JP3891660B2 - 水冷式エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願は、水冷エンジンにおけるウオータジャケットとラジエタを連絡する冷却水出入口の配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水冷エンジンにおける冷却水出入口の配置は次のいずれかである。
▲1▼シリンダに入口、シリンダヘッドに出口を設ける(その逆を含む、一例として実開平4−71734号)
▲2▼シリンダ又はシリンダヘッドの対向する一対の側面のうち、一方に入口、他方側に出口を設ける
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の場合、▲1▼の構造は、シリンダとシリンダヘッドの2部品にわたって冷却水入口と同出口をそれぞれ加工しなければならない。また、▲2▼の構造は、シリンダ(またはシリンダヘッド)の異なる2側面に対して冷却水入口と同出口を2方向に加工しなければならない。したがって、どちらの場合も加工工程が最低2工程必要となる。そのうえ冷却水出入通路も複雑になり通路抵抗が増大し易くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願における水冷式エンジンの冷却装置に係る請求項1の発明は、エンジンのシリンダ周囲にウォータジャケットを形成し、このウォータジャケットを囲むエンジンの一側面に水ポンプを設ける水冷式エンジンの冷却装置において
前記水ポンプが設けられている側面と略直交する方向の他側面にウォータジャケットとラジエタとを連絡するための第1冷却水通路と、前記水ポンプとラジエタとを連絡するための第2冷却水通路を設け、前記第1冷却水通路及び第2冷却水通路は、シリンダ部と一体に成形されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2の発明は、シリンダ部とヘッド部とヘッドカバー部が一体に型成形されたエンジンのシリンダ周囲にウオータジャケットを形成し、このウォータジャケットを囲むエンジンの一側面に水ポンプを設けるととともに、この水ポンプが設けられている側面と略直交する方向の他側面に、ウォータジャケットとラジエタとを連絡するための第1冷却水通路と、前記水ポンプとラジエタとを連絡するための第2冷却水通路を設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項3の発明は、上記請求項1において、前記第1冷却水通路は、冷却水をウォータジャケットからラジエタへ送る入口通路であり、前記第2冷却水通路は、冷却水をラジエタから水ポンプに戻す出口通路であることを特徴とする。
【0007】
請求項4の発明は、上記請求項1又は2において、前記第1及び第2冷却水通路とラジエタが直接連絡し、かつ上記ラジエタをエンジンに直接固定したことを特徴とする。
【0008】
請求項5の発明は、上記請求項1〜4のいずれかにおいて、前記第1及び第2冷却水通路を、ウォータージャケット幅と略同等位置に設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項6の発明は、上記請求項1〜5のいずれかにおいて、前記第2冷却水通路を水ポンプのポンプボデイに形成した連絡路と連通させたことを特徴とする。
【0010】
請求項7の発明は、上記請求項1〜3のいずれかにおいて、上記ポンプボデイ外周部とポンプボデイ収容部の内周面とのシール部を形成するためのシール用突出部を出口側通路内へ設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、エンジンの水ポンプが設けられている側面と略直交する方向の他側面にウォータージャケットとラジエタとを連絡するための第1冷却水通路と、水ポンプとラジエタとを連絡するための第2冷却水通路を設けたので、同一側面において第1及び第2の冷却水通路を1工程で加工することができ、工数を削減できる。
【0012】
請求項2の発明によれば、シリンダ部、ヘッド部及びヘッドカバー部の三者が一体に型成形されているので、第1及び第2の冷却水通路を1工程で加工できる。しかもシリンダ部又はヘッド部のどちらに第1及び第2の冷却水通路を設けてもよく、形成場所に関する自由度が大きくなる。そのうえウオータジャケットの精度向上を図ることができ、かつ形状の自由度も向上する。
【0013】
請求項3の発明によれば、第1冷却水通路をウォータジャケットからラジエタへ送水するための入口通路とし、第2冷却水通路をラジエタから水ポンプへ戻す出口通路とし、これらの冷却水通路をエンジンの同一面に設けることができる。
【0014】
