JP2004268988A - 粘着性ホットメルトの包装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着性を有するホットメルトの包装方法であって、比較的簡単な装置を用いて、ブロッキングが生じにくく、不純物の量が少なく、かつ包装単位重量を大きくすることのできる包装方法を提供する。
【解決手段】熱溶融したホットメルトをノズルからベルト状に押し出して水中で冷却し、該冷却によって得られたホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、乾燥状態にあるベルト状固形物をロール状に巻き上げる方法や、折り畳んで重ね合わせる方法等により、表面同士が重なり合ったブロックとし、該ブロックを、DSCによる溶融点が好ましくは70〜130℃の熱溶融フィルムを被せて固形物を被覆する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着性を有するホットメルトの包装方法であって、特にブロッキングを防止することのできる包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性接着剤、特にホットメルト接着剤は、種々の産業分野で広く使用されている。このホットメルト接着剤は、裸の儘では運搬や保管時に他の物体や別のホットメルト接着剤に接着したり、接触した塵や異物を拾ったりするので、これを防止するため、表面を離型紙や粘着性のないフィルム等で包装して取り引きされるのが一般的である。
【0003】
上記ホットメルト接着剤(以下、「ホットメルト」と略す)の包装方法として従来採用されてきた方法は、例えば、内部がシリコン樹脂等で剥離処理された紙、プラスチック、アルミ板等で作られた容器にホットメルトを流し込み、冷却固化させる方法、ホットメルトを冷却後、ワックス等の有機粉体やタルクのような無機粉体をホットメルト表面に均一に付着せしめる方法、等である。
【0004】
しかしながら、上記従来の方法はいずれも問題点があり、十分に満足できるものとはいえなかった。すなわち、内部がシリコン樹脂等で剥離処理された紙、プラスチック、アルミ板等で作られた容器にホットメルトを流し込み、冷却固化させる方法は、使用時にシリコンが塗布された紙やプラスチックを処分する必要があるが、これらの材料は、シリコンがついているためリサイクル処理ができないという問題点がある。
【0005】
さらに、ホットメルトを冷却後、ワックス等の有機粉体やタルクのような無機粉体をホットメルト表面に均一に付着せしめる方法は、不純物成分として付着する量が非常に少ないが、柔らかく変形しやすい粘着性ホットメルトに応用した場合、粉体がホットメルト表面に埋没するため、長期の貯蔵や運搬中にブロッキングが生じるという問題点がある。また、無機粉体を使用する場合は、ポンプやノズル部分のバルブの摩耗が早いという問題点もある。
【0006】
また、熱溶融フィルム又は薄い皮膜で粘着ホットメルトを密着包装し、ホットメルト使用時に熱溶融フィルムや皮膜ごと溶融タンクに投入し、ホットメルトと共に溶融させて混合使用する方法が考案され、その方法として外部より冷却水でスプレーしながら、高温溶融状態で押し出されたホットメルトをフィルムでラップする方法、粘着性ホットメルトを水中に押し出す際に、その外側に非粘着性成分をさや状に共押し出しする方法が提案された。
【0007】
しかしながら、上記外部より冷却水でスプレーしながら、高温溶融状態で押し出されたホットメルトをフィルムでラップする方法は、複雑な装置が必要となるほか、フィルムの厚みに制限があり、フィルムが薄過ぎると熱のためフィルムが損傷し、表面に粘着部分が露出する。これを防ぐためフィルムを厚くすると、ホットメルトの成分以外の不純物成分の量が多くなるという問題がある。しかもこの方法は、使用されるフィルムに一定の耐熱性が必要であり、その結果、ホットメルトを使用する場合、タンク温度を不必要な温度にまで高めなければならないので、不経済であるという問題点もある。
【0008】
