JP2004238988A - 蓋体のロック装置 - Google Patents

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JP2004238988A
JP2004238988A JP2003030913A JP2003030913A JP2004238988A JP 2004238988 A JP2004238988 A JP 2004238988A JP 2003030913 A JP2003030913 A JP 2003030913A JP 2003030913 A JP2003030913 A JP 2003030913A JP 2004238988 A JP2004238988 A JP 2004238988A
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heart
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English (en)
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Yoshiaki Kato
義明 加藤
Yasuo Nagai
康雄 永井
Hiroshi Yamamoto
泰士 山本
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Nifco Inc
Original Assignee
Nifco Inc
Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】蓋体のロック装置に関し、特に蓋体が不用意に開放しないようにしたものである。
【解決手段】蓋体30のロック装置40には、ロック解除装置50、ラッチ装置60を備える。ラッチ装置60には、ラッチ本体70、スライダ80、カム溝100、トレースピン90を備える。カム溝100は、ハート状の島110の周囲に沿って形成されるものであり、停止部120、復路130、始点部140、往路150、脱出用凸部160、導入用凸部170を備える。往路150をトレースするトレースピン90が導入用凸部170を乗り越えて停止部120に至るロック用ストロークa以上に、ラッチ装置60により閉位置にロックされた蓋体30とハウジング20との間の隙間xを設定している。隙間xより、停止部120にはまり込んでいたトレースピン90が脱出用凸部160を乗り越えて復路130に至るロック解除用ストロークbを大きく設定している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、蓋体のロック装置に関し、特に蓋体が不用意に開放しないようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蓋体のロック装置の一例であるオーバヘッドコンソールでは、くさび形のロック手段を備えていたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来、ロック装置として、ハート形のカム溝を使用したラッチ装置が知られている(例えば、特許文献2乃至特許文献3参照。)。
【0003】
上記従来のラッチ装置は、そのスライダが押し込まれることで、ロックし、更にスライダが押し込まれた際に、ロック状態を解除する。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2554050号公報(段落番号0011、図1〜図2)
【0005】
【特許文献2】
実公昭45−29360号公報(1頁1欄32行〜36行、第1図〜第5図)
【0006】
【特許文献3】
実公平4−12957号公報(3頁5欄25行〜42行、第1図〜第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のラッチ装置では、蓋体が閉位置にロックされた状態で、車両の振動等により蓋体がガタ付いた際に、スライダが押し込まれ、ラッチ装置のロック状態が解除され、蓋体が不用意に開放してしまうおそれがあるという問題点があった。
【0008】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
すなわち、請求項1に記載の発明は、車両の振動等により蓋体がガタ付いた際に、蓋体が不用意に開放してしまうのを防止することができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0009】
すなわち、請求項2に記載の発明は、ボタンの押し込みストロークを利用して、蓋体のロック状態を解除することができるようにしたものである。
また、請求項2に記載の発明によれば、ボタンの押し込みストロークを利用して、蓋体のロック状態を解除することができるので、閉位置にロックされた蓋体とハウジングとの間の隙間を減少することができる。このため、閉位置での蓋体のガタ付きを減少することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0010】
