JP3878080B2 - エアバッグドア付車両用内装品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアバッグの膨張圧力でドア部が開くエアバッグドア付車両用内装品に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のエアバッグドア付車両用内装品として、その基材に、破断予定部と、この破断予定部の少なくとも一部に略平行に沿うように延びるドアヒンジ部とを形成して、破断予定部及びドアヒンジ部によりドア部を設け、このドア部裏側のエアバッグの膨張により破断予定部を破断させて、ドア部をドアヒンジ部を支軸として回動させながら開き、この破断によって形成された開口部からエアバッグを車室内へ膨出するようにしたものが知られている。
【0003】
従来、例えば特開平7−291078号公報に示されるように、ドア部の裏側に、そのドアヒンジ部に対応して金属プレートヒンジ部を有する補強プレートを設け、この補強プレートによりエアバッグの膨出時にドア部の飛散を防止するようにしたものが提案されている。
【0004】
また、補強プレートを金属製として、該補強プレートのヒンジ部をエアバッグドアの内側へ凹んだ断面略U字状に形成するとともに該ヒンジ部に、ヒンジ部の軸線方向に間欠的に切欠孔を形成して、ドア部の展開時に、ドア部の開度を確保するものが知られている。尚、特開平11−129852号公報には、樹脂製プレートヒンジ部のU字状部分にリブを設けてインストルメントパネル上からの「ベコ付き」を抑制するものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く、切欠孔が金属プレートヒンジ部のU字状部分の底部に設けられている場合、エアバッグの膨張により破断予定部が破断されると、金属プレートヒンジ部の底部を支軸として金属プレートが展開されるが、このとき、金属プレートの回動により折れ曲がった部分に位置する金属プレートヒンジ部の切欠孔縁部に、膨張中のエアバッグが接触し、引っかかりや破れが生じるという問題がある。また、金属プレートヒンジ部の底部を支軸として金属プレートが回動されるため、金属プレートヒンジ部がドア部のドアヒンジ部との接触を回避してドア部の開度を大きくするには、金属プレートヒンジ部のU字形状をかなり大きくする必要がある。
【0006】
そこで、本発明の目的とするところは、金属プレートヒンジ部に設ける切欠孔の構成を工夫することにより、エアバッグ膨張時に、エアバッグが切欠孔縁部に接触して引っかかったり、破断したりするのを防止するとともに、ドア部の開度を大きくしてエアバッグの膨出を容易にしようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、基材に、破断予定部と、この破断予定部の少なくとも一部に沿うように延びるドアヒンジ部とが形成されていて、破断予定部及びドアヒンジ部によりドア部が構成されており、ドア部の裏側に位置するエアバッグの膨張により破断予定部が破断してドア部がドアヒンジ部を支軸として回動しながら開き、この破断によって形成された開口部からエアバッグが車室内へ膨出するようにしたエアバッグドア付車両用内装品を対象とする。
【0008】
そして、上記ドア部の裏面に金属プレートが一体的に設けられ、金属プレートには、エアバッグドアの内側へ凹んだ断面略U字状の金属プレートヒンジ部が上記ドアヒンジ部に対応して形成されるとともに、金属プレートヒンジ部に対しドア部外側に連なる金属プレートの外端部がエアバッグドアの開口部の周縁部に固定されており、金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨るように複数の切欠孔が金属プレートヒンジ部の軸線に沿って間欠的に形成される構成とする。
【0009】
上記の構成によると、金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨るように設けられた複数の切欠孔を結ぶ直線上の部分が金属プレートにおいて最も剛性が低くて変形しやすい部分となるため、エアバッグ膨張時には、この切欠孔を結ぶ直線上の部分が真っ先に変形される(第1段階)。
