JP2004259028A - 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷装置、印刷方法、印刷プログラムおよび印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷実データを出力した後に、印刷装置にて印刷準備動作が行われる。この印刷準備動作には通常数秒の時間が掛かる。従って、ユーザは印刷実データを出力してからこの印刷準備動作が完了するまでの時間を待機しなければならないという課題があった。
【解決手段】カラープリンタ40に印刷実データの生成および出力に先立って、プリンタドライバ21cの起動が検出された際に、起動コマンドをカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させることによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【選択図】 図5
【解決手段】カラープリンタ40に印刷実データの生成および出力に先立って、プリンタドライバ21cの起動が検出された際に、起動コマンドをカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させることによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷装置、印刷方法、印刷プログラムおよび印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の印刷制御装置は、アプリケーションにて印刷要求が発生すると、同アプリケーションから印刷データを入力し、同入力した印刷データに基づいて印刷実データを生成するとともに印刷装置に出力していた。一方、印刷装置は、この印刷制御装置から出力された印刷実データを入力した場合、当該印刷装置を印刷可能な状態にする印刷準備動作を実行する。この印刷準備動作には印刷ヘッドのクリーニングやタイマー設定、印刷ヘッドの初期位置移動処理等がある。そして、この印刷準備動作が完了し、印刷装置が印刷可能な状態となると、入力した印刷実データに基づいた印刷を行っていた。また、この種の印刷制御装置の他の態様として、印刷実データの出力に先行して印刷開始コマンドを出力するものも知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−235992号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の印刷制御装置においては、印刷実データを出力した後に、印刷装置にて印刷準備動作が行われる。この印刷準備動作には通常数秒の時間が掛かる。従って、ユーザは印刷実データを出力してからこの印刷準備動作が完了するまでの時間を待機しなければならないため、体感的、実質的な印刷処理のスループットが長時間になってしまうというという課題があった。また、給紙に関する処理時間を短縮したとしてもその効果は僅かであり、印刷準備動作の時間を短縮することはできないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、印刷処理に費やされる時間を短縮することが可能な印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷装置、印刷方法、印刷プログラムおよび印刷システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するため、上述した発明は、先ず起動検出手段にて所定の印刷データを印刷する際に起動される印刷制御装置の起動を検出する。ここで、起動検出手段にて起動が検出された場合に、印刷実データの生成および出力に先立って起動コマンド出力手段にて接続する印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成するとともに同印刷装置に対して同起動コマンドを出力する。そして、印刷実データ出力手段では、印刷に関する印刷データに基づいて印刷装置にて印刷可能な印刷実データを生成し、印刷装置に対して出力する。このように、印刷実データの生成および出力とは別に印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成および出力することにより、印刷装置では、印刷実データを入力するまでに印刷準備動作に移行することが可能となる。従って、印刷実データを入力する前に印刷準備動作を実行しておくことができるので、印刷実データを入力するとともに即、印刷処理を開始することができるため、当該印刷処理のスループットを向上させることが可能になる。ここで、印刷準備動作は、印刷ヘッドのクリーニングや、タイマー設定や、印刷ヘッドの初期位置移動等の動作処理が含まれる。
【0007】
印刷実データ出力手段にて印刷実データを生成および出力するタイミングの一例として、印刷実データ出力手段は、起動検出手段にて当該印刷制御装置の起動が検出されると、印刷データを入力して印刷実データを生成する。そして、この生成した印刷実データを印刷装置に出力する。これによって、起動コマンド出力手段における起動コマンドの生成および出力処理と、印刷実データにおける印刷実データの生成および出力処理とをパラレルに実行することが可能となり、さらに印刷処理のスループットを向上させることが可能になる。また、起動コマンドの生成および出力処理と印刷実データの生成および出力処理とをシリアルに実行するようにしても良いことは言うまでもない。そこで、印刷実データ出力手段は、起動コマンド出力手段にて起動コマンドが出力された後に印刷データを入力し同印刷データに基づいて印刷実データを生成し印刷装置に出力するようにしても良い。これにより、各処理を順番に実行すれば良いので、処理構成を簡素化することが可能となる。
【0008】
起動コマンドを入力し、同起動コマンドのコマンド情報を解析する仕様を備えない印刷装置も当然にある。かかる印刷装置では起動コマンドを入力しても、この起動コマンドに応じて印刷準備動作をすることができない。このような印刷装置が接続された場合に適宜対応可能な手法として、起動コマンド出力手段に接続する印刷装置が起動コマンドによる印刷準備動作に対応しているか否かを判別する機種判別手段を備えさせる。そして、この機種判別手段にて印刷装置が同起動コマンドによる印刷準備動作に対応していないと判別された場合は、起動コマンド出力手段にて起動コマンドの出力を行わないで、印刷実データ出力手段から印刷装置に印刷実データを出力する。これにより、起動コマンドによる印刷準備動作に対応していない印刷装置であっても、印刷実データの入力に基づいて所定の印刷処理を行うことができる。また、当該印刷制御装置を起動コマンドの仕様に対応する印刷装置、および、起動コマンドの仕様に対応していない印刷装置に対して共通に使用することが可能になる。
【0009】
起動コマンドによる印刷準備動作に対応する印刷装置であっても、その印刷装置の仕様によって起動コマンドのコマンド情報が異なることもある。かかる場合に、各種印刷装置に適宜対応することができると好適である。このとき起動コマンド出力手段に接続可能な複数の印刷装置毎に予め同各印刷装置に対応して規定された起動コマンド情報を格納する起動コマンド情報格納手段を備えさせておくと良い。そして、起動コマンドの生成に際して、接続された印刷装置に応じた起動コマンド情報を同起動コマンド格納手段から読み出すとともに、読み出した起動コマンド情報に基づいて起動コマンドを生成する。これによって、必要となる起動コマンドのコマンド情報が異なる複数の印刷装置に適宜対応することが可能となる。
【0010】
例えば、印刷装置側のバージョンアップに対応して起動コマンドのコマンド情報が変更される場合もある。かかる場合、この変更に対応して適宜コマンド情報を修正することができると好適である。そこで、起動コマンド情報格納手段に格納された各起動コマンド情報を編集可能な起動コマンド情報編集手段を備えさせる。これにより、適宜所望の起動コマンドを生成および出力することが可能になる。上述してきたように起動コマンドは印刷実データとは別に生成および出力される。印刷装置側は起動コマンドに基づいて印刷準備動作を行った場合、印刷実データの入力待機状態となる。このとき、印刷制御装置側にて当該印刷制御装置の動作がキャンセルされる場合もあり得る。かかる場合、印刷装置は上述した入力待機状態を解除することができない。そこで、起動コマンド出力手段にて起動コマンドの出力後に印刷制御装置の起動が継続している場合に、起動継続コマンドを印刷装置に対して所定間隔にて出力する。
【0011】
これによって、印刷装置側は起動継続コマンドに基づいて印刷制御装置の状態が起動継続状態であるか起動停止状態であるかを認識することが可能になる。むろん、印刷装置内のタイマーによりタイムアウト時間を計測し、タイムアウトした時点で待機状態を解除する方法であっても良い。印刷装置にて起動コマンドに対応する印刷準備動作時に異常が発生した場合、印刷制御装置は、印刷実データの出力前にその異常を認識することができると、より早急にこの異常に対処することが可能となり好適である。そこで、起動コマンド出力手段に起動コマンドに対して、印刷装置から出力される印刷準備動作の正常動作または異常動作を検知可能な応答コマンドを入力する応答コマンド入力手段を備えさせる。そして、異常通知手段は、この応答コマンド入力手段にて入力した応答コマンドが正常動作を示すものか異常を示すものかを判別し、印刷準備動作の異常状態を検知した場合には、異常状態を外部に通知する。これによって、起動コマンドに対応する印刷準備動作にて発生し得る異常を早急に認識できるため、同異常に対する処置を早急に実施することができる。
【0012】
上述してきた印刷制御装置は、実体のある装置にて構成しても良いし、その装置にて同様の作用および効果を奏させる印刷制御方法としても発明が成立することは言うまでもない。また、当該装置にて同様の機能を実現可能にする印刷制御プログラムとしても発明が成立することは言うまでもない。また、印刷実データとは別に起動コマンドが出力された場合に、この起動コマンドに応じて適宜印刷準備動作を実行する印刷装置としても本発明の技術思想が反映されることは言うまでもない。また、このような印刷装置も印刷方法として発明が成立し得るとともに、印刷装置にて同等の機能を実現する印刷プログラムとしても成立することは言うまでもない。さらに、上述してきた印刷制御装置および印刷装置にて構成される印刷システムとして発明が成立することは言うまでもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)印刷システムの構成:
(2)カラープリンタの構成:
(3)プリンタドライバの構成:
(4)印刷制御処理の処理内容:
(5)印刷処理の処理内容:
(6)変形例:
(7)まとめ:
【0014】
(1)印刷システムの構成:
図1は本発明にかかる印刷制御装置を使用した印刷システムの概略ハードウェア構成を示しており、図2はプリンタの概略ハードウェア構成を示しており、図3はコンピュータにて実現される印刷制御装置の主な制御系の概略構成図を示している。