すなわち、請求項3に記載の発明は、蓋体がその自重により下方に回転して開くようにすることができるようにしたものである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0011】
すなわち、請求項4に記載の発明は、付勢手段の付勢力により蓋体を開放させることができるようにしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
第一に、例えば図1〜2に示すように、開口(21)を有するハウジング(20)に支持され、開口(21)を開閉する蓋体を、開口(21)を閉じた状態にロックするための蓋体(30)のロック装置(40)である。
【0014】
第二に、ロック装置(40)には、例えば図1〜2に示すように、次の構成を備える。
(1)ロック解除装置(50)
ロック解除装置(50)は、例えば図1〜2に示すように、蓋体(30)に取り付けられ、ハウジング(20)に向かって延びるストライカ(51)、及びストライカ(51)をハウジング(20)に向かって押し込むためのボタン(52)とを有するものである。
【0015】
(2)ラッチ装置(60)
ラッチ装置(60)は、例えば図1〜2に示すように、ハウジング(20)に固定され、ストライカ(51)に係合することで、蓋体(30)を閉位置にロックするとともに、ボタン(52)が押し込まれることで、ロック状態を解除可能なものである。
第三に、ラッチ装置(60)には、例えば図1〜2に示すように、次の構成を備える。
【0016】
(3)ラッチ本体(70)
ラッチ本体(70)は、例えば図1〜2に示すように、ハウジング(20)に固定されるものである。
(4)スライダ(80)
スライダ(80)は、例えば図1〜2に示すように、ラッチ本体(70)にスライド可能に支持され、ストライカ(51)をくわえ込むものである。
【0017】
(5)カム溝(100)
カム溝(100)は、例えば図1及び図4に示すように、スライダ(80)に形成されたものである。
(6)トレースピン(90)
トレースピン(90)は、例えば図1に示すように、ラッチ本体(70)に回転可能に支持され、カム溝(100)をトレースするものである。
【0018】
第四に、カム溝(100)は、例えば図4に示すように、ハート状の島(110)の周囲に沿って形成されるものである。
第五に、カム溝(100)は、例えば図4に示すように、次の構成を備える。
(7)停止部(120)
停止部(120)は、例えば図4に示すように、ハート状の島(110)のハート状の凹みによって形成され、トレースピン(90)がはまり込むことで、蓋体(30)を閉位置にロックするためのものである。
【0019】
(8)復路(130)
復路(130)は、例えば図4に示すように、停止部(120)に隣接し、ハート状の島(110)の一側に沿うものである。
(9)始点部(140)
始点部(140)は、例えば図4に示すように、復路(130)に連続し、ハート状の島(110)のハート状の尖った先端部に位置するものである。
【0020】
(10)往路(150)
往路(150)は、例えば図4に示すように、始点部(140)と停止部(120)との間に位置し、ハート状の島(110)の他の一側に沿うものである。
(11)脱出用凸部(160)
脱出用凸部(160)は、例えば図4に示すように、停止部(120)と復路(130)との間に位置し、ハート状の島(110)のハート状の凹みの片側から隆起し、停止部(120)にはまり込んでいるトレースピン(90)が乗り越えて復路(130)に至るためのものである。
【0021】
(12)導入用凸部(170)
導入用凸部(170)は、例えば図4に示すように、停止部(120)と往路(150)との間に位置し、ハート状の島(110)のハート状の凹みの他の片側から隆起し、往路(150)をトレースするトレースピン(90)が乗り越えて停止部(120)に至るためのものである。
【0022】
第六に、例えば図1及び図4に示すように、往路(150)をトレースするトレースピン(90)が導入用凸部(170)を乗り越えて停止部(120)に至るロック用ストローク(a)以上に、ラッチ装置(60)により閉位置にロックされた蓋体(30)とハウジング(20)との間の隙間(x)を設定している。
第七に、例えば図1及び図4に示すように、隙間(x)より、停止部(120)にはまり込んだトレースピン(90)が脱出用凸部(160)を乗り越えて復路(130)に至るロック解除用ストローク(b)を大きく設定している。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0023】
すなわち、例えば図1及び図4に示すように、隙間(x)と、ボタン(52)の押し込みストローク(y)との和を、ロック解除用ストローク(b)以上に設定している。(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0024】
