JP2004257125A - 木造建築部材の連結金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】連結金具を複数の部品で製作して、背丈の異なる他種類の横架部材(梁等)の理想的な取り付けに要する連結金具の製作コストを低く抑えること。
【解決手段】主幹部材の側面に金具本体を取り付け、金具本体に横架部材をその側面からピンで連結するもので、金具本体は、主幹部材の側面に当てる支持板と、支持板から突出する一枚以上の接合板とからなり、接合板を横架部材端面スリットに挿入する木造建築部材の連結金具において、横架部材を下から支える補助金具を金具本体に沿わせてピンで連結し、補助金具は、横架部材の底面に当てる底受け板と、底受け板から立ち上がる起立板とからなり、起立板を接合板の側面に沿わせてスリットに収容し、ピン挿入孔を接合板と起立板の双方に設ける。補助金具を金具本体に沿わせてピンで段階的に高さ調節可能に連結し、接合板と起立板の少なくとも一方には挿入孔を高さ方向に複数設けても良い。
【選択図】 図1
【解決手段】主幹部材の側面に金具本体を取り付け、金具本体に横架部材をその側面からピンで連結するもので、金具本体は、主幹部材の側面に当てる支持板と、支持板から突出する一枚以上の接合板とからなり、接合板を横架部材端面スリットに挿入する木造建築部材の連結金具において、横架部材を下から支える補助金具を金具本体に沿わせてピンで連結し、補助金具は、横架部材の底面に当てる底受け板と、底受け板から立ち上がる起立板とからなり、起立板を接合板の側面に沿わせてスリットに収容し、ピン挿入孔を接合板と起立板の双方に設ける。補助金具を金具本体に沿わせてピンで段階的に高さ調節可能に連結し、接合板と起立板の少なくとも一方には挿入孔を高さ方向に複数設けても良い。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造建築において横架部材(梁、桁、土台等)を主幹部材(柱、及び梁や桁等の横架部材)に連結する金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築部材の連結金具としては、平面視してT字状に交差する当板と起立板を底板の上に突出し、当板に支持部を側方に突出したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。これは、柱等の幹部材にあけた切り込み孔に支持部を嵌め、当板を幹部材に当て、梁等の枝部材に形成した割り溝に起立板を嵌め込み、底板で枝部材の底を支えるものである。
【0003】
また、別の連結金具としては、支持板と二枚の接合板とで平面視してコ字状に形成したものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。これには、底板が付いてないが、特許文献1の連結金具と同様に、底板を二枚の接合板の底に固定して製品とすることが通常考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−105178号公報(第3頁、第5図)
【特許文献2】
特開平10−331260号公報(第1頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したものは、底板が起立板や接合板に固定され、一体となっているので、梁の背丈に連結金具の背丈を合わせて製作する必用があり、一つの連結金具で背丈の異なる梁に対応することはできなかった。つまり、連結金具の背丈よりも梁の背丈が長ければ、底板で梁の底面を支える関係上、連結金具と梁との連結位置が全体的に下側に偏ることとなり、取り付け状態が理想的とは言い難い。従って、理想的に取り付けるために、梁の背丈ごとに連結金具を製作することから、連結金具が他種類となり、製作コストが嵩む原因となっていた。
【0006】
そこで本発明の共通の解決課題は、連結金具を複数の部品で製作することにより、背丈の異なる他種類の横架部材(梁等)の理想的な取り付けに要する連結金具の製作コストを低く抑えることである。
【0007】
また、請求項2と3に係る発明の固有の解決課題は、一つの連結金具を背丈の異なる横架部材(梁等)にも使用できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、主幹部材の側面に金具本体を取り付け、金具本体に横架部材をその側面からピンで連結するもので、金具本体は、主幹部材の側面に当てる支持板と、支持板から突出する一枚以上の接合板とからなり、接合板を横架部材の端面のスリットに挿入する木造建築部材の連結金具を前提とする。そして、横架部材を下から支える補助金具を、金具本体に沿わせてピンで連結し、補助金具は、横架部材底面に当てる底受け板と、底受け板から立ち上がる起立板とからなり、起立板を金具本体の接合板の側面に沿わせてスリットに収容し、ピンの挿入孔を接合板と起立板の双方に設けることを特徴とする。
【0009】
接合板と起立板の双方にピンの挿入孔を1個ずつ設けた場合には、金具本体又は補助金具を複数種類用意し、接合板又は起立板の挿入孔の高さ位置を異ならせておけば、金具本体と補助金具の組み合わせによって、背丈の異なる横架部材を理想的に取り付けられる。
【0010】
