JP2004235410A - チップ部品転写方法及び装置、並びに分離方法及び装置 - Google Patents

チップ部品転写方法及び装置、並びに分離方法及び装置 Download PDF

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正則 須貝
Hiromi Suda
弘美 須田
Kei Suzuki
圭 鈴木
Riichi Hirooka
利一 広岡
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Abstract

【課題】チップ形状に切断された状態にあるグリーンシートを、搬送し易いように、また分離処理等の後工程での自動化処理がし易いように粘着シートに転写する。
【解決手段】平面ベッド21とこれに対向する平板状の受けプレート22とを用い、前記平面ベッド21と前記受けプレート22間に粘着シート1を配するとともに、下敷きシート81上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート80を前記平面ベッド21上に載せ、前記平面ベッド21、前記受けプレート22の少なくとも一方を昇降させ、相互の対向間隔を離間した状態から狭い状態に変化させることより、前記グリーンシート80を前記粘着シート1に転写し、以後、粘着シート1を搬送する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップ形状に切断された状態にあるグリーンシート(未焼成セラミックシート)を粘着シートに転写するチップ部品転写方法及び装置、並びに該方法及び装置にて粘着シートに転写されたグリーンシートを個々のチップ部品に分離する為のチップ部品分離方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、出願人においては、下敷きシート(台紙等)上に積層体グリーンシートを載せ、押切切断機等のチップ切断機でグリーシートをチップ形状に切断し、それをチップ分離機にて個々のチップ部品に分離する工程をとっていた。この場合、以下の問題があった。
【0003】
▲1▼ 現状の分離工程は分離率が低く、また分離治具一台に一人の作業者がついて作業を行っており、省人化、作業者の安全性、作業リードタイム等においても問題が残っている。
【0004】
▲2▼ 切断工程でのグリーンシートの下敷きシートは分離工程でも兼用されているが必ずしも分離工程に適した性質を有するものではない。すなわち、切断工程の下敷きシートは通気紙を用い、その通気紙は薄く弾性が無いが、分離工程で弾性の殆ど無い下敷きシートを用いると、分離処理で発生するストレスは殆ど全てチップに直接かかることになり製品に悪影響を与える。
【0005】
▲3▼ 切断工程に適した下敷きシートの性質として、切断刃への付着物を避けるため、粘着性が無いことが要求されるが、分離工程で粘着性の殆ど無い下敷きシートを用いると、ハンドリング性が悪く、自動化の妨げとなる。
【0006】
また、押切切断機を使用した場合、以下に述べるチップ切断後の問題がある。従来、積層体のグリーンシートは積層時にシート同士に接合性を持たせなければならない為、バインダーが使用されている。このバインダーの作用の為、いわゆる押切切断機等のチップ切断機(切断時チップ同士に間隙が出来ないタイプ)で切断を行った場合には、切断工程が進行すると同時にチップの接合も進んでしまうと言った問題がある。この結果として、切断工程完了時に切断したはずのチップが2つ以上くっついた状態(アベック)を起こしてしまう。この現象はチップサイズが小さくなればなるほど大きく現れ重要な問題となってくる。
【0007】
この問題を解決する為に、従来技術として下記特許文献1及び特許文献2が提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開平8−330177号公報
【特許文献2】特開平5−326321号公報
【0009】
特許文献1の工法は、粘着シートに接着したグリーンシートを切断し、シャープエッジとブレード刃(スクレーパとして機能する)を用いて分離する方式である。
【0010】
特許文献2の工法は、粘着シートに接着したグリーンシートを切断し、シートを内巻きにして切断を完全なものとしてから、さやに収納して焼成炉を通して分離する方式である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の工法での問題点は以下の通りである。
▲1▼ 粘着シートに貼り付けた状態で切断した場合、粘着シートによりグリーンシートの片面が完全に固定されてしまう為に、押切切断機の様に切断刃分体積が逃げなければならないような切断では切断形状が崩れ易い(特に極小チップ部品ではその可能性が高い)。
▲2▼ 粘着シートからの剥離にブレード刃等を用いた場合、そこで受けるストレスによってチップ部品を破壊する可能性が高い。
