JP2004250379A - 含フッ素化合物、その製造方法、含フッ素重合体および撥水撥油剤組成物 - Google Patents
含フッ素化合物、その製造方法、含フッ素重合体および撥水撥油剤組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】重合性に優れる含フッ素化合物、その製造方法、該含フッ素化合物に基づく重合単位を有する撥水撥油性に優れる含フッ素重合体および該含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物の提供。
【解決手段】CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOCOC(R1)=CH2(Rf1〜Rf3は炭素数1〜20のRf基等、R1は水素原子またはメチル基、nは1または2。)で表される含フッ素化合物。該含フッ素化合物は、CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOHで表される含フッ素アルコールと、CH2=C(R2)COOHまたはCH2=C(R3)COXで表される化合物、とを反応させて得られる。
【選択図】なし
【解決手段】CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOCOC(R1)=CH2(Rf1〜Rf3は炭素数1〜20のRf基等、R1は水素原子またはメチル基、nは1または2。)で表される含フッ素化合物。該含フッ素化合物は、CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOHで表される含フッ素アルコールと、CH2=C(R2)COOHまたはCH2=C(R3)COXで表される化合物、とを反応させて得られる。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規含フッ素化合物、その製造方法、該含フッ素化合物から得られる含フッ素重合体および撥水撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
撥水撥油剤として、含フッ素単量体に基づく重合単位を含有する重合体が用いられている。一般に、含フッ素単量体としては、合成が容易であり、他の単量体との共重合性に優れることから、直鎖状のポリフルオロアルキル基(以下、Rf基と記す。)を有する(メタ)アクリレートが用いられている。
【0003】
一方、含フッ素単量体には、分岐状のRf基を有する化合物として、W.DmorskiらによるCF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH=CH2(たとえば、非特許文献1参照。)、CF3CF2CF2C(CF3)2CH2PhCH=CH2(ただし、Phはフェニレン基。)(たとえば、特許文献1参照。)等が知られているが、前者は他の単量体との共重合性に乏しく、共重合体を製造することは困難であり、後者は該化合物を重合して得た重合体を繊維の撥水撥油剤等として用いた場合に、分子中のフェニレン基の存在によって風合いが硬くなるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−74340号公報
【非特許文献1】
Journal of Fluorine Chemistry、36、385〜394(1987)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術の前述の欠点を解消しようとするものである。すなわち本発明は、合成が容易であり、共重合性に優れる含フッ素化合物、該含フッ素化合物の製造方法、該含フッ素化合物を重合して得た含フッ素重合体および該含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下式1で表される含フッ素化合物(以下、化合物1と記す。)を提供する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOCOC(R1)=CH2・・・式1
ただし、式1における記号は以下の意味を示す。
Rf1:フッ素原子または炭素数1〜20のRf基。
Rf2:炭素数1〜20のRf基。
Rf3:炭素数3〜20のRf基。
R1:水素原子またはメチル基。
n:1または2。
【0007】
また、本発明は、前記含フッ素化合物の製造方法であって、下式3で表される含フッ素アルコールと、下式4で表される化合物または下式5で表される化合物とを反応させることを特徴とする含フッ素化合物の製造方法を提供する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOH・・・式3
CH2=C(R2)COOH・・・式4
CH2=C(R3)COX・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は以下の意味を示す。
Rf1、Rf2、Rf3、nは式1における記号と同じ意味を示す。
R2、R3:それぞれ独立に、水素原子またはメチル基。
X:ハロゲン原子。
【0008】
また、本発明は、前記式1で表される化合物に基づく重合単位を5〜100質量%含み、かつ、重量平均分子量が2×103〜2×107である含フッ素重合体を提供する。
【0009】
また、本発明は、前記含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本明細書では、アクリレートとメタクリレートとを総称して(メタ)アクリレートと表し、(メタ)アクリル酸等の表現も同様とする。
【0011】
本発明において、Rf基は、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基である。Rf基は、フッ素原子以外の他のハロゲン原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。さらに、Rf基中の炭素−炭素結合間には、エーテル性の酸素原子またはチオエーテル性のイオウ原子が挿入されていてもよい。
【0012】
Rf基中のフッ素原子数は、[(Rf基中のフッ素原子数)/(Rf基と同一炭素数の対応するアルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で表現した場合、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。Rf基としては、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子に置換された基、すなわちペルフルオロアルキル基(以下、RF基と記す。)が好ましい。
【0013】
本発明の化合物1において、Rf1はフッ素原子または炭素数1〜20のRf基である。
【0014】
Rf1の具体例を以下に挙げる。なお以下の例においては、同一分子式を有する構造の異なる基である、構造異性の基を含む。
【0015】
