JP2004263586A - 車両冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーモスタットのハウジング18内には、導流壁41が設けられている。導流壁41は、ハウジング18においてメインバルブ29のシール面29cよりも下流側に形成されている。導流壁41は、ウォータポンプ内を流れる冷却水の回転方向と同一方向に傾斜して冷却水を導流させる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両冷却装置に係り、詳しくは、ラジエータへの流路及びラジエータを迂回して冷媒が流れる各流路に冷媒流量を分配するメインバルブの構成と、ウォータポンプの入口の構成とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両冷却装置を図13に示す。この車両冷却装置51は、エンジン53側に冷却水を吐出するウォータポンプ55と、冷却水の温度に応じてバルブの開度を制御するサーモスタット54とを備える。車両冷却装置51は、サーモスタット54がラジエータ52を通過して流れる冷却水とエンジン53から直接流入される冷却水との流量バランスを制御することで、エンジン53の水温を所定温度に保つものである。
【0003】
図14に示すように、サーモスタット54のハウジング59内には、ラジエータ52のラジエータ導出口52aからの冷却水が流れる第1流路58が形成されている。また、サーモスタット54には、ウォータポンプ55の吸込流路55a及びエンジン53のエンジン導出口53aからの冷却水が流れる第2流路56が接続されている。ハウジング59内にはサーモエレメント60の水温感温部60aが収容されている。サーモエレメント60にはメインバルブ61及びバイパスバルブ62が取り付けられており、メインバルブ61及びバイパスバルブ62は第1流路58及び第2流路56の開閉を制御する。
【0004】
また、ハウジング59内において第2流路56と吸込流路55aとの間には、第2流路56からの冷却水を水温感温部60aに導流させるための導流堰63が形成されている(例えば、特許文献1,2参照)。よって、第2流路56からの冷却水は、ウォータポンプ55側に流れる前に、ヒータ流路57及び第1流路58からの冷却水と混合されて水温感温部60aに接するため、サーモスタット54によって冷却水の水温を精密に制御することができる。
【0005】
このような構成のサーモスタット54は、冷却水をラジエータ52から第1流路58を介してエンジン53へ供給するようになっている。エンジン始動時には冷却水が低温であるため、冷却水が第2流路56、ヒータ流路57及びウォータポンプ55を介してエンジン53に戻される。暖気運転後に冷却水が所定の温度に到達すると、サーモエレメント60内のワックスが膨張し、ピストン64を突出させる。即ち、ピストン64は温度に応じて突出する。このピストン64の突出量によって、メインバルブ61のバルブ開度が増加して第1流路58が開放状態になるとともに、バイパスバルブ62のバルブ開度が減少する。従って、ラジエータ52にて冷却された冷却水は、前記2つのバルブ61,62のバルブ開度による各流路56〜58の分配比に応じてウォータポンプ55に流入し、エンジン53のエンジン導入口53bへ導出される。また、エンジン53より導出された冷却水は、ラジエータ52(第1流路58)、第2流路56及びヒータ流路57に分配される。そして、ピストン64の突出量が設定値以上になると、第2流路56が遮断される。
【0006】
【特許文献1】
実開昭60−131625号公報
【特許文献2】
実開昭62−85777号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ハウジング59においてウォータポンプ55の吸込流路55aが接続される部分は、ハウジング59の外周部分(メインバルブ61の外径側)に配置されている。そのため、ウォータポンプ55を駆動させて冷却水を導流させると、吸込流路55a側への水圧及びフローフォースがメインバルブ61を含む可動部に対して作用する。その結果、メインバルブ61のシール面61a、メインバルブ61のバルブ支持部65及びサーモエレメント60の外筒部等に偏摩耗が発生し、サーモスタット54の更なる長寿命化を図ることが困難になる。
【0008】
また、この構造のサーモスタット54を採用した場合、導流堰63は前述の如く冷却水の水温を制御するために必須の構成となるが、円滑な流れが阻害されることとなり、ハウジング59内での通水抵抗の上昇を招いてしまう。即ち、ハウジング59内での各流路56〜58からの冷却水の混合は、最適水温制御性と通水抵抗低減との冷却系要求特性において背反する。その結果、ウォータポンプ55の駆動力を大きくして冷却水を導流する必要性が生じる。また、ウォータポンプ55の吸込側に通水抵抗が大きい部位が存在すると、キャビテーションが発生し易くなり、ウォータポンプ55の耐久性が低下してしまう。