JP2008298135A - 油圧緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フロントフォーク10において、サブタンク室53の油をロッド側油室43Bに導く送油路90を設け、ロッド側油室43Bからサブタンク室53への油の流れを制限するチェックバルブ91を該送油路90に設けたもの。
【選択図】 図6
Description
(1)圧側行程の通常動作では、シリンダチューブに進入したピストンロッドの体積分の油がピストン側油室からサブタンク室に排出されるとともに、ピストン側油室の油の一部がロッド側油室に補給される。しかしながら、サブピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力がメインピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力より小さいとき、ピストン側油室からロッド側油室に補給されるべき油の一部がサブタンク室に排出されてしまい、ロッド側油室に油が充填されないことに加え、サブタンク室からのオイルブロー機能(サブタンク室からシリンダチューブの外部への余分なオイルの排出機能)によってシリンダチューブの内部の油が不足してしまう。このため、サブピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力を低減することの自由度が少ない。
(a)圧側行程の通常動作で、シリンダチューブに進入したピストンロッドの体積分の油がピストン側油室からサブタンク室に排出されるとともに、ピストン側油室の油の一部がロッド側油室に補給されるに際し、サブピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力がメインピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力より小さいとき、ピストン側油室からロッド側油室に補給されるべき油の一部がサブタンク室に排出されても、サブタンク室の油が送油路を介してロッド側油室に導かれ、ロッド側油室に油を充填できる。また、サブタンク室からのオイルブロー機能によってサブタンク室からシリンダチューブの外部へ徒らにオイルを排出することがなく、シリンダチューブの内部の油が不足することもない。従って、サブピストンの圧側バルブで生ずる圧側減衰力の設定の自由度が増大し、当該圧側減衰力を低減できる。
(d)シリンダチューブが外側シリンダと内側シリンダからなり、内側シリンダの内部にメインピストンとサブピストンを配置し、外側シリンダと内側シリンダの間の空間(例えば環状空間)を送油路とすることにより、必要十分な送油流量を確保できる送油路を簡易に構成できる。
(e)外側シリンダが、車体側チューブに連結される大径の上外側シリンダと、上外側シリンダの下端部に連結される小径の下外側シリンダとからなり、上外側シリンダと内側シリンダの間の空間にチェックバルブを配置することにより、大径の上外側シリンダが内側シリンダとの間に形成する大空間にチェックバルブを簡易に組込みできる。
(f)外側シリンダが、車体側チューブに連結される大径の上外側シリンダと、上外側シリンダの下端部に連結される小径の下外側シリンダとからなり、下外側シリンダと車軸側チューブの間の環状空間に、懸架スプリングを配置することにより、小径の下外側シリンダが車軸側チューブとの間に成形する大空間に懸架スプリングを簡易に組込みできる。
ピストンバルブ装置40は、ダンパシリンダ14A(内側シリンダ16)に挿入されているピストンロッド20の先端部にピストンホルダ41を装着し、このピストンホルダ41にメインピストン42を装着している。メインピストン42は、ダンパシリンダ14Aの内部をピストンロッド20が収容されないピストン側油室43Aとピストンロッド20が収容されるロッド側油室43Bとに区画し、該ダンパシリンダ14A(内側シリンダ16)の内部を摺動する。メインピストン42は、伸側バルブ44Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする伸側流路44と、圧側バルブ45Aを備えてピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとを連絡可能とする圧側流路45とを備える。
ベースバルブ装置50は、前述のフォークボルト11Bにガイドパイプ51(支持軸)を螺着し、ガイドパイプ51の先端部にハウジングホルダ51Aを螺着し、このハウジングホルダ51Aにナット51B等によりサブピストン52を保持している。サブピストン52はダンパシリンダ14A(内側シリンダ16)の内部でメインピストン42に相対配置され、内側シリンダ16の内周部に液密に接し、前述のピストン側油室43Aの上方にサブタンク室53を区画形成する。サブピストン52は、圧側バルブ54Aを備えてピストン側油室43Aとサブタンク室53とを連絡可能とする圧側流路54と、伸側バルブ55Aを備えてピストン側油室43Aとサブタンク室53とを連絡可能とする伸側流路55(不図示)とを備える。また、ハウジングホルダ51Aは、圧側流路54と伸側流路55とをバイパスしてピストン側油室43Aとサブタンク室53とを連絡可能とするバイパス路56を備える。
