JP2004254641A - 苗挿し機 - Google Patents

苗挿し機 Download PDF

Info

Publication number
JP2004254641A
JP2004254641A JP2003051156A JP2003051156A JP2004254641A JP 2004254641 A JP2004254641 A JP 2004254641A JP 2003051156 A JP2003051156 A JP 2003051156A JP 2003051156 A JP2003051156 A JP 2003051156A JP 2004254641 A JP2004254641 A JP 2004254641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
seedlings
lower leaf
placement
supply device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003051156A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4100559B2 (ja
Inventor
Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
Kenji Yoshinari
賢治 吉成
Kihachiro Hase
喜八郎 長谷
Yasuhiro Miyauchi
康弘 宮内
Kazuhiko Yamamoto
山本  和彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2003051156A priority Critical patent/JP4100559B2/ja
Publication of JP2004254641A publication Critical patent/JP2004254641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4100559B2 publication Critical patent/JP4100559B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

【課題】下葉除去と苗挿しを機械的に行えるものとし、下葉除去の作業工程を有するものでありながら苗挿しが能率良く行える苗挿し機を提供すること。
【解決手段】苗供給装置1は作業者から苗収容体10に受け取った苗を下葉除去装置2に移送する。苗供給装置1は多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動する構成とし、苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部から苗移送装置7が複数の苗を横並び状態で取り出し、それらの苗は下葉除去装置2に移送されて一度に下葉除去処理され、その後苗は苗移送装置7から苗挿し装置3に、又は直接苗差し装置3に渡されて、育苗器載置部4上に載置された育苗器Tの苗床に横並び状態で苗挿しされるものなので下葉除去と苗挿しを能率良く行える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、キク等の苗作りにおいて行なう苗挿しを機械的に行なう苗挿し機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
苗挿し作業を機械的に行うものとしては、下記特許文献1に記載のものが知られている。この文献に記載の苗挿し機は、作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置と、該苗供給装置から苗を取出して育苗器の苗床に苗挿しする苗挿し装置を設けた構成としたものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−225585号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
キク等の苗作りでは、親株から取った苗(挿し穂)を苗床に挿すとき、育苗中に病気が発生しないよう下葉を除去してから苗挿しする。上記特許文献1記載の苗挿し機では、予め下葉を除去した苗を苗供給装置に供給する必要があり、従って、下葉除去を人手で行う作業が事前に必要であり、この点が作業能率の向上を妨げるところとなっていた。
【0005】
本発明は、苗挿し機において、下葉除去と苗挿しを機械的に行えるものとし、しかも、下葉除去の作業工程を有するものでありながら苗挿しが能率良く行えるようにし、また、下葉除去をする装置を付加したものでありながらコンパクトな機体構成とすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送し、前記下葉除去装置2から苗を取出して上方の設定個所に移送する苗移送装置7と、前記苗移送装置7が上方設定個所に移送した下葉除去後の苗を取って育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、苗挿し装置3により苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4とを設け、前記苗供給装置1は、苗を収容する多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動させる構成とし、前記苗移送装置7は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を複数左右横並び状態で備えて、前記苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部に前後に対向して配置するとともに、横移動部に位置する複数の苗収容部10a…内から複数の苗を横並び状態で取り出し可能に構成し、前記下葉除去装置2は、複数の下葉処理部を左右方向に横並び状態で設けて前記苗収容部10a…の前記横移動部の下方に配置し、前記育苗器載置部4は、前記苗供給装置1の横一側方に配置して育苗器Tを前後方向に移送可能に構成し、前記苗挿し装置3は、前記苗収容部10a…の前記横移動部の上方位置と前記育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けた苗挿し機である。
【0007】
