JP2004241489A - 異方導電性光後硬化型ペースト、それを用いた電気部品の接合方法及び電気部品 - Google Patents

異方導電性光後硬化型ペースト、それを用いた電気部品の接合方法及び電気部品 Download PDF

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JP2004241489A
JP2004241489A JP2003027318A JP2003027318A JP2004241489A JP 2004241489 A JP2004241489 A JP 2004241489A JP 2003027318 A JP2003027318 A JP 2003027318A JP 2003027318 A JP2003027318 A JP 2003027318A JP 2004241489 A JP2004241489 A JP 2004241489A
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Koji Fukui
弘司 福井
Kazuhiro Kawabata
和裕 川端
Bungo Hatta
文吾 八田
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Abstract

【課題】圧着のみで異方導電接続ができる適度の粘着性を有し、且つ、予め光を照射して硬化反応を励起することにより、加熱処理を必要とすることなく、常温養生下で硬化反応が進行し、優れた導通性(電気的接続性)及びその信頼性を確保することができる異方導電性光後硬化型ペースト、及び、それを用いた電気部品の接合方法、並びに、その接合方法による電気部品を提供する。
【解決手段】特定の官能基を有する化合物(A)、特定の分子骨格を有する化合物(B)及び導電性粒子(C)を含有してなり、且つ、23℃における粘度が5〜300Pa・sであることを特徴とする異方導電性光後硬化型ペースト、及び、上記異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射した後、該異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品間を接合することにより導通性を付与することを特徴とする電気部品の接合方法、並びに、上記電気部品の接合方法によって接合されてなることを特徴とする電気部品。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異方導電性光後硬化型ペースト、それを用いた電気部品の接合方法及びその接合方法による電気部品に関し、更に詳しくは、圧着のみで異方導電接続ができる適度の粘着性を有し、且つ、加熱処理を必要とすることなく、光照射により、常温養生下で硬化反応が進行し、導通性(電気的接続性)及びその信頼性を向上させることができる異方導電性光後硬化型ペースト、それを用いた電気部品の接合方法及びその接合方法による電気部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子製品の高性能化、小型化、薄肉化等が進むなか、微細な回路同士の接合や微細な回路と多ピン化したチップとの接合等が強く要求されている。このような要求(ニーズ)の下、異方導電性接合材料は、例えば、液晶ディスプレイにおける液晶ディスプレイパネルとTCP(Tape Carrier Package)との電気的接続や、フレキシブルプリント配線基板(FPC)とTCPとの電気的接続等に広く用いられている。
【0003】
従来、異方導電性接合材料としては、例えば、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂中に導電性粒子を添加・分散させ、フィルム状(シート状も含む)に成形した異方導電性フィルムや、バインダー樹脂としての熱硬化性樹脂中に導電性粒子を添加・分散させ、ペースト状に仕上げた異方導電性接着剤等が検討されてきた。
【0004】
熱可塑性樹脂をバインダー樹脂として用いる異方導電性フィルムは、接着(圧着)する際に、フィルムを被着体(被接合材料)間に挟み、加熱・加圧してフィルムを溶融させ、その冷却に伴って接着力を発現させるものである。この場合、加熱・加圧が短時間で済むため、短時間接合が可能であると共に、加熱による回路の損傷や膨張収縮による寸法変化を低く抑えることができるという利点がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
しかし、上記異方導電性フィルムは、バインダー樹脂として熱可塑性樹脂を用いているため、接合部の耐熱性や耐薬品性等に限界があり、導通性及びその信頼性が不十分になりがちであるという問題点がある。
【0006】
一方、熱硬化性樹脂をバインダー樹脂として用いる異方導電性接着剤は、接着する際に、150℃近い高温まで加熱して熱硬化を進行させることにより、接合部に優れた耐熱性や耐薬品性等を付与し、接着力や導通性及びその信頼性を発現させるものである(例えば、特許文献3参照。)。
【0007】
しかし、上記異方導電性接着剤は、硬化反応を完了させるのに一定温度及び一定時間以上の加熱が必要であるため、耐熱性の乏しい被着体や熱的寸法安定性に劣る被着体には適用が困難であるという問題点がある。
【0008】
このような問題点に対応するため、低温硬化性の異方導電性接着剤も開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0009】
しかし、上記異方導電性接着剤は、低温硬化性ではあるものの、それでも90℃近い高温まで加熱する必要があるという問題点や、硬化物の弾性率が高くなりすぎるため、耐衝撃性や耐歪み性が不十分になるという問題点がある。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−45024号公報
【特許文献2】
特開平6−103819号公報
【特許文献3】
特開昭61−74205号公報
【特許文献4】
特開平9−291259号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、圧着のみで異方導電接続ができる適度の粘着性を有し、且つ、予め光を照射して硬化反応を励起することにより、加熱処理を必要とすることなく、常温養生下で硬化反応が進行し、優れた導通性(電気的接続性)及びその信頼性を確保することができる異方導電性光後硬化型ペースト、及び、それを用いた電気部品の接合方法、並びに、その接合方法による電気部品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(本発明)による異方導電性光後硬化型ペーストは、少なくとも下記一般式(1)で表される架橋可能な加水分解性シリル基を有する化合物(A)、下記一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物(B)及び導電性粒子(C)を含有してなり、且つ、23℃における粘度が5〜300Pa・sであることを特徴とする。
【化3】
Figure 2004241489
(式中、Xは加水分解性を有する官能基を示す)
【化4】
Figure 2004241489
(式中、nは2、3、4又は5の整数を示し、Yは周期表のIVB族、VB族又はVIB族の原子を示し、Zは水素基、炭化水素基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシル基、アルキルチオ基、カルボニルオキシ基又はオキソ基を示す)
【0013】
請求項2に記載の発明による異方導電性光後硬化型ペーストは、上記請求項1に記載の異方導電性光後硬化型ペーストにおいて、光後硬化後はゴム弾性を有する樹脂被膜が形成されることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明による異方導電性光後硬化型ペーストは、上記請求項1又は請求項2に記載の異方導電性光後硬化型ペーストにおいて、導電性粒子(C)が、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面を、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機粒子により部分的に修飾してなる導電性粒子であることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明による異方導電性光後硬化型ペーストは、上記請求項1又は請求項2に記載の異方導電性光後硬化型ペーストにおいて、導電性粒子(C)が、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面に、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機化合物をグラフトしてなる導電性粒子であることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明による異方導電性光後硬化型ペーストは、上記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の異方導電性光後硬化型ペーストにおいて、異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、化合物(A)10〜90重量部、化合物(B)0.001〜10重量部及び導電性粒子(C)0.1〜40重量部を含有してなることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明(本発明)による電気部品の接合方法は、上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射した後、該異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品間を接合することを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明による電気部品の接合方法は、上記請求項6に記載の電気部品の接合方法において、電気部品が、フレキシブルプリント配線基板、硬質プリント配線基板、透明配線ガラス基板、透明配線樹脂基板及び集積回路モジュールからなる群より選択される少なくとも1種類の電気部品であることを特徴とする。
【0019】
請求項8に記載の発明による電気部品の接合方法は、上記請求項6又は請求項7に記載の電気部品の接合方法において、異方導電性光後硬化型ペーストに照射する光が、200〜800nmの波長成分を含む光であることを特徴とする。
【0020】
請求項9に記載の発明(本発明)による電気部品は、上記請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の電気部品の接合方法によって接合されてなることを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストに含有される化合物(A)は、少なくとも前記一般式(1)で表される架橋可能な加水分解性シリル基を有する化合物であって、Xで示される加水分解性を有する官能基(以下、加水分解性官能基と記す)が珪素原子に少なくとも2個以上結合した官能基構造を有する。上記化合物(A)は単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。又、加水分解性官能基(X)が珪素原子に少なくとも2個以上結合した官能基構造とは、同じ珪素原子を介して加水分解性官能基(X)が複数個結合していても良いし、1分子中に珪素原子が2個以上ある場合には、各珪素原子に少なくとも1個以上の加水分解性官能基(X)が結合していても良い。
【0022】
上記加水分解性官能基(X)は、珪素原子と加水分解性官能基(X)との結合が加水分解反応により切断されうる官能基である。上記加水分解性官能基(X)としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルコキシル基、オキシム基、アルケニルオキシ基、アセトキシ基;塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基等が挙げられ、中でも、貯蔵安定性と汎用性に優れることから、アルコキシル基が好適に用いられる。これらの加水分解性官能基(X)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】
上記アルコキシル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。ジアルコキシシリル基又はトリアルコキシシリル基の場合には、同じアルコキシル基を用いても良いし、異なるアルコキシル基を組み合わせて用いても良い。又、種類の異なる加水分解性官能基(X)を組み合わせて用いても良いし、異なる化合物(A)を複数個組み合わせて用いても良い。更に、化合物(A)の加水分解性官能基(X)は、全て同じ種類のものであっても良いし、全て異なる種類のものであっても良い。
【0024】
前記一般式(1)で表される化合物(A)としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(1−1)で表される珪素原子に加水分解性官能基(X)が1〜4個結合した分子骨格を有する化合物(A1)、又は、下記一般式(1−2)で表される官能基を1分子中に少なくとも1個以上有する化合物(A2)が好適である。但し、下記一般式(1−2)においてmが1である場合には、化合物(A2)は一般式(1−2)で表される官能基を1分子中に少なくとも2個以上有する。
