JP2004231563A - ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004231563A JP2004231563A JP2003021674A JP2003021674A JP2004231563A JP 2004231563 A JP2004231563 A JP 2004231563A JP 2003021674 A JP2003021674 A JP 2003021674A JP 2003021674 A JP2003021674 A JP 2003021674A JP 2004231563 A JP2004231563 A JP 2004231563A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carbon atoms
- substituted
- organic
- unsubstituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Abstract
【解決手段】ビニル結合もつアリール基を置換基として有する新規な2,9’−ビアントリル誘導体、このビアントリル誘導体を溶解又は分散状態で含む有機溶剤液からなる発光性塗膜形成用材料、及び有機薄膜層の少なくとも一層に前記ビアントリル誘導体を含む有機EL素子である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関する。さらに詳しくは、本発明は、高効率で青色発光が得られる有機EL素子の材料として好適に用いられる新規なビアントリル誘導体、このビアントリル誘導体を溶解又は分散状態で含む有機溶剤液からなり、有機EL素子における有機薄膜層を湿式法で形成可能な発光性塗膜形成用材料、及び有機薄膜層の少なくとも一層に前記ビアントリル誘導体を含む有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信産業の発展はめざましく、その発展が加速化するに伴い、高度の性能を有する表示素子が要求されている。この表示素子は、一般的に発光型表示素子と非発光型表示素子に大別することができる。
発光型表示素子には、陰極線管、発光ダイオード(LED)、ELなどがあり、非発光型表示素子には、液晶表示素子などがある。これらの表示素子の基本的な性能を示す指標としては、例えば作動電圧、消費電力、輝度、コントラスト、応答時間、寿命、表示色などが挙げられる。非発光型表示素子の中の一つである液晶表示素子は、軽くて消費電力が少ないなどの利点を有することから、現在、最も広く使用されている。
しかしながら、この液晶表示素子は、応答時間、コントラスト、視野角などの特性については、まだ十分に満足し得るレベルには達しておらず、改善の余地が多い。したがって、このような問題点を補完できる次世代表示素子として、有機EL素子が注目されている。
【0003】
EL素子は、自発発光型表示素子であって、発光層形成用材料により、無機EL素子と有機EL素子とに分けることができる。このうち、有機EL素子は、無機EL素子に比べて、輝度、駆動電圧及び応答速度特性に優れ、多色化が可能であると共に、視野角が広く、かつコントラストに優れるなどの長所を有している。
前記有機EL素子は、一般に有機発光材料を含む発光層と、該発光層を挟持した一対の対向電極から少なくとも構成されている。この有機EL素子における発光現象は、次のようにして生じる。すなわち、両電極間に電界が印加されると陰極側から電子が注入されると共に、陽極側から正孔が注入され、さらに、この電子が発光層において正孔と再結合して励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出することにより、発光現象が生じる。
【0004】
このような有機EL素子としては、発光層形成用材料として低分子の芳香族ジアミン化合物とアルミニウム錯体を用いてなる有機EL素子が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。また、クマリン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ビススチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体などの発光材料が知られており、それらからは、青色から赤色までの可視領域での発光が得られることが開示されており、カラー表示素子の実現が期待されている(例えば、特許文献1,2及び3参照)。さらに、アントラセン誘導体を用いた素子が開示されているが(例えば特許文献4,5,6,7参照)、これらは発光効率が低く、さらなる高効率化が求められていた。
この他に、発光層形成用材料としてポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)のような高分子化合物を用いてなる有機電子発光素子も報告されている(例えば、非特許文献2、非特許文献3参照)。
【0005】
さらに、有機溶媒に対する溶解度特性を改善させ得る作用基を導入させた可溶性PPVが開発されており、これによって、スピンコート、インクジェットなどの湿式製膜により、PPV誘導体を含む溶液を用いて発光層を製膜することができ、素子が簡易に得られるようになってきた。そして、該PPV又はその誘導体を発光層材料として採用している有機電子発光素子は、緑色からオレンジ色までの発光が可能である。
一方、従来知られている発光性の低分子化合物は、難溶性のものが多く、通常真空蒸着によって発光層が形成されている。しかしながら、この真空蒸着法は、プロセスが煩雑であって、大型の蒸着装置を必要とするなどの欠点を有している。そこで、低分子化合物でも、前記のように湿式製膜により、簡便に素子を作製し得ることが要望されていた。発光性の低分子化合物は、前記PPVよりも合成ルートが短く、簡易に製造し得る上、カラムクロマトグラフィーなどの公知の技術で高純度に精製できるなどの長所を有している。したがって、可溶性の発光性低分子化合物を用いることが試みられたが、湿式製膜後、結晶化などが生じて薄膜にピンホールが発生しやすく、実際には単独で用いることができなかった。そのため、バインダー樹脂などに分散した形態で製膜が試みられたが、該バインダー樹脂は電気的に不活性であるため、発光性能を阻害する場合があるなどの問題があった。
【0006】
このように、可溶性の発光性低分子化合物を湿式製膜することにより、簡易に高品質の発光層を形成し得ると共に、高い発光効率を有する有機EL素子を作製することが求められている。また、現状レベルでは、有機EL素子の寿命が短く、その大幅な改善も求められている。
他方、ジナフチルアントラセン化合物が開示されているが(例えば、特許文献4,8参照)、このものは発光部位であるアントラセンユニットが1個しかないため、有機EL素子の発光材料として用いた場合、発光効率が不十分であった。
また、フェニルアントラセン誘導体をアントラセンの2−位で結合させた化合物を、有機EL素子に使用した高効率、長寿命の青色発光素子が開示されている(例えば、特許文献5,6参照)。しかしながら、該化合物は、アントラセン環同士の相互作用により発光色が青緑であり、フルカラー用途の青色発光材料としては不十分である上、発光効率も低く、実用性に乏しい。さらに、ジアントリルアントラセンが開示されているが(例えば、特許文献7参照)、このものは、側鎖にビニル結合部をもっていないため、発光効率が不十分である。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−239655号公報