請求項2記載の発明は、作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送する苗移送装置7と、前記下葉除去装置2からの下葉除去後の苗を取って育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、苗挿し装置3により苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4とを設け、前記苗供給装置1は、苗を収容する多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動させる構成とし、前記苗移送装置7は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を複数左右横並び状態で備えて、前記苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部に前後に対向して配置するとともに、横移動部に位置する複数の苗収容部10a…内から複数の苗を横並び状態で取り出し可能に構成し、前記下葉除去装置2は、複数の下葉処理部を左右方向に横並び状態で設けて前記苗収容部10a…の前記横移動部の下方に配置し、前記育苗器載置部4は、前記苗供給装置1の横一側方に配置して育苗器Tを前後方向に移送可能に構成し、前記苗挿し装置3は、前記苗収容部10a…の前記横移動部の上方位置と前記育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けた苗挿し機である。
【0008】
【作用】
請求項1記載の発明は、苗移送装置7が苗供給装置1から苗を取出して下葉除去装置2に移送し、下葉除去装置2が苗の下葉を除去した後、再び苗移送装置7が苗を受け取り、苗挿し装置3に苗を受け渡すために搬送する構成であるのに対して、請求項2記載の発明では、苗移送装置7が苗供給装置1から苗を取出して下葉除去装置2に移送し、下葉除去装置2が苗の下葉を除去した後に、その苗を苗移送装置7でなく、下葉除去装置2から苗挿し装置3が直接苗を受け取る構成である。
【0009】
すなわち、請求項1記載の発明では、苗供給装置1が作業者から受け取った苗を移送し、苗移送装置7が、その第一苗保持手段5と第一移動手段6とによって苗供給装置1から苗を取出して下葉除去装置2に移送し、下葉除去装置2が苗の下葉を除去する。そして、下葉除去装置2が下葉除去した苗を苗移送装置7が取出して設定個所に移送する。
【0010】
次に、苗挿し装置3は、その第二苗保持手段8と第二移動手段9によって苗移送装置7から苗を引継いで移送し、別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器載置部4に載置された育苗器Tの苗床に苗挿しする。苗移送装置7の苗移送動作は、苗挿し装置3の苗移送動作中にも動作する。従って、苗挿し装置3が苗移送装置7から苗を引継いで育苗器Tの苗床に移送する間に、苗移送装置7が苗供給装置1から次の苗を取出して下葉除去装置2に移送できる。
【0011】
また、請求項2記載の発明では、苗供給装置1が作業者から受け取った苗を移送し、苗移送装置7が、その第一苗保持手段5と第一移動手段6とによって苗供給装置1から苗を取出して下葉除去装置2に移送し、下葉除去装置2が苗の下葉を除去する。そして、苗挿し装置3は、その第二苗保持手段8と第二移動手段9によって下葉除去装置2から苗を取出して移送し、別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器載置部4に載置された育苗器Tの苗床に苗挿しする。苗移送装置7の苗移送動作は、苗挿し装置3の苗移送動作中にも動作する。従って、苗挿し装置3が下葉除去装置2から苗を取出して育苗器Tの苗床に移送する間に、苗移送装置7が苗供給装置1から次の苗を取出して下葉除去装置2に移送できる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1及び請求項2に記載の発明は、上記構成からなるので、従来、人手により行なわれてきた下葉の除去作業を機械的に行え、しかも、下葉除去装置2に苗を移送する苗移送手段(苗移送装置7の第一移動手段6)と、下葉を除去した苗を育苗器の苗床まで移送する苗移送手段(苗挿し装置3の第二移動手段9)とを別々に設け、両苗移送手段が同時に苗移送動作可能に設けているので、下葉除去の作業工程を有するものでありながら能率良く苗挿しが行え、更に、苗挿し装置3は苗移送途中で別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器Tの苗床に苗挿しするように設けているので、苗挿し機全体の作業工程中における苗引継ぎ部を少なくできて苗引継ぎ時の苗保持姿勢の乱れが生じにくくなり、苗挿し姿勢が良好になる。
【0013】
請求項1記載の発明では、従来、人手により行なわれてきた下葉の除去作業を機械的に行える。しかも、苗供給装置1は、多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動する構成とし、この苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部から苗移送装置7が複数の苗を横並び状態で取り出し、それらの苗は下葉除去装置2に移送されて一度に下葉除去処理され、再び苗移送装置7が苗を受け取り、その後、苗挿し装置3に渡されて育苗器Tの苗床に横並び状態で苗挿しされるものであるので、下葉除去と苗挿しを能率良く行える。更に、前記苗移送装置7は苗収容部10a…の横移動部に前後に対向して配置し、下葉除去装置2は苗収容部10a…の横移動部の下方に配置し、育苗器載置部4は苗供給装置1の横一側方に配置し、苗挿し装置3は苗収容部10a…の横移動部の上方位置と育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けたものであるので、下葉除去装置を備える苗挿し機でありながら機体をコンパクトに構成できる。
【0014】
請求項2記載の発明では、苗移送装置7が苗供給装置1から苗を取出して下葉除去装置2に移送し、下葉除去装置2が苗の下葉を除去した後に、その苗を苗移送装置7でなく、下葉除去装置2から苗挿し装置3が直接苗を受け取る構成で請求項1記載の発明と異なるのみで、請求項1記載の発明と同様に下葉除去と苗挿しを能率良く行え、さらに前記苗移送装置7は苗収容部10a…の横移動部に前後に対向して配置し、下葉除去装置2は苗収容部10a…の横移動部の下方に配置し、育苗器載置部4は苗供給装置1の横一側方に配置し、苗挿し装置3は苗収容部10a…の横移動部の上方位置と育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けたものなので、下葉除去装置を備える苗挿し機でありながら機体をコンパクトに構成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態として菊の苗を苗挿しする苗挿し機について図面と共に説明する。
