JP2004270045A - ポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱接着性芯鞘複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、優れた柔軟性と耐熱性及び高接着性を有する不織布を提供する。
【解決手段】鞘成分に脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点20〜80℃、結晶開始温度90〜130℃、融点150〜180℃である共重合ポリエステル、芯成分にイソフタル酸を25〜45モル%共重合した共重合ポリエステルを用いた芯鞘複合繊維をバインダー繊維として含有することを特徴とするポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布。
【選択図】 なし
【解決手段】鞘成分に脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点20〜80℃、結晶開始温度90〜130℃、融点150〜180℃である共重合ポリエステル、芯成分にイソフタル酸を25〜45モル%共重合した共重合ポリエステルを用いた芯鞘複合繊維をバインダー繊維として含有することを特徴とするポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系熱接着性複合繊維をバインダー繊維として含有する不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成繊維、特にポリエステル繊維は、その優れた寸法安定性、耐候性、機械的特性、耐久性などの点から、衣料、詰物素材、産業資材として不可欠のものとなっている。しかしながらその使用用途によっては、更に特殊機能の付与が望まれていた。中でも、不織布用途においては、柔軟性、耐熱性及び高接着性等への強い要望がある。
【0003】
従来、不織布を製造する際には、主体繊維同士を熱接着させるために、バインダー繊維が広く用いられている。バインダー繊維としては、芯成分にポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、鞘成分にイソフタル酸(以下、IPA)を共重合した低融点ポリマーの芯鞘型複合繊維(特許文献1参照)や、耐熱性のあるバインダー繊維としては、芯成分にPET、鞘成分に脂肪族ラクトンを共重合した低融点ポリマーの芯鞘型複合繊維等(特許文献2、3参照)が用いられている。
【0004】
これらの熱接着性複合繊維は、芯成分にPETを使用しているため、熱接着後もPETは溶融せずに残り、PETはポリマー自体の剛性が高いため、不織布の風合いが硬くなるという欠点があった。
【0005】
また、不織布に耐熱性と柔軟性を付与するために、芯部にトリメチレンテレフタレ−ト(以下、PTT)、鞘部に脂肪族ラクトンを共重合した低融点ポリマーを配した熱接着性芯鞘複合繊維(特許文献4参照)が提案されている。
【0006】
しかし、この熱接着性芯鞘複合繊維は、不織布の耐熱性と柔軟性は従来のポリエステル系熱接着性芯鞘複合繊維よりも良好となるが、やはり、芯部のPTT成分が残るため、柔軟性、接着性ともに不十分であった。
【0007】
このように、熱接着性複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、接着強力が高く、十分な耐熱性と柔軟性を有する不織布は未だ得られていないのが現状である。
【0008】
【特許文献1】
特許第3313878号公報
【特許文献2】
特開平11−217731号公報
【特許文献3】
特開平11−12349号公報
【特許文献4】
特開2001−115340号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決し、熱接着性芯鞘複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、優れた柔軟性と耐熱性及び高接着性を有する不織布を提供することを技術的な課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鞘成分に脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点20〜80℃、結晶開始温度90〜130℃、融点150〜180℃である共重合ポリエステル、芯成分にイソフタル酸を25〜45モル%共重合した共重合ポリエステルを用いた芯鞘複合繊維をバインダー繊維として含有することを特徴とするポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布を要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の不織布は、バインダー繊維として、ポリエステル系熱接着性複合繊維を用いるものであり、熱接着性複合繊維は芯鞘型の複合繊維である。まず、鞘成分を構成する共重合ポリエステルは、脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点(Tg)20〜80℃、結晶開始温度(Tc)90〜130℃、融点(Tm)150〜180℃であることが必要である。
