JP2004239288A

JP2004239288A - バルブ装置

Info

Publication number: JP2004239288A
Application number: JP2003025928A
Authority: JP
Inventors: Shigeru Arakawa; 茂荒川; Takuya Ohara; 卓也大原; Takio Suzuki; 多喜夫鈴木
Original assignee: Aisan Industry Co Ltd
Current assignee: Aisan Industry Co Ltd
Priority date: 2003-02-03
Filing date: 2003-02-03
Publication date: 2004-08-26
Also published as: EP1443191A2; EP1443191A3

Abstract

【課題】新規な構成により、装置全体の軽量化を図りつつ、バルブ周辺部の剛性及び面精度を確保してバルブ性能を向上させること。
【解決手段】バルブ装置は、バルブ１２を収容するケース１１と、流体通路２４、２５、２６、２７を形成するボデー２とを各々別体の構成要素として備え、ボデー２のケース収容部２３にケース１１を収容し、ケース１１の天井部１１ａをケース収容部２３のケース取付面２３ａに締め具５，６，７，８にて固定することによってケース１１とボデー２とを一体化する。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はバルブ装置、詳しくは、内燃機関の吸気系および排気系の制御バルブ等に適用可能なバルブ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のバルブ装置は、例えば図３及び図４に示すように、ボデー１００を厚肉の鋳物によって構成し、あるいは、例えば図５に示すように、ボデー１００を薄肉のパイプによって構成している。なお、図３、図４及び図５において、符号２００はバルブ、３００はシャフトをそれぞれ表している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記鋳物ボデーの場合、剛性及び面精度を確保しやすいためバルブ性能（ボデーの密閉度）に優れているが、重量が大きいという問題があった。また、上記パイプボデーの場合、軽量となるが、薄肉のため剛性及び面精度を確保することが難しくバルブ性能に劣るという問題があった。さらに、ボデーの端部に配管例えば内燃機関の排気管などの端部を溶接する際、ボデーが一体物であることからボデーの端部からバルブ周辺部に熱が伝わりやすく、バルブ周辺部が熱変形することによってバルブ性能が悪化し易いという問題があった。
【０００４】
本発明は、上記のような従来のバルブ装置の問題点を解決し、装置全体の軽量化を図りつつ、バルブ周辺部の剛性及び面精度の確保によりバルブ性能の向上を図ることができる新規なバルブ装置を提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
請求項１に係るバルブ装置は、バルブを収容するケースと、流体通路を形成するボデーとを各々別体の構成要素として備え、前記ボデーのケース収容部に前記ケースを収容し、該ケースの天井部を前記ボデーのケース収容部のケース取付面に締め具にて固定することによって前記ケースと前記ボデーとを一体化することを特徴とする。
【０００６】
請求項１に係るバルブ装置によると、ケースとボデーを別体の構成要素としたため、請求項２に記載のようにケースは鋳物などの成形体で構成し、ボデーは鈑金または薄肉成形体で構成することができる。鋳物などの成形体は、剛性及び面精度を確保することが容易であることから、バルブ性能を確保することができる。また、ボデーは流体通路を形成しバルブ性能に直接関係しないため、ボデーを板金または薄肉成形体で構成することによってボデーの軽量化を図ることができる。また、ボデーの端部の溶接熱は、ボデーからケースへと伝わるが、ボデーとケースは別体であることから一体物と比べケースに熱が伝わりにくくなり、バルブ周辺部の熱変形が生じにくくなり、バルブ性能を確保できる。さらに、ケースの天井部をケース収容部のケース取付面に締め具にて固定することによってケースとボデーを一体化していることから、締め具を緩める簡単な作業によってボデーからケースを簡単に外すことも可能となる。
【０００７】