図1において、コンピュータ10は、演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11は、システムバス12を介してBIOSなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。また、システムバス12には、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11は、ROM13とRAM14とに適宜アクセスしてOS20の特定の機能や所定のAPL25を実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々の処理を実行する。
【0015】
また、コンピュータ10には、シリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。さらに、カラープリンタ40とは、パラレル通信用I/O19bを介して接続が可能である。なお、本コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、当該コンピュータ10は、パーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とカラープリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0016】
この例ではOS20やAPL25の各プログラムの類は、HDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはフレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0017】
(2)カラープリンタの構成:
一方、図2に示すように、カラープリンタ40内部に設けられたバス40aには、CPU41、ROM42、RAM43、ASIC44、コントロールIC45、パラレル通信用I/O46、イメージデータや駆動信号などを送信するためのインターフェイス(I/F)47等が接続されている。そして、CPU41が、RAM43をワークエリアとして利用しながらROM42に書き込まれた所定の制御プログラムに従って各部を制御する。ASIC44は図示しない印刷ヘッドを駆動するためにカスタマイズされたICであり、CPU41と所定の信号を送受信しつつ印刷ヘッド駆動のための処理を行う。また、ヘッド駆動部49に対して印加電圧データを出力する。
【0018】
ここで、ヘッド駆動部49は、専用ICと駆動用トランジスタ等からなる回路である。同ヘッド駆動部49は、ASIC44から入力される印加電圧データに基づいて印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成する。印刷ヘッドには、6色の顔料系インクが充填されたインクカートリッジ48a〜48fを搭載可能なカートリッジホルダ48とインク別のチューブで接続されており、各インクの供給を受けるようになっている。そして、チューブから吐出口まで連通するインク室でピエゾ素子が駆動されることにより、インクを吐出する。なお、本実施形態においては汎用的なC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)インクに加えてR(レッド)V(バイオレット)インクとが使用される態様を採用している。また、本実施形態にて使用するインク種類は、顔料系インクであっても良いし、染料系インクであっても良く、適宜使用可能である。
【0019】
なお、このRVインクは、CMYインクの有彩色と比較して明度が低い有彩色インクであり、CMYインクとの組み合わせによって生成される略無彩色の可視波長領域における光反射率の変化を略平坦にすることが可能な性質を有している。印刷ヘッドのインク吐出面には、6色のインクのそれぞれを吐出する6組のノズル列が印刷ヘッドの主走査方向に並ぶように形成され、ノズル列のそれぞれは複数のノズル(例えば、48個)が副走査方向に一定の間隔で配置されている。また、カートリッジホルダ48は、インク供給針を備えており、このインク供給針がインクカートリッジ48a〜48fに設けられている図示しないインク供給口と接触することによって、インクの供給経路を形成する。そして、この形成された供給経路において、上述したCMYKRVインクがインクカートリッジ48a〜48f内のインクチューブを介して印刷ヘッドに供給される。
【0020】
ここで、コントロールIC45は、各インクカートリッジ48a〜48fに搭載された図示しない不揮発性メモリであるカートリッジメモリを制御するために搭載されたICである。インクカートリッジ48a〜48fがカートリッジホルダ48に装着されると、カートリッジメモリはコントロールIC45と電気的に接続されるようになっている。そして、CPU41は、コントロールIC45と所定の信号を送受信し、カートリッジメモリに記録されたインクの色や残量の情報の読み出しや、インク残量の情報の更新等を行うことが可能になっている。
【0021】
パラレル通信用I/O46はコンピュータ10のパラレル通信用I/O19bと接続されており、カラープリンタ40はパラレル通信用I/O46を介してコンピュータ10から送信されるデータ、例えば、CMYKRVインクのドット形成密度を指定したデータやページ記述言語等からなる印刷実データを受信する。また、CPU41は、コンピュータ10から各種要求を受信した場合、コントロールIC45からインクの色や装着状態を示す情報を取得して、パラレル通信I/O46を介してコンピュータ10に出力する。
【0022】
一方、I/F47には、キャリッジ機構47aと紙送り機構47bとが接続されている。この紙送り機構47bは、図示しない紙送りモータや紙送りローラなどから構成されており、印刷用紙などの印刷記録媒体を順次送り出して副走査を行う。また、キャリッジ機構47aは、印刷ヘッドを搭載する図示しないキャリッジと、このキャリッジをタイミングベルトなどを介して走行させる図示しないキャリッジモータなどを備えており、印刷ヘッドを主走査させることが可能になっている。そして、副走査方向に複数のノズルが設けられた印刷ヘッドにおいては、ビット列からなるヘッドデータに基づいてヘッド駆動部49が出力する駆動信号にてピエゾ素子を駆動し、各ノズルからドット単位でインク滴を吐出させる。ここで、本実施形態にかかるカラープリンタ40は、コンピュータ10が出力する後述の起動コマンドを入力すると、上述した印刷ヘッドのクリーニングおよび当該印刷ヘッドの初期位置移動処理や、図示しない内蔵するタイマー回路の初期設定等の印刷準備動作を実行する。そして、印刷準備動作が完了し、カラープリンタ40が印刷可能状態となった後に、入力した印刷実データに基づいた印刷処理を実行する。
【0023】
(3)プリンタドライバの構成:
このカラープリンタ40は、コンピュータ10にインストールされHDD15に格納されているプリンタドライバに基づいて制御され、印刷を実行することになる。ここで、図3に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ21と、入力機器ドライバ22と、ディスプレイドライバ23とがOS20に組み込まれている。このディスプレイドライバ23は、ディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器ドライバ22は、シリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0024】
本実施形態にて利用するAPL25としては、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムがある。利用者は、かかるAPL25の実行下において、上記操作用の各入力機器を操作し、当該カラー画像をカラープリンタ40にて印刷させることが可能になっている。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録された画像データ15aをRAM14に読み出すとともに、ディスプレイドライバ23を介して当該画像データ15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者は、このディスプレイ18に表示された画像に対し、上記操作用の各入力機器を操作すると、その操作内容が入力機器ドライバ22を介して取得されて内容が解釈される。そして、APL25は、この操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行うことになる。
【0025】
APL25にて印刷指示がなされると、上記プリンタドライバ21が起動される。起動されたプリンタドライバ21は、ディスプレイドライバ23にデータを送出して印刷に必要な情報を入力させるための図示しないUIをディスプレイ18に表示する。利用者は、当該ディスプレイ18に表示されたUIにて印刷部数やページ数等種々のパラメータを設定可能であり、プリンタドライバ21が入力機器ドライバ22を介してこれらのパラメータを受け付ける。プリンタドライバ21がこれらのパラメータを受け付けると、HDD15に格納されているLUT15bを参照してsRGBにて色を指定された画像データ15aをCMYKRVの各色データに色変換しつつ印刷実データを作成し、カラープリンタ40に対してこの印刷実データを出力することによって、同カラープリン40印刷を実行させる。
【0026】
ここで、本実施形態にかかるプリンタドライバ21は、起動検出モジュール21aと、起動コマンド出力モジュール21bと、印刷実データ出力モジュール21cとにより構成されている。そして、印刷実データ出力モジュール21cは、画像データ取得モジュール21c1と、色変換モジュール21c2と、ハーフトーン処理モジュール21c3と、印刷実データ生成モジュール21c4と、印刷コマンド生成モジュール21c5とを有する構成となっている。上述した構成において、起動検出モジュール21aは、OS20のAPI(アプリケーションインターフェース)24を介して、APL25もしくはOS20の所定のユーザインターフェースによって当該プリンタドライバ21が起動されたことを検知可能になっている。
【0027】
また、起動コマンド出力モジュール21bは、HDD15に格納されている後述の起動コマンド情報15cに基づいて起動コマンドを生成するとともにカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて上述した印刷準備動作を実行させる。また、印刷実データ出力モジュール21cは、図4に示した印刷実データ生成処理に基づいて印刷実データを生成する。同図において、先ず最初に画像データ取得モジュール21c1は、APL25によってHDD15からRAM14に格納された画像データ15aを取得する(ステップS10)。すると、画像データ取得モジュール21c1は、色変換モジュール21c2を起動する。この色変換モジュール21c2は、RGB階調値をCMYKRV階調値に変換するモジュールであり、画像データ15aの各ドットデータをLUT15bを使用してCMYKRVのドットデータに変換する(ステップS15)。