【化5】
Figure 2004241489
(式中、mは1、2、3又は4の整数を示し、Rは炭化水素基を示し、Xは加水分解性官能基を示す)
【化6】
Figure 2004241489
(式中、mは1、2又は3の整数を示し、Rは炭化水素基を示し、Xは加水分解性官能基を示す)
【0025】
上記一般式(1−1)又は上記一般式(1−2)において、Rで示される炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、例えば、脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。これらの炭化水素基(R)は、アミノ基、水酸基、エーテル基、エポキシ基、重合性不飽和基、ウレタン結合、ウレア基、イミド基、エステル結合等の架橋反応を阻害しない官能基又は結合を有していても良い。又、これらの炭化水素基(R)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】
上記化合物(A1)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジメトキシジメチルシラン、シクロヘキシルジメトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルオクチルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、クロロメチル(ジイソプロポキシ)メチルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、トリメトキシプロピルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシ(3−グリシドキシプロピル)メチルシラン、トリメトキシ[2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]−ヘプト−3−イル)エチル]シラン、クロロトリメトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、クロロトリス(1,3−ジメチルブトキシ)−シラン、ジクロロジエトキシシラン、3−(トリエトキシシリル)−プロピオニトリル、4−(トリエトキシシリル)−ブチロニトリル、3−(トリエトキシシリル)−プロピルイソシアネート、3−(トリエトキシシリル)−プロピルチオイソシアネート、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、1,3,5,7−テトラエトキシ−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラプロキシシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトライソプロポキシ−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラブトキシ−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタエトキシ−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザン、1,7−ジアセトキシオクタメチルテトラシロキサン、1,7−ジクロロオクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジクロロトリシロキサン、1,3−ジクロロテトライソプロピルジシロキサン、1,3−ジエトキシテトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシテトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジクロロジシロキサン、1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタン、ジアセトキシジフェニルシラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)シラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メチルイソプロポキシシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)エトキシメチルシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメチルシラン、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、トリアセトキシビニルシラン、テトラアセトキシシラン、ジアセトキシメチルフェニルシラン、ジメトキシエチルメチルケトオキシムメチルシラン等が挙げられる。これらの化合物(A1)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0027】
上記化合物(A2)としては、特に限定されるものではないが、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコールなどのアルキレングリコールをモノマーユニットとするポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィンなどのポリマー、これらのポリマーの共重合体であって、一般式(1−2)で表される官能基を有する重合体等が挙げられる。尚、これらのポリマーはオリゴマーであっても良い。これらの化合物(A2)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。又、上記化合物(A1)及び化合物(A2)は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0028】
上記化合物(A2)に含有される一般式(1−2)で表される官能基としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジメトキシメチルシリル基、シクロヘキシルジメトキシシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシオクチルシリル基、ジエトキシビニルシリル基、クロロメチル(ジイソプロポキシ)シリル基、ジメトキシフェニルシリル基、ジエトキシフェニルシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシプロピルシリル基、イソブチルジメトキシシリル基、オクチルジメトキシシリル基、オクタデシルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、イソブチルジエトキシシリル基、オクチルジエトキシシリル基、ビニルジメトキシシリル基、ビニルジエトキシシリル基、アリルジエトキシシリル基、(3−クロロプロピル)ジメトキシシリル基、クロロメチルジエトキシシリル基、ビス(2−メトキシエトキシ)ビニルシリル基、3−グリシドキシプロピルジメトキシシリル基、ジエトキシ(3−グリシドキシプロピル)シリル基、ジメトキシ[2−(7−オキサビシクロ[4,1,0]−ヘプト−3−イル)エチル]シリル基、クロロジメトキシシリル基、クロロジエトキシシリル基、クロロビス(1,3−ジメチルブトキシ)−シリル基、クロロジエトキシシリル基、3−(トリエトキシシリル)−プロピオニトリル基、4−(トリエトキシシリル)−ブチロニトリル基、3−(トリエトキシシリル)−プロピルイソシアネート基、3−(トリエトキシシリル)−プロピルチオイソシアネート基、フェニルジメトキシシリル基、フェニルジエトキシシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロポキシシリル基、トリブトキシシリル基、1,2−ビス(メチルジクロロシリル)、ジアセトキシジフェニルシリル基、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シリル基、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)シリル基、ビス(エチルメチルケトオキシム)メチルイソプロポキシシリル基、ビス(エチルメチルケトオキシム)エトキシメチルシリル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメチルシリル基、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシリル基、メチルトリイソプロペノキシシリル基、エチルトリアセトキシシリル基、メチルトリアセトキシシリル基、ジアセトキシジメチルシリル基、トリアセトキシビニルシリル基、テトラアセトキシシリル基、ジアセトキシメチルフェニルシリル基、ジメトキシエチルメチルケトオキシムメチルシリル基等が挙げられる。これらの一般式(1−2)で表される官能基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】
上記化合物(A2)において、一般式(1−2)で表される官能基は、ポリマーの末端に位置していても良いし、ポリマーの側鎖に位置していても良い。又、ポリマーの末端と側鎖との両方に位置していても良い。
【0030】
上記化合物(A2)は、更に、重合性不飽和基を有することが好ましい。上記重合性不飽和基としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチリル基、アクリル基、メタクリル基などのアニオン重合性基;スチリル基、ビニロキシ基などのカチオン重合性基;ラジカル重合性不飽和基等が挙げられ、中でも、ラジカル重合性不飽和基が好適に用いられる。これらの重合性不飽和基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0031】
上記ラジカル重合性不飽和基とは、ラジカルの攻撃を受けて生成したラジカルが、連鎖反応的に別の不飽和基を攻撃しラジカル又はラジカルが生成するような化学反応性を有する炭素−炭素二重結合以上の官能基を言う。このようなラジカル重合性不飽和基としては、上記化学反応性を有する炭素−炭素二重結合以上の官能基であれば如何なる官能基であっても良く、特に限定されるものではないが、中でも、アクリロイル基やメタクリロイル基が特に好適に用いられる。これらのラジカル重合性不飽和基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】
上記化合物(A2)は、前記一般式(1−2)で表される官能基及び/又はラジカル重合性不飽和基を、複数個及び/又は複数種組み合わせた化合物であっても良い。又、複数の化合物(A2)を組み合わせて用いても良い。
【0033】
前記一般式(1−2)で表される官能基と上記ラジカル重合性不飽和基とを併せ持つ化合物(A2)としては、特に限定されるものではないが、例えば、N−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロペニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビンルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルジメチルイソペンテニルオキシシラン、ビニルジメチル−2−[(2−エトキシエトキシ)エトキシ]シラン、ビニルトリス(1−メチルビニルオキシ)シラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、フェニルビニルジエトキシシラン、ジフェニルビニルエトキシシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、オクタ−7−エニルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの一般式(1−2)で表される官能基とラジカル重合性不飽和基とを併せ持つ化合物(A2)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0034】
上記化合物(A)の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、鐘淵化学工業社製の商品名「MSポリマー」シリーズとして「MSポリマーS−203」、「MSポリマーS−303」、「MSポリマーS−903」、「MSポリマーエピオン」等、商品名「サイリル」シリーズとして「サイリルSAT−200」、「サイリルMA−403」、「サイリルMA−447」、「サイリルMA−903」等、旭硝子社製の商品名「エクセスター」シリーズとして「エクセスターESS−2410」、「エクセスターESS−2420」、「エクセスターESS−3630」等、チッソ社製のアセトキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS363.5」)、ジメチルアミノ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS383」)、エトキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS393」)、ステアリロキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS053.5」)、トリエトキシシリル変性ポリ(1,2−ブタジエン)(商品名「PS078.5」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)ポリアザミド(商品名「PS075」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)ポリエチレンイミン(商品名「PS076」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)−O−ポリエチレンオキサイドウレタン(商品名「PS077」)等が挙げられる。
