JP2004226913A - 選択的光吸収性を有する透明光学材料とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩0.2〜40重量%と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類4〜40重量%と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体30〜90重量%とを含んでなる単量体混合物を重合させて重合体を生成し、光学材料とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、選択的光吸収性を有する透明光学材料とその製造方法に係り、より詳細には、高濃度の希土類金属イオンを含有させても十分な透明性を維持できるようにした光学材料及びその製造方法に関する。
本発明はまた上記光学材料を用いて製造した光学物品、例えば、医療補正用レンズ等の防眩物品にも関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば三価のネオジムイオンは赤緑境界波長領域である波長580nm及び緑青境界波長領域である波長525nm付近の光を選択的に吸収する特性を有し、また三価のエルビウムイオンは520nm付近の光を選択的に吸収する特性があることが知られている。これら希土類金属イオンの光吸収特性を利用し、選択的光吸収性を有する光学材料を製造することが行われている。
【0003】
例えば、ネオジムイオン及び/又はエルビウムイオンをドープした無機ガラスが、鮮明度を高める撮影用テレビカメラのフィルターなどに用いられている。また近年、これら無機ガラス材料をレーザや光ファイバーの光増幅器へ利用することも検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ヒドロキシエチルメタクリレートを相溶化剤として用いて硝酸ネオジム(III)をメチルメタクリレートに溶解し、重合して得られる三価のネオジムイオンを含有する透明なプラスチック製光学材料が古くから提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
更に、メタクリル酸エステルあるいはスチレンなどの単量体と共重合可能なアクリル酸ネオジムあるいはメタクリル酸ネオジムを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0004】
また、スチレン単独又はスチレンを主成分とするアルキルメタクリレートとの混合物からなる単量体及びアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ネオジム及びメタクリル酸ネオジムから選ばれた化合物からなる共重合体及び水酸基で置換又は非置換の有機カルボン酸及びそのネオジム塩から選ばれた化合物よりなる反応物であり、該共重合体中のアクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩と上記有機カルボン酸及びその塩の有する全カルボキシル基の数に対し該有機カルボン酸及びその塩の有するカルボキシル基の数が所定の比率xを占め、該全カルボキシル基のうちネオジムを中和して塩を形成しているカルボキシル基の比率がyであり、かつxとyとが所定の式を満足するネオジム含有透明樹脂が知られている(特許文献5参照。)。
【0005】
【特許文献1】
国際公開第98/53024号パンフレット(第6−7頁)
【特許文献2】
特開昭62−24203号公報(第2頁左下欄、実施例)
【特許文献3】
特開昭58−225110号公報(第4頁右下欄、実施例1、第5頁左下欄、実施例6)
【特許文献4】
特開昭60−161458号公報(第5頁左上欄、実施例2)
【特許文献5】
特公平5−79684号公報(全体)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の無機ガラス製光学材料は、比重が大きいため重くかつ脆いという機械的性質上の欠点があり、また成形、切削、研磨等の製造又は加工上の欠点も多い。また、硝酸ネオジム(III)をメチルメタクリレートに溶解させ重合して得られるプラスチック製光学材料は、原料として用いる硝酸ネオジムに起因して、耐水性、耐熱性、耐候性に難があった。
【0007】
更に、メタクリル酸エステルあるいはスチレンなどの単量体と共重合可能なアクリル酸ネオジムあるいはメタクリル酸ネオジムを用いる方法では、上記硝酸ネオジムに起因する欠点を解消することができるが、アクリル酸ネオジムあるいはメタクリル酸ネオジムのメタクリル酸エステルあるいはスチレンなどの単量体に対する溶解度が低いという問題があった。そこで、従来では、相溶化剤としてアクリル酸あるいはメタクリル酸が併用されているが、それでも、高濃度のネオジムイオンを含有させようした場合には、必要量のアクリル酸ネオジムあるいはメタクリル酸ネオジムを溶解できないか、あるいは溶解できた場合でも重合して得られた成型体が白濁してしまい、透明な光学材料が得られなかった。
【0008】
また更に、有機カルボン酸を配合した従来例(特公平5−79684号公報)においても、有機カルボン酸としては飽和脂肪族カルボン酸が好ましいとされ、不飽和のものは非重合性のものが使用されており、重合する有機カルボン酸は含まれていない。このため、有機カルボン酸が可塑剤として残存して成型品が軟らかくなったり、不快臭を持ったり、成型品に通常施される反射防止膜を酸蝕し、これを剥がしてしまうおそれもあった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、上述した種々の従来の光学材料の持つ欠点を解消した、選択的光吸収性を有する透明光学材料とその製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、製造上又は加工上、成形、切削、研磨などが容易なプラスチック製光学材料を提供し、併せて上記プラスチック製光学材料を効率よく製造する方法を提供する。