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、サーモスタットの長寿命化及びウォータポンプの駆動力低減、耐久性向上を図ることができる車両冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、冷媒によって車外への放熱を行う車両冷却装置において、ラジエータへの冷媒流量と前記ラジエータを迂回して冷媒が流れる各流路のうち少なくとも一つの流路への冷媒流量との流量配分をバルブ開度に応じて制御するメインバルブと、冷媒の温度、分配流量、熱量のうち少なくとも一つに応じてバルブ開度を変化させるアクチュエータとを有し、前記メインバルブを介し、冷媒を循環させるウォータポンプの入口と前記ラジエータ下流のラジエータ流路とが前記メインバルブの作動方向に沿って対向配置されるとともに、前記アクチュエータが、前記メインバルブに対し前記ラジエータ流路側に配置されることを要旨とする。この発明においては、ウォータポンプの入口とラジエータ流路とがメインバルブの作動方向に沿って対向配置されるため、ウォータポンプを駆動させて冷媒を導流させると、メインバルブを含む可動部の作動方向に沿って水圧及びフローフォースが作用する。その結果、車両冷却装置を構成するサーモスタットの各部材に偏摩耗が発生するのを防止できるため、サーモスタットの更なる長寿命化を図ることができる。また、冷媒の流れが導流堰等によって遮られることがなくなるため、ウォータポンプの入口側の通水抵抗が小さくなる。そのため、ウォータポンプの駆動力を大きくして冷媒を導流する必要がない。また、ウォータポンプの入口側にキャビテーションが発生するのを防止することができるため、ウォータポンプの駆動力低減、耐久性向上を図ることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記メインバルブにおいて、前記ラジエータからの流れを遮断するシール面よりも下流側に、前記ウォータポンプ内を流れる冷媒の回転方向と同一方向に傾斜して冷媒を導流させる導流手段を備えたことを要旨とする。この発明においては、導流手段は、ウォータポンプ内に導流される前にウォータポンプ内を流れる冷媒の回転方向と同一方向に予め旋回流を発生させる。よって、ウォータポンプの吸込効率が改善され、ウォータポンプの駆動力が低減できる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記導流手段は、前記メインバルブのシール面が当接する当接相手部材に形成される第1導流手段及び前記メインバルブに形成される第2導流手段のうち少なくとも一方からなることを要旨とする。この発明においては、第1導流手段及び第2導流手段は、ウォータポンプ内に導流される前にウォータポンプ内を流れる冷媒の回転方向と同一方向に予め旋回流を発生させる。よって、ウォータポンプの吸込効率が改善され、ウォータポンプの駆動力が低減できる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記第1導流手段は、メインバルブ後流室を構成するハウジングの内側面から前記メインバルブの中心軸線に向けて突出され、下流側に行くに従って前記メインバルブの中心軸線から離間されることを要旨とする。この発明においては、メインバルブのバルブ開度が小さいとき、メインバルブを介して流れる冷媒がメインバルブの径方向に流れるため、冷媒は第1導流手段に接触し易くなる。よって、第1導流手段によって効率的に旋回流を発生させることができる。また、メインバルブのバルブ開度が大きいときには、メインバルブを介して流れる冷媒が下流側に行くに従ってメインバルブの軸線方向に流れるようになるため、冷媒は第1導流手段に接触しにくくなる。よって、第1導流手段による旋回流の発生が抑えられる。従って、バルブ開度が大きいとき、即ち、バルブ通過流量が多いときに冷媒の通水抵抗が増加するのを防止できる。ゆえに、バルブ開度が小さいときには旋回流を発生させることができ、バルブ開度が大きいときには第1導流手段による通水抵抗上昇を回避することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、請求項3または請求項4に記載の発明において、前記第2導流手段は、前記メインバルブの外周縁において開口される導流溝または前記メインバルブの外周部に形成される導流壁であり、前記第2導流手段より径方向内側に配置され前記ラジエータからメインバルブ後流室への冷媒の流れを遮断する第1シール面を備え、前記第1シール面より径方向外側に配置され前記第1シール面が前記当接相手部材から離間した状態でも前記当接相手部材に当接して前記ラジエータからの冷媒を前記第2導流手段のみを介して前記メインバルブ後流室に導流させる少なくとも一つの第2シール面を備えたことを要旨とする。この発明においては、第2シール面だけが当接相手部材に当接することにより、ラジエータを流れる冷媒が第2導流手段を介してメインバルブ後流室に導流される状態を経て、メインバルブが開閉される。つまり、請求項4と同じく、バルブ開度が小さいときには旋回流を発生させ、バルブ開度が大きいときには第1導流手段による通水抵抗上昇が回避できる。それとともに、ラジエータからメインバルブ後流室に流れる冷媒の流量は段階的に変化するため、メインバルブのバルブ開度が変化したときに、ラジエータからメインバルブ後流室に流れる冷媒の流量が急激に変化するのを防止できる。従って、冷媒の温度変化に追従できなくなることによるハンチングの発生を防止できる。