さらに、粘着性ホットメルトを水中に押し出す際に、その外側に非粘着性成分をさや状に共押し出しする方法は、共押し出しの精度から、外側のさやに属する部分の厚みを大きく取る必要があり、その結果不純物量が増加してしまうという問題点がある。また、この方法に使用される装置は特殊なものであり、一般的ではないので、高価であるという問題点もある。
【0009】
本発明者は、上記従来の粘着性ホットメルトの包装方法の問題点を改良し、比較的簡単な装置でブロッキングの生じにくい包装が可能であるとともに、不純物の量を極力少なくすることのできる包装方法として、熱溶融したホットメルトをノズルから水中に押し出して冷却し、該冷却によって得られたホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、該固形物の幅よりも広い幅の熱溶融フィルムを被せて固形物を被覆する方法と、ベルト状に水中に押し出して冷却したホットメルト固形物をプレス又は切断して一定形状のブロックとなし、得られたブロックの水分を除去した後、熱溶融フィルムで被覆する方法を開発して、すでに特許出願している(特許文献1、特許文献2)。
【0010】
【特許文献1】
特願2001−146181
【0011】
【特許文献2】
特願2002−283248
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者が開発した上記包装方法によると、ホットメルトにブロッキングが生じにくく、不純物の量を極力少なくすることが可能であるが、ノズルから押し出したブロックは、断面積が比較的小さいので、そのままでは小重量の包装品しか得られず、包装単位が小さいため、取り扱いに不便で効率が悪い場合があった。また、包装単位が小さいと、ホットメルトに対する包装用フィルムの比率が大きくなるので、使用時における不純物の量が増大するという問題点がある。
【0013】
この問題を避けるため、ノズルから押し出すブロックを大きくすると、肉厚が大きくなるため、水中に押し出しても内部まで冷却するまでに時間がかかり、処理能率が低下するという問題がある。しかも内部が溶融状態であると、取扱にくいのみならず、良好な包装状態が得られないという問題も生じる。
【0014】
そこで本発明は、上記の包装方法をさらに改良し、押し出したホットメルトの冷却速度を低下させることなく、1包装あたりの単位重量を大きして、不純物の混入比率を低減することを課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、請求項1に記載の粘着性ホットメルトの包装方法は、熱溶融したホットメルトをノズルからベルト状に押し出して水中で冷却し、得られたベルト状のホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、乾燥状態にあるベルト状固形物をその表面同士が密着するように重ね合わせてブロックとし、該ブロックを所定重量となるように切断するとともに、得られたブロックの全表面を熱溶融フィルムで密着被覆することを特徴としている。
【0016】
また、請求項2に記載の粘着性ホットメルトの包装方法は、熱溶融したホットメルトをノズルからベルト状に押し出して水中で冷却し、得られたベルト状のホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、乾燥状態にあるベルト状固形物をその表面同士が密着するように重ね合わせてブロックとするに際し、前記水分を除去した乾燥状態にあるベルト状固形物を所定方向に移動させつつ、後続工程でブロック化されたとき外面となる部分に熱溶融フィルムを部分的に付着させたのち、当該熱溶融フィルムが付着されていない部分を重ね合わせることにより、外面が当該熱溶融フィルムで被覆されたブロックとすることを特徴としている。
【0017】
ベルト状固形物を重ね合わせてブロックとする方法としては、請求項3に記載の発明のように、該ベルト状固形物をロール状に巻き上げる方法、請求項4に記載の発明のように、ベルト状固形物を折り畳む方法等を採用することができる。いずれにしても、表面同士が密着するように重ね合わせる必要がある。このように、ベルト状固形物を重ね合わせて得られたブロックは、請求項5に記載の発明のように、全体を強圧プレスして内部の空洞容積を低減させるのが好ましい。
