JP2004244270A - シリカ多孔体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた通気性を有し、かつ不純物の含有量の少ない連通気泡のシリカ多孔体、およびそれをを製造する方法を提供する。
【解決手段】気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有し、純度が95%以上のシリカ多孔体;および連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下において、950〜1,500℃で焼成することを特徴とする、気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有し、純度が95%以上のシリカ多孔体;および連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下において、950〜1,500℃で焼成することを特徴とする、気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカ多孔体およびその製造方法に関し、さらに詳細には、制御された連通気泡を有するシリカ多孔体に関し、またシリコーンフォームを焼成してシリカ多孔体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリカ多孔体は、耐熱性や耐薬品性が高く、フィルター材、断熱材、吸音材などとして利用されている。制御された連通気泡を有する多孔体は、精密ろ過などの用途が広がりつつある。
【0003】
このような連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法としては、下記のような方法が知られている。
▲1▼ ガラス繊維を溶融して接着し、交絡させて多孔体を得る方法(特許文献1参照)。
▲2▼ シリカ粒子や粉砕ガラスのようなセラミックス粒子を焼結して、粒子の間隙を空孔とする多孔質焼結体を得る方法(特許文献2参照)。
▲3▼ アルコキシシランの低重合体を加水分解および重縮合させることにより、シリカ球状粒子が連結した三次元網状構造体を得る方法(特許文献3参照)。
【0004】
しかしながら、上記方法▲1▼〜▲3▼によっては、いずれも制御された連続気泡を有するシリカ多孔体は得られない。
【0005】
方法▲1▼は、たとえば特許文献1に見られるように、ガラス長繊維を面方向に不規則に交絡させて形成させたウェブシートを積層して、荷重を加えながら焼成することにより、交絡部を溶融・接着して網状構造の多孔体を得る方法であり、気孔率40%以上の連通気泡の多孔体が得られる。しかしながら、得られた多孔体は、繊維が不規則に並ぶために密度や孔径の制御に限界があり、フィルターや吸音材のような用途に適合するものは得られない。また、たとえば自動車マフラーや建築用の吸音・断熱材に使用するための最近の要求特性を満たすには機械的強度が充分でなく、機械的強度を与えるために、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂のような結合剤を用いることも行われているが、これらの結合剤は、多孔体の耐熱性を低下させ、高温で発煙する原因になる。
【0006】
方法▲2▼として、特許文献2に記載された方法は、ガラス粉末に水ガラス、またはこれにガラス粒を混合したスラリーのような無機結合剤を配合して焼結することにより、連通気泡の多孔体が得られる。しかしながら、この方法で得られるシリカ多孔体は、孔径の大きさを調整することが困難であり、また気孔率が低いので、良好な通気性を得ることができない。
【0007】
方法▲3▼として、特許文献3には、アルコキシシランの低重合体を、ポリアクリル酸のような水溶性高分子を含む水とアルコールの混合溶媒溶液中で、酸触媒により該低重合体の加水分解反応と重縮合反応を行わせ、ついでさらに必要に応じて加熱することにより、細孔を有するシリカ球状粒子が連結した三次元網状構造体が得られることが記載されている。しかしながら、このような構造体は、特許文献3の図1に見られるように、粒子の間隔によって形成される気孔の大きさや形状が不ぞろいであって、孔径や通気性の制御が困難であり、通気性を必要とする精密ろ過のためのフィルター材として適していない。また、シリカ粒子の表面が水溶性高分子で覆われるので、シリカ含有率が低いばかりでなく、耐熱性が低下し、また充分な断熱衝撃性が得られず、そのうえ、フィルター材として用いると、ろ過物質によっては、それを汚染することがあり、用途が限定される。
【0008】
その他の方法、たとえば高純度石英などに微細な気泡を含有させ、減圧加熱する方法などでは、独立気泡のシリカ発泡体は得られるが、連通気泡のシリカ多孔体は得られない。
【0009】
以上のように、耐熱性のフィルター材に適する、制御された連通気泡を有するシリカ多孔体を容易に得る方法は、見出されていない。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−143364号公報
【特許文献2】
特開2000−86256号公報
【特許文献3】
特開平8−12317号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、制御された連通気泡を有し、したがって優れた通気性を有し、かつ不純物の含有量の少ない連通気泡のシリカ多孔体、およびそれを製造する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を達成するために研究を重ねた結果、連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下に焼成することにより、その課題を達成しうることを見出して、本発明を達成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有し、純度が95%以上のシリカ多孔体に関し、また、そのようなシリカ多孔体を得るのに適した、連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下において、400〜1,500℃で焼成することを特徴とする、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法に関する。
【0014】
【発明の実施の状態】
本発明のシリカ多孔体は、連通気泡を有し、気泡の平均孔径は1μm〜10mmであり、たとえばミクロフィルターとして用いる場合は1〜200μmが好ましい。平均孔径が1μm未満のものは、圧力損失が大きく、10mmを越えると、ろ過によって除去すべき粒子をトラップすることができない。
【0015】
気孔率は、30〜99%であり、50〜99%が好ましい。気孔率が30%未満では、フィルターなどの用途に適した良好な通気性や、ろ過特性が得られず、99%を越えると、充分な機械的強度が得られない。なお、ここで気孔率とは、式(I):
【0016】
【数1】
【0017】
で示される、単位体積当たりの多孔体内の気孔の比率をいう。
【0018】
本発明に用いられるシリコーンフォームは、連通気泡を有するものであり、焼成によって平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を形成するように、焼成の際の線収縮率を考慮して、それより10〜75%大きい平均孔径を有する連通気泡を有するものが好ましい。シリコーンフォームとしては、下記のシリコーンゴムフォームが用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
