JP2004258497A - テレビカメラ用色分解光学系 - Google Patents
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Abstract
【目的】マウント側から順に、3色光のうちの一部を分離する第1のプリズムと、その余の色光を透過する第2のプリズムからなり、2つの2/3インチ型CCDを用いつつ、各プリズムの射出光軸の相対角度を所定角度とすることで、コンパクトなCマウントカメラへの搭載を可能としつつ、解像度および色再現性に優れた画像取得を可能とする。
【構成】Cマウントカメラに2/3インチ型のCCDを2つ搭載する場合、第1のプリズム31の射出光軸Z1と第2のプリズム32の射出光軸Zとのなす相対角度θを下式(1)の範囲の所定角度とすれば、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じないようにすることができる。 56°≧θ≧60°(1)
【選択図】 図1
【構成】Cマウントカメラに2/3インチ型のCCDを2つ搭載する場合、第1のプリズム31の射出光軸Z1と第2のプリズム32の射出光軸Zとのなす相対角度θを下式(1)の範囲の所定角度とすれば、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じないようにすることができる。 56°≧θ≧60°(1)
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビカメラ用色分解光学系に関し、特に、テレビカメラ本体に対して撮影レンズを着脱可能に取り付けるCマウントを有するカラーテレビカメラ用の色分解光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、3板式のカラーテレビカメラにおいては、一般に、撮影レンズの後方に、被写体像を担持した入射光束をR、G、Bの3色光に分解する色分解プリズムを備えており、その色分解プリズムの各色光射出端に近接して、対応する撮像素子が設けられている。
【0003】
一方、カラーテレビカメラとしては、テレビ放送局等において用いられる大型のバヨネットタイプのもの(フランジバック48mmまたは58mm)と、16mmカメラと類似した小型のCマウントタイプのもの(フランジバック17.526mm)とが代表的なものとして知られており、特に監視カメラ等の用途においてはCマウントタイプのテレビカメラ(以下、単にCマウントカメラとも称する)が主流である。
【0004】
このようなCマウントタイプの3板式のカメラでは、上述したようにフランジバックが短く、色分解光学系およびCCDパッケージを配置するスペースが制約されることから、受光面サイズの小さい1/2インチ型、1/3インチ型さらには1/4インチ型等の小型サイズのCCDおよびこれに対応する小型の色分解光学系が用いられている。
【0005】
図5は、従来技術による、1/2インチ型のCCDを備えた3板式のCマウントカラーテレビカメラ110の要部概略図である(同種の従来技術として下記特許文献1参照)。カメラ110は、レンズマウント120を着脱するCマウント111(カメラ前面パネル114を含む)を有しており、レンズマウント120は、Cマウント111に螺合される螺子部112を有し、これにより撮影レンズ121を保持し得るように構成されている。カメラ110内の光束入射側には、ローパスフィルタと赤外線吸収フィルタを含むフィルタ部113が配置され、このフィルタ部113の後部に、色分解プリズム130が配置されている。色分解プリズム130は、被写体像を担持した撮影レンズ121からの光束を、青、赤、緑の3色光に色分解し、それぞれ青色光用CCD115、赤色光用CCD116および緑色光用CCD117に入射させる。
【0006】
色分解プリズム130は、撮影レンズ121側から順に、青色光分離プリズム131、赤色光分離プリズム132および緑色光透過プリズム133からなる。
【0007】
【特許文献1】
特許第3125182号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような小型サイズのCCDとしては、200万画素程度以上の高画素のものが現段階においては存在していない。したがって、高画素のCCDとするためには、どうしても2/3インチ型が必要とされるが、Cマウントタイプのものでは、前述したように寸法制約上3板式のものとすることは難しく、2/3インチ型を用いる場合には、カメラを大型のバヨネットタイプのものとするか、CCDを単板式のものにせざるを得ないとの考えが一般的であった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、Cマウントタイプのカラーテレビカメラにおいて、2/3インチ型のCCDを複数個用いることができ、コンパクトなサイズで、高精細度画像を撮像しうるテレビカメラ用色分解光学系を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビカメラ用色分解光学系は、テレビカメラ本体に対して撮影レンズを着脱可能に取り付けるCマウントを有するカラーテレビカメラ用の色分解光学系であって、