また、本発明は硝酸ネオジムに起因する耐水性、耐熱性、耐候性等に不具合のない透明光学材料とその製造方法を提供する。
更に、本発明は、非重合性の有機カルボン酸の残存に起因する成型品の軟化、不快臭等の不具合を示すことがなく、しかも十分な透明性を有する光学材料とその製造方法を提供する。
更にまた、本発明は本発明に係る光学材料を用いて製造した光学物品をも提供する。
本発明の更に具体的な目的は以下の説明から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決せんと鋭意研究した結果、意外にも、希土類金属のアクリル酸塩又はメタクリル酸塩とこれらと共重合性の単量体に加えて、特定のジカルボン酸エステルを相溶化のために利用して重合させると、希土類金属の含有量を多くしても白濁等のおそれがなく、上記の課題を達成できる選択的光吸収性を持つ透明光学材料が得られることを見出した。
しかして、本発明は、(a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体とを含んでなる単量体混合物を重合させて得られる重合体を含んでなる、選択的光吸収性を有する透明光学材料を対象とする。
【0011】
また本発明に係る製造方法では、(a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体とを混合して単量体混合物を調製し、該単量体混合物に重合開始剤を加えて、重合体を生成させることを特徴とする。
【0012】
上記において、希土類金属は、好適にはネオジム、エルビウム、プラセオジム、ホルミウムから選択される。
また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート中のアルキル基はC2〜C4アルキル基であり、アルカンジカルボン酸は炭素数2〜10のものであることが好ましい。
更に好適には、希土類金属の(メタ)アクリル酸塩は、単量体混合物の0.2〜40重量%を占め、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類は、単量体混合物の4〜40重量%を占め、上記単量体成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体は、単量体混合物の30〜90重量%を占める。
【0013】
本発明に係る透明光学物品は、上述の本発明に係る透明光学材料を成型して形成するもので、好適には鋳型重合により成型される。
例えば、医療補正用レンズを作製することができ、特に白内障又は緑内障の患者の使用のためのレンズとすることができる。この用途では、単量体混合物中に(メタ)アクリル酸ネオジムと(メタ)アクリル酸エルビウムを併せて含有せしめ、そのネオジム量とエルビウム量を、個々の患者の状態に応じて選定することにより、個々の患者に最適なレンズを得ることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を説明する。
本発明の透明光学材料は、(a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体とを混合して単量体混合物を調製し、該単量体混合物を重合させて架橋重合体を生成させることにより、調製される。
ここで、(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリレートなる表現は、当業者により通常用いられているところに従い、アクリル酸及び/又はメタクリル酸、あるいはアクリレート及び/又はメタクリレートを表すものである。
【0015】
先ず、第1の成分である希土類金属の(メタ)アクリル酸塩について説明する。
従来の硝酸ネオジムを用いる例では、硝酸ネオジムは単に重合体中に溶解しているだけで、硝酸ネオジム自体が持っている吸湿しやすい性質や硝酸イオンが熱あるいは光によって分解しやすいことから、重合体の耐水性、耐熱性、耐候性が損なわれている。これに対して、本願発明に係る光学材料では、単量体混合物を構成する単量体成分(a)として希土類金属の(メタ)アクリル酸塩を用い、(a)中の希土類金属イオンは、それに化学結合したアクリル基あるいはメタクリル基が共重合によって重合体中に化学的に固定されることから、重合体中に取り込まれる。よって、希土類金属イオンは硝酸イオンとしては存在せず、しかも化学結合によって重合体中に固定されることになるから、重合体に本来備わった耐水性、耐熱性、耐候性が維持される。
【0016】
本発明において使用される希土類金属イオンは、必要とする光学的性質すなわち光吸収特性に応じて適宜選択される。例えば三価のネオジムイオンは可視光線域おいて波長575nm及び525nm付近に吸収ピークを有し、三価のエルビウムイオンは波長520nm付近に吸収ピークを有し、三価のプラセオジムイオンは波長575nm及び445nm付近に吸収ピークを有し、三価のホルミウムイオンは波長535nm及び450nm付近に吸収ピークを有している。かかる吸収ピークを考慮してそれぞれの用途に適した希土類金属を選択することがなされる。
本発明における用途に好適に用いられる希土類金属イオンは、ネオジム、エルビウム、プラセオジム、ホルミウム、ジスプロシウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、特にネオジム、エルビウム、プラセオジム、ホルミウム、より好ましくは、ネオジム、エルビウムであり、最も好適にはネオジムである。
