JP2004235510A - 磁気記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

磁気記憶装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線の抵抗もしくはインピーダンスを下げ、かつ記憶素子へ磁力線を集中させることにより書き込みの効率を高め、書き込み配線に流す電流値を下げることにより発熱を抑えて、磁気記憶装置の長寿命化、低消費電力化を図る。
【解決手段】書き込みワード線11と、書き込みワード線11と立体的に交差するビット線12と、書き込みワード線11と電気的に絶縁され、ビット線12と電気的に接続されたもので、書き込みワード線11とビット線12との交差領域に磁気抵抗効果型の記憶素子13とを備えた磁気記憶装置1において、記憶素子13と対向する位置の書き込みワード線11に記憶素子13側を開放する状態で書き込みワード線11を被覆する第1磁性体層16、および記憶素子13と対向する位置のビット線12に記憶素子13側を開放する状態に設けた第2磁性体層17のうちの一方もしくは両方の磁性体層を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記憶装置およびその製造方法に関し、詳しくは強磁性体のスピン方向が平行もしくは反平行によって抵抗値が変化することを利用して情報を記憶する不揮発性の磁気記憶装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報通信機器、特に携帯端末などの個人用小型機器の飛躍的な普及にともない、これを構成するメモリ素子やロジック素子等の素子には、高集積化、高速化、低消費電力化など、一層の高性能化が要求されている。特に不揮発性メモリはユビキタス時代に必要不可欠の素子と考えられている。
【0003】
例えば、電源の消耗やトラブル、サーバーとネットワークが何らかの障害により切断された場合であっても、不揮発性メモリは個人の重要な情報を保護することができる。そして、不揮発性メモリの高密度化、大容量化は、可動部分の存在により本質的に小型化が不可能なハードディスクや光ディスクを置き換える技術としてますます重要になってきている。
【0004】
また、最近の携帯機器は不要な回路ブロックをスタンバイ状態にしてでき得る限り消費電力を抑えようと設計されているが、高速ネットワークメモリと大容量ストレージメモリを兼ねることができる不揮発性メモリが実現できれば、消費電力とメモリとの無駄を無くすことができる。また、電源を入れると瞬時に起動できる、いわゆるインスタント・オン機能も高速の大容量不揮発性メモリが実現できれば可能になってくる。
【0005】
不揮発性メモリとしては、半導体を用いたフラッシュメモリや、強誘電体を用いたFRAM(Ferro electric Random Access Memory)などがあげられる。しかしながら、フラッシュメモリは、書き込み速度がμ秒の桁であるため遅いという欠点がある。また構造が複雑なために高集積化が困難であり、しかも、アクセス時間が100ns程度と遅いという欠点がある。一方、FRAMにおいては、書き換え可能回数が1012〜1014回であり、完全にスタティックランダムアクセスメモリやダイナミックランダムアクセスメモリに置き換えるには耐久性が低いという問題が指摘されている。また、強誘電体キャパシタの微細加工が難しいという課題も指摘されている。
【0006】
これらの欠点を有さない不揮発性メモリとして注目されているのが、MRAM(Magnetic Random Access Memory)もしくはMR(Magneto Resistance)メモリと呼ばれる磁気メモリであり、近年のトンネル磁気抵抗効果素子(以下、TMR:という、TMRはTunnel Magnetic Resistanceの略)材料の特性向上により注目を集めるようになってきている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0007】
MRAMは、構造が単純であるため高集積化が容易であり、また磁気モーメントの回転により記憶を行うために、書き換え回数が大であると予測されている。またアクセス時間についても、非常に高速であることが予想され、既に100MHzで動作可能であることが報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。また、GMR効果により高出力が得られるようになった現在では、大きく改善されてきている。
【0008】
また、MRAMには、構造上の本質的な課題が存在する。MRAMにおける記憶は、配線に電流を流すことによって発生する電流磁場によって記憶層の磁化を回転させることで行っている。ところが、高集積化によって、配線が細くなるにともない、書き込み線に流すことができる臨界電流値が下がるため、得られる磁界が小さくなり、被記憶領域の保磁力を小さくせざるを得ない。これは、情報記憶装置の信頼性が低下することを意味する。また、磁界は光や電子線のように絞ることができないため、高集積化した場合にはクロストークの大きな原因になると考えられる。これを防止するためにキーパ構造等も提案されているが、構造の複雑化は避けられない。以上のように、電流磁場による書き込みには本質的に多くの課題があり、電流磁場による書き込みが将来のMRAMにおける大きな欠点になる恐れがある。
【0009】
ところで、このような欠点は、磁界を用いることなく磁化を制御することが可能であれば解消することができる。そして、磁界を用いることなく磁化を制御する手段として、強磁性体/半導体/強磁性体を積層して用いることが提案されている(例えば、非特許文献3参照。)。
【0010】
これは、強磁性体間の磁気的な結合が、中間層である半導体層のキャリア濃度に依存していることを利用するものである。強磁性体/半導体/強磁性体を積層した積層体では、中間層である半導体層のキャリア濃度を制御することにより、強磁性層間の磁気的結合を、例えば平行から反平行へと変化させることが可能である。そこで、一方の磁性層(固定層)の保磁力を大としておけば、他方の磁性層(可動層)の磁化を固定層に対して回転させることができる。特に電気的な入力で磁化を回転させる方法は、小型全固定素子を実現する技術として有望である。
【0011】
これらの情報記憶素子の構造は種々報告されている。一例をあげると、情報記憶素子の構成要素を成す磁性体膜を含む各種膜がビット線およびワード線に対して平行に積層されている構造がある(例えば、特許文献1参照。)。これらの製造方法としては情報記憶素子の構成要素を成す磁性体膜を含む各種膜を形成後、フォトリソグラフィー技術とドライエッチング技術とによって所定の長方形等の形状に加工する。
【0012】
上述の通り、高速化・高集積化が容易という長所を有するMRAMではあるが、書き込みは、TMR素子に近接させて設けられたビット線と書き込み用ワード線に電流を流し、その発生磁界によって行う。TMR素子の記憶層(記憶層)の反転磁界は材料にもよるが、1.58kA/m〜15.8kA/m(20Oe〜200Oe)が必要であり、このときの電流は数十mAになる。これは消費電流の増大につながり、素子の低寿命化、発熱、消費電力の増加という半導体素子にとってはデメリットとなることが多い。
【0013】
この消費電流が増大する問題を解決するために、書き込みワード線およびビット線の周りを磁性層でシールドして、電流が発生する磁束を集中させる構造(以下 クラッド構造という)が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0014】