【特許文献2】
特開平7−138561号公報
【特許文献3】
特開平3−200289号公報
【特許文献4】
米国特許第5935721号明細書
【特許文献5】
特開平8−12600号公報
【特許文献6】
特開2000―344691号公報
【特許文献7】
特開平11−323323号公報
【特許文献8】
特開平11―3782号公報
【非特許文献1】
「Appl.Phys.Lett.」、第51巻、第913頁(1987年)
【非特許文献2】
「Nature」、第347巻、第539頁(1990年)
【非特許文献3】
「Appl.Phys.Lett.」、第58巻、第1982頁(1991年)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、高効率で青色発光が得られる有機EL素子の材料として好適に用いられる新規な化合物、この化合物を含み、有機EL素子における有機薄膜層を湿式法で形成可能な発光性塗膜形成用材料、及び有機薄膜層の少なくとも一層に前記化合物を含み、高い効率で青色発光が得られる有機EL素子を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の置換基を有する2,9’−ビアントリル誘導体は文献未戴の新規な化合物であって、該ビアントリル誘導体により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1)一般式(I)
【化3】
[式中、R1〜R18は、その少なくとも一つが、一般式(II)
【0011】
【化4】
(ただし、R19〜R21は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルキニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜40のアリール基又は置換もしくは無置換の炭素数3〜40のヘテロアリール基、Arは、炭素数6〜40のアリーレン基又は炭素数3〜40のヘテロアリーレン基、nは1〜3の整数を示す。)
で表される基であって、残りが、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルキニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜40のアリール基又は置換もしくは無置換の炭素数3〜40のヘテロアリール基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。]
で表される構造を有するビアントリル誘導体、
【0012】
(2)有機EL素子材料用として用いられる上記(1)のビアントリル誘導体、(3)上記(1)、(2)のビアントリル誘導体を溶解又は分散状態で含む有機溶剤液からなる発光性塗膜形成用材料、
(4)少なくとも発光層を含む一層以上の有機薄膜層を陽極と陰極とで構成された一対の電極で挟持してなる有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも一層が、上記(1)のビアントリル誘導体を含むことを特徴とする有機EL素子、
(5)発光層が、ビアントリル誘導体を含む上記(4)の有機EL素子、並びに(6)発光層がアリールアミン化合物及び/又はスチリルアミン化合物を含む上記(4)、(5)の有機EL素子、
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のビアントリル誘導体は、一般式(I)
【化5】
【0014】
で表される構造を有する2,9’−ビアントリル誘導体であって、文献未載の新規な化合物である。
前記一般式(I)において、R1〜R18は、たがいに同一でも異なっていてもよいが、その少なくとも一つは、一般式(II)
【化6】
【0015】
(ただし、R19〜R21は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルキニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜40のアリール基又は置換もしくは無置換の炭素数3〜40のヘテロアリール基、Arは、炭素数6〜40のアリーレン基又は炭素数3〜40のヘテロアリーレン基、nは1〜3の整数を示す。)
で表される基である。そして、残りのR1〜R18は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルキニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜40のアリール基又は置換もしくは無置換の炭素数3〜40のヘテロアリール基である。
【0016】
ここで、R1〜R21のうちの炭素数1〜40のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、適当な置換基を有していてもよい。このようなアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、ノルボルニル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルエチル基などが挙げられる。
【0017】
R1〜R21のうちの炭素2〜40のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、適当な置換基を有していてもよい。このようなアルケニル基の例としては、ビニル基、プロペニル基、アリル基、各種ブテニル基、オレイル基、各種エイコサペンタエニル基、各種ドコサヘキサエニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基などが挙げられる。
R1〜R21のうちの炭素数2〜40のアルキニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、適当な置換基を有していてもよい。このようなアルキニル基の例としては、エチニル基、メチルエチニル基、フェニルエチニルなどが挙げられる。
【0018】
R1〜R21のうちの炭素数1〜40のアルコキシル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、適当な置換基を有していてもよい。このようなアルコキシル基の例としては、前記例示のアルキル基に対応するアルコキシル基を挙げることができる。
R1〜R21のうちの炭素数6〜40のアリール基は、環上に適当な置換基を有していてもよく、このようなアリール基の例としては、フェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、タ−フェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、コロニル基などが挙げられる。
【0019】
