JP2002129956A - サーモスタット装置 - Google Patents

サーモスタット装置

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JP2002129956A JP2000320687A JP2000320687A JP2002129956A JP 2002129956 A JP2002129956 A JP 2002129956A JP 2000320687 A JP2000320687 A JP 2000320687A JP 2000320687 A JP2000320687 A JP 2000320687A JP 2002129956 A JP2002129956 A JP 2002129956A
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哲也 伊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感温部に制御冷却水を供給することで強制的
に流路切換えができようにしたサーモスタット装置にお
ける流路切換えを、常に、応答性良く行えるようにする
ことにある。 【解決手段】 内燃機関2の冷却循環経路C1.C2に
設けられラジエータ4を経由する冷却液の流量を制御す
る制御弁21と、冷却液の温度により制御弁21を開閉
させる感温部19と、感温部19を収納する感温部室8
とを備え、内燃機関2からの冷却液が感温部室8の流入
口11から流入して流出口13より流出するサーモスタ
ット装置1において、感温室8内での冷却液の流れに対
し感温部19の上流から強制的に制御冷却液を供給する
強制制御冷却液供給手段31を設けたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の冷却水
循環系(冷却循環経路)に配備されるサーモスタット装
置に関し、特に、ラジエータから水ポンプ側に戻る冷却
水の流れを開閉する制御弁を冷却水温度に応じて開閉す
る感温部を備えたサーモスタット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関は暖機後の運転時において、機
関本体内部の燃焼室等から発散されてくる熱を冷却水循
環系により外気中に、あるいは、外壁より直接外気中に
放出し、これによりエンジン本体内部の可動部間のすき
間を適正値に保持し、適正な摩擦抵抗を保って駆動でき
るように構成されている。この内燃機関の冷却水循環系
はエンジン駆動の水ポンプにより冷却水を流動させ、サ
ーモスタット装置により冷却水を主循環路、あるいは、
低温循環路に沿って切換え流動させている。
【0003】ここで、主循環路は冷却水の放熱機能を発
揮させるべく、エンジン本体であるシリンダブロックや
シリンダヘッドに形成されたウォータジャケット内に冷
却水を流入し、ここで加熱された冷却水をラジエータに
導いて放熱冷却し、再びウォータジャケット側に流入さ
せている。一方、低温循環路は暖機促進を図るべく、ウ
ォータジャケットの入口より冷却水を流入し、出口より
流出する冷却水を再度短絡路を介しウォータジャケット
に戻している。このように冷却水循環系で使用されるサ
ーモスタット装置は、冷却水を主循環路と低温循環路と
に選択的に流動させるよう流路を切換えるもので、たと
えば、従来のサーモスタット装置は、特開平4−370
318号公報に開示されものや、図6に示すものが提案
されている。
【0004】図6に示すサーモスタット装置はそのケー
シング100の内部にウォータジャケットwJよりラジ
エータ110側に冷却水を送水する送水路120と、同
送水路120より感温室150の流入口140及び流出
口160を経由して延びるバイパス路130と、流出口
160より冷却水を水ポンプ170側に戻す戻し路18
0と、感温室150に隣設され,ラジエータ110側か
らの戻り冷却水を感温室150内に適時に戻すサーモス
タット190とを備える。
【0005】ところで、サーモスタット装置はそのサー
モスタットの感温室150が冷却水で加熱、冷却される
ことにより制御弁200を開閉させ、ラジエータ110
側からの冷却水の戻り量を調整しているが、これに加
え、感温室170にノズル210が差し込み装着される
ものがある。このようなサーモスタット装置の場合、ノ
ズル210はラジエータ110側からの戻り冷却水を開
