JP2004222922A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の予告画像の表示態様を可動演出に対応させて変化させることにより、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
【解決手段】可変表示器Hで図柄組み合わせゲームが開始してからリーチ状態が表示される前に、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に表示させる。具体的には、ドアが開く画像→ドアからAキャラクタが登場する画像→BキャラクタPbが登場する画像の順に表示する。そして、前記Bキャラクタが登場する画像に対して可動演出を行う。前記可動演出においてキャラクタ体21は、右腕22が指先23でBキャラクタPbを指し示すように動作すると共に、口を開けるように顎24が動作する。この可動演出を受けて、可変表示器Hにはキャラクタ体21に怒られたBキャラクタPbの表情が驚いた表情に変化する画像(予告画像Yc’)が表示される(図5(a))。
【選択図】 図5
【解決手段】可変表示器Hで図柄組み合わせゲームが開始してからリーチ状態が表示される前に、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に表示させる。具体的には、ドアが開く画像→ドアからAキャラクタが登場する画像→BキャラクタPbが登場する画像の順に表示する。そして、前記Bキャラクタが登場する画像に対して可動演出を行う。前記可動演出においてキャラクタ体21は、右腕22が指先23でBキャラクタPbを指し示すように動作すると共に、口を開けるように顎24が動作する。この可動演出を受けて、可変表示器Hにはキャラクタ体21に怒られたBキャラクタPbの表情が驚いた表情に変化する画像(予告画像Yc’)が表示される(図5(a))。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄の変動に関連して表示演出を行う表示装置と、機械的な動作に関連して可動演出を行う可動装置とを備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて、複数列(例えば3列)の図柄による図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、遊技盤の遊技領域に配設された図柄表示装置を用いて行われている。図柄表示装置としては、変動画像に基づく遊技演出を行う液晶式の図柄表示装置が知られており、図柄組み合わせゲームは、図柄表示装置における遊技演出(表示演出)に関連して行われるようになっている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
【0003】
ところで、図柄組み合わせゲームは、遊技の興趣を高めるために複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する演出であって、大当りか否かはパチンコ機の内部処理において判定されている。従って、パチンコ機では、図柄組み合わせゲームによって最終的な図柄組み合わせを導出する迄の過程において様々なパターンの演出を盛り込み、興趣の向上を図っている。このような演出として、例えば、液晶画面に図柄とは異なる意匠をなすキャラクタを登場させ、該キャラクタの動作に合わせて図柄を導出させたり、液晶画面の背景模様や背景色を様々なパターンで変化させたりしている。
【0004】
また、近時のパチンコ機の中には、遊技盤の遊技領域にメカ機構からなる演出用可動体を配設し、該演出用可動体を様々なパターンで動作させる遊技演出(可動演出)を行っているものがある。このような演出用可動体を用いたパチンコ機として、例えば、特許文献1に記載された発明が提案されている。特許文献1では、図柄表示装置全体をマジシャンをイメージしたキャラクタ表示体とし、可変表示部の周囲にシルクハットを模した演出用可動体と手袋を着けた手を模した演出用可動体を設けている。そして、特許文献1では、手袋を着けた左右の手の演出用可動体を動作させて可変表示部における図柄の変動を叩いて止めたかのような遊技演出を行っている。また、特許文献1では、シルクハットの演出用可動体を動作させると共に可変表示部に紙吹雪を表示し、該紙吹雪がシルクハットから出て来たかのような遊技演出を行っている。さらに、特許文献1では、図柄表示装置全体を桃太郎の物語をイメージし、可変表示部の周囲に鬼の口を模した演出用可動体や桃を模した演出用可動体を設けている。そして、特許文献1では、鬼の口を模した演出用可動体を動作させて鬼の口から桃太郎が飛び出したかのような遊技演出や、桃を模した演出用可動体を動作させて桃から中図柄が飛び出したかのような遊技演出を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−38005号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1で行われる遊技演出は、何れも演出用可動体の動作(作動)に合わせて図柄、紙吹雪や桃太郎などが可変表示部に表示されているに過ぎなかった。即ち、特許文献1では、演出用可動体が動作(作動)すると、可変表示部に関連する画像が表示されるだけであり、演出用可動体の動作が可視表示部に既に表示されている画像の表示態様に変化を与えるかのようにしている訳ではなかった。そのため、特許文献1では、演出用可動体と可変表示部に表示される画像との関係がパターン化されてしまい、遊技演出の面白みに欠けていた。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、特定の予告画像の表示態様を可動演出に対応させて変化させることにより、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、図柄の変動に関連して表示演出を行う可変表示部を有する表示装置と、機械的な動作に関連して可動演出を行う演出用可動体を有する可動装置と、前記表示装置及び可動装置を制御する演出制御手段とを備え、前記可変表示部に停止表示された図柄組み合わせが特定の図柄組み合わせになったことに関連して大当り状態が生起される遊技機において、前記演出制御手段は、前記可変表示部で図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、前記大当り状態が生起される可能性があることを予告する複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に表示させ、該可変表示部に表示された特定の予告画像に対して前記演出用可動体の動作による可動演出を行うと共に当該可動演出に対応させて前記特定の予告画像の表示態様を変化させるように前記表示装置及び可動装置を制御することを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記予告画像は、背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像によって構成されており、前記演出制御手段は、前記順序に従う最初の予告画像以降に表示された予告画像である前記背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記画像の表示態様を変化させるように前記表示装置を制御することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記特定の予告画像は、前記順序に従って最後に表示されるキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記順序に従って最後に表示される前記キャラクタ画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情及び動作のうち少なくとも何れかを変化させるように前記表示装置を制御することを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
【0012】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、遊技の状態に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光演出を行う装飾ランプ(発光演出装置)16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声演出を行うスピーカ(音声演出装置)17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
【0013】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、表示演出を行う表示装置(表示演出装置)20が配設されている。前記表示装置20は、各種の飾りが施された飾り部材TWを備え、該飾り部材TWの窓口TWaには液晶ディスプレイ型の可変表示部としての可変表示器Hが装着されている。前記表示装置20では、可変表示器Hの変動画像(又は画像表示)に基づいて表示演出が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、表示演出に関連して、複数種類の図柄(識別情報)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄の変動演出)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類の数字としている。
【0014】
そして、遊技者は、可変表示器Hに最終的に停止(停止表示)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせとなる。大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、大当り状態(特別遊技状態)が付与される。また、可変表示器Hで停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そして、一旦停止された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動表示中を示す)からリーチを認識できる。
【0015】