▲1▼ ケイ素原子に結合するアルケニル基、好ましくはビニル基を、1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンをベースポリマーとし、ケイ素原子に結合した水素原子を、1分子中に平均2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを架橋剤として、白金系化合物の存在下で、ベースポリマーのアルケニル基と、架橋剤のSi−H結合との間の付加反応によって硬化する付加反応型シリコーンゴムの系において、水、アルコール、シラノール基含有シランおよび/またはシラノール基含有ポリシロキサンのような水酸基含有化合物を共存させることにより、それらの化合物の水酸基と、架橋剤のSi−H結合との間の脱水素反応により、硬化反応と同時に発生する水素ガスによって発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0020】
▲2▼ 両末端にシラノール基を有するポリジオルガノシロキサンをベースポリマーとし、▲1▼で用いたのと同様のポリオルガノハイドロジェンシロキサンを架橋剤として、白金系化合物、金属カルボン酸塩、有機スズ化合物、金属キレート化合物のよな触媒の存在下における脱水素縮合反応によって硬化する縮合反応型シリコーンゴムの系において、上記反応で発生する水素ガスにより、また場合によってはさらにアルコールを併用して、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンとの反応に供することにより、発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0021】
▲3▼ 両末端にシラノール基を有するポリジオルガノシロキサンをベースポリマーとし、ケイ素原子に結合するジエチルアミノキシのようなジオルガノアミノキシ基を、1分子中に平均2個以上有するシロキサンオリゴマーを架橋剤として用いる脱ジオルガノヒドロキシルアミン縮合反応によって硬化する縮合反応型シリコーンゴムの系において、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを存在させ、そのSi−H結合と、硬化反応によって副生したジオルガノヒドロキシルアミンとの間の反応によって水素を生じることにより、発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0022】
▲4▼ ポリジオルガノシロキサンを、有機過酸化物による、ケイ素原子に結合するビニル基やメチル基の間の架橋反応によって硬化するラジカル反応型シリコーンゴムの系において、アゾ化合物、たとえばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのような発泡剤を存在させ、その熱分解で生じる窒素ガスによって発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム(シリコーンスポンジともいう);
【0023】
▲5▼ 上記▲1▼〜▲4▼に記載された硬化機構によって硬化させる系を用い、発泡のために配合する化合物の代わりに、塩化ナトリウムのような、水溶性で、硬化温度より高い融点を有し、かつ系に分散し得る粒子を、ベースポリマー、架橋剤および必要に応じて配合される触媒を含む系に分散させ、硬化させた後、水と接触させて、上記水溶性粒子を溶出させて形成される、連通気泡のシリコーンゴムフォーム。
【0024】
本発明においては、このいずれの硬化機構によって得られたシリコーンゴムフォームをも用いることができるが、微細な連通気泡を有する発泡体を制御よく製造できることと、硬化後の収縮が少ないこと、および触媒として微量の白金系化合物を用いるので、シリコーンゴムフォームに触媒やその残留化合物のような金属化合物を含有する量が少なく、したがって不純物の少ないシリカ多孔体が得られることから、付加反応型シリコーンゴムフォームを用いることが好ましい。
【0025】
また、分散する粒子の量と粒径を制御することにより、微細な連通気泡のフォームが容易に得られることから、▲5▼の粒子溶出法も好ましく、この場合においても、硬化機構としては、上記と同じ理由で付加反応によることが好ましい。
【0026】
ベースポリマーとして用いられるポリオルガノシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状でもよく、それらの混合物でもよい。平均重合度は、未硬化の組成物が流動性を有するいわゆる液状シリコーンゴムを与える10以上、3,000未満でも、未硬化の組成物が固体でロールによって素練りを行う、いわゆるミラブル型シリコーンゴムを与える3,000〜10,000であってもよいが、取り扱いが容易なことから、液状シリコーンゴムの範囲が好ましく、直鎖状の平均重合度100〜2,000のものか、フォームに機械的性質を与えるために、必要に応じてそれに分岐状のポリオルガノシロキサンを配合したものが、さらに好ましい。
【0027】
上記ポリオルガノシロキサンのケイ素原子に結合する有機基としては、付加反応型およびラジカル反応型において、硬化反応に寄与する少量のビニル、アリル、3−ブテニル、好ましくはビニルのようなアルケニル基のほかは;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基;フェニルのようなアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル、クロロフェニルのような1価のハロゲン化炭化水素基などが例示され、合成が容易で、未硬化状態で優れた流動性を示し、優れた物性のシリコーンゴムフォームを与えること、および焼成の際に分解生成物が揮発して、炭素などを残存させないことから、全有機基中、85モル%以上がメチル基であることがが好ましく、実質的にすべてがメチル基であることががさらに好ましい。一方、フェニル基が存在すると、ベースポリマーの表面張力が高くなり、発生した水素ガスを逃がさないので、微細な気泡を含む低密度のシリコーンゴムフォームを得るには、1〜15モル%のフェニル基を含有することが好ましい。
【0028】
縮合反応型シリコーンゴムフォームにおいては、硬化反応に寄与するのはシラノール基である。したがって、ベースポリマーとしては、通常、分子の両末端にシラノール基が存在するポリオルガノシロキサンが用いられる。平均重合度は、通常、組成物が流動性を有するように、50〜2,000のものが用いられる。ベースポリマーのケイ素原子に結合する有機基としては、上述の付加反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーと同様な基が例示され、同様の理由から、メチル基が好ましい。また、付加反応型の場合と同様に、微細な気泡を含む低密度のシリコーンゴムフォームを得るには、フェニル基を含有することが好ましい。
【0029】