閉弁220を介し流入し、感温部230を強制的に冷却
して制御弁200を閉じ、ラジエータ側からの戻り冷却
水を抑えて暖機を促進し、あるいは、突発的な出力要求
等があると制御弁200を応答性良く開き、冷却液の放
熱を促進するといった冷却水温度の切換えを短時間で行
えるようにしたものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
サーモスタット装置では、ノズル210から流出する制
御冷却水は感温部230の側壁に向けて配設されるが、
感温部230は制御弁200と一体的に温度上昇に応じ
て移動するため、ノズル210の制御冷却水を常時効果
的に感温部230に当てることはできず、感温部230
を効率良く強制的に冷却して制御弁200を確実に応答
性良く閉じるといった切換えを行うことができない場合
がある。本発明は、上述の課題に基づき、感温部に制御
冷却水を供給することで強制的に流路切換えができよう
にしたサーモスタット装置における流路切換えを、常
に、応答性良く行えるようにしたサーモスタット装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、内燃機関の冷却循環経路に
設けられラジエータを経由する冷却液の流量を制御する
制御弁と、冷却液の温度により上記制御弁を開閉させる
感温部と、上記感温部を収納する感温部室とを備え、上
記内燃機関からの冷却液が上記感温部室の流入口から流
入して流出口より流出するサーモスタット装置におい
て、上記感温部室内での冷却液の上記流れに対し上記感
温部の上流から強制的に制御冷却液を供給する強制制御
冷却液供給手段を設けたことを特徴とする。ここでは感
温部室内の流入口から流入した冷却液の流れとは別に、
強制制御冷却液供給手段により感温部上流側に制御冷却
液を流入させる。このため、感温部が比較的大きく変位
しても制御冷却液が感温部を外れることがないので、こ
の制御冷却液を確実に感温部に当て、効率良く感温部の
温度を調整し、突発的な出力,要求等があっても制御弁
を応答性良く開閉でき、冷却液の低温化等の温度切換え
を短時間で行える。
【0008】請求項2の発明では、内燃機関の冷却循環
経路に設けられラジエータを経由する冷却液の流量を制
御する制御弁と、冷却液の温度により制御弁を開閉させ
る感温部と、上記感温部を収納する感温部室とを備え、
上記内燃機関からの冷却液が上記感温部室の流入口から
流入して流出口より流出するサーモスタット装置におい
て、上記流入口から流入した冷却液の流速が上記感温部
周囲で低下する流速低下領域を有すると共に、上記流速
低下領域に強制的に制御冷却液を供給する強制制御冷却
液供給手段を設けたことを特微とする。このように、上
記流入口から流入した冷却液の流速が上記感温部周囲で
低下する流速低下領域を有し、その流速低下領域に強制
制御冷却液供給手段により強制的に制御冷却液を供給す
るので、制御冷却液による感温部の冷却を効果的に行
え、突発的な出力,要求等で制御弁を応答性良く開閉で
き、冷却液の低温化等の温度切換えを短時間で行える。
また、制御冷却液の流速を制限することができ、冷却液
の高温化に対し影響を低く抑えることができる。
【0009】好ましくは、上記感温部室に上記流入口か
ら流入した冷却水を上記感温部の手前で上記感温部室よ
り流出させる短絡流流出口を形成することで、上記流速
低下領域が形成されても良い。この場合、冷却水の流れ
の全流を流入口より直接短絡流流出口にショートカット
させて流すので、制御冷却液による感温部の冷却を効果
的に行え、制御弁を応答性良く開閉でき、冷却液の低温
化等の温度切換えを短時間で行える。好ましくは、上記
感温部室の流入口から流出口に流動する冷却水の主流路
より上記感温部が外れるように偏移させて設けられるこ
とで、上記流速低下領域が形成されても良い。この場合
も、制御冷却液による感温部の冷却を効果的に行え、制
御弁を応答性良く開閉でき、冷却液の低温化等の温度切
換えを短時間で行える。
【0010】好ましくは、請求項1及び請求項2を粗み
合わせた構成を採っても良く、この場合、特に、制御冷
却液による感温部の冷却を効果的に行え、制御弁を応答
性良く開閉でき、冷却液の低温化等の温度切換えを短時
間で行える。
【0011】
【発明の実施の形態】図1、図2には本発明の一実施形
態としてのサーモスタット装置1を示した。このサーモ