図1は本発明の実施の形態の苗挿し機の左側面図、図2は図1の苗挿し機の平面図を示す。図3は図1の苗挿し機の主要な構成を示す斜視図、図4は苗供給装置の構成を示す斜視図、図5は苗供給装置の苗収容体の作動説明図、図6は苗収容体の断面図、図7は苗移送装置の構成を示す斜視図、図8は下葉除去装置の構成を示す斜視図、図9は第二苗保持装置の構成を示す正面図である。
【0016】
この苗挿し機は、作業者から供給された苗を下葉除去し、その後、多数のセルCが前後左右に整列配置された育苗器(セルトレイ)TのセルC内の苗床に苗挿しするものである。
【0017】
苗挿し機には、以下の装置を設けている。即ち、作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4を設ける。また、苗を挟持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を備えた第一苗保持手段5と、該第一苗保持手段5を移動させる駆動装置6a、6bを有する第一移動手段6を備えて、前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送する苗移送装置7を設ける。
【0018】
更に、前記苗挿し装置3は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具8a…を備えた第二苗保持手段8と、該第二苗保持手段8を移動させる駆動装置9a、9b、9cを有する第二移動手段9を備えて、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗を移送し,別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器Tの苗床に苗挿しする構成としている。そして、前記苗移送装置7の苗移送動作を前記苗挿し装置3の苗移送動作中にも動作可能に設けた構成としている。
【0019】
また、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗は、苗移送装置7が下葉除去装置2から苗を取出して設定個所に移送し、それから苗挿し装置3が苗移送装置7から苗を引継いで移送する構成とするか、または、苗挿し装置3が、下葉除去装置2から直接苗を取出して移送する構成とする。
【0020】
さらに本実施の形態の苗挿し機は、各装置の作動を制御する制御装置を備えており、この制御装置の中枢部と各装置の駆動部(モーター、エアーシリンダ等)とを接続し、また、各装置が設定位置まで動作したか否かについて判断するためのセンサを各装置に設け、これらのセンサも制御装置に接続し、更に、起動スイッチや各装置の作動スピードを変更する速度変更ダイヤルなども制御装置に接続する。
【0021】
以下、各装置について説明する。
苗供給装置1は、作業者から苗を受け入れる苗受入位置E側から下葉除去装置2側に移送するものであり、苗を収容する苗収容体10…を複数個設けて下葉除去装置2側に向けて移動する構成としている。苗収容体10は、上下に開口するカップ状の苗収容部(セル)10a…の複数個を無端チェーン15に直列状につなげた回転方式の構成であり、前記苗収容体10を苗供給装置1とする。苗収容体10には、各苗収容部10a…の下側の口の下方に位置する状態と下側の口の下方から退避する位置する状態とに移動可能なシャッター10bを設けている。
【0022】
全ての苗収容部10aのカップ状の上面は常に同じ高さで苗供給を行う作業者の方へ一つづつ移動してくるので、苗の供給する箇所を所定の位置に定めることができ、作業者は腕を上下及び左右に大きく動かさなくてよいので、苗の苗収容体10への供給作業性が容易になる。
【0023】
苗収容体10は、その移動機構である苗収容部(セル)10a…の側部に係合させたスプロケット11で駆動されるが、一方のスプロケット11はブレーキ、クラッチ付のモータ(図示せず)によって苗収容体10の間欠送りがなされ、チェーン状に連結された苗収容体10の送りスピードを図示しない操作パネルに設けた供給スピード可変用つまみを回すことにより、移動速度を調整できる構成にしているので、苗を下葉除去装置2へ供給するスピードを簡単に調節でき、作業者の疲労が少なくなる。
【0024】
各苗収容部10a…は、苗受入位置E側から下葉除去装置2側に向けて水平状に無端チェーン15により搬送されるが、下葉除去装置2は一度に10個の苗の下葉を処理できる構成になっているので、下葉除去装置2側に10個分の苗収容部10a…が供給され、下葉除去処理装置2の側の設定位置Gまで移送されると、一旦、苗収容体10の周回移動が停止する。そして、10個分の苗収容部10a…から苗が取り出されて下葉除去装置2側に供給されると、苗収容体10…の周回移動が再開し、次の10個分の苗収容部10a…が下葉除去処理装置2側の設定位置Gに移送される。
【0025】
図4の斜視図に各苗収容部10aと無端チェーン15の係合の様子を示し、また図5(図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)のS1−S1線断面図、図5(c)は図5(b)のS2−S2線断面図)に苗収容体10の苗の下葉除去装置2への移送の様子を示す。
【0026】
図4に示すように各苗収容体10aと無端チェーン15の各チェーン15aは一体構造であり、各チェーン15aを連結することで複数の苗収容体10aが無端チェーン15により駆動される。また、各苗収容部10aの下側は、両端が切欠状になっており、該切欠部の下方には苗収容部10aの一方の下端部を中心に開閉自在のシャッター10bが設けられている。該シャッター10bの一端には突起部10b1が設けられ、該突起部10b1を下方から支持する位置と支持しない位置とに移動してシャッター10bを開閉するシャッター開閉部材13が設けられている。また、前記苗収容部10aの切欠きに対応する水平位置の一方には苗移送装置7の第一苗保持手段5の苗を挟持及び解放可能に開閉する苗挟持具5aが挿入可能になっている。
【0027】
