JP2004270744A - 車両用の油圧緩衝器 - Google Patents

車両用の油圧緩衝器 Download PDF

Info

Publication number
JP2004270744A
JP2004270744A JP2003059222A JP2003059222A JP2004270744A JP 2004270744 A JP2004270744 A JP 2004270744A JP 2003059222 A JP2003059222 A JP 2003059222A JP 2003059222 A JP2003059222 A JP 2003059222A JP 2004270744 A JP2004270744 A JP 2004270744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston rod
base end
mounting member
cylinder
inner tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003059222A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004270744A5 (ja
Inventor
Takao Tomonaga
隆男 友永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Corp filed Critical Showa Corp
Priority to JP2003059222A priority Critical patent/JP2004270744A/ja
Publication of JP2004270744A publication Critical patent/JP2004270744A/ja
Publication of JP2004270744A5 publication Critical patent/JP2004270744A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

【課題】ダンパユニットを内装した車両用の油圧緩衝器において、車輪側チューブに対するダンパユニットの着脱を容易にすること。
【解決手段】車両用の油圧緩衝器(フロントフォーク20)において、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)に横方向に貫通する取付孔142を設け、インナチューブ202の底部に、ダンパシリンダ205の基端部を収容し、該ダンパシリンダ205の基端部のインナチューブ202の底部に対する位置決めをなす凹部131を形成し、インナチューブ202の底部に、横方向から外部操作可能な取付部材150を液密に設け、該取付部材150をダンパシリンダ205の基端部に設けた取付孔142に着脱可能に挿着したもの。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側チューブと車輪側チューブの内部にダンパユニットを内蔵した二輪車等のフロントフォークに関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、下記の記載がある。
キャップ9を回動してピストンロッド7からはずし、次にキャップ9をアウタチューブ1から取り外す。この状態で内部部品たる、例えば、スプリングガイド12、懸架スプリング14等を上方に抜き出す。
【0003】
次いで、開口したアウタチューブ1の上方から、長い、例えば、円筒状の工具をインナチューブ2とダンパシリンダ5との間に挿入し、この工具の下端に設けた引掛け部材を工具係合部32に係合させ、工具を回動する。
【0004】
このため、工具と一体となってダンパ3全体が抜け方向に回転し、バルブボディ30がリングナット33から外れるため、そのままダンパ3全体を上方に抜き出す。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−303518([0029]、[0030]、[0031])
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、
▲1▼キャップ9をピストンロッド7から外す必要があること、
▲2▼長い工具をアウタチューブ1の上端開口からインナチューブ2とダンパシリンダ5の間に挿入し、この工具をインナチューブ2の底部の工具係合部32に遠隔から係合、回動操作させる必要があること、
等からダンパ3の交換或いは修理のために多くの時間が必要になる。
【0007】
本発明の課題は、ダンパユニットを内装した車両用の油圧緩衝器において、車輪側チューブに対するダンパユニットの着脱を容易にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車体側チューブと車輪側チューブを摺動自在に嵌合し、車体側チューブと車輪側チューブ内に、ダンパシリンダと、該ダンパシリンダ内を、ピストンを介して摺動するピストンロッドを備えたダンパユニットを内装し、該ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部を車輪側チューブの底部に着脱可能に設けた車両用の油圧緩衝器において、前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に横方向に貫通する取付孔を設け、前記車輪側チューブの底部に、前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部を収容し、該ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部の該車輪側チューブの底部に対する位置決めをなす凹部を形成し、前記車輪側チューブの底部に、横方向から外部操作可能な取付部材を液密に設け、該取付部材を前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に設けた取付孔に着脱可能に挿着したものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記車輪側チューブの底部に前記取付部材を横方向から挿入