【0012】
上記特許文献2の工法での問題点は以下の通りである。
▲1▼ 特許文献1の工法と同様に切断時にチップ形状が崩れ易い。
▲2▼ シートを内巻きにしただけでは極小チップの分離は難しい。
▲3▼ 内巻き工程、さや詰め工程、焼成工程が必要になり、工程が複雑になる(人手作業が多い)。
【0013】
従来技術では、0603(0.6mm×0.3mm×0.3mm)サイズ以下の極小チップ部品を破損せずに分離し、なおかつ分離率を上げる事は難しい。また分離のみを考えた方式の場合、人手の入る要素が多く、自動化等の省力化が困難となっている。
【0014】
本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、チップ形状に切断された状態にあるグリーンシートを、搬送し易いように、また後工程での自動化処理がし易いように粘着シートに転写するためのチップ部品転写方法及び装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の第2の目的は、個々のチップ部品(極小チップ部品乃至一般形状のチップ部品まで含む)に損傷を与えることなく確実に搬送でき、しかも安全に、かつ分離率(分離工程歩留り)を下げることなく分離でき、自動化、省力化にも適したチップ部品分離方法及び装置を提供することにある。
【0016】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明に係るチップ部品転写方法は、平面ベッドとこれに対向する平板状の受けプレートとを用い、前記平面ベッドと前記受けプレート間に粘着シートを配するとともに、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシートを前記平面ベッド上に載せ、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降させ、相互の対向間隔を離間した状態から狭い状態に変化させることより、前記グリーンシートを前記粘着シートに転写することを特徴としている。
【0018】
本願請求項2の発明に係るチップ部品転写方法は、対をなした転写用ローラーを用い、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート及び粘着シートを前記対をなした転写用ローラーで挟持しながら重ねて通過させ、前記粘着シートに対して前記グリーンシートを転写することを特徴としている。
【0019】
本願請求項3の発明に係るチップ部品転写方法は、請求項1又は2において、前記グリーンシートの切断方向が前記粘着シートの搬送方向に対して非平行かつ非直角となるように転写することを特徴としている。
【0020】
本願請求項4の発明に係るチップ部品転写装置は、平面ベッドと、これに対向する平板状の受けプレートと、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降駆動する昇降手段とを備え、前記平面ベッドと前記受けプレート間に粘着シートを配するとともに、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシートを前記平面ベッド上に載せ、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降させ、相互の対向間隔を離間した状態から狭い状態に変化させることより、前記グリーンシートを前記粘着シートに転写することを特徴としている。
【0021】
本願請求項5の発明に係るチップ部品転写装置は、互いに圧接する向きに付勢された、対をなす転写用ローラーを備え、前記下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート及び前記粘着シートを前記対をなした転写用ローラーで挟持しながら重ねて通過させ、前記粘着シートに対して前記グリーンシートを転写することを特徴としている。
【0022】
本願請求項6の発明に係るチップ部品転写装置は、請求項4において、前記平面ベッドが回転テーブルで構成されていて、前記グリーンシートの切断方向を前記粘着シートの搬送方向に対して非平行かつ非直角状態にして転写することを特徴としている。
【0023】
本願請求項7の発明に係るチップ部品分離方法は、請求項1,2又は3記載のチップ部品転写方法でチップ部品が転写された粘着シートを分離部及び剥離部に搬送し、該分離部にて前記チップ形状に切断処理されたグリーンシートを個々のチップ部品に分離しかつ前記剥離部で前記粘着シートから剥離することを特徴としている。
【0024】
本願請求項8の発明に係るチップ部品分離方法は、請求項7において、前記粘着シートに対し、再圧着部にて前記グリーンシートを圧着してから前記粘着シートを反転して前記分離部及び前記剥離部に搬送することを特徴としている。
【0025】
