JP2004268658A - 車両用エアバッグドア - Google Patents

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Abstract

【課題】脆弱部5により囲まれたドア部6を有するインストルメントパネル1の裏側に、ドア部6裏面に溶着される補強プレート部20と、ドア部6周囲のインストルメントパネル1裏面に溶着される枠部11と、補強プレート部20を一辺で枠部11に連結するヒンジ部30とが一体的に形成されたバックアップ部材10を配置した車両用エアバッグドアに対し、そのヒンジ部30を枠部11側の第1湾曲部31と、補強プレート部20側の第2湾曲部32とで構成し、寒冷状態でヒンジ部30が硬くなる等の原因により、ドア部6が第2湾曲部32を中心に回動して展開してもドア部6のヒンジ側端部6aを第1湾曲部31と干渉させず、ヒンジ部30が破断するのを防止してドア部6をスムーズに展開させる。
【解決手段】補強プレート部20のドア部6裏面への溶着部のうちのヒンジ側溶着部27の位置からヒンジ部30側の脆弱部5までの距離Dを、同じヒンジ側溶着部27から第1湾曲部31までの距離dよりも小さくし、そのドア部6が展開時に第2湾曲部32回りに回動する際に第1湾曲部31と干渉しないようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に設けられる車両用エアバッグドアに関し、特に、ドア部を有するパネル本体にバックアップ部材が設けられたものにおいて、そのドア部を安定してスムーズに開くための対策に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に、その衝突時の衝撃から乗員を保護するためのエアバッグ装置を装備することは一般に知られており、このエアバッグ装置をインストルメントパネルの裏側に装着する場合、そのインストルメントパネルにエアバッグの膨張圧力で開くドア部が設けられる。例えばインストルメントパネルに、他の部分よりも脆弱でエアバッグの膨張圧力で破断する破断予定部としての脆弱部と、エアバッグドア部の開動作の回動中心となるヒンジ部とを枠状に形成して、これら脆弱部及びヒンジ部により囲まれる矩形領域でドア部を構成するようにしている。
【0003】
この種の車両用エアバッグドアとして、例えば特許文献1に示されているように、インストルメントパネルのドア部裏面にバックアップ部材を振動溶着したものが提案されている。この提案例のものにおいては、バックアップ部材は、ドア部の裏面に溶着される補強用のプレート部と、このプレート部の周りに配置される枠部と、この枠部及び補強プレート部を連結するヒンジ部とからなり、これらは樹脂により一体的に成形され、上記ヒンジ部は断面略U字状のものとされている。そして、このヒンジ部に略対応する部位のインストルメントパネルに脆弱部を形成することにより、エアバッグ装置の作動時にバックアップ部材のヒンジ部を中心に補強プレート部をインストルメントパネルのドア部と共に回動させてドア部を開くようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−71924号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、バックアップ部材の枠部、補強プレート部及びヒンジ部を一体的に形成しているので、エアバッグドアの構成部品点数を低減できるものの、断面略U字状のヒンジ部で補強プレート部を回動させてインストルメントパネルのドア部を開放させるために、その補強プレート部がドア部と共に回動する際にドア部周りのインストルメントパネルが干渉してしまい、ドア部を大きく開放させることができないという問題がある。
【0006】
そこで、バックアップ部材における枠部と補強プレート部とを連結するヒンジ部を、各々の中間部が互いに逆向きに突出するように湾曲する1対の湾曲部、つまり一端が枠部に接続されかつ中間部がインストルメントパネル側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、一端が該第1湾曲部の他端に接続されている一方、他端が補強プレート部に接続され、中間部がインストルメントパネルと反対側に突出するように湾曲する第2湾曲部とで構成することで、ドア部の開放時には両湾曲部を一旦伸展させた後に補強プレート部をドア部と共に回動させるようにして、ドア部を安定して開放させることが考えられる。
【0007】
しかし、その場合、ヒンジ部が樹脂製であると、例えば雰囲気温度が20℃のような温間状態(常温状態)では何等支障はないが、例えば−30℃のような寒冷状態(又は極寒状態)ではヒンジ部が硬くなり、エアバッグドアが開くときにヒンジ部の両湾曲部が意図するように伸展せず、ドア部がヒンジ部の第2湾曲部を中心に補強プレート部と共に回動して展開するようになる。このようにドア部が第2湾曲部回りに回動するとき、そのドア部のヒンジ部側の端部が一旦インストルメントパネルからその裏側に離れる方向に移動するようになり、その移動の際にドア部のヒンジ部側に位置するヒンジ側端部がインストルメントパネルに向かって湾曲している第1湾曲部に干渉して接触してしまい、その第1湾曲部が破断してドア部が円滑に展開しなくなるという新たな問題が生じる虞れがあり、さらなる改良が望ましい。