【0012】
共重合ポリエステルのTgが20℃未満では、溶融紡糸時に単糸間の密着が発生し、製糸性が悪くなる。一方、Tgが80℃を超えると、製糸工程において高温で延伸することが必要になり、延伸による塑性変形と同時に部分的な結晶化が始まり、糸切れが発生するなど延伸性が低下するため好ましくない。
【0013】
また、共重合ポリエステルは結晶開始温度を有する結晶性のものとする。これにより、不織布の製造工程における熱処理工程において、安定な結晶構造を再構築することが可能となり、高温雰囲気下での不織布の強力保持率が良好な不織布とすることが可能となる。
Tcが90℃未満では、熱延伸工程において結晶化が進行してしまうため、不織布の製造工程における熱処理工程において安定な結晶構造を再構築することが困難となる。一方、Tcが130℃を超えるとTmも並行して高まり、熱接着処理時に高温で熱処理する必要が生じて、芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するばかりか、コスト的にも不利となる。
【0014】
さらに、共重合ポリエステルのTmが150℃未満では、たとえ繊維化しても高温雰囲気下で不織布を使用した場合、耐熱性に劣るものとなる。一方、Tmが180℃を超えると、熱接着処理時に高温での熱処理が必要となり、芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するとともに、コスト的にも不利となる。
【0015】
そして、鞘成分を構成する共重合ポリエステルは、上記の物性値を満足するようにその組成が選定されるが、脂肪族ラクトン成分を共重合することが必要である。テレフタル酸成分とエチレングリコール成分からなるPETに脂肪族ラクトン成分を共重合することが好ましい。
【0016】
ここで、脂肪族ラクトン成分の割合は、酸成分(テレフタル酸成分及び脂肪族ラクトン成分の合計)の10〜20モル%となるようにすることが好ましい。脂肪族ラクトン成分が10モル%未満では結晶性はよくなるが、Tmが180℃を超え、熱接着処理時に芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するとともに、高温熱接着処理が必要となるので経済的にも不利となるので好ましくない。また、20モル%を超えると、紡糸時に密着が発生し、製糸性が低下しやすくなる。
【0017】
脂肪族ラクトン成分としては、炭素数4〜11のラクトンが好ましく、中でも好適なラクトンとして、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトンが挙げられる。
【0018】
また、この共重合ポリエステルには、1,4−ブタンジオール成分を共重合することが好ましい。共重合量は全グリコール成分に対して40〜60モル%となるようにすることが好ましい。共重合量が40モル%未満であると、Tm、Tcが上がる傾向となり、本発明で規定する範囲外のものとなりやすく、一方、60モル%を超えると、特にTgが低下しやすく、紡糸操業性が悪化しやすくなる。
【0019】
さらに、この共重合ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲で、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ルなどを共重合したものでもよく、さらに安定剤、蛍光剤、顔料、抗菌剤、消臭剤、強化剤等の添加剤を含有したものでもよい。
【0020】
一方、ポリエステル系熱接着性複合繊維の芯成分を構成する共重合ポリエステルは、IPAを25〜45モル%共重合したものとする。テレフタル酸成分とエチレングリコール成分からなるPETにIPAを共重合したものとすることが好ましい。
【0021】
IPA成分が25モル%未満では、流動開始温度(Tf)が高くなり、高温熱接着処理が必要となるので経済的にも不利となるので好ましくない。また、45モル%を超えると、紡糸時に密着が発生し、製糸性が低下する。
【0022】
IPAを共重合したポリエステルは、本発明の効果を損なわない範囲であれば少量の共重合成分、さらに安定剤、蛍光剤、顔料、抗菌剤、消臭剤、強化剤等の添加剤を含有したものでもよい。
【0023】
そして、熱接着性複合繊維の芯鞘構成比は、鞘成分/芯成分(体積比)が30/70〜70/30の範囲が好ましく、さらに好ましくは40/60〜60/40である。
【0024】
次に、本発明の不織布について説明する。
本発明の不織布は、上記したポリエステル系熱接着性複合繊維をバインダー繊維として含有するものであり、主体繊維は、不織布の柔軟性を損なわないものであれば特に限定されるものではないが、接着性を考慮するとポリエステル系が好ましく、不織布の柔軟性を考慮するとPET、PTT繊維が好ましい。