また苗収容部10aを挟んで苗挟持具5aの配置位置の反対側には機枠に取付けられた支持板12が配置されており、支持板12も苗収容部10aの切欠きに挿入可能に前後移動する構成となっている。
【0028】
10個分の苗収容部10a…が下葉除去装置2側の設定位置Gまで移送されると、図5に示すように、まず支持板12が矢印▲1▼方向に移動して苗の茎が苗移送装置7の第一苗保持手段5が入って来たときに押し出されないように支持する。次いで、苗移送装置7の第一苗保持手段5の一対の苗挟持具5aが矢印▲2▼方向に移動した後、矢印▲3▼方向に移動して前記設定位置にある苗を保持する。次いで支持板12が矢印▲4▼方向に戻り、かつシャッター開閉部材13が矢印▲5▼方向に降下する。するとシャッター10bが開き、その後、第一苗保持手段5が下降動作して、一対の苗挟持具5aに保持された苗が下葉除去装置2方向に下降する。
【0029】
また図6に示す苗収容部10aとそのシャッター10bの断面図(図5(a)のS3−S3線断面図)のように、シャッター10bの端部に仕切り10cを設け、供給した苗が抜け落ちたり、ひどく傾くのを防止する構成にしても良い。
【0030】
苗移送装置7による苗の取出しが行われる間、苗収容体10の苗受入位置E側から下葉除去装置2側への移動動作は停止する。したがって、苗供給装置1は苗移送装置7による苗の取出し毎に停止する間欠駆動状態となる。
【0031】
本実施例では苗供給装置1は、下葉除去装置2には一度に10個の苗の下葉を供給できるような構成になっているので、下葉除去装置2側に10個分の苗収容部10a…が供給されるが、一度の下葉除去された苗の数は、育苗器Tの横方向のセルC…の数の半数に設定している。各苗収容部10a…から取出した複数の苗は、下葉除去装置2による処理を経た後、苗挿し装置3によって、苗挿し位置Pに位置する育苗器載置部4上に載置される横一列の育苗器TのセルCに対してセルCの2個分の間隔で1個づつあけて苗挿しされる。そして、次の10個分の苗収容部10a…の苗を苗挿しするときに、前に苗挿ししたときよりセルCの1個分の間隔で横方向に位置をずらして前の苗挿し時において苗挿しされなかった個所に苗挿しを行う。よって、育苗器Tの横一列全てのセルC…に対し2回の苗挿しを行う構成としている。
【0032】
図7に示すように、苗移送装置7は、苗を挟持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を備えた第一苗保持手段5と、該第一苗保持手段5を移動させる駆動装置6a(図1)、6bを有する第一移動手段6を備える。
【0033】
第一苗保持手段5は、苗収容体10の各苗収容部10aに収容された苗の下側茎部を挟持及び解放可能に左右に開閉する一対の苗挟持具5a、5a…を備えている。この苗挟持具5a、5a…は、左右横方向にスライド自在に支持した左右スライド部材5b、5bを上下に設け、上側のスライド部材5bに苗挟持具5a…の左右一方側を取付け、下側のスライド部材5bに苗挟持具5a…の左右他方側を取付け、これら上下の左右スライド部材5b、5bを、それぞれの側端部に設けたエアーシリンダ等で構成したスライド駆動手段5c、5cによって、互いに左右外方側に移動させると左右の苗挟持具5a、5a…は開き状態となり、互いに左右内方側に移動させると左右の苗挟持具5a、5a…を閉じ状態になる。
【0034】
第一移動手段6は、機枠に固定された上下にのびるスライドガイド6cに沿って上下にスライド自在に取付けた上下スライド部材6dを、モータで構成した上下駆動装置6aで駆動されるスライドガイド6c内のボールねじと連結し、そして、その上下スライド部材6dにエアーシリンダで構成した前後駆動装置6bを取り付け、この前後駆動装置6bの前後動部材(ピストン)に第一苗保持手段5を取付けている。従って、第一移動手段6の上下駆動装置6aと前後駆動装置6bが動作することによって、第一苗保持手段5が上下方向及び前後方向に移動する。
【0035】
以上のように構成した苗移送装置7は、下葉除去装置2側の設定位置Gまで苗収容体10が移送されると、前後駆動装置6bが動作して第一苗保持手段5が前方に移動して、開き状態にした各苗挟持具5a、5a…の先端部が各苗収容部10a…の下側の切欠部からシャッター10bの上に入り込む(図5参照)。この状態で各苗収容部10a…に収容されたそれぞれの苗の茎部基部側の左右に各苗挟持具5a、5a…の左右の先端部が位置するようになり、この状態からスライド駆動手段5c、5cが動作して各苗挟持具5a、5a…が閉じ状態になって苗の茎部基部側を挟持する。
【0036】
次に、シャッター開閉部材13が動作して、シャッター10bが各苗収容部10a…の下側の口の下方から退避する位置に移動し、この後、上下駆動装置6aが動作して第一苗保持手段5が下方に移動して各苗収容部10a…に収容されたそれぞれの苗を第一苗保持手段5の各苗挟持具5a、5a…が挟持した状態で下方に取出す。そして、第一苗保持手段5の下方への移動により、第一苗保持手段5が保持した苗を、下側に配置した下葉除去装置2に引渡し、その装置2によって、下葉除去処理する。下葉除去処理が完了すると、苗移送装置7が下葉除去装置2から苗を取出して設定個所まで移送し、それから苗挿し装置3が苗移送装置7から苗を引継いで移送する構成とするか、または、苗挿し装置3が、下葉除去装置2から直接苗を取出して移送する構成とする。なお、図示例は、前者の構成を示し、後者の構成は図示省略している。
【0037】
下葉除去装置2は、例えば図8に示すように、開口部2a…を絞り機構により広狭可能に設けた下葉除去部材2b、2bを設け、広げた状態の開口部2a…に、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、そして、開口部2a…を狭めて苗を引き上げることで、下葉が開口部2a…の縁で削ぎ落とされて除去される構成とする。また、近接配置した左右一対の回転体2c、2c…を、その近接部において左右の回転体2c、2c…が共に下方に回転するように駆動可能に設け、左右一対の回転体2c、2c…近接部に、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、そして、引き上げることで、左右一対の回転体2c、2c…の外周部の作用を受けて下葉が下方に引きずり落とされて除去される構成とする。
【0038】
下葉除去処理は、上記の前者の構成または後者の構成を備えることで行えるが、本例では、図例のように、前者の構成の下方に後者の構成を備え、更に工夫したものとなっている。
【0039】
