JP2004252400A - 外部環境に対し耐性を向上させた光ファイバー装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部環境に対し、耐性を向上させた光ファイバー装置の製造方法を提供する。
【解決手段】重水素プロセスを用いて光学装置のセグメントを処理するステップを含む光学装置の形成方法であって、重水素プロセスは、重水素ガスの燃焼により生成された炎での処理を含むことが好ましい。また、重水素ガスに、化学物質又は酸素を加えられることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】重水素プロセスを用いて光学装置のセグメントを処理するステップを含む光学装置の形成方法であって、重水素プロセスは、重水素ガスの燃焼により生成された炎での処理を含むことが好ましい。また、重水素ガスに、化学物質又は酸素を加えられることが好ましい。
【選択図】図1
Description
【関連出願の表示】
【0001】
本明細書は、その全体が参照のため本明細書に取り込まれる、2002年6月4日に出願された米国出願番号10/160、165、の一部継続出願である。
【発明の属する分野】
【0002】
本発明は、光ファイバー装置に関し、より具体的には、外部環境に対し、耐性を向上させた光ファイバー装置を製造する造方法に関するものである。
【発明の背景】
【0003】
光ファイバーネットワークおよびシステムは、世界中に広く張り巡らされているため、光ファーバーならびに関連部品は、長い間、確実に動作しなけれならない。したがって、かかる光ファイバーネットワークおよびシステムに用いられる様々な光ファイバー装置ならびに部品には、厳しい性能条件が課せられている。このことから、光ファーバーならびに関連部品は、数十年に渡って確実に動作することが期待されているので、かかる部品は、実際に使用される前に、通常、その長期に渡る信頼性を測定するための一連の機構および環境テストの対象とされる。
【0004】
故障によるコストが非常に高く付くアプリケーションにおいては(例えば、潜水艦に用いた場合)、長期にわたる性能の保証が非常に重要となる。上記テストの一つに、光ファーバーならびに関連部品を長時間にわたって高温/高湿の環境(通常85℃で85%の相対湿度)に晒すものがある。かかる条件に晒される光ファイバーカプラーでは、挿入損失が徐々にズレる(gradual drift)。かかるズレは、最終的に、カプラーがその規定された性能を満たすことができないことの原因となってしまう。
【0005】
上述のズレの主な原因は、カプラーのコアガラス内に拡散し、カプラーの屈折率を変化させている、水蒸気又は他の成分、水蒸気の構成物質あるいは副産物であると信じられている。
【0006】
結合部内への湿気の侵入を阻止するとともに、外部環境に晒さないことを目標として、光カプラー用に改良されたパッケージングを施すことが知られている。例えば、従来技術では、パッケージングした光ファイバーおよび他の部品を金属チューブ中に入れ、シリコンベースの物質あるいはエポキシ等のポリマー物質でチューブ端部にシーリングを行っていた。
【0007】
他の従来技術では、製造工程中の水蒸気の侵入の減少に重点を置いている。かかる試みは、組み立て中に、”直火(open flame)”を用いた熱源の場合よりも少ない量の水素/水を取り込むソリッドステートヒーター等の熱源を使用すること、を含む。しかし、これらの試みも失敗に終わっている。水および水に関連する物質を取り込むことが、高湿高温の劣化状態において長期に光の特性をズレを生じさせることの原因でないことが発見されているので、かかるアプローチでは不完全である。マーク等(Maack et. al,)による、長期の信頼性データを用いた、スプリッターカプリング定量ドリフトについての水拡散モデルの証明(Confirmation of a Water Diffusion Model for Splitter Coupling Ration Drift Using Long Term Reliability Data)、を参照のこと。また、1995年6月18日から22日まで開催された光ファイバー光学会議におけるクリアン等(Cryan et. al,)による、シングルモードの融合された光ファイバースプリッターにおける長期のスプリッテイング定量ドリフトも参照のこと。
【発明の要約】
【0008】
本発明のある実施形態は、重水素プロセスを用いて光学装置のセグメントを処理するステップを含む光学装置の形成方法を提供する。前記重水素プロセスは、重水素ガスの燃焼により生成された炎での処理を含むことが好ましい。また、前記重水素ガスに、化学物質を加えられることが好ましい。前記重水素に、酸素を加えられることが好ましい。
【0009】
他の実施形態において、かかる方法は、さらに、前記セグメントに沿い第一光ファイバーおよび第二光ファイバーを互いに近接して維持するステップ、および結合部を形成するため、前記重水素プロセスを用いて前記セグメントを一つに融合させるステップを含んでいる。前記第一光ファイバーおよび前記第二光ファイバーは、異なる伝播関数を有してもよい。前記第一光ファイバーの直径は、それに対応する伝播関数を変更するため調整可能である。前記第一光ファイバーの直径は、その長手方向の径を小さくするため、前記第一光ファイバーを伸張させるとともに前記第一光ファイバーを加熱することによって調整可能である。前記加熱は、重水素の燃焼による炎を生成するステップを含むことが好ましい。
【0010】
本発明の他の好ましい実施形態は、重水素プロセスにより処理された少なくとも一のセグメントを含む光学装置を提供する。前記重水素プロセスは、前記少なくとも一のセグメントを、重水素を含む混合物の燃焼により生成された炎で加熱するステップを含むことが好ましい。前記光学装置は、CWDMスペクトラムのEバンド部において高い過剰損失を示さないことが好ましい。例えば、前記光学装置は、CWDMスペクトラムの1380nm付近で高い過剰損失を示さない。
【0011】
他の実施形態において、本発明は、それぞれ長手方向のセグメントを有する少なくとも二の光ファイバーであって、前記長手方向のセグメントは、重水素プロセスにより一つに融合される光学装置を提供する。前記光学装置は、前記CWDMスペクトラムの一部にお
いて高い過剰損失を示さない。
【0012】
通常、”オプテイックコンポーネント”又は”オプテイカルコンポーネント”は、パッシブな部品又は装置を表しているが、本技術において、”オプテイック装置”又は”オプテイカル装置”の語は、アクテイブな部品又は装置を表している。本発明は、光ファイバー装置および光ファイバーコンポーネントの両方に適用することができる。したがって、ここで、用いられているように、”オプテイック装置”又は”オプテイカル装置”の語は、オプテイック装置およびオプテイカルコンポーネントの両方を表す。
【0013】
また、本発明は、ここで、特に光ファイバーカプラーについて説明しているが、本発明は、他のオプテイック装置にも適用可能であると考えられること、を理解すべきである。
【0014】
当業者によく知られているように、光ファイバーカプラーは、2以上の光ファイバー間の光をパッシブに分割し又は結合する装置である。エバネッセント波カプラー(evanescent wave coupler)は、ファイバーの2つのコア間で重複する電磁界により、光エネルギーが一の光ファイバーから他の光ファイバーへと移動するものである。光ファイバーのエバネッセントフィールドは、指数的に減衰するフィールドなので、2つのファイバーのコアを極めて近接させなければならない。
【0015】
エバネッセント波カプラーを構成するための一般的な方法の一つは、融着型バイコニカルテーパー(FBT)として知られる技術を用いる方法である。融着型バイコニカルテーパーにおいて、カプラーは、それらが合成導波構造として融合するまで、2の光ファイバーを加熱することにより構成される。ファイバーが加熱されている間、それらは、ゆっくりと伸張され、傾斜をつけられる。これにより、ファイバー内の光は、他のファイバーと結合可能な、遠くの複合構造(composite structure)まで拡散される。
【0016】
FBT技術を用いて、いずれの数の光ファイバー同士を結合させることもできる。また、結合される様々な光ファイバーは、近似するものでも、近似しないものであってもよい。例えば、一以上のファイバーは、異なる固有の伝搬定数を有してもよい。他の場合、一以上のファイバーは、プリテーパーしてもよいし、プリテーパーしなくてもよい。また、他の場合、多くのファイバーは、異なる伝搬定数とプリテーパーとの組み合わせを含んでいる。開示される光学装置の構成方法は、通常、組み込まれたファイバーの数および/又は特性の如何に拘わらず、用いることができる。
【0017】
シングルモードカプラーの波長依存は、異なる伝搬定数を有するファイバーを用いてカプラーを構成することによって調整可能であることは、長い間知られていた。カプラーを備えた2のファイバーの伝搬定数の不一致は、異なる伝搬定数を有する2のファイバーを前もって選択することにより、簡単に生じさせることができる。しかし、全てのファイバーが、ある程度異なっているので、ある特定ファイバーのペアによる成功例が他のファイバーのペアで同じ結果を生じさせるとは限らない。
【0018】
異なる伝搬定数を有する予め選択された2のファイバーに関する制限があるので、一以上のファイバーの伝搬定数を変更するため、一以上の光ファイバーを前もって傾斜させる(pre−tapering)。これにより、周波数平坦化カプラー(frequency flattened couplers)および周波数独立カプラー(frequency independent couplers)を作り出すことができる。また、WDMs等の、意図的に高い周波数依存性を有する装置を製造する場合に、プリテーパーを用いることもできる。
