JP2009122965A - オートチューニング方法、温度調節器および熱処理装置 - Google Patents

オートチューニング方法、温度調節器および熱処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱冷却制御において、1回のオートチューニングによって、加熱側および冷却側の制御パラメータを得られるようにすることを目的とする。
【解決手段】加熱側の比例帯が2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度SPを基準とした昇温側の振幅Aupに比例する加熱側の算出式、および、冷却側の比例帯が、前記リミットサイクル波形の設定温度SPを基準とした降温側の振幅Adownに比例する冷却側の算出式をそれぞれ用いて、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を算出するようにしている。
【選択図】図4

Description

本発明は、温度制御における制御パラメータを調整するオートチューニング方法、温度調節器およびそれを用いた熱処理装置に関し、更に詳しくは、加熱冷却制御におけるオートチューニング方法、それを用いた温度調節器および成形機や半導体製造装置などの熱処理装置に関する。
一般に、押出し成形機などの発熱を伴う制御対象や常温付近で温度制御される環境試験機などの制御対象に対しては、加熱制御だけでは、充分に温度制御を行うことができないので、加熱および冷却の両方の制御を行う必要がある。
例えば、スクリューの回転で発熱する押出し成形機では、ヒータの通電を制御して加熱制御する一方、水冷のためのバルブの開閉を制御して冷却制御を行うことにより、シリンダの温度が設定温度になるようにしている。
かかる加熱冷却制御を行なう温度調節器の制御パラメータであるPID定数を求めるオートチューニングでは、加熱側のPID定数は得られるものの、冷却側のPID定数を求める最適な手法がなく、手動によって試行錯誤的に調整しなければならなかった。
このため、加熱側および冷却側のオートチューニングが可能な調節計も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2802460号
しかしながら、上記特許文献1では、加熱側のPID定数を求めるためのオートチューニングと、冷却側のPID定数を求めるためのオートチューニングとの2回のオートチューニングを行わねばならず、制御対象やチャンネル数によっては、オートチューニングに長時間を要するといった課題がある。
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、1回のオートチューニングによって、加熱側および冷却側の制御パラメータを得られるようにすることを目的とする。
(1)本発明のオートチューニング方法は、加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング方法であって、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なうステップと、前記制御パラメータである加熱側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例するように算出するとともに、前記制御パラメータである冷却側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に比例するように算出するステップとを備えている。
加熱冷却制御は、少なくとも比例制御を行うものであり、好ましくは、PID制御である。
設定温度を基準とした昇温側の振幅とは、設定温度を基準(境界)として、設定温度よりも昇温側、すなわち、設定温度よりも高温側のリミットサイクル波形の振幅をいい、設定温度を基準とした降温側の振幅とは、設定温度を基準(境界)として、設定温度よりも降温側、すなわち、設定温度よりも低温側のリミットサイクル波形の振幅をいう。
一般に、制御システムの閉ループ特性を一定に制御するためには、本来、比例帯は、制御対象の定常ゲインに比例するのが望ましい。ここで、定常ゲインとは、操作量100%出力時の加熱能力や冷却能力をいう。
すなわち、加熱側の比例帯を、加熱能力である加熱側のゲインに比例するように決定し、冷却側の比例帯を、冷却能力である冷却側のゲインに比例するように決定すればよい。
本件発明者は、2位置制御、すなわち、オンオフ制御によるリミットサイクル波形における設定温度を基準とした昇温側の振幅が、加熱側のゲインに比例し、前記設定温度を基準とした降温側の振幅が、冷却側のゲインに比例するとの知見を得て、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、加熱側の比例帯を、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例するように算出し、冷却側の比例帯を、前記リミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に比例するように算出するものである。
したがって、本発明によると、1回のオートチューニングによって、制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を同時に求めることが可能となり、加熱側の制御パラメータを求めるためのオートチューニングと冷却側の制御パラメータを求めるためのオートチューニングとの2回のオートチューニングが必要な従来例に比べて、オートチューニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
