JP2004223441A - オゾン水製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水道水の水圧のみを利用し、構造が簡単でオゾン溶解効率の高いオゾン水製造装置を提供すること。
【解決手段】水道水とオゾンガスを混合するアスピレータ4の下流側に簡易ミキサ7が接続される。簡易ミキサ7は屈曲して折り畳まれた通路管5からなり、その内部にはエッジの無い、かつオゾンガスのように酸化性の強い物質に耐えることができる材質によって作られたビーズ6が多数充填されている。ビーズ6の隙間によって形成された流路を気泡(オゾンガス)12が流れることにより、気泡(オゾンガス)12は分散、反転及び転換し、オゾンガスと水道水の接触面積が拡大し、接触時間も長くなる。従って、水道水中へのオゾンガス溶解量が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】水道水とオゾンガスを混合するアスピレータ4の下流側に簡易ミキサ7が接続される。簡易ミキサ7は屈曲して折り畳まれた通路管5からなり、その内部にはエッジの無い、かつオゾンガスのように酸化性の強い物質に耐えることができる材質によって作られたビーズ6が多数充填されている。ビーズ6の隙間によって形成された流路を気泡(オゾンガス)12が流れることにより、気泡(オゾンガス)12は分散、反転及び転換し、オゾンガスと水道水の接触面積が拡大し、接触時間も長くなる。従って、水道水中へのオゾンガス溶解量が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾン水製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オゾン水は食品の殺菌及び鮮度保持又は医療用機械の殺菌など幅広い分野で利用され、より高濃度のオゾン水を安定して製造できるオゾン水製造装置が開発されている。このオゾン水の原料となるオゾンガスはオゾン発生器によって発生され、オゾン溶解器で原水に溶解されることによりオゾン水が生成される。高濃度のオゾン水を生成するためには、高濃度のオゾンガスを原水に効率よく溶解させることが最も重要である。このオゾンガスの溶解方法は大きく2つに分類され、外部からの力を利用せずにオゾンを原水に溶解する方法と外部からの力を利用してオゾンガスを原水に溶解する方法とがある。
【0003】
前者は水道水の水流だけで気体と液体とを混合溶解する方法であり、アスピレータ等を使用した方法である。図6はアスピレータを使用した従来のオゾン水製造装置101のブロック図である。例えば図6に示すオゾン水製造装置101は、オゾン発生電源102の制御によりオゾン発生器103から発生されたオゾンガスをアスピレータ104により水道水に混合溶解してオゾン水を生成する。また、溶解しきれなかったオゾンガスをエアベント105で排オゾンとして分離し、余分な水分をドレンセパレータ106により排出して、排オゾン分解器107において排オゾンを分解するというものである。排オゾン分解器107は活性炭吸着分解法を用いて、吸着されたオゾンを活性炭と反応させ、二酸化炭素と反応熱を生成し、その反応熱によってオゾンガスが酸素に熱分解するものである。
【0004】
また、後者にはスタティックミキサを利用してオゾンガスを溶解する方法や、水道水を満たした水槽内に粒状体を大量に充填し、そこへオゾンガスをポンプを用いて強制的に通過させて混合溶解させる方法等がある(例えば、特許文献1参照)。また、原水が流れる多孔質管を周囲から多数の粒状体が充填された層で覆い、その粒状体層にオゾンガスを通過させ、原水と接触させることにより、溶解させる方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−26197号公報
【特許文献2】
特開2001−293341号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のオゾン水製造装置においては、オゾンガスの原水への溶解にアスピレータだけを用いた方法では溶解効率が低いため、大量に気体(オゾンガス)を発生させ、未溶解分の気体(排オゾン)を排オゾン分解器によって排気処理する必要があった。また、スタティックミキサ等を用いた方法では設備にコストがかかり、粒状体を用いた方法でもそれを通過させるためのポンプ等の設備が必要であった。以上の点から装置及び設備の大型化、構造の複雑化、コスト高等の課題が多い。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、水道水の水圧のみを利用し、構造が簡単でかつオゾン溶解効率の高いオゾン水製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のオゾン水製造装置は、酸素を原料としてオゾンガスを発生するオゾン発生器と、当該オゾン発生器によって発生されたオゾンガスを原水と混合して溶解するアスピレータと、当該アスピレータの下流側に接続された管路と、原水とオゾンガスの接触時間を長くするために当該管路に充填された粒状体とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この構成のオゾン水製造装置では、オゾン発生器によって発生したオゾンガスをアスピレータにより原水と混合し、粒状体が充填された所定長を有する管路内を通過させるので、オゾンガスの気泡は粒状体に衝突して小さくなり、原水とオゾンガスとの接触面積を大きくすることができる。また、オゾンガスは管路内の粒状体によって形成された長く複雑に折れ曲がった流路を通過するので、原水との接触時間も長くなる。