【0035】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストに含有される化合物(B)は、上記化合物(A)を光の照射により後硬化させる機能を有するものであって、前記一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物である。上記化合物(B)は、異なる一般式(2)で表される分子骨格を1分子中に複数組み合わせた化合物であっても良い。又、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストにおいては、異なる一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物を複数組み合わせて用いても良い。
【0036】
前記一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物は、周期表のIVB族、VB族又はVIB族の原子、即ち、酸素、硫黄、窒素、リン及び炭素より選ばれる原子Yに対し、カルボニル基が2個結合した分子骨格を有する化合物であって、原子Yの置換基として原子Yの価数に応じ、適宜、水素基、炭化水素基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシル基、アルキルチオ基、カルボニルオキシ基又はオキソ基であるZを有する。
【0037】
上記Zとしての炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。尚、これらの炭化水素基は、アミノ基、水酸基、エーテル基、エポキシ基、重合性不飽和基、ウレタン結合、ウレア基、イミド基、エステル結合等の架橋反応を阻害しない官能基もしくは結合を有していても良い。
【0038】
前記一般式(2)で表される分子骨格としては、例えば、下記一般式(2A)、下記一般式(2B)、下記一般式(2C)、下記一般式(2D)、下記一般式(2E)で表される官能基が挙げられる。
【0039】
【化7】
Figure 2004241489
【0040】
又、上記化合物(B)としては、例えば、下記一般式(2−1)で表される環状化合物や、下記一般式(2−1)のような同じ環状鎖の中に複数個の同種又は異種の前記一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物等が挙げられる。更に、複数個の同種又は異種のこれら環状化合物を、適宜な有機基で結合した化合物や、複数個の同種又は異種のこれら環状化合物をユニットとして少なくとも1個以上含む双環化合物等が挙げられる。
【0041】
【化8】
Figure 2004241489
【0042】
上記一般式(2−1)中、nは2、3、4又は5の整数を示し、Yは周期表のIVB族、VB族又はVIB族の原子を示し、Zは水素基、炭化水素基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシル基、アルキルチオ基、カルボニルオキシ基又はオキソ基を示し、Aは有機基を示す。
【0043】
上記化合物(B)としては、Yが酸素の場合にあっては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸無水物、プロピオン酸無水物、ブチル酸無水物、イソブチル酸無水物、バレリック酸無水物、2−メチルブチル酸無水物、トリメチル酢酸無水物、ヘキサン酸無水物、ヘプタン酸無水物、デカン酸無水物、ラウリル酸無水物、ミリスチリル酸無水物、パルミチン酸無水物、ステアリル酸無水物、ドコサン酸無水物、クロトン酸無水物、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、オレイン酸無水物、リノレイン酸無水物、クロロ酢酸無水物、ヨード酢酸無水物、ジクロロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、クロロジフルオロ酢酸無水物、トリクロロ酢酸無水物、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロブチル酸無水物、コハク酸無水物、メチルコハク酸無水物、2,2−ジメチルコハク酸無水物、イソブチルコハク酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、ヘキサヒドロ−4−メチルフタル酸無水物、イタコン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物、2−メチルマレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、グルタル酸無水物、1−ナフチル酢酸無水物、安息香酸無水物、フェニルコハク酸無水物、フェニルマレイン酸無水物、2,3−ジフェニルマレイン酸無水物、フタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、4,4’−(ヘキサフルオロプロピリデン)ジフタル酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸無水物等や、マレイン酸無水物と(メタ)アクリレートとの共重合体、マレイン酸無水物とスチレンとの共重合体、マレイン酸無水物とビニルエーテルとの共重合体などのマレイン酸無水物とラジカル重合性不飽和基を有する化合物との共重合体等が挙げられる。これらのYが酸素の場合の化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、本発明で言う(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0044】
このようなYが酸素の場合の化合物(B)の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、旭電化工業社製の商品名「アデカハードナー」シリーズとして「アデカハードナーEH−700」、「アデカハードナーEH−703」、「アデカハードナーEH−705A」等、新日本理化社製の商品名「リカシッド」シリーズとして「リカシッドTH」、「リカシッドHT−1」、「リカシッドHH」、「リカシッドMH−700」、「リカシッドMH−700H」、「リカシッドMH」、「リカシッドSH」、商品名「リカレジンTMEG」等、日立化成社製の商品名「HN」シリーズとして「HN−2000」、「HN−5000」等、油化シェルエポキシ社製の商品名「エピキュア」シリーズとして「エピキュア134A」、「エピキュアYH306」、「エピキュアYH307」、「エピキュアYH308H」等、住友化学工業社製の商品名「スミキュアー」シリーズとして「スミキュアーMS」等が挙げられる。
【0045】
上記化合物(B)としては、Yが硫黄の場合にあっては、特に限定されるものではないが、例えば、チオ酢酸無水物、チオプロピオン酸無水物、チオブチル酸無水物、チオイソブチル酸無水物、チオバレリック酸無水物、チオトリメチル酢酸無水物、チオヘキサン酸無水物、チオヘプタン酸無水物、チオデカン酸無水物、チオラウリル酸無水物、チオミリスチル酸無水物、チオパルミチン酸無水物、チオステアリル酸無水物、チオドコサン酸無水物、チオクロトン酸無水物、チオアクリル酸無水物、チオメタクリル酸無水物、チオオレイン酸無水物、チオリノレイン酸無水物、チオクロロ酢酸無水物、チオヨード酢酸無水物、チオジクロロ酢酸無水物、チオトリフルオロ酢酸無水物、チオクロロジフルオロ酢酸無水物、チオトリクロロ酢酸無水物、チオペンタフルオロプロピオン酸無水物、チオペンタフルオロブチル酸無水物、チオコハク酸無水物、チオメチルコハク酸無水物、チオイソブチルコハク酸無水物、チオイタコン酸無水物、チオマレイン酸無水物、チオグルタル酸無水物、チオフェニルコハク酸無水物、チオフェニルマレイン酸無水物、チオフタル酸無水物、チオ安息香酸無水物、チオジグリコール酸無水物、チオ乳酸無水物等が挙げられる。これらのYが硫黄の場合の化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0046】
上記化合物(B)としては、Yが窒素の場合にあっては、特に限定されるものではないが、例えば、コハク酸イミド、N−メチルコハク酸イミド、α,α−ジメチル−β−メチルコハク酸イミド、α−メチル−α−プロピルコハク酸イミド、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、3−メチル−N−フェニルマレイミド、N,N’−1,2−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビスマレイミド、1,1’−(メチレンジ−1,4−フェニレン)ビスマレイミド、フタルイミド、N−メチルフタルイミド、N−エチルフタルイミド、N−プロピルフタルイミド、N−フェニルフタルイミド、N−ベンジルフタルイミド、ピロメリット酸ジイミド等や、N−アルキルマレイミドと(メタ)アクリレートとの共重合体、N−アルキルマレイミドとスチレンとの共重合体、N−アルキルマレイミドとビニルエーテルとの共重合体などのN−アルキルマレイミドとラジカル重合性不飽和基を有する化合物との共重合体等が挙げられる。これらのYが窒素の場合の化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0047】
上記化合物(B)としては、Yがリンの場合にあっては、特に限定されるものではないが、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらのYがリンの場合の化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0048】
上記化合物(B)としては、Yが炭素の場合にあっては、特に限定されるものではないが、例えば、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、3−エチル−2,4−ペンタンジオン、3−クロロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1−ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタンなどのジケトン類、ジメチルマロネート、ジエチルマロネート、ジメチルメチルマロネート、テトラエチル−1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸などのポリカルボン酸エステル類、メチルアセチルアセトナート、エチルアセチルアセトナート、メチルプロピオニルアセテートなどのα−カルボニル−酢酸エステル類等が挙げられる。これらのYが炭素の場合の化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0049】
上記化合物(B)の中でも、カルボン酸無水物、カルボン酸イミド又はアシルホスフィンオキサイドが、前記化合物(A)の光の照射による後硬化速度が速くなり、化合物(A)に対する溶解性にも優れていることから好適に用いられる。
【0050】
前記化合物(A)に対する上記化合物(B)の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)100重量部に対し、化合物(B)0.01〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。
【0051】
化合物(A)100重量部に対する化合物(B)の配合量が0.01重量部未満であると、光の照射による化合物(A)の後硬化性が不十分となることがあり、逆に化合物(A)100重量部に対する化合物(B)の配合量が30重量部を超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの光透過性が低下するため、光照射面のみが硬化し、深部硬化性が不十分となることがある。
【0052】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストに含有される導電性粒子(C)は、前記化合物(A)及び上記化合物(B)中に非局在的に分散可能であって、異方導電性光後硬化型ペーストに優れた導電性を付与し得ると共に、異方導電性光後硬化型ペーストの導通性及びその信頼性を損なわないものであれば良く、特に限定されるものではない。
【0053】