なお、PID制御における積分時間および微分時間は、リミットサイクル波形の周期を用いて算出すればよい。
(2)本発明のオートチューニング方法は、加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング方法であって、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なうステップと、前記制御パラメータである加熱側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に基づいて、加熱側の算出式に従って算出するとともに、前記制御パラメータである冷却側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に基づいて、冷却側の算出式に従って算出するステップとを含み、加熱側の前記算出式は、加熱側の比例帯が、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記昇温側の振幅に比例する関係式であり、冷却側の前記算出式は、冷却側の比例帯が、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記降温側の振幅に比例する関係式である。
本発明のオートチューニング方法によると、加熱側の比例帯が2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例する加熱側の算出式、および、冷却側の比例帯が、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした降温側の振幅に比例する冷却側の算出式をそれぞれ用いて、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を算出するので、1回のオートチューニングによって、制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を同時に求めることが可能となる。これによって、加熱側の制御パラメータを求めるためのオートチューニングと冷却側の制御パラメータを求めるためのオートチューニングとの2回のオートチューニングが必要な従来例に比べて、オートチューニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
(3)上記(2)の実施形態では、前記加熱側の比例帯をPh、比例定数をKph、前記昇温側の振幅をAup、前記加熱側操作量をMVhとし、前記冷却側の比例帯をPc、比例定数をKpc、前記昇温側の振幅をAdown、前記冷却側操作量をMVcとしたときに、加熱側および冷却側の前記算出式を、
Ph=Kph・Aup/MVh
Pc=Kpc・Adown/MVc
としてもよい。
比例定数Kph、Kpcは、予め、Ziegler・Nicholsの調整則などを用いて求めるのが好ましい。
この実施形態によると、加熱側の比例帯Phを、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅Aup、加熱側操作量MVhを用いて算出することができ、また、冷却側の比例帯Pcを、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした降温側の振幅Adown、冷却側操作量MVcを用いて算出することができる。
(4)本発明の温度調節器は、制御対象の温度が設定温度になるように加熱冷却制御する温度調節器であって、加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング時に、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なう2位置制御部と、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量を計測する特徴量計測部と、計測した前記特徴量に基づいて、前記制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を、それぞれ算出する制御パラメータ算出部と、算出された加熱側比例帯および冷却側比例帯を用いて、加熱冷却制御を行う制御部とを備え、前記特徴量計測部は、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅および降温側の振幅を計測するものであり、前記制御パラメータ算出部は、前記加熱側の比例帯を、前記昇温側の振幅に比例するように算出するとともに、前記冷却側の比例帯を、前記降温側の振幅に比例するように算出するものである。
本発明の温度調節器によると、特徴量計測部で、2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量を計測し、制御パラメータ算出部で、加熱側の比例帯を、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例するように算出し、冷却側の比例帯を、前記リミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に比例するように算出するので、1回のオートチューニングによって、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を同時に求めることが可能となり、従来例に比べて、オートチューニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