図13に磁性体層により形成されるクラッド構造を用いたMRAMの一部を簡略化した図を示す。図13に示すように、ワード線11の周りに対して、磁気抵抗効果型の記憶素子(例えばTMR素子)13側の面以外を第1磁性体層16で覆い磁束を記憶素子13に集中させるようにしている。同様に、ビット線12の周りに対して、記憶素子13側の面以外を第2磁性体層17で覆い磁束を記憶素子13に集中させるようにしている。
【0015】
また、高集積化という面からは、ビット線と書き込みワード線のサイズはリソグラフィ技術から決まる最小線幅に近いサイズが要求される。書き込み電流値が高くなると、エレクトロマイグレーション等の配線の信頼性が課題になる。この課題を解決するためには銅配線を用いることが有効であると考えられる。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−317071号公報(第6−7頁、第2図)
【特許文献2】
特開2002−246566号公報(第4頁、図6)
【非特許文献1】
Wang et al., IEEE Trans. Magn. 33 (1997) p4498−4512
【非特許文献2】
R.Scheuerlein et al, ISSCC Digest of Papers (Feb.2000) p128−129
【非特許文献3】
Mattson et al., Phys. Rev. Lett. 77(1993) p.185
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記の構造の磁気抵抗効果型の記憶素子を用いた場合、次の点が問題として考えられている。書き込み用配線の全延長に渡り磁性体で囲むため、書き込み用配線の全延長に均等の磁界が発生し、さらに磁界の効率を上げようとしても上げることが困難となる。また、書き込み用配線を高透磁率材で囲むことは、配線のリアクタンスを増大させてインピーダンスが上昇し、高速動作時の遅延による速度低下やエネルギー損失を招き、前述した低寿命化、発熱の増大、消費電力の増大を進ませ、メリットが減少することとなる。
【0018】
さらに、上述のようなTMR素子書き込みを行う書き込み用配線を製造する上で微細化が必要となるが、微細化を行うことにより配線抵抗が上昇し、低寿命化、発熱の増大、消費電力の増大を招く。これを避けるべく、クラッド構造をとったとしてもインピーダンスが上昇し、程度は軽くなるものの上記同様の問題が生じる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされた磁気記憶装置およびその製造方法である。
【0020】
本発明の磁気記憶装置は、第1配線と、前記第1配線と立体的に交差する第2配線と、前記第1配線と電気的に絶縁され、前記第2配線と電気的に接続されたもので、前記第1配線と前記第2配線との交差領域に磁気抵抗効果型の記憶素子とを備えた磁気記憶装置において、前記記憶素子と対向する位置の前記第1配線に前記記憶素子側を開放する状態で前記第1配線を被覆する第1磁性体層、および前記記憶素子と対向する位置の前記第2配線に前記記憶素子側を開放する状態に設けた第2磁性体層のうちの一方もしくは両方の磁性体層を備えたものである。
【0021】
上記磁気記憶装置では、磁性抵抗効果型の記憶素子と対向する位置の第1配線に、記憶素子側を開放する状態で第1配線を被覆する第1磁性体層、および記憶素子と対向する位置の第2配線に記憶素子側を開放する状態に設けた第2磁性体層のうちの一方もしくは両方の磁性体層を備えたことから、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。これは、磁性体層に覆われていない部分の配線からその外部に磁力線が漏れてくる効果を利用するものである。通常の配線のみの構成の場合、配線の中央ほど磁界が強くなり配線の外部の磁力は弱くなる。しかしながら、本発明の構成では、配線より発生した磁力線が磁性体層の中を通るため磁性体層中の磁界は強くなることを利用している。しかも配線全延長にわたって磁性体層は形成されておらず、記憶素子の近傍の配線にのみ磁性体層が形成されていることから、配線全延長にわたって磁性体層が形成されている従来の構成よりも、磁性体層が形成されていない配線部分から出る磁力線を半環状の磁性体層中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。
【0022】
本発明の磁気記憶装置の第1製造方法は、基板上に形成された絶縁膜に第1配線を形成する工程と、トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので前記第1配線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、前記記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記第1配線と立体的に交差する第2配線を形成する工程とを備えた不揮発性の磁気記憶装置の製造方法において、前記第1配線は、前記絶縁膜に前記第1配線を形成するための配線溝を形成する工程と、前記配線溝を形成した後に前記配線溝内に磁性体層を形成する工程と、前記記憶素子を形成する領域下に前記磁性体層を残し、その他の前記磁性体層を除去する工程と、前記配線溝内に前記第1配線を形成する工程とにより形成される。
【0023】
上記磁気記憶装置の第1製造方法では、第1配線は、絶縁膜に第1配線を形成するための配線溝を形成する工程と、配線溝を形成した後に配線溝内に磁性体層を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する領域下に磁性体層を残す工程と、配線溝内に第1配線を形成する工程とにより形成されることから、第1配線は磁気抵抗効果型の記憶素子下において、磁性体層により記憶素子側を開放した状態に被覆される。このため、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。すなわち、配線より発生した磁力線が磁性体層の中を通るため磁性体層中の磁界が強くなることを利用している。しかも配線全延長にわたって磁性体層を形成せず、記憶素子の近傍の配線部分にのみ磁性体層を形成することから、配線全延長にわたって磁性体層を形成する従来の製造方法により製造された磁気記憶装置よりも、磁性体層が形成されない部分の配線から出る磁力線を半環状の磁性体層中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。
【0024】
本発明の磁気記憶装置の第2製造方法は、第1配線を形成する工程と、トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので前記第1配線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、前記記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記第1配線と立体的に交差する第2配線を形成する工程とを備えた不揮発性の磁気記憶装置の製造方法において、前記第2配線は、前記記憶素子が被覆される絶縁膜に前記第2配線を形成するための配線溝を形成する工程と、前記配線溝を形成した後に前記配線溝の側壁に磁性体層を形成する工程と、前記記憶素子が形成された領域上の前記磁性体層を残すように他の前記磁性体層を除去する工程と、前記配線溝内に前記第2配線を形成する工程と、前記記憶素子が形成された領域上における前記第2配線上に磁性体層を形成する工程とにより形成される。