また、一つの連結金具で背丈の異なる横架部材を理想的に連結するには、請求項2記載の発明のように、補助金具を金具本体に沿わせてピンで段階的に高さ調節可能に連結し、金具本体の接合板と補助金具の起立板の少なくとも一方には挿入孔を、高さ方向に間隔をあけて複数設けることが望ましい。
【0011】
「金具本体の接合板と補助金具の起立板の少なくとも一方には挿入孔を、高さ方向に間隔をあけて複数設けてある」とは、接合板に挿入孔を1個設けると共に起立板に挿入孔を複数個設けてある場合、その逆の場合、さらには接合板と起立板に挿入孔を複数個ずつ設けてある場合が含まれる。挿入孔をあける高さ方向の間隔を、複数種類の横架部材の背丈に合わせておく。主幹部材への金具本体の取り付けは、ボルト・ナットを用いる手法、支持板にほぞを設けると共に主幹部材にほぞ穴を設ける手法、二つの手法を併用する手法等が挙げられる。
【0012】
請求項3記載の発明は、金具本体は支持板と二枚の接合板とで平面視してコ字状に形成してある木造建築部材の連結金具を前提とする。横架部材を下から支える補助金具を、金具本体にボルト・ナットで高さ調節可能に連結し、金具本体は、両接合板の根元部分の間にナットを有し、一方、補助金具は、横架部材の底面に当てる底受け板であり、ボルトの軸の通し孔を底受け板に有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の連結金具は図1や図11に示すように、主幹部材(柱)1の側面に金具本体2を突出する状態で取り付け、ピンPを横架部材3の側面から打ち込んで金具本体2に横架部材3の端部を連結し、金具本体2に対して補助金具4を高さ調整可能に連結し、補助金具4で横架部材3の底面を支持するものである。
【0014】
連結金具の第一例は、図1から図4に示すように平面視してT字状をなす金具本体2と、横架部材3の延長方向から視て逆T字状の補助金具4とを有し、金具本体2の接合板5の側面に補助金具4の起立板6を沿わせ、金具本体2に対して補助金具4をピンPで段階的に高さ調整可能に設け(図4の(イ)、(ニ)参照)、補助金具4の底受け板7で横架部材3の底面を支持するものである。
【0015】
金具本体2は、主幹部材1の側面と、横架部材3の端面との突き合わせ箇所に収容され、ボルトB・ナットN・ワッシャWで主幹部材1に連結し、ピンPで横架部材3と補助金具4に連結するものである。その具体的な構造は図4に示すように、支持板8の幅中央部から接合板5を突出し、支持板8と接合板5とで断面T字状に形成してある。
【0016】
支持板8は、幅を主幹部材1と横架部材3の幅よりもそれぞれ狭く形成し、ほぞ9を支持板8の幅方向の両側から上下に間隔をあけて突出し、ほぞ9を主幹部材1の側面のほぞ穴10に嵌め込む。ほぞ9は、カップ状で、その中央部にはボルトBの軸を挿入する抜穴11があけてある。また、ほぞ9は、支持板8の上下方向の一方(図4では上方)に偏る形態で形成してある。従って、金具本体2の上下を逆にした場合には、ほぞ9は上下方向の他方に偏る形態となる。その結果、主幹部材1に直交する形態で二本の横架部材3をこの連結金具を用いてそれぞれ連結する場合には、主幹部材1の直交する二面にあけるほぞ穴10の高さを変えれば、平面視して直交するボルトB同士が高さ方向で干渉しないようにできる。
【0017】
接合板5は図4に示すように上下対称形状で、向きを上下反対にしても同様に使用できるように形成してある。接合板5は、その上辺には、ピンPを引っ掛けるU字状の受け穴12を設け、ピンの挿入孔13を複数列に且つ高さ方向に間隔をあけて設けてある。挿入孔13の一列(図4(イ)の左列)は、横架部材3の連結用と補助金具4の連結用を兼ねて形成し、挿入孔13の別の列(右列)は、横架部材3の連結用に形成してある。
【0018】
補助金具4は、起立板6が横架部材3内に収容され、底受け板7で横架部材3の底面を支え、ピンPで横架部材3と補助金具4に連結するものである。その具体的な構造は、底受け板7の幅中央部から起立板6を起立し、横架部材3の延長方向から視て逆T字状に形成してある。起立板6には、ピン止め用の挿入孔14を高さ方向に間隔をあけて設けてある。
【0019】
主幹部材1は図3に示すように、ほぞ穴10から反対面に通じる抜穴15をボルト止め用に形成してある。横架部材3は、その端面の幅中間部分に支持板8の厚み分の凹部16を設け、凹部16の幅中央部にスリット17を形成し、スリット17には接合板5と起立板6をまとめて収容する。また、横架部材3の側面には、上側のU字状の受け穴12に相当する箇所と、所定の挿入孔13に相当する箇所にピン差込穴18を、スリット17を経て反対面に貫通する状態で形成してある。なお、主幹部材1及び横架部材3は、何れも角材を用いている。
【0020】
上述した第一例の使用手順は以下の通りである。まず、横架部材3に対して、U字状の受け穴12に相当する箇所のピン差込穴18にピンPを打ち込み、スリット17に対してピンPを掛け渡した状態とする。相前後して、金具本体2のほぞ9を主幹部材1のほぞ穴10に差込み、ボルトB・ナットN・ワッシャWで支持板8を固定し、接合板5を主幹部材1から突出させる。横架部材3のスリット17を接合板5の真上位置に合わせ、横架部材3を下ろすと、ピンPが受け穴12に引っかかって横架部材3が支持される。このときには、金具本体2が横架部材3の背丈の中心部分に配置され、未だピンPを挿入してない横架部材3のピン差込穴18と接合板5の挿入孔13とが二組、一直線に連通する状態で配置されている。続いて、横架部材3の底面から補助金具4の起立板6をスリット17内に深く挿入して、起立板6を接合板5に沿わせると共に底受け板7を横架部材3の底面に押し当て、起立板6をスリット17内で前後に動かして、起立板6の挿入孔14を一直線に配置された一組のピン差込孔18と挿入孔13に一致させ、ピンPを横架部材3の側面から打ち込む。また、別の組のピン差込穴18と挿入孔13にもピンPを打ち込んで、連結が完了する。なお、背丈の異なる横架部材3を連結する場合は、接合板5又は起立板6に対してピンPを打ち込む挿入孔13,14の位置を変える。
