JP2004227062A - リミットサイクルオートチューニング方法およびヒートクール制御装置 - Google Patents

リミットサイクルオートチューニング方法およびヒートクール制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒートモードとクールモードの各々について好適な制御パラメータを求める。
【解決手段】リミットサイクルオートチューニング演算部7と2段階リミットサイクル演算部9は、ヒート側操作量設定値AThとクール側操作量設定値ATcとを交互に出力して第1のリミットサイクルを発生させて第1の制御応答を検出し、変更指示情報CIと操作量変更率μとに基づいてヒート側操作量設定値AThまたはクール側操作量設定値ATcのうちいずれかを変更した第2のリミットサイクルを発生させて第2の制御応答を検出する。PIDパラメータ算出部12は、第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいてヒートモードとクールモードの各々についてPIDパラメータを算出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御技術に係り、特に操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて制御パラメータを調整するリミットサイクルオートチューニング方法およびヒートクール制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
恒温槽装置の槽内空気の温度制御や射出整形機のプラスチック原料の温度制御などでは、ヒータの加熱能力と冷却器の冷却能力を使い分けるヒートクール制御という制御技術が用いられる。代表的な装置構成を記述するならば、空気を暖めたり冷やしたりすることのできる機械装置と、任意の温度の空気を適当な風量で送り込み、加熱又は冷却された空気を制御対象となる槽内・室内に送り込むためのファンとを備える装置である。
【0003】
図9はこのようなヒートクール制御システムの構成を示すブロック図である。21は恒温槽、22は空気を加熱するヒータ、23は空気を冷却する冷却器、24は槽内の温度を測定する温度センサ、25はヒートクール制御装置である。ヒートクール制御装置25は、オペレータが設定した設定値(槽内温度設定値)SPと温度センサ24によって測定された制御量(槽内温度)PVとに基づき操作量MVを演算してヒータ22または冷却器23に出力する。ヒータ22は操作量MVに応じてSCRによりその加熱能力が加減され、冷却器23は操作量MVに応じてインバータによりその冷却能力が加減される。
【0004】
図9のヒートクール制御システムの制御手法を単純に説明するならば、1つのPID制御系を構成し、図10に示すように操作量MVが0%以上ならばヒータ22を操作量MVに対応して動作させ(ヒートモード)、逆に操作量MVが0%より小ならば冷却器23を操作量MVに対応して動作させる(クールモード)加熱・冷却切換型の温度制御手法である。このようにヒートクール制御とは、1ループの温度制御系において加熱用と冷却用のアクチュエータを備える装置構成を適用対象とし、加熱用と冷却用のアクチュエータをセットで扱うシングルループ制御系を構成する制御手法であり、ヒートモードではヒート側操作端(加熱用アクチュエータ)に対し操作量MVを出力し、クールモードではクール側操作端(加熱用アクチュエータ)に対し操作量MVを出力するものである。
【0005】
以上のヒートクール制御系では、ヒートモードとクールモードでヒートクール制御装置25のPIDパラメータをそれぞれ適切な値に切り換えなければならないが、この適切な値を自動的に求めるためにオートチューニング方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このオートチューニング方法は、リミットサイクル方式を利用するものであり、まずヒートモード側のPIDパラメータを通常のヒータのみ動作させるリミットサイクル方式により求めた後(オートチューニング前半)、ヒータと冷却器とを動作させてリミットサイクルを発生させる(オートチューニング後半)。そして、このオートチューニング前半のリミットサイクル振幅と、オートチューニング後半のリミットサイクル振幅とに基づき、クールモード側のPIDパラメータのうち比例帯を算出して、オートチューニングを終了する。なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−289704号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ヒートクール制御が利用される装置では、温度を上昇させるためにはヒータによる強制加熱が必要で、温度を降下させるためには冷却器による強制冷却が必要といった装置設計がなされている場合がある。例えば恒温試験装置などでは常温(25℃程度)で使用される機種があり、このような装置においては常温付近でオートチューニングが行われる。このとき、ヒータのみでリミットサイクルを発生させようとすると、槽内温度を上げた後は常温放置の状態で温度を下げなければならず、温度がほとんど下がらない状況、すなわちリミットサイクルを発生させることが不可能な状況になる。同様に、冷却器のみでリミットサイクルを発生させようとすると、槽内温度を下げた後は常温放置の状態で温度を上げなければならず、温度がほとんど上がらない状況になる。
【0008】
ヒータのみあるいは冷却器のみではリミットサイクルを発生させることができない場合には、前述のオートチューニング方法のようにヒータのみを動作させてリミットサイクルを発生させることが困難なので、従来のオートチューニング方法を適用できないという問題点があった。以上のように、ヒータのみあるいは冷却器のみではリミットサイクルを発生させることができないヒートクール制御系では、ヒートモードとクールモードの各々について好適な制御パラメータを求めることは従来不可能であった。
【0009】
なお、前述の説明では、常温付近でオートチューニングを行うことを想定しているが、これはオートチューニングの1例である。常温以外の場合でも、温度を上げて放置したときに温度の平衡点が周囲環境や炉体熱容量により高温で落ち着く場合があり、このような場合には、温度を降下させるために冷却器による強制冷却が必要となる。逆に、温度を下げて放置したときに温度の平衡点が低温で落ち着く場合もあり、このような場合には、温度を上昇させるためにヒータによる強制加熱が必要となる。したがって、常温以外でオートチューニングを行う場合にも、前述の問題点が発生し得る。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ヒートクール制御のためのオートチューニング機能として、ヒータのみあるいは冷却器のみではリミットサイクルを発生させることができない場合であっても、ヒートモードとクールモードの各々について好適な制御パラメータを求めることができるリミットサイクルオートチューニング方法およびヒートクール制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、設定値と制御量との偏差に対して制御パラメータに基づくフィードバック制御演算を行い、加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御装置において、前記加熱アクチュエータに所定のヒート側操作量設定値を出力する動作と前記冷却アクチュエータに所定のクール側操作量設定値を出力する動作とを交互に行って前記制御パラメータを算出するリミットサイクルオートチューニング方法であって、前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させる第1のリミットサイクル発生手順と、前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出する第1の制御応答検出手順と、前記第1のリミットサイクルの後に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する所定の変更指示情報と、前記変更の程度を示す所定の操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させる第2のリミットサイクル発生手順と、前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出する第2の制御応答検出手順と、前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手順とを実行するようにしたものである。
【0012】
また、本発明のリミットサイクルオートチューニング方法は、前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させる第1のリミットサイクル発生手順と、前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出する第1の制御応答検出手順と、前記第1のリミットサイクルの後に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報と、前記変更の程度を示す操作量変更率とを前記第1の制御応答に基づいて決定する操作量変更率算出手順と、前記変更指示情報と前記操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させる第2のリミットサイクル発生手順と、前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出する第2の制御応答検出手順と、前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手順とを実行するようにしたものである。
【0013】
また、本発明のリミットサイクルオートチューニング方法の1構成例において、前記フィードバック制御演算は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づくPID制御演算であり、前記第1の制御応答検出手順は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅を検出し、前記第2の制御応答検出手順は、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出し、前記制御パラメータ算出手順は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間と前記クール側経過時間との平均値から前記ヒートモードと前記クールモードに共通の前記積分時間および微分時間を算出するようにしたものである。