すなわち、蓋体(30)は、例えば図2に示すように、ハウジング(20)に対して、蓋体(30)の自重により、下方に回転して開くようにしている。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0025】
すなわち、蓋体(30)は、図示しないが、開放方向に付勢手段により付勢されている。
【0026】
【発明の実施の形態】
(図面の説明)
図1〜6は、本発明の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。
図1は、蓋体のロック装置の断面図、図2は蓋体の開閉装置の概略側面図、図3は、図1に対応し、ロック装置のロックの解除状態を示す断面図、図4はカム溝の平面図、図5は図1に対応し、ロック装置のロックに至る断面図、図6は図1に対応し、ロック装置のロックの解除に至る断面図をそれぞれ示すものである。
(蓋体30の開閉装置10)
図2中、10は、開閉装置を示すものであり、この開閉装置10は、例えば車室内のオーバヘッドコンソールに使用している。
【0027】
なお、開閉装置10は、車室内のオーバヘッドコンソールに限定されず、電車、航空機、船舶、家屋、或いは家具、家電製品、事務機器等に使用しても良く、又、オーバヘッドコンソールにも限定されない。
上記開閉装置10には、大別すると、図2に示すように、次のパーツを備える。
(1)ハウジング20
(2)蓋体30
(3)ロック装置40
なお、開閉装置10のパーツは、上記した(1)〜(2)に限定されない。例えば、ハウジング20と蓋体30との間に、図示しないが、蓋体30を開放方向に付勢するための例えばばね等の付勢手段を備えていても良い。また、ハウジング20と蓋体30との間に、図示しないが、蓋体30が少なくとも開放方向に回転する際の回転力を減衰するための例えばシリコンオイル式の回転ダンパー等の制動手段を備えていても良い。
(ハウジング20)
ハウジング20は、図2に示すように、中空なケース状で、下方に向かって開口する開口21を有し、図示しないが、車室内に固定される。
【0028】
なお、開口21を下方に向かって開口させたが、これに限定されず、横方向や上方向に向かって開口させても良い。
(蓋体30)
蓋体30は、図2に示すように、ハウジング20に回転可能に支持され、開口21を開閉するものである。
【0029】
蓋体30は、図2に示すように、ハウジング20に対して、蓋体30の自重により、下方に回転して開くようにしている。
なお、蓋体30は、その自重に限らず、例えばばね等の付勢手段により開放方向に付勢しても良い。
(ロック装置40)
ロック装置40は、図1〜2に示すように、ハウジング20の開口21を閉じた状態に蓋体をロックするためのものである。
【0030】
具体的には、ロック装置40には、大別すると、図2〜3に示すように、次のパーツを備える。
(1)ロック解除装置50
(2)ラッチ装置60
なお、ロック装置40のパーツは、上記した(1)〜(2)に限定されない。
(ロック解除装置50)
ロック解除装置50は、図2〜3に示すように、蓋体30に取り付けられ、ハウジング20に向かって延びるストライカ51、及びストライカ51をハウジング20に向かって押し込むためのボタン52とを有するものである。
【0031】
また、ボタン52は、図2〜3に示すように、その押し込み方向と逆方向に、復帰ばね53により付勢され、ボタン52を押し込む力を開放すると、復帰ばね53のばね復元力により復帰する。
(ラッチ装置60)
ラッチ装置60は、図2〜3に示すように、ハウジング20に固定され、ストライカ51に係合することで、蓋体30を閉位置にロックするとともに、ボタン52が押し込まれることで、ロック状態を解除可能なものである。
【0032】
ラッチ装置60には、大別すると、図2〜3に示すように、次のパーツを備える。
(1)ラッチ本体70
(2)スライダ80
(3)トレースピン90
なお、ラッチ装置60のパーツは、上記した(1)〜(3)に限定されない。例えば、ラッチ装置60には、図示しないが、スライダ80をラッチ本体70から突出させるためのばねや、後述するがスライダ80のカム溝100に向かって、トレースピン90を押さえる付けるためのばね等を備えている。
(ラッチ本体70)
ラッチ本体70は、図2〜3に示すように、ハウジング20に固定されるものである。
【0033】
具体的には、ラッチ本体70は、中空な角筒形を成し、図3に示すように、一方の面が塞がれ、他方の面がストライカ51に向かって開放している。
また、ラッチ本体70には、図3に示すように、次の部分を備える。
なお、ラッチ本体70の部分は、次の(1)に限定されない。
(1)取付部71
取付部71は、図3に示すように、ラッチ本体70をハウジング20に固定するためのものであり、左右一対の弾性的な爪から構成されている。そして、取付部71の弾性を利用して、ラッチ本体70をハウジング20にワンタッチで固定できる。
(スライダ80)
スライダ80は、図2〜3に示すように、ラッチ本体70にスライド可能に支持され、ストライカ51をくわえ込むものである。
【0034】
具体的には、スライダ80には、図3〜4に示すように、次の部分を備える。
(1)カム溝100
