JP2004237549A - 熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板1aをフィルム部材4の融点付近またはそれ以上の温度に加熱して、その金属板1aにフィルム部材4をラミネートしてラミネート部材1bを接着した後、ラミネート部材1bをラミネート地点からラミネート以降で最初に案内ロールに接触するまでの間に降温結晶化温度(Tc−cool )以下の温度に一旦冷却し、その後、フィルム部材の融点以上の温度まで昇温させる間接手段により1次冷却したラミネート部材1cを再加熱し、ラミネート部材1cのフィルム部材4を溶融させ、次いで速やかにフィルム部材4のガラス転移温度(Tg)以下の温度に急冷して、その急冷された積層体のフィルム部材4の結晶化度が所定範囲となるように加熱・冷却処理する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属缶詰に用いられる熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製缶加工性に適した熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法として、巻出しロールからアルミニウム板や鋼板などの金属シートが巻出され、案内ロールに案内されて、予備加熱装置、ラミネートロール、加熱装置、冷却領域を順に通り、冷却領域内の案内ロールを経て巻き取りロールに巻き取られるのものが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、製缶用の熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法として、熱可塑性樹脂フィルムと金属板との密着性に優れたものとするために、またレトルト殺菌にも耐えられるように熱硬化型接着剤を介して金属板に接着する方法、あるいは熱可塑性樹脂被覆金属板から缶体を一体成形するときの熱可塑性樹脂フィルムの耐加工性に優れたものとするために、ラミネートされた後の熱可塑性樹脂フィルムを、その結晶融解温度以上の温度に加熱してから急冷することによってその状態を非晶質化(いわゆるアモルファス化)させる方法が従来から行われている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−291253号公報(段落番号0001〜0026)
【特許文献2】
特表平2−501638号公報(第2頁下段左欄上から第1行目〜第6頁下段右欄上から第6行目)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属シート(いわゆる金属板)をポリエステルフィルム(いわゆる熱可塑性樹脂フィルム)の融点付近またはそれ以上の温度に加熱し金属シートにそのフィルムをラミネートして積層体(いわゆるポリエステル樹脂被覆金属板)を形成した後、間接手段(いわゆる再加熱設備により再加熱する手段)によりその積層体をそのフィルムの融点付近またはそれ以上の温度まで再加熱し、その昇温温度で所定時間保持した後、ポリエステル樹脂被覆金属板をそのフィルムのガラス転移点以下の温度まで急冷してそのフィルムの状態を非晶質化させたポリエステル樹脂被覆金属板を製造する場合、そのフィルム表面が凹凸状に荒れたり、そのフィルム全域に亘りロール痕が発生することがある。
【0006】
このようなポリエステルフィルムに荒れ、ロール痕等の外観傷が発生する原因について鋭意に研究した結果、ラミネート接着地点の直後では上記外観傷が発生していないが、再加熱後ではポリエステルフィルムに荒れやロール痕が発生することがわかった。すなわち、ラミネ一ト後の金属シートは幾つかの案内ロールに案内されて再加熱設備まで搬送される。ここで、ラミネート後の金属シートの温度は、ポリエステルフィルムの融点よりも低いが、金属シート側に相接するポリエステルフィルム(金属シート側ポリエステルフィルム)は、分子運動性が高くゴム状態であり、変形容易なため、ロール痕を転写しやすく、また金属シートからの熱伝達により案内ロールが昇温するため、その影響で案内ロールの表面の荒れやロール痕がそのフィルムの表面に転写されたりして、そのフィルムの表面粗さの平滑性が低下するということが分かった。
