JP2004239992A - 液晶プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静止画像データが格納されているメモリから、静止画像データを取得して表示する液晶プロジェクタにおいて、メモリに格納されている複数枚の静止画像データを取得し、縮小して一覧表示させる手段、および一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させる手段を備えている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタとPC(パーソナルコンピュータ)とを接続して、PC内に保持されている画像ファイルを液晶プロジェクタによってスクリーン上に投影させることができる。また、デジタルカメラで撮影した静止画像データをメモリカードに記憶させておき、メモリカードから液晶プロジェクタに画像データを転送することにより、液晶プロジェクタによってスクリーン上に投影させることもできる。
【0003】
従来の液晶プロジェクタは、信号入力端子から入力される画像を、ただ単に表示する機能しか備えていない。このため、画像の表示領域や、表示画像の大きさを制御するといったことはできなかった。また、一度に、一枚の画像しか表示することができなかった。そのため、例えば、メモリカード内に保存された複数枚の画像を縮小して一覧表示して見るといったことはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させることができる液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0005】
また、この発明は、複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させることができるとともに、一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させることができる液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、静止画像データが格納されているメモリから、静止画像データを取得して表示する液晶プロジェクタにおいて、メモリに格納されている複数枚の静止画像データを取得し、縮小して一覧表示させる手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液晶プロジェクタにおいて、静止画像データが格納されているメモリから、静止画像データを取得して表示する液晶プロジェクタにおいて、メモリに格納されている複数枚の静止画像データを取得し、縮小して一覧表示させる手段、および一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させる手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
【0009】
〔1〕液晶プロジェクタの構成の説明
図1は、液晶プロジェクタの構成を示している。
【0010】
この液晶プメロジェクタ1は、従来の液晶プロジェクタと同様の構成を備えた液晶プロジェクタ本体10と、静止画表示処理部20とを備えている。静止画表示処理部20は、例えば、オプションボードとして、液晶プロジェクタ本体10に装着されている。
【0011】
静止画表示処理部20は、データ処理部21、一時記憶部22、アスペクト比判定部23および画像サイズ判定部24、一覧表示画像記憶部25を備えている。
【0012】
静止画表示処理部20は、デジタルカメラ30のメモリカード31等のメモリに格納されている複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させるとともに、一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させる機能を備えている。
【0013】
ここでは、デジタルカメラ30を液晶プロジェクタ1に接続し、デジタルカメラ30によって撮影された複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させるとともに、一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させる場合を例にとって説明する。
【0014】
デジタルカメラ30内のメモリカード31には、デジタルカメラ30で撮影した静止画像データが格納されている。静止画像データは、この例では、JPEG形式の画像データであるものとする。デジタルカメラ30は、専用ケーブルによって、静止画表示処理部20のデータ処理部21に接続されている。
【0015】
〔2〕静止画表示処理部20の処理の説明
【0016】
図2は、液晶プロジェクタ1に設けられた静止画表示処理部20の処理手順を示している。
【0017】
データ処理部21は、液晶プロジェクタ本体10から表示可能な最大画像サイズ(プロジェクタ対応の最大画像サイズ)を取得する(ステップ1)。液晶プロジェクタ本体10から表示可能な最大画像の幅をHpとし、高さをVpとする。
【0018】
