JP2004244767A - 多色緯入れ織機における織段防止方法及び装置 - Google Patents

多色緯入れ織機における織段防止方法及び装置 Download PDF

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弘久 北村
Morikazu Yamazaki
守一 山崎
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Abstract

【課題】糸種の相違に起因する織段の発生を防止することにある。
【解決手段】織段防止方法は、織機に行わせるべき動作態様を緯入れすべき緯糸の種類毎に予め設定しておき、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に織段防止装置を作動させることを含む。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の緯糸を選択的に緯入れする多色緯入れ織機における織段防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
織機の停台(停止)に起因する織段の発生を防止する装置の1つとして、織段を防止するために停台原因が発生してから再運転するまでの間に織機に所定の動作を行わせるものがある(特許文献1,2,3及び4)。
【0003】
緯入れすべき糸種の切り替わりに起因する織段の発生を防止する装置として、経糸ビーム又は織布の巻き取りロールを切り替わり後の緯糸密度に対応する速度で織機の主軸を回転させるものがある(特許文献5)。
【0004】
特許文献1:特開昭54−106661号公報
特許文献2:特開昭61−63750号公報
特許文献3:特開昭57−51846号公報
特許文献4:特開昭61−124651号公報
特許文献5:特開昭62−263347号公報
【0005】
特許文献1の装置は、織機が停止したことを表す織機停止信号を受けて、経糸ビームを経糸の張力が弛緩する方向に所定量回転させることにより、織前位置を前方に変位させて織前を待避させる織前位置制御を行い、それにより停台に起因する織段の発生を防止する。
【0006】
特許文献2の装置は、停台原因の修復等のために、織機を一回転させて寸動又は逆転させ、主軸の正転又は逆転に合わせて経糸ビーム又は巻き取りロールを緯糸1ピック分正転送り又は逆転戻しをさせることにより、織前位置を前方又は後方に変位させる寸動送り・逆転戻しを行わせ、それにより停台に起因する織段の発生を防止する。
【0007】
特許文献3の装置は、原動モータ(主軸用モータ)の励磁コイルの結線状態を、起動時に高トルクの状態にし、過渡的な期間経過後に通常トルクの状態に戻すことにより、起動トルクの切り換えを行い、それにより停台に起因する織段の発生を防止する。
【0008】
特許文献4の装置は、織機の起動に先立ち、主軸を待機位置から所定角度まで逆転させた後、織機を起動させることにより、起動時の筬打ち力を高め、それにより停台に起因する織段の発生を防止する。
【0009】
特許文献4の装置においては、逆転により最初の筬打ちまでの回転角度が大きくなる分、主軸の回転速度がより加速されるから、緯糸は、従来の起動に比べ、高い筬打ち力で筬打ちされる。
【0010】
織物の種類にもよるが、例えば高密度織物の場合、織機運転中に緯入れされた緯糸は、最初の筬打ち直後においては所望の織り密度よりも粗い密度になって不完全組織を形成し、その後数回の緯入れ及び筬打ちにより所望の密度となって完全組織を形成する。
【0011】
特許文献5の装置は、変わり織りの多色緯入れ織機において、複数の緯糸密度を選択可能に設定しておき、緯入れピック番号の進行に応じて緯糸密度を切り換えて、経糸ビーム又は織布の巻き取りロールを切り換え後の緯糸密度に対応する速度で回転させることにより、糸種の切り替わりに起因する織段の発生を防止する。
【0012】
特許文献5の装置において、特許文献2の装置と同様に、停台原因の修復等のために、織機を一回転させて寸動又は逆転させ、主軸の正転又は逆転に合わせて経糸ビーム又は巻き取りロールを緯糸1ピック分正転送り又は逆転戻しをさせることにより、織前位置を前方又は後方に変位させる寸動送り・逆転戻しを行わせ、それにより停台に起因する織段の発生を防止する。
【0013】
【解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の装置では、経糸ビームの回転量ひいては織前の待避量が緯糸の種類(すなわち、糸種)と無関係に一定であるから、停台直前に緯入れされた緯糸の種類(特に、太さ)によっては、待避量に過不足が生じ、その結果織前が理想的な位置にならず、織段の発生を防止することができない。
【0014】
特許文献2及び5の装置では、送り量又は戻し量が糸種と無関係に一定であるから、停台直前に緯入れされた緯糸の種類によっては、送り量又は戻し量に過不足が生じ、その結果織前が適正な位置にならず、織段の発生を防止することができない。また、織機の逆転量が多くなるほど、織前位置が理想的な位置からずれてしまい、大きな織段が発生してしまう。