【0019】
ある例において、低い周波数依存性を有するシングルモードエバネッセント波カプラーを製造する方法は、以下のステップに要約することができる:
(a)ほぼ同じ伝搬定数を有する第一および第二シングルモード光ファイバーを設けるステップ;
(b)例えば、第一長手部の直径をそれに沿ってほぼ同じ径に少くするため、その第一長手部沿いに第一ファイバーを伸張するとともに、第一ファイバーを加熱することにより、第一ファイバーの直径を調整するステップ(”プリテーパリング”という);
(c)第一および第二光ファイバーを、第一長手部の一部に沿って互いに並列な位置に維持するステップ;
(d)結合部を形成するため、並列な位置を維持する第一および第二光ファイバーの一部を一つに融合させるステップ。
【0020】
前述の方法の詳細については、米国特許番号第4、798、438ならびに4、632、513で見られる。これらの特許は、参照のためその全体が、本明細書に取り込まれる。
【0021】
シングルモードのエバネッセント波カプラーは、2のシングルモードファイバーを用いて構成される。各ファイバーは、コアとクラッド部を有する。多くの場合、クラッド部は、異なった屈折指数を有する2の同心円のクラッドレイヤーを備えている。クラッドレイヤーの内側は、ファイバーのコアのそれよりも低い屈折指数を有する。クラッドレイヤーの外側、しばしばサブストレートと呼ばれるものは、クラッドレイヤーの内側よりも大きい屈折指数を有しているが、コアの屈折指数と同じである必要はない。このタイプのファイバーは、通常、当業者に”デプレスドクラッド”ファイバーと呼ばれている。他のタイプのファイバーは、外側のクラッドレイヤーを有しないか、比較的高い屈折指数を有すること、に注意すべきである。かかるファイバーは、”マッチドクラッド”ファイバーと呼ばれる。再度述べるが、これは、制作可能なカプラーのほんの一例にしかすぎない。
【0022】
ここで、本発明を開示するためだけに図示された図面であって、それを限定するためのものではないものを参照し、本発明に基づく光学装置の組み立て方法の例を説明する。
【0023】
図1は、光ファイバーの側面図である。光ファイバー100は、セクション102を含んでいる。いくつかの場合、このセクションは、3から4センチメーターであるが、セクション102は、長くても短くてもよい。光ファイバー100は、保護緩衝レイヤー(protective buffer layer)108を含み、セクション102において、かかる保護緩衝レイヤー108は除去されていることが好ましい。保護緩衝レイヤー108を除去するために、機械的又は化学的な技術を含む多くの既知の方法を用いることができる。次に、ファイバー100の露出セクション102は、化学的に洗浄される。図1に示す洗浄済みファイバー100は、緩衝領域104ならびに露出領域106を有する。緩衝領域104は、保護緩衝レイヤー108を含むことに注意すべきである。
【0024】
一般に、光ファイバー装置を構成するため、一以上のファイバーを用いることができるので、適切なファイバーに対し、ファイバーの保護レイヤー除去工程を用いることができる。
【0025】
図2は、元のファイバーをプリテーパリングし、伸張する装置200の略図である。装置200は、ベース202、第一移動ステージ204および第二移動ステージ206を含んでいる。第一ステージ204と第二ステージ206のそれぞれの間に加熱エレメント208が配置されることが好ましい。説明の便宜のため、第一ステージ204および第二ステージ206は、ベース202の長手軸に沿って配置されている。加熱エレメント208は、様々な方向に移動可能であることが好ましい。例えば、加熱エレメント208は、両長手方向に移動可能、すなわち、第一ステージ204又は第二ステージ206のいずれかの方向に移動可能であり、かかる加熱エレメント208は、横方向、すなわち、長手方向に直角にも移動可能である。
【0026】
第一ステージ204および第二ステージ206は、移動可能である。図2に示す実施形態において、第一ステージ204は、加熱エレメント208に近づき、離れる方向、さらに、第二ステージ206に近づき、離れる方向、に移動可能である。同様に、第二ステージ206は、加熱エレメント208ならびに第一ステージ204に近づき、離れる方向に移動可能である。第一ステージ204は、第一保持部210を含み、第二ステージ206は、第二保持部212を含んでいる。第一及び第二保持部は、光ファイバー214を保持し、固定するよう設計されている。
【0027】
かかる構成により、第一ステージ204および第二ステージ206は、その間に一以上のファイバーを固定することができ、固定されたファイバーに影響を及ぼすため、これらの動きを用いることができる。ある例において、一以上のファイバーにプリテーパリングが所望されている場合、ファイバー214を移動ステージ204および206上に設置し、ファイバー214の一部を加熱エレメント208で加熱することによりファイバー214の直径を調整してもよい。炎を発する移動ガストーチ208を加熱エレメント208として用いることが好ましい。
【0028】
ファイバー214に対し加熱エレメント208が移動する間、ファイバー214を伸張させ、その直径を小さくするため、第一ステージおよび第二ステージ206は、反対方向、この場合、互いに離反する方向、にゆっくりと移動する。この加熱プロセスは、”フレームブラシプロセス(flame brush process)”とも呼ばれる。ファイバーに炎が当てられるときには、いつでも、炎の燃料として重水素を用いることが可能である。これには、上述のプリテーパープロセスが含まれる。プリテーパープロセスにおいて、通常の水素を炎の燃料として用いることができ、その後、製造工程の他の段階において重水素を用いることもできる。しかし、全ての製造工程のステップにおいて、重水素をトーチの燃料として用いることが好ましい。
【0029】
かかる方法により伸張され加熱された後のファイバー214の典型的な外形を図3に示す。ファイバー214は、その径がほぼ同一であるが、十分な長さにわたり小さい径304を有する加熱部302を含んでいる。また、ファイバー214は、第一非伸張部308および第二非伸張部310も含んでいる。加熱部302は、第一非伸張部308および第二非伸張部310の元のファイバーの径306に達するよう徐々に上方に傾斜している。加熱部302におけるファイバー214の最終的な径は、ファイバー214の伸張量によって調整される。ある場合には、ファイバー214の加熱部302にわたり均一なファイバー径を得るため、ファイバー214と加熱エレメント208間(図2参照)で 一定の相対運動(uniform relative motion)が用いられる。このようにして、重水素を用いて処理されたプリテーパー済みファイバー214が完成する。
【0030】
上述の伸張プロセスに代え、エッチングプロセスに基づいてファイバーのクラッドおよびコアの径を調整することができる。既知の様々なエッチング技術を用いることが可能であるが、適切なエッチング技術の一つに加熱エッチング技術(heated etching technique)がある。この技術において、ファイバーは、熱電モジュールにより加熱されるエッチングステーションの近傍に配される。ファイバーの長手方向をエッチングするため、通常、微量のエッチング液がエッチングステーションの上に滴下される。所望の径までファイバーがエッチングされると、かかるファイバーは、それ以上のエッチングを防止するため、水ですすがれる。
【0031】
図4は、複数のファイバーが接続されている本発明の他の実施形態を示している。図4に示した例では、明確化のため、2本のファイバーのみが示されているが、このプロセスを用い、いかなる数のファイバーを接続することもできる。3本以上のファイバーを有する実施形態も必ず想定される。本発明の原理は、N本のファイバーが引き出されており、トーチの炎が当てられている場合、いつでも適用可能である。例えば、本発明と同じ出願人に付与され、その全体が参照のため本明細書に取り込まれる米国特許番号5、355、426は、M×N個のカプラーの使用を教示している。本発明は、米国特許番号5、355、426で開示されているM×N個のカプラーを使用可能であるとともに、他の数の結合ファイバーを有するいずれの数のカプラーを用いることが可能である。
【0032】
図4に戻ると、第一ファイバー402および第二ファイバー404は、互いに隣接して位置し、固定部材410および412によって固定されている。かかる固定部材410および412は、光学装置を確実に固定し、保持することができる装置であれば、いかなる部材であってもよい。かかる固定部材410および412を、図2に示す移動ステージ上に取り付けてもよい。図4に示す実施形態において、第一ファイバー402および第二ファイバー404は、結合領域406を形成するため、当初は互いに巻き付けられていた。
【0033】
図4を参照すると、ファイバー402および404は、加熱され形成される結合領域406を構成するよう互いに隣接して維持されることが好ましい。例示する実施形態において、ファイバー402および404は、並列に維持される。結合領域は、カプラーを形成するため融合される。このことから、部材410および412によってファイバー402および404が保持された状態で、結合領域406を加熱することにより融合が生じる。ファイバー402および404は、加熱および伸張を施す前に、その長さ方向の一部にわたり互いにねじらるようにしてもよいことが判る。
【0034】