本例の下葉除去装置2は、前後に並べて且つ隣接側部分を上下に重ねて共に前後にスライドする下葉除去部材2b、2bを設け、この前後の下葉除去部材2b、2bの重なり部に互いにV字状に開いた切り欠き部2d、2d…をそれぞれ設け、これら前後の切り欠き部2d、2d…によって菱形状の開口部2a…を形成する。前側の下葉除去部材2bが後方に移動し、後側の下葉除去部材2bが前方に移動すると、開口部2a…が狭くなり、その反対方向に移動すると開口部2a…が広くなる。また、下葉除去部材2b、2bの下方に、前後方向に向く回転軸2e・2e…回りに駆動回転するナイロン製などのロール状ブラシ体の回転体2c・2c…を複数左右に並べて配備する。下葉除去部材2b、2bの開口部2a…の下方に左右に近接配置した左右一対の回転体2c・2c…の近接部が位置するように設け、また、その近接部において左右の回転体2c、2c…が共に下方に回転するように駆動可能に設ける。
【0040】
更に、左右一対の回転体2c・2c…の近接部の下方に、苗の下側茎部を挟持及び解放可能とする一対の挟持部材2f・2f…を設け、そして、この一対の挟持部材2f・2f…を挟持個所を中心に上下軸心回りで回動する回動手段(ロータリアクチュエータ)2g…を設ける。上記の開口部2a…と左右一対の回転体2c・2c…と一対の挟持部材2f・2f…と回動手段2g…は、苗移送装置7が移送してくる複数の苗に対応して左右方向に複数配備する。
【0041】
従って、上記構成の下葉除去装置2は、苗移送装置7の第一苗保持手段5が下降してきて、第一苗保持手段5が直立姿勢で保持する複数の苗の各下側茎部が上記の各開口部2a…内に挿入され、更に、左右一対づつ設けた回転体2c・2c…の各近接部に挿入される。回転体2c・2c…の各近接部に挿入されると、第一苗保持手段5は苗を解放する。
【0042】
すると、苗の下側茎部は、回転体2c・2c…の駆動回転により下方に引きずり出されるとともに、苗の下側茎部に付いている下葉も引きずり出される。下方に引きずり出された苗の下側茎部は更に一対の挟持部材2f・2f…によって挟持され、そして回動手段2g…によって90〜180度の回転角で回動される。これにより、回動手段2g…による回動前にロール状の回転体2c・2c…の近接部に沿って下葉が延びていて、回転体2c・2c…による下方への引きずり出し作用を受けにくい状態であっても、回動手段2g…による茎部の回動によって下葉が回転体2c・2c…の作用を適確に受けて下方へ引きずり出されるようになる。この回転体2c・2c…による下方への引きずり出しによって下葉がある程度取り除かれる。その後、一対の挟持部材2f・2f…が苗を解放すると共に、各開口部2a…の上側に出ている苗の上側茎葉部を、苗移送装置7の第一苗保持手段5が保持して上方に移動する。
【0043】
なお、ここで、別構成としては、苗挿し装置3の第二苗保持手段8が苗を保持して上方に移動する(図示省略)。これにより苗が引き上げられるが、このとき、前後の下葉除去部材2b、2bがスライド動作して各開口部2a…はその縁が苗の茎部に近接する程度に狭くなる。この状態で、苗が引き上げられるので、残っている下葉が開口部2a…の縁で削ぎ落とされる。
【0044】
また、ノズル21により除去した下葉を吹き飛ばし、下葉が堆積して本装置の的確な動作が妨げられるのを防止する。
【0045】
ところで、苗移送装置7が下葉除去装置2に苗を各開口部2a…に差し込むときに、茎部が曲った苗の場合、茎部の下端部が回転体2c・2c…の近接部からずれて回転体2c・2c…による下方への引きずり出し作用を受けにくい状態となることがある。このような状態に対処するため、以下のように構成すると良い。即ち、まず苗移送装置7が下葉除去装置2の各開口部2a…に苗を差し込み、その後、各開口部2a…を閉じ動作させる。すると、閉じた開口部2a…によって、茎部が曲った苗でも茎部の下端部が回転体2c・2c…の近接部に位置合わせされる。この状態で、苗移送装置7が一旦苗を開放した後上昇し、それまで保持していた個所より上側個所を再度保持する。それから、再び下降することで、茎部が曲った苗でも適確に回転体2c・2c…の作用を受けて下方へに引きずり出されるようになる。
【0046】
苗挿し装置3は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具8a…を備えた第二苗保持手段8と、該第二苗保持手段8を移動させる駆動装置9a、9b、9cを有する第二移動手段9を備えて、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗を移送し別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器Tの苗床に苗挿しする構成としている。
【0047】
第二苗保持手段8は、下葉除去装置2により下葉除去された苗の上下を挟持及び解放可能に左右に開閉する一対の苗挟持具8a、8a…を備えている。この苗挟持具8a、8a…は、第一苗保持手段5と同様な開閉機構に基づき開閉シリンダ8bにより開閉動作する。
【0048】
一対の苗挟持具8a、8aを苗の上下を挟持及び解放可能な構成にすることで、苗の長さ(茎長)に関係なく、他の苗挟持装置との苗の受け渡し時に脱落等の把持ミスを起こすことなく正確に移送できる。
【0049】
なお、一対の苗挟持具8a、8aの内側には厚めのスポンジ状の弾性体を設けておくことで、育苗器T内の培土に木や石が入って場合に挿し木時に苗の先端が木や石に当たって苗の茎が上に逃げて苗が折れないだけでなく、苗を傷つけることがなくなる。
【0050】
第二移動手段9は、機枠に固定された左右に伸びるスライドガイド9dに沿って左右にスライド自在に取付けた左右スライド部材9eを、モータで構成した左右駆動装置9aで駆動されるスライドガイド9d内のボールねじと連結し、そして、その左右スライド部材9eにエアーシリンダで構成した上下駆動装置9bを取り付け、この上下駆動装置9bの上下動部材(ピストン)にエアーシリンダで構成した前後駆動装置9cを取り付け、この前後駆動装置9cの前後動部材(ピストン)に第二苗保持手段8を取付けている。従って、第二移動手段9の左右駆動装置9aと上下駆動装置9bと前後駆動装置9cが動作することによって、第二苗保持手段8が左右方向及び上下方向そして前後方向に移動する。
【0051】
以上のように構成した苗挿し装置3は、下葉除去処理された苗を取り上げて上昇した苗移送装置7の第一苗保持手段5に対して前後に対向する位置から第二苗保持手段8が前後方向の移動により接近し、第一苗保持手段5が挟持する箇所の上側部分と下側部分の苗を挟持して保持する。第二苗保持手段8が苗を保持した後、苗移送装置7の第一苗保持手段5は苗を開放する。
