JP3479523B2 - 後方押出し装置 - Google Patents

後方押出し装置

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JP3479523B2 JP2001245664A JP2001245664A JP3479523B2 JP 3479523 B2 JP3479523 B2 JP 3479523B2 JP 2001245664 A JP2001245664 A JP 2001245664A JP 2001245664 A JP2001245664 A JP 2001245664A JP 3479523 B2 JP3479523 B2 JP 3479523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷間鍛造法の一種で
あって中実ブランク(素材)に軸方向の圧縮力を加えて
コップ状の製品を作る後方押出し装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図18,19に後方押出し装置の一部を
概略的に示している。
【0003】ここでは可動型側に取付けた押出しピン1
により、固定型側に挿入したブランクBに圧縮力を加え
る所謂パンチ側後方押出し装置を例示している。
【0004】押出しピン1はピンホルダー2に取付けら
れ、図示しないプレスラムにより図18の矢印方向に駆
動されてダイス3内のブランクBを加圧する。
【0005】この加圧力により材料がピン1とダイス3
との隙間を後方に流動し、ブランクBの中心に穴が明け
られて有底筒状の製品B´が得られる。
【0006】なお、この製品B´は、通常、この後、打
ち抜き工程に回され、底壁が打ち抜かれて無底筒状に形
成される。
【0007】押出しピン1は、この成形中、外周に設け
られた円筒状のガイドスリーブ4によって直線状態に保
持(撓み、曲がり防止)される。
【0008】図中、5はピン外周リング、6ばダイス3
内において押出しピン1との間でブランクBを挾み込む
受けピンで、成形後、図示しないノックアウトピンによ
りこの受けピン6が押されて製品が固定型外に排出され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】押出しピン1は、型に
対する取付用のシャンク部7と、穴明け加工を行う成形
部8とから成っている。
【0010】また、この成形部8は、ノーズ(先端部)
8aが加工する穴寸法と同寸に設定され、このノーズ以
外の部分(主部)8bは、成形時に図19に示す逃げ
(外周隙間)cを確保してピン1にかかる摩擦抵抗を少
なくために穴寸法よりも小さく設定されている。
【0011】ここで、従来の後方押出し装置において
は、図示のようにガイドスリーブ4がシャンク部7のみ
に設けられ、実際に穴明け加工を行う部分である肝腎の
成形部8はフリー状態となっている。
【0012】従って、成形時にこの成形部8の撓みや曲
がりが生じ易くなる。このため、 L/D=3を超える深穴加工時やΣe=30%以下
の細穴加工時に不安定要素があり、 難圧造素材(SUS材、SCM材)の加工がし難い
等、加工限界が低くなるとともに、この限界付近で製品
の同軸度や真直度が悪くなるという問題があった。
【0013】なお、ガイドスリーブ4を、成形部8をも
カバーしうる長さとし、かつ、成形の進行に伴って後退
させる構成をとることが考えられるが、こうしても成形
部8の外周に大きな隙間が残されるため、所期のピン直
線状態保持作用は得られない。また、ガイドスリーブ4
の後方にスリーブ後退のための空間を確保する必要があ
るため、このままでは、成形中、押出しピン1の成形部
8のうち、スリーブ後方に突出した部分が保持作用を受
けられなくなり、この後方突出部分に撓みや曲がりが発
生する可能性がある。
【0014】そこで本発明は、かかる問題を解決して、
成形時に押出しピンの成形部を直線状態に保持して加工
限界を上げることができる後方押出し装置を提供するも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる後方押
出し装置は、可動型と固定型の一方に押出しピン、他方
に受けピンがそれぞれ設けられ、上記押出しピンは、シ
ャンク部と成形部とから成り、この成形部は、穴明け加
工を行う先端部が加工する穴径寸法と同じ寸法に、先端
