JP2004247158A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、充分な光電変換効率を得ることができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池の提供。
【解決手段】色素増感型太陽電池20は、受光面F2を有する多孔質の半導体電極2と当該受光面F2上に隣接して配置された透明電極1とを有する光電極10と、対極CEとを有しており、半導体電極2と対極CEとが電解質Eを介して対向配置された構造を有している。そして、半導体電極2には色素が含有されており、電解質Eにはピリミジン環を有する有機化合物が少なくとも含有されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は色素増感型太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球温暖化やエネルギー問題に対する関心の高まりとともに太陽電池の様々な開発が進められている。その太陽電池の中でも、色素増感型太陽電池はグレッツェルらにより提案されて以来、使用する材料が安価であること、比較的シンプルなプロセスで製造できること等の利点からその実用化が期待されている。
【0003】
また、このような色素増感型太陽電池においては、変換効率(電池特性)の向上を図る一方で、電池寿命を実用レベルにまで向上させることが実用化に向けた重要な課題となっている。すなわち、色素増感型太陽電池の長期使用による変換効率の低下を抑制し、優れた変換効率を長期にわたり持続する耐久性を得ることである。
【0004】
従来の色素増感型太陽電池では、I /Iからなる酸化還元対を含む電解質(例えば、電解質溶液)を調製する際に、ヨウ化リチウムを添加すると光電流が増加し、光電変換効率が向上することが知られている(例えば、特許文献1参)。
【0005】
電解液中においてヨウ化リチウムから生じるリチウムカチオンは、例えば、負に帯電した半導体電極(光電極)の表面に引き寄せられた際に、その正電荷により半導体電極表面のフェルミ準位を下げる働き(より正の電位の側にシフトさせる働き)があると考えられている。これにより、例えば、半導体電極表面のフェルミ準位と増感色素の励起準位との電位差が拡げられ、その結果、色素から酸化物半導体への電子移動が速やかに進行するようになり、光電流が増加すると考えられている。
【0006】
しかし、上記従来の色素増感型太陽電池のようにヨウ化リチウムを使用すると、開放電圧(最大出力電圧)が低下するという問題があった。開放電圧が低下すると発電時に得られる出力電圧も低下し、充分な光電変換効率を得ることができなくなる。色素増感型太陽電池の開放電圧は半導体電極のフェルミ準位と電解液中の酸化還元対の酸化還元電位との差により決まるが、ヨウ化リチウムを使用すると、先に述べたリチウムカチオンの作用により半導体電極表面のフェルミ準位がシフト(開放電圧が減少する側にシフト)することが上記の問題の大きな要因の1つとして考えられている。
【0007】
そして、上述のように半導体電極表面のフェルミ準位がシフトすると、開放電圧の低下に伴って半導体電極表面又は光励起された増感色素から電解質中へ電子が移動するいわゆる逆電子移動(「暗電流」又は「漏れ電流」ともいう)が発生し易くなっていた。この暗電流が発生すると、発電時に得られる出力電圧及び光電流密度が低下することになる。
【0008】
そこで、上述の開放電圧の低下及びこれに伴う暗電流の発生を抑制する目的で、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基を電解質中に添加した構成の色素増感型太陽電池が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この複素環状化合物かならなる塩基には、半導体電極表面に配位して半導体電極表面から電解質中への暗電流の発生を抑制する働きがあると考えられている。
【0009】
また、色素増感型太陽電池において色素{例えば、ルテニウム錯体[cis−Di(thiocyanato)−N,N’−bis(2,2’−bipyridyl−4,4’dicarboxylic acid)−ruthenium(II)]等}は光を捕捉する役割があり、色素の劣化を防止することが、電池寿命を伸ばして光電変換効率を長期にわたって安定的に得るためには重要であると考えられている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−52766号公報
【非特許文献1】
Mohammad K. et al.,Journal of American Chemical Society,2001,123,p.1613−1624.