【0014】
また、本発明のリミットサイクルオートチューニング方法の1構成例において、前記フィードバック制御演算は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づくPID制御演算であり、前記第1の制御応答検出手順は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅と、制御量が極大値に達したときのヒート側最大偏差と、制御量が極小値に達したときのクール側最大偏差とを検出し、前記第2の制御応答検出手順は、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出し、前記操作量変更率算出手順は、前記ヒート側最大偏差と前記クール側最大偏差とに基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定し、前記制御パラメータ算出手順は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間から前記ヒートモードの前記積分時間および微分時間を算出し、前記クール側経過時間から前記クールモードの前記積分時間および微分時間を算出するようにしたものである。
【0015】
また、本発明は、加熱アクチュエータに所定のヒート側操作量設定値を出力する動作と冷却アクチュエータに所定のクール側操作量設定値を出力する動作とを交互に行って制御パラメータを算出するリミットサイクルオートチューニングの機能を備え、通常動作時には前記加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと前記冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御装置において、前記通常動作時に、設定値と制御量との偏差に対して前記制御パラメータに基づくフィードバック制御演算を行って前記加熱アクチュエータまたは前記冷却アクチュエータへの操作量を算出する制御演算手段と、前記オートチューニングの最中に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報と、前記変更の程度を示す操作量変更率とを予め記憶する操作量変更率記憶手段と、前記オートチューニングの実行時に、前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させた後、前記変更指示情報と前記操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させるリミットサイクル発生手段と、前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答と前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答とを検出する制御応答検出手段と、前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出し、算出した制御パラメータを前記制御演算手段に設定する制御パラメータ算出手段とを備えるものである。
【0016】
また、本発明のヒートクール制御装置は、前記操作量変更率記憶手段の代わりに、前記第1の制御応答に基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定する操作量変更率算出手段を備えるものである。
【0017】
また、本発明のヒートクール制御装置の1構成例において、前記制御演算手段は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づいてPID制御演算を行うものであり、前記制御応答検出手段は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅を検出し、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出するものであり、前記制御パラメータ算出手段は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間と前記クール側経過時間との平均値から前記ヒートモードと前記クールモードに共通の前記積分時間および微分時間を算出するものである。
【0018】
また、本発明のヒートクール制御装置の1構成例において、前記制御演算手段は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づいてPID制御演算を行うものであり、前記制御応答検出手段は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅と、制御量が極大値に達したときのヒート側最大偏差と、制御量が極小値に達したときのクール側最大偏差とを検出し、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出するものであり、前記操作量変更率算出手段は、前記ヒート側最大偏差と前記クール側最大偏差とに基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定するものであり、前記制御パラメータ算出手段は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間から前記ヒートモードの前記積分時間および微分時間を算出し、前記クール側経過時間から前記クールモードの前記積分時間および微分時間を算出するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。最初に、操作量振幅が一定のリミットサイクルによりPIDパラメータを自動的に調整するリミットサイクルオートチューニングの原理について説明する。オン−オフ制御と同等の操作量出力を継続することにより、制御対象の特性に対応する制御量PVの上下動現象(リミットサイクル)が得られる。ここで、制御対象の伝達関数Pを以下のように与える。
P=Kpexp(−Lps)/(1+Tps) ・・・(1)
式(1)において、Kpはプロセスゲイン、Tpはプロセス時定数、Lpはプロセスむだ時間、sはラプラス演算子である。
【0020】
リミットサイクルオートチューニングの実行時に出力する振幅一定の操作量MVの上限値をAU、下限値をALとすると、制御量PVが設定値SP以下ならば操作量MV=AUを制御対象に出力し、制御量PVが設定値SPより大ならば操作量MV=ALを出力する。リミットサイクル中の操作量出力の時間平均がほぼ0.5(AU+AL)となる制御量PVのときにリミットサイクルを発生させたとすると、制御量PVの最大変化率dPVmaxは、0.5(Kp/Tp)(AU−AL)となる。
【0021】
操作量MVがALからAUに切り換えられた時点から制御量PVが最降下点に達するまでの所要時間(操作量切換経過時間)Thaはプロセスむだ時間Lpに等しく、同様に操作量MVがAUからALに切り換えられた時点から制御量PVが最上昇点に達するまでの所要時間(操作量切換経過時間)Thbもプロセスむだ時間Lpに等しい。そして、リミットサイクル中の操作量出力の時間平均が0.5(AU+AL)となる状態では、制御量PVの最降下点から最上昇点までの所要時間は概ね2Lpとなる。以上により、制御量PVの振幅Ahは概ね以下のようになる。
Ah=2LpdPVmax=(Kp/Tp)Lp(AU−AL) ・・(2)
【0022】
通常の制御対象には微小な高次遅れ特性が存在するので、実際の振幅Ahは次式に示すように式(2)の75%程度になる。
Ah=0.75(Kp/Tp)Lp(AU−AL) ・・・(3)
【0023】
ここで、比例帯Pb、積分時間Tiおよび微分時間TdからなるPIDパラメータの設定指針としては、一般に次式に示すようなものが提案されている。
Pb=δKpLp/(αTp) ・・・(4)
Ti=βLp ・・・(5)
Td=γLp ・・・(6)
式(4)〜式(6)において、定数αは例えば1.2、定数βは例えば2、定数γは例えば0.42、定数δは例えば100である。
【0024】
リミットサイクルを発生させると、制御量PVの振幅Ahおよび操作量切換経過時間Tha,Thb(=Lp)が得られるので、ThaとThbの平均値あるいはどちらか適当な値をThとし、これらを式(4)〜式(6)に代入すると、PIDパラメータが以下のように算出される。
Pb=δKpLp/(αTp)=δAh/{ε(AU−AL)} ・・(7)
Ti=βLp=βTh ・・・(8)
Td=γLp=γTh ・・・(9)
式(7)において、定数εは0.9である。
【0025】
次に、本実施の形態のヒートクール制御装置の原理について説明する。リミットサイクル中にヒータに出力する操作量MVの値をヒート側操作量設定値ATh(0<ATh≦100%)とし、冷却器に出力する操作量MVの値をクール側操作量設定値ATc(−100≦ATc<0%)とする。最初に、第1のリミットサイクルでは、制御量PVが設定値SP以下ならば操作量MV=AThをヒータに出力し、制御量PVが設定値SPより大ならば操作量MV=ATcを冷却器に出力する。次に、第2のリミットサイクルでは、ヒート側操作量設定値をμATh(0<μ<1)に変更する。
【0026】
この場合、応答波形(制御量PV)の振幅は第1のリミットサイクルと第2のリミットサイクルでは異なり、この振幅の相違にはヒート側操作量設定値ATh,μAThを出力しているときのプロセスゲイン(ヒート側プロセスゲイン)とクール側操作量設定値ATcを出力しているときのプロセスゲイン(クール側プロセスゲイン)とが関与している。
【0027】
ヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率は、ヒータに出力する操作量MVの算出に適した比例帯(ヒート側比例帯)Pb_Heatと冷却器に出力する操作量MVの算出に適した比例帯(クール側比例帯)Pb_Coolとの比率でもある。この比率κを次式のように定める。
Pb_Heat:Pb_Cool=κ:1−κ ・・・(10)
【0028】
比率κにより、第1のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A1、第2のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A2は以下のように表される。
A1=λ{κATh+(1−κ)ATc} ・・・(11)
A2=λ{μκATh+(1−κ)ATc} ・・・(12)
式(11)、式(12)においてλは比例係数である。
【0029】
式(11)、式(12)から比例係数λを消去し、比率κについてまとめると次式の結果が得られる.