データ処理部21は、一覧表示する際の縮小画像(サムネイル画像)の枚数を決定する(ステップ2)。例えば、ユーザによって液晶プロジェクタ本体10に予め設定されている、一覧表示する際のサムネイル画像の枚数を、液晶プロジェクタ本体10から取得する。1画面内に、横に並べられるサムネイル画像の枚数をHd、縦に並べられるサムネイル画像の枚数をVdとする。1画面に表示されるサムネイル画像の枚数は、Hd×Vdとなる。この例では、Hd=Vd=3であり、1画面に9(=3×3)枚のサムネイル画像が表示されるものとする。
【0019】
データ処理部21は、サムネイル画像の画像サイズを決定する(ステップ3)。つまり、サムネイル画像の幅Hs(=Hp/Hd)と、高さVs(=Vp/Vd)とを算出する。
【0020】
データ処理部21は、メモリカード31から読み込むファイルの読み込み順序を決定する(ステップ4)。例えば、ファイル名の昇順、記録日時の古い順等、ユーザによって液晶プロジェクタ本体10に予め設定されている読み込み順序を液晶プロジェクタ本体10から取得する。
【0021】
データ処理部21は、一覧表示において、スクロール(上下方向のスクロールル)による表示切替え方法を決定する(ステップ5)。この例では、スクロール方向は上方向または下方向であるものとする。例えば、一行単位で画像を切り換えるか、1ページ単位で画像を切り換えるか等、ユーザによって液晶プロジェクタ本体10に予め設定されている表示切替え方法を液晶プロジェクタ本体10から取得する。
【0022】
データ処理部21は、読み込むべきファイルの順番を示す変数xを初期化(x=1)する(ステップ6)。
【0023】
データ処理部21は、内部処理用の変数i,jを初期化(i=j=0)する(ステップ7)。
【0024】
データ処理部21は、xがメモリカード31内の画像枚数y以下であるか否かを判定する(ステップ8)。x≦yであれば、ステップ10に移行し、x>yであれば、xを初期化(x=1)した後(ステップ9)、ステップ10に移行する。ステップ9でxを初期化しているのは、例えば、メモリカード31内の画像枚数yが20であり、1画面に縦横3枚ずつの9枚の画像を表示させる場合に、20番目の画像の次に1番目の画像を表示させるためである。
【0025】
ステップ10では、データ処理部21は、メモリカード31からx番目のファイルを読み込む。データ処理部21は、読み込んだ画像に対して後述するアスペクト比および画像サイズ変換処理を行って、幅がHsで高さがVsのサイズのサムネイル画像を作成する(ステップ11)。サムネイル画像の作成方法については、後述する。
【0026】
データ処理部21は、作成したサムネイル画像に番号xを関連づける(ステップ12)。具体的には、作成したサムネイル画像のファイル名(元の画像のファイル名と同じ)に、番号xを関連づけて、一時記憶部22に記憶させる。この後、データ処理部21は、変数xを1だけインクリメントする(ステップ13)。
【0027】
また、データ処理部21は、作成したサムネイル画像を一覧表示画像記憶部25の所定領域に埋め込む(ステップ14)。埋め込み位置は、図3に示すように、1画面に9枚のサムネイル画像が表示されるとすると、横に(i+1)番目、縦に(j+1)番目の位置となる。図3に示すように、1画面の左上を原点とし、横方向にi、縦方向にjをとった座標系では、(i×Hs,j×Vs)を画像の左上とする位置である。サムネイル画像の埋め込みは、水平方向にHd枚埋め込む処理をVd段分行うことになる。
【0028】
データ処理部21は、一覧表示画像記憶部25に埋め込まれたサムネイル画像に番号xを重ねて埋め込む(ステップ15)。そして、変数iを1だけインクリメントする(ステップ16)。
【0029】
データ処理部21は、それまでの処理によって一覧表示画像記憶部25に埋め込まれたサムネイル画像を液晶プロジェクタ本体10に出力する(ステップ17)。これにより、それまでの処理によって一覧表示画像記憶部25に埋め込まれたサムネイル画像が一覧表示される。
【0030】
データ処理部21は、変数iと1画面内に横に並べられるサムネイル画像の枚数Hdとが一致するか否かを判定する(ステップ18)。iとHdとが一致しない場合には、ステップ20に移行する。iとHdとが一致した場合には、iを初期化(i=0)するとともに、変数jを1だけインクリメントした後に(ステップ19)、ステップ20に移行する。
【0031】
ステップ20では、変数jと1画面内に縦に並べられるサムネイル画像の枚数Vdとが一致するか否かを判定する。jとVdとが一致しない場合には、ステップ8に戻り、上記と同様な処理が繰り返し行われる。
【0032】
このようにして、1画面に表示される枚数分(Hd×Vd)のサムネイル画像が作成されて表示されるようなる。この場合には、ステップ20でjとVdとが一致すると判定される。
【0033】
ユーザは1枚表示させたい画像が、一覧表示されているサムネイル画像の中に存在する場合には、リモコン(図示略)のテンキーによって、表示されているサムネイル画像の番号xを入力する。入力されたサムネイル画像の番号xは、液晶プロジェクタ本体10からデータ処理部21に送られてくる。
【0034】
一方、ユーザは、1枚表示させたい画像が、一覧表示されたサムネイル画像内に存在しない場合には、リモコンのスクロールキー(上方向スクロールキーまたは下方向スクロールキー)を押す。スクロールキーが押された場合には、スクロール方向を含むスクロール指令が、液晶プロジェクタ本体10からデータ処理部21に送られてくる。
【0035】