本願請求項9の発明に係るチップ部品分離装置は、請求項4,5又は6記載のチップ部品転写装置でチップ部品が転写された粘着シートの搬送機構と、
前記搬送機構による前記粘着シートの搬送経路に設けられていて、前記グリーンシートを個々のチップ部品に分離する分離部と、
前記分離部で分離されたチップ部品を前記粘着シートから剥離する剥離部とを備えたことを特徴としている。
【0026】
本願請求項10の発明に係るチップ部品分離装置は、請求項9において、前記搬送機構による前記粘着シートの搬送経路に再圧着部が設けられていて、前記粘着シートを反転して前記分離部及び前記剥離部に搬送する手前側にて前記粘着シートに対して前記グリーンシートを圧着することを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るチップ部品転写方法及び装置、並びに分離方法及び装置の実施の形態を図面に従って説明する。
【0028】
図1乃至図5で本発明の第1の実施の形態を説明する。これらの図において、10は長尺テープ状粘着シートの繰り出しリール部、11は同じく巻取りリール部であり、繰り出しリール部10から繰り出された粘着シート1はガイド12、反転用ガイド13等を経て巻取りリール部11で巻き取られるようになっている。また、粘着シート1を間欠送りするために粘着シートの搬送経路の途中に駆動ロール部14が設けられている。この駆動ロール部14はモータ等で間欠的に回転駆動される駆動ロール15と駆動ロール15との間で粘着シート1を挟む圧接ロール16とからなっている。ここで使用する粘着シート1は片側のみに粘着層が設けられたものであり、他方の側は基材面で非粘着性である。
【0029】
上記のように、前記粘着シート1は繰り出しリール部10から巻取りリール部11に向けて搬送されることになるが、繰り出しリール部10から巻取りリール部11に至る粘着シート1の搬送経路には、下敷きシート(台紙等)上に載置されかつ方形チップ形状に切断処理された積層体グリーンシートを粘着シート1の粘着層側に転写して供給するための転写装置20、該転写装置20の近傍に配置されて転写後のグリーシートの粘着シート1への付着を確実にするための再圧着部30、押さえローラーで前記グリーンシートを順次部分的に押圧し切断個所に剪断力を作用させてチップ部品への分離を促進する分離促進部40、前記グリーンシートを個々のチップ部品70に分離する分離部50、及びチップ部品70を前記粘着シート1から剥離し、チップ受け箱75に落下させる剥離部60が順次配設されている。
【0030】
図2及び図3に示すように、前記転写装置20は、装置フレーム25に固定の転写装置取付ブロック26で昇降自在に支持された平面ベッド21と、これに対向するように装置フレーム25に受け台ブロック27を介して固定された平板状の受けプレート22とを有している。平面ベッド21は取付ブロック26側のブッシュを摺動自在に貫通するガイド軸28に固定され、さらに平面ベッド21と取付ブロック26間に設けられた昇降手段としての昇降シリンダ29(エアシリンダ等)により昇降駆動されるようになっている。
【0031】
図示の場合は、受けプレート22が固定で、平面ベッド21が昇降手段により昇降駆動される機構としたが、平面ベッド21、受けプレート22の少なくとも一方が昇降することで相互の対向間隔が離間した状態から狭い状態に変化する機構であればよい。
【0032】
図3のように、粘着シート1は粘着層側を下向きとして平面ベッド21と受けプレート22の間を通過しており、同図(A)のように下敷きシート(台紙等)81上に置かれて予め方形チップ形状に切断処理(押切切断機等のチップ切断機により処理)されたグリーンシート80を下敷きシート81と共に平面ベッド21上に載置し、粘着層を下向きとした粘着シート1がその上を通過する配置として、粘着シート1の停止状態にて昇降シリンダ29を伸張させ、平面ベッド21と受けプレート22の間隔を狭めてグリーシート80を粘着シート1の粘着層に押し付ける。このとき、粘着シート1の非接着面基材側は受けプレート22により平面で支持されており、平面ベッド21が上昇した際、方形チップ形状に切断されたグリーンシート80を確実に転写するようになっている。なお、受けプレート22は所定の温度に加熱制御される加熱プレートであり、転写の進行を確実に行う。
【0033】
このようにして、図3(B)のようにグリーシート80が粘着シート1側に転写され、以後グリーシート80は粘着シート1の粘着層に付着した状態で搬送されることになる。なお、下敷きシート81は、グリーシート80の切断時に使用した下敷きのシートであり、この時にグリーンシート80から外れ平面ベッド21上に残される。下敷きシート81はグリーシート切断用の下敷きのシートとして使用可能な材質で、粘着シート1にグリーンシート80を転写(移載)できる物であればなんでも構わない。例えば、クリーン紙等で、粘着力の無いシートである。
【0034】
