JP2004320363A - 画像データ処理機能付き装置および画像データ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好なサムネイル画像の表示および印刷を行う。
【解決手段】縦長の画像８に対応するサムネイル画像データとして、視認角度が横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像１６をあらわす表示用サムネイル画像データと、視認角度が横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５と９０°異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像１７をあらわす印刷用サムネイル画像データとをメモリ２に格納する。
【選択図】 図１
【解決手段】縦長の画像８に対応するサムネイル画像データとして、視認角度が横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像１６をあらわす表示用サムネイル画像データと、視認角度が横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５と９０°異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像１７をあらわす印刷用サムネイル画像データとをメモリ２に格納する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データおよびサムネイル画像データを格納する画像データ処理機能付き装置および画像データ処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの他、ディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラ、プリンタ等、ディジタルの画像データを格納し表示手段において表示する等の処理を行う各種画像データ処理機能付き装置が多用されている。
【０００３】
一般に、前記画像データ処理機能付き装置には、原則として縦横比が３：４の横長な長方形状の画像データが格納されるようになっており、また例えば画像の向きによっては前記横長の画像データを９０°回転させることによって縦横比が４：３の縦長な長方形状の画像データも格納することができるようになっている。
【０００４】
そして、このような画像データ処理機能付き装置においては、例えばパーソナルコンピュータの場合、表示手段において各画像データ名を表示し、任意の画像データ名を指定すると、指定した画像データ名の画像データに基づく画像を表示するようになっている。また、ディジタルスチルカメラの場合、格納された画像データの順番に画像を表示するようになっている。
【０００５】
しかし、画像データはデータ量が多く、特に写真等のカラー画像データはデータ量が多い。また、近年の画像の精細化を目的とした画素数の増加によって画像データのデータ量は一層増加している。このため、前記画像データ処理機能付き装置は、指定した画像データに基づく画像を表示するのに時間がかかってしまう。さらに、画像データがＪＰＥＧ形式等の形式によって圧縮されて格納されている場合、前記画像データ処理機能付き装置はこの画像データを伸張してから表示する必要があるので、前記画像の表示に一層時間がかかってしまってしまう。
【０００６】
ここで、前記パーソナルコンピュータの場合、画像データ名だけでは画像の内容を認識することができず、１つ１つ画像を表示させて確認しなければ希望する画像を表示することができないため、希望する画像を表示するためには時間がかかってしまう場合があった。また、前記ディジタルスチルカメラの場合も、画像データの格納された順番に画像が表示されるため、希望する画像を表示するには時間がかかってしまう場合があった。
【０００７】
そこで、従来より各画像データに基づいてそれぞれ画素数を少なくしたデータ量の少ないサムネイル画像データを作成し、これら各サムネイル画像データを対応する各画像データと共に格納する画像データ処理機能付き装置が考えられている（例えば特許文献１参照）。
【０００８】
このような画像データ処理機能付き装置は、まず格納されている各サムネイル画像データによって表示手段に複数のサムネイル画像を表示し、表示された前記各サムネイル画像のうち任意のサムネイル画像が指定されると、指定されたサムネイル画像に対応する画像データに基づき画像を表示する。これにより、希望する画像を迅速に表示していた。
【０００９】
【特許文献１】
特開２０００−３４１５７２号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記画像データ処理機能付き装置は、横長の画像データを原則として格納するようになっている場合、サムネイル画像データも横長の形状に形成される。この場合、前記横長の画像データについては、そのまま横長の形状に縮小されて横長のサムネイル画像データが形成されるが、縦長の画像データは、横長の形状内に収まるように縮小されてサムネイル画像データが形成されるので、前記縦長の画像に基づく横長のサムネイル画像データによるサムネイル画像は、両端部分に黒い無表示部分が形成されてしまう。
【００１１】
ここで、前記縦長の画像データに基づく横長のサムネイル画像データによってサムネイル画像の表示を行う場合、横長の画像データに基づくサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるため、前記サムネイル画像データによって表示されることが好ましい。一方、前記縦長の画像に基づく横長のサムネイル画像データを用いてサムネイル画像の印刷を行う場合、前記サムネイル画像の両端部分が無表示部分となり黒く印刷されてしまうので、見栄えが悪い印刷となってしまっていた。
【００１２】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、良好なサムネイル画像の表示および印刷を行うことができる画像データ処理機能付き装置および画像データ処理方法を提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る画像データ処理機能付き装置は、２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成される各サムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを格納してなり、前記各サムネイル画像データを用いて前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データと、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００１４】
この本発明に係る画像データ処理機能付き装置によれば、他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて一方の形状の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、一方の形状および他方の形状の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００１５】