データ処理部21は、上記ステップ20において、jとVdとが一致すると判定した場合には、液晶プロジェクタ本体10からのスクロール指令を受信したか否か(ステップ21)、液晶プロジェクタ本体10からのサムネイル画像の番号xを受信したか否か(ステップ22)を判別する。
【0036】
液晶プロジェクタ本体10からのスクロール指令を受信した場合には、データ処理部21は、一時記憶部22および一覧表示画像記憶部25をクリアする(ステップ23)、そして、スクロール方向および上記ステップ5で決定した表示切替え方法に基づいて、xの値を設定した後(ステップ24)、ステップ7に戻る。例えば、x=1〜x=9のサムネイル画像が表示されているとし、スクロール方向が下方向で、表示切替え方法が1行単位であれば、xに4を設定する。例えば、x=1〜x=9のサムネイル画像が表示されているとし、スクロール方向が下方向で、表示切替え方法が1頁単位であれば、x=10とする。
【0037】
上記ステップ22において、液晶プロジェクタ本体10からのサムネイル画像の番号xを受信した場合には、データ処理部21は、一時記憶部22から番号xに対応するファイル番号を取得する(ステップ25)。そして、データ処理部21は、取得したファイル番号に対応する画像を、メモリカード31から読み込み、後述するアスペクト比および画像サイズ変換処理を行って、読み込んだ画像のサイズを液晶プロジェクタ本体10で表示できる最大画像サイズに応じたサイズに変換した後、液晶プロジェクタ本体10に出力する(ステップ26)。これにより、ユーザによって選択された画像が、1枚表示されるようになる。
【0038】
〔3〕アスペクト比および画像サイズ変換処理の説明
【0039】
上記ステップ11、26で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理について説明する。アスペクト比および画像サイズ変換処理は、メモリカード31から読み込んだ画像を、所定のアスペクト比でかつ所定の画像サイズを有する画像に変換するための処理である。
【0040】
ステップ11のサムネイル画像の作成処理において実行されるアスペクト比および画像サイズ変換処理では、メモリカード31から読み込んだ画像を、アスペクト比がHs/Vsで画像サイズがHs×Vsの画像に変換する。
【0041】
ステップ26で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理では、メモリカード31から読み込んだ画像を、液晶プロジェクタ本体10が表示できる画像のアスペクト比と、最大画像サイズを有する画像に変換する。
【0042】
ステップ11で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理と、ステップ26で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理とでは、目標とするアスペクト比と画像サイズが異なるだけなので、ここでは、ステップ26で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理についてのみ説明することにする。
【0043】
図4は、図2のステップ26で行われるアスペクト比および画像サイズ変換処理手順を示している。
【0044】
データ処理部21は、デジタルカメラ30内のメモリカード31から、表示したいJPEG形式の静止画像データを取得して、JPEGデコードする(ステップ101)。デコードされた静止画像を表示対象画像ということにする。
【0045】
データ処理部21は、取得したJPEG形式の静止画像データのJPEGヘッダから画像の縦横サイズを取得し、表示対象画像のアスペクト比と画像サイズを取得する(ステップ102)。
【0046】
また、データ処理部21は、液晶プロジェクタ本体10から、液晶プロジェクタ本体10が表示できる画像のアスペクト比(プロジェクタ対応のアスペクト比)と、最大画像サイズ(プロジェクタ対応の最大画像サイズ)とを取得する(ステップ103)。
【0047】
データ処理部21は、上記ステップ102で取得した表示対象画像のアスペクト比とステップ102で取得したプロジェクタ対応のアスペクト比とを、アスペクト比判定部23に送る(ステップ104)。アスペクト比判定部23は、表示対象画像のアスペクト比とプロジェクタ対応のアスペクト比とが一致するか否かを判定し、その判定結果をデータ処理部21に通知する(ステップ105)。
【0048】
アスペクト比判定部23によってアスペクト比が一致すると判定された場合には(ステップ106でYES)、データ処理部21は、上記ステップ102で取得した表示対象画像の画像サイズと、上記ステップ103で取得したプロジェクタ対応の最大画像サイズとを画像サイズ判定部24に送る(ステップ107)。
【0049】
アスペクト比判定部23によってアスペクト比が一致しないと判定された場合には(ステップ106でNO)、データ処理部21は、プロジェクタ対応のアスペクト比と一致するように、表示対象画像のアスペクト比を調整するための処理(アスペクト比変換処理)を行う(ステップ108)。この後、アスペクト比変換処理後の表示対象画像の画像サイズと、上記ステップ103で取得したプロジェクタ対応の最大画像サイズとを画像サイズ判定部24に送る(ステップ109)。
【0050】
画像サイズ判定部24は、上記ステップ108または109において、データ処理部21から送られてきた表示対象画像の画像サイズが、プロジェクタ対応の最大画像サイズ以下であるか否かを判定し、その判定結果をデータ処理部21に通知する(ステップ110)。