CF3−、C2F5−、C3F7−[F(CF2)3−、(CF3)2CF−]、C4F9−[F(CF2)4−、(CF3)2CFCF2−、(CF3)3C−]、C5F11−[F(CF2)5−、(CF3)3CCF2−等]、C6F13−[F(CF2)6−等]、C7F15−、C8F17−、C9F19−、C10F21−、(CF3)2CFCF(CF3)−、(CF3)2CFCF(CF3)CF2−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF3)−、CF3CF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF2CF3)−、CF3CF2CF(CF2CF3)CF2CF2−、(CF3)3C−、(CF3)3CCF2−、(CF3)3CCF2CF2−、(CF3)2C(CF2CF3)−、CF3C(CF2CF3)2−、(CF3)2CF(CF2)y−(yは2〜17の整数。)、H(CF2)t、−Cl(CF2)t−(tは1〜20の整数。)等。
【0016】
Rf1が、炭素−炭素結合間に、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性イオウ原子が挿入された基である場合の具体例を以下に挙げる。ただし、rは1〜5の整数、zは1〜6の整数、wは1〜9の整数である。
【0017】
F(CF2)5OCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2O]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2O)zCF2CF2−、F(CF2CF2O)wCF2CF2−等。
【0018】
F(CF2)5SCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2S]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2S)zCF2CF2−、F(CF2CF2S)wCF2CF2−等。
【0019】
Rf1としては、直鎖状のRf基が好ましく、炭素数1〜10のRf基が好ましく、炭素数1〜4のRf基がより好ましく、化合物1の合成が容易であることからCF3−が最も好ましい。
【0020】
化合物1において、Rf2は炭素数1〜20のRf基である。Rf2の具体例としては、前記Rf1において挙げた基と同じ基が挙げられる。Rf2としては、直鎖状のRf基が好ましく、炭素数1〜10のRf基が好ましく、炭素数1〜4のRf基がより好ましく、化合物1の合成が容易であることからCF3−が最も好ましい。Rf2はRf1と同じでもよく、異なっていてもよい。
【0021】
化合物1において、Rf3は炭素数3〜20のRf基である。Rf3の具体例を以下に挙げる。なお以下の例においては、同一分子式を有する構造の異なる基である、構造異性の基を含む。
【0022】
C3F7−[F(CF2)3−、(CF3)2CF−]、C4F9−[F(CF2)4−、(CF3)2CFCF2−、(CF3)3C−]、C5F11−[F(CF2)5−、(CF3)3CCF2−等]、C6F13−[F(CF2)6−等]、C7F15−、C8F17−、C9F19−、C10F21−、(CF3)2CFCF(CF3)−、(CF3)2CFCF(CF3)CF2−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF3)−、CF3CF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF2CF3)−、CF3CF2CF(CF2CF3)CF2CF2−、(CF3)3C−、(CF3)3CCF2−、(CF3)3CCF2CF2−、(CF3)2C(CF2CF3)−、CF3C(CF2CF3)2−、(CF3)2CF(CF2)y−(yは2〜17の整数。)、H(CF2)v、−Cl(CF2)v−(vは3〜20の整数。)等。
【0023】
Rf3が、炭素−炭素結合間に、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性イオウ原子が挿入された基である場合の具体例を以下に挙げる。ただし、rは1〜5の整数、zは1〜6の整数、wは1〜9の整数である。
【0024】
F(CF2)5OCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2O]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2O)zCF2CF2−、F(CF2CF2O)wCF2CF2−等。
【0025】
F(CF2)5SCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2S]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2S)zCF2CF2−、F(CF2CF2S)wCF2CF2−等。
【0026】
Rf3としては、直鎖のRf基が好ましく、炭素数3〜10のRf基が好ましく炭素数3〜6のRf基がより好ましく、撥油性能に優れることからF(CF2)3−が最も好ましい。
【0027】
本発明の化合物1としては、特に、F(CF2)3C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2、F(CF2)4C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2、F(CF2)5C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2(R1は水素原子またはメチル基。)が好ましい。前記化合物はそれ自身の合成も容易であり、共重合性に優れ、含フッ素重合体の製造が容易であり好ましい。
【0028】
化合物1は、下記化合物3と、下記化合物4または下記化合物5とを反応させることにより製造する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOH・・・式3
CH2=C(R2)COOH・・・式4
CH2=C(R3)COX・・・式5
式3で表される化合物(以下、化合物3と記す。)、式4で表される化合物(以下、化合物4と記す。)、式5で表される化合物(以下、化合物5と記す。)において、Rf1、Rf2、Rf3、Rは前記と同じ意味を示し、好ましい態様も前記と同じである。Xはハロゲン原子を示し、塩素原子が好ましい。R2、R3はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。
【0029】
化合物3は、アルカリ金属フッ化物の存在下にペルフルオロオレフィンとハロゲン化酢酸エステルとを反応させてペルフルオロアルキル酢酸エステルとし(CF3CF2CF=C(CF3)2+BrCH2COOCH2CH3+KF→CF3CF2CF2C(CF3)2CH2COOCH2CH3+KBr)、次に得られたペルフルオロアルキル酢酸エステルを還元剤を用いて還元する(CF3CF2CF2C(CF3)2CH2COOCH2CH3+LiAlH4→CF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OH)ことにより得られる。また、WO2000/56694号公報に記載の方法により容易に合成できる。
【0030】
化合物3と化合物4との反応条件、操作、手段、装置等については、特に限定されない。反応温度は60〜130℃が好ましく、70〜100℃がより好ましい。反応圧力は常圧が好ましく、減圧、自生圧力、加圧等も好ましい。