特に、光の三原色のコントラストを高め、鮮明に見えるフィルターを製作することを目的とした場合はネオジムイオンが単独であるいはエルビウムイオンと組み合わせて用いられる。
【0017】
本発明に係る透明光学材料は、優れた選択的光吸収特性を示しうるものであるが、その吸収特性は、製作される光学物品が所望の選択的光吸収特性を示し、所望の防眩効果が得られる範囲であればよく、この吸収特性は基本的には上記成分(a)の配合割合を増減することにより調節することができる。すなわち、上記成分(a)は、光学部品の光路長と光吸収率によってその配合割合が自ずと決まる。例えば高い吸収率を必要する場合には大きい配合比率が必要であり、低い吸収率でよい場合は小さい配合比率でよい。また光の透過方向の厚さが大きい場合は小さい配合比率でよく、光の透過方向の厚さが小さい場合は大きい配合比率が必要となる。但し、その配合割合には、一般には、(b)成分、(c)成分とのバランス上、また光学部品の機械的強度上、上限がある。すなわち(a)成分を40重量%とすると、相溶化するために必要な(b)成分の配合割合は、(c)成分の種類によって異なるが、およそ同量の40重量%であり、(c)成分は残り約20重量%となり、その重合体は脆くなるなど機械的性質上の欠点を生じるおそれがある。よって、成分(a)の配合割合は、好適には、下限値が0.2重量%で、上限値が40重量%である。
【0018】
次に、本発明において使用される構成成分(b)であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類は、単量体であると同時に相溶化剤としても機能するものであり、得られる共重合体の透明性を達成する上で必須の成分である。
ネオジム化合物を含む共重合体と有機カルボン酸の反応物である従来のネオジム含有透明樹脂の場合と比較すると、従来の有機カルボン酸は非重合性のものが使用されているが、本発明における上記モノエステルは(メタ)アクリレート基を含んでいる点で基本的に異なっており、共重合によって重合体に化学結合した形で固定されることから、(a)及び(c)成分に対して特に優れた相溶性を示すと共に、非重合性の有機カルボン酸の残存に起因する成型品の軟化、不快臭等の不具合を示すことがないものである。
【0019】
構成成分(b)のモノエステルの一方の成分であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート中のアルキル基は好適には炭素数2から4までのものである。よって、該化合物は、例えばヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート又はメタクリレートなどから選択される。例えば、2−アクリロイルオキシエタノール(HEA)、2−メタクリロイルオキシエタノール(HEMA)が最も好適に選択される。
モノエステルの他方の成分の一つであるアルカンジカルボン酸はまた好適には炭素数2から10までのもので、よって該化合物は、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸である。
従って、上記のジカルボン酸のモノエステル類としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソフタレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルテレフタレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソフタレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルテレフタレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルイソフタレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルテレフタレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルオギザレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルオギザレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルオギザレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルマロネート 、(メタ)アクリロイルオキシブチルマロネート 、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシブチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルグルタレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルグルタレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルグルタレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルピメレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルピメレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルピメレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルスベレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスベレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルスベレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルアゼレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルアゼレート、(メタ)アクリロイルオキシブチルアゼレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルセバケート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルセバケート、(メタ)アクリロイルオキシブチルセバケート、ヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシエチル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシプロピル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシブチル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシエチル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシプロピル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシブチル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシエチル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシプロピル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(アクリロイルオキシブチル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシエチル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシプロピル)エステル、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシブチル)エステルが挙げられ、好適には、メタクリロイルオキシエチルフタレート、メタクリロイルオキシプロピルフタレート、メタクリロイルオキシエチルサクシネート、メチルヘキサヒドロフタル酸モノ(メタクリロイルオキシプロピル)エステル、アクリロイルオキシエチルフタレートが選択される。
これらの成分(b)となるモノエステル類は、1種類のものを単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
上記(b)成分の配合割合は、他の成分、特に(a)成分の配合量に応じて変動しうるが、好適には単量体混合物の全重量に対して4重量%から40重量%の範囲である。特に(a)成分に対する(b)成分の割合が20重量%から30重量%の範囲となるようにするのがより望ましい。
【0021】
また、本発明の構成成分(c)である成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体は、成分(a)及び(b)と共重合可能であれば如何なるものでも構わないが、特に、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートなどのアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類、(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸)のエステル類、スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどの単量体、更にエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレートなどのポリエチレングリコールジアクリレート類、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレートなどのポリエチレングリコールジメタクリレート類、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、2,2−ビス[4−アクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アクリロイルオキシポリエチレングリコオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アクリロイルオキシプロピルオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アクリロイルオキシポリプロピレングリコオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシポリエチレングリコオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシプロピルオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシポリプロピレングリコオキシフェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能単量体が挙げられる。
これらの単量体は単独で用いてもよいしあるいは2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0022】