【0025】
上記磁気記憶装置の第2製造方法では、第2配線は、磁気抵抗効果型の記憶素子が被覆される絶縁膜に第2配線を形成するための配線溝を形成する工程と、配線溝を形成した後に配線溝の側壁に磁性体層を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子が形成された領域上に磁性体層を残すように他の磁性体層を除去する工程と、配線溝内に第2配線を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子が形成された領域上における第2配線上に磁性体層を形成する工程とにより形成されることから、第2配線は磁気抵抗効果型の記憶素子上において、配線溝の側壁に形成された磁性体層および第2配線上に形成された磁性体層により記憶素子側を開放した状態に被覆される。このため、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。すなわち、第2配線より発生した磁力線が磁性体層の中を通るため、磁性体層中の磁界が強くなることを利用している。しかも配線全延長にわたって磁性体層を形成せず、記憶素子の近傍の配線部分にのみ磁性体層を形成することから、配線全延長にわたって磁性体層を形成する従来の製造方法により製造された磁気記憶装置よりも、磁性体層が形成されない部分の配線から出る磁力線を半環状の磁性体層中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の磁気記憶装置に係る一実施の形態を、図1の概略構成斜視図によって説明する。図1では、簡略化して示したため、読み出し回路部分の図示は省略されている。
【0027】
図1に示すように、9個のメモリセルを含み、相互に交差する第1配線(以下、書き込みワード線として説明する)11(111、112、113)および第2配線(以下、ビット線として説明する)12(121、122、123)を有する。それらの書き込みワード線11とビット線12の各交差領域には、書き込みワード線11上に絶縁膜(図示せず)を介して形成されているとともにビット線12に接続されている磁気抵抗効果型の記憶素子(例えばTMR素子)13(131〜139)が配置されている。この記憶素子13は、基本的構成としては、例えばトンネル絶縁層(トンネルバリア層ともいう)303を強磁性体からなる磁化固定層302と記憶層304とで挟んだ構成を有している。また、図面では、記憶素子13とスイッチングトランジスタ(図示せず)に接続するための導電層301が、記憶素子13の書き込みワード線11側に接続して設けられ、さらに導電層301にはコンタクト部30が接続されている。また、記憶素子13は導電性材料からなるキャップ層313が形成され、このキャップ層313に上記ビット線12が接続されている。
【0028】
上記記憶素子13と対向する位置の上記書き込みワード線11に記憶素子13側を開放する状態で書き込みワード線11を被覆する第1磁性体層16が形成されている。さらに、上記記憶素子13と対向する位置のビット線12に記憶素子13側を開放する状態に設けた第2磁性体層17が形成されている。これら、第1、第2磁性体層16、17は、両方設けることが好ましいが、いずれか一方のみを設けることも可能である。
【0029】
上記第1、第2磁性体層16、17を構成する高透磁率材料としては、例えば最大透磁率μが100以上の軟磁性体を用いることができ、具体的には、一例としてニッケル・鉄・コバルトを含む合金、鉄・アルミニウム(FeAl)合金、フェライト合金、等を用いることができる。
【0030】
上記磁気記憶装置1における磁性抵抗効果型の記憶素子13への情報の書き込みは、書き込みワード線11およびビット線12に電流を流し、それから発生する合成磁界によって書き込みワード線11とビット線12との交差領域に形成された記憶素子13の記憶層304の磁化方向を磁化固定層302に対して平行または反平行にして行う。この磁気記憶装置1では、記憶素子13と対向する位置の書き込みワード線11に、記憶素子13側を開放する状態で書き込みワード線11を被覆する第1磁性体層16、および記憶素子13と対向する位置のビット線12に記憶素子13側を開放する状態に設けた第2磁性体層17を備えたことから、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。これは、磁性体層16、17に覆われていない部分の配線からその外部に磁力線が漏れてくる効果を利用するものである。通常の配線のみの構成の場合、配線の中央ほど磁界が強くなり配線の外部の磁力は弱くなる。しかしながら、本発明の構成では、配線より発生した磁力線が磁性体層16、17の中を通るため磁性体層16、17中の磁界は強くなることを利用している。しかも配線全延長にわたって磁性体層16、17は形成されておらず、記憶素子13の近傍の配線部分にのみ磁性体層16、17が形成されていることから、配線全延長にわたって磁性体層が形成されている従来の構成よりも、磁性体層が形成されていない配線部分から出る磁力線を半環状に形成された磁性体層16、17の中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。
【0031】
以上のように、MRAMのアレイでは、ビット線および書き込みワード線からなる格子の交点に記憶素子13が配置されている。MRAMの場合、書き込みワード線とビット線とを使用することで、アステロイド磁化反転特性を利用し、選択的に個々のメモリセルに書き込むことが一般的である。ここで示したのは一部分の構造であり、実デバイスではこの繰り返しの構造となる。
【0032】
なお、図示したように、書き込みワード線11(ビット線12)と磁性体層16(17)の間に電気的絶縁層を設けない場合、第1磁性体層16(第2磁性体層17)には電流損を防ぐため比抵抗率の高い軟磁性膜を用いることが望ましい。
【0033】
次いで、上記基本構成を組み込んだ磁気記憶装置1の具体的構成例を、図2によって説明する。
【0034】
図2に示すように、半導体基板(例えばp型半導体基板)21の表面側にはp型ウエル領域22が形成されている。このp型ウエル領域22には、トランジスタ形成領域を分離する素子分離領域23が、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)で形成されている。上記p型ウエル領域22上には、ゲート絶縁膜25を介してゲート電極(ワード線)26が形成され、ゲート電極26の両側におけるp型ウエル領域22には拡散層領域(例えばN拡散層領域)27、28が形成され、選択用の電界効果型トランジスタ24が構成されている。
【0035】
上記電界効果トランジスタ24は読み出しのためのスイッチング素子として機能する。これは、n型またはp型電界効果トランジスタの他に、ダイオード、バイポーラトランジスタ等の各種スイッチング素子を用いることも可能である。
【0036】
上記電界効果型トランジスタ24を覆う状態に第1絶縁膜41が形成されている。この第1絶縁膜41には上記拡散層領域27、28に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)29、30が形成されている。さらに第1絶縁膜41上にはコンタクト29に接続するセンス線15、コンタクト30に接続する第1ランディングパッド31等が形成されている。
【0037】
