JP2004269731A - 平版印刷インキ - Google Patents

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和彦 井出
Masaki Utsugi
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Abstract

【課題】本発明は、界面活性剤を配合してなる、水性液体媒質により洗浄を行うことが可能な平版印刷用油性インキを提供するものである。
【解決手段】本発明の界面活性剤を含有してなり、水性液体媒質中に自己乳化もしくは自己分散することが可能な平版印刷用油性インキ、さらに好ましくは界面活性剤を0.5〜40重量%の範囲で含有してなる上記平版印刷用油性インキを用いることにより、揮発性有機物質を含有しない水性液体媒質によって、印刷装置、器具等に付着したインキを効果的に除去できる。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷に用いた印刷装置、器具等の洗浄を行う際に、揮発性有機物質を含有しない水性液体媒質によって効果的に洗浄を行える、平版印刷用油性インキを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境への化学物質の放出が問題となることが多いが、平版印刷プロセスにおいて用いられる印刷インキ、湿し水からの揮発性成分の低減が図られつつある。一方、印刷機のローラーやブランケットなどの洗浄には揮発性有機物質(VOC)よりなる洗浄剤が主に用いられており、印刷工程全般のVOC排出量を押し上げるものとなってきている。
【0003】
このような中、平版インキを構成する樹脂成分の水性化能を利用してインキの水洗浄性を実現しようとする試みが特表平8−501589号公報に開示されているが、この発明では、インキを構成する樹脂の極性が高いために一般的な平版インキ用溶剤との親和性が劣り、印刷インキに求められる適切な流動適性が確保できないために、実用的な印刷適性を実現することが極めて困難である問題点を有している。印刷インキに必要な流動特性を確保し、良好な印刷適性を実現するためにはインキ構成樹脂の極性を下げ、インキ溶剤との親和性を上げることが必要であるが、このような樹脂を用いた印刷インキは、その水洗浄性が劣ってしまう欠点を有していた。
【0004】
【先行文献1】
特表平8−501589号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高極性樹脂をインキ構成樹脂として用いることなく、従って好適な印刷効果を確保しながら、印刷機等の洗浄を水性液体媒質により行うことを可能とし、平版印刷工程からの揮発性有機物質の放出を低減しようとするものである
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、平版印刷用油性インキに界面活性剤を含有せしめることにより、該油性印刷インキを水性液体媒質により洗浄することが可能となる事を見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
即ち本発明は、界面活性剤を含有してなり、水性液体媒質中に自己乳化もしくは自己分散することが可能な平版印刷用油性インキに関するものである。
【0008】
また本発明は、界面活性剤を0.5〜40重量%の範囲で含有してなる上記平版印刷用油性インキに関するものである。
【0009】
更に本発明は、水洗浄性付与成分としてHLBが15以下の非イオン性界面活性剤を含有してなる平版印刷用油性インキに関するものであり、更に好ましくは、ポリオキシエチレンモノ不飽和脂肪酸エステルを該非イオン性界面活性剤として含有してなる平版印刷用油性インキに関するものである。更に本発明は、水無し平版印刷用油性インキとして用いられることを特徴とする上記平版印刷用油性インキに関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明の平版印刷用油性インキは、界面活性剤を含有することにより、水性液体媒質中に自己乳化もしくは自己分散することが可能であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の平版印刷用油性インキを構成する成分のうち界面活性剤以外の成分に関しては、一般的な平版印刷用油性インキにおいて用いられるものを用いても特に差し障りはなく、例えば、インキ用バインダー樹脂としては、一般的なロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、石油樹脂アルキッド、アルキッド樹脂、エステルガム、ロジンアルキッドや、これらの変性物などが挙げられ、印刷インキ用樹脂の平版印刷インキ中における含有量は20〜70重量%の範囲にあることが好ましい。
【0012】
また、植物油としては、アマニ油、キリ油、大豆油、大風子油、パーム油、ヒマシ油、ヤシ油、脱水ヒマシ油などが一例として挙げられ、また本発明の平版印刷用油性インキには植物油脂肪酸エステル類のようなインキ溶剤を配合せしめることもできる。これらの植物油やインキ溶剤の類は、平版印刷インキ中に1〜40重量%の範囲で含有せしめる事が好ましい。
【0013】
また、本発明の平版印刷用油性インキには着色剤として有機顔料ないしは無機顔料を含有せしめることができる。通常用いられる顔料としては、ジスアゾイエロー、ブリリアントカーミン6B、フタロシアニンブルーが代表的なものであり、墨インキ用としてのカーボンブラック、そのほかの無機顔料なども用いられる。これらの着色剤の平版印刷インキ中における含有量は、一般的に5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。
【0014】
更に、本発明を特徴づける界面活性剤には、印刷プロセス上の支障をきたすものでなければ適宜用いることができ、例えば、飽和脂肪酸やその塩,不飽和脂肪酸やその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテルリン酸塩、脂肪族アルキルアミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテルポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン植物油脂肪酸エステルなどが例として挙げられるが、これらに限定させるものではない。これらの界面活性物質は単独で用いてもよく、また二種類以上のものの併用において用いてもよい。
【0015】