【0031】
該反応においては、重合禁止手段を採用するのが好ましい。たとえば酸素の導入、ヒドロキノン等の重合禁止剤の添加等が好ましい。該重合禁止剤は、反応前に添加してもよく、反応中に添加してもよい。
該反応は平衡反応であるため、副生する水を反応系外に分離除去することにより、化合物1を収率よく製造できる。
【0032】
該反応は、通常は無溶媒で実施することが好ましい。溶媒を用いる場合には、該反応が脱水反応であることから、活性水素を有しない、水より沸点の高い溶媒または水と共沸する溶媒を採用するのが好ましい。溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グライム類等が好ましい。溶媒は脱水したものが好ましく、反応雰囲気も乾燥窒素等の無水雰囲気下が好ましい。
【0033】
さらに、該反応は適当な触媒の存在下に行ってもよい。触媒としては、硫酸、硝酸、塩酸等の無機強酸、スルホン酸、カルボン酸等の有機酸、アルミニウム、チタン等の金属のアルコキシド等が好ましく挙げられる。触媒の使用量は、化合物3の1モルに対して0.01〜0.2モルが好ましい。
【0034】
該反応の反応様式としては、回分式、半連続式、連続式等が採用できる。得られた化合物1は、必要に応じて精製を行うことも好ましい。
【0035】
化合物3と化合物5との反応条件、操作、手段、装置等については特に限定されない。反応温度は、−20〜100℃が好ましく、0〜40℃がより好ましい。反応圧力は常圧が好ましく、減圧、自生圧力、加圧等も好ましい。
【0036】
該反応においても、前記の化合物3と化合物4との反応と同様の重合禁止手段を採用するのが好ましい。該反応は無溶媒でも進行するが、溶媒の存在下に実施してもよい。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン等が好ましく挙げられる。
【0037】
また、反応においては副生する酸の捕捉剤としてアミン類を使用することが好ましい。該捕捉剤としてはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。得られた化合物1は、必要に応じて精製を行うことも好ましい。
【0038】
本発明の化合物1は重合性の不飽和結合を有するため、化合物1を用いて含フッ素重合体が製造できる。すなわち、化合物1の1種を重合させた含フッ素重合体、化合物1の2種以上を重合させた含フッ素重合体、化合物1と化合物1以外の単量体(以下、他の単量体と記す。)とを重合させた含フッ素重合体を製造できる。
【0039】
本発明の含フッ素重合体は、化合物1に基づく重合単位(a1)を含む重合体(以下、重合体(A1)と記す。)、または、化合物1に基づく重合単位(a1)と他の単量体に基づく重合単位(a2)とを含む共重合体(以下、重合体(A2)と記す。)が好ましい。
【0040】
重合体(A1)は、重合単位(a1)の1種のみからなる単独重合体であってもよく、重合単位(a1)の2種以上からなる共重合体であってもよい。該共重合体は、ブロック重合体であってもランダム重合体であってもよく、合成のしやすさの点からランダム重合体が好ましい。
【0041】
重合体(A2)において、重合単位(a1)または重合単位(a2)は、それぞれ1種であっても2種以上であってもよい。また、重合体(A2)はブロック重合体、ランダム重合体またはグラフト重合体のいずれであってもよく、製造の容易なランダム重合体が好ましい。
【0042】
本発明において、重合単位(a1)の割合は、重合体(A1)または重合体(A2)において5〜100質量%が好ましく、25〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%が最も好ましい。また、重合単位(a2)の割合は、重合体(A2)において0.1質量%以上が好ましく、0.1〜75質量%がより好ましい。
【0043】
含フッ素重合体の重量平均分子量は2×103〜2×107が好ましく、5×103〜5×106がより好ましく、1×104〜1×105が最も好ましい。該重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定できる。
【0044】
本発明の含フッ素重合体としては、化合物1に基づく重合単位を5〜100質量%含み、かつ、重量平均分子量が2×103〜2×107である含フッ素重合体が好ましい。
【0045】
上記他の単量体としては、ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物であれば特に限定されない。他の単量体としては以下の化合物が挙げられる。
【0046】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−シアノフェニル(メタ)アクリレート、(ポリオキシアルキレンジオール)ジ(メタ)アクリレート、アジリジニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートエステル。
【0047】
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、オクタン酸ビニル、ドデカン酸ビニル、オクタデカン酸ビニル等のビニルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン類、フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン、ヘプタン酸アリル、オクタン酸アリル、ヘキサン酸アリル等のアリル化合物、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン等のビニル化合物、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、イソプレン、マレイン酸ジオクチル等。
【0048】
本発明の含フッ素重合体の製造方法に用いられる重合方法としては、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合等の重合方法が挙げられ、また、イオン重合法、ラジカル重合法等の重合方法を用いることができる。穏和な条件で重合できることから、ラジカル重合法を用いることが好ましい。
【0049】
ラジカル開始剤としては、重合方法に適する水溶性開始剤または油溶性開始剤が使用できる。たとえば、乳化重合においては、水溶性過酸化物が好ましく用いられ、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ジコハク酸パーオキシド等が好ましく用いられる。懸濁重合、溶液重合またはバルク重合においては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキシド等の有機過酸化物、パーフルオロブタン酸パーオキシド等のフッ素系過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと記す。)等のアゾ化合物が好ましく用いられる。
【0050】
乳化重合においては、水性媒体を用いることが好ましい。該水性媒体には所望により有機溶剤が含まれていてもよい。有機溶剤としては水溶性有機溶剤が好ましく、エステル系、ケトン系、エーテル系等の有機溶剤が好ましい。水と有機溶剤の比率は特に限定されない。