(圧縮時)
フロントフォーク10の圧縮時には、ベースバルブ装置50において、サブピストン52のニードル58A或いは圧側バルブ54Aを流れる油により圧側減衰力を生じ、ピストンバルブ装置40において、メインピストン42の圧側バルブ45Aを流れる油により、必要に応じた設定の圧側減衰力を生じる。
フロントフォーク10の伸長時には、ピストンバルブ装置40において、メインピストン42のニードル47A或いは伸側バルブ44Aを流れる油により伸側減衰力を生じ、ベースバルブ装置50では殆ど減衰力を生じない。
(a)圧側行程の通常動作で、ダンパシリンダ14Aに進入したピストンロッド20の体積分の油がピストン側油室43Aからサブタンク室53に排出されるとともに、ピストン側油室43Aの油の一部がロッド側油室43Bに補給されるに際し、サブピストン52の圧側バルブ54Aで生ずる圧側減衰力がメインピストン42の圧側バルブ45Aで生ずる圧側減衰力より小さいとき、ピストン側油室43Aからロッド側油室43Bに補給されるべき油の一部がサブタンク室53に排出されても、サブタンク室53の油が送油路90を介してロッド側油室43Bに導かれ、ロッド側油室43Bに油を充填できる。また、サブタンク室53からのオイルブロー機能によってサブタンク室53からダンパシリンダ14Aの外部へ徒らにオイルを排出することがなく、ダンパシリンダ14Aの内部の油が不足することもない。従って、サブピストン52の圧側バルブ54Aで生ずる圧側減衰力の設定の自由度が増大し、当該圧側減衰力を低減できる。
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
13 懸架スプリング
14A ダンパシリンダ(シリンダチューブ)
15 外側シリンダ
15A 上外側シリンダ
15B 下外側シリンダ
16 内側シリンダ
20 ピストンロッド
42 メインピストン
43A ピストン側油室
43B ロッド側油室
44 伸側流路
44A 伸側バルブ
45 圧側流路
45A 圧側バルブ
52 サブピストン
53 サブタンク室
54 圧側流路
54A 圧側バルブ
55 伸側流路
55A 伸側バルブ
61 フリーピストン
67 環状溝(連通路)
90 送油路
91 チェックバルブ
Claims (4)
- 車体側チューブに車軸側チューブを摺動自在に挿入し、
車体側チューブの内部で該車体側チューブに連結したシリンダチューブに、車軸側チューブの内部で該車軸側チューブに連結したピストンロッドに設けたメインピストンを摺動自在に挿入し、このメインピストンによりシリンダチューブの内部をピストン側油室とロッド側油室に区画し、メインピストンのピストン側油室とロッド側油室を連絡する流路に伸側バルブと圧側バルブを設け、
シリンダチューブの内部でメインピストンより上部に該メインピストンと相対するサブピストンを設け、このサブピストンによりシリンダチューブの内部のピストン側油室に対する上方にサブタンク室を区画し、サブピストンのピストン側油室とサブタンク室を連絡可能にする流路に伸側バルブと圧側バルブを設け、
シリンダチューブの内部でサブピストンより上部に該サブピストンと相対するフリーピストンを移動自在に設け、フリーピストンが所定位置まで移動したときに、フリーピストンとサブピストンの間のサブタンク室を、シリンダチューブの外部に連通する連通路を設けてなる油圧緩衝器において、
サブタンク室の油をロッド側油室に導く送油路を設け、ロッド側油室からサブタンク室への油の流れを制限するチェックバルブを該送油路に設けたことを特徴とする油圧緩衝器。 - 前記シリンダチューブが外側シリンダと内側シリンダからなり、内側シリンダの内部にメインピストンとサブピストンを配置し、外側シリンダと内側シリンダの間の空間を送油路にした請求項1に記載の油圧緩衝器。
- 前記外側シリンダが、車体側チューブに連結される大径の上外側シリンダと、上外側シリンダの下端部に連結される小径の下外側シリンダとからなり、上外側シリンダと内側シリンダの間の空間にチェックバルブを配置した請求項2に記載の油圧緩衝器。
- 前記外側シリンダが、車体側チューブに連結される大径の上外側シリンダと、上外側シリンダの下端部に連結される小径の下外側シリンダとからなり、下外側シリンダと車軸側チューブの間の環状空間に、懸架スプリングを配置した請求項2又は3に記載の油圧緩衝器。
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2007
- 2007-05-30 JP JP2007143631A patent/JP2008298135A/ja active Pending
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