JP4499174B2 - バルブ装置 - Google Patents
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Description
この改良として、特許文献2に記載された圧縮機のサービスバルブの技術を転用し、室外機フレーム等への支持脚部を弁体の胴部の下部ではなく、該胴部の中間部左右に羽根を広げたように一体化して、胴部の下部には機外配管の接続具取付部を設け、弁棒の軸とフレアナットの軸とを同軸上に配置することが考えられる。
上記課題を解決する一の解決手段として、図面に例示した構成要素の符号を括弧を付して併記すると、回転操作により進退する弁棒(1)と、この弁棒(1)の進退により開閉する冷媒通路(7)を内部に設ける筒状の弁体(3)と、この弁体(3)を支持する支持体(4)とを含むバルブ装置において、前記弁体(3)の筒軸方向一側に前記弁棒(1)を回転させる操作具を受入れる操作具受入部(31)を、他側に機外配管(2)を着脱させる接続具(8)を取付ける接続具取付部(32)を各設けると共に、前記弁体(3)における前記操作具受入部(31)と前記接続具取付部(32)との間に、断面形状を非円形とした非円形胴部(33)と、該胴部(33)の外面から凹入する凹入部(34)とを設ける一方、前記支持体(4)は、前記非円形胴部(33)と係合して前記弁体(3)の回転変位を規制する胴部係合部(43)と、前記凹入部(34)と係合して前記弁体(3)の軸方向変位を規制する凹入部係合部(44)とを含むものとした。前記機外配管(2)は、バルブ装置が装備される室外機等の機器に対して外部となる室内機等の他の機器から延びる配管を意味する。
前記凹入部(34)は、前記弁体(3)の筒軸中心から等距離の溝底(341)をもち、且つ、前記非円形胴部(33)の外面から立下がる一対の溝側壁(342,343)をもつ環状溝(340)から成るものとするのが好ましい。
上記課題を解決する他の解決手段として、回転操作により進退する弁棒(1)と、この弁棒(1)の進退により開閉する冷媒通路(7)を内部に設ける筒状の弁体(3)と、この弁体(3)を支持する支持体(4)とを含むバルブ装置において、前記弁体(3)の筒軸方向一側に前記弁棒(1)を回転させる操作具を受入れる操作具受入部(31)を、他側に機外配管(2)を着脱させる接続具(8)を取付ける接続具取付部(32)を各設けると共に、前記弁体(3)における前記操作具受入部(31)と前記接続具取付部(32)との間に、断面形状を非円形とした非円形胴部(33)と、該胴部(33)の外面から突出する突出部(50)とを設ける一方、前記支持体(4)は、前記非円形胴部(31)と係合して前記弁体(3)の回転変位を規制する胴部係合部(43)と、前記突出部(50)と係合して前記弁体(3)の軸方向変位を規制する突出部係合部(45)とを含むものとした。
前記突出部(50)は、前記非円形胴部(33)の側方に固定する機内配管(5)から成り、前記突出部係合部(45)は、前記機内配管(5)の外周に接触する配管受(450)から成るものとするのが好ましい。前記機内配管(5)は、バルブ装置が装備される室外機等の機器の内部で施設される配管を意味する。
前記弁体(3)は、棒状部材の削り出し加工品から成るものとするのが更に好ましい。
上記一の解決手段によれば、弁体(3)の筒軸方向一側に弁棒(1)を回転させる操作具を受入れる操作具受入部(31)を、他側に機外配管(2)を着脱させる接続具(8)を取付ける接続具取付部(32)を各設けたから、弁棒(1)の軸と接続具取付部(32)の軸とを同軸上に配置することができ、機外配管(2)の接続に起因した弁体(3)の歪みの影響、すなわち弁棒(1)の着座部分の真円度の狂いや弁棒(1)の軸倒れ等を極力排除することができる。しかも、弁体(3)には従来のような支持脚部を一体化しておらず、重量及びコストを低減できながら、弁体(3)の支持体(4)への支持は、非円形胴部(33)と胴部係合部(43)との係合及び凹入部(34)と凹入部係合部(44)との係合により、弁体(3)の回転変位及び軸方向変位を規制した状態で効果的にされるため、弁体(3)の支持に起因した歪みの影響も極力排除することができる。従って、軽量化及び低コスト化を実現できながら、冷媒の漏れを極力低減でき、高い信頼度を担保することができる。