【0010】
その後、金属プレートヒンジ部において剛性の高い金属プレートヒンジ部のドア部側を支軸として金属プレートがドア部とともに展開される(第2段階)。
【0011】
このように金属プレートが2段階に分けて展開されるため、この金属プレートと一体的に設けられたドア部の開度を大きくすることができ、エアバッグの膨出が容易に行われる。
【0012】
また、ドア部の展開時に、切欠孔が金属プレートヒンジ部の開口部縁側に現れないので、膨張中のエアバッグが切欠孔縁部に直接接触せず、エアバッグが引っかかったり、破れたりするのを防ぐことができ、エアバッグの膨出が容易に行われる。
【0013】
請求項2の発明では、ドアヒンジ部は車両後側にのみ配置され、ドア部は車両前側を開放端とする。この構成によると、より大きい開度を必要とされる車両後側にドア部が大きく開かれ、エアバッグの膨出が容易に行われる。
【0014】
請求項3の発明では、ドア部が車両前後方向に2分割され、前側ドア部の前側及び後側ドア部の後側にそれぞれドアヒンジ部が設けられており、後側ドア部のドアヒンジ部に対応する金属プレートのみの金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨って切欠孔を設ける。
【0015】
上記の構成によると、ドア部の開度があまり必要とされない車両前側のドア部の開度を抑える一方、より大きい開度が必要とされる車両後側にドア部を大きく開くことができ、エアバッグが容易に膨出される。
【0016】
請求項4の発明では、切欠孔間に対応する金属プレートヒンジ部の底部にこのヒンジ部の開放側へ突出する複数のビードを形成する。
【0017】
上記の構成によると、切欠孔間に対応する金属プレートヒンジ部の底部にビードを設けることで、金属プレートヒンジ部の断面U字状の部分の剛性を高くして、切欠孔近傍との剛性の差を大きくし、より確実に複数の切欠孔を結んだ直線上の部分から金属プレートヒンジ部を変形させて金属プレートがドア部とともに展開される(第1段階)。
【0018】
その後、金属プレートヒンジ部において剛性の高い金属プレートヒンジ部のドア部側を支軸として金属プレートがドア部とともに展開される(第2段階)。
【0019】
このように、金属プレートがより一層確実に2段階に分けて展開されるため、この金属プレートが設けられたドア部の開度を大きくして、エアバッグの膨出を容易にすることができる。従って、本発明の作用効果が顕著に発揮できる好適なエアバッグドア付車両用内装品が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図3及び図4において、1は自動車の車室前部に設けられたエアバッグドア付車両用内装品としてのインストルメントパネルで、このインストルメントパネル1は表皮材3と、ポリプロピレン(PP)等からなる基材5と、これらの表皮材3及び基材5の間に発泡ウレタン樹脂原料等を注入後、発泡硬化させて一体成形したウレタンフォーム等からなる発泡層7とで構成されている。この表皮材3及び基材5間に発泡層7を積層介在させることより、インストルメントパネル1にソフト感のある触感をもたせるようにしている。基材5には、後述する金属プレート41等を取り付けるための取付用突起5a,5a,…が設けられている。尚、エアバッグドアとは、後述するエアバッグ装置11が配置される領域のインストルメントパネル1のことをいい、エアバッグドア部35及びその周辺を含む。
【0021】
上記インストルメントパネル1において、助手席側の裏側にはエアバッグ装置11が装着されている。すなわち、このエアバッグ装置11の装着箇所に対応する矩形状領域におけるインストルメントパネル1の基材5裏面には、車両左右(車幅)方向に互いに平行に延びる前後の支持部13,13が上記取付用突起5a,5a,…によって溶着されて取り付けられ、これら支持部13,13間にエアバッグ装置11が装着されている。
【0022】