具体的には、バルブ装置は、例えば請求項３に記載されるように、前記ケースは四つのポートを有し、かつ、前記ボデーは、前記ケースの四つのポートに各々連通する流体通路を有し、前記バルブの三つの回転位置に応じて四つのポート間の連通状態が三つのモードで変更される。
【０００８】
請求項４に係るバルブ装置は、請求項３において、前記ケース天井部と前記ケース取付面との間にガスケットが挿入されるとともに、前記ケース収容部の内面と前記ケースの外面との間に他のガスケットが挿入され、隣り合う流体通路間のシール性を確保するようにしたため、バルブ装置内部から外部への流体の漏れ、及び、流体通路間での流体の漏れを防止することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【００１０】
図１は、本発明の一実施形態に係るバルブ装置の分解斜視図、図２は、断面図をそれぞれ示す。なお、図１及び図２における上下方向は必ずしも鉛直方向と一致するわけではないが、以下では図の上下方向を基準とした説明を行うものとする。
【００１１】
図１及び図２において、バルブ装置は、バルブ組付体１とボデー２と２つのガスケット３，４とを備える。
【００１２】
バルブ組付体１は、ケース１１とバルブ１２とシャフト１３とを構成要素とする。
【００１３】
ケース１１は、鋳物などの成形体からなる。ケース１１は、平坦な天井部１１ａと、前後方向に対向する２つの平坦な側壁部１１ｂ，１１ｃと、左右方向に対向する２つの湾曲した側壁部１１ｄ，１１ｅと、湾曲した床部１１ｆとを有する。４つの側壁部１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ，１１ｅには、各々ポート１１ｇ，１１ｈ，１１ｉ，１１ｊが形成されている。
【００１４】
バルブ１２は、その左右方向の中心線をシャフト１３の中央部に形成された上下方向に長い溝１３ａに合わせ、２つのねじ１４，１５を締めることによってシャフト１３と一体化され、バタフライバルブを構成する。
【００１５】
ケース１１の床部１１ｆは、下方へ突出した円筒状の軸受収容部１１ｋを有している。軸受収容部１１ｋは、シャフト１３の下端部を回動自在に保持する軸受１４を収容している。軸受収容部１１ｋの開口部は密閉栓１５によってあるいは図示しないがボデー２の貫通穴に有底円筒部を設けることで密閉されており、ケース１１内部から外部への流体の漏れを防止している。ケース１１の天井部１１ａは、上下方向に貫通した軸受収容部１１ｌを有しており、この軸受収容部１１ｌは、シャフト１３の上端部を回動自在に保持する軸受１６を収容している。また、軸受収容部１１ｌは、シャフト１３の上端部に外嵌されたシール部材１７を収容しており、シール部材１７はケース１１内部から外部への流体の漏れを防止している。ケース１１の天井部１１ａから上方へ突出しているシャフト１３の上端部には、図示しないケーブルに接続されケーブルによって操作されることによってシャフト１３を回動させる操作レバー１８が固定されている。
【００１６】
ボデー２は、上下方向に２分割された上側半割ボデー２１と下側半割ボデー２２とからなり、上側半割ボデー２１と下側半割ボデー２２との合せ面を溶接することによって一体化されている。上側半割ボデー２１及び下側半割ボデー２２は各々鈑金または薄肉成形体からなる。ボデー２の中央部は、上方に開口しケース１１の床部１１ｆ及び４つの側壁部１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ，１１ｅの外面が形成する形状に対応した空間を有するケース収容部２３を形成しており、このケース収容部２３の上端は、ケース１１の天井部１１ａの下面外周縁部に対して締め具５，６，７，８で固定されるケース取付面２３ａを構成している。このケース取付面２３ａとケース天井部１１ａの下面外周縁部との間には四角形状の枠をした板状のガスケット３が挿入され、ガスケット３は、ボデー２内部から外部への流体の漏れを防止している。
【００１７】
ケース収容部２３から前後方向に２つの比較的短い流体通路２４，２５が、また、左右方向にＬ字状に湾曲した２つの比較的長い流体通路２６，２７が延びている。前後方向の流体通路２４，２５は、それぞれケース１１の前後方向のポート１１ｇ，１１ｈと連通している。また、左右方向の流体通路２６，２７は、それぞれケース１１の左右方向のポート１１ｉ，１１ｊと連通している。ケース収容部２３の床部は貫通穴２３ｂを有し、この貫通穴２３ｂに、ケース床部１１ｆの軸受収容部１１ｋが挿通されている。
【００１８】