(5)本発明の温度調節器は、制御対象の温度が設定温度になるように加熱冷却制御する温度調節器であって、加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング時に、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なう2位置制御部と、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量を計測する特徴量計測部と、計測した前記特徴量に基づいて、前記制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を、加熱側および冷却側の各算出式に従ってそれぞれ算出する制御パラメータ算出部と、算出された加熱側比例帯および冷却側比例帯を用いて、加熱冷却制御を行う制御部とを備え、前記特徴量計測部は、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅および降温側の振幅を計測するものであり、前記加熱側の前記算出式は、加熱側の比例帯が、前記昇温側の振幅に比例する関係式であり、前記冷却側の前記算出式は、冷却側の比例帯が、前記降温側の振幅に比例する関係式である。
本発明の温度調節器によると、加熱側の比例帯が2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例する加熱側の算出式、および、冷却側の比例帯が、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした降温側の振幅に比例する冷却側の算出式をそれぞれ用いて、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を算出するので、1回のオートチューニングによって、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を同時に求めることが可能となり、従来例に比べて、オートチューニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
(6)上記(5)の実施形態では、前記加熱側の比例帯をPh、比例定数をKph、前記昇温側の振幅をAup、前記加熱側操作量をMVhとし、前記冷却側の比例帯をPc、比例定数をKpc、前記昇温側の振幅をAdown、前記冷却側操作量をMVcとしたときに、加熱側および冷却側の前記算出式を、
Ph=Kph・Aup/MVh
Pc=Kpc・Adown/MVc
としてもよい。
この実施形態によると、加熱側の比例帯Phを、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅Aup、加熱側操作量MVhを用いて算出することができ、また、冷却側の比例帯Pcを、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした降温側の振幅Adown、冷却側操作量MVcを用いて算出することができる。
(7)本発明の熱処理装置は、本発明に係る温度調節器と、制御対象として熱処理手段と、前記熱処理手段を加熱する加熱手段と、前記熱処理手段を冷却する冷却手段とを備えている。
本発明の熱処理装置によれば、例えば、熱処理手段としての成形機におけるヒータなどによる加熱および水冷ジャケットなどによる冷却を制御する温度調節器の制御パラメータのチューニングを、従来に比べて短い時間で行うことが可能となる。
本発明によれば、制御パラメータである加熱側の比例帯を、2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例するように算出し、冷却側の比例帯を、前記リミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に比例するように算出するので、1回のオートチューニングによって、加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を同時に求めることが可能となり、2回のオートチューニングが必要な従来例に比べて、オートチューニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る温度調節器を備える温度制御システムのブロック図である。
この実施の形態の温度調節器1は、例えば、押出し成形機などの制御対象2の加熱冷却制御を行うものであり、図示しない設定部からの設定温度SPと、制御対象2としての押出し成形機のシリンダに配設された温度センサ8からの検出温度(現在温度)PVとの偏差に基づいて、加熱冷却制御用の操作量MVを演算出力するPID制御部3と、このPID制御部3の操作量MVの正負に応じて、加熱側のPID定数または冷却側のPID定数を切換えるPID定数切換部4と、PID制御部3からの操作量MVが、正のときには、加熱操作量MVhとしてヒータ等の加熱装置5に出力し、負のときには、冷却操作量MVcとして冷却ジャケット等の冷却装置6への冷却配管のバルブ等に出力する操作量変換部7とを備えており、これらは、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
この実施形態では、1回のオートチューニングによって、加熱側および冷却側のPID定数を同時に算出できるようにして、オートチューニングに要する時間を短縮するようにしている。
図2は、オートチューニング時のブロック図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この実施形態では、オートチューニング時には、2位置制御部9によって、検出温度(現在温度)PVが、設定温度SPよりも高いときには、加熱側OFF、冷却側ONとし、検出温度PVが、設定温度SPよりも低いときには、加熱側ON、冷却側OFFとして2位置制御(オンオフ制御)を行い、リミットサイクルを発生させる。