本発明の実施形態よると、熱源は、上述のようにガストーチの熱源414であることが好ましい。しかし、本発明によると、以下で説明するように、炎418を発生させるため、重水素(D2)ガスが熱源414の燃料として用いられる。熱源416は、ファイバー402および404が軸方向に引っ張られた状態で結合領域406付近を移動することができる。また、熱源416は、ファイバー402および404が結合領域406の所定の長さにわたって融合されるまで当てられる。これにより、重水素で処理された光学カプラーが完成する。
【0035】
上述のカプラーの製造方法は例示であって、熱源を用いた他のカプラー製造方法が当業者によく知られていることが、理解される。本発明は、重水素ガスの燃焼により生成された炎を提供することにより熱源が適切に調整される、これらの他の製造方法との関連で用いるのに適している。
【0036】
さらに、カプラーを形成するため、加熱され融合されるファイバーは、同じファイバー、例えば、同じ伝播関数のもの、あるいは、伝播関数が違う別のファイバーを含んでいてもよいことが理解される。再度述べるが、その燃料として重水素を用いるこの加熱方法は、それらの数、特性、および/又は類似あるいは相違点に拘わらず、結合される様々なファイバーに用いることが可能である。
【0037】
本発明によると、炎を生成するためにガストーチ熱源の燃料として用いられる従来のガス、通常、水素ガス(H2)は、重水素(D2)ガスに代替される。炎は、従来のガス、通常は水素ガスではなく、重水素ガスの燃焼によって生成される。重水素、水素の放射性同位体(buclear isotope)、は、化学的にあらゆる点で(for all purposes chemically)水素に類似する。しかし、重水素は、水素より重く、水素と重水素間の若干の重量の違いを吸収するため、製造工程において様々な変更を行うことができる。例えば、燃焼を最適化するとともに、適切なプルシグナチャー(pull signature)を達成するため、水素ガス用に用いられていたガス流速から、重水素ガス用のガス流速に変更することができる。ある実施形態においては、重水素および他のガスの混合ガスが用いられる。
【0038】
ある実施形態において、重水素の炎は、室圧(〜1アトム)および室温(〜20C)で発せられる。重水素ガスの流速は、標準的な50%波長平坦化カプラー(standard wavelength flattened 50% coupler)用には約215sccmであるが、装置毎に変化する。配合に応じ、トーチの燃料として酸素その他の成分を加えることもできる。
【0039】
一般に、最も典型的な装置は、トーチに水素ガスのみが供給されるように構成されている。本開示の他の部分に示されているように、一般的な流速は、重水素で215sccmである。トーチへの燃料として酸素が全く供給されないので、このことから重水素100%と言うこともできるが、もちろん、燃焼において大気中の酸素が消費され、燃焼プロセスにおいて大気中の酸素も加わる。
【0040】
他の実施形態において、酸素は、トーチに供給される。このことにより、炎の温度およびサイズを制御することができる。酸素は、燃焼の完全性を制御するため用いることもできる。さらに、燃焼速度を制御するために酸素を供給することもできる。
【0041】
以下は、重水素燃料に酸素が加えられた場合の一実施形態である。特定の種類のマイクロカプラーは、一般に85sccmの水素ならびに30sccmの酸素を吸入する。
【0042】
重水素に酸素が加えられる他の実施形態は、80ミクロンの引き出しファイバー(80 micron payout fiber)が採用される、特定の種類のカプラーである(クラッドが細くされたファイバー、RC1300)。これを行うための配合は、水素/酸素の混合比が著しく変化する精緻化された一連のステップを含む。
【0043】
”融合前(prefuse)”の最初のステップにおいて、D2/O2の混合体は、70sccm/250sccm(D2が容量で22%)に設定される。炎の下にトーチが配置された後、流れの設定は、D2が124sccm/O2が250sccm(全体の流速を早くするとともに、D2が容量で33%)に変更される。
【0044】
かかる”融合前”の最初のステップの後、かかるカプラーは、酸素なしの、90sccmの重水素を吸入する。
【0045】
これらの例は、広い範囲のD2/O2の混合体が可能であることを示している。パーセンテージのみが広い範囲で変化するのではなく、全体の流速も大きく変化する。また、製造プロセスの特定ステップのみにおいて酸素を加え、他のステップではそれを省略することが可能である。
【0046】
さらに、装置をパッシベートバージョン化するため(to make a passivated version of the device)、従来から水素が用いられているステップがある場合でも、重水素を代替させることができる。また、それに加え、必要に応じて他のエレメントあるいは化合物を加えることもできる。さらに、必要に応じて、他の化学物質に代え、酸素を代替することもできる。
【0047】
本発明によれば、カプラー組み立て時のファイバー伸張用の制御パラメーターを、水素ガスが用いられている標準設定から変更してもよい。例えば、50%の波長平坦化光学カプラーの組み立ての場合、制御パラメーターの基本的な変更は、プリテーパーの設定である。
【0048】
このことから、熱源の燃料に重水素ガスを用いて製造された光学カプラー(以下”重水素カプラー”と言う)は、テーパー処理前のファイバーが、熱源の燃料に水素ガスを用いて組み立てられたカプラーより非常に大きい角度のプリテーパーを有すること、を要とする。”重水素加熱”法は、標準的な”水素加熱”法はと異なり、ファイバーの屈折率に影響を及ぼすと考えられる。
【0049】
以下に示すように、基本的な観察により、熱源の燃料として重水素(D2)を用いることにより、85℃/85%の相対湿度(RH)の環境試験において装置の”故障までの時間”(TTF)の中間時間が効率的に2倍になることが示される。
【0050】
ここで、以下の例に基づき、本発明についてさらに説明する:
例1
重水素パッシベーション湿度・熱劣化実験
湿気・熱による劣化に対するパッシベーション(すなわち、表面の化学反応を減少させるため)を得ることを目的とする、熱源の燃料として重水素を用いた二十五(25)本の、50%の波長平坦化光学カプラー(WFC)が製造される。標準的な”水素加熱”法を用いて製造した十一(11)本の50%WFCsを伴う重水素カプラーは、85℃、85%の相対湿度において、それぞれ2000時間および1265時間で劣化する。かかる十一本の標準カプラーは、制御グループの機能を果たす。
【0051】
50%WFC重水素カプラー用の光学ファイバーのパラメーター
D2の流速:215sccm
O2の流速:0sccm
ステージの間隔:40mm
プリテーパーにおけるトーチ速度:22mm/分
プリテーパーにおける炎のブラシ幅:11mm
プリテーパーにおける右ステージの速度:2.75
トーチ引っ張り速度36mm/分
引っ張り時の炎のブラシ幅(pull torch brush width):6.5mm
左ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
右ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
ストップジャンプ後の引っ張り割合(pull after stop jump):3.5%
トーチ高さ:10.5mm
引っ張り距離:7.16mm(平均)
テーパー前のファイバーの直径:117.85ミクロン
50%WFC標準カプラー用の光学ファイバーのパラメーター
D2の流速:215sccm
O2の流速:0sccm
ステージの間隔:40mm
プリテーパーにおけるトーチ速度:22mm/分
プリテーパーにおける炎のブラシ幅:11mm
プリテーパーにおける右ステージの速度:1.65mm/分
トーチ引っ張り速度36mm/分
引っ張り時の炎のブラシ幅:6.5mm
左ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
右ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
ストップジャンプ後の引っ張り割合:3.5%
トーチ高さ:10mm
引っ張り距離:7.75mm(平均)
テーパー前のファイバーの直径:120.56ミクロン
手順
結合比(CR)データは、製造システムの影響、特に、区分的な不連続の出現(appearance of picewise discontinuities)を是正するため処理される。故障までの時間(TTF)は、装置がテスト中に故障しない場合に備えて、データに適したリニア最小二進法から推定される。CRが0.2dB変化することが故障の基準である。
【0052】
結果:
図8は、熱源の燃料として重水素(D2 )ガスを用いて組み立てられた光学カプラー(”重水素カプラー”)、ならびに、熱源の燃料として従来の水素ガスを用いて組み立てられた光学カプラー(”標準カプラー”)、のTTF(故障までの時間)のランキングを含むテーブルである。
【0053】
重水素カプラーの故障までの時間(TTF)は、約3、300時間であることが判る。これに対し、標準カプラーの故障までの時間は、約1、000時間である。標準カプラーのTTF>2000時間との比は、2/11であるが、重水素カプラーのTTF>2000時間との比は、18/25である。挿入損失が0.2dBかそれを超えて変化することが故障の基準である。
【0054】
図5は、いくつかの制御カプラー502、ならびに、本発明に基づき重水素により処理されたいくつかのカプラー504ついて、高温、高湿度環境における分配損失の変化の平均を、デシベル対経過時間で表した示すグラフである。かかる重水素により処理されたカプラー504は、不都合な環境条件に対し、顕著な耐性を有する。重水素により処理された装置は、従来の光学装置の3倍以上の0.20dB未満の分配損失変化を達成することが可能であった。このことは、制御グループ602と重水素で処理されたグループ604の故障までの平均時間を比較した棒グラフで示した図6にも表されている。