前記粘着シート1上に転写された前記グリーンシート80はその粘着状態が完全とは限らない場合がある。この為、後工程での分離部50及び剥離部60の処理の都合で粘着シート1の粘着層下向きから上向きへ反転して搬送するする場合、粘着シート1からグリーンシート80を個品チップとして剥離する前に粘着シート1を反転用ガイド13で方向転換する必要があり、この時チップ形状に切断処理されているグリーンシート80のうち一部が落下してしまう恐れがある。これを防止する為に前記再圧着部30が転写装置20の近傍(反転用ガイド13よりも手前側の搬送経路)に配置されている。前記再圧着部30は位置固定の受けローラー31と、圧着用の押えローラー32の組を有し、押えローラー32は受けローラー31に圧接する向きにエアーシリンダ等の付勢手段33で付勢されており、受けローラー31との間にグリーシート80が付着した粘着シート1を挟んで再圧着処理を行う。これにより、粘着シート1に転写されたグリーンシート80を、グリーンシート面から所定の圧力により押さえ付け、粘着シート1への密着を促進させる。この時、ローラー32の素材は非粘着性であって、粘着シート1に粘着しない物が望ましい。
【0035】
なお、再圧着部30のローラー加圧力は、5N/mm(線接触加圧時、1mm長さ当たりの加圧値)以下、ローラー31は金属が好ましく、ローラー32の材質はシリコンゴム、ローラー硬度は20〜40°が好ましい。
【0036】
前記分離促進部40は、固定プレート41と、その上を横方向に往復移動自在でプレート41に圧接する向きにエアーシリンダ等の付勢手段43で付勢さたれ押さえローラー42とを有する。粘着シート1は反転用ガイド13で反転された状態であり、図4のように、粘着シート1の基材2が下側、粘着層3が上側、さらにその上側にグリーシート80が付着して固定プレート41上を通過するようになっている。そして、固定プレート41上にて停止中の粘着シート1上のグリーシート80に対して押さえローラー42が粘着シート搬送方向に沿って横方向に動くことで、粘着シート1に転写されたグリーンシート80をグリーンシート面から所定の圧力により部分的に順次押さえ付け分離を促進させる。つまり、ローラー42により押圧された粘着シート1のエリアは粘着層3の粘着材が沈み込むので、押圧されないエリアとの境界部分にあるグリーシート80の切断されたチップ70A(チップ部品70となる部分)に矢印Fの押圧力が加わり、隣接チップとの境の切断個所Cに対し、厚さ方向にせん断力が働き、チップ分離が促進できる。ローラー42の表面素材は粘着シート1に粘着しにくい材質が望ましい。
【0037】
図5に示すように、分離部50として微小曲率半径Raで粘着シート1を走行させる分離エッジ部を有している。また、その後段には曲率半径Rb(Rb>Ra)の湾曲面で粘着シート1を走行させてグリーシート80側を下向きに変えるとともに粘着シート1の粘着力を低下させるための加熱、冷却、光線(紫外線や赤外線も含む)照射等の処理を行う粘着力低下手段を有する剥離部60が設けられている。
【0038】
前記分離部50としての分離エッジ部は、更に分離を進め分離状態を確認する為にシャープエッジ(微小曲率半径Ra)を用いて粘着シート1の方向転換を行う(なお、半径Raの固定又は回転軸体を用いてシャープエッジと同様の機能を果たすことも可能である。)。この時粘着シート1には一定のテンションが掛かっており、チップ70A相互は離間分離処理されることになり、分離は完全なものとなる。また、分離部50の処理の後、チップ同士が再付着しない様な間隙を作れる曲率半径Rbを持つ剥離部60で、粘着シート1の粘着力を減少させる処理を用いてグリーシート80からチップ部品70を確実に分離した状態で粘着シート1から剥離させる。例えば、粘着シート1が加熱により粘着力が低下する熱発泡粘着シートであれば、剥離部60では加熱を、粘着シート1が冷却により粘着力が低下するものであれば、剥離部60では冷却を、粘着シート1が紫外線、赤外線等の光線照射により粘着力が低下するものであれば、光線照射処理を行う。
【0039】
この第1の実施の形態の場合の全体的な動作説明を行う。
【0040】
粘着シート1は繰り出しリール部10から繰り出され、駆動ロール部14により間欠走行するように搬送されて、巻取りリール部11で巻き取られるようになっており、転写装置20において、下敷きシート81上に載置して押切切断機等のチップ切断機で方形チップ形状に切断処理されたグリーンシート80が、停止状態の粘着シート1の粘着層3側に転写、供給され、ここで、グリーシート80は粘着シート1に付着してこれに移し変えられる。
【0041】
粘着シート1の間欠走行に伴い、グリーシート80は再圧着部30を通過し、ここでグリーンシート80を粘着シート1の粘着層3側に押し付け、粘着シート1への密着を促進させる。
【0042】