Cマウント側から順に、赤、青、緑の色光のうちの1つまたは2つを分離して出力する第1のプリズムと、その余の色光を透過して出力する第2のプリズムを配列してなるとともに、これら2つのプリズムの境界面に、前記1つまたは2つの色光を反射させるとともに前記その余の色光を透過させるダイクロイック膜が設けられ、
前記2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが下記条件式(1)を満足することを特徴とするものである。
56°≧θ≧60° ・・・(1)
【0011】
また、前記2つのプリズムを構成する硝材のd線に対する屈折率ndが下記条件式(2)を満足することが好ましい。
nd>1.69 ・・・(2)
【0012】
さらに、この場合において、前記第1のプリズムから出力される色光を緑色光とし、前記第2のプリズムから出力される色光を青色光および赤色光とすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系について説明する。
なお、本実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系を備えたカメラでは、レンズマウントが着脱されるCマウントを有しており、Cマウントとレンズマウントとの着脱構造等は図5に示す従来技術と略同様であるので、この点については、図示および詳しい説明は省略する。
【0014】
図1は、本実施形態のテレビカメラ用色分解光学系を示すものであり、Cマウントカメラにおいて、2/3インチ型のCCDを2つ用いることが可能となるように構成されたものである。なお、本実施形態の光学系は、前提技術として特開平6−94906号公報等に記載された2板式の撮像系を用い、これを発展させたものである。
【0015】
この2/3インチ型のCCDは200万画素以上のものが一般的であり、高解像度の画像を得ることが可能である。しかしながら、前述したように、Cマウントカメラでは、フランジバックが短く、色分解光学系およびCCDパッケージを配置するスペースが制約されることから、本実施形態においては、図示するように、2/3インチ型のCCDを2つ用い、これに対応して色分解光学系は、プリズムを2つ組み合わせたものとされている。
【0016】
すなわち、カメラ前面パネル14のカメラ本体側において、光軸Z上に赤外線吸収フィルタを含むフィルタ部15が配され、この後段に、色分解プリズム30が配設されている。色分解プリズム30は、被写体像を担持した、撮影レンズからの光束を、緑色光と青/赤色光とに色分解し、それぞれ緑色光用CCDアッセンブリ16および青/赤色光用CCDアッセンブリ17に入射させる。
【0017】
色分解プリズム30は、撮影レンズ側から順に、緑色光分離用の第1プリズム31および青/赤色光透過用の第2プリズム32から構成されており、これら2つのプリズム31、32は互いに接合されている。
【0018】
第1プリズム31は、撮影レンズの光軸Zと直交する光束入射面31aと、第2プリズムとの接合面31bと、緑色光射出面31cを有している。この接合面31bには、緑反射ダイクロイック膜が形成されている。一方、第2プリズム32は、接合面31bと接合された光束入射面32aと撮影レンズの光軸Zと直交する青/赤色光射出面32bとを有する。
【0019】
フィルタ15を透過した光束は、光束入射面31aから第1プリズム31に入射し、そのうちの緑色光成分は、接合面31bの緑反射ダイクロイック膜面で反射し、他の成分は接合面31bを透過する。接合面31bで反射した緑色光は、光束入射面31aに戻って全反射し、緑色光射出面31cから緑色光用CCDアッセンブリ16の撮像面16aに入射する。
【0020】
一方、接合面31bを透過した光束は、光束入射面32aから第2プリズム32に入り、この第2プリズム32を透過した後、青/赤色光射出面32bから青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aに入射する。
【0021】