【0007】
このように、案内ロールの表面粗さの影響によりフィルム表面が荒れたり、ロール痕が発生したポリエステル樹脂被覆金属シートは、再加熱されてもフィルムの表面状態は平滑な状態に戻されることはなく、そのフィルムの平滑性が低下した状態あるいはそれに近い状態で非晶質化される。
【0008】
このように金属シートに被覆されたポリエステルフィルムに荒れやロール痕が発生した場合には、ポリエステル樹脂被覆金属シートからブランクを打ち抜き、その打ち抜いたポリエステル樹脂被覆金属シートをダイとシワ押さえとの間に挟み込んで製缶する際に、そのフィルム表面とツーリングとの間の摩擦抵抗を増大させたり、製缶時にそのフィルムを損傷あるいは剥離させたり、あるいはフランジ部が缶胴部から破断し易くなるという問題があった。また、ラミネート速度が速くなると、ラミネート地点から再加熱設備入口の案内ロールに接触するまでの時間が短くなり、金属板の温度が下がり難く、また金属板からの熱伝達を受けて案内ロールの温度が高くなるため、そのフィルムの表面荒れやロール痕が発生する傾向は大きくなる。
【0009】
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、熱可塑性樹脂被覆金属板を用いて製缶する際に成形性を向上させるとともに、ラミネート後に非晶質化された熱可塑性樹脂被覆金属板を製造する際に熱可塑性樹脂の表面荒れやロール痕の発生を防ぐことのできる熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、金属板を連続して供給し、加熱された金属板の少なくとも片面に、フィルム部材を連続して供給し、その供給されたフィルム部材をその加熱された金属板に熱接着させ熱可塑性樹脂被覆金属板を製造する方法において、前記金属板を前記フィルム部材の融点付近またはそれ以上の温度に加熱して、その金属板に前記フィルム部材をラミネートして積層体を形成した後、その積層体をラミネート地点からラミネート以降で最初に案内ロールに接触するまでの間に降温結晶化温度以下に冷却し、前記フィルム部材の融解した部分を固化状態にし、その後、前記フィルム部材の融点以上の温度まで昇温させる間接手段により前記積層体を再加熱し、その積層体のフィルム部材の全部または一部を溶融させ、次いで速やかに前記フィルム部材のガラス転移温度以下の温度に急冷して、その積層体のフィルム部材の結晶化度を所定範囲となるように加熱冷却処理することを特徴とする方法である。
【0011】
したがって、請求項1にかかる発明によれば、ラミネート後、積層体が再加熱されるまでの間で最初に案内ロールに接触する際、それ以前に積層体は一次冷却されて、ラミネート時にフィルム部材の融解された部分が案内ロールの表面粗さを転写しない程度に固化され、また案内ロールが昇温するのを防げるので、フィルム部材に荒れやロール痕が発生するのを低減させることができ、結果として、製缶時にそのフィルム部材の損傷あるいは剥離の発生を防ぎ、またフランジ部の破断を防ぐことができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、前記急冷された積層体の少なくとも下層フィルム部材の結晶化度が0〜40%の範囲となるように非晶質状態にすることを特徴とする方法である。
【0013】
したがって、請求項2の発明では、急冷された積層体の少なくとも下層フィルム部材の結晶化度が0〜40%に非晶質状態にすることにより、そのフィルム部材の損傷あるいは剥離の発生を防ぐことができると共に、製造した熱可塑性樹脂被膜金属板を缶壁部の板厚減少度が大きい高加工度(絞りしごき加工)にも適用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の非晶質化された樹脂被覆金属板(以下、非晶質化樹脂被覆金属板と記す)の製造方法におけるラミネ一ト工程のヒートパターンを示す線図である。また、図2は、非晶質化樹脂被覆金属板の製造装置を示す模式的な正面図である。
【0015】