して支持可能にする横孔を設け、該横孔を前記凹部の両側に渡るように延在し、該取付部材が該凹部に収容された前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に設けた取付孔を貫通して該凹部の両側の該横孔に支持されるものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記取付部材を、前記車輪側チューブに抜け止めした状態で設けるようにしたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記車輪側チューブの底部に設けた横孔の内周に抜け止めカラーを固定し、前記取付部材の中間部に設けた大径部を該抜け止めカラーに当接させて抜け止め可能にするようにしたものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に、弾性部材又は球面状ベアリングを介して前記取付孔を備える円環状のブッシュを設け、該ブッシュの取付孔に前記取付部材を挿着するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1はフロントフォーク装置を示す全体断面図、図2は左右一方のフロントフォークを示す断面図、図3は図2の下部拡大図、図4は図3の要部拡大図、図5は底部メタルを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図6は基端連結部材を示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図7は図2の中間部拡大図、図8はシリンダの圧縮進み状態を示す断面図、図9は左右他方のフロントフォークを示す断面図、図10は図9の下部拡大図、図11は図9の中間部拡大図、図12は図9の上部拡大図である。
【0014】
車両のフロントフォーク装置1は、図1に示す如く、自動二輪車、自転車等の車両の左右両側に設けられる左右のフロントフォーク10、20からなる。フロントフォーク装置1は、そのフロントフォーク10、20の車軸ブラケット108、207に、前輪の共通の車軸の両端部が取付けられる。
【0015】
左右いずれか一方のフロントフォーク10は図2に示す如く構成され、左右いずれか他方のフロントフォーク10は図9に示す如く構成される。フロントフォーク10装置1は、一方のフロントフォーク10に車両が路面から受ける衝撃力を緩衝する懸架スプリング11A、11Bを内蔵し、他方のフロントフォーク10に懸架スプリング11A、11Bの伸縮振動を制振するダンパユニット21を内蔵する。フロントフォーク装置1は、懸架スプリング11A、11Bの設置とダンパユニット21の設置をフロントフォーク10とフロントフォーク20のそれぞれに分担させ、コスト低減を図るものである。
【0016】
(フロントフォーク10)(図1〜図8)
フロントフォーク10は、図1、図2に示す如く、車体側に支持されるアウタチューブ101(車体側チューブ)に、車軸に結合されるインナチューブ102(車輪側チューブ)に摺動自在に嵌合し、両チューブ101、102の間に懸架スプリング11A、11Bを後述する如くに介装している。
【0017】
尚、アウタチューブ101の下端内周にはインナチューブ102の外周に摺接するブッシュ101Aが、インナチューブ102の上端外周にはアウタチューブ101の内周に摺接するブッシュ102Aが設けられる。アウタチューブ101の下端内周には、インナチューブ102の外周に摺接する、オイルシール(シール部材)103A、ダストシール103Bも設けられる。
【0018】
フロントフォーク10は、アウタチューブ101に取付けたシリンダ104と、インナチューブ102に取付けたピストンロッド105を有する。このとき、アウタチューブ101の上端開口にはキャップ106が螺着され、キャップ106に回転自在に設けられるばねアジャスタ107にシリンダ104が吊下げ支持されている。また、インナチューブ102の下端外周には車軸ブラケット108のが螺着孔が螺着され、車軸ブラケット108に後述する如くに設けられるロッド取付機構部109により、ピストンロッド105がインナチューブ102の底部に着脱可能に取付けられている。
【0019】
フロントフォーク10において、ピストンロッド105はシリンダ104内にピストン111を介して摺動自在に挿入され、シリンダ104内に、ピストン111にて区画した上下の油室112A、112Bを形成する。また、フロントフォーク10は、シリンダ104とピストンロッド105の間で、最伸長時の伸び切りストロークを規制する伸び切り規制装置を備える。伸び切り規制装置は、シリンダ104の下端開口部に螺着したロッドガイド113と、ピストンロッド105のシリンダ104への挿入端に設けた上述のピストン111とからなり、本実施形態では、ピストン111とロッドガイド113の間に伸び切り端規制スプリング114を介装している。尚、ピストンロッド105の中間部には、最圧縮時のシリンダ104のロッドガイド113が弾発的に衝合する圧縮端規制ラバー129が固定されている。
【0020】
フロントフォーク10は、図7に示す如く、シリンダ104の外周に外側油室115を設けるとともに、外側油室115の上部に気体室116を設けている。そして、シリンダ104の外周とインナチューブ102との間の外側油室115を上下に区画する隔壁部材117をインナチューブ102に設けてある。隔壁部材117は、上下の外側油室115A、115Bを連通するとともに、減衰力を発生可能にする減衰力発生手段120を備える。
【0021】
尚、フロントフォーク10にあっては、ピストンロッド105が中空状をなし、ピストンロッド105のシリンダ104への挿入端に設けたピストン111の中心孔111Aをシリンダ104の上部油室112Aに開口し、ピストンロッド105の下端側に設けた側孔105Aを下部外側油室115Aに開口している。
【0022】
本実施形態では、隔壁部材117が、懸架スプリング11Aの下端部を支持するばね受部118と、ばね受部118の下部に連設してインナチューブ102の底部に支持される筒状部119を備えたスプリングカラーからなる。そして、減衰力発生手段120が、ばね受部118とシリンダ104の外周との間に形成した隙間121からなる。尚、隔壁部材117は、ばね受部118の外周の複数箇所に上下貫通の溝状流路122を備え、筒状部119の周方向複数箇所に内外貫通の孔状流路123を備える。