【0018】
なお、熱溶融フィルムとしては、DSCによる溶融点が70〜130℃であるものが好ましく、厚みは5〜50ミクロンであるのが好ましい。また、上記熱溶融フィルムとしては、オレフィン系ポリマー単独、又は該ポリマーの混合物からなるフィルムを用いるのが好ましい。熱溶融フィルムの融点が70℃よりも低いと、ブロッキングが生じやすく、130℃よりも高いとホットメルトの溶融時にフィルムが完全に溶融せず、使用時に装置の目詰まり等の問題を起こすおそれがある。
【0019】
さらに、上記の条件を満たすものであるかぎりにおいて、このフィルムが一軸又は二軸に延伸され、包装後加熱されることにより収縮する、いわゆるシュリンクフィルムであってもよい。この熱溶融フィルムの厚みが厚過ぎると、その分だけ不純物の量が増えることになるので好ましくない。また薄過ぎると、強度的に不十分となり、取扱中にホットメルトが露出してブロッキングを生じるおそれがある。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について具体的に説明する。図1は本発明のホットメルト包装方法に使用する装置の概要を模式的に示すもので、この包装装置1は、水槽2を備え、ノズル3から押し出されたホットメルト(熱溶融している)Hがこの水槽2内に送り込まれる。ノズル3の断面は細長い概略角型であり、溶融ホットメルトはベルト状に押し出される。水槽2内にはガイドローラ4,…が設けられていて、ベルト状のホットメルトは当該ガイドローラに案内されつつ水槽2内を出口側へ移動し、その間に冷却されて固化する。
【0021】
水槽2の外側には前記押し出しノズル3と同期して移動するローラコンベア5が設けられ、水槽2から送り出されたホットメルトのベルト状固形物が該コンベアによって図の矢印方向に移送されるようになっている。また、水槽2の出口付近には、ホットメルトの水分を除去する乾燥装置7が設けられている。図示例の乾燥装置7はジェットエアをホットメルト固形物の表裏両面に吹き付ける装置であり、このジェットエアによってホットメルトに付着している水分が吹き飛ばされ、乾燥される。なお、乾燥装置としては、他の乾燥装置、例えばスポンジローラでホットメルト固形物を拭う方式のもの等を採用することもできる。
【0022】
乾燥装置7の下手側には、フィルム供給装置10が設けられている。フィルム供給装置10は、フィルムロール11,11から引き出したフィルムFをホットメルトに押し付けたり、引き離したりする揺動コンベア12,12を備えている。この揺動コンベア12の下側には、フィルムFを切断するフィルムカッター13と、表面にフィルムが付着したホットメルトをフィルムごと切断する固形物カッター15が設けられている。
【0023】
上記固形物カッター15の下流側には、ベルト状のホットメルト固形物を巻き取る巻き取り装置20が設けられている。巻き取り装置20は、エアで径が拡張・収縮する拡縮式コア21を備え、該拡縮コア21を拡径した状態でホットメルトの先端部を該コアに付着させて、コア21を回転させることにより、ベルト状のホットメルトがロール状に巻き上げられるようになっている。
【0024】
なお、上記揺動コンベア12,12、フィルムカッター13、固形物カッター15等は、コア21の回転と関連して作動するようになっており、ホットメルトを付着させたコア21が所定数回転したことが付設のセンサで検出されると、すなわち、巻き取られたホットメルトの重量が所定量に達すると、これらが作動して、フィルムF、ホットメルトを切断する。コアの回転数の代わりに、ロール状に巻かれたホットメルトの重量を秤量する秤を設けておき、その計測値が所定値となったら切断するようにしてもよい。
【0025】
つぎに、この装置の動作について説明する。ノズル3から押し出された溶融ホットメルトHは、ガイドローラ4,…に案内されて水槽2内の水中を通り、冷却される。水中で冷却され固化したホットメルトは、水槽2から送り出されて乾燥装置7によって水分が除去され乾燥状態となる。乾燥したホットメルト固形物は、フィルム供給装置10を通過し、巻き取り装置20でロール状に巻き取られる。
【0026】