上記第1絶縁膜41上には、上記センス線15、第1ランディングパッド31等を覆う第2絶縁膜42が形成されている。この第2絶縁膜42には上記第1ランディングパッド31に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)32が形成されている。さらに上記第2絶縁膜42上には、コンタクト32に接続する第2ランディングパッド33、書き込みワード線11等が形成されている。
【0038】
上記書き込みワード線11には、上記図1によって説明した第1磁性体層16が設けられている。すなわち、上記書き込みワード線11における上記記憶素子13と対向する位置に、記憶素子13側を開放する状態で、書き込みワード線11を被覆する第1磁性体層16が形成されている。
【0039】
また第1磁性体層16を構成する高透磁率材料には、例えば最大透磁率μが100以上の軟磁性体を用いることができ、具体的には、一例としてニッケル・鉄・コバルトを含む合金、鉄・アルミニウム(FeAl)合金もしくはフェライト合金を用いる。
【0040】
上記第2絶縁膜42上には、上記書き込みワード線11、第1磁性体層16、第2ランディングパッド33等を覆う第3絶縁膜43が形成されている。この第3絶縁膜43には、上記第2ランディングパッド33に達する開口部43hが形成されている。
【0041】
さらに、上記第3絶縁膜43上には、上記書き込みワード線11上方から上記開口部43hにかけて反強磁性体層305が形成され、この反強磁性体層305上でかつ上記書き込みワード線11の上方には、トンネル絶縁層303を挟んで強磁性体層からなる磁化固定層302と磁化が比較的容易に回転する記憶層304が形成され、さらにキャップ層313が形成されている。この反強磁性体層305からキャップ層313によって情報記憶素子(以下、TMR素子という)13が構成されている。このTMR素子13については一例を後に詳述する。また、バイパス線19が反強磁性体層305上に磁化固定層302を延長した状態で形成されている。
【0042】
上記第3の絶縁膜43上には上記バイパス線19、記憶素子13等を覆う第4の絶縁膜44が形成されている。この第4の絶縁膜44は表面が平坦化され、上記記憶素子13の最上層のキャップ層313表面が露出されている。上記第4の絶縁膜44上には、上記記憶素子13の上面に接続するものでかつ上記書き込みワード線11と上記記憶素子13を間にして立体的に交差(例えば直交)するビット線12が形成されている。
【0043】
さらに、上記ビット線12における上記記憶素子13と対向する位置には、記憶素子13側を開放する状態に、第2磁性体層17が形成されている。
【0044】
上記第2磁性体層17を構成する高透磁率材料には、例えば最大透磁率μが100以上の軟磁性体を用いることができ、具体的には、一例としてニッケル・鉄・コバルトを含む合金、鉄・アルミニウム(FeAl)合金もしくはフェライト合金を用いる。上記のごとく、磁気記憶装置1が構成されている。
【0045】
次に、上記記憶素子13の一例を、図3の概略構成図によって説明する。図3に示すように、上記反強磁性体層305上に、第1の磁化固定層306と磁性層が反強磁性的に結合するような導電体層307と第2の磁化固定層308とを順に積層してなる磁化固定層302、トンネル絶縁層303、記憶層304、さらにキャップ層313を順に積層して構成されている。ここでは磁化固定層302を積層構造としたが、強磁性体層の単層構造であってもよく、もしくは3層以上の強磁性体層を、導電体層を挟んで積層させた構造であってもよい。また上記反強磁性体層305の下地に、TMR素子と直列に接続されるスイッチング素子との接続に用いられる下地導電層(図示せず)を形成することも可能である。また、下地導電層を反強磁性体層305によって兼ねることも可能である。
【0046】
上記記憶層304、上記第1の磁化固定層306、308は、例えば、ニッケル、鉄もしくはコバルト、またはニッケル、鉄およびコバルトのうちの少なくとも2種からなる合金のような、強磁性体からなる。
【0047】
上記導電体層307は、例えば、ルテニウム、銅、クロム、金、銀等で形成されている。
【0048】
上記第1の磁化固定層306は、反強磁性体層305と接する状態に形成されていて、これらの層間に働く交換相互作用によって、第1の磁化固定層306は、強い一方向の磁気異方性を有している。
【0049】
上記反強磁性体層305は、例えば、鉄・マンガン合金、ニッケル・マンガン合金、白金マンガン合金、イリジウム・マンガン合金、ロジウム・マンガン合金、コバルト酸化物およびニッケル酸化物のうちの1種を用いることができる。
【0050】
上記トンネル絶縁層303は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化マグネシウム、窒化シリコン、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化マグネシウムもしくは酸化窒化シリコンからなる。
【0051】
上記トンネル絶縁層303は、上記記憶層304と上記磁化固定層302との磁気的結合を切るとともに、トンネル電流を流すための機能を有する。これらの磁性膜および導電体膜は、主に、スパッタリング法によって形成される。トンネル絶縁層303は、スパッタリング法によって形成された金属膜を酸化、窒化もしくは酸化窒化させることにより得ることができる。
【0052】
さらに最上層にはキャップ層313が形成されている。このキャップ層313は、TMR素子13と別のTMR素子13とを接続する配線との相互拡散防止、接触抵抗低減および記憶層304の酸化防止という機能を有する。通常、銅、窒化タンタル、タンタル、窒化チタン等の材料により形成されている。
【0053】
次に、前記図1によって説明した磁気記憶装置1の一組の書き込みワード線11、ビット線12および記憶素子13からなる1つの記憶モジュールを図4に示し、これを用いて抵抗値の変化の原理を説明する。
【0054】
図4に示すように、記憶素子(TMR素子)13は書き込みワード線11とビット線12とに電流を流した時に情報が記録される。この場合の書き込みワード線11による磁界の発生方向を矢印アで示す。またビット線12による磁界の発生方向を矢印イで示す。図では簡単のため記憶素子13の中心部を通る磁界のみ表示している。発生した磁界は記憶素子13内の磁界方向を決定することができる。一度決定された磁界方向は書き込みワード線11およびビット線12の電流を遮断しても前の状態に戻ることなく磁界を保持することができる。
【0055】
次に、書き込みワード線11、ビット線12の両方もしくは一方の電流の流れる方向を逆にする。これにより書き込みワード線11、ビット線12の周辺に発生する磁界は変化をする。
【0056】
この記憶素子13の磁界方向により図示されていないこの中に形成されているトンネル絶縁層の抵抗値が高くなったり低くなったりして、記憶素子13の2通りのビット状態(0または1)が明確に定義される。
【0057】
一方、読み出し時には、ビット線12とスイッチングトランジスタに接続されるコンタクト部30の間に電圧をかけ流れるセンス電流を検知し記録情報の取り出しを行う。
【0058】
次に、上記磁性体層16、17を形成した構成(以下クラッド構造という)による効果を説明する。上記説明したように、クラッド構造は書き込み用配線(書き込みワード線およびビット線)の一部分を磁性体層16、17で覆った構造を取る。ただし、配線の一部は磁性体層16、17で覆わず、その覆わない部分から配線の外部に磁力線が漏れてくる効果を利用する。これによって、クラッド構造を有しない通常の配線および配線の延長方向にわたって磁性体層を形成した構成よりも記憶素子近傍の配線に高強度の磁界を得ることができる。