また、図1及び図2に示すように、表示装置20(可変表示器Hの上方)には、機械的な演出用可動体(キャラクタ体21の右腕22及び顎24)を動作させて可動演出を行う可動装置Kが配設されている。前記可動装置Kは、その全体が人間(棟梁(大工の頭))を模して構成され、頭と両腕からなるキャラクタ体21を備えている。前記キャラクタ体21は、飾り部材TWに装着されている。前記キャラクタ体21の右腕22は、回動動作(又は揺動動作)可能に設けられ、指先(人差し指)23が何かを指し示す態様(本実施形態では可変表示器Hに表示された画像(BキャラクタPbの画像)を指し示す態様)を取り得るように構成されている。また、キャラクタ体21の顎24は、前記キャラクタ体21が口を閉じたり開けたりするかのように上下動作可能に設けられている。そして、前記右腕22と顎24には、駆動力を付与する駆動ユニット25(図3に示す)が接続されている。前記駆動ユニット25は、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)と、該アクチュエータの動力を右腕22と顎24に伝達する動力伝達機構から構成されている。
【0016】
前記右腕22は、図2に実線で示すようにキャラクタ体21が腕組みした腕組状態(初期状態)から前記駆動ユニット25の作動によって、図2に二点鎖線で示すように可変表示器Hの表示領域に向けて回動動作可能な構成とされている。前記回動動作において右腕22は、肘の部分を起点として回動し、前記回動動作によって少なくとも指先23が可変表示器Hの表示領域に重なり入り込むように構成されている。また、顎24は、図2に実線で示すようにキャラクタ体21が口を閉じた閉口状態(初期状態)から前記駆動ユニット25の作動によって、図2に二点鎖線で示すようにキャラクタ体21が口を開けた開口状態に上下動作可能な構成とされている。そして、本実施形態では、前記右腕22が指先23によって可変表示器Hの表示領域内を指し示すように動作し、かつ、指し示す動作に連動して顎24が閉口状態から開口状態に動作する可動演出を行うように構成されている。この可動演出においてキャラクタ体21は、指先23で可変表示器Hの表示領域内を指し示すと共に口を開け、恰も怒った表情(怒った態様)をしたかのように視認できる(図5(a)参照)。
【0017】
また、表示装置20(可変表示器H)の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根26を備えた始動入賞口27が配設されている。始動入賞口27の奥方には、入賞した遊技球を検知する入賞検知センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口27は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件(図柄変動の始動条件)を付与し得る。また、始動入賞口27の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた大入賞口29が配設されている。大入賞口29は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉28が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り状態が付与されると、大入賞口扉28の開閉動作によって大入賞口29が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
【0018】
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板(主制御部)30が装着されている。主制御基板30は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを演算処理する。そして、主制御基板30は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、表示装置20及び可動装置Kを制御する表示制御基板(表示制御部)31、装飾ランプ16を制御するランプ制御基板(発光制御部)32、及びスピーカ17を制御する音声制御基板(音声制御部)33が装着されている。また、機裏側には、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33を統括的に制御する統括制御手段としての統括制御基板(統括制御部)34が装着されている。統括制御基板34は、各制御基板31〜33を統括的に制御するために各種処理を実行し、制御コマンドを所定の制御信号として出力する。前記各制御基板31〜33は、主制御基板30が出力した各種の制御信号(制御コマンド)及び統括制御基板34が出力した各種の制御信号(制御コマンド)を入力し、該制御信号(制御コマンド)に基づき遊技演出を制御する。
【0019】
本実施形態では、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33が、各種の演出装置(可変表示器H、可動装置K、装飾ランプ16、スピーカ17)を制御するサブ制御手段として機能するように構成されている。また、本実施形態では、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33及び統括制御基板34によって演出制御手段を構成している(図3に破線で囲む)。
【0020】
以下、主制御基板30、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33及び統括制御基板34の具体的な構成を説明する。
主制御基板30は、メインCPU30aを備えており、該メインCPU30aにはROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aは、大当り判定用乱数及び演出パターン振分乱数などの各種の乱数の値を所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM30cに設定し、更新前の値を書き換えている。ROM30bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。演出パターンは、図柄変動の開始(図柄組み合わせゲームの開始)から全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)のベースとなるパターンを示すものである。演出パターンには、該演出パターン毎に遊技演出の時間が定められており、少なくとも遊技演出の時間が特定可能とされている。そして、複数種類の演出パターンは、大当り演出用とはずれ演出用に分類されてROM30bに記憶されている。また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
【0021】
前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出用の演出パターンで図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当りの組み合わせで停止する場合と、リーチ演出を経ることなく大当りの組み合わせで停止する場合がある。前記はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。はずれ演出用の演出パターンで図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経てはずれの組み合わせで停止する場合(はずれリーチの場合)と、リーチ演出を経ることなくはずれの組み合わせで停止する場合がある。また、リーチ演出は、リーチ状態が生起(表示)されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止する迄に行われる演出である。
【0022】
そして、メインCPU30aは、前記各種乱数を用いて各種処理(大当り判定、停止図柄の決定、演出パターンの決定など)を実行する。
メインCPU30aは、入賞検知センサSE1の遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数の値をRAM30cから読み出し、RAM30cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。そして、メインCPU30aは、前記入賞検知に基づく図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM30cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当り判定を行う。前記大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU30aは、大当りを決定する。前記大当りを決定した場合、メインCPU30aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。この決定した停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、可変表示器Hにおいて左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。また、メインCPU30aは、RAM30cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。この場合、可変表示器Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄による大当りの組み合わせが最終的に停止する。
【0023】
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU30aは、はずれを決定する。前記はずれを決定した場合、メインCPU30aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。また、メインCPU30aは、RAM30cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、はずれ演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。この場合、可変表示器Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄によるはずれの組み合わせが停止する。
【0024】
前記停止図柄及び演出パターンを決定したメインCPU30aは、統括制御基板34の統括CPU34aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、最初に演出パターンを指定すると共に図柄の変動開始を指示する演出パターン指定コマンド(演出パターン信号)を出力する。次に、メインCPU30aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力する。その後に、メインCPU30aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。