上記エアバッグ装置11は、折り畳んだ状態のエアバッグ17と、このエアバッグ17にガスを充満させてエアバッグ17を膨張させるインフレータ19とが収納されたエアバッグケース21を備え、このエアバッグケース21の前後には、係止爪23aを有する係止プレート23,23が設けられており、この係止プレート23,23の係止爪23a,23aを上記前後の支持部13,13の係合孔13a,13aに係合させることで、エアバッグケース21が支持部13,13に取り付けられ、この状態でエアバッグ装置11がインストルメントパネル1の裏側に配置されている。
【0023】
上記インストルメントパネル1の基材5裏面において、上記エアバッグ装置11の装着箇所に対応する部分には、図4で一点鎖線にて示すように、車両の前側及び後側で車幅方向に延びる断面V字形の前後のドアヒンジ用凹溝25,26が設けられ、このドアヒンジ用凹溝25,26が設けられることで薄肉となった部分(基材5)によって前後のドアヒンジ部28,29が構成されている。また、上記前後のドアヒンジ用凹溝25,26間には、図4で破線にて示すように、インストルメントパネル1の表裏方向から見て略H字状をなす断面V字形の破断用凹溝31が上記ドアヒンジ用凹溝25,26よりも深く設けられ、この破断用凹溝31が設けられることで薄肉となった部分(基材5)によって破断予定部33が構成されている。尚、図示しないが、表皮材3の裏側にも、破断予定部33に対応する位置に表皮材破断用凹溝等を設けて表皮材が破断しやすくするのが望ましい。
【0024】
上記破断用凹溝31は、車幅方向に延びる横溝部31aと、この横溝部31aの両端から車両前後方向に延びる2つの縦溝部31b,31bとからなる。これら2つの縦溝部31b,31bの両端は、上記前後のドアヒンジ部28,29を構成する2つのドアヒンジ用凹溝25,26の両端に連続し、これらにより囲まれる矩形領域に対応するインストルメントパネル1をエアバッグドアのドア部35としている。
【0025】
上記ドア部35は、上記破断予定部33及び前側ドアヒンジ部28で区画される車両前側の矩形領域により車両前側ドア部35aと、破断予定部33及び後側ドアヒンジ部29で区画される車両後側の矩形領域により車両後側ドア部35bとで形成されている。
【0026】
そして、上記エアバッグ17の膨張に伴って破断予定部33が破断し、車両前側ドア部35aが上記前側ドアヒンジ部28を支軸として回動しながら開き、それと同時に車両後側ドア部35bも上記後側ドアヒンジ部29を支軸として回動しながら開く。このドア部35がいわゆる観音開きに展開して開口されたエアバッグ膨出口37(図3参照)からエアバッグ17が膨出するようになっている。
【0027】
また、上記ドア部35の裏側には、金属プレート41が一体的に設けられている。この金属プレート41は金属製の薄板をプレス加工した略矩形状のもので、上記基材5の取付用突起5a,5a,…に対応するように複数の取付孔41c,41c,…が貫通して設けられ、かつ上記ドア部35の車両前側ドア部35aと車両後側ドア部35bとに対応するように、前側金属プレート41aと後側金属プレート41bとに2分割されている。そして、金属プレート41の取付孔41c,41c,…に上記取付用突起5a,5a,…を挿通して、その先端が溶着されることにより、金属プレート41がドア部35に固定されている。
【0028】
上記前側金属プレート41aの前端部と、後側金属プレート41bの後端部とには、上記エアバッグ膨出口(開口部)37の開口周縁部に前後にそれぞれ延びる金属プレート外端部43,43が設けられている。尚、この前後の外端部43,43近傍において、上記支持部13,13が金属プレート41と共に溶着固定されている。
【0029】
上記金属プレート41の前側の外端部43には、上記前側ドアヒンジ部28に対応するように、前側ヒンジ部49が連設されている。図3及び図5に示すように、この前側ヒンジ部49は、エアバッグドアの内側へ凹んだ断面U字状のものである。そして、前側ヒンジ部49の底部には、その軸線に沿って間欠的に前側切欠孔51,51,…が形成されている。このことで、前側切欠孔51,51,…を結ぶ直線上の部分の剛性が小さくなり、上記ドア部35の展開時には前側ヒンジ部49の底部を支軸として前側金属プレート41aが前側ドア部35aとともに回動するようになっている。
【0030】