【0015】
特許文献3の装置では、織機の起動時に、高い筬打ち力による筬打ち回数を多く設定すべき緯糸と、そのような筬打ち力又は筬打ち回数による必要のない緯糸とが混在するにも関わらず、筬打ち力及び筬打ち回数が糸種と無関係に一定であるから、筬打ち力及び筬打ち回数をいずれか一方の緯糸に対応させることができるにすぎず、その結果織段の発生を防止することができない。
【0016】
特許文献4の装置では、不完全組織部分は織段として現れ、またその長さ寸法(すなわち、緯糸のわらい本数)は、緯糸の太さ、伸縮性等、緯糸の物性に関係する。このことは、定常運転中に限られることなく、織機の起動時についても同じである。停台に起因する織段について考察すると、糸種により織段の状況が変化するのであり、厳密にいうならば糸種に応じて、起動時の筬打ちの動作態様を設定しない限り、完全な織段解消は望めない。
【0017】
上記のように、従来の多色緯入れ織機は、いずれも、織機の動作状態を、緯糸の糸種の切り替わりに応じて、切り換えていないから、織段の発生を防止することができない。
【0018】
本発明の目的は、糸種の相違に起因する織段の発生を防止することにある。
【0019】
【解決手段、作用、効果】
本発明に係る織段防止方法及び装置は、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織段防止のための少なくとも1つの織段防止動作を織機に実行させる織段防止装置を備える多色緯入れ織機における織段防止方法及び装置に適用される。
【0020】
本発明に係る織段防止方法は、前記織機に行わせるべき動作態様を緯入れすべき緯糸の種類毎に予め設定しておき、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に、前記織段防止動作を織機に実行させることを含む。
【0021】
本発明に係る織段防止装置は、前記織機に行わせるべき動作態様を緯入れすべき緯糸の種類毎に予め設定する設定器と、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、設定された動作態様のうち、織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に前記織機を作動させる制御部とを含む。
【0022】
本発明によれば、織機が織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に作動されるから、そのような緯糸の種類の相違に対応して動作態様を設定することにより、織段の発生を防止することができる。
【0023】
前記織段防止装置は、(a)織前位置を前方に変位させて織前を待避させる織前位置制御、(b)織機に寸動送り又は逆転戻しをさせて織前位置を前方又は後方に変位させる寸動送り・逆転戻し、(c)主軸用電動機を通常より高いトルクで起動させ、その後トルクを戻す起動トルク切換、並びに(d)織機を逆転させた後に再運転させるバックスタートを含むグループから選択される少なくとも1つの動作を前記織段防止動作として前記織機に実行させるようにすることができる。
【0024】
前記織段防止装置は前記織前位置制御を行う装置を含み、前記動作態様は織前の待避量を含むことができる。これにより、織前位置に位置する緯糸の糸種に対応して設定される待避量により織前位置が退避されるから、惰走回転中に筬打ちされる際の織り口への作用力(筬打ち力)を、停止直前に緯入れされた緯糸の種類に関係なく、一定にすることができ、織段の発生を防止することができる。
【0025】
前記織段防止装置は前記寸動送り・逆転戻しを行わせる装置を含み、前記動作態様は前記織前の変位量を含むことができる。これにより、緯糸の種類、特に太さに応じて理想的な正転送り量又は逆転戻し量とすることができる。したがって、従来発生していた不都合、すなわち停台原因修復のために織機を寸動又は逆転させる際の経糸ビーム又は巻取ローブの送り量又は戻し量が緯糸の種類と無関係に一律に同じ値に設定されることにより、織前位置が理想的な位置からずれるという不都合が解消され、そのような不都合に起因する織段の発生を防止することができる。
【0026】
前記織段防止装置は前記起動トルク切換を行う装置を含み、前記動作態様は高いトルクから通常のトルクに戻すタイミングを含むことができる。これにより、織機起動後に緯入れされる緯糸に対する筬打ち力を高いトルクから定常トルクに切り換える時期を糸種に応じて設定することができるから、換言すれば織機の起動時に、糸種により高い筬打ち力による筬打ち回数を多く設定すべき緯糸と、その必要がない緯糸とが混在する織物であっても、織前位置に位置する又は次回に緯入れされる緯糸の糸種に応じて起動トルクを切り換えることにより、適切な筬打ちをすることができるから、織段の発生を防止することができる。
【0027】
前記織段防止装置は前記バックスタートを行わせる装置を含み、前記動作態様は逆転停止角度及び空打ちピック数のうちの少なくともいずれか一方を含む空打ち期間を含むことができる。これにより、緯糸の糸種、特に太さにより、織布における緯糸密度が正規の値に達していない不完全組織部分の長さ寸法が変化することはあっても、そのような変化に対応して逆転停止かくそや空打ちピック数を設定することにより、起動時の筬打ちトルク、筬打ち力等を緯糸の種類に対応して設定することが可能になって、適切な筬打ちをすることができるから、織段の発生を防止することができる。
【0028】
前記織前に位置する緯糸の種類に対応する動作態様を基に前記織段防止装置を作動させることができる。これの代わりに、前記次回の緯糸の種類に対応する動作態様を基に前記織段防止装置を作動させてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、織機10において、経糸12は、これが巻かれている送出ビーム14から、バックローラ16、複数の綜絖枠18及び筬20を経て織前22に繋がっている。製織された織布24は、織前22から、ガイドローラ26を介して服巻ローラ28に達し、服巻ローラ28と一対のプレスロール30とにより布巻ビーム32に送り出されて布巻ビーム32に巻き取られる。
【0030】
送出ビーム14は、送出モータ34により回転されて複数の経糸12をシートの形で送出する。各綜絖枠18は、主軸モータ36により回転される主軸38の回転運動を受ける運動変換機構40により上下に往復移動されて、経糸12を上下に開口させる。
【0031】
筬20は、主軸36の回転運動を受ける運動変換機構42により揺動されて、経糸12の開口に緯入れされた緯糸を織前22に打ち付ける。服巻ロール28は、巻取モータ44により回転されて、織布24を布巻ビーム32に送り出す巻取ロールとして作用する。巻取モータ44は、経糸張力を一定にすべく回転される。
【0032】
送出ビーム14に巻かれている経糸の量は、送出ビーム14からの経糸12の送り出しにともなって、漸次減少する。このため、送出ビーム14の巻径は巻径センサ46により検出され、検出された巻径信号S1は織機制御装置に供給される。
【0033】
図2を参照するに、織機制御装置において、主軸制御器50、送出制御器52及び巻取制御器54は、織機の主制御装置56の制御を受けつつ、それぞれ、主軸モータ36、送出モータ34及び巻取モータ44を回転させる。主軸制御器50、送出制御器52及び巻取制御器54は、主制御装置56と共に、織段防止装置を構成している。
【0034】
主軸38の回転角度を表す回転角度信号θ1は、主軸38に連結されるロータリー式のエンコーダ58で発生されて、制御器52及び54、主制御装置56並びにタイミング信号発生器60に供給される。
【0035】
タイミング信号発生器60は、予め定められた角度になると、回転角度信号θ1を基に各種のタイミング信号TS1及びTS2を発生する。筬打ち角度(0°)を表すタイミング信号TS1は、選択信号発生器62に供給される。経糸の送出及び織布の巻取の制御に用いられるタイミング信号TS2は、制御器52及び54に供給される。
【0036】
選択信号発生器62は、緯入れする緯糸を表す緯糸選択信号S2を制御器52,54及び主制御装置56に供給する。そのような緯糸選択信号S2は、例えば、予め定められた製織パターンにしたがって選択する緯糸の番号を緯入れピック毎にメモリに記憶しておき、入力するタイミング信号TS1を計数して緯入れピック番号を算出し、計数値(緯入れピック番号)を用いて、その緯入れピックで緯入れに用いる糸種を表す緯糸番号をメモリから読み出すことにより得て、これに対応する信号を緯糸選択信号S2として出力することができる。
【0037】
主制御装置56は、また、緯糸選択信号S2と、設定器64に予め設定された各種の設定値S3と、停台原因を表す停台原因信号S4とを受ける。設定器64に設定される設定値S3は、織段防止に関する各種のデータであり、送出制御器52及び巻取制御器54にも供給される。停台原因信号S4は、緯糸フィーラやドロッパ装置等の経糸切れセンサ等の各種検出装置から出力される。
【0038】
設定値S3の例として、後に説明する主軸制御器50,52,54に対する、緯糸の打ち込みデータ(打ち込み密度)等の制御に用いるデータ、織機の各状態におけるデータ(駆動量)、織機の起動や織段防止動作に関する各種のデータをあげることができる。これらのデータは緯糸の種類毎に設定される。
【0039】
打ち込み密度及び駆動量は、制御器50,52,54において利用される。起動に関するデータは、起動トルク(モータの始動トルク)、バックスタートデータ(起動時の逆転停止角度)、空打ちスタートデータ(起動時の逆転停止角度、空打ちピック数)等であり、緯糸の種類毎に設定されて、主制御装置56において利用される。
【0040】
このため、主制御装置56は、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、設定器64に設定されたデータを基に、起動時に用いる緯糸の種類に応じて、以下の(a)から(d)の少なくとも1つを実行させる。
【0041】
(a)織前位置を前方に変位させて織前を待避させる織前位置制御を送出制御部52及び巻取制御器54に実行させる。このための具体的なデータとして、糸種毎の、織前位置の変位量(退避量)をあげることができる。
【0042】
(b)織機に寸動送り又は逆転戻しをさせて織前位置を前方又は後方に変位させる寸動送り・逆転戻しを制御器50,52,54に実行させる。このための具体的なデータとして、糸種毎の、織前位置の変位量(送り量・戻し量)をあげることができる。
【0043】
(c)主軸用電動機を通常より高いトルクで起動させ、その後トルクを戻す起動トルク切換を制御器50,52,54に実行させる。このための具体的なデータとして、糸種毎の、高いトルクから通常のトルクに戻すタイミングをあげることができる。
【0044】
(d)織機を逆転させた後に再運転させるバックスタートを主軸制御器50に実行させる。このための具体的なデータとして、糸種毎の空打ち期間(逆転停止角度、空打ちピック数)をあげることができる。
【0045】
主制御装置56は、織機を運転させる運転ボタン66、織機を寸動させる寸動ボタン68、織機を逆転させる逆転ボタン70、織機を停止させる停止ボタン72等、各種の指令を手動入力するための複数の押しボタンスイッチに接続されている。
【0046】
主制御装置56は、上記のような選択信号S2、設定値S3、停台原因信号S4、押しボタン指令及び製織パラメータのような予め設定されている各種のデータ等にしたがって、織機の各種の装置の動作を制御して、織機を稼働させ、必要に応じて織機を停止させる。
【0047】
主制御装置56により制御される装置として、経糸の送出装置、織布の巻取装置、主軸の駆動装置、緯入れ装置、開口装置、筬打ち装置、緯糸フィーラ等をあげることができる。このため、主制御装置56は、制御器52,54,56や、緯入れ制御装置、開口装置、筬打ち装置、緯糸フィーラ等に各種の制御信号を出力する。
【0048】
主制御装置56は、特に、織機の停止時又は起動時にモータ34,36,44を制御して、モータ34,36,44を利用した織段防止動作を実行させる。この制御には、設定器64に設定されている、駆動量や起動トルク、バックスタートデータ、空打ちスタートデータ等も用いられる。
【0049】
上記のことから、主軸38は、設定角度(すなわち、逆転停止角度)まで逆転された後、設定起動トルクで運転を開始(正転)される。また、空打ちスタートによる起動が行われる場合には、織機は設定ピック数だけ、緯入れをともなわない運転(空打ち動作)を行わせた後、緯入れをともなう定常運転を行わせる。
【0050】
例えば、織機運転ボタン60が押下されると、主制御装置56は、先ず運転準備指令S13を制御器52,54に出力して、それら制御器52,54に織機起動時の所定の制御を実行させる。
【0051】
次いで、主制御装置56は織機を稼働させるONの運転指令S11を制御器50,52,54、さらには図示しない緯入れ装置や開口装置等に出力してこれら装置を運転状態にする一方、所定の起動方法に基づいてモータ36を正転させて、織機の退避を開始させる。また、主制御装置56は停台原因や製織パラメータ等の運転状況信号を制御器50,52,54に出力する。
【0052】
その後、主制御装置56は、上記した各種検知装置からの停台原因信号S4が入力すると、運転指令S11をOFFにすると共に、織機を停止させるONの停止指令S12を制御器50,52,54に出力して、それら制御器50,52,54を織機停止時の所定の制御に移行させ、織機を停止させる。
【0053】
以下、経糸の目標張力を指令する張力指令S10、織機を稼働状態にさせる運転指令S11、織機を停止させる停止指令信号S12、織機の運転準備を指令する起動準備指令S13、モータ36を寸動させる寸動指令S14、モータ36を逆転させる逆転指令S15、起動トルク指令S16、トルク切り換え指令S17、空打ち指令信号S18、及び、織機の運転状態を表す運転状況信号を織機制御指令S5という。
【0054】
張力指令信号S10は、経糸に付与すべき張力を表す。起動時及び運転中の張力指令値は、いずれも、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0055】
運転準備指令S13は、織機を再起動させるべく運転ボタン66が押下されたことにより一定期間出力され、また制御貴意52、54がモータ34、44を介して予め設定器64に設定された所定量だけ織前位置を後方へ移動させる、いわゆる織前位置補正を行う指令を含む。織前位置補正量は、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0056】
運転指令S11は、織機の運転状態に対応じてON又はOFFの形で出力される信号である。運転指令S11は、先の運転準備指令S13による制御器52,54の各織前位置補正が実行された後に、織機の運転を開始させるべくON状態で出力される。また、運転指令S11は、停止ボタン72が押下された値、各検出装置からの緯止まりや経糸切れ等の停台信号S3が入力されると、織機を停止させるべくOFF状態で出力される。
【0057】
織機停止指令S12は、対応する停止ボタン72が押下されたことにより、又は各検出装置からの緯止まりや経糸切れ等の停台原因信号S3が入力したことにより、織機を運転状態から停止状態に移行させるべく出力される。
【0058】
寸動指令S14及び逆転指令S15は、それぞれ、対応する押しボタン68及び70が押下されたことにより、所定のモータ34,36又は38に寸動及び逆転をさせるべく出力される。寸動量及び逆転量は、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0059】
起動トルク指令S16は、起動時に主軸モータ36がトルクを発生すべきトルクを表す。このトルクは、主軸モータ36の定常トルクより高い。高いトルク値は、設定器64に糸種毎に予め設定されている。
【0060】
切り換え指令S17は、起動時(運転開始時)に主軸モータ36の発生定常トルクをトルク指令S16により指定された高いトルクから定常トルクに切り換えるべきタイミング時に発生される。このタイミングは、設定器64の糸種毎に予め設定されている。
【0061】
空打ち指令信号S18は、起動時にいわゆる緯入れをともなわないで運転される期間に発生される。空打ち回数は、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0062】
主軸制御器50は、主制御装置56から供給される各種制御信号及び指令を用いて主軸モータ36を制御する。主軸制御器50は、運転停止時には、駆動している主軸モータ36を停止させ、寸動時又は逆転時には、主軸モータ36を低速度で正転又は逆転させ、織機起動時には、主軸モータ36が所定の起動トルクを発生するように、起動トルク指令S16とトルク切り換え指令S17とを主軸制御器50に出力すると共に、空打ち指令信号S18を緯糸フィーラや緯入れ装置等に出力する。
【0063】
起動時のトルク切り換えについて、より具体的には、主軸モータ36の巻線の結線状態の切り換えや、インバータを利用した電流制御等がある。いずれの場合も、主軸モータ36は、起動開始時に定常運転時より大きいトルクに立ち上げられ、その後定常運転時のトルクに下げられる。
【0064】
寸動ボタン又は逆転ボタンが押下されると、寸動指令又は逆転指令が主軸制御器50に入力されるから、主軸制御器50は、織機主軸をスロー正転及びスロー逆転させるべく、対応する電流をモータ36に出力する。また、運転ボタンが押下されると、運転指令が主軸制御器50に入力されるから、主軸制御器50は、織機主軸を高速で正転させるべく、対応する電流をモータ36に出力する。
【0065】
糸種は、織機の停止時に織前に位置する緯糸の種類、起動後最初に緯入れする緯糸の種類のいずれであってもよい。そのような糸種は、センサで検知してもよいし、停止時のピック番号と製織データとから主制御装置50において判定してもよい。
【0066】
上記の結果、織機の停止時又は起動時には、織機の動作状態(寸動量、逆転量、空打ち回数等)が織機の停止直前の緯入れに用いた緯糸又は次の緯入れに用いる緯糸の糸種に応じて調整されて、織段の発生が防止される。
【0067】
図3を参照するに、送出制御器52は、織機の運転中に送出モータ34を制御する運転制御部80と、織機の停止中又は起動準備時に経糸12の移動方向における織前22の位置を制御すべく送出モータ34を制御する織前位置制御部82とを含む。
【0068】
運転制御部80は、織機の基本回転速度に対し、張力偏差を解消する張力制御系が設けられており、その張力制御系から出力される速度指令により送出モータ34を対応する速度で回転させる。
【0069】
具体的には、運転制御部80は、経糸に実際に作用している実張力を張力センサ84で検出し、検出した実張力を張力設定器86に設定されている目標張力との偏差を減算部88において求め、求めた張力偏差を張力制御器90に供給する。張力偏差は、目標値から実際値を減算することにより得られる。
【0070】
張力制御器90は、PID制御器等で構成される回路であり、入力する張力偏差〜速度補正値を算出し、これを信号として、加算部92の一方の入力端子に出力する。
【0071】
織機の正常運転の間、基本速度発生器94が作動して、設定器64から主制御装置56を介して入力される、打ち込み密度、織機の回転数、打ち込み密度選択信号等の各種データを基に、送出モータ34を基本速度で回転させる基本回転速度に対応する速度信号を加算部92の他方の入力に出力する。
【0072】
加算部92は、両入力信号を加算し、加算信号を巻径補正器92に出力する。巻径補正器92は、加算部88からの入力信号を、巻径信号S1を用いて残存する経糸量(巻径)に応じて補正し、これを速度指令信号としてリレー98の常開接点98aを介して加算部100の一方の入力に出力する。
【0073】
加算部100は、接点98aから入力する速度指令信号を、加算点100を経てドライバ102に出力する。
【0074】
ドライバ102は、入力信号に対応して送出モータ34を回転させる増幅回路であり、加算部100からの入力信号が正であれば、送出モータ34を正転させ、負であれば送出モータ34を逆転させる。これにより、経糸の張力及び織前位置は、それぞれ、所定の値及び位置に保たれる。
【0075】
織前位置制御部82は、緯糸選択信号S2を緯入れのたびに駆動量信号発生器104,106,108及び110に受けると共に、織機の停止時又は起動時に織機制御指令S5中の、寸動指令S14、逆転指令S15、運転指令S11及び起動準備指令S12をそれぞれ駆動量信号発生器104,106,108及び110に受ける。また、駆動量信号発生器104,106,108及び110は、それぞれ、設定器64に設定されている、経糸ビームの駆動量のデータを主制御装置56から受ける。
【0076】
駆動量信号発生器104,106,108及び110は、それぞれ、送り制御部、逆転制御部、織前位置制御部及びキックバック制御部として作用するように個々に設けられており、入力信号を基に経糸ビームの、送り量、戻し量、織前位置の移動量及びキックバック量等、駆動量を算出し、算出した駆動量を加算部112に供給する。駆動量信号発生器104及び106は、また、両者で送り/戻し制御部としても作用する。
【0077】
経糸ビームの送り量及び戻し量は、それぞれ、主軸が一回転寸動するたびに又は一回逆転するたびに発生される緯糸選択信号S2により、緯糸に対応する駆動量として算出される。このため、織前位置は主軸が一回転寸動するたびに又は一回逆転するたびに所定の方向へ所定量変位されて、補正される。送り量及び戻し量は、いずれも、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0078】
織前位置の移動量は、織前を織機停止時の織機の惰走回転の間、前方に退避させるための駆動量であり、停止指令S12の入力にともない、緯糸選択信号S2に対応する駆動量として算出される。織前位置の移動量は、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0079】
キックバック量は、織機の運転開始に先立って行われる起動準備として、織前位置を補正するための駆動量であり、起動準備指令S13の入力にともない、緯糸選択信号S2に対応する駆動量として算出される。キックバック量は、糸種毎に設定器64に予め設定されている。
【0080】
発生すべき駆動量(換言すれば、実行される織段防止動作)毎に駆動量信号発生器を備える代わりに、1つの駆動量信号発生器で複数種類の駆動量を発生するようにしてもよい。
【0081】
主軸制御装置56には、運転ボタンの押下時における複数の起動方法のいずれを設定器64を介して選択するソフトウエアプログラムが設定されている。織機の起動方法として、そのまま運転を開始するための通常起動方法、現在のスタート位置よりも所定角度逆転させた後に運転を開始させる起動方法(キックバックスタート)、及びこのキックバックスタートをさらに発展させて、現在のスタート位置よりも1回転以上の所定回数さらに逆転させ、その後運転を開始して、前記逆転回数分正転されるまでの間緯入れをともなわない空打ち運転を行い、その後緯入れを行う通常運転に移行する起動方法(空打ちスタート)をあげることができる。
【0082】
主制御装置56は、上記いずれかの起動方法であっても、さらに、織機の運転開始時における、モータ36の起動トルクやそのような起動トルクを定常運転中のトルクに戻すための切換タイミング等の起動に関する動作状態を選択可能にされている。設定器64は、このような起動方法や、起動トルク、軌道トルクの切換タイミング等の起動用制御データを、緯糸の糸種に対応して設定可能にされている。
【0083】
主制御装置56には、運転ボタン66に接続されていると共に、主軸角度信号θ及び緯糸選択信号S2が入力されている。
【0084】
仮にその起動方法がバックスタートや、空打ちスタートであるとき、運転ボタンが押下されると、主制御装置56は、先ず、緯糸選択信号S2に対応する起動方法の上方を読み出して、逆転停止角度や、空打ちピック数等の設定された上方を設定器から読み出す。
【0085】
次いで、主制御装置56は、織機主軸角度信号θを検出すると共に、上記したプログラム及び設定値にしたがって、逆転指令を出力して、対応する逆転停止角度になるまで主軸を逆転させ、その後運転指令を出力する。
【0086】
次いで、主制御装置56は、設定値にしたがって、逆転回数に対応する回数の正転が行われるまで、空打ち指令を出力して、緯入れをともなわない空打ち運転を行った後に、空打ち指令をOFFにして、緯入れをともなう定常運転に移行させる。
【0087】
主制御装置56は、糸種に対応する情報を読み出すとき、それらの情報のみならず、起動トルクや、起動トルク切換タイミング等の制御データを合わせて読み出し、起動トルク選択指令を主軸制御器50に出力し、主軸の回転角度が読み出した切換タイミングに達したときに起動トルク切換タイミング信号を主軸制御器50に発生させる。これにより、主軸制御器50は、モータ36に対するトルクを定常運転中のトルクに戻す。その結果、上記した(b),(c)及び(d)が実行される。
【0088】
駆動量信号発生器104,106,108及び110は、それぞれ、織機制御指令S5の寸動指令S14、逆転指令S15、停止指令S12及び起動準備指令S15を受けると、いずれも、緯糸選択信号S2の出力状態を把握し、選択状態にある緯糸の種類に対応する駆動量を、設定された値を基に算出し、これらを速度指令信号として加算部112に出力する。
【0089】
織段防止動作は、上記のように出力される速度指令信号により実行される。各駆動量信号機からの信号は、同時に発生されるのではなく、各織段防止動作を実行させる時点において択一的に発生される。
【0090】
上記の各駆動量は、加算部112で加算される。加算された駆動量は、巻径補正器114において、巻径信号S1を用いて残存する経糸量(巻径)に応じて補正される。補正された駆動量は、送出モータ34を角度的に回転させるための駆動量信号としてのパルス信号として出力されて、正逆カウンタ116の加算端子に供給される。
【0091】
性逆カウンタ116の減算端子には、送出モータ用のエンコーダ118から、送出モータの回転量に対応してパルス状に出力される回転量信号が入力されている。カウンタ116は、駆動量を計数すると共に、送出モータ用のエンコーダ118から供給される、送出モータ34の回転角度信号θ2で減算する。カウンタ116は計数値に対応する速度指令信号を出力するものであり、カウンタ116の値はリレー98の常閉接点98bを介して加算部100の他方の入力に出力される。
【0092】
上記のように、送出モータ34は、織機の正常運転中においては、運転制御部80の張力制御系で発生される信号により所定の張力となるように制御される。しかし、織機の停止時又は起動時には、送出モータ34は、運転制御部80の張力制御系で発生される信号と、織前位置制御部82で発生される、糸種に応じた駆動量とにより所定の織前位置となるように制御される。
【0093】
その結果、織機の停止時又は起動時には、織機の動作状態(経糸張力及び織前位置)が織機の停止直前の緯入れに用いた緯糸の糸種に応じて調整されて、織段の発生が防止される。
【0094】
図4を参照するに、巻取制御器54は、織機の運転間巻取モータ44の回転量を制御する運転制御部120と、織機の停止中又は起動準備時に経糸12の移動方向における織前22の位置を制御すべく巻取モータ44を制御する織前位置制御部122とを含む。
【0095】
運転制御部120は、設定器64に設定されている、打ち込み密度、織機の回転数、打ち込み密度選択信号等、巻取モータ44の基本速度の算出に用いる各種のデータを主制御装置50から駆動量信号発生器124に受ける。
【0096】
基本速度は、織機の正常運転の間、主軸の基本回転速度に対応する速度で巻取モータ44を回転させて、送出制御器52と共に織前位置を所定の位置に維持するためのものである。各種のデータは、送出制御器52の基本速度発生器に供給されるデータと同じである。
【0097】
運転制御部120は、織機の正常運転の間、回転角度信号θ1を受け、受けた回転角度信号及び各種のデータを基に、巻取モータ44の基本速度に対応するパルス状の駆動量指令を加算部126の一方の入力端子に供給する。
【0098】
加算部126は、一方の端子に入力する駆動量指令を、織前位置制御部122から他方の入力端子に入力するパルス状の織前位置制御信号S20と加算し、加算したパルス状の駆動量信号を正逆カウンタ128の加算端子に出力する。
【0099】
カウンタ128は、補織前位置制御信号を計数すると共に、計数値を巻取モータ用のエンコーダ130から供給される、巻取モータ44の回転角度信号θ3で減算する。カウンタ128の値は、ドライバ132に供給される。
【0100】
ドライバ132は、入力信号に対応して巻取モータ44を回転させる増幅回路であり、カウンタ128からの入力信号が正であれば、巻取モータ44を正転させ、負であれば巻取モータ44を逆転させる。これにより、織前位置は、所定の位置に保たれる。
【0101】
織前位置制御部122は、送出制御器52の織前位置制御部82と同様に構成されており、同様に作用する。このため、織前位置制御部122は、織前位置制御部82と同じ各種のデータを主制御装置56から受けて、織機の停止直前に緯入れされた緯糸又は次の緯入れに用いる緯糸の種類に応じた織前位置制御信号S20出力する。
【0102】
上記のように、巻取モータ44は、織機の定常運転中においては運転制御部120で発生される信号により所定の張力又は織前位置となるように制御される。しかし、織機の停止時又は起動時には、送出モータ34は、運転制御部80の張力制御系で発生される信号と、織前位置制御部122で発生される、糸種に応じた駆動量とにより所定の張力又は織前位置となるように制御される。
【0103】
その結果、織機の停止時又は起動時には、織機の動作状態(張力及び織前位置)が織機の停止直前の緯入れに用いた緯糸又は次の緯入れに用いる緯糸の糸種に応じて調整されて、織段の発生が防止される。
【0104】
上記のように、設定器64に設定する各種データの実施例を表1、表2及び表3に示す。表1は、織段防止装置A及びBを動作させる場合を丸印で示し、非動作にさせる例を×印で示す。
【0105】
表2は、織段防止装置A,B,C及びDの動作態様(駆動量)を設定する例を示す。表2に示す記号a1等で示す値は、互いに異なる。
【0106】
表3は、表1及び2の組み合わせて実行させる例を示す。表3において、丸印及び×印は表1及び2と同じである。
【0107】
【表1】
Figure 2004244767
【0108】
【表2】
Figure 2004244767
【0109】
【表3】
Figure 2004244767
【0110】
本発明は、好ましくは、以下のように変形することができる。
【0111】
上記実施例では、運転ボタンの押下時における緯糸選択信号S2の出力状態に応じて、すなわち織機停止時における織前位置に位置する緯糸の種類に応じて、織段防止態様を切り換えるようにしているが、これに代えて起動後最初に緯入れされる緯糸の種類に応じて、織段防止態様を切り換えるようにしてもよい。
【0112】
より具体的には、運転ボタンが押下されたとき、選択信号発生器より、現緯入れピック数(番号)の次のピックの緯糸選択状況を先読みし、これを緯糸選択信号として一時的に種制御装置や各制御器に出力することにより、起動後の最初の緯入れ時に緯入れされる緯糸選択状況を認識させ、織段防止動作の動作態様を認識させて、実現させてもよい。
【0113】
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る織段防止装置を備える織機の一実施例を示す図である。
【図2】本発明に係る織段防止装置を備えた織機の電気回路の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す織段防止装置における送出制御器の一実施例を示す電気回路のブロック図である。
【図4】図2に示す織段防止装置における巻取制御器の一実施例を示す電気回路のブロック図である。
【符号の説明】
10 織機
12 経糸
14 送出ビーム
16 バックローラ
18 綜絖
20 筬
22 織前
24 織布
32 布巻きロール
28 服巻ローラ
30 プレスロール
34 送出モータ
36 主軸モータ
38 主軸
40,42 運動変換機構
44 巻取モータ
46 巻径センサ
58,118,130 エンコーダ

Claims (9)

  1. 停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織段防止のための少なくとも1つの織段防止動作を織機に実行させる織段防止装置を備える多色緯入れ織機における織段防止方法であって、
    前記織機に行わせるべき動作態様を緯入れすべき緯糸の種類毎に予め設定しておき、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に、前記織段防止動作を織機に実行させることを含む、多色緯入れ織機における織段防止方法。
  2. 前記織段防止装置は、(a)織前位置を前方に変位させて織前を待避させる織前位置制御、(b)織機に寸動送り又は逆転戻しをさせて織前位置を前方又は後方に変位させる寸動送り・逆転戻し、(c)主軸用電動機を通常より高いトルクで起動させ、その後トルクを戻す起動トルク切換、並びに(d)織機を逆転させた後に再運転させるバックスタートを含むグループから選択される少なくとも1つの動作を前記織段防止動作として前記織機に実行させる、請求項1に記載の織段防止方法。
  3. 前記織段防止装置は前記織前位置制御を行う装置を含み、前記動作態様は織前の待避量を含む、請求項2に記載の織段防止方法。
  4. 前記織段防止装置は前記寸動送り・逆転戻しを行わせる装置を含み、前記動作態様は前記織前の変位量を含む、請求項2又は3に記載の織段防止方法。
  5. 前記織段防止装置は前記起動トルク切換を行う装置を含み、前記動作態様は高いトルクから通常のトルクに戻すタイミングを含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の織段防止方法。
  6. 前記織段防止装置は前記バックスタートを行わせる装置を含み、前記動作態様は逆転停止角度及び空打ちピック数のうちの少なくともいずれか一方を含む空打ち期間を含む、請求項2から5のいずれか1項に記載の織段防止方法。
  7. 前記織前に位置する緯糸の種類に対応する動作態様を基に、前記織機を作動させる、請求項2から6のいずれか1項に記載の織段防止方法。
  8. 前記次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に前記織機を作動させる、請求項5又は6に記載の織段防止方法。
  9. 停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、織段防止のための少なくとも1つの動作を織機に実行させる、多色緯入れ織機における織段防止装置であって、
    前記織機に行わせるべき動作態様を緯入れすべき緯糸の種類毎に予め設定する設定器と、停台原因が発生してから再運転されるまでの間に、設定された動作態様のうち、織前に位置する緯糸又は次に緯入れすべき緯糸の種類に対応する動作態様を基に前記織機を作動させる制御部とを含む、多色緯入れ織機における織段防止装置。
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