JP2004263575A - 建設機械のエンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン自動停止前の猶予時間を、エンジン動力が不要となった度合いについての過去の実績に基づいて自動的にかつ適正に設定する。
【解決手段】リモコン弁4が操作されず、猶予時間が経過し、かつオペレータの乗降口を開閉するゲートレバー10が開かれたことを条件としてエンジン制御部7によってエンジン1を自動停止させる構成において、最新の過去複数回におけるゲートレバー開状態の時間の平均値を求め、この平均値をもとにして猶予時間を自動的に設定するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】リモコン弁4が操作されず、猶予時間が経過し、かつオペレータの乗降口を開閉するゲートレバー10が開かれたことを条件としてエンジン制御部7によってエンジン1を自動停止させる構成において、最新の過去複数回におけるゲートレバー開状態の時間の平均値を求め、この平均値をもとにして猶予時間を自動的に設定するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン動力を必要としない状況で燃料節約や排ガス及び騒音の低減等のためにエンジンを自動停止させる機能を備えた建設機械のエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ショベルやクレーンにおいて、エンジン動力が不要な状態(通常は非作業状態)として予め設定されたオートストップ条件(たとえばオペレータの乗降口を開閉するゲートレバーが開かれ、かつ、作業用アクチュエータを操作するレバーが無操作であること)が成立したときにエンジンを自動停止させる技術が公知である(たとえば特許文献1,2参照)。
【0003】
また、このオートストップ制御において、オートストップ条件の成立と同時にエンジンを停止させると、たとえばオペレータが短時間の用足しや打ち合わせのために一時的に降車した場合でもエンジンが自動停止してしまい、その後の再始動操作が煩わしいといった不都合が生じるため、猶予時間を設け、オートストップ条件の成立と猶予時間の経過のアンド条件でエンジンを停止させる技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−41069号公報
【特許文献2】
特開2000−96627号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公知技術では、猶予時間は、オペレータが作業を再開するまでに要すると経験的に考えられる時間を目安とした固定値として定められている。
【0006】
ところが、実際上、適正な猶予時間は、オペレータの個性や作業環境によって区々であり、またオペレータの交代等によって変化するため、予め設定された猶予時間(固定値)が最適であるとは限らない。
【0007】
このため、猶予時間が実際には長すぎて無駄なエンジン運転時間が長くなったり、逆に短かすぎて頻繁な再始動が必要となったりするという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、オートストップ制御に用いられる猶予時間を、エンジン動力が不要となった度合いについての過去の実績に基づいて自動的にかつ適正に設定することができる建設機械のエンジン制御装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、動力源としてのエンジンと、このエンジンの動力が不要な状態であることを検出する動力不要状態検出手段と、この動力不要状態検出手段によって動力不要状態が検出されかつかつ設定された猶予時間が経過したときに上記エンジンを自動停止させるエンジン制御手段とを備え、このエンジン制御手段は、上記動力不要状態が発生した度合いである動力不要度についての過去の実績に応じて、上記猶予時間を、実績としての動力不要度が高ければ短くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間を、実績としての動力不要度の関数として算出するように構成されたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の平均値TRに応じて、猶予時間を、平均値TRが長ければ猶予時間を短くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TRと長時間側の基準値S2との関係においてTR<S2のときに猶予時間を基準値S2に、そうでないときに猶予時間を基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項3の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TR<S2のときは猶予時間を平均値TRに所定のマージンTmを加えた値に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の中に基準値S2未満のものがあるときは猶予時間を基準値S2に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、直前の動力不要時間が基準値S2未満のときは猶予時間の目標値T2rを基準値S2に、そうでないときは上記目標値T2rを基準値S1にそれぞれ設定し、次回の猶予時間をこの目標値T2rに向けて変化させるように構成されたものである。