【0008】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、上記のようにインストルメントパネル等のパネル本体の裏側にバックアップ部材を溶着した構造において、そのバックアップ部材におけるヒンジ部及び補強プレート部とパネル本体の脆弱部との間の配置関係を改良することにより、パネル本体のドア部の展開時にそのヒンジ部側の端部が移動したとしてもヒンジ部の一部とは干渉しないようにして、そのヒンジ部が破断状態に陥るのを防止し、ドア部をスムーズに展開させ得るようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的の達成のため、請求項1の発明では、パネル本体のドア部が展開時にヒンジ部の第2湾曲部回りに回動する際に、そのドア部のヒンジ部側の端部は、パネル本体のドア部とバックアップ部材の補強プレートとの溶着部のうちのヒンジ部側に位置するヒンジ側溶着部を中心に回動するように移動する点に着目し、そのドア部のヒンジ側端部のヒンジ側溶着部回りの回動半径を、同じヒンジ側溶着部からヒンジ部の第1湾曲部までの距離よりも小さくするようにした。
【0010】
具体的には、この発明では、パネル本体に、四辺の脆弱部によって囲まれかつエアバッグ装置の作動によって開く矩形状のドア部が設けられ、このドア部及びその周囲のパネル本体の各裏面にバックアップ部材が溶着された車両用エアバッグドアが対象である。
【0011】
そして、上記バックアップ部材は、上記ドア部周囲のパネル本体裏面に溶着されかつシューティング口を有する枠部と、この枠部のシューティング口内に配置され、上記ドア部の裏面に溶着された補強プレート部と、上記パネル本体の脆弱部の一辺に対応する位置に配置され、上記補強プレート部を一辺で上記枠部に一体的に連結するヒンジ部とが、上記シューティング口の周縁と補強プレート部の外周縁との間に所定の隙間が生じるように一体的に形成されたものとする。
【0012】
また、上記ヒンジ部は、一端が枠部に一体的に接続されかつ中間部がパネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、一端が該第1湾曲部の他端に接続されている一方、他端が補強プレート部に一体的に接続され、中間部がパネル本体と反対側に突出するように湾曲する第2湾曲部とからなるものとする。
【0013】
さらに、上記エアバッグ装置の非作動状態で、上記第1湾曲部の中間部の頂部はパネル本体の裏面に対し非溶着状態にあり、かつ上記補強プレート部のドア部裏面への溶着部においてヒンジ部の長さ方向に対応する範囲にあってヒンジ部側の端部に位置するヒンジ側溶着部の位置から上記ヒンジ部に対応する側の脆弱部までの距離が、上記ヒンジ側溶着部の位置から上記第1湾曲部までの距離よりも小さく設定されており、エアバッグ装置の作動により脆弱部が破断してドア部が、上記ヒンジ部側に位置するヒンジ側端部をパネル本体から裏側に離れる方向に移動させながら補強プレート部と共にヒンジ部の第2湾曲部を中心に回動して展開したときに、上記ドア部のヒンジ側端部が第1湾曲部に接触しないように構成されていることを特徴とする。
【0014】
上記の構成によると、例えば寒冷状態でバックアップ部材のヒンジ部が硬くなる等の原因により、エアバッグ装置の作動により脆弱部が破断してドア部が補強プレート部と共にヒンジ部の第2湾曲部を中心に回動して展開し、その回動に伴ってドア部のヒンジ側端部がパネル本体からその裏側に離れる方向に移動するとき、このヒンジ側端部の移動形態は、バックアップ部材の補強プレート部のドア部裏面へのヒンジ側溶着部の位置を中心とする回動となる。そして、エアバッグ装置の非作動状態で、バックアップ部材の補強プレート部のドア部裏面へのヒンジ側溶着部の位置からパネル本体のヒンジ部に対応する側の脆弱部、つまりドア展開時に破断したドア部のヒンジ側端部までの距離が、同じヒンジ側溶着部の位置からヒンジ部の第1湾曲部までの距離よりも小さいので、上記のようにドア部のヒンジ側端部がヒンジ側溶着部の位置を中心に回動しても、そのドア部のヒンジ側端部はヒンジ部の第1湾曲部に干渉して接触することがなくなる。このため、その第1湾曲部が破断するのを確実に防止して、ドア部をスムーズに展開させることができる。
【0015】