上記導電性粒子(C)としては、導電性を発現し得る粒子であれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、クロムなどの金属を粒子状にしたもの、上記金属の合金を粒子状にしたもの、ITO、半田などの金属化合物を粒子状にしたもの、酸化錫などの金属酸化物を粒子状にしたもの、カーボンブラックなどの導電性炭素同素体を粒子状にしたもの、ガラス、カーボンブラック、マイカ、プラスチックなどの粒子の表面に例えば無電解メッキ法等により導電性の金属を被覆(コート)した粒子、又、これら導電性の金属を被覆した粒子が更に絶縁性を有する樹脂で被覆された粒子等が挙げられる。これらの導電性粒子(C)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0054】
上記導電性粒子(C)の平均粒子径及び粒子径分布は、接続すべき回路パターンやピッチ等に対応して適宜選択されれば良く、特に限定されるものではないが、平均粒子径が1〜20μmであることが好ましい。
【0055】
導電性粒子(C)の平均粒子径が1μm未満であると、粒子同士が凝集し易くなって、導電性粒子を均一に分散させることが困難となることがあり、逆に導電性粒子(C)の平均粒子径が20μmを超えると、ファインピッチの回路接合において、線間が狭くなり、回路の短絡を引き起こす可能性が大きくなることがある。
【0056】
本発明で用いられる導電性粒子(C)は、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面を、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機粒子により部分的に修飾してなる導電性粒子(C1)であっても良い。
【0057】
又、本発明で用いられる導電性粒子(C)は、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面に、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機化合物をグラフトしてなる導電性粒子(C2)であっても良い。
【0058】
上記導電性粒子(C1)及び上記導電性粒子(C2)は、金属からなる表面を有する粒子(以下、「金属表面粒子」と記す)を核とするものである。
【0059】
上記金属としては、導電性を有しているものであれば良く、特に限定されるものではないが、上記した導電性粒子に使用できるものが用いられ、例えば、金、白金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、クロムなどの金属及びこれらの合金や、ITO、ハンダなどの金属化合物等が好ましい。これらの金属は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0060】
上記金属表面粒子は、最表層が金属からなるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、金属のみからなる粒子であっても良いし、有機化合物又は無機化合物からなるコア粒子の表面に、蒸着、メッキ、塗布等により金属の層が形成された粒子であっても良い。
【0061】
上記導電性粒子(C1)は、上記金属表面粒子からなる核の表面を金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機粒子により部分的に修飾してなる。
【0062】
又、上記導電性粒子(C2)は、上記金属表面粒子からなる核の表面に金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機化合物をグラフトしてなる。
【0063】
上記金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基としては、金属に対してイオン結合、共有結合、配位結合又は物理的吸着し得る官能基であれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、シラン基、シラノール基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、チオール基、スルホン酸基、オキサゾリン基、燐酸基、ニトリル基等が挙げられる。これらの官能基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0064】
導電性粒子(C1)に用いられる有機粒子を構成する有機化合物及び導電性粒子(C2)に用いられる有機化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、(不)飽和炭化水素、芳香族炭化水素、(不)飽和脂肪酸、芳香族カルボン酸、(不)飽和ケトン、芳香族ケトン、(不)飽和アルコール、芳香族アルコール、(不)飽和アミン、芳香族アミン、(不)飽和チオール、芳香族チオール、有機珪素化合物等や、これらの誘導体、これらの有機化合物の1種類以上からなる縮合体及びこれらの有機化合物の1種類以上からなる重合体等が挙げられる。これらの有機化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、本発明で言う(不)飽和とは、飽和又は不飽和を意味する。
【0065】
上記縮合体及び重合体としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリブタジエンなどのポリオレフィン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、フッ素樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、糖、澱粉、セルロース、ポリペプチド等が挙げられる。これらの縮合体及び重合体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0066】
導電性粒子(C1)に用いられる有機粒子の製造方法としては、従来公知の製造方法で良く、特に限定されるものではないが、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、乳化剤で分散させた後に硬化させる方法、硬化させた後に粉砕する方法等が挙げられ、いずれの製造方法が採られても良い。
【0067】
導電性粒子(C1)において、金属表面粒子からなる核の表面を上記有機粒子により部分的に修飾するとは、有機粒子により核の表面全体が完全に覆われてはいないことを意味する。上記金属表面粒子からなる核の表面の内、有機粒子で修飾される面積としては、有機粒子の平均粒子径や粒子径分布等によっても変動し、特に限定されるものではないが、一般的には金属表面粒子からなる核の表面積の5〜90%であることが好ましい。
【0068】
上記有機粒子において、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を有機粒子へ導入する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する化合物を有機粒子の製造時に混入させる方法、有機粒子の表面に化学結合により上記官能基を導入する方法、有機粒子の表面に物理的吸着により上記官能基を導入する方法、有機粒子の表面を化学処理して上記官能基に改質する方法、有機粒子の表面をプラズマ等で処理して上記官能基に改質する方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0069】
上記有機粒子は、粒子間で反発し合い、有機粒子同士が凝集しないことから、その表面又は内部にイオン性(正又は負の電荷)を有していることが好ましい。有機粒子にイオン性を導入する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機又は無機のイオン性化合物を有機粒子の製造時に混入させる方法、有機粒子の表面に化学結合によりイオン性を導入する方法、有機粒子の表面に物理的吸着によりイオン性を導入する方法、有機粒子の表面を化学処理してイオン性に改質する方法、有機粒子の表面をプラズマ等で処理してイオン性に改質する方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0070】
又、導電性粒子(C2)に用いられる有機化合物は、分子内にイオン性を有していることが好ましい。上記有機化合物が分子内にイオン性を有していると、有機化合物間及び分子内で反発し合うので、金属表面粒子からなる核の表面にグラフトする際に、グラフト密度の制御が容易となる。
【0071】
上記有機化合物がイオン性を有している場合、上記有機化合物としては、イオン性官能基を分子の側鎖及び/又は分子の末端に有しているものが好ましい。このような有機化合物を用いることにより、導電性粒子(C2)同士の合着が防止され、バインダー樹脂中での分散性も向上する。
【0072】
上記イオン性官能基としては、特に限定されるものではないが、例えば、アンモニウム基、スルホニウム基、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホウ酸基、ニトリル基等が挙げられる。これらのイオン性官能基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0073】
導電性粒子(C2)において、金属表面粒子からなる核の表面の内、有機化合物によりグラフトされる面積としては、特に限定されるものではないが、一般的には金属表面粒子からなる核の表面積の5〜90%であることが好ましい。
【0074】
導電性粒子(C2)において、金属表面粒子からなる核の表面に金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機化合物をグラフトする方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記有機化合物を金属表面粒子からなる核の表面に結合又は吸着させる方法、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基及び反応性官能基を含有する有機化合物又は無機化合物を金属表面粒子からなる核の表面に結合又は吸着させた後、更に、上記反応性官能基に対して反応性を有する有機化合物を結合させる方法、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基及び重合反応性基を含有する有機化合物又は無機化合物を金属表面粒子からなる核の表面に結合又は吸着させた後、更に、上記重合反応性基を始点として重合性モノマーを重合させる方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0075】
上記導電性粒子(C1)及び上記導電性粒子(C2)は、絶縁被覆導電性粒子であっても良い。導電性粒子(C1)が絶縁被覆導電性粒子である場合、有機粒子としては、絶縁性の有機粒子が好適に用いられる。又、導電性粒子(C2)が絶縁被覆導電性粒子である場合、有機化合物としては、絶縁性の有機化合物が好適に用いられる。
【0076】
上記導電性粒子(C1)が絶縁被覆導電性粒子である場合には、金属表面粒子からなる核の表面の内、有機粒子で修飾される面積は、特に限定されるものではないが、金属表面粒子からなる核の表面積の5〜90%であることが好ましく、より好ましくは10〜50%である。有機粒子で修飾される面積を上記範囲内とすることにより、隣接する導電性粒子間での絶縁性を確保することができると共に、導電性粒子を電極間で圧着する際に優れた導通性(電気的接続性)を発現させることができる。
【0077】
又、上記導電性粒子(C2)が絶縁被覆導電性粒子である場合には、金属表面粒子からなる核の表面の内、有機化合物でグラフトされる面積は、特に限定されるものではないが、金属表面粒子からなる核の表面積の5〜90%であることが好ましく、より好ましくは10〜50%である。有機化合物でグラフトされる面積を上記範囲内とすることにより、隣接する導電性粒子間での絶縁性を確保することができると共に、導電性粒子を電極間で圧着する際に優れた導通性を発現させることができる。
【0078】
導電性粒子(C1)に用いられる有機粒子の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、導電性粒子(C1)が絶縁被覆導電性粒子である場合には、1〜2000nmであることが好ましい。有機粒子の平均粒子径を上記範囲内とすることにより、隣接する導電性粒子間での絶縁性を確保することができると共に、導電性粒子を電極間で圧着する際に優れた導通性を発現させることができる。
【0079】
又、導電性粒子(C2)において、有機化合物のグラフトにより金属表面粒子からなる核の表面に形成させる有機層の厚みは、グラフトする面積等によっても変動し、特に限定されるものではないが、導電性粒子(C2)が絶縁被覆導電性粒子である場合には、1〜2000nmであることが好ましい。有機層の厚みを上記範囲内とすることにより、隣接する導電性粒子間での絶縁性を確保することができると共に、導電性粒子を電極間で圧着する際に優れた導通性を発現させることができる。
【0080】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、前記化合物(A)10〜90重量部、前記化合物(B)0.001〜10重量部及び上記導電性粒子(C)0.1〜40重量部を含有してなることが好ましい。
【0081】
