JP2004225383A - 手摺用支柱 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋上や建物のベランダの床部に敷設され、薄く強度が小さい押えコンクリートの躯体であっても、十分な耐力を有する手摺用支柱を提供する。
【解決手段】笠木部材6を躯体3の所定高さに略水平に支持する支柱部材5と、該支柱部材5の途中から分岐して躯体3に斜めに固定される控柱部材8とを備え、支柱部材5と控柱部材8とがトラス構造を形成するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】笠木部材6を躯体3の所定高さに略水平に支持する支柱部材5と、該支柱部材5の途中から分岐して躯体3に斜めに固定される控柱部材8とを備え、支柱部材5と控柱部材8とがトラス構造を形成するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋上パラペット用、建物のベランダ用の手摺用支柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
屋上パラペットや建物のベランダの手摺は支柱により躯体に設置されている。そして、このような支柱は公知の手摺支柱固定金具により施工されていた。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−146986号公報
【0004】
上記特許文献1(特開2002−146986号公報)に記載されている手摺支柱固定金具は、図9に示すように底壁102の側辺に支柱120の下端を受け入れる固定用側壁103を立設し、該側壁103の少なくとも一つに支柱120の下端を固定する固定ネジ108を設ける。底壁102の略中央に長円形の貫通長孔104を穿設して貫通長孔104の上面を平滑にし、また底壁102の上面に窪んだ水抜き溝105を形成して側壁103に穿設した水抜き孔106と連通した水抜き構造をアルミ鋳造物として鋳造成形して成る。躯体(屋上パラペットやベランダの立ち上がり壁等のコンクリート体)121には、支柱固定位置毎にその上面側から下向き垂直の孔122を穿設してある。孔122にアンカーボルト110を挿入し、接着して躯体121に樹立し、このアンカーボルト110に貫通長孔104を外挿し、アンカーボルト110に螺合する固定ナット111を締結して躯体に固設し、手摺の支柱120下端を挿入して固定ネジ108で固着立設するものであり、手摺支柱121の樹立に際して熟練を要することなく誰でも簡単に施工することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
屋上や建物のベランダの底部を形成している躯体は、一般的に防水層の保護の目的で押えコンクリートが使用されており、通常の躯体コンクリートに比して、圧縮強度は小さく、厚さは65〜80mm程度と薄く、強度が小さい。そのため、上記の手摺支柱固定金具を押えコンクリートに設置する際に、アンカーボルトを80mm程度の深さに埋設すると、アンカーボルトが押えコンクリートを突き抜けて、防水層を破損してしまう恐れがある。また、アンカーボルトを60mm程度に埋設して防水層を貫通しないようにすると、アンカーボルトに強大な引抜力が期待できず、アンカーボルトで固定される手摺支柱固定金具及び、この手摺支柱固定金具に取付けられる支柱の引抜強度が弱くなってしまう等の問題があり改善が望まれていた。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたもので、屋上や建物のベランダの床部に敷設され、薄く強度が小さい押えコンクリートの躯体であっても、十分な耐力を有する手摺用支柱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、笠木部材を躯体の所定高さに略水平に支持する支柱部材と、該支柱部材の途中から分岐して躯体に斜めに固定される控柱部材とを備え、支柱部材と控柱部材とがトラス構造を形成することを特徴とする手摺用支柱である。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、支柱部材は躯体に略垂直に固定された第1ジョイント部材と嵌合して嵌合方向に調整可能に固定され、控柱部材は上端が第2ジョイント部材と嵌合し下端が第3ジョイント部材と嵌合して該第3ジョイント部材が躯体に斜めに固定され第2ジョイント部材が前記支柱部材の途中に固定されることを特徴とする手摺用支柱である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお図面の同一部材には同一符号を付して重複説明は省略する。図1は第1実施例の手摺用支柱を示す概略図、図2(a)は図1に示した第1ジョイント部材の斜視図、図2(b)は(a)のA−A線での断面図、図3は図1に示したカバー部材の斜視図、図4(a)は図1に示した第2ジョイント部材の斜視図、図4(b)は(a)のB−B線での断面図、図5(a)は図1に示した第3ジョイント部材の斜視図、図5(b)は(a)のC−C線での断面図、図6は第1実施例の手摺用支柱を使用した手摺の施工例の背面図、図7は図6のD−D線での断面図、図8は図6のE−E線での断面図である。