この巻き取り量が所定値に達したことがセンサ(図示を省略)によって検出されると、揺動コンベア12,12がホットメルト側に移動して、フィルムFをホットメルトの両面に付着させる。このフィルムの付着長さは、切断後の先端部をコア21に巻き付けるだけの長さである。この長さだけフィルムを被せたら、まずフィルムカッター13が作動してフィルムを切断し、しかる後、フィルムの被せられたホットメルトの後端部をカッター15が切断する。
【0027】
上記切断により、ホットメルトのロールが切り離されるので、該ロールからコア21を抜き取る。この抜き取りに際しては、コア内のアクチュエータへのエアの供給を止め、コアからエアを排出することによって該コア21を縮径すればよい。ロールを取り外したコア21には、前記切断したホットメルトの先端部を巻き付け、同様に回転させて新たなロールを形成する。
【0028】
一方、コアから取り外したロールRは、図2に示すように、プレス装置を用いて上下から加圧し、断面楕円形に押し潰した形状とする。これにより、コア21を抜き取った空隙Gは押し潰され、ほとんど空隙のない状態となる。この状態となったら、図3に示すように、熱溶融フィルムFを上下にあてがい、その側縁部をヒートシールする。このヒートシールに際しては、上下に対をなすローラ50,50を上下両側から熱溶融フィルムの重なり合った側縁部を弾性的に挟圧し、上下の両フィルムを互いに密着させる。なお、上記ローラ50,50は、熱風式加熱装置等の適当な加熱装置(図示を省略)で熱溶融フィルム同士が密着する温度に加熱される。シールされたフィルムの余分な部分、すなわちヒートシール部の外側の部分は、図示を省略したカッターで切り取られ廃棄される。
【0029】
これにより、熱溶融フィルムで全面が被覆されたホットメルトのブロックが得られるのである。このブロックは、薄肉のベルトをロール状に巻くことにより重ね合わせたものであるから、冷却速度を低下させずに大重量のものとすることができる。また、フィルムFは芯部に僅かに残っているものを除けば、外面部を覆っているだけであるから、ホットメルト自体の重量に対する比率は低く、使用時
における不純物量を大幅に低減することができる。
【0030】
次に、図4乃至図7は、上記と若干異なる実施形態を表すもので、この例では、フィルム供給装置から引き出されたフィルムによって、前記乾燥されたホットメルトベルトの厚み部分の両端部(ベルトの側面部)に、その厚み部分を覆うに十分な幅の熱溶融フィルムテープFTが連続して押し当てられ、ホットメルトの粘着性によって付着させられる。この細い幅のフィルムテープFTが貼り付けられることにより、ロール形成後、その側面全体がフィルムで覆われる。
【0031】
ロールが巻かれる時、外側になる部分(図では上面)と内側になる部分(図では下面)の所定部分にそれぞれ熱溶融フィルムFが押し付けられ、所定の長さ付着された後、このフィルムはカッター25で切断される。なお、ホットメルトベルトの上面に貼り付けられるフィルムF1の長さは、ロール形成後のロールの外周部分を覆うに足る長さ以上が必要である。また、ホットメルトベルトの下面に貼り付けられるフィルムF2の長さは、最初にロールを巻き込む時に使用するコアロールへ粘着ホットメルトが付着してしまうのを防ぐに足る長さが必要である。
【0032】
上記水中から出て乾燥されたホットメルトベルトは、まず、内面(図ではホットメルト下面)の所定範囲に、熱溶融フィルムが貼り付けられ、このベルト状ホットメルトがコアロールに押し付けられて、回転しながらロール状に巻き上げられる。この時、ベルト状ホットメルトの内面と背面はホットメルトの粘着性によって密着しつつ巻かれる。
【0033】
ロール形成の最終部に近くなると、ベルト状ホットメルトの外側(図の上面)の所定範囲に熱溶融フィルムが押し当てられ、ロール状ホットメルトが所定の長さ(すなわち所定の重量)となる段階で、下面に同じ熱溶融フィルムが押し当てられて、このベルト状ホットメルトは上下から押し切りカッターでフィルムごと切断される。しかるのち、ホットメルトロールは最後まで完全なロール状に巻き上げられる。このようにして、ロールの外側はすべて薄い熱溶融フィルムで覆われ、粘着部分が露出していないブロックが得られるのである。
【0034】