付加反応型または脱水素縮合反応型のシリコーンゴムフォームに架橋剤として、また同時に発泡剤として用いられるポリオルガノハイドロジェンシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、それらの混合物でもよい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの平均重合度は、適度の粘度を有し、かつ保存中および硬化反応中に揮発しないことから、通常4〜200、好ましくは10〜100の範囲である。ケイ素原子に結合し、硬化反応に寄与しない有機基としては、上記ベースポリマーと同様な基が例示され、同様にメチル基が好ましい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの配合量は、▲1▼付加反応型の系ではベースポリマーのアルケニル基と、後述のシラノール基含有ポリシロキサンのシラノール基の合計量に対し、また▲2▼の脱水素縮合反応型においてはベースポリマーのシラノール基に対して、それぞれケイ素原子に結合する水素原子の数が、通常0.5〜30個、好ましくは1.0〜20個、特に好ましくは4.0〜15個になる量である。
【0030】
付加反応型シリコーンゴムフォームにおいて、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンとの間の発泡反応に用いられるシラノール基含有ポリシロキサンは、縮合反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーと同様に、分子の両末端にシラノール基が存在するものが好ましく、平均重合度が通常10〜100、好ましくは10〜30のものが用いられる。ケイ素原子に結合する有機基としては、上述の付加反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーにおける、硬化反応に寄与しない有機基と同様なものが例示され、同様の理由からメチル基が好ましい。なお、付加反応型または縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいて発泡剤として用いられるアルコールとしては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどが例示される。
【0031】
付加反応型または脱水素縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいて、硬化反応および水素発生反応の触媒として用いられる白金系化合物としては、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸から得られる錯体、白金オレフィン錯体、白金ケトン錯体、白金ビニルシロキサン錯体のような白金化合物;パラジウム−ホスフィン錯体のようなパラジウム化合物;ロジウムパラジウム−ホスフィン錯体のようなロジウム化合物が例示され、合成および取り扱いが容易で、優れた反応性を有することから、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸から得られる錯体および白金ビニルシロキサン錯体が好ましい。触媒の配合量は、白金系金属原子に換算して、ベースポリマーに対して、通常0.1〜1,000ppm、好ましくは0.5〜200ppmになる量である。このように微量の白金系金属の存在で硬化および発泡反応を実施できるので、金属系触媒に由来する金属原子がシリカ多孔体に残存することが望ましくないようとには、白金系化合物を触媒として用いることが好ましい。
【0032】
縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいては、触媒として、鉄オクトエート、鉄ナフテネート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、亜鉛ナフテネートのような金属カルボン酸塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジメトキシド、酸化ジブチルスズ、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのような有機スズ化合物;アセチルアセトナト基、エチルアセトアセタト基などをリガンドとする、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、スズなどの金属キレート化合物などの金属化合物を用いることができる。このような触媒の配合量は、ベースポリマー100重量部に対して、金属カルボン酸塩または有機スズ化合物の場合は通常0.01〜5重量%、金属キレート化合物の場合は通常0.1〜10重量%である。
【0033】
粒子溶出法に用いられる水溶性粒子としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが例示され、容易に入手でき、それ自体の潮解性がなく、工程中に微粒状を保ち得ることから、塩化ナトリウムが好ましい。
【0034】
シリコーンゴムフォームは、これらのベースポリマー、架橋剤、必要に応じて配合される硬化触媒および/または発泡剤もしくは水溶性粒子のほかに、シリコーンゴムフォームに必要な機械的性質を与えるために、必要に応じてシリカのような充填剤を配合してもよい。シリカとしては、煙霧質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような補強性シリカ;および石英粉末、溶融シリカ、けいそう土のような非補強性シリカが例示され、焼成して得られるシリカ発泡体の純度を上げる必要がある場合には、不純物の少ない煙霧質シリカおよび石英粉末が好ましい。これらのシリカは、そのまま用いても、表面をヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような疎水化剤で処理して用いてもよい。
【0035】
そのほか、焼成後に残存して、本発明の実施に悪影響を及ぼしたりしない範囲で、シリコーンゴムフォームの未硬化組成物の調製もしくは保存、または硬化反応のために必要な添加剤、たとえば反応抑制剤、粘度調整剤、チキソトロピック剤、融解助剤などを配合してもよい。特に微細な気孔を形成するためには、少量の、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステルのような、分解して炭酸ガスを発生する有機過酸化物を配合することが好ましい。ただし、触媒として微量の白金系化合物を用いる系では、白金系化合物の触媒能を抑制する物質、たとえばアミン類、スズ化合物などを配合することができない。
【0036】
このようなシリコーンゴムフォームを形成するための組成物は、上記の必要な成分を、攪拌混合機、スタティックミキサー、ニーダー、ロールなどの混合手段により混合して調製することができる。この際、混合によりただちに硬化や発泡が開始される系では、成分を複数の容器に分割保存しておき、使用直前に混合する。たとえば、付加反応型シリコーンゴムフォームの場合、一方の容器に、あらかじめ調製した、ベースポリマーと架橋剤を含む予備混合物を保存し、他方の容器に、同様にあらかじめ調製した、ベースポリマーと触媒を含む予備混合物を保存しておき、使用直前に両方の予備混合物から、未硬化の組成物を調製する。
【0037】
上記のようにして調製した組成物を、注型、流延、圧縮成形、射出成形、塗布などの方法により、硬化機構に応じて常温から250℃の間で硬化と同時に発泡させて、連通気泡を有するシリコーンゴムフォームを得ることができる。たとえば▲1▼付加反応型の場合の加熱温度は、通常40〜180℃、好ましくは50〜150℃である。シリコーンゴムフォームの気孔率は、目的とするシリカ多孔体の用途などによって異なるが、たとえば用途がフィルターである場合、気孔率は30〜99%が好ましい。平均孔径は、目的物であるシリカ多孔体の平均孔径と、焼成の際の収縮率によって決まり、1μm〜10mmの範囲が好ましい。