【0021】
上述した第一例の変形例として、補助金具4は図5に示すように、底受け板7の幅中央部から二枚の起立板6,6を、接合板5の厚み分の間隔をあけて対向して起立したことを特徴とする。図示しないが、横架部材3のスリット17内には二枚の起立板6、6と接合板5をまとめて収容し、二枚の起立板6,6には挿入孔14を対向する箇所にあける。
【0022】
また、第一例の別の変形例として、金具本体2は図6に示すように接合板5の上下に複数の支持板8を相反する二方向に屈曲して設け、それによって複数枚の支持板8と接合板5とで平面視してT字状に形成したことを特徴とする。なお、各支持板8には抜穴11があけてある。
【0023】
連結金具の第二例は図7に示すように、金具本体2については、支持板8の幅方向の両側から二枚の接合板5を突出することで平面視してコ字状に形成し、補助金具4については、底受け板7の上に二枚の起立板6を幅方向に対向して起立したことを特徴とする。これを使用する場合は、図示しないが、横架部材3に二本のスリット17を幅方向に間隔をあけて形成し、各スリット17に接合板5と起立板6を一枚ずつ収容し、両接合板5には挿入孔13を対向する状態であけ、同じく両起立板6にも挿入孔14を対向する状態であけ、ピンPによって両接合板5の挿入孔13と両起立板6の挿入孔14をまとめて貫通することで、補助金具4を金具本体2に連結する。
【0024】
上述した第二例の変形例としては、補助金具4は図8、図19又は図20に示すように、上向きに開口する断面コ字状に形成し、上向きに開口する断面コ字状の補助金具4が、平面視してコ字状の金具本体2の内側に収容され、補助金具4の起立板6に挿入孔14を、金具本体2の上側の受け穴12に相当する高さに設けてある。この構造の場合には、図20に示すように補助金具4の底受け板7を横架部材3の底面に押し当てた状態で、上側の受け穴12に対応する挿入孔14にピンPを打ち込んで横架部材3に補助金具4を予め取り付けると共に、主幹部材1に金具本体2を取り付けておき、横架部材3を金具本体2の上から下ろせば、横架部材3に打ち込んだピンPが、金具本体2の上側の受け穴12に引っかかるので、取り付け作業が容易になる。
【0025】
連結金具の第三例は図9(イ)に示すように、金具本体2の背丈を第一例よりも短く形成し、ほぞ9を一つとし、受け穴12を接合板5の上辺にのみ有し、補助金具4の起立板6の形状を台形にしたことを特徴とする。
【0026】
連結金具の第四例は図9(ロ)に示すように、金具本体2の背丈を第一例と第三例の中間程度とし、ほぞ9を2つとしたことを特徴とする。
【0027】
連結金具の第五例は図10(イ)、(ロ)示すように、金具本体2の接合板5及び補助金具4の起立板6に、両者の連結用ピンの挿入孔13,14を一個ずつ設けたことを特徴とする。そして、図10(イ)に示す補助金具4と、(ロ)に示す補助金具4とでは、挿入孔14をあける高さを変えたことを特徴とする。このように挿入孔14の高さを変えた補助金具4を複数種類用意しておけば、背丈の異なる横架部材3であっても、金具本体が横架部材の背の中心部分に配置した状態で、横架部材3の底面を補助金具で支持することができる。なお、図示しないが、挿入孔13の高さを変えた金具本体2を複数種類用意しても同様である。
【0028】
連結金具の第六例は図11から図16に示すように、平面視してコ字状をなす金具本体2と、底受け板7からなる補助金具4とを有し、金具本体2の下側に補助金具4をボルトB・ナットNで高さ調整可能に連結したものである。
【0029】
金具本体2は、二枚の接合板5、5の根元部分の間であってその上下にナットNをそれぞれ有する。補助金具4は、そのナットNの真下位置に通し孔19をあけ、通し孔19からボルトBの軸を通してナットNにねじ込んで、金具本体2に対して上下動可能に連結してある。また、補助金具4は、別の箇所、図中では先部にも抜穴20をあけ、その抜穴20から木ねじ21を横架部材3にねじ込む。
【0030】
横架部材3は、支持板8の厚みとナットNの突き出しを合わせた分だけ凹部16を深く形成してある。
【0031】
この連結金具の使用手順は、連結金具の第一例と基本的には同じで、異なる手順としては、補助金具4としての底受け板7の通し孔19からボルトBをナットNにねじこんで、底受け板7を横架部材3の底面に押し当て、さらに、木ねじ21を底受け板7の抜穴20から横架部材3にねじこむ点である。木ねじ21によって横架部材3への連結が強固となる。
【0032】
補助金具4と金具本体2を連結するボルトBの長さは、横架部材3の背丈に応じたものを用いればよく、図16(イ)に示すように短くても良いし、図16(ニ)に示すように長くても良い。つまり、長さの違うボルトを用いれば、背丈の異なる横架部材を理想的に連結できる。また、図示しないが、長いボルトのねじ込み量を調整することでも、同様に連結できる。