なお、青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aにおいて得られた被写体像の青色用画像出力と赤色用画像出力は、緑色光用CCDアッセンブリ16の撮像面16aにおいて得られた緑色用画像出力と合成され、これにより被写体のカラー画像を得ることができる。
【0022】
このように、本実施形態においては、Cマウントカメラに、2/3インチ型のCCDを2個用いるように構成された色分解プリズム30を搭載しているので、カメラサイズをコンパクトなものとしつつ、高解像度な画像を得ることができる。勿論、本実施形態のものでは、2/3インチ型のCCDを3個用いたものに比べれば解像度および色再現性において劣るものの、CCDを1個用いた単板式のもの、あるいは1/2インチ型のCCDを3個用いたものに比べて解像度および色再現性を大幅に向上させることができる。
【0023】
ところで、本実施形態の色分解プリズム30においては、Cマウントカメラに複数個の2/3インチ型CCDを搭載し得る構成とするために各部材を所定の位置関係に配設しており、第1のプリズム31の射出光軸Z1と第2のプリズム32の射出光軸Zとのなす相対角度θを下式(1)の如く設定している。
56°≧θ≧60° ・・・(1)
【0024】
以下、図1〜4を用いて、この条件式(1)が有する技術的な意義について説明する。
図1においては、上記相対角度θは60度とされており、この状態では、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じていない。
【0025】
しかしながら、緑色光用CCDアッセンブリ16と前面パネル14の隙間は僅かであり、仮に上記相対角度θを、これ以上大きくした場合には位置的に干渉をおこしてしまう。したがって、この相対角度θの上限は60度とすることが肝要である。
【0026】
逆に、上記相対角度θを60度から小さくしていき、57度および56度に設定した場合は、各々図2および図3に示す如くなる。これら図2および図3に示す場合にも、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じていない。
【0027】
しかしながら、図3に示すように、上記相対角度θが56度の状態では、緑色光用CCDアッセンブリ16と青/赤色光用CCDアッセンブリ17との隙間は僅かである。そして、上記相対角度θを、これ以上小さくした場合、例えば図4に示すように、上記相対角度θを54度とした場合には、上記2つのCCDアッセンブリ16、17が位置的に干渉をおこしてしまう。したがって、この相対角度θの上限は56度とすることが肝要である。
【0028】
また、上記2つのプリズム16、17を構成する硝材のd線に対する屈折率ndが下記条件式(2)を満足することが肝要である。
nd>1.69 ・・・(2)
【0029】
前述したように、Cマウントカメラにおいてはフランジバックの値が17.526mmに規定されているので、これに基づいて、色分解プリズム30の配置スペースが制限される。したがって、色分解プリズム30を構成するプリズム31、32の屈折率nは高い方が望ましく、上記CCDアッセンブリ16、17の外形寸法を考慮すると上記条件式(2)を満足することが肝要である。これにより、図1に示す、色分解プリズム30の光軸Z方向の長さLを16.0mm未満とすることが容易となる。
【0030】
なお、図1において、光軸Z上で、カメラ前面パネル14の後面と光束入射面31aとの距離は2.02mm、光束入射面31aと青/赤色光射出面32bとの距離は15.3mmであり、青/赤色光射出面32bと青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aの距離は2.81mmである。また、2つのCCDアッセンブリ16、17の光入射面の幅(図1の紙面内で光軸Z、Z1と直交する辺の長さ)は18.8mmとされている。
この場合において、上記実施形態のものでは、プリズム31、32の硝材(BAFD7)の屈折率ndは1.70154とされている。
【0031】
また、本実施形態の色分解プリズム30においては、緑色光成分を第1プリズム31で反射分離せしめ、一方、青色/赤色光成分は光軸Zに沿うようにして2つのプリズム31、32を透過せしめるようにしている。このように構成することで、プリズム32の長さを短くすることができ、その空いたスペースに青色/赤色用ローパスフィルタを配することが可能となり、色分解プリズム30の前側にローパスフィルタを配する必要がなくなるので、緑色光の像質を低下させることなく必要なローパスフィルタ機能を得ることができる。