また、本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置は、横長および縦長の長方形状の各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００１６】
本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置によれば、縦長の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて横長の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、横長および縦長の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００１７】
また、本発明に係る画像データ処理方法は、２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成されるサムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データを用いて表示を行い、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データを用いて印刷を行うことを特徴とする。
【００１８】
また、本発明に係る他の画像データ処理方法は、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記表示用サムネイル画像データと前記印刷用サムネイル画像データとを形成し、前記他方の形状の画像に対応する画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データとを関連づけて格納することを特徴とする。
【００１９】
本発明に係る各画像データ処理方法によれば、他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて表示することにより一方の形状の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、一方の形状および他方の形状の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００２０】
さらに、本発明に係る他の画像データ処理方法は、横長および縦長の長方形状の各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００２１】
本発明に係る他の画像データ処理方法によれば、縦長の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて表示することにより横長の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、横長および縦長の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像データ処理機能付き装置の実施形態を図１から図６を参照して説明する。ここで、本実施形態においては画像データ処理機能付き装置としてディジタルスチルカメラを用いて説明する。
【００２３】
図１は、本実施形態に係るディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図であり、図１に示すように、前記ディジタルスチルカメラ１は、メモリ２に格納されたプログラムに従って前記ディジタルスチルカメラ１の各部の動作を制御する制御部３を有する。
【００２４】
また、前記ディジタルスチルカメラ１は、撮像条件の設定や撮像動作など前記ディジタルスチルカメラ１の各部の動作を操作するタッチパネルやスイッチ等を有する操作部５、および前記操作部５における操作に基づき被写体をＣＣＤ等のレンズを用いて撮像してアナログの画像データを形成し、このアナログの画像データをディジタルの画像データに変換する撮像部６を備えている。
【００２５】
そして、この撮像部６は、原則として図２に示すような縦横比が３：４（例えば６００×８００ドット）の横長の画像７をあらわす画像データを形成するようになっている。また、前記撮像部６は、前記ディジタルスチルカメラ１を９０°回転させて被写体を撮像する場合には前記ディジタルスチルカメラ１を回転させたことを検出し、または前記操作部５において形成する画像データの向きの設定を変更することによって、図３に示すような縦横比が４：３（例えば８００×６００ドット）の縦長の画像８をあらわす画像データを形成することができるようになっている。
【００２６】
さらに、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成された横長の画像７を９０°回転させて縦長の画像８に変換するように前記操作部５において設定することによって、前記横長の画像データを縦長の画像データに変換する回転部１０を有している。また、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成されたディジタルの画像データをメモリ２に格納するために圧縮したり、前記圧縮された画像データを表示または印刷するために伸張する圧縮伸張部１１を備えている。
【００２７】
さらにまた、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成されたディジタルの画像データを１／４、１／６、１／８、１／１２、１／１６、１／２４等の低解像度となるように処理して縦横比が３：４（例えば１２０×１６０ドット）の横長のサムネイル画像となるサムネイル画像データを形成するサムネイル形成部１３を備えている。
【００２８】
このサムネイル形成部１３は、前記横長の画像７に対応するサムネイル画像データを形成する場合、前記横長の画像データをそのまま縮小して図４に示すような横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５の表示・印刷用サムネイル画像データを形成するようになっている。また、前記サムネイル形成部１３は、前記縦長の画像８に対応するサムネイル画像データを形成する場合、前記横長のサムネイル画像の形状内に収まるように縮小され両端部分が黒い無表示部分となる図５に示すような表示用サムネイル画像１６の表示用サムネイル画像データを形成するようになっている。この表示用サムネイル画像１６は、前記表示・印刷用サムネイル画像１５と視認角度が同じとなる。さらに、前記サムネイル形成部１３は、前記縦長の画像データを９０°回転させてそのまま縮小し無表示部分を有さない図６に示すような印刷用サムネイル画像１７の印刷用サムネイル画像データも形成するようになっている。この印刷用サムネイル画像データ１７は、前記表示・印刷用サムネイル画像１５と視認角度が９０°異なることとなる。
【００２９】
そして、前記メモリ２には、前記制御部３によって前記横長の画像データに基づく圧縮した圧縮画像データと表示・印刷用サムネイル画像データとが関連づけられて、また前記縦長の画像データに基づく圧縮された圧縮画像データと表示用サムネイル画像データおよび印刷用サムネイル画像データとが関連づけられてそれぞれ格納されている。
【００３０】