尚、例えば温間状態でバックアップ部材のヒンジ部が軟らかくなっている等の場合には、ドア部の開放時にエアバッグ装置のエアバッグの膨張によりヒンジ部の第1及び第2湾曲部が一旦伸展して、その後に補強プレート部がドア部と共にヒンジ部の第2湾曲部と補強プレート部との接続部分を中心に回動するようになり、このことでドア部を安定して開放させることができる。そして、こうしてヒンジ部の第1及び第2湾曲部が伸展する際にドア部周りのパネル本体におけるヒンジ部側部分に干渉するが、このパネル本体自体も軟らかくなっているので、そのパネル本体のヒンジ部側部分とヒンジ部が干渉しても、パネル本体のヒンジ部側部分が曲がって逃げるようになり、ヒンジ部が損傷することはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0017】
(実施形態1)
図5は、本発明の実施形態に係る車両において助手席前方の車室内前部を示し、この図5における左上側が車両の前側すなわちフロントガラス側で、右下側が後側すなわち助手席側となっている。図5において、1は車室内前部に配置されるインストルメントパネルで、このインストルメントパネル1は本発明でいうパネル本体を構成している。
【0018】
図2に示すように、上記インストルメントパネル1は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)等を射出成形した樹脂製の基材2と、この基材2の表面に一体に接合された表皮材3とからなる。上記基材2の裏面には、表面側に向けて凹陥する例えば断面V字状の溝部4がインストルメントパネル1表面側から見て矩形の各辺をなすように形成され(図5参照)、この溝部4によって基材2の表面側に破断予定部としての薄肉の脆弱部5が形成されている。そして、この脆弱部5は、図5に示す如くインストルメントパネル1表面側から見て矩形の各辺をなすように形成され、この四辺の脆弱部5によって囲まれた部分に、後述するエアバッグ装置50の作動による脆弱部5の破断により車室内側に開く矩形状のドア部6が形成されており、このドア部6は、エアバッグ装置50の作動時に破断する上記脆弱部5(破断予定部)がインストルメントパネル1の表面側から識別できないいわゆるシームレスタイプに構成されている。
【0019】
上記インストルメントパネル1の裏面にはドア部6及びその周囲部分に亘り、樹脂成形体からなるバックアップ部材10が一体的に溶着されている。図3にも示すように、このバックアップ部材10は枠部11、補強プレート部20及びヒンジ部30が射出成形により一体に形成されたものである。
【0020】
上記枠部11は、矩形枠状の枠部本体12と、この枠部本体12の裏面に一体に突設された矩形筒状の筒状部13とからなる。枠部本体12は、上記インストルメントパネル1のドア部6(脆弱部5)よりも若干大きい矩形枠状のもので、その表面(インストルメントパネル1側の面)には溶着リブ14が格子状に突設されており、この溶着リブ14を上記ドア部6周囲のインストルメントパネル1裏面に振動溶着させることにより、枠部11がドア部6周囲のインストルメントパネル1裏面に一体的に溶着されている。
【0021】
また、枠部本体12の内部(筒状部13の上端)には、上記インストルメントパネル1のドア部6(脆弱部5)に略対応する大きさの矩形状のシューティング口17が形成され、図3に示すように、このシューティング口17の4つの隅角部はいずれも曲面状に設けられている。
【0022】
尚、図2に示すように、枠部本体12の車両後側(図2で右側)に相当する後側部12bに対応するインストルメントパネル1は下側への折曲がり状に湾曲している。
【0023】
そして、上記筒状部13は、上記枠部11の枠部本体12裏面においてシューティング口17周縁近傍にインストルメントパネル1から離れる下方向に向かうように突設され、この筒状部13の内部に公知のエアバッグ装置50が配置収容されている。つまり、このエアバッグ装置50は、図外の車体部材に結合されるエアバッグケース51を備え、このエアバッグケース51内には、図示しないが、車両の衝突時(前突時)に高圧ガスを噴出させるインフレータと、このインフレータからの高圧ガスが充填されて折畳み状態から膨張するエアバッグとが収容されている。尚、筒状部13の中間部には係合孔15が形成され、この係合孔15にはエアバッグケース51側面に突設した係合部52が係止されており、この係合孔15と係合部52との係止により、エアバッグ装置50の作動時に筒状部13を含むバックアップ部材10がエアバッグと共に車室内に突出するのを防ぐようにしている。
【0024】
図2に示すように、上記枠部11において筒状部13の前側部13aの上端部は、枠部本体12の前側部12aの後端部に対し前側下方に向かって突出するように湾曲する接続部16により一体に接続されており、このことで筒状部13の前側部13aの上端部は枠部本体12の前側部12aの後端部よりも下側に位置し、この筒状部13の前側部13aの上端部に補強プレート部20の前端部がヒンジ部30を介して接続されている。
【0025】