そして、本発明の特徴として、図1及び図3に示すように、上記ドア部35の後側ドアヒンジ部29に対応する位置に金属プレートヒンジ部45が設けられ、この金属プレートヒンジ部45に上記後側の金属プレート外端部43が連続するように一体的に形成されている。この金属プレートヒンジ部45は、上記前側ヒンジ部49と同様にエアバッグドアの内側へ凹んだ断面U字状のもので、前側ドア部35aよりも後側ドア部35bの開度を大きくするために、前側ヒンジ部49よりもその凹み量が大きくなっている。そして、金属プレートヒンジ部45の軸線に沿って、金属プレートヒンジ部45と後側の外端部43とに跨るように複数の後側切欠孔47,47,…が間欠的に形成されている。このことで、後側切欠孔47,47,…を結ぶ直線上の部分の剛性が小さくなり、上記ドア部35の展開時にはその部分を支軸として後側金属プレート41bが後側ドア部35bとともに回動するようになっている。
【0031】
次に、上記実施形態1の作用について説明すると、自動車が衝突したとき、インストルメントパネル1裏側のエアバッグ装置11のエアバッグ17がインフレータ19の作動によって膨張する。
【0032】
上記エアバッグ17が膨張すると、そのエアバッグ17はドア部35の裏側に設けられた金属プレート41の裏面に衝突し、その膨張圧力によって、他の部位よりも薄肉の破断予定部33が押圧されて破断される。
【0033】
そして、上記破断予定部33の破断に伴って、上記車両前側ドア部35aが前側ドアヒンジ部28(前側ヒンジ部49)を支軸として回動しながら開き、それと同時に上記車両後側ドア部35bも後側ドアヒンジ部29(金属プレートヒンジ部45)を支軸として回動しながら開くようになっている。
【0034】
このように、ドア部35がいわゆる観音開きの状態で展開してエアバッグ膨出口37が開口され、このエアバッグ膨出口37からエアバッグ17が車室内に滑らかに膨出する。
【0035】
このとき、前側金属プレート41aにおいて、他に比べて剛性の小さい前側ヒンジ部49の前側切欠孔51,51,…を結ぶ直線上の部分が変形されて、その変形された前側ヒンジ部49の底部を支軸として前側金属プレート41aが前側ドア部35aとともに回動される。この前側金属プレート41a側には、後側金属プレート41b側に比べ、エアバッグ17が広範囲に膨出されないため、前側ヒンジ部49が折れ曲がってできた部分に露出した前側切欠孔51,51,…周縁にエアバッグ17が引っ掛かることはない。
【0036】
一方、図2に拡大詳示するように、後側金属プレート41bにおいて、金属プレートヒンジ部45と金属プレート外端部43とに跨るように設けられた切欠孔47,47,…を結ぶ軸線45aが金属プレート41において最も剛性が低い部分となるため、エアバッグ17膨張時には、上記切欠孔47,47,…を結ぶ直線部分が真っ先に変形され、この部分を支軸として後側金属プレート41bが後側ドア部35bとともに展開される(第1段階)。
【0037】
その後、金属プレートヒンジ部45において剛性の高い金属プレートヒンジ部45の後側ドア部35b側を支軸45bとして後側金属プレート41bが後側ドア部35bとともに展開される(第2段階)。
【0038】
このように、後側金属プレート41bが2段階に分けて展開されるため、また、金属プレートヒンジ部45は前側ヒンジ部49よりもその凹み量が大きく形成されているため、上記後側金属プレート41bが設けられている後側ドア部35bの開度を大きくして、エアバッグ17の膨出を容易にすることができる。
【0039】
尚、ドア部35の裏側に金属プレート41が溶着されているため、エアバッグ17の膨張圧力によりドア部35が破損してその破片が乗員側に飛散することはない。
【0040】
従って、この実施形態1においては、エアバッグ17膨張時にドア部35が展開するとき、金属プレートヒンジ部45の後側切欠孔47,47,…がエアバッグ膨出口37の開口部縁側に現れないので、膨張中のエアバッグ17が切欠孔47,47,…に直接接触せず、エアバッグ17が引っかかったり、破れたりするのを防ぐことができる。
【0041】