【0023】
フロントフォーク10は、シリンダ104の中間部に内外貫通のポート124を備える。シリンダ104のポート124は、フロントフォーク10の一定以上の圧縮ストローク(図8)で、隔壁部材117のばね受部118(減衰力発生手段120)を通過して下部外側油室115Bに進入し、下部外側油室115Bをシリンダ104内の下部油室112Bに連通する。
【0024】
本実施形態では、隔壁部材117のばね受部118とアウタチューブ102の側に設けたスプリングカラー125との間に第1の懸架スプリング11Aを配設し、シリンダ104の下端外周に設けたばね受部126とインナチューブ102の側(ピストンロッド105の基端部)に設けたばね受部127との間に第2の懸架スプリング11Bを配設している。そして、ばねアジャスタ107に螺着され、キャップ106の内周に設けた直線動ガイドにガイドされて上下動するアジャスタスリーブ128により、懸架スプリング11Aのためのスプリングカラー125をバックアップ支持し、懸架スプリング11Aのばね荷重を調整可能にする。
【0025】
フロントフォーク10の圧縮時には、シリンダ104が隔壁部材117の下部外側油室115Bに進入するに従い、外側油室115の油がポート124からシリンダ104の下部油室112Bに補給される。また、下部外側油室115Bの油が隔壁部材117のばね受部118が形成する減衰力発生手段120(隙間121、溝状流路122)を通って上部外側油室115Aに流れ、その過程で隙間121、溝状流路122の通路抵抗に起因する圧側減衰力を生ずる。
【0026】
フロントフォーク10の伸長時には、シリンダ104が隔壁部材117の下部外側油室115Bから退出するに従い、シリンダ104の下部油室112Bの油がシリンダ104から外側油室115に排出される。また、上部外側油室115Aの油が隔壁部材117のばね受部118が形成する隙間121、溝状流路122を通って下部外側油室115Bに流れる。
【0027】
従って、フロントフォーク10にあっては、シリンダ104にポート124を設け、隔壁部材117に減衰力発生手段120を設けたから、以下の作用効果がある。
【0028】
▲1▼左右一方のフロントフォーク10に、シリンダ104とピストンロッド105からなる伸び切り規制装置を設け、インナチューブ102に、シリンダ104外周とインナチューブ102との間の外側油室115を上下に区画する隔壁部材117を設け、この隔壁部材117に減衰力発生手段120を設け、シリンダ104に、一定圧縮した際に下部外側油室115B内に進入し、下部外側油室115Bをシリンダ104内の上部油室112Aに連通するポート124を設けた。
【0029】
これにより、隔壁部材117を車輪チューブに固定し、伸び切り規制装置のシリンダ104にポート124を設けるだけの簡単な構成により、下部▲2▼〜▲4▼の如くに、圧縮位置に依存した減衰力を発生することができる。そして、この位置依存減衰力発生装置は、ダンパユニット21を設けない側のフロントフォーク10に設けるので、ダンパユニット21を設けた側のフロントフォーク20の構成が複雑にならない。
【0030】
▲2▼フロントフォーク10の圧縮の開始により、アウタチューブ101に取付けたシリンダ104が、インナチューブ102に設けた隔壁部材117の下部外側油室112B内に進入すると、シリンダ104の外径×ストロークに相当する分の作動油が、隔壁部材117に設けた減衰力発生手段120を介して上部外側油室115Aに流れ、減衰力発生手段120にて圧縮時の減衰力を発生する。尚、この圧縮時に、シリンダ104内の下部油室の容積は、拡大するので、上部外側油室115Aの作動油がシリンダ104内の下部油室に流入する。
【0031】
▲3▼フロントフォーク10の圧縮が上述▲2▼より進み、シリンダ104に設けたポート124が、隔壁部材117の下部外側油室112B内に進入すると、下部外側油室112Bの作動油は、ポート124から、拡大するシリンダ104内の下部油室に流入するので、シリンダ104の板厚×ストロークに相当する分の作動油が、隔壁部材117の減衰力発生手段120を通って上部外側油室115Aに流れ、減衰力発生手段120を通る際に圧側減衰力を発生する。従って、ポート124が隔壁部材117の下部外側油室112B内に侵入した後は、減衰力発生手段120を通る作動油の流量が小さくなり、発生する減衰力も小さくなる。
【0032】
また、シリンダ104受圧面積もシリンダ104の板厚だけとなるので、減衰力が大きく下がる。
【0033】
▲4▼従って、乗車1G近辺の小さな圧縮ストローク域では、上述▲1▼の大きい圧側減衰力が得られ、それ以上のストローク域では、上述▲2▼の小さな圧側減衰力となる。(位置依存減衰力)。ロードレース用のフロントフォーク10に要求される運動性能の向上に寄与することができる。
【0034】
▲5▼隔壁部材117が、ばね受部118と筒状部119を備えたスプリングカラーからなり、減衰力発生手段120がシリンダ104とばね受部の間に形成した隙間121からなる。
【0035】
従って、スプリングカラーを隔壁部材117に共用したので、隔壁部材117の構成が簡素になる。また、減衰力発生手段120をシリンダ104との間に形成される隙間121にて構成したので、構成が簡素になる。
【0036】
▲6▼スプリングのばね定数kは、スプリング材料の横弾性係数をG、線径をd、有効巻数をn、コイル径をDとするとき、
k=Gd/8nD
で表わされる。
【0037】
従って、懸架スプリング11A、11Bを2つに分割することにより、線径を小さくすることができ、懸架スプリング11A、11Bを配設した側のフロントフォーク10における、シリンダ104の外周とインナチューブ102の間の狭い空間に懸架スプリング11A、11Bを配設することができ、フロントフォーク10のコンパクトを図ることができる。
【0038】
次に、フロントフォーク10は前述のロッド取付機構部109を以下の如くに構成している。
【0039】