また、前記ディジタルスチルカメラ１は、各画像または各サムネイル画像を印刷するために各画像データまたは各サムネイル画像データを無線または有線を介して外部のプリンタ１９に出力する出力部２０、および液晶表示装置等からなる表示手段２１を有し、前記各画像データまたは前記各サムネイル画像データによって前記表示手段２１において各画像または各サムネイル画像を表示する表示部２２を備えている。なお、前記表示手段２１は前記操作部５におけるタッチパネルの機能を備えるものであってもよい。
【００３１】
次に、前記ディジタルスチルカメラ１を用いた画像データ処理方法について説明する。
【００３２】
第１に、被写体を撮像して画像データを形成しメモリ２に格納する工程について図７を用いて説明する。
【００３３】
まず、操作部５において圧縮率、ドット数、ファイルサイズ等の解像度モードや、画質モード等の撮像条件を設定し、撮像スイッチを動作させ、この設定および撮像の操作信号を制御部３に出力する（ＳＴ１）。
【００３４】
すると、前記制御部３は、前記操作信号に基づき撮像部６において被写体を撮像してアナログの横長または縦長の画像データを形成し、前記アナログの画像データをディジタルの画像データに変換する（ＳＴ２）。
【００３５】
続いて、前記制御部３は、前記ディジタルの画像データを圧縮伸張部１１において前記操作部５における撮像条件に基づいて圧縮し、圧縮画像データを形成する（ＳＴ３）。
【００３６】
さらに、前記制御部３は、サムネイル形成部１３において前記ディジタルの画像データに基づいて低解像度のサムネイル画像データを形成する。このとき、前記サムネイル形成部１３は、前記画像データが横長の画像７の画像データである場合には（ＳＴ４においてＹｅｓ）、前記画像データをそのまま縮小して横長の表示・印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ５）。また前記画像データが縦長の画像８をあらわす画像データである場合には（ＳＴ４においてＮｏ）、前記縦長の画像データを横長の形状に収まるように縮小した両端部分が黒い表示用サムネイル画像１６の表示用サムネイル画像データおよび前記縦長の画像データを９０°回転させてそのまま縮小した印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ６）。
【００３７】
そして、前記制御部３は、形成された画像データが横長の画像７の画像データの場合には、前記圧縮画像データと前記表示・印刷用サムネイル画像データと前記画像データの解像モード等の諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する。また、縦長の画像８の画像データの場合には、前記圧縮画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データと前記画像データの諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する（ＳＴ７）。
【００３８】
第２に、横長の画像データを縦長の画像データに変換しメモリ２に格納する工程について図８を用いて説明する。
【００３９】
まず、表示手段２１においてメモリ２に格納された画像データまたはサムネイル画像データに基づいて各画像または各サムネイル画像を表示させ、操作部５において横長の各画像７のうち縦長の画像８に変換する任意の画像７を選択し、この選択の操作信号を前記制御部３に出力する（ＳＴ１１）。
【００４０】
すると、前記制御部３は、前記メモリ２から選択した画像７に対応する圧縮画像データを取り出して圧縮伸張部１１において伸張した後、回転部１０において前記横長の画像データを縦長の画像データに変換する（ＳＴ１２）。
【００４１】
続いて、前記制御部３は、前記縦長の画像データを前記圧縮伸張部１１において圧縮し、さらに前記サムネイル形成部１３において前記縦長の画像データに基づき表示用サムネイル画像データおよび印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ１３）。
【００４２】
そして、前記制御部３は、前記縦長の画像データに基づく圧縮画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データと前記画像データの諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する。このとき、変換前の横長の画像データに基づく圧縮画像データに関連づけて格納されていた表示・印刷用サムネイル画像データおよび前記画像データの諸情報は、変換後の新しいサムネイル画像データおよび前記画像データの諸情報に置き換えられる。なお、変換前の横長の画像データにおける表示・印刷用サムネイル画像データと変換後の縦長の画像データにおける印刷用サムネイル画像データとが同じである場合、および変換前の画像データの諸情報と変換後の画像データの諸情報とが同じである場合には、変換後の諸情報等に置き換えず変換前の諸情報等を利用するようにしてもよい。
【００４３】
第３に、縦長の画像に対応するサムネイル画像を表示しまたは印刷する工程について図９および図１０を用いて説明する。
【００４４】
まず、図９に示すように、操作部５においてサムネイル画像を表示するための表示スイッチを動作させ、この表示の操作信号を制御部３に出力する（ＳＴ２１）。ここで、表示手段２１において各サムネイル画像を表示する場合、表示する各サムネイル画像の数量を操作部５において設定することができる。
【００４５】
すると、前記制御部３は、設定された数量のサムネイル画像データを撮像された順番等所定の順番によって前記メモリ２から取り出す。このとき、前記制御部３は、横長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ２２においてＹｅｓ）、表示・印刷用サムネイル画像データを（ＳＴ２３）、また縦長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ２２においてＮｏ）表示用サムネイル画像データを取り出して表示部に出力する（ＳＴ２４）。
【００４６】
そして、前記表示部２２は、入力した各表示・印刷用サムネイル画像データおよび各表示用サムネイル画像データをアナログデータに変換し、表示手段２１において図１０に示すような横長および縦長の画像データに基づく各サムネイル画像１５，１６を表示する（ＳＴ２５）。
【００４７】
また、サムネイル画像の印刷を行う場合には、図１０に示すように、まず前記表示手段２１に表示された各サムネイル画像を参照し、操作部５において印刷する任意の１つ以上のサムネイル画像を選択して、この選択の操作信号を前記制御部３に出力する（ＳＴ３１）。
【００４８】
すると、制御部３は、横長の画像データのサムネイル画像を印刷する場合には（ＳＴ３２においてＹｅｓ）、表示・印刷用サムネイル画像データを（ＳＴ３３）、また縦長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ３２においてＮｏ）、印刷用サムネイル画像データを前記メモリ２から取り出して出力部２０に出力する（ＳＴ３４）。
【００４９】
そして、前記出力部２０は、各表示・印刷用サムネイル画像データおよび各印刷用サムネイル画像データを無線または有線を介してプリンタ１９に出力し、前記プリンタ１９によって図１１に示すように横長および縦長の画像データに基づく各サムネイル画像１５，１７を記録媒体２４に印刷する（ＳＴ３５）。