R1〜R21のうちの炭素数3〜40のヘテロアリール基は、環上に適当な置換基を有していてもよく、このようなヘテロアリール基の例としては、フラニル基、チエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0020】
一方、Arのうちの炭素数6〜40のアリーレン基は、環上に適当な置換基を有していてもよく、このようなアリーレン基の例としては、前記例示のアリール基に対応するアリーレン基を挙げることができる。
Arのうちの炭素数3〜40のヘテロアリーレン基は、環上に適当な置換基を有していてもよく、このようなヘテロアリーレン基の例としては、前記例示のヘテロアリール基に対応するヘテロアリーレン基を挙げることができる。
前記一般式(II)において、Arの好ましい例としては、フェニレン基及びビフェニレン基が挙げられ、R21の好ましい例としては、水素原子及びフェニル基が挙げられる。また、R19及びR20の好ましい例としては、フェニル基を挙げることができる。一般式(I)において、好ましくはR2、R7及びR14は、その少なくとも一つが前記一般式(II)で表される基であって、残りがアリール基である。さらに好ましくは、上記R2、R7及びR14における一般式(II)で表される基が、Ar=フェニレン基又はビフェニレン基、R21=水素原子又はフェニル基、R19及びR20=フェニル基であり、かつ残りのアリール基がフェニル基、ナフチル基又はビフェニル基である。
【0021】
R1〜R21及びArの置換基としては、アリール基、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルコキシカルボキシル基、置換もしくは無置換のアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0022】
前記一般式(I)で表されるビアントリル誘導体の具体例を以下に示す。
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
このような本発明のビアントリル誘導体は、有機EL素子の材料として好適であり、有機EL素子における有機薄膜層の少なくとも一層にこのビアントリル誘導体を用いることにより、高い効率で青色発光が得られる有機EL素子を提供することができる。
本発明の発光性塗膜形成用材料は、前記ビアントリル誘導体を溶解又は分散状態で含む有機溶剤液からなるものである。
なお、発光性塗膜形成用材料とは、例えば有機EL素子において、発光に関与する有機薄膜層、具体的には発光層、正孔注入(輸送)層、電子注入(輸送)層などを、塗膜形成により作製する材料のことを指す。この発光性塗膜形成用材料を用いることにより、有機EL素子における各有機薄膜層、例えば発光層などを、各種湿式法、例えばスピンコーティング、ディッピング、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェットなどにより、簡易に形成させることができる。
【0028】
この発光性塗膜形成用材料の調製に用いられる有機溶剤としては、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなどのハロゲン系炭化水素系溶剤;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなどのアルコール系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、デカンなどの炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶剤等が挙げられる。なかでも、ハロゲン系炭化水素系溶剤や炭化水素系溶剤が好ましい。また、これらの溶剤は単独で使用しても複数混合して用いてもよい。なお、使用可能な溶剤はこれらに限定されるものではない。
この発光性塗膜形成用材料には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、各種ドーパント、適切な樹脂、各種添加剤などを配合することができる。これらについては後で説明する。
【0029】
次に、本発明の有機EL素子は、少なくとも発光層を含む一層以上の有機薄膜層を陽極と陰極とで構成された一対の電極で挟持してなり、かつ上記有機薄膜層の少なくとも一層に、前述の本発明のビアントリル誘導体を含有させた素子である。その素子構成としては、例えば陽極/発光層/陰極、陽極/正孔注入又は輸送層/発光層/電子注入又は輸送層/陰極、陽極/正孔注入又は輸送層/発光層/陰極、陽極/発光層/電子注入又は輸送層/陰極などが挙げられる。なお、以下、正孔注入又は輸送層を、正孔注入(輸送)層と略記し、電子注入又は輸送層を、電子注入(輸送)層と略記する。また、それらの層を形成する材料を、それぞれ正孔注入(輸送)材料、電子注入(輸送)材料と記し、発光層を形成する材料を発光材料と記す。
本発明においては、該ビアントリル誘導体は上記のどの有機薄膜層に用いられてもよく、また、他の正孔注入(輸送)材料、発光材料、電子注入(輸送)材料にドープさせることも可能である。
【0030】
有機EL素子において、正孔注入(輸送)層の形成に用いられる正孔注入(輸送)材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入(輸送)層又は電子注入(輸送)材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ペンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、及びポリビニルカルバゾール、ポリシランなどの高分子化合物、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(PANI/CSA)などに代表される導電性高分子化合物等の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
本発明の有機EL素子において使用できる正孔注入(輸送)材料の中で、さらに効果的な正孔注入(輸送)材料は、芳香族三級アミン誘導体もしくはフタロシアニン誘導体である。芳香族三級アミン誘導体の具体例は、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、H2Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2SiPc、(HO)AlPc、(HO)CaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
電子注入(輸送)材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入輸送層への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、正孔注入(輸送)材料に電子受容物質を、電子注入(輸送)材料に電子供与性物質を添加することにより電荷注入性を向上させることもできる。
本発明の有機EL素子において、さらに効果的な電子注入(輸送)材料は、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体である。金属錯体化合物の具体例は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