【0038】
連通気泡のシリコーンゴムフォームを作製するには、減圧による破泡のほか、いったん所望の気孔率および平均孔径を有する独立気泡のシリコーンゴムフォームを作製しておき、一対の回転ロールの間を通過させて圧縮することにより、破泡して連通気泡構造にすることもできる。
【0039】
シリカ多孔体は、必要な形状、寸法、発泡倍率および平均孔径に成形されたシリコーンゴムフォームを、空気のような酸素含有ガス雰囲気中で、400〜1,500℃、好ましくは500〜1,400℃の温度で焼成することにより、製造することができる。焼成温度が400℃未満では、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物のような融解助剤を配合して目的物の融点を下げたり、長時間をかけて焼成を行う場合でも、焼成によって完全にシリカ多孔体に転換することができず、1,500℃を越えると溶融して、多孔体の形状および連続気泡の孔径が変化する。なお、高純度シリカ多孔体を目的とする場合、上記の融解助剤を配合すると、アルカリ金属またはアルカリ土類金属酸化物成分が多孔体中に残存するので、好ましくない。そのような場合には、融解助剤を用いず、950〜1,400℃で焼成を行うことが好ましく、焼成温度は1,100〜1,400℃がさらに好ましい。焼成温度までの昇温は、多孔体の変形や破損を防ぐために、好ましくは1〜50℃/min、さらに好ましくは3〜15℃/minの昇温速度で行う。焼成時間は、多孔体の寸法、密度および骨格の太さによっても異なるが、通常1時間以上、好ましくは1〜8時間である。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって、より詳細に説明する。実施例中、特に断らない限り、部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0041】
実施例1〜4で用いたシリコーンゴムフォームは、いずれも白金系化合物を触媒として用い、付加反応型シリコーンゴムを形成する組成物に、前述のような水素ガスを発生させる化合物を配合した、市販のシリコーンゴムフォームの原液を発泡、硬化させたものであり、ベースポリマーとしてビニル基含有ポリメチルシロキサン、架橋剤としてポリメチルハイドロジェンシロキサンを用いたものである。また、実施例5で用いたシリコーンゴムフォームは、上記に類似のベースポリマー、架橋剤および白金系化合物を用いた付加反応型シリコーンゴムを、粒子溶出法によってフォーム化したものである。
【0042】
焼成に用いた焼成炉の断面の概念図を図1に示す。焼成は、次のようにして行った。すなわち、シリコーンゴムフォーム試料4を大気中で石英製の炉心管2に挿入し、炉心管の両端に、保温のため多孔質の耐火れんが(商品名イソライト、イソライト(株)製)製断熱材を、気体が流通する程度に詰め、電気炉1に挿入した。電気炉1により、試料4を5℃/minの昇温速度で所定温度まで昇温し、所定温度で焼成した後、放冷して、シリカ多孔体を得た。
【0043】
実施例1
シリコーンゴムフォーム原液(商品名トスフォーム5700、GE東芝シリコーン(株)製)のA液とB液を、容器に重量比(A:B)100:12で取り、電動ミキサーで1分間撹拌して、充分に混合した。これを減圧装置につないだ容器に移し、70℃の恒温槽中で、減圧度(ゲージ圧)−0.08MPaまで減圧しつつ10分間放置して、硬化とともに発泡させた。得られたシリコーンゴムフォームは、発泡倍率1,050%、気孔率90%、平均孔径1mm、通気性4.8ml/(cm2・s)の連通気泡フォームであった。
【0044】
得られたシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れて、空気雰囲気中、1,000℃で8時間焼成して、気孔率72%、平均孔径0.8mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0045】
実施例2
焼成温度を1,300℃とし、焼成時間を2時間とした以外は、実施例1と同様にして、気孔率72%、平均孔径0.8mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0046】
実施例3
シリコーンゴムフォーム原液(商品名SEF10、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)のA液とB液を、容器に重量比(A:B)1:1で取り、以下、実施例1と同様にして、発泡倍率1,000%、気孔率90%、平均孔径0.1mm、通気性9.9ml/(cm2・s)の連通気泡シリコーンゴムフォームを得た。
【0047】
得られたシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れて、空気雰囲気中、1,000℃で8時間焼成して、気孔率45%、平均孔径0.05mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0048】
実施例4
焼成温度を1,300℃とし、焼成時間を2時間とした以外は、実施例3と同様にして、気孔率45%、平均孔径0.05mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0049】
実施例5
未硬化の付加反応型シリコーンゴム(商品名TSE3032、GE東芝シリコーン(株)製)のA液14部とB液3部を容器にとり、常温で3分間撹拌して、均一な組成物を得た。ついで、この混合物を塩化ナトリウム微粒子184.3部中に加えて、13分間撹拌した。これを金型に注入して、上から平板で圧縮し、厚さ10mmとした。これを温度120℃の恒温槽中に10分間放置して硬化させることにより、シリコーンゴムを得た。シリコーンゴムを取り出し、常温の水中に5日間浸漬して、塩化ナトリウムを抽出した。さらに、120℃の恒温槽中で1時間加熱して、完全に乾燥させることにより、連通気泡のシリコーンゴムフォーム得た。得られたシリコーンゴムフォームは、気孔率88%、平均孔径200μm、通気性2.53ml/(cm2・s)であった。
【0050】
このシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れ、空気雰囲気中、1,300℃で2時間焼成して、気孔率60%、平均孔径130μmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0051】
【発明の効果】
本発明により、気孔率が30〜99%で、平均孔径が1μm〜10mmの連通気泡を有し、機械的強度および耐熱衝撃性に優れたシリカ多孔体を、制御よく得ることができる。本発明のシリカ多孔体は、不純物や、耐熱性を低下させる有機性の結合剤を含まないので、シリカの優れた耐熱性を保持し、また炎を近づけても発煙しない。
【0052】
本発明のシリカ多孔体は、微細ろ過用フィルター、たとえばDPF(ディーゼルパキュレートフィルター)、微生物の分離用フィルターなどに用いることができる。そのほか、微生物保持体、消音材、断熱材などとしても利用でき、その工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、シリコーンゴムフォームを焼成してシリカ多孔体を製造するのに用いた焼成炉の断面概念図である。