部以外の部分である主部がこれよりも小さい寸法にそれ
ぞれ設定され、中実のブランクを上記押し出しピンと受
けピンとの間に挟み込み、同ブランクに軸方向の圧縮力
を加えることによって穴明け加工するように構成された
後方押出し装置において、次の要件を具備するものであ
る。(A)上記押出しピンにおける成形部の外周に、成形部
を直線状態に保持しつつ軸方向にスライドし得る状態で
ガイドスリーブを取付けること。 (B)このガイドスリーブは、成形部の主部とほぼ等し
い内径寸法を備えた筒状で、かつ、複数割り状、または
有端リング状でC字形に開口可能な形状を備え、同ピン
径方向から取付けること。 (C)上記ガイドスリーブを、押出し開始前に上記押出
しピンの成形部を先端部までカバーする前進位置に保持
し、押出し完了後、ブランクの後方流動部分に押されて
到達した後退位置から上記前進位置に戻すスリーブ操作
手段を有すること。 (D)上記押出しピンの成形部における上記ガイドスリ
ーブから後方に突出した部分を支持する補助支持リング
を押出しピンの外周に設けること。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、押出し開始時点で補助支持リングをガイドスリーブ
から後方に離間した位置に保持するリング保持手段を設
けたものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、リング保持手段として、補助支持リングの両側に、
摩擦力により押出しピンと補助支持リングを一体移動可
能に連結するOリングを設けたものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項2の構成におい
て、リング保持手段として、補助支持リングの背後にバ
ネを設けたものである。
【0019】このように、ガイドスリーブを複数割り
状、または有端リング状でC字形に開口可能な形状とし
て押出しピンの成形部に取付け、同スリーブを成形の進
行に伴って後退させるため、成形中、ガイドスリーブに
よって成形部を直線状態に保持することができる。しか
も、押出しピンの後方突出部分を補助支持リングによっ
て支持するため、押出しピンの成形部のうちスリーブ後
方に突出した部分(以下、後方突出部分という)につい
ても保持作用を受けることができ、同部分の撓みや曲が
りも抑えることができる。また、成形後は、ガイドスリ
ーブがスリーブ操作手段により後退位置から成形開始前
の前進位置まで自動的に戻されるため、自動的に次の成
形に備えることができる。
【0020】このように、ガイドスリーブにより、成形
時の成形部の撓みや曲がりを抑えることができるため、
加工できる穴の深さ、細さ、素材の種類の限界を上げる
ことができる。また、成形部の撓み、曲がりが防止され
ることにより、製品の同軸度、真直度を高めることがで
きる。
【0021】特に、請求項2以降の構成によると、補助
支持リングが、成形開始時点でガイドスリーブから後方
に離間した位置で後方突出部分を支持するため、成形
中、後方突出部分の中間部を支持して変形防止効果をよ
り高めることができる。
【0022】このため、特に押出しピンとして深穴加工
用の長いもの、あるいは細穴加工用の細いものが用いら
れる場合に、同ピンの撓み、曲がりを効果的に防止で
き、加工限界をより一層上げ、同軸度、真直度を一層高
めることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図17
によって説明する。
【0024】1)第1実施形態(図1〜図5参照) 第1実施形態では、従来技術の項で説明した所謂パンチ
側加工方式をとる後方押出し装置に適用した場合を例に
とっている。
【0025】図において、11は押出しピン、12はこ
の押出しピン11が取付けられたピンホルダー、13は
このピンホルダー12を後方から支える受圧板で、この
受圧板13のさらに後方に受圧筒14、加圧筒15がそ
れぞれ軸方向に相接して設けられ、図示しないプレスラ
ムの駆動力が加圧筒15、受圧筒14、受圧板13、ピ
ンホルダー12を介して押出しピン11に加えられる。
【0026】16は外周リング、17は外周リング16
の前端開口部に設けられたガイド板、18はハウジン
グ、19は外周補強リングである。
【0027】押出しピン11は、図18,19に示す押
出しピン1と同様にシャンク部20と成形部21とから