また、含窒素五員環誘導体は、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、ジメチルPOPOP、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’’−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’’−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
電子注入層が絶縁体や半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体として、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物の中から選択される少なくとも一種の金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。
具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、Li2O、LiO、Na2S、Na2Se及びNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、及びCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl及びNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2及びBeF2などのフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
【0035】
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnの少なくとも一種の元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶又は非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物が挙げられる。
さらに、電子注入層は、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントを含有していてもよい。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元できる物質と定義される。したがって、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体の中から選択される少なくとも一種の物質を好適に使用することができる。
【0036】
好ましい還元性ドーパントのより具体的な例としては、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)及びCs(仕事関数:1.95eV)の中から選択される少なくとも一種のアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、及びBa(仕事関数:2.52eV)の中から選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属などの仕事関数2.9eV以下のものを挙げることができる。
これらの中で、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsの中から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、さらに好ましくはRb又はCsであり、最も好ましいのは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化を図ることができる。
また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら二種以上のアルカリ金属の組合わせも好ましく、特にCsを含む組合わせ、例えばCsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化を図ることができる。
【0037】
有機EL素子における発光層は(1)電界印加時に、陽極又は正孔注入(輸送)層により正孔を注入することができ、かつ電子注入(輸送)層より電子を注入することができる機能、(2)注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる輸送機能、(3)電子と正孔の再結合の場を発光層内部に提供し、これを発光につなげる発光機能等を有している。
この発光層の発光材料としては、前述の本発明のビアントリル誘導体を好ましく用いることができるが、このビアントリル誘導体が発光層以外に用いられている場合は、発光層の発光材料について特に制限されることはなく、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。該ビアントリル誘導体以外の発光材料としては、例えば、多環縮合芳香族化合物や、ベンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系などの蛍光増白剤、さらには金属キレート化オキサノイド化合物、ジスチリルベンゼン系化合物など薄膜形成性の良い化合物を用いることができる。
この発光層には、ドーパントとして蛍光色素をドーピングしてもよい。ドーピングの濃度は特に限定されないが、好ましくは0.1〜20質量%である。蛍光色素の具体例としては、ペリレン誘導体、ルブレン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、スチルベン誘導体、トリスチリルアリーレン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体など公知の蛍光色素を用いることができる。これらのうちで好ましい蛍光色素としてはジスチリルアリーレン誘導体を挙げることができる。さらに好ましくは、アリールアミノ置換ジスチリルアリーレン誘導体などのスチリルアミン化合物を挙げることができる。また、ドーパントとして、アリールアミン化合物も好ましく用いることができる。
【0038】
有機EL素子の陽極に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム等及びそれらの合金、ITO基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂を用いることができる。
陰極に使用される導電性材料としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等及びそれらの合金が用いられるが、これらに限定されるものではない。合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、適切な比率に選択される。陽極及び陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていてもよい。
【0039】