【0010】
請求項2に記載のオゾン水製造装置は、請求項1に記載のオゾン水製造装置の構成に加え、前記粒状体としてオゾンガスに対して不活性なビーズを用いたことを特徴とする。
【0011】
この構成のオゾン水製造装置では、請求項1に記載の発明の作用に加え、管内に充填された粒状体はオゾンガスに対して不活性であるので、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対しても変形及び変質しない。
【0012】
請求項3に記載のオゾン水製造装置は、請求項2に記載のオゾン水製造装置の構成に加え、前記ビーズの直径は前記管路の内径に対して28%〜88%であることを特徴とする。
【0013】
この構成のオゾン水製造装置では、請求項2に記載の発明の作用に加え、ビーズは管路の内径に対して28%〜88%であるので、そのビーズの隙間によって形成される液体の流路を長く、かつ複雑に曲げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1はオゾン水製造装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、濃縮酸素を原料としてオゾンガスを発生するオゾン発生器3には、オゾン発生器3より発生したオゾンガスを通過させるオゾンガス供給管8が接続され、その下流側には供給されたオゾンガスを吸引するアスピレータ4が接続されている。さらにアスピレータ4の上流側には水道水が流入する原水供給管9が接続され、下流側にはオゾンガスと水道水の混合液が流出する連結管10が接続され、さらに連結管10の下流側には簡易ミキサ7が接続されている。また、簡易ミキサ7は連結管10に接続された通路管5で構成され、屈曲して折り畳まれた通路管5にはビーズ6が多数充填されている。さらに、通路管5の出口側にはオゾン水が流出するオゾン水出口11が接続されている。また、オゾン発生器3にはオゾン発生器3に電源を供給し、かつオゾンガス発生量を調節するオゾン発生電源2が接続されている。
【0015】
次に、オゾンガスを発生するオゾン発生器3について図1を用いて説明する。このオゾン発生器3は、濃縮酸素を原料にして無声放電法によりオゾンガスを発生する。この無声放電法は、一対の電極間にガラスあるいはセラミックなどの誘電体をはさみ、原料ガス(酸素含有気体)を電極間に流しながら交流高電圧を印加し、オゾンガスを発生させる方法である。また、オゾン発生器3はオゾン発生電源2に接続されて電源が供給され、オゾン発生電源2はオゾン発生器3のオゾンガスの発生量を調節している。この装置では、アスピレータ4に原水供給管9を通じて流入する水道水の流量を4〜8L/分に設定しており、この範囲内においてはオゾン発生器3は一定濃度のオゾンガスを発生するようにオゾン発生電源2により制御されている。こうして発生したオゾンガスはアスピレータ4により吸引され、水道水と混合される。
【0016】
次に、アスピレータ4について図1を用いて説明する。図1に示すように、水道水が原水供給管9を通じて、アスピレータ4に向かって流入する。このアスピレータ4内の水道水が流入する管路はアスピレータ4の中心に向かって内径を狭め、その先にはオゾンガスが吸引される管路と連通している。さらに、その下流側の水道水とオゾンガスの混合液が通過する管路はアスピレータ4の出口側に向かって内径が再び広くなり、連結管10に接続される構造となっている。よって、アスピレータ4に向かって水道水が流入すると、管路の内径が狭くなった中心部分が加圧され、アスピレータ4の中心部分を通過した直後に水道水は一気に押し出されて噴出する。その噴出と同時にオゾン発生器3から、オゾンガス供給管8を通じてオゾンガスが吸引され、水道水と混合される仕組みとなっている。また、アスピレータ4から流出した水道水とオゾンガスとの混合液は連結管10を通過し、簡易ミキサ7に供給されるようになっている。
【0017】
次に、簡易ミキサ7について図1及び図2を用いて説明する。図2は図1の通路管5の水流方向に対して平行に切断した断面図であり、通路管5内のビーズ6の配列及び気泡(オゾンガス)12の流れを示している。簡易ミキサ7は図6に示す従来のオゾン水製造装置101のアスピレータ104で混合溶解された液体をさらに効率よく溶解するための装置である。簡易ミキサ7には内径13mmからなる通路管5が屈曲して折り畳まれて形成され、管内には直径10mm程の粒状体が多数充填されている。この粒状体は水流に対して抵抗の小さい形状で、かつオゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない材質であり、本装置においてはガラスビーズを使用している。また、後述するようにビーズ6の径は、通路管5の内径に対して28%〜88%の範囲、望ましくは約70%に設定されているので、図2に示すように、ビーズ6は通路管5内を互い違いに配列されている。また、本装置において通路管5に使用している管の材質は、硬質ポリ塩化ビニルであり、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない材質であることが望ましい。