成り、成形部21のノーズ21aが加工する穴寸法と同
じ寸法に、主部21bがこれよりも小さい寸法に設定さ
れている。
【0028】この押出しピン11における成形部21の
外周に、成形部21を直線状態に保持してその撓みや曲
がりを防止するためのガイドスリーブ22が軸方向にス
ライド可能に設けられている。
【0029】このガイドスリーブ22は、ノーズ21a
を含む成形部21のほぼ前半部をカバーしうる長さと、
成形部主部21bとほぼ等しい内径寸法を備えた鍔付き
の円筒状に形成されている。
【0030】ここで、同スリーブ22は、図5に示すよ
うに一対の鍔付き半円筒状のスリーブ片22a,22a
から成り、成形部21に径方向から嵌め込まれた状態で
接合され、ガイド板17によって円筒状に保持される。
【0031】なお、同スリーブ22の前端には、成形部
21のノーズ21aが嵌まり込む座ぐり部22bが設け
られている。
【0032】また、ガイドスリーブ22の後方において
成形部21の外周に、一対のリング片23a,23a
(図5参照)から成る2つ割り状の補助支持リング23
が径方向から嵌め込まれて軸方向にスライド可能に取付
けられている。
【0033】この補助支持リング23は、外周リング1
6によってリング状に保持され、ガイドスリーブ22に
よって支持されない成形部21の後方突出部分がこの補
助支持リング23によって支持される。
【0034】この補助支持リング23と加圧筒15との
間には、複数本の操作ピン24…と、この操作ピン24
…の後端を受け止める支持ブロック25と、この支持ブ
ロック25を弾性的に支持するスリーブ操作手段として
のバネ26が設けられ、これらによって補助支持リング
23が弾性的に支持されている。
【0035】一方、固定型側には、ダイス27の内側に
受けピン28がシュリンクリング29にガイドされて軸
方向スライド可能に設けられている。
【0036】この受けピン28の背後には、同ピン28
にかかる軸方向荷重を支持する受圧筒30が設けられる
とともに、この受圧筒30内に、図示しないエジェクタ
によってダイス27側に押されるノックアウトピン31
が設けられ、成形後、このノックアウトピン31により
受けピン28が押されて製品が型外に排出される。32
はダイスベースである。
【0037】次に、この装置の作用を説明する。
【0038】ブランクBは、図1に示すようにチャック
33によってダイス27の入口に保持される。
【0039】この状態で可動型全体が前進し、チャック
が開くと同時に、図2に示すようにブランクBがダイス
27内に押し込まれて受けピン28に支持され、この状
態から可動型がさらに前進して成形が行われる。
【0040】この成形中、ブランクBは中心部に圧縮力
を受けることによって周壁部分が押出しピン11とダイ
ス27との間の隙間を可動型側に流動し、このブランク
流動部分により、ガイドスリーブ22が成形の進行に伴
って固定型外に自動的に押出されて図3に示すように成
形が完了する。
【0041】このように、押出しピン11における実際
の穴明け加工を行う成形部21を、成形開始時点から完
了時点までガイドスリーブ22によって直線状態に保持
することができるため、成形時のこの成形部21の撓み
や曲がりを抑えることができる。その上、押出しピン成
形部21の後方突出部分(ガイドスリーブ22によって
支持されない部分)を補助支持リング23によって支持
するため、この部分の撓みや曲がりをも防止することが
できる。
【0042】このため、加工できる穴の深さ、細さ、素
材の種類の限界を上げることができる。たとえば、加工
できる穴深さでは、従来のL/D=3をL/D=10以
上に伸ばすことができ、細穴加工ではΣe=30%以下
の加工が可能となる。
【0043】また、成形部21の撓み、曲がりがないこ
とから、製品の同軸度、真直度を高めることができる。
【0044】図4は、成形完了後、可動型全体を後退さ
せた状態を示し、この可動型の後退に伴ってガイドスリ
ーブ22がバネ26の力によって元の、成形部21の前
半部分をカバーする状態に自動復帰する。
【0045】さらに、図4の状態から可動型が後退した
後、ノックアウトピン31によって受けピン28が型入
口側に押され、製品B´が型外に排出される。
【0046】2)第2実施形態(図6〜図9参照) 第2実施形態では、押出しピン11が固定型側に設けら