また、後側金属プレート41bが上記2段階に分けて展開されるため、より大きい開度を必要とされる車室側の後側ドア部35bの開度を大きくすることができ、エアバッグ17の膨出が容易である。
【0042】
(実施形態2)
図6及び図7は本発明の実施形態2を示し、金属プレート41の構成を変えたものである(尚、図1〜図5と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する)。
【0043】
すなわち、本実施形態2では、後側切欠孔47,47,…間に対応する金属プレートヒンジ部45の底部に、このヒンジ部45の開放側へ突出するビード53,53,…が複数形成されている。
【0044】
従って、図7に拡大詳示するように、エアバッグ17の膨張により、ドア部35が展開するときには、後側切欠孔47,47,…間に対応する金属プレートヒンジ部45の底部にビード53,53,…が設けられているため、金属プレートヒンジ部45の断面U字状の部分の剛性を高くして、切欠孔47,47,…近傍との剛性の差を大きくし、より一層確実に切欠孔47,47,…を結んだ軸線45aから金属プレート45が変形する(第1段階)。
【0045】
その後、金属プレートヒンジ部45において剛性の高い金属プレートヒンジ部45の後側ドア部35b側を支軸45bとして後側金属プレート41bが後側ドア部35bとともに展開される(第2段階)。
【0046】
このように、ビード53,53,…によって金属プレートヒンジ部45の断面U字状の部分の剛性が高くなり、切欠孔47,47,…近傍との剛性の差が大きくなって、より一層確実に軸線45aから金属プレート45が変形され、後側金属プレート41bが2段階に分けて展開される。このため、この後側金属プレート41bが設けられている後側ドア部35bの開度を大きくして、エアバッグ17の膨出を容易にすることができる。従って、本発明の作用効果が顕著に発揮できるインストルメントパネル1が得られる。
【0047】
(その他の実施形態)
尚、上記各実施形態では、破断予定部をH字状にしドア部35を車両前後方向に2分割して開くようにしたが、上記各実施形態における車幅方向に延びる横溝部31aの左右端の縦溝部31b,31bをV字状又はくの字状に形成したいわゆる破断予定部をY字状にして、上記各実施形態と同様にドア部を車両前後方向に2分割して開くようにしてもよい。
【0048】
また、上記各実施形態では、インストルメントパネル1は、表皮材3と、基材5と、発泡層7とで構成されているが、この基材の表面に表皮材のみを貼着して形成してもよい。さらに、表皮材及び発泡層のない基材のみのものであってもよく、いずれの場合でも、本発明が適用できる。
【0049】
さらに、上記各実施形態では、エアバッグドア付車両用内装品をインストルメントパネル1としているが、本発明は、これ以外に、例えばステアリングホイール等、その他のエアバッグドア付車両用内装品にも適用できるのは勿論のことである。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明のエアバッグドア付車両用内装品によると、ドア部の裏面に一体的に設けられた金属プレートに、エアバッグドアの内側へ凹んだ断面略U字状の金属プレートヒンジ部をドア部のドアヒンジ部に対応して形成するとともに、金属プレートヒンジ部に対しドア部外側に連なる金属プレートの外端部をエアバッグドアの開口部の周縁部に固定し、金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨るように複数の切欠孔を金属プレートヒンジ部の軸線に沿って間欠的に形成したことにより、膨張中のエアバッグが金属プレートヒンジ部の切欠孔縁部に直接接触せず、エアバッグが引っかかったり、破れたりするのを防ぐことができるとともに、ドア部の開度を大きくすることができ、エアバッグの膨出を容易に行うことができる。
【0051】
請求項2の発明によると、ドアヒンジ部は車両後側にのみ配置され、ドア部の車両前側を開放端としたことにより、より大きい開度が必要とされる車両後側にドア部を大きく開いて、エアバッグの膨出を容易に行うことができる。
【0052】