粘着シート1及びこれに付着したグリーシート80は再圧着部30を通過した後、反転用ガイド13で反転されてグリーシート80が粘着シート1の上側となった状態で走行して分離促進部40に至り、押さえローラー42の横方向の動きでグリーンシート面から所定の圧力が順次加わることでチップ毎の分離が促進される(図4のチップ切断個所Cに対し、厚さ方向にせん断力が加えられる。)。
【0043】
そして、分離部50に至った粘着シート1及びグリーシート80は、シャープエッジ(微小曲率半径Ra)を通過して方向転換することでさらに分離が進められ、その後、チップ同士が再付着しない様な間隙を作れる曲率半径Rbを持つ剥離部60を走行しながら、粘着シート1の粘着力を減少させる処理が行われることで、個々のチップ部品70に分離しかつ粘着シート1から剥離してチップ受け箱60に落下する。
【0044】
なお、使用可能な粘着シート1の具体例としては、例えば、日東電工社製「 リバアルファ」があり、その仕様は以下の通りである。
粘着力:3.7N又は4.9N/20mm
基材厚み:38μm〜100μm
粘着層厚み:20μm〜50μm
粘着シート転写圧力:10N/cm以下
【0045】
この第1の実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0046】
(1) 方形チップ形状に切断処理されたグリーンシート80を下敷きシート(台紙等)81上から粘着シート1側に転写する工程を自動化でき、以後粘着シート1にグリーンシート80を付着させた状態で搬送、各種処理を実行することができる。
【0047】
(2) チップ状に切断されたグリーンシート80を粘着シート1に転写する方式の為、切断時の下敷きシートを任意に選ぶ事が出来る。この事により、分離工程に配慮することによる下敷きシートの制限が無くなり、有利な条件で切断工程が行えるようになる。
【0048】
(3) 前記グリーンシート80を粘着シート1に転写して搬送することで、各種工程の自動化ができ、また、従来行われていなかった補助的工程(再圧着部20や分離促進部40等による工程)を加えることができ、さらに自動化効果による歩留向上と省人化を図れる。特に極小チップ部品、例えば1005(1.0mm×0.5mm×0.5mm)サイズ 、0603(0.6mm×0.3mm×0.3mm)サイズ、0402(0.4mm×0.2mm×0.2mm)サイズチップ部品等の転写、搬送、自動化処理に適している。
【0049】
図6は本発明の第2の実施の形態であって、転写方法及び装置に関する構成部分を示す。この場合、方形チップ形状に切断処理されたグリーンシート80の切断線A,Bが粘着シート1の幅方向(搬送方向に直交する方向)に対して平面上で非平行かつ非直角となるように、前記グリーンシート80を転写前に予め旋回した状態で平面ベッド21上に載置している。具体的には、前記グリーンシート80の切断線A(チップ長辺が沿った方向)と粘着シート1の幅方向とが所定角度α(0°<α<90°で好ましくは20°≦α≦40°)を成している。
【0050】
その理由は、図7に示す後工程の分離促進部40において、同図(A)の平面図のように、前記グリーンシート80の切断線Aと押さえローラー42の軸方向(又は外周線)とが平行の場合、切断線Aに沿ったチップ70Aの長辺は剪断分離されるが、切断線Bに沿ったチップ70Aの短辺は分離が進まないからである。図7(B)の平面図のように、分離促進部40がプレート41上に停止した前記グリーンシート80の切断線Aに対し所定の角度α(0°<α<90°で好ましくは20°≦α≦40°)を成す押さえローラー42を持つ場合には、前記角度αを成す状態でグリーンシート80上を押さえローラー42が加圧しながら移動することにより、グリーンシート80全域に渡って分離の促進を行うことができる。前記角度αを設けたことで、切断線A及びBに沿ったチップ70Aの辺が共に剪断分離される。
【0051】
同様の理由で、分離部50でのグリーンシート80を個片のチップ70Aに分離する際にも前記角度αが存在していることが、チップ長辺、短辺の両方の分離に有効である。
【0052】
なお、図6の第2の実施の形態における転写の為の機構及びその動作は第1の実施の形態と同様であり、平面ベッド21、受けプレート22の少なくとも一方が昇降することで相互の対向間隔が離間した状態から狭い状態に変化し、グリーンシート80を粘着シート1の粘着層側に転写する。また、転写以外の機構は第1の実施の形態と同じでよい。
【0053】
図8乃至図10は本発明の第3の実施の形態であって、転写方法及び装置に関する構成部分を示す。この場合、平面ベッドとして回転テーブル90を用いており、この回転テーブル90は回転駆動軸91に固定されていて、回転駆動軸91の回転に伴い所定角度回転自在である。その他の機構部分は第1の実施の形態と同様である。
【0054】