【0025】
バインダー繊維と主体繊維の質量比は20/80〜50/50とすることが好ましく、さらに好ましくは30/70〜40/60である。
【0026】
主体繊維の質量比が80%を超えると不織布の接着強力が低下しやすく、質量比が50%未満になるとバインダー繊維が増加するため、不織布がペーパライクとなり、風合いが硬くなりやすい。
【0027】
また、本発明の不織布は、乾式不織布及び湿式不織布のいずれでもよく、また、熱接着性複合繊維と主体繊維は長繊維、短繊維のいずれでもよい。
【0028】
次に、本発明のポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布の製造方法について説明する。
まず、熱接着性複合繊維は、例えば次の方法で製造することができる。上記した鞘成分と芯成分のポリマーを用いて、通常用いられる芯鞘型複合紡糸装置により溶融紡糸し、芯鞘型の熱接着性複合未延伸糸を得る。次いで未延伸糸を集束した後、常法により延伸し、押し込み式クリンパ−にて機械捲縮の付与を行い、仕上げ油剤付与後、用途に応じて3〜150mmに切断し、熱接着性複合繊維とする。
【0029】
次に、本発明の不織布の製造例を示す。上記のようにして得た熱接着性複合繊維20〜50質量%、好ましくは30〜40質量%の割合となるように主体繊維と混綿し、カード機にかけウェブを作成する。このウェブを熱接着性複合繊維のTmおよびTf以上、TmおよびTf+50℃以下の温度に設定した熱処理装置で処理して熱接着成分を溶融させ不織布を作成する。
【0030】
次いで一旦室温まで冷却した後、鞘成分のTc以上、鞘成分のTc+30℃以下の温度で結晶化熱処理を行い、鞘成分の結晶化を促進させ目的とする不織布を得る。この場合、熱処理前にニードリング加工を行ってもよい。熱処理装置としては熱風ドライヤー、回転ドラム乾燥機などが用いられる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、実施例中の各種の値の測定及び評価は以下のように行った。
(1)極限粘度
フェノールと四塩化エタンとの等重量混合液を溶媒とし、温度20℃で測定した。
(2)Tg、Tc及びTm
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度10℃/分で測定した。
(3)Tf
フローテスター(島津製作所製CFT−500型)を用い、荷重100Kg/cm2 、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
(4)繊度
JIS L−1015−7−5−1Aの方法により測定した。
(5)不織布の目付(g/m2)
JIS P−8142の方法で測定して求めた。
(6)不織布の耐熱性
▲1▼室温下での不織布強力(測定温度:23℃)
得られた不織布を幅2.5cm、長さ15cmの短冊状に切断し、試料を作成した。この試料を測定温度23℃でオリエンテック社製UTM−4型のテンシロンを用いて、引っ張り速度10cm/分の条件で伸長切断し、最大強力を読みとった。
▲2▼高温雰囲気下での不織布強力(測定温度:110℃)
得られた不織布を幅2.5cm、長さ15cmの短冊状に切断し、試料を作成した。この試料を温度110℃の恒温槽で1分間放置後、オリエンテック社製UTM−4型のテンシロンを用いて、引っ張り速度10cm/分の条件で伸長切断し、最大強力を読みとった。
▲3▼高温雰囲気下での強力保持率(%)
室温下での不織布強力(A)と高温雰囲気下での不織布強力(B)より、下記式で高温雰囲気下での強力保持率を算出した。高温雰囲気下での強力保持率は、50%以上を耐熱性良好とした。
強力保持率(%)=(B/A)×100
(7)不織布の柔軟性(剛軟度)
得られた不織布を試料幅10cm,試料長10cmの試料片として3枚準備し、JIS L−1096に従い、DAIEI KEIKI製風合メータ(MODEL FM−2)を使用して評価した。まず、15mm幅のスリット上に試料片を置いて、アームが試料をスリット間に押し込むときに、最高何cNの力が必要かを試料の表裏について、縦横方向4個所で測定し、その合計値を求めた。試料片3枚の平均値を不織布剛軟度(cN)として評価した。なお、不織布目付200g/m2時、剛軟度50cN以下を合格とした。
(8)紡糸操業性
○:糸切れ、単糸間の密着もなく、操業性が良好。
×:糸切れ、単糸間の密着が激しく、操業性が不良。
(9)総合評価
○:紡糸操業性が良好で、不織布の高温雰囲気下での強力保持率が50%以上、剛軟度50cN以下。
×:紡糸操業性が悪い、不織布の高温雰囲気下での強力保持率が50%未満、剛軟度50cN超の少なくとも一つを満足する。
【0032】
実施例1