【0052】
なお、別構成として、第二苗保持手段8が下葉除去装置2から直接苗を取出して上昇する構成とすることもできる(図示省略)。
【0053】
第二苗保持手段8が苗を保持した後、左右横方向に移動して苗供給装置1の側方に配備した育苗器載置部4の上方に移動し、次いで、下降し、更に、前後方向の移動により苗挿し箇所P(図2)の上方位置に移動する。ここから、下降することで、苗挿し箇所Pに位置する育苗器TのセルC…内の苗床に第二苗保持手段8が苗の下側茎部を挿し込んで苗挿しする。苗挿しが終了すると、第二苗保持手段8は前後方向の移動により苗挿し箇所Pから離れるように移動し、更に上昇移動と左右方向の移動によって下葉除去処理された苗を保持する箇所まで戻る。
【0054】
上記のように苗挿し装置3が下葉除去処理された苗を引き継いで保持して苗挿し箇所Pに移動する間、苗移送装置7の苗移送動作と苗供給装置1の動作と下葉除去装置2の動作が行われるように苗挿し機の各装置の動作を制御する制御装置を設けている。従って、苗挿し装置3が苗挿しのために動作している間に、苗供給作業及び下葉除去処理が行なえて作業能率が向上する。
【0055】
第二苗保持手段8は下葉処理した苗を把持し、育苗器Tへ苗挿しする10個からなる一対の苗挟持具8a、8a…を10組備えているが、該一対の苗挟持具8a、8a…のそれぞれの間隔は育苗器TのセルC…の間隔に対応した間隔に設定する。ところで、育苗器TのセルC…の間隔は、育苗器の種類によって異なるので、各苗挟持具8a、8a…のそれぞれの間隔を変更できる機構を設けると各種の育苗器Tに対応できる。
【0056】
そのための第二苗保持手段8の構成を図9に示す。
第二苗保持手段8の各苗挟持具8a、8a…の間隔を調節する機構は、まず、複数のアームを互いに連結して横方向に伸縮可能に構成したパンタグラフ機構を設け、そのパンタグラフ機構のアームの連結軸に各一対の苗挟持具8a、8aを連結し、そして、左右一端側の苗挟持具8a、8aを横方向移動不能に固定するとともに、それ以外の苗挟持具8a、8aを横方向に移動自在に支持し、前記パンタグラフ機構を横方向に伸縮動作させるシリンダ8bを設け、該シリンダ8bの動作によってパンタグラフ機構を横方向に伸縮させて、各苗挟持具8a、8aの間隔を、互いに等間隔を維持しながら異なる大きさの間隔に変更される構成としている。図例の詳細構成を説明すると、各苗挟持具8a、8aは、その下部に設けたレール係合部22を横方向に摺動可能にレール24に係合して左右動可能に取付けられ、一端側の苗挟持具8a、8aにはシリンダ8bのピストンロッド8cが連結されている。なお、ピストンロッド8cの適所にはストッパ23が移動調節可能に設けられ、該ストッパ23がピストンロッド8cのストローク中に固定側の規制部材に係合してピストンロッド8cのストロークを規制する構成である。育苗器Tのサイズに合わせてピストンロッド8cのストッパ23の位置を決めてシリンダ8bの作動範囲を調整するとパンタグラフの横方向の伸縮範囲も規制され、ストッパ23の調整のみで10組の苗挟持具8a、8aの変更できる間隔を調整できる。
【0057】
育苗器載置部4は、苗挿し装置3により苗挿しされる育苗器Tを上面側に載置して前後方向に育苗器Tを間欠的に移動する移送手段4aを装備する。移送手段4aによる育苗器Tの間欠移送は、載置された育苗器Tを、育苗器TのセルC…が横一列分苗挿しされるごとに、搬送方向下手側の次の横一列のセルC…が苗挿し装置3の苗挿し位置Pに位置するように間欠的に搬送する。図例では、移送手段4aは、モータ16で駆動回転されるベルトコンベア17で構成し、育苗器TのセルC…の横一列分づつの間欠移送は、ベルトコンベア17の苗挿し位置Pに設けた左右一対のフォトセンサ19a、19bによって横一列のセルC…の位置を検出し、該検出結果に基づいて移送手段4aを駆動するモータ16の起動及び停止を制御する構成とする。また、移送手段4aの搬送上手側には、次に苗挿しする育苗器Tを載置して移送手段4aの搬送方向に向けて移動可能とするローラコンベア式の育苗器供給部4bを設け、搬送下手側には苗挿しされた育苗器Tを移送手段4aから受継いで移送手段4aの搬送方向に移動可能とするローラコンベア式の育苗器搬出部4cを設けている。なお、薄い合成樹脂により成形され撓み易い育苗器Tを用いる場合は、その育苗器Tを撓み難いアンダートレイに収容して用いる。
【0058】
ところで、一枚の育苗器Tへの苗挿しが終了し、次に供給された育苗器Tへの苗挿しに移行するとき、前の育苗器Tと次の育苗器Tとの間に隙間がある状態で供給されると、以下のような問題が生じることがある。
【0059】
即ち、前の育苗器Tの最後の列のセルC…への苗挿しが終了すると、次の育苗器Tの横一列のセルC…を検出するまで育苗器T…を移送する。ここで、前の育苗器Tと次の育苗器Tとの間に隙間があると、前の育苗器Tの最後の横列に挿した苗の葉がその隙間に垂れ下がってくることがある。一方、前記一対のフォトセンサ19a、19bは、下方に向って先細り状に形成されるセルCの側部を確実に検出するために、また、育苗器Tをアンダートレイに収容して供給した場合に、アンダートレイの上端面から上方に突出した個所のセルCの側部を検出するために、育苗器Tに対し上側位置を検出するように配置される。このため、前記フォトセンサ19a、19bが、前の育苗器Tと次の育苗器Tとの間に生じた隙間に垂れ下がった前記の苗の葉を次のセルC…の列であると誤って検出することがある。この誤検出により育苗器Tの移送が停止して次の苗挿しが行われると、セルC…から外れた位置に苗挿しが行われてしまうのである。そこで、本例では、セルC…の列を検出する前記一対のフォトセンサ19a、19bより低い位置に、育苗器Tの底部側個所の存否を検出する(育苗器Tをアンダートレイに収容した状態で育苗器Tを育苗器載置部4に供給した場合は、アンダートレイの側壁を検出する)一対のフォトセンサ20、20を配置する。こうすると、たとえ前の育苗器Tと次の育苗器Tとの間に隙間があってその隙間に前の育苗器Tの最後の横列に挿した苗の葉が垂れ下がってきても、育苗器Tの底部側個所の存否を検出する前記フォトセンサ20、20の検出個所まで垂れ下がってくる場合はほとんどなく、よって、上側位置に配置した前記フォトセンサ19a、19bと下側位置に配置した前記フォトセンサ20、20との両者がそれぞれの検出対象を検出する状態となったとき育苗器Tの移送を停止するようにすることで、前の育苗器Tと次の育苗器Tとの間に隙間があっても、誤検出をほとんど生じることなく次の育苗器TのセルC…の列が苗挿し位置Pに位置するように適確に育苗器Tを移送できるものとなる。