【0025】
次に、統括制御基板34について説明する。
統括制御基板34は、統括CPU34aを備えており、統括CPU34aにはROM34b及びRAM34cが接続されている。ROM34bには、各制御基板31〜33を統括的に制御するための制御プログラムや、複数種類の予告パターンが記憶されている。RAM34cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0026】
前記予告パターンは、遊技演出のベースとなる演出パターンに対応付けられており、各制御基板31〜33の制御により行わせる予告演出の具体的な内容を特定するためのものである。前記予告演出は、大当り状態が生起される可能性があることを事前に遊技者に告げる演出である。本実施形態では、ROM34bに3種類の予告パターンPT1,PT2,PT3が記憶されており、これらの予告パターンPT1〜PT3が各演出パターンに対して振分けられている。なお、予告パターンPT1〜PT3は、主制御基板30が管理している(又はROM30bに記憶している)複数の演出パターンのうち、特定の演出パターンに対してのみに振分けられていても良い。
【0027】
そして、前記各演出パターンに振分けられた予告パターンPT1〜PT3には、予告パターン振分乱数の値が予め対応付けられている。この予告パターン振分乱数の値は、統括CPU34aが所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM34cに設定して更新前の値を書き換えることで更新されている。前記統括CPU34aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、RAM34cから読み出した予告パターン振分乱数の値に基づき、指定された演出パターンに振分けられている予告パターンPT1〜PT3の中から1つの予告パターンを選択して決定する。前記予告パターンを決定した統括CPU34aは、決定した予告パターンを指定する予告パターン指定コマンド(予告パターン信号)を前記各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aに出力する。また、統括CPU34aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、該演出パターン指定コマンドをそのまま前記各サブCPU31a〜33aに出力する。また、統括CPU34aは、各図柄指定コマンド及び全図柄指定コマンドを入力すると、前記各図柄指定コマンド及び全図柄指定コマンドをそのまま表示制御基板31のサブCPU31aに出力する。なお、予告パターンPT1〜PT3は、演出パターン毎に予告パターン振分乱数の値との対応付けを変更することで、大当り演出用の演出パターンが指定された場合に出現しやすい予告パターンを設けることが可能である。
【0028】
次に、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33について説明する。
表示制御基板31は、サブCPU31aを備え、該サブCPU31aにはROM31b及びRAM31cが接続されている。ROM31bには、複数種類の表示演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく表示演出(リーチ演出時の画像表示など)が行われるように可変表示器Hの表示態様(表示する画像)を制御するための情報である。この演出実行データには、図柄変動が開始してから全列の図柄が停止する迄の表示演出の流れが示されている。なお、前記演出実行データは、予告演出以外の演出(例えば、リーチ演出)で可動演出を行う場合には、可動装置Kの動作態様(右腕22と顎24の動作)を制御するための情報にもなる。
【0029】
また、ROM31bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出が行われるように可変表示器Hの表示態様(予告演出時の画像表示)及び可動装置Kの動作態様(右腕22と顎24の動作)を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における表示演出と可動演出の流れが示されている。そして、ROM31bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。また、ROM31bには、各種の画像情報(図柄の画像、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像など)が記憶されている。RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0030】
従って、サブCPU31aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づき可変表示器Hの表示態様及び可動装置Kの動作態様を制御する。この制御により、可変表示器Hでは、図柄組み合わせゲームが変動画像による表示演出で行われると共に、予告演出が予告画像による表示演出と右腕22と顎24の機械的な動作による可動演出によって行われる。
【0031】
ランプ制御基板32は、サブCPU32aを備え、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、複数種類の発光演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく発光演出(リーチ演出時の発光など)が行われるように装飾ランプ16の発光態様(点灯/点滅のタイミング、点灯/点滅の時間など)を制御するための情報である。この演出実行データには、遊技演出が開始(図柄変動が開始)してから遊技演出が終了(全列の図柄が停止)する迄の発光演出の流れが示されている。また、ROM32bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出(予告演出時の発光)が行われるように装飾ランプ16の発光態様を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における発光演出の流れが示されている。そして、ROM32bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0032】
従って、サブCPU32aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づき装飾ランプ16の発光態様を制御する。この制御により、装飾ランプ16では、可変表示器Hで行われる図柄組み合わせゲーム、及び予告演出として行われる予告画像による表示演出と機械的な動作による可動演出に関連付けて発光演出が行われる。
【0033】
音声制御基板33は、サブCPU33aを備え、該サブCPU33aにはROM33b及びRAM33cが接続されている。ROM33bには、複数種類の音声演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく音声演出(リーチ演出時の音声出力など)が行われるようにスピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。この演出実行データには、遊技演出が開始(図柄変動が開始)してから遊技演出が終了(全列の図柄が停止)する迄の音声演出の流れが示されている。また、ROM33bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出(予告演出時の音声出力)が行われるようにスピーカ17の音声出力態様を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における音声演出の流れが示されている。そして、ROM33bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM33cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0034】
従って、サブCPU33aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づきスピーカ17の音声出力態様を制御する。この制御により、スピーカ17では、可変表示器Hで行われる図柄組み合わせゲーム、及び予告演出として行われる予告画像による表示演出と機械的な動作による可動演出に関連付けて音声演出が行われる。
【0035】
次に、予告パターンPT1〜PT3に対応付けられた予告演出実行データに基づき行われる予告演出の内容を説明する。なお、予告パターンPT1〜PT3では、以下に説明する予告演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)の内容が特定され、これらの予告演出を行うための情報は、前記各制御基板31〜33の各ROM31b〜33bに記憶された予告演出実行データに示されている。
【0036】
前記予告パターンPT1に対応付けられた予告演出実行データには、予告演出を行わないことが示されている。従って、予告パターンPT1を指定する予告パターン指定コマンドを入力した各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aは、予告演出を行うための制御を実行しない。
【0037】
前記予告パターンPT2に対応付けられ、表示制御基板31のROM31bに記憶された予告演出実行データには、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に可変表示器Hに表示することが示されている。より詳しくは、図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、予告画像Ya(ドア(扉)DRが開く、図4(b))→予告画像Yb(AキャラクタPaが登場、図4(c))→予告画像Yc(BキャラクタPbが登場、図4(d))の順に表示することが示されている。本実施形態では、AキャラクタPaが「大工の見習い」を、BキャラクタPbが「中棟梁(見習いと棟梁の間の立場の人)」を模して構成されている。このように予告パターンPT2では、3段階に内容が変化する予告演出が行われる。以下、本明細書においては、予め定められた規則(順番など)に従って段階的に(時間の経過に伴って)内容が変化する予告演出を「ステップアップ予告」ともいう。
【0038】