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らは、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基を添加した電解質を有する構成の色素増感型太陽電池においては、電池を長期にわたり作動させた場合の光電変換効率の経時的な低下が著しく、作動耐久性において未だ不充分であることを見出した。また、電池を長期にわたり保存した後に起動させた場合の光電変換効率が充分ではなく、保存耐久性においても未だ不充分であることを見出した。
【0012】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、電池製造後の初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、充分な光電変換効率を得ることができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基が添加された電解質を有する構成の色素増感型太陽電池においては、上記塩基により光電極中の色素(この色素は電解質中にも含有されている場合もある)の劣化が進行することが先に述べたの問題の大きな原因の1つとなっていることを見出した。
【0014】
そして、本発明者らは更に検討を重ねた結果、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基のかわりにピリミジン環を有する有機化合物を電解質に添加することにより、逆電子移動を充分に防止しつつ初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、充分な光電変換効率を維持することができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池ができることを見出し、本発明に到達した。
【0015】
すなわち、本発明は、受光面を有する多孔質の半導体電極と当該受光面上に隣接して配置された透明電極とを有する光電極と、対極とを有しており、半導体電極と対極とが電解質を介して対向配置された構成を有する色素増感型太陽電池であって、半導体電極には、色素が含有されており、電解質には、ピリミジン環を有する有機化合物が少なくとも含有されていること、を特徴とする色素増感型太陽電池を提供する。
【0016】
本発明によれば、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基のかわりにピリミジン環を有する有機化合物を電解質中に含有させることにより、初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、初期に得られる光電変換効率の低下が充分に防止され、充分な光電変換効率を維持することができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池を容易に構成することができる。
【0017】
上述のように、ピリミジン環を有する有機化合物を電解質(例えば、電解液)中に含有させることにより、色素の劣化が十分に防止される理由については明確には解明されていない。しかしながら、本発明者らは、4−tert−ブチルピリジン、N−メチルベンズイミダゾールのような複素環状化合物かならなる塩基に比べてピリミジン環を有する有機化合物は、色素増感型太陽電池の寿命に大きく影響するとされている色素の分解反応や配位子の交換反応に対する反応活性が低いためであると考えている。
【0018】
例えば、本発明者らは、従来の色素増感型太陽電池の電解質(例えば、電解液)中に添加されていた複素環状化合物かならなる塩基は、半導体電極中の色素(例えば、先に述べたルテニウム錯体等の有機金属錯体)の配位中心となる金属イオン(又は金属原子)に対するの求核性が高く、配位中心から配位子の脱離反応の進行に寄与している可能性があると考えている。例えば、4−tert−ブチルピリジンの場合、その窒素原子のサイトがルテニウムイオン(又はルテニウム原子)等の配位中心に対して反応し、配位子の脱離反応を促進させている可能性があると考えている。
【0019】
これに対してピリミジン環を有する有機化合物は、上述の複素環状化合物かならなる塩基に比べて配位中心への求核性が低く色素を劣化させる能力が低いと本発明者らは考えている。そのため、色素増感型太陽電池は、初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、初期に得られる光電変換効率の低下が充分に防止され、充分な光電変換効率を維持することができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池を得ることができると考えている。
【0020】
また、本発明において、電解質(例えば電解液)中に酸が存在する場合、ピリミジン環を有する有機化合物は、この酸と中和反応して塩の状態で存在していてもよい。この場合でも上記の本発明の作用効果を得ることができる。例えば、光電極の多孔質の半導体電極中に色素としてルテニウム錯体[cis−Di(thiocyanato)−N,N’−bis(2,2’−bipyridyl−4,4’dicarboxylic acid)−ruthenium(II)]を含有させた場合、半導体電極の細孔内に含浸された電解質中に含まれるピリミジン環を有する有機化合物が、上記のルテニウム錯体からなる色素のカルボキシル基と中和反応して塩を形成した状態であってもよい。この場合でも、実験により得られた結果から、色素の光増感機能は劣化しないものと本発明者らは考えている。
【0021】
ここで、本発明において、「色素」とは、金属錯体色素及び有機色素を示す。また、「電解質」とは、(i)電解質溶液(以下、必要に応じて「電解液」という)、(ii)電解質溶液にゲル化剤を添加してゲル化したもの、及び、(iii)固体電解質、並びに、(iv)多孔体材料からなる多孔体層の細孔内に(i)〜(iii)のうちの何れかを含浸させたものを示す。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の光電極及び色素増感型太陽電池の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】
[第1実施形態]
図1は、本発明の色素増感型太陽電池の第1実施形態の基本構成を示す模式断面図である。
【0024】