【0033】
底受け板7の前後幅は図17(イ)に示すように、接合板5の前後長さよりも短くても良いし、図17(ロ)に示すように長くても良い。
【0034】
また、上述した第六例は、ボルト・ナットで連結するものであるが、ピンで連結する連結金具の第三例や第四例と同様に、図18(イ)、(ロ)に示すように、金具本体2の背丈や、ほぞ9の数を変更したり、受け穴12を接合板5の上辺にのみ設けても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、金具本体の接合板と補助金具の起立板とがスリット内に収容され、横架部材の側面には木材がむき出しになっているので、横架部材の側面を金具が覆う構造に比べて、耐火性に優れている。また、一つのスリット内に二枚の板、即ち接合板と起立板を収容するので、横架部材にスリットを加工する手間が少なくてすむ。さらに、ピンを横架部材の側面から打ち込むことによって補助金具を金具本体に連結する構造なので、金具本体と補助金具の各取り付け作業は、別々に行われる。
【0036】
請求項1に係る発明は、金具本体と補助金具を連結するピン用の挿入孔が、接合板と起立板に1個ずつだけ設けてあっても、補助金具と金具本体の少なくとも一方を複数種類用意し、それらの挿入孔の高さ位置を変えておけば、金具本体を横架部材の背丈の中心部分に配置させた状態で、横架部材の底面を補助金具で確実に支えることができる。従って、補助金具と金具本体の少なくとも一方を複数種類用意すればよいので、連結金具全体を複数種類用意する場合に比べて、全体としての製作コストが低下する。
【0037】
請求項2と3に係る発明は、金具本体に対して補助金具をピン又はボルト・ナットで高さ調整可能に連結するので、補助金具の取り付け高さを調整すれば、背の異なる横架部材であっても一つの連結金具で理想的に取り付けることができる。また、横架部材が木痩せしても、ボルトの増し締めによって、補助金具の底受け板を横架部材の底面に確実に押し付けることができる。
【0038】
請求項2に係る発明は、横架部材の底面に底受け板を押し付けるだけで、補助金具の挿入孔と金具本体の挿入孔の高さが自然と一致するので、挿入孔を合わせる作業が容易になる。従って、高さ方向に間隔をあけた挿入孔のうち何れを選択すれば、横架部材の背丈に合わせることができるか、ということを考えずに済み、横架部材の背丈に合った適切な挿入孔にピンを打ち込んで、補助金具を金具本体に連結できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連結金具の第一例の使用状態を分解して示す斜視図である。
【図2】(イ)(ロ)連結金具の第一例の使用状態を示す正面図、平面図である。
【図3】連結金具の第一例の使用状態を分解して示す平面図である。
【図4】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)連結金具の第一例を示す正面図、右側面図、平面図、及び補助金具の上部を金具本体に連結した状態を示す正面図である。
【図5】連結金具の第一例の変形例を示す右側面図である。
【図6】(イ)(ロ)(ハ)連結金具の第一例の変形例を示す正面図、右側面図、平面図である。
【図7】(イ)(ロ)(ハ)連結金具の第二例を示す正面図、右側面図、平面図である。
【図8】連結金具の第二例の変形例を示す右側面図である。
【図9】(イ)(ロ)連結金具の第三例、第四例を示す正面図である。
【図10】(イ)(ロ)連結金具の第五例を示す正面図である。
【図11】連結金具の第六例の使用状態を分解して示す斜視図である。
【図12】連結金具の第六例の使用状態を一部拡大して示す正面図である。
【図13】連結金具の第六例の使用状態を示す平面図である。
【図14】連結金具の第六例の使用状態を分解して示す平面図である。
【図15】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)金具本体の正面図、右側面図、A−A線断面図、平面図である。
【図16】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)連結金具の第六例の使用状態を示す正面図、右側面図、平面図、ボルトを長くした正面図である。
【図17】(イ)(ロ)補助金具の前後幅が短い平面図、長い平面図である。
【図18】(イ)(ロ)連結金具の別の例を示す正面図である。
【図19】連結金具の第二例の変形例の使用状態を示す正面図である。
【図20】(イ)(ロ)連結金具の第二例の変形例の使用状態を分解して示す正面図、平面図である。
【符号の説明】
1 主幹部材
2 金具本体
3 横架部材
P ピン
4 補助金具
5 接合板
6 起立板
7 底受け板
8 支持板
13,14 挿入孔
17 スリット
19 通し孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造建築において横架部材(梁、桁、土台等)を主幹部材(柱、及び梁や桁等の横架部材)に連結する金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築部材の連結金具としては、平面視してT字状に交差する当板と起立板を底板の上に突出し、当板に支持部を側方に突出したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。これは、柱等の幹部材にあけた切り込み孔に支持部を嵌め、当板を幹部材に当て、梁等の枝部材に形成した割り溝に起立板を嵌め込み、底板で枝部材の底を支えるものである。