【0055】
図7は、制御パッシベーテイッドカプラー702および重水素パッシベーテイッドカプラー704の双方について85C/85%RHにおける分配損失の変化の確率分布を示したチャートである。これらの分布は、制御装置に対する重水素パッシベーテイッドカプラーの優位性を表している。図7で明らかに示されているように、前者の分配損失の変化の割合は、後者の約3.3倍だけ小さくなっている。これにより、故障までの時間(MTF)が約3.3倍だけ大きくなるとともに、劣化速度における分布が狭くなる。
【0056】
EバンドのOH(ウオーター)ピーク減衰についての効果
本発明の重水素カプラー製造プロセスは、EバンドのOHピーク減衰について好ましい効果を有する。図9は、EーバンドのOHピーク減衰についての典型的な波長依存素入損失を示している。図10は、重水素50%WICの典型的な波長依存素入損失である。図9に示した1380nm付近における顕著なウオーターピークに注意すること。重水素プロセスが用いると、この特性が現れない(図10参照)。
【0057】
ITU−T G.694.2規格は、メトロ低密度光波長分割多重化(メトロCWDM)波長グリッドを、1260nmから1625nmにまたがる範囲の独立した20nm幅のバンドとして規定する。CWDMの重要な用途は、安価な光源ならびに装置を用いるブロードバンドアクセスネットワークである。CWDMスペクトラムの1360から1460nm部分は、5つの独立したCWDMバンドにまたがるEバンドを指定する。ファイバーメーカーは、Eバンドを含む前波長グリッドの使用を可能とする”低いウオーターピーク”の光ファイバーを製造することにより、CWDMバンドにまたがるネットワークアプリケーションに対応する。
【0058】
Eバンドチャネルの使用を必要とするアプリケーションにおいて、1380nmから1420nmの範囲において大きな(約0.4dB)減衰ピークが存在するので、従来のプロセスによって製造されたパッシブな光ファイバー部品では不適切である。図9に示すように、かかる減衰ピークは、融合部分におけるOH濃度を、もとのファイバー(約0.4dB/Km)で見られるものの約10000倍まで上昇させる水素による加熱プロセスによって生成される。かかる水素トーチは、この減衰の原因であることは、本発明の重水素加熱ブラシプロセスにより構成された部品においてかかるピークが存在しないことによって証明される(図10参照)。
【0059】
この結果、本発明の重水素プロセスは、優れた湿度・熱性能を超える更なる改良を提供する。かかる重水素プロセスは、1380nm付近の過剰な損失を除去することによりEバンドの性能を向上させる。重水素プロセスは、低いウオーターピークのファイバーを用いる光学ネットワークと互換性のあるコンポーネントにする。かかるタイプのネットワークの例としては、ゼロウオーターピークファイバー(ZWPF)を超えるフルスペクトラムCWDMバンド(高密度波長多重)を用いるものがある。この用途では、1380nm領域を含むITUーT G.694.2規格で述べられている全てのチャネルを用いる。
【0060】
図11は、従来の水素トーチ法によって構成された2チャンネルのCWDMカプラーの波長依存損失を示す。この装置の1390nmチャネルは、他のチャネルと比較すると、約0.7dBの過剰損失を示している。かかる過剰損失は、ZWPFを用いる意義を本質的に無効にしてしまう。比較のため、図12に、本発明の改良された重水素プロセスにより構成された2チャンネルのCWDMカプラーの波長依存損失を示す。この場合、1390nmチャネルにおける過剰損失が、明らかに存在しない。
【0061】
したがって、約1380nmから1390nmでの過剰損失が存在しないことから、本発明は、カプラー組み立てにおける従来の水素プロセスの使用を超える魅力的な効果を提供する。全てのファイバーメーカーがトーチを用いるわけではないが、トーチを用いる製造工程における水素プロセスにより最高品質の融合型バイコニカルテーパー(FBT)装置が製造されると考えられることに、注意すべきである。もちろん、本発明の重水素プロセスは、水素プロセスより優れている。
【0062】
本発明の重水素プロセスは、トーチ炎ブラシプロセスと考えることができる。重水素プロセスは、水素の代わりに重水素を燃焼させる。重水素を用いないいずれのトーチ炎ブラシプロセスも、高いウオーターピーク損失を示さないことに注意すべきである。
【0063】
本発明は、光学装置の製造に関する他の特定の項目(例えば、引っ張り方法、クランプ方法、ファイバーの配置等)に関係なく用いることが可能であることが理解されよう。このことから、本発明は、広い範囲のカプラー製造方法ならびにパッケージング戦略との関係で、適切に用いることができる。また、本発明は、光学装置の信頼性と性能を改良するため、他の技術と組み合わせて適用することもできる。
【0064】
本明細書を読み、理解することによって、他の変更ならびに改良を行うことも可能である。このことから、本発明の組み立て方法は、その工程中に光学装置に炎を当てる加熱技術とともに、適切に用いられることを理解すべきである。かかる全ての変更および改良は、本発明の特許請求の範囲又はその均等物の範囲に含まれることを意図する。
【0065】
前記の実施形態の開示および本発明を示す具体的な例は、図示および説明の目的でなされたものであり、本発明を、開示されたものと同じ形式のものに完全に限定することを意図するものではない。開示された実施形態の様々な変更および改良は、上述の開示を考慮すれば当業者にとって明かである。本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲およびその均等物のみによって決められる。
【0066】
さらに、本発明の代表的な実施形態を説明するにあたり、本明細書は、ステップの特定ステップとして本発明の方法、および/又は、プロセスを表現している。しかし、方法又はプロセスは、目的に一致する範囲で、ここで述べられているステップの特定の順序に依存するものではなく、前記方法又はプロセスは、述べられたステップの順序に限定されるべきではない。当業者であれば理解するように、ステップは、他の順序でも良い。したがって、明細書中で述べたステップの特定の順序を、特許請求の範囲に関する限定事項として解釈してはならない。さらに、方法又はプロセスに方向付けられた特許請求の範囲は、記述された順序におけるそのステップの動作(performance)に限定されるべきでなく、当業者であれば、順番を変更しても、本発明の精神ならびに範囲は、そのままであることを直ちに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本発明は、特定の部品ならびに部品構成について、ある物理的形状を取ってもよく、その好ましい実施形態は、明細書に詳述され、その一部を構成する添付した以下の図面に表される。
【図1】図1は、伸張前の光ファイバーの好ましい実施形態の略図である。
【図2】図2は、 光ファイバーの伸張に用いられる装置の好ましい実施形態の略図である。
【図3】図3は、プリテーパー工程終了後の光ファイバーの好ましい実施形態の拡大図である。
【図4】図4は、装置ならびにカプラーの好ましい実施形態の拡大等角投影図である。
【図5】図5は、分配損失の経時変化を示すグラフである。
【図6】図6は、様々な光学装置の欠陥までの中間時間を示すグラフである。
【図7】図7は、85℃/85%RHにおける分配損失のレートの変化の確率分布を示すチャートである。
【図8】図8は、TTF実験からのデータを含むテーブルである。
【図9】図9は、標準グールド50%WICの典型的な波長依存挿入損失を示す。
【図10】図10は、重水素グールド50%WICの典型的な波長依存挿入損失である。
【図11】図11は、従来の水素トーチ法により組み立てられた2チャネルCWDMカプラーの波長依存損失を示す。
【図12】図12は、本発明の改良された重水素工程により組み立てられた2チャネルCWDMカプラーの波長依存損失を示す。
【0001】
本明細書は、その全体が参照のため本明細書に取り込まれる、2002年6月4日に出願された米国出願番号10/160、165、の一部継続出願である。
【発明の属する分野】
【0002】
本発明は、光ファイバー装置に関し、より具体的には、外部環境に対し、耐性を向上させた光ファイバー装置を製造する造方法に関するものである。
【発明の背景】
【0003】
光ファイバーネットワークおよびシステムは、世界中に広く張り巡らされているため、光ファーバーならびに関連部品は、長い間、確実に動作しなけれならない。したがって、かかる光ファイバーネットワークおよびシステムに用いられる様々な光ファイバー装置ならびに部品には、厳しい性能条件が課せられている。このことから、光ファーバーならびに関連部品は、数十年に渡って確実に動作することが期待されているので、かかる部品は、実際に使用される前に、通常、その長期に渡る信頼性を測定するための一連の機構および環境テストの対象とされる。
【0004】
故障によるコストが非常に高く付くアプリケーションにおいては(例えば、潜水艦に用いた場合)、長期にわたる性能の保証が非常に重要となる。上記テストの一つに、光ファーバーならびに関連部品を長時間にわたって高温/高湿の環境(通常85℃で85%の相対湿度)に晒すものがある。かかる条件に晒される光ファイバーカプラーでは、挿入損失が徐々にズレる(gradual drift)。かかるズレは、最終的に、カプラーがその規定された性能を満たすことができないことの原因となってしまう。