κ={ATc(A2−A1)}/{ATc(A2−A1)+ATh(A2−μA1)} ・・・(13)
【0030】
一方、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値AThを変更する代わりに、クール側操作量設定値をμATc(0<μ<1)に変更すると、次式の結果が得られる.
κ={ATc(μA1−A2)}/{ATh(A1−A2)+ATc(μA1−A2)} ・・・(14)
【0031】
ここで、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値をμAThに変更したときに現れる制御量PVの振幅A2に基づき、ヒート側比例帯Pb_Heatとクール側比例帯Pb_Coolとの平均値である平均比例帯Pb_Aveを単純に算出すると、次式のようになる。
Pb_Ave=δA2/{ε(μATh−ATc)} ・・・(15)
【0032】
同様に、第2のリミットサイクルでクール側操作量設定値をμATcに変更したときに現れる制御量PVの振幅A2に基づき、平均比例帯Pb_Aveを単純に算出すると、次式のようになる。
Pb_Ave=δA2/{ε(ATh−μATc)} ・・・(16)
【0033】
平均比例帯Pb_Aveに対するヒート側プロセスゲイン(ヒート側比例帯)の関与比率がκ、クール側プロセスゲイン(クール側比例帯)の関与比率が1−κなので、第1のリミットサイクルでAThであったヒート側操作量設定値を第2のリミットサイクルでμAThに変更する場合、あるいは第1のリミットサイクルでATcであったクール側操作量設定値を第2のリミットサイクルでμATcに変更する場合のいずれにおいても、ヒート側比例帯Pb_Heat、クール側比例帯Pb_Coolは以下のように得られる。
Pb_Heat=2κPb_Ave ・・・(17)
Pb_Cool=2(1−κ)Pb_Ave ・・・(18)
【0034】
次に、第2のリミットサイクルにおいて操作量MVがクール側操作量設定値ATc(またはμATc)からヒート側操作量設定値μATh(またはATh)に切り換えられた時点から制御量PVが極小値に達するまでの操作量切換経過時間をTh_Heat、操作量MVがヒート側操作量設定値μATh(またはATh)からクール側操作量設定値ATc(またはμATc)に切り換えられた時点から制御量PVが極大値に達するまでの操作量切換経過時間をTh_Coolとする。
【0035】
PIDパラメータの積分時間と微分時間については、通常のヒートクール制御プロセス装置設計の場合、ヒートモードでもクールモードでも大きな差はない。したがって、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値をμAThに変更する場合あるいはクール側操作量設定値をμATcに変更する場合のいずれにおいても、操作量切換経過時間Th_HeatとTh_Coolの平均値から平均積分時間Ti_Aveと平均微分時間Td_Aveを求め、この平均積分時間Ti_Aveと平均微分時間Td_Aveをヒートモード側およびクールモード側のPIDパラメータとして採用すればよい。
【0036】
すなわち、平均積分時間Ti_Aveと平均微分時間Td_Aveは、操作量切換経過時間Th_HeatとTh_Coolの平均値を式(8)、式(9)に適用することで以下のように算出できる。
Ti_Ave=β(Th_Heat+Th_Cool)/2 ・・・(19)
Td_Ave=γ(Th_Heat+Th_Cool)/2 ・・・(20)
【0037】
そして、ヒータに出力する操作量MVの算出に適した積分時間(ヒート側積分時間)Ti_Heatと冷却器に出力する操作量MVの算出に適した積分時間(クール側積分時間)Ti_Coolとしては、単純に平均積分時間Ti_Aveを使用し、ヒータに出力する操作量MVの算出に適した微分時間(ヒート側微分時間)Td_Heatと冷却器に出力する操作量MVの算出に適した微分時間(クール側微分時間)Td_Coolとしては、単純に平均微分時間Td_Aveを使用すればよい。
Ti_Heat=Ti_Ave ・・・(21)
Ti_Cool=Ti_Ave ・・・(22)
Td_Heat=Td_Ave ・・・(23)
Td_Cool=Td_Ave ・・・(24)
【0038】
以上の原理に基づき、本実施の形態のヒートクール制御装置の構成について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態となるヒートクール制御装置の構成を示すブロック図である。図1のヒートクール制御装置は、制御装置のオペレータによって設定された設定値SPを入力する設定値入力部1と、図示しないセンサによって検出された制御量PVを入力する制御量入力部2と、温度制御の加熱機能を実現する加熱アクチュエータとなるヒータ(不図示)または温度制御の冷却機能を実現する冷却アクチュエータとなる冷却器(不図示)に操作量MVを出力する操作量出力部3と、設定値SPと制御量PVとの偏差に対して制御パラメータ(PIDパラメータ)に基づくPID制御演算を行って操作量MVを算出するPID制御演算部4と、オートチューニングの実行時にヒータに出力される所定のヒート側操作量設定値ATh(0<ATh≦100%)を記憶するヒート側操作量記憶部5と、オートチューニングの実行時に冷却器に出力される所定のクール側操作量設定値ATc(−100≦ATc<0%)を記憶するクール側操作量記憶部6とを有する。
【0039】
また、ヒートクール制御装置は、ヒート側操作量設定値AThとクール側操作量設定値ATcとを交互に出力する第1のリミットサイクルと、ヒート側操作量設定値AThまたはクール側操作量設定値ATcのうちいずれかを変更した第2のリミットサイクルを発生させて、第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答と第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答とを検出するリミットサイクルオートチューニング演算部7と、第1のリミットサイクルの後にヒート側操作量設定値AThあるいはクール側操作量設定値ATcのうちいずれを変更するかを指示する所定の変更指示情報CIと、この変更の程度を示す所定の操作量変更率μ(0<μ<1)とを記憶する操作量変更率記憶部8と、第1のリミットサイクルと第2のリミットサイクルの実行をリミットサイクルオートチューニング演算部7に指示する2段階リミットサイクル演算部9と、第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答の情報を記憶する第1のリミットサイクル情報記憶部10と、第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答の情報を記憶する第2のリミットサイクル情報記憶部11と、検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、ヒートモードとクールモードの各々についてPIDパラメータを算出し、算出したPIDパラメータをPID制御演算部4に設定するPIDパラメータ算出部12とを有する。リミットサイクルオートチューニング演算部7と2段階リミットサイクル演算部9とは、リミットサイクル発生手段と制御応答検出手段とを構成している。
【0040】
次に、図1のヒートクール制御装置の動作を図2、図3を用いて説明する。設定値SPは、オートチューニング装置のオペレータによって設定され、設定値入力部1を介してPID制御演算部4とリミットサイクルオートチューニング演算部7と2段階リミットサイクル演算部9とに入力される。制御量PVは、図示しないセンサによって検出され、制御量入力部2を介してPID制御演算部4とリミットサイクルオートチューニング演算部7と2段階リミットサイクル演算部9とに入力される。
【0041】
オペレータがリミットサイクルオートチューニングの実行を指示すると、2段階リミットサイクル演算部9が起動して一連の処理が開始される(図2ステップ101)。起動した2段階リミットサイクル演算部9は、第1のリミットサイクルの実行をリミットサイクルオートチューニング演算部7に指示し、この指示に応じてリミットサイクルオートチューニング演算部7は、ヒート側操作量記憶部5からヒート側操作量設定値AThを読み出し、クール側操作量記憶部6からクール側操作量設定値ATcを読み出す(ステップ102)。
【0042】
リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1のリミットサイクルの実行時、制御量PVと設定値SPを比較し(ステップ103)、制御量PVが設定値SP以下の場合、操作量出力部3を介してヒート側操作量設定値AThを図示しないヒータに出力し(ステップ104)、制御量PVが設定値SPより大きい場合、操作量出力部3を介してクール側操作量設定値ATcを図示しない冷却器に出力する(ステップ105)。
【0043】
次に、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1の上下動極値検出処理を行う(ステップ106)。図4はリミットサイクルオートチューニング演算部7の第1の上下動極値検出処理を示すフローチャート、図5は第1の上下動極値検出処理を説明するための波形図である。
【0044】
まず、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、設定値SPと制御量PVに基づいて現制御周期の偏差Erを以下のように算出する(図4ステップ201)。
Er=SP−PV ・・・(25)
続いて、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、次式が成立するかどうかを判定する(ステップ202)。
|Er|>|Ermax| ・・・(26)
【0045】
式(26)において、Ermaxは偏差の最大値で、初期値は0である。リミットサイクルオートチューニング演算部7は、式(26)が成立する場合、Ermax=Er、すなわち現制御周期の偏差Erを最大偏差Ermaxとする(ステップ203)。
【0046】
次に、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、偏差Erの正負が切り換わったかどうかを次式により判定する(ステップ204)。
ErEr0<0 ・・・(27)
ここで、Er0は1制御周期前の偏差である。式(27)は、現在の偏差Erと1制御周期前の偏差Er0の乗算結果が負のとき、偏差Erの正負が逆転したと判断するものである。式(27)が不成立の場合は、上下動極値検出が完了していないと判断して、ステップ103に戻る。
【0047】
ステップ103〜105と106(ステップ201〜204)の処理が1制御周期ごとに繰り返されると、偏差Erの増大に伴って最大偏差Ermaxが更新される。そして、図5の時刻t1になると、式(27)が成立する。式(27)が成立したとき、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、Er1=Ermax、すなわち最大偏差Ermaxを第1の極値偏差Er1とする。また、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、前回式(27)が成立した時刻から最大偏差Ermaxが更新された最新時刻までの時間を第1の操作量切換経過時間Th1とする(ステップ205)。なお、式(27)が初めて成立した場合には、第1の操作量切換経過時間Th1を0とする。
【0048】
次に、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1の上下動極値検出完了条件が成立したかどうかを判定する(ステップ206)。本実施の形態では、制御量PVの極値を4つ検出することを第1の上下動極値検出完了条件とする。ここでは、制御量PVの極値を1つ検出しただけなので、上下動極値検出が完了していないと判断し、最大偏差Ermaxを0に初期化して(ステップ207)、ステップ103に戻る。
【0049】
ステップ103〜106の処理を1制御周期ごとに繰り返し、図5の時刻t3になると、式(27)が再び成立する。式(27)が成立したとき、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、Er2=Er1、Er1=Ermax、Th2=Th1、すなわち第1の極値偏差Er1の値を第2の極値偏差Er2に代入し、最大偏差Ermaxを新たな第1の極値偏差Er1とし、第1の操作量切換経過時間Th1の値を第2の操作量切換経過時間Th2に代入する。さらに、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、前回式(27)が成立した時刻t1から最大偏差Ermaxが更新された最新時刻t2までの時間を新たな第1の操作量切換経過時間Th1とする(ステップ205)。
【0050】
そして、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1の上下動極値検出完了条件が成立したかどうかを判定する(ステップ206)。ここでは、制御量PVの極値を2つ検出しただけなので、上下動極値検出が完了していないと判断し、最大偏差Ermaxを0に初期化して(ステップ207)、ステップ103に戻る。
【0051】
ステップ103〜106の処理を1制御周期ごとに繰り返し、図5の時刻t5になると、式(27)が再び成立する。式(27)が成立したとき、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、Er3=Er2、Er2=Er1、Er1=Ermax、Th2=Th1、すなわち第2の極値偏差Er2の値を第3の極値偏差Er3に代入し、第1の極値偏差Er1の値を第2の極値偏差Er2に代入し、最大偏差Ermaxを新たな第1の極値偏差Er1とし、第1の操作量切換経過時間Th1の値を第2の操作量切換経過時間Th2に代入する。さらに、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、前回式(27)が成立した時刻t3から最大偏差Ermaxが更新された最新時刻t4までの時間を新たな第1の操作量切換経過時間Th1とする(ステップ205)。
【0052】
そして、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1の上下動極値検出完了条件が成立したかどうかを判定する(ステップ206)。ここでは、制御量PVの極値を3つ検出しただけなので、上下動極値検出が完了していないと判断し、最大偏差Ermaxを0に初期化して(ステップ207)、ステップ103に戻る。
【0053】
ステップ103〜106の処理を1制御周期ごとに繰り返し、図5の時刻t7になると、式(27)が再び成立する。式(27)が成立したとき、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、Er3=Er2、Er2=Er1、Er1=Ermax、Th2=Th1とし、前回式(27)が成立した時刻t5から最大偏差Ermaxが更新された最新時刻t6までの時間を新たな第1の操作量切換経過時間Th1とする(ステップ205)。
【0054】
そして、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1の上下動極値検出完了条件が成立したかどうかを判定する(ステップ206)。ここでは、制御量PVの極値を4つ検出し終えたので、上下動極値検出が完了したと判断し、最大偏差Ermaxを0に初期化して(ステップ207)、ステップ107に進む。
【0055】
なお、図5からも分かるように、PIDパラメータの算出に必要な制御量PVの極値は本来3つであるが、最初の極値はパラメータ算出にとって不適切な値の可能性があるので、制御量PVの極値を4つ検出している。
【0056】
第1の上下動極値検出処理の完了後、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第1のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A1を次式のように算出して第1のリミットサイクル情報記憶部10に格納する(ステップ107)。
A1=|Er2−Er1| ・・・(28)
この振幅A1の算出の様子を図6に示す。以上で第1のリミットサイクルが終了する。
【0057】
次に、2段階リミットサイクル演算部9は、第2のリミットサイクルの実行をリミットサイクルオートチューニング演算部7に指示し、この指示に応じてリミットサイクルオートチューニング演算部7は、ヒート側操作量記憶部5からヒート側操作量設定値AThを読み出し、クール側操作量記憶部6からクール側操作量設定値ATcを読み出す。さらに、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第2のリミットサイクルにおいてヒート側操作量設定値AThあるいはクール側操作量設定値ATcのうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報CIと、操作量変更率μとを操作量変更率記憶部8から読み出す(図3ステップ108)。
