JP2004268966A - 包装用緩衝材 - Google Patents

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Hatsuo Yajima
初男 矢島
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Toshiba Electric Appliances Co Ltd
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Abstract

【課題】製品内部の部品形状に馴染みやすく内部部品に密着して輸送時、保管時の振動、衝撃から内部部品を保護し、使用後の廃棄時は平板状に分解して嵩張りを小さくし、しかも、分別処理を要することなくリサイクル用の廃材とし効率よく処分することができる包装用緩衝材を提供する。
【解決手段】包装用緩衝材21は平板状紙材を素材とし、その素材の折り曲げや差込の手段により立体形状のクサビ状に組み立てられ、部品3と接する接触面22の内側の起立片35に切欠き36が設けられる。この包装用緩衝材21は製品2内面と部品3との間に差込まれて切欠き36により部品に馴染み、輸送時、保管時の振動、衝撃から内部部品を保護する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
本発明は、輸送時、保管時等の振動や衝撃に対して製品内部の部品を保護する包装用緩衝材に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、この種、包装用緩衝材の構造は図5に示してある。この包装用緩衝材1は発泡スチロールによりクサビ状の立体形状に形成されている。そして、この包装用緩衝材1は図6に示すように、製品としての給茶機用置台2内部に配置される例えば部品としての浄水機3と製品としての給茶機用置台2内面との間に差込まれれて使用される。そして、この包装用緩衝材1は柔らかい発泡スチロール製であるため図7に示すように浄水機3の形状に馴染み浄水機3に密着して輸送時、保管時の振動、衝撃から耐えられる構造となっている。
【0003】
そして、このように、発泡スチロール製の包装用緩衝材1により保護された浄水機3を内部に配置した給茶機用置台2は、使用現場に輸送するためにさらに外装箱等により包装される。即ち、図8に示すように、まず、段ボール製の下ケース4内に段ボール製の敷板5を敷きこんで嵌合し、この上に給茶機用置台2を置き、段ボール製のパッキング6を介して給茶機用置台2の位置決めをする。
【0004】
次に、給茶機用置台2に段ボール製の外装箱7を被せ、その下端の開口部を下ケース4の外周に嵌合し、この外装箱7で給茶機用置台2の外周を覆う。次に、外装箱7の上端の開口部内に段ボール製の上ケース8を嵌合して給茶機用置台2の上面部を覆うとともに、段ボール製のパッキン9で給茶機用置台2を位置決めする。
【0005】
この後、外装箱7の各フラップ10を内側に織り込んで閉じ合わせ、その互いに対応する一対のフラップ10の突合わせ縁の上に封函用テープ11を貼りつけ、さらに外装箱7の上下部に渡る外周に包装用バンド12を複数列に巻き付けて前記パッキング6,9が給茶機用置台2に密着するように締結する。
【0006】
これにより、給茶機用置台2が輸送時や保管時等の振動や衝撃に耐え得るように梱包される。
【0007】
一方、梱包された給茶機用置台2を輸送先の使用現場において開梱する際には、まず、包装用バンド12を切断し、次に上ケース8を取り出して外装箱7を上方に引き上げ給茶機用置台2を露出させ、この状態で給茶機用置台2を下ケース4の上から取り出す。また、給茶機用置台2の扉13を開き水タンク14を引き出し、その後、浄水機3の包装用緩衝材1を取り出す。
【0008】
そして、使用済みの外装箱7、下ケース4、敷板5、上ケース8、パッキング6,9、包装用緩衝材1をそれぞれ分解して嵩張りを小さくし、リサイクル用廃材として処分する。
【0009】
しかし、従来の包装箱における外装箱7、下ケース4、敷板5、上ケース8、パッキング6,9はいずれも段ボール等の紙材で形成されているが、包装用緩衝材1が発泡スチロール製であることからリサイクル上、紙材と発泡スチロールとに分別処理が必要であり、処分の効率が低下するとともに、包装用緩衝材1が発泡スチロール製の立体形状であることから嵩張りをあまり小さくできない問題があった。