【0018】
次に、ビーズ6が充填された通路管5内の水道水及び気泡(オゾンガス)12の流れについて図1及び図2を用いて説明する。まず、連結管10から通路管5に供給された気泡(オゾンガス)12は図2の流れ−Aに示すように、ビーズ6の球面に衝突し、ビーズ6を包むように流れが分散する(流れの分散)。次いで、分散した流れはビーズ6の隙間に沿って流れるので、流れ−Bに示すように流れが反転する(流れの反転)。さらに、通路管5に配列されたビーズ6同士にできる隙間の中には、流れ−Cに示すように部分的な淀みが発生するので気泡(オゾンガス)12の流れは回転(転換)する(流れの転換)。
【0019】
上記に説明した流れA、B及びCについては、工業的に利用されるスタティックミキサの溶解の基本原理である「流れの分散」、「流れの反転」及び「流れの転換」に基づいており、簡易ミキサ7はこれらを簡易的に再現している。よって、気泡(オゾンガス)12はビーズ6の隙間によって形成された流路を通過することにより、オゾンガスが水道水に溶解していく。
【0020】
次に、簡易ミキサ7内を流れる気泡(オゾンガス)12の水道水への溶解効果が向上する理由について図2を用いて説明する。まず、図2に示すDのように、気泡(オゾンガス)12はビーズ6に衝突して、砕かれて微細になり、ビーズ6の小さな隙間に沿って流れる。従って、微細化した泡は成長することなく流れるので、気泡(オゾンガス)12の界面積、即ち気体と液体との接触面積を大きくすることができる。また、流れ−Eのように、気泡(オゾンガス)12は通路管5内に互い違いに配列されたビーズ6の隙間を蛇行しながら流れるため、その流路は長く、オゾンガスと水道水との接触時間を長くすることができる。よって、簡易ミキサ内7は気体と液体との接触面積を大きくし、かつ接触時間を長くする働きを持つことから、液体(水道水)に対する気体(オゾンガス)の溶解効果が向上する。
【0021】
次に、通路管5に充填するビーズ6の径について図3を用いて説明する。図3は、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合とオゾン水濃度上昇率との関係について表したグラフである。ここでオゾン水濃度上昇率は、通路管5にビーズ6が充填されていない時のオゾン水濃度を基準として算出し、水道水流量は3L/分と設定した。図3に示すように、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が28%未満の時は、オゾン水濃度上昇率はわずか10%未満であった。これはビーズ6の径が通路管5の内径に対して非常に小さく、通路管5内にビーズ6が隙間なく充填されてしまい、流路を塞いでしまうためである。
【0022】
さらに、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が28%以上になると、ビーズ6間に適度な隙間が形成されると同時に、長く複雑に折れ曲がった流路が形成される。従って、オゾンガスと水道水との接触時間が長くなり、オゾン水濃度上昇率は高くなる。また、図3に示すように、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が約70%の時に、最大約36%のオゾン水濃度上昇率を得ることができた。しかし、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が約70%を越えると、ビーズ6間の隙間は徐々に拡大し、長く複雑な流路を形成することができなくなるので、オゾン水濃度上昇率は急激に低下した。以上のことから、通路管5の内径に対するビーズ径の割合を28%〜88%にした時は、ビーズ6を使用しない時に比べ10%以上のオゾン水濃度上昇率を得ることがわかった。従って、ビーズ6の径は通路管5の内径に対して、28%〜88%の範囲であれば良く、望ましくは70%が良い。
【0023】
次に、通路管5の長さと充填されるビーズ6の効果について図4を用いて説明する。図4は通路管5の長さと生成されるオゾン水濃度との関係を(1)「ビーズ有り」、(2)「ビーズ無し」の2つの方法で示したグラフである。図4に示す(1)「ビーズ有り」は通路管5にビーズ6を詰めた場合を示し、(2)「ビーズ無し」は通路管5のみの場合を示している。また、通路管5は内径13mmの管を使用し、水道水流量は3L/分に設定した。まず、(2)「ビーズ無し」の場合では、図4に示すように管の長さが約130mmまでは管の長さに比例してオゾン水濃度は上昇したが、通路管5の長さが約130mmを越えるとオゾン水濃度は一定になり、それ以上は上昇しなかった。一方、(1)「ビーズ有り」の場合では、通路管5の長さが約130mmまでは(2)「ビーズ無し」の場合と同じようにオゾン水濃度は上昇するが、さらに通路管5の長さが約130mmを越えても、管の長さに比例してオゾン水濃度は上昇した。よって、ビーズの添加効果が顕著に現れるのは、通路管5の長さが約130mmを越えてからであるので、即ち通路管5の長さを内径に対して約10倍以上に設定すればビーズの添加効果を得られることになる。