鞘成分を構成するポリマーとして、ε−CLを15モル%、1,4−ブタンジオールを60モル%となるように共重合したPETであり、Tg40℃、Tc94℃、Tm160℃のものを用い、芯成分を構成するポリマ−として、IPAを33モル共重合したPETであり、Tg65℃、Tf115℃、極限粘度0.65のものを用い、複合紡糸装置を用いて溶融紡糸した。紡糸温度270℃、吐出量400g/分で行い、引き取り速度1050m/分で引き取り、芯鞘型の未延伸糸を得た。次に、この未延伸糸を集束し、65万dtexのトウにして、延伸温度55℃、延伸倍率3.5倍で延伸を行い、押し込み式クリンパーで捲縮を付与した後、切断して単糸繊度4.4dtex、繊維長51mmの熱接着性複合短繊維を得た。
得られた熱接着性複合短繊維30質量%と、主体繊維としてPETからなる繊度4.4dtex、繊維長51mmの短繊維70質量%を混綿し、カード機にかけウェブとした後、連続熱処理機にて190℃で1分間の熱処理を行った。冷却後、114℃×20分の結晶化熱処理を行い、目付200g/m2の不織布を得た。
【0033】
実施例2〜3、比較例1〜2
鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0034】
実施例4〜5、比較例3〜4
芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0035】
比較例5
芯成分を構成するポリマーの共重合成分をアジピン酸に変更し、共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0036】
実施例6
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0037】
比較例6
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更し、鞘成分を構成するポリマ−のε−CLの共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0038】
比較例7
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更し、鞘成分を構成するポリマ−のε−CLの共重合量と芯成分を構成するポリマ−のIPAの共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0039】
実施例1〜6、比較例1〜7で得られた熱接着性複合短繊維と不織布の諸物性を表1、表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1、表2から明らかなように、実施例1〜6の熱接着性複合短繊維は紡糸操業性に優れ、得られた不織布は、柔軟性、耐熱性、接着性に優れたものであった。
一方、比較例1は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が少なかったため、Tmが高くなりすぎ、熱接着時に十分に溶融せず、得られた不織布は耐熱性、柔軟性ともに劣るものであった。比較例2は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が多すぎたため、Tc、Tmが低く、不織布の製造工程における熱処理工程において安定な結晶構造を再構築することが困難となり、高温雰囲気下での強力が低く、耐熱性に劣るものとなった。比較例3は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量が少なかったため、Tfが高くなり、熱接着時に芯成分のポリマーが完全に溶融できず、不織布の柔軟性が劣るものとなった。比較例4は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマ−のIPAの共重合量が多かったため、紡糸操業性が悪いものであった。比較例5は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーにアジピン酸を共重合成分としたため、不織布の耐熱性に劣るものであった。比較例6は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が少なかったため、Tmが高くなりすぎ、熱接着時に十分に溶融せず、得られた不織布は主体繊維にPTTを使用したが、耐熱性、柔軟性にともに劣るものであった。比較例7は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量が少なかったため、Tfが高くなり、熱接着時に芯成分のポリマーが完全に溶融できず、主体繊維にPTTを使用したが、不織布の柔軟性は劣るものとなった。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、熱接着性芯鞘複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、優れた柔軟性と耐熱性及び高接着性を有しており、各種の用途に用いることが可能となる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系熱接着性複合繊維をバインダー繊維として含有する不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成繊維、特にポリエステル繊維は、その優れた寸法安定性、耐候性、機械的特性、耐久性などの点から、衣料、詰物素材、産業資材として不可欠のものとなっている。しかしながらその使用用途によっては、更に特殊機能の付与が望まれていた。中でも、不織布用途においては、柔軟性、耐熱性及び高接着性等への強い要望がある。