【0059】
クラッド構造を採用した場合と磁性体層を設けない通常の配線に生じる磁力線を図5に示す。図5(1)には、本願発明のクラッド構造を採用した配線の磁力線を矢印で示す。また図5(2)には磁性体層を設けない配線のみの構成の磁力線を矢印で示す。
【0060】
図5(2)に示すように、通常の配線110では配線の中央ほど磁界が強くなり配線の外方に向かうにしたがって磁力は弱くなる。一方、図5(1)に示すクラッド構造を有する配線10では、磁力線が磁性体層16(17)中を通るため、磁性体層16(17)中に強い磁界が生じる。そして、磁性体層16(17)で覆われていない部分から磁力線が配線10の外部に漏れることとなり、その結果、磁性体層16(17)が形成されていない部分の配線10の外部に高強度の磁界を得ることができる。
【0061】
また、図6(1)に示すように通常のクラッド構造の場合、書き込み様の配線110全延長にわたって磁性体層116が形成されているため、配線110の全延長にわたって均等の磁界(矢印で示す)が発生し、さらに磁界の効率を上げようとしても上げることが困難であった。
【0062】
そこで本願発明のごとく、高強度の磁界が必要な部分のみクラッド構造を構成し、それ以外はクラッド構造を形成しない通常の配線構造とすることにより、図6(2)に示すようにクラッド構造の無い部分の配線10から出る磁力線(矢印で示す)を半環状の磁性体層16(17)中に集中させることができ、その結果、クラッド構造を形成した位置における磁性体層16(17)が形成されていない部分の配線10の外部に生じる磁界を強めることができる。
【0063】
上記ではクラッド構造を構成しない部分については通常の配線構造のみとしたが、図7(1)に示すように、本願発明の第1磁性体層16は、書き込みワード線11の側面のみ配線の全延長にわたって形成することもできる。図示はしないが、同様に、第2磁性体層17についても、ビット線12の側面のみ配線の全延長にわたって形成することもできる。もしくは、図7(2)に示すように、本願発明の第1磁性体層16は、書き込みワード線11の記憶素子とは反対側の面にのみ配線の全延長にわたって形成することもできる。図示はしないが、同様に、第2磁性体層17についても、ビット線12の記憶素子とは反対側の面にのみ配線の全延長にわたって形成することもできる。
【0064】
また、図7(3)に示すように書き込みワード線11に食い込むように第1磁性体層16を形成することもできる。図示はしないが、同様に、第2磁性体層17についても、ビット線12に食い込むように第2磁性体層17を形成することもできる。
【0065】
上記磁気記憶装置1では、磁性抵抗効果型の記憶素子13と対向する位置の書き込みワード線11に、記憶素子13側を開放する状態で書き込みワード線11を被覆する第1磁性体層16、および記憶素子13と対向する位置のビット線12に記憶素子13側を開放する状態に設けた第2磁性体層17のうちの一方もしくは両方の磁性体層を備えたことから、配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。これは、第1磁性体層16に覆われていない部分の書き込みワード線11からその外部に磁力線が漏れてくる効果を利用するものである。同様に、第2磁性体層17に覆われていない部分のビット線12からその外部に磁力線が漏れてくる効果を利用するものである。通常の配線のみの構成の場合、配線の中央ほど磁界が強くなり配線の外部の磁力は弱くなる。しかしながら、本発明の構成では、書き込みワード線11より発生した磁力線が第1磁性体層16の中を通るため第1磁性体層16中の磁界は強くなることを利用している。同様に、ビット線12より発生した磁力線が第2磁性体層17の中を通るため第2磁性体層17中の磁界は強くなることを利用している。しかも配線全延長にわたって磁性体層は形成されておらず、記憶素子13の近傍の書き込みワード線11にのみ第1磁性体層16が形成され、記憶素子13の近傍のビット線12にのみ第2磁性体層17が形成されていることから、配線全延長にわたって磁性体層が形成されている従来の構成よりも、磁性体層が形成されていない配線部分から出る磁力線を半環状の第1磁性体層16および第2磁性体層17中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。
【0066】
次に、本発明の磁気記憶装置の第1製造方法に係る一実施の形態を、図8の概略斜視図および図9の概略構成断面図によって説明する。
【0067】
図8は、第1配線(書き込みワード線)11の製造方法を説明する図9に示された断面図の断面位置を示すものであり、図8に示すように、第1磁性体層16が形成される位置における書き込みワード線11断面をA面として図9の左側の図面に示し、図8に示すように、第1磁性体層16が形成されない位置における書き込みワード線11断面をB面として図9の右側の図面に示す。なお、以下の説明で用いる構成部品のうち、前記図2によって説明した構成部品と同様なものには前記図2で示した符号を付与した。
【0068】
本発明の磁気記憶装置の第1製造方法は、第1配線(書き込みワード線)を形成する工程と、トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので書き込みワード線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記書き込みワード線と立体的に交差するビット線を形成する工程とを備えた磁気記憶装置の製造方法において、書き込みワード線を形成する方法に特徴がある。以下、書き込みワード線の製造方法を説明する。
【0069】
図9(1)に示すように、読み出し回路、周辺回路等が形成された基板(図示せず)上に絶縁膜(図示せず)を形成し、さらにエッチング停止層51を形成する。このエッチング停止層51は、例えば窒化シリコン(SiN)膜もしくは炭化シリコン(SiC)膜を成膜して形成する。次いで層間絶縁膜431を形成する。この層間絶縁膜431は、例えば酸化シリコン(SiO)膜、フッ素を含む酸化シリコン(SiOF)膜、炭素を含む酸化シリコン(SiOC)膜、有機化合物膜などの絶縁材料膜もしくはこれらのうちの少なくとも2種以上からなる積層構造とする。
【0070】
次いで、通常のレジスト塗布技術、リソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、書き込みワード線が形成される領域の上記層間絶縁膜431に配線溝432を形成する。その後、不要となったレジストマスクを除去する。
【0071】
その後、既知の成膜技術を用いて、例えばスパッタリング法を用いて、上記配線溝432の内面および層間絶縁膜431表面に、バリアメタル層111、第1磁性体層16を順に成膜する。バリアメタル層111は、第1磁性体層16の反応・拡散を抑制する材料であればよい。例えば、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)などが挙げられる。また、第1磁性体層16としては、例えば最大透磁率μが100以上の軟磁性体を用いることができ、具体的には、一例として鉄、コバルト、ニッケルのうち少なくとも1種を含む合金、鉄・アルミニウム(FeAl)合金もしくはフェライト合金を用いる。
【0072】