環状溝(340)により凹入部(34)を構成する場合、弁体(3)を筒軸回りに回転させることにより、旋盤等により環状溝(340)を容易に加工することができると共に、環状溝(340)における一対の溝側壁(342,343)の間に凹入部係合部(44)を係合させることができ、弁体(3)の軸方向変位を両方向において有効に規制することができる。
上記他の解決手段によれば、弁体(3)の筒軸方向一側に弁棒(1)を回転させる操作具を受入れる操作具受入部(31)を、他側に機外配管(2)を着脱させる接続具(8)を取付ける接続具取付部(32)を各設けたから、弁棒(1)の軸と接続具取付部(32)の軸とを同軸上に配置することができ、機外配管(2)の接続に起因した弁体(3)の歪みの影響、すなわち弁棒(1)の着座部分の真円度の狂いや弁棒(1)の軸倒れ等を極力排除することができる。しかも、弁体(3)には従来のような支持脚部を一体化しておらず、重量及びコストを低減できながら、弁体(3)の支持体(4)への支持は、非円形胴部(33)と胴部係合部(43)との係合及び突出部(50)と突出部係合部(45)との係合により、弁体(3)の回転変位及び軸方向変位を規制した状態で効果的にされるため、弁体(3)の支持に起因した歪みの影響も極力排除することができる。従って、軽量化及び低コスト化を実現できながら、冷媒の漏れを極力低減でき、高い信頼度を担保することができる。
機内配管(5)により突出部(50)を構成する場合、最も低コストで突出部(50)を得ることができると共に、突出部係合部(45)を構成する配管受(450)は、機内配管(5)の外周に接触するため、機内配管(5)を含めた弁体(3)の全体の支持を良好に行い得る。
弁体(3)を棒状部材の削り出し加工品から成るものとする場合、その棒状部材を回転させることにより、旋盤等により容易に、操作具受入部(31)と接続具取付部(32)とを同軸上に形成することができると共に、棒状部材に角材を用いることにより、非円形胴部(33)をその角材を利用してほぼ加工レスで得ることができ、低コスト化を徹底することができる。
図2は、液側バルブの閉弁状態の断面図。
図3は、液側バルブの開弁状態の断面図。
図4は、ガス側バルブの閉弁状態の断面図。
図5は、ガス側バルブの開弁状態の断面図。
図6は、実施例1の第一組立図。
図7は、実施例1の第二組立図。
図8は、実施例1の完成図。
図9は、実施例2の組立図。
図10は、実施例2の完成図。
図11は、実施例3の組立図。
図12は、実施例3の完成図。
図13は、実施例4の組立図。
図14は、実施例4の完成図。
図15は、実施例5の組立及び完成図。
図16は、実施例6の組立及び完成図。
図17は、実施例7の組立図。
図18は、実施例7の完成図。
図19は、実施例8の組立図。
図20は、実施例8の完成図。
室内機200には、室内の冷房時に蒸発器となり同暖房時に凝縮器となる室内側熱交換器500を備える。室外機300には、圧縮機600、一対の固定ポート701,702及び一対の切換ポート703,704をもつ冷・暖房切換用の四路切換弁700、室内の冷房時に凝縮器となり同暖房時に蒸発器となる室外側熱交換器800、及び、膨張弁900を備える。液側バルブ101と膨張弁900との間は液管51から成る機内配管5で接続し、ガス側バルブ102と四路切換弁700との間はガス管52から成る機内配管5で接続している。
図2に示すように、液側バルブ101の弁体3は、やや小型のペンシル形の外観を呈する。弁体3に内装する弁棒1は、黄銅丸バー材やアルミ丸バー材等の円形断面をもつ棒状部材からの削出し加工品から成る。弁体3側の円形の弁シート30に対し着座又は離間する円錐台から成る先端の弁頭部11、これに連続する円柱部12、弁体3の軸穴35に設ける雌ネジ部36に螺合する雄ネジ部13、Oリングから成るシールリング10を介装するリング溝部14、六角レンチ等の操作具を挿入させる六角穴から成る操作穴15を備える。