異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、化合物(A)が10重量部未満であると、化合物(A)が硬化しても、もはや、電気部品同士の導通性及びその信頼性を確保することが困難となることがあり、逆に化合物(A)が90重量部を超えると、化合物(A)による凝集力が乏しくなって、異方導電性光後硬化型ペーストの硬化物の接着力が不十分となることがある。
【0082】
又、異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、化合物(B)が0.001重量部未満であると、化合物(B)を光で活性化させたとしても、活性種濃度が低くなり過ぎて、硬化速度を適正な速度とすることが困難となることがあり、逆に化合物(B)が10重量部を超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの表面の硬化が速く進行し過ぎて、電気部品に対する密着性が不十分となることがある。
【0083】
更に、異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、導電性粒子(C)が0.1重量部未満であると、異方導電性光後硬化型ペースト中における導電性粒子(C)の分散が希薄となって、もはや、導通性を発現することができなくなることがあり、逆に導電性粒子(C)が40重量部を超えると、導電性粒子同士が接触して、導通不良が発生し易くなることがある。
【0084】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、23℃における粘度が5〜300Pa・sであることが必要である。異方導電性光後硬化型ペーストの上記粘度が5Pa・s未満であると、導電性粒子(C)の比重は化合物(A)や化合物(B)の比重に比べて大きいため、異方導電性光後硬化型ペーストの貯蔵中や搬送中に導電性粒子(C)が沈降し易くなり、逆に異方導電性光後硬化型ペーストの上記粘度が300Pa・sを超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの流動性が低下して、均一な塗工や容器からの吐出が困難となり、作業性が悪くなる。
【0085】
又、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、光硬化後にゴム弾性を有する樹脂被膜を形成することが好ましい。異方導電性光後硬化型ペーストが光硬化後にゴム弾性を有する樹脂被膜を形成することにより、電気部品の接合部の耐衝撃性や耐歪み性がより向上し、導通性及びその信頼性がより優れたものとなる。
【0086】
上記ゴム弾性の指標としては、特に限定されるものではないが、樹脂被膜の50%歪み時の応力が0.98〜294N/cmであることが好ましい。樹脂被膜の50%歪み時の応力が0.98N/cm未満であると、樹脂被膜がゴム弾性を示さなくなることがあり、逆に樹脂被膜の50%歪み時の応力が294N/cmを超えると、樹脂被膜が硬くなり過ぎることがある。
【0087】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、光硬化性を向上させるために、即ち、光の照射時間を短くしたり光の照射エネルギーを低くするために、又は、異方導電性光後硬化型ペーストの深部硬化性を向上させるために、光ラジカル発生剤(D){増感剤(D)}を含有していても良い。
【0088】
上記光ラジカル発生剤(D)とは、紫外線や可視光線等の光によりラジカルに分解する化合物、水素引き抜きによりラジカルを発生させる化合物、電子移動等のエネルギー移動によりラジカルを発生させる化合物等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリル酸エステル等に対してラジカル重合開始能を有する化合物が好適に用いられる。
【0089】
上記光ラジカル発生剤(D)としては、特に限定されるものではないが、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタールなどのケタール誘導体化合物;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィンオキシド;アシルホスフォナート;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド;ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス(ペンタフルオロフェニル)−チタニウム、ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピリ−1−イル)フェニル]−チタニウム;アントラセン、ペリレン、コロネン、テトラセン、ベンズアントラセン、フェノチアジン、フラビン、アクリジン、ケトクマリン、チオキサントン誘導体、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。これらの光ラジカル発生剤(D)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0090】
尚、市販されている光ラジカル重合開始剤を光ラジカル発生剤(D)として用いても良い。又、ジアシルホスフィン化合物は光照射によりラジカルに分解する光ラジカル発生剤であると共に、分解後のラジカルを含めて前記一般式(2)で表される分子骨格を有しているので、化合物(B)と光ラジカル発生剤(D)との両方を満たす化合物であり好ましい。
【0091】
上記光ラジカル発生剤(D)の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対して、光ラジカル発生剤(D)0.001〜10重量部であることが好ましい。化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対する光ラジカル発生剤(D)の配合量が0.001重量部未満であると、異方導電性光後硬化型ペーストの光硬化性を向上させることが困難となることがあり、逆に化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対する光ラジカル発生剤(D)の配合量が10重量部を超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの光透過性が低下するため、光が照射された表面のみが硬化し、深部が十分に硬化しなくなることがある。尚、光ラジカル発生剤(D)がジアシルホスフィン化合物である場合の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5重量部である。
【0092】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、光硬化性又は光後硬化性を更に向上させるために、水素ラジカル供与剤(E)を含有していても良い。
【0093】
上記水素ラジカル供与剤(E)としては、水素ラジカルを引き抜かれ易く、フリーラジカル重合において連鎖移動性を示す化合物であれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、1,6−ヘキサンジチオール等のチオール類;ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ−n−ブチルスルフィド、テトラヒドロチオフェン、ペンタメチレンスルフィド、1,4−ジチアン、ジフェニルスルフィド等のスルフィド類;トルエン、キシレン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、エチルベンゼン、ベンジルメチルエーテル等のアリール位に水素を有する化合物;トリエチルアミン、ブチルアミン、アニリン、メチルアニリン、ジ(p−アミノフェニル)メタン等のアミン類;n−ブチルアイオダイド、n−ブチルブロマイド、n−ブチルクロライド、2−クロロブタン、クロロホルム等のハロゲン化アルキル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類;酢酸、プロピオン酸、酪酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、安息香酸、フタル酸等のカルボン酸類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルベンゼン、ジアセチルベンゼン等のケトン類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、t−ブチルベンゼン等の炭化水素類等が挙げられる。これらの水素ラジカル供与剤(E)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0094】
上記水素ラジカル供与剤(E)の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対して、水素ラジカル供与剤(E)0.1〜20重量部であることが好ましい。化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対する水素ラジカル供与剤(E)の配合量が0.1重量部未満であると、速やかな後硬化性を得られないことがあり、逆に化合物(A)及び化合物(B)の合計量100重量部に対する水素ラジカル供与剤(E)の配合量が20重量部を超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの硬化物の凝集力が不十分となることがある。
【0095】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、化合物(A)の加水分解・縮合反応による硬化を促進させるために、有機金属化合物(F)を含有していても良い。本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、例えば、異方導電性光後硬化型ペーストを気密性の容器に封入して貯蔵したり、開封後短時間の間に使い切ったりする場合や、異方導電性光後硬化型ペーストの貯蔵や供給時に湿気を遮断する工夫が施された塗工装置を利用する場合に、偶発的又は必然的に光非照射部が発生する状況において用いられる場合がある。このような場合に有機金属化合物(F)を配合すれば、光照射後の化合物(A)の硬化を促進させることができる。又、光非照射部ももれなく硬化させることができる。
【0096】
上記有機金属化合物(F)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ゲルマニウム、錫、鉛、硼素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタニウム、ジルコニウムなどの金属元素と有機基とを置換してなる有機金属化合物等が挙げられ、その具体例としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイドなどの錫系化合物や、テトラ−n−ブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネートなどのチタネート系化合物等が挙げられる。これらの有機金属化合物(F)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0097】
上記有機金属化合物(F)の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)100重量部に対して、有機金属化合物(F)0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜8重量部である。化合物(A)100重量部に対する有機金属化合物(F)の配合量が0.01重量部未満であると、光照射後の化合物(A)の硬化促進を期待できなくなることがあり、逆に化合物(A)100重量部に対する有機金属化合物(F)の配合量が10重量部を超えると、光照射後の硬化促進はするものの、硬化物への影響が著しく現れるようになることがある。
【0098】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、重合性基を有する化合物(G)を含有していても良い。化合物(A)と化合物(B)との特定の組み合わせにおいては、光照射直後暫くしてから硬化体が生成する場合があり、光照射直後には所望の凝集力が不足し、光照射直後からの利用に制限が加わるといった問題がある。上記重合性基を有する化合物(G)を配合することにより、光照射直後の凝集力をより高めることができる。
【0099】
上記重合性基を有する化合物(G)における重合性基としては、ラジカル重合性不飽和基又はカチオン重合性基が好ましい。
【0100】
上記ラジカル重合性不飽和基としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルエステル基、ビニロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニロキシカルボニル基、ビニルカルボニル基、N−ビニルアミノ基等が挙げられ、中でも、アクリロイル基又はメタクリロイル基が好適に用いられる。これらのラジカル重合性不飽和基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0101】