前記予告パターンPT3に対応付けられ、表示制御基板31のROM31bに記憶された予告演出実行データには、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に可変表示器Hに表示することが示されている。さらに、前記予告演出実行データには、可変表示器Hに表示した複数の予告画像のうち、特定の予告画像に対してキャラクタ体21の右腕22と顎24を動作させる可動演出を行うと共に該可動演出に対応させて前記特定の予告画像の表示態様を変化させて表示することが示されている。より詳しくは、予告パターンPT2に対応する予告演出実行データと同様に、図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、予告画像Ya→予告画像Yb→予告画像Yc(特定の予告画像)の順に表示することが示されている。さらに、予告パターンPT3に対応する予告演出実行データには、前記予告画像Ycに対してキャラクタ体21の右腕22と顎24を動作させた後、前記予告画像Ycの表示態様が変化した予告画像Yc’(BキャラクタPbが驚く、図5(a))を表示することが示されている。この予告パターンPT3では、4段階に内容が変化するステップアップ予告が行われる。
【0039】
また、予告パターンPT2,PT3に対応付けられ、ランプ制御基板32のROM32bに記憶された予告演出実行データには、装飾ランプ16を所定のタイミングで点灯、点滅又は消灯させることが示されている。前記装飾ランプ16が点灯、点滅又は消灯するタイミングは、前記可変表示器Hに表示された予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’又はキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作に関連付けられている。また、予告パターンPT2,PT3に対応付けられ、音声制御基板33のROM33bに記憶された予告演出実行データには、スピーカ17から所定の効果音を所定のタイミングで出力させることが示されている。前記スピーカ17から効果音を出力するタイミングは、前記可変表示器Hに表示された予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’又はキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作に関連付けられている。
【0040】
以下、本実施形態のパチンコ機10において、前記予告演出を含む遊技演出が行われる態様を図4及び図5に基づき説明する。図4及び図5では、主制御基板30のメインCPU30aが大当り演出用の演出パターンと停止図柄を図柄「6」に決定し、統括制御基板34の統括CPU34aが予告パターンPT3を決定した場合を例示している。また、図4及び図5には、表示制御基板31のサブCPU31aが、演出実行データと予告演出実行データに基づいて可変表示器Hの表示態様とキャラクタ体21の動作態様を制御し、表示演出及び可動演出が行われる態様を中心に示している。また、図4及び図5において、白抜き矢印は図柄の変動表示を示している。
【0041】
前記各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドで指定された演出パターンに対応付けられた演出実行データを各ROM31b〜33bから読み出す。また、各サブCPU31a〜33aは、予告パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドで指定された予告パターンPT3に対応付けられた予告演出実行データを各ROM31b〜33bから読み出す。そして、ランプ制御基板32のサブCPU32aは、読み出した演出実行データと予告演出実行データに基づき、装飾ランプ16の発光態様を制御する。また、音声制御基板33のサブCPU33aは、読み出した演出実行データと予告演出実行データに基づき、スピーカ17の音声出力態様を制御する。
【0042】
一方、表示制御基板31のサブCPU31aは、読み出した演出実行データ、予告演出実行データ、及び各図柄指定コマンドで指定された図柄「6」に基づき、可変表示器Hの表示態様及びキャラクタ体21の動作態様を制御する。その結果、可変表示器Hでは、図柄変動が開始し、図柄組み合わせゲームが開始する(図4(a))。図柄組み合わせゲームの開始時、可変表示器Hには、その背景としてドアDRの画像が表示されている。また、図柄組み合わせゲームの開始時、キャラクタ体21は可動演出を行っておらず、キャラクタ体21の右腕22は腕組状態に、顎24は閉口状態になっている。
【0043】
そして、可変表示器Hでは、図柄組み合わせゲームが開始してから所定の時間経過後に、予告演出が行われる。前記予告演出は、可変表示器Hにリーチ状態が表示される前であって、各列の図柄が変動表示されている状態で行われる。なお、図4(b),(c),(d)及び図5(a)では、変動表示中の図柄を示す白抜き矢印を省略している。前記予告演出が行われると、まず、可変表示器Hには、前記予告演出の1段階目として、ドアDRが開く画像(予告画像Ya)が表示される(図4(b))。続いて、可変表示器Hには、前記予告演出の2段階目として、開いたドアDRからAキャラクタPaが登場する画像(予告画像Yb)が表示される(図4(c))。さらに、続いて、可変表示器Hには、前記予告演出の3段階目として、AキャラクタPaを追いかけるようにしてBキャラクタPbが登場する画像(予告画像Yc)が表示される(図4(d))。なお、図4(d)の可変表示器Hでは、AキャラクタPaの画像の表示が省略されている。
【0044】
そして、前記予告画像Ycが表示された状態で、前記予告演出の4段階目として、キャラクタ体21の右腕22と顎24が動作して可動演出を行う(図5(a))。即ち、キャラクタ体21の右腕22は、可変表示器Hに画像表示されたBキャラクタPbを指先23で指し示すように、腕組状態から回動動作する。また、キャラクタ体21の顎24は、前記右腕22の回動動作に連動して閉口状態から開口状態に動作する。この可動演出が行われたことにより、可変表示器Hには、前記可動演出に対応させて、キャラクタ体21に指し示されたBキャラクタPbの表情が驚いた表情となる画像(予告画像Yc’)が表示される(図5(a))。図5(a)の状態では、キャラクタ体21がBキャラクタPbを怒り(又は叱り)、怒られたBキャラクタPbの表情が登場時(図4(d))の表情から驚いた表情に変化したかのように視認できる。即ち、前述の流れで行われるステップアップ予告(予告演出)は、キャラクタ体21の動作が可変表示器Hに既に表示されている画像(BキャラクタPbの画像)の表示態様に変化を与えたかのように視認できる。この段階でステップアップ予告が終了し、キャラクタ体21の右腕22と顎24は、腕組状態と閉口状態に戻る。
【0045】
また、本実施形態のステップアップ予告(予告演出)は、その内容が変化していく過程の関連付けが連想し得るように予告画像Yb,Yc(Yc’)を見習い(AキャラクタPa)と中棟梁(BキャラクタPb)で構成すると共にキャラクタ体21を棟梁で構成している。そして、見習い→中棟梁→棟梁の順に登場するようにステップアップ予告の内容を変化させている。従って、遊技者は、前述のように行われるステップアップ予告において、どのような展開がなされるのかを、予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’とキャラクタ体21の構成から連想することが可能である。
【0046】
そして、可変表示器Hでは、ステップアップ予告の終了後、左列→右列の順に変動表示が終了し、左図柄と右図柄が一旦停止する(図5(b))。図5(b)では、可変表示器Hに、左図柄として左図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が、右図柄として右図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が一旦停止する。その結果、可変表示器Hでは、図柄「6」によるリーチの組み合わせが形成され、リーチ状態が表示(生起)される。続いて、可変表示器Hでは、リーチ状態が表示されたことにより、中列の図柄(中図柄)を導出するリーチ演出が行われる。そして、可変表示器Hには、リーチ演出が行われてから所定の時間経過後、中図柄として中図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が導出される(図5(c))。即ち、可変表示器Hには、大当りの組み合わせ[666]が導出される。その後、可変表示器Hでは、全図柄停止コマンドの入力により、大当りの組み合わせ[666]が停止し、大当りが確定する。なお、リーチありのはずれ演出用の演出パターンが決定され、予告パターンPT3に基づくステップアップ予告が行われる場合には、リーチ状態が表示された後、リーチ演出の結果として左図柄及び右図柄とは異なる中図柄が導出される。そして、可変表示器Hでは、はずれの組み合わせ(例えば、[676])が停止し、はずれが確定する。
【0047】
また、予告パターンPT2に基づくステップアップ予告では、予告パターンPT3に基づくステップアップ予告と同様に、図4(a)→(b)→(c)→(d)の順に予告画像Ya,Yb,Ycが段階的に表示される。そして、予告パターンPT2に基づくステップアップ予告では、キャラクタ体21の可動演出が行われることなく、図4(d)の状態(予告画像Ycが表示された状態)で終了する。その後、リーチ演出を経て、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止し、大当り又ははずれが確定する。
【0048】
従って、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)複数の予告画像Ya,Yb,Ycを予め定めた順序に従って段階的に表示させ、当該表示させた予告画像Ycに対してキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作による可動演出を行い、前記動作に対応させて前記予告画像Ycの表示態様を変化させるように制御する構成とした。この構成により、キャラクタ体21の動作が可変表示器Hに既に表示されている画像の表示態様に変化を与えているかのような演出を実現できる。そのため、予告演出(ステップアップ予告)による面白みに加えて、可動演出が行われたことによる表示画像の変化を楽しむことができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0049】
(2)予告演出(ステップアップ予告)において、最初に表示される予告画像Ya以降に表示される予告画像Ycに対して可動演出を行うように制御する構成とした。そのため、予告画像Yaの表示によって遊技者は予告演出(ステップアップ予告)が行われることを認識できる。加えて、ステップアップ予告がどの段階まで、即ち、可動演出が行われる段階まで行われるのかという期待感を持ってステップアップ予告の展開を見ることができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0050】