【0058】
変更指示情報CIは、制御装置設計上の情報からヒート側の加熱能力とクール側の冷却能力に差があることが分かっている場合、この差を補正するために、能力が高い方の操作量設定値を低くすべくオートチューニング実行前に予め設定される。したがって、変更指示情報CIは、ヒート側の加熱能力が高い場合、ヒート側操作量設定値AThをμAThに変更することを指示し、クール側の冷却能力が高い場合、クール側操作量設定値ATcをμATcに変更することを指示する。また、操作量変更率μは、例えば0.6〜0.8程度の係数として設定される。
【0059】
続いて、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、変更指示情報CIに基づき、クール側あるいはヒート側のうちいずれの操作量設定値を変更するかを判定する(ステップ109)。リミットサイクルオートチューニング演算部7は、変更指示情報CIがクール側操作量設定値ATcの変更を指示している場合、制御量PVと設定値SPを比較して(ステップ110)、制御量PVが設定値SP以下の場合、ヒート側操作量設定値AThをヒータに出力し(ステップ111)、制御量PVが設定値SPより大きい場合、クール側操作量設定値をμATcに変更して冷却器に出力する(ステップ112)。
【0060】
次に、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第2の上下動極値検出処理を行う(ステップ113)。この第2の上下動極値検出処理は、図4、図5を用いて説明した第1の上下動極値検出処理と同様である。第1の上下動極値検出処理と異なるのは、検出した4つの極値のうち、最新の極値における偏差を第4の極値偏差Er4(図5のEr1に相当)、2番目に新しい極値における偏差を第5の極値偏差Er5(図5のEr2に相当)、3番目に新しい極値における偏差を第6の極値偏差Er6(図5のEr3に相当)とし、第4の極値偏差Er4の直前に偏差Erの正負が逆転した時刻から第4の極値偏差Er4が得られた時刻までの時間を第3の操作量切換経過時間Th3(図5のTh1に相当)、第5の極値偏差Er5の直前に偏差Erの正負が逆転した時刻から第5の極値偏差Er5が得られた時刻までの時間を第4の操作量切換経過時間Th4(図5のTh2に相当)とする点である。
【0061】
第2の上下動極値検出処理の完了後、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第2のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A2を次式のように算出して第2のリミットサイクル情報記憶部11に格納する(ステップ114)。
A2=|Er5−Er4| ・・・(29)
【0062】
さらに、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第2のリミットサイクルにおいて操作量MVがクール側操作量設定値μATcからヒート側操作量設定値AThに切り換えられた時点から制御量PVが極小値に達するまでの操作量切換経過時間Th_Heatと、操作量MVがヒート側操作量設定値AThからクール側操作量設定値μATcに切り換えられた時点から制御量PVが極大値に達するまでの操作量切換経過時間Th_Coolとを第2のリミットサイクル情報記憶部11に格納する(ステップ114)。第4の極値偏差Er4が負(制御量PVが極大値)であれば、第3の操作量切換経過時間Th3がTh_Cool、第4の操作量切換経過時間Th4がTh_Heatであり、第4の極値偏差Er4が正(制御量PVが極小値)であれば、第3の操作量切換経過時間Th3がTh_Heat、第4の操作量切換経過時間Th4がTh_Coolである。
【0063】
一方、ステップ109において変更指示情報CIがヒート側操作量設定値AThの変更を指示している場合、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、制御量PVと設定値SPを比較して(ステップ115)、制御量PVが設定値SP以下の場合、ヒート側操作量設定値をμAThに変更してヒータに出力し(ステップ116)、制御量PVが設定値SPより大きい場合、クール側操作量設定値ATcを冷却器に出力する(ステップ117)。
【0064】
続いて、リミットサイクルオートチューニング演算部7は、第2の上下動極値検出処理を行い(ステップ118)、第2のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A2と操作量切換経過時間Th_Heat,Th_Coolとを第2のリミットサイクル情報記憶部11に格納する(ステップ119)。このステップ118,119の処理は、それぞれステップ113,114と同じである。このときの振幅A2の算出の様子を図6に示す。
【0065】
次に、ステップ114または119の終了後、PIDパラメータ算出部12は、第2のリミットサイクル情報記憶部11に記憶されている制御量PVの振幅A2と操作量切換経過時間Th_Heat,Th_Coolとに基づき、平均PIDパラメータを算出する(ステップ120)。
【0066】
すなわち、PIDパラメータ算出部12は、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値がμAThに変更された場合、平均比例帯Pb_Aveを式(15)により算出し、第2のリミットサイクルでクール側操作量設定値がμATcに変更された場合、平均比例帯Pb_Aveを式(16)により算出する。さらに、PIDパラメータ算出部12は、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値がμAThに変更された場合あるいはクール側操作量設定値がμATcに変更された場合のいずれにおいても、平均積分時間Ti_Aveを式(19)により算出し、平均微分時間Td_Aveを式(20)により算出する。
【0067】
続いて、PIDパラメータ算出部12は、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値がμAThに変更された場合、比例帯比率κを式(13)により算出し、第2のリミットサイクルでクール側操作量設定値がμATcに変更された場合、比例帯比率κを式(14)により算出する(ステップ121)。
【0068】
そして、PIDパラメータ算出部12は、ヒート側とクール側の各々について比例帯Pb、積分時間Tiおよび微分時間TdからなるPIDパラメータを算出する(ステップ122)。すなわち、PIDパラメータ算出部12は、第2のリミットサイクルでヒート側操作量設定値がμAThに変更された場合あるいはクール側操作量設定値がμATcに変更された場合のいずれにおいても、ヒート側比例帯Pb_Heat、ヒート側積分時間Ti_Heat、ヒート側微分時間Td_Heatをそれぞれ式(17)、式(21)、式(23)により算出し、クール側比例帯Pb_Cool、クール側積分時間Ti_Cool、クール側微分時間Td_Coolをそれぞれ式(18)、式(22)、式(24)により算出する。
【0069】
最後に、PIDパラメータ算出部12は、算出したヒート側比例帯Pb_Heat、ヒート側積分時間Ti_Heat、ヒート側微分時間Td_Heat、クール側比例帯Pb_Cool、クール側積分時間Ti_Coolおよびクール側微分時間Td_CoolをPID制御演算部4に設定する(ステップ122)。以上でPIDパラメータの算出処理が終了し、リミットサイクルオートチューニングが終了する。
【0070】
リミットサイクルオートチューニング終了後の通常の制御動作では、PID制御演算部4は、設定値入力部1から入力された設定値SP、制御量入力部2から入力された制御量PVに基づいて、PID制御演算を行い操作量MVを算出することを1制御周期ごとに行う。このとき、PID制御演算部4は、1制御周期前の操作量MVが所定値以上(例えば0%以上)の場合、ヒートモードと判断して、次式により制御量PVが設定値SPに一致するように操作量MVを算出し、算出した操作量MVを操作量出力部3を介してヒータに出力する。
MV=(ζ/Pb_Heat){1+(1/Ti_Heats)+Td_Heats}(SP−PV) ・・・(30)
式(30)において、sはラプラス演算子、定数ζは例えば100である。
【0071】
また、PID制御演算部4は、1制御周期前の操作量MVが所定値未満の場合、クールモードと判断して、次式により操作量MVを算出し、算出した操作量MVを操作量出力部3を介して冷却器に出力する。