【0003】
従来、不織布を製造する際には、主体繊維同士を熱接着させるために、バインダー繊維が広く用いられている。バインダー繊維としては、芯成分にポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、鞘成分にイソフタル酸(以下、IPA)を共重合した低融点ポリマーの芯鞘型複合繊維(特許文献1参照)や、耐熱性のあるバインダー繊維としては、芯成分にPET、鞘成分に脂肪族ラクトンを共重合した低融点ポリマーの芯鞘型複合繊維等(特許文献2、3参照)が用いられている。
【0004】
これらの熱接着性複合繊維は、芯成分にPETを使用しているため、熱接着後もPETは溶融せずに残り、PETはポリマー自体の剛性が高いため、不織布の風合いが硬くなるという欠点があった。
【0005】
また、不織布に耐熱性と柔軟性を付与するために、芯部にトリメチレンテレフタレ−ト(以下、PTT)、鞘部に脂肪族ラクトンを共重合した低融点ポリマーを配した熱接着性芯鞘複合繊維(特許文献4参照)が提案されている。
【0006】
しかし、この熱接着性芯鞘複合繊維は、不織布の耐熱性と柔軟性は従来のポリエステル系熱接着性芯鞘複合繊維よりも良好となるが、やはり、芯部のPTT成分が残るため、柔軟性、接着性ともに不十分であった。
【0007】
このように、熱接着性複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、接着強力が高く、十分な耐熱性と柔軟性を有する不織布は未だ得られていないのが現状である。
【0008】
【特許文献1】
特許第3313878号公報
【特許文献2】
特開平11−217731号公報
【特許文献3】
特開平11−12349号公報
【特許文献4】
特開2001−115340号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決し、熱接着性芯鞘複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、優れた柔軟性と耐熱性及び高接着性を有する不織布を提供することを技術的な課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鞘成分に脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点20〜80℃、結晶開始温度90〜130℃、融点150〜180℃である共重合ポリエステル、芯成分にイソフタル酸を25〜45モル%共重合した共重合ポリエステルを用いた芯鞘複合繊維をバインダー繊維として含有することを特徴とするポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布を要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の不織布は、バインダー繊維として、ポリエステル系熱接着性複合繊維を用いるものであり、熱接着性複合繊維は芯鞘型の複合繊維である。まず、鞘成分を構成する共重合ポリエステルは、脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点(Tg)20〜80℃、結晶開始温度(Tc)90〜130℃、融点(Tm)150〜180℃であることが必要である。
【0012】
共重合ポリエステルのTgが20℃未満では、溶融紡糸時に単糸間の密着が発生し、製糸性が悪くなる。一方、Tgが80℃を超えると、製糸工程において高温で延伸することが必要になり、延伸による塑性変形と同時に部分的な結晶化が始まり、糸切れが発生するなど延伸性が低下するため好ましくない。
【0013】
また、共重合ポリエステルは結晶開始温度を有する結晶性のものとする。これにより、不織布の製造工程における熱処理工程において、安定な結晶構造を再構築することが可能となり、高温雰囲気下での不織布の強力保持率が良好な不織布とすることが可能となる。
Tcが90℃未満では、熱延伸工程において結晶化が進行してしまうため、不織布の製造工程における熱処理工程において安定な結晶構造を再構築することが困難となる。一方、Tcが130℃を超えるとTmも並行して高まり、熱接着処理時に高温で熱処理する必要が生じて、芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するばかりか、コスト的にも不利となる。