【0028】
色変換モジュール21c2が色変換を行ってCMYKRVの階調データを生成すると、ハーフトーン処理モジュール21c3が起動され、当該CMYKRVの階調データがハーフトーン処理モジュール21c3に受け渡される。ここで、ハーフトーン処理モジュール21c3は、各ドットのCMYKRV階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、色変換後の記録密度でインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する(ステップS20)。そして、印刷実データ生成モジュール21c4は、かかるヘッド駆動データを受け取って、カラープリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、カラープリンタ40においてはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。
【0029】
そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがカラープリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う(ステップS25)。本実施形態ではこのラスタライズを全ラスタについて行う(ステップS30)。全ラスタについてラスタライズが完了すると、印刷コマンド生成モジュール21c5が生成した印刷コマンド(プリンタドライバ21cの所定のインターフェースにて設定された印刷用紙サイズ、印刷モード設定等のカラープリンタ40を初期化するためのコマンド)を取得して付加して(ステップS35)、印刷実データを生成し、パラレル通信用I/O19bを介してカラープリンタ40に出力する(ステップS40)。そして、カラープリンタ40においては当該印刷実データに基づいて上記ディスプレイ18に表示された画像を印刷する。このカラープリンタ40においては、上述のようにCMYKRV階調値データに基づいてCMYKRVの各色インクを印刷媒体に付着させることになる。
【0030】
上述したように本実施形態においては、印刷実データを生成してカラープリンタ40に出力するのに先だって、カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させるための起動コマンドを同カラープリンタ40に出力する。この印刷準備動作には通常数秒が掛かる。従来の印刷システムでは、印刷実データをプリンタドライバ21cから出力し、カラープリンタ40がこの印刷実データを入力すると、先ず印刷準備動作を行い、その後に入力した印刷実データに基づいた印刷処理を実行していた。一方、コンピュータ10におけるユーザは、印刷を行うに際して、プリンタドライバ21cを起動し、その後、各種設定を行い、印刷実データの生成を行う。そして、この生成した印刷実データをカラープリンタ40に出力する。かかる場合、プリンタドライバ21cを起動してから、各種設定等を行い印刷実データを出力するまでの時間は、ユーザによるインターフェース画面等の操作時間を含めて数秒から数分が掛かることが通常である。そこで、本実施形態においては、プリンタドライバ21cのインターフェース画面における各種設定の操作後に、ユーザによって印刷OKボタンが押し下げられることによって、プリンタドライバ21cが起動された後にカラープリンタ40に起動コマンドを出力して印刷準備動作を実行させる。これによって、カラープリンタ40での印刷準備動作と、プリンタドライバ21cでの印刷実データを生成および出力する動作とをパラレルにて実行可能とし、印刷処理全体のスループットの向上を可能とする。
【0031】
(4)印刷制御処理の処理内容:
図5は、上述した構成を有するプリンタドライバ21cにて実行される印刷制御処理の処理内容を示したフローチャートである。図6は、プリンタドライバ21cを起動する際に表示される画面図であり、図7は、起動されたプリンタドライバ21cの画面図である。また、図8は、HDD15に格納されている起動コマンド情報15cのデータ構成を示した構成図である。図において、所定のAPL25によって扱っている文書データや画像データについて印刷を行う場合、ユーザは例えば画面M1に示されているAPL25のツールバーが備えるファイルM11を選択する。そして、ファイルM11にて実現可能なリストが表示されるので、ここでユーザは印刷M12を選択する。すると、プリンタドライバ21cが起動され、画面M2がディスプレイ18に表示される。
【0032】
画面M2にはカラープリンタ40のプロパティ設定M21や、印刷範囲設定M22や、印刷部数設定M23等の設定が実行可能になっている。ここでの設定は上述した印刷コマンド生成モジュール21c5によって読み出され、同印刷コマンド生成モジュール21c5によりカラープリンタ40を初期設定するための印刷コマンドが生成されることになる。かかるユーザの操作を介して、プリンタドライバ21cの起動検出モジュール21cは、このプリンタドライバ21cの起動を検出する(ステップS100)。プリンタドライバ21cの起動が検出されると、起動コマンド出力モジュール21bはHDD15から起動コマンド情報15cを取得する(ステップS105)。この起動コマンド情報15cは、コマンドキー名がプリンタ0〜9まで指定されており、各コマンドキー名(プリント0〜9)に対応して、コマンドの内容を表現するコマンドデータの文字列が“”に括られてテキストデータによって記述されている。
【0033】
従って、コマンドデータを順次取得し(ステップS110)、文字列をバイナリ変換する(ステップS115)。このコマンドデータの取得およびバイナリ変換を規定されている全てのコマンドキー名について実行する(ステップS120)。ここで、起動コマンド情報15cの“C”はコンスタントコマンドを示し、“T”はTIコマンドを示している。このTIコマンドの場合は、TIコマンドデータを生成することになる。全コマンドデータを取得するとともにバイナリ変換が完了すると、バイナリ変換したコマンドデータおよび生成したTIコマンドデータに基づいて起動コマンドを生成するとともに(ステップS125)、カラープリンタ40に出力する(ステップS130)。この起動コマンドを入力したカラープリンタ40の処理については後述する。
【0034】
起動コマンドを出力すると、APL25から印刷データを入力するとともに(ステップS135)、カラープリンタ40に対してプリンタ情報(ヘッド情報、インク情報等の情報)の取得要求を出力する(ステップS140)。カラープリンタ40からこの取得要求に応じたプリンタ情報を入力すると(ステップS145)、同プリンタ情報、入力した印刷データおよび印刷コマンド生成モジュール21c5が生成した印刷コマンドに基づいて上述したステップS10〜S40にて構成される印刷実データ生成処理を実行する(ステップS150)。そして、生成された印刷実データをカラープリンタ40に出力する(ステップS155)。
【0035】
(5)印刷処理の処理内容:
次に、起動コマンドおよび印刷実データを入力したカラープリンタ40にて実行される印刷処理の処理内容を図9のフローチャートに示す。同図において、上述した印刷制御処理のステップS130にて出力された起動コマンドを入力すると(ステップS200)、バイナリ形式のコマンドを解析する(ステップS205)。そして、解析したコマンドに従って印刷準備動作を実行する(ステップS210)。次に、プリンタドライバ21cが出力したプリンタ情報取得要求を入力すると(ステップS215)、ROM42やコントロールIC45等に格納されているプリンタ情報を取得してプリンタドライバ21cに出力する(ステップS220)。そして、プリンタドライバ21cが出力した印刷実データを入力すると(ステップS225)、印刷準備動作が完了していれば(ステップS230)、この入力した印刷実データに基づいて印刷を実行する(ステップS235)。
【0036】
図10は、本実施形態における印刷制御処理および印刷処理を実行した場合の効果を示した図である。同図においては、上のタイムチャートが従来の手法を示し、下のタイムチャートが本実施形態の手法を示している。各タイムチャートにおける上側がプリンタドライバ21cでの処理、下側がカラープリンタ40での処理を示している。ここで、時間T1はプリンタドライバ21cがプリンタ情報取得要求を出力してからカラープリンタ40がプリンタ情報をプリンタドライバ21cに出力するまでの時間を示している。時間T2は印刷実データが生成されて出力されるまでの時間を示している。時間T3は印刷準備動作の時間を示している。そして、時間T4は印刷に費やされる時間を示している。このように、本実施形態にかかる手法を採用することによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、時間T5について短縮することができ、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【0037】
(6)変形例:
上述した印刷制御処理ではステップS105〜ステップS130までの起動コマンド出力処理と、ステップS135〜S155までの印刷実データ出力処理とをシリアルに実行する構成を採用した。むろん、起動コマンド出力処理と印刷実データ生成処理とは個別の処理でありシリアルに処理する態様に限定されるものではない。そこで、これらの処理をパラレルに実行する印刷制御処理の処理内容を図11のフローチャートに示す。同図においては、プリンタドライバ21cの起動が検出されると(ステップS100)、起動コマンド出力処理(ステップS105〜130)と、印刷実データ生成処理(ステップS135〜155)とを同時に処理開始する。これによって、印刷制御処理の処理時間を高速化することが可能になる。
【0038】
上述した実施形態においてはHDD15に起動コマンド情報15cを格納しておき、この起動コマンド情報15cに基づいてカラープリンタ40に出力する起動コマンドを生成する態様を採用した。ここで、起動コマンド情報が接続されるカラープリンタ40の機種に依存する場合、起動コマンド情報15cが唯一のカラープリンタ40にしか対応しない場合、機種が異なるカラープリンタ40が接続されたとき対応ができないか、新たに対応する起動コマンド情報15cをインストールする必要がある。かかる場合、印刷制御処理にカラープリンタ40の機種を判別する処理を設けるとともに、HDD15に機種毎に起動コマンド情報15cを備えさせておけば、1種類のプリンタドライバ21cにてカラープリンタ40の各機種に対応することができて好適である。
【0039】