【0005】
上述のズレの主な原因は、カプラーのコアガラス内に拡散し、カプラーの屈折率を変化させている、水蒸気又は他の成分、水蒸気の構成物質あるいは副産物であると信じられている。
【0006】
結合部内への湿気の侵入を阻止するとともに、外部環境に晒さないことを目標として、光カプラー用に改良されたパッケージングを施すことが知られている。例えば、従来技術では、パッケージングした光ファイバーおよび他の部品を金属チューブ中に入れ、シリコンベースの物質あるいはエポキシ等のポリマー物質でチューブ端部にシーリングを行っていた。
【0007】
他の従来技術では、製造工程中の水蒸気の侵入の減少に重点を置いている。かかる試みは、組み立て中に、”直火(open flame)”を用いた熱源の場合よりも少ない量の水素/水を取り込むソリッドステートヒーター等の熱源を使用すること、を含む。しかし、これらの試みも失敗に終わっている。水および水に関連する物質を取り込むことが、高湿高温の劣化状態において長期に光の特性をズレを生じさせることの原因でないことが発見されているので、かかるアプローチでは不完全である。マーク等(Maack et. al,)による、長期の信頼性データを用いた、スプリッターカプリング定量ドリフトについての水拡散モデルの証明(Confirmation of a Water Diffusion Model for Splitter Coupling Ration Drift Using Long Term Reliability Data)、を参照のこと。また、1995年6月18日から22日まで開催された光ファイバー光学会議におけるクリアン等(Cryan et. al,)による、シングルモードの融合された光ファイバースプリッターにおける長期のスプリッテイング定量ドリフトも参照のこと。
【発明の要約】
【0008】
本発明のある実施形態は、重水素プロセスを用いて光学装置のセグメントを処理するステップを含む光学装置の形成方法を提供する。前記重水素プロセスは、重水素ガスの燃焼により生成された炎での処理を含むことが好ましい。また、前記重水素ガスに、化学物質を加えられることが好ましい。前記重水素に、酸素を加えられることが好ましい。
【0009】
他の実施形態において、かかる方法は、さらに、前記セグメントに沿い第一光ファイバーおよび第二光ファイバーを互いに近接して維持するステップ、および結合部を形成するため、前記重水素プロセスを用いて前記セグメントを一つに融合させるステップを含んでいる。前記第一光ファイバーおよび前記第二光ファイバーは、異なる伝播関数を有してもよい。前記第一光ファイバーの直径は、それに対応する伝播関数を変更するため調整可能である。前記第一光ファイバーの直径は、その長手方向の径を小さくするため、前記第一光ファイバーを伸張させるとともに前記第一光ファイバーを加熱することによって調整可能である。前記加熱は、重水素の燃焼による炎を生成するステップを含むことが好ましい。
【0010】
本発明の他の好ましい実施形態は、重水素プロセスにより処理された少なくとも一のセグメントを含む光学装置を提供する。前記重水素プロセスは、前記少なくとも一のセグメントを、重水素を含む混合物の燃焼により生成された炎で加熱するステップを含むことが好ましい。前記光学装置は、CWDMスペクトラムのEバンド部において高い過剰損失を示さないことが好ましい。例えば、前記光学装置は、CWDMスペクトラムの1380nm付近で高い過剰損失を示さない。
【0011】
他の実施形態において、本発明は、それぞれ長手方向のセグメントを有する少なくとも二の光ファイバーであって、前記長手方向のセグメントは、重水素プロセスにより一つに融合される光学装置を提供する。前記光学装置は、前記CWDMスペクトラムの一部にお
いて高い過剰損失を示さない。
【0012】
通常、”オプテイックコンポーネント”又は”オプテイカルコンポーネント”は、パッシブな部品又は装置を表しているが、本技術において、”オプテイック装置”又は”オプテイカル装置”の語は、アクテイブな部品又は装置を表している。本発明は、光ファイバー装置および光ファイバーコンポーネントの両方に適用することができる。したがって、ここで、用いられているように、”オプテイック装置”又は”オプテイカル装置”の語は、オプテイック装置およびオプテイカルコンポーネントの両方を表す。
【0013】
また、本発明は、ここで、特に光ファイバーカプラーについて説明しているが、本発明は、他のオプテイック装置にも適用可能であると考えられること、を理解すべきである。
【0014】
当業者によく知られているように、光ファイバーカプラーは、2以上の光ファイバー間の光をパッシブに分割し又は結合する装置である。エバネッセント波カプラー(evanescent wave coupler)は、ファイバーの2つのコア間で重複する電磁界により、光エネルギーが一の光ファイバーから他の光ファイバーへと移動するものである。光ファイバーのエバネッセントフィールドは、指数的に減衰するフィールドなので、2つのファイバーのコアを極めて近接させなければならない。
【0015】
エバネッセント波カプラーを構成するための一般的な方法の一つは、融着型バイコニカルテーパー(FBT)として知られる技術を用いる方法である。融着型バイコニカルテーパーにおいて、カプラーは、それらが合成導波構造として融合するまで、2の光ファイバーを加熱することにより構成される。ファイバーが加熱されている間、それらは、ゆっくりと伸張され、傾斜をつけられる。これにより、ファイバー内の光は、他のファイバーと結合可能な、遠くの複合構造(composite structure)まで拡散される。
【0016】
FBT技術を用いて、いずれの数の光ファイバー同士を結合させることもできる。また、結合される様々な光ファイバーは、近似するものでも、近似しないものであってもよい。例えば、一以上のファイバーは、異なる固有の伝搬定数を有してもよい。他の場合、一以上のファイバーは、プリテーパーしてもよいし、プリテーパーしなくてもよい。また、他の場合、多くのファイバーは、異なる伝搬定数とプリテーパーとの組み合わせを含んでいる。開示される光学装置の構成方法は、通常、組み込まれたファイバーの数および/又は特性の如何に拘わらず、用いることができる。
【0017】
シングルモードカプラーの波長依存は、異なる伝搬定数を有するファイバーを用いてカプラーを構成することによって調整可能であることは、長い間知られていた。カプラーを備えた2のファイバーの伝搬定数の不一致は、異なる伝搬定数を有する2のファイバーを前もって選択することにより、簡単に生じさせることができる。しかし、全てのファイバーが、ある程度異なっているので、ある特定ファイバーのペアによる成功例が他のファイバーのペアで同じ結果を生じさせるとは限らない。
【0018】
異なる伝搬定数を有する予め選択された2のファイバーに関する制限があるので、一以上のファイバーの伝搬定数を変更するため、一以上の光ファイバーを前もって傾斜させる(pre−tapering)。これにより、周波数平坦化カプラー(frequency flattened couplers)および周波数独立カプラー(frequency independent couplers)を作り出すことができる。また、WDMs等の、意図的に高い周波数依存性を有する装置を製造する場合に、プリテーパーを用いることもできる。
【0019】
ある例において、低い周波数依存性を有するシングルモードエバネッセント波カプラーを製造する方法は、以下のステップに要約することができる:
(a)ほぼ同じ伝搬定数を有する第一および第二シングルモード光ファイバーを設けるステップ;
(b)例えば、第一長手部の直径をそれに沿ってほぼ同じ径に少くするため、その第一長手部沿いに第一ファイバーを伸張するとともに、第一ファイバーを加熱することにより、第一ファイバーの直径を調整するステップ(”プリテーパリング”という);
(c)第一および第二光ファイバーを、第一長手部の一部に沿って互いに並列な位置に維持するステップ;
(d)結合部を形成するため、並列な位置を維持する第一および第二光ファイバーの一部を一つに融合させるステップ。
【0020】
前述の方法の詳細については、米国特許番号第4、798、438ならびに4、632、513で見られる。これらの特許は、参照のためその全体が、本明細書に取り込まれる。
【0021】
シングルモードのエバネッセント波カプラーは、2のシングルモードファイバーを用いて構成される。各ファイバーは、コアとクラッド部を有する。多くの場合、クラッド部は、異なった屈折指数を有する2の同心円のクラッドレイヤーを備えている。クラッドレイヤーの内側は、ファイバーのコアのそれよりも低い屈折指数を有する。クラッドレイヤーの外側、しばしばサブストレートと呼ばれるものは、クラッドレイヤーの内側よりも大きい屈折指数を有しているが、コアの屈折指数と同じである必要はない。このタイプのファイバーは、通常、当業者に”デプレスドクラッド”ファイバーと呼ばれている。他のタイプのファイバーは、外側のクラッドレイヤーを有しないか、比較的高い屈折指数を有すること、に注意すべきである。かかるファイバーは、”マッチドクラッド”ファイバーと呼ばれる。再度述べるが、これは、制作可能なカプラーのほんの一例にしかすぎない。
【0022】
ここで、本発明を開示するためだけに図示された図面であって、それを限定するためのものではないものを参照し、本発明に基づく光学装置の組み立て方法の例を説明する。
【0023】