【0003】
また、別の連結金具としては、支持板と二枚の接合板とで平面視してコ字状に形成したものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。これには、底板が付いてないが、特許文献1の連結金具と同様に、底板を二枚の接合板の底に固定して製品とすることが通常考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−105178号公報(第3頁、第5図)
【特許文献2】
特開平10−331260号公報(第1頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したものは、底板が起立板や接合板に固定され、一体となっているので、梁の背丈に連結金具の背丈を合わせて製作する必用があり、一つの連結金具で背丈の異なる梁に対応することはできなかった。つまり、連結金具の背丈よりも梁の背丈が長ければ、底板で梁の底面を支える関係上、連結金具と梁との連結位置が全体的に下側に偏ることとなり、取り付け状態が理想的とは言い難い。従って、理想的に取り付けるために、梁の背丈ごとに連結金具を製作することから、連結金具が他種類となり、製作コストが嵩む原因となっていた。
【0006】
そこで本発明の共通の解決課題は、連結金具を複数の部品で製作することにより、背丈の異なる他種類の横架部材(梁等)の理想的な取り付けに要する連結金具の製作コストを低く抑えることである。
【0007】
また、請求項2と3に係る発明の固有の解決課題は、一つの連結金具を背丈の異なる横架部材(梁等)にも使用できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、主幹部材の側面に金具本体を取り付け、金具本体に横架部材をその側面からピンで連結するもので、金具本体は、主幹部材の側面に当てる支持板と、支持板から突出する一枚以上の接合板とからなり、接合板を横架部材の端面のスリットに挿入する木造建築部材の連結金具を前提とする。そして、横架部材を下から支える補助金具を、金具本体に沿わせてピンで連結し、補助金具は、横架部材底面に当てる底受け板と、底受け板から立ち上がる起立板とからなり、起立板を金具本体の接合板の側面に沿わせてスリットに収容し、ピンの挿入孔を接合板と起立板の双方に設けることを特徴とする。
【0009】
接合板と起立板の双方にピンの挿入孔を1個ずつ設けた場合には、金具本体又は補助金具を複数種類用意し、接合板又は起立板の挿入孔の高さ位置を異ならせておけば、金具本体と補助金具の組み合わせによって、背丈の異なる横架部材を理想的に取り付けられる。
【0010】
また、一つの連結金具で背丈の異なる横架部材を理想的に連結するには、請求項2記載の発明のように、補助金具を金具本体に沿わせてピンで段階的に高さ調節可能に連結し、金具本体の接合板と補助金具の起立板の少なくとも一方には挿入孔を、高さ方向に間隔をあけて複数設けることが望ましい。
【0011】
「金具本体の接合板と補助金具の起立板の少なくとも一方には挿入孔を、高さ方向に間隔をあけて複数設けてある」とは、接合板に挿入孔を1個設けると共に起立板に挿入孔を複数個設けてある場合、その逆の場合、さらには接合板と起立板に挿入孔を複数個ずつ設けてある場合が含まれる。挿入孔をあける高さ方向の間隔を、複数種類の横架部材の背丈に合わせておく。主幹部材への金具本体の取り付けは、ボルト・ナットを用いる手法、支持板にほぞを設けると共に主幹部材にほぞ穴を設ける手法、二つの手法を併用する手法等が挙げられる。
【0012】
請求項3記載の発明は、金具本体は支持板と二枚の接合板とで平面視してコ字状に形成してある木造建築部材の連結金具を前提とする。横架部材を下から支える補助金具を、金具本体にボルト・ナットで高さ調節可能に連結し、金具本体は、両接合板の根元部分の間にナットを有し、一方、補助金具は、横架部材の底面に当てる底受け板であり、ボルトの軸の通し孔を底受け板に有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の連結金具は図1や図11に示すように、主幹部材(柱)1の側面に金具本体2を突出する状態で取り付け、ピンPを横架部材3の側面から打ち込んで金具本体2に横架部材3の端部を連結し、金具本体2に対して補助金具4を高さ調整可能に連結し、補助金具4で横架部材3の底面を支持するものである。
【0014】
連結金具の第一例は、図1から図4に示すように平面視してT字状をなす金具本体2と、横架部材3の延長方向から視て逆T字状の補助金具4とを有し、金具本体2の接合板5の側面に補助金具4の起立板6を沿わせ、金具本体2に対して補助金具4をピンPで段階的に高さ調整可能に設け(図4の(イ)、(ニ)参照)、補助金具4の底受け板7で横架部材3の底面を支持するものである。
【0015】
金具本体2は、主幹部材1の側面と、横架部材3の端面との突き合わせ箇所に収容され、ボルトB・ナットN・ワッシャWで主幹部材1に連結し、ピンPで横架部材3と補助金具4に連結するものである。その具体的な構造は図4に示すように、支持板8の幅中央部から接合板5を突出し、支持板8と接合板5とで断面T字状に形成してある。