【0015】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記アクチュエータは、冷媒の温度に応じ作動するサーモエレメントであることを要旨とする。
【0016】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の発明において、前記サーモエレメントの感温部を、前記ラジエータ流路からメインバルブ後流室を介してウォータポンプの入口へと導流される経路とは別の流路に配置し、前記経路の冷媒温度に影響を受けないように構成したことを要旨とする。
【0017】
請求項8に記載の発明では、請求項6または請求項7に記載の発明において、前記第1導流手段は、前記サーモエレメントの感温部からの冷媒が流れる流路と前記ラジエータ流路との合流部において前記感温部からの冷媒が流れる流路の開口端面に配置されることを要旨とする。この発明においては、感温部からの冷媒が流れる流路の冷媒は、合流部に流れると同時に旋回流となる。従って、第1導流手段によって旋回流をより効率的に発生させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0019】
図1に示すように、車両冷却装置としてのエンジン冷却装置1は、ラジエータ2、サーモスタット3、エンジン4に駆動される機械駆動式のウォータポンプ(W/P)5及び車室内の暖房を行うヒータ6を備えている。ラジエータ2には、図示しない冷却ファン、ラジエータキャップ7及びリザーブタンク8が設けられている。冷却ファンは、ラジエータ2への送風により、ラジエータ2内の冷媒としての冷却水を冷却して車外への放熱を行うためのものである。ラジエータキャップ7は、エンジン冷却装置1内を流れる冷却水の圧力を一定に保持するためのものである。リザーブタンク8は、水温変化によって冷却水の体積が大きくなった場合に、冷却水の一部を貯蔵するためのものである。
【0020】
ラジエータ2は、ラジエータ冷却水導入口9及びラジエータ冷却水導出口10を備えている。ラジエータ冷却水導入口9は、接続流路11を介してエンジン4に設けられたエンジン冷却水導出口12に接続されている。ラジエータ冷却水導出口10は、ラジエータ流路としての第1流路13を介してサーモスタット3に接続されている。第1流路13にはラジエータ冷却水導出口10側からの冷却水が流れるようになっている。サーモスタット3は、ウォータポンプ5を介してエンジン冷却水導入口14に接続されている。
【0021】
サーモスタット3は、接続流路11から分岐した流路としての第2流路15及び接続流路11を介してエンジン4のエンジン冷却水導出口12に接続されている。第2流路15にはエンジン冷却水導出口12側からの冷却水が流れるようになっている。
【0022】
前記ウォータポンプ5は、サーモスタット3及び前記ヒータ6の下流側とエンジン4のエンジン冷却水導入口14との間に配置されている。ウォータポンプ5は、エンジン冷却装置1内の冷却水を循環させるための装置となっている。ヒータ6は、接続流路11から分岐したヒータ流路17及びウォータポンプ5を介してエンジン4のエンジン冷却水導出口12に接続されている。従って、エンジン4が稼働しているとき、ヒータ6には常時冷却水が流れ、冷却水がヒータ6を通過するときに、熱交換によって車室内の暖房が行われる。
【0023】
また、サーモスタット3は、エンジン冷却水の温度に応じて第1流路13、第2流路15及びヒータ流路17の流量配分を制御する。本実施形態において、エンジン冷却装置1はエンジン出口水温感温して冷却水を分配制御するように構成されている。
【0024】
図2に示すように、サーモスタット3は、当接相手部材としてのハウジング18及びバルブ駆動部19を備えている。ハウジング18は、エンジン4によって高温化した冷却水の温度よりも融点が高い耐熱プラスチック等の合成樹脂によって形成されている。なお、ハウジング18は金属によって形成されていてもよい。ハウジング18の外側部にはコネクタ接続部20が形成されている。コネクタ接続部20は、後記するサーモエレメント24のワックス25aを強制的に加熱するヒータ24aに電源供給を行うのに用いられている。
【0025】
また、ハウジング18内には感温流路部21及びメイン流路22が形成されている。メイン流路22はハウジング18内において内側に配置されており、感温流路部21はハウジング18内においてメイン流路22の外側に配置されている。メイン流路22は、前記ラジエータ2の前記ラジエータ冷却水導出口10側から導入される冷却水をメインバルブ後流室23に導入するためのものである。感温流路部21は、エンジン4の前記エンジン冷却水導出口12側からの冷却水をメインバルブ後流室23に導入するためのものである。
【0026】
感温流路部21は、メインバルブ後流室23の合流部23aにおいてメイン流路22と合流するようになっている。つまり、合流部23aには感温流路部21の開口端が位置している。従って、感温流路部21及びメイン流路22からの冷却水が合流部23aにおいて混合される。合流部23aに導入された冷却水は、ウォータポンプ5を介してエンジン4側へ導出されるようになっている。
【0027】