スタット装置1は図示しない自動車に搭載された水冷式
のエンジン2に設けられている。エンジン2はそのエン
ジン本体201内部にウォータジャケット3を形成し、
エンジン本体の外側近傍にラジエータ4を配し、両者は
後述の冷却循環経路により連結されている。エンジン2
に配設された冷却循環経路は定常運転時に冷却水が流動
する主循環路C1(図示せず)と暖機時に冷却水が流動
する低温循環路C2(図示せず)とから成り、両循環路
はサーモスタット装置1で切換えできるように構成され
る。エンジン2はそのエンジン本体201の一側壁部に
サーモスタット装置1のケーシング5が一体的に取り付
けられ、その近傍には水ポンプ6が配設されている。水
ポンプ6は図示しないベルト式回転伝達系を介しエンジ
ン回転力を受け、吸入口601より吸入し、吐出口60
2よりウォータジャケット3内に冷却水を吐出するよう
に形成されている。
【0012】ここで、エンジン2に設けられた主循環路
C1はウォータジャケット3の出口301に連通しラジ
エータ4側に冷却水を送水する送水路r1と、ラジエー
タ4側からの冷却水をケーシング5内を通して水ポンプ
6側に戻す上下側の戻し路r2,r3とで構成される。
一方、低温循環路C2は送水路r1の一部とその送水路
r1より分岐し、ケーシング5内で上側戻し路r2と合
流するバイパス路r4(図2参照)と、その上側戻し路
r2との合流部p(図2参照)より水ポンプ6側の下側
戻し路r3とで構成されている。このような主循環路C
1と低温循環路C2とを循環する冷却水の流動パターン
を切換えるサーモスタット装置1はケーシング5内に装
備されている。図1、図2に示すように、ケーシング5
はその内部中央にサーモスタット7を収容する感温部室
としての感温室8を形成し、一側部にウォータジャケッ
ト3の出口301とラジエータ4を連通する送水路r1
を形成し、他側部に上側戻し路r2の一部を形成するパ
イプジョイント9を一体結合している。
【0013】ケーシング5内の送水路r1と感温室8は
流入口11で連通する。感温室8の流入口11と反対側
の端部近傍の側壁12には流出口13が形成されてい
る。しかも、ケーシング5の流入口11と反対側の端部
には弁座部14がフランジ状に外周側に突き出し形成さ
れている。弁座部14にはサーモスタット7の取付け金
具15が環状シール16を介して嵌着される。弁座部1
4はパイプジョイント9の連結フランジ部901と協動
して取付け金具の環状シール16部分を挟圧し、図示し
ない締め付け手段で締め付け結合している。これによ
り、サーモスタット7側を感温室8内に確実に保持して
いる。ケーシング5は感温室8の流出口13より斜め下
方に向けて水ポンプ6に連通する下側戻し路r3を延出
形成している。
【0014】ここで、感温室8の流入口11より流出口
13に達するバイパス路r4(図2参照)に沿って流動
する冷却水と、後述のサーモスタット7の開弁時に上側
戻し路r2から感温室8内に流入する冷却水とは、感温
室8の流出口13を合流部pとして流入し、合流した冷
却水は同部より水ポンプ6側の下側戻し路r3に流下す
るように形成されている。感温室8は概略円筒室状を成
し、その感温室8の中心線L1に沿ってサーモスタット
7が装着されている。
【0015】サーモスタット7の取付け金具15は中央
部に開口hの形成された本体151とそれに一体結合さ
れパイプジョイント9側に突き出す取付け基板152と
を備え、取付け基板152の突端部に基軸17の先端を
固着する。基軸17には可動軸18及び可動軸18と一
体の感温部19が外嵌し、可動軸18の取付け金具15
との対向部に第1制御弁21が一体結合される。更に、
取付け金具15の感温室8の側の面には突出し枠22が
突出し状態で固着されている。
【0016】図2,図4(a)に示すように、突出し枠
22は脚部221と環状部222を備える。環状部22
2は感温室8の流入口11側である上流側より流出口1
3側である下流側に向け内径が徐々に小さくなるテーパ
状内周壁fが形成される。テーパ状内周壁fの内で、最
も内径の小さな小径部は所定長さの短筒部gとして延出
形成され、同短筒部gは環状すき間t1を介し感温部1
9の外周壁と対設されている。更に、突出し枠22の外
周縁側には環状係止部iが形成され、環状係止部iと第
1制御弁21の背面である感温室側面との間に第1バネ
23が圧縮付勢状態で取り付けられている。
【0017】可動軸18の突端である流入口11側の端