フロントフォーク10は、図3、図4に示す如く、車軸ブラケット108とともにインナチューブ102の底部を構成する円形カップ状の底部メタル130(図5)を、該車軸ブラケット108に設けた嵌着孔(インナチューブ102のための螺着孔と同軸をなす孔)に液密に嵌着するとともに、該車軸ブラケット108に螺着されるインナチューブ102の下端面により該車軸ブラケット108の段差部との間にこの底部メタル130を挟み込み固定し、ピストンロッド105の基端部に螺着した基端連結部材140(図6)を、底部メタル130に設けた凹部131に嵌合する。底部メタル130の凹部131は、基端連結部材140の連結部141を収容し、インナチューブ102の底部に対する連結部141の位置決めをなす。連結部141は、インナチューブ102の上下の軸方向及び前後左右の軸直角方向において、該インナチューブ102の底部に対し位置決めされる。このとき、底部メタル130の凹部131の中心軸及び基端連結部材140の連結部141の中心軸は、底部メタル130の中心軸上、及び該底部メタル130が組付けられたインナチューブ102、車軸ブラケット108の嵌合孔の中心軸上に位置する。
【0040】
フロントフォーク10は、インナチューブ102の底部を構成する車軸ブラケット108及び底部メタル130に横孔108A、132A、132Bを設け、横方向の外方から外部操作可能な取付部材150をこの横孔108A、132A、132Bに外部から液密に挿通する。取付部材150は、操作部151を備えるとともに、先端側の挿入軸部152を横方向から底部メタル130の横孔132A、基端連結部材140の連結部141の横方向に貫通するように設けた取付孔142を経て、底部メタル130の横孔132Bに挿通するとともに、中間部の大径ねじ部153を底部メタル130に設けたねじ部133に着脱可能に螺合する。即ち、底部メタル130に設けられる横孔132A、132Bは、該底部メタル130の凹部131の両側に渡るように同軸上に延在し、取付部材150は凹部131に収容された基端連結部材140の連結部141に設けた取付孔142を貫通して該凹部131の両側の横孔132A、132Bに支持される。
【0041】
基端連結部材140の連結部141には球面状ベアリング143(ゴムカラー等の弾性部材でも可)を介して、前述の取付孔142を備える円環状のブッシュ144が設けられ、取付部材150の挿入軸部152がブッシュ144の取付孔142に挿着される。ブッシュ144は、ベアリング143の球状内面に摺接する球状外面を備える。ブッシュ144の外幅は底部メタル130の凹部131の内幅に隙間なく、又は微小隙間を介して嵌合される。
【0042】
取付部材150は、車軸ブラケット108及び底部メタル130に抜け止め状態で設けられ、挿入軸部152を底部メタル130の横孔132Aに設けてある液密シール部材134に常に封着せしめる。本実施形態では、車軸ブラケット108の横孔108Aの内周に抜け止めカラー160を螺着して固定し、取付部材150の大径ねじ部153の端面を抜け止めカラー160のストッパ部161に当接させて抜け止め可能にする。車軸ブラケット108、底部メタル130及び抜け止めカラー160は、底部メタル130のねじ部133と、抜け止めカラー160のストッパ部161との間に、取付部材150の大径ねじ部153を移動自在にする環状スペース162を形成する。尚、取付部材150の操作部151には、ワイヤ連結孔等が設けられ、取付部材150をワイヤ等にて車軸ブラケット108等に連結可能にする。
【0043】
フロントフォーク10にあっては、アウタチューブ101及びインナチューブ102から懸架スプリング11A、11B、シリンダ104、ピストンロッド105等の内装体を以下の如くに取外しできる。
【0044】
(1)インナチューブ102に螺着してある車軸ブラケット108の外部に露出している取付部材150を操作し、ピストンロッド105の基端部に螺着してある基端連結部材140の連結部141の取付孔142から取付部材150の挿入軸部152を引き抜き、基端連結部材140の連結部141から取付部材150を取外す。尚、取付部材150は、基端連結部材140から取外されても、抜け止めカラー160の存在により、底部メタル130の横孔132Aから抜け止めされ、インナチューブ102の底部を封止し続ける。
【0045】
(2)キャップ106とアウタチューブ101の上端開口との螺着を解く。これにより、キャップ106をアウタチュー101から取外せば、キャップ106に吊下げ状態で組付けられている懸架スプリング11A、11B、シリンダ104、ピストンロッド105等の内装体をアウタチューブ101、インナチューブ102から一括して取出し可能になる。
【0046】
従って、フロントフォーク10によればロッド取付機構部109を備えたから、以下の作用効果がある。
【0047】
▲1▼インナチューブ102の外部に露出している取付部材150を操作して、ピストンロッド105の基端部(基端連結部材140)から取外す。これにより、キャップ106をシリンダ104の側から取り外す必要がなく、ピストンロッド105のインナチューブ102に対する結合を直ちに解除し、シリンダ104及びピストンロッド105をアウタチューブ101及びインナチューブ102から引抜きできる。従って、フロントフォーク10をレース等に使用する場合に、懸架スプリング11A、11B、シリンダ104及びピストンロッド105等の迅速な交換が可能になる。また、懸架スプリング11A、11B、シリンダ104及びピストンロッド105等の取外しに、アウタチューブ101とインナチューブ102の内部に挿入して操作する必要のある工具等を使用しないから、交換作業は迅速、容易になる。
【0048】
▲2▼インナチューブ102の底部に設けた凹部131により、ピストンロッド105の基端部(連結部141)を該底部に対して位置決めする。従って、ピストンロッド105の基端部(連結部141)に設けた取付孔142を、インナチューブ102の底部に対して位置決めできる。これにより、インナチューブ102の底部に設けた横孔132A、132Bに対し、ピストンロッド105の基端部(連結部141)の取付孔142を簡易かつ確実に整合でき、横孔132に挿入される取付部材150をピストンロッド105の基端部(連結部141)の取付孔142に容易に取付けできる。
【0049】
▲3▼取付部材150が、ピストンロッド105の基端部(連結部141)に挿通された状態で、インナチューブ102の底部に設けた両側の横孔132A、132Bに両持ち支持されるから、取付部材150の耐荷重性を増強できる。