【0032】
なお、本発明のテレビカメラ用色分解光学系としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能であり、例えば、第1プリズムにより反射分離する色光は、緑色光に替えて赤色光または青色光としたり、3色光のうちの2つの色光とすることが可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明のテレビカメラ用色分解光学系によれば、マウント側から順に、赤、青、緑の色光のうちの1つまたは2つを分離して出力する第1のプリズムと、その余の色光を透過して出力する第2のプリズムを配列し、これら2つのプリズムの射出光軸の相対角度θを所定角度に設定し、これら2つのプリズムの光射出端各々に対向して2/3インチタイプのCCDアッセンブリを配設するように構成しているので、コンパクトなCマウントカメラを採用しつつ、解像度および色再現性に優れた画像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが60度である場合の状態を示す概略図
【図2】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが57度である場合の状態を示す概略図
【図3】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが56度である場合の状態を示す概略図
【図4】比較例に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが54度である場合の状態を示す概略図
【図5】従来のCマウントカラーテレビカメラの要部概略図
【符号の説明】
等の面間隔(レンズ厚)
10、110 カメラ
11、111 Cマウント
14、114 カメラ前面パネル
15、113 フィルタ部
16、17 CCDアッセンブリ
16a、17a 撮像面
30、130 色分解プリズム
31 第1プリズム
31b 接合面(緑反射ダイクロイック膜)
32 第2プリズム
112 螺子部
115、116、117 CCD
120 レンズマウント
121 撮影レンズ
131 青色光分離プリズム
132 赤色光分離プリズム
133 緑色光分離プリズム
Z、Z1 光軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビカメラ用色分解光学系に関し、特に、テレビカメラ本体に対して撮影レンズを着脱可能に取り付けるCマウントを有するカラーテレビカメラ用の色分解光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、3板式のカラーテレビカメラにおいては、一般に、撮影レンズの後方に、被写体像を担持した入射光束をR、G、Bの3色光に分解する色分解プリズムを備えており、その色分解プリズムの各色光射出端に近接して、対応する撮像素子が設けられている。
【0003】
一方、カラーテレビカメラとしては、テレビ放送局等において用いられる大型のバヨネットタイプのもの(フランジバック48mmまたは58mm)と、16mmカメラと類似した小型のCマウントタイプのもの(フランジバック17.526mm)とが代表的なものとして知られており、特に監視カメラ等の用途においてはCマウントタイプのテレビカメラ(以下、単にCマウントカメラとも称する)が主流である。
【0004】
このようなCマウントタイプの3板式のカメラでは、上述したようにフランジバックが短く、色分解光学系およびCCDパッケージを配置するスペースが制約されることから、受光面サイズの小さい1/2インチ型、1/3インチ型さらには1/4インチ型等の小型サイズのCCDおよびこれに対応する小型の色分解光学系が用いられている。
【0005】
図5は、従来技術による、1/2インチ型のCCDを備えた3板式のCマウントカラーテレビカメラ110の要部概略図である(同種の従来技術として下記特許文献1参照)。カメラ110は、レンズマウント120を着脱するCマウント111(カメラ前面パネル114を含む)を有しており、レンズマウント120は、Cマウント111に螺合される螺子部112を有し、これにより撮影レンズ121を保持し得るように構成されている。カメラ110内の光束入射側には、ローパスフィルタと赤外線吸収フィルタを含むフィルタ部113が配置され、このフィルタ部113の後部に、色分解プリズム130が配置されている。色分解プリズム130は、被写体像を担持した撮影レンズ121からの光束を、青、赤、緑の3色光に色分解し、それぞれ青色光用CCD115、赤色光用CCD116および緑色光用CCD117に入射させる。