【0014】
さらに、共重合ポリエステルのTmが150℃未満では、たとえ繊維化しても高温雰囲気下で不織布を使用した場合、耐熱性に劣るものとなる。一方、Tmが180℃を超えると、熱接着処理時に高温での熱処理が必要となり、芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するとともに、コスト的にも不利となる。
【0015】
そして、鞘成分を構成する共重合ポリエステルは、上記の物性値を満足するようにその組成が選定されるが、脂肪族ラクトン成分を共重合することが必要である。テレフタル酸成分とエチレングリコール成分からなるPETに脂肪族ラクトン成分を共重合することが好ましい。
【0016】
ここで、脂肪族ラクトン成分の割合は、酸成分(テレフタル酸成分及び脂肪族ラクトン成分の合計)の10〜20モル%となるようにすることが好ましい。脂肪族ラクトン成分が10モル%未満では結晶性はよくなるが、Tmが180℃を超え、熱接着処理時に芯成分の分解が起こりやすくなり、不織布性能が低下するとともに、高温熱接着処理が必要となるので経済的にも不利となるので好ましくない。また、20モル%を超えると、紡糸時に密着が発生し、製糸性が低下しやすくなる。
【0017】
脂肪族ラクトン成分としては、炭素数4〜11のラクトンが好ましく、中でも好適なラクトンとして、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトンが挙げられる。
【0018】
また、この共重合ポリエステルには、1,4−ブタンジオール成分を共重合することが好ましい。共重合量は全グリコール成分に対して40〜60モル%となるようにすることが好ましい。共重合量が40モル%未満であると、Tm、Tcが上がる傾向となり、本発明で規定する範囲外のものとなりやすく、一方、60モル%を超えると、特にTgが低下しやすく、紡糸操業性が悪化しやすくなる。
【0019】
さらに、この共重合ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲で、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ルなどを共重合したものでもよく、さらに安定剤、蛍光剤、顔料、抗菌剤、消臭剤、強化剤等の添加剤を含有したものでもよい。
【0020】
一方、ポリエステル系熱接着性複合繊維の芯成分を構成する共重合ポリエステルは、IPAを25〜45モル%共重合したものとする。テレフタル酸成分とエチレングリコール成分からなるPETにIPAを共重合したものとすることが好ましい。
【0021】
IPA成分が25モル%未満では、流動開始温度(Tf)が高くなり、高温熱接着処理が必要となるので経済的にも不利となるので好ましくない。また、45モル%を超えると、紡糸時に密着が発生し、製糸性が低下する。
【0022】
IPAを共重合したポリエステルは、本発明の効果を損なわない範囲であれば少量の共重合成分、さらに安定剤、蛍光剤、顔料、抗菌剤、消臭剤、強化剤等の添加剤を含有したものでもよい。
【0023】
そして、熱接着性複合繊維の芯鞘構成比は、鞘成分/芯成分(体積比)が30/70〜70/30の範囲が好ましく、さらに好ましくは40/60〜60/40である。
【0024】
次に、本発明の不織布について説明する。
本発明の不織布は、上記したポリエステル系熱接着性複合繊維をバインダー繊維として含有するものであり、主体繊維は、不織布の柔軟性を損なわないものであれば特に限定されるものではないが、接着性を考慮するとポリエステル系が好ましく、不織布の柔軟性を考慮するとPET、PTT繊維が好ましい。
【0025】
バインダー繊維と主体繊維の質量比は20/80〜50/50とすることが好ましく、さらに好ましくは30/70〜40/60である。
【0026】
主体繊維の質量比が80%を超えると不織布の接着強力が低下しやすく、質量比が50%未満になるとバインダー繊維が増加するため、不織布がペーパライクとなり、風合いが硬くなりやすい。
【0027】
また、本発明の不織布は、乾式不織布及び湿式不織布のいずれでもよく、また、熱接着性複合繊維と主体繊維は長繊維、短繊維のいずれでもよい。
【0028】
次に、本発明のポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布の製造方法について説明する。
まず、熱接着性複合繊維は、例えば次の方法で製造することができる。上記した鞘成分と芯成分のポリマーを用いて、通常用いられる芯鞘型複合紡糸装置により溶融紡糸し、芯鞘型の熱接着性複合未延伸糸を得る。次いで未延伸糸を集束した後、常法により延伸し、押し込み式クリンパ−にて機械捲縮の付与を行い、仕上げ油剤付与後、用途に応じて3〜150mmに切断し、熱接着性複合繊維とする。
【0029】