図1は、光ファイバーの側面図である。光ファイバー100は、セクション102を含んでいる。いくつかの場合、このセクションは、3から4センチメーターであるが、セクション102は、長くても短くてもよい。光ファイバー100は、保護緩衝レイヤー(protective buffer layer)108を含み、セクション102において、かかる保護緩衝レイヤー108は除去されていることが好ましい。保護緩衝レイヤー108を除去するために、機械的又は化学的な技術を含む多くの既知の方法を用いることができる。次に、ファイバー100の露出セクション102は、化学的に洗浄される。図1に示す洗浄済みファイバー100は、緩衝領域104ならびに露出領域106を有する。緩衝領域104は、保護緩衝レイヤー108を含むことに注意すべきである。
【0024】
一般に、光ファイバー装置を構成するため、一以上のファイバーを用いることができるので、適切なファイバーに対し、ファイバーの保護レイヤー除去工程を用いることができる。
【0025】
図2は、元のファイバーをプリテーパリングし、伸張する装置200の略図である。装置200は、ベース202、第一移動ステージ204および第二移動ステージ206を含んでいる。第一ステージ204と第二ステージ206のそれぞれの間に加熱エレメント208が配置されることが好ましい。説明の便宜のため、第一ステージ204および第二ステージ206は、ベース202の長手軸に沿って配置されている。加熱エレメント208は、様々な方向に移動可能であることが好ましい。例えば、加熱エレメント208は、両長手方向に移動可能、すなわち、第一ステージ204又は第二ステージ206のいずれかの方向に移動可能であり、かかる加熱エレメント208は、横方向、すなわち、長手方向に直角にも移動可能である。
【0026】
第一ステージ204および第二ステージ206は、移動可能である。図2に示す実施形態において、第一ステージ204は、加熱エレメント208に近づき、離れる方向、さらに、第二ステージ206に近づき、離れる方向、に移動可能である。同様に、第二ステージ206は、加熱エレメント208ならびに第一ステージ204に近づき、離れる方向に移動可能である。第一ステージ204は、第一保持部210を含み、第二ステージ206は、第二保持部212を含んでいる。第一及び第二保持部は、光ファイバー214を保持し、固定するよう設計されている。
【0027】
かかる構成により、第一ステージ204および第二ステージ206は、その間に一以上のファイバーを固定することができ、固定されたファイバーに影響を及ぼすため、これらの動きを用いることができる。ある例において、一以上のファイバーにプリテーパリングが所望されている場合、ファイバー214を移動ステージ204および206上に設置し、ファイバー214の一部を加熱エレメント208で加熱することによりファイバー214の直径を調整してもよい。炎を発する移動ガストーチ208を加熱エレメント208として用いることが好ましい。
【0028】
ファイバー214に対し加熱エレメント208が移動する間、ファイバー214を伸張させ、その直径を小さくするため、第一ステージおよび第二ステージ206は、反対方向、この場合、互いに離反する方向、にゆっくりと移動する。この加熱プロセスは、”フレームブラシプロセス(flame brush process)”とも呼ばれる。ファイバーに炎が当てられるときには、いつでも、炎の燃料として重水素を用いることが可能である。これには、上述のプリテーパープロセスが含まれる。プリテーパープロセスにおいて、通常の水素を炎の燃料として用いることができ、その後、製造工程の他の段階において重水素を用いることもできる。しかし、全ての製造工程のステップにおいて、重水素をトーチの燃料として用いることが好ましい。
【0029】
かかる方法により伸張され加熱された後のファイバー214の典型的な外形を図3に示す。ファイバー214は、その径がほぼ同一であるが、十分な長さにわたり小さい径304を有する加熱部302を含んでいる。また、ファイバー214は、第一非伸張部308および第二非伸張部310も含んでいる。加熱部302は、第一非伸張部308および第二非伸張部310の元のファイバーの径306に達するよう徐々に上方に傾斜している。加熱部302におけるファイバー214の最終的な径は、ファイバー214の伸張量によって調整される。ある場合には、ファイバー214の加熱部302にわたり均一なファイバー径を得るため、ファイバー214と加熱エレメント208間(図2参照)で 一定の相対運動(uniform relative motion)が用いられる。このようにして、重水素を用いて処理されたプリテーパー済みファイバー214が完成する。
【0030】
上述の伸張プロセスに代え、エッチングプロセスに基づいてファイバーのクラッドおよびコアの径を調整することができる。既知の様々なエッチング技術を用いることが可能であるが、適切なエッチング技術の一つに加熱エッチング技術(heated etching technique)がある。この技術において、ファイバーは、熱電モジュールにより加熱されるエッチングステーションの近傍に配される。ファイバーの長手方向をエッチングするため、通常、微量のエッチング液がエッチングステーションの上に滴下される。所望の径までファイバーがエッチングされると、かかるファイバーは、それ以上のエッチングを防止するため、水ですすがれる。
【0031】
図4は、複数のファイバーが接続されている本発明の他の実施形態を示している。図4に示した例では、明確化のため、2本のファイバーのみが示されているが、このプロセスを用い、いかなる数のファイバーを接続することもできる。3本以上のファイバーを有する実施形態も必ず想定される。本発明の原理は、N本のファイバーが引き出されており、トーチの炎が当てられている場合、いつでも適用可能である。例えば、本発明と同じ出願人に付与され、その全体が参照のため本明細書に取り込まれる米国特許番号5、355、426は、M×N個のカプラーの使用を教示している。本発明は、米国特許番号5、355、426で開示されているM×N個のカプラーを使用可能であるとともに、他の数の結合ファイバーを有するいずれの数のカプラーを用いることが可能である。
【0032】
図4に戻ると、第一ファイバー402および第二ファイバー404は、互いに隣接して位置し、固定部材410および412によって固定されている。かかる固定部材410および412は、光学装置を確実に固定し、保持することができる装置であれば、いかなる部材であってもよい。かかる固定部材410および412を、図2に示す移動ステージ上に取り付けてもよい。図4に示す実施形態において、第一ファイバー402および第二ファイバー404は、結合領域406を形成するため、当初は互いに巻き付けられていた。
【0033】
図4を参照すると、ファイバー402および404は、加熱され形成される結合領域406を構成するよう互いに隣接して維持されることが好ましい。例示する実施形態において、ファイバー402および404は、並列に維持される。結合領域は、カプラーを形成するため融合される。このことから、部材410および412によってファイバー402および404が保持された状態で、結合領域406を加熱することにより融合が生じる。ファイバー402および404は、加熱および伸張を施す前に、その長さ方向の一部にわたり互いにねじらるようにしてもよいことが判る。
【0034】
本発明の実施形態よると、熱源は、上述のようにガストーチの熱源414であることが好ましい。しかし、本発明によると、以下で説明するように、炎418を発生させるため、重水素(D2)ガスが熱源414の燃料として用いられる。熱源416は、ファイバー402および404が軸方向に引っ張られた状態で結合領域406付近を移動することができる。また、熱源416は、ファイバー402および404が結合領域406の所定の長さにわたって融合されるまで当てられる。これにより、重水素で処理された光学カプラーが完成する。
【0035】
上述のカプラーの製造方法は例示であって、熱源を用いた他のカプラー製造方法が当業者によく知られていることが、理解される。本発明は、重水素ガスの燃焼により生成された炎を提供することにより熱源が適切に調整される、これらの他の製造方法との関連で用いるのに適している。
【0036】
さらに、カプラーを形成するため、加熱され融合されるファイバーは、同じファイバー、例えば、同じ伝播関数のもの、あるいは、伝播関数が違う別のファイバーを含んでいてもよいことが理解される。再度述べるが、その燃料として重水素を用いるこの加熱方法は、それらの数、特性、および/又は類似あるいは相違点に拘わらず、結合される様々なファイバーに用いることが可能である。
【0037】
本発明によると、炎を生成するためにガストーチ熱源の燃料として用いられる従来のガス、通常、水素ガス(H2)は、重水素(D2)ガスに代替される。炎は、従来のガス、通常は水素ガスではなく、重水素ガスの燃焼によって生成される。重水素、水素の放射性同位体(buclear isotope)、は、化学的にあらゆる点で(for all purposes chemically)水素に類似する。しかし、重水素は、水素より重く、水素と重水素間の若干の重量の違いを吸収するため、製造工程において様々な変更を行うことができる。例えば、燃焼を最適化するとともに、適切なプルシグナチャー(pull signature)を達成するため、水素ガス用に用いられていたガス流速から、重水素ガス用のガス流速に変更することができる。ある実施形態においては、重水素および他のガスの混合ガスが用いられる。
【0038】
ある実施形態において、重水素の炎は、室圧(〜1アトム)および室温(〜20C)で発せられる。重水素ガスの流速は、標準的な50%波長平坦化カプラー(standard wavelength flattened 50% coupler)用には約215sccmであるが、装置毎に変化する。配合に応じ、トーチの燃料として酸素その他の成分を加えることもできる。
【0039】
一般に、最も典型的な装置は、トーチに水素ガスのみが供給されるように構成されている。本開示の他の部分に示されているように、一般的な流速は、重水素で215sccmである。トーチへの燃料として酸素が全く供給されないので、このことから重水素100%と言うこともできるが、もちろん、燃焼において大気中の酸素が消費され、燃焼プロセスにおいて大気中の酸素も加わる。
【0040】
他の実施形態において、酸素は、トーチに供給される。このことにより、炎の温度およびサイズを制御することができる。酸素は、燃焼の完全性を制御するため用いることもできる。さらに、燃焼速度を制御するために酸素を供給することもできる。
【0041】
以下は、重水素燃料に酸素が加えられた場合の一実施形態である。特定の種類のマイクロカプラーは、一般に85sccmの水素ならびに30sccmの酸素を吸入する。
【0042】
重水素に酸素が加えられる他の実施形態は、80ミクロンの引き出しファイバー(80 micron payout fiber)が採用される、特定の種類のカプラーである(クラッドが細くされたファイバー、RC1300)。これを行うための配合は、水素/酸素の混合比が著しく変化する精緻化された一連のステップを含む。
【0043】
”融合前(prefuse)”の最初のステップにおいて、D2/O2の混合体は、70sccm/250sccm(D2が容量で22%)に設定される。炎の下にトーチが配置された後、流れの設定は、D2が124sccm/O2が250sccm(全体の流速を早くするとともに、D2が容量で33%)に変更される。
【0044】
かかる”融合前”の最初のステップの後、かかるカプラーは、酸素なしの、90sccmの重水素を吸入する。
【0045】
これらの例は、広い範囲のD2/O2の混合体が可能であることを示している。パーセンテージのみが広い範囲で変化するのではなく、全体の流速も大きく変化する。また、製造プロセスの特定ステップのみにおいて酸素を加え、他のステップではそれを省略することが可能である。
【0046】
さらに、装置をパッシベートバージョン化するため(to make a passivated version of the device)、従来から水素が用いられているステップがある場合でも、重水素を代替させることができる。また、それに加え、必要に応じて他のエレメントあるいは化合物を加えることもできる。さらに、必要に応じて、他の化学物質に代え、酸素を代替することもできる。
【0047】
本発明によれば、カプラー組み立て時のファイバー伸張用の制御パラメーターを、水素ガスが用いられている標準設定から変更してもよい。例えば、50%の波長平坦化光学カプラーの組み立ての場合、制御パラメーターの基本的な変更は、プリテーパーの設定である。
【0048】
このことから、熱源の燃料に重水素ガスを用いて製造された光学カプラー(以下”重水素カプラー”と言う)は、テーパー処理前のファイバーが、熱源の燃料に水素ガスを用いて組み立てられたカプラーより非常に大きい角度のプリテーパーを有すること、を要とする。”重水素加熱”法は、標準的な”水素加熱”法はと異なり、ファイバーの屈折率に影響を及ぼすと考えられる。
【0049】
以下に示すように、基本的な観察により、熱源の燃料として重水素(D2)を用いることにより、85℃/85%の相対湿度(RH)の環境試験において装置の”故障までの時間”(TTF)の中間時間が効率的に2倍になることが示される。
【0050】
ここで、以下の例に基づき、本発明についてさらに説明する:
例1
重水素パッシベーション湿度・熱劣化実験
湿気・熱による劣化に対するパッシベーション(すなわち、表面の化学反応を減少させるため)を得ることを目的とする、熱源の燃料として重水素を用いた二十五(25)本の、50%の波長平坦化光学カプラー(WFC)が製造される。標準的な”水素加熱”法を用いて製造した十一(11)本の50%WFCsを伴う重水素カプラーは、85℃、85%の相対湿度において、それぞれ2000時間および1265時間で劣化する。かかる十一本の標準カプラーは、制御グループの機能を果たす。
【0051】
50%WFC重水素カプラー用の光学ファイバーのパラメーター
D2の流速:215sccm
O2の流速:0sccm
ステージの間隔:40mm
プリテーパーにおけるトーチ速度:22mm/分
プリテーパーにおける炎のブラシ幅:11mm
プリテーパーにおける右ステージの速度:2.75
トーチ引っ張り速度36mm/分
引っ張り時の炎のブラシ幅(pull torch brush width):6.5mm
左ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
右ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
ストップジャンプ後の引っ張り割合(pull after stop jump):3.5%
トーチ高さ:10.5mm
引っ張り距離:7.16mm(平均)
テーパー前のファイバーの直径:117.85ミクロン
50%WFC標準カプラー用の光学ファイバーのパラメーター
D2の流速:215sccm
O2の流速:0sccm
ステージの間隔:40mm
プリテーパーにおけるトーチ速度:22mm/分
プリテーパーにおける炎のブラシ幅:11mm
プリテーパーにおける右ステージの速度:1.65mm/分
トーチ引っ張り速度36mm/分
引っ張り時の炎のブラシ幅:6.5mm
左ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
右ステージの引っ張り速度:2.5mm/分
ストップジャンプ後の引っ張り割合:3.5%
トーチ高さ:10mm
引っ張り距離:7.75mm(平均)
テーパー前のファイバーの直径:120.56ミクロン
手順
結合比(CR)データは、製造システムの影響、特に、区分的な不連続の出現(appearance of picewise discontinuities)を是正するため処理される。故障までの時間(TTF)は、装置がテスト中に故障しない場合に備えて、データに適したリニア最小二進法から推定される。CRが0.2dB変化することが故障の基準である。
【0052】
結果:
図8は、熱源の燃料として重水素(D2 )ガスを用いて組み立てられた光学カプラー(”重水素カプラー”)、ならびに、熱源の燃料として従来の水素ガスを用いて組み立てられた光学カプラー(”標準カプラー”)、のTTF(故障までの時間)のランキングを含むテーブルである。
【0053】
重水素カプラーの故障までの時間(TTF)は、約3、300時間であることが判る。これに対し、標準カプラーの故障までの時間は、約1、000時間である。標準カプラーのTTF>2000時間との比は、2/11であるが、重水素カプラーのTTF>2000時間との比は、18/25である。挿入損失が0.2dBかそれを超えて変化することが故障の基準である。
【0054】
図5は、いくつかの制御カプラー502、ならびに、本発明に基づき重水素により処理されたいくつかのカプラー504ついて、高温、高湿度環境における分配損失の変化の平均を、デシベル対経過時間で表した示すグラフである。かかる重水素により処理されたカプラー504は、不都合な環境条件に対し、顕著な耐性を有する。重水素により処理された装置は、従来の光学装置の3倍以上の0.20dB未満の分配損失変化を達成することが可能であった。このことは、制御グループ602と重水素で処理されたグループ604の故障までの平均時間を比較した棒グラフで示した図6にも表されている。
【0055】
図7は、制御パッシベーテイッドカプラー702および重水素パッシベーテイッドカプラー704の双方について85C/85%RHにおける分配損失の変化の確率分布を示したチャートである。これらの分布は、制御装置に対する重水素パッシベーテイッドカプラーの優位性を表している。図7で明らかに示されているように、前者の分配損失の変化の割合は、後者の約3.3倍だけ小さくなっている。これにより、故障までの時間(MTF)が約3.3倍だけ大きくなるとともに、劣化速度における分布が狭くなる。
【0056】
EバンドのOH(ウオーター)ピーク減衰についての効果
本発明の重水素カプラー製造プロセスは、EバンドのOHピーク減衰について好ましい効果を有する。図9は、EーバンドのOHピーク減衰についての典型的な波長依存素入損失を示している。図10は、重水素50%WICの典型的な波長依存素入損失である。図9に示した1380nm付近における顕著なウオーターピークに注意すること。重水素プロセスが用いると、この特性が現れない(図10参照)。
【0057】
ITU−T G.694.2規格は、メトロ低密度光波長分割多重化(メトロCWDM)波長グリッドを、1260nmから1625nmにまたがる範囲の独立した20nm幅のバンドとして規定する。CWDMの重要な用途は、安価な光源ならびに装置を用いるブロードバンドアクセスネットワークである。CWDMスペクトラムの1360から1460nm部分は、5つの独立したCWDMバンドにまたがるEバンドを指定する。ファイバーメーカーは、Eバンドを含む前波長グリッドの使用を可能とする”低いウオーターピーク”の光ファイバーを製造することにより、CWDMバンドにまたがるネットワークアプリケーションに対応する。
【0058】
Eバンドチャネルの使用を必要とするアプリケーションにおいて、1380nmから1420nmの範囲において大きな(約0.4dB)減衰ピークが存在するので、従来のプロセスによって製造されたパッシブな光ファイバー部品では不適切である。図9に示すように、かかる減衰ピークは、融合部分におけるOH濃度を、もとのファイバー(約0.4dB/Km)で見られるものの約10000倍まで上昇させる水素による加熱プロセスによって生成される。かかる水素トーチは、この減衰の原因であることは、本発明の重水素加熱ブラシプロセスにより構成された部品においてかかるピークが存在しないことによって証明される(図10参照)。