【0016】
請求項8の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、最新の過去における単位時間当たりの動力不要状態の回数を計測し、この計測回数に応じて、猶予時間を、計測回数が多ければ長くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0017】
請求項9の発明は、請求項8の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2、それに単位時間当たりの動力不要状態の回数についての基準値Wとを予め設定し、計測回数N<Wのときに猶予時間を基準値S1に、そうでないときに猶予時間を基準値S2にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0018】
請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれかの構成において、動力不要状態検出手段は、オペレータの乗降口を開閉するゲートレバーが開かれたことを動力不要状態として検出するように構成されたものである。
【0019】
上記構成によると、動力不要状態(請求項10ではゲートレバーが開かれたこと)が発生する度合い(動力不要度)についての過去の実績に基づいて猶予時間が自動設定される。
【0020】
具体的には、請求項2では動力不要度の関数として猶予時間が算出・設定され、請求項3〜5では動力不要時間の平均値に応じて猶予時間が設定される。
【0021】
また、請求項6では最新の過去複数回のうちに動力不要時間が基準値未満のものがあったか否かに応じて猶予時間が二者択一され、また請求項7では直前の動力不要時間に応じて次回の猶予時間の目標値が設定され、この目標値に向けて各回の猶予時間が変化する。
【0022】
一方、請求項8,9では、動力不要状態の回数に応じてそれぞれ猶予時間が設定される。
【0023】
ここで、動力不要度の過去の実績は、オペレータの個性や作業環境が色濃く反映したものであり、かつ、公知技術のような固定値ではなく実績の積み重ねとともに変化する。
【0024】
従って、この過去の実績に基づいて猶予時間を設定する本発明によると、常に、最新のオペレータの個性や作業環境に適合した過不足のない適正な猶予時間を設定し、無駄なエンジン運転と頻繁なエンジン再始動の煩わしさを最小限に抑えることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0026】
第1実施形態(図1〜図3参照)
図1において、1は動力源としてのエンジンで、このエンジン1によって油圧ポンプ2が駆動され、同ポンプ2の吐出油が油圧アクチュエータ回路3に供給される。
【0027】
4はリモコン弁で、レバー4aを有し、このレバー4aの操作方向と操作量に応じたリモコン圧により、油圧アクチュエータ回路3中のコントロールバルブ(図示しない)が切換わり作動して、油圧シリンダや油圧モータ等の油圧アクチュエータの作動方向と速度が制御される。
【0028】
コントローラ5には、ガバナ制御部6を介してエンジン1の運転/停止を制御するエンジン制御部7と、リモコン弁4に設けられた圧力センサ8,8からの信号によってリモコン弁4が操作されたか否か(操作状態)を検出する操作状態検出部9と、オペレータの乗降口を開閉するゲートレバー10が図中実線の閉状態から破線で示すように開かれた(オペレータの降車中)にオンとなるゲートレバースイッチ11からの信号によって乗降状態を検出する乗降状態検出部12とが設けられている。
【0029】
13はエンジン1の始動/停止及び電源のオン/オフを制御するエンジンスイッチ、14は次に説明するエンジン制御部7による猶予時間設定機能を解除する解除スイッチ、15はこの解除スイッチ14によって猶予時間設定機能が解除された状態でオペレータによって猶予時間を手動設定するためのトリマである。
【0030】
エンジン制御部7によるオートストップ制御の内容を図2を併用して説明する。
【0031】
制御開始とともに操作状態検出部9からの信号に基づいてリモコン弁4が無操作か否かが判断され(ステップS1)、操作されていればエンジン動力が必要であるため次のステップには移行しない。
【0032】
一方、このステップS1でYES(無操作)となると、ステップS2で猶予時間T2が経過したか否か、ステップS3でゲートレバー10が開かれたか否かがそれぞれ判断され、いずれもYESのときにステップS4でエンジン1が自動停止する。
【0033】