(3)予告演出(ステップアップ予告)において、最後に表示される予告画像Ycに対して可動演出を行うように制御する構成とした。そのため、予告画像Ycが表示される迄の間、遊技者の期待感を持続させることができる。加えて、可動演出を最終段階に行うことで、遊技者の期待感が最高潮に高まった状態(タイミング)で可動演出を行うことができ、可動演出を際立たせることができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0051】
(4)可変表示器Hでは変動画像に基づく表示演出を、可動装置Kでは右腕22と顎24の機械的な動作に基づく可動演出を行うように構成した。可変表示器Hと可動装置Kは、別部材構成であって、かつ、異なる構造で構成されているため、雰囲気の異なる遊技演出(表示演出と可動演出)を実現できる。そして、可変表示器Hでは液晶ディスプレイの表示に応じた平面的な演出が行われる一方で、可変表示器Hではキャラクタ体21の動作に応じた立体的な演出が行われる。従って、予告画像Ycの表示態様を変化させる契機を表示演出による平面的な演出とは異なる立体的な演出(右腕22と顎24の動作)で付与することができ、インパクトが強く、より面白みがある遊技演出(予告演出)を実現できる。
【0052】
(5)可動装置K(キャラクタ体21)は、人間(頭と両腕)を模し、可動演出において右腕22の指先23によって何かを指し示し、かつ、指し示す動作に連動して口を開けるように動作する構成とした。そのため、可動演出の演出内容が人間の動作(怒った態様)となり、親しみ易く、かつ、分かり易い遊技演出を実現できる。
【0053】
(6)そして、キャラクタ体21が怒った態様を取り得る可動演出を行い、該可動演出に対応させてBキャラクタPbの表情が驚いた表情となる予告画像Yc’を可変表示器Hに表示させるように制御する構成とした。従って、可動演出の内容に関連付けて可変表示器Hに既に表示されている画像の表示態様が変化するため、より面白みがある遊技演出を実現できる。
【0054】
(7)また、表示演出と可動演出が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように、予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’の内容と可動演出の内容(キャラクタ体21の右腕22と顎24の動作)を構成し、ステップアップ予告を行うようにした。そのため、ステップアップ予告がどのように展開されるのかを遊技者が連想し易くなる。従って、分かり易い遊技演出(予告演出)を実現でき、より一層興趣の向上を図ることができる。
【0055】
(8)統括制御基板34を設け、該統括制御基板34では、1つの演出パターンに対して複数種類の予告パターンPT1〜PT3を振分けた。そのため、主制御基板30が管理する(ROM30bに記憶する)演出パターンの数を増加させることなく、予告演出の種類を多様化することができる。前記予告演出は、遊技者に大当りになる可能性を事前に告げるための演出であり、遊技者は図柄組み合わせゲームの開始に伴って予告演出が行われるか否かに関心を持っている。従って、統括制御基板34を設け、予告演出の内容を多様化することで、より一層興趣の向上を図ることができる。
【0056】
(9)また、統括制御基板34は、1つの予告パターンを決定し、各制御基板31〜33に対して同一の予告パターン指定コマンドを出力するように構成した。そのため、各制御基板31〜33は、同じ予告パターンに対応する予告演出実行データに基づき、予告演出の制御を実行できる。従って、予告演出における表示演出の内容、可動演出の内容、発光演出の内容、音声演出の内容が関連付けられて(同調し合って)行われ、予告演出全体に統一性(統一感)を持たせることができる。
【0057】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、3つの予告画像Ya〜Ycを可変表示器Hに表示し、予告画像Ycに対して可動演出を行っているが、可変表示器Hに表示される予告画像の数は任意に変更しても良い。例えば、2つの予告画像、4つの予告画像を予め定めた順序に従って表示し、前記予め定めた順序で表示される複数の予告画像の全部、又は一部(例えば4つの予告画像が表示される場合には、そのうちの1つ(実施形態)、2つ、又は3つ)に対して可動演出を行うようにしても良い。
【0058】
・前記実施形態において、予告演出が行われるタイミングは、リーチ状態が表示される前であれば任意に変更しても良い。例えば、前記実施形態のように左図柄→右図柄の順に図柄が一旦停止する場合には、右図柄が表示される前に予告演出が終了すれば良く、予告演出中に左図柄が一旦停止するようにしても良い。
【0059】
・前記実施形態では、ドアDRが開いた画像(背景画像)及びAキャラクタPaとBキャラクタPbの画像(キャラクタ画像)を表示して予告演出を行っているが、背景画像のみやキャラクタ画像のみを予め定めた順序に従って段階的に表示して予告演出を行っても良い。また、キャラクタ画像のみを表示する場合、異なるキャラクタを段階的に表示しても良いし、単一のキャラクタの動作などを段階的に変化させて表示しても良い。
【0060】
・前記実施形態では、BキャラクタPbの画像(予告画像Yc)に対して可動演出を行っているが、予告画像として表示された背景画像に対して可動演出を行い、該背景画像の表示態様を変化させるようにしても良い。例えば、ハンマーを模して構成した演出用可動体で背景画像のドアを叩く可動演出を行い、該可動演出に対応させてドアが壊れる背景画像を表示させるようにしても良い。
【0061】
・前記実施形態では、予告演出において最後に表示されるBキャラクタPbの画像(予告画像Yc)に対して可動演出を行っているが、AキャラクタPaの画像(予告画像Yb)に対して可動演出を行い、前記AキャラクタPaの画像の表示態様を変化させるようにしても良い。
【0062】
・前記実施形態では、可動演出に対応させてBキャラクタPbの表情が変化するように画像を表示しているが、BキャラクタPbの動作(例えば、立つ→座る)が変化するように画像を表示しても良い。
【0063】
・前記実施形態では、人間を模したキャラクタ体21の動作によって人間の表情(怒った態様)を表現するようにしているが、例えば、人間の表情が表記された複数面体(例えば3面体)を動作させて人間の表情(怒った態様など)を表現するようにしても良い。そして、前記複数面体の動作(可動演出)によって表示された人間の表情に対応させてBキャラクタPbの表情を変化させるようにしても良い。
【0064】
・前記実施形態では、可変表示器Hの上方にキャラクタ体21を配置しているが、その配置は任意に変更しても良い。例えば、キャラクタ体21を可変表示器Hの側方や下方に配置しても良い。
【0065】
・前記実施形態において、表示装置20(可変表示器H)と可動装置Kを別々に制御する制御基板(CPU)を設けても良い。例えば、表示装置20(可変表示器H)を制御する表示制御基板(表示制御部)、及び可動装置Kを制御する可動体制御基板(可動体制御部)を設けても良い。また、表示装置20(可変表示器H)、可動装置K、装飾ランプ16、及びスピーカ17などの各種の演出装置を単一の制御基板(CPU)で制御するように構成しても良い。
【0066】
・前記実施形態において、統括制御基板34を、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33のうち1つ又は2つの制御基板と兼用構成にしても良い。例えば、音声制御基板33が、前記実施形態で説明した統括制御基板34の役割を担い、主制御基板30が出力した制御コマンドに基づいて各制御基板31〜33を統括的に制御しても良い。このとき、CPU、ROM及びRAMは、音声制御用と統括制御用に分けて別々に設けても良いし、兼用しても良い。この場合、音声制御基板33はサブ制御手段になると共に統括制御手段にもなり、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33によって演出制御手段が構成される。
【0067】
・前記実施形態では、可動装置K(キャラクタ体21の右腕22と顎24)が表示制御基板31(サブCPU31a)で制御されているが、ランプ制御基板32(サブCPU32a)、音声制御基板33(サブCPU33a)又は統括制御基板34(統括CPU34a)で制御するように構成しても良い。この場合、可動装置Kを制御する制御基板のROMには、予告パターンPT1〜PT3に対応する予告演出実行データが記憶される。
【0068】
・前記実施形態は、液晶式の可変表示器Hに限らず、変動画像によって表示演出を行うことが可能な他の種類の可変表示器Hにおいても前記実施形態と同様に具体化することができる。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、ドットマトリクス式の可変表示器に変更しても良い。
【0069】
・前記実施形態では、1〜8までの数字図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、0〜9までの10種類の数字図柄でも良い。また、数字図柄に代えて、文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などでも良い。さらに、大当りの組み合わせやはずれの組み合わせを形成する図柄の列数は、2列、4列、5列など任意に変更しても良い。また、可変表示器Hに図柄が導出される順番は、左列→中列→右列の順など任意に変更しても良く、左列→中列→右列である場合には左図柄と中図柄によってリーチの組み合わせが形成され、右図柄を導出するリーチ演出が行われる。
【0070】
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記可動装置は、人間を模したキャラクタ体を備え、該キャラクタ体には腕と顎が動作可能に設けられており、演出制御手段の制御によって、前記腕が前記可変表示部の表示領域内を指し示すように動作し、かつ、前記顎が閉口状態から開口状態に動作して、前記キャラクタ体が怒った態様を取り得る可動演出を行うように構成された請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0071】
(ロ)前記特定の予告画像はキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記怒った態様を取り得る可動演出に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情を驚いた表情に変化させるように前記表示装置を制御する前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