上記補強プレート部20は、4つの隅角部が曲面形状とされかつ枠部11の枠部本体12と略同じ厚さの矩形板状のもので(図2及び図3参照)、上記枠部11の矩形状シューティング口17内に該シューティング口17周縁との間に所定幅の隙間Sが形成されかつ枠部本体12と略面一となるように配置されている。図3に示す如く、この補強プレート部20は、略矩形状のプレート部本体21と、このプレート部本体21の前端部の左右両側に、後で詳述するヒンジ部30の長さ方向両端と上記隙間Sと同様の隙間をあけた状態で一体に突設され、そのヒンジ部30の長さ方向両端の外側に向かうように前側に延びる左右の延設部22,22とからなり、この各延設部22は、ヒンジ部30と反対側の外縁部が枠部11のシューティング口17における前側部の左右隅角部の曲面形状に対応する曲面形状に形成されていて、この隅角部のヒンジ部30との間を周囲に対し所定の隙間をあけて概ね塞ぐように構成されている。
【0026】
また、補強プレート部20の表面(インストルメントパネル1のドア部6側の面)には溶着リブ24が突設されている。この溶着リブ24は、補強プレート部20の外周縁部にあっては該外周縁部に沿うように枠状に、また内部にあっては格子状にそれぞれ形成されており、この溶着リブ24を上記インストルメントパネル1のドア部6の基材2裏面に振動溶着させることにより、補強プレート部20がドア部6の裏面に一体的に溶着されている。尚、図2及び図3に示すように、上記補強プレート部20の裏面における後端部には左右方向(車幅方向)に延びる補強リブ25が、また左右両端部には車両前後方向に延びる補強リブ26,26がそれぞれ一体に突設されており、これら補強リブ25,26により補強プレート部20の剛性を増大させるようにしている。
【0027】
さらに、上記ヒンジ部30は、上記インストルメントパネル1の脆弱部5の四辺のうちの前側(図2で左側。図3で上側)の一辺たる前側部5aに対応する位置に配置されており、このヒンジ部30により上記補強プレート部20をその一辺たる前端部で上記枠部11における枠部本体12の前側部12aに一体的に連結している。
【0028】
具体的に、上記ヒンジ部30は、上記枠部11内のシューティング口17の前側部に、左右の両隅角部を除く範囲に亘り車幅方向に延びるように配置されている。つまり、ドア部6の裏面に溶着できないヒンジ部30をシューティング口17の前側部の曲面状左右隅角部にまで延ばして形成した場合、その分、補強プレート部20のドア部6への溶着面積が少なくなって補強プレート部20による補強効果が低下するため、ヒンジ部30はシューティング口17の前側部に左右両隅角部を除いて設けられている。
【0029】
そして、上記ヒンジ部30は、前端(一端)が枠部11において筒状部13の前側部13aの上端部に滑らかに連続するように一体的に接続されかつ中間部がインストルメントパネル1側たる上側に突出するように湾曲する第1湾曲部31と、前端(一端)が該第1湾曲部31の後端(他端)に滑らかに連続するように接続されている一方、後端(他端)が上記補強プレート部20の前端部に略直交する角度をもって一体的に接続され、中間部がインストルメントパネル1と反対側たる下側に突出するように湾曲する第2湾曲部32とからなり、これら第1及び第2湾曲部31,32の各厚さはいずれも上記枠部11の枠部本体12及び補強プレート部20と略同じとされている。
【0030】
以上の枠部11、補強プレート部20及びヒンジ部30は、ヒンジ部30の連結部(前端部)を除いた、上記シューティング口17の周縁と補強プレート部20の外周縁との間に上記所定幅の隙間Sが形成されるように一体的に形成されている。
【0031】
そして、図1に拡大して示すように、上記エアバッグ装置50の非作動状態、つまりドア部6が開かないエアバッグドアの初期装着状態においては、上記ヒンジ部30の第1湾曲部31の中間部の頂部31aはインストルメントパネル1の裏面に対し非溶着状態にある。
【0032】
また、上記インストルメントパネル1の脆弱部5の四辺のうちの前側(図2で左側)の一辺たる前側部5aはバックアップ部材10のヒンジ部30における両湾曲部31,32間の接続部近傍に、また後側(図2で右側)の一辺たる後側部5bはバックアップ部材10の枠部11における枠部本体12の後側部12bの前端にそれぞれ対応して形成されている。
【0033】
すなわち、上記溶着リブ24によって形成される補強プレート部20のドア部6裏面への溶着部において、ヒンジ部30の長さ方向に対応する範囲(延設部22を除く範囲)にあってかつヒンジ部30側の前端部に位置するヒンジ側溶着部27(補強プレート部20表面前端の溶着リブ24とドア部6との溶着部)の位置から、上記脆弱部5のうちの上記ヒンジ部30に対応する前側部5aまでの距離Dが、同じヒンジ側溶着部27の位置から上記第1湾曲部31、詳しくはその湾曲外面後部までの距離dよりも小さく設定されている(D<d)。そして、例えば−30℃程度の寒冷雰囲気でヒンジ部30が硬くなっていることに起因し、上記エアバッグ装置50の作動によるエアバッグの展開圧力によりインストルメントパネル1の脆弱部5が破断してドア部6が、図1に示す状態から図4(a)に示す状態を経て図4(b)に示す状態へ、上記ヒンジ部30側に位置するヒンジ側端部6aをインストルメントパネル1から離れる下方向に移動させながら補強プレート部20と共にヒンジ部30の第2湾曲部32を中心に前回り(図1及び図2で反時計回り方向)に回動して展開したときに、そのドア部6のヒンジ側端部6a(前端部)が第1湾曲部31に接触しないように構成されている。