部には、流入口11を閉鎖可能な形状の第2制御弁24
が取り付けられる。第2制御弁24は貫通孔を形成さ
れ、同貫通孔を可動軸18の端部に移動可能に嵌挿し、
可動軸18の突端にはスナップリング25が外嵌されて
いる。ここで、第2制御弁24には一端が感温部19に
係合した第2バネ26が圧縮状態で装着され、これによ
り、第2制御弁24は常時スナップリング25に押し当
てられ、適時に流入口11の開口縁に押し当てられた際
に、弾性的に後退変位可能に支持されている。
【0018】サーモスタット7の感温部19は、内部の
感温ワックスが冷却水により冷却されていると容積縮小
状態にあり、基軸17と可動軸18の重合部分を大きく
保ち、即ち、基軸17の取付け端近傍側にまで可動軸1
8先端が達し、第1制御弁21を閉弁位置A(図4
(a)参照)に保持でき、感温ワックスが暖機後の冷却
水により加熱されると容積を拡大し、基軸17と可動軸
18の重合部分を低減し、即ち、基軸17の取付け端よ
り離脱し、第1制御弁21を開弁位置C(図2参照)側
に保持でき,図4(a)に示す最大変位時である切換位
置Bでは、第2制御弁24を流入口11の周縁部に押し
当てて、流入口11を閉鎖するB1位置に達すると共
に、取付け金具15の開口hを全開する。
【0019】ところで、サーモスタット7の感温部19
にはその流入口側である感温室8での上流側部位に制御
冷却水を流出するノズル27を備えた強制制御冷却液供
給手段31が対向配備される。ここでノズル27は金属
製のパイプ状部材であり、ケーシング5の側壁を外部よ
り感温室8にまで貫通するように装着される。ここで、
図4(a)に示すように、第2制御弁24が流入口11
の周縁部に押し当てられ流入口11を閉鎖するB1位置
に達した場合において、その時の感温部19の位置(2
点鎖線で示すB2位置)より更に上流側(図4(a)に
おいて右側)にノズル27の噴孔271が位置するよう
に形成されている。
【0020】図1に示すように、強制制御冷却液供給手
段31のノズル27はその外側端に図示しないパイプ部
材を連結し、その他端を開閉弁28を介し上側戻し路r
2の分岐部eに連結している。強制制御冷却液供給手段
31の開閉弁28は常閉弁であり、コントローラ29の
開弁信号Dに応じて開弁し、ラジエータ4側の比較的低
温化された冷却水をノズル27に導くように作動でき
る。このようなサーモスタット装置1を備えたエンジン
2が冷態始動時にあると、感熱室の冷却水が低温のため
感温部19が第1制御弁21を閉弁位置Aに保持し、取
付け金具15の開口hを閉鎖し、第2制御弁24を流入
口11より離脱させ、全開に保持する。この場合、主循
環路C1が閉じ、低温循環路C2が開き、ウォータジャ
ケット3の出口301の冷却水は水ポンプ6により送水
路r1の一部、バイパス路r4、下側戻し路r3へと循
環され、ウォータジャケット3に戻され、冷却水の暖機
が促進される。
【0021】一方、エンジン2の暖機完了後の定常運転
時には、感熱室8の冷却水が開弁温度を上回るため感温
部19が第1制御弁21を開弁位置(図2の実線で示す
位置)Cに保持し、流入口11の開度を狭める。この場
合、図2に示すように、主循環路C1と低温循環路C2
が共に開き、両循環路からの冷却水が感温室8の流出口
13近傍の合流部pで混じりあい、その上で、下側戻し
路r3を経て水ポンプ6、ウォータジャケット3へと流
入する。
【0022】特に、高負荷運転が続く場合には,第1制
御弁21が取付け金具15の開口hを全開し、主循環路
C1のみ開放し、B1位置に達した第2制御弁24が流
入口11を閉じ、感温室8にはラジエータ4から取付け
金具15の開口hを通過してくる冷却水のみが流入し、
流出口13に達し、その上で、下側戻し路r3を経て水
ポンプ6、ウォータジャケット3へと流入することとな
り、エンジンの放熱促進を図ることとなる。
【0023】更に、エンジン2の暖機完了後の定常運転
時に、コントローラ29がエンジン出力の向上を図るべ
く、暖機促進モード運転に入るとの判断をした場合、コ
ントローラ29は開弁信号Dを開閉弁28に出力する。
この場合、ラジエータ4側の比較的低温の制御冷却水が
B2位置からA2位置(図4(a)参照)に移動する感
温部19の上流側に常に流入し、この制御冷却水は突出
し枠22のテーパ状内周壁fに案内され、感温部19の
外周壁に接触し、短筒部gを通過して、流出口13側に