このロールをコアロールより抜き取る。ロールの中心部はコア部分の空洞になるが、ロールを強圧することにより、この空隙はなくなり、ホットメルトを最小の体積として包装することができる。また、再溶融して使用する時、タンクの中で泡が生成するのを防ぐことができる。この包装方法によると、ホットメルトベルトを連続的に移動させながら、必要個所のみにフィルムを貼りつけて被覆するので、包装能率を向上させることができる。
【0035】
図8は上記と異なる包装方法を表すもので、コンベア端部から垂下したベルト状固形物は、揺動案内装置30によって左右に振られつつ下降して受け容器32内に送り込まれ、折り畳まれて所定幅のブロックとなるのである。この実施形態では、ブロックの重量を秤量する秤量装置33と切断装置34が設けられており、ブロックの重量が所定値となったら該ブロックとベルト状ホットメルトとを切り離し、上記同様にフィルムで包装するようになっている。この場合も、溶融ホットメルトは薄肉のベルト状で冷却されるので冷却速度は大きく、しかも包装単位は大きくすることができる。
【0036】
図9は上記と若干異なる実施形態を表すもので、この実施形態では、冷却固化したベルト状のホットメルトを上記と同様に折り畳んでブロック化するが、この折り畳みの過程で、ホットメルトベルトの厚み部分の両端部に、その厚み部分を覆うに十分な幅の熱溶融フィルムテープFTが連続して押し当てられ、ホットメルトの粘着性によって付着させられる。この細い幅のフィルムテープが貼り付けられることにより、折りたたみブロック形成後、その厚み方向の二つの側面全体がフィルムで覆われる。
【0037】
また、ホットメルトベルトの上面に、ついで下面に折りたたみブロックの底面と天面を覆うに足る長さの熱溶融フィルムが押し当てられ貼り付けられる。このホットメルトベルトを上下から押し切りカッターでフィルムごと切断する。コンベアの端部から垂下したベルト状ホットメルトは、揺動装置によって左右に移動されつつ下降して折りたたまれ、ブロックを形成する。このブロックの底部はフィルムで覆われているので、粘着性はない。
【0038】
途中折りたたまれて外側に来る部分には、折り返し部分を覆うに足る最小長さの熱溶融フィルムがベルト上部から間欠的に貼り付けられる。折りたたみ形状の最終部に近くなると、ベルト状ホットメルトの上面に熱溶融フィルムが押し当てられ、ついでベルト下面にもこのフィルムが所定の長さ押し当てられ、それぞれがカットされる。
【0039】
このベルト状ホットメルトは、上下から押し切りカッターでフィルムごと切断され、不完全に折りたたまれた所定重量のブロックとなる。このブロックを上下から強圧し、面同士が密着した完全なブロックとする。この工程により、このブロックの6面全体が薄い熱溶融フィルムで覆われ、どこにも粘着部分が露出していない最小体積のブロックが得られる。
【0040】
上記非粘着性の熱溶融フィルムFは、厚さが5〜50ミクロンの範囲であるのが好ましい。5ミクロンよりも薄いと、被覆時やシール時に破断するおそれがあり、50ミクロンよりも厚いと、ホットメルト接着剤を溶解した時に、均一溶解のため温度を不必要に上げなければならないので好ましくない。さらに、不純物としてのポリマーの濃度が増加することにより、性能上悪影響が生じるおそれがある。熱溶融フィルムの厚みをこのように薄くできるのは、被覆時にホットメルトが水で冷却されているからである。
【0041】
このフィルムを構成するポリマーとして使用されるポリオレフィン類には、低密度から高密度までのポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物、エチレンアクリル酸およびそのエステル共重合体、エチレンメタクリル酸およびそのエステル共重合物、さらにそれらに酢酸ビニルを共重合した物およびそのケン化物、エチレンアクリル酸やメタクリル酸およびそのエステル類を共重合したポリマーのカルボキシル基を金属イオンで中和(架橋)したいわゆるアイオノマー、非結晶性ポリアルファオレフィン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン共重合物およびその水素添加物等が挙げられる。これらのポリオレフィンフィルムのDSC法による溶融温度は70℃から130℃であることが好ましい。溶融温度が70℃以下のフィルムは、夏場の温度下で非粘着性でなくなるので、ブロッキング防止上好ましくない。130℃を越えるフィルムは、一般のホットメルト使用条件下で不必要に溶解タンク温度を上げる必要が出てくるので不経済である。