【００５０】
前述のように、本実施形態によれば、前記ディジタルスチルカメラ１には、縦長の画像８の圧縮画像データに関連づけられてそれぞれ前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データがメモリ２に格納されている。そして、前記ディジタルスチルカメラ１は、表示用サムネイル画像データを用いて縦長の画像８のサムネイル画像１６の表示を行うので、横長の画像７のサムネイル画像１５の視認角度と同じ角度によってサムネイル画像１６を表示することができる。また、前記ディジタルスチルカメラ１は、印刷用サムネイル画像データを用いて縦長の画像８のサムネイル画像１７の印刷を行うので、印刷されたサムネイル画像１７の両端部分が黒い無表示部分になってしまうのを防止し、横長の画像７のサムネイル画像１５と同じ大きさのサムネイル画像１７を印刷することができる。
【００５１】
したがって、本ディジタルスチルカメラ１によれば、表示手段２１において縦長の画像８に対応する表示用サムネイル画像１６と横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体２４上において縦長の画像８に対応する印刷用サムネイル画像１７を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像１７の印刷を行うことができる。
【００５２】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【００５３】
例えば、本実施形態においては、縦長の画像データを取得する手段として前記撮像部６において縦長の画像データを形成しおよび前記回転部１０において横長の画像データを回転させて縦長の画像データに変換する手段を有しているが、これに限定されるものではなく、いずれかの縦長の画像データの取得手段を有していればよく、また縦長の画像データを取得するための他の手段を備えてもよい。
【００５４】
また、本ディジタルスチルカメラ１の操作部５における機能は、本実施形態の機能に限定されるものではない。
【００５５】
さらに、本実施形態においては画像データ処理機能付き装置としてディジタルスチルカメラ１を用いて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ディジタルビデオカメラに適用してもよく、さらにパーソナルコンピュータやプリンタ等において入力した画像データに基づいてサムネイル画像データを形成する場合に用いてもよい。
【００５６】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る画像データ処理機能付き装置によれば、表示手段において他方の形状の画像に対応する表示用サムネイル画像と一方の形状の画像に対応するサムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において他方の形状の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５７】
また、本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置によれば、表示手段において縦長の画像に対応する表示用サムネイル画像と横長の画像に対応する表示・印刷用サムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において縦長の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５８】
また、本発明に係る各画像データ処理方法によれば、表示手段において他方の形状の画像に対応する表示用サムネイル画像と一方の形状の画像に対応するサムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において他方の形状の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５９】
さらに、本発明に係る他の画像データ処理方法によれば、表示手段において縦長の画像に対応する表示用サムネイル画像と横長の画像に対応する表示・印刷用サムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において縦長の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る画像データ処理機能付き装置の実施形態を示すブロック図
【図２】図１の画像データ処理機能付き装置によって形成された横長の画像の一例を示す図
【図３】図１の画像データ処理機能付き装置によって形成された縦長の画像の一例を示す図
【図４】図２の横長のに対応した表示・印刷用サムネイル画像を示す図
【図５】図３の縦長の画像に対応した表示用サムネイル画像を示す図
【図６】図３の縦長の画像に対応した印刷用サムネイル画像を示す図
【図７】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて被写体を撮像して画像データを形成しメモリ２に格納する工程を示すフローチャート
【図８】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて横長の画像データを縦長の画像データに変換しメモリに格納する工程を示すフローチャート
【図９】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて縦長の画像に対応するサムネイル画像を表示する工程を示すフローチャート
【図１０】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷する工程を示すフローチャート
【図１１】図９の工程によって画像データ処理機能付き装置の表示手段に表示された各サムネイル画像の一例を示す図
【図１２】図１０の工程によって記録媒体に印刷された各サムネイル画像の一例を示す図
【符号の説明】
１ ディジタルスチルカメラ
２ メモリ
３ 制御部
７ 横長の画像
８ 縦長の画像
１３ サムネイル形成部
１５ 表示・印刷用のサムネイル画像
１６ 表示用サムネイル画像
１７ 印刷用サムネイル画像
１９ プリンタ
２０ 出力部
２１ 表示手段
２２ 表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データおよびサムネイル画像データを格納する画像データ処理機能付き装置および画像データ処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの他、ディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラ、プリンタ等、ディジタルの画像データを格納し表示手段において表示する等の処理を行う各種画像データ処理機能付き装置が多用されている。
【０００３】
一般に、前記画像データ処理機能付き装置には、原則として縦横比が３：４の横長な長方形状の画像データが格納されるようになっており、また例えば画像の向きによっては前記横長の画像データを９０°回転させることによって縦横比が４：３の縦長な長方形状の画像データも格納することができるようになっている。
【０００４】