【0024】
次に水道水流量の違いによる簡易ミキサ7の効果について図5を用いて説明する。図5はオゾン水製造装置1の水道水流量とオゾン水濃度の関係を示したグラフであり、(1)「アスピレータのみ」、(2)「アスピレータと管のみ」、(3)「アスピレータと簡易ミキサ」の3つの方法についての結果を示している。また、この時のオゾン発生器3のオゾンガス発生量は300ppm、アスピレータによる吸引量は0.5L/分に設定した。図5において例えば、水道水流量が3L/分の場合、(1)ではオゾン水濃度は約0.03mg/L、(2)ではオゾン水濃度は約0.11mg/L、(3)ではオゾン水濃度は約0.15mg/Lとなり、アスピレータ4に簡易ミキサ7を取り付けた方法が最も高い濃度のオゾン水を得ることができる。また、水道水流量が多く変化すると、(1)、(2)及び(3)で得られるオゾン水濃度は低下するが、(3)の方法が最もオゾンガスの溶解効果が高かった。
【0025】
また、上記の結果に加えて、水道水流量の違いによるビーズ効果について(2)と(3)の結果を比較すると、例えば水道水流量3L/分の時はオゾン水濃度は36%上昇、4L/分の時は30%上昇、6L/分の時は25%上昇、8L/分の時は14%上昇した。これらの結果より、水道水流量が多くなるにつれ、ビーズ添加によるオゾン水濃度の上昇率は徐々に小さくなることがわかる。
【0026】
また、図5においては、オゾン発生器3のオゾンガス発生量を300ppm、アスピレータ4による吸引量を0.5L/分として設定したので、水温20度における飽和水中オゾン濃度は理論値で0.17mg/Lとなる。ここで(3)で水道水流量が3L/分において0.15mg/Lのオゾン水を生成することができたので、飽和水中オゾン濃度(理論値)から計算すると約88%の溶解効率が得られたことになる。
【0027】
以上説明したように、本実施のオゾン水製造装置1はオゾンガスを水道水に効率よく溶解させるために、ビーズ6が多数充填された通路管5からなる簡易ミキサ7を用いて、さらに水道水中へのオゾンガス溶解効果を向上させることができる。さて、通路管5に充填された粒状体の材質については、本実施の装置ではガラスビーズを用いたが、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して強い材質であれば変更可能である。また、粒状体の形状は粒状体の隙間が直接気泡(オゾンガス)12の流路となるため、流れを妨げることのないエッジの無い略球状体であることが望ましい。また、通路管5の管の材質は、本装置においては硬質ポリ塩化ビニルを使用しているが、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない物質であれば変更可能である。さらに、簡易ミキサ7内の通路管5の状態であるが、つづら折り、らせん状等基本的に管の長さを確保できる構造であれば変更可能である。
【0028】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1に記載のオゾン水製造装置によれば、アスピレータによって混合された原水とオゾンガスの混合液は、粒状体が充填された管路を通過するので、原水とオゾンガスの接触時間が長くなり、オゾンガスの溶解効率を上昇させることができる。従って、排オゾンが低減するので、排オゾン分解器等の装置が不要になり、装置全体を小型化することができる。また、オゾンガスを原水に効率よく溶解できるので、オゾン発生器のオゾンガス必要発生量を低減でき、運転コストを削減することも可能である。
【0029】
請求項2に記載のオゾン水製造装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、管路に充填された粒状体にはオゾンガスに対して不活性なビーズを用いているので、酸化性の強い物質に対してビーズは変形及び変質することがない。
【0030】
請求項3に記載のオゾン水製造装置によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、ビーズの直径を管路の内径に対して28〜88%にすることにより、管路内に長く、複雑に折れ曲がった流路を形成することができる。従って、原水とオゾンガスの接触時間が長くなり、原水に対するオゾンガス溶解効果を向上させ、高濃度のオゾン水を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾン水製造装置1の概略ブロック図である。
【図2】通路管5の拡大断面図である。
【図3】通路管5の内径に対するビーズ径とオゾン水濃度上昇率との関係を示したグラフである。
【図4】通路管5の長さとオゾン水濃度との関係を示したグラフである。