【0034】
尚、温間状態の雰囲気でヒンジ部30が軟らかくなっているときには、図2で仮想線にて示すように、上記ヒンジ部30の第1及び第2湾曲部31,32は、エアバッグの展開圧力を受けて伸展するようになっており、このことでインストルメントパネル1のドア部6は補強プレート部20と共に、まず、インストルメントパネル1の上方へ押し上られた後、引き続いてエアバッグの展開圧力により第2湾曲部32と補強プレート部20との接続部分を中心に回動するようになっている。
【0035】
したがって、上記実施形態においては、車両の衝突(前突)によりエアバッグ装置50が作動してエアバッグがエアバッグケース51から膨出すると、このエアバッグの展開圧力をバックアップ部材10の補強プレート部20と、該補強プレート部20が溶着一体化されているインストルメントパネル1のドア部6とが受けて、インストルメントパネル1の脆弱部5(破断予定部)が破断し、そのドア部6がバックアップ部材10の補強プレート部20と共に開いて、インストルメントパネル1のドア部6の跡に、脆弱部5で囲まれてバックアップ部材10における枠部11のシューティング口17に連通する開口が生じ、エアバッグがバックアップ部材10のシューティング口17ないし上記インストルメントパネル1の開口を経て車室内に展開する。
【0036】
尚、このドア部6の開放時に、インストルメントパネル1の脆弱部5上の表皮材3は基材2と共に破れるが、この脆弱部5においてバックアップ部材10のヒンジ部30に対応する前側部5a上の表皮材3については、破れることなく基材2から剥離して繋がった状態となっていてもよい。
【0037】
そして、インストルメントパネル1(車両)が例えば−30℃程度の雰囲気中の寒冷状態にあって、樹脂製のバックアップ部材10の特にヒンジ部30が硬くなっていると、上記エアバッグの膨出によるインストルメントパネル1の脆弱部5の破断に伴い、まず、図4(a)に示すように、そのドア部6がバックアップ部材10の補強プレート部20と共にヒンジ部30の第2湾曲部32を中心に前回り(図2で反時計回り方向)に回動しながら展開し、その回動に伴い上記ドア部6のヒンジ側端部6a(前端部)がインストルメントパネル1から離れる下方向に、バックアップ部材10の補強プレート部20のドア部6裏面へのヒンジ側溶着部27の位置を中心として回動するように移動する。
【0038】
そのとき、図1に示す如く、上記エアバッグ装置50の非作動状態では、バックアップ部材10の補強プレート部20のドア部6裏面へのヒンジ側溶着部27の位置からインストルメントパネル1の脆弱部5のうちヒンジ部30に対応する前側部5a(前側の一辺)、つまりドア展開時に破断したドア部6においてヒンジ側端部6a(前端部)までの距離Dが、同じヒンジ側溶着部27の位置からヒンジ部30の第1湾曲部31までの距離dよりも小さい(D<d)ので、上記のようにドア部6におけるヒンジ側端部6a(前端部)がヒンジ側溶着部27の位置を中心に回動しても、そのドア部6のヒンジ側端部6aは上記距離Dを回動半径として回動することとなり、ドア部6のヒンジ側端部6aがヒンジ部30の第1湾曲部31に干渉して接触することはない。このため、その第1湾曲部31が破断するのを確実に防止でき、ドア部6をスムーズに展開させることができる。
【0039】
この後、エアバッグがさらに膨出すると、上記ドア部6及び補強プレート部20がヒンジ部30の第2湾曲部32を中心にさらに回動し、図4(b)に示すように、ドア部6の全開状態ではドア部6が第1湾曲部31を中心に回動して裏返しになり、その表面がドア部6前側のインストルメントパネル1表面に略重なった状態となる。
【0040】
これに対し、例えば温間状態でバックアップ部材10のヒンジ部30が軟らかくなっているときには、ドア部6の開放時にエアバッグ装置50のエアバッグの膨張により、図2に仮想線にて示す如く、ヒンジ部30の第1及び第2湾曲部31,32が一旦伸展して、その後に補強プレート部20がドア部6と共にヒンジ部30の第2湾曲部32と補強プレート部20との接続部分を中心に前回りに回動するようになり、このことでドア部6を安定して開放させることができる。
【0041】
そのとき、インストルメントパネル1の脆弱部5の前側部5aはヒンジ部30に対応した位置に形成されているために、上記の如きヒンジ部30の両湾曲部31,32の伸張動作に伴い、ヒンジ部30がドア部6前側のインストルメントパネル1(脆弱部5よりも前側、つまり開口よりも前側部分)に干渉しながらインストルメントパネル1上側に移動するが、このインストルメントパネル1自体も温間状態で軟らかくなっているので、そのインストルメントパネル1にヒンジ部30が干渉しても、ドア部6前側のインストルメントパネル1が曲がりながら逃げることとなり、ヒンジ部30が損傷する虞れはない。
【0042】