図12は、かかる場合における印刷制御処理の処理内容を示したフローチャートである。また、図13は、カラープリンタ40の機種毎に対応してHDD15に格納されている機種依存情報の構成を示した構成図である。図において、プリンタドライバ21cの起動が検出されると(ステップS300)、起動コマンド出力モジュール21bはプリンタドライバ21cに設定されているカラープリンタ40と機種情報を取得する(ステップS305)。ここで、HDD15に格納されている機種依存情報15dは、各機種に対応した機種依存情報15d1〜15d3が格納されている。従って、取得した機種情報に基づいて機種依存情報15dから対応する機種依存情報15d1〜15d3を取得する(ステップS310)。次に、取得した機種依存情報15d1〜15d3に含まれている起動コマンド情報A〜Cを検索し、図8に示した起動コマンド情報の記述があるか否かを判別する(ステップS315)。
【0040】
ここで、起動コマンド情報の記述が無い場合(機種依存情報15d3)、起動コマンドの生成および出力を行わないで、印刷実データ生成処理を実行する(ステップS135〜S155)。一方、起動コマンド情報の記述が有る場合(機種依存情報15d1,15d2)、起動コマンド情報を取得するとともに(ステップS325)、コマンドデータを取得し(ステップS330)、各コマンドデータをバイナリ変換する(ステップS335,S340)。そして、起動コマンドを生成するとともに(ステップS345)、カラープリンタ40に出力する(ステップS350)。そして、印刷実データ生成処理に移行する(ステップS135〜S155)。このように、HDD15にカラープリンタ40の各機種に対応する機種依存情報15dを格納しておくことにより、起動コマンドに対応するカラープリンタ40であっても、起動コマンドに対応しないカラープリンタ40であっても、1つのプリンタドライバ21cにて対応することが可能になる。すなわち、起動コマンドに対応した専用品のプリンタドライバ40を用意する必要がなくなり、製品コストを削減することが可能になる。
【0041】
上述してきた実施形態のように、起動コマンド出力処理と、印刷実データ出力処理とを個別に行う場合、起動コマンドがプリンタドライバ21cから出力されカラープリンタ40側にて印刷準備動作を開始したにもかかわらず、印刷実データの生成および出力が行われない場合があり得る。(プリンタドライバ21cを起動して画面M1を表示させた後に、プリンタドライバ21cの起動をキャンセルした場合などが考えられる。)かかる場合、カラープリンタ40は、印刷準備動作を行って印刷待機状態になる一方でプリンタドライバ21cはキャンセルされてしまうと言った非同期の状態が生じる。この場合に、図14に示した印刷制御処理のように、起動された後に(ステップS400)、印刷実データが生成されるまでの間、プリンタドライバ21cからカラープリンタ40に対して、継続コマンドを出力する継続コマンド出力処理を実行すると良い(ステップS455)。ここで、同図におけるステップS405〜450までの処理は、図5の印刷制御処理におけるステップS105〜S155までの処理と同等のであるため詳述しない。
【0042】
そして、この継続コマンドに対応してカラープリンタ40では、図15に示す印刷処理を実行する。同図においては、ステップS540およびS545にて継続コマンドの入力の有無を判別する。そして、継続コマンドの入力が無い場合は、プリンタドライバ21cの起動がキャンセルされたと判別して、印刷処理を終了させる。ここで、同図におけるステップS500〜S535までの処理は、図9におけるステップS200〜S235までの処理と同等であるため詳述しない。このようにプリンタドライバ21cにて起動が継続している間、継続コマンドを出力するとともに、カラープリンタ40にてこの継続コマンドの入力有無に応じて適宜印刷処理を継続もしくは終了させることによって、プリンタドライバ21cとカラープリンタ40との状態を同期させることが可能になる。
【0043】
カラープリンタ40では起動コマンドの入力に応じて印刷準備動作を開始し、実行する。この印刷準備動作は上述したように印刷ヘッドのクリーニング、印刷ヘッドの初期位置移動、タイマー回路の設定等が実行される。このとき、印刷準備動作にかかる処理においても異常が検知される場合がる。かかる場合、この異常を早急にユーザが認識することができると好適である。すなわち、ユーザが画面M2等により各種印刷設定を行っている最中にこの異常が認識できると、その後の操作を行わず、カラープリンタ40の異常に対する処置を行うことができる。そこで、かかる機能を実現可能な印刷制御処理の処理内容を図16のフローチャートに示す。この場合、カラープリンタ40は印刷準備動作の動作状態に応じて、正常動作もしくは異常動作を表現する応答コマンドを出力する構成となっている。同図において、プリンタドライバ21cの起動を検出すると(ステップS)、上述したステップS105〜S130までの起動コマンド出力処理を実行する(ステップS605)。
【0044】
そして、カラープリンタ40が出力するこの起動コマンドによる印刷準備動作の応答コマンドを入力するとともに(ステップS605)、同応答コマンドが正常状態を表現するものであるか否かを判別する(ステップS615)。応答コマンドが正常状態を表現するものである場合は、上述したステップS135〜S155までの印刷実データ生成処理を実行する(ステップS620)。 一方、応答コマンドが異常状態を表現するものである場合は、プリンタドライバ21cのインターフェース画面、ここでは画面M3に図17に示した「プリンタ異常」を通知するサブウィンドウM31を表示し、ユーザにカラープリンタ40の異常を通知する(ステップS625)。これによって、ユーザは印刷設定を行っている時点でカラープリンタ40の異常を認識することが可能となる
【0045】
(7)まとめ:
このように、カラープリンタ40に印刷実データの生成および出力に先立って、プリンタドライバ21cの起動が検出された際に、起動コマンドをカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させることによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷システムの構成図。
【図2】カラープリンタの内部構成図。
【図3】コンピュータの内部構成図。
【図4】印刷実データ生成処理の処理内容を示したフローチャート。
【図5】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図6】プリンタドライバを起動する際に表示される画面を示した画面図。
【図7】プリンタドライバが起動された際に表示される画面の画面図。
【図8】起動コマンド情報の記述内容を示した図。
【図9】印刷処理の処理内容を示した図。
【図10】本実施形態の効果を示した図。
【図11】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図12】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図13】機種依存情報の構成を示した図。
【図14】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図15】印刷処理の処理内容を示したフローチャート。
【図16】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図17】異常を表示した際の画面を示した画面図。
【符号の説明】
10…コンピュータ 11,41…CPU 12…システムバス 13,42…ROM 14,43…RAM 15…HDD 15a…画像データ 15b…ノーマルLUT 15c…粒状性向上LUT 16…フレキシブルディスクドライブ 17…CD−ROMドライブ 18…ディスプレイ 20…OS 21…PRTDRV 21a…画像データ取得モジュール 21b…色変換モジュール 21c…ハーフトーン処理モジュール 21d…印刷データ生成モジュール 22…入力機器DRV 23…ディスプレイDRV 25…アプリケーションプログラム 31…キーボード 32…マウス 40…プリンタ 44…ASIC 45…コントロールIC 47a…キャリッジ機構 47b…紙送り機構 48a〜48f…インクカートリッジ 49…ヘッド駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷装置、印刷方法、印刷プログラムおよび印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の印刷制御装置は、アプリケーションにて印刷要求が発生すると、同アプリケーションから印刷データを入力し、同入力した印刷データに基づいて印刷実データを生成するとともに印刷装置に出力していた。一方、印刷装置は、この印刷制御装置から出力された印刷実データを入力した場合、当該印刷装置を印刷可能な状態にする印刷準備動作を実行する。この印刷準備動作には印刷ヘッドのクリーニングやタイマー設定、印刷ヘッドの初期位置移動処理等がある。そして、この印刷準備動作が完了し、印刷装置が印刷可能な状態となると、入力した印刷実データに基づいた印刷を行っていた。また、この種の印刷制御装置の他の態様として、印刷実データの出力に先行して印刷開始コマンドを出力するものも知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−235992号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の印刷制御装置においては、印刷実データを出力した後に、印刷装置にて印刷準備動作が行われる。この印刷準備動作には通常数秒の時間が掛かる。従って、ユーザは印刷実データを出力してからこの印刷準備動作が完了するまでの時間を待機しなければならないため、体感的、実質的な印刷処理のスループットが長時間になってしまうというという課題があった。また、給紙に関する処理時間を短縮したとしてもその効果は僅かであり、印刷準備動作の時間を短縮することはできないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、印刷処理に費やされる時間を短縮することが可能な印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、印刷装置、印刷方法、印刷プログラムおよび印刷システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するため、上述した発明は、先ず起動検出手段にて所定の印刷データを印刷する際に起動される印刷制御装置の起動を検出する。ここで、起動検出手段にて起動が検出された場合に、印刷実データの生成および出力に先立って起動コマンド出力手段にて接続する印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成するとともに同印刷装置に対して同起動コマンドを出力する。そして、印刷実データ出力手段では、印刷に関する印刷データに基づいて印刷装置にて印刷可能な印刷実データを生成し、印刷装置に対して出力する。このように、印刷実データの生成および出力とは別に印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成および出力することにより、印刷装置では、印刷実データを入力するまでに印刷準備動作に移行することが可能となる。従って、印刷実データを入力する前に印刷準備動作を実行しておくことができるので、印刷実データを入力するとともに即、印刷処理を開始することができるため、当該印刷処理のスループットを向上させることが可能になる。ここで、印刷準備動作は、印刷ヘッドのクリーニングや、タイマー設定や、印刷ヘッドの初期位置移動等の動作処理が含まれる。