【0010】
図1乃至7において、第1ジョイント部材1はアンカーボルト2で躯体3に略垂直に固定されている。また、第1ジョイント部材1の下部の外周面には、この外周面を覆って一対のカバー部材4a,4bが一体に結合されて、第1ジョイント部材1の下部に装着されている。第1ジョイント部材1には、筒状の支柱部材5の下端が嵌合して嵌合方向(垂直)に調整可能に固定されている。
【0011】
支柱部材5の上端には長い1本の笠木部材6が交差方向となるように水平に固定されており、また、支柱部材5の途中には、第2ジョイント部材7がボルト2aで斜めに固定されて、支柱部材5の途中から分岐している。この第2ジョイント部材7には控柱部材8の上端8aが嵌合している。そして、控柱部材8の下端8bは第3ジョイント部材9と嵌合している。この第3ジョイント部材9はアンカーボルト2で躯体3に斜めに固定されている。
【0012】
第2ジョイント部材7、控柱部材8、第3ジョイント部材9は控柱10を構成している。そして、笠木部材6を躯体3の所定高さに略水平に支持する支柱部材5と、支柱部材5の途中から分岐して躯体3に斜めに固定される控柱10とはトラス構造を形成している。
【0013】
第1ジョイント部材1は、図2(a)(b)に示すように、中央に幅方向の仕切壁1aが設けられて上空洞部1bと下空洞部1cに仕切られた断面が日の字の枠体であり、下空洞部1cの底面には孔1dが設けられている。躯体3には、アンカーボルト2が打ち込まれて設置されており、第1ジョイント部材1の底面の孔1dにアンカーボルト2を挿通させてナット2bで固定して、第1ジョイント部材1は躯体3に略垂直に固定される。
【0014】
カバー部材4a,4bは図3に示すように、断面コの字に湾曲した半角筒形状で互いに対称な形状であり、それぞれのカバー部材4a,4bには抜け止め防止の爪43、43が設けられている。そして、第1ジョイント部材1の下部の外周面に装着するときには、カバー部材4a,4bは湾曲した内面を向い合せて一体に結合される。カバー部材4aの一端の縁には孔40aが形成され、他端の縁には孔41a,42aが形成されている。また、カバー部材4bの一端の縁には孔40bが形成された舌片40cが設けられ、他端の縁には孔41b,42bがそれぞれ形成された舌片41c,42cが設けられていて、孔40aと40b、孔41aと41b、孔42aと42bを重ね合わせて、重ね合わせた各孔に図示しないビスを係合して、カバー部材4a,4bを結合する。結合状態では、カバー部材4a,4bに設けられた抜け止め防止の爪43、43は第1ジョイント部材1の下部を圧接して、結合状態のカバー部材4a,4bを第1ジョイント部材1の下部から上下にずれ難くする。
【0015】
第2ジョイント部材7は、図4(a)(b)に示すように、取付け部71と、これと連続するジョイント部72とから構成されている。取付け部71の1つの面71aは先端が細くなるように斜めに形成され、面71aの裏側に位置する面71bには面71aに略垂直に径の大きい穴7aが形成されており、この穴7aの底面には面71aに略垂直に貫通して穴7aより径の小さい孔7bが形成されている。取付け部71の面71aと連続するジョイント部72の面には四角い開口72aを有する溝部72bが形成されており、溝部72bの底面には開口72aの裏面72cに貫通して孔7c,7dが形成されている。
【0016】
第3ジョイント部材9は、図5(a)(b)に示すように、取付け部91と、これと連続するジョイント部92とから構成されている。取付け部91の1つの面91aは先端が細くなるように斜めに形成され、面91aの裏側に位置する面91bには面91aに略垂直に溝(又は穴)9aが形成されており、この溝9aの底面には面91aに略垂直に貫通して溝9aより径の小さい孔9bが形成されている。取付け部91の面91bの裏面91cと連続するジョイント部92の面には四角い開口92aを有する溝部92bが形成されており、溝部92bの底面には開口92aの裏面92cに貫通して孔9c,9dが形成されている。