特徴量計測部10は、2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量である後述の振幅、周期を計測し、PID定数算出部11は、計測した特徴量に基づいて、後述の算出式に従って、加熱側および制御側のPID定数をそれぞれ算出し、PID定数記憶部12に記憶させる。
2位置制御部9、特徴量計測部10、PID定数算出部11およびPID定数記憶部12は、上述のマイクロコンピュータによって構成される。
図3は、このオートチューニング時の動作説明に供するフローチャートである。また、図4は、このオートチューニングによるリミットサイクルのタイムチャートであり、同図 (a)は検出温度PVを、同図(b)は操作量MVをそれぞれ示している。
図3に示すように、先ず、加熱側の2位置操作量を設定する。例えば、加熱側のON時の操作量MVhを100%に設定する(ステップn1)。次に、冷却側の2位置操作量を設定する。例えば、冷却側のON時の操作量MVcを−100%に設定する(ステップn2)。なお、この操作量MVh、MVcは、100%、−100%に限らず、ユーザが任意に設定することができる。
次に、2位置制御を行う。すなわち、図4に示すように、検出温度PVが、設定温度SPよりも高いときには、冷却側の2位置操作量MVcを出力し、検出温度PVが、設定温度SPよりも低いときには、加熱側の2位置操作量MVhを出力し、加熱冷却のリミットサイクル動作を行なう(ステップn3)。
この2位置制御によって得られる図4(a)に示すリミットサイクル波形の特徴量を計測する(ステップn4)。
この実施形態では、特徴量として、図4(a)に示すように、リミットサイクル波形の設定温度SPを基準(境界)とした昇温(高温)側の振幅Aupを計測するとともに、設定温度SPを基準(境界)とした降温(低温)側の振幅Adownを計測するようにしており、従来のリミットサイクルのように、昇温側および降温側に亘る全体の振幅を計測するものではなく、昇温側の振幅Aupと降温側の振幅Adownとを個別にそれぞれ計測するようにしている。
また、特徴量として、従来のリミットサイクルと同様に、リミットサイクルの周期Tcを計測する。
次に、図3に示されるように、既定のリミットサイクルの周期、例えば、2周期に達したか否か判断し(ステップn5)、達していないときには、ステップn3に戻り、達したときには、ステップn6,n7に移る。
ステップn6,n7では、後述の算出式に従って、加熱側のPID定数および冷却側のPID定数をそれぞれ算出し、算出した加熱側および冷却側のPID定数を、PID定数記憶部12にそれぞれ記憶し(ステップn8,n9)、オートチューニングを終了し、以後は、上述の図1の構成で、記憶したPID定数を用いて加熱冷却制御を行なう。
次に、この実施形態のPID定数の算出式について説明する。
この実施形態では、加熱側の比例帯Ph、加熱側の積分時間Tih、加熱側の微分時間Tdhを下記の式に従って算出する。
加熱側比例帯Ph=Kp・Aup/MVh (1)
加熱側積分時間Tih=Ki・Tc (2)
加熱側微分時間Tdh=Kd・Tc (3)
また、冷却側の比例帯Pc、冷却側の積分時間Tic、冷却側の微分時間Tdcを下記の式に従って算出する。
冷却側比例帯Pc=Kp・Adown/MVc (4)
冷却側積分時間Tic=Ki・Tc (5)
冷却側微分時間Tdc=Kd・Tc (6)
ここで、Kp、Ki、Kdは、予め設計者が決めておく定数であり、AupおよびAdownは、上述の図4(a)に示されるリミットサイクル波形の設定温度SPを基準とした昇温側および降温側の振幅であり、Tcはリミットサイクル周期である。また、MVhおよびMVcは、図4(b)に示される加熱側および冷却側の操作量の設定値であり、例えば、100%である。
この実施形態では、式(1)に示すように、加熱側の比例帯Phを、加熱側の振幅Aupに比例するように算出し、また、式(4)に示すように、冷却側の比例帯Pcを、冷却側の振幅Adownに比例するように算出している。
この比例帯の算出式について更に説明する。
オートチューニングの目的は、制御対象の特性に拘らず、制御系全体の特性を一定に保つようなPID定数を決定することである。
簡単のため、PIDのうちP機能のみ考察する。また、図5に示すブロック線図の構造では、開ループ特性が同一なら閉ループ特性も同一なので、閉ループより簡単な開ループについて考察する。
図5のブロック線図で、コントローラのゲインをKp、制御対象の定常ゲインをK、制御対象の遅れ特性をf(s)とすると、目標値xから出力yまでの開ループ特性gは、
g=Kp・K・f(s)
となる。定常ゲインKが上記制御対象のa倍である制御対象に対して、開ループ特性を同等にするためにはコントローラのゲインを元の(1/a)にすればよい。例えば、図6に示すように、制御対象の定常ゲインKが2Kの場合には、Kpを(Kp/2)とすればよい。このときの、開ループ特性hが元の開ループ特性gと同じになることを示す。
h=(Kp/2)・2K・f(s)= Kp・K・f(s)=g
したがって、 コントローラのゲインKpの算出式は、制御対象の定常ゲインKに反比例することが望ましい。比例帯Pbで言えば、比例帯PbはゲインKpの逆数であるから、比例帯Pbは制御対象の定常ゲインに比例することが望ましい。
すなわち、制御システムの閉ループ特性を一定に制御するために、比例帯Pは、制御対象の定常ゲインに比例することが望ましい。具体的には、定常ゲインとは、操作量100%出力時の加熱能力や冷却能力のことである。