本発明で用いる界面活性物剤として、より好ましくはHLBが15以下の非イオン性界面活性剤を用いることができる。HLBが15を越えるものは、一般的な平版印刷用インキの成分である石油系溶剤や植物油などへの溶解性が劣る場合が多く、均一な組成物を得ることができない場合がある。また、イオン性を有する界面活性剤は、分子内に高極性の官能基を有するため、平版印刷の、版面の親水部と疎水部を利用した画像形成メカニズムに照らして好ましくない場合もある。即ち、一般的に非画線部となるべき版面の親水部にイオン性界面活性剤が吸着し、本来インキの付着が起こらない部分にインキが付着したりする場合がある。
【0016】
本発明で用いる界面活性剤として、更に好ましくはポリオキシエチレンモノ不飽和脂肪酸エステルを用いることができる。このようなものを用いると、界面活性剤の分子内に酸化重合に預かることが可能な不飽和結合を有しているため、得られる印刷物により高度の乾燥性(酸化硬化性)を与えることが可能となり、印刷物に各種耐性を与えることが可能となるものである。また上述したとおり、分子内にイオン性基を有さないために、版面の親水部へのインキ付着などの問題を引き起こしにくく、好ましい場合が多い。本発明で用いるポリオキシエチレンモノ不飽和脂肪酸エステルの基体となる不飽和脂肪酸としては、アマニ油脂肪酸,桐油脂肪酸,大豆油脂肪酸などが一例として挙げられ、これらはリノール酸,リノレン酸,エレオステアリン酸などの不飽和脂肪酸の混合物として構成される。
【0017】
本発明の平版印刷用油性インキに含有される界面活性剤は、該印刷インキを水性液体媒質中に自己乳化もしくは自己分散する事ができる量で含有される必要があるが、一般的にはインキ中に0.5〜40重量%の範囲で含有せしめることが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し本発明をより具体的に説明するが、以下の実施例等は本発明に何らの制限を与えるものではない。
【0019】
(製造例1) 反応容器中に、ロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業製;重量平均分子量30000、酸価20mgKOH/g)50部、大豆油(日清製油製)15部、大豆油脂肪酸n−ブチルエステル34部およびアルミニウム ジイソプロポキシド モノエチルアセテート1部を入れ、190℃で1時間加熱保持しワニスAを得た。
【0020】
(製造例2) 内容量1000mlの攪拌装置付きオートクレーブに、リノレン酸150部と水酸化カリウム2部を仕込み、窒素ガス気流下で100℃に昇温し、生成する水を溜除しながら120℃まで昇温した。水の溜出が見られなくなったところで、オートクレーブに接続した圧力容器よりエチレンオキサイド150部を約3時間かけて徐々に圧入し、ポリオキシエチレンリノレン酸エステル278部を得た。この収量及び溜出するべき水の量から、未反応の為に散逸したエチレンオキサイドは13部と推定され、これらからHLBは9.1と見積もられる。
【0021】
(実施例1) 製造例1で得たワニスA60部とフタロシアニンブルー(東洋インキ製 LIONOL BLUE FG7330)18部を3本ロールで混練し、ナフテン酸マンガン1部、エマルゲン408(花王製 ポリオキシエチレンオレイルエーテル)20部を混合し、タック値9.2の平版印刷用油性インキAを得た。
【0022】
(実施例2) 製造例1で得たワニスA60部とフタロシアニンブルー(東洋インキ製 LIONOL BLUE FG7330)18部を3本ロールで混練し、ナフテン酸マンガン1部,製造例2で得たポリオキシエチレンリノレン酸エステル20部を混合し、タック値9.2の平版印刷用油性インキBを得た。
【0023】
(比較例) 製造例で得たワニスA60部とフタロシアニンブルー(東洋インキ製 LIONOL BLUE FG7330)18部を3本ロールで混練し、ナフテン酸マンガン1部、大豆油脂肪酸n−ブチルエステル18部を混合し、タック値9.0の平版印刷用油性インキCを得た。
【0024】
(洗浄性評価) 実施例または比較例に示した平版印刷用インキを、平版印刷機(ハイデルベルグ製)のインキローラーに乗せ、ローラー表面にインキを均一に転移させた後、印刷機を作動させながら水道水で洗浄作業を行い、ローラーの洗浄性を、5:インキの残存が見られず優れている 〜 1:インキの残存が多く劣っている の5段階に目視により評価した。
【0025】
(地汚れ性評価) 印刷物の、非画線部へのインキ付着の程度を、5:インキの付着がなく優れている 〜 1:インキの付着が多く劣っている の5段階に目視評価を行った。
Figure 2004269731
【0026】
【発明の効果】以上、本願発明が提供する、界面活性剤を配合してなる平版印刷インキは、印刷装置、および器具等に付着したインキを効果的に除去することができる。

Claims (5)

  1. 界面活性剤を含有してなり、水性液体媒質中に自己乳化もしくは自己分散することが可能な平版印刷用油性インキ。
  2. 界面活性剤を0.5〜40重量%の範囲で含有してなる請求項1記載の平版印刷用油性インキ。
  3. 界面活性剤が、HLB15以下の非イオン性界面活性剤である請求項1または2記載の平版印刷用油性インキ。
  4. 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンモノ不飽和脂肪酸エステルである請求項1〜3記載の平版印刷用油性インキ。
  5. 平版印刷用油性インキが、水無し平版印刷用油性インキである請求項1〜4記載の平版印刷用油性インキ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031477A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Dainippon Ink & Chem Inc 平版印刷インキ用顔料組成物およびそれを用いた平版印刷インキ
JP2009057461A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Dic Corp 印刷インキ組成物
US7623247B2 (en) 2005-05-17 2009-11-24 Canon Kabushiki Kaisha Wavefront-aberration measuring device and exposure apparatus including the device
JP2010229299A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 平版印刷インキ組成物

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