JP2004232712A - リードバルブ - Google Patents

Abstract

【目的】リードバルブの製作工程の簡素化をはかること。
【構成】中央部に流体の流通孔２が形成されその外周部を包囲するように設けられたゴム様弾性体よりなるガスケットを具備する板状のサポート４を備え、該サポートの一面にリードと該リードのリフト量を規制するストッパーを備えたリードバルブ１において、前記のゴム様弾性体よりなるガスケットを前記サポートに一体形成したこと。
【効果】リードバルブの製造工程を簡素化することができ、ひいてはリードバルブの低コスト化を図ることができるものである。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リードバルブに関し、特にエンジンの吸気系あるいは排気系への空気の供給に好適なリードバルブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、エンジンの吸気系あるいは排気系への空気の供給にリードバルブを用いた構成がよく知られている。例えば、排気ガス規制対策の一つとして用いられるエンジンの二次空気供給装置においては、エアクリーナと排気系の管との間に接続される連結管にリードバルブを配設し、排気が脈動することによって排気系に生じるリードバルブの上方と下方との圧力差を利用して、エアクリーナから排気系内の排気ガス中にリードバルブを介して空気を供給し、排気ガス中の未燃焼成分を再燃焼させるようになっている。
【０００３】
そして、従来の技術としては、上記したような二次空気供給装置に用いられるリードバルブとして、サポートを構成する弁シートの周縁に断面コ字形のガスケットを取り付け、このガスケットを介してインレットケースとアウトレットケースとの間に前記したガスケットが取り付けられたサポートを挟持するように配設する構成になっている（例えば特許文献１参照）。
【０００４】
【特許文献１】
登録実用新案第３００８６４６号公報（第５頁）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のリードバルブにおいては、サポートを構成する弁シートの周縁に取り付けられる断面略コ字形のガスケットは弁シートとは別体に製作され、弁シートの外周部に取り付けられサポートを構成している。したがって、サポートを構成する弁シートとガスケットとは各別に成型しなければならないとともに、各別に成型した後にガスケットを弁シートの外周部に嵌め込み等の手段によって取り付けなければならない等製造工程がかさみ、その結果コスト高を招く等の問題があった。
そこで本発明は、上記した事情に鑑みて発明されたもので、製造工程を簡素化し、ひいては低コストのリードバルブの提供を目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るリードバルブは、前記の目的を達成するために、中央部に流体の流通孔が形成されその外周部を包囲するように設けられたゴム様弾性体よりなるガスケットを具備する板状のサポートの一面に、前記流通孔を通過する流体の圧力に応じて開閉可能な弾性を有するリードと、該リードのリフト量を規制するストッパーとを、前記リードが前記流通孔を覆うように重合して片持状に連結部材で締結固定してなるリードバルブにおいて、前記ガスケットを前記サポートに一体形成したことをその特徴とするものであり、上記の構成とすることにより、リードバルブの製造工程を簡素化することができ、ひいてはリードバルブの低コスト化を容易に図ることができるものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のリードバルブを図１〜図４に基づいて説明すると、１はリードバルブを示し、中央に流体の流通孔２が形成され、その外周部を包囲するように設けられたゴム様弾性体からなるガスケット３を備えたサポート４に、前記した流通孔２を開閉する弾性を有するリード５及び該リード５のリフト量を規制するためのストッパー６を一体的に重合して連結部材たるねじ７で片持状に締結固定している。また、８は前記ストッパー６の回動防止用の固定ピンである。
【０００８】