【0016】
支持板8は、幅を主幹部材1と横架部材3の幅よりもそれぞれ狭く形成し、ほぞ9を支持板8の幅方向の両側から上下に間隔をあけて突出し、ほぞ9を主幹部材1の側面のほぞ穴10に嵌め込む。ほぞ9は、カップ状で、その中央部にはボルトBの軸を挿入する抜穴11があけてある。また、ほぞ9は、支持板8の上下方向の一方(図4では上方)に偏る形態で形成してある。従って、金具本体2の上下を逆にした場合には、ほぞ9は上下方向の他方に偏る形態となる。その結果、主幹部材1に直交する形態で二本の横架部材3をこの連結金具を用いてそれぞれ連結する場合には、主幹部材1の直交する二面にあけるほぞ穴10の高さを変えれば、平面視して直交するボルトB同士が高さ方向で干渉しないようにできる。
【0017】
接合板5は図4に示すように上下対称形状で、向きを上下反対にしても同様に使用できるように形成してある。接合板5は、その上辺には、ピンPを引っ掛けるU字状の受け穴12を設け、ピンの挿入孔13を複数列に且つ高さ方向に間隔をあけて設けてある。挿入孔13の一列(図4(イ)の左列)は、横架部材3の連結用と補助金具4の連結用を兼ねて形成し、挿入孔13の別の列(右列)は、横架部材3の連結用に形成してある。
【0018】
補助金具4は、起立板6が横架部材3内に収容され、底受け板7で横架部材3の底面を支え、ピンPで横架部材3と補助金具4に連結するものである。その具体的な構造は、底受け板7の幅中央部から起立板6を起立し、横架部材3の延長方向から視て逆T字状に形成してある。起立板6には、ピン止め用の挿入孔14を高さ方向に間隔をあけて設けてある。
【0019】
主幹部材1は図3に示すように、ほぞ穴10から反対面に通じる抜穴15をボルト止め用に形成してある。横架部材3は、その端面の幅中間部分に支持板8の厚み分の凹部16を設け、凹部16の幅中央部にスリット17を形成し、スリット17には接合板5と起立板6をまとめて収容する。また、横架部材3の側面には、上側のU字状の受け穴12に相当する箇所と、所定の挿入孔13に相当する箇所にピン差込穴18を、スリット17を経て反対面に貫通する状態で形成してある。なお、主幹部材1及び横架部材3は、何れも角材を用いている。
【0020】
上述した第一例の使用手順は以下の通りである。まず、横架部材3に対して、U字状の受け穴12に相当する箇所のピン差込穴18にピンPを打ち込み、スリット17に対してピンPを掛け渡した状態とする。相前後して、金具本体2のほぞ9を主幹部材1のほぞ穴10に差込み、ボルトB・ナットN・ワッシャWで支持板8を固定し、接合板5を主幹部材1から突出させる。横架部材3のスリット17を接合板5の真上位置に合わせ、横架部材3を下ろすと、ピンPが受け穴12に引っかかって横架部材3が支持される。このときには、金具本体2が横架部材3の背丈の中心部分に配置され、未だピンPを挿入してない横架部材3のピン差込穴18と接合板5の挿入孔13とが二組、一直線に連通する状態で配置されている。続いて、横架部材3の底面から補助金具4の起立板6をスリット17内に深く挿入して、起立板6を接合板5に沿わせると共に底受け板7を横架部材3の底面に押し当て、起立板6をスリット17内で前後に動かして、起立板6の挿入孔14を一直線に配置された一組のピン差込孔18と挿入孔13に一致させ、ピンPを横架部材3の側面から打ち込む。また、別の組のピン差込穴18と挿入孔13にもピンPを打ち込んで、連結が完了する。なお、背丈の異なる横架部材3を連結する場合は、接合板5又は起立板6に対してピンPを打ち込む挿入孔13,14の位置を変える。
【0021】
上述した第一例の変形例として、補助金具4は図5に示すように、底受け板7の幅中央部から二枚の起立板6,6を、接合板5の厚み分の間隔をあけて対向して起立したことを特徴とする。図示しないが、横架部材3のスリット17内には二枚の起立板6、6と接合板5をまとめて収容し、二枚の起立板6,6には挿入孔14を対向する箇所にあける。
【0022】
また、第一例の別の変形例として、金具本体2は図6に示すように接合板5の上下に複数の支持板8を相反する二方向に屈曲して設け、それによって複数枚の支持板8と接合板5とで平面視してT字状に形成したことを特徴とする。なお、各支持板8には抜穴11があけてある。
【0023】
連結金具の第二例は図7に示すように、金具本体2については、支持板8の幅方向の両側から二枚の接合板5を突出することで平面視してコ字状に形成し、補助金具4については、底受け板7の上に二枚の起立板6を幅方向に対向して起立したことを特徴とする。これを使用する場合は、図示しないが、横架部材3に二本のスリット17を幅方向に間隔をあけて形成し、各スリット17に接合板5と起立板6を一枚ずつ収容し、両接合板5には挿入孔13を対向する状態であけ、同じく両起立板6にも挿入孔14を対向する状態であけ、ピンPによって両接合板5の挿入孔13と両起立板6の挿入孔14をまとめて貫通することで、補助金具4を金具本体2に連結する。
【0024】