【0006】
色分解プリズム130は、撮影レンズ121側から順に、青色光分離プリズム131、赤色光分離プリズム132および緑色光透過プリズム133からなる。
【0007】
【特許文献1】
特許第3125182号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような小型サイズのCCDとしては、200万画素程度以上の高画素のものが現段階においては存在していない。したがって、高画素のCCDとするためには、どうしても2/3インチ型が必要とされるが、Cマウントタイプのものでは、前述したように寸法制約上3板式のものとすることは難しく、2/3インチ型を用いる場合には、カメラを大型のバヨネットタイプのものとするか、CCDを単板式のものにせざるを得ないとの考えが一般的であった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、Cマウントタイプのカラーテレビカメラにおいて、2/3インチ型のCCDを複数個用いることができ、コンパクトなサイズで、高精細度画像を撮像しうるテレビカメラ用色分解光学系を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビカメラ用色分解光学系は、テレビカメラ本体に対して撮影レンズを着脱可能に取り付けるCマウントを有するカラーテレビカメラ用の色分解光学系であって、
Cマウント側から順に、赤、青、緑の色光のうちの1つまたは2つを分離して出力する第1のプリズムと、その余の色光を透過して出力する第2のプリズムを配列してなるとともに、これら2つのプリズムの境界面に、前記1つまたは2つの色光を反射させるとともに前記その余の色光を透過させるダイクロイック膜が設けられ、
前記2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが下記条件式(1)を満足することを特徴とするものである。
56°≧θ≧60° ・・・(1)
【0011】
また、前記2つのプリズムを構成する硝材のd線に対する屈折率ndが下記条件式(2)を満足することが好ましい。
nd>1.69 ・・・(2)
【0012】
さらに、この場合において、前記第1のプリズムから出力される色光を緑色光とし、前記第2のプリズムから出力される色光を青色光および赤色光とすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系について説明する。
なお、本実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系を備えたカメラでは、レンズマウントが着脱されるCマウントを有しており、Cマウントとレンズマウントとの着脱構造等は図5に示す従来技術と略同様であるので、この点については、図示および詳しい説明は省略する。
【0014】
図1は、本実施形態のテレビカメラ用色分解光学系を示すものであり、Cマウントカメラにおいて、2/3インチ型のCCDを2つ用いることが可能となるように構成されたものである。なお、本実施形態の光学系は、前提技術として特開平6−94906号公報等に記載された2板式の撮像系を用い、これを発展させたものである。
【0015】
この2/3インチ型のCCDは200万画素以上のものが一般的であり、高解像度の画像を得ることが可能である。しかしながら、前述したように、Cマウントカメラでは、フランジバックが短く、色分解光学系およびCCDパッケージを配置するスペースが制約されることから、本実施形態においては、図示するように、2/3インチ型のCCDを2つ用い、これに対応して色分解光学系は、プリズムを2つ組み合わせたものとされている。
【0016】
すなわち、カメラ前面パネル14のカメラ本体側において、光軸Z上に赤外線吸収フィルタを含むフィルタ部15が配され、この後段に、色分解プリズム30が配設されている。色分解プリズム30は、被写体像を担持した、撮影レンズからの光束を、緑色光と青/赤色光とに色分解し、それぞれ緑色光用CCDアッセンブリ16および青/赤色光用CCDアッセンブリ17に入射させる。
【0017】
色分解プリズム30は、撮影レンズ側から順に、緑色光分離用の第1プリズム31および青/赤色光透過用の第2プリズム32から構成されており、これら2つのプリズム31、32は互いに接合されている。
【0018】
第1プリズム31は、撮影レンズの光軸Zと直交する光束入射面31aと、第2プリズムとの接合面31bと、緑色光射出面31cを有している。この接合面31bには、緑反射ダイクロイック膜が形成されている。一方、第2プリズム32は、接合面31bと接合された光束入射面32aと撮影レンズの光軸Zと直交する青/赤色光射出面32bとを有する。