【0042】
本発明はいかなるタイプの表面粘着性あるホットメルト接着剤の処理にも対応できる。これらのホットメルトは、一般にベースポリマーと粘着性樹脂からなり、これに可塑剤やワックス状の低分子量の添加剤が一部加えられた物であるが、それらの例を挙げると、以下に示す化合物がある。すなわち、ベースポリマーとしては、EVA、ポリアルファオレフィン、APP、ポリエチレン等のオレフィンポリマー、SBS、SIS、SEBS、SEPS等のスチレンブロック共重合体、その他ポリアミド、ポリエステル等が挙げられる。また、粘着性樹脂としては、ロジンやそのエステル、あるいはそれらの誘導体、石油樹脂(脂肪族系、脂環式系、芳香族系およびそれらの共重合物)とそれらの水素添加物、テルペン系樹脂とそれらの水素添加物が挙げられる。さらに低分子量添加剤としては、一般の可塑剤、パラフィン系とナフテン系および芳香族系の鉱油、パラフィン系および合成のワックス、さらに植物油の水素添加物等が挙げられる。
【0043】
【実施例】
(実施例1)
まず、配合終了後のホットメルトを150℃で先端フラット状のノズルを通して10℃の水槽中に押し出した。このホットメルトは、断面が約20×100mmのベルト状であり、水中を通過する過程で冷却された。長さ10mの水槽中を約3分間で通過させたのち、該水槽から引き出し、当該ベルト状ホットメルトの上下両面からジェットエアを吹き付けて水分を完全に除去した。
【0044】
水分が除去された乾燥状態のベルト状ホットメルト固形物は、ブロック成形装置である巻き取り装置20でロール状ブロックに巻き上げ、所定の大きさとなるように切断したのち、上下から加圧して断面楕円形のブロックとした。このブロックの上下に厚み20ミクロンのポリエチレンフィルム(MFR:8.0,融点102℃の低密度ポリエチレン)を配置し、ホットメルトブロックの上下両面から複数のローラでプレスしながら、全面を覆うように押し当てた。この操作により、フィルムがホットメルトの粘着性により該ホットメルトの表面に十分に密着し、全面が完全にフィルムで覆われたホットメルト包装品を得た。
【0045】
このようにして得られたホットメルトブロックをポリ袋に入れ、それをダンボール箱に入れた。このダンボール箱を5段積みにし、40〜50℃の保温倉庫に10日間貯蔵したが、ホットメルト同士のブロッキングは生じなかった。さらに、通常のホットメルトアプリケーターでの溶解速度をフィルムでラップしない同組成のホットメルト接着剤と比較したところ、顕著な差は見られなかった。また、接着力等の特性への影響も認められなかった。
【0046】
なお、図4乃至7に示すように、ホットメルトベルトを連続的に移動させつつ、その必要部分にフィルムを付着させて被覆する方法によって包装したロール状ブロックについて溶解速度と粘着力等の特性への影響を調べたところ、上記と同様、ラップしないものとの差は認められなかった。
【0047】
(実施例2)
DSC法による融点が63℃であるEVAフィルム(厚み40ミクロン、VAc含有量32%、MFR60)を用いて、上記と同様の手順によりホットメルトブロックを製作した。得られたブロックを上記と同様な条件でブロッキングテストを行ったところ、保管3日目より表面にタックが出始め、7日間でブロッキングを生じた。したがって、本実施例においても、熱溶融フィルムで包装する本発明の効果は一応認められたものの、融点が70℃よりも低いフィルムを用いるのは余り好ましくないことがわかった。
【0048】
(実施例3)