尚、この実施形態においては、バックアップ部材10は、インストルメントパネル1のドア部6裏面に溶着される補強プレート部20と、ドア部6周囲のインストルメントパネル1の裏面に溶着される枠部11と、この枠部11及び補強プレート部20を連結するヒンジ部30とが一体に形成されたものであり、このヒンジ部30の両湾曲部31,32の厚さが補強プレート部20と略同じであるので、インストルメントパネル1の強度の確保が容易となる。このため、例えば乗員がインストルメントパネル1をその表側から押圧しても変形したり破損したりすることはない。また、エアバッグ装置50の作動に伴うドア部6の開放時においてもヒンジ部30が引きちぎれない強度を確保できる。
【0043】
また、上記補強プレート部20が配置される枠部11内のシューティング口17は4つの隅角部を曲面状とした略矩形状に形成され、補強プレート部20には、プレート部本体21からヒンジ部30の長さ方向両端外側をシューティング口17の隅角部近傍まで延びる延設部22,22が形成されているので、この各延設部22により、ヒンジ部30の両端外側にもドア部6に溶着される溶着部分(溶着しろ)を設けることができ、この延設部22とプレート部本体21とのドア部6裏面への溶着により、ヒンジ部30の機能を低下させることなくインストルメントパネル1の剛性をさらに増大させることができる。
【0044】
特に、上記ヒンジ部30は2つの湾曲部31,32からなり、両湾曲部31,32の厚さが補強プレート部20と同等に形成されているので、ヒンジ部30の長さ方向両端外側における枠部11とプレート部本体21との間の隙間の面積が大きくなるが、このプレート部本体21に延設部22を設けることにより、上記隙間を概ね閉塞して他の部分と同等にすることができ、この延設部22のインストルメントパネル1への溶着によりインストルメントパネル1の剛性をも増大させることができる。
【0045】
尚、上記ヒンジ部30の厚さは、補強プレート部20と必ずしも同等にする必要はなく、ドア部6の開放時に破断しない程度であれば補強プレート部20よりも薄くしてもよい。
【0046】
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図5と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、バックアップ部材10の構造を変えたものである。
【0047】
すなわち、この実施形態では、バックアップ部材10は枠部11と、補強プレート部20及びヒンジ部30との2つの部材に分割され、これら両部材は互いに異なる樹脂材料からなっている(尚、同じ樹脂材料で形成してもよい)。
【0048】
上記ヒンジ部30の第1湾曲部31の前端には板状の連結基部36が一体に形成され、この連結基部36は、枠部11における筒状部13の前側部13a後面(筒状部13内面)に重合されて一体に結合されている。連結基部36の上部には後側の内径(又は内法)が前側よりも大きい段付き孔37が貫通形成されており、枠部11の成形時に、この段付き孔37に対し前側から、枠部11における筒状部13の前側部13a後面に一体に突設したピン部13bを充填状態に挿通して段付き孔37内の段部で抜け止めすることで、連結基部36を枠部11における筒状部13の前側部13aに一体的に結合している。
【0049】
また、連結基部36の下端部は枠部11における筒状部13の前側部13a下側を前側に延びた後に上側に延びるように折り曲げられて、この折曲げ部内に筒状部13の前側部13a下端部が挟み込まれるように成形されている。これらの構造により、連結基部36は枠部11における筒状部13の前側部13aと一体的に結合されている。
【0050】
尚、このように枠部11における筒状部13の前側部13aに連結基部36が一体的に結合されることで、その連結基部36の結合によって前側部13aが補強されるので、その分、前側部13aの厚さが薄くされている。また、エアバッグ装置50のエアバッグケース51を係止するための係合孔15は、枠部11における筒状部13の前側部13aのみならず連結基部36にも連通するように形成されている。さらに、枠部11において筒状部13の前側部13aの上端部と枠部本体12の前側部12aの後端部との間には実施形態1の如き接続部16が設けられておらず、連結基部36の上端部は筒状部13における前側部13aの上端部よりも下側にずれており、このことでヒンジ部30の第1湾曲部31前端が接続される連結基部36の上端部は枠部本体12の前側部12aの後端部よりも下側に位置している。
【0051】
そして、この実施形態では、バックアップ部材10を形成する場合、例えば、まず、枠部11を樹脂材料により射出成形した後、引き続いて同じ金型で、補強プレート部20、ヒンジ部30及び連結基部36を樹脂材料により射出成形して、枠部11における筒状部13の前側部13aに対し連結基部36を一体的に結合するいわゆる二重インジェクション成形(2色成形)を行うことにより、バックアップ部材10を形成するようにしている。その他の構成は上記実施形態1と同様である。