【0007】
印刷実データ出力手段にて印刷実データを生成および出力するタイミングの一例として、印刷実データ出力手段は、起動検出手段にて当該印刷制御装置の起動が検出されると、印刷データを入力して印刷実データを生成する。そして、この生成した印刷実データを印刷装置に出力する。これによって、起動コマンド出力手段における起動コマンドの生成および出力処理と、印刷実データにおける印刷実データの生成および出力処理とをパラレルに実行することが可能となり、さらに印刷処理のスループットを向上させることが可能になる。また、起動コマンドの生成および出力処理と印刷実データの生成および出力処理とをシリアルに実行するようにしても良いことは言うまでもない。そこで、印刷実データ出力手段は、起動コマンド出力手段にて起動コマンドが出力された後に印刷データを入力し同印刷データに基づいて印刷実データを生成し印刷装置に出力するようにしても良い。これにより、各処理を順番に実行すれば良いので、処理構成を簡素化することが可能となる。
【0008】
起動コマンドを入力し、同起動コマンドのコマンド情報を解析する仕様を備えない印刷装置も当然にある。かかる印刷装置では起動コマンドを入力しても、この起動コマンドに応じて印刷準備動作をすることができない。このような印刷装置が接続された場合に適宜対応可能な手法として、起動コマンド出力手段に接続する印刷装置が起動コマンドによる印刷準備動作に対応しているか否かを判別する機種判別手段を備えさせる。そして、この機種判別手段にて印刷装置が同起動コマンドによる印刷準備動作に対応していないと判別された場合は、起動コマンド出力手段にて起動コマンドの出力を行わないで、印刷実データ出力手段から印刷装置に印刷実データを出力する。これにより、起動コマンドによる印刷準備動作に対応していない印刷装置であっても、印刷実データの入力に基づいて所定の印刷処理を行うことができる。また、当該印刷制御装置を起動コマンドの仕様に対応する印刷装置、および、起動コマンドの仕様に対応していない印刷装置に対して共通に使用することが可能になる。
【0009】
起動コマンドによる印刷準備動作に対応する印刷装置であっても、その印刷装置の仕様によって起動コマンドのコマンド情報が異なることもある。かかる場合に、各種印刷装置に適宜対応することができると好適である。このとき起動コマンド出力手段に接続可能な複数の印刷装置毎に予め同各印刷装置に対応して規定された起動コマンド情報を格納する起動コマンド情報格納手段を備えさせておくと良い。そして、起動コマンドの生成に際して、接続された印刷装置に応じた起動コマンド情報を同起動コマンド格納手段から読み出すとともに、読み出した起動コマンド情報に基づいて起動コマンドを生成する。これによって、必要となる起動コマンドのコマンド情報が異なる複数の印刷装置に適宜対応することが可能となる。
【0010】
例えば、印刷装置側のバージョンアップに対応して起動コマンドのコマンド情報が変更される場合もある。かかる場合、この変更に対応して適宜コマンド情報を修正することができると好適である。そこで、起動コマンド情報格納手段に格納された各起動コマンド情報を編集可能な起動コマンド情報編集手段を備えさせる。これにより、適宜所望の起動コマンドを生成および出力することが可能になる。上述してきたように起動コマンドは印刷実データとは別に生成および出力される。印刷装置側は起動コマンドに基づいて印刷準備動作を行った場合、印刷実データの入力待機状態となる。このとき、印刷制御装置側にて当該印刷制御装置の動作がキャンセルされる場合もあり得る。かかる場合、印刷装置は上述した入力待機状態を解除することができない。そこで、起動コマンド出力手段にて起動コマンドの出力後に印刷制御装置の起動が継続している場合に、起動継続コマンドを印刷装置に対して所定間隔にて出力する。
【0011】
これによって、印刷装置側は起動継続コマンドに基づいて印刷制御装置の状態が起動継続状態であるか起動停止状態であるかを認識することが可能になる。むろん、印刷装置内のタイマーによりタイムアウト時間を計測し、タイムアウトした時点で待機状態を解除する方法であっても良い。印刷装置にて起動コマンドに対応する印刷準備動作時に異常が発生した場合、印刷制御装置は、印刷実データの出力前にその異常を認識することができると、より早急にこの異常に対処することが可能となり好適である。そこで、起動コマンド出力手段に起動コマンドに対して、印刷装置から出力される印刷準備動作の正常動作または異常動作を検知可能な応答コマンドを入力する応答コマンド入力手段を備えさせる。そして、異常通知手段は、この応答コマンド入力手段にて入力した応答コマンドが正常動作を示すものか異常を示すものかを判別し、印刷準備動作の異常状態を検知した場合には、異常状態を外部に通知する。これによって、起動コマンドに対応する印刷準備動作にて発生し得る異常を早急に認識できるため、同異常に対する処置を早急に実施することができる。
【0012】
上述してきた印刷制御装置は、実体のある装置にて構成しても良いし、その装置にて同様の作用および効果を奏させる印刷制御方法としても発明が成立することは言うまでもない。また、当該装置にて同様の機能を実現可能にする印刷制御プログラムとしても発明が成立することは言うまでもない。また、印刷実データとは別に起動コマンドが出力された場合に、この起動コマンドに応じて適宜印刷準備動作を実行する印刷装置としても本発明の技術思想が反映されることは言うまでもない。また、このような印刷装置も印刷方法として発明が成立し得るとともに、印刷装置にて同等の機能を実現する印刷プログラムとしても成立することは言うまでもない。さらに、上述してきた印刷制御装置および印刷装置にて構成される印刷システムとして発明が成立することは言うまでもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)印刷システムの構成:
(2)カラープリンタの構成:
(3)プリンタドライバの構成:
(4)印刷制御処理の処理内容:
(5)印刷処理の処理内容:
(6)変形例:
(7)まとめ:
【0014】
(1)印刷システムの構成:
図1は本発明にかかる印刷制御装置を使用した印刷システムの概略ハードウェア構成を示しており、図2はプリンタの概略ハードウェア構成を示しており、図3はコンピュータにて実現される印刷制御装置の主な制御系の概略構成図を示している。
図1において、コンピュータ10は、演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11は、システムバス12を介してBIOSなどの記載されたROM13やRAM14にアクセス可能となっている。また、システムバス12には、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され、CPU11は、ROM13とRAM14とに適宜アクセスしてOS20の特定の機能や所定のAPL25を実行する。すなわち、RAM14を一時的なワークエリアとして種々の処理を実行する。
【0015】
また、コンピュータ10には、シリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。さらに、カラープリンタ40とは、パラレル通信用I/O19bを介して接続が可能である。なお、本コンピュータ10の構成は簡略化して説明しているが、パーソナルコンピュータとして一般的な構成を有するものを採用することができる。むろん、当該コンピュータ10は、パーソナルコンピュータに限定されるものではない。この実施形態はいわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良い。また、コンピュータ10とカラープリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
【0016】
この例ではOS20やAPL25の各プログラムの類は、HDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはフレキシブルディスクドライブ16やCD−ROMドライブ17を介してコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。そして、HDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
【0017】
(2)カラープリンタの構成:
一方、図2に示すように、カラープリンタ40内部に設けられたバス40aには、CPU41、ROM42、RAM43、ASIC44、コントロールIC45、パラレル通信用I/O46、イメージデータや駆動信号などを送信するためのインターフェイス(I/F)47等が接続されている。そして、CPU41が、RAM43をワークエリアとして利用しながらROM42に書き込まれた所定の制御プログラムに従って各部を制御する。ASIC44は図示しない印刷ヘッドを駆動するためにカスタマイズされたICであり、CPU41と所定の信号を送受信しつつ印刷ヘッド駆動のための処理を行う。また、ヘッド駆動部49に対して印加電圧データを出力する。
【0018】
ここで、ヘッド駆動部49は、専用ICと駆動用トランジスタ等からなる回路である。同ヘッド駆動部49は、ASIC44から入力される印加電圧データに基づいて印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成する。印刷ヘッドには、6色の顔料系インクが充填されたインクカートリッジ48a〜48fを搭載可能なカートリッジホルダ48とインク別のチューブで接続されており、各インクの供給を受けるようになっている。そして、チューブから吐出口まで連通するインク室でピエゾ素子が駆動されることにより、インクを吐出する。なお、本実施形態においては汎用的なC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)インクに加えてR(レッド)V(バイオレット)インクとが使用される態様を採用している。また、本実施形態にて使用するインク種類は、顔料系インクであっても良いし、染料系インクであっても良く、適宜使用可能である。
【0019】