【0017】
次に、図6,図7を参照して第1実施例の手摺用支柱20を使用した手摺の施工例について説明する。先ず、工場で笠木部材6、支柱部材5、下弦材61、格子材62を組立てて手摺ユニット60を形成する。手摺ユニット60の組立ては、先ず、各支柱部材5,5・・の上部に長い笠木部材6を配置してビスP,P・・をねじ込んで各支柱部材5,5・・の上部に笠木部材6を設置する。次に、各支柱部材5の下部側面にL金具61aを配置してビスP,Pをねじ込んでL金具61aを固定する。そして、隣接するL金具61a,61aの間に下弦材61を嵌合して外部からビスP,Pをねじ込んで下弦材61をL金具61aに固定して、支柱部材5,5間に下弦材61を設置する。その後、各支柱部材5の上部に設置した笠木部材6と各支柱部材5の下部に設置した下弦材61の間の複数個所に格子材62,62・・をビスPにより取付けて笠木部材6の下部に格子63を設ける。
【0018】
また、工場では控柱部材8を現場の使用に適した所定の長さに加工し、この控柱部材8の上端8aに第2ジョイント部材7を嵌合するとともに下端8bに第3ジョイント部材9に嵌合して、外部からビスP,Pをねじ込んで控柱部材8の両端に、第2ジョイント部材7と第3ジョイント部材9を組み付けて控柱10を形成する。
【0019】
一方、現場においては、躯体3には、アンカーボルト2を打ち込み設置しておき、先ず、第1ジョイント部材1の底面の孔1dにアンカーボルト2を挿通させてナット2bで固定して、第1ジョイント部材1を躯体3に略垂直に固定する。
【0020】
そして、工場で組立てた手摺ユニット60の筒状の支柱部材5を第1ジョイント部材1に嵌合して、手摺ユニット60の高さを調整して第1ジョイント部材1の上空洞部1b(又は下空洞部1c)と嵌合している位置に、外部からビスP,Pをねじ込んで第1ジョイント部材1に支柱部材5を固定して手摺ユニット60を立設する。
【0021】
そして、立設された手摺ユニット60の支柱部材5の側面、及び躯体3に工場で組立てた控柱10をあてがう。そして、第2ジョイント部材7の孔7b、及び第3ジョイント部材9の孔9bを利用して、支柱部材5のボルト2aを係止する位置、及びアンカーボルト2を設置する位置にケガキを印す。そのケガキに合わせて、支柱部材5の途中に(例えばドリルにより)貫通するようにボルト用孔5a,5a´を穿孔する。また、躯体3に控柱10を固定するアンカーボルト用孔を穿孔し、アンカーボルト2を打ち込み設置する。
【0022】
そして、第3ジョイント部材9の底面の溝9a及び孔9bに挿通させたアンカーボルト2をナット2bで固定して、第3ジョイント部材9を躯体3に固定する。また、第2ジョイント部材7の取付け部71の穴7a(及び孔7b)と支柱部材5の途中に形成したボルト用孔5a,5a´にボルト2aを貫通してナット2bで固定して、第2ジョイント部材7を支柱部材5に固定して、支柱部材5の途中から控柱部材8が斜めに分岐するように固定して、支柱部材5と控柱10がトラス構造となるように躯体3に設置する。
【0023】
その後、第1ジョイント部材1の下部の外周面を覆って一対のカバー部材4a,4bを配置して、カバー部材4a,4bの各孔40aと40b、孔41aと41b、孔42aと42b等を重ね合わせてビスPで係合し、カバー部材4a,4bを一体に結合して、第1ジョイント部材1の下部にカバー部材4a,4bを装着する。
【0024】
このようにして、手摺用支柱20を使用した手摺の施工がなされるが、躯体3と下弦材61との間には、必要に応じて各支柱部材5の下部側面にL金具61aにビスP,Pをねじ込む等して、手摺ユニット60に別の下弦材61を追加して設置してもよい。
【0025】
【発明の効果】
この発明に係る手摺用支柱は、以上説明したように笠木部材を躯体の所定高さに略水平に支持する支柱部材と、該支柱部材の途中から分岐して躯体に斜めに固定される控柱部材とを備え、支柱部材と控柱部材とがトラス構造を形成するようにしたので、荷重は、支柱と控柱に分割され、屋上や建物のベランダの床面に薄く、強度が小さい押えコンクリートの躯体であっても、十分な耐力のある手摺が設置でき、極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の手摺用支柱を示す概略図である。
【図2】(a)は図1に示した第1ジョイント部材の斜視図である。
(b)は図2(a)のA−A線での断面図である。
【図3】図1に示したカバー部材の斜視図である。