【図5】水道水流量とオゾン水濃度との関係を示したグラフである。
【図6】従来のオゾン水製造装置101の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 オゾン水製造装置
2 オゾン発生電源
3 オゾン発生器
4 アスピレータ
5 通路管
6 ビーズ
7 簡易ミキサ
8 オゾンガス供給管
9 原水供給管
10 連結管
11 オゾン水出口
12 気泡(オゾンガス)
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾン水製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オゾン水は食品の殺菌及び鮮度保持又は医療用機械の殺菌など幅広い分野で利用され、より高濃度のオゾン水を安定して製造できるオゾン水製造装置が開発されている。このオゾン水の原料となるオゾンガスはオゾン発生器によって発生され、オゾン溶解器で原水に溶解されることによりオゾン水が生成される。高濃度のオゾン水を生成するためには、高濃度のオゾンガスを原水に効率よく溶解させることが最も重要である。このオゾンガスの溶解方法は大きく2つに分類され、外部からの力を利用せずにオゾンを原水に溶解する方法と外部からの力を利用してオゾンガスを原水に溶解する方法とがある。
【0003】
前者は水道水の水流だけで気体と液体とを混合溶解する方法であり、アスピレータ等を使用した方法である。図6はアスピレータを使用した従来のオゾン水製造装置101のブロック図である。例えば図6に示すオゾン水製造装置101は、オゾン発生電源102の制御によりオゾン発生器103から発生されたオゾンガスをアスピレータ104により水道水に混合溶解してオゾン水を生成する。また、溶解しきれなかったオゾンガスをエアベント105で排オゾンとして分離し、余分な水分をドレンセパレータ106により排出して、排オゾン分解器107において排オゾンを分解するというものである。排オゾン分解器107は活性炭吸着分解法を用いて、吸着されたオゾンを活性炭と反応させ、二酸化炭素と反応熱を生成し、その反応熱によってオゾンガスが酸素に熱分解するものである。
【0004】
また、後者にはスタティックミキサを利用してオゾンガスを溶解する方法や、水道水を満たした水槽内に粒状体を大量に充填し、そこへオゾンガスをポンプを用いて強制的に通過させて混合溶解させる方法等がある(例えば、特許文献1参照)。また、原水が流れる多孔質管を周囲から多数の粒状体が充填された層で覆い、その粒状体層にオゾンガスを通過させ、原水と接触させることにより、溶解させる方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−26197号公報
【特許文献2】
特開2001−293341号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のオゾン水製造装置においては、オゾンガスの原水への溶解にアスピレータだけを用いた方法では溶解効率が低いため、大量に気体(オゾンガス)を発生させ、未溶解分の気体(排オゾン)を排オゾン分解器によって排気処理する必要があった。また、スタティックミキサ等を用いた方法では設備にコストがかかり、粒状体を用いた方法でもそれを通過させるためのポンプ等の設備が必要であった。以上の点から装置及び設備の大型化、構造の複雑化、コスト高等の課題が多い。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、水道水の水圧のみを利用し、構造が簡単でかつオゾン溶解効率の高いオゾン水製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のオゾン水製造装置は、酸素を原料としてオゾンガスを発生するオゾン発生器と、当該オゾン発生器によって発生されたオゾンガスを原水と混合して溶解するアスピレータと、当該アスピレータの下流側に接続された管路と、原水とオゾンガスの接触時間を長くするために当該管路に充填された粒状体とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この構成のオゾン水製造装置では、オゾン発生器によって発生したオゾンガスをアスピレータにより原水と混合し、粒状体が充填された所定長を有する管路内を通過させるので、オゾンガスの気泡は粒状体に衝突して小さくなり、原水とオゾンガスとの接触面積を大きくすることができる。また、オゾンガスは管路内の粒状体によって形成された長く複雑に折れ曲がった流路を通過するので、原水との接触時間も長くなる。
【0010】
請求項2に記載のオゾン水製造装置は、請求項1に記載のオゾン水製造装置の構成に加え、前記粒状体としてオゾンガスに対して不活性なビーズを用いたことを特徴とする。
【0011】
この構成のオゾン水製造装置では、請求項1に記載の発明の作用に加え、管内に充填された粒状体はオゾンガスに対して不活性であるので、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対しても変形及び変質しない。
【0012】