また高い屈折率を必要とするときは、高い屈折率を有する単量体を用いればよく、例えばベンジルメタクリレート、スチレン、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン、ジビニルベンゼンなどを単独であるいは2種以上組み合わせて使用する。
上記(c)成分の配合量は、(a)成分と(b)成分の残量であるが、好適には単量体混合物の全重量に対して30重量%から90重量%の範囲である。
【0023】
本発明の好適な実施態様では、上述の(a)、(b)及び(c)を含んでなる単量体混合物が、従来から公知の方法によって重合させられ、重合体が生成され、これを成型、加工等して光学物品とされる。
上記単量体混合物の重合は、好適には塊状重合による。具体的には、通常の加熱重合により、上記単量体混合物に、必要に応じて重合開始剤を溶解させ、約30℃から約110℃の温度に加熱して約10時間から約48時間反応させる。より好適には、30℃から40℃の温度で開始し、18時間程かけて徐々に昇温し、110℃ぐらいまで加熱する。また加熱する方法以外に、紫外線や放射線による重合方法も適宜用いることができる。かかる重合によって、架橋構造を有する重合体が生成される。
上記重合開始剤としては、当業者に周知の任意のラジカル重合開始剤が使用できるが、例えばアゾビスイソブチロニトニル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、あるいはベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレートなどの有機過酸化物を使用することができる。ラジカル重合開始剤の添加量は、単量体混合物100重量部に対して0.05〜3重量部とするのが望ましい。
また本発明において前述の単量体混合物には重合調整剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤などを適宜添加することも可能である。
【0024】
上記において、重合体は、好適には、鋳型重合によって製造され、そのまま所定の光学物品に重合成型される。このようにして得られた重合体からなる光学材料及び該光学材料で成型された光学物品は、所望の選択的光吸収性を示して防眩に優れ、しかも十分な透明性を有する。
すなわち、一般に、防眩には主に二つの要素がある。(1)照度をさげることと、(2)カラーコントラストを上げて見せることである。例えばネオジムは視感度の高い黄色(555nm)付近を吸収し、(1)の効果を有し、同時に赤緑境界をカットするため(2)の効果も奏する。加えて、吸光度は小さくなるが、緑青境界を吸収するため、(2)の効果が高まる。従って、かかる優れた吸収特性を有する光学材料によって例えばサングラスを製作すると、黒ぽくない、室内でも掛けていられるサングラスが得られる。
本発明によって得られる光学物品には、選択的光吸収性を有する透明光学材料を用いる必要のある物品であれば如何なるものも含まれるが、特に挙げることができるものは、鮮明度を高める撮影用及びカラー画像表示用フィルター、カラーディスプレー用カバーフィルター、サングラス、医療補正用レンズ等の防眩物品及びレーザあるいは光ファイバー用光増幅器である。
【0025】
また、特定の疾患、例えば白内障や緑内障の特定の状態の患者は、520nm近傍の光成分と580nm近傍の光成分を非常に眩しく感じることが分かったが、これらの成分を低減することでかかる患者の視覚環境を改善することができる。また、520nm近傍の光成分と580nm近傍の光成分の何れをより強く感じるかは、患者の状態により患者毎に異なることが分かった。
よって、希土類金属としてネオジムとエルビウムを併せて配合すると、上記520nm近傍の光成分と580nm近傍の光成分に対して防眩効果を同時に達成することができ、またネオジムとエルビウムの相対配合量を調節することで、個々の患者の状態に最適な視覚環境を提供することができる。しかして、本発明の好適な一実施態様では、白内障又は緑内障の患者の使用のためのレンズであって、単量体混合物中に(メタ)アクリル酸ネオジムと(メタ)アクリル酸エルビウムが併せて含有せしめられて前述のようにして重合されてなり、そのネオジム量とエルビウム量が、個々の患者の状態に応じて選定されているレンズが提供される。
【0026】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことは無論である。
なお、実施例及び比較例で得られた各光学材料は以下に示す測定方法により諸物性を測定した。
屈折率:アッベ式屈折計にて測定した。
視感透過率:富士光電社製CORE STS−1型視感透過率計を用いて測定した。
光線透過率:島津製作所製UV−160A型可視−UV分光光度計を用いて、波長300nm〜700nm領域の透過率を測定した。
透明性:目視にて観察し、くもりと白濁の有無を調べた。
【0027】
(実施例1)
メタクリル酸ネオジム10重量部をメタクリロイルオキシエチルフタレート20重量部とメチルメタクリレート30重量部とジエチレングリコールジメタクリレート40重量部の混合溶液に溶解し、更に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.30重量部、重合調整剤としてα−メチルスチレンダイマーを2重量部、離型剤として信越化学(株)製の信越シリコーンKF353を0.02重量部加えて溶解した。この溶液を2枚の平板のガラス製モールド及びプラスチック製のガスケットからなる型に注入し、これを熱風循環式オーブンに入れて、35℃で10時間加熱後、更に5時間かけて90℃まで昇温し、90℃で2時間保持して平板状の重合体を作製した。その後この重合体を型から取り出し、更に110℃で2時間加熱して、厚さ2.0mmの藤色の透明な板を得た。
上記透明板の屈折率は1.52を示し、透明性にも勝れ、視感透過率は70.5%であった。また分光分析では570〜590nmと510〜530nmの波長域においてシャープな吸収を示し、最小透過率はそれぞれ12%と53%であった。