【0051】
また、乳化重合においては、界面活性剤を用いるのが好ましく、ノニオン系の界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および両性界面活性剤からなる群から選ばれる1種類以上を用いるのが好ましい。該界面活性剤(乳化剤ともいう)の使用量は、単量体の全量に対して、0.5〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0052】
溶液重合においては、溶剤として、F(CF2)2CHCl2(以下、AK−225caと記す。)、Cl(CF2)2CHClF(以下、AK−225cbと記す。)、F(CF2)8F、H(CF2)6F等のフッ素系溶剤が好ましく用いられる。
【0053】
重合温度は、10〜120℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
また、重合反応においては、分子量を制御する目的で、連鎖移動剤を含有してもよい。連鎖移動剤としては芳香族系またはメルカプタン類が好ましく、アルキルメルカプタンが特に好ましい。
【0054】
本発明の撥水撥油剤組成物は前記含フッ素重合体を含む。撥水撥油剤組成物における含フッ素重合体の含有量は、該撥水撥油剤組成物の全質量に対して5〜80質量%であることが好ましく、8〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%最も好ましい。
【0055】
撥水撥油剤水性組成物における含フッ素重合体以外の成分としては、媒体、機能性配合剤等が挙げられる。媒体としては、水性媒体、有機溶剤等が好ましく、水、フッ素系有機溶剤がより好ましい。該撥水撥油剤組成物は、用途に応じた濃度に調整して使用することが好ましい。また、機能性配合剤としては、界面活性剤、帯電防止剤、染料安定剤、防しわ剤、繊維の仕上げ加工用薬剤等が挙げられる。
【0056】
本発明の撥水撥油剤組成物で処理した被処理物は、撥水撥油性に優れる。たとえば、該撥水撥油剤組成物を用いて織物等を処理することにより、織物等の表面に撥水撥油性を付与できる。
【0057】
本発明の撥水撥油剤組成物を用いて被処理物を処理する方法としては、パディング処理、スプレー処理、浸漬処理等が挙げられる。被処理物としては特に限定されず、天然繊維、合成繊維またはその混紡繊維等の繊維製品、金属、樹脂成形体、樹脂フィルム、ガラス、石材、木材等が挙げられる。
【0058】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0059】
[例1]
撹拌機、ジムロート、滴下ロート付き200mLの三つ口フラスコに、CF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OHの27g(0.075モル)、トリエチルアミンの9.1g(0.090モル)およびAK−225ca/AK225cb(質量比:45/55、旭硝子社製。)の100gを入れ、アクリル酸クロリドの8.2g(0.090モル)を室温にて1時間かけて滴下し、室温で2時間撹拌して反応粗液を得た。
【0060】
得られた反応粗液に蒸留水を加えて洗浄した後、蒸留水を分離した。次いで反応粗液を減圧蒸留して、目的化合物であるCF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OCOCH=CH2(沸点67℃/8torr)の27gを得た。収率は86%であった。該化合物の19F−NMRおよび1H−NMRの測定結果を以下に示す。
【0061】
19F−NMR(溶媒:CDCl3)δ(ppm):−64.7(6F,−C(CF3)2−)−80.9(3F,CF3−)、−108.3(2F,−CF2−)、−123.8(2F,−CF2−)。
【0062】
1H−NMR(溶媒:CDCl3)δ(ppm):2.58(2H,−CH2CF2−)、4.44(2H,−CH2O−)、5.88〜6.45(3H,CH2=CH−)。
【0063】
[例2]
50mLのガラス製アンプルに、例1で得られた化合物の6.0g、AK−225の24.0gおよびAIBNの0.04gを入れ、65℃にて12時間重合反応を行い、粗重合体を得た。反応終了後の溶液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、未反応の化合物は実質的に検出されなかった。
【0064】
得られた粗重合体を含む溶液の3gをメタノールの27gに滴下し、重合体を沈殿させた。得られた重合体を30℃にて一晩真空乾燥させた。重合体の重量平均分子量は1.7×105であった。
【0065】
重合体にAK−225を加えて、重合体の濃度が5質量%である試験液を得た。試験液の1mLを、7cm四方のガラス板に滴下し、3000回転で30秒間スピンコートした後、120℃にて1時間キュアリングを行ってサンプルを作製した。得られたサンプルの表面における、水に対する接触角は120.1度であり、ヘキサデカンに対する接触角は75.8度であった。
【0066】
[例3]
100mLガラス製重合アンプルに、例1で得られた化合物の7.95g、ステアリルアクリレートの12.10g、ヒドロキシエチルアクリレートの0.42g、ポリオキシアルキレングリコールモノメタクリレートの0.3g、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの1.68g、ステアリルトリエチルアンモニウムクロリドの0.42g、水の26.20g、アセトンの10.5g、分子量調整剤としてステアリルメルカプタンの0.11gおよび開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩の0.04gを入れた。
【0067】
アンプルの窒素置換を行い、65℃にて15時間重合反応を行い、重合体を含む固形分濃度が39.3質量%であるエマルションを得た。得られたエマルションの3gをメタノールの27gに滴下し、重合体を沈殿させた。得られた重合体を30℃にて一晩真空乾燥させた。重合体の重量平均分子量は3960であった。
【0068】
重合体にAK−225を加えて、重合体の濃度が5質量%である試験液を得た。試験液を用いて、例2と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルの表面における、水に対する接触角は110.1度であり、ヘキサデカンに対する接触角は63.6度であった。
【0069】
【発明の効果】
本発明の含フッ素化合物は新規な化合物であり、該含フッ素化合物は合成が容易であり、共重合性に優れる。該含フッ素化合物を用いて重合した含フッ素重合体は撥水撥油性に優れる。
【0070】
本発明の含フッ素重合体はエマルションまたは溶液の形態にできるため、耐候性、撥水撥油性、非粘着性に優れた塗料またはコーティング剤として有用である。また、該含フッ素重合体はフッ素原子を多く含むことから、低誘電率被膜を形成するコーティング剤としても有用である。
【0071】