したがって、設定温度SPを基準とした昇温側の振幅Aupが加熱能力に比例し、降温側の振幅Adownが冷却能力に比例していれば、加熱側および冷却側の比例帯Pを、前記振幅Aupおよび振幅Adownに比例させれば、上記の関係を満たすことが分かる。
実際に、コンピュータ上でのシミュレーション実験により、図7のブロック線図の制御対象について、加熱の定常ゲインkhおよび冷却の定常ゲインkcを変更し、加熱の定常ゲインkhが昇温側の振幅Aupに比例し、冷却の定常ゲインkcが降温側の振幅Adownに比例することを確認した。
なお、図7は、加熱装置、冷却装置を含む制御対象の全体を、伝達関数で示したものである。
次に、加熱側比例帯Phおよび冷却側比例帯Pcの算出式(1),(4)における定数Kpの値について説明する。
この実施形態では、従来のリミットサイクル法において、Ziegler・NicholsのPID調整則を、加熱制御のみに適用した場合に得られるPID定数の算出式に基づいて、上記定数Kpを決定するようにしている。
ここで、従来のリミットサイクル法において、Ziegler・NicholsのPID調整則を、加熱制御のみに適用した場合の加熱比例帯P、積分時間Ti、微分時間Tdは、下記式によって算出される。また、図8は、従来のリミットサイクルのタイムチャートを示すものであり、同図(a)はリミットサイクル波形、同図(b)は操作量をそれぞれ示している。
加熱比例帯P
=1/0.6Kcp= (π・X0) /(0.6・4・M) (7)
積分時間Ti=0.5Tc (8)
微分時間Td=0.125Tc (9)
ただし、Mは図8(b)に示される操作量MVの振幅、X0は図8(a)に示される検出温度PVの昇温側および降温側の全体に亘る振幅、Tcはリミットサイクル周期である。
本発明に係る算出式である上記式(1)と、従来の式(7)とを比較する。
加熱側比例帯Ph=Kp・Aup/MVh (1)
加熱比例帯P=(π・X0) /(0.6・4・M) (7)
上記式で、Ph=PとおいてKpについて式を整理することにより、従来法を拡大して適用した場合のKp値を類推する。
Kp・Aup/MVh= (π・X0) /(0.6・4・M)
Kp= MVh (π・X0) /(0.6・4・M・Aup)
ここで、「加熱操作量振幅MVh=M」、「制御量振幅X0≒2・Aup」 とすれば、
Kp=M (π・2・Aup )/(0.6・4・M・Aup)=π/1.2≒2.6
したがって、従来法からの類推によれば、定数Kpは約2.6となり、その周辺の値が推奨値とすることが望ましい。
ただし、定数Kpをあまり小さく設定すると発振するため、上記「約2.6」よりも過度に小さくすることは望ましくない。一方、定数Kpを大きく設定しても応答が遅くなり、より安定になるが、その変化は緩慢なため、推奨値範囲としてはKpを大きくする方向に広く取れる。
以上の事項を勘案して、定数Kpは、2.0以上20以下とするのが望ましい。
また、積分時間および微分時間の定数Ki、Kdについては、式(2)と式(8)、および、式(3)と式(9)とをそれぞれ比較することにより、Ki≒0.5、Kd≒0.125程度が望ましい。
次に、上記算出式(1)〜(6)式において、Ki=0.5、Kd=0.125とし、Kpを変化させた場合の性能を、シミュレーションによって比較した。
制御対象の特性は、むだ時間を10秒、一次遅れ時定数Tを1200秒、 加熱装置のゲイン、すなわち、操作量100%としたときに整定する温度を1000℃ 、冷却装置のゲイン、すなわち、操作量−100%としたときに整定する温度を−6000℃とした。なお、「−6000℃」とは、実際に−6000℃に達するという意味ではなく、実際に使用する比較的高温の状態、例えば、成形機では、200℃〜300℃での冷却速度を、1次遅れ曲線等で近似し、低温領域まで延長すると、仮想的に−6000℃に達するという意味である。
図9〜図13は、シミュレーション結果の制御波形を示すものであり、実線は、目標温度を250℃から150℃に変化させた場合の検出温度(現在温度)の変化を示し、破線は、外乱の印加を示している。
図9は、定数Kpを、従来法から類推されたKp=2.6としたものであり、図10は、定数Kpの推奨値の下限であるKp=2.0としたものであり、図11は、定数Kpの推奨値の上限であるKp=20としたものである。
これに対して、図12は、定数Kpの推奨値の範囲外の過小値であるKp=1.0としたものであり、図13は、定数Kpの推奨値の範囲外の過大値であるKp=40としたものである。
定数Kpが過小である図12では、発振が生じており、また、定数Kpが過大である図13は、ハンチングが生じているのに対して、定数Kpが推奨範囲、すなわち、2.0以上20以下である図9〜図11は、良好であることが分かる。
本発明は、加熱冷却制御に有用である。
本発明の一つの実施の形態に係る温度調節器の加熱冷却制御時のブロック図である。 図1の温度調節器のオートチューニング時のブロック図である。 図1の温度調節器のオートチューニング時のフローチャートである。 オートチューニング時の検出温度および操作量のタイムチャートである。 制御ループの特性を説明するためのブロック線図である。 制御ループの特性を説明するためのブロック線図である。 制御対象のブロック線図である。 従来のリミットサイクルのタイムチャートである。 定数Kp=2.6の場合の制御波形を示す図である。 定数Kp=2.0の場合の制御波形を示す図である。 定数Kp=20の場合の制御波形を示す図である。 定数Kp=1.0の場合の制御波形を示す図である。 定数Kp=40の場合の制御波形を示す図である。
符号の説明
1 温度調節器
2 制御対象
3 PID制御部
9 2位置制御部
10 特徴量計測部
11 PID定数算出部
12 PID定数記憶部