【0019】
フィルタ15を透過した光束は、光束入射面31aから第1プリズム31に入射し、そのうちの緑色光成分は、接合面31bの緑反射ダイクロイック膜面で反射し、他の成分は接合面31bを透過する。接合面31bで反射した緑色光は、光束入射面31aに戻って全反射し、緑色光射出面31cから緑色光用CCDアッセンブリ16の撮像面16aに入射する。
【0020】
一方、接合面31bを透過した光束は、光束入射面32aから第2プリズム32に入り、この第2プリズム32を透過した後、青/赤色光射出面32bから青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aに入射する。
【0021】
なお、青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aにおいて得られた被写体像の青色用画像出力と赤色用画像出力は、緑色光用CCDアッセンブリ16の撮像面16aにおいて得られた緑色用画像出力と合成され、これにより被写体のカラー画像を得ることができる。
【0022】
このように、本実施形態においては、Cマウントカメラに、2/3インチ型のCCDを2個用いるように構成された色分解プリズム30を搭載しているので、カメラサイズをコンパクトなものとしつつ、高解像度な画像を得ることができる。勿論、本実施形態のものでは、2/3インチ型のCCDを3個用いたものに比べれば解像度および色再現性において劣るものの、CCDを1個用いた単板式のもの、あるいは1/2インチ型のCCDを3個用いたものに比べて解像度および色再現性を大幅に向上させることができる。
【0023】
ところで、本実施形態の色分解プリズム30においては、Cマウントカメラに複数個の2/3インチ型CCDを搭載し得る構成とするために各部材を所定の位置関係に配設しており、第1のプリズム31の射出光軸Z1と第2のプリズム32の射出光軸Zとのなす相対角度θを下式(1)の如く設定している。
56°≧θ≧60° ・・・(1)
【0024】
以下、図1〜4を用いて、この条件式(1)が有する技術的な意義について説明する。
図1においては、上記相対角度θは60度とされており、この状態では、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じていない。
【0025】
しかしながら、緑色光用CCDアッセンブリ16と前面パネル14の隙間は僅かであり、仮に上記相対角度θを、これ以上大きくした場合には位置的に干渉をおこしてしまう。したがって、この相対角度θの上限は60度とすることが肝要である。
【0026】
逆に、上記相対角度θを60度から小さくしていき、57度および56度に設定した場合は、各々図2および図3に示す如くなる。これら図2および図3に示す場合にも、2つのCCDアッセンブリ16、17およびカメラ前面パネル14の3者間において位置的な干渉は生じていない。
【0027】
しかしながら、図3に示すように、上記相対角度θが56度の状態では、緑色光用CCDアッセンブリ16と青/赤色光用CCDアッセンブリ17との隙間は僅かである。そして、上記相対角度θを、これ以上小さくした場合、例えば図4に示すように、上記相対角度θを54度とした場合には、上記2つのCCDアッセンブリ16、17が位置的に干渉をおこしてしまう。したがって、この相対角度θの上限は56度とすることが肝要である。
【0028】
また、上記2つのプリズム16、17を構成する硝材のd線に対する屈折率ndが下記条件式(2)を満足することが肝要である。
nd>1.69 ・・・(2)
【0029】
前述したように、Cマウントカメラにおいてはフランジバックの値が17.526mmに規定されているので、これに基づいて、色分解プリズム30の配置スペースが制限される。したがって、色分解プリズム30を構成するプリズム31、32の屈折率nは高い方が望ましく、上記CCDアッセンブリ16、17の外形寸法を考慮すると上記条件式(2)を満足することが肝要である。これにより、図1に示す、色分解プリズム30の光軸Z方向の長さLを16.0mm未満とすることが容易となる。
【0030】
なお、図1において、光軸Z上で、カメラ前面パネル14の後面と光束入射面31aとの距離は2.02mm、光束入射面31aと青/赤色光射出面32bとの距離は15.3mmであり、青/赤色光射出面32bと青/赤色光用CCDアッセンブリ17の撮像面17aの距離は2.81mmである。また、2つのCCDアッセンブリ16、17の光入射面の幅(図1の紙面内で光軸Z、Z1と直交する辺の長さ)は18.8mmとされている。