図2に示すように、この非晶質化樹脂被覆金属板を一貫して連続的に製造する製造装置は、帯状金属薄板部材(以下、単に金属板と略記する)1aを連続して供給する金属板供給装置2と、金属板1aを連続して予備的に加熱する加熱装置3と、熱可塑性樹脂フィルム部材(以下、単にフィルム部材と略記する)4を連続して供給する一対のフィルム供給装置5と、内部に熱接着させるための加熱手段を備え、加熱された金属板1にフィルム供給装置5から送り出されたフィルム部材4と金属板1aとを連続的に挟みつけて圧着(ラミネート)する一対のラミネートロール部材7が設けられた樹脂フィルム圧着装置8と、金属板1aがフィルム部材4によってラミネートされることにより得られた樹脂フィルム金属板(以下、単にラミネート部材と略記する)1bを降温結晶化温度以下に一次冷却(いわゆる一旦冷却)して融解した部分を固化状態とする1次冷却装置9と、ラミネート部材1bが一次冷却されることにより得られたラミネート部材1cを樹脂フィルムの融点以上の温度に再加熱する再加熱設備(いわゆるアモルファスオーブン)10と、ラミネート部材1cが再加熱されることにより得られたラミネート部材1dを空気で急冷する空冷装置11(2次冷却装置)と、ラミネート部材1dが急冷されることにより得られた非晶質のラミネート部材1eを冷却水に浸漬またはシャワー冷却する3次冷却装置12と、ラミネート部材1eは冷却水で水冷されることにより常温近くまで温度を降下させて非晶質化樹脂被覆金属板1fを連続的に巻き取る巻取り装置13が設けられている。また、この製造装置の搬送系には、金属板供給装置2から送り出された金属板1aを、その進行方向に対して反時計回り90度の方向に転向して送り出す案内ロール21と、案内ロール21が送り出した金属板1aを、その進行方向に対して時計回り90度の方向に転向して送り出す案内ロール22と、案内ロール22が送り出した金属板1aを、その進行方向に対して時計回り90度の方向に送り出す案内ロール23と、加熱装置3、樹脂フィルム圧着装置8および1次冷却装置9を通板処理されることにより得られたラミネート部材1cを、その進行方向に対して反時計回り90度の方向に進行方向を変える案内ロール(いわゆるラミネート工程後、ラミネート部材1cに最初に接触する部材)24と、アモルファスオーブン10および空冷装置11で通板処理されることにより得られた非晶質のラミネート部材1eを、その進行方向に対して時計回り90度の方向に転向して送り出すロール部材25と、3次冷却装置12で降温処理されることにより得られた非晶質化樹脂被覆金属板1fをその進行方向に対して時計回り90度の方向に転向して送り出すロール部材26とを備えている。これらのロール部材により通板レイアウトの自由度を大きくし、それに伴い設備の省スペース化の対応を容易にする。
【0016】
ここで先ず、上述した非晶質化樹脂被覆金属板1fの基材となる金属板1aについて説明する。
【0017】
金属板1aは、特に樹脂被覆金属板として制限されるものではなく、アルミニウムなどの軽金属板や、各種の金属メッキや化成処理等の表面処理を施した表面処理鋼板であってもよい。また、軽金属板は、アルミニウム板やアルミニウム合金板であってもよい。さらに、アルミニウム合金板の材質は、日本工業規格(JIS)に規定する3004系、3104系アルミニウム合金であってもよい。アルミニウム合金板は、通常の深絞り缶や絞りしごき缶において成形加工後に表面処理が施されているもの、例えばリン酸クロム酸処理や、リン酸ジルコニウム処理が施されているものであればよく、特に絞りしごき缶のように缶壁部の板厚減少度が大きい高加工度の場合にはリン酸またはリン酸ジルコニウムと有機樹脂との有機無機複合型化成処理が施されているものがよく、その化成処理には例えば、クロムを1〜40mg/m2、付着させたリン酸クロメート処理、もしくはジルコニウムを4〜17mg/m2、付着させたリン酸ジルコニウム処理等が施されたものが好ましい。
【0018】
金属板1aは、材料、缶サイズ、用途等により適宜選定され、一般には板厚0.15mmから0.40mmのものが用いられている。鋼板の場合は、缶体の強度、ボトム耐圧強度に留意する必要があり、陰圧缶用で板厚、0.15mmから0.25mmのものが用いられている。
【0019】