【0060】
また、育苗器供給部4bと育苗器搬出部4cを機体フレームに対して外側に突出する状態と機体フレーム内側に移動可能に設けることで、苗挿し作業時には育苗器供給部4bと育苗器搬出部4cとが機体フレームに対して外側に突出して育苗器Tの供給搬出の移送可能な状態とし、非作業時には機体フレーム内側に移動して、機体をコンパクトにでき、効率良く機体を格納できる。
【0061】
育苗器供給部4bと育苗器搬出部4cの設置高さは、作業者が腰をかがめず育苗器Tの供給や搬出を楽に行える高さに設定して、作業者の負担を軽減するようにする。
【0062】
また、苗供給装置1と育苗器載置部4とを左右に並列配置し、苗供給装置1の苗移送方向と育苗器載置部4の育苗器移送方向が並行するように構成し、更に、育苗器載置部4(移送手段4a)での育苗器Tの載置高さを、苗供給装置1の苗の供給位置Eにおける苗収容体10の上端高さ近傍となるように設定する。これにより、苗供給装置1の苗の供給位置Eの手前側に苗の供給を行う作業者が座ったとき、育苗器載置部4(移送手段4a)での育苗器Tの搬送状態や、苗挿し装置3による苗挿し状態を監視でき、作業性が良い。
【0063】
本実施の形態の苗挿し機は、苗供給装置1、下葉除去装置2、苗移送装置7、苗挿し装置3及び育苗器Tの移送手段4aをそれぞれ一単位としてブロック構成とし各ブロック毎にメインフレームに脱着自在に構成することができる。
【0064】
なお、上記各装置及び各手段の上記のような一連の動作は、制御装置に予め設定したプログラムに基づいて各装置及び各手段の動作を制御する。なお、各装置及び各手段の動作部の位置を検出するセンサを設けておき、そのセンサの検出結果に基づいて各装置及び各手段の動作の起動及び停止を制御する構成とする。また、エアーシリンダのように設定したストロークでピストンが突出及び引込み動作するものは、その動作の起動及び停止をセンサによらず設定時間駆動するのみで動作が終了するようにして次の制御ステップに移行するように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の苗挿し機の左側面図。
【図2】本発明の実施の形態の苗挿し機の平面図。
【図3】本発明の実施の形態の苗挿し機の主要な構成を示す斜視図。
【図4】本発明の実施の形態の苗供給装置の構成を示す斜視図。
【図5】本発明の実施の形態の苗供給装置の苗収容体から下葉除去装置への苗受け渡し機構の説明図(図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)のS1−S1線断面図、図5(c)は図5(b)のS2−S2線断面図))。
【図6】本発明の実施の形態の苗供給装置の苗収容体の断面図。
【図7】本発明の実施の形態の苗移送装置の構成を示す斜視図。
【図8】本発明の実施の形態の下葉除去装置の構成を示す斜視図。
【図9】本発明の他の実施の形態の苗挿し機の第二苗保持装置の一部構成を示す正面図。
【符号の説明】
1 苗供給装置 2 下葉除去装置
2a 開口部 2b 下葉除去部材
2c 回転体 2d 切り欠き部
2e 回転軸 2f 挟持部材
2g 回動手段 3 苗挿し装置
4 育苗器載置部 4a 移送手段
4b 育苗器供給部 4c 育苗器搬出部
5 第一苗保持手段 5a 苗挟持具
5b 左右スライド部材 5c スライド駆動手段
6 第一移動手段 6a 上下駆動装置
6b 前後駆動装置 6c スライドガイド
6d 上下スライド部材 7 苗移送装置
8 第二苗保持手段 8a 苗挟持具
8c ピストンロッド 9 第二移動手段
9a、9b、9c 駆動装置
9d スライドガイド 9e 左右スライド部材
10 苗収容体 10a 苗収容部
10b シャッター 10b1 突起部
10c 仕切り 11 スプロケット
12 支持板 13 シャッター開閉部材
15 無端チェーン 15a チェーン
16 モータ 17 ベルトコンベア
19a、19b、20 フォトセンサ
21 ノズル 22レール係合部
23ストッパ 24 レール

Claims (2)

  1. 作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、
    苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、
    前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送し、前記下葉除去装置2から苗を取出して上方の設定個所に移送する苗移送装置7と、
    前記苗移送装置7が上方設定個所に移送した下葉除去後の苗を取って育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、
    苗挿し装置3により苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4とを設け、
    前記苗供給装置1は、苗を収容する多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動させる構成とし、
    前記苗移送装置7は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を複数左右横並び状態で備えて、前記苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部に前後に対向して配置するとともに、横移動部に位置する複数の苗収容部10a…内から複数の苗を横並び状態で取り出し可能に構成し、
    前記下葉除去装置2は、複数の下葉処理部を左右方向に横並び状態で設けて前記苗収容部10a…の前記横移動部の下方に配置し、
    前記育苗器載置部4は、前記苗供給装置1の横一側方に配置して育苗器Tを前後方向に移送可能に構成し、
    前記苗挿し装置3は、前記苗収容部10a…の前記横移動部の上方位置と前記育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けた
    ことを特徴とする苗挿し機。
  2. 作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、
    苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、
    前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送する苗移送装置7と、