【0010】
そこで、包装用緩衝材を分別処理を考慮して図4に示されるように外装箱7、下ケース4、敷板5、上ケース8、パッキング6,9と同様な段ボール等の紙材を用い、折り曲げや差込の手段により立体形状のクサビ状に組み立てて包装用緩衝材15として使用することが考えられた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように、段ボール等の紙材で組み立てられた包装用緩衝材15は発泡スチロール製の緩衝材1と比べて硬いため、製品としての給茶機用置台2と部品としての浄水機3との間に差込む際強い力を要し、作業性が悪く、また包装用緩衝材としての柔軟性に欠ける問題があった。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、製品内部の部品の形状に馴染みやすく製品内部部品に密着して輸送時、保管時の振動から内部部品を保護し、かつ廃棄時は嵩張りを小さくし、しかも、分別処理を要することなくリサイクル用の廃材とし効率よく処分することができる包装用緩衝材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の包装用緩衝材は、製品内面と部品との間に差込まれて部品保護のために使用される包装用緩衝材であって、この包装用緩衝材は平板状紙材を素材とし、その素材の折り曲げや差込の手段により立体形状のクサビ状に組み立てられるとともに、前記部品と接する接触面の内側の起立片に切欠きを設けたものである。
【0014】
そして、この構成による包装用緩衝材は、製品内部の部品の形状に馴染みやすく製品内部部品に密着して輸送時、保管時の振動、衝撃から内部部品を保護し、かつ廃棄時は嵩張りを小さくし、しかも、分別処理を要することなくリサイクル用の廃材とし効率よく処分することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
【実施例】
図1に包装用緩衝材21の展開図を示してあり、この包装用緩衝材21は段ボール等の紙材で製せられ、部品と接触する接触面22を有し、この接触面22の一端側にミシン目等の折り目線23,24,25が施され、この折り目線23,24間には平坦面26、折り目線24,25間には垂直片27、折り目線25の外側には切り込み28,28を有する差込片29がそれぞれ連接されている。
【0017】
また、接触面22の他端側にミシン目等の折り目線30,31が施され、この折り目線30,31間に垂直片32が形成されている。そして、この垂直片32の外側に連接して底板面33が設けられ、この底板面33の両側にミシン目等の折り目線34,34が施され、さらに、この折り目線34,34に連接し接触面22に向かって先細り形状に形成された一対の起立片35,35が設けられ、この起立片35,35には一対の切欠き36,36と一対の切り込み37,37が設けられている。
【0018】
次に、図1に示す展開状態の包装用緩衝材21を立体形状のクサビ状に組み立てる手順について説明する。まず、折り目線34,34に沿って内側に90°ずつ折り曲げ起立片35,35を起立させる。次に折り目線31に沿って内側に90°折り曲げ、さらに折り目線30に沿って内側に90°折り曲げ垂直片32が立ち上がるとともに、接触面22の裏面が起立片35,35に接する状態になる。
【0019】
次に、折り目線23,24に沿って内側に折り曲げ平坦面26を形成する。そして、さらに、折り目線25に沿って内側に90°折り曲げ垂直片27を形成させながら差込片29の切り込み28,28を起立片35,35の切り込み37,37に互いに差込み図2(A)斜視図および図2(B)断面図に示されるようにクサビ状の包装用緩衝材21が組み立てられる。
【0020】
次に、この包装用緩衝材21の使用手順について説明する。まず、図6に示すように製品としての給茶機用置台2の扉13を開き水タンク14を引き出し、その後、包装用緩衝材21を給茶機用置台2の内面と給茶機用置台2に取り付けられた浄水機3との間に、そのクサビ部分を差込み浄水機3を固定する。この際、包装用緩衝材21は起立片35,35の切欠き36,36により図3に示すように浄水機3の形状に馴染み、差込むための力を必要とせず、作業性良く、また、包装用緩衝材としての柔軟性もあるので浄水機3に密着して輸送時、保管時等の振動や衝撃を吸収して内部部品である浄水機3の保護ができる。