上記スチリル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらのスチリル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0102】
上記アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル−2−ヒドロキシプロピルフタル酸;下記一般式(3)、下記一般式(4)、下記一般式(5)、下記一般式(6)、下記一般式(7)、下記一般式(8)、下記一般式(9)、下記一般式(10)、下記一般式(11)、下記一般式(12)、下記一般式(13)、下記一般式(14)、下記一般式(15)、下記一般式(16)、下記一般式(17)、下記一般式(18)、下記一般式(19)、下記一般式(20)、下記一般式(21)、下記一般式(22)で表される化合物等が挙げられる。これらのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0103】
【化9】
Figure 2004241489
【0104】
【化10】
Figure 2004241489
【0105】
【化11】
Figure 2004241489
【0106】
【化12】
Figure 2004241489
【0107】
【化13】
Figure 2004241489
【0108】
【化14】
Figure 2004241489
【0109】
【化15】
Figure 2004241489
【0110】
【化16】
Figure 2004241489
【0111】
【化17】
Figure 2004241489
【0112】
【化18】
Figure 2004241489
【0113】
【化19】
Figure 2004241489
【0114】
【化20】
Figure 2004241489
【0115】
【化21】
Figure 2004241489
【0116】
【化22】
Figure 2004241489
【0117】
【化23】
Figure 2004241489
【0118】
【化24】
Figure 2004241489
【0119】
【化25】
Figure 2004241489
【0120】
【化26】
Figure 2004241489
【0121】
【化27】
Figure 2004241489
【0122】
【化28】
Figure 2004241489
【0123】
上記ビニルエステル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニル等が挙げられる。これらのビニルエステル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0124】
上記ビニロキシ基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、安息香酸(4−ビニロキシ)ブチル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタン−1,4−ジオール−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール−ジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−ジビニルエーテル、イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル−3−アミノプロピルビニルエーテル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、ウレタンビニルエーテル、ポリエステルビニルエーテル等が挙げられる。これらのビニロキシ基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0125】
上記カチオン重合性基は、プロトン酸あるいはルイス酸のような酸の存在下で、連鎖反応的に重合あるいは架橋を起こす官能基であり、その具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチリル基、エポキシ基、オキセタニル基、ビニロキシ基等が挙げられる。これらのカチオン重合性基は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0126】
上記スチリル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、インデン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらのスチリル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0127】
上記エポキシ基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、脂肪族環式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、グリシジルエステル系化合物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化SBS{SBSはポリ(スチレン−co−ブタジエン−co−スチレン)共重合体を示す}等が挙げられる。これらのエポキシ基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0128】
上記オキセタニル基を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、3−エチル−3−へキシルオキシメチルオキセタン、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシメチル)ベンゼン等が挙げられる。これらのオキセタニル基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0129】
上記ビニロキシ基を有する化合物として、特に限定されるものではないが、例えば、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、安息香酸(4−ビニロキシ)ブチル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタン−1,4−ジオール−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール−ジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−ジビニルエーテル、イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル3−アミノプロピルビニルエーテル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、ウレタンビニルエーテル、ポリエステルビニルエーテル等が挙げられる。これらのビニロキシ基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0130】
上記重合性基を有する化合物(G)として上記カチオン重合性基を有する化合物を選択する場合には、上記化合物(G)は、更に前記一般式(1−2)で表される官能基を有していても良い。即ち、カチオン重合性基と一般式(1−2)で表される官能基を併せ持つ化合物であって、複数個、複数種のカチオン重合性基と一般式(1−2)で表される官能基とが組み合わされて含まれる化合物であっても良い。このような化合物(G)としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリメトキシ[2−(7−オキサビシクロ[4,1,0]−ヘプト−3−イル)エチル]シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、3−(3−テトラエトキシシリルプロポキシ)メチル−3−エチルオキセタン等が挙げられる。これらの化合物(G)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0131】
又、上記重合性基を有する化合物(G)として上記カチオン重合性基を有する化合物を選択する場合には、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、更に、光照射によりカチオン重合性基を有する化合物(G)を重合又は架橋させる化合物を含有することが好ましい。このような化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、鉄−アレン錯体化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニウム、アルミニウム錯体/シラノール塩、ハロゲン化アルキル置換トリアジン誘導体、トリフルオロメタンスルホン酸−N−イミドエステル誘導体、ベンゼンスルホン酸−N−イミドエステル誘導体、メタンスルホン酸−N−イミドエステル誘導体、トリブロモメチルフェニルスルホン誘導体等が挙げられる。
【0132】
又、これらの化合物の内、市販されているものとしては、特に限定されるものではないが、例えば、チバスペシャリティケミカルズ社製の商品名「イルガキュア−261」、旭電化工業社製の商品名「オプトマーSP−150」、「オプトマーSP−151」、「オプトマーSP−170」、「オプトマーSP−171」、ゼネラルエレクトロニクス社製の商品名「UVE−1014」、サートマー社製の商品名「CD−1012」、三新化学工業社製の商品名「サンエイドSI−60L」、「サンエイドSI−80L」、「サンエイドSI−100L」、日本曹達社製の商品名「CI−2064」、「CI−2639」、「CI−2624」、「CI−2481」、ローヌプーラン社製の商品名「RHODORSILPHOTOINITIATOR 2074」、ユニオンカーバイド社製の商品名「UVIー6990」、ミドリ化学社製の商品名「BBIー103」、「MPIー103」、「TPSー103」、「MDSー103」、「DTSー103」、「NATー103」、「NDSー103」等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0133】
上記光照射によりカチオン重合性基を有する化合物(G)を重合又は架橋させる化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(G)100重量部に対して、上記化合物0.01〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。化合物(G)100重量部に対する上記化合物の配合量が0.01重量部未満であると、光硬化性を示すことが困難となることがあり、逆に化合物(G)100重量部に対する上記化合物の配合量が30重量部を超えると、異方導電性光後硬化型ペーストの光透過性が低下するため、光が照射された表面のみが硬化し、深部が十分に硬化しなくなることがある。
【0134】
上記化合物(G)の配合量は、特に限定されるものではないが、化合物(A)10〜99重量部に対して、化合物(G)1〜90重量部であることが好ましい。化合物(G)の配合量が1重量部未満であると、凝集力発現が困難となることがあり、逆に化合物(G)の配合量が90重量部を超えると、硬化物の強度が不十分となることがある。
【0135】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストが上記化合物(G)を含有する場合には、異方導電性光後硬化型ペーストの使用時に偶発的又は必然的な光非照射部の発生によって未反応の化合物(G)を残さないようにするために、更に化合物(G)の重合開始剤を含有することが好ましい。
【0136】
上記化合物(G)の重合開始剤としては、化合物(G)がラジカル重合性不飽和基を有する化合物の場合にあっては、熱ラジカル発生剤や嫌気性条件下で加熱するとラジカルを発生する嫌気性ラジカル発生剤が挙げられる。又、化合物(G)がカチオン重合性基を有する化合物の場合にあっては、熱活性によりカチオン重合性基を重合させる化合物、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩などのオニウム塩や、3フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体、3フッ化ホウ素ピリジン錯体などのルイス酸−ルイス塩基錯体等が挙げられる。更に、化合物(G)がエポキシ基を有する化合物の場合にあっては、ジシアンジアミド、ケチミン等の熱又は湿気によりアミンを発生する化合物が挙げられる。
【0137】
上記熱ラジカル発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機過酸化物、即ち、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、tert−ヘキシルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、α,α’−ビス(tert−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジキュミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチル キュミル パーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類などの有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物等が挙げられる。これらの熱ラジカル発生剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0138】