有機EL素子では、効率良く発光させるために、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムがある。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド等が挙げられる。
【0040】
本発明の有機EL素子における各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式製膜法や、スピンコーティング、ディッピング、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式製膜法のいずれの方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μmの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範囲がさらに好ましい。
【0041】
湿式製膜法の場合、各層を形成する材料を、適当な有機溶剤に溶解又は分散させて、有機溶剤液からなる発光性塗膜形成用材料を調製し、薄膜を形成する。この際使用する溶剤としては、前述の本発明の発光性塗膜形成用材料の説明において、例示したものと同じものを挙げることができる。
この発光性塗膜形成用材料には、いずれの有機薄膜層においても、製膜性向上、膜のピンホール防止等のために適切な樹脂や各種添加剤を使用してもよい。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。また、各種添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げられる。
さらに、該発光性塗膜形成用材料が発光層の形成に用いられる場合には、これに、前記ドーパントを予め加えておいてもよい。
本発明の有機EL素子においては、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することも可能である。
【0042】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、実施例1及び2における得られた化合物の分析において、FDMS〜Tgの意味を以下に示す。
FDMS:フィールドディソープション・マススペクトル
λmax:吸収極大波長
Fmax:蛍光極大波長
λex :励起波長
Ip :イオン化ポテンシャル
Eg :エネルギーギャップ
Tg :ガラス転移温度
【0043】
実施例1 化合物(A1)の合成
【化12】
【0044】
(1)2−アントラセンボロン酸ピナコールエステルの合成
アルゴン雰囲気下、2−クロロアントラセン5.0g(24ミリモル)、ビスピナコラートジボロン6.6g(26ミリモル,1.1eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)0.33g(0.6ミリモル,3モル%Pd)、酢酸カリウム3.5g(36ミリモル,1.5eq)を無水ジオキサン100ミリリットルに懸濁し、トリシクロヘキシルホスフィン/トルエン溶液(25質量%)1.9ミリリットル(1.7ミリモル,2.4eq to Pd)を加えて80℃で30時間攪拌した。反応混合物を水100ミリリットル、トルエン100ミリリットルで希釈し、ろ別してPd黒を除いた。ろ液から有機層を分取し、飽和食塩水50ミリリットルで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して褐色オイルを得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリケゲル/ヘキサン+30容量%ジクロロメタン、続いてヘキサン+50容量%ジクロロメタン)で精製して淡黄色固体5.0g(69%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ1.40(12H,s),7.44(2H,dd,J=7Hz,4Hz),7.77(1H,d,J=9Hz),7.9−8.0(3H,m),8.38(1H,s),8.46(1H,s),8.56(1H,s)
【0045】
(2)9−(アントラセン−2−イル)−10−[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン〔化合物(A1)〕の合成
アルゴン雰囲気下、上記(1)で得た2−アントラセンボロン酸ピナコールエステル2.5g(8.2ミリモル,1.1eq)、9−ブロモ−10−[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン3.8g(7.4ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.26g(0.23ミリモル,3モル%Pd)を無水DMF45ミリリットルに懸濁し、2モル/リットル炭酸カリウム水溶液3.4g(25ミリモル,3eq/12ミリリットル)を加えて80℃で10時間攪拌した。反応混合液を水50ミリリットルで希釈し、固体をろ別、水、メタノールで洗浄して淡黄色固体4.4g(98% crude)を得た。これを沸騰トルエン40ミリリットルに懸濁し、放冷後、ろ別して黄色固体3.7g(82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ7.16(1H,s),7.3−7.8(25H,m),8.0−8.3(4H,m),8.47(1H,s),8.58(1H,s)
上で得られた固体3.7gを340℃/1.33×10−4Paで1時間、昇華精製することにより淡黄色固体3.3gを得た。
FDMS:C48H32としての計算値=608、実測値m/z=608(M+、100)
λmax 398,380,363,343,313nm(PhMe)
Fmax 446nm(PhMe,λex=398nm)
Ip=5.64eV(400nW,77Y/eV)
Eg=2.92eV
Tg=124℃
【0046】
実施例2 化合物(A9)の製造
【化13】
【0047】
(1)2−(9−フェニルアントラセン−10−イル)−9,10−アントラキノンの合成
アルゴン雰囲気下、2−クロロ−1,4−アントラキノン3.4g(14ミリモル)、9−フェニルアントラセン−10−ボロン酸5g(17ミリモル,1.2eq)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジバラジウム(0)0.32g(0.35ミリモル,5モル%Pd)、炭酸セシウム14g(43ミリモル,2.5eq)を無水ジオキサン40ミリリットルに懸濁し、トリシクロヘキシルホスフィン/トルエン溶液(25質量%)1.1ミリリットル(0.98ミリモル,1.4eq to Pd)を加えて80℃で10時間攪拌した。反応混合物を水100ミリリットル、トルエン300ミリリットルで希釈し、セライトろ過によりPd黒を除いた。有機層を分取し、飽和食塩水50ミリリットルで洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して濃赤色オイルを得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン+30容量%ジクロロメタン、続いてヘキサン+50容量%ジクロロメタン)で精製して橙色固体6.0g(93%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ7.2−8.0(16H,m),8.3−8.6(4H,m)