れた所謂ダイス側加工方式をとる後方押出し装置に適用
した場合を示している。
【0047】図6は成形開始時点の状態、図7は成形完
了時点の状態、図8は成形完了後に可動型を後退させた
状態、図9は製品B´を固定型外に排出した状態をそれ
ぞれ示している。
【0048】図右側の固定型側において、34は第1実
施形態のガイド板17に対応するガイド部材、35はピ
ンホルダー、36はガイド部材34とピンホルダー35
との間に設けられたバネ、37,37はノックアウトピ
ン、38はノックアウトピン支持体である。
【0049】また、39はこのノックアウト支持体3
8、ノックアウトピン37、補助支持リング23を介し
てガイドスリーブ22を弾性的に支持するスリーブ操作
手段としてのバネ、40はエジェクタピン、41はエジ
ェクタである。
【0050】一方、図左側の可動型側において、42は
受けピン28が取付けられた受けピンホルダー、43は
受けピン荷重を支持する受圧体、44はこの受圧体43
の背後に設けられた受圧ピン、45はこの受圧ピン44
をガイドするガイド板、46は受圧軸で、受けピン28
に加わる荷重が最終的にこの受圧軸46によって支持さ
れる。
【0051】このダイス側加工方式をとる後方押出し装
置そのものは公知であるため、この実施形態において、
要部以外の装置構成および作用についての細かな説明は
省略する。
【0052】この装置においても、要部の構成は第1実
施形態の装置と基本的に同じで、固定型側に設けられた
押出しピン11における成形部21の前半部がガイドス
リーブ22によって直線状態に保持される。
【0053】また、成形部21の後方突出部分は補助支
持リング23によって支持され、成形中、この二個所で
の支持作用により成形部21が直線状態に保持されて撓
みや曲がりを防止される。
【0054】従って、この第2実施形態によっても第1
実施形態同様、加工限界を上げ、同軸度および真直度を
向上させることができる。
【0055】3)第3実施形態(図10〜図14参照) 第1および第2両実施形態では、成形中、補助支持リン
グ23がガイドスリーブ22の直後部で同スリーブ22
と終始一体に移動する構成をとったが、第3実施形態で
は、同リング23が、成形開始時点でガイドスリーブ2
2から後方に離間した位置でピン後方突出部分のほぼ中
央部を支持し、成形の進行(突出部分の減少)に伴って
ガイドスリーブ22に接近する構成をとっている。
【0056】ここでは第2実施形態で挙げたダイス側加
工方式の後方押出し装置を適用対象として例示している
が、以下の構成はパンチ側加工方式の装置にも適用する
ことができる。
【0057】補助支持リング23は、ガイドスリーブ2
2に対して後方に離間した位置で押出しピン成形部21
の後半部に嵌め込まれ、外周リング16の内面にガイド
されて軸方向にスライドしうるようになっている。
【0058】外周リング16の内面には段部16aが設
けられ、この段部16aによって補助支持リング23の
前限位置が決められ、成形前におけるガイドスリーブ2
2との間隔が保たれる。
【0059】また、補助支持リング23の前後両側にお
いて、成形部21にリング保持手段としてのOリング4
7,48が、摩擦力によって成形部21と一体移動しう
る状態で嵌着され、補助支持リング23がこのOリング
47,48を介して押出しピン11にこれと一体移動可
能に連結されている。
【0060】なお、ノックアウトピン37は、補助支持
リング23を貫通し、その先端がガイドスリーブ22に
直接当接している。
【0061】図中、49はガイドスリーブ用のガイド部
材、50はこのガイド部材49の外周に設けられた補強
リング、51はピンホルダー35の背後に設けられた受
圧板、52はこの受圧板51の後方に設けられた支持ピ
ンである。
【0062】また、53は支持ピン52、受圧リング5
1、ピンホルダー35を介して押出しピン11を弾性的
に支持するスリーブ操作手段としてのバネである。
【0063】図10はブランクBが固定型入口部分にセ
ットされた状態を示している。このとき、補助支持リン
グ23は前限位置にあり、ガイドスリーブ22の後方で
ピン成形部21における後方突出部分のほぼ中央部を支
持している。
【0064】図11はブランクBが固定型内に挿入さ
れ、押出しピン11のノーズに当接した状態を示してい
る。
【0065】このブランク挿入によって押出しピン11