本発明の含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物で処理した被処理物、特に繊維製品は、撥水撥油性に優れる。また、該撥水撥油剤組成物を用いて形成された皮膜は、表面張力が低く、粘着性が低いことから、潤滑剤、離型剤等の表面改質剤としても有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規含フッ素化合物、その製造方法、該含フッ素化合物から得られる含フッ素重合体および撥水撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
撥水撥油剤として、含フッ素単量体に基づく重合単位を含有する重合体が用いられている。一般に、含フッ素単量体としては、合成が容易であり、他の単量体との共重合性に優れることから、直鎖状のポリフルオロアルキル基(以下、Rf基と記す。)を有する(メタ)アクリレートが用いられている。
【0003】
一方、含フッ素単量体には、分岐状のRf基を有する化合物として、W.DmorskiらによるCF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH=CH2(たとえば、非特許文献1参照。)、CF3CF2CF2C(CF3)2CH2PhCH=CH2(ただし、Phはフェニレン基。)(たとえば、特許文献1参照。)等が知られているが、前者は他の単量体との共重合性に乏しく、共重合体を製造することは困難であり、後者は該化合物を重合して得た重合体を繊維の撥水撥油剤等として用いた場合に、分子中のフェニレン基の存在によって風合いが硬くなるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−74340号公報
【非特許文献1】
Journal of Fluorine Chemistry、36、385〜394(1987)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術の前述の欠点を解消しようとするものである。すなわち本発明は、合成が容易であり、共重合性に優れる含フッ素化合物、該含フッ素化合物の製造方法、該含フッ素化合物を重合して得た含フッ素重合体および該含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下式1で表される含フッ素化合物(以下、化合物1と記す。)を提供する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOCOC(R1)=CH2・・・式1
ただし、式1における記号は以下の意味を示す。
Rf1:フッ素原子または炭素数1〜20のRf基。
Rf2:炭素数1〜20のRf基。
Rf3:炭素数3〜20のRf基。
R1:水素原子またはメチル基。
n:1または2。
【0007】
また、本発明は、前記含フッ素化合物の製造方法であって、下式3で表される含フッ素アルコールと、下式4で表される化合物または下式5で表される化合物とを反応させることを特徴とする含フッ素化合物の製造方法を提供する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOH・・・式3
CH2=C(R2)COOH・・・式4
CH2=C(R3)COX・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は以下の意味を示す。
Rf1、Rf2、Rf3、nは式1における記号と同じ意味を示す。
R2、R3:それぞれ独立に、水素原子またはメチル基。
X:ハロゲン原子。
【0008】
また、本発明は、前記式1で表される化合物に基づく重合単位を5〜100質量%含み、かつ、重量平均分子量が2×103〜2×107である含フッ素重合体を提供する。
【0009】
また、本発明は、前記含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本明細書では、アクリレートとメタクリレートとを総称して(メタ)アクリレートと表し、(メタ)アクリル酸等の表現も同様とする。
【0011】
本発明において、Rf基は、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基である。Rf基は、フッ素原子以外の他のハロゲン原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。さらに、Rf基中の炭素−炭素結合間には、エーテル性の酸素原子またはチオエーテル性のイオウ原子が挿入されていてもよい。
【0012】
Rf基中のフッ素原子数は、[(Rf基中のフッ素原子数)/(Rf基と同一炭素数の対応するアルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で表現した場合、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。Rf基としては、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子に置換された基、すなわちペルフルオロアルキル基(以下、RF基と記す。)が好ましい。
【0013】
本発明の化合物1において、Rf1はフッ素原子または炭素数1〜20のRf基である。
【0014】
Rf1の具体例を以下に挙げる。なお以下の例においては、同一分子式を有する構造の異なる基である、構造異性の基を含む。
【0015】
CF3−、C2F5−、C3F7−[F(CF2)3−、(CF3)2CF−]、C4F9−[F(CF2)4−、(CF3)2CFCF2−、(CF3)3C−]、C5F11−[F(CF2)5−、(CF3)3CCF2−等]、C6F13−[F(CF2)6−等]、C7F15−、C8F17−、C9F19−、C10F21−、(CF3)2CFCF(CF3)−、(CF3)2CFCF(CF3)CF2−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF3)−、CF3CF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF2CF3)−、CF3CF2CF(CF2CF3)CF2CF2−、(CF3)3C−、(CF3)3CCF2−、(CF3)3CCF2CF2−、(CF3)2C(CF2CF3)−、CF3C(CF2CF3)2−、(CF3)2CF(CF2)y−(yは2〜17の整数。)、H(CF2)t、−Cl(CF2)t−(tは1〜20の整数。)等。
【0016】
Rf1が、炭素−炭素結合間に、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性イオウ原子が挿入された基である場合の具体例を以下に挙げる。ただし、rは1〜5の整数、zは1〜6の整数、wは1〜9の整数である。
【0017】
F(CF2)5OCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2O]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2O)zCF2CF2−、F(CF2CF2O)wCF2CF2−等。
【0018】
F(CF2)5SCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2S]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2S)zCF2CF2−、F(CF2CF2S)wCF2CF2−等。