【0050】
▲4▼取付部材150をインナチューブ102に抜け止め状態で設けたから、取付部材150を外部操作してピストンロッド105の基端部(連結部141)から取外したときにも、取付部材150を確実にインナチューブ102の底部から抜け止めし、インナチューブ102の底部との液密を維持し、インナチューブ102の底部からの油洩れを生じない。また、取付部材150を外部操作したときに、取付部材150の脱落を生ずることがなく、迅速を必要とする懸架スプリング11A、11B、シリンダ104及びピストンロッド105等の交換作業においても取付部材150を見失うおそれがない。
【0051】
▲5▼取付部材150に設けた大径ねじ部153の端面を、インナチューブ102に設けた抜け止めカラー160に当接することにより、上述▲4▼の取付部材150の抜け止めを簡易に実現できる。
【0052】
▲6▼ピストンロッド105の基端部(連結部141)に、球面状ベアリング143(又は弾性部材)を介して円盤状のブッシュ144を設け、該ブッシュ144が備える取付孔142に取付部材150を挿着した。従って、ピストンロッド105の基端部(連結部141)がインナチューブ102の底部に対し前後左右に自由に傾動できる。よって、フロントフォーク10の車軸が前後に揺動、又はコーナリング時に左右に揺動したとき、シリンダ104とピストンロッド105の間のサイドフォースを低減できる。
【0053】
(フロントフォーク20)(図9〜図12)
フロントフォーク20は、図1、図9に示す如く、車体側に支持されるアウタチューブ201(車体側チューブ)に、車軸に支持されるインナチューブ202(車輪側チューブ)を摺動自在に嵌合し、同チューブ201、202の内部にダンパユニット21を正立にして内装している。即ち、ダンパユニット21は、後に詳述する如く、ダンパシリンダ205とピストンロッド206を有して構成される。ダンパシリンダ205の基端部にはボトムピース205Aが液密に封着される。インナチューブ202の下端外周には車軸ブラケット207の螺着孔が螺着され、車軸ブラケット207に後述する如くに設けられるシリンダ取付機構部208により、ダンパシリンダ205がインナチューブ202の底部に着脱可能に取付けられている。また、アウタチューブ201の上端開口にはキャップ209が螺着され、キャップ209にピストンロッド206が吊下げ支持される。
【0054】
尚、アウタチューブ201の下端内周にはインナチューブ202の外周に摺接するブッシュ201Aが、インナチューブ202の上端外周にはアウタチューブ201の内周に摺接するブッシュ202Aが設けられる。アウタチューブ201の下端内周には、インナチューブ202の外周に摺接する、オイルシール(シール部材)203A、ダストシール203Bも設けられる。
【0055】
フロントフォーク20は、アウタチューブ201とインナチューブ202の内部で、ダンパユニット21の外周に、油室211と気体室212からなる油溜室213を設け、油室211と気体室212とは自由界面を介して接触し、油溜室213に閉じ込めたエアが気体ばねを構成する。フロントフォーク装置1は、前述したフロントフォーク10における懸架スプリング11A、11B、及び気体室116の気体ばねと、フロントフォーク20における気体室212の気体ばねが、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0056】
ダンパユニット21は、フロントフォーク20の減衰力発生装置を構成する、ピストンバルブ装置220と、ベースバルブ装置230とを有する。フロントフォーク装置1は、フロントフォーク20のピストンバルブ装置220とベースバルブ装置230が発生する減衰力、及び前述したフロントフォーク10の減衰力発生手段120が発生する減衰力により、フロントフォーク10の懸架スプリング11A、11Bと、フロントフォーク10、20の気体ばねによる衝撃力の吸収に伴なう、フロントフォーク10のアウタチューブ101、インナチューブ102、フロントフォーク20のアウタチューブ201、インナチューブ202の伸縮振動を抑制する。
【0057】
(ピストンバルブ装置220)(図11)
ピストンバルブ装置220は、図11に示す如く、キャップ209に吊下げ支持される複数の中空筒状体の連結体であるピストンロッド206の先端部にメインピストン221を設けている。メインピストン221は、ダンパシリンダ205の内部をピストンロッド206が収容されないピストン側油室222Aと、ピストンロッド206が収容されるロッド側油室222Bとに区画し、ダンパシリンダ205の内部を摺動する。
【0058】
メインピストン221は、ピストン側油室220Aとロッド側油室220Bをつなぐ伸側流路223に伸側板バルブ223Aを設け、ピストン側油室222Aとロッド側油室222Bをつなぐ圧側流路224に圧側板バルブ224Aを設け、ピストン側油室222Aとロッド側油室222Bをつなぐバイパス流路225に伸側サブ板バルブ225Aを設けてある。伸側板バルブ223Aは伸長時の減衰力を発生し、圧側板バルブ224Bは圧縮時の減衰力を発生する。バイパス流路225には絞り調整弁226が設けられる。絞り調整弁226は、キャップ209に配設されている低速伸側アジャスタ227の操作により、アジャスタロッド228を介して進退され、低速伸長時の減衰力を調整可能にする。
【0059】
(ベースバルブ装置230)(図12)
ベースバルブ装置230は、図12に示す如く、アウタチューブ201の上端開口に螺着されているキャップ209に回転可能に支持されている支持ロッド231の下端側にガイドパイプ232を固定し、ガイドパイプ232の先端部にサブピストン233を設けている。サブピストン233は、ピストンロッド206を構成する1つの中空筒状体206Aの内周部に液密に固定配置され、ピストンロッド206の中空部を介して連通している前述のピストン側油室220Aに対し、ベースバルブ室234の油室234Aを区画形成する。
【0060】