MV=(ζ/Pb_Cool){1+(1/Ti_Cools)+Td_Cools}(SP−PV) ・・・(31)
【0072】
以上のように、本実施の形態によれば、オートチューニングの実行時に第1のリミットサイクルを発生させて、第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出し、変更指示情報CIと操作量変更率μとに基づいてヒート側操作量設定値AThまたはクール側操作量設定値ATcのうちいずれかを変更した第2のリミットサイクルを発生させて、第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出し、第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、ヒートモードとクールモードの各々についてPIDパラメータを算出するようにしたので、ヒータのみあるいは冷却器のみではリミットサイクルを発生させられない場合であっても、ヒートモードとクールモードの各々について好適なPIDパラメータを求めることができる。
【0073】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。最初に、本実施の形態の原理について説明する。第1の実施の形態では、第2のリミットサイクルにおいてヒート側操作量設定値AThあるいはクール側操作量設定値ATcのうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報CIと操作量変更率μとを予め設定しておくようにしているが、制御の専門的知識のないオペレータにとってこのような設定は困難である。そこで、本実施の形態では、変更指示情報CIと操作量変更率μとをヒートクール制御装置が自動的に決定する構成を提供する。
【0074】
自動決定の方法としては、第1のリミットサイクルで発生するヒート側最大偏差Erh(Erh<0)とクール側最大偏差Erc(Erc>0)とを検出する。この最大偏差ErhとErcの比はヒート側の加熱能力とクール側の冷却能力のバランスを反映したものになるので、この比に基づき変更指示情報CIと操作量変更率μとを自動決定すれば良い。
【0075】
具体的には、|Erc|≧|Erh|が成立する場合、操作量変更率μを次式により算出し、クール側操作量設定値ATcの変更を指示する変更指示情報CIを生成すればよい。
μ=|Erh/Erc| ・・・(32)
また、|Erc|<|Erh|が成立する場合には、操作量変更率μを次式により算出し、ヒート側操作量設定値AThの変更を指示する変更指示情報CIを生成すればよい。
μ=|Erc/Erh| ・・・(33)
【0076】
以上の原理に基づき、本実施の形態のヒートクール制御装置の構成について説明する。図7は本発明の第2の実施の形態となるヒートクール制御装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。リミットサイクルオートチューニング演算部7aは、図1のリミットサイクルオートチューニング演算部7と同じ機能を有すると共に、第1のリミットサイクル終了後にヒート側最大偏差Erhとクール側最大偏差Ercとを第1のリミットサイクル情報記憶部10に格納する機能を有する。また、本実施の形態では、図1の操作量変更率記憶部8の代わりに、第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答に基づいて変更指示情報CIと操作量変更率μとを決定する操作量変更率算出部8aを有する。
【0077】
次に、図7のヒートクール制御装置の動作を図8を用いて説明する。オペレータがリミットサイクルオートチューニングの実行を指示すると、2段階リミットサイクル演算部9が起動して一連の処理が開始される(図8ステップ101)。ステップ102〜106の処理は第1の実施の形態と同じである。
【0078】
第1の上下動極値検出処理の完了後、リミットサイクルオートチューニング演算部7aは、第1のリミットサイクルにおける制御量PVの振幅A1を式(28)により算出して第1のリミットサイクル情報記憶部10に格納すると共に、第1のリミットサイクルにおけるヒート側最大偏差Erhとクール側最大偏差Ercとを第1のリミットサイクル情報記憶部10に格納する(ステップ107a)。第1の極値偏差Er1が負(制御量PVが極大値)であれば、第1の極値偏差Er1がErh、第2の極値偏差Er2がErcであり、第1の極値偏差Er1が正(制御量PVが極小値)であれば、第1の極値偏差Er1がErc、第2の極値偏差Er2がErhである。
【0079】
次に、操作量変更率算出部8aは、第1のリミットサイクル情報記憶部10に記憶されたヒート側最大偏差Erhとクール側最大偏差Ercとを比較して、|Erc|≧|Erh|が成立する場合、操作量変更率μを式(32)により算出して、クール側操作量設定値ATcの変更を指示する変更指示情報CIを生成する。また、操作量変更率算出部8aは、|Erc|<|Erh|が成立する場合、操作量変更率μを式(33)により算出して、ヒート側操作量設定値AThの変更を指示する変更指示情報CIを生成する(ステップ123)。そして、操作量変更率算出部8aは、算出した操作量変更率μと生成した変更指示情報CIとを記憶する。
【0080】
ステップ123の処理終了後、2段階リミットサイクル演算部9は、第2のリミットサイクルの実行をリミットサイクルオートチューニング演算部7aに指示し、この指示に応じてリミットサイクルオートチューニング演算部7aは、ヒート側操作量記憶部5からヒート側操作量設定値AThを読み出し、クール側操作量記憶部6からクール側操作量設定値ATcを読み出す。さらに、リミットサイクルオートチューニング演算部7aは、変更指示情報CIと操作量変更率μとを操作量変更率算出部8aから読み出す(ステップ108a)。
【0081】
ステップ109〜ステップ122の処理は第1の実施の形態と同じなので、図示および説明は省略する。
以上により、本実施の形態では、変更指示情報CIと操作量変更率μとを自動的に決定することができる。この結果、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、制御の専門的知識のないオペレータにとっても利用し易いヒートクール制御装置を実現することができる。
【0082】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。最初に、本実施の形態の原理について説明する。第2の実施の形態では、操作量変更率μを自動的に決定しているが、このような自動決定方法によれば、第2のリミットサイクルにおいてヒート側最大偏差Erhとクール側最大偏差Ercとの差が第1のリミットサイクルより小さくなるので、より理想的なオートチューニングが可能となる。
【0083】
すなわち、第1、第2の実施の形態では、PIDパラメータの積分時間Tiおよび微分時間Tdがヒートモードでもクールモードでも変わらないことを前提として、平均積分時間Ti_Ave、平均微分時間Td_Aveをヒート側およびクール側に共通の積分時間Ti、微分時間Tdとして採用していた。このような平均積分時間Ti_Aveおよび平均微分時間Td_Aveに基づく調整方法では、オートチューニング終了後の通常の制御動作においてヒートモードからクールモードに切り換わるとき、あるいはクールモードからヒートモードに切り換わるときに、操作量変化が小さく、不連続な制御動作が発生しないという利点がある。
【0084】
しかし、制御対象の特性によっては積分時間Tiおよび微分時間Tdをヒートモードとクールモードで変えた方がよい場合もある。本実施の形態は、ヒートモードとクールモードの各々に適した積分時間Tiおよび微分時間Tdを求めることにより、より良好な制御特性を得ることができるヒートクール制御装置を提供する。
【0085】
第2の実施の形態のように操作量変更率μを自動決定すると、オートチューニングにとって理想的な応答波形が第2のリミットサイクルで現れる。この場合、操作量MVがヒート側操作量設定値μATh(またはATh)からクール側操作量設定値ATc(またはμATc)に切り換えられた時点から制御量PVが極大値に達するまでの操作量切換経過時間Th_Coolは、クール側操作量設定値ATc(またはμATc)を出力しているときのクール側プロセスむだ時間Lp_Coolと概ね等しくなる。また、操作量MVがクール側操作量設定値ATc(またはμATc)からヒート側操作量設定値μATh(またはATh)に切り換えられた時点から制御量PVが極小値に達するまでの操作量切換経過時間Th_Heatは、ヒート側操作量設定値ATh(またはμATh)を出力しているときのヒート側プロセスむだ時間Lp_Heatと概ね等しくなる。