感温流路部21は前記第2流路15に連通されており、感温流路部21には冷却水、即ちエンジン4のエンジン冷却水導出口12からの冷却水が流れる。そして、エンジン4が稼働している間、感温流路部21には冷却水が流れ続けるようになっている。感温流路部21は、後記する水温感温部25に冷却水を供給するためのものである。メイン流路22は、ラジエータ2から導入される冷却水をメインバルブ後流室23に導入するためのものである。
【0028】
前記ハウジング18の下流側開口端には、ウォータポンプ5の入口としての吸込流路5aが接続されている。吸込流路5aはメインバルブ後流室23に連通している。吸込流路5aは、ハウジング18においてピストン26の出没方向、即ち後記するメインバルブ29の作動方向に沿ってメイン流路22と対向配置されている。吸込流路5aは、ハウジング18においてメイン流路22と同軸上に配置されている。
【0029】
前記バルブ駆動部19を構成するアクチュエータとしてのサーモエレメント24は、メインバルブ29に対しメイン流路22側に配置されている。サーモエレメント24には、略円筒状をなす感温部としての水温感温部25が設けられている。水温感温部25は感温流路部21内に配置されている。水温感温部25は、前記第1流路13、メイン流路22及びメインバルブ後流室23の冷却水の温度に影響を受けないようになっている。水温感温部25内にはワックス25aが収容されている。ワックス25aは、水温感温部25に接触する冷却水の温度に応じて膨張または収縮するようになっている。
【0030】
サーモエレメント24には、棒状をなすピストン26が円筒状をなすガイド部27から出没可能に設けられている。ピストン26は、ワックス25aの膨張によってガイド部27から突出し、ワックス25aの収縮によってガイド部27内に没入するようになっている。ピストン26の先端部には、棒状をなすメインシャフト28が、ピストン26の出没方向に沿って移動可能に配設されている。メインシャフト28は、ハウジング18に係止された後記するフレーム33によって摺動可能に支持されている。
【0031】
メインシャフト28の基端側にはピストン26の出没方向から見て円形状をなすメインバルブ29が設けられている。メインバルブ29は、前記メインバルブ後流室23と前記メイン流路22との連通部分に設けられており、メインシャフト28に対して一体的に固定されている。メインバルブ29は、閉状態においてメイン流路22を遮断し、開状態においてメイン流路22からの冷却水をメインバルブ後流室23に導出させるようになっている。
【0032】
メインシャフト28の先端側にはフレーム33が設けられている。フレーム33はメインバルブ29よりも下流側に配置されている。フレーム33は、ピストン26の出没方向から見てほぼ円形状をなしている。フレーム33の外周部には突片34が形成されている。突片34は、メインバルブ後流室23において前記ハウジング18の内側面18aに固定されている。
【0033】
フレーム33にはリターンスプリング37の一端部が係止されている。リターンスプリング37はメインシャフト28と同心円上に配置されている。リターンスプリング37の他端部は、メインバルブ29に形成された係止部38に係止されている。リターンスプリング37は、フレーム33及びメインバルブ29を互いに離間する方向に付勢するようになっている。ここで、フレーム33はハウジング18の内側面18aに固定されているため、ピストン26は、ワックス25aの収縮時にリターンスプリング37に付勢されて前記ガイド部27内に没入する。
【0034】
図3に示すように、前記合流部23aには前記感温流路部21の開口端が位置している。図4に示すように、感温流路部21の開口端は、メインバルブ29と同心円上に配置されている。感温流路部21のメインバルブ側開口端21b及び外側開口端21cは、メインバルブ29の周方向に延びている。メインバルブ側開口端21b及び外側開口端21cは、メインバルブ29の外周形状に沿って延びている。
【0035】
図3に示すように、感温流路部21の開口端面21aにおける外側開口端21cは、メイン流路22から合流部23aを介してエンジン4へ流れる冷却水においてメインバルブ側開口端21bよりも下流側にある。外側開口端21cは、メインバルブ側開口端21bよりも感温流路部21を流れる冷却水における下流側にある。開口端面21aは、外側開口端21cとメインバルブ側開口端21bとを結ぶアール面となっている。開口端面21aは、外側開口端21cとメインバルブ側開口端21bとを結ぶ線が曲線となるように形成されている。開口端21b,21cを結ぶ開口端面21aは、感温流路部21に向かって凸状をなしている。開口端21b,21cを結ぶ開口端面21aは、メイン流路22からメインバルブ29を介して流れる冷却水の流線に沿うようになっている。
【0036】
前記ハウジング18においてメインバルブ29のシール面29cよりも下流側の部分には、導流手段を構成する第1導流手段としての導流壁41が複数形成されている。各導流壁41は、前記メインバルブ後流室23及び前記ウォータポンプ5の吸込流路5aに旋回流を発生させるためのものである。各導流壁41は、略板状をなしており、ハウジング18に一体形成されている。各導流壁41は、ハウジング18の内側面18aからメインバルブ29の中心軸線A1に向けて突出されている。各導流壁41の突出量は、開口端面21aの外側開口端21cとメインバルブ側開口端21bとの間の距離よりも大きくなっている。各導流壁41は、開口端面21aにおいてメインバルブ側開口端21bの近傍に接続されている。各導流壁41の先端縁は、下流側に行くに従って中心軸線A1から離間されるようになっている。