上述したように金属板1aは、表面処理鋼板に特に限定するものではなく、製缶用鋼板として通常、使用されるものが適用され、熱可塑性ポリエステル樹脂フイルムとの密着性を確保する目的で表面処理が施されたものであってもよく、例えば、鋼板の両面に、片面当たり付着量500〜2000mg/m2の錫メッキ層が積層された極薄錫メッキ鋼板、あるいは鋼板の片面に、付着量50〜200mg/m2の金属クロム層と、その上層に金属クロム換算で付着量5〜25mg/m2のクロム水和酸化物層とが積層された電解クロム酸処理鋼板、あるいは鋼板の片面に、付着量500〜800mg/m2のニッケルメッキ層と、その上層に金属換算でクロム量1〜30mg/m2を含んだ鋼板とが積層されたニッケルメッキ鋼板、あるいは鋼板の片面に、20〜2000mg/m2のニッケルメッキ層、その上層に付着量1mg/m2〜100mg/m2のC(炭素)とが積層された有機無機複合表面処理鋼板であってもよい。またラミネート時の空気巻き込み防止の観点から鋼板表面の中心線平均粗さRaが、走行方向、幅方向ともRa≦0.2μmとするのが望ましい。
【0020】
上記の金属板1aに被覆されるフィルム部材4には、耐熱性が良く、缶の用途に適した特性を有する熱可塑性ポリエステル樹脂フィルムが用いられ、そのポリエステル樹脂を列挙すると、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)のようなホモポリマーや、例えばポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートとの共重合樹脂であるコーポリマーや、こうしたホモポリマー同士のブレンド、ホモポリマーやコーポリマーなどのブレンド、コーポリマー同士のブレンド樹脂あるいはこれら樹脂を多層化したもの等がある。
【0021】
さらに、熱可塑性ポリエステル樹脂の融点は、コーポリマーの程度、ブレンドする樹脂の選定とそのブレンド比となどによって適宜に選定され、例えば融点(Tm)が200℃〜260℃の樹脂フィルムが適用される。
【0022】
ラミネート工程前のフィルム部材4は、一般的にはガラス転移温度(Tg)〜(Tg)+100℃の温度範囲内で加熱されて必要に応じて一軸または二軸延伸される。ラミネート工程後のアモルファス工程でフィルム部材4の金属板幅方向のフィルム熱収縮は小さくなるため延伸後、適宜熱固定処理されるのが好ましい。
【0023】
図1は、ラミネート工程後、ラミネート部材1bを、1次冷却装置9により降温結晶化温度(Tc−cool )以下の温度に冷却して案内ロール24に接触する前に少なくともラミネート部材1cの融解した部分を固化状態としラミネート部材1cを形成する。その後、案内ロール24により進行方向を換えて再加熱設備10によりラミネート部材1cを再加熱してラミネート部材1dを形成し、次いで空冷装置(2次冷却装置)11により、ラミネート部材1dをフィルム部材4の降温結晶化完了温度以下の温度に急冷して非晶質のラミネート部材1eを形成し、更に3次冷却装置12により、ラミネート部材1eを冷却水で板温を下げて樹脂被覆金属板1fを形成するヒートパターン(加熱冷却処理)を示している。
【0024】
このラミネート工程後のヒートパターンでは、再加熱設備10により熱接着したフィルム部材4の融点以上にラミネート部材1cを加熱溶融させた後、フィルム部材4のガラス転移点以下の温度に急冷して非晶質化されるようにしているが、フィルム部材4が多層樹脂で構成されている場合、ラミネート部材1cの下層側だけ非晶質化し上層側(表層)は軸配向結晶を残すようにしてもよい。金属板上に樹脂フィルムを積層するには、熱融着法、ドライラミネーション法、押出コート法等により行われる。金属板と被覆樹脂(樹脂層)との接着性が乏しい場合には、金属板または樹脂フィルムの一方あるいは両方に、例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸オレフィン系接着剤、コーポリアミド系接着剤、コーポリエステル系接着剤等を設けて加熱接着する方法により行われる。
【0025】
フィルム部材4と金属板1aとの間に熱硬化型接着剤が介在されている場合には、その熱硬化型接着剤はフィルム幅よりも僅かに狭い幅で介在され、またその接着剤層のないフィルム部材4の端部では、その部分を直接金属板1aに熱接着するのが製缶時のフィルムヘアー発生を防ぐ上で好ましい。
【0026】
また、接着剤は、缶外面に施される印刷デザインによって、密着性、加工性が低下しない範囲で白色顔料である酸化チタンや、白以外の着色顔料やトナー等を、数%添加させてもよい。