【0052】
したがって、この実施形態においても、実施形態1と同様に、例えば寒冷状態でのエアバッグドアの開放時にインストルメントパネル1のドア部6のヒンジ側端部6a(前端部)がヒンジ部30の第1湾曲部31に衝突して、該第1湾曲部31が破損するのを防止でき、ドア部6を安定してスムーズに開放させることができる。
【0053】
また、この実施形態では、バックアップ部材10の枠部11と補強プレート部20、ヒンジ部30及び連結基部36とをそれぞれ別の樹脂材料とし、これらをそれぞれ用途に応じた樹脂材料を用いることにより、各部分の機能をより有効に発揮させることができる。例えば補強プレート部20、ヒンジ部30及び連結基部36にはドア部6の開放時に材料が飛散し難い靱性樹脂材料を使用し、枠部11にはより強度の高い樹脂材料を使用することができる。
【0054】
尚、上記バックアップ部材10の枠部11と補強プレート部20、ヒンジ部30及び連結基部36とは、二重インジェクション成形するのではなく、両者を別個に成形しておいて、その後に互いに締結するようにしてもよい。
【0055】
(実施形態3)
図7は実施形態3を示し、バックアップ部材10の構造をさらに変えたものである。この実施形態では、バックアップ部材10における枠部11の枠部本体12、補強プレート部20及びヒンジ部30は、上記実施形態1の構造から筒状部13を除いた構造のものであり、これらは射出成形により一体に成形されているが、枠部11の筒状部13は、実施形態1と異なり、枠部本体12とは別体に形成されている。
【0056】
すなわち、上記枠部本体12には、上方に開放された複数の凹陥部40,40,…がシューティング口17の周縁全体に亘りその周縁に沿って所定間隔をあけて設けられ、この各凹陥部40の底部にはボルト挿通孔41が貫通形成されている。
【0057】
上記枠部本体12の下面には略角筒状の金属製の筒状部13が一体的に取付固定されている。すなわち、この筒状部13の上端には外向きに張り出す取付フランジ部43が一体に形成され、この取付フランジ部43は上面で上記各凹陥部40の下面に当接している。取付フランジ部43にはボルト挿通孔44が上記枠部本体12のボルト挿通孔41に対応して形成されている。そして、これら枠部本体12のボルト挿通孔41と取付フランジ部43のボルト挿通孔44とを一致させ、両ボルト挿通孔41,44に凹陥部40からボルト46をその頭部46aが凹陥部40内に没入状態で回り止めされて嵌合されるように挿通し、取付フランジ部43のボルト挿通孔44から下側に突出したボルト46のねじ部にナット47を螺合して締結することにより、筒状部13がボルト46及びナット47を介して枠部本体12に一体的に取付固定されている。
【0058】
その他の構成は上記実施形態1と同様である。従って、この実施形態でも実施形態1と同様の作用及び効果が得られる。
【0059】
(他の実施形態)
尚、上記実施形態は、シームレスタイプのエアバッグドアに適用した例であるが、本発明は、これに代え、インストルメントパネル1に開口部を車室内に露出するように形成し、この開口部に対し、インストルメントパネル1とは別体のドア部、又はドア部を内有する、インストルメントパネル1とは別体のドア部材を嵌め込んで係合させるようにした嵌込み式の車両用エアバッグドアにも適用することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、バックアップ部材10における枠部11の枠部本体12及び補強プレート部20のインストルメントパネル1裏面(ドア部6裏面)への溶着を振動溶着法により行っているが、この振動溶着法以外の溶着方法を採用することができる。例えば枠部11の枠部本体12及び補強プレート部20に貫通孔を形成する一方、インストルメントパネル1(そのドア部6)に上記貫通孔に挿通される溶着用ピン部を一体的に形成し、この貫通孔を挿通した溶着用ピン部の先端部を貫通孔周縁部に溶着する溶着法等を採用すればよい。
【0061】
また、上記実施形態において、補強プレート部20の延設部22を省略してもよい。しかし、補強プレート部20によりドア部6の剛性の向上を図るには延設部22を設けることが望ましい。
【0062】
また、上記実施形態では、バックアップ部材10のヒンジ部30を車両の前側に配置し、インストルメントパネル1のドア部6がヒンジ部30を中心に前回りに回動して開くようにしているが、このヒンジ部の位置やドア部の回動方向は特に限定されない。
【0063】
さらに、本発明は、表皮材3のない基材2のみで構成されたインストルメントパネルにも適用することができる。また、上記実施形態は、パネル本体をインストルメントパネル1とし、このインストルメントパネル1にドア部6を形成したエアバッグドアに本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば車両のステアリングホイール(ハンドル)等に配設される車両用エアバッグドアに適用することができるのは勿論である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、パネル本体に脆弱部により囲まれてエアバッグ装置の作動により開く矩形状のドア部が設けられ、ドア部及びその周囲のパネル本体の各裏面にバックアップ部材が溶着され、このバックアップ部材は、ドア部周囲のパネル本体裏面に溶着された枠部と、この枠部内に配置されてドア部裏面に溶着された補強プレート部と、パネル本体の脆弱部の一辺に対応する位置に配置され、補強プレート部を一辺で枠部に一体的に連結するヒンジ部とが一体的に形成され、ヒンジ部は、枠部に一体的に接続されかつ中間部がパネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、この第1湾曲部の他端及び補強プレート部に一体的に接続され、中間部がパネル本体と反対側に突出するように湾曲する第2湾曲部とからなる車両用エアバッグドアに対し、パネル本体のドア部が、ヒンジ部側の端部をパネル本体から裏側に離れる方向に移動させながら補強プレート部と共にヒンジ部の第2湾曲部を中心に回動して展開したときに、そのヒンジ側端部のヒンジ側溶着部回りの回動半径を、同じヒンジ側溶着部からヒンジ部の第1湾曲部までの距離よりも小さくして、そのドア部のヒンジ側端部がヒンジ部の第1湾曲部と干渉しないようにしたことにより、例えば寒冷状態でバックアップ部材のヒンジ部が硬くなる等の原因により、ドア部がヒンジ部の第2湾曲部を中心に回動して展開したとしても、そのドア部のヒンジ側端部がヒンジ部の第1湾曲部に接触して該第1湾曲部が破断するのを確実に防止でき、ドア部のスムーズな展開を安定して実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る車両用エアバッグドアの要部を拡大して示す断面図である。
【図2】図5のII−II線拡大断面図である。
【図3】バックアップ部材の平面図である。
【図4】エアバッグドアの展開時の動きを示す断面図である。
【図5】車両において助手席前方の車室内前部を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態2を示す図2相当図である。
【図7】本発明の実施形態3を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル(パネル本体)
5 脆弱部
5a 前側部
6 ドア部
6a ヒンジ側端部
10 バックアップ部材
11 枠部
12 枠部本体
13 筒状部
14 溶着リブ
17 シューティング口
20 補強プレート部
21 プレート部本体
22 延設部
24 溶着リブ
27 ヒンジ側溶着部
30 ヒンジ部
31 第1湾曲部
31a 中間部頂部
32 第2湾曲部
36 連結基部
50 エアバッグ装置
S 隙間
D ヒンジ側溶着部の位置から脆弱部の前側部までの距離
d ヒンジ側溶着部の位置から第1湾曲部までの距離

Claims (1)

  1. パネル本体に、四辺の脆弱部によって囲まれかつエアバッグ装置の作動によって開く矩形状のドア部が設けられ、
    上記ドア部及びその周囲のパネル本体の各裏面にバックアップ部材が溶着された車両用エアバッグドアであって、
    上記バックアップ部材は、上記ドア部周囲のパネル本体裏面に溶着されかつシューティング口を有する枠部と、該枠部のシューティング口内に配置され、上記ドア部の裏面に溶着された補強プレート部と、上記パネル本体の脆弱部の一辺に対応する位置に配置され、上記補強プレート部を一辺で上記枠部に一体的に連結するヒンジ部とが、上記シューティング口の周縁と補強プレート部の外周縁との間に所定の隙間が生じるように一体的に形成され、
    上記ヒンジ部は、一端が枠部に一体的に接続されかつ中間部がパネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、一端が該第1湾曲部の他端に接続されている一方、他端が補強プレート部に一体的に接続され、中間部がパネル本体と反対側に突出するように湾曲する第2湾曲部とからなり、
    上記エアバッグ装置の非作動状態で、上記第1湾曲部の中間部の頂部はパネル本体の裏面に対し非溶着状態にあり、かつ上記補強プレート部のドア部裏面への溶着部においてヒンジ部の長さ方向に対応する範囲にあってヒンジ部側の端部に位置するヒンジ側溶着部の位置から上記ヒンジ部に対応する側の脆弱部までの距離が、上記ヒンジ側溶着部の位置から上記第1湾曲部までの距離よりも小さく設定されており、
    上記エアバッグ装置の作動により脆弱部が破断してドア部が、上記ヒンジ部側に位置するヒンジ側端部をパネル本体から裏側に離れる方向に移動させながら補強プレート部と共にヒンジ部の第2湾曲部を中心に回動して展開したときに、上記ドア部のヒンジ側端部が第1湾曲部に接触しないように構成されていることを特徴とする車両用エアバッグドア。
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