【0086】
したがって、操作量切換経過時間Th_Heat,Th_Coolと式(8))、式(9)に基づき、ヒート側積分時間Ti_Heat、クール側積分時間Ti_Cool、ヒート側微分時間Td_Heatおよびクール側微分時間Td_Coolを以下のように算出することができる。
Ti_Heat=βLp_Heat=βTh_Heat ・・・(34)
Ti_Cool=βLp_Cool=βTh_Cool ・・・(35)
Td_Heat=γLp_Heat=γTh_Heat ・・・(36)
Td_Cool=γLp_Cool=γTh_Cool ・・・(37)
【0087】
本実施の形態のヒートクール制御装置の構成と動作は、第2の実施の形態とほぼ同様であり、異なるのは、図3のステップ120において平均積分時間Ti_Aveおよび平均微分時間Td_Aveの算出が不要な点と、ステップ122においてPIDパラメータ算出部12がPIDパラメータを算出する際に、ヒート側積分時間Ti_Heat、ヒート側微分時間Td_Heatをそれぞれ式(34)、式(36)により算出し、クール側積分時間Ti_Cool、クール側微分時間Td_Coolをそれぞれ式(35)、式(37)により算出する点である。
【0088】
以上の説明のとおり、本実施の形態によれば、ヒートモードとクールモードの各々についてより好ましい積分時間Tiおよび微分時間Tdを求めることができる。この結果、本実施の形態では、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、第1、第2の実施の形態に比べてより良好な制御特性を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、リミットサイクルオートチューニングの実行時に、所定のヒート側操作量設定値と所定のクール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させて、第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出し、予め定められた変更指示情報と操作量変更率とに基づいてヒート側操作量設定値またはクール側操作量設定値のうちいずれかを変更した第2のリミットサイクルを発生させて、第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出し、第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、ヒートモードとクールモードの各々について制御パラメータを算出するようにしたので、加熱アクチュエータのみあるいは冷却アクチュエータのみではリミットサイクルを発生させられない場合であっても、ヒートモードとクールモードの各々について好適な制御パラメータを求めることができる。
【0090】
また、予め定められた変更指示情報と操作量変更率とを用いる代わりに、第1の制御応答に基づいて変更指示情報と操作量変更率とを決定するようにしたので、変更指示情報と操作量変更率とを予め設定する必要がなく、制御の専門的知識のないオペレータにとっても利用し易いヒートクール制御装置を実現することができる。
【0091】
また、第1の制御応答として制御量の第1の振幅を検出し、第2の制御応答として制御量の第2の振幅とヒート側経過時間とクール側経過時間とを検出し、第1の振幅と第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率からヒートモードとクールモードの各々について比例帯を算出し、ヒート側経過時間とクール側経過時間との平均値からヒートモードとクールモードに共通の積分時間および微分時間を算出するようにしたことにより、比例帯、積分時間および微分時間からなる制御パラメータ(PIDパラメータ)を容易に求めることができる。また、積分時間および微分時間の算出にヒート側経過時間とクール側経過時間の平均値を用いることにより、オートチューニング終了後の通常の制御動作においてヒートモードからクールモードに切り換わるとき、あるいはクールモードからヒートモードに切り換わるときに、不連続な制御動作が発生しないようにすることができる。
【0092】
また、第1の制御応答としてヒート側最大偏差とクール側最大偏差とを検出することにより、このヒート側最大偏差とクール側最大偏差とに基づいて変更指示情報と操作量変更率とを容易に決定することができる。また、制御パラメータ算出手順において、ヒート側経過時間からヒートモードの積分時間および微分時間を算出し、クール側経過時間からクールモードの積分時間および微分時間を算出することにより、ヒートモードとクールモードの各々についてより好ましい積分時間および微分時間を求めることができ、より良好な制御特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態となるヒートクール制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヒートクール制御装置のリミットサイクルオートチューニング実行時の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1のヒートクール制御装置のリミットサイクルオートチューニング実行時の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1のリミットサイクルオートチューニング演算部の第1の上下動極値検出処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の上下動極値検出処理を説明するための波形図である。
【図6】制御量の振幅算出処理を説明するための波形図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態となるヒートクール制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図7のヒートクール制御装置のリミットサイクルオートチューニング実行時の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来のヒートクール制御システムの構成を示すブロック図である。
【図10】ヒートクール制御における操作量出力を説明するための図である。
【符号の説明】
1…設定値入力部、2…制御量入力部、3…操作量出力部、4…PID制御演算部、5…ヒート側操作量記憶部、6…クール側操作量記憶部、7、7a…リミットサイクルオートチューニング演算部、8…操作量変更率記憶部、8a…操作量変更率算出部、9…2段階リミットサイクル演算部、10…第1のリミットサイクル情報記憶部、11…第2のリミットサイクル情報記憶部、12…PIDパラメータ算出部。

Claims (8)

  1. 設定値と制御量との偏差に対して制御パラメータに基づくフィードバック制御演算を行い、加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御装置において、前記加熱アクチュエータに所定のヒート側操作量設定値を出力する動作と前記冷却アクチュエータに所定のクール側操作量設定値を出力する動作とを交互に行って前記制御パラメータを算出するリミットサイクルオートチューニング方法であって、
    前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させる第1のリミットサイクル発生手順と、
    前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出する第1の制御応答検出手順と、
    前記第1のリミットサイクルの後に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する所定の変更指示情報と、前記変更の程度を示す所定の操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させる第2のリミットサイクル発生手順と、
    前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出する第2の制御応答検出手順と、
    前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手順とを実行することを特徴とするリミットサイクルオートチューニング方法。