上述した第二例の変形例としては、補助金具4は図8、図19又は図20に示すように、上向きに開口する断面コ字状に形成し、上向きに開口する断面コ字状の補助金具4が、平面視してコ字状の金具本体2の内側に収容され、補助金具4の起立板6に挿入孔14を、金具本体2の上側の受け穴12に相当する高さに設けてある。この構造の場合には、図20に示すように補助金具4の底受け板7を横架部材3の底面に押し当てた状態で、上側の受け穴12に対応する挿入孔14にピンPを打ち込んで横架部材3に補助金具4を予め取り付けると共に、主幹部材1に金具本体2を取り付けておき、横架部材3を金具本体2の上から下ろせば、横架部材3に打ち込んだピンPが、金具本体2の上側の受け穴12に引っかかるので、取り付け作業が容易になる。
【0025】
連結金具の第三例は図9(イ)に示すように、金具本体2の背丈を第一例よりも短く形成し、ほぞ9を一つとし、受け穴12を接合板5の上辺にのみ有し、補助金具4の起立板6の形状を台形にしたことを特徴とする。
【0026】
連結金具の第四例は図9(ロ)に示すように、金具本体2の背丈を第一例と第三例の中間程度とし、ほぞ9を2つとしたことを特徴とする。
【0027】
連結金具の第五例は図10(イ)、(ロ)示すように、金具本体2の接合板5及び補助金具4の起立板6に、両者の連結用ピンの挿入孔13,14を一個ずつ設けたことを特徴とする。そして、図10(イ)に示す補助金具4と、(ロ)に示す補助金具4とでは、挿入孔14をあける高さを変えたことを特徴とする。このように挿入孔14の高さを変えた補助金具4を複数種類用意しておけば、背丈の異なる横架部材3であっても、金具本体が横架部材の背の中心部分に配置した状態で、横架部材3の底面を補助金具で支持することができる。なお、図示しないが、挿入孔13の高さを変えた金具本体2を複数種類用意しても同様である。
【0028】
連結金具の第六例は図11から図16に示すように、平面視してコ字状をなす金具本体2と、底受け板7からなる補助金具4とを有し、金具本体2の下側に補助金具4をボルトB・ナットNで高さ調整可能に連結したものである。
【0029】
金具本体2は、二枚の接合板5、5の根元部分の間であってその上下にナットNをそれぞれ有する。補助金具4は、そのナットNの真下位置に通し孔19をあけ、通し孔19からボルトBの軸を通してナットNにねじ込んで、金具本体2に対して上下動可能に連結してある。また、補助金具4は、別の箇所、図中では先部にも抜穴20をあけ、その抜穴20から木ねじ21を横架部材3にねじ込む。
【0030】
横架部材3は、支持板8の厚みとナットNの突き出しを合わせた分だけ凹部16を深く形成してある。
【0031】
この連結金具の使用手順は、連結金具の第一例と基本的には同じで、異なる手順としては、補助金具4としての底受け板7の通し孔19からボルトBをナットNにねじこんで、底受け板7を横架部材3の底面に押し当て、さらに、木ねじ21を底受け板7の抜穴20から横架部材3にねじこむ点である。木ねじ21によって横架部材3への連結が強固となる。
【0032】
補助金具4と金具本体2を連結するボルトBの長さは、横架部材3の背丈に応じたものを用いればよく、図16(イ)に示すように短くても良いし、図16(ニ)に示すように長くても良い。つまり、長さの違うボルトを用いれば、背丈の異なる横架部材を理想的に連結できる。また、図示しないが、長いボルトのねじ込み量を調整することでも、同様に連結できる。
【0033】
底受け板7の前後幅は図17(イ)に示すように、接合板5の前後長さよりも短くても良いし、図17(ロ)に示すように長くても良い。
【0034】
また、上述した第六例は、ボルト・ナットで連結するものであるが、ピンで連結する連結金具の第三例や第四例と同様に、図18(イ)、(ロ)に示すように、金具本体2の背丈や、ほぞ9の数を変更したり、受け穴12を接合板5の上辺にのみ設けても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、金具本体の接合板と補助金具の起立板とがスリット内に収容され、横架部材の側面には木材がむき出しになっているので、横架部材の側面を金具が覆う構造に比べて、耐火性に優れている。また、一つのスリット内に二枚の板、即ち接合板と起立板を収容するので、横架部材にスリットを加工する手間が少なくてすむ。さらに、ピンを横架部材の側面から打ち込むことによって補助金具を金具本体に連結する構造なので、金具本体と補助金具の各取り付け作業は、別々に行われる。
【0036】
請求項1に係る発明は、金具本体と補助金具を連結するピン用の挿入孔が、接合板と起立板に1個ずつだけ設けてあっても、補助金具と金具本体の少なくとも一方を複数種類用意し、それらの挿入孔の高さ位置を変えておけば、金具本体を横架部材の背丈の中心部分に配置させた状態で、横架部材の底面を補助金具で確実に支えることができる。従って、補助金具と金具本体の少なくとも一方を複数種類用意すればよいので、連結金具全体を複数種類用意する場合に比べて、全体としての製作コストが低下する。
【0037】
請求項2と3に係る発明は、金具本体に対して補助金具をピン又はボルト・ナットで高さ調整可能に連結するので、補助金具の取り付け高さを調整すれば、背の異なる横架部材であっても一つの連結金具で理想的に取り付けることができる。また、横架部材が木痩せしても、ボルトの増し締めによって、補助金具の底受け板を横架部材の底面に確実に押し付けることができる。
【0038】