【0037】
図4に示すように、各導流壁41は、ハウジング18の周方向に沿って所定間隔毎に配置されている。各導流壁41の一部は、前記合流部23aにおいて感温流路部21の開口端面21aに配置されている。各導流壁41はメインバルブ29の径方向に延びている。各導流壁41は、ウォータポンプ5内を流れる冷却水の回転方向とそれぞれ同一方向に傾斜している。各導流壁41はそれぞれ同一角度だけ傾斜している。
【0038】
各導流壁41は、前記従来技術の問題点を解決するための構成である。よって、サーモスタット3は、冷却水の通水抵抗を低減させるようになっている。エンジン4の始動時には冷却水が低温であるため、ウォータポンプ5が駆動すると、エンジン4を通過した冷却水は、第2流路15及びヒータ流路17を循環する。このとき、第2流路15を流れる冷却水が感温流路部21によって水温感温部25に導流され、水温感温部25によって感温される。この場合、サーモスタット3のメインバルブ29は閉状態にあるため、第1流路13及びラジエータ2に冷却水が流れることはない。
【0039】
そして、エンジン冷却水温が上昇し、水温感温部25に導流された冷却水が冷却水制御温度近傍になると、ハウジング18内のワックス25aが膨張することによりサーモエレメント24のピストン26が温度に応じて突出し、メインバルブ29が弁座部18bから離間される。このとき、メイン流路22からの冷却水がリターンスプリング37の外周部分を旋回しながらピストン26の出没方向に沿って流れ、合流部23aにおいて感温流路部21からの冷却水と混合される。このピストン26の突出量によって、メインバルブ29のバルブ開度が大きくなるのに伴い、第1流路13及びラジエータ2を通過する冷却水の流量は徐々に増加する。よって、エンジン4を通過した冷却水は、第2流路15及びヒータ流路17に加え、第1流路13を循環する。
【0040】
次に、メインバルブ29のバルブ開度に応じた水流れについて説明する。
メインバルブ29が開き始めると、冷却水は各導流壁41に導流され、メインバルブ後流室23内においてリターンスプリング37の外周部分を流れる旋回流を発生させる。図5,図6に示すように、メインバルブ29のバルブ開度が小さいとき、メインバルブ29を介して流れる冷却水の殆どがメインバルブ29の径方向に流れるため、冷却水は各導流壁41に接触し易くなる。従って、各導流壁41によって効率的に旋回流が発生する。そして、図7に示すように、メインバルブ29のバルブ開度が大きくなると、メインバルブ29を介して流れる冷却水の殆どが下流側に行くに従ってメインバルブ29の軸線方向に流れるようになるため、冷却水は各導流壁41に接触しにくくなる。よって、各導流壁41による旋回流の発生が抑えられ、バルブ開度が大きいとき、即ち、バルブ部流量が大きいときには、軸流流れを妨げないようにすることができる。即ち、バルブ開度が大きく流量が多いときに、導流壁41による通水抵抗上昇を回避することができ、サーモスタット3の水流れ改善効果が得られる。
【0041】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ハウジング18に、ウォータポンプ5の吸込流路5aとメイン流路22とがメインバルブ29の作動方向に沿って対向配置されるため、ウォータポンプ5を駆動させて冷却水を導流させると、メインバルブ29を含む可動部の作動方向に沿って水圧及びフローフォースが作用する。よって、冷却水の圧力は、メインバルブ29の円周方向において均一化される。その結果、サーモスタット3を構成する各部材に偏摩耗が発生するのを防止できる。例えば、ガイド部27の内側面、メインバルブ29のシール面29c及びフレーム33の突片34等に偏摩耗が発生するのを防止できる。よって、サーモスタット3の更なる長寿命化を図ることができる。
【0042】
また、冷却水の流量分布がメインバルブ29の円周方向にほぼ均一化され、冷却水がリターンスプリング37の外周部を流れる旋回流及び軸流に整流されるため、ハウジング18内を流れる冷却水の通水抵抗を一層小さくすることができる。
【0043】
(2)冷却水が、従来のように導流堰63等によって遮られることなく流れるため、ハウジング18内の通水抵抗が小さくなる。そのため、駆動力の小さいウォータポンプ5を用いることができる。
【0044】
また、ウォータポンプ5の上流側の通水抵抗低減により、吸込流路5a側にキャビテーションが発生するのを防止することができるため、ウォータポンプ5の駆動力低減、耐久性向上を図ることができる。
【0045】
(3)各導流壁41は、ウォータポンプ5内に導流される前にウォータポンプ5内を流れる冷却水の回転方向と同一方向に予め旋回流を発生させる。よって、ウォータポンプ5の吸込効率が改善され、ウォータポンプ5の駆動力が低減できる。
【0046】
(4)各導流壁41は、ハウジング18の内側面からメインバルブ29の中心軸線A1に向けて突出され、下流側に行くに従ってメインバルブ29の中心軸線A1から離間されている。
【0047】