請求項4の発明によれば、第1及び第2の冷却水通路とラジエタが直接連絡しているので、冷却水はエンジンからラジエタへまっすぐ入り、1ターンでまっすぐ出る単純な経路になるため、通路抵抗を最小にすることができる。またラジエタをエンジンに直接固定したので、エンジンとラジエタ間の冷却水通路を最少にでき、かつ水ホース等の部品点数を削減でき、そのうえラジエタの配設スペースを少なくできる。
【0015】
請求項5の発明によれば、第1及び第2の冷却水通路をウォータージャケット幅と略同等位置に設けたので、通路抵抗を少なくすることができる。
【0016】
請求項6の発明によれば、第2冷却水通路を水ポンプのポンプボデイに形成した連絡路と連通させたので、水ポンプとラジエタを他の配管部材を使用せず最短経路で接続できる。
【0017】
請求項7の発明によれば、ポンプボデイ外周部とポンプボデイ収容部の内周面とのシール部を形成するためのシール用突出部を出口側通路内へ設けたので、水出口部分におけるポンプボデイとポンプボデイ収容部のシール面を容易に確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて小型自動2輪用の水冷式4サイクル小排気量エンジンに適用された一実施例を説明する。図1は本実施例に係るエンジンのウオータジャケット回りを示す図2の1−1線に沿う断面図、図2はエンジンの全体断面図、図3はインレットカバーを取り去った状態の本体右側面を示す図、図4はカムチェーンカバーを取り去った状態の本体左側面を示す図、図5はインレットカバーの接合面側を示す図、図6はウオータジャケット部分の成形方法を示す金型構造の断面図である。
【0019】
このエンジンは略直方体形の本体1に対して、その長手方向へ形成された略平行に対向する二つの側面へインレットカバー2及びカムチェーンカバー3を取付けることにより組立てられ、クランクケース(図示省略)へ取付けられるようになっている。
【0020】
本体1はコンロッド4aを介してクランク軸(図示省略)へ連結されているピストン4を収容するシリンダ部5と、カム軸6を回転自在に収容するカム室7を有するヘッド部8とが一体に鋳造されたものであり、この鋳造方法としてはアルミ合金等の適宜金属を用いたダイカスト成形を採用できる。
【0021】
なお本願では、ヘッド部8のうちカム室7を覆う部分を特にヘッドカバー部9とし、さらに便宜上、本体1の各面につき、インレットカバー2が取付けられる面を右側面10、カムチェーンカバー3が取付けられる面を左側面11、これらの面に挟まれた略直交して対向する二面のうち後述するラジエタが取付けられる面を前面12、他方を背面13という。また、ヘッドカバー部9の天井部外表面を頂面14、クランクケースへ取付けられる面を底面15とする。
【0022】
シリンダ部5にはシリンダ16が底面15側から本体1の長さ方向略中間部まで形成され、このシリンダ16の最奥部であるヘッド部8側に形成された燃焼室17は吸気ポート18及び排気ポート19と連通し、各ポートの燃焼室17側の開口部は吸気バルブ20と排気バルブ21で開閉され、各バルブ軸線C1,C2はシリンダ軸線Cに対して所定のバルブ挟み角をなしている。符号20a及び21aはステムホルダである。
【0023】
吸気ポート18はインレットカバー2に形成された吸気通路22に連通し、この吸気通路22は吸気ポート18の延長上を斜めに外方へ延び、インレットパイプ23を介して気化器(図示省略)へ接続されている。排気ポート21は吸気ポート18と略直角方向へ屈曲して延び、背面13において排気管24へ接続している。図2及び3中の符号29は点火プラグである。
【0024】
各バルブの駆動は、それぞれの軸端部に設けられたバルブリフタ25、26を介してカム27、28により直接駆動される直動式となっており、これらのカム27、28が形成されたカム軸6は、右側面10と左側面11の間を貫通してテーパー状に形成されているカム室7の両開口端部においてベアリング30、31により軸受けされている。カム27、28の各摺動面はそれぞれバルブリフタ25、26の摺動面が傾斜していることに対応して傾斜面になっている。
【0025】
カム軸6の一端部とインレットカバー2の間には給油部6aが形成されている。カム軸6の他端部側は、カムチェーンカバー3と左側面11との間に形成されたチェーン室32内へ突出し、その突出端部にカムスプロケット33がボルト34で取付けられている。このカムスプロケット33はカムチェーン35を介して図示しないクランク軸に設けられた駆動スプロケットへ巻き掛けられている。
【0026】
ヘッドカバー部9のうち各バルブ軸線C1及びC2の延長上には、それぞれのバルブ軸線C1及びC2と同軸でかつ各バルブリフタ25、26と略同径のカム覗き穴36、37が形成され、それぞれにカム室7を開閉するキャップ38、39がシールを介してねじ止めで密封されている。