【図4】(a)は図1に示した第2ジョイント部材の斜視図である。
(b)は(a)のB−B線での断面図である。
【図5】(a)は図1に示した第3ジョイント部材の斜視図である。
(b)は(a)のC−C線での断面図である。
【図6】第1実施例の手摺用支柱を使用した手摺の施工例の背面図である。
【図7】図6のD−D線での断面図である。
【図8】図6のE−E線での断面図である。
【図9】従来例に係る斜視図である。
【符号の説明】
1 第1ジョイント部材
1a 仕切壁
1b 上空洞部
1c 下空洞部
1d,5a,5a´7b,7c,7d,9b,9c,9d,40a,40b,41a,41b,42a,42b 孔
2 アンカーボルト
2a ボルト
2b ナット
3 躯体
4a,4b カバー部材
5 支柱部材
6 手摺
7 第2ジョイント部材
7a 穴
8 控柱部材
8a 上端
8b 下端
9 第3ジョイント部材
10 控柱
20 手摺用支柱
43 爪
60 手摺ユニット
61 下弦材
61a L金具
62 格子材
63 格子
71,91 取付け部
71a,71b,91a,91b,91c 面
72,92 ジョイント部
72a,92a 開口
72b,92b 溝部
72c 開口72aの裏面
P ビス
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋上パラペット用、建物のベランダ用の手摺用支柱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
屋上パラペットや建物のベランダの手摺は支柱により躯体に設置されている。そして、このような支柱は公知の手摺支柱固定金具により施工されていた。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−146986号公報
【0004】
上記特許文献1(特開2002−146986号公報)に記載されている手摺支柱固定金具は、図9に示すように底壁102の側辺に支柱120の下端を受け入れる固定用側壁103を立設し、該側壁103の少なくとも一つに支柱120の下端を固定する固定ネジ108を設ける。底壁102の略中央に長円形の貫通長孔104を穿設して貫通長孔104の上面を平滑にし、また底壁102の上面に窪んだ水抜き溝105を形成して側壁103に穿設した水抜き孔106と連通した水抜き構造をアルミ鋳造物として鋳造成形して成る。躯体(屋上パラペットやベランダの立ち上がり壁等のコンクリート体)121には、支柱固定位置毎にその上面側から下向き垂直の孔122を穿設してある。孔122にアンカーボルト110を挿入し、接着して躯体121に樹立し、このアンカーボルト110に貫通長孔104を外挿し、アンカーボルト110に螺合する固定ナット111を締結して躯体に固設し、手摺の支柱120下端を挿入して固定ネジ108で固着立設するものであり、手摺支柱121の樹立に際して熟練を要することなく誰でも簡単に施工することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
屋上や建物のベランダの底部を形成している躯体は、一般的に防水層の保護の目的で押えコンクリートが使用されており、通常の躯体コンクリートに比して、圧縮強度は小さく、厚さは65〜80mm程度と薄く、強度が小さい。そのため、上記の手摺支柱固定金具を押えコンクリートに設置する際に、アンカーボルトを80mm程度の深さに埋設すると、アンカーボルトが押えコンクリートを突き抜けて、防水層を破損してしまう恐れがある。また、アンカーボルトを60mm程度に埋設して防水層を貫通しないようにすると、アンカーボルトに強大な引抜力が期待できず、アンカーボルトで固定される手摺支柱固定金具及び、この手摺支柱固定金具に取付けられる支柱の引抜強度が弱くなってしまう等の問題があり改善が望まれていた。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたもので、屋上や建物のベランダの床部に敷設され、薄く強度が小さい押えコンクリートの躯体であっても、十分な耐力を有する手摺用支柱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、笠木部材を躯体の所定高さに略水平に支持する支柱部材と、該支柱部材の途中から分岐して躯体に斜めに固定される控柱部材とを備え、支柱部材と控柱部材とがトラス構造を形成することを特徴とする手摺用支柱である。