【0072】
(ハ)前記演出用可動体は人間の表情を表現し得るように構成されると共に前記特定の予告画像はキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記可動演出において前記演出用可動体の動作によって表現した人間の表情に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情を変化させるように前記表示装置を制御する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0073】
(ニ)前記複数種類の予告画像及び前記特定の予告画像に対して付与される可動演出の演出内容は、前記予告画像の表示による表示演出と可動演出が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように構成された請求項1〜請求項3に記載の遊技機。
【0074】
(ホ)前記複数種類の予告画像及び前記特定の予告画像に対して付与される可動演出の演出内容は、前記可動演出に対応させて、前記予告画像の表示が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように構成された請求項1〜請求項3に記載の遊技機。
【0075】
(ヘ)前記演出制御手段は、前記表示装置及び可動装置を含む各種の演出装置を制御する複数のサブ制御手段と、遊技機全体を制御するメイン制御手段からの制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御する統括制御手段によって構成されており、前記統括制御手段は、前記メイン制御手段が出力した遊技演出の演出パターンを指定する演出パターン信号を入力し、該演出パターン信号で指定された演出パターンに対応する前記予告画像と可動演出に基づく予告演出の予告パターンを決定し、該決定した予告パターンを指定する予告パターン信号及び前記演出パターン信号を前記各サブ制御手段に出力するように構成された請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の予告画像の表示態様を可動演出に対応させて変化させることにより、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】可変表示装置を示す正面図。
【図3】主制御基板、統括制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の具体的な構成を示すブロック図。
【図4】(a)〜(d)は、表示演出と可動演出が行われる態様を示す模式図。
【図5】(a)〜(c)は、表示演出と可動演出が行われる態様を示す模式図。
【符号の説明】
H…可変表示器(可変表示部)、K…可動装置、Ya…予告画像、Yb…予告画像、Yc…予告画像(特定の予告画像)、20…表示装置、22…右腕(演出用可動体)、24…顎(演出用可動体)、31…表示制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、32…ランプ制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、33…音声制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、34…統括制御基板(演出制御手段を構成する統括制御手段)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄の変動に関連して表示演出を行う表示装置と、機械的な動作に関連して可動演出を行う可動装置とを備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて、複数列(例えば3列)の図柄による図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、遊技盤の遊技領域に配設された図柄表示装置を用いて行われている。図柄表示装置としては、変動画像に基づく遊技演出を行う液晶式の図柄表示装置が知られており、図柄組み合わせゲームは、図柄表示装置における遊技演出(表示演出)に関連して行われるようになっている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
【0003】
ところで、図柄組み合わせゲームは、遊技の興趣を高めるために複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する演出であって、大当りか否かはパチンコ機の内部処理において判定されている。従って、パチンコ機では、図柄組み合わせゲームによって最終的な図柄組み合わせを導出する迄の過程において様々なパターンの演出を盛り込み、興趣の向上を図っている。このような演出として、例えば、液晶画面に図柄とは異なる意匠をなすキャラクタを登場させ、該キャラクタの動作に合わせて図柄を導出させたり、液晶画面の背景模様や背景色を様々なパターンで変化させたりしている。
【0004】
また、近時のパチンコ機の中には、遊技盤の遊技領域にメカ機構からなる演出用可動体を配設し、該演出用可動体を様々なパターンで動作させる遊技演出(可動演出)を行っているものがある。このような演出用可動体を用いたパチンコ機として、例えば、特許文献1に記載された発明が提案されている。特許文献1では、図柄表示装置全体をマジシャンをイメージしたキャラクタ表示体とし、可変表示部の周囲にシルクハットを模した演出用可動体と手袋を着けた手を模した演出用可動体を設けている。そして、特許文献1では、手袋を着けた左右の手の演出用可動体を動作させて可変表示部における図柄の変動を叩いて止めたかのような遊技演出を行っている。また、特許文献1では、シルクハットの演出用可動体を動作させると共に可変表示部に紙吹雪を表示し、該紙吹雪がシルクハットから出て来たかのような遊技演出を行っている。さらに、特許文献1では、図柄表示装置全体を桃太郎の物語をイメージし、可変表示部の周囲に鬼の口を模した演出用可動体や桃を模した演出用可動体を設けている。そして、特許文献1では、鬼の口を模した演出用可動体を動作させて鬼の口から桃太郎が飛び出したかのような遊技演出や、桃を模した演出用可動体を動作させて桃から中図柄が飛び出したかのような遊技演出を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−38005号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1で行われる遊技演出は、何れも演出用可動体の動作(作動)に合わせて図柄、紙吹雪や桃太郎などが可変表示部に表示されているに過ぎなかった。即ち、特許文献1では、演出用可動体が動作(作動)すると、可変表示部に関連する画像が表示されるだけであり、演出用可動体の動作が可視表示部に既に表示されている画像の表示態様に変化を与えるかのようにしている訳ではなかった。そのため、特許文献1では、演出用可動体と可変表示部に表示される画像との関係がパターン化されてしまい、遊技演出の面白みに欠けていた。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、特定の予告画像の表示態様を可動演出に対応させて変化させることにより、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、図柄の変動に関連して表示演出を行う可変表示部を有する表示装置と、機械的な動作に関連して可動演出を行う演出用可動体を有する可動装置と、前記表示装置及び可動装置を制御する演出制御手段とを備え、前記可変表示部に停止表示された図柄組み合わせが特定の図柄組み合わせになったことに関連して大当り状態が生起される遊技機において、前記演出制御手段は、前記可変表示部で図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、前記大当り状態が生起される可能性があることを予告する複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に表示させ、該可変表示部に表示された特定の予告画像に対して前記演出用可動体の動作による可動演出を行うと共に当該可動演出に対応させて前記特定の予告画像の表示態様を変化させるように前記表示装置及び可動装置を制御することを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記予告画像は、背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像によって構成されており、前記演出制御手段は、前記順序に従う最初の予告画像以降に表示された予告画像である前記背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記画像の表示態様を変化させるように前記表示装置を制御することを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記特定の予告画像は、前記順序に従って最後に表示されるキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記順序に従って最後に表示される前記キャラクタ画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情及び動作のうち少なくとも何れかを変化させるように前記表示装置を制御することを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
【0012】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、遊技の状態に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光演出を行う装飾ランプ(発光演出装置)16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声演出を行うスピーカ(音声演出装置)17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
