JP2004252161A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より精度よく濃度制御を行うには、検知する濃度パッチの数を可能な限り増やすことが望ましい。しかしながら、濃度パッチの数を増やしていき、感光ドラムの1周以上に亙って濃度パッチを形成すると問題が生じる。
【解決手段】少なくとも像担持体と、当該像担持体を所定の極性に帯電する帯電手段と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを有し、前記現像手段により現像された画像を記録媒体に転写して画像を形成する画像形成装置であって、所定の濃度検知パターンの総長が像担持体の周長よりも大となる場合、その所定の濃度検知パターンを複数のブロックに分割して発生し、その発生された複数のブロックの濃度検知パターンのそれぞれを、像担持体の連続する2周回の間で重畳しないように像担持体上に形成するように制御する。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ装置等の画像形成装置における画像形成方式には、大別して電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式等がある。このうち電子写真方式を用いたものは高速、高画質、静粛性の点で他の方式より優れており、近年普及してきている。この電子写真は更に種々の方式に分かれており、例えば従来から良く知られている多重転写方式、中間転写体方式の他に、感光体表面にカラー像を重ねて形成した後、そのカラー画像を一括で記録紙に転写して像形成を行う多重現像方式、また、複数の異なる色の画像形成手段(プロセスステーション)を直列に配置し、転写ベルトにより搬送された転写材に順次現像像を転写するインライン方式等がある。このうちインライン方式は、高速化が可能で、像転写の回数が少なく画質の点で優れた方式である。
【0003】
このようなインライン方式で画像を形成する場合、このプリンタ装置を使用する温湿度条件やプロセスステーションの使用度合いにより画像濃度が変動する。この変動を補正するために、画像濃度の制御が行われる。ここで、この画像濃度制御について説明する。
【0004】
従来は、画像濃度制御に関しては、感光体上もしくは中間転写体や静電吸着搬送ベルト(ETB)に各色の濃度パッチ画像を形成し、これを濃度センサで読み取って、高圧条件やレーザパワーといったプロセス形成条件にフィードバックすることによって、各色の最大濃度、ハーフトーン階調特性を合わせる手段が用いられている。
【0005】
一般的には、このような濃度センサは、濃度パッチを光源で照射し、その反射光強度を受光センサで検知する。その反射光強度の信号はA/D変換された後、CPUで処理され、プロセス形成条件にフィードバックされる。この画像濃度制御は、各色の最大濃度を一定に保つこと(以下、Dmax制御と称す)と、ハーフトーンの階調特性を画像信号に対してリニアに保つこと(以下、Dhalf制御と称す)を目的とする。また、Dmax制御は、各色のカラーバランスを一定に保つと同時に、トナーの載りすぎによる色重ねした文字の飛び散りや定着不良を防止する意味も大きい。
【0006】
具体的にDmax制御は、画像形成条件を変えて形成した複数の濃度パッチを光学センサで検知し、その結果から所望の最大濃度を得られる条件を計算し、画像形成条件を変更する。ここで、濃度パッチはハーフトーンで形成するのが好ましい。その理由は、所謂ベタ画像を検知した場合、トナー量の変化に対するセンサ出力の変化の幅が小さくなってしまい、十分な検知精度が得られないからである。
【0007】
一方、Dhalf制御は、電子写真特有の非線形的な入出力特性(γ特性)によって、入力画像信号に対して出力濃度がずれて自然な画像が形成できないことを防止するため、γ特性を打ち消して入出力特性をリニアに保つような画像処理を行う。具体的には、入力画像信号に対応する異なる複数の濃度パッチを光学センサで検知して、入力画像信号とその濃度パッチの濃度との関係に基づいて、ホストコンピュータからの入力画像信号に対して、所望の濃度が得られるように変換する。このDhalf制御は、Dmax制御により画像形成条件を決定した後で行うのが一般的である。
【0008】
ETBに形成された濃度パッチは、クリーニングプロセスによってプロセス装置に静電的に回収される。クリーニングプロセス時には、感光体にトナーの帯電極性と逆極性のバイアスを印加し、転写部でトナーを感光体にひきつけ、転写残トナーと同様クリーニングブレードで掻き取られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、より精度よく濃度制御を行うには、検知する濃度パッチの数を可能な限り増やすことが望ましい。しかしながら、濃度パッチの数を増やしていき、感光ドラムの1周以上に亙って濃度パッチを形成すると問題が生じる。
【0010】
図13に示すように、感光ドラム2周目以降にも濃度パッチを形成した場合は、感光ドラムの2周目以降に形成された濃度パッチ部分が、感光ドラムの1周目に形成された濃度パッチの影響(メモリ)を受けてしまうため、正確な濃度が出力されず、結果として濃度制御を誤ることになる。そのため、濃度パッチの数を増やしても、その濃度パッチの範囲を感光ドラム1周以内に収めるのが一般的である。この対策として、1つ1つの濃度パッチの大きさを小さくして、感光ドラム1周内にできるだけ多くのパッチを形成する方法も考えられえるが、以下の理由で望ましくない。
【0011】
1.掃き寄せ現象の影響
掃き寄せ現象とは、静電潜像の後端部分で他の部分よりもより多くのトナーが現像されてしまうことにより濃度が高くなる現象である。濃度パッチの大きさを小さくすると、濃度パッチに占める掃き寄せ部分の面積が大きくなるので、実際よりも濃い濃度を検知してしまう可能性が高くなり望ましくない。
【0012】
2.濃度センサの取り付け位置の誤差
濃度パッチの大きさを小さくすると、濃度センサ取り付け位置の誤差により濃度パッチの中心からずれた位置を検知した場合に、前述した掃き寄せが発生している領域を検知してしまう可能性が高くなってしまい望ましくない。
【0013】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、濃度制御の精度を向上させるために濃度検知パターンの量を増やした場合であっても、像担持体上に前回形成された濃度検知パターンの影響を受けることなく正確な濃度検知を行うことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の画像形成装置は以下のような構成を備える。即ち、
少なくとも像担持体と、当該像担持体を所定の極性に帯電する帯電手段と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを有し、前記現像手段により現像された画像を記録媒体に転写して画像を形成する画像形成装置であって、
所定の濃度検知パターンの総長が前記像担持体の周長よりも大となる場合、前記所定の濃度検知パターンを複数のブロックに分割して発生する検知パターン発生手段と、
前記検知パターン発生手段により発生された前記複数のブロックの濃度検知パターンのそれぞれを、前記像担持体の連続する2周回の間で重畳しないように前記像担持体上に形成するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。また、主として発明の特徴部分についてのみ説明を行う。
【0016】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に係る電子写真方式の画像形成装置(レーザビームプリンタ)におけるインライン方式の構成を説明する概念図である。
【0017】
図1において、静電吸着搬送ベルト(以下ETB)1は、駆動ローラ6、吸着対向ローラ7、テンションローラ8及び9により張架され、矢印Aで示す方向に回転する。このETB1の周面には異なる色のプロセスステーション(イエロー)201、(マゼンタ)202、(シアン)203、(黒)204が図示のように一列に配置されており、各プロセスステーション内の感光体201a〜204aがETB1を介して各転写ローラ3に当接されている。また、これらプロセスステーションの上流には吸着ローラ5が配置され、この吸着ローラ5は吸着対向ローラ7に当接している。ここで、転写材Pは吸着ローラ5と吸着対向ローラ7とで形成するニップ部を通過する際にバイアスが印加されてETB1に静電的に吸着され、矢印Bで示した方向に搬送される。
【0018】
このETB1としては、厚さ50〜200μm、体積抵抗率109〜1016[Ωcm]程度のPVdF,ETFE、ポリイミド、PET、ポリカーボネート等の樹脂フィルムや、或いは、厚さ0.5〜2mm程度の、例えばEPDM等のゴムの基層の上に、例えばウレタンゴムにPTFEなどフッ素樹脂を分散したものを表層として設けたものを用いている。
【0019】
次に、画像形成プロセスについて説明する。
【0020】
まず、各プロセスステーション内の画像形成プロセスについて説明する。尚、ここではイエロー成分のプロセスステーションを例にして説明するが、他の色のステーションにおいても同様にして実行される。
【0021】
図2は、イエローのプロセスステーション201の構成を説明するブロック図で、図1と共通する部分は同じ記号で示している。
【0022】
感光体201aの表面は、帯電器211によって一様に帯電され、露光光学系212によりの走査光213で静電潜像が形成される。この静電潜像は、トナー容器216のトナーが現像ローラ214によって感光体201aの表面に運ばれることにより現像され感光体201a上にトナー像が形成される。215はクリーニングブレードで、後に述べる転写プロセスで転写されなかった転写残トナーを感光体201aの表面から掻き落とし、そのトナーは廃トナー容器217に収容される。
【0023】
次に、転写プロセスについて説明する。
【0024】
一般的に用いられる反転現像方式において、感光体201aが例えば負極性のOPC感光体の場合、露光部(静電潜像)を現像する際には負極性トナーが用いられる。従って、図1の転写ローラ3にはバイアス電源4より正極性の転写バイアスが印加されている。ここで、転写ローラ3としては低抵抗ローラを用いるのが一般的である。
【0025】
実際のプリントプロセスにおいては、ETB1の移動速度と各プロセスステーションの転写位置間の距離を考慮して、転写材P上に形成される各色のトナー像の位置が一致するタイミングで、各プロセスステーションでの画像形成、転写プロセス、転写材Pの搬送を行い、転写材Pが各プロセスステーション201〜204を過する間に転写材P上にトナー像が完成される。こうして転写材P上にトナー像が完成された後、転写材Pは公知の定着装置に通され、転写材P上にトナー像が定着される。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態1に係る特徴部分を説明する図である。
【0027】
本実施の形態1においては、ETB1として周長800mm、厚さ100μmのPVdFの樹脂フィルムを用いている。また、濃度センサ13は、図4に示す構成のセンサを用いている。まず最初に濃度センサ13について説明する。
【0028】
図4に示すように濃度センサ13は、LED等の発光素子301と、フォトダイオードなどの受光素子302とを備える。発光素子301から照射された照射光は、ETB1に対し約30°の角度で入射され、検知位置(照射位置)303から反射される。受光素子302は、照射光と同じ角度で反射された反射光を検知する位置に設けられている。本実施の形態で使用している濃度センサ13は、その特性として反射光強度が強くなるほど出力電圧が高くなるように構成されている。
【0029】
次に、この濃度センサ13を使用して濃度パッチの濃度を検知する際に、検出される反射光の特性について詳述する。
【0030】
下地となるETB1上に照射された光は、図5に示すようにETB1の材質固有の屈折率と表面状態で決まる屈折率に応じて反射されて、受光素子302で検知される。
【0031】
図6は、このETB1上に濃度パッチが形成された場合の光の反射を説明する図である。この場合には、濃度パッチを形成するトナーがある部分の下地が隠されるため、その受光素子302に到達する反射光量が減少する。
【0032】
図7は、ETB1上に形成されたトナーの量と反射光量との関係を説明するグラフ図である。
【0033】
図7に示すように、濃度パッチのトナー量が増加するとその反射光量は減少し、この反射光の減少量を基に濃度パッチの濃度を求める。実際には、ETB1の使用度合いによって下地の表面状態が変動し、それに伴って初期のETB1と比較して反射光量も変動する。そこで、濃度パッチの反射光量を下地の反射光量で正規化した後、濃度情報に変換するのが一般的である。
【0034】
次に本実施の形態における濃度パッチの形成方法について説明する。本実施の形態では、Dhalf制御を例にして説明するが、Dmax制御についても同様に実施することにより、同様の効果が得られる。
【0035】
本実施の形態1では、感光ドラムとして周長が90mmのものを用い、濃度パッチ1つの長さは10mmに設定されている。また濃度パッチの数は1つの色につき16個で形成されている。
【0036】
図3は、本実施の形態におけるシアンの濃度パッチの構成を説明する図である。尚、他の色についても、シアンと同様の濃度パッチ構成となっている。本実施の形態では図3に示すように、16個の濃度パッチ(16段階の濃度を有する)を2つのブロック(1ブロックは8個の濃度パッチを含む)に分け、それぞれのブロック間の間隔を240mm空けてETB1上に形成している。
【0037】
1つのブロックについてみると、そのブロック長は80mmであり、感光ドラム203aの周長である90mmより短く設定されている。よって、感光ドラム203aの1周目に形成された濃度パッチの影響(メモリ)の影響を受けることはない。
【0038】
次に、後続のブロックを、各ブロックの長さである80mm以上間隔を空けて形成している。これにより、後続のブロックの濃度パッチを形成する際には、感光ドラム203aの前周回で使われなかった部分を使用しながら濃度パッチを形成できるので、上述の感光ドラムメモリの影響を受けることもない。
【0039】
このように、ブロック間の間隔を、そのブロック長(例えば80mm)以上空ければ本発明の目的を達成するには十分であるが、本実施の形態では、各ブロック間を240mm空けることで、マゼンタ、イエロー、ブラックの濃度パッチをシアンのブロック間に形成して濃度制御に要する時間を短縮している。
【0040】
図8は、本発明の実施の形態に係るレーザビームプリンタの機能構成の概略を示すブロックである。
【0041】
図において、80は制御部で、この実施の形態に係るレーザビームプリンタの動作を制御している。81はプリンタエンジンで、例えば図1に示すような構成を備えており、制御部80の制御に従って画像を形成している。82は入力部で、ホストコンピュータ83から送られてくる印刷データやコマンドなどを受信している。
【0042】
810はCPUで、ROM811に記憶されている制御プログラムに従って、この装置全体の動作を制御している。812はRAMで、CPU810による制御動作時にワークエリアとして使用されるとともに、ホストコンピュータ83から送信される印刷データ等を記憶している。
【0043】
図9は、本実施の形態に係るレーザビームプリンタにおける濃度パッチの形成及びその検出処理を説明するフローチャートである。この処理を実行するプログラムはROM811に記憶されている。
【0044】
まずステップS1で、感光体201a〜204aの回転を開始する。次にステップS2に進み、イエローの濃度パッチを連続して8個形成する。次にステップS3に進み、マゼンタの濃度パッチを連続して8個形成する。次にステップS4に進み、シアンの濃度パッチを連続して8個形成する。次にステップS5に進み、黒(ブラック)の濃度パッチを連続して8個形成する。そしてステップS6で、その形成された濃度パターンを濃度センサ13により読み取って、その濃度値を求める。ステップS7では、16個の濃度パッチの形成が終了したかを調べ、終了していなければステップS2に戻って前述の処理を実行するが、終了すると、この処理を終了する。
【0045】
以上説明したように本実施の形態1によれば、1つの色について、濃度パッチ群の総長が感光ドラムの周長を超える場合には、その濃度パッチ群を複数のブロックに分割し、1つのブロックの長さを感光ドラム周長以内とし、かつ各ブロック間を、ブロック長以上空けるようにしている。このようにすることで、濃度パッチの数を増やした場合にも、感光ドラムメモリの影響を受けることなく、正確な濃度検知を行うことができる。
【0046】
[実施の形態2]
次に本発明の実施の形態2について説明する。
【0047】
本実施の形態2においても、感光ドラムとして周長が90mmのものを用い、濃度パッチ1つの長さを10mmに設定する。また、濃度パッチの数は1つの色につき16個とする。また、この実施の形態2に係るレーザビームプリンタのハードウェア構成は前述の実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0048】
本実施の形態2では、1つの濃度パッチの大きさを感光ドラム周長の略奇数分の1(本実施の形態2では9分の1)に設定し、これら濃度パッチを間隔を空けて飛び石状に形成している。
【0049】
図10は、本実施の形態2におけるシアンの濃度パッチの形成方法を説明する図である。
【0050】
図10に示すように、本実施の形態2では、濃度パッチを30mmの間隔を空けながら形成している。尚、これ以外にも、例えば10mmの間隔を空けて、10mmの濃度パッチを飛び石状に形成することによっても本発明の目的は達成できる。しかし本実施の形態2では、濃度パッチの間隔を30mm(3つの濃度パッチ分)とすることで、その間隔に対応する時間に、マゼンタ、イエロー、ブラックの濃度パッチを形成することで濃度制御に要する時間の短縮を図っている。
【0051】
本実施の形態2で、1つの濃度パッチの大きさを感光ドラム周長の奇数分の1に設定している理由について説明する。
【0052】
図11は、感光ドラムの表面を9等分(A〜I)し、各濃度パッチを3つずつ間隔を空けて形成した際の感光ドラムの表面の使われる順番を示したものである。
【0053】
図から分かるように、濃度パッチが形成される場所は、常にその前の周回で濃度パッチが形成されなかった部分になるため、濃度パッチが感光ドラムメモリの影響を受けることはない。
【0054】
また、1つの濃度パッチのサイズを感光ドラム周長の偶数分の1の大きさに設定しても、上記と同様に、濃度パッチが感光ドラムメモリの影響を受けないように構成することは可能である。しかしながらその場合には、濃度パッチの間隔を、偶数個の濃度パッチ分空ける必要がある。
【0055】
一般的なカラーレーザビームプリンタでは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色が使用される。濃度制御に要する時間の短縮を考えると、図10及び図11に示したように、各濃度パッチ間で他の3色の濃度パッチを形成すること、即ち、濃度パッチの間隔を濃度パッチ3個分にすることが望ましい。従って、濃度パッチ1つの大きさを感光ドラム周長の偶数分の1の大きさに設定することは望ましくないことになる。
【0056】
図12は、本発明の実施の形態2に係る濃度パッチの形成及びその濃度検出処理を説明するフローチャートで、この処理を実行するプログラムはROM811に記憶されている。
【0057】
まずステップS11で、感光体201a〜204aの回転を開始する。次にステップS12に進み、感光体の周長に基づいて、各濃度パッチの長さを決定する。本実施の形態2では、各感光体の周長が90mmであるため、各濃度パッチの長さをその9分の1である10mmとする。
【0058】
次にステップS13に進み、イエローの1つの濃度パッチを形成する。次にステップS14に進み、マゼンタの濃度パッチを1つ形成する。次にステップS15に進み、シアンの濃度パッチを1つ形成する。次にステップS16に進み、黒(ブラック)の濃度パッチを1つ形成する。そしてステップS17で、各色の濃度パッチの形成が終了したかを調べ、終了していない時はステップS13に戻り、前述の処理を実行するが、各濃度パッチの形成が終了すると、前述の図10に示すような間隔が空けられた飛び石状の濃度パッチが形成される。そしてステップS18に進み、その形成された各濃度パッチを濃度センサ13により読み取って、その濃度値を求める。
【0059】
以上説明したように本実施の形態2によれば、1つの濃度パッチの大きさを、感光ドラム周長を奇数(≠1)分の1の大きさに設定し、複数の濃度パッチを飛び石状に感光ドラム上に形成することにより、感光ドラムのメモリの影響を受けることなく、正確な濃度検知を行うことができた。
【0060】
[他の実施の形態]
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0061】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0062】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0063】
上述した各実施の形態は以下のような実施態様で表わすことができる。
【0064】
[実施態様1] 少なくとも像担持体と、当該像担持体を所定の極性に帯電する帯電手段と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを有し、前記現像手段により現像された画像を記録媒体に転写して画像を形成する画像形成装置であって、
所定の濃度検知パターンの総長が前記像担持体の周長よりも大となる場合、前記所定の濃度検知パターンを複数のブロックに分割して発生する検知パターン発生手段と、
前記検知パターン発生手段により発生された前記複数のブロックの濃度検知パターンのそれぞれを、前記像担持体の連続する2周回の間で重畳しないように前記像担持体上に形成するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【0065】
[実施態様2] 前記複数のブロックのそれぞれの長さが前記像担持体の周長よりも小であり、前記制御手段は、前記複数のブロックのそれぞれを前記ブロックの長さより大である所定の間隔を空けて形成することを特徴とする実施態様1に記載の画像形成装置。
【0066】
[実施態様3] 前記所定の濃度検知パターンを前記像担持体の周長の略奇数(1を含まない)分の1の長さのブロックに分割し、前記ブロックを前記ブロックの長さの少なくとも3倍空けて形成することを特徴とする実施態様1又は2に記載の画像形成装置。
【0067】
[実施態様4] 前記制御手段は、前記濃度検知パターンを前記像担持体に当接する転写回転体上に形成することを特徴とする実施態様1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0068】
[実施態様5] 少なくとも像担持体と、当該像担持体を所定の極性に帯電する帯電手段と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを有し、前記現像手段により現像された画像を記録媒体に転写して画像を形成する画像形成装置における濃度検知パターン形成方法であって、
所定の濃度検知パターンの総長が前記像担持体の周長よりも大となる場合、前記所定の濃度検知パターンを複数のブロックに分割して発生する検知パターン発生工程と、
前記検知パターン発生工程で発生された前記複数のブロックの濃度検知パターンのそれぞれを、前記像担持体の連続する2周回の間で重畳しないように前記像担持体上に形成するように制御する制御工程と、