【0027】
次に、ウオータジャケット回りの構造を説明する。本体1の燃焼室17近傍部には水ポンプ40が設けられている。図4に明らかなように、本体部1のカムチェーンカバー3に面する左側面11の側壁部に円形のポンプ取付凹部41が形成され、その中に水ポンプ40の外形をなす樹脂製カバーの一部に形成されたフランジ42が収容されている。このフランジ42もポンプ取付凹部41とほぼ同じ円形であり、ポンプ取付凹部41の内周壁部にOリング44を介して液密に嵌合することにより、ポンプ取付凹部41の間でシールされている。
【0028】
図1に明らかなように、ポンプ取付凹部41内にはフランジ42とネジ止め等により一体化されたポンプボデイ43が一緒に収容され、底部41aに当接している。この底部41aにはウオータジャケット45へ臨む開口部41bが形成され、一方、ポンプボデイ43の底部にはこの開口部41bへ嵌合してウオータジャケット45内へ突出する案内部43bが形成され、ポンプボデイ43をポンプ取付凹部41内へ嵌合することにより、ポンプボデイ43でウオータジャケット45の開口部である底部41aの開口部41bを覆っている。
【0029】
ポンプボデイ43における案内部43bはシリンダ軸線C方向から見て略半円状に所定間隔をもってシリンダ16の周囲を囲む凹面状の案内面をなし、案内部43bの前後方向(前面12と背面13を結ぶ方向、以下同)両端部はインレットカバー2側へ長く突出し、本体1の前面12及び背面13の各内面へ嵌合されて当接している。
【0030】
案内部43bの案内面はシリンダ16との間にウオータジャケット45を形成するとともに、その中央部には開口部が形成されて、ポンプボデイ43内部とウオータジャケット45を連通する水通路43aをなし、案内面によりこの水通路43aへ向かってウオータジャケット45の冷却水が案内されるようになっている。
【0031】
水通路43aにはインペラ46が配設されてポンプ軸47と一体回転自在に支持されている。ポンプ軸47の一端はシリンダ16の外周壁面に突出形成されて水通路43a内へ突出するボス48へ回転自在に支持されている。ポンプ軸47の他端側は、カムチェーン35を越えてチェーン室32内へ突出し、その周囲にマグネットリング49が設けられ、さらにその周囲をフランジ42と一体である樹脂製カバーの一部が覆うことにより円形の小径部50となっている。この小径部50の突出端部はカムチェーンカバー3に形成された円形の嵌合凹部51へ嵌合支持されている。
【0032】
図4に示すように、この小径部50の中心とフランジ42の中心は異なっており、小径部50と同心の嵌合凹部51(図1)と、フランジ42と同心のポンプ取付凹部41の各中心も異なっている。このため、小径部50を嵌合凹部51へ嵌合し、フランジ42をポンプ取付凹部41へ嵌合するとともに、カムチェーンカバー3を左側面11へボルト止め等により取付ければ、水ポンプ40がポンプ取付凹部41内の所定位置へ容易に位置決めされて固定される。
【0033】
図1に明らかなように、小径部50の外周部にはマグネットリング52が内周側に一体化された水ポンプ用スプロケット53が設けられ、カムチェーン35で駆動されるようになっている。水ポンプ用スプロケット53のボス外周はベアリング54を介してカムチェーンカバー3に形成された軸受け部55内へ回転自在に収容されている。
【0034】
マグネットリング52が水ポンプ用スプロケット53と一体に回転すると、小径部50内のマグネットリング49が磁気的に結合されて一体に回転し、これによってマグネットリング49と一体のポンプ軸47を介してインペラ46が回転され、水ポンプ40が駆動状態となる。
【0035】
本体部1の前面12には、水出口56及び水入口57がそれぞれ横並びに、かつウオータジャケット45の幅W(図1)内に突出形成されている。ここで水出口56及び水入口57の形成位置に対するウオータジャケット45の幅Wとは、ウオータジャケット45における右側の開口部45aが形成された右側面10からポンプ取付凹部41が開口する左側面11間の幅とする。
【0036】
水出口56はカムチェーンカバー3の近傍に形成され、その内側のポンプボデイ43との接続部には通路内へ張り出すシール用の突部58が形成されて、この狭くなった通路端部でポンプボデイ43側に設けられている連絡路59へ連通している。突部58は、水出口56の外方から見たときOリング44と重なることにより、ポンプボデイ43との対向面がOリング44のシール面になっている。
【0037】
連絡路59はポンプボデイ43の外周部からインぺラ46へ向ってその回転半径方向へ直線的に延び、インペラ46の周囲で円弧状をなす水ポンプ40の吐出路である。水入口57はインレットカバー2の近傍に位置してウオータジャケット45へ直接連通している。
【0038】
これらの水出口56及び水入口57にはそれぞれラジエタ60の戻り口61と送水口62が直接嵌合して接続されることによりラジエタ60が本体1の前面12へ直接取付けられている。戻り口61はラジエタ60内を連絡路59の延長方向へ直線状に延びる戻り通路63を介して上タンク64へ接続され、通路を短くかつ通路抵抗が少なくなるようになっている。
【0039】
ウオータジャケット45内には、ポンプボデイ43から突出する案内部43b及びインレットカバー2の突部70が互いに反対方向から嵌合され、シリンダ16を所定間隔で囲むことによりウオータジャケット45を形成している。突部70のシリンダ16に対する面も案内部43bと同様の案内面71をなし、ウオータジャケット45内の冷却水を滞留させずに水通路43aへスムースに導くように機能している。
【0040】
突部70の前後方向両端部72及び73も水ポンプ40側へ長く突出し、それぞれ本体1の前面12及び背面13の各内面へ嵌合されて当接している。なお、案内部73のうち水入口57近傍部分にはラジエタ60からウオータジャケット45への冷却水流入を容易にする拡大空間を形成するための逃げ面74が部分的に形成されている。また、インレットカバー2のうち突部70の外表面側には空冷フィン75が一体に形成され、ウオータジャケット45の冷却水に対する冷却効率が高められている。
【0041】
図5に示すように、本体部1の右側面10へ取付けられるインレットカバー2の接合面側には、矩形の冷却水シール65、楕円形の吸気シール66、略P字状をなすオイル部シール67が形成され、インレットカバー2を本体部1の右側面10へ被せることにより、右側面10とインレットカバー2の間で、水、混合気及びオイルを分離してシールするようになっている。
【0042】
なお、図中の符号67はメインギャラリ(図示省略)へ通じる油路67a(図1)と連通する凹部、68はカム軸6の軸端に形成された給油部6a(図2)へ給油するオイル通路である。
【0043】
図6はウオータジャケット45を成形する金型構造を示し、右型80の突部85及び左型81の突部87は、それぞれシリンダ型84の周囲をシリンダ16の肉厚程度の間隙を有してリング状に取り囲むように半円弧状の成形面86、88を備え、前面型82には水出口56と水入口57を鋳抜くための鋳抜きピン90、92及び中間の凹部を形成する突部91が設けられている。符号83は背面型である。
【0044】
このように、ウオータジャケット45がシリンダ軸線Cと直交する方向へシリンダ部5を挟んで互いに対向配置された一対の金型である右型80及び左型81によりシリンダ部5の側方へ開口するように左右方向から形成される。
【0045】
次に、本実施例の作用を説明する。図1に明らかなように、本体1の水ポンプ40が設けられている左側面11と略直交する前面12において、ウォータージャケット45の幅W内にラジエタ60が接続する水出口56と水入口57を設けるとともに、これらの水出口56と水入口57へラジエタ60の戻り口61と送水口62が嵌合することによりラジエタ60を本体1の前面12へ直接取付けている。
【0046】
このため、本体1の同一側面において冷却水の出入口を1工程で加工することができ、工数を削減でき、しかも、水出口56と水入口57を介して冷却水はウオータジャケット45からラジエタ60へまっすぐ入り、1ターンでまっすぐ出る単純な経路になるため、通路抵抗を最小にすることができる。そのうえ、ラジエタ60を本体1に直接固定したので、本体1とラジエタ60間の冷却水通路を最少にでき、かつ水ホース等の部品点数を削減でき、そのうえラジエタ60の配設スペースを少なくできる。
【0047】
また、ポンプボデイ43の外周部とポンプボデイ収容部41の内周をそれぞれ円形にしてOリング44を介して液密に嵌合したので、水ポンプ40をシリンダ部5の側面へ直接取付けでき、そのうえシールを簡単かつ確実にできる。しかも、水出口56を水ポンプ40のポンプボデイ43に形成した連絡路59と連通させたので、水ポンプ40とラジエタ60を他の配管部材を使用せず最短経路で接続できる。そのうえ、水出口56内にシール用突出部58を形成したので水出口56部分におけるポンプボデイ43とポンプボデイ収容部41のシール面を容易に確保できる。
【0048】
そのうえさらに、本体1はシリンダ部5、ヘッド部8及びヘッドカバー部9の三者が一体に金型を用いてダイカスト成形されているので、水出口56と水入口57を形成する部分はシリンダ部5からヘッド部8まで単一部品の連続面であるから、水出口56と水入口57をシリンダ部5のみならずヘッド部8へ設けてもよく、さらにはシリンダ部5とヘッド部8の両方へ分散させて設けても、一工程で成形できる上記効果に変わりはなく、形成場所に関する自由度が大きくなる。