【0021】
次に、このように、包装用緩衝材21により部品が保護された製品しとての給茶機用置台2を包装する手順について説明する。図8に示されるように、まず、段ボール製の下ケース4内に段ボール製の敷板5を敷きこんで嵌合し、この上に給茶機用置台2を置き、段ボール製のパッキング6を介して給茶機用置台2の位置決めをする。
【0022】
次に、給茶機用置台2に段ボール製の外装箱7を被せ、その下端の開口部を下ケース4の外周に嵌合し、この外装箱7で給茶機用置台2の外周を覆う。次に、外装箱7の上端の開口部内に段ボール製の上ケース8を嵌合して給茶機用置台2の上面部を覆うとともに、段ボール製のパッキング9で給茶機用置台2を位置決めする。
【0023】
この後、外装箱7の各フラップ10を内側に織り込んで閉じ合わせ、その互いに対応する一対のフラップ10の突合わせ縁の上に封函用テープ11を貼りつけ、さらに外装箱7の上下部に渡る外周に包装用バンド12を複数列に巻き付けて前記パッキング6,9が給茶機用置台2に密着するように締結する。
【0024】
これにより、給茶機用置台2が輸送時や保管時等の振動や衝撃に耐え得るように梱包される。
【0025】
一方、梱包された給茶機用置台2を輸送先の使用現場において開梱する際には、まず、包装用バンド12を切断し、次に上ケース8を取り出して外装箱7を上方に引き上げ給茶機用置台2を露出させ、この状態で給茶機用置台2を下ケース4の上から取り出す。また、給茶機用置台2の扉13を開き水タンク14を引き出し、その後、浄水機3の包装用緩衝材1を取り出す。
【0026】
そして、使用済みの包装用緩衝材21は図1に示すように平板状に展開し、外装箱7、下ケース4、敷板5、上ケース8、パッキング6,9とともに束ね、嵩張ることなくリサイクル用廃材として効率よく処分することができる。
【0027】
即ち、包装用緩衝材21は、外装箱7、下ケース4、敷板5、上ケース8、パッキング6,9と同質の紙材であることから、包装用緩衝材21を分別する必要がなく、外装箱7、下ケース4、上ケース8、パッキング6,9と併せてリサイクル用廃材として処分することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の包装用緩衝材によれば、製品内部の部品の形状に馴染みやすく製品内部部品に密着して輸送時、保管時の振動から内部部品を保護し、かつ廃棄時は嵩張りを小さくし、しかも、分別処理を要することなくリサイクル用の廃材とし効率よく処分することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る包装用緩衝材の展開図である。
【図2】同上、包装用緩衝材を示し、(A)は斜視図、(B)断面図である。
【図3】同上、包装用緩衝材の作用を説明する説明図である。
【図4】従来の包装用緩衝材の斜視図である。
【図5】従来の包装用緩衝材の斜視図である。
【図6】本発明および従来の包装用緩衝材を製品内面と内部部品との間に差し込んで使用する説明図である。
【図7】従来の包装用緩衝材の作用を説明する断面図である。
【図8】本発明および従来の包装箱の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 製品としての給茶機用置台
3 部品としての浄水機
4 下ケース
5 敷板
6 パッキング
7 外装箱
8 上ケース
9 パッキング
10 フラップ
11 封函用テープ
12 包装用バンド
21 包装用緩衝材
22 接触面
26 平坦面
27 垂直片
29 差込片
32 垂直片
33 底板面
35 起立片
36 切欠き

Claims (1)

  1. 製品内面と部品との間に差込まれて部品保護のために使用される包装用緩衝材であって、この包装用緩衝材は平板状紙材を素材とし、その素材の折り曲げや差込の手段により立体形状のクサビ状に組み立てられるとともに、前記部品と接する接触面の内側の起立片に切欠きを設けたことを特徴とする包装用緩衝材。
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