FDMS:C34H20O2としての計算値=460、実測値m/z=460(M+,100)
【0048】
(2)2−(9−フェニルアントラセン−10−イル)−9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]−9,10−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロアントラセンの合成
アルゴン雰囲気下、4−(2,2−ジフェニルビニル)ブロモベンゼン7.6g(23ミリモル,3eq)を無水トルエン35ミリリットル+無水THF35ミリリットルの混合溶媒に溶かし、ドライアイス/メタノール浴で−20℃に冷却した。これにn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.5モル/リットル)15ミリリットル(24ミリモル,1.04eq)を加え−20℃で1時間攪拌した。これに2−(9−フェニルアントラセン−10−イル)−9,10−アントラキノン3.5g(7.6ミリモル)を加え、室温で5時間攪拌して一晩放置した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液50ミリモルで失活させ、有機層を分取、飽和食塩水50ミリリットルで洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して赤色オイルを得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ヘキサン+50容量%ジクロロメタン、続いてジクロロメタン、最後にジクロロメタン+3容量%メタノール)で精製して白色固体2.2g(30%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ2.80(1H,s),2.91(1H,s),6.7−6.9(10H,m),7.2−7.8(40H,m)
【0049】
(3)2−(9−フェニルアントラセン−10−イル)−9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン〔化合物(A9)〕の合成
2−(9−フェニルアントラセン−10イル)−9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]−9,10−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロアントラセン2.2g(2.3ミリモル)、ヨウ化カリウム1.1g(6.6ミリモル,3eq)、ホスフィン酸ナトリウム1水和物0.4g(3.8ミリモル)を酢酸40ミリリットルに懸濁し、3時間還流した。反応混合液を水50ミリリットルで希釈し、固体をろ別、水、メタノールで洗浄して黄色固体2.0gを得た。これをジクロロメタン500ミリリットルに溶かし、ショートカラム(シリカゲル/ヘキサン+50容量%ジクロロメタン)で精製して淡黄色固体1.9g(88%)を得た。
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ6.97(2H,s),7.0−7.5(40H,m),7.6−7.8(7H,m),7.80(1H,s)
FDMS:C74H50としての計算値=938、実測値m/z=938(M+,100)
λmax:398,380,311nm(PhMe)
Fmax:430nm(PhMe,λex=398nm)
Ip=5.75eV(100nW,9Y/eV)
Eg=2.88eV
Tg=162℃
【0050】
実施例3
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行った後、紫外線・オゾン洗浄を30分間行った。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚60nmのN,N’−ビス(N,N’−ジフェニル−4−アミノビフェニル)−N,N−β−ナフチル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル膜(TPD232膜)を製膜した。このTPD232膜は正孔注入層として機能する。続けて、このTPD232膜上に膜厚20nmのN,N,N’,N’−テトラキス(4−ビフェニル)−4,4’−ベンジジン膜(BPTPD膜)を製膜した。このBPTPD膜は正孔輸送層として機能する。更に、このBPTPD膜上に膜厚40nmの実施例1で合成した化合物(A1)を蒸着した。この膜は発光層として機能する。この膜上に膜厚10nmのトリス(8−キノリール)アルミニウム膜(Alq膜)を製膜した。このAlq膜は電子輸送層として機能する。この後、還元性ドーパントLi(Li源:サエルゲッター社製)とAlqを二元蒸着し電子注入層(陰極)としてAlq:Li膜(10nm)を形成した。このAlq:Li膜上にAlを蒸着して金属陰極を形成し、有機EL素子を作製した。
この素子は直流電圧6.6Vで10mA/cm2の電流が流れ、輝度302cd/m2の青色発光が観測された。このときのCIE色度座標は(0.15、0.18)であり、発光効率は3.0cd/Aであった。
【0051】
実施例4
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行った後、紫外線・オゾン洗浄を30分間行った。その基板の上に、スピンコート法で正孔注入層に用いるポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)を100nmの膜厚で製膜し、次いで実施例2で合成した化合物(A9)のトルエン溶液を用いてPEDOT:PSSの上に発光層をスピンコート法で製膜した。この際の膜厚は50nmであった。
この膜上に膜厚10nmのAlq膜を製膜した。このAlq膜は、電子輸送層として機能する。この後還元性ドーパントであるLi(Li源:サエスゲッター社製)とAlqを二元蒸着させ、電子注入層(又は陰極)としてAlq:Li膜を形成した。このAlq:Li膜上に金属Alを蒸着させ金属陰極を形成し有機EL素子を形成した。この素子は直流電圧6.0Vで10mA/cm2の電流が流れ、輝度280cd/m2の青色発光が観測された。発光効率は2.8cd/Aであった。
【0052】
比較例1
実施例3において化合物(A1)の代わりに、米国特許5935721号記載の下記化合物(C1)を用いた以外は実施例3と同様にしてEL素子を作製した。この素子は直流電圧6.0Vで8.6mA/cm2の電流が流れ、輝度113cd/m2の青色発光が観測された。この際のCIE色度座標は(0.16,0.16)であり、発光効率は1.3cd/Aと低かった。
化合物(C1)
【化14】
【0053】
【発明の効果】
本発明のビアントリル誘導体はビニル結合もつアリール基を置換基として有する新規な2,9’−ビアントリル誘導体であって、有機EL素子における有機薄膜層の少なくとも一層に用いることにより、高い効率で青色発光が得られる有機EL素子を提供することができる。
本発明の有機EL素子は、フラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用することができる。