前記したリードバルブ１の弾性を有するリード５は常態において板状のサポート４に設けられた流体の流通孔２の周辺部の該リード５を受ける弁座１０に着座し、該流体の流通孔２を閉鎖するものであるが、前記したエアクリーナと排気系の管との間に接続された連結管に配設されたリードバルブ１の上方と下方とに圧力差が生じたとき（詳しくは上方の圧力が下方の圧力より高くなったとき）前記の弾性を有するリード５は開き流体は流通孔２を介して流通することになり、そのリフト量はストッパー６によって規制されることになる。そして、サポート４を構成する板状のサポート用金具４ａの外周部を包囲するように該サポート用金具４ａとゴム様弾性体のガスケット３とを一体形成して図示しないインレットケースとアウトレットケース間に配設したときの外周部の機密性を確保している。
【０００９】
しかしながら従来においては、先に従来技術の項で説明したように、前記したサポート用金具の外周部を包囲するように設けられるゴム様弾性体のガスケット３を断面略コ字状として板状のサポート用金具４ａの外周部を包囲するように嵌め込むため、前記した断面略コ字状のゴム様弾性体のガスケットを成型するための金型と流体の流通孔を設けた板状のサポート用金具に後述する弁座を焼き付け成型するための金型との２種類の金型を必要とし、さらに製作された前記のガスケットを板状のサポート用金具の外周部に嵌め込むという工程を必要とするものであり、複数の成型工程とともにガスケットを嵌め込むという煩雑な作業も加わり、作業性にも問題があった。
【００１０】
そこで、本実施の形態におけるサポート４は図５〜図７に示すように、前記したサポート４を構成する板状のサポート用金具４ａの外周部にゴム様弾性体のガスケット３を一体的に焼き付け成型するものであり、流体の流通孔２の周辺部のリード５の保護及び密封性を図るための弁座１０とガスケット３とは、流動通路１１を介して連通させている（図３、図５参照）。そして、板状のサポート用金具４ａにゴム様弾性体のガスケット３及び弁座１０とを一体的に焼き付け成型するにあたっては、金型におけるキャビティのガスケット３形成部または弁座１０形成部のどちらか一方にゴム様弾性体の素材たる未加硫ゴムを注入等にて充填すると、該未加硫ゴムは前記流動通路１１を介して流動し他方の弁座１０形成部またはガスケット３形成部にも充填されるようになっている。このようにして、前記サポート用金具４ａにゴム様弾性体のガスケット３及び弁座１０を一体的に焼き付け成型することが可能となっている。
【００１１】
また、前記した板状のサポート用金具４ａの外周部を包囲するよう一体的に形成されたゴム様弾性体のガスケット３の表面及び裏面には連続した小突条１２，１３が形成され、該小突条１２，１３によってリードバルブ１が連結管に配設されたときリードバルブ１の緩衝性と密封性を与えることができるものである。
【００１２】
本実施の形態においては、前記したように、サポート４を構成する板状のサポ―ト用金具４ａの外周部を包囲するようにゴム様弾性体のガスケット３を一体的に焼き付け成型したものであるので、すなわち、ガスケット３を成型するための金型を必要とせず、サポート４を成型するための１種類の金型にてゴム様弾性体のガスケット３及び弁座１０を一体的に焼き付け成型することができるので、サポート４の製作についてその工程を短縮でき、しかも、ガスケットを嵌め込むという煩雑な工程を必要としないものであり、生産性の向上を図れるものである。
【００１３】
【発明の効果】
本発明に係るリードバルブは、中央部に流体の流通孔が形成されその外周部を包囲するように設けられたゴム様弾性体よりなるガスケットを具備する板状のサポ−トを形成するのに、前記のガスケットをサポートに一体形成したものであるので、リードバルブの製造工程を簡素化することができるので生産性を向上することができるばかりでなく、リードバルブの低コスト化をも図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】リードバルブの正面図
【図２】図１のＡ−Ａ断面図
【図３】図２のＣ部の拡大説明図
【図４】リードバルブの背面図
【図５】サポート部の正面図
【図６】図５のＢ−Ｂ断面図
【図７】図６のＤ部の拡大説明図
【符号の説明】
１ リードバルブ
２ 流体の流通孔
３ ガスケット
４ サポート
４ａ サポート用金具
５ リード
６ ストッパー

Claims (1)

1. 中央部に流体の流通孔が形成されその外周部を包囲するように設けられたゴム様弾性体よりなるガスケットを具備する板状のサポートの一面に、前記流通孔を通過する流体の圧力に応じて開閉可能な弾性を有するリードと、該リードのリフト量を規制するストッパーとを、前記リードが前記流通孔を覆うように重合して片持状に連結部材で締結固定してなるリードバルブにおいて、前記ガスケットを前記サポートに一体形成したことを特徴とするリードバルブ。

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