【0019】
Rf1としては、直鎖状のRf基が好ましく、炭素数1〜10のRf基が好ましく、炭素数1〜4のRf基がより好ましく、化合物1の合成が容易であることからCF3−が最も好ましい。
【0020】
化合物1において、Rf2は炭素数1〜20のRf基である。Rf2の具体例としては、前記Rf1において挙げた基と同じ基が挙げられる。Rf2としては、直鎖状のRf基が好ましく、炭素数1〜10のRf基が好ましく、炭素数1〜4のRf基がより好ましく、化合物1の合成が容易であることからCF3−が最も好ましい。Rf2はRf1と同じでもよく、異なっていてもよい。
【0021】
化合物1において、Rf3は炭素数3〜20のRf基である。Rf3の具体例を以下に挙げる。なお以下の例においては、同一分子式を有する構造の異なる基である、構造異性の基を含む。
【0022】
C3F7−[F(CF2)3−、(CF3)2CF−]、C4F9−[F(CF2)4−、(CF3)2CFCF2−、(CF3)3C−]、C5F11−[F(CF2)5−、(CF3)3CCF2−等]、C6F13−[F(CF2)6−等]、C7F15−、C8F17−、C9F19−、C10F21−、(CF3)2CFCF(CF3)−、(CF3)2CFCF(CF3)CF2−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)−、(CF3)2CFCF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF3)−、CF3CF2CF(CF3)CF2CF2−、CF3CF2CF(CF2CF3)−、CF3CF2CF(CF2CF3)CF2CF2−、(CF3)3C−、(CF3)3CCF2−、(CF3)3CCF2CF2−、(CF3)2C(CF2CF3)−、CF3C(CF2CF3)2−、(CF3)2CF(CF2)y−(yは2〜17の整数。)、H(CF2)v、−Cl(CF2)v−(vは3〜20の整数。)等。
【0023】
Rf3が、炭素−炭素結合間に、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性イオウ原子が挿入された基である場合の具体例を以下に挙げる。ただし、rは1〜5の整数、zは1〜6の整数、wは1〜9の整数である。
【0024】
F(CF2)5OCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2O]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2O]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2O)zCF2CF2−、F(CF2CF2O)wCF2CF2−等。
【0025】
F(CF2)5SCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]rCF(CF3)CF2CF2−、F[CF(CF3)CF2S]zCF(CF3)−、F[CF(CF3)CF2S]zCF2CF2−、F(CF2CF2CF2S)zCF2CF2−、F(CF2CF2S)wCF2CF2−等。
【0026】
Rf3としては、直鎖のRf基が好ましく、炭素数3〜10のRf基が好ましく炭素数3〜6のRf基がより好ましく、撥油性能に優れることからF(CF2)3−が最も好ましい。
【0027】
本発明の化合物1としては、特に、F(CF2)3C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2、F(CF2)4C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2、F(CF2)5C(CF3)2−(CH2)2OCOC(R1)=CH2(R1は水素原子またはメチル基。)が好ましい。前記化合物はそれ自身の合成も容易であり、共重合性に優れ、含フッ素重合体の製造が容易であり好ましい。
【0028】
化合物1は、下記化合物3と、下記化合物4または下記化合物5とを反応させることにより製造する。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOH・・・式3
CH2=C(R2)COOH・・・式4
CH2=C(R3)COX・・・式5
式3で表される化合物(以下、化合物3と記す。)、式4で表される化合物(以下、化合物4と記す。)、式5で表される化合物(以下、化合物5と記す。)において、Rf1、Rf2、Rf3、Rは前記と同じ意味を示し、好ましい態様も前記と同じである。Xはハロゲン原子を示し、塩素原子が好ましい。R2、R3はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。
【0029】
化合物3は、アルカリ金属フッ化物の存在下にペルフルオロオレフィンとハロゲン化酢酸エステルとを反応させてペルフルオロアルキル酢酸エステルとし(CF3CF2CF=C(CF3)2+BrCH2COOCH2CH3+KF→CF3CF2CF2C(CF3)2CH2COOCH2CH3+KBr)、次に得られたペルフルオロアルキル酢酸エステルを還元剤を用いて還元する(CF3CF2CF2C(CF3)2CH2COOCH2CH3+LiAlH4→CF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OH)ことにより得られる。また、WO2000/56694号公報に記載の方法により容易に合成できる。
【0030】
化合物3と化合物4との反応条件、操作、手段、装置等については、特に限定されない。反応温度は60〜130℃が好ましく、70〜100℃がより好ましい。反応圧力は常圧が好ましく、減圧、自生圧力、加圧等も好ましい。
【0031】
該反応においては、重合禁止手段を採用するのが好ましい。たとえば酸素の導入、ヒドロキノン等の重合禁止剤の添加等が好ましい。該重合禁止剤は、反応前に添加してもよく、反応中に添加してもよい。
該反応は平衡反応であるため、副生する水を反応系外に分離除去することにより、化合物1を収率よく製造できる。
【0032】
該反応は、通常は無溶媒で実施することが好ましい。溶媒を用いる場合には、該反応が脱水反応であることから、活性水素を有しない、水より沸点の高い溶媒または水と共沸する溶媒を採用するのが好ましい。溶媒としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グライム類等が好ましい。溶媒は脱水したものが好ましく、反応雰囲気も乾燥窒素等の無水雰囲気下が好ましい。
【0033】
さらに、該反応は適当な触媒の存在下に行ってもよい。触媒としては、硫酸、硝酸、塩酸等の無機強酸、スルホン酸、カルボン酸等の有機酸、アルミニウム、チタン等の金属のアルコキシド等が好ましく挙げられる。触媒の使用量は、化合物3の1モルに対して0.01〜0.2モルが好ましい。
【0034】
該反応の反応様式としては、回分式、半連続式、連続式等が採用できる。得られた化合物1は、必要に応じて精製を行うことも好ましい。
【0035】
化合物3と化合物5との反応条件、操作、手段、装置等については特に限定されない。反応温度は、−20〜100℃が好ましく、0〜40℃がより好ましい。反応圧力は常圧が好ましく、減圧、自生圧力、加圧等も好ましい。
【0036】