請求項3に記載のオゾン水製造装置は、請求項2に記載のオゾン水製造装置の構成に加え、前記ビーズの直径は前記管路の内径に対して28%〜88%であることを特徴とする。
【0013】
この構成のオゾン水製造装置では、請求項2に記載の発明の作用に加え、ビーズは管路の内径に対して28%〜88%であるので、そのビーズの隙間によって形成される液体の流路を長く、かつ複雑に曲げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1はオゾン水製造装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、濃縮酸素を原料としてオゾンガスを発生するオゾン発生器3には、オゾン発生器3より発生したオゾンガスを通過させるオゾンガス供給管8が接続され、その下流側には供給されたオゾンガスを吸引するアスピレータ4が接続されている。さらにアスピレータ4の上流側には水道水が流入する原水供給管9が接続され、下流側にはオゾンガスと水道水の混合液が流出する連結管10が接続され、さらに連結管10の下流側には簡易ミキサ7が接続されている。また、簡易ミキサ7は連結管10に接続された通路管5で構成され、屈曲して折り畳まれた通路管5にはビーズ6が多数充填されている。さらに、通路管5の出口側にはオゾン水が流出するオゾン水出口11が接続されている。また、オゾン発生器3にはオゾン発生器3に電源を供給し、かつオゾンガス発生量を調節するオゾン発生電源2が接続されている。
【0015】
次に、オゾンガスを発生するオゾン発生器3について図1を用いて説明する。このオゾン発生器3は、濃縮酸素を原料にして無声放電法によりオゾンガスを発生する。この無声放電法は、一対の電極間にガラスあるいはセラミックなどの誘電体をはさみ、原料ガス(酸素含有気体)を電極間に流しながら交流高電圧を印加し、オゾンガスを発生させる方法である。また、オゾン発生器3はオゾン発生電源2に接続されて電源が供給され、オゾン発生電源2はオゾン発生器3のオゾンガスの発生量を調節している。この装置では、アスピレータ4に原水供給管9を通じて流入する水道水の流量を4〜8L/分に設定しており、この範囲内においてはオゾン発生器3は一定濃度のオゾンガスを発生するようにオゾン発生電源2により制御されている。こうして発生したオゾンガスはアスピレータ4により吸引され、水道水と混合される。
【0016】
次に、アスピレータ4について図1を用いて説明する。図1に示すように、水道水が原水供給管9を通じて、アスピレータ4に向かって流入する。このアスピレータ4内の水道水が流入する管路はアスピレータ4の中心に向かって内径を狭め、その先にはオゾンガスが吸引される管路と連通している。さらに、その下流側の水道水とオゾンガスの混合液が通過する管路はアスピレータ4の出口側に向かって内径が再び広くなり、連結管10に接続される構造となっている。よって、アスピレータ4に向かって水道水が流入すると、管路の内径が狭くなった中心部分が加圧され、アスピレータ4の中心部分を通過した直後に水道水は一気に押し出されて噴出する。その噴出と同時にオゾン発生器3から、オゾンガス供給管8を通じてオゾンガスが吸引され、水道水と混合される仕組みとなっている。また、アスピレータ4から流出した水道水とオゾンガスとの混合液は連結管10を通過し、簡易ミキサ7に供給されるようになっている。
【0017】
次に、簡易ミキサ7について図1及び図2を用いて説明する。図2は図1の通路管5の水流方向に対して平行に切断した断面図であり、通路管5内のビーズ6の配列及び気泡(オゾンガス)12の流れを示している。簡易ミキサ7は図6に示す従来のオゾン水製造装置101のアスピレータ104で混合溶解された液体をさらに効率よく溶解するための装置である。簡易ミキサ7には内径13mmからなる通路管5が屈曲して折り畳まれて形成され、管内には直径10mm程の粒状体が多数充填されている。この粒状体は水流に対して抵抗の小さい形状で、かつオゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない材質であり、本装置においてはガラスビーズを使用している。また、後述するようにビーズ6の径は、通路管5の内径に対して28%〜88%の範囲、望ましくは約70%に設定されているので、図2に示すように、ビーズ6は通路管5内を互い違いに配列されている。また、本装置において通路管5に使用している管の材質は、硬質ポリ塩化ビニルであり、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない材質であることが望ましい。
【0018】
次に、ビーズ6が充填された通路管5内の水道水及び気泡(オゾンガス)12の流れについて図1及び図2を用いて説明する。まず、連結管10から通路管5に供給された気泡(オゾンガス)12は図2の流れ−Aに示すように、ビーズ6の球面に衝突し、ビーズ6を包むように流れが分散する(流れの分散)。次いで、分散した流れはビーズ6の隙間に沿って流れるので、流れ−Bに示すように流れが反転する(流れの反転)。さらに、通路管5に配列されたビーズ6同士にできる隙間の中には、流れ−Cに示すように部分的な淀みが発生するので気泡(オゾンガス)12の流れは回転(転換)する(流れの転換)。