Claims (6)
- 一般式(I)
で表される基であって、残りが、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜40のアルキニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜40のアルコキシル基、置換もしくは無置換の炭素数6〜40のアリール基又は置換もしくは無置換の炭素数3〜40のヘテロアリール基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。]
で表される構造を有するビアントリル誘導体。 - 有機エレクトロルミネッセンス素子材料用として用いられる請求項1記載のビアントリル誘導体。
- 請求項1又は2記載のビアントリル誘導体を溶解又は分散状態で含む有機溶剤液からなる発光性塗膜形成用材料。
- 少なくとも発光層を含む一層以上の有機薄膜層を陽極と陰極とで構成された一対の電極で挟持してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層の少なくとも一層が、請求項1記載のビアントリル誘導体を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光層が、ビアントリル誘導体を含む請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光層が、アリールアミン化合物及び/又はスチリルアミン化合物を含む請求項4又は5記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003021674A JP2004231563A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003021674A JP2004231563A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004231563A true JP2004231563A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32950946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003021674A Ceased JP2004231563A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004231563A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100393678C (zh) * | 2006-03-17 | 2008-06-11 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 以9,10-二炔蒽为构造单元系列可溶性齐聚物及制备方法 |
JP2008530086A (ja) * | 2005-11-18 | 2008-08-07 | エルジー・ケム・リミテッド | 発光物質およびそれを用いた有機発光素子 |
JP2008244424A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-10-09 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界蛍光発光素子、有機電界蛍光発光層塗布溶液、カラーディスプレイ表示装置 |
EP1991514A1 (en) * | 2006-03-06 | 2008-11-19 | LG Chem, Ltd. | Novel anthracene derivative and organic electronic device using the same |
WO2009066814A1 (en) * | 2007-11-23 | 2009-05-28 | Gracel Display Inc. | Organic electroluminescent compounds and display device containing the same |
JP2015029117A (ja) * | 2008-03-14 | 2015-02-12 | グレイセル・ディスプレイ・インコーポレーテッドGracel Display Inc. | 有機電界発光化合物を使用する有機電界発光素子 |
US20150108448A1 (en) * | 2012-05-30 | 2015-04-23 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electronic material |
US20150144898A1 (en) * | 2012-05-30 | 2015-05-28 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electroluminescent device |
WO2020039708A1 (ja) | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
-
2003
- 2003-01-30 JP JP2003021674A patent/JP2004231563A/ja not_active Ceased
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4796081B2 (ja) * | 2005-11-18 | 2011-10-19 | エルジー・ケム・リミテッド | 発光物質およびそれを用いた有機発光素子 |
JP2008530086A (ja) * | 2005-11-18 | 2008-08-07 | エルジー・ケム・リミテッド | 発光物質およびそれを用いた有機発光素子 |
US7965032B2 (en) | 2006-03-06 | 2011-06-21 | Lg Chem, Ltd. | Anthracene derivative and organic electronic device using the same |
JP2013136582A (ja) * | 2006-03-06 | 2013-07-11 | Lg Chem Ltd | 新規なアントラセン誘導体およびこれを用いた有機電子素子 |
EP1991514A4 (en) * | 2006-03-06 | 2009-03-25 | Lg Chemical Ltd | NEW ANTHRACEN DERIVATIVE AND ORGANIC ELECTRONIC DEVICE USING THIS |
CN101395105A (zh) * | 2006-03-06 | 2009-03-25 | Lg化学株式会社 | 新的蒽衍生物以及使用该衍生物的有机电子器件 |
EP1991514A1 (en) * | 2006-03-06 | 2008-11-19 | LG Chem, Ltd. | Novel anthracene derivative and organic electronic device using the same |