該反応においても、前記の化合物3と化合物4との反応と同様の重合禁止手段を採用するのが好ましい。該反応は無溶媒でも進行するが、溶媒の存在下に実施してもよい。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン等が好ましく挙げられる。
【0037】
また、反応においては副生する酸の捕捉剤としてアミン類を使用することが好ましい。該捕捉剤としてはピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。得られた化合物1は、必要に応じて精製を行うことも好ましい。
【0038】
本発明の化合物1は重合性の不飽和結合を有するため、化合物1を用いて含フッ素重合体が製造できる。すなわち、化合物1の1種を重合させた含フッ素重合体、化合物1の2種以上を重合させた含フッ素重合体、化合物1と化合物1以外の単量体(以下、他の単量体と記す。)とを重合させた含フッ素重合体を製造できる。
【0039】
本発明の含フッ素重合体は、化合物1に基づく重合単位(a1)を含む重合体(以下、重合体(A1)と記す。)、または、化合物1に基づく重合単位(a1)と他の単量体に基づく重合単位(a2)とを含む共重合体(以下、重合体(A2)と記す。)が好ましい。
【0040】
重合体(A1)は、重合単位(a1)の1種のみからなる単独重合体であってもよく、重合単位(a1)の2種以上からなる共重合体であってもよい。該共重合体は、ブロック重合体であってもランダム重合体であってもよく、合成のしやすさの点からランダム重合体が好ましい。
【0041】
重合体(A2)において、重合単位(a1)または重合単位(a2)は、それぞれ1種であっても2種以上であってもよい。また、重合体(A2)はブロック重合体、ランダム重合体またはグラフト重合体のいずれであってもよく、製造の容易なランダム重合体が好ましい。
【0042】
本発明において、重合単位(a1)の割合は、重合体(A1)または重合体(A2)において5〜100質量%が好ましく、25〜100質量%がより好ましく、50〜100質量%が最も好ましい。また、重合単位(a2)の割合は、重合体(A2)において0.1質量%以上が好ましく、0.1〜75質量%がより好ましい。
【0043】
含フッ素重合体の重量平均分子量は2×103〜2×107が好ましく、5×103〜5×106がより好ましく、1×104〜1×105が最も好ましい。該重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定できる。
【0044】
本発明の含フッ素重合体としては、化合物1に基づく重合単位を5〜100質量%含み、かつ、重量平均分子量が2×103〜2×107である含フッ素重合体が好ましい。
【0045】
上記他の単量体としては、ラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物であれば特に限定されない。他の単量体としては以下の化合物が挙げられる。
【0046】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−シアノフェニル(メタ)アクリレート、(ポリオキシアルキレンジオール)ジ(メタ)アクリレート、アジリジニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートエステル。
【0047】
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、オクタン酸ビニル、ドデカン酸ビニル、オクタデカン酸ビニル等のビニルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン類、フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン、ヘプタン酸アリル、オクタン酸アリル、ヘキサン酸アリル等のアリル化合物、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン等のビニル化合物、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、イソプレン、マレイン酸ジオクチル等。
【0048】
本発明の含フッ素重合体の製造方法に用いられる重合方法としては、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合等の重合方法が挙げられ、また、イオン重合法、ラジカル重合法等の重合方法を用いることができる。穏和な条件で重合できることから、ラジカル重合法を用いることが好ましい。
【0049】
ラジカル開始剤としては、重合方法に適する水溶性開始剤または油溶性開始剤が使用できる。たとえば、乳化重合においては、水溶性過酸化物が好ましく用いられ、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ジコハク酸パーオキシド等が好ましく用いられる。懸濁重合、溶液重合またはバルク重合においては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキシド等の有機過酸化物、パーフルオロブタン酸パーオキシド等のフッ素系過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと記す。)等のアゾ化合物が好ましく用いられる。
【0050】
乳化重合においては、水性媒体を用いることが好ましい。該水性媒体には所望により有機溶剤が含まれていてもよい。有機溶剤としては水溶性有機溶剤が好ましく、エステル系、ケトン系、エーテル系等の有機溶剤が好ましい。水と有機溶剤の比率は特に限定されない。
【0051】
また、乳化重合においては、界面活性剤を用いるのが好ましく、ノニオン系の界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および両性界面活性剤からなる群から選ばれる1種類以上を用いるのが好ましい。該界面活性剤(乳化剤ともいう)の使用量は、単量体の全量に対して、0.5〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0052】
溶液重合においては、溶剤として、F(CF2)2CHCl2(以下、AK−225caと記す。)、Cl(CF2)2CHClF(以下、AK−225cbと記す。)、F(CF2)8F、H(CF2)6F等のフッ素系溶剤が好ましく用いられる。
【0053】
重合温度は、10〜120℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
また、重合反応においては、分子量を制御する目的で、連鎖移動剤を含有してもよい。連鎖移動剤としては芳香族系またはメルカプタン類が好ましく、アルキルメルカプタンが特に好ましい。
【0054】
本発明の撥水撥油剤組成物は前記含フッ素重合体を含む。撥水撥油剤組成物における含フッ素重合体の含有量は、該撥水撥油剤組成物の全質量に対して5〜80質量%であることが好ましく、8〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%最も好ましい。
【0055】