  2. 設定値と制御量との偏差に対して制御パラメータに基づくフィードバック制御演算を行い、加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御装置において、前記加熱アクチュエータに所定のヒート側操作量設定値を出力する動作と前記冷却アクチュエータに所定のクール側操作量設定値を出力する動作とを交互に行って前記制御パラメータを算出するリミットサイクルオートチューニング方法であって、
    前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させる第1のリミットサイクル発生手順と、
    前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答を検出する第1の制御応答検出手順と、
    前記第1のリミットサイクルの後に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報と、前記変更の程度を示す操作量変更率とを前記第1の制御応答に基づいて決定する操作量変更率算出手順と、
    前記変更指示情報と前記操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させる第2のリミットサイクル発生手順と、
    前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答を検出する第2の制御応答検出手順と、
    前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手順とを実行することを特徴とするリミットサイクルオートチューニング方法。
  3. 請求項1記載のリミットサイクルオートチューニング方法において、
    前記フィードバック制御演算は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づくPID制御演算であり、
    前記第1の制御応答検出手順は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅を検出し、
    前記第2の制御応答検出手順は、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出し、
    前記制御パラメータ算出手順は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間と前記クール側経過時間との平均値から前記ヒートモードと前記クールモードに共通の前記積分時間および微分時間を算出することを特徴とするリミットサイクルオートチューニング方法。
  4. 請求項2記載のリミットサイクルオートチューニング方法において、
    前記フィードバック制御演算は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づくPID制御演算であり、
    前記第1の制御応答検出手順は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅と、制御量が極大値に達したときのヒート側最大偏差と、制御量が極小値に達したときのクール側最大偏差とを検出し、
    前記第2の制御応答検出手順は、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出し、
    前記操作量変更率算出手順は、前記ヒート側最大偏差と前記クール側最大偏差とに基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定し、
    前記制御パラメータ算出手順は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間から前記ヒートモードの前記積分時間および微分時間を算出し、前記クール側経過時間から前記クールモードの前記積分時間および微分時間を算出することを特徴とするリミットサイクルオートチューニング方法。
  5. 加熱アクチュエータに所定のヒート側操作量設定値を出力する動作と冷却アクチュエータに所定のクール側操作量設定値を出力する動作とを交互に行って制御パラメータを算出するリミットサイクルオートチューニングの機能を備え、通常動作時には前記加熱アクチュエータに操作量を出力するヒートモードと前記冷却アクチュエータに操作量を出力するクールモードとを適宜切り換えて温度制御を行うヒートクール制御装置において、
    前記通常動作時に、設定値と制御量との偏差に対して前記制御パラメータに基づくフィードバック制御演算を行って前記加熱アクチュエータまたは前記冷却アクチュエータへの操作量を算出する制御演算手段と、
    前記オートチューニングの最中に前記ヒート側操作量設定値あるいは前記クール側操作量設定値のうちいずれを変更するかを指示する変更指示情報と、前記変更の程度を示す操作量変更率とを予め記憶する操作量変更率記憶手段と、
    前記オートチューニングの実行時に、前記ヒート側操作量設定値と前記クール側操作量設定値とを交互に出力する第1のリミットサイクルを発生させた後、前記変更指示情報と前記操作量変更率とに基づいて前記ヒート側操作量設定値または前記クール側操作量設定値のうちいずれかを変更して第2のリミットサイクルを発生させるリミットサイクル発生手段と、
    前記第1のリミットサイクルに応じた第1の制御応答と前記第2のリミットサイクルに応じた第2の制御応答とを検出する制御応答検出手段と、
    前記検出された第1の制御応答と第2の制御応答とに基づいて、前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記制御パラメータを算出し、算出した制御パラメータを前記制御演算手段に設定する制御パラメータ算出手段とを備えることを特徴とするヒートクール制御装置。
  6. 請求項5記載のヒートクール制御装置において、
    前記操作量変更率記憶手段の代わりに、前記第1の制御応答に基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定する操作量変更率算出手段を備えることを特徴とするヒートクール制御装置。
  7. 請求項5記載のヒートクール制御装置において、
    前記制御演算手段は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づいてPID制御演算を行うものであり、
    前記制御応答検出手段は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅を検出し、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出するものであり、
    前記制御パラメータ算出手段は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間と前記クール側経過時間との平均値から前記ヒートモードと前記クールモードに共通の前記積分時間および微分時間を算出するものであることを特徴とするヒートクール制御装置。
  8. 請求項6記載のヒートクール制御装置において、
    前記制御演算手段は、比例帯、積分時間および微分時間からなる前記制御パラメータに基づいてPID制御演算を行うものであり、
    前記制御応答検出手段は、前記第1の制御応答として制御量の第1の振幅と、制御量が極大値に達したときのヒート側最大偏差と、制御量が極小値に達したときのクール側最大偏差とを検出し、前記第2の制御応答として制御量の第2の振幅と、操作量設定値の出力をヒート側に切り換えた時点から制御量が極小値に達するまでのヒート側経過時間と、操作量設定値の出力をクール側に切り換えた時点から制御量が極大値に達するまでのクール側経過時間とを検出するものであり、
    前記操作量変更率算出手段は、前記ヒート側最大偏差と前記クール側最大偏差とに基づいて前記変更指示情報と前記操作量変更率とを決定するものであり、
    前記制御パラメータ算出手段は、前記第1の振幅と前記第2の振幅とに基づいてヒート側プロセスゲインとクール側プロセスゲインとの比率を求め、この比率から前記ヒートモードと前記クールモードの各々について前記比例帯を算出し、前記ヒート側経過時間から前記ヒートモードの前記積分時間および微分時間を算出し、前記クール側経過時間から前記クールモードの前記積分時間および微分時間を算出するものであることを特徴とするヒートクール制御装置。
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