【0027】
つぎに、上述した非晶質化樹脂被覆金属板1fのラミネート工程およびアモルファス工程おけるロール部材について、以下具体的に説明する。
【0028】
ラミネート工程について説明すると、先ずラミネートロール部材7は、その外周部がゴム製部材7aで構成されており、このゴム製部材7aは、走行しているフィルム部材4に接触する。つぎに、そのゴム製部材7aは、フィルム部材4と接触する外周部分がわずかに平坦になるように変形して、その平坦状に変形した中央部分において、その変形による押圧力が、最大になるとともにその両端部分にかけて減少するように作用し、そしてラミネートロール部材7の回転により、ゴム製部材7aの外周部分のうちフィルム部材4から離れ始める部分は、元の形状に速やかに復帰して、その後再びフィルム部材4と良好に接触するようになる。
【0029】
ここで、金属板1aとフィルム部材4とが良好に圧着するようにゴム製部材の変形が連続して生じている。つまり、ラミネート部材1bの全面には、金属板1aとフィルム部材4とが確実に圧接されるとともに、ラミネート部材1bの表面が均一化されるようにフィルム部材4が加圧され、ラミネート部材1bの表面は、うねりが形成されず、平滑にされ、見映えに優れたものになることが好ましい。
【0030】
このゴム製部材は、90以上のショア硬さ(日本工業規格:JIS Z 2246参照)に調製されたフッ素系のゴム材料(明治ゴム化成 商品名:ケミブラックDM)とし、その表面は、日本工業規格:JIS B 0601参照の中心線平均粗さ(Ra)が0.2μm以下、もしくは最大高さ(Rmax)が3μm以下に処理される。また、案内ロール24は、ラミネートロール部材7と同じ材質、同じ中心線平均粗さ、硬度を有するゴム製部材から構成されている。
【0031】
つぎに、一次冷却工程について説明すると、先ずラミネート工程後に形成されたラミネート部材1bは、1次冷却装置9によりラミネート地点(いわゆる接着地点)からアモルファスオーブン10の入口地点にある案内ロールに最初に接触するまでの間に、積層されたフィルム部材4の降温結晶化温度(Tc−cool )以下、好ましくは降温結晶化完了温度よりも低い温度に一次冷却され、フィルム部材4の融解した部分を固化状態、即ち、分子運動性が低いラミネート部材1cとなる。そのためこのラミネート部材1cは、案内ロール24により進行方向を転向されアモルファスオーブン10に供給されるが、案内ロール24との接触によるロール痕や表面が荒れたりするのを防ぐことができる。なお、一次冷却は、フィルムと非接触で冷却できるのであれば空冷の他、冷媒を用いた冷却手段が用いられる。
【0032】
次にアモルファス工程について説明すると、この再加熱には、アモルファスオーブン10などの加熱オーブンの他に、赤外線ヒーター等を使用できる。金属板1a上のフィルム部材4は、アモルファスオーブン10によって完全溶融し、空冷装置11(2次冷却)によって冷却され、3秒以内に速やかにフィルム部材4の降温結晶化完了温度以下の温度に急冷され、フィルム部材4の結晶化度が単層フィルムの場合で0〜40%の範囲となるように非晶質化され、また多層フィルムの場合は少なくとも下層の結晶化度が0〜40%の範囲となるように非晶質化され、フィルム部材の全部または一部が非晶質される。続いて、その結晶化度を維持するために、更にフィルム部材4は、3次冷却装置12によって水冷または空冷(ガラス転移温度(Tg)以下まで冷却)された後巻き取られる。
【0033】
ここで、金属板1a上のフィルム部材4を再加熱温度(Tm)〜(Tm)+30℃に再加熱した後のそのフィルム部材4の急冷は、エアージェットによる空冷のほか水冷却(いわゆる水冷シャワー、水冷タンク)する方法、またはそれらの組み合わせによる方法等が適宜選択可能である。
【0034】
なお、結晶化度の測定手順については以下の通りである。
(1)非晶質化したラミネート材を、7wt%濃度の塩酸に漬けてフィルムを金属板から剥がす。
(2)剥がれたフィルムを純水でよく洗う。
(3)常温で乾燥した後、5mgを採取して熱分析(DSC 1stラン)に供する。
(4)熱分析(DSC 1stラン)は10℃/分の昇温速度で測定し、70℃付近の発熱ピークを測定する。その測定値をAとする。