次に、図9(2)に示すように、通常のレジスト塗布技術を用いて、第1磁性体層16上にレジスト膜71を形成する。次いでリソグラフィー技術によって、クラッド構造を残したい部分、つまりTMR素子が形成される部分の下部にあたる部分のみにレジスト膜71を残して、その他の部分のレジスト膜71を除去する。
【0073】
その後、上記レジスト膜71をエッチングマスクに用いて、既知のエッチング技術により、第1磁性体層16をエッチング除去する。このエッチングは、バリアメタル層111をエッチング停止層にしてエッチングを行っても良いし、層間絶縁膜431をエッチング停止層にしてエッチングを行うこともできる。
【0074】
また、上記エッチングをドライエッチ工程のような異方性エッチングにより行う場合には、レジスト膜71が残されていない領域の配線溝432の側壁に第1磁性体層16が残る場合が有るが、少なくとも配線溝432底面の第1磁性体層16が除去できれば良く、多少の磁束集中効果の低減が有るにしても目的とする効果は得られる。エッチングのガスには、例えば塩素を含んだハロゲンガスまたはそれに一酸化炭素(CO)もしくはアンモニア(NH)を添加したエッチングガスを用いる。
【0075】
一方、ウエットエッチングもしくは等方性ドライエッチングのような等方性エッチングにより上記エッチングを行う場合には、レジスト膜71が残されていない領域の配線溝432の側壁に第1磁性体層16が残ることはなくなるが、レジスト膜71に覆われている第1磁性体層16のエッチングによる後退を考慮する必要がある。
【0076】
その結果、図9(3)に示すように、記憶素子が形成される領域直下の第1磁性体層16が残る。その後、不要となったレジスト膜71〔前記図9(2)参照〕を除去する。
【0077】
次に、スパッタリング法によって、第1磁性体層16を覆うように配線溝432の内面を含めてバリアメタル層112を成膜する。バリアメタル層112としては、銅との反応および銅の拡散を抑制する材料であることが求められ、例えばタンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)などが挙げられ、上記バリアメタル層433と同じ材質であっても、異なる材質であっても良い。
【0078】
その後、バリアメタル層112の表面に銅シード層(図示せず)を成膜した後、例えば電解めっきによって、銅膜113を成膜する。これにより、配線溝432内部が銅膜113によって埋め込まれる。その後に、層間絶縁膜431上のバリアメタル層111、第1磁性体層16、バリアメタル層112および銅膜113を、例えば化学的機械研磨(CMP)法等を用いて除去して、図9(4)に示すように、溝配線構造の銅配線からなる書き込みワード線11を形成する。
【0079】
さらに、書き込みワード線11上面からの銅との反応、銅の拡散を抑制するためにバリアキャップ層114を形成する。バリアキャップ層114は、例えば窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)などの絶縁膜を用いることができる。
【0080】
上記磁気記憶装置の第1製造方法では、書き込みワード線11は、絶縁膜431に書き込みワード線11を形成するための配線溝432を形成する工程と、配線溝432を形成した後に配線溝432内に第1磁性体層16を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子(図示せず)を形成する領域下に第1磁性体層16を残す工程と、配線溝432内に書き込みワード線11を形成する工程とにより形成されることから、書き込みワード線11は磁気抵抗効果型の記憶素子下において、第1磁性体層16により記憶素子が形成される側を開放した状態に被覆される。このため、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。すなわち、書き込みワード線11より発生した磁力線が第1磁性体層16の中を通るため第1磁性体層16中の磁界が強くなることを利用している。しかも書き込みワード線11の全延長にわたって第1磁性体層16を形成せず、記憶素子が形成される領域下の近傍の書き込みワード線11部分にのみ第1磁性体層16を形成することから、書き込みワード線11の全延長にわたって磁性体層を形成する従来の製造方法により製造された磁気記憶装置よりも、磁性体層が形成されない部分の書き込みワード線11から出る磁力線を半環状の第1磁性体層16中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。よって、書き込み効率を高めることができるとともに、書き込みワード線11に流す電流を少なくすることができるので、書き込みワード線11の発熱を抑えることができる。この結果、配線寿命を延ばすことができ、また消費電力を低く抑えることができる。
【0081】
次に、本発明の磁気記憶装置の第2製造方法に係る一実施の形態を、図10の概略斜視図および図11および図12の概略構成断面図によって説明する。
【0082】
図10は、ビット線12の製造方法を説明する図11および図12に示された断面図の断面位置を示すものであり、図10に示すように、第2磁性体層17が形成される位置におけるビット線12断面をA面として図11および図12の左側の図面に示し、図10に示すように、第2磁性体層17が形成されない位置におけるビット線12断面をB面として図11および図12の右側の図面に示す。なお、以下の説明で用いる構成部品のうち、前記図2によって説明した構成部品と同様なものには前記図2で示した符号を付与した。
【0083】
本発明の磁気記憶装置の第2製造方法は、第1配線(書き込みワード線)を形成する工程と、トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので書き込みワード線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記書き込みワード線と立体的に交差するビット線を形成する工程とを備えた磁気記憶装置の製造方法において、ビット線を形成する方法に特徴がある。以下、ビット線の製造方法を説明する。
【0084】
図11(1)に示すように、読み出し回路、周辺回路等が形成された基板(図示せず)上に絶縁膜(図示せず)を形成し、書き込みワード線(図示せず)を形成する。次いで、上記書き込みワード線上に絶縁膜433を介して、導電層301、磁気抵抗効果型の記憶素子(例えばTMR素子)13、キャップ層(保護メタル層)313を形成する。さらに記憶素子13、キャップ層313等を埋め込むように絶縁膜441を形成する。その後化学的機械研磨法によって、キャップ層313の上面を露出させる。さらに絶縁膜441上にエッチング停止層52、絶縁膜451を順に形成する。上記エッチング停止層52は、例えば窒化シリコン(SiN)膜、炭化シリコン(SiC)膜等で形成する。上記絶縁膜451は、例えばSiO膜、SiOF膜、SiOC膜、有機化合物膜などの絶縁材料膜もしくはそれらのうちの2種以上を用いた積層構造として形成する。
【0085】
次いで、通常のレジスト塗布技術、リソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、ビット線が形成される領域の上記層間絶縁膜451に配線溝452を形成する。その後、不要となったレジストマスクを除去する。ここでは、配線溝452のみを記載しているが、配線溝とその底部より下層の例えば配線もしくは電極に接続する接続孔(図示せず)を形成してもよい。
【0086】