【0059】
この結果、本発明の重水素プロセスは、優れた湿度・熱性能を超える更なる改良を提供する。かかる重水素プロセスは、1380nm付近の過剰な損失を除去することによりEバンドの性能を向上させる。重水素プロセスは、低いウオーターピークのファイバーを用いる光学ネットワークと互換性のあるコンポーネントにする。かかるタイプのネットワークの例としては、ゼロウオーターピークファイバー(ZWPF)を超えるフルスペクトラムCWDMバンド(高密度波長多重)を用いるものがある。この用途では、1380nm領域を含むITUーT G.694.2規格で述べられている全てのチャネルを用いる。
【0060】
図11は、従来の水素トーチ法によって構成された2チャンネルのCWDMカプラーの波長依存損失を示す。この装置の1390nmチャネルは、他のチャネルと比較すると、約0.7dBの過剰損失を示している。かかる過剰損失は、ZWPFを用いる意義を本質的に無効にしてしまう。比較のため、図12に、本発明の改良された重水素プロセスにより構成された2チャンネルのCWDMカプラーの波長依存損失を示す。この場合、1390nmチャネルにおける過剰損失が、明らかに存在しない。
【0061】
したがって、約1380nmから1390nmでの過剰損失が存在しないことから、本発明は、カプラー組み立てにおける従来の水素プロセスの使用を超える魅力的な効果を提供する。全てのファイバーメーカーがトーチを用いるわけではないが、トーチを用いる製造工程における水素プロセスにより最高品質の融合型バイコニカルテーパー(FBT)装置が製造されると考えられることに、注意すべきである。もちろん、本発明の重水素プロセスは、水素プロセスより優れている。
【0062】
本発明の重水素プロセスは、トーチ炎ブラシプロセスと考えることができる。重水素プロセスは、水素の代わりに重水素を燃焼させる。重水素を用いないいずれのトーチ炎ブラシプロセスも、高いウオーターピーク損失を示さないことに注意すべきである。
【0063】
本発明は、光学装置の製造に関する他の特定の項目(例えば、引っ張り方法、クランプ方法、ファイバーの配置等)に関係なく用いることが可能であることが理解されよう。このことから、本発明は、広い範囲のカプラー製造方法ならびにパッケージング戦略との関係で、適切に用いることができる。また、本発明は、光学装置の信頼性と性能を改良するため、他の技術と組み合わせて適用することもできる。
【0064】
本明細書を読み、理解することによって、他の変更ならびに改良を行うことも可能である。このことから、本発明の組み立て方法は、その工程中に光学装置に炎を当てる加熱技術とともに、適切に用いられることを理解すべきである。かかる全ての変更および改良は、本発明の特許請求の範囲又はその均等物の範囲に含まれることを意図する。
【0065】
前記の実施形態の開示および本発明を示す具体的な例は、図示および説明の目的でなされたものであり、本発明を、開示されたものと同じ形式のものに完全に限定することを意図するものではない。開示された実施形態の様々な変更および改良は、上述の開示を考慮すれば当業者にとって明かである。本発明の範囲は、添付した特許請求の範囲およびその均等物のみによって決められる。
【0066】
さらに、本発明の代表的な実施形態を説明するにあたり、本明細書は、ステップの特定ステップとして本発明の方法、および/又は、プロセスを表現している。しかし、方法又はプロセスは、目的に一致する範囲で、ここで述べられているステップの特定の順序に依存するものではなく、前記方法又はプロセスは、述べられたステップの順序に限定されるべきではない。当業者であれば理解するように、ステップは、他の順序でも良い。したがって、明細書中で述べたステップの特定の順序を、特許請求の範囲に関する限定事項として解釈してはならない。さらに、方法又はプロセスに方向付けられた特許請求の範囲は、記述された順序におけるそのステップの動作(performance)に限定されるべきでなく、当業者であれば、順番を変更しても、本発明の精神ならびに範囲は、そのままであることを直ちに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
本発明は、特定の部品ならびに部品構成について、ある物理的形状を取ってもよく、その好ましい実施形態は、明細書に詳述され、その一部を構成する添付した以下の図面に表される。
【図1】図1は、伸張前の光ファイバーの好ましい実施形態の略図である。
【図2】図2は、 光ファイバーの伸張に用いられる装置の好ましい実施形態の略図である。
【図3】図3は、プリテーパー工程終了後の光ファイバーの好ましい実施形態の拡大図である。
【図4】図4は、装置ならびにカプラーの好ましい実施形態の拡大等角投影図である。
【図5】図5は、分配損失の経時変化を示すグラフである。
【図6】図6は、様々な光学装置の欠陥までの中間時間を示すグラフである。
【図7】図7は、85℃/85%RHにおける分配損失のレートの変化の確率分布を示すチャートである。
【図8】図8は、TTF実験からのデータを含むテーブルである。
【図9】図9は、標準グールド50%WICの典型的な波長依存挿入損失を示す。
【図10】図10は、重水素グールド50%WICの典型的な波長依存挿入損失である。
【図11】図11は、従来の水素トーチ法により組み立てられた2チャネルCWDMカプラーの波長依存損失を示す。
【図12】図12は、本発明の改良された重水素工程により組み立てられた2チャネルCWDMカプラーの波長依存損失を示す。
Claims (20)
- 光学装置を形成する方法であって、
重水素プロセスを用いて前記光学装置を処理するステップ、を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項1の方法において、前記重水素プロセスは、前記セグメントを、重水素ガスの燃焼により生成された炎で処理するステップを含むこと、
を特徴とするもの。 - 請求項2の方法において、前記重水素ガスに化学物質が加えられること、
を特徴とするもの。 - 請求項2の方法において、前記重水素ガスに酸素が加えられること、
を特徴とするもの。 - 請求項1の方法において、前記重水素プロセスは、前記セグメントを、重水素を含む混合物の燃焼により生成された炎で処理するステップを含むこと、
を特徴とするもの。 - 請求項1の方法において、さらに、
前記セグメントに沿い、第一光ファイバーおよび第二光ファイバーを互いに近接して維持するステップ、および
結合部を形成するため、前記重水素プロセスを用いて前記セグメントを一つに融合させるステップ、を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項6の方法において、前記第一光ファイバーおよび前記第二光ファイバーは、異なる伝播関数(propagation constant)を有すること、
を特徴とするもの。 - 請求項6の方法において、
前記第一光ファイバーの直径は、それに対応する伝播関数を変更するため調整されること、
を特徴とするもの。 - 請求項6の方法において、
前記第一光ファイバーの直径は、その長手方向の径を小さくするため、前記第一光ファイバーを伸張させるとともに前記第一光ファイバーを加熱することによって調整されること、
を特徴とするもの。 - 請求項9の方法において、前記加熱は、重水素ガスの燃焼によって炎を生成するステップを含むこと、
を特徴とするもの。 - 光学装置であって、
重水素プロセスによって処理される少なくとも一のセグメント、を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項11の光学装置において、前記重水素プロセスは、前記少なくとも一のセグメントを、重水素を含む混合物の燃焼により生成された炎で加熱するステップ、を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項11の光学装置において、前記重水素プロセスは、前記少なくとも一のセグメントを、重水素ガスの燃焼により生成された炎で加熱するステップ、を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項11の光学装置において、前記光学装置は、CWDMスペクトラムのEバンド部(E−band portion of the CWDM spectrum)において高い過剰損失を示さないこと、
を特徴とするもの。 - 請求項11の光学装置において、前記光学装置は、CWDMスペクトラムの1380nm付近で高い過剰損失を示さないこと、
を特徴とするもの。 - それぞれ長手方向のセグメントを有する少なくとも二の光ファイバーであって、前記長手方向のセグメントは、重水素プロセスにより一つに融合されるもの、を備えた光学装置において、
前記光学装置は、前記CWDMスペクトラムの一部において高い過剰損失を示さないこと、
を特徴とするもの。 - 請求項16の光学装置において、前記CWDMスペクトラムの一部は、前記CWDMスペクトラムの1360nmから1460nm部分を含むこと、
を特徴とするもの。 - 請求項16の光学装置において、前記光学装置は、前記CWDMスペクトラムの1380nmから1390nmにおいて高い過剰損失を示さないこと、
を特徴とするもの。 - 請求項16の光学装置において、前記光学装置は、CWDMスペクトラムの1380nm付近で高い過剰損失を示さないこと、
を備えたこと、
を特徴とするもの。 - 請求項16の光学装置において、前記光学装置は、CWDMスペクトラムの1390nm付近で高い過剰損失を示さないこと、
を特徴とするもの。
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