上記嫌気性ラジカル発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、キュメンハイドロパーオキサイド/ベンゾキノンなどの有機過酸化物/キノン化合物の組み合わせ(混合物)等が挙げられる。これらの嫌気性ラジカル発生剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0139】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、エポキシ基を有する化合物(H)を含有していても良い。上記エポキシ基を有する化合物(H)を含有させることにより、異方導電性光後硬化型ペーストの金属面への密着性や接着力が更に向上する。
【0140】
上記エポキシ基を有する化合物(H)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、エポキシシラン化合物等が挙げられ、中でも、前記一般式(1−2)で表される官能基を有するエポキシ化合物やエポキシ基を1分子中に3個以上有するエポキシ化合物が好適に用いられる。これらの化合物(H)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0141】
一般式(1−2)で表される官能基を有するエポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらのエポキシ化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0142】
又、エポキシ基を1分子中に3個以上有するエポキシ化合物の内、市販されているものとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコート152」、「エピコート154」、「エピコート604」、ダイセル化学社製の商品名「エポリードGT301」、「エポリードGT302」、「エポリードGT401」、「エポリードGT403」等が挙げられる。これらのエポキシ化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0143】
上記エポキシ基を有する化合物(H)の配合量は、特に限定されるものではないが、異方導電性光後硬化型ペースト中の樹脂分100重量部に対して、化合物(H)0.1〜30重量部であることが好ましい。樹脂分100重量部に対する化合物(H)の配合量が0.1重量部未満であると、化合物(H)を含有させることによる効果を十分に得られないことがあり、逆に樹脂分100重量部に対する化合物(H)の配合量が30重量部を超えると、金属への密着性や接着力は向上するものの、全体への影響が大きくなり過ぎることがある。
【0144】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストには、必要に応じて、粘接着性を向上させるための粘接着性付与剤、粘度を調整するための増粘剤、チキソトロープ性(揺変性)を付与するためのやチキソトロープ剤、引っ張り特性等の物性を改善するための物性調整剤、増量剤、補強剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、香料、有機溶剤等の公知の機能を有する各種配合剤の1種類もしくは2種類以上が配合されていても良い。
【0145】
上記粘接着性付与剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、C5系又はC9系石油樹脂、クマロンインデン系樹脂等が挙げられる。これらの粘接着性付与剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0146】
上記増粘剤としては、化合物(A)との相溶性の良い高分子化合物から選ばれることが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルゴムなどのアクリル系高分子、メタクリル系高分子、ポリビニルアルコール誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン誘導体、ポリエステル類、ポリエーテル類、ポリイソブテン、ポリオレフィン類、ポリアルキレンオキシド類、ポリウレタン類、ポリアミド類、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、NBR、SBS、SIS、SEBS、水添NBR、水添SBS、水添SIS、水添SEBS等や、これらの共重合体や官能基変成体等が挙げられる。これらの増粘剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0147】
上記チキソトロープ剤としては、化合物(A)に対して親和性の高い表面を有するものが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン、疎水化炭酸カルシウム、ガラスバルーン、ガラスビーズ等が挙げられる。これらのチキソトロープ剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0148】
上記物性調整剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミンなどのシランカップリング剤;イソプロピルトリスイソステアロイルチタネート、イソプロピル−n−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホシフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリドデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネートなどのチタンカップリング剤;トリス(イソシアネートフェニル)チオホスファイト、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物等が挙げられる。これらの物性調整剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0149】
上記増量剤としては、異方導電性光後硬化型ペースト中に配合してチキソトロープ性を発現しないものが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水シリカ、含水シリカ、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。これらの増量剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0150】上記補強剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ガラスバルーン、アルミナバルーン、セラミックスバルーンなどの無機中空体;塩化ビニリデンバルーン、アクリルバルーンなどの有機中空体;ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体粒子、末端カルボキシル化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体粒子などの有機球状体;ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、セルロースなどの単繊維等が挙げられる。これらの補強剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0151】
上記可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、グリセリンモノオレイル酸エステル等の脂肪酸−塩基酸エステル類、アジピン酸ジオクチル等の脂肪酸二塩基酸エステル類、ポリプロピレングリコール類等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0152】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストの製造方法は、特別なものではなく、例えば、万能ミキサー、ニーダー、2本ロール、3本ロール、押出機等の公知の各種混練機を単独で用いるか又は併用して、必須成分である化合物(A)、化合物(B)及び導電性粒子(C)の各所定量と、配合されていても良いその他の各種成分及び各種配合剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを、常温下もしくは加熱下で、常圧下、減圧下、加圧下もしくは不活性ガス気流下等の条件下で均一に混練することにより、所望の異方導電性光後硬化型ペーストを得ることができる。
【0153】
次に、本発明の電気部品の接合方法は、特に限定されず、上述した本発明の異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品間を貼り合わせた後に、光を照射して接合する方法を採ることも可能であるが、特に本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、通常の光硬化型接着剤では達成できない方法として、異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射した後に、この異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品間を貼り合わせ、その後、常温下で所定の養生を行うことにより、上記電気部品間を接合する方法を採ることが可能である。
【0154】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、光後硬化性を有しているので、上記のように、先ず、異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射した後に、この光照射された異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品を貼り合わせ、その後、常温下で所定の養生を行うことにより、上記電気部品間を接合する工程を採ることが可能であって、作業性に優れると共に、被着体である電気部品の光による損傷を防止することもできる。但し、2つの電気部品の内の少なくとも一方が透明で光透過性である場合には、先ず、光照射前の異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品を貼り合わせた後に、光透過性の電気部品を介して異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射し、その後、常温下で所定の養生を行うことにより、上記電気部品間を接合する工程を採っても良い。
【0155】
本発明の電気部品の接合方法においては、先ず、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射して硬化反応を励起した後、異方導電性光後硬化型ペーストが適度の粘着性を有している間に、2つの電気部品を貼り合わせる。次いで、常温下で所定の養生を行って、異方導電性光後硬化型ペーストの硬化反応を完了させることにより、上記電気部品間を接合する。
【0156】
又、本発明の電気部品の接合方法においては、先ず、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストを一方の電気部品に塗工し、この異方導電性光後硬化型ペーストの表面に光を照射して硬化反応を励起した後、異方導電性光後硬化型ペーストが適度の粘着性を有している間に、他方の電気部品を貼り合わせ、次いで、常温下で所定の養生を行って、異方導電性光後硬化型ペーストの硬化反応を完了させることにより、上記電気部品間を接合しても良い。
【0157】
本発明の電気部品の接合方法において、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストに照射する光は、化合物(A)及び化合物(B)を活性化できる光であれば良く、特に限定されるものではないが、中でも、200〜800nmの波長成分を含む光であることが好ましく、より好ましくは300〜500nmの波長成分を含む光である。
【0158】
200nm未満の波長成分しか含まない光を照射すると、異方導電性光後硬化型ペーストの表層のみが硬化し、電気部品を貼り合わせる際には既に粘着性を消失して、電気部品の貼り合わせが困難となることがあり、逆に800nmを超える波長成分しか含まない光を照射すると、十分な光エネルギーを化合物(A)及び化合物(B)に与えることができず、異方導電性光後硬化型ペーストを十分に硬化させることが困難となることがある。
【0159】