【符号の説明】
1 電気炉
2 炉心管
3 断熱材
4 試料
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカ多孔体およびその製造方法に関し、さらに詳細には、制御された連通気泡を有するシリカ多孔体に関し、またシリコーンフォームを焼成してシリカ多孔体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリカ多孔体は、耐熱性や耐薬品性が高く、フィルター材、断熱材、吸音材などとして利用されている。制御された連通気泡を有する多孔体は、精密ろ過などの用途が広がりつつある。
【0003】
このような連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法としては、下記のような方法が知られている。
▲1▼ ガラス繊維を溶融して接着し、交絡させて多孔体を得る方法(特許文献1参照)。
▲2▼ シリカ粒子や粉砕ガラスのようなセラミックス粒子を焼結して、粒子の間隙を空孔とする多孔質焼結体を得る方法(特許文献2参照)。
▲3▼ アルコキシシランの低重合体を加水分解および重縮合させることにより、シリカ球状粒子が連結した三次元網状構造体を得る方法(特許文献3参照)。
【0004】
しかしながら、上記方法▲1▼〜▲3▼によっては、いずれも制御された連続気泡を有するシリカ多孔体は得られない。
【0005】
方法▲1▼は、たとえば特許文献1に見られるように、ガラス長繊維を面方向に不規則に交絡させて形成させたウェブシートを積層して、荷重を加えながら焼成することにより、交絡部を溶融・接着して網状構造の多孔体を得る方法であり、気孔率40%以上の連通気泡の多孔体が得られる。しかしながら、得られた多孔体は、繊維が不規則に並ぶために密度や孔径の制御に限界があり、フィルターや吸音材のような用途に適合するものは得られない。また、たとえば自動車マフラーや建築用の吸音・断熱材に使用するための最近の要求特性を満たすには機械的強度が充分でなく、機械的強度を与えるために、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂のような結合剤を用いることも行われているが、これらの結合剤は、多孔体の耐熱性を低下させ、高温で発煙する原因になる。
【0006】
方法▲2▼として、特許文献2に記載された方法は、ガラス粉末に水ガラス、またはこれにガラス粒を混合したスラリーのような無機結合剤を配合して焼結することにより、連通気泡の多孔体が得られる。しかしながら、この方法で得られるシリカ多孔体は、孔径の大きさを調整することが困難であり、また気孔率が低いので、良好な通気性を得ることができない。
【0007】
方法▲3▼として、特許文献3には、アルコキシシランの低重合体を、ポリアクリル酸のような水溶性高分子を含む水とアルコールの混合溶媒溶液中で、酸触媒により該低重合体の加水分解反応と重縮合反応を行わせ、ついでさらに必要に応じて加熱することにより、細孔を有するシリカ球状粒子が連結した三次元網状構造体が得られることが記載されている。しかしながら、このような構造体は、特許文献3の図1に見られるように、粒子の間隔によって形成される気孔の大きさや形状が不ぞろいであって、孔径や通気性の制御が困難であり、通気性を必要とする精密ろ過のためのフィルター材として適していない。また、シリカ粒子の表面が水溶性高分子で覆われるので、シリカ含有率が低いばかりでなく、耐熱性が低下し、また充分な断熱衝撃性が得られず、そのうえ、フィルター材として用いると、ろ過物質によっては、それを汚染することがあり、用途が限定される。
【0008】
その他の方法、たとえば高純度石英などに微細な気泡を含有させ、減圧加熱する方法などでは、独立気泡のシリカ発泡体は得られるが、連通気泡のシリカ多孔体は得られない。
【0009】
以上のように、耐熱性のフィルター材に適する、制御された連通気泡を有するシリカ多孔体を容易に得る方法は、見出されていない。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−143364号公報
【特許文献2】
特開2000−86256号公報
【特許文献3】
特開平8−12317号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、制御された連通気泡を有し、したがって優れた通気性を有し、かつ不純物の含有量の少ない連通気泡のシリカ多孔体、およびそれを製造する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を達成するために研究を重ねた結果、連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下に焼成することにより、その課題を達成しうることを見出して、本発明を達成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有し、純度が95%以上のシリカ多孔体に関し、また、そのようなシリカ多孔体を得るのに適した、連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下において、400〜1,500℃で焼成することを特徴とする、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法に関する。
【0014】
【発明の実施の状態】
本発明のシリカ多孔体は、連通気泡を有し、気泡の平均孔径は1μm〜10mmであり、たとえばミクロフィルターとして用いる場合は1〜200μmが好ましい。平均孔径が1μm未満のものは、圧力損失が大きく、10mmを越えると、ろ過によって除去すべき粒子をトラップすることができない。
【0015】
気孔率は、30〜99%であり、50〜99%が好ましい。気孔率が30%未満では、フィルターなどの用途に適した良好な通気性や、ろ過特性が得られず、99%を越えると、充分な機械的強度が得られない。なお、ここで気孔率とは、式(I):
【0016】
【数1】
【0017】
で示される、単位体積当たりの多孔体内の気孔の比率をいう。
【0018】
本発明に用いられるシリコーンフォームは、連通気泡を有するものであり、焼成によって平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を形成するように、焼成の際の線収縮率を考慮して、それより10〜75%大きい平均孔径を有する連通気泡を有するものが好ましい。シリコーンフォームとしては、下記のシリコーンゴムフォームが用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
▲1▼ ケイ素原子に結合するアルケニル基、好ましくはビニル基を、1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンをベースポリマーとし、ケイ素原子に結合した水素原子を、1分子中に平均2個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを架橋剤として、白金系化合物の存在下で、ベースポリマーのアルケニル基と、架橋剤のSi−H結合との間の付加反応によって硬化する付加反応型シリコーンゴムの系において、水、アルコール、シラノール基含有シランおよび/またはシラノール基含有ポリシロキサンのような水酸基含有化合物を共存させることにより、それらの化合物の水酸基と、架橋剤のSi−H結合との間の脱水素反応により、硬化反応と同時に発生する水素ガスによって発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0020】