そして、このような画像データ処理機能付き装置においては、例えばパーソナルコンピュータの場合、表示手段において各画像データ名を表示し、任意の画像データ名を指定すると、指定した画像データ名の画像データに基づく画像を表示するようになっている。また、ディジタルスチルカメラの場合、格納された画像データの順番に画像を表示するようになっている。
【０００５】
しかし、画像データはデータ量が多く、特に写真等のカラー画像データはデータ量が多い。また、近年の画像の精細化を目的とした画素数の増加によって画像データのデータ量は一層増加している。このため、前記画像データ処理機能付き装置は、指定した画像データに基づく画像を表示するのに時間がかかってしまう。さらに、画像データがＪＰＥＧ形式等の形式によって圧縮されて格納されている場合、前記画像データ処理機能付き装置はこの画像データを伸張してから表示する必要があるので、前記画像の表示に一層時間がかかってしまってしまう。
【０００６】
ここで、前記パーソナルコンピュータの場合、画像データ名だけでは画像の内容を認識することができず、１つ１つ画像を表示させて確認しなければ希望する画像を表示することができないため、希望する画像を表示するためには時間がかかってしまう場合があった。また、前記ディジタルスチルカメラの場合も、画像データの格納された順番に画像が表示されるため、希望する画像を表示するには時間がかかってしまう場合があった。
【０００７】
そこで、従来より各画像データに基づいてそれぞれ画素数を少なくしたデータ量の少ないサムネイル画像データを作成し、これら各サムネイル画像データを対応する各画像データと共に格納する画像データ処理機能付き装置が考えられている（例えば特許文献１参照）。
【０００８】
このような画像データ処理機能付き装置は、まず格納されている各サムネイル画像データによって表示手段に複数のサムネイル画像を表示し、表示された前記各サムネイル画像のうち任意のサムネイル画像が指定されると、指定されたサムネイル画像に対応する画像データに基づき画像を表示する。これにより、希望する画像を迅速に表示していた。
【０００９】
【特許文献１】
特開２０００−３４１５７２号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記画像データ処理機能付き装置は、横長の画像データを原則として格納するようになっている場合、サムネイル画像データも横長の形状に形成される。この場合、前記横長の画像データについては、そのまま横長の形状に縮小されて横長のサムネイル画像データが形成されるが、縦長の画像データは、横長の形状内に収まるように縮小されてサムネイル画像データが形成されるので、前記縦長の画像に基づく横長のサムネイル画像データによるサムネイル画像は、両端部分に黒い無表示部分が形成されてしまう。
【００１１】
ここで、前記縦長の画像データに基づく横長のサムネイル画像データによってサムネイル画像の表示を行う場合、横長の画像データに基づくサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるため、前記サムネイル画像データによって表示されることが好ましい。一方、前記縦長の画像に基づく横長のサムネイル画像データを用いてサムネイル画像の印刷を行う場合、前記サムネイル画像の両端部分が無表示部分となり黒く印刷されてしまうので、見栄えが悪い印刷となってしまっていた。
【００１２】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、良好なサムネイル画像の表示および印刷を行うことができる画像データ処理機能付き装置および画像データ処理方法を提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る画像データ処理機能付き装置は、２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成される各サムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを格納してなり、前記各サムネイル画像データを用いて前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データと、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００１４】
この本発明に係る画像データ処理機能付き装置によれば、他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて一方の形状の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、一方の形状および他方の形状の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００１５】
また、本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置は、横長および縦長の長方形状の各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００１６】
本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置によれば、縦長の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて横長の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、横長および縦長の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００１７】
また、本発明に係る画像データ処理方法は、２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成されるサムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データを用いて表示を行い、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データを用いて印刷を行うことを特徴とする。
【００１８】
また、本発明に係る他の画像データ処理方法は、前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記表示用サムネイル画像データと前記印刷用サムネイル画像データとを形成し、前記他方の形状の画像に対応する画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データとを関連づけて格納することを特徴とする。
【００１９】
本発明に係る各画像データ処理方法によれば、他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて表示することにより一方の形状の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、一方の形状および他方の形状の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記他方の形状の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００２０】