図1に示す色素増感型太陽電池20は、主として、光電極10と、対極CEと、スペーサSにより光電極10と対極CEとの間に形成される間隙に充填された電解液Eと、から構成されている。また、図1に示す光電極10は、主として、受光面F2を有する半導体電極2と、当該半導体電極2の受光面F2上に隣接して配置された透明電極1と、から構成されている。そして、半導体電極2は、受光面F2と反対側の裏面F22において電解液Eと接触している。
【0025】
この色素増感型太陽電池20は、透明電極1を透過して半導体電極2に照射される光L10によって、半導体電極2内に吸着されている増感色素が励起され、この増感色素から半導体電極2へ電子が注入される。そして、半導体電極2において注入された電子は、透明電極1に集められて外部に取り出される。
【0026】
透明電極1の構成は特に限定されるものではなく、通常の色素増感型太陽電池に搭載される透明電極を使用できる。例えば、図1に示す透明電極1は、ガラス基板等の透明基板4の半導体電極2の側にいわゆる透明導電膜3をコートした構成を有する。この透明導電膜3としては、液晶パネル等に用いられる透明電極を用いればよい。
【0027】
例えば、フッ素ドープSnOコートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、アンチモンドープ酸化スズ(SnO−Sb)、等が挙げられる。また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものでもよい。
【0028】
透明基板4としては、液晶パネル等に用いられる透明基板を用いてよい。具体的には透明なガラス基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものが透明基板材料として挙げられる。なお、光を透過するものであれば材質はガラスでなくてもよく、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などでもよい。
【0029】
図1に示す多孔質の半導体電極2は、酸化物半導体粒子を構成材料とする酸化物半導体層からなる。半導体電極2に含有される酸化物半導体粒子は特に限定されるものではなく、公知の酸化物半導体等を使用することができる。酸化物半導体としては、例えば、TiO,ZnO,SnO,Nb,In,WO,ZrO,La,Ta,SrTiO,BaTiO等を用いることができる。これらの酸化物半導体の中でもアナターゼ型TiOが好ましい。そして、この半導体電極2中の細孔内には電解質(電解液E)が含浸される。
【0030】
また、半導体電極2に含有される増感色素は、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ色素であれば特に限定されるものではない。より好ましくは、少なくとも200nm〜2μmの波長の光により励起されて電子を放出するものであればよい。このような増感色素としては、金属錯体や有機色素等を用いることができる。
【0031】
金属錯体としては銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロフィルまたはその誘導体、ヘミン、ルテニウム、オスミウム、鉄及び亜鉛の錯体(例えば、シス−ジシアネート−N,N’−ビス(2、2’−ビピリジル−4、4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II))等が挙げられる。有機色素としては,メタルフリーフタロシアニン,シアニン系色素,メロシアニン系色素,キサンテン系色素,トリフェニルメタン系色素等を用いることができる。
【0032】
また、対極CEは、電解質(電解液E)中の酸化還元対(例えば、I /I等)に高効率で電子を渡すことができる材料から構成されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン太陽電池、液晶パネル等に通常用いられている対極と同じものを用いることが可能である。例えば、前述の透明電極1と同じ構成を有するものであってもよく、透明電極1と同様の透明導電膜3上にPt等の金属薄膜電極を形成し、金属薄膜電極を電解液Eの側に向けて配置させるものであってもよい。また、透明電極1の透明導電膜3に白金を少量付着させたものであってもよく、白金などの金属薄膜、炭素などの導電性膜などであってもよい。
【0033】
更に、電解液Eは、先に述べたピリミジン環を有する有機化合物を少なくとも含み、かつ、光励起され半導体への電子注入を果した後の色素を還元するための酸化還元種を含んでいれば特に限定されない。例えば、ピリミジン環を有する有機化合物を含む液状の電解質であってもよく、これに公知のゲル化剤(高分子或いは低分子のゲル化剤)を添加して得られるゲル状の電解質であってもよい。これらの電解液E又はゲル状の電解質は、多孔質の半導体電極2の細孔内にも充填されている。更に、対極CEが多孔質の電子伝導性材料から構成されている場合には、この対極CEの内部の細孔内にも充填されている。
【0034】
また、電解液Eのかわりに、ピリミジン環を有する有機化合物を含む固体高分子電解質又はセラミック固体電解質からなる層を半導体電極2と対極CEとの間に配置してもよい。この場合、多孔質の半導体電極2の細孔内には上述の固体高分子電解質又はセラミック固体電解質を充填してもよい。
【0035】
また、多孔質の半導体電極2の細孔内には、上述の電解液E又は、別の電解液(但し、ピリミジン環を有する有機化合物、光励起され半導体への電子注入を果した後の色素を還元するための酸化還元種を含む)を充填してもよく、これらをゲル化したものを充填してもよい。更に、対極CEが多孔質の電子伝導性材料から構成されている場合、この対極CEの内部の細孔内にも上述の半導体電極2に用いることが可能な電解質と同様の電解質を充填してよい。
【0036】
また、電解液Eに使用される溶媒としては、溶質成分を溶解できる化合物であれば特に制限はないが、電気化学的に不活性で、比誘電率が高くかつ粘度が低い溶媒(およびこれらの混合溶媒)が好ましく、例えば,メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリルやアセトニトリルのようなニトリル化合物,γ−ブチロラクトンやバレロラクトンのようなラクトン化合物,エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートのようなカーボネート化合物、炭酸プロピレン等が挙げられる。
【0037】
電解液Eに使用されるピリミジン環を有する有機化合物以外の溶質としては、半導体電極2に担持された色素や対極CEと電子の受け渡しを行える酸化還元対(I /I系の電解質、Br /Br系の電解質、ハイドロキノン/キノン系の電解質などのレドックス電解質)や、この電子の受け渡しを助長する作用を有する化合物等が挙げられ、これらがそれぞれ単独あるいは複数組み合せて含まれていてもよい。