流下する。この際、図3に示すように、ノズル27はそ
の軸線L2が感温部19の外周壁に概略接するように配
備されているため、ノズル27の噴孔271からの制御
冷却水は感温部19の外周壁の回りを旋回する流れを形
成でき、より効果的に制御冷却水で感温部19の周囲を
冷却できる。
【0024】このように、暖機完了後の定常運転時に制
御冷却水で感温部19を強制的に冷却することで、主循
環路C1を閉じ、あるいは狭め、低温循環路C2をより
開放できるので、ウォータジャケット3の冷却水温度を
比較的高温側に保持でき、エンジン本体を高温側に保持
し、エンジン2の出力向上、外気の低温時における安定
運転を確保することができる。更に、このような暖機促
進モード運転において、急に高負荷運転に入るような場
合、コントローラ29は高出力モード運転を判断し、開
弁信号Dの出力を停止し、開閉弁28をオフし、ノズル
27からの制御冷却水の吹き出しを止める。これにより
感温部19には流入口11からの冷却水のみが流動し、
感温部19は加熱され、取付け金具15の開口hを開
き、主循環路C1を開放する。これにより、高負荷運転
時にエンジン2の発熱量が急増しても、速やかにラジエ
ータでの冷却水の放熱促進を図れ、高出力運転を安定し
て継続できる。
【0025】このようなサーモスタット装置1を備えた
エンジン2は、感温室8の流入口11から流入した冷却
液の流れとは別に、強制制御冷却液供給手段29により
感温部19の上流側に比較的低温のラジエータ側の制御
冷却液を流入させている。このため、第1制御弁21と
共に感温部19が感温室8内でB2位置からA2位置
(図4(a)参照)の間で変位しても制御冷却液が感温
部19を外れることがないので、制御冷却液を確実に感
温部19に当て、効率良く感温部19の温度を調整し、
突発的な出力,要求等があっても第1第2制御弁21,
24を応答性良く開閉でき、冷却液の低温化等の温度切
換えを短時間で行える。
【0026】図1のサーモスタット装置1が用いている
突出し枠22は、図4(a)に示すように環状部222
がテーパ状内周壁fとその端部の短筒部gとで形成さ
れ、これにより、ノズル27からの制御冷却水をテーパ
状内周壁fにより感温部19の外周壁に接触させ、制御
冷却水による感温部の冷却効率を改善していた。しか
し、この場合、制御冷却水は感温部19の上流側部位を
冷却できるが短筒部gを通過した後感温部19の下流側
部位(図4(a)における左側部位)から離れ易い。し
かもこの後感温部19の下流側部位は露出されているた
め、流入口11からの冷却水が接触することがあり、こ
の点で、制御冷却水による感温部19の冷却効率が十分
には改善されていない。
【0027】そこで、図4(a)の突出し枠22に代え
て、図4(b)に示す突出し枠22aを採用しても良
い。この突出し枠22aは図4(a)の突出し枠22と
比べて、環状部222のテーパ状内周壁fより延出する
短筒部gに代えて、スカート付筒部jを設けた点のみが
異なるため、その他の部位の重複説明を略す。図4
(b)に示す突出し枠22aの場合、第1制御弁21が
閉弁位置A(図4(a)参照)で感温部19がA2位置
にある場合において、感温部19の側壁全体を覆う円筒
部j−1とその先端より延出し、可動軸18側に偏移す
るように延びるスカート部j−2とでスカート付筒部j
が形成される。
【0028】このような突出し枠22aを用いた場合、
感温部19がスカート付筒部jで完全に覆われるため、
制御冷却水を感温部19の側壁全体に完全に接触させる
ことができ、感温部19の冷却効率を十分に改善でき
る。しかも、流入口11側からの冷却水が回り込んで、
感温部19の下流側部位に接触することを防止でき、こ
の点で、制御冷却水による感温部19の冷却効率が十分
に改善される。図5には第2実施形態としてのサーモス
タット装置1bを示した。このサーモスタット装置1b
は図1のサーモスタット装置1と比べて、感温室8の流
入口11bと流出口13a,13bの各構成のみが異な
るため、その他の部位の重複説明を略す。
【0029】図5に示すサーモスタット装置1bのケー
シング5bはその内部にサーモスタット7を収容する感
温室8を形成し、感温室8の一側に送水路r1と感温室
8を連通する流入口11bを、他側にサーモスタット7
の取付け金具15を支持する弁座部14を設け、弁座部
14側に取付け金具15を介しパイプジョイント9を連