さらに、本発明に係る他の画像データ処理方法は、横長および縦長の長方形状の各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする。
【００２１】
本発明に係る他の画像データ処理方法によれば、縦長の画像に対応するサムネイル画像を、表示用サムネイル画像データを用いて表示することにより横長の画像に対応するサムネイル画像と同じ視認角度によって表示することができるので、横長および縦長の画像に対応する各サムネイル画像を視認角度を変えることなく視認することができる。また、前記縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷用サムネイル画像データを用いて印刷することにより、無表示部分のない印刷を行うことができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像データ処理機能付き装置の実施形態を図１から図６を参照して説明する。ここで、本実施形態においては画像データ処理機能付き装置としてディジタルスチルカメラを用いて説明する。
【００２３】
図１は、本実施形態に係るディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロック図であり、図１に示すように、前記ディジタルスチルカメラ１は、メモリ２に格納されたプログラムに従って前記ディジタルスチルカメラ１の各部の動作を制御する制御部３を有する。
【００２４】
また、前記ディジタルスチルカメラ１は、撮像条件の設定や撮像動作など前記ディジタルスチルカメラ１の各部の動作を操作するタッチパネルやスイッチ等を有する操作部５、および前記操作部５における操作に基づき被写体をＣＣＤ等のレンズを用いて撮像してアナログの画像データを形成し、このアナログの画像データをディジタルの画像データに変換する撮像部６を備えている。
【００２５】
そして、この撮像部６は、原則として図２に示すような縦横比が３：４（例えば６００×８００ドット）の横長の画像７をあらわす画像データを形成するようになっている。また、前記撮像部６は、前記ディジタルスチルカメラ１を９０°回転させて被写体を撮像する場合には前記ディジタルスチルカメラ１を回転させたことを検出し、または前記操作部５において形成する画像データの向きの設定を変更することによって、図３に示すような縦横比が４：３（例えば８００×６００ドット）の縦長の画像８をあらわす画像データを形成することができるようになっている。
【００２６】
さらに、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成された横長の画像７を９０°回転させて縦長の画像８に変換するように前記操作部５において設定することによって、前記横長の画像データを縦長の画像データに変換する回転部１０を有している。また、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成されたディジタルの画像データをメモリ２に格納するために圧縮したり、前記圧縮された画像データを表示または印刷するために伸張する圧縮伸張部１１を備えている。
【００２７】
さらにまた、前記ディジタルスチルカメラ１は、前記撮像部６において形成されたディジタルの画像データを１／４、１／６、１／８、１／１２、１／１６、１／２４等の低解像度となるように処理して縦横比が３：４（例えば１２０×１６０ドット）の横長のサムネイル画像となるサムネイル画像データを形成するサムネイル形成部１３を備えている。
【００２８】
このサムネイル形成部１３は、前記横長の画像７に対応するサムネイル画像データを形成する場合、前記横長の画像データをそのまま縮小して図４に示すような横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５の表示・印刷用サムネイル画像データを形成するようになっている。また、前記サムネイル形成部１３は、前記縦長の画像８に対応するサムネイル画像データを形成する場合、前記横長のサムネイル画像の形状内に収まるように縮小され両端部分が黒い無表示部分となる図５に示すような表示用サムネイル画像１６の表示用サムネイル画像データを形成するようになっている。この表示用サムネイル画像１６は、前記表示・印刷用サムネイル画像１５と視認角度が同じとなる。さらに、前記サムネイル形成部１３は、前記縦長の画像データを９０°回転させてそのまま縮小し無表示部分を有さない図６に示すような印刷用サムネイル画像１７の印刷用サムネイル画像データも形成するようになっている。この印刷用サムネイル画像データ１７は、前記表示・印刷用サムネイル画像１５と視認角度が９０°異なることとなる。
【００２９】
そして、前記メモリ２には、前記制御部３によって前記横長の画像データに基づく圧縮した圧縮画像データと表示・印刷用サムネイル画像データとが関連づけられて、また前記縦長の画像データに基づく圧縮された圧縮画像データと表示用サムネイル画像データおよび印刷用サムネイル画像データとが関連づけられてそれぞれ格納されている。
【００３０】
また、前記ディジタルスチルカメラ１は、各画像または各サムネイル画像を印刷するために各画像データまたは各サムネイル画像データを無線または有線を介して外部のプリンタ１９に出力する出力部２０、および液晶表示装置等からなる表示手段２１を有し、前記各画像データまたは前記各サムネイル画像データによって前記表示手段２１において各画像または各サムネイル画像を表示する表示部２２を備えている。なお、前記表示手段２１は前記操作部５におけるタッチパネルの機能を備えるものであってもよい。
【００３１】
次に、前記ディジタルスチルカメラ１を用いた画像データ処理方法について説明する。
【００３２】
第１に、被写体を撮像して画像データを形成しメモリ２に格納する工程について図７を用いて説明する。
【００３３】
まず、操作部５において圧縮率、ドット数、ファイルサイズ等の解像度モードや、画質モード等の撮像条件を設定し、撮像スイッチを動作させ、この設定および撮像の操作信号を制御部３に出力する（ＳＴ１）。
【００３４】
すると、前記制御部３は、前記操作信号に基づき撮像部６において被写体を撮像してアナログの横長または縦長の画像データを形成し、前記アナログの画像データをディジタルの画像データに変換する（ＳＴ２）。
【００３５】
続いて、前記制御部３は、前記ディジタルの画像データを圧縮伸張部１１において前記操作部５における撮像条件に基づいて圧縮し、圧縮画像データを形成する（ＳＴ３）。
【００３６】
さらに、前記制御部３は、サムネイル形成部１３において前記ディジタルの画像データに基づいて低解像度のサムネイル画像データを形成する。このとき、前記サムネイル形成部１３は、前記画像データが横長の画像７の画像データである場合には（ＳＴ４においてＹｅｓ）、前記画像データをそのまま縮小して横長の表示・印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ５）。また前記画像データが縦長の画像８をあらわす画像データである場合には（ＳＴ４においてＮｏ）、前記縦長の画像データを横長の形状に収まるように縮小した両端部分が黒い表示用サムネイル画像１６の表示用サムネイル画像データおよび前記縦長の画像データを９０°回転させてそのまま縮小した印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ６）。