Claims (7)

  1. 加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング方法であって、
    加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なうステップと、
    前記制御パラメータである加熱側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に比例するように算出するとともに、前記制御パラメータである冷却側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に比例するように算出するステップと、
    を備えることを特徴とするオートチューニング方法。
  2. 加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング方法であって、
    加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なうステップと、
    前記制御パラメータである加熱側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅に基づいて、加熱側の算出式に従って算出するとともに、前記制御パラメータである冷却側の比例帯を、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記設定温度を基準とした降温側の振幅に基づいて、冷却側の算出式に従って算出するステップとを含み、
    加熱側の前記算出式は、加熱側の比例帯が、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記昇温側の振幅に比例する関係式であり、冷却側の前記算出式は、冷却側の比例帯が、前記2位置制御によるリミットサイクル波形の前記降温側の振幅に比例する関係式であることを特徴とするオートチューニング方法。
  3. 前記加熱側の比例帯をPh、比例定数をKph、前記昇温側の振幅をAup、前記加熱側操作量をMVhとし、前記冷却側の比例帯をPc、比例定数をKpc、前記昇温側の振幅をAdown、前記冷却側操作量をMVcとしたときに、加熱側および冷却側の前記算出式が、
    Ph=Kph・Aup/MVh
    Pc=Kpc・Adown/MVc
    である請求項2に記載のオートチューニング方法。
  4. 制御対象の温度が設定温度になるように加熱冷却制御する温度調節器であって、
    加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング時に、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なう2位置制御部と、
    前記2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量を計測する特徴量計測部と、
    計測した前記特徴量に基づいて、前記制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を、それぞれ算出する制御パラメータ算出部と、
    算出された加熱側比例帯および冷却側比例帯を用いて、加熱冷却制御を行う制御部とを備え、
    前記特徴量計測部は、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅および降温側の振幅を計測するものであり、
    前記制御パラメータ算出部は、前記加熱側の比例帯を、前記昇温側の振幅に比例するように算出するとともに、前記冷却側の比例帯を、前記降温側の振幅に比例するように算出することを特徴とする温度調節器。
  5. 制御対象の温度が設定温度になるように加熱冷却制御する温度調節器であって、
    加熱冷却制御における制御パラメータを調整するオートチューニング時に、加熱側操作量および冷却側操作量を交互に出力して2位置制御を行なう2位置制御部と、
    前記2位置制御によるリミットサイクル波形の特徴量を計測する特徴量計測部と、
    計測した前記特徴量に基づいて、前記制御パラメータである加熱側の比例帯および冷却側の比例帯を、加熱側および冷却側の各算出式に従ってそれぞれ算出する制御パラメータ算出部と、
    算出された加熱側比例帯および冷却側比例帯を用いて、加熱冷却制御を行う制御部とを備え、
    前記特徴量計測部は、前記リミットサイクル波形の設定温度を基準とした昇温側の振幅および降温側の振幅を計測するものであり、
    前記加熱側の前記算出式は、加熱側の比例帯が、前記昇温側の振幅に比例する関係式であり、前記冷却側の前記算出式は、冷却側の比例帯が、前記降温側の振幅に比例する関係式であることを特徴とする温度調節器。
  6. 前記加熱側の比例帯をPh、比例定数をKph、前記昇温側の振幅をAup、前記加熱側操作量をMVhとし、前記冷却側の比例帯をPc、比例定数をKpc、前記昇温側の振幅をAdown、前記冷却側操作量をMVcとしたときに、加熱側および冷却側の前記算出式が、
    Ph=Kph・Aup/MVh
    Pc=Kpc・Adown/MVc
    である請求項5に記載の温度調節器。
  7. 前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の温度調節器と、制御対象としての熱処理手段と、前記熱処理手段を加熱する加熱手段と、前記熱処理手段を冷却する冷却手段とを備えることを特徴とする熱処理装置。
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