また、エンジン制御部7にはタイマ16が設けられ、動力不要状態が発生するごとにこのタイマ16により動力不要時間が計測されて図示しない記憶部に記憶され、最新の過去複数回における動力不要時間の平均値に基づいて次の動力不要時におけるエンジン停止の猶予時間T2が定められる。
【0034】
この猶予時間T2の自動設定作用を図3を併用して説明する。
【0035】
まず、ステップS11でゲートレバー10が開かれたか否かが判断され、YESとなると、ステップS12でタイマカウント値T1がクリア(T1=0)され、ゲートレバー10が閉じられるまでの時間(動力不要時間)T1がタイマ16によってカウントされる(ステップS14)。
【0036】
次に、ステップS15で最新の過去n回の動力不要時間T1が記憶されるとともに、ステップS16で、最新の過去n回における動力不要時間T1の平均値TRが算出され、ステップS17〜S19において、この平均値TRに基づいて猶予時間T2が求められる。
【0037】
すなわち、エンジン制御部7には、予め、猶予時間について短時間側の基準値S1(たとえば30秒)と、長時間側の基準値S2(たとえば10分)が定められている。
【0038】
これら両基準値S1,S2は、それぞれ動力不要時間が短い場合、及び長い場合の標準的な時間として経験的に考えられる値であり、ステップS17において平均値TRが基準値S2未満(TR<S2)か否かが判断され、NO(TR≧S2)の場合は、過去の実績として動力不要時間が長時間であるから次回はエンジン1を早く停止させるべきとして、ステップS18で猶予時間T2がS1に設定される。
【0039】
一方、ステップS17でYES(TR<S2)のときは、逆に、過去の実績として動力不要時間が短時間であるから次回はエンジン1を遅く停止させるべきとして、ステップS19で猶予時間T2がS2に設定される。
【0040】
このように、図2に示すオートストップ制御のステップS2で用いられる猶予時間T2が、最新の実績に基づいて設定され、かつ、更新される。
【0041】
図4はこうして設定された猶予時間T2によるエンジン回転/停止状況を示すもので、T2=S1の場合はゲートレバー10が開いてS1後にエンジン停止し、T2=S2の場合はゲートレバー10が開いてS2後にエンジン停止する。
【0042】
この結果、設定された猶予時間T2が、オペレータの個性や作業環境を色濃く反映した過不足のない適正値である可能性が高い。このため、図4のようにゲートレバー開き時間T1が長い場合に早期にエンジン停止させて燃料節約等を図り、ゲートレバー開き時間T1が短ければエンジン停止まで長時間待つことでエンジン再始動の煩わしさをなくするという、猶予時間を持たせることの本来の目的を達成することができる。
【0043】
とくに、平均値TRをもとにするため、機械の使用時間が長くなるほど、設定される猶予時間が実情に合ったものとなり、適正値としての精度が高まる。
【0044】
第2〜第5実施形態(図5〜図10参照)
第1実施形態との相違点のみを説明する。なお、以下の実施形態においては、見かけ上の構成が第1実施形態(図1)と同じであるため、いずれも構成は図1を援用するものとして図示省略し、フローチャート及びゲートレバー開閉とエンジン回転/停止のタイミングチャートのみを示している。
【0045】
第2実施形態においては、図5に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜S17と同じ内容であるステップS21〜S27を踏み、ステップS27でTR<S2でないときはステップS28でT2=S1に設定されるが、TR<S2のときに、ステップS29で、TRに予め設定したマージン(たとえば1分)Tmが加算されてT2が設定される。
【0046】
この設定によるゲートレバー開閉とエンジン回転/停止の状況は図6に示すようになる。
【0047】
第3実施形態においては、図7に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜S15と同じ内容であるステップS31〜S35の後、ステップS36で、過去n回のゲートレバー開き時間T1(1)〜T1(n)中に基準値S2未満のものが1回でもあるか否かを判断し、無い場合はステップS37でT2=S1に、ある場合はステップS38でT2=S2にそれぞれ設定される。この結果を図8に示す。
【0048】
第4実施形態においては、図9に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜ステップS14と同じ内容であるステップS41〜S44の後、ステップS45でゲートレバー開き時間T1と長時間側基準値S2とを比較する。
【0049】
ここで、T1<S2でない場合はステップS46で猶予時間の目標値T2rをS1に、T1<S2の場合はステップS47で目標値T2rをS2にそれぞれ設定し、この目標値T2rに向けて猶予時間T2を最大V±m(たとえば10秒)ずつ変化させる。
【0050】
この結果、図10に示すように猶予時間T2がS1とS2の間で目標値T2rに向かって徐々に変化する。
【0051】
これら第2〜第4各実施形態によっても、基本的に第1実施形態の場合と同様に、ゲートレバー開き時間T1が短ければエンジン停止を遅くし、長ければエンジン停止を早くして、エンジン1の無駄な運転と不必要な停止を回避することができる。