スライダ80の部分は、上記した(1)に限定されない。
(トレースピン90)
トレースピン90は、図3に示すように、ラッチ本体70に回転可能に支持され、カム溝100をトレースするものである。
【0035】
具体的には、トレースピン90は、ラッチ本体70に対し、回転可能で、且つカム溝100の深さ方向に揺動可能に支持される。
トレースピン90が、カム溝100の深さ方向に揺動するのは、カム溝100に高低差を設けているためである。
そして、トレースピン90は、両端部が同方向にL字型に屈曲し、一端部がラッチ本体70に回転可能に支持され、他端部がカム溝100に突入している。
(カム溝100)
カム溝100は、図3に示すように、スライダ80に形成されたものである。
【0036】
具体的には、カム溝100は、図4に示すように、ハート状の島(以下、「ハート島」という。)110の周囲に沿って形成され、トレースピン90のトレース部92は、カム溝100を一方向、すなわち反時計回りに回転する。
カム溝100には、図4に示すように、次の部分を備える。
(1)停止部120
(2)復路130
(3)始点部140
(4)往路150
(5)脱出用凸部160
(6)導入用凸部170
なお、カム溝100の部分は、上記した(1)〜(6)に限定されない。
(停止部120)
停止部120は、例えば図4に示すように、ハート島110のハート状の凹みによって形成され、トレースピン90がはまり込むことで、蓋体30を閉位置にロックするためのものである。
(復路130)
復路130は、図4に示すように、停止部120に隣接し、ハート島110の一側に沿うものである。
【0037】
復路130は、図示しないが、停止部120より一段深くなり、復路130に移動したトレースピン90が、停止部120に逆行できなくしている。また、復路130は、次に説明する始点部140に向かって徐々に浅くなる。
(始点部140)
始点部140は、図4に示すように、復路130に連続し、ハート島110のハート状の尖った先端部に位置するものである。
【0038】
始点部140は、図示しないが、復路130より一段深くなり、始点部140に移動したトレースピン90が、復路130に逆行できなくしている。
(往路150)
往路150は、図4に示すように、始点部140と停止部120との間に位置し、ハート島110の他の一側に沿うものである。
【0039】
往路150は、図示しないが、停止部120に向かって徐々に浅くなっている。そして、停止部120は、往路150より一段深くなり、停止部120に移動したトレースピン90が、停止部120から往路150に逆行できなくしている。
(脱出用凸部160)
脱出用凸部160は、図4に示すように、停止部120と復路130との間に位置し、ハート島110のハート状の凹みの片側から隆起し、停止部120にはまり込んでいるトレースピン90が乗り越えて復路130に至るためのものである。
(導入用凸部170)
導入用凸部170は、図4に示すように、停止部120と往路150との間に位置し、ハート島110のハート状の凹みの他の片側から隆起し、往路150をトレースするトレースピン90が乗り越えて停止部120に至るためのものである。
(各種のストロークa,b,y及び隙間x)
ロック装置40には、図1に示すように、次のストロークや隙間を設定している。
【0040】
なお、ロック装置40のストロークや隙間は、次の(1)〜(4)に限定されない。
(1)ロック用ストロークa
(2)隙間x
(3)ロック解除用ストロークb
(4)ボタン52の押し込みストロークy
(ロック用ストロークa)
ロック用ストロークaは、図4に示すように、往路150をトレースするトレースピン90が導入用凸部170を乗り越えて停止部120に至るためのものである。
(隙間x)
隙間xは、図1に示すように、ラッチ装置60により閉位置にロックされた蓋体30とハウジング20との間に形成される。
【0041】
隙間xとロック用ストロークaとの関係は、次の式の通りである。
a(ロック用ストローク)=<x(隙間)
すなわち、ロック用ストロークa以上に、隙間xを設定している。
これは、蓋体30を、図5に示すように、閉位置を行き過ぎて、隙間x分だけ、ハウジング20に向かって押し込むと、トレースピン90が往路150から導入用凸部170を乗り越えて停止部120にはまり込むことで、蓋体30を、図1に示すように、閉位置にロックすることができるようにするためである。
【0042】
より詳細に説明すると、トレースピン90は、導入用凸部170を乗り越えた後、蓋体30がその自重で、下方に少し開くことで、停止部120にはまり込む。
(ロック解除用ストロークb)
ロック解除用ストロークbは、図4に示すように、停止部120にはまり込んでいたトレースピン90が脱出用凸部160を乗り越えて復路130に至るためのものである。
【0043】
ロック解除用ストロークbと隙間xとの関係は、次の式の通りである。
x(隙間)<b(ロック解除用ストローク)
すなわち、隙間xより、ロック解除用ストロークbを大きく設定している。