【0028】
(比較例1)
メタクリル酸ネオジム10重量部をメタクリル酸20重量部とメチルメタクリレート30重量部とジエチレングリコールジメタクリレート40重量部の混合溶液に、攪拌下で、少量ずつ添加し混合した。その後も40℃に加温し攪拌を続けたが、完全溶解はしなかった。
【0029】
(実施例2)
メタクリル酸ネオジム10重量部をメタクリロイルオキシエチルフタレート20重量部とベンジルメタクリレート70重量部の混合溶液に溶解し、更に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.30重量部、重合調整剤としてα−メチルスチレンダイマーを2重量部、離型剤として信越化学(株)製の信越シリコーンKF353を0.02重量部加えて溶解した。この溶液を実施例1と同様にして成型し、厚さ2.0mmの藤色の透明な板を得た。この透明な板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0030】
(比較例2−1)
実施例2のメタクリロイルオキシエチルフタレートをメタクリル酸に替えてメタクリル酸ネオジム10重量部を混合したが、完全溶解しなかった。
(比較例2−2)
比較例2−1におけるメタクリル酸を30重量部と多くし、ベンジルメタクリレートを60重量部に減じた混合溶液にメタクリル酸ネオジム10重量部を加えて混合したところ、完全溶解した。この溶液を実施例1と同様にして成型した結果、著しく白濁した重合体となった。
【0031】
(実施例3)
スチレン40重量部、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン30重量部及びメタクリロイルオキシエチルフタレート20重量部の混合溶液にメタクリル酸ネオジムを10重量部加えて溶解し、更に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.30重量部、重合調整剤としてα−メチルスチレンダイマーを2重量部、離型剤として信越化学(株)製の信越シリコーンKF353を0.02重量部加えて溶解した。この溶液を実施例1と同様にして成型し、厚さ2.1mmの藤色の透明板を得た。この透明な板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
(比較例3−1)
実施例3のメタクリロイルオキシエチルフタレートをメタクリル酸に替えて、メタクリル酸ネオジム10重量部を混合したが、完全溶解しなかった。
(比較例3−2)
比較例3−1におけるスチレンを30重量部に減じ、メタクリル酸を30重量部と多くした混合溶液にメタクリル酸ネオジム10重量部を混合したが、完全溶解しなかった。
【0032】
(実施例4)
スチレン30重量部、2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン30重量部及びメタクリロイルオキシエチルフタレート20重量部の混合溶液にメタクリル酸ネオジムを20重量部と多く加え、透明な溶液を得た。この溶液に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.30重量部、重合調整剤としてα−メチルスチレンダイマーを2重量部、離型剤として信越化学(株)製の信越シリコーンKF353を0.02重量部加えて溶解し、この溶液を実施例1と同様にして成型し、厚さ2.2mmの濃い藤色をした透明板を得た。この透明な板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0033】
(実施例5)
実施例3におけるメタクリル酸ネオジムをメタクリル酸エルビウムに替えて混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.1mmの桜色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0034】
(実施例6)
実施例3におけるメタクリル酸ネオジムをメタクリル酸プラセオジムに替えて混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.1mmの黄緑色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0035】
(実施例7)
実施例3におけるメタクリロイルオキシエチルフタレートをメタクリロイルオキシプロピルフタレートに替えてメタクリル酸ネオジム10重量部を混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.1mmの藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0036】
(実施例8)
実施例3におけるメタクリル酸ネオジムをアクリル酸ネオジムに替えて混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.0mmの藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0037】
(実施例9)
実施例3におけるメタクリル酸ネオジム10重量部をメタクリル酸ネオジム5重量部とメタクリル酸エルビウム5重量部に替えて混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.1mmの赤みを帯びた藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0038】
(実施例10)