転写動作は、まず下敷きシート81上に置かれて予め方形チップ形状に切断処理されたグリーンシート80を、図9(A)のように下敷きシート81と共に平面ベッドとしての回転テーブル90上に載せる。このとき、グリーンシート80の切断線Aが粘着シート1の幅方向(搬送方向に直交する方向)に対して平面上で平行となる(普通にグリーンシート80を回転テーブル90上に移載すれば図9(A)の状態となる)。次に、図9(B)のように回転テーブル90を所定角度αだけ回転させる。これにより、前記グリーンシート80の切断線A(チップ長辺が沿った方向)と粘着シート1の幅方向とが角度α(0°<α<90°で好ましくは20°≦α≦40°)を成し、この回転テーブル90の回転位置を維持して、回転テーブル90と受けプレート22の間隔を狭めてグリーシート80を粘着シート1の粘着層に押し付ける。これにより、図10のようにグリーシート80が平面内で所定角度αを保持して粘着シート1側に転写されることになる。
【0055】
なお、第3の実施の形態において、転写以外の機構は第1の実施の形態と同じでよい。
【0056】
上記第1乃至第3の実施の形態では、転写方法及び装置において、グリーンシート切断時に使用する下敷きシートは、個片状、つまり枚葉シートとし、昇降する平面ベッドと受けプレートの組を用いて枚葉シート上のグリーンシート毎に転写したが、対をなす転写用ローラーによるグリーンシート及び粘着シートの挟み込み方式による転写も可能であり、この場合を本発明の第4の実施の形態として図11にて説明する。
【0057】
図11の第4の実施の形態において、粘着シート1の搬送経路に1対の転写用ローラー95,96が配置され、互いに圧接する方向に図示しない付勢手段(エアシリンダ等)で付勢されている。これらの転写用ローラー95,96間には、下敷きシート(台紙等)81上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート80及び粘着シート1が重ねられて通過し、前記転写用ローラー95,96で圧接、挟持されることによって、粘着シート1の粘着層側にグリーンシート80が転写される。この場合、下敷きシート81が粘着シート1に接触する可能性が無いことが必要条件である。
【0058】
なお、第4の実施の形態において、転写以外の機構は第1の実施の形態と同じでよい。
【0059】
この第4の実施の形態によれば、下敷きシートとして枚葉シートだけでなく、テープ状(リールtoリール用)の下敷きシートを使用可能である。
【0060】
上記第1乃至第3の実施の形態においても、前の工程にあたるグリーンシート切断機での使用形態によっては、テープ状(リールtoリール用)の下敷きシートを使用してもよい。
【0061】
また、各実施の形態において、グリーンシートの供給は転写前にチップが落下しない為に平面ベッド上に載置して上方の粘着シートの粘着層に付着させたが、グリーンシートのチップを落下させることなく供給できるならば各実施の形態の場合とは天地逆の転写方式でも問題ない。
【0062】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、チップ形状に切断処理されたグリーンシートを下敷きシートから粘着シート側に転写する工程を自動化でき、以後粘着シートにグリーンシートを付着させた状態で搬送、各種処理を実行することができる。このため、グリーンシートの切断時の下敷きシートを任意に選ぶ事が出来、分離工程に配慮することによる下敷きシートの制限が無くなり、有利な条件で切断工程が行える。また、前記グリーンシートを粘着シートに転写して搬送することで、各種工程の自動化ができ、また、従来行われていなかった補助的工程も必要に応じて加えることができ、さらに自動化効果による歩留向上と省人化を図れる。とくに、従来技術では分離・剥離工程歩留まりの向上が困難であった極小チップ部品の搬送、及び分離・剥離処理に適用すればその効果は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ部品転写方法及び装置、並びに分離方法及び装置の第1の実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】第1の実施の形態における転写方法及び装置に関する機構部分の側面図である。
【図3】第1の実施の形態における転写装置の動作を説明する斜視図である。
【図4】第1の実施の形態における分離促進部の説明図である。
【図5】第1の実施の形態における分離部及び剥離部の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における転写方法及び装置に関する部分の斜視図である。
【図7】第2の実施の形態の場合の分離促進部の動作説明図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における転写方法及び装置に関する機構部分の正面図である。
【図9】第3の実施の形態における転写装置の動作説明のための平面図である。