【0019】
上記に説明した流れA、B及びCについては、工業的に利用されるスタティックミキサの溶解の基本原理である「流れの分散」、「流れの反転」及び「流れの転換」に基づいており、簡易ミキサ7はこれらを簡易的に再現している。よって、気泡(オゾンガス)12はビーズ6の隙間によって形成された流路を通過することにより、オゾンガスが水道水に溶解していく。
【0020】
次に、簡易ミキサ7内を流れる気泡(オゾンガス)12の水道水への溶解効果が向上する理由について図2を用いて説明する。まず、図2に示すDのように、気泡(オゾンガス)12はビーズ6に衝突して、砕かれて微細になり、ビーズ6の小さな隙間に沿って流れる。従って、微細化した泡は成長することなく流れるので、気泡(オゾンガス)12の界面積、即ち気体と液体との接触面積を大きくすることができる。また、流れ−Eのように、気泡(オゾンガス)12は通路管5内に互い違いに配列されたビーズ6の隙間を蛇行しながら流れるため、その流路は長く、オゾンガスと水道水との接触時間を長くすることができる。よって、簡易ミキサ内7は気体と液体との接触面積を大きくし、かつ接触時間を長くする働きを持つことから、液体(水道水)に対する気体(オゾンガス)の溶解効果が向上する。
【0021】
次に、通路管5に充填するビーズ6の径について図3を用いて説明する。図3は、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合とオゾン水濃度上昇率との関係について表したグラフである。ここでオゾン水濃度上昇率は、通路管5にビーズ6が充填されていない時のオゾン水濃度を基準として算出し、水道水流量は3L/分と設定した。図3に示すように、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が28%未満の時は、オゾン水濃度上昇率はわずか10%未満であった。これはビーズ6の径が通路管5の内径に対して非常に小さく、通路管5内にビーズ6が隙間なく充填されてしまい、流路を塞いでしまうためである。
【0022】
さらに、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が28%以上になると、ビーズ6間に適度な隙間が形成されると同時に、長く複雑に折れ曲がった流路が形成される。従って、オゾンガスと水道水との接触時間が長くなり、オゾン水濃度上昇率は高くなる。また、図3に示すように、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が約70%の時に、最大約36%のオゾン水濃度上昇率を得ることができた。しかし、通路管5の内径に対するビーズ6の径の割合が約70%を越えると、ビーズ6間の隙間は徐々に拡大し、長く複雑な流路を形成することができなくなるので、オゾン水濃度上昇率は急激に低下した。以上のことから、通路管5の内径に対するビーズ径の割合を28%〜88%にした時は、ビーズ6を使用しない時に比べ10%以上のオゾン水濃度上昇率を得ることがわかった。従って、ビーズ6の径は通路管5の内径に対して、28%〜88%の範囲であれば良く、望ましくは70%が良い。
【0023】
次に、通路管5の長さと充填されるビーズ6の効果について図4を用いて説明する。図4は通路管5の長さと生成されるオゾン水濃度との関係を(1)「ビーズ有り」、(2)「ビーズ無し」の2つの方法で示したグラフである。図4に示す(1)「ビーズ有り」は通路管5にビーズ6を詰めた場合を示し、(2)「ビーズ無し」は通路管5のみの場合を示している。また、通路管5は内径13mmの管を使用し、水道水流量は3L/分に設定した。まず、(2)「ビーズ無し」の場合では、図4に示すように管の長さが約130mmまでは管の長さに比例してオゾン水濃度は上昇したが、通路管5の長さが約130mmを越えるとオゾン水濃度は一定になり、それ以上は上昇しなかった。一方、(1)「ビーズ有り」の場合では、通路管5の長さが約130mmまでは(2)「ビーズ無し」の場合と同じようにオゾン水濃度は上昇するが、さらに通路管5の長さが約130mmを越えても、管の長さに比例してオゾン水濃度は上昇した。よって、ビーズの添加効果が顕著に現れるのは、通路管5の長さが約130mmを越えてからであるので、即ち通路管5の長さを内径に対して約10倍以上に設定すればビーズの添加効果を得られることになる。
【0024】
次に水道水流量の違いによる簡易ミキサ7の効果について図5を用いて説明する。図5はオゾン水製造装置1の水道水流量とオゾン水濃度の関係を示したグラフであり、(1)「アスピレータのみ」、(2)「アスピレータと管のみ」、(3)「アスピレータと簡易ミキサ」の3つの方法についての結果を示している。また、この時のオゾン発生器3のオゾンガス発生量は300ppm、アスピレータによる吸引量は0.5L/分に設定した。図5において例えば、水道水流量が3L/分の場合、(1)ではオゾン水濃度は約0.03mg/L、(2)ではオゾン水濃度は約0.11mg/L、(3)ではオゾン水濃度は約0.15mg/Lとなり、アスピレータ4に簡易ミキサ7を取り付けた方法が最も高い濃度のオゾン水を得ることができる。また、水道水流量が多く変化すると、(1)、(2)及び(3)で得られるオゾン水濃度は低下するが、(3)の方法が最もオゾンガスの溶解効果が高かった。