【００３７】
そして、前記制御部３は、形成された画像データが横長の画像７の画像データの場合には、前記圧縮画像データと前記表示・印刷用サムネイル画像データと前記画像データの解像モード等の諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する。また、縦長の画像８の画像データの場合には、前記圧縮画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データと前記画像データの諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する（ＳＴ７）。
【００３８】
第２に、横長の画像データを縦長の画像データに変換しメモリ２に格納する工程について図８を用いて説明する。
【００３９】
まず、表示手段２１においてメモリ２に格納された画像データまたはサムネイル画像データに基づいて各画像または各サムネイル画像を表示させ、操作部５において横長の各画像７のうち縦長の画像８に変換する任意の画像７を選択し、この選択の操作信号を前記制御部３に出力する（ＳＴ１１）。
【００４０】
すると、前記制御部３は、前記メモリ２から選択した画像７に対応する圧縮画像データを取り出して圧縮伸張部１１において伸張した後、回転部１０において前記横長の画像データを縦長の画像データに変換する（ＳＴ１２）。
【００４１】
続いて、前記制御部３は、前記縦長の画像データを前記圧縮伸張部１１において圧縮し、さらに前記サムネイル形成部１３において前記縦長の画像データに基づき表示用サムネイル画像データおよび印刷用サムネイル画像データを形成する（ＳＴ１３）。
【００４２】
そして、前記制御部３は、前記縦長の画像データに基づく圧縮画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データと前記画像データの諸情報とを関連づけてメモリ２に格納する。このとき、変換前の横長の画像データに基づく圧縮画像データに関連づけて格納されていた表示・印刷用サムネイル画像データおよび前記画像データの諸情報は、変換後の新しいサムネイル画像データおよび前記画像データの諸情報に置き換えられる。なお、変換前の横長の画像データにおける表示・印刷用サムネイル画像データと変換後の縦長の画像データにおける印刷用サムネイル画像データとが同じである場合、および変換前の画像データの諸情報と変換後の画像データの諸情報とが同じである場合には、変換後の諸情報等に置き換えず変換前の諸情報等を利用するようにしてもよい。
【００４３】
第３に、縦長の画像に対応するサムネイル画像を表示しまたは印刷する工程について図９および図１０を用いて説明する。
【００４４】
まず、図９に示すように、操作部５においてサムネイル画像を表示するための表示スイッチを動作させ、この表示の操作信号を制御部３に出力する（ＳＴ２１）。ここで、表示手段２１において各サムネイル画像を表示する場合、表示する各サムネイル画像の数量を操作部５において設定することができる。
【００４５】
すると、前記制御部３は、設定された数量のサムネイル画像データを撮像された順番等所定の順番によって前記メモリ２から取り出す。このとき、前記制御部３は、横長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ２２においてＹｅｓ）、表示・印刷用サムネイル画像データを（ＳＴ２３）、また縦長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ２２においてＮｏ）表示用サムネイル画像データを取り出して表示部に出力する（ＳＴ２４）。
【００４６】
そして、前記表示部２２は、入力した各表示・印刷用サムネイル画像データおよび各表示用サムネイル画像データをアナログデータに変換し、表示手段２１において図１０に示すような横長および縦長の画像データに基づく各サムネイル画像１５，１６を表示する（ＳＴ２５）。
【００４７】
また、サムネイル画像の印刷を行う場合には、図１０に示すように、まず前記表示手段２１に表示された各サムネイル画像を参照し、操作部５において印刷する任意の１つ以上のサムネイル画像を選択して、この選択の操作信号を前記制御部３に出力する（ＳＴ３１）。
【００４８】
すると、制御部３は、横長の画像データのサムネイル画像を印刷する場合には（ＳＴ３２においてＹｅｓ）、表示・印刷用サムネイル画像データを（ＳＴ３３）、また縦長の画像データのサムネイル画像を表示する場合には（ＳＴ３２においてＮｏ）、印刷用サムネイル画像データを前記メモリ２から取り出して出力部２０に出力する（ＳＴ３４）。
【００４９】
そして、前記出力部２０は、各表示・印刷用サムネイル画像データおよび各印刷用サムネイル画像データを無線または有線を介してプリンタ１９に出力し、前記プリンタ１９によって図１１に示すように横長および縦長の画像データに基づく各サムネイル画像１５，１７を記録媒体２４に印刷する（ＳＴ３５）。
【００５０】
前述のように、本実施形態によれば、前記ディジタルスチルカメラ１には、縦長の画像８の圧縮画像データに関連づけられてそれぞれ前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データがメモリ２に格納されている。そして、前記ディジタルスチルカメラ１は、表示用サムネイル画像データを用いて縦長の画像８のサムネイル画像１６の表示を行うので、横長の画像７のサムネイル画像１５の視認角度と同じ角度によってサムネイル画像１６を表示することができる。また、前記ディジタルスチルカメラ１は、印刷用サムネイル画像データを用いて縦長の画像８のサムネイル画像１７の印刷を行うので、印刷されたサムネイル画像１７の両端部分が黒い無表示部分になってしまうのを防止し、横長の画像７のサムネイル画像１５と同じ大きさのサムネイル画像１７を印刷することができる。
【００５１】
したがって、本ディジタルスチルカメラ１によれば、表示手段２１において縦長の画像８に対応する表示用サムネイル画像１６と横長の画像７に対応する表示・印刷用サムネイル画像１５とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体２４上において縦長の画像８に対応する印刷用サムネイル画像１７を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像１７の印刷を行うことができる。
【００５２】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【００５３】
例えば、本実施形態においては、縦長の画像データを取得する手段として前記撮像部６において縦長の画像データを形成しおよび前記回転部１０において横長の画像データを回転させて縦長の画像データに変換する手段を有しているが、これに限定されるものではなく、いずれかの縦長の画像データの取得手段を有していればよく、また縦長の画像データを取得するための他の手段を備えてもよい。
【００５４】
また、本ディジタルスチルカメラ１の操作部５における機能は、本実施形態の機能に限定されるものではない。
【００５５】