【0052】
第5、第6実施形態(図11,12参照)
第5実施形態においては、図11に示すように、ゲートレバー開き後、最新の過去X時間内でゲートレバー10が開かれた回数N(動力不要状態となった頻度)が算出されステップS51,S52)、ステップS53でこの算出回数Nと、予め定められた基準値Wとが比較される。
【0053】
上記基準値Wは、X時間内での標準的なレバー開き回数として経験的に考えられる値であり、N<Wの場合は、低頻度であるからエンジン1を早く停止させるべきとしてステップS54でT2=S1に、そうでないときは、高頻度であるからエンジン1を遅く停止させるべきとしてステップS55でT2=S2にそれぞれ設定される。
【0054】
一方、第6実施形態においては、図12に示すように、ゲートレバー開き後、最新の過去X時間内でゲートレバー開き回数Nが算出され(ステップS61,S62)、ステップS63で、この算出回数Nが多ければT2を長くする方向のNの関数として猶予時間T2が求められる。
【0055】
この第5及び第6両実施形態によっても、第1〜第4各実施形態と同様に、過去の実績に基づいて猶予時間T2を設定するため、この猶予時間T2がオペレータの個性や作業環境に適合した値となる。
【0056】
他の実施形態
(1)第1及び第2両実施形態のバリエーションとして、最新の過去n回のゲートレバー開き時間T1のうち、最大値と最小値を除外し、残りの数値から平均値TRを求めるようにしてもよい。
【0057】
(2)第1及び第2両実施形態の他のバリエーションとして、最新の過去n回のゲートレバー開き時間Tの平均値TRの関数として猶予時間T2を求めるようにしてもよい。
【0058】
(3)上記各実施形態では、動力不要状態のデータとしてゲートレバー開き時間T1、または単位時間当たりの開き回数Nを用いるようにしたが、他のデータ(たとえばリモコン弁4が操作されなかった時間または回数)を用いてもよい。
【0059】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、オペレータの好みや作業環境が反映する動力不要度の過去の実績に基づいて猶予時間を割り出し、自動設定する構成としたから、この猶予時間として固定値を用いる公知技術と比較して、常に、オペレータの好みや作業環境に適合した過不足のない適正な猶予時間を設定し、無駄なエンジン運転と頻繁なエンジン再始動の煩わしさを最小限に抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】同実施形態によるオートストップ制御の内容を説明するためのフローチャートである。
【図3】同実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図6】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図8】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第4実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図10】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第5実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第6実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
5 コントローラ
7 エンジン制御部(エンジン制御手段)
9 動力不要状態検出手段としての操作状態検出部
12 動力不要状態検出手段としての乗降状態検出部
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン動力を必要としない状況で燃料節約や排ガス及び騒音の低減等のためにエンジンを自動停止させる機能を備えた建設機械のエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ショベルやクレーンにおいて、エンジン動力が不要な状態(通常は非作業状態)として予め設定されたオートストップ条件(たとえばオペレータの乗降口を開閉するゲートレバーが開かれ、かつ、作業用アクチュエータを操作するレバーが無操作であること)が成立したときにエンジンを自動停止させる技術が公知である(たとえば特許文献1,2参照)。
【0003】
また、このオートストップ制御において、オートストップ条件の成立と同時にエンジンを停止させると、たとえばオペレータが短時間の用足しや打ち合わせのために一時的に降車した場合でもエンジンが自動停止してしまい、その後の再始動操作が煩わしいといった不都合が生じるため、猶予時間を設け、オートストップ条件の成立と猶予時間の経過のアンド条件でエンジンを停止させる技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−41069号公報
【特許文献2】