結し、感温室8の側壁12上で弁座部14の近傍部に第
1流出口13aが、流入口11bの近傍部位に第2流出
口13bが形成されている。感温室8の弁座部14近傍
の第1流出口13aと、流入口11b近傍の短絡流流出
口としての第2流出口13bは共に下側戻し路r3に連
通し、水ポンプ6の流入口601に連結されている。感
温室8はその内部に感温室8の中心線L4に対してサー
モスタット7を同心的に配備している。これに対し、感
温室8と送水路r1を連通する流入口11bはその流入
口中心線L3が感温室8の中心線L4に対してずれ量m
だけずれて形成されている。
【0030】特に、ここでの流入口11bは第2流出口
13b側に偏移して形成され、このため、流入口11b
からの冷却水は速やかに短絡流流出口である第2流出口
13bを経て下側戻し路r3に流入するといった、短絡
バイパス路r4bを形成できる。なお、流入口11bよ
り第1流出口13aを経て下側戻し路r3に流入すると
いったバイパス路r4aが開通しているが、このバイパ
ス路r4aを流動する冷却水は短絡バイパス路r4b側
を流動する冷却水と比べてきわめて少ないものと成って
いる。このため、感温室8の感温部の周囲は冷却水の流
動速度が低い流速低下領域Qを成している。このような
流速低下領域Qの感温部19の上流側部位には強制制御
冷却液供給手段31のノズル27が配備されている。
【0031】このようなサーモスタット装置1bの場合
も、コントローラ29がエンジン出力の向上を図るべ
く、図1に示すように、開弁信号Dを開閉弁28に出力
する。すると、ラジエータ4側の比較的低温の制御冷却
水が流速低下領域Q内であってA2位置よりB2位置の
間で変位する感温部19の上流側にノズル27を介し流
入し、この制御冷却水はテーパ状内周壁fに案内され、
感温部19の外周壁に接触し、流出口13側に流下す
る。この際、流入口11からの冷却水の流れの全流を短
絡流流出口である第2流出口13bに直接にショートカ
ットさせて流すので、流速低下領域Qの感温部19の冷
却を制御冷却水で効果的に行え、第1第2制御弁21,
24を応答性良く開閉でき、冷却液の低温化等の温度切
換えを短時間で行える。
【0032】図5のサーモスタット装置1bでは流入口
11bの流入口中心線L3を感温室8の中心線L4に対
してずれ量mずらせて、感温部19の回りの冷却水流速
を低下させ、更に、弁座部14近傍の第1流出口13a
とは別に、流入口11b近傍に短絡流流出口としての第
2流出口13bを形成して、感温部19の回りの冷却水
流速を低下させ、感温部19回りに効果的に流速低下領
域Qを形成していたが、単に、流入口11bの流入口中
心線L3を感温室8の中心線L4に対してずらせて流速
低下領域Qを形成してもよく、あるいは単に、流入口1
1b近傍に第2流出口13bを形成して流速低下領域Q
を形成するといった構成を選択的に採り、構成の簡素化
を図っても良い。また、感温部19周りの流速を低下さ
せることができるものであれば手段を選ばない。
【0033】更に、図5のサーモスタット装置1bでは
感温部19の上流側部位に制御冷却水を流出するノズル
27を備えた強制制御冷却液供給手段31が対向配備さ
れ、しかも、流入口11及び流出口13の位置調整によ
り感温部19回りに流速低下領域Qを形成するといった
2つの、感温部19の冷却効率向上手段を備えていた
が、場合により、感温部19の上流側部位に制御冷却水
を流出するノズル27を備えた手段のみ、あるいは、流
入口11及び流出口13の位置調整により感温部19回
りに流速低下領域Qを形成する手段のみを選択的に採用
する図示しないサーモスタット装置を採用し、構成の簡
素化を図り、製造コスト低減を図ってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は、感温部室内の
流入口から流入した冷却液の流れとは別に、強制制御冷
却液供給手段により感温部上流側に制御冷却液を流入さ
せるので、感温部が比較的大きく変位しても制御冷却液
が感温部を外れることがないので、この制御冷却液を確
実に感温部に当て、効率良く感温部の温度を調整し、突
発的な出力,要求等があっても制御弁を応答性良く開閉
でき、冷却液の低温化等の温度切換えを短時間で行え
る。
【0035】本発明は、特に、流速低下領域を有すると
共に、上記流速低下領域に強制的に制御冷却液を供給す
る強制制御冷却液供給手段を設るようにした場合、制御