(5)当該サンプル(上記(4)でDSC 1stランしたフィルム)を融点以上に加熱した後、水没急冷をして常温で乾燥する。
(6)その後、上記(4)と同一条件で熱分析(DSC 2ndラン)を実施し、70℃付近の発熱ピークを測定する。この測定値をBとする。
(7)そして、各測定値A,Bから結晶化度を下記のように計算する。
【0035】
結晶化度=(BーA)/B×100(%)
【0036】
図3は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の場合の示差走査熱量計(DSC)より得られるヒートフロー(Heat Flow)の典型例を示している。なお図3の実線aは温度(Temperature)が図の負の方向に降下する降温過程を示し、図3の実線bは温度が図の正の方向に上昇する昇温過程を示している。
【0037】
図3の実線a,bに示すように、降温結晶化温度(Tc−cool )は、昇温結晶化温度(Tc)に比べて高めの温度にあり、アモルファスオーブンに供給した後、ラミネート部材1bは、空冷装置11により降温結晶化完了温度(図中のTc−cool (完了)で示す)よりも低い温度まで急冷される。このとき樹脂の組成によっては冷却温度が、昇温結晶化温度(Tc)よりも高いとフィルムの再結晶化が進むので、フィルムの再結晶化を防ぐため、降温結晶化完了温度よりも低い温度であるガラス転移温度(Tg)以下まで3次冷却装置12によって冷却しておくのが好ましい。
【0038】
なお、非晶質化樹脂被覆金属板1fは、ラミネート工程からアモルファス工程までの一連の工程(1パス)で製造される上記の方法が、効率的であるが、設備上の観点から樹脂フィルム圧着装置8によりラミネートしてからそのラミネートされたラミネート部材1bを1次冷却装置9によりラミネート部材の融解部分を固化させて一旦巻き取り、ラミネート工程とは別に設けた再加熱設備10にて解し、アモルファス工程を経て再度巻き取る方式(2パス)を採用しても良い。
【0039】
上記のラミネート部材に対して、その樹脂被覆金属板1fの樹脂層の上にノルマルブチルステアレート、流動パラフィン、ペトロレイタム、ポリエチレンワックス、食用油、パーム油、合成パラフィンの一または二種類以上の原料を潤滑剤として塗布して巻き取っても良く、また、ラミネート部材を材料として製缶時にこの潤滑剤を塗布するようにしてもよい。また、上記実施形態では、ラミネート部材1bの両面を一次冷却しているが、冷却能力が高ければ、案内ロール24と接触する面側だけを一次冷却するようにしても良い。
【0040】
つぎに、以下に示す各樹脂特性、温度条件に基づいて上述した各工程を行った場合の各実施例について、以下説明する。
【0041】
先ず実施例1(図4の実験No.1〜5に示す例)では、
(1−1)金属板1aには、3004系アルミニウム合金で、リン酸クロメート処理が施されたものを用いる。
(1−2)フィルム部材4として、コーポリマーのPET/I共重合(2層)フィルムを用いる。ここで、フィルム部材4の融点(Tm)は上層(表層)で240℃、下層(金属板側)で220℃であり、フィルム部材4の下層のガラス転移温度(Tg)は70℃であり、フィルム部材4下層の融解開始温度(Tl)は200℃であり、フィルム部材4の下層の降温結晶化温度(Tc−cool )は160℃である。ラミネート工程前のフィルム部材4は、延伸温度100℃で縦3倍横3倍に延伸し、170℃で熱固定されたものである。
【0042】
つぎに、実施例2(図4の実験No.6〜10に示す例)では、
(2−1)金属板1aには、上記番号(1−1)で説明したものと同じものを用いる。
(2−2)フィルム部材4として、PBT/PET(ただしPBTとPETとの質量比は、6対4とする)ブレンド単層フィルムを用いる。ここで、フィルム部材4の融点(Tm)は220℃および250℃の2ピーク値を示すものであり、フィルム部材4のガラス転移温度(Tg)は50℃であり、フィルム部材4の融解開始温度(T1)は200℃であり、降温結晶化温度(Tc−cool )は170℃であり、ラミネート工程前のフィルム部材4は、延伸温度100℃で縦3倍横3倍に延伸し150℃で熱固定されたものである。
【0043】
上述した実施例の樹脂特性および温度条件をもとに評価した結果を下の図4に示す。