【0049】
しかも、ウオータジャケット45がシリンダ軸線Cと直交する方向へシリンダ部5を挟んで互いに対向配置された一対の金型である右型80及び左型81によりシリンダ部5の側方へ開口するように左右方向から形成されるため、従来必要であった中子を廃止でき、中子作成や砂落としに要した多くの工数が不要になるので、工程数、人員数を削減でき、かつ金型の割構造が簡単になる。また、ダイカスト成形を採用した場合におけるウオータジャケット部分の金型に対する焼き付きへの配慮も不要になり、ウオータジャケット45の精度向上を図ることができ、かつ形状の自由度も向上する。
【0050】
なお、本願発明は上記各実施例に限定されるものではなく種々に変形可能であり、例えば、本体1は従来のようにシリンダ部5とヘッド部8を別体に成形してから組み立てられるものでもよく、この場合は、水出口56と水入口57をシリンダ部5又はヘッド部8のいずれか側へ並べて形成するように配置する。また、鋳造方法を必ずしもアルミダイカスト成形にする必要はなく、砂型を用いる等他の公知の鋳造方法を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2の1−1線に沿うウオータジャケット回りの断面図
【図2】 本実施例に係るエンジンの全体断面図
【図3】 インレットカバーを取り去った状態の右側面を示す図
【図4】 カムチェーンカバーを取り去った状態の左側面を示す図
【図5】 インレットカバーの接合面側を示す図
【図6】 ウオータジャケットの成形方法を示す金型の断面図
【符号の説明】
1:本体、2:インレットカバー、3:カムチェーンカバー、5:シリンダ部、6:カム軸、7:カム室、8:ヘッド部、9:ヘッドカバー部、16:シリンダ、」32:チェーン室、35:カムチェーン、40:水ポンプ、41:ポンプ取付凹部(ポンプボデイ収容部)、42:フランジ、43:ポンプボデイ、43a:水通路、45:ウオータジャケット、46:インペラ、56:水出口、57:水入口、58:シール用突出部、59:連絡路、60:ラジエタ

Claims (7)

  1. エンジンのシリンダ周囲にウォータジャケットを形成し、このウォータジャケットを囲むエンジンの一側面に水ポンプを設ける水冷式エンジンの冷却装置において
    前記水ポンプが設けられている側面と略直交する方向の他側面にウォータジャケットとラジエタとを連絡するための第1冷却水通路と、前記水ポンプとラジエタとを連絡するための第2冷却水通路を設け、前記第1冷却水通路及び第2冷却水通路は、シリンダ部と一体に成形されていることを特徴とする水冷式エンジンの冷却装置。
  2. シリンダ部とヘッド部とヘッドカバー部が一体に型成形されたエンジンのシリンダ周囲にウォータジャケットを形成し、このウォータジャケットを囲むエンジンの一側面に水ポンプを設けるととともに、この水ポンプが設けられている側面と略直交する方向の他側面に、ウォータジャケットとラジエタとを連絡するための第1冷却水通路と、前記水ポンプとラジエタとを連絡するための第2冷却水通路を設けたことを特徴とする水冷式エンジンの冷却装置。
  3. 前記第1冷却水通路は、冷却水をウォータジャケットからラジエタへ送る入口通路であり、前記第2冷却水通路は、冷却水をラジエタから水ポンプに戻す出口通路であることを特徴とする請求項1又は2に記載した水冷式エンジンの冷却装置。
  4. 前記第1及び第2冷却水通路とラジエタが直接連絡し、かつ上記ラジエタをエンジンに直接固定したことを特徴とする請求項1又は2に記載した水冷式エンジンの冷却装置。
  5. 前記第1及び第2冷却水通路を、ウォータージャケット幅と略同等位置に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した水冷式エンジンの冷却装置。
  6. 前記第2冷却水通路を水ポンプのポンプボデイに形成した連絡路と連通させたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した水冷式エンジンの冷却装置。
  7. 上記ポンプボデイ外周部とポンプボデイ収容部の内周面とのシール部を形成するためのシール用突出部を上記出口側通路内へ設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載した水冷式エンジンの冷却装置。
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