特開2000−96627号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公知技術では、猶予時間は、オペレータが作業を再開するまでに要すると経験的に考えられる時間を目安とした固定値として定められている。
【0006】
ところが、実際上、適正な猶予時間は、オペレータの個性や作業環境によって区々であり、またオペレータの交代等によって変化するため、予め設定された猶予時間(固定値)が最適であるとは限らない。
【0007】
このため、猶予時間が実際には長すぎて無駄なエンジン運転時間が長くなったり、逆に短かすぎて頻繁な再始動が必要となったりするという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、オートストップ制御に用いられる猶予時間を、エンジン動力が不要となった度合いについての過去の実績に基づいて自動的にかつ適正に設定することができる建設機械のエンジン制御装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、動力源としてのエンジンと、このエンジンの動力が不要な状態であることを検出する動力不要状態検出手段と、この動力不要状態検出手段によって動力不要状態が検出されかつかつ設定された猶予時間が経過したときに上記エンジンを自動停止させるエンジン制御手段とを備え、このエンジン制御手段は、上記動力不要状態が発生した度合いである動力不要度についての過去の実績に応じて、上記猶予時間を、実績としての動力不要度が高ければ短くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間を、実績としての動力不要度の関数として算出するように構成されたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の平均値TRに応じて、猶予時間を、平均値TRが長ければ猶予時間を短くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TRと長時間側の基準値S2との関係においてTR<S2のときに猶予時間を基準値S2に、そうでないときに猶予時間を基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項3の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TR<S2のときは猶予時間を平均値TRに所定のマージンTmを加えた値に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の中に基準値S2未満のものがあるときは猶予時間を基準値S2に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、直前の動力不要時間が基準値S2未満のときは猶予時間の目標値T2rを基準値S2に、そうでないときは上記目標値T2rを基準値S1にそれぞれ設定し、次回の猶予時間をこの目標値T2rに向けて変化させるように構成されたものである。
【0016】
請求項8の発明は、請求項1の構成において、エンジン制御手段は、最新の過去における単位時間当たりの動力不要状態の回数を計測し、この計測回数に応じて、猶予時間を、計測回数が多ければ長くする方向に自動設定するように構成されたものである。
【0017】
請求項9の発明は、請求項8の構成において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2、それに単位時間当たりの動力不要状態の回数についての基準値Wとを予め設定し、計測回数N<Wのときに猶予時間を基準値S1に、そうでないときに猶予時間を基準値S2にそれぞれ自動設定するように構成されたものである。
【0018】
請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれかの構成において、動力不要状態検出手段は、オペレータの乗降口を開閉するゲートレバーが開かれたことを動力不要状態として検出するように構成されたものである。
【0019】
上記構成によると、動力不要状態(請求項10ではゲートレバーが開かれたこと)が発生する度合い(動力不要度)についての過去の実績に基づいて猶予時間が自動設定される。
【0020】
具体的には、請求項2では動力不要度の関数として猶予時間が算出・設定され、請求項3〜5では動力不要時間の平均値に応じて猶予時間が設定される。
【0021】
また、請求項6では最新の過去複数回のうちに動力不要時間が基準値未満のものがあったか否かに応じて猶予時間が二者択一され、また請求項7では直前の動力不要時間に応じて次回の猶予時間の目標値が設定され、この目標値に向けて各回の猶予時間が変化する。
【0022】
一方、請求項8,9では、動力不要状態の回数に応じてそれぞれ猶予時間が設定される。
【0023】
ここで、動力不要度の過去の実績は、オペレータの個性や作業環境が色濃く反映したものであり、かつ、公知技術のような固定値ではなく実績の積み重ねとともに変化する。
【0024】