請求項2に係る発明は、横架部材の底面に底受け板を押し付けるだけで、補助金具の挿入孔と金具本体の挿入孔の高さが自然と一致するので、挿入孔を合わせる作業が容易になる。従って、高さ方向に間隔をあけた挿入孔のうち何れを選択すれば、横架部材の背丈に合わせることができるか、ということを考えずに済み、横架部材の背丈に合った適切な挿入孔にピンを打ち込んで、補助金具を金具本体に連結できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連結金具の第一例の使用状態を分解して示す斜視図である。
【図2】(イ)(ロ)連結金具の第一例の使用状態を示す正面図、平面図である。
【図3】連結金具の第一例の使用状態を分解して示す平面図である。
【図4】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)連結金具の第一例を示す正面図、右側面図、平面図、及び補助金具の上部を金具本体に連結した状態を示す正面図である。
【図5】連結金具の第一例の変形例を示す右側面図である。
【図6】(イ)(ロ)(ハ)連結金具の第一例の変形例を示す正面図、右側面図、平面図である。
【図7】(イ)(ロ)(ハ)連結金具の第二例を示す正面図、右側面図、平面図である。
【図8】連結金具の第二例の変形例を示す右側面図である。
【図9】(イ)(ロ)連結金具の第三例、第四例を示す正面図である。
【図10】(イ)(ロ)連結金具の第五例を示す正面図である。
【図11】連結金具の第六例の使用状態を分解して示す斜視図である。
【図12】連結金具の第六例の使用状態を一部拡大して示す正面図である。
【図13】連結金具の第六例の使用状態を示す平面図である。
【図14】連結金具の第六例の使用状態を分解して示す平面図である。
【図15】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)金具本体の正面図、右側面図、A−A線断面図、平面図である。
【図16】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)連結金具の第六例の使用状態を示す正面図、右側面図、平面図、ボルトを長くした正面図である。
【図17】(イ)(ロ)補助金具の前後幅が短い平面図、長い平面図である。
【図18】(イ)(ロ)連結金具の別の例を示す正面図である。
【図19】連結金具の第二例の変形例の使用状態を示す正面図である。
【図20】(イ)(ロ)連結金具の第二例の変形例の使用状態を分解して示す正面図、平面図である。
【符号の説明】
1 主幹部材
2 金具本体
3 横架部材
P ピン
4 補助金具
5 接合板
6 起立板
7 底受け板
8 支持板
13,14 挿入孔
17 スリット
19 通し孔
Claims (3)
- 主幹部材(1)の側面に金具本体(2)を取り付け、金具本体(2)に横架部材(3)をその側面からピン(P)で連結するもので、
金具本体(2)は、主幹部材(1)の側面に当てる支持板(8)と、支持板(8)から突出する一枚以上の接合板(5)とからなり、接合板(5)を横架部材(3)の端面のスリット(17)に挿入する木造建築部材の連結金具において、横架部材(3)を下から支える補助金具(4)を、金具本体(2)に沿わせてピン(P)で連結し、
補助金具(4)は、横架部材(3)の底面に当てる底受け板(7)と、底受け板から立ち上がる起立板(6)とからなり、
起立板(6)を金具本体の接合板(5)の側面に沿わせてスリット(17)に収容し、ピンの挿入孔(13,14)を接合板(5)と起立板(6)の双方に設けることを特徴とする木造建築部材の連結金具。 - 補助金具(4)を金具本体(2)に沿わせてピン(P)で段階的に高さ調節可能に連結し、
金具本体(2)の接合板(5)と補助金具(4)の起立板(6)の少なくとも一方には挿入孔(13,14)を、高さ方向に間隔をあけて複数設けてあることを特徴とする請求項1記載の木造建築部材の連結金具。 - 主幹部材(1)の側面に金具本体(2)を取り付け、金具本体(2)に横架部材(3)をその側面からピン(P)で連結するもので、
金具本体(2)は、支持板(8)と二枚の接合板(5)とで平面視してコ字状に形成し、支持板(8)を主幹部材(1)の側面に当て、接合板(5)を横架部材(3)の端面のスリット(17)に挿入する木造建築部材の連結金具において、
横架部材(3)を下から支える補助金具(4)を、金具本体(2)にボルト(B)・ナット(N)で高さ調節可能に連結し、
金具本体(2)は、両接合板(5)の根元部分の間にナット(N)を有し、一方、補助金具(4)は、横架部材(3)の底面に当てる底受け板(7)であり、ボルト(B)の軸の通し孔(19)を底受け板(7)に有することを特徴とする木造建築部材の連結金具。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003049460A patent/JP2004257125A/ja active Pending
Cited By (2)
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US20160305112A1 (en) * | 2015-04-16 | 2016-10-20 | Nice Holdings, Inc. | Framing hardware |
US9725896B2 (en) * | 2015-04-16 | 2017-08-08 | Nice Holdings, Inc. | Framing hardware |
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