これは、蓋体30を閉位置を行き過ぎて、隙間x分だけ、ハウジング20に向かって押し込んだ際に、停止部120にはまり込んでいたトレースピン90が脱出用凸部160を乗り越えられないようするためのである。すなわち、蓋体30が車両の振動等により隙間x分だけ、ハウジング20に接近した場合に、ラッチ装置60のロック状態が解除されず、蓋体30が車両の振動等により不用意に開放するのを防止できる。
【0044】
以上の結果、ロック用ストロークaと、隙間xと、ロック解除用ストロークbとの三者の関係は、次の式の通りになる。
a(ロック用ストローク)=<x(隙間)<b(ロック解除用ストローク)
(ボタン52の押し込みストロークy)
ボタン52の押し込みストロークyは、図1に示すように、ボタン52が蓋体30に当接して、それ以上、押し込めなくなる迄のストロークを意味する。
【0045】
ボタン52の押し込みストロークyと、隙間xと、ロック解除用ストロークbとの三者の関係は、次の式の通りである。
x(隙間)+y(ボタンの押し込みストローク)
=>b(ロック解除用ストローク)
すなわち、隙間xと、ボタン52の押し込みストロークyとの和を、ロック解除用ストロークb以上に設定している。
【0046】
これは、蓋体30を閉位置を行き過ぎて、隙間x分だけ、ハウジング20に向かって押し込み、且つボタン52の押し込んだ際に、図6に示すように、停止部120にはまり込んでいたトレースピン90が脱出用凸部160を乗り越えて復路130に至るようにするためである。その結果、ラッチ装置60のロック状態が解除され、蓋体30が、その自重により、下方に回転して開く。
(動作)
上記した構成を備えるロック装置40の動作について、閉動作と開動作とに分けて以下に説明する。
(開動作)
まず、開状態の蓋体30を、図2に示すように、ハウジング20に向かって閉じると、蓋体30は、ラッチ装置60により閉位置にロックされる。
【0047】
すなわち、蓋体30を閉じると、やがて、そのストライカ51が、ラッチ装置60のスライダ80に当接する。
上記当接位置で、蓋体30を更に閉じると、ストライカ51により押し込まれて、スライダ80が後退する。
スライダ80が後退することで、始点部140に位置していたトレースピン90が、往路150から停止部120に向かって相対的に移動する。
【0048】
そして、蓋体30が閉位置を行き過ぎて、隙間x分だけ、ハウジング20に向かって押し込まれた際に、トレースピン90が往路150から導入用凸部170を乗り越える。
その後、蓋体30がその自重で、下方に少し開くことで、スライダ80が少し前進し、図1に示すように、トレースピン90が停止部120にはまり込む。
【0049】
このため、ラッチ装置60がロック状態となり、図2に二点差線で示すように、スライダ80がストライカ51をくわえ込んだ状態で停止することで、蓋体30は、閉位置にロックされる。
(開動作)
つぎに、閉じた蓋体30を開くには、ボタン52を押し込めば良い。
【0050】
ボタン52が押し込まれると、蓋体30も閉位置を行き過ぎて押し込まれる。
このため、ストライカ51により押し込まれて、スライダ80が後退する。
スライダ80が後退することで、図6に示すように、停止部120にはまり込んでいたトレースピン90が脱出用凸部160を乗り越えて復路130に至る。
その結果、ラッチ装置60のロック状態が解除され、蓋体30が、その自重により、下方に回転して開く。
【0051】
その際に、スライダ80が前進することで、図3に示すように、トレースピン90が復路130から始点部140に向かって相対的に移動する。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0053】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、車両の振動等により蓋体がガタ付いた際に、蓋体が不用意に開放してしまうのを防止することができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0054】
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、ボタンの押し込みストロークを利用して、蓋体のロック状態を解除することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、ボタンの押し込みストロークを利用して、蓋体のロック状態を解除することができるので、閉位置にロックされた蓋体とハウジングとの間の隙間を減少することができる。このため、閉位置での蓋体のガタ付きを減少することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0055】
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、蓋体がその自重により下方に回転して開くようにすることができる。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0056】