▲2▼ 両末端にシラノール基を有するポリジオルガノシロキサンをベースポリマーとし、▲1▼で用いたのと同様のポリオルガノハイドロジェンシロキサンを架橋剤として、白金系化合物、金属カルボン酸塩、有機スズ化合物、金属キレート化合物のよな触媒の存在下における脱水素縮合反応によって硬化する縮合反応型シリコーンゴムの系において、上記反応で発生する水素ガスにより、また場合によってはさらにアルコールを併用して、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンとの反応に供することにより、発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0021】
▲3▼ 両末端にシラノール基を有するポリジオルガノシロキサンをベースポリマーとし、ケイ素原子に結合するジエチルアミノキシのようなジオルガノアミノキシ基を、1分子中に平均2個以上有するシロキサンオリゴマーを架橋剤として用いる脱ジオルガノヒドロキシルアミン縮合反応によって硬化する縮合反応型シリコーンゴムの系において、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを存在させ、そのSi−H結合と、硬化反応によって副生したジオルガノヒドロキシルアミンとの間の反応によって水素を生じることにより、発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム;
【0022】
▲4▼ ポリジオルガノシロキサンを、有機過酸化物による、ケイ素原子に結合するビニル基やメチル基の間の架橋反応によって硬化するラジカル反応型シリコーンゴムの系において、アゾ化合物、たとえばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのような発泡剤を存在させ、その熱分解で生じる窒素ガスによって発泡させて得られるシリコーンゴムフォーム(シリコーンスポンジともいう);
【0023】
▲5▼ 上記▲1▼〜▲4▼に記載された硬化機構によって硬化させる系を用い、発泡のために配合する化合物の代わりに、塩化ナトリウムのような、水溶性で、硬化温度より高い融点を有し、かつ系に分散し得る粒子を、ベースポリマー、架橋剤および必要に応じて配合される触媒を含む系に分散させ、硬化させた後、水と接触させて、上記水溶性粒子を溶出させて形成される、連通気泡のシリコーンゴムフォーム。
【0024】
本発明においては、このいずれの硬化機構によって得られたシリコーンゴムフォームをも用いることができるが、微細な連通気泡を有する発泡体を制御よく製造できることと、硬化後の収縮が少ないこと、および触媒として微量の白金系化合物を用いるので、シリコーンゴムフォームに触媒やその残留化合物のような金属化合物を含有する量が少なく、したがって不純物の少ないシリカ多孔体が得られることから、付加反応型シリコーンゴムフォームを用いることが好ましい。
【0025】
また、分散する粒子の量と粒径を制御することにより、微細な連通気泡のフォームが容易に得られることから、▲5▼の粒子溶出法も好ましく、この場合においても、硬化機構としては、上記と同じ理由で付加反応によることが好ましい。
【0026】
ベースポリマーとして用いられるポリオルガノシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状でもよく、それらの混合物でもよい。平均重合度は、未硬化の組成物が流動性を有するいわゆる液状シリコーンゴムを与える10以上、3,000未満でも、未硬化の組成物が固体でロールによって素練りを行う、いわゆるミラブル型シリコーンゴムを与える3,000〜10,000であってもよいが、取り扱いが容易なことから、液状シリコーンゴムの範囲が好ましく、直鎖状の平均重合度100〜2,000のものか、フォームに機械的性質を与えるために、必要に応じてそれに分岐状のポリオルガノシロキサンを配合したものが、さらに好ましい。
【0027】
上記ポリオルガノシロキサンのケイ素原子に結合する有機基としては、付加反応型およびラジカル反応型において、硬化反応に寄与する少量のビニル、アリル、3−ブテニル、好ましくはビニルのようなアルケニル基のほかは;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルのようなアルキル基;シクロヘキシルのようなシクロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基;フェニルのようなアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル、クロロフェニルのような1価のハロゲン化炭化水素基などが例示され、合成が容易で、未硬化状態で優れた流動性を示し、優れた物性のシリコーンゴムフォームを与えること、および焼成の際に分解生成物が揮発して、炭素などを残存させないことから、全有機基中、85モル%以上がメチル基であることがが好ましく、実質的にすべてがメチル基であることががさらに好ましい。一方、フェニル基が存在すると、ベースポリマーの表面張力が高くなり、発生した水素ガスを逃がさないので、微細な気泡を含む低密度のシリコーンゴムフォームを得るには、1〜15モル%のフェニル基を含有することが好ましい。
【0028】
縮合反応型シリコーンゴムフォームにおいては、硬化反応に寄与するのはシラノール基である。したがって、ベースポリマーとしては、通常、分子の両末端にシラノール基が存在するポリオルガノシロキサンが用いられる。平均重合度は、通常、組成物が流動性を有するように、50〜2,000のものが用いられる。ベースポリマーのケイ素原子に結合する有機基としては、上述の付加反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーと同様な基が例示され、同様の理由から、メチル基が好ましい。また、付加反応型の場合と同様に、微細な気泡を含む低密度のシリコーンゴムフォームを得るには、フェニル基を含有することが好ましい。
【0029】
付加反応型または脱水素縮合反応型のシリコーンゴムフォームに架橋剤として、また同時に発泡剤として用いられるポリオルガノハイドロジェンシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、それらの混合物でもよい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの平均重合度は、適度の粘度を有し、かつ保存中および硬化反応中に揮発しないことから、通常4〜200、好ましくは10〜100の範囲である。ケイ素原子に結合し、硬化反応に寄与しない有機基としては、上記ベースポリマーと同様な基が例示され、同様にメチル基が好ましい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの配合量は、▲1▼付加反応型の系ではベースポリマーのアルケニル基と、後述のシラノール基含有ポリシロキサンのシラノール基の合計量に対し、また▲2▼の脱水素縮合反応型においてはベースポリマーのシラノール基に対して、それぞれケイ素原子に結合する水素原子の数が、通常0.5〜30個、好ましくは1.0〜20個、特に好ましくは4.0〜15個になる量である。