【0013】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、表示演出を行う表示装置(表示演出装置)20が配設されている。前記表示装置20は、各種の飾りが施された飾り部材TWを備え、該飾り部材TWの窓口TWaには液晶ディスプレイ型の可変表示部としての可変表示器Hが装着されている。前記表示装置20では、可変表示器Hの変動画像(又は画像表示)に基づいて表示演出が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、表示演出に関連して、複数種類の図柄(識別情報)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄の変動演出)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類の数字としている。
【0014】
そして、遊技者は、可変表示器Hに最終的に停止(停止表示)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせとなる。大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、大当り状態(特別遊技状態)が付与される。また、可変表示器Hで停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そして、一旦停止された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動表示中を示す)からリーチを認識できる。
【0015】
また、図1及び図2に示すように、表示装置20(可変表示器Hの上方)には、機械的な演出用可動体(キャラクタ体21の右腕22及び顎24)を動作させて可動演出を行う可動装置Kが配設されている。前記可動装置Kは、その全体が人間(棟梁(大工の頭))を模して構成され、頭と両腕からなるキャラクタ体21を備えている。前記キャラクタ体21は、飾り部材TWに装着されている。前記キャラクタ体21の右腕22は、回動動作(又は揺動動作)可能に設けられ、指先(人差し指)23が何かを指し示す態様(本実施形態では可変表示器Hに表示された画像(BキャラクタPbの画像)を指し示す態様)を取り得るように構成されている。また、キャラクタ体21の顎24は、前記キャラクタ体21が口を閉じたり開けたりするかのように上下動作可能に設けられている。そして、前記右腕22と顎24には、駆動力を付与する駆動ユニット25(図3に示す)が接続されている。前記駆動ユニット25は、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)と、該アクチュエータの動力を右腕22と顎24に伝達する動力伝達機構から構成されている。
【0016】
前記右腕22は、図2に実線で示すようにキャラクタ体21が腕組みした腕組状態(初期状態)から前記駆動ユニット25の作動によって、図2に二点鎖線で示すように可変表示器Hの表示領域に向けて回動動作可能な構成とされている。前記回動動作において右腕22は、肘の部分を起点として回動し、前記回動動作によって少なくとも指先23が可変表示器Hの表示領域に重なり入り込むように構成されている。また、顎24は、図2に実線で示すようにキャラクタ体21が口を閉じた閉口状態(初期状態)から前記駆動ユニット25の作動によって、図2に二点鎖線で示すようにキャラクタ体21が口を開けた開口状態に上下動作可能な構成とされている。そして、本実施形態では、前記右腕22が指先23によって可変表示器Hの表示領域内を指し示すように動作し、かつ、指し示す動作に連動して顎24が閉口状態から開口状態に動作する可動演出を行うように構成されている。この可動演出においてキャラクタ体21は、指先23で可変表示器Hの表示領域内を指し示すと共に口を開け、恰も怒った表情(怒った態様)をしたかのように視認できる(図5(a)参照)。
【0017】
また、表示装置20(可変表示器H)の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根26を備えた始動入賞口27が配設されている。始動入賞口27の奥方には、入賞した遊技球を検知する入賞検知センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口27は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件(図柄変動の始動条件)を付与し得る。また、始動入賞口27の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた大入賞口29が配設されている。大入賞口29は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉28が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り状態が付与されると、大入賞口扉28の開閉動作によって大入賞口29が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
【0018】
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板(主制御部)30が装着されている。主制御基板30は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを演算処理する。そして、主制御基板30は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、表示装置20及び可動装置Kを制御する表示制御基板(表示制御部)31、装飾ランプ16を制御するランプ制御基板(発光制御部)32、及びスピーカ17を制御する音声制御基板(音声制御部)33が装着されている。また、機裏側には、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33を統括的に制御する統括制御手段としての統括制御基板(統括制御部)34が装着されている。統括制御基板34は、各制御基板31〜33を統括的に制御するために各種処理を実行し、制御コマンドを所定の制御信号として出力する。前記各制御基板31〜33は、主制御基板30が出力した各種の制御信号(制御コマンド)及び統括制御基板34が出力した各種の制御信号(制御コマンド)を入力し、該制御信号(制御コマンド)に基づき遊技演出を制御する。
【0019】
本実施形態では、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33が、各種の演出装置(可変表示器H、可動装置K、装飾ランプ16、スピーカ17)を制御するサブ制御手段として機能するように構成されている。また、本実施形態では、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33及び統括制御基板34によって演出制御手段を構成している(図3に破線で囲む)。
【0020】
以下、主制御基板30、表示制御基板31、ランプ制御基板32、音声制御基板33及び統括制御基板34の具体的な構成を説明する。
主制御基板30は、メインCPU30aを備えており、該メインCPU30aにはROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aは、大当り判定用乱数及び演出パターン振分乱数などの各種の乱数の値を所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM30cに設定し、更新前の値を書き換えている。ROM30bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。演出パターンは、図柄変動の開始(図柄組み合わせゲームの開始)から全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)のベースとなるパターンを示すものである。演出パターンには、該演出パターン毎に遊技演出の時間が定められており、少なくとも遊技演出の時間が特定可能とされている。そして、複数種類の演出パターンは、大当り演出用とはずれ演出用に分類されてROM30bに記憶されている。また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
【0021】
前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出用の演出パターンで図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当りの組み合わせで停止する場合と、リーチ演出を経ることなく大当りの組み合わせで停止する場合がある。前記はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。はずれ演出用の演出パターンで図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経てはずれの組み合わせで停止する場合(はずれリーチの場合)と、リーチ演出を経ることなくはずれの組み合わせで停止する場合がある。また、リーチ演出は、リーチ状態が生起(表示)されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止する迄に行われる演出である。
【0022】
そして、メインCPU30aは、前記各種乱数を用いて各種処理(大当り判定、停止図柄の決定、演出パターンの決定など)を実行する。
メインCPU30aは、入賞検知センサSE1の遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数の値をRAM30cから読み出し、RAM30cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。そして、メインCPU30aは、前記入賞検知に基づく図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM30cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当り判定を行う。前記大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU30aは、大当りを決定する。前記大当りを決定した場合、メインCPU30aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。この決定した停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、可変表示器Hにおいて左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。また、メインCPU30aは、RAM30cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。この場合、可変表示器Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄による大当りの組み合わせが最終的に停止する。