【図10】第3の実施の形態における粘着シートへの転写後の状態を示す平面図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態における転写方法及び装置に関する部分の説明図である。
【符号の説明】
1 粘着シート
2 基材
3 粘着層
10 繰り出しロール
11 巻取りロール
13 反転用ガイド
14 駆動ロール部
20 転写装置
21 平面ベッド
22 受けプレート
30 再圧着部
31 受けローラー
32,42 押さえローラー
40 分離促進部
41 固定プレート
50 分離部
60 剥離部
75 チップ受け箱
70 チップ部品
80 グリーンシート
81 下敷きシート
90 回転テーブル
95,96 転写用ローラー

Claims (10)

  1. 平面ベッドとこれに対向する平板状の受けプレートとを用い、前記平面ベッドと前記受けプレート間に粘着シートを配するとともに、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシートを前記平面ベッド上に載せ、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降させ、相互の対向間隔を離間した状態から狭い状態に変化させることより、前記グリーンシートを前記粘着シートに転写することを特徴とするチップ部品転写方法。
  2. 対をなした転写用ローラーを用い、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート及び粘着シートを前記対をなした転写用ローラーで挟持しながら重ねて通過させ、前記粘着シートに対して前記グリーンシートを転写することを特徴とするチップ部品転写方法。
  3. 前記グリーンシートの切断方向が前記粘着シートの搬送方向に対して非平行かつ非直角となるように転写する請求項1又は2記載のチップ部品転写方法。
  4. 平面ベッドと、これに対向する平板状の受けプレートと、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降駆動する昇降手段とを備え、前記平面ベッドと前記受けプレート間に粘着シートを配するとともに、下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシートを前記平面ベッド上に載せ、前記平面ベッド、前記受けプレートの少なくとも一方を昇降させ、相互の対向間隔を離間した状態から狭い状態に変化させることより、前記グリーンシートを前記粘着シートに転写することを特徴とするチップ部品転写装置。
  5. 互いに圧接する向きに付勢された、対をなす転写用ローラーを備え、前記下敷きシート上に載置されかつチップ形状に切断処理されたグリーンシート及び前記粘着シートを前記対をなした転写用ローラーで挟持しながら重ねて通過させ、前記粘着シートに対して前記グリーンシートを転写することを特徴とするチップ部品転写装置。
  6. 前記平面ベッドが回転テーブルで構成されていて、前記グリーンシートの切断方向を前記粘着シートの搬送方向に対して非平行かつ非直角状態にして転写する請求項4記載のチップ部品転写装置。
  7. 請求項1,2又は3記載のチップ部品転写方法でチップ部品が転写された粘着シートを分離部及び剥離部に搬送し、該分離部にて前記チップ形状に切断処理されたグリーンシートを個々のチップ部品に分離しかつ前記剥離部で前記粘着シートから剥離することを特徴とするチップ部品分離方法。
  8. 前記粘着シートに対し、再圧着部にて前記グリーンシートを圧着してから前記粘着シートを反転して前記分離部及び前記剥離部に搬送する請求項7記載のチップ部品分離方法。
  9. 請求項4,5又は6記載のチップ部品転写装置でチップ部品が転写された粘着シートの搬送機構と、
    前記搬送機構による前記粘着シートの搬送経路に設けられていて、前記グリーンシートを個々のチップ部品に分離する分離部と、
    前記分離部で分離されたチップ部品を前記粘着シートから剥離する剥離部とを備えたことを特徴とするチップ部品分離装置。
  10. 前記搬送機構による前記粘着シートの搬送経路に再圧着部が設けられていて、前記粘着シートを反転して前記分離部及び前記剥離部に搬送する手前側にて前記粘着シートに対して前記グリーンシートを圧着する請求項9記載のチップ部品分離装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135639A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Kyocera Corp 積層セラミック電子部品の製造方法及び製造装置
JP2008192696A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Tdk Corp 積層型電子部品の製造方法

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