次に、本発明の不織布の製造例を示す。上記のようにして得た熱接着性複合繊維20〜50質量%、好ましくは30〜40質量%の割合となるように主体繊維と混綿し、カード機にかけウェブを作成する。このウェブを熱接着性複合繊維のTmおよびTf以上、TmおよびTf+50℃以下の温度に設定した熱処理装置で処理して熱接着成分を溶融させ不織布を作成する。
【0030】
次いで一旦室温まで冷却した後、鞘成分のTc以上、鞘成分のTc+30℃以下の温度で結晶化熱処理を行い、鞘成分の結晶化を促進させ目的とする不織布を得る。この場合、熱処理前にニードリング加工を行ってもよい。熱処理装置としては熱風ドライヤー、回転ドラム乾燥機などが用いられる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、実施例中の各種の値の測定及び評価は以下のように行った。
(1)極限粘度
フェノールと四塩化エタンとの等重量混合液を溶媒とし、温度20℃で測定した。
(2)Tg、Tc及びTm
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度10℃/分で測定した。
(3)Tf
フローテスター(島津製作所製CFT−500型)を用い、荷重100Kg/cm2 、ノズル径0.5mmの条件で、初期温度50℃より10℃/分の割合で昇温していき、ポリマーがダイから流出し始める温度として求めた。
(4)繊度
JIS L−1015−7−5−1Aの方法により測定した。
(5)不織布の目付(g/m2)
JIS P−8142の方法で測定して求めた。
(6)不織布の耐熱性
▲1▼室温下での不織布強力(測定温度:23℃)
得られた不織布を幅2.5cm、長さ15cmの短冊状に切断し、試料を作成した。この試料を測定温度23℃でオリエンテック社製UTM−4型のテンシロンを用いて、引っ張り速度10cm/分の条件で伸長切断し、最大強力を読みとった。
▲2▼高温雰囲気下での不織布強力(測定温度:110℃)
得られた不織布を幅2.5cm、長さ15cmの短冊状に切断し、試料を作成した。この試料を温度110℃の恒温槽で1分間放置後、オリエンテック社製UTM−4型のテンシロンを用いて、引っ張り速度10cm/分の条件で伸長切断し、最大強力を読みとった。
▲3▼高温雰囲気下での強力保持率(%)
室温下での不織布強力(A)と高温雰囲気下での不織布強力(B)より、下記式で高温雰囲気下での強力保持率を算出した。高温雰囲気下での強力保持率は、50%以上を耐熱性良好とした。
強力保持率(%)=(B/A)×100
(7)不織布の柔軟性(剛軟度)
得られた不織布を試料幅10cm,試料長10cmの試料片として3枚準備し、JIS L−1096に従い、DAIEI KEIKI製風合メータ(MODEL FM−2)を使用して評価した。まず、15mm幅のスリット上に試料片を置いて、アームが試料をスリット間に押し込むときに、最高何cNの力が必要かを試料の表裏について、縦横方向4個所で測定し、その合計値を求めた。試料片3枚の平均値を不織布剛軟度(cN)として評価した。なお、不織布目付200g/m2時、剛軟度50cN以下を合格とした。
(8)紡糸操業性
○:糸切れ、単糸間の密着もなく、操業性が良好。
×:糸切れ、単糸間の密着が激しく、操業性が不良。
(9)総合評価
○:紡糸操業性が良好で、不織布の高温雰囲気下での強力保持率が50%以上、剛軟度50cN以下。
×:紡糸操業性が悪い、不織布の高温雰囲気下での強力保持率が50%未満、剛軟度50cN超の少なくとも一つを満足する。
【0032】
実施例1
鞘成分を構成するポリマーとして、ε−CLを15モル%、1,4−ブタンジオールを60モル%となるように共重合したPETであり、Tg40℃、Tc94℃、Tm160℃のものを用い、芯成分を構成するポリマ−として、IPAを33モル共重合したPETであり、Tg65℃、Tf115℃、極限粘度0.65のものを用い、複合紡糸装置を用いて溶融紡糸した。紡糸温度270℃、吐出量400g/分で行い、引き取り速度1050m/分で引き取り、芯鞘型の未延伸糸を得た。次に、この未延伸糸を集束し、65万dtexのトウにして、延伸温度55℃、延伸倍率3.5倍で延伸を行い、押し込み式クリンパーで捲縮を付与した後、切断して単糸繊度4.4dtex、繊維長51mmの熱接着性複合短繊維を得た。
得られた熱接着性複合短繊維30質量%と、主体繊維としてPETからなる繊度4.4dtex、繊維長51mmの短繊維70質量%を混綿し、カード機にかけウェブとした後、連続熱処理機にて190℃で1分間の熱処理を行った。冷却後、114℃×20分の結晶化熱処理を行い、目付200g/m2の不織布を得た。
【0033】
実施例2〜3、比較例1〜2
鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0034】
実施例4〜5、比較例3〜4
芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0035】
比較例5