サブピストン233は、ピストン側油室222Aと油室234Aをつなぐ圧側流路235に圧側板バルブ235Aを設け、ピストン側油室222Aと油室234Aをつなぐ伸側流路236に伸側板バルブ236Aを設け、ピストン側油室222Aと油室234Aをつなぐバイパス流路237に圧側サブ板バルブ237Aを設けている。圧側板バルブ235Aは圧縮時の減衰力を発生し、伸側板バルブ236Aは伸長時の減衰力を発生する。バイパス流路237には絞り調整弁238が設けられる。絞り調整弁238は、キャップ209に配設される低速圧側アジャスタ239の操作により、アジャスタロッド240を介して進退され、低速圧縮時の減衰力を調整可能にする。
【0061】
ベースバルブ装置230は、中空筒状体206Aとガイドパイプ232に沿って液密に摺動するフリーピストン241を備える。フリーピストン241は、ベースバルブ室234の油室234Aと、キャップ209の側の体積補償用気体室234Bとを区画する。尚、スプリング242が、フロントフォーク20の最大伸長時にもばね荷重を有するように、フリーピストン241と、支持ロッド231に螺着されてキャップ209の内周に設けた直線動ガイドにガイドされて上下動するばね受け243との間に介装される。スプリング242は、フリーピストン241によりダンパシリンダ205内のピストン側油室222Aを加圧し、ピストン側油室222Aにおけるキャビテーションの発生を防止し、減衰力発生の遅れを回避する。
【0062】
従って、フロントフォーク20の伸長時には、ピストンバルブ装置220の絞り調整弁226、伸側板バルブ223Aにおいて伸側減衰力を生じ、ベースバルブ装置230では殆ど減衰力を生じない。
【0063】
フロントフォーク20の圧縮時には、ベースバルブ装置230の絞り調整弁238、圧側板バルブ235Aにおいて圧側減衰力を生じ、ピストンバルブ装置2220では殆ど減衰力を生じない。
【0064】
これらの圧側と伸側の減衰力により、フロントフォーク10とフロントフォーク20の伸縮振動が抑制される。
【0065】
次に、フロントフォーク20は前述のシリンダ取付機構部208を以下の如くに構成している。
【0066】
フロントフォーク20は、図10に示す如く、車軸ブラケット207とともにインナチューブ202の底部を構成する円形カップ状の底部メタル130(フロントフォーク10のロッド取付機構部109で用いた底部メタル130と同じ)(図5)を、該車軸ブラケット207に設けた嵌着孔(インナチューブ202のための螺着孔と同軸をなす孔)に液密に嵌着するとともに、該車軸ブラケット207に螺着されるインナチューブ202の下端面により該車軸ブラケット207の段差部との間にこの底部メタル130を挟み込み固定し、ピストンロッド205の基端部に螺着したボトムピース205Aに設けてある連結部141を、底部メタル130に設けた凹部131に嵌合する。底部メタル130の凹部131は、基端連結部材140の連結部141を収容し、インナチューブ202の底部に対する連結部141の位置決めをなす。連結部141は、インナチューブ202の上下の軸方向及び前後左右の軸直角方向において、該インナチューブ202の底部に対し位置決めされる。このとき、底部メタル130の凹部131の中心軸及び基端連結部材140の連結部141の中心軸は、底部メタル130の中心軸上、及び該底部メタル130が組付けられたインナチューブ202、車軸ブラケット207の嵌合孔の中心軸上に位置する。
【0067】
フロントフォーク20は、インナチューブ202の底部を構成する車軸ブラケット207及び底部メタル130に横孔207A、132A、132Bを設け、横方向の外方から外部操作可能な取付部材150をこの横孔207A、132A、132Bに外部から液密に挿通する。取付部材150は、操作部151を備えるとともに、先端側の挿入軸部152を横方向から底部メタル130の横孔132A、基端連結部材140の連結部141の横方向に貫通するように設けた取付孔142を経て、底部メタル130の横孔132Bに挿通するとともに、中間部の大径ねじ部153を底部メタル130に設けたねじ部133に着脱可能に螺合する。即ち、底部メタル130に設けられる横孔132A、132Bは、該底部メタル130の凹部131の両側に渡るように同軸上に延在し、取付部材150は凹部131に収容された基端連結部材140の連結部141に設けた取付孔142を貫通して該凹部131の両側の横孔132A、132Bに支持される。
【0068】
基端連結部材140の連結部141には球面状ベアリング143(ゴムカラー等の弾性部材でも可)を介して、前述の取付孔142を備える円環状のブッシュ144が設けられ、取付部材150の挿入軸部152がブッシュ144の取付孔142に挿着される。ブッシュ144は、ベアリング143の球状内面に摺接する球状外面を備える。ブッシュ144の外幅は底部メタル130の凹部131の内幅に隙間なく、又は微小隙間を介して嵌合される。
【0069】
取付部材150は、車軸ブラケット207及び底部メタル130に抜け止め状態で設けられ、挿入軸部152を底部メタル130の横孔132Aに設けてある液密シール部材134に常に封着せしめる。本実施形態では、車軸ブラケット207の横孔207Aの内周に抜け止めカラー160を螺着して固定し、取付部材150の大径ねじ部153の端面を抜け止めカラー160のストッパ部161に当接させて抜け止め可能にする。車軸ブラケット207、底部メタル130及び抜け止めカラー160は、底部メタル130のねじ部133と、抜け止めカラー160のストッパ部161との間に、取付部材150の大径ねじ部153を移動自在にする環状スペース162を形成する。尚、取付部材150の操作部151には、ワイヤ連結孔等が設けられ、取付部材150をワイヤ等にて車軸ブラケット207等に連結可能にする。
【0070】
フロントフォーク20にあっては、アウタチューブ201及びインナチューブ202からダンパユニット21を以下の如くに取外しできる。
【0071】
(1)インナチューブ202に螺着してある車軸ブラケット207の外部に露出している取付部材150を操作し、ダンパシリンダ205の基端部に螺着してあるボトムピース205Aの連結部141の取付孔142から取付部材150の挿入軸部152を引き抜き、基端連結部材140の連結部141から取付部材150を取外す。尚、取付部材150は、基端連結部材140から取外されても、抜け止めカラー160の存在により、底部メタル130の横孔132Aから抜け止めされ、インナチューブ202の底部を封止し続ける。
【0072】