すなわち、請求項4に記載の発明によれば、付勢手段の付勢力により蓋体を開放させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋体のロック装置の断面図である。
【図2】蓋体の開閉装置の概略側面図である。
【図3】図1に対応し、ロック装置のロックの解除状態を示す断面図である。
【図4】カム溝の平面図である。
【図5】図1に対応し、ロック装置のロックに至る断面図である。
【図6】図1に対応し、ロック装置のロックの解除に至る断面図である。
【符号の説明】
10 開閉装置 20 ハウジング
21 開口 30 蓋体
40 ロック装置 50 ロック解除装置
51 ストライカ 52 ボタン
53 復帰ばね 60 ラッチ装置
70 ラッチ本体 71 取付部
80 スライダ 90 トレースピン
100 カム溝 110 ハート島
120 停止部 130 復路
140 始点部 150 往路
160 脱出用凸部 170 導入用凸部
a ロック用ストローク b ロック解除用ストローク
x 隙間 y ボタンの押し込みストローク

Claims (4)

  1. 開口を有するハウジングに支持され、前記開口を開閉する蓋体を、前記開口を閉じた状態にロックするための蓋体のロック装置であって、
    前記ロック装置には、
    前記蓋体に取り付けられ、前記ハウジングに向かって延びるストライカ、及び前記ストライカを前記ハウジングに向かって押し込むためのボタンとを有するロック解除装置と、
    前記ハウジングに固定され、前記ストライカに係合することで、前記蓋体を閉位置にロックするとともに、前記ボタンが押し込まれることで、前記ロック状態を解除可能なラッチ装置とを備え、
    前記ラッチ装置には、
    前記ハウジングに固定されるラッチ本体と、
    前記ラッチ本体にスライド可能に支持され、前記ストライカをくわえ込むスライダと、
    前記スライダに形成されたカム溝と、
    前記ラッチ本体に回転可能に支持され、前記カム溝をトレースするトレースピンとを備え、
    前記カム溝は、
    ハート状の島の周囲に沿って形成され、
    前記ハート状の島のハート状の凹みによって形成され、前記トレースピンがはまり込むことで、前記蓋体を閉位置にロックするための停止部と、
    前記停止部に隣接し、前記ハート状の島の一側に沿う復路と、
    前記復路に連続し、前記ハート状の島のハート状の尖った先端部に位置する始点部と、
    前記始点部と前記停止部との間に位置し、前記ハート状の島の他の一側に沿う往路と、
    前記停止部と前記復路との間に位置し、前記ハート状の島のハート状の凹みの片側から隆起し、前記停止部にはまり込んでいる前記トレースピンが乗り越えて前記復路に至るための脱出用凸部と、
    前記停止部と前記往路との間に位置し、前記ハート状の島のハート状の凹みの他の片側から隆起し、前記往路をトレースする前記トレースピンが乗り越えて前記停止部に至るための導入用凸部とを備え、
    前記往路をトレースする前記トレースピンが前記導入用凸部を乗り越えて前記停止部に至るロック用ストローク以上に、前記ラッチ装置により閉位置にロックされた前記蓋体と前記ハウジングとの間の隙間を設定するとともに、
    前記隙間より、前記停止部にはまり込んだ前記トレースピンが前記脱出用凸部を乗り越えて前記復路に至るロック解除用ストロークを大きく設定していることを特徴とする蓋体のロック装置。
  2. 請求項1に記載の蓋体のロック装置であって、
    前記隙間と、前記ボタンの押し込みストロークとの和を、
    前記ロック解除用ストローク以上に設定していることを特徴とする蓋体のロック装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の蓋体のロック装置であって、
    前記蓋体は、
    前記ハウジングに対して、前記蓋体の自重により、下方に回転して開くようにしていることを特徴とする蓋体のロック装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓋体のロック装置であって、
    前記蓋体は、
    開放方向に付勢手段により付勢されていることを特徴とする蓋体のロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010232296A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Ricoh Co Ltd 蓋体の開閉装置、電子装置及び画像形成装置
KR101001047B1 (ko) 2008-03-14 2010-12-14 가부시키가이샤 니프코 래치기구
CN101568232B (zh) * 2008-04-22 2011-09-21 深圳富泰宏精密工业有限公司 电子装置的锁持结构
JP2013083135A (ja) * 2011-09-26 2013-05-09 Toyoda Gosei Co Ltd ドア装置

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