その後、既知の成膜技術を用いて、例えばスパッタリング法を用いて、上記配線溝452の内面および層間絶縁膜451表面に、バリアメタル層121、第2磁性体層を構成する磁性体層171を順に成膜する。バリアメタル層121は、磁性体層171の反応・拡散を抑制する材料であればよい。例えば、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)などが挙げられる。また、磁性体層171としては、例えば最大透磁率μが100以上の軟磁性体を用いることができ、具体的には、一例として鉄、コバルト、ニッケルのうち少なくとも1種を含む合金、鉄・アルミニウム(FeAl)合金もしくはフェライト合金を用いる。
【0087】
次に、図11(2)に示すように、通常のレジスト塗布技術を用いて、磁性体層171上にレジスト膜72を形成する。次いでリソグラフィー技術によって、クラッド構造を残したい部分、つまりTMR素子が形成される部分の上部にあたる部分のみにレジスト膜72を残して、その他の部分のレジスト膜72を除去する。
【0088】
その後、上記レジスト膜72をエッチングマスクに用いて、既知のエッチング技術により、磁性体層171をエッチング除去する。このエッチングは、バリアメタル層121をエッチング停止層にしてエッチングを行っても良いし、層間絶縁膜451をエッチング停止層にしてエッチングを行うこともできる。
【0089】
また、上記エッチングをドライエッチ工程のような異方性エッチングにより行う場合には、レジスト膜72が残されていない領域の配線溝452の側壁に磁性体層171が残る場合が有るが、少なくとも配線溝452底面の磁性体層171が除去できれば良く、多少の磁束集中効果の低減が有るにしても目的とする効果は得られる。エッチングのガスには、例えば塩素を含んだハロゲンガスまたはそれに一酸化炭素(CO)もしくはアンモニア(NH)を添加したエッチングガスを用いる。
【0090】
一方、ウエットエッチングもしくは等方性ドライエッチングのような等方性エッチングにより上記エッチングを行う場合には、レジスト膜72が残されていない領域の配線溝452の側壁に磁性体層171が残ることはなくなるが、レジスト膜72に覆われている磁性体層171のエッチングによる後退を考慮する必要がある。その後、エッチングマスクに用いたレジスト膜72を除去する。
【0091】
次に、図11(3)に示すように、配線溝452の底部に露出しているバリアメタル層121、磁性体層171およびエッチング停止層52をエッチングにより除去して、記憶素子13上のキャップ層313および絶縁膜441を露出させる。上記磁性体層171およびバリア層121のエッチバック処理のガスには、例えば、塩素を含んだハロゲンガスまたはそれに一酸化炭素(CO)もしくはアンモニア(NH)を添加したガス系を用いる。また、エッチング停止層52のエッチバック処理のガスには、例えばフッ素系のガスを用いる。
【0092】
書き込みワード線11を形成するときと同様に、上記ドライエッチ工程における異方性エッチングによる除去の場合、配線溝452の側壁に磁性層171が残る場合が有るが少なくとも配線溝452の底面の磁性体層171が除去できれば良く、多少の磁束集中効果の低減が有るにしても目的とする効果は得られる。ただし、この工程ではクラッド構造を形成したい部分(磁性体層171を残したい部分)の磁性体層171もエッチングされるため予め厚めの磁性体層を成膜しておくことが望ましい。
【0093】
次に、図12(4)スパッタリング法によって、磁性体層171を覆うように配線溝452の内面を含めてバリアメタル層122を成膜する。バリアメタル層122としては、銅との反応および銅の拡散を抑制する材料であることが求められ、例えばタンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)などが挙げられ、上記バリアメタル層121と同じ材質であっても、異なる材質であっても良い。
【0094】
その後、バリアメタル層122の表面に銅シード層(図示せず)を成膜した後、例えば電解めっきによって、銅膜123を成膜する。これにより、配線溝452内部が銅膜123によって埋め込まれる。その後に、層間絶縁膜451上のバリアメタル層121、磁性体層171、バリアメタル層122および銅膜123を、例えば化学的機械研磨(CMP)法等を用いて除去して、溝配線構造の銅配線からなるビット線12を形成する。このようにして、書き込みワード線(図示せず)と直交するビット線12が形成され、書き込みワード線とビット線12との交差領域に上記記憶素子13が形成される。
【0095】
さらに図12(5)に示すように、ビット線12上面からの銅との反応、銅の拡散を抑制するためにバリアメタル層124を形成し、次いでキャップ磁性体層172を形成する。さらに反射防止膜125を形成する。バリアキャップ層124は、例えば窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)などの絶縁膜を用いることができる。またキャップ磁性体層172は、前記磁性体層171と同様の材料で形成することができる。なお、反射防止膜125は、その後のリソグラフィー工程の露光時に下地からの反射の影響が問題とならない場合には必須ではない。
【0096】
次に、通常のレジスト塗布技術を用いて、キャップ磁性体層172上にレジスト膜(図示せず)を形成する。次いでリソグラフィー技術によって、クラッド構造を残したい部分、つまりTMR素子が形成される部分の上部にあたる部分のみにレジスト膜を残して、その他の部分のレジスト膜を除去する。
【0097】
その後、上記レジスト膜をエッチングマスクに用いて、既知のエッチング技術により、反射防止膜125、キャップ磁性体層172およびバリアメタル層124をエッチング除去する。このエッチングは、層間絶縁膜451をエッチング停止層にしてエッチングを行う。このようにして、磁性体層171とキャップ磁性体層172とからなる第2磁性体層17が、磁気抵抗効果型の記憶素子13上に位置するビット線12の上面および側面に形成される。
【0098】
次に、第2磁性体層17を形成しない部分のビット線12上面における銅との反応および銅の拡散を抑制するために、バリアキャップ層126を形成する。このバリアキャップ層126は、例えば窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)などの絶縁膜を用いることができる。
【0099】
上記磁気記憶装置の第2製造方法では、ビット線12は、磁気抵抗効果型の記憶素子13上に形成される層間絶縁膜451にビット線を形成するための配線溝452を形成する工程と、配線溝452を形成した後に配線溝452の側壁に磁性体層171を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子13が形成された領域上に磁性体層171を残すように他の部分の磁性体層171を除去する工程と、配線溝452内にビット線12を形成する工程と、磁気抵抗効果型の記憶素子13が形成された領域上におけるビット線12上にキャップ磁性体層172を形成する工程とにより形成されることから、ビット線12は磁気抵抗効果型の記憶素子13上において、配線溝452の側壁に形成された磁性体層171およびビット線12上に形成されたキャップ磁性体層172により記憶素子13側を開放した状態に被覆される。このため、通常の配線のみの構成よりも高強度の磁界を得ることができる。すなわち、ビット線12より発生した磁力線が第2磁性体層17の中を通るため、第2磁性体層17中の磁界が強くなることを利用している。しかもビット線12の全延長にわたって第2磁性体層17を形成せず、記憶素子13の近傍のビット線12部分にのみ第2磁性体層17を形成することから、ビット線12の全延長にわたって磁性体層を形成する従来の製造方法により製造された磁気記憶装置よりも、磁性体層が形成されない部分のビット線12から出る磁力線を半環状の第2磁性体層17中に集中させることができ、その結果、外部に生じる磁界を強めることができる。よって、書き込み効率を高めることができるとともに、ビット線12に流す電流を少なくすることができるので、ビット線12の発熱を抑えることができる。この結果、配線寿命を延ばすことができ、また消費電力を低く抑えることができる。