弁体3は、黄銅角バー材やアルミ角バー材等の非円形断面をもつ棒状部材からの削出し加工品から成り、全体を筒状に形成している。筒軸方向一側には、ネジ60で止めた弁蓋6を取外した状態で、六角レンチ等の操作具を受入れる操作具受入部31を設けている。操作具受入部31は、弁体3の後端に設ける弁棒1の抜止め曲部311の内側に開口させる広口の受入穴312を備える。弁蓋6は、内側に設ける環状エッジ61を、抜止め曲部311の基部に設ける環状のテーパ面部313に圧接させ、これにより弁棒1の操作端側を二重にシールしている。
弁棒3の筒軸方向他側には、フレアナットから成る接続具8を取付ける接続具取付部32を設けている。接続具取付部32は、接続具8の内側フレア81と対面するテーパ面部321と、接続具8を締め込むネジ部322とを備える。接続具取付部32のネジ部322の軸は、軸穴35ひいては弁棒1及び弁シート30の軸と同軸上にある。機外配管の接続前つまり据付前は、テーパ面部321と内側フレア81との間にフレアキャップ800を保持させ、内部を保護している。
弁体3における操作具受入部31と接続具取付部32との間に位置する軸方向中間部には、棒状部材の非円形断面をそのまま利用することにより断面形状を非円形とした非円形胴部33を設けている。非円形胴部33は、加工材料とした断面正六角形の角バー材を生かした正六角形断面をもつ。他に、加工材料の選定を変えることにより、正四角形断面や、円周上の一部に直線カット部をもつD字形断面や、円周上に互いに対向する二つの直線カット部をもつタル形断面等としてもよい。非円形胴部33の側方には、機内配管5たる液管51の構成部品である管継手510をロウ付け等により固定している。
管継手510の固定部のやや上方に位置する非円形胴部33には、該胴部33の外面から凹入する凹入部34を設けている。凹入部34は、弁体3の筒軸中心から等距離の溝底を341もち、且つ、非円形胴部33の異なる高さの外面から立下がる一対の溝側壁342,343をもつ環状溝340から成り、旋盤等を用いた回転削り出し工程により形成している。
弁体3の軸穴35は、冷媒通路7の機外配管側通路71を構成する小径縦穴351及びこれに連続する中間径縦穴352、雌ネジ部36を設ける大径縦穴353を段付き状に備え、操作具受入部31側からの一方向による穴加工を可能にしている。弁シート30を境にした大径縦穴353側には、冷媒通路7の機内配管側通路72を構成する横穴37を開口し、管継手510と連通させている。
図3に示すように、据付後、接続具取付部32のテーパ面部321には機外配管2たる液側配管21のフレア部210が圧接される。この場合、接続具8の軸と弁棒1の軸が同軸のため、接続具8を強く締め込んでも円形の弁シート30の真円度に狂いが生じたり、弁棒1の軸が倒れたりする恐れを低減できる。弁蓋6を取り外して、六角レンチ等の操作具により弁棒1を回し、弁棒1を抜止め曲部311に当たるまで引き上げ、先端の弁頭部11を弁シート30から十分に離間させて、機外配管側通路71と機内配管側通路72とを連通させる。尚、符号215は、液側配管21に巻付けた断熱材である。
図4に示すように、ガス側バルブ102の弁体3は、やや大型のペンシル形の外観を呈する。非円形胴部33の側方には、機内配管5たるガス管52の構成部品である管継手520をロウ付け等により固定している。弁棒1の内部には、据付時のエアパージや冷媒の追加充填等のサービス作業時に使用するサービスバルブ機構9を組み込んでいる。サービス作業治具の受入れ側となる弁棒1の後端には、操作具の挿入穴15に連続させた延長筒16を一体化している。挿入穴15の下部には、径を縮小させたピン穴17と、下端まで貫通させた連通穴18とを設けている。
サービスバルブ機搆9は、ピン穴17に挿入するピン形のサービスバルブコア91、常時は連通穴18側を挿入穴15側に対しシールする樹脂製の環状シート92、バルブコア91を押上げ側に付勢して環状シート92をピン穴17の下方のテーパ面170に押し付けるコイルバネ93、該バネ93の下端を受止めるバネ受94を備える。バルブコア91の上部には治具受910を、中間部にはピン穴17に摺動するガイド911を、下部には環状シート92の下端及びコイルバネ93の上端を受けるフランジ912を各一体化している。バネ受94は、中心に穴をもち、外周を弁頭部11の先端に設けるカシメ部19に保持させている。