冷却液による感温部の冷却を効果的に行え、突発的な出
力,要求等で制御弁を応答性良く開閉でき、冷却液の低
温化等の温度切換えを短時間で行える。また、制御冷却
液の流速を制限することができ、冷却液の高温化に対し
影響を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのサーモスタット装
置が適用されたエンジンの冷却循環経路の概略平面図で
ある。
【図2】図1のサーモスタット装置の拡大側断面図であ
る。
【図3】図1のサーモスタット装置のサーモスタット部
分の断面図である。
【図4】図1のサーモスタット装置の要部を示し、
(a)は図1のサーモスタット装置のサーモスタット部
分の側断面図を、(b)サーモスタット部分の変形例の
要部切欠側断面図である。
【図5】本発明の他の一実施形態としてのサーモスタッ
ト装置の拡大側断面図である。
【図6】従来のサーモスタット装置の要部切欠拡大断面
図である。
【符号の説明】
1,1b サーモスタット装置 2 エンジン 4 ラジエータ 8 感温室 11 流入口 13 流出口 19 感温部 21 制御弁 31 強制制御冷却液供給手段 C1 主循環路(冷却循環経路) C2 低温循環路(冷却循環経路) Q 流速低下領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 博文 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 西野 知樹 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 石田 哲朗 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 伊田 哲也 東京都大田区下丸子四丁目21番1号・三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 武内 征貴 東京都大田区下丸子四丁目21番1号・三菱 自動車エンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の冷却循環経路に設けられラジエ
    ータを経由する冷却液の流量を制御する制御弁と、冷却
    液の温度により上記制御弁を開閉させる感温部と、上記
    感温部を収納する感温部室とを備え、上記内燃機関から
    の冷却液が上記感温部室の流入口から流入して流出口よ
    り流出するサーモスタット装置において、 上記感温部室内での冷却液の上記流れに対し上記感温部
    の上流から強制的に制御冷却液を供給する強制制御冷却
    液供給手段を設けたことを特徴とするサーモスタット装
    置。
  2. 【請求項2】内燃機関の冷却循環経路に設けられラジエ
    ータを経由する冷却液の流量を制御する制御弁と、冷却
    液の温度により制御弁を開閉させる感温部と、上記感温
    部を収納する感温部室とを備え、上記内燃機関からの冷
    却液が上記感温部室の流入口から流入して流出口より流
    出するサーモスタット装置において、 上記流入口から流入した冷却液の流速が上記感温部周囲
    で低下する流速低下領域を有すると共に、上記流速低下
    領域に強制的に制御冷却液を供給する強制制御冷却液供
    給手段を設けたことを特微とするサーモスタット装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101040343B1 (ko) 2008-11-19 2011-06-10 현대자동차주식회사 워터 템퍼레이쳐 콘트롤러
US10808856B2 (en) 2017-04-27 2020-10-20 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Flow control valve

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JP2010196670A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Yamada Seisakusho Co Ltd エンジンの冷却装置
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