撥水撥油剤水性組成物における含フッ素重合体以外の成分としては、媒体、機能性配合剤等が挙げられる。媒体としては、水性媒体、有機溶剤等が好ましく、水、フッ素系有機溶剤がより好ましい。該撥水撥油剤組成物は、用途に応じた濃度に調整して使用することが好ましい。また、機能性配合剤としては、界面活性剤、帯電防止剤、染料安定剤、防しわ剤、繊維の仕上げ加工用薬剤等が挙げられる。
【0056】
本発明の撥水撥油剤組成物で処理した被処理物は、撥水撥油性に優れる。たとえば、該撥水撥油剤組成物を用いて織物等を処理することにより、織物等の表面に撥水撥油性を付与できる。
【0057】
本発明の撥水撥油剤組成物を用いて被処理物を処理する方法としては、パディング処理、スプレー処理、浸漬処理等が挙げられる。被処理物としては特に限定されず、天然繊維、合成繊維またはその混紡繊維等の繊維製品、金属、樹脂成形体、樹脂フィルム、ガラス、石材、木材等が挙げられる。
【0058】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0059】
[例1]
撹拌機、ジムロート、滴下ロート付き200mLの三つ口フラスコに、CF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OHの27g(0.075モル)、トリエチルアミンの9.1g(0.090モル)およびAK−225ca/AK225cb(質量比:45/55、旭硝子社製。)の100gを入れ、アクリル酸クロリドの8.2g(0.090モル)を室温にて1時間かけて滴下し、室温で2時間撹拌して反応粗液を得た。
【0060】
得られた反応粗液に蒸留水を加えて洗浄した後、蒸留水を分離した。次いで反応粗液を減圧蒸留して、目的化合物であるCF3CF2CF2C(CF3)2CH2CH2OCOCH=CH2(沸点67℃/8torr)の27gを得た。収率は86%であった。該化合物の19F−NMRおよび1H−NMRの測定結果を以下に示す。
【0061】
19F−NMR(溶媒:CDCl3)δ(ppm):−64.7(6F,−C(CF3)2−)−80.9(3F,CF3−)、−108.3(2F,−CF2−)、−123.8(2F,−CF2−)。
【0062】
1H−NMR(溶媒:CDCl3)δ(ppm):2.58(2H,−CH2CF2−)、4.44(2H,−CH2O−)、5.88〜6.45(3H,CH2=CH−)。
【0063】
[例2]
50mLのガラス製アンプルに、例1で得られた化合物の6.0g、AK−225の24.0gおよびAIBNの0.04gを入れ、65℃にて12時間重合反応を行い、粗重合体を得た。反応終了後の溶液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、未反応の化合物は実質的に検出されなかった。
【0064】
得られた粗重合体を含む溶液の3gをメタノールの27gに滴下し、重合体を沈殿させた。得られた重合体を30℃にて一晩真空乾燥させた。重合体の重量平均分子量は1.7×105であった。
【0065】
重合体にAK−225を加えて、重合体の濃度が5質量%である試験液を得た。試験液の1mLを、7cm四方のガラス板に滴下し、3000回転で30秒間スピンコートした後、120℃にて1時間キュアリングを行ってサンプルを作製した。得られたサンプルの表面における、水に対する接触角は120.1度であり、ヘキサデカンに対する接触角は75.8度であった。
【0066】
[例3]
100mLガラス製重合アンプルに、例1で得られた化合物の7.95g、ステアリルアクリレートの12.10g、ヒドロキシエチルアクリレートの0.42g、ポリオキシアルキレングリコールモノメタクリレートの0.3g、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの1.68g、ステアリルトリエチルアンモニウムクロリドの0.42g、水の26.20g、アセトンの10.5g、分子量調整剤としてステアリルメルカプタンの0.11gおよび開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩の0.04gを入れた。
【0067】
アンプルの窒素置換を行い、65℃にて15時間重合反応を行い、重合体を含む固形分濃度が39.3質量%であるエマルションを得た。得られたエマルションの3gをメタノールの27gに滴下し、重合体を沈殿させた。得られた重合体を30℃にて一晩真空乾燥させた。重合体の重量平均分子量は3960であった。
【0068】
重合体にAK−225を加えて、重合体の濃度が5質量%である試験液を得た。試験液を用いて、例2と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルの表面における、水に対する接触角は110.1度であり、ヘキサデカンに対する接触角は63.6度であった。
【0069】
【発明の効果】
本発明の含フッ素化合物は新規な化合物であり、該含フッ素化合物は合成が容易であり、共重合性に優れる。該含フッ素化合物を用いて重合した含フッ素重合体は撥水撥油性に優れる。
【0070】
本発明の含フッ素重合体はエマルションまたは溶液の形態にできるため、耐候性、撥水撥油性、非粘着性に優れた塗料またはコーティング剤として有用である。また、該含フッ素重合体はフッ素原子を多く含むことから、低誘電率被膜を形成するコーティング剤としても有用である。
【0071】
本発明の含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物で処理した被処理物、特に繊維製品は、撥水撥油性に優れる。また、該撥水撥油剤組成物を用いて形成された皮膜は、表面張力が低く、粘着性が低いことから、潤滑剤、離型剤等の表面改質剤としても有用である。
Claims (4)
- 下式1で表される含フッ素化合物。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOCOC(R1)=CH2・・・式1
ただし、式1における記号は以下の意味を示す。
Rf1:フッ素原子または炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基。
Rf2:炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基。
Rf3:炭素数3〜20のポリフルオロアルキル基。
R1:水素原子またはメチル基。
n:1または2。 - 請求項1に記載の含フッ素化合物の製造方法であって、下式3で表される含フッ素アルコールと、下式4で表される化合物または下式5で表される化合物とを反応させることを特徴とする含フッ素化合物の製造方法。
CRf1Rf2Rf3−(CH2)nOH・・・式3
CH2=C(R2)COOH・・・式4
CH2=C(R3)COX・・・式5
ただし、式3、式4、式5における記号は以下の意味を示す。
Rf1、Rf2、Rf3、nは式1における記号と同じ意味を示す。
R2、R3:それぞれ独立に、水素原子またはメチル基。
X:ハロゲン原子。 - 前記式1で表される化合物に基づく重合単位を5〜100質量%含み、かつ、重量平均分子量が2×103〜2×107である含フッ素重合体。
- 請求項3に記載の含フッ素重合体を含む撥水撥油剤組成物。
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