【0044】
ここで、図4の内容を考察すると、
(1) ラミネート部材1bが案内ロール24に接触する直前の温度が降温結晶化温度(Tc−cool )よりも高い場合(実験No.1,6)や同じ場合(実験No.2,7)は、ラミネート部材1aの表面に荒れやロール痕が発生し成形性(破断率)の数値が高い。
(2) 非晶質化樹脂被覆金属板1fの表面の荒れや、ロール部材24の転写模様が成形性に悪影響を及ぼすことが分かる。
(3) 非晶質化樹脂被覆金属板1fは、上述したラミネート工程およびアモルファス工程が図4に示す実験番号No.3〜5,8〜10の実施例の樹脂特性および温度条件のもとで行われているため、評価結果(図4)のとおりラミネート部材の外観は、フィルムの表面荒れやロール部材24のロール痕の発生がなく、かつ成形時の破断率が0%となり、良好なものとなる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、金属板をフィルム部材の融点付近またはそれ以上の温度に加熱して、その金属板にフィルム部材をラミネートして積層体を形成した後、その積層体をラミネート地点からラミネート以降で最初に案内ロールに接触するまでの間に一次冷却し、前記フィルム部材の融解部分を固化状態とし、その後、フィルム部材の融点以上の温度まで昇温させる間接手段により積層体を再加熱し、その積層体のフィルム層の全部または一部を溶融させ、次いで速やかに前記フィルム部材のガラス転移温度以下の温度に急冷して、その積層体のフィルム部材の結晶化度を所定の範囲となるように加熱・冷却処理するので、ラミネート後の被覆されたフィルム部材の表面荒れやロール痕の発生を防ぐことができるとともに、フィルム部材の接着性、成形性に優れた熱可塑性樹脂被覆金属板を製造することができる。
【0046】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明で得られる効果に加えて、急冷された積層体の少なくとも下層フィルム部材の結晶化度が0〜40%の範囲となるように非晶質状態となるので、得られた熱可塑性樹脂被膜金属板は、高加工度が要求される絞りしごき缶にも適用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で対象とする非晶質化樹脂被覆金属板の製造方法におけるラミネ一ト工程のヒートパターンを示す線図である。
【図2】本発明で対象とする非晶質化樹脂被覆金属板の製造装置を示す模式的な正面図である。
【図3】ポリエチレンテレフタレートの場合の示差走査熱量計より得られるヒートフロー図である。
【図4】樹脂特性、温度条件に基づいて図2の各工程を行った場合の評価結果を示す表図である。
【符号の説明】
1a…金属板、 4…フィルム部材、 1b,1c,1d,1e…ラミネート部材、 1f…非晶質化樹脂被覆金属板。
Claims (2)
- 金属板を連続して供給し、加熱された金属板の少なくとも片面に、フィルム部材を連続して供給し、その供給されたフィルム部材をその加熱された金属板に熱接着させ熱可塑性樹脂被覆金属板を製造する方法において、
前記金属板を前記フィルム部材の融点付近またはそれ以上の温度に加熱して、その金属板に前記フィルム部材をラミネートして積層体を形成した後、その積層体をラミネート地点からラミネート以降で最初に案内ロールに接触するまでの間に降温結晶化温度以下に冷却し、前記フィルム部材の融解した部分を固化状態にし、その後、前記フィルム部材の融点以上の温度まで昇温させる間接手段により前記積層体を再加熱し、その積層体のフィルム部材の全部または一部を溶融させ、次いで速やかに前記フィルム部材のガラス転移温度以下の温度に急冷して、その積層体のフィルム部材の結晶化度を所定範囲となるように加熱冷却処理することを特徴とする熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。 - 前記急冷された積層体の少なくとも下層フィルム部材の結晶化度が0〜40%の範囲となるように非晶質状態にすることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。
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