【0025】
また、上記の結果に加えて、水道水流量の違いによるビーズ効果について(2)と(3)の結果を比較すると、例えば水道水流量3L/分の時はオゾン水濃度は36%上昇、4L/分の時は30%上昇、6L/分の時は25%上昇、8L/分の時は14%上昇した。これらの結果より、水道水流量が多くなるにつれ、ビーズ添加によるオゾン水濃度の上昇率は徐々に小さくなることがわかる。
【0026】
また、図5においては、オゾン発生器3のオゾンガス発生量を300ppm、アスピレータ4による吸引量を0.5L/分として設定したので、水温20度における飽和水中オゾン濃度は理論値で0.17mg/Lとなる。ここで(3)で水道水流量が3L/分において0.15mg/Lのオゾン水を生成することができたので、飽和水中オゾン濃度(理論値)から計算すると約88%の溶解効率が得られたことになる。
【0027】
以上説明したように、本実施のオゾン水製造装置1はオゾンガスを水道水に効率よく溶解させるために、ビーズ6が多数充填された通路管5からなる簡易ミキサ7を用いて、さらに水道水中へのオゾンガス溶解効果を向上させることができる。さて、通路管5に充填された粒状体の材質については、本実施の装置ではガラスビーズを用いたが、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して強い材質であれば変更可能である。また、粒状体の形状は粒状体の隙間が直接気泡(オゾンガス)12の流路となるため、流れを妨げることのないエッジの無い略球状体であることが望ましい。また、通路管5の管の材質は、本装置においては硬質ポリ塩化ビニルを使用しているが、オゾンガスのような酸化性の強い物質に対して変形及び変質しない物質であれば変更可能である。さらに、簡易ミキサ7内の通路管5の状態であるが、つづら折り、らせん状等基本的に管の長さを確保できる構造であれば変更可能である。
【0028】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1に記載のオゾン水製造装置によれば、アスピレータによって混合された原水とオゾンガスの混合液は、粒状体が充填された管路を通過するので、原水とオゾンガスの接触時間が長くなり、オゾンガスの溶解効率を上昇させることができる。従って、排オゾンが低減するので、排オゾン分解器等の装置が不要になり、装置全体を小型化することができる。また、オゾンガスを原水に効率よく溶解できるので、オゾン発生器のオゾンガス必要発生量を低減でき、運転コストを削減することも可能である。
【0029】
請求項2に記載のオゾン水製造装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、管路に充填された粒状体にはオゾンガスに対して不活性なビーズを用いているので、酸化性の強い物質に対してビーズは変形及び変質することがない。
【0030】
請求項3に記載のオゾン水製造装置によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、ビーズの直径を管路の内径に対して28〜88%にすることにより、管路内に長く、複雑に折れ曲がった流路を形成することができる。従って、原水とオゾンガスの接触時間が長くなり、原水に対するオゾンガス溶解効果を向上させ、高濃度のオゾン水を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾン水製造装置1の概略ブロック図である。
【図2】通路管5の拡大断面図である。
【図3】通路管5の内径に対するビーズ径とオゾン水濃度上昇率との関係を示したグラフである。
【図4】通路管5の長さとオゾン水濃度との関係を示したグラフである。
【図5】水道水流量とオゾン水濃度との関係を示したグラフである。
【図6】従来のオゾン水製造装置101の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 オゾン水製造装置
2 オゾン発生電源
3 オゾン発生器
4 アスピレータ
5 通路管
6 ビーズ
7 簡易ミキサ
8 オゾンガス供給管
9 原水供給管
10 連結管
11 オゾン水出口
12 気泡(オゾンガス)
Claims (3)
- 酸素を原料としてオゾンガスを発生するオゾン発生器と、
当該オゾン発生器によって発生されたオゾンガスを原水と混合して溶解するアスピレータと、
当該アスピレータの下流側に接続された管路と、
原水とオゾンガスの接触時間を長くするために当該管路に充填された粒状体と
を備えたことを特徴とするオゾン水製造装置。 - 前記粒状体としてオゾンガスに対して不活性なビーズを用いたことを特徴とする請求項1に記載のオゾン水製造装置。
- 前記ビーズの直径は前記管路の内径に対して28%〜88%であることを特徴とする請求項2に記載のオゾン水製造装置。
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