【0100】
上記第2製造方法において、ビット線12上に形成するバリアメタル層124は、コバルトタングステンリン(CoWP)で形成することもできる。この構成では、ビット線12を形成した後、バリアメタル層124を、例えばパラジウム触媒を用いた無電解めっきにより、ビット線12を構成する銅上に選択的にCoWP層で形成する。その後、上記説明したのと同様に、バリアメタル層124を覆うキャップ磁性体層172、反射防止膜125を順次形成した後、レジストマスクを用いたリソグラフィー技術により反射防止膜125およびキャップ磁性体層172のパターニングを行えばよい。この方法によれば、磁性体層171とキャップ磁性体172とが接続されるため、磁界の漏れを防止することができ、さらに書き込み効率を高めることができる。
【0101】
また、上記第1製造方法と上記第2製造方法とを組み合わせて行うこともできる。これにより、書き込みワード線11に第1磁性体層16を形成するとともに、ビット線12に第2磁性体層17を形成することが可能になる。これによって、どちらか一方の配線のみに磁性体層を形成した構成よりも書き込み効率をさらに高めることができる。
【0102】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の磁気記憶装置によれば、従来の構造に伴う不具合を解決した磁気記憶装置となる。すなわち、第1、第2配線の抵抗もしくはインピーダンスを下げることができ、かつ記憶素子へ磁力線を集中させることができる第1、第2磁性体層が形成されているので、記憶素子への書き込みの効率を高めることができ、第1、第2配線に流す電流値を下げることにより発熱を抑えることができる。この結果、長寿命化、低消費電力化を図ることができる磁気記憶装置となる。
【0103】
本発明の磁気記憶装置の第1および第2製造方法によれば、従来の構造に伴う不具合を解決した磁気記憶装置を製造することができる。すなわち、第1、第2配線の抵抗もしくはインピーダンスを下げることができ、かつ記憶素子へ磁力線を集中させることができる第1、第2磁性体層を形成するので、記憶素子への書き込みの効率を高めることができ、第1、第2配線に流す電流値を下げることにより発熱を抑えることができる。この結果、長寿命化、低消費電力化を図ることができる磁気記憶装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記憶装置に係る一実施の形態を示す概略構成斜視図である。
【図2】本発明の磁気記憶装置に係る基本構成を組み込んだ具体的構成例を示す概略構成断面図である。
【図3】記憶素子13の一例を示す概略構成断面図である。
【図4】本発明の磁気記憶装置における1つの記憶モジュールを用いた抵抗値の変化の原理を説明する概略構成斜視図である。
【図5】本発明のクラッド構造を採用した配線に生じる磁力線と従来の磁性体層を設けない配線に生じる磁力線とを比較する断面図である。
【図6】従来の配線の全延長にわたって磁性体層を設けた配線に生じる磁力線と本発明のクラッド構造を採用した配線に生じる磁力線とを比較する斜視図である。
【図7】本発明の磁気記憶装置における磁性体層の種々の構成例を示す概略構成斜視図である。
【図8】図9に示された断面図の断面位置を説明する概略構成斜視図である。
【図9】本発明の磁気記憶装置の第1製造方法に係る一実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図10】図11および図12に示された断面図の断面位置を説明する概略構成斜視図である。
【図11】本発明の磁気記憶装置の第2製造方法に係る一実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図12】本発明の磁気記憶装置の第2製造方法に係る一実施の形態を示す概略構成断面図である。
【図13】磁性体層により形成されたクラッド構造を用いた従来のMRAMの記憶素子およびその周辺配線を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…磁気記憶装置、11…第1配線(書き込みワード線)、12…第2配線(ビット線)、13…記憶素子、16…第1磁性体層、17…第2磁性体層

Claims (3)

  1. 第1配線と、
    前記第1配線と立体的に交差する第2配線と、
    前記第1配線と電気的に絶縁され、前記第2配線と電気的に接続されたもので、前記第1配線と前記第2配線との交差領域に磁気抵抗効果型の記憶素子とを備えた磁気記憶装置において、
    前記記憶素子と対向する位置の前記第1配線に前記記憶素子側を開放する状態前記第1配線を被覆する第1磁性体層、および前記記憶素子と対向する位置の前記第2配線に前記記憶素子側を開放する状態に設けた第2磁性体層のうちの一方もしくは両方の磁性体層を備えた
    ことを特徴とする磁気記憶装置。
  2. 基板上に形成された絶縁膜に第1配線を形成する工程と、
    トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので前記第1配線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、
    前記記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記第1配線と立体的に交差する第2配線を形成する工程と
    を備えた不揮発性の磁気記憶装置の製造方法において、
    前記第1配線は、
    前記絶縁膜に前記第1配線を形成するための配線溝を形成する工程と、
    前記配線溝を形成した後に前記配線溝内に磁性体層を形成する工程と、
    前記記憶素子を形成する領域下に前記磁性体層を残し、その他の前記磁性体層を除去する工程と、
    前記配線溝内に前記第1配線を形成する工程と
    により形成されることを特徴とする磁気記憶装置の製造方法。
  3. 第1配線を形成する工程と、
    トンネル絶縁層を強磁性体で挟んでなるもので前記第1配線と電気的に絶縁された磁気抵抗効果型の記憶素子を形成する工程と、
    前記記憶素子と電気的に接続するもので前記記憶素子を間にして前記第1配線と立体的に交差する第2配線を形成する工程と
    を備えた不揮発性の磁気記憶装置の製造方法において、
    前記第2配線は、
    前記記憶素子が被覆される絶縁膜に前記第2配線を形成するための配線溝を形成する工程と、
    前記配線溝を形成した後に前記配線溝の側壁に磁性体層を形成する工程と、
    前記記憶素子が形成された領域上の前記磁性体層を残すように他の前記磁性体層を除去する工程と、
    前記配線溝内に前記第2配線を形成する工程と、
    前記記憶素子が形成された領域上における前記第2配線上に磁性体層を形成する工程と
    により形成されることを特徴とする磁気記憶装置の製造方法。
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