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、支柱部材は躯体に略垂直に固定された第1ジョイント部材と嵌合して嵌合方向に調整可能に固定され、控柱部材は上端が第2ジョイント部材と嵌合し下端が第3ジョイント部材と嵌合して該第3ジョイント部材が躯体に斜めに固定され第2ジョイント部材が前記支柱部材の途中に固定されることを特徴とする手摺用支柱である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお図面の同一部材には同一符号を付して重複説明は省略する。図1は第1実施例の手摺用支柱を示す概略図、図2(a)は図1に示した第1ジョイント部材の斜視図、図2(b)は(a)のA−A線での断面図、図3は図1に示したカバー部材の斜視図、図4(a)は図1に示した第2ジョイント部材の斜視図、図4(b)は(a)のB−B線での断面図、図5(a)は図1に示した第3ジョイント部材の斜視図、図5(b)は(a)のC−C線での断面図、図6は第1実施例の手摺用支柱を使用した手摺の施工例の背面図、図7は図6のD−D線での断面図、図8は図6のE−E線での断面図である。
【0010】
図1乃至7において、第1ジョイント部材1はアンカーボルト2で躯体3に略垂直に固定されている。また、第1ジョイント部材1の下部の外周面には、この外周面を覆って一対のカバー部材4a,4bが一体に結合されて、第1ジョイント部材1の下部に装着されている。第1ジョイント部材1には、筒状の支柱部材5の下端が嵌合して嵌合方向(垂直)に調整可能に固定されている。
【0011】
支柱部材5の上端には長い1本の笠木部材6が交差方向となるように水平に固定されており、また、支柱部材5の途中には、第2ジョイント部材7がボルト2aで斜めに固定されて、支柱部材5の途中から分岐している。この第2ジョイント部材7には控柱部材8の上端8aが嵌合している。そして、控柱部材8の下端8bは第3ジョイント部材9と嵌合している。この第3ジョイント部材9はアンカーボルト2で躯体3に斜めに固定されている。
【0012】
第2ジョイント部材7、控柱部材8、第3ジョイント部材9は控柱10を構成している。そして、笠木部材6を躯体3の所定高さに略水平に支持する支柱部材5と、支柱部材5の途中から分岐して躯体3に斜めに固定される控柱10とはトラス構造を形成している。
【0013】
第1ジョイント部材1は、図2(a)(b)に示すように、中央に幅方向の仕切壁1aが設けられて上空洞部1bと下空洞部1cに仕切られた断面が日の字の枠体であり、下空洞部1cの底面には孔1dが設けられている。躯体3には、アンカーボルト2が打ち込まれて設置されており、第1ジョイント部材1の底面の孔1dにアンカーボルト2を挿通させてナット2bで固定して、第1ジョイント部材1は躯体3に略垂直に固定される。
【0014】
カバー部材4a,4bは図3に示すように、断面コの字に湾曲した半角筒形状で互いに対称な形状であり、それぞれのカバー部材4a,4bには抜け止め防止の爪43、43が設けられている。そして、第1ジョイント部材1の下部の外周面に装着するときには、カバー部材4a,4bは湾曲した内面を向い合せて一体に結合される。カバー部材4aの一端の縁には孔40aが形成され、他端の縁には孔41a,42aが形成されている。また、カバー部材4bの一端の縁には孔40bが形成された舌片40cが設けられ、他端の縁には孔41b,42bがそれぞれ形成された舌片41c,42cが設けられていて、孔40aと40b、孔41aと41b、孔42aと42bを重ね合わせて、重ね合わせた各孔に図示しないビスを係合して、カバー部材4a,4bを結合する。結合状態では、カバー部材4a,4bに設けられた抜け止め防止の爪43、43は第1ジョイント部材1の下部を圧接して、結合状態のカバー部材4a,4bを第1ジョイント部材1の下部から上下にずれ難くする。
【0015】
第2ジョイント部材7は、図4(a)(b)に示すように、取付け部71と、これと連続するジョイント部72とから構成されている。取付け部71の1つの面71aは先端が細くなるように斜めに形成され、面71aの裏側に位置する面71bには面71aに略垂直に径の大きい穴7aが形成されており、この穴7aの底面には面71aに略垂直に貫通して穴7aより径の小さい孔7bが形成されている。取付け部71の面71aと連続するジョイント部72の面には四角い開口72aを有する溝部72bが形成されており、溝部72bの底面には開口72aの裏面72cに貫通して孔7c,7dが形成されている。
【0016】