【0030】
付加反応型シリコーンゴムフォームにおいて、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンとの間の発泡反応に用いられるシラノール基含有ポリシロキサンは、縮合反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーと同様に、分子の両末端にシラノール基が存在するものが好ましく、平均重合度が通常10〜100、好ましくは10〜30のものが用いられる。ケイ素原子に結合する有機基としては、上述の付加反応型シリコーンゴムフォームのベースポリマーにおける、硬化反応に寄与しない有機基と同様なものが例示され、同様の理由からメチル基が好ましい。なお、付加反応型または縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいて発泡剤として用いられるアルコールとしては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどが例示される。
【0031】
付加反応型または脱水素縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいて、硬化反応および水素発生反応の触媒として用いられる白金系化合物としては、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸から得られる錯体、白金オレフィン錯体、白金ケトン錯体、白金ビニルシロキサン錯体のような白金化合物;パラジウム−ホスフィン錯体のようなパラジウム化合物;ロジウムパラジウム−ホスフィン錯体のようなロジウム化合物が例示され、合成および取り扱いが容易で、優れた反応性を有することから、塩化白金酸、アルコールと塩化白金酸から得られる錯体および白金ビニルシロキサン錯体が好ましい。触媒の配合量は、白金系金属原子に換算して、ベースポリマーに対して、通常0.1〜1,000ppm、好ましくは0.5〜200ppmになる量である。このように微量の白金系金属の存在で硬化および発泡反応を実施できるので、金属系触媒に由来する金属原子がシリカ多孔体に残存することが望ましくないようとには、白金系化合物を触媒として用いることが好ましい。
【0032】
縮合反応型のシリコーンゴムフォームにおいては、触媒として、鉄オクトエート、鉄ナフテネート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、亜鉛ナフテネートのような金属カルボン酸塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジメトキシド、酸化ジブチルスズ、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのような有機スズ化合物;アセチルアセトナト基、エチルアセトアセタト基などをリガンドとする、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、スズなどの金属キレート化合物などの金属化合物を用いることができる。このような触媒の配合量は、ベースポリマー100重量部に対して、金属カルボン酸塩または有機スズ化合物の場合は通常0.01〜5重量%、金属キレート化合物の場合は通常0.1〜10重量%である。
【0033】
粒子溶出法に用いられる水溶性粒子としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが例示され、容易に入手でき、それ自体の潮解性がなく、工程中に微粒状を保ち得ることから、塩化ナトリウムが好ましい。
【0034】
シリコーンゴムフォームは、これらのベースポリマー、架橋剤、必要に応じて配合される硬化触媒および/または発泡剤もしくは水溶性粒子のほかに、シリコーンゴムフォームに必要な機械的性質を与えるために、必要に応じてシリカのような充填剤を配合してもよい。シリカとしては、煙霧質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような補強性シリカ;および石英粉末、溶融シリカ、けいそう土のような非補強性シリカが例示され、焼成して得られるシリカ発泡体の純度を上げる必要がある場合には、不純物の少ない煙霧質シリカおよび石英粉末が好ましい。これらのシリカは、そのまま用いても、表面をヘキサメチルジシラザン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような疎水化剤で処理して用いてもよい。
【0035】
そのほか、焼成後に残存して、本発明の実施に悪影響を及ぼしたりしない範囲で、シリコーンゴムフォームの未硬化組成物の調製もしくは保存、または硬化反応のために必要な添加剤、たとえば反応抑制剤、粘度調整剤、チキソトロピック剤、融解助剤などを配合してもよい。特に微細な気孔を形成するためには、少量の、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステルのような、分解して炭酸ガスを発生する有機過酸化物を配合することが好ましい。ただし、触媒として微量の白金系化合物を用いる系では、白金系化合物の触媒能を抑制する物質、たとえばアミン類、スズ化合物などを配合することができない。
【0036】
このようなシリコーンゴムフォームを形成するための組成物は、上記の必要な成分を、攪拌混合機、スタティックミキサー、ニーダー、ロールなどの混合手段により混合して調製することができる。この際、混合によりただちに硬化や発泡が開始される系では、成分を複数の容器に分割保存しておき、使用直前に混合する。たとえば、付加反応型シリコーンゴムフォームの場合、一方の容器に、あらかじめ調製した、ベースポリマーと架橋剤を含む予備混合物を保存し、他方の容器に、同様にあらかじめ調製した、ベースポリマーと触媒を含む予備混合物を保存しておき、使用直前に両方の予備混合物から、未硬化の組成物を調製する。
【0037】
上記のようにして調製した組成物を、注型、流延、圧縮成形、射出成形、塗布などの方法により、硬化機構に応じて常温から250℃の間で硬化と同時に発泡させて、連通気泡を有するシリコーンゴムフォームを得ることができる。たとえば▲1▼付加反応型の場合の加熱温度は、通常40〜180℃、好ましくは50〜150℃である。シリコーンゴムフォームの気孔率は、目的とするシリカ多孔体の用途などによって異なるが、たとえば用途がフィルターである場合、気孔率は30〜99%が好ましい。平均孔径は、目的物であるシリカ多孔体の平均孔径と、焼成の際の収縮率によって決まり、1μm〜10mmの範囲が好ましい。
【0038】
連通気泡のシリコーンゴムフォームを作製するには、減圧による破泡のほか、いったん所望の気孔率および平均孔径を有する独立気泡のシリコーンゴムフォームを作製しておき、一対の回転ロールの間を通過させて圧縮することにより、破泡して連通気泡構造にすることもできる。
【0039】