この場合において、上記実施形態のものでは、プリズム31、32の硝材(BAFD7)の屈折率ndは1.70154とされている。
【0031】
また、本実施形態の色分解プリズム30においては、緑色光成分を第1プリズム31で反射分離せしめ、一方、青色/赤色光成分は光軸Zに沿うようにして2つのプリズム31、32を透過せしめるようにしている。このように構成することで、プリズム32の長さを短くすることができ、その空いたスペースに青色/赤色用ローパスフィルタを配することが可能となり、色分解プリズム30の前側にローパスフィルタを配する必要がなくなるので、緑色光の像質を低下させることなく必要なローパスフィルタ機能を得ることができる。
【0032】
なお、本発明のテレビカメラ用色分解光学系としては、上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能であり、例えば、第1プリズムにより反射分離する色光は、緑色光に替えて赤色光または青色光としたり、3色光のうちの2つの色光とすることが可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明のテレビカメラ用色分解光学系によれば、マウント側から順に、赤、青、緑の色光のうちの1つまたは2つを分離して出力する第1のプリズムと、その余の色光を透過して出力する第2のプリズムを配列し、これら2つのプリズムの射出光軸の相対角度θを所定角度に設定し、これら2つのプリズムの光射出端各々に対向して2/3インチタイプのCCDアッセンブリを配設するように構成しているので、コンパクトなCマウントカメラを採用しつつ、解像度および色再現性に優れた画像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが60度である場合の状態を示す概略図
【図2】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが57度である場合の状態を示す概略図
【図3】本発明の実施形態に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが56度である場合の状態を示す概略図
【図4】比較例に係るテレビカメラ用色分解光学系において、2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが54度である場合の状態を示す概略図
【図5】従来のCマウントカラーテレビカメラの要部概略図
【符号の説明】
等の面間隔(レンズ厚)
10、110 カメラ
11、111 Cマウント
14、114 カメラ前面パネル
15、113 フィルタ部
16、17 CCDアッセンブリ
16a、17a 撮像面
30、130 色分解プリズム
31 第1プリズム
31b 接合面(緑反射ダイクロイック膜)
32 第2プリズム
112 螺子部
115、116、117 CCD
120 レンズマウント
121 撮影レンズ
131 青色光分離プリズム
132 赤色光分離プリズム
133 緑色光分離プリズム
Z、Z1 光軸
Claims (3)
- テレビカメラ本体に対して撮影レンズを着脱可能に取り付けるCマウントを有するカラーテレビカメラ用の色分解光学系であって、
Cマウント側から順に、赤、青、緑の色光のうちの1つまたは2つを分離して出力する第1のプリズムと、その余の色光を透過して出力する第2のプリズムを配列してなるとともに、これら2つのプリズムの境界面に、前記1つまたは2つの色光を反射させるとともに前記その余の色光を透過させるダイクロイック膜が設けられ、
前記2つのプリズムの射出光軸の相対角度θが下記条件式(1)を満足することを特徴とするテレビカメラ用色分解光学系。
56°≧θ≧60° ・・・(1) - 前記2つのプリズムを構成する硝材のd線に対する屈折率ndが下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載のテレビカメラ用色分解光学系。
nd>1.69 ・・・(2) - 前記第1のプリズムから出力される色光が緑色光であり、前記第2のプリズムから出力される色光が青色光および赤色光であることを特徴とする請求項1または2記載のテレビカメラ用色分解光学系。
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-
2003
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