DSC法による融点が132℃である高密度ポリエチレンを原料に作られたフィルム(MFR:20、厚み30ミクロン)を用いて同様な実験を行った。ブロッキングテストでは何ら問題が生じなかったが、このホットメルトブロックを160℃にて一般のホットメルトアプリケーターのタンクで溶融し、それをこのフィルムでラップしない同組成のホットメルトと比較したところ、同一の溶解速度とするためにはタンク温度を180℃とする必要があった。また、160℃のままでは、いつまでたってもフィルムが完全溶融したようには見えず、タンクの出口に設置されているフィルターを詰まらせる可能性が危惧された。したがって、ブロッキングを生じないという本発明の効果は得られるものの、融点が130℃よりも高いフィルムを用いるのは好ましくないことがわかった。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる粘着性ホットメルトの包装方法は、比較的簡単な装置を用いて、ブロッキングの生じにくい包装が可能である。しかも、ノズルからベルト状に押し出したものを、重ね合わせてブロック化するので、冷却速度を落とすことなく大重量のブロックを得ることができる。そして、大重量のブロックの外面を熱溶融フィルムで被覆するので、簡単な装置で包装単位重量を大きくすることができ、効率よく被覆包装することが可能となるとともに、ホットメルト自体の重量に対するフィルムの重量の比率をきわめて小さくすることができる結果、使用時の不純物の量を大幅に低減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用する包装装置の概略を表す模式図である。
【図2】加圧法の説明図である。
【図3】被覆法の説明図である。
【図4】ホットメルトベルトの側面にフィルムを貼る工程の説明図である。
【図5】ホットメルトベルトの上面と下面にフィルムを貼る工程の説明図である。
【図6】フィルムの貼り付け長さの説明図である。
【図7】その側面図である。
【図8】上記と異なるブロック形成方法の説明図である。
【図9】折り畳まれるブロックにフィルムを貼り付ける方法の説明図である。
【符号の説明】
1 包装装置
2 水槽
3 押し出しノズル
4 ガイドローラ
7 乾燥装置
10 フィルム供給装置
12 揺動コンベア
20 巻き取り装置
H ホットメルト
F 熱溶融フィルム

Claims (7)

  1. 熱溶融したホットメルトをノズルからベルト状に押し出して水中で冷却し、得られたベルト状のホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、乾燥状態にあるベルト状固形物をその表面同士が密着するように重ね合わせてブロックとし、該ブロックを所定重量となるように切断するとともに、得られたブロックの全表面を熱溶融フィルムで密着被覆することを特徴とする粘着性ホットメルトの包装方法。
  2. 熱溶融したホットメルトをノズルからベルト状に押し出して水中で冷却し、得られたベルト状のホットメルト固形物を水中から取り出して水分を除去したのち、乾燥状態にあるベルト状固形物をその表面同士が密着するように重ね合わせてブロックとするに際し、前記水分を除去した乾燥状態にあるベルト状固形物を所定方向に移動させつつ、後続工程でブロック化されたとき外面となる部分に熱溶融フィルムを部分的に付着させたのち、当該熱溶融フィルムが付着されていない部分を重ね合わせることにより、外面が当該熱溶融フィルムで被覆されたブロックとすることを特徴とする粘着性ホットメルトの包装方法。
  3. 前記ブロックが、乾燥状態にあるベルト状固形物を巻いたロール状のブロックである請求項1又は2に記載の粘着性ホットメルトの包装方法。
  4. 前記ブロックが、乾燥状態にあるベルト状固形物を所定幅に折り畳んで重ね合わせたブロックである請求項1又は2に記載の粘着性ホットメルトの包装方法。
  5. ブロック全体を強圧プレスして内部の空洞容積を低減させる請求項1乃至4のいずれかに記載の粘着性ホットメルトの包装方法。
  6. 熱溶融フィルムのDSCによる溶融点が70〜130℃である請求項1乃至5のいずれかに記載の粘着性ホットメルトの包装方法。
  7. 熱溶融フィルムの厚みが5〜50ミクロンである請求項1乃至6のいずれかに記載の粘着性ホットメルトの包装方法。
JP2003063111A 2003-03-10 2003-03-10 粘着性ホットメルトの包装方法 Ceased JP2004268988A (ja)

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