２つのガスケット３，４のうち１つのガスケット３は、上述したようにケース天井部１１ａの下面外周縁部とボデー２のケース収容部２３のケース取付面２３ａとの間に挿入され、シール性を確保する。他のガスケット４は、ボデー２のケース収容部２３の内面とケース１１の外面との間に挿入される。このガスケット４は、展開した状態のときは平面視ほぼＨ字形状をしており、その中央部には、ケース床部１１ｆの軸受収容部１１ｋが挿通される貫通穴４ａが形成されている。このガスケット４は、ボデー２にケース１１を取り付けたとき、ボデー２の隣り合う流体通路２４と２６、２４と２７、２５と２６、２５と２７間において流体の漏れが発生しないよう、隣り合う流体通路２４と２６、２４と２７、２５と２６、２５と２７間のシール性を確保する。
【００１９】
バルブ１２は、三つの回転位置をとり、各々の回転位置によって、ポート１１ｇとポート１１ｊとの間及びポート１１ｈとポート１１ｉとの間をそれぞれ連通状態にする第１モードと、ポート１１ｇとポート１１ｉとの間及びポート１１ｈとポート１１ｊとの間をそれぞれ連通状態にする第２モードと、ポート１１ｇ、１１ｈ、１１ｉ、１１ｊをそれぞれ連通状態にする第３モードが選択される。
【００２０】
上記のように構成されるバルブ装置は、バルブ１２が図１に示す回転位置にあるとき、ポート１１ｇとポート１１ｊとの間及びポート１１ｈとポート１１ｉとの間を連通状態を保つ。この状態から操作レバー１８が回動操作されてバルブ１２が回転すると、上記第３モード、第２モードへと連通状態が変化する。その後操作レバー１８が上記回動操作とは反対方向へ回動操作されると、再びバルブ１２は図１に示す回転位置に戻る。
【００２１】
以上説明したように、本実施形態に係るバルブ装置は、バルブ１２を収容するケース１１と、流体通路２４、２５、２６、２７を形成するボデー２とを各々別体の構成要素として備え、ボデー２のケース収容部２３にケース１１を収容し、ケース１１の天井部１１ａをケース収容部２３のケース取付面２３ａに締め具５，６，７，８にて固定することによってケース１１とボデー２とを一体化するようにした。そして、ケース１１は、剛性及び面精度を確保することが容易な鋳物などの成形体で構成し、また、流体通路２４、２５、２６、２７を形成しバルブ性能に直接関係しないボデー２は鈑金または薄肉成形体で構成した。このため、バルブ性能を確保することができるとともにバルブ装置全体の軽量化を図ることができる。また、ボデー２の端部の溶接熱は、ボデー２からケース１１へと伝わるが、ボデー２とケース１１は別体であることから一体物と比べケース１１に熱が伝わりにくくなり、バルブ周辺部の熱変形が生じにくくなり、バルブ性能を確保できる。さらに、ケース１１の天井部１１ａをケース収容部２３のケース取付面２３ａに締め具５，６，７，８にて固定することによってケース１１とボデー２を一体化していることから、締め具５，６，７，８を緩める簡単な作業によってボデー２からケース１１を簡単に外すことも可能となる。
【００２２】
【発明の効果】
本発明のバルブ装置によると、新規な構成により、装置全体の軽量化を図りつつ、バルブ周辺部の剛性及び面精度を確保してバルブ性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係るバルブ装置の分解斜視図である。
【図２】断面図である。
【図３】従来のバルブ装置の断面図である。
【図４】従来の他のバルブ装置の断面図である。
【図５】従来のさらに他のバルブ装置の断面図である。
【符号の説明】
２ボデー
３，４ガスケット
５，６，７，８締め具
１１ケース
１１ａ天井部
１１ｇ、１１ｈ、１１ｉ、１１ｊポート
１２バルブ
２３ケース収容部
２３ａケース取付面
２４，２５，２６，２７流体通路

Claims

バルブを収容するケースと、流体通路を形成するボデーとを各々別体の構成要素として備え、前記ボデーのケース収容部に前記ケースを収容し、該ケースの天井部を前記ケース収容部のケース取付面に締め具にて固定することによって前記ケースと前記ボデーとを一体化することを特徴とするバルブ装置。
前記ケースは鋳物などの成形体からなり、また前記ボデーは鈑金または薄肉成形体からなることを特徴とする請求項１記載のバルブ装置。
前記ケースは四つのポートを有し、かつ、前記ボデーは、前記ケースの四つのポートに各々連通する流体通路を有し、前記バルブの三つの回転位置に応じて四つのポート間の連通状態が三つのモードで変更されることを特徴とする請求項２記載のバルブ装置。
前記ケース天井部と前記ケース取付面との間にガスケットが挿入されるとともに、前記ボデーのケース収容部の内面と前記ケースの外面との間に他のガスケットが挿入され、隣り合う流体通路間のシール性を確保することを特徴とする請求項３記載のバルブ装置。