なお、このRVインクは、CMYインクの有彩色と比較して明度が低い有彩色インクであり、CMYインクとの組み合わせによって生成される略無彩色の可視波長領域における光反射率の変化を略平坦にすることが可能な性質を有している。印刷ヘッドのインク吐出面には、6色のインクのそれぞれを吐出する6組のノズル列が印刷ヘッドの主走査方向に並ぶように形成され、ノズル列のそれぞれは複数のノズル(例えば、48個)が副走査方向に一定の間隔で配置されている。また、カートリッジホルダ48は、インク供給針を備えており、このインク供給針がインクカートリッジ48a〜48fに設けられている図示しないインク供給口と接触することによって、インクの供給経路を形成する。そして、この形成された供給経路において、上述したCMYKRVインクがインクカートリッジ48a〜48f内のインクチューブを介して印刷ヘッドに供給される。
【0020】
ここで、コントロールIC45は、各インクカートリッジ48a〜48fに搭載された図示しない不揮発性メモリであるカートリッジメモリを制御するために搭載されたICである。インクカートリッジ48a〜48fがカートリッジホルダ48に装着されると、カートリッジメモリはコントロールIC45と電気的に接続されるようになっている。そして、CPU41は、コントロールIC45と所定の信号を送受信し、カートリッジメモリに記録されたインクの色や残量の情報の読み出しや、インク残量の情報の更新等を行うことが可能になっている。
【0021】
パラレル通信用I/O46はコンピュータ10のパラレル通信用I/O19bと接続されており、カラープリンタ40はパラレル通信用I/O46を介してコンピュータ10から送信されるデータ、例えば、CMYKRVインクのドット形成密度を指定したデータやページ記述言語等からなる印刷実データを受信する。また、CPU41は、コンピュータ10から各種要求を受信した場合、コントロールIC45からインクの色や装着状態を示す情報を取得して、パラレル通信I/O46を介してコンピュータ10に出力する。
【0022】
一方、I/F47には、キャリッジ機構47aと紙送り機構47bとが接続されている。この紙送り機構47bは、図示しない紙送りモータや紙送りローラなどから構成されており、印刷用紙などの印刷記録媒体を順次送り出して副走査を行う。また、キャリッジ機構47aは、印刷ヘッドを搭載する図示しないキャリッジと、このキャリッジをタイミングベルトなどを介して走行させる図示しないキャリッジモータなどを備えており、印刷ヘッドを主走査させることが可能になっている。そして、副走査方向に複数のノズルが設けられた印刷ヘッドにおいては、ビット列からなるヘッドデータに基づいてヘッド駆動部49が出力する駆動信号にてピエゾ素子を駆動し、各ノズルからドット単位でインク滴を吐出させる。ここで、本実施形態にかかるカラープリンタ40は、コンピュータ10が出力する後述の起動コマンドを入力すると、上述した印刷ヘッドのクリーニングおよび当該印刷ヘッドの初期位置移動処理や、図示しない内蔵するタイマー回路の初期設定等の印刷準備動作を実行する。そして、印刷準備動作が完了し、カラープリンタ40が印刷可能状態となった後に、入力した印刷実データに基づいた印刷処理を実行する。
【0023】
(3)プリンタドライバの構成:
このカラープリンタ40は、コンピュータ10にインストールされHDD15に格納されているプリンタドライバに基づいて制御され、印刷を実行することになる。ここで、図3に示すように本実施形態にかかるコンピュータ10では、プリンタドライバ21と、入力機器ドライバ22と、ディスプレイドライバ23とがOS20に組み込まれている。このディスプレイドライバ23は、ディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器ドライバ22は、シリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
【0024】
本実施形態にて利用するAPL25としては、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムがある。利用者は、かかるAPL25の実行下において、上記操作用の各入力機器を操作し、当該カラー画像をカラープリンタ40にて印刷させることが可能になっている。すなわち、APL25は利用者の指示によりHDD15に記録された画像データ15aをRAM14に読み出すとともに、ディスプレイドライバ23を介して当該画像データ15aに基づく画像をディスプレイ18上に表示させる。利用者は、このディスプレイ18に表示された画像に対し、上記操作用の各入力機器を操作すると、その操作内容が入力機器ドライバ22を介して取得されて内容が解釈される。そして、APL25は、この操作内容に応じて印刷指示やレタッチなど種々の処理を行うことになる。
【0025】
APL25にて印刷指示がなされると、上記プリンタドライバ21が起動される。起動されたプリンタドライバ21は、ディスプレイドライバ23にデータを送出して印刷に必要な情報を入力させるための図示しないUIをディスプレイ18に表示する。利用者は、当該ディスプレイ18に表示されたUIにて印刷部数やページ数等種々のパラメータを設定可能であり、プリンタドライバ21が入力機器ドライバ22を介してこれらのパラメータを受け付ける。プリンタドライバ21がこれらのパラメータを受け付けると、HDD15に格納されているLUT15bを参照してsRGBにて色を指定された画像データ15aをCMYKRVの各色データに色変換しつつ印刷実データを作成し、カラープリンタ40に対してこの印刷実データを出力することによって、同カラープリン40印刷を実行させる。
【0026】
ここで、本実施形態にかかるプリンタドライバ21は、起動検出モジュール21aと、起動コマンド出力モジュール21bと、印刷実データ出力モジュール21cとにより構成されている。そして、印刷実データ出力モジュール21cは、画像データ取得モジュール21c1と、色変換モジュール21c2と、ハーフトーン処理モジュール21c3と、印刷実データ生成モジュール21c4と、印刷コマンド生成モジュール21c5とを有する構成となっている。上述した構成において、起動検出モジュール21aは、OS20のAPI(アプリケーションインターフェース)24を介して、APL25もしくはOS20の所定のユーザインターフェースによって当該プリンタドライバ21が起動されたことを検知可能になっている。
【0027】
また、起動コマンド出力モジュール21bは、HDD15に格納されている後述の起動コマンド情報15cに基づいて起動コマンドを生成するとともにカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて上述した印刷準備動作を実行させる。また、印刷実データ出力モジュール21cは、図4に示した印刷実データ生成処理に基づいて印刷実データを生成する。同図において、先ず最初に画像データ取得モジュール21c1は、APL25によってHDD15からRAM14に格納された画像データ15aを取得する(ステップS10)。すると、画像データ取得モジュール21c1は、色変換モジュール21c2を起動する。この色変換モジュール21c2は、RGB階調値をCMYKRV階調値に変換するモジュールであり、画像データ15aの各ドットデータをLUT15bを使用してCMYKRVのドットデータに変換する(ステップS15)。
【0028】
色変換モジュール21c2が色変換を行ってCMYKRVの階調データを生成すると、ハーフトーン処理モジュール21c3が起動され、当該CMYKRVの階調データがハーフトーン処理モジュール21c3に受け渡される。ここで、ハーフトーン処理モジュール21c3は、各ドットのCMYKRV階調値を変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、色変換後の記録密度でインクを付着させるためのヘッド駆動データを生成する(ステップS20)。そして、印刷実データ生成モジュール21c4は、かかるヘッド駆動データを受け取って、カラープリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、カラープリンタ40においてはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。
【0029】
そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがカラープリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う(ステップS25)。本実施形態ではこのラスタライズを全ラスタについて行う(ステップS30)。全ラスタについてラスタライズが完了すると、印刷コマンド生成モジュール21c5が生成した印刷コマンド(プリンタドライバ21cの所定のインターフェースにて設定された印刷用紙サイズ、印刷モード設定等のカラープリンタ40を初期化するためのコマンド)を取得して付加して(ステップS35)、印刷実データを生成し、パラレル通信用I/O19bを介してカラープリンタ40に出力する(ステップS40)。そして、カラープリンタ40においては当該印刷実データに基づいて上記ディスプレイ18に表示された画像を印刷する。このカラープリンタ40においては、上述のようにCMYKRV階調値データに基づいてCMYKRVの各色インクを印刷媒体に付着させることになる。
【0030】
上述したように本実施形態においては、印刷実データを生成してカラープリンタ40に出力するのに先だって、カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させるための起動コマンドを同カラープリンタ40に出力する。この印刷準備動作には通常数秒が掛かる。従来の印刷システムでは、印刷実データをプリンタドライバ21cから出力し、カラープリンタ40がこの印刷実データを入力すると、先ず印刷準備動作を行い、その後に入力した印刷実データに基づいた印刷処理を実行していた。一方、コンピュータ10におけるユーザは、印刷を行うに際して、プリンタドライバ21cを起動し、その後、各種設定を行い、印刷実データの生成を行う。そして、この生成した印刷実データをカラープリンタ40に出力する。かかる場合、プリンタドライバ21cを起動してから、各種設定等を行い印刷実データを出力するまでの時間は、ユーザによるインターフェース画面等の操作時間を含めて数秒から数分が掛かることが通常である。そこで、本実施形態においては、プリンタドライバ21cのインターフェース画面における各種設定の操作後に、ユーザによって印刷OKボタンが押し下げられることによって、プリンタドライバ21cが起動された後にカラープリンタ40に起動コマンドを出力して印刷準備動作を実行させる。これによって、カラープリンタ40での印刷準備動作と、プリンタドライバ21cでの印刷実データを生成および出力する動作とをパラレルにて実行可能とし、印刷処理全体のスループットの向上を可能とする。
【0031】
(4)印刷制御処理の処理内容:
図5は、上述した構成を有するプリンタドライバ21cにて実行される印刷制御処理の処理内容を示したフローチャートである。図6は、プリンタドライバ21cを起動する際に表示される画面図であり、図7は、起動されたプリンタドライバ21cの画面図である。また、図8は、HDD15に格納されている起動コマンド情報15cのデータ構成を示した構成図である。図において、所定のAPL25によって扱っている文書データや画像データについて印刷を行う場合、ユーザは例えば画面M1に示されているAPL25のツールバーが備えるファイルM11を選択する。そして、ファイルM11にて実現可能なリストが表示されるので、ここでユーザは印刷M12を選択する。すると、プリンタドライバ21cが起動され、画面M2がディスプレイ18に表示される。