そのため、メインバルブ29のバルブ開度が小さいとき、メインバルブ29を介して流れる冷却水がメインバルブ29の径方向に流れるため、冷却水は導流壁41に接触し易くなる。よって、導流壁41によって効率的に旋回流を発生させることができる。従って、バルブ開度が小さいときに、ウォータポンプ5の吸込効率が改善され、ウォータポンプ5の駆動力を低減できる。
【0048】
また、メインバルブ29のバルブ開度が大きいときには、メインバルブ29を介して流れる冷却水が下流側に行くに従ってメインバルブ29の軸線方向に流れるようになるため、冷却水は導流壁41に接触しにくくなる。よって、導流壁41による旋回流の発生が抑えられる。従って、バルブ開度が大きいとき、即ち、バルブ通過流量が多いときに、合流部23aからウォータポンプ5の吸込流路5aに流れる冷却水の通水抵抗が導流壁41によって増加するのを防止できる。
【0049】
(5)各導流壁41の一部は、合流部23aにおいて感温流路部21の開口端面21aに配置されている。そのため、第2流路15の冷却水は、感温流路部21を介して合流部23aに流れると同時に旋回流となる。従って、各導流壁41によって旋回流をより効率的に発生させることができる。
【0050】
(6)外側開口端21cは、メインバルブ側開口端21bよりも感温流路部21を流れる冷却水における下流側にある。そのため、メインバルブ29が開くのに従ってメイン流路22から流れ込んだ冷却水の流速が高くなるのに伴い、合流部23aの圧力が低くなるため、第2流路15及びヒータ流路17を流れる冷却水はジェット効果により圧力の低い合流部23aへと強制的に吸い出される。その結果、合流部23aを流れる冷却水の流量が増加するため、冷却水を導流するのに必要なウォータポンプ5の駆動力をより一層小さくすることができる。
【0051】
(7)各導流壁41がハウジング18に一体形成されているため、サーモスタット3を構成する部品点数を低減できる。よって、サーモスタット3の製造コストを低減させることができる。
【0052】
(8)従来のバイパスバルブ62が廃止されるため、メインバルブ29の下流側にウォータポンプ5の吸込流路5aを近接させて配置できる。よって、サーモスタット3をより一層小型化できる。
【0053】
(第2実施形態)
第2実施形態において前記第1実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0054】
図8に示すように、メインバルブ29の外周縁には突条39がメイン流路22側に突設されている。突条39は、メインバルブ29の外周形状に沿って延びている。突条39は、メインバルブ29と同一のゴム材によって同メインバルブ29と一体形成されている。
【0055】
また、メインバルブ29の外周部には導流手段を構成する第2導流手段としての導流溝40が複数形成されている。各導流溝40は、メインバルブ後流室23に冷却水を導流させるためのものである。各導流溝40は、メインバルブ29に対し、メインバルブ後流室23に形成されている。図9(a)に示すように、各導流溝40は、メインバルブ29の周方向に沿って所定間隔毎に配置されている。各導流溝40はメインバルブ29の径方向に延びている。各導流溝40は、バルブ外周側に行くに従って幅広となるように形成され、略三角形状をなしている。各導流溝40は、先端側に行くに従って徐々に深くなるように形成されている。図9(b)に示すように、各導流溝40は、断面略三角形状をなし、下流側(図9(b)において下側)に行くに従って幅狭即ち溝深さが大きくなるように形成されている。各導流溝40のバルブ外周側は、メインバルブ29の外周縁、即ち突条39が形成される部分において開口されている。図9(a)に示すように、各導流溝40は、ウォータポンプ5内を流れる冷却水の回転方向と同一方向に傾斜している。各導流溝40はそれぞれ同一角度だけ傾斜している。
【0056】
メインバルブ29には、シール面としての第1シール面29a及び前述の断続的な突条39の先端面に構成される第2シール面29bが形成されている。第1シール面29a及び第2シール面29bは、それぞれメインバルブ29の周方向に沿って延びている。但し、第2シール面29bは、周方向に断続的に形成される。図8に示すように、第1シール面29a及び第2シール面29bは、メイン流路22とメインバルブ後流室23との間のハウジング18に構成される弁座部18bに当接するようになっている。第1シール面29aは、メイン流路22からの冷却水の流れを遮断するためのものである。
【0057】
図9(a)に示すように、第1シール面29aは、各導流溝40の上流側に配置されている。図8に示すように、第1シール面29aが弁座部18bに当接したとき、メイン流路22から合流部23aに流れる冷却水が遮断される。このとき、ゴムによって形成された突条39は、弁座部18bに押圧されている。
【0058】
図9(a)に示すように、第2シール面29bは、導流溝40のバルブ外周側に配置されており、突条39の先端面を構成している。図10に示すように、メインバルブ29のバルブ開度が微小の場合、第1シール面29aは弁座部18bから離間され、第2シール面29bだけが弁座部18bに当接される。この状態において、冷却水は、メイン流路22から各導流溝40を介して合流部23aに導流される。このとき、冷却水がメイン流路22から各導流溝40以外を介して合流部23aに導流されるのが防止される。