上記光を照射する際に利用できる光源としては、光源が発する光により異方導電性光後硬化型ペーストが光活性を示し、化合物(A)の光反応により硬化物が生成する光源であれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザー、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、フィルター等を用いて不要な波長成分、例えば200nm未満の波長成分や800nmを超える波長成分を低減もしくは除去しても良い。又、これらの光源は、1種類の光源を1個もしくは2個以上用いても良いし、2種類以上の光源を2個以上用いても良い。更に、2個以上の光源を用いる場合、異方導電性光後硬化型ペーストに対する光照射の手順は、複数の光源の同時照射であっても良いし、複数の光源の時間差をおいての逐次照射であっても良いし、同時照射と逐次照射との組み合わせであっても良い。
【0160】
本発明の電気部品の接合方法は、導通性が必要とされるものであれば如何なる電気部品に適用されても良く、特に限定されるものではないが、中でも、フレキシブルプリント配線基板、硬質プリント配線基板、透明配線ガラス基板、透明配線樹脂基板及び集積回路モジュールからなる群より選択される少なくとも1種類の電気部品が少なくとも一方の被着体である場合に特に好ましく適用される。
【0161】次に、本発明の電気部品は、上述した本発明の電気部品の接合方法によって接合されてなる。
【0162】
上記電気部品の種類は、導通性を必要とするものであれば如何なる電気部品であっても良く、特に限定されるものではないが、中でも、フレキシブルプリント配線基板、硬質プリント配線基板、透明配線ガラス基板、透明配線樹脂基板及び集積回路モジュールからなる群より選択される少なくとも1種類の電気部品が少なくとも一方の被着体である場合の電気部品であることが好ましい。
【0163】
【発明の実施の形態】
本発明を更に詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0164】
(実施例1)
2L容量のセパラブルフラスコ中で、化合物(A)としてアルコキシシリル変成ポリプロピレングリコール(商品名「MSポリマーS−303」、鐘淵化学工業社製)100g、化合物(B)として無水マレイン酸5g、同じく化合物(B)としてアシルホスフィンオキサイド(商品名「イルガノックス819」、チバスペシャリティケミカル社製)1g及び導電性粒子(C)としてニッケル粉末(平均粒子径:15μm)40gを均一になるまで攪拌混練した後、公転自転式脱法機により脱法して、異方導電性光後硬化型ペーストを作製した。得られた異方導電性光後硬化型ペーストの23℃における粘度は45Pa・sであった。
【0165】
(実施例2)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブを取り付けた500mL容量のセパラブルフラスコに、スチレン320mmol、メタクリル酸フェニルジメチルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩3.2mmol、2.2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩3.2mmol及び蒸留水160mLを秤取し、200rpmで攪拌しつつ、窒素雰囲気下、60℃で7時間重合を行うことにより、表面にスルホニウム基を有する平均粒子径220nmのラテックス粒子分散液を得た。このラテックス粒子分散液の100mL中に粒子径が約5μmの表面に金メッキを施した微粒子0.1gをアルゴン雰囲気下で分散させ、40℃で12時間攪拌した。この分散液を3μmメッシュのフィターで濾過した後、メタノールで洗浄し、乾燥することにより、表面を絶縁性有機粒子で部分的に修飾した導電性粒子(C1)を得た。
【0166】導電性粒子(C)として、ニッケル粉末40gの代わりに、上記で得られた導電性粒子(C1)40gを配合したこと以外は実施例1の場合と同様にして、異方導電性光後硬化型ペーストを作製した。得られた異方導電性光後硬化型ペーストの23℃における粘度は50Pa・sであった。
【0167】
(実施例3)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブを取り付けた500mL容量のセパラブルフラスコ中で、末端にチオール基を有するポリメタクリル酸メチル(重量平均分子量:12000)20gを、アルゴン雰囲気下で蒸留精製したテトラヒドロフラン200gに溶解した。得られた溶液中に、粒子径が約5μmの表面に金メッキを施した微粒子0.1gをアルゴン雰囲気下で分散させ、40℃で12時間攪拌した。濾過により未反応のポリメタクリル酸メチルを除去した後、テトラヒドロフランで洗浄し、乾燥することにより、表面を絶縁性の有機化合物によりグラフトした導電性粒子(C2)を得た。
【0168】
導電性粒子(C)として、ニッケル粉末40gの代わりに、上記で得られた導電性粒子(C2)40gを配合したこと以外は実施例1の場合と同様にして、異方導電性光後硬化型ペーストを作製した。得られた異方導電性光後硬化型ペーストの23℃における粘度は48Pa・sであった。
【0169】
(比較例1)
2L容量のセパラブルフラスコ中で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「エピコート828」100g、光カチオン重合触媒(商品名「オプトマーSP−170」、旭電化工業社製)6g及び導電性粒子(C)としてニッケル粉末(平均粒子径:15μm)40gを均一になるまで攪拌混練した後、公転自転式脱法機により脱法して、異方導電性光後硬化型ペーストを作製した。得られた異方導電性光後硬化型ペーストの23℃における粘度は23Pa・sであった。
【0170】
実施例1〜実施例3及び比較例1で得られた異方導電性光後硬化型ペーストの性能(▲1▼接着力、▲2▼接続抵抗値、▲3▼接続抵抗値の経時安定性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0171】
▲1▼接着力
厚み50μmのポリイミドフィルム上に200μmピッチで銅配線が形成されたフレキシブルプリント配線基板(FPC)の銅配線面に異方導電性光後硬化型ペーストを塗工し、高圧水銀灯を用いて、上記塗工面に紫外線を20mW/cmの照射強度で60秒間照射した後、厚み1mmのITOガラス(表面抵抗値:20Ω)を、圧力2.94MPa、温度50℃で10分間圧着し、更に25℃で7日間の養生を行って、電気部品接合体を作製した。その後、上記電気部品接合体のFPCを幅10mmに裁断し、180度角剥離試験を剥離速度50mm/分の条件で行って、接着力(N/10mm)を測定した。
【0172】
▲2▼接続抵抗値
▲1▼で用いたのと同様の2枚のFPCを異方導電性光後硬化型ペーストを用いて、図1に示すように、FPC同士が対向するようにそれぞれ貼り合わせ、▲1▼の場合と同様の硬化方法で硬化させて、電気部品接合体を作製した。その後、上記電気部品接合体について、対向する端部間の抵抗値(抵抗値α:Ω)及び隣接する端部間の抵抗値(抵抗値β:Ω)を測定した。又、▲1▼で作製した図2に示すような電気部品接合体についても、FPC上の隣接する端部間の抵抗値(抵抗値γ:Ω)を測定した。
【0173】
▲3▼接続抵抗値の経時安定性
▲1▼で作製した図2に示すような電気部品接合体を、40℃の雰囲気下、ITOガラスを水平に保持したまま、FPCの端部に2.94Nの荷重をかけた状態で24時間放置し、次いで、荷重を取り除いた状態で24時間放置した。このサイクルを20サイクル繰り返した後、FPC上の隣接する端部間の抵抗値(抵抗値γ:Ω)を測定した。
【0174】
【表1】
Figure 2004241489
【0175】
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例3の異方導電性光後硬化型ペーストは、いずれもFPCとITOガラスとの接着において優れた接着力を発現した。又、上記異方導電性光後硬化型ペーストは、いずれも接続抵抗値(図1における抵抗値α及び図2における抵抗値γ)が低く、優れた異方導電性を発現すると共に、接続抵抗値の経時安定性にも優れていた。
【0176】
これに対し、化合物(A)及び化合物(B)を用いることなく、エポキシ樹脂及び光カチオン重合触媒を用いた比較例1の異方導電性光後硬化型ペーストは、FPCとITOガラスとの接着における接着力が極端に低かった。又、上記異方導電性光後硬化型ペーストは、接続抵抗値の経時安定性が極端に悪かった。
【0177】
【発明の効果】
本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、化合物(A)、化合物(B)及び導電性粒子(C)を含有してなるので、圧着のみで異方導電接続ができる適度の粘着性を有し、且つ、予め光を照射して硬化反応を励起することにより、加熱処理を必要とすることなく、常温養生下で硬化反応が進行し、優れた導通性(電気的接続性)及びその信頼性を発現する。又、本発明の異方導電性光後硬化型ペーストは、23℃における粘度が5〜300Pa・sの範囲となされているので、貯蔵中や搬送中に導電性粒子(C)が沈降することがなく、又、流動性が低下して均一な塗工や容器からの吐出が困難となることがなく、優れた作業性で電気部品を接合することができる。
【0178】
又、本発明の電気部品の接合方法は、上記本発明の異方導電性光後硬化型ペーストを用い、先ず光を照射した後に電気部品同士を接合するので、優れた導通性及びその信頼性を発現する電気部品を効率的且つ簡便に作製することができる。
【0179】
更に、本発明の電気部品は、上記本発明の電気部品の接合方法によって接合されてなるので、優れた導通性及びその信頼性を発現するものであり、高性能化、小型化、薄肉化等の近年の要求に対して効果的に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性光後硬化型ペーストを用いて接合されたFPC同士の接合体を示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその断面図である。
【図2】本発明の異方導電性光後硬化型ペーストを用いて接合されたFPCとITOガラスとの接合体を示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその断面図である。

Claims (9)

  1. 少なくとも下記一般式(1)で表される架橋可能な加水分解性シリル基を有する化合物(A)、下記一般式(2)で表される分子骨格を有する化合物(B)及び導電性粒子(C)を含有してなり、且つ、23℃における粘度が5〜300Pa・sであることを特徴とする異方導電性光後硬化型ペースト。
    Figure 2004241489
    (式中、Xは加水分解性を有する官能基を示す)
    Figure 2004241489
    (式中、nは2、3、4又は5の整数を示し、Yは周期表のIVB族、VB族又はVIB族の原子を示し、Zは水素基、炭化水素基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシル基、アルキルチオ基、カルボニルオキシ基又はオキソ基を示す)
  2. 光後硬化後はゴム弾性を有する樹脂被膜が形成されることを特徴とする請求項1に記載の異方導電性光後硬化型ペースト。
  3. 導電性粒子(C)が、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面を、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機粒子により部分的に修飾してなる導電性粒子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異方導電性光後硬化型ペースト。
  4. 導電性粒子(C)が、金属からなる表面を有する粒子を核とし、その表面に、金属に対して結合性又は吸着性を有する官能基を含有する有機化合物をグラフトしてなる導電性粒子であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異方導電性光後硬化型ペースト。
  5. 異方導電性光後硬化型ペースト100重量部の内、化合物(A)10〜90重量部、化合物(B)0.001〜10重量部及び導電性粒子(C)0.1〜40重量部を含有してなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の異方導電性光後硬化型ペースト。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の異方導電性光後硬化型ペーストに光を照射した後、該異方導電性光後硬化型ペーストを用いて2つの電気部品間を接合することを特徴とする電気部品の接合方法。
  7. 電気部品が、フレキシブルプリント配線基板、硬質プリント配線基板、透明配線ガラス基板、透明配線樹脂基板及び集積回路モジュールからなる群より選択される少なくとも1種類の電気部品であることを特徴とする請求項6に記載の電気部品の接合方法。
  8. 異方導電性光後硬化型ペーストに照射する光が、200〜800nmの波長成分を含む光であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電気部品の接合方法。
  9. 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の電気部品の接合方法によって接合されてなることを特徴とする電気部品。
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