(2)キャップ209とアウタチューブ201の上端開口との螺着を解く。これにより、キャップ209をアウタチューブ201から取外せば、キャップ209に吊下げ状態で組付けられているダンパユニット21をアウタチューブ201、インナチューブ202から一括して取出し可能になる。
【0073】
従って、フロントフォーク20によればシリンダ取付機構部208を備えたから、以下の作用効果がある。
【0074】
▲1▼インナチューブ202の外部に露出している取付部材150を操作して、ダンパシリンダ205の基端部(ボトムピース205A)から取外す。これにより、キャップ209をピストンロッド206の側から取外す必要がなく、ダンパシリンダ205のインナチューブ202に対する結合を直ちに解除し、ダンパシリンダ205及びピストンロッド206からなるダンパユニット21をアウタチューブ201及びインナチューブ202から引抜きできる。従って、フロントフォーク20をレース等に使用する場合に、ダンパユニット21の迅速な交換が可能になる。また、ダンパユニット21の取外しに、アウタチューブ201とインナチューブ202の内部に挿入して操作する必要のある工具等を使用しないから、交換作業は迅速、容易になる。
【0075】
▲2▼インナチューブ202の底部に設けた凹部131により、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)を該底部に対して位置決めできる。従って、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)に設けた取付孔142を、インナチューブ202の底部に対して位置決めできる。これにより、インナチューブ202の底部に設けた横孔132A、132Bに対し、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)の取付孔142を簡易かつ確実に整合でき、横孔132A、132Bに挿入される取付部材150をダンパシリンダ205の基端部(連結部141)の取付孔142に容易に取付けできる。
【0076】
▲3▼取付部材150が、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)に挿通された状態で、インナチューブ202の底部に設けた両側の横孔132A、132Bに両持ち支持されるから、取付部材150の耐荷重性を増強できる。
【0077】
▲4▼取付部材150をインナチューブ202に抜け止め状態で設けたから、取付部材150を外部操作してダンパシリンダ205の基端部(連結部141)から取外したときにも、取付部材150を確実にインナチューブ202の底部から抜け止めし、インナチューブ202の底部との液密を維持し、インナチューブ202の底部からの油洩れを生じない。また、取付部材150を外部操作したときに、取付部材150の脱落を生ずることがなく、迅速を必要とするダンパユニット21の交換作業においても取付部材150を見失うおそれがない。
【0078】
▲5▼取付部材150に設けた大径ねじ部153の端面を、インナチューブ202に設けた抜け止めカラー160に当接することにより、上述▲4▼の取付部材150の抜け止めを簡易に実現できる。
【0079】
▲6▼ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)に、球面状ベアリング143(又は弾性部材)を介して円環状のブッシュ144を設け、該ブッシュ144に備えた取付孔142に取付部材150を挿着した。従って、ダンパシリンダ205の基端部(連結部141)がインナチューブ202の底部に対し前後左右に自由に傾動できる。よって、フロントフォーク20の車軸が前後に揺動、又はコーナリング時に左右に揺動したとき、ダンパシリンダ205とピストンロッド206の間のサイドフォースを低減できる。
【0080】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、ダンパユニットを内装した車両用の油圧緩衝器において、車輪側チューブに対するダンパユニットの着脱を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はフロントフォーク装置を示す全体断面図である。
【図2】図2は左右一方のフロントフォークを示す断面図である。
【図3】図3は図2の下部拡大図である。
【図4】図4は図3の要部拡大図である。
【図5】図5は底部メタルを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図6】図6は基端連結部材を示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図7】図7は図2の中間部拡大図である。
【図8】図8はシリンダの圧縮進み状態を示す断面図である。
【図9】図9は左右他方のフロントフォークを示す断面図である。
【図10】図10は図9の下部拡大図である。
【図11】図11は図9の中間部拡大図である。
【図12】図12は図9の上部拡大図である。
【符号の説明】
20 フロントフォーク(油圧緩衝器)
21 ダンパユニット
201 アウタチューブ(車体側チューブ)
202 インナチューブ(車輪側チューブ)
205 ダンパシリンダ
206 ピストンロッド
130 底部メタル
131 凹部
132A、132B 横孔
141 連結部(基端部)
142 取付孔
143 球面状ベアリング
144 ブッシュ
150 取付部材
152 挿入軸部
153 大径ねじ部(大径部)
160 抜け止めカラー

Claims (5)

  1. 車体側チューブと車輪側チューブを摺動自在に嵌合し、
    車体側チューブと車輪側チューブ内に、ダンパシリンダと、該ダンパシリンダ内を、ピストンを介して摺動するピストンロッドを備えたダンパユニットを内装し、
    該ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部を車輪側チューブの底部に着脱可能に設けた車両用の油圧緩衝器において、
    前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に横方向に貫通する取付孔を設け、