【0059】
上記により、メインバルブ29の第1シール面29aが離間し、第2シール面29bが当接しているバルブ開度領域では、メインバルブ29における最小開口面積は、第1シール面29aと弁座部18bとの離間距離及び各導流溝40により形成され、冷却水流量が制御される。ここで制御された冷却水流量は、各導流溝40を介して流れることにより、メインバルブ後流室23及びウォータポンプ5の吸込流路5aにおいて旋回流となる。
【0060】
一方、更にバルブ開度が増加し、図11,12に示すように、第2シール面29bも弁座部18bより離間すると、導流溝40以外、即ち、第2シール面29bと弁座部18bとの間に生じる隙間にも冷却水が導流するようになる。従って、当メインバルブ29の構成により、バルブ開度が小さい領域では小流量の旋回流れを発生させ、バルブ開度が大きい領域では軸流流れを妨げないように制御できる。また、メインバルブ29の微小開弁時の急激な流量変化を防止でき、冷却水温のハンチングを防止できる。
【0061】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(9)各導流溝40は、ウォータポンプ5内に導流される前にウォータポンプ5内を流れる冷却水の回転方向と同一方向に予め旋回流を発生させる。よって、ウォータポンプ5の吸込効率が改善され、ウォータポンプ5の駆動力が低減できる。
【0062】
(10)第2シール面29bだけが弁座部18bに当接することにより、冷却水がメイン流路22から導流溝40を介して合流部23aに導流される状態を経て、メインバルブ29が開閉される。つまり、メイン流路22から合流部23aに流れる冷却水の流量は段階的に変化するため、メインバルブ29のバルブ開度が変化したときに、メイン流路22から合流部23aに流れる冷却水の流量が急激に変化するのを防止できる。従って、冷却水の温度変化に追従できなくなることによるハンチングの発生を防止できる。ゆえに、エンジン4の燃焼が不安定になったり、冷却水が流れる各部材(ウォータポンプ5及びエンジン4等)が冷却水の温度の急変によって破損してしまうのを防止することができる。
【0063】
(11)各導流溝40及び突条39がメインバルブ29と一体的に構成されるため、ハウジング18内における各導流溝40及び突条39の配置スペースが小さくて済む。よって、サーモスタット3を小型化させることができる。
【0064】
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態において、各導流壁41及び各導流溝40の両方を構成してもよい。
【0065】
・前記各実施形態では、各導流溝40または各導流壁41が、メインバルブ29及びハウジング18の周方向に沿って配置されていた。しかし、各導流溝40または各導流壁41を、メインバルブ29及びハウジング18の周方向に沿って部分的に配置してもよい。
【0066】
・前記第1実施形態において、導流壁41の先端とメインバルブ29の中心軸線A1との間の距離を、メインバルブ29の軸線方向において同一に設定してもよい。
【0067】
・前記第2実施形態において、メインバルブ29に導流溝40を形成する代わりに、メインバルブ29にメインバルブ後流室23側に突出する導流壁を形成してもよい。
【0068】
・前記第2実施形態において、メインバルブ29から突条39を省略してもよい。即ち、第2シール面29bは省略されていてもよい。
・前記各実施形態では、ウォータポンプ5には、エンジン4に駆動される機械駆動式のものが用いられていたが、モータに駆動される電動式のものを用いてもよい。
【0069】
・前記各実施形態では、アクチュエータとしてサーモエレメント24が用いられていたが、ソレノイド等の電動式のものをアクチュエータとして用いてもよい。
【0070】
・前記各実施形態では、サーモエレメント24は、エンジン出口水温を感温していたが、エンジン入口水温等の他部位の水温を感温していてもよい。
・前記各実施形態では、ラジエータ2からの冷却水ポートが、メインバルブ29の中心軸線A1に対し垂直であったが、中心軸線A1に対し斜めであってもよい。
【0071】
・前記各実施形態では、冷媒として冷却水が用いられていたが、例えば低粘度のオイル等を冷媒として用いてもよい。
次に、前記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
【0072】
(イ)請求項3〜5のいずれか一項において、前記第1導流手段は前記当接相手部材に一体形成されることを特徴とする車両冷却装置。よって、上記(イ)によれば、車両冷却装置の製造コストを低減させることができる。
【0073】
(ロ)請求項8において、前記合流部において、前記感温部からの冷媒が流れる流路の開口端面の外側開口端がメインバルブ側開口端よりも下流側にあることを特徴とする車両冷却装置。
【0074】
