであることを特徴とする請求項1記載の電池の製造方法。
  3. 上記酸が有機酸であることを特徴とする請求項2記載の電池の製造方法。
  4. 上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は、上記フィラー含有樹脂溶液の作製中に上記樹脂を溶解させた樹脂溶液に炭酸ガスを吸収させて炭酸ガス酸性にする工程を有するものであることを特徴とする請求項1記載の電池の製造方法。
  5. 上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は、上記樹脂溶液の温度を20(℃)以下に冷却して上記フィラーを混合する工程を有するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  6. 上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は、上記フィラーに表面処理を施す表面処理工程を有するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  7. 上記表面処理工程は、上記フィラーを100(℃)以上に加熱する熱処理を行うものであることを特徴とする請求項6記載の電池の製造方法。
  8. 上記フィラーが、セラミックスであることを特徴とする請求項1ないし第7項のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  9. 上記セラミックスが、アルミナ、チタニア又はジルコニアであることを特徴とする請求項8に記載の電池の製造方法。
  10. 上記フィラー含有樹脂溶液の上記樹脂は、ポリフッ化ビニリデン又はポリフッ化ビニリデンを含む混合物であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  11. 上記電池は上記正及び負の電極の間に設けられ上記正及び負の電極間の電子絶縁性及びイオン伝導性を確保するセパレータを有するものであり、上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は接着性を有するフィラー含有樹脂溶液を作製するものであり、上記フィラー含有樹脂溶液作製工程の後に上記フィラー含有樹脂溶液にて上記正の電極と上記セパレータと上記負の電極とを接着する電極セパレータ間接着工程を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  12. 上記フィラー含有樹脂溶液作製工程は接着性を有するとともに上記気化可能成分を気化させた後に電子伝導に対する絶縁性を有するようにされたフィラー含有樹脂溶液を作製するものであり、上記フィラー含有樹脂溶液作製工程の後に上記フィラー含有樹脂溶液にて上記正及び負の電極間を接着する電極間接着工程を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
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