【0051】
具体的には、表示対象画像の画像サイズの縦サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズの縦サイズ以下でありかつ表示対象画像の画像サイズの横サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズの横サイズ以下の場合には、表示対象画像の画像サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズ以下であると判別する。表示対象画像の画像サイズの縦サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズの縦サイズより大きい場合または表示対象画像の画像サイズの横サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズの横サイズより大きい場合には、表示対象画像の画像サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズより大きいと判別する。
【0052】
画像サイズ判定部24によって、表示対象画像の画像サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズ以下であると判別された場合には(ステップ111でYES)、データ処理部21は、表示対象画像を液晶プロジェクタ本体10に送る(ステップ113)。
【0053】
ステップ111からステップ113に移行した場合に、液晶プロジェクタ本体10に送られる表示対象画像データは、次の通りである。つまり、上記ステップ108によってアスペクト比変換処理が行われている場合には、上記ステップ101でデコードされかつアスペクト比変換処理が行われた後の画像データが液晶プロジェクタ本体10に送られ、上記ステップ108によってアスペクト比変換処理が行われていない場合には、上記ステップ101でデコードされた画像データが液晶プロジェクタ本体10に送られる。
【0054】
画像サイズ判定部24によって、表示対象画像の画像サイズがプロジェクタ対応の最大画像サイズより大きいと判別された場合には(ステップ111でYES)、データ処理部21は、液晶プロジェクタ本体10によって表示対象画像を表示できるように表示対象画像の画像サイズを調整するための処理(画像サイズ変換処理)を行った後(ステップ112)、表示対象画像を液晶プロジェクタ本体10に送る(ステップ113)。
【0055】
ステップ112からステップ113に移行した場合に、液晶プロジェクタ本体10に送られる表示対象画像データは、次の通りである。つまり、上記ステップ108によってアスペクト比変換処理が行われている場合には、上記ステップ101でデコードされかつアスペクト比変換処理および画像サイズ変換処理が行われた後の画像データが液晶プロジェクタ本体10に送られ、上記ステップ108によってアスペクト比変換処理が行われていない場合には、上記ステップ101でデコードされかつ画像サイズ変換処理が行われた後の画像データが液晶プロジェクタ本体10に送られる。
【0056】
図5は、図4のステップ108のアスペクト比変換処理の詳細な手順を示している。
【0057】
まず、図6に示すように、上記ステップ101でデコードされた表示対象画像の縦サイズをV1、横サイズをH1、アスペクト比をV1:H1とし、プロジェクタ対応の最大画像サイズの縦サイズをV2、横サイズをH2、アスペクト比をV2:H2とする(ステップ121)。
【0058】
次に、A1=V1/H1、A2=V2/H2を算出する(ステップ122)。そして、A1<A2であるか否かを判別する(ステップ123)。
【0059】
A1<A2であると判定した場合には(ステップ123でYES)、つまり、H1に係数aを乗算し、H2に係数bを乗算することによってH1およびH2の値がそれらの最小公倍数Xになると仮定すると、a・V1<b・V2となる場合には、X=a・H1=b・H2となるようなa、bを算出する(ステップ124)。つまり、XをH1およびH2の最小公倍数として、X=a・H1=b・H2となるようなa、bを算出する。
【0060】
次に、bV2=aV1+YとなるようなYの値を算出する(ステップ125)。次に、Z=Y・(1/a)・(1/2)となるようなZを算出する(ステップ126)。
【0061】
そして、図7に示すように、元の表示対象画像の上側および下側に、幅全体にわたって、高さZだけ所定色、例えば黒を表す画像データを追加して、新たな表示対象画像を生成することにより、元の表示対象画像をアスペクト比がV2:H2の新たな表示対象画像に変換する(ステップ127)。そして、今回のアスペクト比変換処理を終了する。
【0062】
上記ステップ123において、A1>A2であると判定した場合には(ステップ123でNO)、つまり、V1に係数cを乗算し、V2に係数dを乗算することによってV1およびV2の値がそれらの最小公倍数Xになると仮定すると、c・H1<d・H2となる場合には、X=c・V1=d・V2となるようなc、dを算出する(ステップ128)。つまり、XをV1およびV2の最小公倍数として、X=c・V1=c・V2となるようなc、dを算出する。
【0063】
次に、dH2=cH1+YとなるようなYの値を算出する(ステップ129)。次に、Z=Y・(1/c)・(1/2)となるようなZを算出する(ステップ130)。