芯成分を構成するポリマーの共重合成分をアジピン酸に変更し、共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0036】
実施例6
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更した以外は、実施例1と同様に行った。
【0037】
比較例6
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更し、鞘成分を構成するポリマ−のε−CLの共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0038】
比較例7
熱接着性複合短繊維と混綿する主体繊維をPTTに変更し、鞘成分を構成するポリマ−のε−CLの共重合量と芯成分を構成するポリマ−のIPAの共重合量を表1のようにした以外は、実施例1と同様に行った。
【0039】
実施例1〜6、比較例1〜7で得られた熱接着性複合短繊維と不織布の諸物性を表1、表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1、表2から明らかなように、実施例1〜6の熱接着性複合短繊維は紡糸操業性に優れ、得られた不織布は、柔軟性、耐熱性、接着性に優れたものであった。
一方、比較例1は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が少なかったため、Tmが高くなりすぎ、熱接着時に十分に溶融せず、得られた不織布は耐熱性、柔軟性ともに劣るものであった。比較例2は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が多すぎたため、Tc、Tmが低く、不織布の製造工程における熱処理工程において安定な結晶構造を再構築することが困難となり、高温雰囲気下での強力が低く、耐熱性に劣るものとなった。比較例3は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量が少なかったため、Tfが高くなり、熱接着時に芯成分のポリマーが完全に溶融できず、不織布の柔軟性が劣るものとなった。比較例4は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマ−のIPAの共重合量が多かったため、紡糸操業性が悪いものであった。比較例5は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーにアジピン酸を共重合成分としたため、不織布の耐熱性に劣るものであった。比較例6は、熱接着性複合短繊維の鞘成分を構成するポリマーのε−CLの共重合量が少なかったため、Tmが高くなりすぎ、熱接着時に十分に溶融せず、得られた不織布は主体繊維にPTTを使用したが、耐熱性、柔軟性にともに劣るものであった。比較例7は、熱接着性複合短繊維の芯成分を構成するポリマーのIPAの共重合量が少なかったため、Tfが高くなり、熱接着時に芯成分のポリマーが完全に溶融できず、主体繊維にPTTを使用したが、不織布の柔軟性は劣るものとなった。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、熱接着性芯鞘複合繊維をバインダー繊維として用いた不織布であって、優れた柔軟性と耐熱性及び高接着性を有しており、各種の用途に用いることが可能となる。
Claims (1)
- 鞘成分に脂肪族ラクトン成分を含有し、ガラス転移点20〜80℃、結晶開始温度90〜130℃、融点150〜180℃である共重合ポリエステル、芯成分にイソフタル酸を25〜45モル%共重合した共重合ポリエステルを用いた芯鞘複合繊維をバインダー繊維として含有することを特徴とするポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布。
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JP2003058498A JP2004270045A (ja) | 2003-03-05 | 2003-03-05 | ポリエステル系熱接着性複合繊維からなる不織布 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20130115451A1 (en) * | 2011-09-27 | 2013-05-09 | FiberVision Corporation | Bonding fiber for airlaid multi-layer products and process for production of said airlaid multi-layer products |
-
2003
- 2003-03-05 JP JP2003058498A patent/JP2004270045A/ja active Pending
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