【0032】
画面M2にはカラープリンタ40のプロパティ設定M21や、印刷範囲設定M22や、印刷部数設定M23等の設定が実行可能になっている。ここでの設定は上述した印刷コマンド生成モジュール21c5によって読み出され、同印刷コマンド生成モジュール21c5によりカラープリンタ40を初期設定するための印刷コマンドが生成されることになる。かかるユーザの操作を介して、プリンタドライバ21cの起動検出モジュール21cは、このプリンタドライバ21cの起動を検出する(ステップS100)。プリンタドライバ21cの起動が検出されると、起動コマンド出力モジュール21bはHDD15から起動コマンド情報15cを取得する(ステップS105)。この起動コマンド情報15cは、コマンドキー名がプリンタ0〜9まで指定されており、各コマンドキー名(プリント0〜9)に対応して、コマンドの内容を表現するコマンドデータの文字列が“”に括られてテキストデータによって記述されている。
【0033】
従って、コマンドデータを順次取得し(ステップS110)、文字列をバイナリ変換する(ステップS115)。このコマンドデータの取得およびバイナリ変換を規定されている全てのコマンドキー名について実行する(ステップS120)。ここで、起動コマンド情報15cの“C”はコンスタントコマンドを示し、“T”はTIコマンドを示している。このTIコマンドの場合は、TIコマンドデータを生成することになる。全コマンドデータを取得するとともにバイナリ変換が完了すると、バイナリ変換したコマンドデータおよび生成したTIコマンドデータに基づいて起動コマンドを生成するとともに(ステップS125)、カラープリンタ40に出力する(ステップS130)。この起動コマンドを入力したカラープリンタ40の処理については後述する。
【0034】
起動コマンドを出力すると、APL25から印刷データを入力するとともに(ステップS135)、カラープリンタ40に対してプリンタ情報(ヘッド情報、インク情報等の情報)の取得要求を出力する(ステップS140)。カラープリンタ40からこの取得要求に応じたプリンタ情報を入力すると(ステップS145)、同プリンタ情報、入力した印刷データおよび印刷コマンド生成モジュール21c5が生成した印刷コマンドに基づいて上述したステップS10〜S40にて構成される印刷実データ生成処理を実行する(ステップS150)。そして、生成された印刷実データをカラープリンタ40に出力する(ステップS155)。
【0035】
(5)印刷処理の処理内容:
次に、起動コマンドおよび印刷実データを入力したカラープリンタ40にて実行される印刷処理の処理内容を図9のフローチャートに示す。同図において、上述した印刷制御処理のステップS130にて出力された起動コマンドを入力すると(ステップS200)、バイナリ形式のコマンドを解析する(ステップS205)。そして、解析したコマンドに従って印刷準備動作を実行する(ステップS210)。次に、プリンタドライバ21cが出力したプリンタ情報取得要求を入力すると(ステップS215)、ROM42やコントロールIC45等に格納されているプリンタ情報を取得してプリンタドライバ21cに出力する(ステップS220)。そして、プリンタドライバ21cが出力した印刷実データを入力すると(ステップS225)、印刷準備動作が完了していれば(ステップS230)、この入力した印刷実データに基づいて印刷を実行する(ステップS235)。
【0036】
図10は、本実施形態における印刷制御処理および印刷処理を実行した場合の効果を示した図である。同図においては、上のタイムチャートが従来の手法を示し、下のタイムチャートが本実施形態の手法を示している。各タイムチャートにおける上側がプリンタドライバ21cでの処理、下側がカラープリンタ40での処理を示している。ここで、時間T1はプリンタドライバ21cがプリンタ情報取得要求を出力してからカラープリンタ40がプリンタ情報をプリンタドライバ21cに出力するまでの時間を示している。時間T2は印刷実データが生成されて出力されるまでの時間を示している。時間T3は印刷準備動作の時間を示している。そして、時間T4は印刷に費やされる時間を示している。このように、本実施形態にかかる手法を採用することによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、時間T5について短縮することができ、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【0037】
(6)変形例:
上述した印刷制御処理ではステップS105〜ステップS130までの起動コマンド出力処理と、ステップS135〜S155までの印刷実データ出力処理とをシリアルに実行する構成を採用した。むろん、起動コマンド出力処理と印刷実データ生成処理とは個別の処理でありシリアルに処理する態様に限定されるものではない。そこで、これらの処理をパラレルに実行する印刷制御処理の処理内容を図11のフローチャートに示す。同図においては、プリンタドライバ21cの起動が検出されると(ステップS100)、起動コマンド出力処理(ステップS105〜130)と、印刷実データ生成処理(ステップS135〜155)とを同時に処理開始する。これによって、印刷制御処理の処理時間を高速化することが可能になる。
【0038】
上述した実施形態においてはHDD15に起動コマンド情報15cを格納しておき、この起動コマンド情報15cに基づいてカラープリンタ40に出力する起動コマンドを生成する態様を採用した。ここで、起動コマンド情報が接続されるカラープリンタ40の機種に依存する場合、起動コマンド情報15cが唯一のカラープリンタ40にしか対応しない場合、機種が異なるカラープリンタ40が接続されたとき対応ができないか、新たに対応する起動コマンド情報15cをインストールする必要がある。かかる場合、印刷制御処理にカラープリンタ40の機種を判別する処理を設けるとともに、HDD15に機種毎に起動コマンド情報15cを備えさせておけば、1種類のプリンタドライバ21cにてカラープリンタ40の各機種に対応することができて好適である。
【0039】
図12は、かかる場合における印刷制御処理の処理内容を示したフローチャートである。また、図13は、カラープリンタ40の機種毎に対応してHDD15に格納されている機種依存情報の構成を示した構成図である。図において、プリンタドライバ21cの起動が検出されると(ステップS300)、起動コマンド出力モジュール21bはプリンタドライバ21cに設定されているカラープリンタ40と機種情報を取得する(ステップS305)。ここで、HDD15に格納されている機種依存情報15dは、各機種に対応した機種依存情報15d1〜15d3が格納されている。従って、取得した機種情報に基づいて機種依存情報15dから対応する機種依存情報15d1〜15d3を取得する(ステップS310)。次に、取得した機種依存情報15d1〜15d3に含まれている起動コマンド情報A〜Cを検索し、図8に示した起動コマンド情報の記述があるか否かを判別する(ステップS315)。
【0040】
ここで、起動コマンド情報の記述が無い場合(機種依存情報15d3)、起動コマンドの生成および出力を行わないで、印刷実データ生成処理を実行する(ステップS135〜S155)。一方、起動コマンド情報の記述が有る場合(機種依存情報15d1,15d2)、起動コマンド情報を取得するとともに(ステップS325)、コマンドデータを取得し(ステップS330)、各コマンドデータをバイナリ変換する(ステップS335,S340)。そして、起動コマンドを生成するとともに(ステップS345)、カラープリンタ40に出力する(ステップS350)。そして、印刷実データ生成処理に移行する(ステップS135〜S155)。このように、HDD15にカラープリンタ40の各機種に対応する機種依存情報15dを格納しておくことにより、起動コマンドに対応するカラープリンタ40であっても、起動コマンドに対応しないカラープリンタ40であっても、1つのプリンタドライバ21cにて対応することが可能になる。すなわち、起動コマンドに対応した専用品のプリンタドライバ40を用意する必要がなくなり、製品コストを削減することが可能になる。
【0041】
上述してきた実施形態のように、起動コマンド出力処理と、印刷実データ出力処理とを個別に行う場合、起動コマンドがプリンタドライバ21cから出力されカラープリンタ40側にて印刷準備動作を開始したにもかかわらず、印刷実データの生成および出力が行われない場合があり得る。(プリンタドライバ21cを起動して画面M1を表示させた後に、プリンタドライバ21cの起動をキャンセルした場合などが考えられる。)かかる場合、カラープリンタ40は、印刷準備動作を行って印刷待機状態になる一方でプリンタドライバ21cはキャンセルされてしまうと言った非同期の状態が生じる。この場合に、図14に示した印刷制御処理のように、起動された後に(ステップS400)、印刷実データが生成されるまでの間、プリンタドライバ21cからカラープリンタ40に対して、継続コマンドを出力する継続コマンド出力処理を実行すると良い(ステップS455)。ここで、同図におけるステップS405〜450までの処理は、図5の印刷制御処理におけるステップS105〜S155までの処理と同等のであるため詳述しない。
【0042】
そして、この継続コマンドに対応してカラープリンタ40では、図15に示す印刷処理を実行する。同図においては、ステップS540およびS545にて継続コマンドの入力の有無を判別する。そして、継続コマンドの入力が無い場合は、プリンタドライバ21cの起動がキャンセルされたと判別して、印刷処理を終了させる。ここで、同図におけるステップS500〜S535までの処理は、図9におけるステップS200〜S235までの処理と同等であるため詳述しない。このようにプリンタドライバ21cにて起動が継続している間、継続コマンドを出力するとともに、カラープリンタ40にてこの継続コマンドの入力有無に応じて適宜印刷処理を継続もしくは終了させることによって、プリンタドライバ21cとカラープリンタ40との状態を同期させることが可能になる。
【0043】
カラープリンタ40では起動コマンドの入力に応じて印刷準備動作を開始し、実行する。この印刷準備動作は上述したように印刷ヘッドのクリーニング、印刷ヘッドの初期位置移動、タイマー回路の設定等が実行される。このとき、印刷準備動作にかかる処理においても異常が検知される場合がる。かかる場合、この異常を早急にユーザが認識することができると好適である。すなわち、ユーザが画面M2等により各種印刷設定を行っている最中にこの異常が認識できると、その後の操作を行わず、カラープリンタ40の異常に対する処置を行うことができる。そこで、かかる機能を実現可能な印刷制御処理の処理内容を図16のフローチャートに示す。この場合、カラープリンタ40は印刷準備動作の動作状態に応じて、正常動作もしくは異常動作を表現する応答コマンドを出力する構成となっている。同図において、プリンタドライバ21cの起動を検出すると(ステップS)、上述したステップS105〜S130までの起動コマンド出力処理を実行する(ステップS605)。