シリカ多孔体は、必要な形状、寸法、発泡倍率および平均孔径に成形されたシリコーンゴムフォームを、空気のような酸素含有ガス雰囲気中で、400〜1,500℃、好ましくは500〜1,400℃の温度で焼成することにより、製造することができる。焼成温度が400℃未満では、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物のような融解助剤を配合して目的物の融点を下げたり、長時間をかけて焼成を行う場合でも、焼成によって完全にシリカ多孔体に転換することができず、1,500℃を越えると溶融して、多孔体の形状および連続気泡の孔径が変化する。なお、高純度シリカ多孔体を目的とする場合、上記の融解助剤を配合すると、アルカリ金属またはアルカリ土類金属酸化物成分が多孔体中に残存するので、好ましくない。そのような場合には、融解助剤を用いず、950〜1,400℃で焼成を行うことが好ましく、焼成温度は1,100〜1,400℃がさらに好ましい。焼成温度までの昇温は、多孔体の変形や破損を防ぐために、好ましくは1〜50℃/min、さらに好ましくは3〜15℃/minの昇温速度で行う。焼成時間は、多孔体の寸法、密度および骨格の太さによっても異なるが、通常1時間以上、好ましくは1〜8時間である。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって、より詳細に説明する。実施例中、特に断らない限り、部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0041】
実施例1〜4で用いたシリコーンゴムフォームは、いずれも白金系化合物を触媒として用い、付加反応型シリコーンゴムを形成する組成物に、前述のような水素ガスを発生させる化合物を配合した、市販のシリコーンゴムフォームの原液を発泡、硬化させたものであり、ベースポリマーとしてビニル基含有ポリメチルシロキサン、架橋剤としてポリメチルハイドロジェンシロキサンを用いたものである。また、実施例5で用いたシリコーンゴムフォームは、上記に類似のベースポリマー、架橋剤および白金系化合物を用いた付加反応型シリコーンゴムを、粒子溶出法によってフォーム化したものである。
【0042】
焼成に用いた焼成炉の断面の概念図を図1に示す。焼成は、次のようにして行った。すなわち、シリコーンゴムフォーム試料4を大気中で石英製の炉心管2に挿入し、炉心管の両端に、保温のため多孔質の耐火れんが(商品名イソライト、イソライト(株)製)製断熱材を、気体が流通する程度に詰め、電気炉1に挿入した。電気炉1により、試料4を5℃/minの昇温速度で所定温度まで昇温し、所定温度で焼成した後、放冷して、シリカ多孔体を得た。
【0043】
実施例1
シリコーンゴムフォーム原液(商品名トスフォーム5700、GE東芝シリコーン(株)製)のA液とB液を、容器に重量比(A:B)100:12で取り、電動ミキサーで1分間撹拌して、充分に混合した。これを減圧装置につないだ容器に移し、70℃の恒温槽中で、減圧度(ゲージ圧)−0.08MPaまで減圧しつつ10分間放置して、硬化とともに発泡させた。得られたシリコーンゴムフォームは、発泡倍率1,050%、気孔率90%、平均孔径1mm、通気性4.8ml/(cm2・s)の連通気泡フォームであった。
【0044】
得られたシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れて、空気雰囲気中、1,000℃で8時間焼成して、気孔率72%、平均孔径0.8mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0045】
実施例2
焼成温度を1,300℃とし、焼成時間を2時間とした以外は、実施例1と同様にして、気孔率72%、平均孔径0.8mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0046】
実施例3
シリコーンゴムフォーム原液(商品名SEF10、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)のA液とB液を、容器に重量比(A:B)1:1で取り、以下、実施例1と同様にして、発泡倍率1,000%、気孔率90%、平均孔径0.1mm、通気性9.9ml/(cm2・s)の連通気泡シリコーンゴムフォームを得た。
【0047】
得られたシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れて、空気雰囲気中、1,000℃で8時間焼成して、気孔率45%、平均孔径0.05mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0048】
実施例4
焼成温度を1,300℃とし、焼成時間を2時間とした以外は、実施例3と同様にして、気孔率45%、平均孔径0.05mmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0049】
実施例5
未硬化の付加反応型シリコーンゴム(商品名TSE3032、GE東芝シリコーン(株)製)のA液14部とB液3部を容器にとり、常温で3分間撹拌して、均一な組成物を得た。ついで、この混合物を塩化ナトリウム微粒子184.3部中に加えて、13分間撹拌した。これを金型に注入して、上から平板で圧縮し、厚さ10mmとした。これを温度120℃の恒温槽中に10分間放置して硬化させることにより、シリコーンゴムを得た。シリコーンゴムを取り出し、常温の水中に5日間浸漬して、塩化ナトリウムを抽出した。さらに、120℃の恒温槽中で1時間加熱して、完全に乾燥させることにより、連通気泡のシリコーンゴムフォーム得た。得られたシリコーンゴムフォームは、気孔率88%、平均孔径200μm、通気性2.53ml/(cm2・s)であった。
【0050】
このシリコーンゴムフォームを、前述の焼成炉に入れ、空気雰囲気中、1,300℃で2時間焼成して、気孔率60%、平均孔径130μmの連通気泡を有するシリカ多孔体を得た。
【0051】
【発明の効果】
本発明により、気孔率が30〜99%で、平均孔径が1μm〜10mmの連通気泡を有し、機械的強度および耐熱衝撃性に優れたシリカ多孔体を、制御よく得ることができる。本発明のシリカ多孔体は、不純物や、耐熱性を低下させる有機性の結合剤を含まないので、シリカの優れた耐熱性を保持し、また炎を近づけても発煙しない。
【0052】
本発明のシリカ多孔体は、微細ろ過用フィルター、たとえばDPF(ディーゼルパキュレートフィルター)、微生物の分離用フィルターなどに用いることができる。そのほか、微生物保持体、消音材、断熱材などとしても利用でき、その工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、シリコーンゴムフォームを焼成してシリカ多孔体を製造するのに用いた焼成炉の断面概念図である。
【符号の説明】
1 電気炉
2 炉心管
3 断熱材
4 試料
Claims (7)
- 気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有し、純度が95%以上のシリカ多孔体。
- 純度が98%以上の、請求項1記載のシリカ多孔体。
- 連通気泡を有するシリコーンフォームを、酸化性雰囲気下において、400〜1,500℃で焼成することを特徴とする、気孔率30〜99%、平均孔径1μm〜10mmの連通気泡を有するシリカ多孔体の製造方法。
- 950〜1,500℃で焼成する、請求項3記載の製造方法。
- 昇温速度1〜50℃/minで焼成温度まで昇温させる、請求項3または4記載の製造方法。
- シリコーンフォームが、付加反応によって硬化したものである、請求項3〜5のいずれか1項記載の製造方法。
- 請求項1または2記載のシリカ多孔体からなるフィルター材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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