JP2004270551A - エギゾーストマニホールド - Google Patents

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Takayuki Yoshida
隆行 吉田
Masahiro Jinda
政博 甚田
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Futaba Industrial Co Ltd
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Futaba Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】排気干渉をより確実に防止すると共に、温度上昇による破損を防止したエギゾーストマニホールドを得る。
【解決手段】多気筒エンジンの複数の排気ポート#1,#3,#5,#7のうちの連続して並んだ3つの排気ポート#1,#3,#5に連通する第1排気管部10と、残りの排気ポート#7に連通する第2排気管部12とを設ける。また、第1排気管部10と第2排気管部12とを接続させた集合部14を設ける。第1排気管部10と第2排気管部12との延長線10L,12Lが集合部14で鋭角θに交差させると共に、第2排気管部12を湾曲させて集合部14に接続させた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒エンジンの各排気ポートからの排気を集合して排気管に送るエギゾーストマニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特許文献1にあるように、各排気ポートに連通した1つの排気室を形成する外殻部材を設け、排気室は、各排気ポートにそれぞれ連通し各排気ポート間を絞り部により仕切られた枝管室と、各枝管室が集合した集合管室とを備えたエギゾーストマニホールドが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−248437号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来のものでは、各排気ポート間を絞り部により仕切っても、十分に排気干渉を防止、例えば、多気筒エンジンがV型8気筒エンジンで、片側バンクの各排気ポートからの排気が連続するような場合には、十分に排気干渉を防止できない場合があるという問題があった。
【0005】
一方、各排気ポートにそれぞれ接続される枝管の構造によっては、エギゾーストマニホールドの温度上昇による熱応力で、割れ等の破損が生じる場合があるという問題があった。
本発明の課題は、排気干渉をより確実に防止すると共に、温度上昇による破損を防止したエギゾーストマニホールドを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
多気筒エンジンの各排気ポートからの排気を集合して排気管に送るエギゾーストマニホールドにおいて、
複数の前記排気ポートのうちの1つを除いて連続して並んだ他の前記排気ポートに連通する第1排気管部と、前記除いた1つの前記排気ポートに連通する第2排気管部とを設け、また、前記第1排気管部と前記第2排気管部とを接続させた集合部を設け、前記第2排気管部を湾曲させて前記集合部に接続させたことを特徴とするエギゾーストマニホールドがそれである。
【0007】
また、 前記排気ポートが一列に並んだ4つで、
前記第1排気管部は前記一列の排気ポートのうちの連続して並んだ3つの前記排気ポートに連通し、前記第2排気管部は残りの1つの前記排気ポートに連通し、前記第2排気管部を湾曲させて前記集合部に接続させた構造としてもよい。前記第1排気管部と前記第2排気管部との延長線が前記集合部で鋭角に交差させるとよい。また、前記排気管部の湾曲は略S字状であるのが好ましい。あるいは、前記第1排気管部は、前記各排気ポートにそれぞれ枝管部を介して連通された構造としてもよい。更に、前記多気筒エンジンがV型8気筒エンジンで、片側バンクの4つの気筒からの排気を集合する構造でもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、1は多気筒エンジンで、本実施形態では、V型8気筒エンジンを例に説明するが、これに限定したものではない。8気筒エンジン1の片側バンクには各排気ポート#1,#3,#5,#7が一列に並んで設けられており、また、他方の片側バンクには各排気ポート#2,#4,#6,#8が一列に並んで設けられている。
【0009】
各排気ポート#1〜#8からは、エンジン1の運転に伴って排気が排出される。各排気ポート#1〜#8からの排気順序は、本実施例の場合、#1,#8,#4,#3,#6,#5,#7,#2であり、#5の排気ポートと#7の排気ポートとが隣同士でしかも排気順序が連続する。
【0010】
両バンクに対応して、各排気ポート#1〜#8からの排気を集合して図示しない下流側の排気管に送るエギゾーストマニホールド2,3がそれぞれ取り付けられており、本実施形態では、同じ構造であるので、#5の排気ポートと#7の排気ポートとに取り付けられる、片側バンクのエギゾーストマニホールド2について説明する。
【0011】
エギゾーストマニホールド2は、エンジン1に取り付けられる大フランジ4を備え、大フランジ4には、1つの排気ポート#7を除いて連続して並んだ3つの排気ポート#1,#3,#5にそれぞれ連通される枝管部6〜8が取り付けられている。この3つの枝管部6〜8は大フランジ4とほぼ平行に設けられた第1排気管部10にそれぞれ接続されている。
【0012】
残りの1つの排気ポート#7に連通する第2排気管部12が、大フランジ4に取り付けられている。第1排気管部10と第2排気管部12とは、集合部14にそれぞれ接続されている。集合部14には、小フランジ16が取り付けられており、小フランジ16には、図示しないコンバータ、下流側排気管等が接続される。
【0013】
第2排気管部12は、大フランジ4からほぼその垂直方向に延出され、短い直管部12aが形成されている。その後、小さな半径で、例えば、第2排気管部12の直径Dの0.6〜2倍程度の曲げ半径で、大フランジ4側に屈曲されて、第1屈曲部12bが形成されている。
【0014】
第1屈曲部12bにより第1フランジ4側に向かって斜め方向に延出され、第1屈曲部12bに連なって直管部12cが形成されている。この直管部12cには第2屈曲部12dが接続されている。第2屈曲部12dは、第1屈曲部12bと逆方向に小さな曲げ半径で形成されており、大フランジ4から遠ざかる方向に屈曲されている。この第2屈曲部12dが集合部14に接続されて、第2排気管部12は略S字状に湾曲して形成されている。第1排気管部10は、大フランジ4から遠ざかる方向に斜めに延出された後、大フランジ4側に僅かに屈曲された屈曲部10aを介して集合部14に接続されている。
【0015】
第1排気管部10と第2排気管部12とは、集合部14に接続される際に、鋭角θをなすように接続されている。図1に示すように、集合部14に接続された第1排気管部10の延長線10Lと第2排気管部12の延長線12Lとが鋭角θをなすように交差させている。両延長線10L,12Lは、同一平面上で交差するようにしてもよく、あるいは、立体的に交差するようにしてもよい。即ち、第1排気管部10と第2排気管部12とは、集合部14に平行に接続されているのではなく、鋭角θをなすように接続されている。
【0016】
鋭角θの角度は、実験等により決定すればよく、第1排気管部10と第2排気管部12とが集合部14に接続されて、二股形状となるが、第1排気管部10と第2排気管部12との間の、集合部14に接続されている付け根部18が形成される。この付け根部18に熱応力が集中しないように、鋭角θの角度を決定すればよい。
【0017】
次に、前述した本実施形態のエギゾーストマニホールドの作動について説明する。
まず、エンジン1が運転されると、各排気ポート#1〜#8から排気が流出する。点火順序に従って、排気ポート#1,#3,#5,#7のある片側バンクでは、排気ポート#1から枝管部6を介して第1排気管部10、集合部14に排気が流入する。排気ポート#3からは枝管部7を介して、排気ポート#5からは枝管部8を介して、それぞれ第1排気管部10、集合部14に排気が流入する。
【0018】
排気ポート#5と隣の排気ポート#7からは、排気ポート#5に連続して、第2排気管部12を介して集合部14に排気が流入する。排気ポート#5からの排気に連続して、排気ポート#7から排気されても、排気ポート#5の枝管部8と排気ポート#7の第2排気管部12とは、独立して設けられているので、排気干渉の発生を確実に防止できる。集合部14に集合された排気は、下流側のコンバータ、排気管等に排出される。
【0019】
第1排気管部10や第2排気管部12では、排気によりその温度が上昇し、それぞれ大フランジ4に沿った長手方向に伸びようとする。第1排気管部10は、第2排気管部12の長さより長く、その温度上昇による伸び量が大きい。第2排気管部12では伸び量が小さい。
【0020】
また、大フランジ4は、エンジン1に取り付けられており、エンジン1は冷却されているので、大フランジ4の温度上昇は、第1排気管部10や第2排気管部12よりも小さい。従って、大フランジ4、第1排気管部10、第2排気管部12では長手方向の温度上昇による伸びに差が生じる。
【0021】
第2排気管部12は、その延長線12Lが第1排気管部10の延長線10Lと鋭角θで交差している。よって、大フランジ4、第1排気管部10、第2排気管部12に温度差が生じて、その伸び量に差が生じても、鋭角θの角度でもって交差しているので、応力の集中を緩和、特に付け根部18への応力の集中を緩和でき、破損を防止できる。
【0022】
しかも、第2排気管部12は、湾曲しているので、特に、略S字状に湾曲しているので、長手方向へ弾性変形しやすくなり、大フランジ4、第1排気管部10、第2排気管部12に温度差が生じて、その伸び量に差が生じても、応力の集中を回避できる。特に、付け根部18への応力の集中を緩和でき、破損を防止できる。
【0023】
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のエギゾーストマニホールドは、排気干渉を防止できると共に、応力の集中を緩和でき、破損を防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエギゾーストマニホールドの正面図である。
【図2】本実施形態のエギゾーストマニホールドを8気筒エンジンに取り付けた説明図である。
【符号の説明】
1…多気筒エンジン
2…エギゾーストマニホールド
4…大フランジ 6〜8…枝管部
10…第1排気管部 12…第2排気管部
12b…第1屈曲部 12d…第2屈曲部
14…集合部 16…小フランジ
18…付け根部