【0044】
そして、カラープリンタ40が出力するこの起動コマンドによる印刷準備動作の応答コマンドを入力するとともに(ステップS605)、同応答コマンドが正常状態を表現するものであるか否かを判別する(ステップS615)。応答コマンドが正常状態を表現するものである場合は、上述したステップS135〜S155までの印刷実データ生成処理を実行する(ステップS620)。 一方、応答コマンドが異常状態を表現するものである場合は、プリンタドライバ21cのインターフェース画面、ここでは画面M3に図17に示した「プリンタ異常」を通知するサブウィンドウM31を表示し、ユーザにカラープリンタ40の異常を通知する(ステップS625)。これによって、ユーザは印刷設定を行っている時点でカラープリンタ40の異常を認識することが可能となる
【0045】
(7)まとめ:
このように、カラープリンタ40に印刷実データの生成および出力に先立って、プリンタドライバ21cの起動が検出された際に、起動コマンドをカラープリンタ40に出力し、同カラープリンタ40にて印刷準備動作を実行させることによって、カラープリンタ40側での印刷準備動作と、プリンタドライバ21c側での印刷実データを生成するために必要となる処理とをパラレルに実行することが可能となる。これによって、印刷処理全体のスループットを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷システムの構成図。
【図2】カラープリンタの内部構成図。
【図3】コンピュータの内部構成図。
【図4】印刷実データ生成処理の処理内容を示したフローチャート。
【図5】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図6】プリンタドライバを起動する際に表示される画面を示した画面図。
【図7】プリンタドライバが起動された際に表示される画面の画面図。
【図8】起動コマンド情報の記述内容を示した図。
【図9】印刷処理の処理内容を示した図。
【図10】本実施形態の効果を示した図。
【図11】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図12】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図13】機種依存情報の構成を示した図。
【図14】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図15】印刷処理の処理内容を示したフローチャート。
【図16】印刷制御処理の処理内容を示したフローチャート。
【図17】異常を表示した際の画面を示した画面図。
【符号の説明】
10…コンピュータ 11,41…CPU 12…システムバス 13,42…ROM 14,43…RAM 15…HDD 15a…画像データ 15b…ノーマルLUT 15c…粒状性向上LUT 16…フレキシブルディスクドライブ 17…CD−ROMドライブ 18…ディスプレイ 20…OS 21…PRTDRV 21a…画像データ取得モジュール 21b…色変換モジュール 21c…ハーフトーン処理モジュール 21d…印刷データ生成モジュール 22…入力機器DRV 23…ディスプレイDRV 25…アプリケーションプログラム 31…キーボード 32…マウス 40…プリンタ 44…ASIC 45…コントロールIC 47a…キャリッジ機構 47b…紙送り機構 48a〜48f…インクカートリッジ 49…ヘッド駆動部
Claims (14)
- 所定の印刷データを印刷する際に起動される印刷制御装置であって、
上記起動を検出する起動検出手段と、
上記起動検出手段にて上記起動が検出された場合に接続する印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成するとともに同印刷装置に対して同起動コマンドを出力する起動コマンド出力手段と、
上記印刷データを入力し、同印刷データに基づいて上記印刷装置にて印刷可能な印刷実データを生成するとともに上記印刷装置に対して出力する印刷実データ出力手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。 - 上記印刷実データ出力手段は、上記起動検出手段にて上記起動が検出されると、上記印刷データを入力し同印刷データに基づいて印刷実データを生成するとともに上記印刷装置に出力することを特徴とする上記請求項1に記載の印刷制御装置。
- 上記印刷実データ出力手段は、上記起動コマンド出力手段にて上記起動コマンドが出力されると、上記印刷データを入力し同印刷データに基づいて印刷実データを生成するとともに上記印刷装置に出力することを特徴とする上記請求項1に記載の印刷制御装置。
- 上記起動コマンド出力手段は、上記接続する印刷装置が上記起動コマンドによる印刷準備動作に対応しているか否かを判別する機種判別手段を有し、同機種判別手段にて上記印刷装置が同起動コマンドによる印刷準備動作に対応していないと判別された場合、同起動コマンド出力手段にて上記起動コマンドの出力を行わないで、上記印刷実データ出力手段にて上記印刷装置に上記印刷実データを出力することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 上記起動コマンド出力手段は、接続可能な複数の印刷装置毎に予め同各印刷装置に対応して規定された起動コマンド情報を格納する起動コマンド情報格納手段を有し、上記起動コマンドの生成に際して、接続された印刷装置に応じた起動コマンド情報を同起動コマンド格納手段から読み出すとともに、同起動コマンド情報に基づいて起動コマンドを生成することを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 上記起動コマンド情報格納手段に格納された各起動コマンド情報を編集可能な起動コマンド情報編集手段を有することを特徴とする上記請求項5に記載の印刷制御装置。
- 上記起動コマンド出力手段は、上記起動コマンドの出力後に上記起動が継続している場合に起動継続コマンドを上記印刷装置に対して所定間隔にて出力することを特徴とする上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 上記起動コマンド出力手段は、上記起動コマンドに対する上記印刷準備動作の正常動作または異常動作を検知可能な上記印刷装置から出力される応答コマンドを入力する応答コマンド入力手段を有し、同応答コマンドにて同印刷準備動作の異常状態を検知した場合に同異常状態を外部に通知可能な異常通知手段を有することを特徴とする上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 所定の印刷データを印刷する際に起動される印刷制御方法であって、
上記起動を検出する起動検出工程と、
上記起動検出工程にて上記起動が検出された場合に接続する印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成するとともに同印刷装置に対して同起動コマンドを出力する起動コマンド出力工程と、
上記印刷データを入力し、同印刷データに基づいて上記印刷装置にて印刷可能な印刷実データを生成するとともに上記印刷装置に対して出力する印刷実データ出力工程とを具備することを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータにて所定の印刷データを印刷する際に起動される印刷制御プログラムであって、
上記起動を検出する起動検出機能と、
上記起動検出機能にて上記起動が検出された場合に接続する印刷装置の印刷準備動作を制御可能な起動コマンドを生成するとともに同印刷装置に対して同起動コマンドを出力する起動コマンド出力機能と、
上記印刷データを入力し、同印刷データに基づいて上記印刷装置にて印刷可能な印刷実データを生成するとともに上記印刷装置に対して出力する印刷実データ出力機能とを具備することを特徴とする印刷制御プログラム。 - 所定の印刷データの印刷時に接続される印刷制御装置から出力される印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷装置であって、
上記印刷実データの出力に先だって上記印刷制御装置から出力される起動コマンドを入力した場合に同起動コマンドに基づいて予め印刷準備動作を実行する印刷準備動作実行手段と、
上記起動コマンドを入力した後に、上記印刷制御装置から出力される所定の印刷データに基づいて生成された上記印刷実データを入力し、同印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷実行手段とを具備することを特徴とする印刷装置。 - 所定の印刷データの印刷時に接続される印刷制御装置から出力される印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷方法であって、
上記印刷実データの出力に先だって上記印刷制御装置から出力される起動コマンドを入力した場合に同起動コマンドに基づいて予め印刷準備動作を実行する印刷準備動作実行工程と、
上記起動コマンドを入力した後に、上記印刷制御装置から出力される所定の印刷データに基づいて生成された上記印刷実データを入力し、同印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷実行工程とを具備することを特徴とする印刷方法。 - プリンタにて所定の印刷データの印刷時に接続される印刷制御装置から出力される印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷プログラムであって、
上記印刷実データの出力に先だって上記印刷制御装置から出力される起動コマンドを入力した場合に同起動コマンドに基づいて予め印刷準備動作を実行する印刷準備動作実行機能と、
上記起動コマンドを入力した後に、上記印刷制御装置から出力される所定の印刷データに基づいて生成された上記印刷実データを入力し、同印刷実データに基づいて印刷を実行する印刷実行機能とを具備することを特徴とする印刷プログラム。 - 上記請求項1〜8のいずれかに記載された印刷制御装置と、上記請求項11に記載された印刷装置とにて構成されることを特徴とする印刷システム。
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- 2003-02-26 JP JP2003049620A patent/JP2004259028A/ja active Pending
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