従って、この過去の実績に基づいて猶予時間を設定する本発明によると、常に、最新のオペレータの個性や作業環境に適合した過不足のない適正な猶予時間を設定し、無駄なエンジン運転と頻繁なエンジン再始動の煩わしさを最小限に抑えることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図によって説明する。
【0026】
第1実施形態(図1〜図3参照)
図1において、1は動力源としてのエンジンで、このエンジン1によって油圧ポンプ2が駆動され、同ポンプ2の吐出油が油圧アクチュエータ回路3に供給される。
【0027】
4はリモコン弁で、レバー4aを有し、このレバー4aの操作方向と操作量に応じたリモコン圧により、油圧アクチュエータ回路3中のコントロールバルブ(図示しない)が切換わり作動して、油圧シリンダや油圧モータ等の油圧アクチュエータの作動方向と速度が制御される。
【0028】
コントローラ5には、ガバナ制御部6を介してエンジン1の運転/停止を制御するエンジン制御部7と、リモコン弁4に設けられた圧力センサ8,8からの信号によってリモコン弁4が操作されたか否か(操作状態)を検出する操作状態検出部9と、オペレータの乗降口を開閉するゲートレバー10が図中実線の閉状態から破線で示すように開かれた(オペレータの降車中)にオンとなるゲートレバースイッチ11からの信号によって乗降状態を検出する乗降状態検出部12とが設けられている。
【0029】
13はエンジン1の始動/停止及び電源のオン/オフを制御するエンジンスイッチ、14は次に説明するエンジン制御部7による猶予時間設定機能を解除する解除スイッチ、15はこの解除スイッチ14によって猶予時間設定機能が解除された状態でオペレータによって猶予時間を手動設定するためのトリマである。
【0030】
エンジン制御部7によるオートストップ制御の内容を図2を併用して説明する。
【0031】
制御開始とともに操作状態検出部9からの信号に基づいてリモコン弁4が無操作か否かが判断され(ステップS1)、操作されていればエンジン動力が必要であるため次のステップには移行しない。
【0032】
一方、このステップS1でYES(無操作)となると、ステップS2で猶予時間T2が経過したか否か、ステップS3でゲートレバー10が開かれたか否かがそれぞれ判断され、いずれもYESのときにステップS4でエンジン1が自動停止する。
【0033】
また、エンジン制御部7にはタイマ16が設けられ、動力不要状態が発生するごとにこのタイマ16により動力不要時間が計測されて図示しない記憶部に記憶され、最新の過去複数回における動力不要時間の平均値に基づいて次の動力不要時におけるエンジン停止の猶予時間T2が定められる。
【0034】
この猶予時間T2の自動設定作用を図3を併用して説明する。
【0035】
まず、ステップS11でゲートレバー10が開かれたか否かが判断され、YESとなると、ステップS12でタイマカウント値T1がクリア(T1=0)され、ゲートレバー10が閉じられるまでの時間(動力不要時間)T1がタイマ16によってカウントされる(ステップS14)。
【0036】
次に、ステップS15で最新の過去n回の動力不要時間T1が記憶されるとともに、ステップS16で、最新の過去n回における動力不要時間T1の平均値TRが算出され、ステップS17〜S19において、この平均値TRに基づいて猶予時間T2が求められる。
【0037】
すなわち、エンジン制御部7には、予め、猶予時間について短時間側の基準値S1(たとえば30秒)と、長時間側の基準値S2(たとえば10分)が定められている。
【0038】
これら両基準値S1,S2は、それぞれ動力不要時間が短い場合、及び長い場合の標準的な時間として経験的に考えられる値であり、ステップS17において平均値TRが基準値S2未満(TR<S2)か否かが判断され、NO(TR≧S2)の場合は、過去の実績として動力不要時間が長時間であるから次回はエンジン1を早く停止させるべきとして、ステップS18で猶予時間T2がS1に設定される。
【0039】
一方、ステップS17でYES(TR<S2)のときは、逆に、過去の実績として動力不要時間が短時間であるから次回はエンジン1を遅く停止させるべきとして、ステップS19で猶予時間T2がS2に設定される。
【0040】
このように、図2に示すオートストップ制御のステップS2で用いられる猶予時間T2が、最新の実績に基づいて設定され、かつ、更新される。
【0041】
図4はこうして設定された猶予時間T2によるエンジン回転/停止状況を示すもので、T2=S1の場合はゲートレバー10が開いてS1後にエンジン停止し、T2=S2の場合はゲートレバー10が開いてS2後にエンジン停止する。
【0042】
この結果、設定された猶予時間T2が、オペレータの個性や作業環境を色濃く反映した過不足のない適正値である可能性が高い。このため、図4のようにゲートレバー開き時間T1が長い場合に早期にエンジン停止させて燃料節約等を図り、ゲートレバー開き時間T1が短ければエンジン停止まで長時間待つことでエンジン再始動の煩わしさをなくするという、猶予時間を持たせることの本来の目的を達成することができる。