Claims (6)

  1. 多気筒エンジンの各排気ポートからの排気を集合して排気管に送るエギゾーストマニホールドにおいて、
    複数の前記排気ポートのうちの1つを除いて連続して並んだ他の前記排気ポートに連通する第1排気管部と、前記除いた1つの前記排気ポートに連通する第2排気管部とを設け、また、前記第1排気管部と前記第2排気管部とを接続させた集合部を設け、前記第2排気管部を湾曲させて前記集合部に接続させたことを特徴とするエギゾーストマニホールド。
  2. 前記排気ポートが一列に並んだ4つで、
    前記第1排気管部は前記一列の排気ポートのうちの連続して並んだ3つの前記排気ポートに連通し、前記第2排気管部は残りの1つの前記排気ポートに連通し、前記第2排気管部を湾曲させて前記集合部に接続させたことを特徴とする請求項1記載のエギゾーストマニホールド。
  3. 前記第1排気管部と前記第2排気管部との延長線が前記集合部で鋭角に交差することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエギゾーストマニホールド。
  4. 前記排気管部の湾曲は略S字状であることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載のエギゾーストマニホールド。
  5. 前記第1排気管部は、前記各排気ポートにそれぞれ枝管部を介して連通されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のエギゾーストマニホールド。
  6. 前記多気筒エンジンがV型8気筒エンジンで、片側バンクの4つの気筒からの排気を集合することを特徴とする請求項1ないし請求項5記載のエギゾーストマニホールド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247451A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd V型多気筒エンジンの排気マニホールド構造
JP2014224529A (ja) * 2013-04-26 2014-12-04 独立行政法人海上技術安全研究所 熱機関用排ガス系統システム及び船舶

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