とガイドスリーブ22が同時に後退し、同時に補助支持
リング23も押出しピン11と一体に後退移動する。
【0066】この状態から成形が開始され、成形の進行
に伴いガイドスリーブ22のみがブランクBに押されて
後退して補助支持リング23に接近し、図12に示すよ
うに成形途中で同リング23に当接する。
【0067】これ以後、図13に示す成形完了まで、補
助支持リング23はガイドスリーブ22に押されて同ス
リーブ22と一体に後退移動する。
【0068】そして、成形完了後、ガイドスリーブ22
はノックアウトピン37により、押出しピン11はバネ
53によりそれぞれ押されて一体に前進移動し、製品B
´を排出して原位置に戻る。
【0069】このとき補助支持リング23もOリング4
8によって押出しピン11と一体に前進移動し、図10
の原位置に復帰する。
【0070】この構成によると、成形開始時点から成形
途中まで、押出しピン成形部21の後方突出部分の中間
部を支持することができる。このため、とくに押出しピ
ン11として深穴加工用の長いもの、あるいは細穴加工
用の細いものが用いられる場合に、同ピン11の撓み、
曲がりを効果的に防止でき、加工限界をより一層上げ、
同軸度、真直度を一層高めることが可能となる。
【0071】4)第4実施形態(図15,16参照) 第4実施形態では、第3実施形態の変形例、すなわち、
補助支持リング23を押出しピン11と一体移動可能に
連結する手段として、Oリング47,48に変えてバネ
54を用いた構成をとっている。
【0072】このバネ54は、ピンホルダー35および
受圧板51を貫通する状態で受圧板13と補助支持リン
グ23との間に設けられている。55はこのバネ54の
内側に位置する状態で補助支持リング23に取付けられ
たバネガイドである。
【0073】図15はブランクBを固定型内にセットし
た状態を示し、このとき補助支持リング23はバネ54
に押されて段部16aに当接した前限位置にある。
【0074】補助支持リング23は、この状態から図1
6に示す成形完了まで、ピン成形部21における後方突
出部分の中間部に位置し、同部分を支持し続ける。
【0075】この第4実施形態によっても、第3実施形
態と基本的に同様の作用効果を得ることができる。
【0076】ところで、ガイドスリーブ22は、2つ割
りに限らず、3つもしくはそれ以上に分割してもよい。
あるいは、このような割り構造でなく、図17に示すよ
うに一個所に切れ目を備えた有端リング状に形成し、同
図仮想線で示すようにC字形に開いて押出しピン成形部
21に嵌め込むようにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】上記のように本発明(請求項1)による
ときは、ガイドスリーブを複数割り状、または有端リン
グ状でC字形に開口可能な形状として押出しピンの成形
部に取付け、同スリーブを成形の進行に伴って後退させ
るため、成形中、実際に穴明け加工を行う部分である成
形部を直線状態に保持することができる。しかも、押出
しピンの成形部における後方突出部分を補助支持リング
によって支持するため、この後方突出部分の撓みや曲が
りをも防止することができる。
【0078】これにより、成形時の成形部の撓みや曲が
りを抑えることができるため、加工できる穴の深さ、細
さ、素材の種類の限界を上げ、従来では無理とされてい
た深さおよび細さの穴明け加工、それに難圧造素材の穴
明け加工が可能となる。
【0079】また、成形部の撓み、曲がりが防止される
ことにより、製品の同軸度、真直度を高めることができ
る。
【0080】とくに、請求項2以降の発明によると、補
助支持リングが、成形開始時点でガイドスリーブから後
方に離間した位置で後方突出部分を支持するため、成形
中、後方突出部分の中間部を支持して変形防止効果をよ
り高めることができる。
【0081】このため、とくに押出しピンとして深穴加
工用の長いもの、あるいは細穴加工用の細いものが用い
られる場合に、同ピンの撓み、曲がりを効果的に防止で
き、加工限界をより一層上げ、同軸度、真直度を一層高
めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる後方押出し装置
のブランク挿入前の状態を示す断面図である。
【図2】同装置のブランク挿入状態の断面図である。
【図3】同装置の成形完了状態の断面図である。