【0064】
そして、図8に示すように、元の表示対象画像の左側および右側に、高さ全体にわたって、幅Zだけ所定色、例えば黒を表す画像データを追加して、新たな表示対象画像を生成することにより、元の表示対象画像をアスペクト比がV2:H2の新たな表示対象画像に変換する(ステップ131)。そして、今回のアスペクト比変換処理を終了する。
【0065】
図9は、図4のステップ112の画像サイズ変換処理の詳細な手順を示している。
【0066】
図10に示すように、表示対象画像の縦サイズをV1、横サイズをH1とし、プロジェクタ対応の最大画像サイズの縦サイズをV2、横サイズをH2とする。
【0067】
まず、XをH1およびH2の最小公倍数として、X=a・H1=b・H2となるようなa、bを算出する(ステップ141)。
【0068】
表示対象画像を水平方向にa倍に拡大する(ステップ142)。つまり、水平方向に同じ画素をa個ずつ並べる。
【0069】
次に、ステップ142で得られた画像を、水平方向に1/b倍に縮小する(ステップ143)。つまり、水平方向に並んだb個分の画素列を、それらの平均値の画素値を持つ1つの画素に置き換える。
【0070】
H1=704であり、H2=320である場合を例にとって説明する。H1とH2の最小公倍数Xは3520となり、a=5、b=11となる。まず、図11(a)に示すように、表示対象画像を水平方向に5倍する。この後、図11(b)に示すように、得られた画像を水平方向に1/11倍する。
【0071】
水平方向と同様に、垂直方向についても同様な処理を行う。つまり、まず、YをV1およびV2の最小公倍数として、Y=c・V1=d・V2となるようなc、dを算出する(ステップ144)。
【0072】
水平方向の縮小処理後の表示対象画像を垂直方向にc倍に拡大する(ステップ145)。そして、得られた画像を、垂直方向に1/d倍に縮小する(ステップ146)。これにより、表示対象画像の画像サイズが、プロジェクタ対応の最大画像サイズと同じサイズに変換される。
【0073】
上記実施の形態では、デジタルカメラ30と液晶プロジェクタ1とを接続しているが、液晶プロジェクタ1にメモリカード31を装着するためのカードコネクタを設けておき、カードコネクタに装着されたメモリカード31から画像を取得するようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
この発明によれば、液晶プロジェクタにおいて、複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させることができるようになる。
【0075】
また、この発明によれば、液晶プロジェクタにおいて、複数枚の静止画像を縮小して一覧表示させることができるとともに、一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶プロジェクタの構成を示すブロック図である。
【図2】静止画表示処理部20の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】9枚のサムネイル画像が1画面に表示される場合の例を示す模式図である。
【図4】アスペクト比および画像サイズ変換処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップ108のアスペクト比変換処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図6】図4の上記ステップ101でデコードされた表示対象画像のサイズと、プロジェクタ対応の最大画像サイズを示す模式図である。
【図7】元の表示対象画像の上側および下側に、幅全体にわたって、高さZだけ黒を表す画像データを追加することを示す模式図である。
【図8】元の表示対象画像の左側および右側に、高さ全体にわたって、幅Zだけ黒を表す画像データを追加することを示す模式図である。
【図9】図4のステップ112の画像サイズ変換処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】表示対象画像のサイズと、プロジェクタ対応の最大画像サイズを示す模式図である。
【図11】水平方向のサイズを、704画素から320画素に変換する場合を示す模式図である。
【符号の説明】
1 液晶プロジェクタ
10 液晶プロジェクタ本体
20 静止画表示処理部
21 データ処理部
22 一時記憶部
23 アスペクト比判定部
24 画像サイズ判定部
25 一覧表示画像記憶部
30 デジタルカメラ
31 メモリカード
Claims (2)
- 静止画像データが格納されているメモリから、静止画像データを取得して表示する液晶プロジェクタにおいて、
メモリに格納されている複数枚の静止画像データを取得し、縮小して一覧表示させる手段を備えていることを特徴とする液晶プロジェクタ。 - 静止画像データが格納されているメモリから、静止画像データを取得して表示する液晶プロジェクタにおいて、
メモリに格納されている複数枚の静止画像データを取得し、縮小して一覧表示させる手段、および
一覧表示された縮小画像のうちからユーザによって選択された画像を、通常の表示サイズで1枚表示させる手段、
を備えていることを特徴とする液晶プロジェクタ。
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