(ハ)ラジエータへの冷媒流量と前記ラジエータを迂回して冷媒が流れる各流路のうち少なくとも一つの流路への冷媒流量との流量配分をバルブ開度に応じて制御するメインバルブと、冷媒の温度、分配流量、熱量のうち少なくとも一つに応じてバルブ開度を変化させるアクチュエータとを有し、前記メインバルブを介し、前記メインバルブのシール面が当接する当接相手部材の下流側開口端と前記ラジエータ下流のラジエータ流路とが前記メインバルブの作動方向に沿って対向配置されるとともに、前記アクチュエータが、前記メインバルブに対し前記ラジエータ流路側に配置されることを特徴とするサーモスタット。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、サーモスタットの長寿命化、ウォータポンプの駆動力低減、耐久性向上及び冷却系のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるエンジン冷却装置の概略図。
【図2】サーモスタットの正断面図。
【図3】サーモスタットの要部断面図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】サーモスタットの要部断面図。
【図6】サーモスタットの要部断面図。
【図7】サーモスタットの要部断面図。
【図8】サーモスタットの要部断面図。
【図9】(a)は、メインバルブの上面図、(b)は、メインバルブの側面図。
【図10】サーモスタットの要部断面図。
【図11】サーモスタットの要部断面図。
【図12】サーモスタットの要部断面図。
【図13】従来技術におけるエンジン冷却装置の概略図。
【図14】従来技術におけるサーモスタットの正断面図。
【符号の説明】
1…車両冷却装置としてのエンジン冷却装置、2…ラジエータ、5…ウォータポンプ(W/P)、5a…入口としての吸込流路、13…ラジエータ流路としての第1流路、15…流路としての第2流路、18…当接相手部材としてのハウジング、18a…内側面、21a…開口端面、23…メインバルブ後流室、23a…合流部、24…アクチュエータとしてのサーモエレメント、25…感温部としての水温感温部、29…メインバルブ、29a…シール面としての第1シール面、29b…第2シール面、29c…シール面、40…導流手段を構成する第2導流手段としての導流溝、41…導流手段を構成する第1導流手段としての導流壁、A1…中心軸線。
Claims (8)
- 冷媒によって車外への放熱を行う車両冷却装置において、
ラジエータへの冷媒流量と前記ラジエータを迂回して冷媒が流れる各流路のうち少なくとも一つの流路への冷媒流量との流量配分をバルブ開度に応じて制御するメインバルブと、冷媒の温度、分配流量、熱量のうち少なくとも一つに応じてバルブ開度を変化させるアクチュエータとを有し、
前記メインバルブを介し、冷媒を循環させるウォータポンプの入口と前記ラジエータ下流のラジエータ流路とが前記メインバルブの作動方向に沿って対向配置されるとともに、
前記アクチュエータが、前記メインバルブに対し前記ラジエータ流路側に配置されることを特徴とする車両冷却装置。 - 前記メインバルブにおいて、前記ラジエータからの流れを遮断するシール面よりも下流側に、前記ウォータポンプ内を流れる冷媒の回転方向と同一方向に傾斜して冷媒を導流させる導流手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両冷却装置。
- 前記導流手段は、前記メインバルブのシール面が当接する当接相手部材に形成される第1導流手段及び前記メインバルブに形成される第2導流手段のうち少なくとも一方からなることを特徴とする請求項2に記載の車両冷却装置。
- 前記第1導流手段は、メインバルブ後流室を構成するハウジングの内側面から前記メインバルブの中心軸線に向けて突出され、下流側に行くに従って前記メインバルブの中心軸線から離間されることを特徴とする請求項3に記載の車両冷却装置。
- 前記第2導流手段は、前記メインバルブの外周縁において開口される導流溝または前記メインバルブの外周部に形成される導流壁であり、
前記第2導流手段より径方向内側に配置され前記ラジエータからメインバルブ後流室への冷媒の流れを遮断する第1シール面を備え、
前記第1シール面より径方向外側に配置され前記第1シール面が前記当接相手部材から離間した状態でも前記当接相手部材に当接して前記ラジエータからの冷媒を前記第2導流手段のみを介して前記メインバルブ後流室に導流させる少なくとも一つの第2シール面を備えたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両冷却装置。 - 前記アクチュエータは、冷媒の温度に応じ作動するサーモエレメントであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の車両冷却装置。
- 前記サーモエレメントの感温部を、前記ラジエータ流路からメインバルブ後流室を介してウォータポンプの入口へと導流される経路とは別の流路に配置し、前記経路の冷媒温度に影響を受けないように構成したことを特徴とする請求項6に記載の車両冷却装置。
- 前記第1導流手段は、前記サーモエレメントの感温部からの冷媒が流れる流路と前記ラジエータ流路との合流部において前記感温部からの冷媒が流れる流路の開口端面に配置されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車両冷却装置。
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