【0043】
とくに、平均値TRをもとにするため、機械の使用時間が長くなるほど、設定される猶予時間が実情に合ったものとなり、適正値としての精度が高まる。
【0044】
第2〜第5実施形態(図5〜図10参照)
第1実施形態との相違点のみを説明する。なお、以下の実施形態においては、見かけ上の構成が第1実施形態(図1)と同じであるため、いずれも構成は図1を援用するものとして図示省略し、フローチャート及びゲートレバー開閉とエンジン回転/停止のタイミングチャートのみを示している。
【0045】
第2実施形態においては、図5に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜S17と同じ内容であるステップS21〜S27を踏み、ステップS27でTR<S2でないときはステップS28でT2=S1に設定されるが、TR<S2のときに、ステップS29で、TRに予め設定したマージン(たとえば1分)Tmが加算されてT2が設定される。
【0046】
この設定によるゲートレバー開閉とエンジン回転/停止の状況は図6に示すようになる。
【0047】
第3実施形態においては、図7に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜S15と同じ内容であるステップS31〜S35の後、ステップS36で、過去n回のゲートレバー開き時間T1(1)〜T1(n)中に基準値S2未満のものが1回でもあるか否かを判断し、無い場合はステップS37でT2=S1に、ある場合はステップS38でT2=S2にそれぞれ設定される。この結果を図8に示す。
【0048】
第4実施形態においては、図9に示すように、第1実施形態における図3のステップS11〜ステップS14と同じ内容であるステップS41〜S44の後、ステップS45でゲートレバー開き時間T1と長時間側基準値S2とを比較する。
【0049】
ここで、T1<S2でない場合はステップS46で猶予時間の目標値T2rをS1に、T1<S2の場合はステップS47で目標値T2rをS2にそれぞれ設定し、この目標値T2rに向けて猶予時間T2を最大V±m(たとえば10秒)ずつ変化させる。
【0050】
この結果、図10に示すように猶予時間T2がS1とS2の間で目標値T2rに向かって徐々に変化する。
【0051】
これら第2〜第4各実施形態によっても、基本的に第1実施形態の場合と同様に、ゲートレバー開き時間T1が短ければエンジン停止を遅くし、長ければエンジン停止を早くして、エンジン1の無駄な運転と不必要な停止を回避することができる。
【0052】
第5、第6実施形態(図11,12参照)
第5実施形態においては、図11に示すように、ゲートレバー開き後、最新の過去X時間内でゲートレバー10が開かれた回数N(動力不要状態となった頻度)が算出されステップS51,S52)、ステップS53でこの算出回数Nと、予め定められた基準値Wとが比較される。
【0053】
上記基準値Wは、X時間内での標準的なレバー開き回数として経験的に考えられる値であり、N<Wの場合は、低頻度であるからエンジン1を早く停止させるべきとしてステップS54でT2=S1に、そうでないときは、高頻度であるからエンジン1を遅く停止させるべきとしてステップS55でT2=S2にそれぞれ設定される。
【0054】
一方、第6実施形態においては、図12に示すように、ゲートレバー開き後、最新の過去X時間内でゲートレバー開き回数Nが算出され(ステップS61,S62)、ステップS63で、この算出回数Nが多ければT2を長くする方向のNの関数として猶予時間T2が求められる。
【0055】
この第5及び第6両実施形態によっても、第1〜第4各実施形態と同様に、過去の実績に基づいて猶予時間T2を設定するため、この猶予時間T2がオペレータの個性や作業環境に適合した値となる。
【0056】
他の実施形態
(1)第1及び第2両実施形態のバリエーションとして、最新の過去n回のゲートレバー開き時間T1のうち、最大値と最小値を除外し、残りの数値から平均値TRを求めるようにしてもよい。
【0057】
(2)第1及び第2両実施形態の他のバリエーションとして、最新の過去n回のゲートレバー開き時間Tの平均値TRの関数として猶予時間T2を求めるようにしてもよい。
【0058】
(3)上記各実施形態では、動力不要状態のデータとしてゲートレバー開き時間T1、または単位時間当たりの開き回数Nを用いるようにしたが、他のデータ(たとえばリモコン弁4が操作されなかった時間または回数)を用いてもよい。
【0059】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、オペレータの好みや作業環境が反映する動力不要度の過去の実績に基づいて猶予時間を割り出し、自動設定する構成としたから、この猶予時間として固定値を用いる公知技術と比較して、常に、オペレータの好みや作業環境に適合した過不足のない適正な猶予時間を設定し、無駄なエンジン運転と頻繁なエンジン再始動の煩わしさを最小限に抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】同実施形態によるオートストップ制御の内容を説明するためのフローチャートである。