【図4】同装置において可動型を後退させた状態の断面
図である。
【図5】同装置に使用される押出しピンの一部、ガイド
スリーブ、補助支持リングの分解斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる後方押出し装置
のブランク挿入前の状態を示す断面図である。
【図7】同装置の成形完了状態の断面図である。
【図8】同装置において可動型を後退させた状態の断面
図である。
【図9】同装置において製品を排出した状態の断面図で
ある。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる後方押出し装
置のブランク挿入前の状態を示す断面図である。
【図11】同装置の成形開始前の状態を示す断面図であ
る。
【図12】同装置の成形途中の状態を示す断面図であ
る。
【図13】同装置の成形完了状態の断面図である。
【図14】同装置において製品を排出した状態の断面図
である。
【図15】本発明の第4実施形態にかかる後方押出し装
置の成形開始前の状態を示す断面図である。
【図16】同装置の成形完了状態を示す断面図である。
【図17】ガイドスリーブの他の形状例を示す断面図で
ある。
【図18】従来の後方押出し装置のブランク挿入状態を
示す断面図である。
【図19】同装置の成形完了状態を示す断面図である。
【符号の説明】
B ブランク 11 押出しピン 21 押出しピンの成形部 21a 成形部のノーズ 22 ガイドスリーブ 22a,22a スリーブ片 23 補助支持リング 26,39,53 バネ(スリーブ操作手段) 47,48 Oリング(リング保持手段) 54 バネ 28 受けピン

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動型と固定型の一方に押出しピン、他
    方に受けピンがそれぞれ設けられ、上記押出しピンは、
    シャンク部と成形部とから成り、この成形部は、穴明け
    加工を行う先端部が加工する穴径寸法と同じ寸法に、先
    端部以外の部分である主部がこれよりも小さい寸法にそ
    れぞれ設定され、中実のブランクを上記押し出しピンと
    受けピンとの間に挟み込み、同ブランクに軸方向の圧縮
    力を加えることによって穴明け加工するように構成され
    た後方押出し装置において、次の要件を具備することを
    特徴とする後方押出し装置。(A)上記押出しピンにおける成形部の外周に、成形部
    を直線状態に保持しつつ軸方向にスライドし得る状態で
    ガイドスリーブを取付けること。 (B)このガイドスリーブは、成形部の主部とほぼ等し
    い内径寸法を備えた筒状で、かつ、複数割り状、または
    有端リング状でC字形に開口可能な形状を備え、同ピン
    径方向から取付けること。 (C)上記ガイドスリーブを、押出し開始前に上記押出
    しピンの成形部を先端部までカバーする前進位置に保持
    し、押出し完了後、ブランクの後方流動部分に押されて
    到達した後退位置から上記前進位置に戻すスリーブ操作
    手段を有すること。 (D)上記押出しピンの成形部における上記ガイドスリ
    ーブから後方に突出した部分を支持する補助支持リング
    を押出しピンの外周に設けること。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の後方押出し装置におい
    て、 押出し開始時点で補助支持リングをガイドスリーブから
    後方に離間した位置に保持するリング保持手段を設けた
    ことを特徴とする後方押出し装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の後方押出し装置におい
    て、 リング保持手段として、補助支持リングの両側に、摩擦
    力により押出しピンと補助支持リングを一体移動可能に
    連結するOリングを設けたことを特徴とする後方押出し
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の後方押出し装置におい
    て、 リング保持手段として、補助支持リングの背後にバネを
    設けたことを特徴とする後方押出し装置。
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