図5に示すように、据付後、接続具取付部32のテーパ面部321には機外配管2たるガス側配管22のフレア部220が圧接される。エアパージは、液側バルブ101及びガス側バルブ102の各弁棒1を引き上げる前の閉弁状態において、真空ポンプとつなぐゲージマニホールドのチャージホースの端部に接続したサービス作業治具を挿入穴15に挿入し、バルブコア91を押し下げて機外配管側通路71ひいては機外配管2(21,22)を真空ポンプに接続し、真空引きすることにより行う。機外配管2(21,22)が長くなる等の特殊事情がある場合には、必要に応じて、エアパージに引き続いて冷媒の追加充填作業をする。エアパージ後、各バルブ101,102を開弁させるが、ガス側バルブ102では、弁棒1を弁シート30から離間させて延長筒16が抜止め曲部311の上端から少し出た状態にし、弁蓋6を被せる。符号225は、ガス側配管22に巻付けた断熱材である。このガス側バルブ102の他の構成は、液側バルブ101と同様である。
図7に示すように、各胴部係合部43に各非円形胴部33を係合させた状態では、平板41の表面上に各凹入部34を構成する各環状溝340が丁度現れ、下側の溝側壁343と平板41の表面とが同一平面となる。平板41には、液側バルブ101の環状溝340に半周強について突入する(半周を越える部分は直線部分が突入する。以下、「半周強について突入する」の意味も同じ)半円状切欠441から成る凹入部係合部44を設けた第1板片4410をネジ4411により取付ける。同様に、ガス側バルブ102の環状溝340に半周強について突入する半円状切欠442から成る凹入部係合部44を設けた第2板片4420をネジ4421により取付ける。各板片4410,4420の厚みは、環状溝340の各溝側壁342,343の間に丁度入る寸法にしている。
図8に示すように、各バルブ101,102を支持体4に支持させた状態、及び、この支持状態を完成させるまでの組付け時、各弁体3に無理な外力は加わらず、支持に起因した材料歪みの悪影響を排除できる。それぞれ非円形胴部33と胴部係合部43との係合及び凹入部34と凹入部係合部44との係合により、各弁体3の回転変位及び軸方向変位を共に有効に規制した状態で、長期にわたり良好な支持を維持できる。
Claims (5)
- 回転操作により進退する弁棒と、この弁棒の進退により開閉する冷媒通路を内部に設ける筒状の弁体と、この弁体を支持する支持体とを含むバルブ装置において、
前記弁体の筒軸方向一側に前記弁棒を回転させる操作具を受入れる操作具受入部を、他側に機外配管を着脱させる接続具を取付ける接続具取付部を各設けると共に、
前記弁体における前記操作具受入部と前記接続具取付部との間に、断面形状を非円形とした非円形胴部と、該胴部の外面から凹入する凹入部とを設ける一方、
前記支持体は、前記非円形胴部と係合して前記弁体の回転変位を規制する胴部係合部と、前記凹入部と係合して前記弁体の軸方向変位を規制する凹入部係合部とを含むことを特徴とするバルブ装置。 - 前記凹入部は、前記弁体の筒軸中心から等距離の溝底をもち、且つ、前記非円形胴部の外面から立下がる一対の溝側壁をもつ環状溝から成る請求の範囲第1項記載のバルブ装置。
- 回転操作により進退する弁棒と、この弁棒の進退により開閉する冷媒通路を内部に設ける筒状の弁体と、この弁体を支持する支持体とを含むバルブ装置において、
前記弁体の筒軸方向一側に前記弁棒を回転させる操作具を受入れる操作具受入部を、他側に機外配管を着脱させる接続具を取付ける接続具取付部を各設けると共に、
前記弁体における前記操作具受入部と前記接続具取付部との間に、断面形状を非円形とした非円形胴部と、該胴部の外面から突出する突出部とを設ける一方、
前記支持体は、前記非円形胴部と係合して前記弁体の回転変位を規制する胴部係合部と、前記突出部と係合して前記弁体の軸方向変位を規制する突出部係合部と含むことを特徴とするバルブ装置。 - 前記突出部は、前記非円形胴部の側方に固定する機内配管から成り、前記突出部係合部は、前記機内配管の外周に接触する配管受から成る請求の範囲第3項記載のバルブ装置。
- 前記弁体は、棒状部材の削り出し加工品から成る請求の範囲第1項〜第4項何れか一記載のバルブ装置。
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