    前記車輪側チューブの底部に、前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部を収容し、該ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部の該車輪側チューブの底部に対する位置決めをなす凹部を形成し、
    前記車輪側チューブの底部に、横方向から外部操作可能な取付部材を液密に設け、
    該取付部材を前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に設けた取付孔に着脱可能に挿着したことを特徴とする車両用の油圧緩衝器。
  2. 前記車輪側チューブの底部に前記取付部材を横方向から挿入して支持可能にする横孔を設け、該横孔を前記凹部の両側に渡るように延在し、該取付部材が該凹部に収容された前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に設けた取付孔を貫通して該凹部の両側の該横孔に支持される請求項1に記載の車両用の油圧緩衝器。
  3. 前記取付部材を、前記車輪側チューブに抜け止めした状態で設ける請求項1又は2に記載の車両用の油圧緩衝器。
  4. 前記車輪側チューブの底部に設けた横孔の内周に抜け止めカラーを固定し、前記取付部材の中間部に設けた大径部を該抜け止めカラーに当接させて抜け止め可能にする請求項3に記載の車両用の油圧緩衝器。
  5. 前記ダンパシリンダ又はピストンロッドの基端部に、弾性部材又は球面状ベアリングを介して前記取付孔を備える円環状のブッシュを設け、該ブッシュの取付孔に前記取付部材を挿着する請求項1〜4のいずれかに記載の車両用の油圧緩衝器。
JP2003059222A 2003-03-05 2003-03-05 車両用の油圧緩衝器 Pending JP2004270744A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003059222A JP2004270744A (ja) 2003-03-05 2003-03-05 車両用の油圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003059222A JP2004270744A (ja) 2003-03-05 2003-03-05 車両用の油圧緩衝器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004270744A true JP2004270744A (ja) 2004-09-30
JP2004270744A5 JP2004270744A5 (ja) 2006-02-23

Family

ID=33122092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003059222A Pending JP2004270744A (ja) 2003-03-05 2003-03-05 車両用の油圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004270744A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021156295A (ja) * 2020-03-25 2021-10-07 日立Astemo株式会社 緩衝器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021156295A (ja) * 2020-03-25 2021-10-07 日立Astemo株式会社 緩衝器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120305353A1 (en) Shock Absorber with Pressure-Controlled Damping
JP2008298138A (ja) 油圧緩衝器
US9581217B2 (en) Shock absorber
JP2008057590A (ja) フロントフォーク
JP2010159018A (ja) 懸架装置
JP4137541B2 (ja) 車両用の油圧緩衝器
JP2009156348A (ja) 油圧緩衝器
WO2014156698A1 (ja) 懸架装置
JP2004270743A (ja) 二輪車等のフロントフォーク装置
JP2004270744A (ja) 車両用の油圧緩衝器
JP2004270742A (ja) 車両用の油圧緩衝器
JP2004316725A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整装置
JP2010101417A (ja) フロントフォーク
JP2004019693A (ja) 油圧緩衝器
JP2004278764A (ja) 車両用油圧緩衝器の減衰力調整装置
JP2006329406A (ja) 車両用の油圧緩衝器
JP2004100785A (ja) 油圧緩衝装置の懸架スプリング支持装置
JP2008298135A (ja) 油圧緩衝器
JP3954392B2 (ja) 油圧緩衝器
JP4223885B2 (ja) 自動二輪車等の倒立型フロントフォーク
JP5969943B2 (ja) 磁気粘性流体緩衝器及びフロントフォーク
JP2008298137A (ja) 油圧緩衝器
JP2006038143A (ja) 自動二輪車等の油圧緩衝器
JP2010230067A (ja) 油圧緩衝器
JPH11117980A (ja) フロントフォークの圧側減衰力発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20051222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Effective date: 20051222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080327

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080401

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080805