を有することを特徴とする濃度検知パターン生成方法。
【0069】
[実施態様6] 前記複数のブロックのそれぞれの長さが前記像担持体の周長よりも小であり、前記制御工程では、前記複数のブロックのそれぞれを前記ブロックの長さより大である所定の間隔を空けて形成することを特徴とする実施態様5に記載の濃度検知パターン生成方法。
【0070】
[実施態様7] 前記所定の濃度検知パターンを前記像担持体の周長の略奇数分の1の長さのブロックに分割し、前記ブロックを前記ブロックの長さの少なくとも3倍空けて形成することを特徴とする実施態様5又は6に記載の濃度検知パターン生成方法。
【0071】
[実施態様8] 前記制御工程では、前記濃度検知パターンを前記像担持体に当接する転写回転体上に形成することを特徴とする実施態様5乃至7のいずれか1項に記載の濃度検知パターン生成方法。
【0072】
以上説明したように本実施の形態によれば、1つの色について、濃度パッチ群の総長が感光ドラム1周の長さを超える場合、濃度パッチ群を複数のブロックに分割し、1つのブロックの長さを感光ドラム周長以内とし、かつ、各ブロック間の間隔をブロックの長さ以上空けて形成することで、濃度パッチの数を増やした場合にも、感光ドラムの前周回で使われなかった部分を使用して濃度パッチを形成できる。これにより、感光ドラムメモリの影響を受けることがなく、正確な濃度検知を行うことができる。
【0073】
また、1つの濃度パッチの大きさを、感光ドラム周長を奇数(≠1)分の1の大きさに設定し、濃度パッチを感光ドラム上で飛び石状に形成することでも同様の効果が得られ、正確な濃度検知を行うことができた。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、濃度制御の精度を向上させるために濃度検知パターンの量を増やした場合であっても、像担持体上に前回形成された濃度検知パターンの影響を受けることなく正確な濃度検知を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子写真プロセスを用いた画像形成装置(レーザビームプリンタ)の記録部の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る一つの画像形成プロセスの構成を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る濃度パッチの形成例を説明する図である。
【図4】本実施の形態に係る濃度センサの構成を説明する図である。
【図5】本実施の形態においてETBからの反射光の検出を説明する図である。
【図6】本実施の形態においてETB上にトナーが形成されている場合の反射光の検出を説明する図である。
【図7】トナー量と反射光量との関係を説明するグラフ図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電子写真プロセスを用いた画像形成装置(レーザビームプリンタ)の概略機能構成を説明する機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る濃度パッチの形成及びその濃度検出処理を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態2に係る濃度パッチの形成例を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る濃度パッチの形成を説明する図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る濃度パッチの形成及びその濃度検出処理を説明するフローチャートである。
【図13】従来の問題点である感光ドラムメモリの影響を受ける濃度パッチの一例を説明する図である。

Claims (1)

  1. 少なくとも像担持体と、当該像担持体を所定の極性に帯電する帯電手段と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを有し、前記現像手段により現像された画像を記録媒体に転写して画像を形成する画像形成装置であって、
    所定の濃度検知パターンの総長が前記像担持体の周長よりも大となる場合、前記所定の濃度検知パターンを複数のブロックに分割して発生する検知パターン発生手段と、
    前記検知パターン発生手段により発生された前記複数のブロックの濃度検知パターンのそれぞれを、前記像担持体の連続する2周回の間で重畳しないように前記像担持体上に形成するように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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