【図3】同実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図4】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図6】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図8】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第4実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図10】同実施形態においてゲートレバーの開閉とエンジン回転/停止の関係を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第5実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第6実施形態による猶予時間の自動設定作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
5 コントローラ
7 エンジン制御部(エンジン制御手段)
9 動力不要状態検出手段としての操作状態検出部
12 動力不要状態検出手段としての乗降状態検出部
Claims (10)
- 動力源としてのエンジンと、このエンジンの動力が不要な状態であることを検出する動力不要状態検出手段と、この動力不要状態検出手段によって動力不要状態が検出されかつかつ設定された猶予時間が経過したときに上記エンジンを自動停止させるエンジン制御手段とを備え、このエンジン制御手段は、上記動力不要状態が発生した度合いである動力不要度についての過去の実績に応じて、上記猶予時間を、実績としての動力不要度が高ければ短くする方向に自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間を、実績としての動力不要度の関数として算出するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の平均値TRに応じて、猶予時間を、平均値TRが長ければ猶予時間を短くする方向に自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項3記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TRと長時間側の基準値S2との関係においてTR<S2のときに猶予時間を基準値S2に、そうでないときに猶予時間を基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項3記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定し、平均値TR<S2のときは猶予時間を平均値TRに所定のマージンTmを加えた値に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、最新の過去複数回における動力不要時間の中に基準値S2未満のものがあるときは猶予時間を基準値S2に、そうでないときは基準値S1にそれぞれ自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2とを予め設定する一方、動力不要状態の発生ごとに動力不要時間を計測し、直前の動力不要時間が基準値S2未満のときは猶予時間の目標値T2rを基準値S2に、そうでないときは上記目標値T2rを基準値S1にそれぞれ設定し、次回の猶予時間をこの目標値T2rに向けて変化させるように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、最新の過去における単位時間当たりの動力不要状態の回数を計測し、この計測回数に応じて、猶予時間を、計測回数が多ければ長くする方向に自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項8記載の建設機械のエンジン制御装置において、エンジン制御手段は、猶予時間についての短時間側の基準値S1と長時間側の基準値S2、それに単位時間当たりの動力不要状態の回数についての基準値Wとを予め設定し、計測回数N<Wのときに猶予時間を基準値S1に、そうでないときに猶予時間を基準値S2にそれぞれ自動設定するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
- 請求項1乃至9のいずれかいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置において、動力不要状態検出手段は、オペレータの乗降口を開閉するゲートレバーが開かれたことを動力不要状態として検出するように構成されたことを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
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