さらに、本実施形態においては画像データ処理機能付き装置としてディジタルスチルカメラ１を用いて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ディジタルビデオカメラに適用してもよく、さらにパーソナルコンピュータやプリンタ等において入力した画像データに基づいてサムネイル画像データを形成する場合に用いてもよい。
【００５６】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る画像データ処理機能付き装置によれば、表示手段において他方の形状の画像に対応する表示用サムネイル画像と一方の形状の画像に対応するサムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において他方の形状の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５７】
また、本発明に係る他の画像データ処理機能付き装置によれば、表示手段において縦長の画像に対応する表示用サムネイル画像と横長の画像に対応する表示・印刷用サムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において縦長の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５８】
また、本発明に係る各画像データ処理方法によれば、表示手段において他方の形状の画像に対応する表示用サムネイル画像と一方の形状の画像に対応するサムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において他方の形状の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【００５９】
さらに、本発明に係る他の画像データ処理方法によれば、表示手段において縦長の画像に対応する表示用サムネイル画像と横長の画像に対応する表示・印刷用サムネイル画像とを同じ視認角度から視認することができ、良好な表示を行うことができる。また、記録媒体上において縦長の画像に対応する印刷用サムネイル画像を無表示部分がないように印刷することができ、良好な印刷用サムネイル画像の印刷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る画像データ処理機能付き装置の実施形態を示すブロック図
【図２】図１の画像データ処理機能付き装置によって形成された横長の画像の一例を示す図
【図３】図１の画像データ処理機能付き装置によって形成された縦長の画像の一例を示す図
【図４】図２の横長のに対応した表示・印刷用サムネイル画像を示す図
【図５】図３の縦長の画像に対応した表示用サムネイル画像を示す図
【図６】図３の縦長の画像に対応した印刷用サムネイル画像を示す図
【図７】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて被写体を撮像して画像データを形成しメモリ２に格納する工程を示すフローチャート
【図８】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて横長の画像データを縦長の画像データに変換しメモリに格納する工程を示すフローチャート
【図９】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて縦長の画像に対応するサムネイル画像を表示する工程を示すフローチャート
【図１０】図１の画像データ処理機能付き装置を用いて縦長の画像に対応するサムネイル画像を印刷する工程を示すフローチャート
【図１１】図９の工程によって画像データ処理機能付き装置の表示手段に表示された各サムネイル画像の一例を示す図
【図１２】図１０の工程によって記録媒体に印刷された各サムネイル画像の一例を示す図
【符号の説明】
１ ディジタルスチルカメラ
２ メモリ
３ 制御部
７ 横長の画像
８ 縦長の画像
１３ サムネイル形成部
１５ 表示・印刷用のサムネイル画像
１６ 表示用サムネイル画像
１７ 印刷用サムネイル画像
１９ プリンタ
２０ 出力部
２１ 表示手段
２２ 表示部
Claims (5)
- ２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成される各サムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを格納してなり、前記各サムネイル画像データを用いて前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、
前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データと、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする画像データ処理機能付き装置。 - 横長および縦長の長方形状の各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理機能付き装置であって、
前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする請求項１に記載の画像データ処理機能付き装置。 - ２つの異なる形状の各画像に対応し前記異なる形状のうち一方の形状を縮小して形成される各サムネイル画像をあらわす各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、
前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と同じであって無表示部分を有する表示用サムネイル画像をあらわす表示用サムネイル画像データを用いて表示を行い、視認角度が前記一方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像と異なり無表示部分を有さない印刷用サムネイル画像をあらわす印刷用サムネイル画像データを用いて印刷を行うことを特徴とする画像データ処理方法。 - 前記異なる形状のうち他方の形状の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記表示用サムネイル画像データと前記印刷用サムネイル画像データとを形成し、前記他方の形状の画像に対応する画像データと前記表示用サムネイル画像データおよび前記印刷用サムネイル画像データとを関連づけて格納することを特徴とする請求項３に記載の画像データ処理方法。
- 横長および縦長の長方形状の前記各画像に対応し前記横長の形状を縮小して形成される前記各サムネイル画像をあらわす前記各サムネイル画像データを用いて、前記各サムネイル画像の表示および印刷を行う画像データ処理方法であって、
前記縦長の画像に対応する前記サムネイル画像データとして、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が同じである前記表示用サムネイル画像をあらわす前記表示用サムネイル画像データと、前記横長の画像に対応する前記サムネイル画像と視認角度が９０°異なる前記印刷用サムネイル画像をあらわす前記印刷用サムネイル画像データとを有することを特徴とする請求項３または請求項４に記載の画像データ処理方法。
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