JP2009529035A (ja) * | 2006-03-06 | 2009-08-13 | エルジー・ケム・リミテッド | 新規なアントラセン誘導体およびこれを用いた有機電子素子 |
CN100393678C (zh) * | 2006-03-17 | 2008-06-11 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 以9,10-二炔蒽为构造单元系列可溶性齐聚物及制备方法 |
JP2008244424A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-10-09 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界蛍光発光素子、有機電界蛍光発光層塗布溶液、カラーディスプレイ表示装置 |
WO2009066814A1 (en) * | 2007-11-23 | 2009-05-28 | Gracel Display Inc. | Organic electroluminescent compounds and display device containing the same |
JP2015029117A (ja) * | 2008-03-14 | 2015-02-12 | グレイセル・ディスプレイ・インコーポレーテッドGracel Display Inc. | 有機電界発光化合物を使用する有機電界発光素子 |
US20150108448A1 (en) * | 2012-05-30 | 2015-04-23 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electronic material |
US20150144898A1 (en) * | 2012-05-30 | 2015-05-28 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electroluminescent device |
US9871202B2 (en) * | 2012-05-30 | 2018-01-16 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electroluminescent device |
US9905774B2 (en) * | 2012-05-30 | 2018-02-27 | Guangdong Aglaia Optoelectronic Materials Co., Ltd | Organic electronic material |
WO2020039708A1 (ja) | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100910287B1 (ko) | 유기 전기발광 소자 | |
US20070106103A1 (en) | Aromatic compound and organic electroluminescent device using same | |
JP4562884B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP5250516B2 (ja) | 有機エレクトロルミネセンス素子に使用する新規青色発光体 | |
JP5667042B2 (ja) | 芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
KR101092006B1 (ko) | 안트라센 유도체 및 이를 포함하는 유기전계발광소자 | |
JP2002080433A (ja) | 新規アリールアミン化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
KR20060009349A (ko) | 아릴아민 화합물 및 그것을 이용한 유기 전기발광 소자 | |
EP2468725A1 (en) | Aromatic amine derivatives and organic electroluminescent elements using same | |
KR101789858B1 (ko) | 방향족 아민 유도체 및 그것을 이용한 유기 전기발광 소자 | |
JP4025111B2 (ja) | 新規アントラセン化合物及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2001335516A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP4885381B2 (ja) | 新規芳香族化合物及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2004224766A (ja) | ビスアントラセン誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2004231563A (ja) | ビアントリル誘導体、それを含む発光性塗膜形成用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2001207167A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP4028996B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2008074905A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP4373477B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2005170845A (ja) | 芳香族化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2007266620A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2005170844A (ja) | 芳香族化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2002105004A (ja) | 新規炭化水素化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
TW201331160A (zh) | 芳香族胺衍生物及使用其之有機電致發光元件 | |
JP2007306019A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080610 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080811 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081007 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090217 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20090623 |