    前記下葉除去装置2からの下葉除去後の苗を取って育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、
    苗挿し装置3により苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4とを設け、
    前記苗供給装置1は、苗を収容する多数の苗収容部10a…を互いに連結して機体平面視で左右横方向に長い長円状軌跡で周回移動させる構成とし、
    前記苗移送装置7は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具5a…を複数左右横並び状態で備えて、前記苗収容部10a…の左右横方向直線状に移動する横移動部に前後に対向して配置するとともに、横移動部に位置する複数の苗収容部10a…内から複数の苗を横並び状態で取り出し可能に構成し、
    前記下葉除去装置2は、複数の下葉処理部を左右方向に横並び状態で設けて前記苗収容部10a…の前記横移動部の下方に配置し、
    前記育苗器載置部4は、前記苗供給装置1の横一側方に配置して育苗器Tを前後方向に移送可能に構成し、
    前記苗挿し装置3は、前記苗収容部10a…の前記横移動部の上方位置と前記育苗器載置部4の上方位置とに左右方向に横移動可能に設けた
    ことを特徴とする苗挿し機。
JP2003051156A 2003-02-27 2003-02-27 苗挿し機 Expired - Fee Related JP4100559B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003051156A JP4100559B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 苗挿し機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003051156A JP4100559B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 苗挿し機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004254641A true JP2004254641A (ja) 2004-09-16
JP4100559B2 JP4100559B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=33116372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003051156A Expired - Fee Related JP4100559B2 (ja) 2003-02-27 2003-02-27 苗挿し機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4100559B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006121971A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Iseki & Co Ltd 苗挿し機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006121971A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Iseki & Co Ltd 苗挿し機
JP4636237B2 (ja) * 2004-10-28 2011-02-23 井関農機株式会社 苗挿し機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4100559B2 (ja) 2008-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100839902B1 (ko) 접목묘 제조 장치
KR101229068B1 (ko) 식모장치
JP3205181B2 (ja) 接ぎ木苗製造装置
JPH09298917A (ja) 苗株搬送装置とその搬送方法
JP2004254641A (ja) 苗挿し機
JP2000004699A (ja) 水耕苗の自動定植方法及びその自動定植装置
JP2004254610A (ja) 苗挿し機
JP4375530B2 (ja) 苗挿し機
JPH0458809A (ja) 苗植え付け装置
JP3796738B2 (ja) 定植機の苗床ブロック分離装置
JPH08149920A (ja) 接木装置
JP4114479B2 (ja) 苗挿し機
JPH11253014A (ja) 移植機の苗トレイ載置装置
JP2001016917A (ja) 挿苗機
JP4389041B2 (ja) 挿苗機
JP3737799B2 (ja) 種駒供給装置及び種駒植込機
JPH09224485A (ja) 苗抜取チャック
JP4649737B2 (ja) 挿苗機
JP4725292B2 (ja) 苗挿し機
JPH08154484A (ja) 接木装置における苗搬送装置
JP2555229B2 (ja) 移植機の苗送り装置
JPH10276587A (ja) ポットトレーの養土供給装置
JP2003134943A (ja) 挿苗機
JP5697152B2 (ja) ニンニク等の球根植付け機
JP3491966B2 (ja) 接木装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20040610

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040611

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040616

A621 Written request for application examination

Effective date: 20051208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070702

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080313

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees