JP2004243368A - 可搬式拡管装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】拡管加工を施工現場で簡易に行うことのできる拡管装置を提供することにある。
【解決手段】取付部材30は、パイプ50に取り付けられるクランプ部31と、保持枠部20に設けられてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。このような構成によれば、大掛かりなクランプ機構を用いなくとも、パイプ50の固定を行うことができるから、拡管装置1を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部31を取り替えるのみで種々のサイズのパイプ50に対応でき、便利である。
【選択図】 図10
【解決手段】取付部材30は、パイプ50に取り付けられるクランプ部31と、保持枠部20に設けられてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。このような構成によれば、大掛かりなクランプ機構を用いなくとも、パイプ50の固定を行うことができるから、拡管装置1を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部31を取り替えるのみで種々のサイズのパイプ50に対応でき、便利である。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管の施工現場で使用できるようにした可搬式の拡管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の金属パイプを接続する際に、パイプの開口端に内径を広げた拡管部を形成することがある。
【0003】
この拡管部を施工現場で簡易に形成するために、従来は、エキスパンダ等の工具が使用されてきた。この工具100は、図19に示すように複数枚のダイス101が略円筒状に配されたものをパイプ104内に挿入した状態で、先細り状のコーン102を押し込んでダイス101を径方向外側に広げることで、パイプ104を塑性変形させるものである(特許文献1参照)。
【0004】
また、工場等で拡管加工を行う場合には、パイプの内径よりも径大の円筒状に形成されたポンチを、サーボモータ等の駆動装置を用いてパイプ内へ圧入することにより、パイプを塑性変形させるタイプの拡管装置が使用されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−24433号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平9−192761号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ダイス101を使用する方法では、ダイス101が広がるに連れて、各ダイス101間に隙間103が生じる(図20参照)。このため、パイプ104の円周上においてダイス101の外周面と接している部分104Aと、ダイス101の隙間に相対する部分104Bとで伸び率に差が生じる。すなわち、ダイス101の外周面と接している部分104Aに対して、ダイス101の隙間103に相対する部分104Bが大きく伸ばされ、薄くなってしまうという事態が生じる。このような状態では、パイプが薄い部分から割れやすくなってしまうため、割れにくくするために焼きなましを行うなどの対策が必要となり、拡管作業の能率改善に課題があった。
【0008】
一方、ポンチを使用した工場設置型の拡管装置では、パイプを全周に渡って均等に広げることができ、局所的に薄肉の部分が生じることを回避できる、という利点を有する。そこで、このような工場設置型の拡管装置を小型化して施工現場で使いたいとという要望があった。
【0009】
しかし、現実には、そのようなポンチ式の拡管装置を施工現場で使用できる程度に小型化できた例は皆無であった。その原因は次の通りであると考えられる。
この種の装置では、ポンチを圧入する際にパイプが軸方向に逃げないようにパイプをしっかりと保持しておく必要がある。そのために、従来の拡管装置では、加工テーブルに保持したパイプを油圧装置等によってクランプする構造となっており、そのクランプ機構が小型化の制約となっていたのである。
【0010】
このように、ポンチを使用する装置を単に小型化するというのみでは、施工現場で簡易に使用したいという要望に充分に応えられるものとはならず、改良の余地が残るものと考えられた。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、拡管加工を施工現場で簡易に行うことのできる可搬式の拡管装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明に係る可搬式拡管装置は、パイプの内径よりも径大な径大部が設けられたポンチを備え、前記径大部を前記パイプの開口端内に圧入して前記パイプを塑性変形させることにより拡管を行う可搬式拡管装置であって、可搬式の油圧ポンプと、この油圧ポンプからの油圧によって駆動されるピストンを備え、そのピストンに前記ポンチが設けられた油圧シリンダと、前記油圧シリンダが設けられた保持枠部と、前記保持枠部に設けられて、前記パイプをその開口端が前記ポンチの先端に向かうようにして前記保持枠部に保持するための取付部材とが備えられ、前記取付部材は、前記パイプを外周から挟んで取り付けられるクランプ部と、前記保持枠部に設けられてこのクランプ部を前記パイプの軸方向とは交差する方向から差し込んで保持可能なスリット部とに分割形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の可搬式拡管装置であって、前記クランプ部は、前記パイプの外周に沿った半円状の凹部を有する一対の半割ブロックと、これらを締結するボルトとからなることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の可搬式拡管装置であって、前記クランプ部は前記パイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態で前記スリット部に保持されることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の可搬式拡管装置であって、前記ポンチおよび前記取付部材のうちいずれか一方の側には弾性部材の一端側が固着されるとともに、他方の側にはこの弾性部材の他端側を受ける受け部が設けられ、前記ポンチが前記パイプへ圧入されるときには前記ポンチの圧入方向への移動に伴って前記弾性部材が前記ポンチまたは前記取付部材と前記受け部との間で弾縮され、前記ポンチが前記パイプから離脱されるときには前記弾性部材の弾性復元力によって前記ポンチの離脱方向への移動が付勢されることを特徴とする。
【0015】
【発明の作用及び効果】
請求項1および請求項2の発明によれば、取付部材は、パイプに取り付けられるクランプ部と、保持枠部に設けられてこのクランプ部をパイプの軸方向と交差方向に差し込んで保持可能なスリット部とに分割形成されている。このような構成によれば、パイプに固定されたクランプ部がスリット部で止められるから、パイプが軸方向に逃げないように固定できる。したがって、大掛かりな油圧式のクランプ機構を設ける必要がなく、拡管装置を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部を取り替えるのみで種々のサイズのパイプに対応でき、便利である。
【0016】
請求項3の発明によれば、クランプ部はパイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部に保持される。
ここで、パイプに歪みが生じている場合には、パイプを定位置に固定してもポンチとの間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、このような場合であっても、ポンチがパイプへ進入するにつれて、パイプがポンチに対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。ところが、パイプが保持枠部にかっちりと固定されて動きが封じられていると、この軸合わせ作用を発揮させることができず、拡管部分が偏心状に形成されてしまう。
そこで、本発明では、クランプ部をパイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部に保持することにより、パイプ位置の微調整を図ることができるようにした。これにより、拡管部分が偏心状に形成されてしまうことを回避できる。
【0017】
請求項4の発明によれば、拡管装置には弾性部材が設けられており、ポンチがパイプから離脱するときには、この弾性部材の弾性復元力によってポンチの離脱方向への移動が付勢されるようになっている。
ここで、ポンチは径小のパイプに圧入されるものであるため、管内に緊密に嵌め込まれた状態となり、これを取り外す際に大きな力を要する。この問題を解決するためには、例えば押し引きのできる復動型の油圧シリンダを使用することも考えられる。しかし、復動型のものは、シリンダ部のロッド側と底蓋側の2箇所に注油口を設けて双方から注油・排油を行えるようにする必要があることから、単動型のものと比較して複雑化、大型化しがちであり、施工現場での持ち運びに不便となる。
しかし、本発明の構成によれば、簡易な構成でポンチの離脱を容易に行うことができる。また、油圧シリンダとして構造の単純な単動型のものを使用できるので、装置を全体として小型化することができ、施工現場での取り扱いに便利となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図12を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
本実施形態の可搬式拡管装置1(以下には、単に「拡管装置1」と称する)は、拡管ポンチ10(本発明のポンチに該当する)を油圧シリンダ60を用いてパイプ50内へ圧入することにより、パイプ50に拡管部51を形成させるものである。なお、以下の説明において、拡管ポンチ10のパイプ50への圧入方向(図1の右方)を前方とする。
【0020】
拡管装置1は、拡管ポンチ10とパイプ50とを保持するための保持枠部20を備えている(図1参照)。この保持枠部20には、例えばステンレスにより板状に形成された保持板21が備えられている。そして、この保持板21の対向する一対の側壁面には、同じくステンレスにより長方形状に形成された側板22の一端部が、止めネジ23により固定されている。これにより保持枠部20は、全体としてコの字状に形成されている。
【0021】
保持板21には、厚さ方向に貫通するシリンダ保持孔24が設けられており、ここには可搬式の油圧ポンプPに接続された油圧シリンダ60が取り付けられている。この油圧シリンダ60は単動型のものであって、ピストンを内蔵した円筒容器状の本体部61の先端に、ピストンと連設されて軸方向に移動可能な駆動ロッド部62が突出されたものである。この油圧シリンダ60は、本体部61をシリンダ保持孔24に挿通させるようにして取り付けられており、駆動ロッド部62は、保持枠部20におけるコの字の内側方向に摺動自在に突出されている。また、駆動ロッド部62の先端には、雄ねじ部(図示せず)が設けられている。
【0022】
この駆動ロッド部62の先端には、拡管ポンチ10が取り付けられている。この拡管ポンチ10は、パイプ50の内径よりも径大の略円筒状にに形成された径大部11の先端に、先細り状の縮径部12を介して、パイプ50の内径よりも径小に形成された径小部13が設けられた構成となっている。また、拡管ポンチ10の後端側の内周面には、雌ねじ部が形成されており、ここに駆動ロッド部62の先端に形成された雄ねじ部をねじ込むことにより、拡管ポンチ10が駆動ロッド部62に固定されている。これにより、拡管ポンチ10が駆動ロッド部62の移動に連動して前後方向に移動されるようになっている。
【0023】
拡管ポンチ10の終端部には、可動板14(本発明の受け部に該当する)が設けられている。この可動板14は、例えばステンレスにより、保持板21よりも一回り小さな板状に形成されており、その中央部には、厚さ方向に貫通するロッド貫通孔15が設けられている。そして、このロッド貫通孔15に駆動ロッド部62を挿通させた状態で、拡管ポンチ10の終端面と保持板21との間に取り付けられている。これにより、可動板14は拡管ポンチ10および駆動ロッド部62の摺動に連動して前後方向に摺動されるようになっている。また、可動板14において側板22と対向する一対の側壁面14Aには、後述するピン46を収容するピン収容溝16が、前後方向に渡って設けられている。
【0024】
保持枠部20における側板22の解放端側には、パイプ50を取り付けるための取付部材30が設けられている。取付部材は、パイプ50に固着されるクランプ部31と、保持枠部20に固定されてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。
【0025】
クランプ部31は、パイプ50の外周に沿った半円状の凹部32A、32Bを備えた一対の半割ブロック33A、33Bからなる(図2参照)。
【0026】
一対の半割ブロック33A、33Bのうち一方の半割ブロック33Aには、パイプ挿通孔32を挟んで対向する位置に、一対のボルト通し穴35Aが半割面36Aと垂直方向に貫通形成されている。また、他方の半割ブロック33Bには、一方の半割ブロック33Aにおけるボルト通し穴35Aに整合する位置に、半割面36B側に開口する一対のボルトねじ穴35Bが設けられており、2つの半割ブロック33A、33Bを合わせた状態では、ボルト通し穴35Aとボルトねじ穴35Bとが連通するようになっている。クランプ部31をパイプ50に取り付ける際には、凹部32A、32Bをパイプ50の外周に沿わせるようにして、2つの半割ブロック33A、33Bでパイプ50を挟み付け、一方の半割ブロック33Aのボルト通し穴35Aから締結ボルト37を通して、他方の半割ブロック33Bのボルトねじ穴35Bに到達させ、締め付けることによって固定する。
凹部32A、32Bにおいて、スリット部に取り付けられたときに拡管ポンチ10側となる周縁には、拡径状のテーパ部34が設けられている。
【0027】
クランプ部31を受け入れるスリット部41は、ステンレスにより板状に形成されて、両側板22の間に渡される2枚のスリット板42A、42Bからなる。
このスリット板42A、42Bは、幅方向の中央位置に、パイプ50の外径よりもやや大きな幅の受入溝43が、上側に開口して設けられて、全体として略U字状に形成されている。二枚のスリット板42A、42Bは、前後方向にクランプ部31の厚み分の隙間を空けた状態で並列されて、側板22の開放端側に取り付けられ、側板22側からねじ止めされることによって固着されている。
【0028】
また、両スリット板42A、42Bの間には、U字の両側辺における上端付近、および底辺における両側端付近に、それぞれ一対のクランプ受けボルト44A、44Bが渡されている。底辺側のクランプ受けボルト44Aは、クランプ部31を底面側から支持するとともに上下方向の位置決めを図っている。また、両側辺のクランプ受けボルト44Bは、クランプ部31の幅とほぼ等しい間隔を空けて設置されており、クランプ部31の側面が両クランプ受けボルト44Bに当接されることにより左右方向の位置決めが図られている。なお、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間には僅かにクリアランスが設けられた状態となっている。これは、パイプ50に歪みが生じているためにパイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまうような場合に、拡管ポンチ10を圧入しつつパイプ50の位置の微調整を図れるようにしたものである。
【0029】
両スリット板42A、42Bのうち後側(ポンチ側)のスリット板42Bには、一対のコイルばね45(本発明の弾性部材に該当する)が取り付けられている。コイルばね45は、その一端部がスリット板42Bの両側辺上端付近における後壁面にそれぞれ固着されて、後方へ向かって延出されている。また、コイルばね45の延出端は、側板22から内側方向に突出されたピン46で止められている。
【0030】
また、コイルばね45のコイル内には、ストッパーボルト47が収容されている。このストッパーボルト47はコイルばね45よりやや短く形成されており、コイルばね45と同様に、その一端部がスリット板42Bの後壁面に固着されて、後方へ向かって延出されている。ストッパーボルト47の後端部は、可動板14が付き当てられる突当部47Aとされており、可動板14がここに突き当てられることによって、拡管ポンチ10がその可動範囲を越えて前進してくるのを防止するようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用および効果について説明する。
【0032】
本実施形態の拡管装置1によってパイプ50の拡管を行う際には、まず、形成したい拡管部51の内径に適合する拡管ポンチ10を選択し、駆動ロッド部62の先端に取り付ける(図1参照)。
【0033】
次に、パイプ50の外径に適合するパイプ挿通孔32を有するクランプ部31を選択し、パイプ50に取り付ける(図3、図4参照)。まず、凹部32A、32Bをパイプ50の外周に沿わせるようにして、2つの半割ブロック33A、33Bでパイプ50を挟み付ける。このとき、パイプ50において拡管加工を施したい開口端50A側がクランプ部31のテーパ部34側に向くようにするとともに、パイプ50の端部を拡管したい長さ分だけクランプ部31から突出するようにする。そして、一方の半割ブロック33Aのボルト通し穴35Aから締結ボルト37を通して、他方の半割ブロック33Bのボルトねじ穴35Bに到達させ、締め付けることによって固定する。これにより、クランプ部31がパイプ50にしっかりと固定される。
【0034】
次に、このクランプ部31をスリット部41に挿入する(図5、図6参照)。このとき、パイプ50の開口端50A側が後方(ポンチ側)を向くようにして、パイプ50を受入溝43に通すようにしつつ、クランプ部31を上方から2枚のスリット板42A、42Bの間に挿入する。クランプ部31が奥まで挿入された状態では、その底面が底辺側のクランプ受けボルト44A上に支持されるとともに、その側面が側辺側のクランプ受けボルト44Bに当接されることにより位置決め状態に保持される。この状態で、パイプ50が拡管ポンチ10に対して位置決め状態に保持される(図7、図8参照)。
【0035】
この状態で、油圧ポンプPのスイッチを入れて油圧シリンダ60を駆動させ、駆動ロッド部62を前方へ移動させる。それに伴って、駆動ロッド部62に接続されている拡管ポンチ10が前方へ移動し、まず、拡管ポンチ10の先端に形成された径小部13がパイプ50の開口端50A内に進入する(図9参照)。
【0036】
ここで、パイプ50に歪みが生じている場合には、パイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間に僅かにクリアランスが設けられた状態とされることによって、クランプ部31がパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持されるようになっている。このため、拡管ポンチ10がパイプ50へ進入するにつれて、パイプ50が拡管ポンチ10に対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。
そして、さらに拡管ポンチ10を圧入させると、パイプ50は縮径部12に沿って広げられ、さらに径大部11の外周に沿って広げられて拡管部51が形成される。
【0037】
このとき、可動板14も駆動ロッド部62の前進に伴って前進する。可動板14は、ピン46位置に到達したところで、ピン収容溝16にピン46を収容し、コイルばね45の延出端を押圧しつつさらに前進する。そして、可動板14がストッパーボルト47に当接する位置まで前進したところで、駆動ロッド部62の前進が停止し、拡管ポンチ10のパイプ50への圧入がストップする。このとき、コイルばね45は可動板14とスリット板42Bとの間で弾縮された状態となっている(図10、図11参照)。
このようにして、パイプ50の拡管作業が終了する。
【0038】
次に、パイプ50からの拡管ポンチ10の離脱を行う。油圧ポンプのスイッチを切って油圧シリンダ60の駆動をストップさせると、油圧シリンダ60に内蔵されている内蔵スプリングの作用によって、駆動ロッド部62が元の位置まで後退しようとする。ここで、拡管ポンチ10は径小のパイプ50に圧入されているため、パイプ50内に緊密に嵌め込まれた状態となっており、内蔵スプリングの力のみでは容易には外れない。しかし、弾縮されたコイルばね45が弾性復元力によって可動板14を後方へ押圧し、これにより拡管ポンチ10の後方(パイプ50からの離脱方向)への移動が付勢される。これにより、拡管ポンチ10がパイプ50から容易に離脱する(図12参照)。
【0039】
拡管ポンチ10がパイプ50から外れると、駆動ロッド部62は内蔵スプリングの力によって後退し、初期位置に戻る。これに伴って、可動板14と拡管ポンチ10も後退し、初期位置に戻る。
【0040】
以上のように本実施形態によれば、取付部材30は、パイプ50に取り付けられるクランプ部31と、保持枠部20に設けられてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。このような構成によれば、パイプ50に固定されたクランプ部31がスリット部41で止められるから、パイプ50が軸方向に逃げないように固定できる。したがって、大掛かりな油圧式のクランプ機構を設ける必要がなく、拡管装置1を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部31を取り替えるのみで種々のサイズのパイプ50に対応でき、便利である。
【0041】
また、クランプ部31はパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持される。
ここで、パイプ50に歪みが生じている場合には、パイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間に僅かにクリアランスが設けられた状態とされることによって、クランプ部31がパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持されるようになっている。このため、拡管ポンチ10がパイプ50へ進入するにつれて、パイプ50が拡管ポンチ10に対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。
【0042】
さらに、拡管装置1にはコイルばね45が設けられており、拡管ポンチ10がパイプ50から離脱するときにはコイルばね45の弾性復元力によって拡管ポンチ10の離脱方向への移動が付勢されるようになっている。このような構成によれば、簡易な構成で拡管ポンチ10の離脱を容易に行うことができる。また、油圧シリンダ60として構造の単純な単動型のものを使用できるので、拡管装置1を全体として小型化することができ、施工現場での取り扱いに便利となる。
【0043】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について、図13〜図18を参照しつつ説明する。
本実施形態の第1実施形態との相違点は、拡管装置1にフレアーポンチ70(本発明のポンチに該当する)を取り付け、パイプ50のフレアー加工を行わせる点にある。
【0044】
フレアーポンチ70は、円筒状の支柱部71の一端部に、先端側が先細りとなる円錐状に形成されたフレア加工部72が設けられたものである(図13参照)。支柱部71は、拡管ポンチ10の筒内に挿入可能な円柱状に形成されており、フレア加工部72を前方(パイプ側)に向けて拡管ポンチ10の先端から挿入することによって、フレアーポンチ70の拡管装置1への取り付けを容易に行えるようになっている。また、フレア加工部72は、その傾斜角がクランプ部31に設けられたテーパ部34のテーパ角と一致するように形成されており、テーパ部34の内周に丁度嵌まり込むようになっている。
【0045】
本実施形態の拡管装置1によってパイプ50のフレアー加工を行う際には、まず、第1実施形態と同様にして形成したいフレアー部52の内径に適合するフレアーポンチ70を選択する。そして、このフレアーポンチ70を、フレア加工部72を前方(パイプ側)に向けた姿勢で、駆動ロッド部62に取り付けられた拡管ポンチ10の先端から挿入する。これにより、フレアーポンチ70が駆動ロッド部62に接続される(図14参照)。
【0046】
次に、第1実施形態と同様にして、パイプ50にクランプ部31を取り付ける(図15、図16参照)。このとき、パイプ50においてフレアー部52を形成させたい開口端50A側がクランプ部31のテーパ部34側に向くようにするとともに、パイプ50の端部がクランプ部31の板面と面一となるようにする。そして、このクランプ部31をスリット部41に挿入する。
【0047】
次いで、第1実施形態と同様に油圧ポンプのスイッチを入れて油圧シリンダ60を駆動させ、駆動ロッド部62を前方へ移動させる。それに伴って、駆動ロッド部62に接続されているフレアーポンチ70が前方へ移動し、フレア加工部72の先端がパイプ50の開口端50Aを押し広げつつパイプ50内に進入する(図17、図18参照)。このとき、可動板14も駆動ロッド部62の前進に伴って前進し、コイルばね45をスリット板42Bとの間で弾縮する。
【0048】
そして、拡管ポンチ10がクランプ部31のテーパ部34内に嵌まり込むまで前進したところで、フレア加工部72パイプ50への圧入がストップする。このとき、パイプ50の開口端は、フレア加工部72によってテーパ部34に押し付けられるようにしてテーパ状に広げられ、フレアー部52が形成される。
このようにして、パイプ50のフレアー加工が終了する。
【0049】
加工終了後、油圧ポンプのスイッチを切って油圧シリンダ60の駆動をストップさせると、油圧シリンダ60に内蔵されている内蔵スプリングの作用によって、駆動ロッド部62が元の位置まで後退する。このとき、第1実施形態と同様に、弾縮されたコイルばね45が弾性復元力によって可動板14を後方へ押圧し、これによりフレアーポンチ70の後方への移動が付勢される。これにより、フレアーポンチ70がパイプ50から容易に離脱する。フレアーポンチ70がパイプ50から外れると、駆動ロッド部62は内蔵スプリングの力によって後退し、初期位置に戻る。これに伴って、可動板14と拡管ポンチ10も後退し、初期位置に戻る。
【0050】
以上のように本実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0051】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0052】
(1)上記実施形態では、弾性部材としてコイルばね45を使用したが、本発明によれば弾性部材の種類は上記実施形態に限るものではなく、例えばゴム等であっても良い。
【0053】
(2)上記実施形態では、スリット部41にコイルばね45の一端部を取り付けるとともに、拡管ポンチ10側にこのコイルばね45の他端側を受ける可動板14を設けたが、本発明によれば弾性部材の取り付け方は上記実施形態に限るものではなく、ポンチ側に弾性部材の一端側を取り付けるとともに、取付部材側にこの弾性部材の他端側を受ける受け部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の拡管装置の上面図
【図2】クランプ部の分解斜視図
【図3】クランプ部のスリット部への取り付け前の様子を示す斜視図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】クランプ部のスリット部への取り付け後の様子を示す斜視図
【図6】図5のB−B断面図
【図7】パイプを取り付けた拡管装置の部分断面図
【図8】パイプを取り付けた拡管装置の側断面図
【図9】パイプの拡管途中の様子を示す部分断面図
【図10】パイプの拡管終了時の様子を示す部分断面図
【図11】パイプの拡管終了時の様子を示す側断面図
【図12】パイプから拡管ポンチが離脱する様子を示す部分断面図
【図13】第2実施形態の拡管装置の斜視図
【図14】第2実施形態の拡管装置の上面図
【図15】パイプを取り付けた拡管装置の部分断面図
【図16】パイプを取り付けた拡管装置の側断面図
【図17】パイプのフレアー加工時の様子を示す部分断面図
【図18】パイプのフレアー加工時の様子を示す側断面図
【図19】(A)従来の拡管用工具の側断面図
(B)図19AのC−C断面図
【図20】従来の拡管用工具でパイプを拡管する様子を示す部分拡大断面図
【符号の説明】
1…可搬式拡管装置
10…拡管ポンチ(ポンチ)
11…径大部
14…可動板(受け部)
20…保持枠部
21…保持板
30…取付部材
31…クランプ部
32A、32B…凹部
33A、33B…半割ブロック
37…締結ボルト
41…スリット部
45…コイルばね(弾性部材)
50…パイプ
50A…開口端
60…油圧シリンダ
70…フレアーポンチ(ポンチ)
P…油圧ポンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管の施工現場で使用できるようにした可搬式の拡管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の金属パイプを接続する際に、パイプの開口端に内径を広げた拡管部を形成することがある。
【0003】
この拡管部を施工現場で簡易に形成するために、従来は、エキスパンダ等の工具が使用されてきた。この工具100は、図19に示すように複数枚のダイス101が略円筒状に配されたものをパイプ104内に挿入した状態で、先細り状のコーン102を押し込んでダイス101を径方向外側に広げることで、パイプ104を塑性変形させるものである(特許文献1参照)。
【0004】
また、工場等で拡管加工を行う場合には、パイプの内径よりも径大の円筒状に形成されたポンチを、サーボモータ等の駆動装置を用いてパイプ内へ圧入することにより、パイプを塑性変形させるタイプの拡管装置が使用されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−24433号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平9−192761号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ダイス101を使用する方法では、ダイス101が広がるに連れて、各ダイス101間に隙間103が生じる(図20参照)。このため、パイプ104の円周上においてダイス101の外周面と接している部分104Aと、ダイス101の隙間に相対する部分104Bとで伸び率に差が生じる。すなわち、ダイス101の外周面と接している部分104Aに対して、ダイス101の隙間103に相対する部分104Bが大きく伸ばされ、薄くなってしまうという事態が生じる。このような状態では、パイプが薄い部分から割れやすくなってしまうため、割れにくくするために焼きなましを行うなどの対策が必要となり、拡管作業の能率改善に課題があった。
【0008】
一方、ポンチを使用した工場設置型の拡管装置では、パイプを全周に渡って均等に広げることができ、局所的に薄肉の部分が生じることを回避できる、という利点を有する。そこで、このような工場設置型の拡管装置を小型化して施工現場で使いたいとという要望があった。
【0009】
しかし、現実には、そのようなポンチ式の拡管装置を施工現場で使用できる程度に小型化できた例は皆無であった。その原因は次の通りであると考えられる。
この種の装置では、ポンチを圧入する際にパイプが軸方向に逃げないようにパイプをしっかりと保持しておく必要がある。そのために、従来の拡管装置では、加工テーブルに保持したパイプを油圧装置等によってクランプする構造となっており、そのクランプ機構が小型化の制約となっていたのである。
【0010】
このように、ポンチを使用する装置を単に小型化するというのみでは、施工現場で簡易に使用したいという要望に充分に応えられるものとはならず、改良の余地が残るものと考えられた。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、拡管加工を施工現場で簡易に行うことのできる可搬式の拡管装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明に係る可搬式拡管装置は、パイプの内径よりも径大な径大部が設けられたポンチを備え、前記径大部を前記パイプの開口端内に圧入して前記パイプを塑性変形させることにより拡管を行う可搬式拡管装置であって、可搬式の油圧ポンプと、この油圧ポンプからの油圧によって駆動されるピストンを備え、そのピストンに前記ポンチが設けられた油圧シリンダと、前記油圧シリンダが設けられた保持枠部と、前記保持枠部に設けられて、前記パイプをその開口端が前記ポンチの先端に向かうようにして前記保持枠部に保持するための取付部材とが備えられ、前記取付部材は、前記パイプを外周から挟んで取り付けられるクランプ部と、前記保持枠部に設けられてこのクランプ部を前記パイプの軸方向とは交差する方向から差し込んで保持可能なスリット部とに分割形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の可搬式拡管装置であって、前記クランプ部は、前記パイプの外周に沿った半円状の凹部を有する一対の半割ブロックと、これらを締結するボルトとからなることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の可搬式拡管装置であって、前記クランプ部は前記パイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態で前記スリット部に保持されることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の可搬式拡管装置であって、前記ポンチおよび前記取付部材のうちいずれか一方の側には弾性部材の一端側が固着されるとともに、他方の側にはこの弾性部材の他端側を受ける受け部が設けられ、前記ポンチが前記パイプへ圧入されるときには前記ポンチの圧入方向への移動に伴って前記弾性部材が前記ポンチまたは前記取付部材と前記受け部との間で弾縮され、前記ポンチが前記パイプから離脱されるときには前記弾性部材の弾性復元力によって前記ポンチの離脱方向への移動が付勢されることを特徴とする。
【0015】
【発明の作用及び効果】
請求項1および請求項2の発明によれば、取付部材は、パイプに取り付けられるクランプ部と、保持枠部に設けられてこのクランプ部をパイプの軸方向と交差方向に差し込んで保持可能なスリット部とに分割形成されている。このような構成によれば、パイプに固定されたクランプ部がスリット部で止められるから、パイプが軸方向に逃げないように固定できる。したがって、大掛かりな油圧式のクランプ機構を設ける必要がなく、拡管装置を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部を取り替えるのみで種々のサイズのパイプに対応でき、便利である。
【0016】
請求項3の発明によれば、クランプ部はパイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部に保持される。
ここで、パイプに歪みが生じている場合には、パイプを定位置に固定してもポンチとの間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、このような場合であっても、ポンチがパイプへ進入するにつれて、パイプがポンチに対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。ところが、パイプが保持枠部にかっちりと固定されて動きが封じられていると、この軸合わせ作用を発揮させることができず、拡管部分が偏心状に形成されてしまう。
そこで、本発明では、クランプ部をパイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部に保持することにより、パイプ位置の微調整を図ることができるようにした。これにより、拡管部分が偏心状に形成されてしまうことを回避できる。
【0017】
請求項4の発明によれば、拡管装置には弾性部材が設けられており、ポンチがパイプから離脱するときには、この弾性部材の弾性復元力によってポンチの離脱方向への移動が付勢されるようになっている。
ここで、ポンチは径小のパイプに圧入されるものであるため、管内に緊密に嵌め込まれた状態となり、これを取り外す際に大きな力を要する。この問題を解決するためには、例えば押し引きのできる復動型の油圧シリンダを使用することも考えられる。しかし、復動型のものは、シリンダ部のロッド側と底蓋側の2箇所に注油口を設けて双方から注油・排油を行えるようにする必要があることから、単動型のものと比較して複雑化、大型化しがちであり、施工現場での持ち運びに不便となる。
しかし、本発明の構成によれば、簡易な構成でポンチの離脱を容易に行うことができる。また、油圧シリンダとして構造の単純な単動型のものを使用できるので、装置を全体として小型化することができ、施工現場での取り扱いに便利となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図12を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
本実施形態の可搬式拡管装置1(以下には、単に「拡管装置1」と称する)は、拡管ポンチ10(本発明のポンチに該当する)を油圧シリンダ60を用いてパイプ50内へ圧入することにより、パイプ50に拡管部51を形成させるものである。なお、以下の説明において、拡管ポンチ10のパイプ50への圧入方向(図1の右方)を前方とする。
【0020】
拡管装置1は、拡管ポンチ10とパイプ50とを保持するための保持枠部20を備えている(図1参照)。この保持枠部20には、例えばステンレスにより板状に形成された保持板21が備えられている。そして、この保持板21の対向する一対の側壁面には、同じくステンレスにより長方形状に形成された側板22の一端部が、止めネジ23により固定されている。これにより保持枠部20は、全体としてコの字状に形成されている。
【0021】
保持板21には、厚さ方向に貫通するシリンダ保持孔24が設けられており、ここには可搬式の油圧ポンプPに接続された油圧シリンダ60が取り付けられている。この油圧シリンダ60は単動型のものであって、ピストンを内蔵した円筒容器状の本体部61の先端に、ピストンと連設されて軸方向に移動可能な駆動ロッド部62が突出されたものである。この油圧シリンダ60は、本体部61をシリンダ保持孔24に挿通させるようにして取り付けられており、駆動ロッド部62は、保持枠部20におけるコの字の内側方向に摺動自在に突出されている。また、駆動ロッド部62の先端には、雄ねじ部(図示せず)が設けられている。
【0022】
この駆動ロッド部62の先端には、拡管ポンチ10が取り付けられている。この拡管ポンチ10は、パイプ50の内径よりも径大の略円筒状にに形成された径大部11の先端に、先細り状の縮径部12を介して、パイプ50の内径よりも径小に形成された径小部13が設けられた構成となっている。また、拡管ポンチ10の後端側の内周面には、雌ねじ部が形成されており、ここに駆動ロッド部62の先端に形成された雄ねじ部をねじ込むことにより、拡管ポンチ10が駆動ロッド部62に固定されている。これにより、拡管ポンチ10が駆動ロッド部62の移動に連動して前後方向に移動されるようになっている。
【0023】
拡管ポンチ10の終端部には、可動板14(本発明の受け部に該当する)が設けられている。この可動板14は、例えばステンレスにより、保持板21よりも一回り小さな板状に形成されており、その中央部には、厚さ方向に貫通するロッド貫通孔15が設けられている。そして、このロッド貫通孔15に駆動ロッド部62を挿通させた状態で、拡管ポンチ10の終端面と保持板21との間に取り付けられている。これにより、可動板14は拡管ポンチ10および駆動ロッド部62の摺動に連動して前後方向に摺動されるようになっている。また、可動板14において側板22と対向する一対の側壁面14Aには、後述するピン46を収容するピン収容溝16が、前後方向に渡って設けられている。
【0024】
保持枠部20における側板22の解放端側には、パイプ50を取り付けるための取付部材30が設けられている。取付部材は、パイプ50に固着されるクランプ部31と、保持枠部20に固定されてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。
【0025】
クランプ部31は、パイプ50の外周に沿った半円状の凹部32A、32Bを備えた一対の半割ブロック33A、33Bからなる(図2参照)。
【0026】
一対の半割ブロック33A、33Bのうち一方の半割ブロック33Aには、パイプ挿通孔32を挟んで対向する位置に、一対のボルト通し穴35Aが半割面36Aと垂直方向に貫通形成されている。また、他方の半割ブロック33Bには、一方の半割ブロック33Aにおけるボルト通し穴35Aに整合する位置に、半割面36B側に開口する一対のボルトねじ穴35Bが設けられており、2つの半割ブロック33A、33Bを合わせた状態では、ボルト通し穴35Aとボルトねじ穴35Bとが連通するようになっている。クランプ部31をパイプ50に取り付ける際には、凹部32A、32Bをパイプ50の外周に沿わせるようにして、2つの半割ブロック33A、33Bでパイプ50を挟み付け、一方の半割ブロック33Aのボルト通し穴35Aから締結ボルト37を通して、他方の半割ブロック33Bのボルトねじ穴35Bに到達させ、締め付けることによって固定する。
凹部32A、32Bにおいて、スリット部に取り付けられたときに拡管ポンチ10側となる周縁には、拡径状のテーパ部34が設けられている。
【0027】
クランプ部31を受け入れるスリット部41は、ステンレスにより板状に形成されて、両側板22の間に渡される2枚のスリット板42A、42Bからなる。
このスリット板42A、42Bは、幅方向の中央位置に、パイプ50の外径よりもやや大きな幅の受入溝43が、上側に開口して設けられて、全体として略U字状に形成されている。二枚のスリット板42A、42Bは、前後方向にクランプ部31の厚み分の隙間を空けた状態で並列されて、側板22の開放端側に取り付けられ、側板22側からねじ止めされることによって固着されている。
【0028】
また、両スリット板42A、42Bの間には、U字の両側辺における上端付近、および底辺における両側端付近に、それぞれ一対のクランプ受けボルト44A、44Bが渡されている。底辺側のクランプ受けボルト44Aは、クランプ部31を底面側から支持するとともに上下方向の位置決めを図っている。また、両側辺のクランプ受けボルト44Bは、クランプ部31の幅とほぼ等しい間隔を空けて設置されており、クランプ部31の側面が両クランプ受けボルト44Bに当接されることにより左右方向の位置決めが図られている。なお、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間には僅かにクリアランスが設けられた状態となっている。これは、パイプ50に歪みが生じているためにパイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまうような場合に、拡管ポンチ10を圧入しつつパイプ50の位置の微調整を図れるようにしたものである。
【0029】
両スリット板42A、42Bのうち後側(ポンチ側)のスリット板42Bには、一対のコイルばね45(本発明の弾性部材に該当する)が取り付けられている。コイルばね45は、その一端部がスリット板42Bの両側辺上端付近における後壁面にそれぞれ固着されて、後方へ向かって延出されている。また、コイルばね45の延出端は、側板22から内側方向に突出されたピン46で止められている。
【0030】
また、コイルばね45のコイル内には、ストッパーボルト47が収容されている。このストッパーボルト47はコイルばね45よりやや短く形成されており、コイルばね45と同様に、その一端部がスリット板42Bの後壁面に固着されて、後方へ向かって延出されている。ストッパーボルト47の後端部は、可動板14が付き当てられる突当部47Aとされており、可動板14がここに突き当てられることによって、拡管ポンチ10がその可動範囲を越えて前進してくるのを防止するようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用および効果について説明する。
【0032】
本実施形態の拡管装置1によってパイプ50の拡管を行う際には、まず、形成したい拡管部51の内径に適合する拡管ポンチ10を選択し、駆動ロッド部62の先端に取り付ける(図1参照)。
【0033】
次に、パイプ50の外径に適合するパイプ挿通孔32を有するクランプ部31を選択し、パイプ50に取り付ける(図3、図4参照)。まず、凹部32A、32Bをパイプ50の外周に沿わせるようにして、2つの半割ブロック33A、33Bでパイプ50を挟み付ける。このとき、パイプ50において拡管加工を施したい開口端50A側がクランプ部31のテーパ部34側に向くようにするとともに、パイプ50の端部を拡管したい長さ分だけクランプ部31から突出するようにする。そして、一方の半割ブロック33Aのボルト通し穴35Aから締結ボルト37を通して、他方の半割ブロック33Bのボルトねじ穴35Bに到達させ、締め付けることによって固定する。これにより、クランプ部31がパイプ50にしっかりと固定される。
【0034】
次に、このクランプ部31をスリット部41に挿入する(図5、図6参照)。このとき、パイプ50の開口端50A側が後方(ポンチ側)を向くようにして、パイプ50を受入溝43に通すようにしつつ、クランプ部31を上方から2枚のスリット板42A、42Bの間に挿入する。クランプ部31が奥まで挿入された状態では、その底面が底辺側のクランプ受けボルト44A上に支持されるとともに、その側面が側辺側のクランプ受けボルト44Bに当接されることにより位置決め状態に保持される。この状態で、パイプ50が拡管ポンチ10に対して位置決め状態に保持される(図7、図8参照)。
【0035】
この状態で、油圧ポンプPのスイッチを入れて油圧シリンダ60を駆動させ、駆動ロッド部62を前方へ移動させる。それに伴って、駆動ロッド部62に接続されている拡管ポンチ10が前方へ移動し、まず、拡管ポンチ10の先端に形成された径小部13がパイプ50の開口端50A内に進入する(図9参照)。
【0036】
ここで、パイプ50に歪みが生じている場合には、パイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間に僅かにクリアランスが設けられた状態とされることによって、クランプ部31がパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持されるようになっている。このため、拡管ポンチ10がパイプ50へ進入するにつれて、パイプ50が拡管ポンチ10に対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。
そして、さらに拡管ポンチ10を圧入させると、パイプ50は縮径部12に沿って広げられ、さらに径大部11の外周に沿って広げられて拡管部51が形成される。
【0037】
このとき、可動板14も駆動ロッド部62の前進に伴って前進する。可動板14は、ピン46位置に到達したところで、ピン収容溝16にピン46を収容し、コイルばね45の延出端を押圧しつつさらに前進する。そして、可動板14がストッパーボルト47に当接する位置まで前進したところで、駆動ロッド部62の前進が停止し、拡管ポンチ10のパイプ50への圧入がストップする。このとき、コイルばね45は可動板14とスリット板42Bとの間で弾縮された状態となっている(図10、図11参照)。
このようにして、パイプ50の拡管作業が終了する。
【0038】
次に、パイプ50からの拡管ポンチ10の離脱を行う。油圧ポンプのスイッチを切って油圧シリンダ60の駆動をストップさせると、油圧シリンダ60に内蔵されている内蔵スプリングの作用によって、駆動ロッド部62が元の位置まで後退しようとする。ここで、拡管ポンチ10は径小のパイプ50に圧入されているため、パイプ50内に緊密に嵌め込まれた状態となっており、内蔵スプリングの力のみでは容易には外れない。しかし、弾縮されたコイルばね45が弾性復元力によって可動板14を後方へ押圧し、これにより拡管ポンチ10の後方(パイプ50からの離脱方向)への移動が付勢される。これにより、拡管ポンチ10がパイプ50から容易に離脱する(図12参照)。
【0039】
拡管ポンチ10がパイプ50から外れると、駆動ロッド部62は内蔵スプリングの力によって後退し、初期位置に戻る。これに伴って、可動板14と拡管ポンチ10も後退し、初期位置に戻る。
【0040】
以上のように本実施形態によれば、取付部材30は、パイプ50に取り付けられるクランプ部31と、保持枠部20に設けられてこのクランプ部31を差し込んで保持可能なスリット部41とに分割形成されている。このような構成によれば、パイプ50に固定されたクランプ部31がスリット部41で止められるから、パイプ50が軸方向に逃げないように固定できる。したがって、大掛かりな油圧式のクランプ機構を設ける必要がなく、拡管装置1を持ち運び可能な程度に小型化することができる。また、クランプ部31を取り替えるのみで種々のサイズのパイプ50に対応でき、便利である。
【0041】
また、クランプ部31はパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持される。
ここで、パイプ50に歪みが生じている場合には、パイプ50と拡管ポンチ10との間に微妙な芯ずれが生じてしまう場合がある。しかし、クランプ部31の側面と両クランプ受けボルト44Bの間に僅かにクリアランスが設けられた状態とされることによって、クランプ部31がパイプ50の軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態でスリット部41に保持されるようになっている。このため、拡管ポンチ10がパイプ50へ進入するにつれて、パイプ50が拡管ポンチ10に対して同軸となるように動いて自然に軸合わせが図られる。
【0042】
さらに、拡管装置1にはコイルばね45が設けられており、拡管ポンチ10がパイプ50から離脱するときにはコイルばね45の弾性復元力によって拡管ポンチ10の離脱方向への移動が付勢されるようになっている。このような構成によれば、簡易な構成で拡管ポンチ10の離脱を容易に行うことができる。また、油圧シリンダ60として構造の単純な単動型のものを使用できるので、拡管装置1を全体として小型化することができ、施工現場での取り扱いに便利となる。
【0043】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について、図13〜図18を参照しつつ説明する。
本実施形態の第1実施形態との相違点は、拡管装置1にフレアーポンチ70(本発明のポンチに該当する)を取り付け、パイプ50のフレアー加工を行わせる点にある。
【0044】
フレアーポンチ70は、円筒状の支柱部71の一端部に、先端側が先細りとなる円錐状に形成されたフレア加工部72が設けられたものである(図13参照)。支柱部71は、拡管ポンチ10の筒内に挿入可能な円柱状に形成されており、フレア加工部72を前方(パイプ側)に向けて拡管ポンチ10の先端から挿入することによって、フレアーポンチ70の拡管装置1への取り付けを容易に行えるようになっている。また、フレア加工部72は、その傾斜角がクランプ部31に設けられたテーパ部34のテーパ角と一致するように形成されており、テーパ部34の内周に丁度嵌まり込むようになっている。
【0045】
本実施形態の拡管装置1によってパイプ50のフレアー加工を行う際には、まず、第1実施形態と同様にして形成したいフレアー部52の内径に適合するフレアーポンチ70を選択する。そして、このフレアーポンチ70を、フレア加工部72を前方(パイプ側)に向けた姿勢で、駆動ロッド部62に取り付けられた拡管ポンチ10の先端から挿入する。これにより、フレアーポンチ70が駆動ロッド部62に接続される(図14参照)。
【0046】
次に、第1実施形態と同様にして、パイプ50にクランプ部31を取り付ける(図15、図16参照)。このとき、パイプ50においてフレアー部52を形成させたい開口端50A側がクランプ部31のテーパ部34側に向くようにするとともに、パイプ50の端部がクランプ部31の板面と面一となるようにする。そして、このクランプ部31をスリット部41に挿入する。
【0047】
次いで、第1実施形態と同様に油圧ポンプのスイッチを入れて油圧シリンダ60を駆動させ、駆動ロッド部62を前方へ移動させる。それに伴って、駆動ロッド部62に接続されているフレアーポンチ70が前方へ移動し、フレア加工部72の先端がパイプ50の開口端50Aを押し広げつつパイプ50内に進入する(図17、図18参照)。このとき、可動板14も駆動ロッド部62の前進に伴って前進し、コイルばね45をスリット板42Bとの間で弾縮する。
【0048】
そして、拡管ポンチ10がクランプ部31のテーパ部34内に嵌まり込むまで前進したところで、フレア加工部72パイプ50への圧入がストップする。このとき、パイプ50の開口端は、フレア加工部72によってテーパ部34に押し付けられるようにしてテーパ状に広げられ、フレアー部52が形成される。
このようにして、パイプ50のフレアー加工が終了する。
【0049】
加工終了後、油圧ポンプのスイッチを切って油圧シリンダ60の駆動をストップさせると、油圧シリンダ60に内蔵されている内蔵スプリングの作用によって、駆動ロッド部62が元の位置まで後退する。このとき、第1実施形態と同様に、弾縮されたコイルばね45が弾性復元力によって可動板14を後方へ押圧し、これによりフレアーポンチ70の後方への移動が付勢される。これにより、フレアーポンチ70がパイプ50から容易に離脱する。フレアーポンチ70がパイプ50から外れると、駆動ロッド部62は内蔵スプリングの力によって後退し、初期位置に戻る。これに伴って、可動板14と拡管ポンチ10も後退し、初期位置に戻る。
【0050】
以上のように本実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0051】
本発明の技術的範囲は、上記した実施形態によって限定されるものではなく、例えば、次に記載するようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。その他、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
【0052】
(1)上記実施形態では、弾性部材としてコイルばね45を使用したが、本発明によれば弾性部材の種類は上記実施形態に限るものではなく、例えばゴム等であっても良い。
【0053】
(2)上記実施形態では、スリット部41にコイルばね45の一端部を取り付けるとともに、拡管ポンチ10側にこのコイルばね45の他端側を受ける可動板14を設けたが、本発明によれば弾性部材の取り付け方は上記実施形態に限るものではなく、ポンチ側に弾性部材の一端側を取り付けるとともに、取付部材側にこの弾性部材の他端側を受ける受け部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の拡管装置の上面図
【図2】クランプ部の分解斜視図
【図3】クランプ部のスリット部への取り付け前の様子を示す斜視図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】クランプ部のスリット部への取り付け後の様子を示す斜視図
【図6】図5のB−B断面図
【図7】パイプを取り付けた拡管装置の部分断面図
【図8】パイプを取り付けた拡管装置の側断面図
【図9】パイプの拡管途中の様子を示す部分断面図
【図10】パイプの拡管終了時の様子を示す部分断面図
【図11】パイプの拡管終了時の様子を示す側断面図
【図12】パイプから拡管ポンチが離脱する様子を示す部分断面図
【図13】第2実施形態の拡管装置の斜視図
【図14】第2実施形態の拡管装置の上面図
【図15】パイプを取り付けた拡管装置の部分断面図
【図16】パイプを取り付けた拡管装置の側断面図
【図17】パイプのフレアー加工時の様子を示す部分断面図
【図18】パイプのフレアー加工時の様子を示す側断面図
【図19】(A)従来の拡管用工具の側断面図
(B)図19AのC−C断面図
【図20】従来の拡管用工具でパイプを拡管する様子を示す部分拡大断面図
【符号の説明】
1…可搬式拡管装置
10…拡管ポンチ(ポンチ)
11…径大部
14…可動板(受け部)
20…保持枠部
21…保持板
30…取付部材
31…クランプ部
32A、32B…凹部
33A、33B…半割ブロック
37…締結ボルト
41…スリット部
45…コイルばね(弾性部材)
50…パイプ
50A…開口端
60…油圧シリンダ
70…フレアーポンチ(ポンチ)
P…油圧ポンプ
Claims (4)
- パイプの内径よりも径大な径大部が設けられたポンチを備え、前記径大部を前記パイプの開口端内に圧入して前記パイプを塑性変形させることにより拡管を行う可搬式拡管装置であって、
可搬式の油圧ポンプと、
この油圧ポンプからの油圧によって駆動されるピストンを備え、そのピストンに前記ポンチが設けられた油圧シリンダと、
前記油圧シリンダが設けられた保持枠部と、
前記保持枠部に設けられて、前記パイプをその開口端が前記ポンチの先端に向かうようにして前記保持枠部に保持するための取付部材とが備えられ、
前記取付部材は、前記パイプを外周から挟んで取り付けられるクランプ部と、前記保持枠部に設けられてこのクランプ部を前記パイプの軸方向とは交差する方向から差し込んで保持可能なスリット部とに分割形成されていることを特徴とする可搬式拡管装置。 - 前記クランプ部は、前記パイプの外周に沿った半円状の凹部を有する一対の半割ブロックと、これらを締結する締結ボルトとからなることを特徴とする請求項1記載の可搬式拡管装置。
- 前記クランプ部は前記パイプの軸方向と交差方向に関してがたつきを許容した状態で前記スリット部に保持されることを特徴とする請求項1又は2記載の可搬式拡管装置。
- 前記ポンチおよび前記取付部材のうちいずれか一方の側には弾性部材の一端側が固着されるとともに、他方の側にはこの弾性部材の他端側を受ける受け部が設けられ、
前記ポンチが前記パイプへ圧入されるときには前記ポンチの圧入方向への移動に伴って前記弾性部材が前記ポンチまたは前記取付部材と前記受け部との間で弾縮され、
前記ポンチが前記パイプから離脱されるときには前記弾性部材の弾性復元力によって前記ポンチの離脱方向への移動が付勢されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の可搬式拡管装置。
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- 2003-02-13 JP JP2003035494A patent/JP2004243368A/ja active Pending
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