【0038】
より具体的には、酸化還元対を構成する物質としては、例えば,ヨウ素,臭素,塩素などのハロゲン,ヨウ化−1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム,ヨウ化テトラプロピルアンモニウムなどが挙げられる。なお、耐久性が大きく低下しない範囲の量(例えば、5mmol/L以下)のヨウ化リチウムを含有させてもよいが、ヨウ化リチウムは含有させない方が好ましい。
【0039】
また、この電解液Eには、電子の受け渡しを効率よく行うための添加剤として、従来の4−t−ブチルピリジンのかわりに、ピリミジン環を有する有機化合物が含有されている。ピリミジン環を有する有機化合物は色素との反応性が低いと考えられる。
【0040】
従って、ピリミジン環を有する有機化合物を含む電解質Eを採用することにより、初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、初期に得られる光電変換効率の低下が充分に防止され、充分な光電変換効率を維持することができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池を得ることができる。
【0041】
上述の本発明の効果をより確実に得る観点から、ピリミジン環を有する有機化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有していることが好ましい。
【0042】
【化9】
Figure 2004247158
【0043】
式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜20の炭化水素基、及び、炭素数が1〜20のアルコキシ基からなる群より選択される1種の特性基を示す。但し、R及びRは互いに結合して縮合環を形成していてもよい。
【0044】
ここで、R、R、R及びRがそれぞれ炭化水素基の場合、この「炭化水素基」とは、炭素数が1〜20のものであって、かつ、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリル基、アリール基、及び、複素環基からなる群から選択される少なくとも1種の特性基を示す。
【0045】
また、R、R、R及びRがそれぞれアルコキシ基の場合、この「アルコキシ基」とは、一般式:R−O−で表される構造を有する特性基を示す。ここで、上記Rは、炭素数が1〜20のものであって、かつ、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリル基、アリール基、及び、複素環基からなる群から選択される少なくとも1種の特性基を示す。
【0046】
更に、R及びRが互いに結合して縮合環を形成する場合には、「縮合環」は、炭素原子及び水素原子からなる構造の環の他に、環の構成原子(即ち、R及びRの構成原子)として上述したもの以外に窒素原子が含まれた「縮合複素環」であってもよい。
【0047】
上述の本発明の効果を更に確実に得る観点から、ピリミジン環を有する有機化合物が、下記一般式(2)〜(8)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0048】
【化10】
Figure 2004247158
【0049】
【化11】
Figure 2004247158
【0050】
【化12】
Figure 2004247158
【0051】
【化13】
Figure 2004247158
【0052】
【化14】
Figure 2004247158
【0053】
【化15】
Figure 2004247158
【0054】
【化16】
Figure 2004247158
【0055】
また、電解質E中におけるピリミジン環を有する有機化合物の濃度は、10−4〜10mol/Lであることが好ましく、10−2〜10mol/Lであることがより好ましい。ここで、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度が10−4mol/L未満であると、ピリミジン環を有する有機化合物の添加効果が不充分となり、充分な光電変換効率が得られない傾向があり、他方、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度が10mol/Lを超えると、短絡電流は増加するものの開放電圧及びF.F.が低下するため、光電変換効率が低下する傾向がある。
【0056】
また、スペーサSの構成材料は特に限定されるものではなく、例えば、シリカビーズ等を用いることができる。
【0057】
また、電解液Eを密封する目的で光電極10、対極CE及びスペーサSを一体化するために使用する封止材としては、電解液Eの成分ができる限り外部に漏洩しないように封止できるものであればよく、特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エチレン/メタクリル酸共重合体、表面処理ポリエチレンからなる熱可塑性樹脂などを用いることができる。
【0058】
次に、図1に示した色素増感型太陽電池20の製造方法の一例について説明する。
【0059】
透明電極1を製造する場合は、ガラス基板等の基板4上に先に述べたフッ素ドープSnO等の透明導電膜3をスプレーコートする等の公知の薄膜製造技術を用いて形成することができる。例えば、この他にも、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法及びゾルゲル法の公知の薄膜製造技術を用いて形成することができる。
【0060】
透明電極1の透明導電膜3上に半導体電極2を形成する方法としては、例えば、以下の方法がある。すなわち、先ず、所定の大きさ(例えば粒子径が10〜30nm程度)を有する酸化物半導体粒子を分散させた分散液を調製する。この分散液の溶媒は水、有機溶媒、または両者の混合溶媒など酸化物半導体粒子を分散できるものなら特に限定されない。また、分散液中には必要に応じて界面活性剤、粘度調節剤を加えてもよい。
【0061】
次に、分散液を透明電極1の透明導電膜3上に塗布し、次いで乾燥する。このときの塗布方法としてはバーコーター法、印刷法などを用いることができる。そして、乾燥した後、空気中、不活性ガス或いは窒素中で加熱、焼成して半導体電極2(多孔質半導体膜)を形成する。
【0062】
次に、半導体電極2中に浸着法等の公知の技術により増感色素を含有させる。増感色素は半導体電極2に付着(化学吸着、物理吸着または堆積など)させることにより含有させる。この付着方法は、例えば色素を含む溶液中に半導体電極2を浸漬するなどの方法を用いることができる。この際、溶液を加熱し還流させるなどして増感色素の吸着、堆積を促進することができる。なお、このとき、色素の他に必要に応じて、銀等の金属やアルミナ等の金属酸化物を半導体電極2中に含有させてもよい。
【0063】
なお、半導体電極2内に含まれる光電変換反応を阻害する不純物を除去する表面酸化処理を、各層それぞれの形成時毎、或いは、各層全てを形成した時などに公知の方法により適宜施してもよい。
【0064】
また、透明電極1の透明導電膜3上に半導体電極2を形成する他の方法としては、以下の方法がある。すなわち、透明電極1の透明導電膜3上にTiO等の半導体を膜状に蒸着させる方法を用いてもよい。透明導電膜3上に半導体を膜状に蒸着させる方法としては公知の薄膜製造技術を用いることができる。例えば、電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、スパッタ蒸着、クラスタイオンビーム蒸着等の物理蒸着法を用いてもよく、酸素等の反応性ガス中で金属等を蒸発させ、反応生成物を透明導電膜3上に堆積させる反応蒸着法を用いてもよい。更に、反応ガスの流れを制御する等してCVD等の化学蒸着法を用いることもできる。
【0065】
このようにして光電極10を作製した後は、例えば、光電極10の作製に用いた方法と同様の公知の薄膜製造技術により対極CEを作製し、図1に示すように、光電極10と、対極CEとを、スペーサSを介して対向させるように組み上げる。このとき、スペーサSにより光電極10と対極CEとの間に形成される空間にピリミジン環を有する有機化合物を含有する電解液Eを充填し、色素増感型太陽電池20を完成させる。
【0066】
[第2実施形態]
図2は、本発明の色素増感型太陽電池の第2実施形態を示す模式断面図である。以下、図2に示す色素増感型太陽電池30について説明する。なお、上述の図1に示した色素増感型太陽電池20に関して説明した要素と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0067】
図2に示す色素増感型太陽電池30は、図1に示した光電極10を使用し、図1に示した対極CEと同様の対極CEを使用している。そして、図1に示した色素増感型太陽電池20においてはスペーサSにより光電極10と対極CEとの間に形成される空間に電解液Eを充填したのに比較して、図2に示す色素増感型太陽電池30においては、光電極10と対極CEとの間に多孔体層PSを配置している。
【0068】
この多孔体層PSは多数の細孔を有した構造を有しており、この多孔体層PSの内部には、図1に示した色素増感型太陽電池20に使用したものと同様のピリミジン環を有する有機化合物を含有する電解液Eが充填されて保持されている。
【0069】
また、この電解液Eは半導体電極2内や、使用する構成材料(例えば、炭素等の多孔質の導電性膜)によっては対極CEにも保持されている。そして、図2に示す色素増感型太陽電池30の半導体電極2及び多孔体層PSの側面は、電解液Eが、半導体電極2及び多孔体層PSの側面から外部に漏れることを防止するためにシール材5により被覆されている。
【0070】
多孔体層PSは、電解液Eを保持可能であり、電子伝導性を有さない多孔体であれば特に限定されない。例えば、ルチル型の酸化チタン粒子により形成した多孔体を使用してもよい。また、ルチル型の酸化チタン以外の構成材料としては、ジルコニア、アルミナ、シリカ等が挙げられる。
【0071】
また、シール材5としては、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいはエポキシ系接着剤を使用することができる。
【0072】
次に、図2に示す色素増感型太陽電池30の製造方法の一例について説明する。先ず、図1に示した色素増感型太陽電池20と同様にして光電極10を作製する。次に、光電極10の半導体電極2を作製する場合と同様の手順により、光電極10の半導体電極2の面F22上に多孔体層PSを形成する。例えば、ルチル型の酸化チタン等の多孔体層PSの構成材料を含む分散液(スラリー)を調製し、これを半導体電極2の面F22上に塗布し乾燥させることにより形成してもよい。
【0073】
また、対極CEについても、例えば、炭素等の多孔質の導電性膜を対極CEとする場合には、例えば、カーボンペーストを調製し、これを多孔体層PSの面上に塗布し乾燥させることにより形成し、公知の薄膜製造技術により導電性膜の多孔体層PSの側と反対の側の面上に基板を形成し対極CEとしてもよい、そして半導体電極2及び多孔体層PSの側面をシール材5で被覆して色素増感型太陽電池30を完成する。なお、このような対極CEの一部である基板としては、通常の基板を用いてもよく、透明基板でもよい。
【0074】
なお、この色素増感型太陽電池30においても、電解液Eは、先に述べたピリミジン環を有する有機化合物を少なくとも含み、かつ、光励起され半導体への電子注入を果した後の色素を還元するための酸化還元種を含んでいれば特に限定されない。例えば、ピリミジン環を有する有機化合物を含む液状の電解質であってもよく、これに公知のゲル化剤(高分子或いは低分子のゲル化剤)を添加して得られるゲル状の電解質であってもよい。また、電解液Eのかわりに、ピリミジン環を有する有機化合物を含む固体高分子電解質又はセラミック固体電解質を半導体電極2及び多孔体層PS中の細孔内(更に、対極CEが多孔質の電子伝導性材料から構成されている場合には、この対極CEの内部の細孔内)にそれぞれ充填してもよい。
【0075】
[第3実施形態]
図3は、本発明の色素増感型太陽電池の第3実施形態を示す模式断面図である。以下、図3に示す色素増感型太陽電池40について説明する。なお、上述の図1に示した色素増感型太陽電池20又は図2に示した色素増感型太陽電池30に関して説明した要素と同一の要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0076】
図3に示す色素増感型太陽電池40は、以下に示す多孔体層PSの形状と対極CEの構成以外は図2に示した色素増感型太陽電池30と同様の構成を有している。すなわち、図3に示す色素増感型太陽電池40の場合、多孔体層PSが半導体電極2の裏面F22を覆う部分の他に半導体電極2の側面を密着して覆う鍔状の縁部分を有している。この鍔状の縁部分は、光電極10の透明電極1の受光面F1の法線方向に略平行となる方向にのびてその先端が透明電極1に接続されている。
【0077】
この透明電極1と多孔体層PSとの接続部についてより詳細に説明すると、この接続部において、透明電極1の透明導電膜3の部分は、例えばレーザスクライブ等の技術により完全に削りとられ、透明基板4の表面があらわれる深さの溝9が形成されている。そして、この溝9の部分に多孔体層PSの鍔状に形成された縁部分が挿入されている。
【0078】
また、対極CEは多孔体層PSに隣接して配置される炭素電極8と、この炭素電極8の多孔体層PSと反対側の面上に隣接して配置される基板6とから構成されている。ここで炭素電極8は、カーボンブラック粒子と、グラファイト粒子と、アナターゼ型の酸化チタン粒子よりも電気抵抗率の低い導電性酸化物粒子とを少なくとも構成材料として形成された多孔質の電極であることが好ましい。そして、この対極CEにも、多孔体層PSの鍔状の縁部分を密着して覆うための鍔状の縁部分が形成されている。この対極CEの鍔状の縁部分も、光電極10の透明電極1の受光面F1の法線方向に略平行となる方向にのびてその先端が透明電極1の透明導電膜3の表面に密着するように接続されている。
【0079】
また、半導体電極2の側面のうち多孔体層PSの鍔状の縁部分で覆われていない部分、及び、多孔体層PSの側面のうち、対極CEの鍔状の縁部分で覆われていない部分は、図2に示した色素増感型太陽電池30に使用されているものと同様のシール材5を密着させて配置することによりシールされている。更に、対極CEの鍔状の縁部分の外表面に対しても図2に示した色素増感型太陽電池30に使用されているものと同様のシール材5が密着するように配置されている。
【0080】
基板6とシール材5とを配置することにより、半導体電極2及び多孔体層PSのそれぞれの内部に含有されている電解質(例えば、先に述べた電解液E)の電池40外部への逸散を充分に防止することができる。なお、必要に応じて、基板6と炭素電極8との間にもシール材5を密着させて配置しておいてもよい。これにより、対極CE内部に含有されている電解質(例えば、先に述べた電解液E)の電池40外部への逸散をより充分に防止することができる。
【0081】
以上のように、この色素増感型太陽電池40は、光電極10の透明電極1に多孔体層PSと対極CEとがそれぞれ一体化された構成を有している。そして、多孔体層PSの鍔状の縁部分により、光電極10と対極CEとの電気的な接触が防止されている。
【0082】
なお、光電極10と対極CEとの電気的な接触(光電極10と対極CEとの間での電子移動)が充分に防止されるのであれば、図3において、多孔体層PSの鍔状の縁部分を設けずに、半導体電極2の側面と対極CEの鍔状の縁部分の内側面とが見かけ接触している状態の構成としてもよい。この場合、溝9内には半導体電極2の構成材料が挿入される。
【0083】
半導体電極2及び多孔体層PSの内部の細孔内(更に、対極CEが多孔質の電子伝導性材料から構成されている場合には、この対極CEの内部の細孔内)に含浸される電解質は、先に述べたピリミジン環を有する有機化合物を少なくとも含み、かつ、光励起され半導体への電子注入を果した後の色素を還元するための酸化還元種を含んでいれば特に限定されない。例えば、先に述べた電解液Eであってもよい。
【0084】
例えば、ピリミジン環を有する有機化合物を含む液状の電解質であってもよく、これに公知のゲル化剤(高分子或いは低分子のゲル化剤)を添加して得られるゲル状の電解質であってもよい。また、電解液のかわりに、ピリミジン環を有する有機化合物を含む固体高分子電解質又はセラミック固体電解質を多孔体層PS中の細孔内(更に、対極CEが多孔質のそれぞれ)充填してもよい。
【0085】
この色素増感型太陽電池40は、光電極10を形成する際に、上記の溝9をレーザスクライブ等の公知の技術により形成し、多孔体層PS及び対極CEの形成時にそれぞれ上述の鍔状の縁部分が形成されるように原料となるスラリー(或いはペースト)を塗布し、その後基板6を公知の方法により形成させたこと以外は図2に示した色素増感型太陽電池30と同様の製造方法により形成することができる。
【0086】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0087】
例えば、本発明の色素増感型太陽電池は、例えば、図4に示す色素増感型太陽電池50のように、複数の電池を併設したモジュールの形態を有していてもよい。図4に示す色素増感型太陽電池50は、図2に示した色素増感型太陽電池30又は図3に示した色素増感型太陽電池40をそれぞれ複数個直列に併設する場合の一例を示している。
【0088】
図2に示した色素増感型太陽電池30に比較して、図4に示す色素増感型太陽電池50は、隣り合う太陽電池の単セルの光電極10間に設けられるシール材5と一方の単セル(以下、単セルAという)の光電極10との間に溝9が形成されている。
【0089】
この溝9は、単セルAの半導体電極2を、例えばレーザスクライブなどの技術により削りとることにより形成される。この溝9のうちのシール材5の近傍部分は、半導体電極2の部分を完全に除去して透明電極1の透明導電膜3の層があらわれる深さまで達している。また、この溝9のうちの単セルAの半導体電極2の近傍部分は、半導体電極2の部分と透明導電膜3の部分を完全に除去して、透明電極1の透明基板4の層があらわれる深さまで達している。
【0090】
そして、この溝のうちのシール材5の近傍部分には、隣り合う光電極10の透明導電膜3及び該透明導電膜3上の半導体電極2の部分同士が電気的に接触しないように、これらの部分の間に単セルAの多孔体層PSの鍔状に形成された縁部分が透明電極1の透明基板4に接触するようにして挿入されている。
【0091】
更に、この溝のうちの単セルAの半導体電極2の近傍部分、すなわち、単セルAの多孔体層PSとシール材5との間の部分には、単セルAの対極CEの鍔状に形成された縁部分が、もう一方の単セルAの透明電極1の透明導電膜3に接触するようにして挿入されている。この色素増感型太陽電池50は、図3に示した色素増感型太陽電池40と同様の製造方法により形成することができる。
【0092】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の色素増感型太陽電池について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0093】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の色素増感型太陽電池について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0094】
(実施例1)
以下に示す手順により、図1に示した光電極10と同様の構成を有する光電極を作製し、更に、この光電極を用いた以外は図1に示す色素増感型太陽電池20と同様の構成を有する色素増感型太陽電池(受光面の面積:1cm)を作製した。
【0095】
先ず、オートクレーブの温度を230℃とした以外は、Journal of ceramic society (第80巻、第3157〜3171頁、1987年)に記載のバルベらの方法に従い、アセチルアセトン、イオン交換水、界面活性剤(Aldrich社製、商品名;「tritonX」)からなる液にTiO粒子(Degussa社製、商品名;「P25」)を分散した半導体電極形成用のスラリー(TiO粒子の含有量;11質量%、TiO粒子の平均粒子径:約10nm、「スラリー1」とする)を調製した。
【0096】
次に、スラリー1中に増粘剤としてポリエチレングリコール(和光純薬社製、数平均分子量;2000)を添加し混合することにより、半導体電極形成用のペースト(以下、ペースト1という)を調製した。なお、ペースト1中のTiO粒子とポリエチレングリコールとの質量比はTiO粒子:ポリエチレングリコール=10:3となるように調節した。
【0097】
一方、ガラス基板4(透明導電性ガラス)上にフッ素ドープされたSnO導電膜3(膜厚;600nm)を形成した透明電極1(日本板ガラス社製、表面抵抗;約10Ω/cm、厚さ;1mm)を準備した。そして、このSnO導電膜3上に、上述のペースト1をドクターブレードを用いて100μmの厚さとなるまで塗布し、次いで温度を25℃に保持して30分間乾燥させた。
【0098】
その後、ペースト1を塗布した透明電極1を電気炉内に移して、大気中、450℃の条件のもとで30分間焼成した。次に、電気炉から透明電極1を取り出し、冷却した。このようにして、SnO導電膜3上に図1に示す半導体電極2と同様の構成の半導体電極(受光面の面積;4cm、半導体膜からなる層の厚さ;8μm、TiOの塗布量:15g/m)を形成し、色素(金属錯体色素及び有機色素)を含有していない状態の光電極を作製した。
【0099】
その後、光電極の半導体電極の裏面に色素を以下のようにして吸着させた。先ず、増感色素として色素(Red dye, Soloronix社製、商品名:「N719」)即ち、ルテニウム錯体[cis−Di(thiocyanato)−N,N’−bis(2,2’−bipyridyl−4,4’dicarboxylic acid)−ruthenium(II)]を用い、これをエタノールとDMF{HCON(CH}の混合溶媒(エタノールとDMFの質量比;エタノール:DMF=1:1)に溶解させた溶液(増感色素の濃度;3×10−4mol/L)を調製した。次に、この溶液に半導体電極を浸漬し、暗所、25℃の温度条件のもとで12時間放置した。次に、この溶液から半導体電極を取り出してエタノールで洗浄し、暗所にて自然乾燥させた。これにより、半導体電極2の内部に増感色素を約1.2×10−7mol/m吸着させた光電極12を完成させた。
【0100】
次に、上記の光電極と同様の形状と大きさを有する対極として、電子ビーム蒸着法によりPtが蒸着された透明導電性ガラス電極(Pt薄膜の厚さ;3nm)を作製した。
【0101】
また、電解液Eとして、式(2)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。
【0102】
更に、半導体電極の大きさに合わせた形状を有する三井デュポンポリケミカル社製のスペーサS(商品名:「ハイミラン」)を準備した。次に、図1に示すように、光電極12と対極CEとスペーサSを介して対向させた。そして、毛細管現象を利用することにより、スペーサSと光電極12又は対極CEとの間の隙間からスペーサS、光電極12及び対極CEによりに画成された空間に上記の電解液Eを充填し、エポキシ樹脂により各部材間をシールして、色素増感型太陽電池を完成させた。
【0103】
(実施例2)
電解液Eとして、式(3)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0104】
(実施例3)
電解液Eとして、式(4)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0105】
(実施例4)
電解液Eとして、式(5)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0106】
(実施例5)
電解液Eとして、式(6)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0107】
(実施例6)
電解液Eとして、式(7)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0108】
(実施例7)
電解液Eとして、式(8)に示したピリミジン環を有する有機化合物を含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、ピリミジン環を有する有機化合物の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0109】
(比較例1)
電解液Eとして、ピリミジン環を有する有機化合物を含まないヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0110】
(比較例2)
電解液Eとして、ピリミジン環を有する有機化合物のかわりに、従来の4−tert−ブチルピリジンを含むヨウ素系レドックス溶液(ヨウ化テトラブチルアンモニウムの濃度;0.6mol/L、ヨウ素の濃度;0.1mol/L、4−tert−ブチルピリジンの濃度;0.1mol/L、溶媒;メトキシプロピオニトリル)を調製した。この電解液Eを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
【0111】
[電池特性試験1]
以下の手順及び測定条件により電池特性試験を行ない、実施例1〜実施例7並びに比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池の光電変換効率ηを測定した。
【0112】
電池特性試験は、ソーラーシミュレータ(ワコム製、商品名;「WXS−85−H型」)を用い、AMフィルター(AM1.5)を通したキセノンランプ光源から1000mW/cmの擬似太陽光を照射することにより行った。
【0113】
先ず、各色素増感型太陽電池について、I−Vテスターを用いて室温(25℃)にて電流−電圧特性を測定し、開放電圧(Voc/V)、短絡電流(Isc/mA・cm−2)、曲線因子(F.F.)を求め、これらから起動初期の光電変換効率η[%]を求めた。
【0114】
その後、85℃に保持した恒温槽に各色素増感型太陽電池を入れ、遮光状態でありかつ回路開放状態で保存し、360時間経過した後、恒温槽から取り出して、室温(25℃)にて上記と同様の電流−電圧特性を測定し、360時間経過後の光電変換効率ηを求めた。その結果を表1に示す。
【0115】
【表1】
Figure 2004247158
【0116】
表1に示した結果から明らかなように、本発明の色素増感型太陽電池に使用するピリミジン環を有する有機化合物を含有させた電解質を用いた実施例1〜実施例7の色素増感型太陽電池は、85℃という色素増感型太陽電池が実用化された際に最も適用される可能性の高い比較的高温の作動環境下で長期にわたり保存された後においても優れた光電変換効率をほぼ維持できることが確認された。一方、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池は、保存時間の経過とともに光電変換効率が大幅に低下していることが確認された。
【0117】
[電池特性試験2]
実施例1、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池を別途作製し、以下に示す手順及び条件以外は上述の電池特性試験1と同様の手順及び測定条件により電池特性試験を行ない、実施例1と比較例1の色素増感型太陽電池の光電変換効率ηを測定した。
【0118】
すなわち、実施例1、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池をそれぞれ短絡させ、電解液Eの温度を60℃に保持した状態とし、これに先に述べた1000mW/cmの疑似太陽光を連続的に照射した。そして、疑似太陽光の照射開始から24時間経過後、120時間経過後、240時間経過後の光電変換効率ηをそれぞれ測定した。その結果を表2に示す。
【0119】
【表2】
Figure 2004247158
【0120】
表2に示した結果から明らかなように、実施例1の色素増感型太陽電池は、60℃の作動環境下で長期にわたり疑似太陽光の照射を受けて連続的に作動させられた後においても優れた光電変換効率を維持できることが確認された。一方、実施例1の色素増感型太陽電池に比較して、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池は、疑似太陽光の照射時間の経過とともに光電変換性能が大幅に低下していることが確認された。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、初期において高い光電変換効率を得ることができ、しかも長期にわたって作動させた場合、又は長期にわたって保存した後に作動させた場合であっても、充分な光電変換効率を得ることができる耐久性に優れた色素増感型太陽電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色素増感型太陽電池の第1実施形態の基本構成を示す模式断面図である。
【図2】本発明の色素増感型太陽電池の第2実施形態の基本構成を示す模式断面図である。
【図3】本発明の色素増感型太陽電池の第3実施形態の基本構成を示す模式断面図である。
【図4】図2又は図3に示した色素増感型太陽電池を複数併設する場合の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…透明電極、2…半導体電極、3…透明導電膜、4…透明基板、5…シール材、6・・・基板、8・・・炭素電極、9・・・レーザスクライブにより形成された溝、10…光電極、20,30,40,50…色素増感型太陽電池、CE…対極、E…電解質、F1,F2,F3…受光面、F22…半導体電極2の裏面、S…スペーサ、PS…多孔体層。

Claims (8)

  1. 受光面を有する多孔質の半導体電極と当該受光面上に隣接して配置された透明電極とを有する光電極と、対極とを有しており、前記半導体電極と前記対極とが電解質を介して対向配置された構成を有する色素増感型太陽電池であって、
    前記半導体電極には、色素が含有されており、
    前記電解質には、ピリミジン環を有する有機化合物が少なくとも含有されていること、
    を特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 前記ピリミジン環を有する有機化合物が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
    Figure 2004247158
    [式(1)中、R、R、R及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜20の炭化水素基、及び、炭素数が1〜20のアルコキシ基からなる群より選択される1種の特性基を示す。但し、R及びRは互いに結合して縮合環を形成していてもよい。]
  3. 前記半導体電極と前記対極との間に絶縁性の多孔体材料からなる多孔体層が更に配置されており、当該多孔体層中に前記電解質が含有されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  4. 前記電解質が前記ピリミジン環を有する有機化合物を含む液状電解質であること、を特徴とする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  5. 前記電解質が前記ピリミジン環を有する有機化合物を含む液状電解質にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であること、を特徴とする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  6. 前記電解質が前記ピリミジン環を有する有機化合物を含む固体高分子電解質又はセラミック固体電解質であること、を特徴とする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  7. 前記電解質中における前記ピリミジン環を有する有機化合物の濃度が10−4〜10mol/Lであること、を特徴とする請求項1〜6のうちの何れか1項に記載の色素増感型太陽電池。
  8. 前記ピリミジン環を有する有機化合物が、下記一般式(2)〜(8)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種であること、を特徴とする請求項1〜7のうちの何れか1項に記載の色素増感型太陽電池。
    Figure 2004247158
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    Figure 2004247158
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