第3ジョイント部材9は、図5(a)(b)に示すように、取付け部91と、これと連続するジョイント部92とから構成されている。取付け部91の1つの面91aは先端が細くなるように斜めに形成され、面91aの裏側に位置する面91bには面91aに略垂直に溝(又は穴)9aが形成されており、この溝9aの底面には面91aに略垂直に貫通して溝9aより径の小さい孔9bが形成されている。取付け部91の面91bの裏面91cと連続するジョイント部92の面には四角い開口92aを有する溝部92bが形成されており、溝部92bの底面には開口92aの裏面92cに貫通して孔9c,9dが形成されている。
【0017】
次に、図6,図7を参照して第1実施例の手摺用支柱20を使用した手摺の施工例について説明する。先ず、工場で笠木部材6、支柱部材5、下弦材61、格子材62を組立てて手摺ユニット60を形成する。手摺ユニット60の組立ては、先ず、各支柱部材5,5・・の上部に長い笠木部材6を配置してビスP,P・・をねじ込んで各支柱部材5,5・・の上部に笠木部材6を設置する。次に、各支柱部材5の下部側面にL金具61aを配置してビスP,Pをねじ込んでL金具61aを固定する。そして、隣接するL金具61a,61aの間に下弦材61を嵌合して外部からビスP,Pをねじ込んで下弦材61をL金具61aに固定して、支柱部材5,5間に下弦材61を設置する。その後、各支柱部材5の上部に設置した笠木部材6と各支柱部材5の下部に設置した下弦材61の間の複数個所に格子材62,62・・をビスPにより取付けて笠木部材6の下部に格子63を設ける。
【0018】
また、工場では控柱部材8を現場の使用に適した所定の長さに加工し、この控柱部材8の上端8aに第2ジョイント部材7を嵌合するとともに下端8bに第3ジョイント部材9に嵌合して、外部からビスP,Pをねじ込んで控柱部材8の両端に、第2ジョイント部材7と第3ジョイント部材9を組み付けて控柱10を形成する。
【0019】
一方、現場においては、躯体3には、アンカーボルト2を打ち込み設置しておき、先ず、第1ジョイント部材1の底面の孔1dにアンカーボルト2を挿通させてナット2bで固定して、第1ジョイント部材1を躯体3に略垂直に固定する。
【0020】
そして、工場で組立てた手摺ユニット60の筒状の支柱部材5を第1ジョイント部材1に嵌合して、手摺ユニット60の高さを調整して第1ジョイント部材1の上空洞部1b(又は下空洞部1c)と嵌合している位置に、外部からビスP,Pをねじ込んで第1ジョイント部材1に支柱部材5を固定して手摺ユニット60を立設する。
【0021】
そして、立設された手摺ユニット60の支柱部材5の側面、及び躯体3に工場で組立てた控柱10をあてがう。そして、第2ジョイント部材7の孔7b、及び第3ジョイント部材9の孔9bを利用して、支柱部材5のボルト2aを係止する位置、及びアンカーボルト2を設置する位置にケガキを印す。そのケガキに合わせて、支柱部材5の途中に(例えばドリルにより)貫通するようにボルト用孔5a,5a´を穿孔する。また、躯体3に控柱10を固定するアンカーボルト用孔を穿孔し、アンカーボルト2を打ち込み設置する。
【0022】
そして、第3ジョイント部材9の底面の溝9a及び孔9bに挿通させたアンカーボルト2をナット2bで固定して、第3ジョイント部材9を躯体3に固定する。また、第2ジョイント部材7の取付け部71の穴7a(及び孔7b)と支柱部材5の途中に形成したボルト用孔5a,5a´にボルト2aを貫通してナット2bで固定して、第2ジョイント部材7を支柱部材5に固定して、支柱部材5の途中から控柱部材8が斜めに分岐するように固定して、支柱部材5と控柱10がトラス構造となるように躯体3に設置する。
【0023】
その後、第1ジョイント部材1の下部の外周面を覆って一対のカバー部材4a,4bを配置して、カバー部材4a,4bの各孔40aと40b、孔41aと41b、孔42aと42b等を重ね合わせてビスPで係合し、カバー部材4a,4bを一体に結合して、第1ジョイント部材1の下部にカバー部材4a,4bを装着する。
【0024】
このようにして、手摺用支柱20を使用した手摺の施工がなされるが、躯体3と下弦材61との間には、必要に応じて各支柱部材5の下部側面にL金具61aにビスP,Pをねじ込む等して、手摺ユニット60に別の下弦材61を追加して設置してもよい。
【0025】
【発明の効果】
この発明に係る手摺用支柱は、以上説明したように笠木部材を躯体の所定高さに略水平に支持する支柱部材と、該支柱部材の途中から分岐して躯体に斜めに固定される控柱部材とを備え、支柱部材と控柱部材とがトラス構造を形成するようにしたので、荷重は、支柱と控柱に分割され、屋上や建物のベランダの床面に薄く、強度が小さい押えコンクリートの躯体であっても、十分な耐力のある手摺が設置でき、極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の手摺用支柱を示す概略図である。