実施例3におけるメタクリロイルオキシエチルフタレートをメタクリロイルオキシエチルサクシネートに替えてメタクリル酸ネオジム10重量部を混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.0mmの藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0039】
(実施例11)
実施例3におけるメタクリロイルオキシエチルフタレートをメチルヘキサヒドロフタル酸−モノ(メタクリロイルオキシプロピル)エステルに替えてメタクリル酸ネオジム10重量部を混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.0mmの藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0040】
(実施例12)
実施例3におけるメタクリロイルオキシエチルフタレートをアクリロイルオキシエチルフタレートに替えてメタクリル酸ネオジム10重量部を混合溶解し、以下この溶液に実施例3と同様の処理を施して、厚さ2.1mmの藤色の透明な板を得た。この透明板の諸物性は第1表の示す通りであり、優れた光学特性を有するものであった。
【0041】
【表1】
上表中に用いた略記号の意味及び項目の補足説明を以下に記す。
(略記号)
NdMA:メタクリル酸ネオジム
ErMA:メタクリル酸エルビウム
PrMA:メタクリル酸プラセオジム
NdAA:アクリル酸ネオジム
HEPA:メタクリロイルオキシエチルフタレート
HPPA:メタクリロイルオキシプロピルフタレート
HESA:メタクリロイルオキシエチルサクシネート
HPHA:メチルヘキサヒドロフタル酸−モノ(メタクリロイルオキシプロピル)エステル
HEAPA:アクリロイルオキシエチルフタレート
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
2GDM:ジエチレングリコールジメタクリレート
BZMA:ベンジルメタクリレート
St:スチレン
BADM:2,2−ビス[4−メタクリロイルオキシエチルオキシフェニル]プロパン
(項目)
(1) 配合:各成分(a)、(b)、(c)の配合割合は重量部を表し、合計100重量部。
(2) 溶解性:完全溶解するものを○で表し、濁っているものを×で表した。
(3) 透明性:くもり、濁りのないものを○、くもり、濁りのあるものを×で表した。
Claims (14)
- (a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩0.2〜40重量%と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類4〜40重量%と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体30〜90重量%とを含んでなる単量体混合物を重合させて得られる重合体を含んでなる、選択的光吸収性を有する透明光学材料。
- 上記希土類金属が、ネオジム、エルビウム、プラセオジム、ホルミウムから選択されることを特徴とする請求項2に記載の透明光学材料。
- 上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート中のアルキル基がC2〜C4アルキル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明光学材料。
- アルカンジカルボン酸が炭素数2〜10のものであることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の透明光学材料。
- 上記単量体混合物が、(メタ)アクリル酸ネオジムと(メタ)アクリル酸エルビウムを併せて含有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の透明光学材料。
- (a)希土類金属の(メタ)アクリル酸塩0.2〜40重量%と(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸又はアルカンジカルボン酸とのモノエステル類4〜40重量%と(c)上記成分(a)及び(b)と共重合可能な単量体30〜90重量%とを混合して単量体混合物を調製し、該単量体混合物にラジカル重合開始剤を加え、塊状重合法により重合させることを特徴とする、選択的光吸収性を有する透明光学材料の製造方法。
- 上記希土類金属が、ネオジム、エルビウム、プラセオジム、ホルミウムから選択されることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
- 上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート中のアルキル基がC2〜C4アルキル基であることを特徴とする請求項6又は7に記載の製造方法。
- アルカンジカルボン酸が炭素数2〜10のものであることを特徴とする請求項6ないし8の何れか1項に記載の製造方法。
- (メタ)アクリル酸ネオジムと(メタ)アクリル酸エルビウムを併せて含有させることを特徴とする請求項6ないし9の何れか1項に記載の製造方法。
- 請求項1ないし5の何れか1項に記載の透明光学材料を用いて形成された、選択的光吸収性を有する透明光学物品。
- 医療補正用レンズである請求項11に記載の透明光学物品。
- 白内障又は緑内障の患者の使用のためのレンズである請求項12に記載の透明光学物品。
- 単量体混合物中に(メタ)アクリル酸ネオジムと(メタ)アクリル酸エルビウムが併せて含有せしめられ、そのネオジム量とエルビウム量が、個々の患者の状態に応じて選定されていることを特徴とする請求項13に記載の透明光学物品。
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