請求項3の発明によると、ドア部を車両前後方向に2分割し、前側ドア部の前側及び後側ドア部の後側にそれぞれドアヒンジ部を設け、後側ドア部のドアヒンジ部に対応する金属プレートのみの金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨って切欠孔を設けたことにより、ドア部の開度があまり必要とされない車両前側の開度を抑える一方、より大きい開度が必要とされる車両後側にドア部を大きく開くことができる。
【0053】
請求項4の発明によると、切欠孔間に対応する金属プレートヒンジ部の底部にこのヒンジ部の開放側へ突出する複数のビードを形成したことにより、本発明の作用効果が顕著に発揮できる好適なエアバッグドア付車両用内装品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る金属プレートヒンジ部近傍の拡大斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る金属プレートヒンジ部が2段階に分けて変形される様子を示す断面図である。
【図3】図4におけるIII−III線拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインストルメントパネルの斜視図である。
【図5】図3における金属プレートの前側ヒンジ部の拡大斜視図である。
【図6】本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図7】本発明の実施形態2を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル(エアバッグドア付車両用内装品)
5 基材
17 エアバッグ
29 後側ドアヒンジ部
33 破断予定部
35 ドア部
37 エアバッグ膨出口(開口部)
41 金属プレート
43 金属プレート外端部
45 金属プレートヒンジ部
47 後側切欠孔
53 ビード

Claims (4)

  1. 基材に、破断予定部と、該破断予定部の少なくとも一部に沿うように延びるドアヒンジ部とが形成されていて、上記破断予定部及びドアヒンジ部によりドア部が構成されており、
    上記ドア部の裏側に位置するエアバッグの膨張により上記破断予定部が破断してドア部が上記ドアヒンジ部を支軸として回動しながら開き、該破断によって形成された開口部からエアバッグが車室内へ膨出するようにしたエアバッグドア付車両用内装品であって、
    上記ドア部の裏面に金属プレートが一体的に設けられ、
    上記金属プレートには、エアバッグドアの内側へ凹んだ断面略U字状の金属プレートヒンジ部が上記ドアヒンジ部に対応して形成されるとともに、
    上記金属プレートヒンジ部に対しドア部外側に連なる金属プレートの外端部が上記エアバッグドアの開口部の周縁部に固定されており、
    上記金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨るように複数の切欠孔が金属プレートヒンジ部の軸線に沿って間欠的に形成されていることを特徴とするエアバッグドア付車両用内装品。
  2. 請求項1のエアバッグドア付車両用内装品において、
    ドアヒンジ部は車両後側にのみ配置され、
    ドア部は車両前側を開放端としていることを特徴とするエアバッグドア付車両用内装品。
  3. 請求項1又は2のエアバッグドア付車両用内装品において、
    ドア部が車両前後方向に2分割され、前側ドア部の前側及び後側ドア部の後側にそれぞれドアヒンジ部が設けられており、
    後側ドア部のドアヒンジ部に対応する金属プレートのみの金属プレートヒンジ部と金属プレート外端部とに跨って切欠孔が設けられていることを特徴とするエアバッグドア付車両用内装品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つのエアバッグドア付車両用内装品において、
    切欠孔間に対応する金属プレートヒンジ部の底部に該ヒンジ部の開放側へ突出する複数のビードが形成されていることを特徴とするエアバッグドア付車両用内装品。
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