【図2】(a)は図1に示した第1ジョイント部材の斜視図である。
(b)は図2(a)のA−A線での断面図である。
【図3】図1に示したカバー部材の斜視図である。
【図4】(a)は図1に示した第2ジョイント部材の斜視図である。
(b)は(a)のB−B線での断面図である。
【図5】(a)は図1に示した第3ジョイント部材の斜視図である。
(b)は(a)のC−C線での断面図である。
【図6】第1実施例の手摺用支柱を使用した手摺の施工例の背面図である。
【図7】図6のD−D線での断面図である。
【図8】図6のE−E線での断面図である。
【図9】従来例に係る斜視図である。
【符号の説明】
1 第1ジョイント部材
1a 仕切壁
1b 上空洞部
1c 下空洞部
1d,5a,5a´7b,7c,7d,9b,9c,9d,40a,40b,41a,41b,42a,42b 孔
2 アンカーボルト
2a ボルト
2b ナット
3 躯体
4a,4b カバー部材
5 支柱部材
6 手摺
7 第2ジョイント部材
7a 穴
8 控柱部材
8a 上端
8b 下端
9 第3ジョイント部材
10 控柱
20 手摺用支柱
43 爪
60 手摺ユニット
61 下弦材
61a L金具
62 格子材
63 格子
71,91 取付け部
71a,71b,91a,91b,91c 面
72,92 ジョイント部
72a,92a 開口
72b,92b 溝部
72c 開口72aの裏面
P ビス
Claims (2)
- 笠木部材を躯体の所定高さに略水平に支持する支柱部材と、該支柱部材の途中から分岐して躯体に斜めに固定される控柱部材とを備え、支柱部材と控柱部材とがトラス構造を形成することを特徴とする手摺用支柱。
- 請求項1記載の手摺用支柱において、支柱部材は躯体に略垂直に固定された第1ジョイント部材と嵌合して嵌合方向に調整可能に固定され、控柱部材は上端が第2ジョイント部材と嵌合し下端が第3ジョイント部材と嵌合して該第3ジョイント部材が躯体に斜めに固定され第2ジョイント部材が前記支柱部材の途中に斜めに固定されることを特徴とする手摺用支柱。
Priority Applications (1)
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JP2003014727A JP2004225383A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 手摺用支柱 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003014727A JP2004225383A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 手摺用支柱 |
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JP (1) | JP2004225383A (ja) |
Cited By (2)
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KR101985957B1 (ko) * | 2018-08-06 | 2019-06-04 | 유한회사 덕성 | 디자인형 울타리 지주 고정구조 |
KR20200016135A (ko) * | 2018-08-06 | 2020-02-14 | 유한회사 덕성 | 디자인형 울타리의 지주와 난간 고정구조 |
-
2003
- 2003-01-23 JP JP2003014727A patent/JP2004225383A/ja active Pending
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KR101985957B1 (ko) * | 2018-08-06 | 2019-06-04 | 유한회사 덕성 | 디자인형 울타리 지주 고정구조 |
KR20200016135A (ko) * | 2018-08-06 | 2020-02-14 | 유한회사 덕성 | 디자인형 울타리의 지주와 난간 고정구조 |
KR102139094B1 (ko) * | 2018-08-06 | 2020-07-29 | 유한회사 덕성 | 디자인형 울타리의 지주와 난간 고정구조 |
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