【0023】
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU30aは、はずれを決定する。前記はずれを決定した場合、メインCPU30aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。また、メインCPU30aは、RAM30cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、はずれ演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。この場合、可変表示器Hには、決定した演出パターンに基づく遊技演出に関連して、決定した停止図柄によるはずれの組み合わせが停止する。
【0024】
前記停止図柄及び演出パターンを決定したメインCPU30aは、統括制御基板34の統括CPU34aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、最初に演出パターンを指定すると共に図柄の変動開始を指示する演出パターン指定コマンド(演出パターン信号)を出力する。次に、メインCPU30aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力する。その後に、メインCPU30aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。
【0025】
次に、統括制御基板34について説明する。
統括制御基板34は、統括CPU34aを備えており、統括CPU34aにはROM34b及びRAM34cが接続されている。ROM34bには、各制御基板31〜33を統括的に制御するための制御プログラムや、複数種類の予告パターンが記憶されている。RAM34cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0026】
前記予告パターンは、遊技演出のベースとなる演出パターンに対応付けられており、各制御基板31〜33の制御により行わせる予告演出の具体的な内容を特定するためのものである。前記予告演出は、大当り状態が生起される可能性があることを事前に遊技者に告げる演出である。本実施形態では、ROM34bに3種類の予告パターンPT1,PT2,PT3が記憶されており、これらの予告パターンPT1〜PT3が各演出パターンに対して振分けられている。なお、予告パターンPT1〜PT3は、主制御基板30が管理している(又はROM30bに記憶している)複数の演出パターンのうち、特定の演出パターンに対してのみに振分けられていても良い。
【0027】
そして、前記各演出パターンに振分けられた予告パターンPT1〜PT3には、予告パターン振分乱数の値が予め対応付けられている。この予告パターン振分乱数の値は、統括CPU34aが所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM34cに設定して更新前の値を書き換えることで更新されている。前記統括CPU34aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、RAM34cから読み出した予告パターン振分乱数の値に基づき、指定された演出パターンに振分けられている予告パターンPT1〜PT3の中から1つの予告パターンを選択して決定する。前記予告パターンを決定した統括CPU34aは、決定した予告パターンを指定する予告パターン指定コマンド(予告パターン信号)を前記各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aに出力する。また、統括CPU34aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、該演出パターン指定コマンドをそのまま前記各サブCPU31a〜33aに出力する。また、統括CPU34aは、各図柄指定コマンド及び全図柄指定コマンドを入力すると、前記各図柄指定コマンド及び全図柄指定コマンドをそのまま表示制御基板31のサブCPU31aに出力する。なお、予告パターンPT1〜PT3は、演出パターン毎に予告パターン振分乱数の値との対応付けを変更することで、大当り演出用の演出パターンが指定された場合に出現しやすい予告パターンを設けることが可能である。
【0028】
次に、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33について説明する。
表示制御基板31は、サブCPU31aを備え、該サブCPU31aにはROM31b及びRAM31cが接続されている。ROM31bには、複数種類の表示演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく表示演出(リーチ演出時の画像表示など)が行われるように可変表示器Hの表示態様(表示する画像)を制御するための情報である。この演出実行データには、図柄変動が開始してから全列の図柄が停止する迄の表示演出の流れが示されている。なお、前記演出実行データは、予告演出以外の演出(例えば、リーチ演出)で可動演出を行う場合には、可動装置Kの動作態様(右腕22と顎24の動作)を制御するための情報にもなる。
【0029】
また、ROM31bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出が行われるように可変表示器Hの表示態様(予告演出時の画像表示)及び可動装置Kの動作態様(右腕22と顎24の動作)を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における表示演出と可動演出の流れが示されている。そして、ROM31bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。また、ROM31bには、各種の画像情報(図柄の画像、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像など)が記憶されている。RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0030】
従って、サブCPU31aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づき可変表示器Hの表示態様及び可動装置Kの動作態様を制御する。この制御により、可変表示器Hでは、図柄組み合わせゲームが変動画像による表示演出で行われると共に、予告演出が予告画像による表示演出と右腕22と顎24の機械的な動作による可動演出によって行われる。
【0031】
ランプ制御基板32は、サブCPU32aを備え、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、複数種類の発光演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく発光演出(リーチ演出時の発光など)が行われるように装飾ランプ16の発光態様(点灯/点滅のタイミング、点灯/点滅の時間など)を制御するための情報である。この演出実行データには、遊技演出が開始(図柄変動が開始)してから遊技演出が終了(全列の図柄が停止)する迄の発光演出の流れが示されている。また、ROM32bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出(予告演出時の発光)が行われるように装飾ランプ16の発光態様を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における発光演出の流れが示されている。そして、ROM32bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0032】
従って、サブCPU32aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づき装飾ランプ16の発光態様を制御する。この制御により、装飾ランプ16では、可変表示器Hで行われる図柄組み合わせゲーム、及び予告演出として行われる予告画像による表示演出と機械的な動作による可動演出に関連付けて発光演出が行われる。
【0033】
音声制御基板33は、サブCPU33aを備え、該サブCPU33aにはROM33b及びRAM33cが接続されている。ROM33bには、複数種類の音声演出用の演出実行データが記憶されている。前記演出実行データは、指定された演出パターンに基づく音声演出(リーチ演出時の音声出力など)が行われるようにスピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。この演出実行データには、遊技演出が開始(図柄変動が開始)してから遊技演出が終了(全列の図柄が停止)する迄の音声演出の流れが示されている。また、ROM33bには、複数種類の予告演出実行データが記憶されている。前記予告演出実行データは、指定された予告パターンに基づく予告演出(予告演出時の音声出力)が行われるようにスピーカ17の音声出力態様を制御するための情報である。この予告演出実行データには、予告演出における音声演出の流れが示されている。そして、ROM33bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられていると共に、1つの予告パターンに対して1つの予告演出実行データが対応付けられて記憶されている。RAM33cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0034】
従って、サブCPU33aは、演出パターン指定コマンド及び予告パターン指定コマンドを入力すると、前記演出実行データ及び予告演出実行データに基づきスピーカ17の音声出力態様を制御する。この制御により、スピーカ17では、可変表示器Hで行われる図柄組み合わせゲーム、及び予告演出として行われる予告画像による表示演出と機械的な動作による可動演出に関連付けて音声演出が行われる。
【0035】
次に、予告パターンPT1〜PT3に対応付けられた予告演出実行データに基づき行われる予告演出の内容を説明する。なお、予告パターンPT1〜PT3では、以下に説明する予告演出(表示演出、発光演出、音声演出、可動演出)の内容が特定され、これらの予告演出を行うための情報は、前記各制御基板31〜33の各ROM31b〜33bに記憶された予告演出実行データに示されている。
【0036】
前記予告パターンPT1に対応付けられた予告演出実行データには、予告演出を行わないことが示されている。従って、予告パターンPT1を指定する予告パターン指定コマンドを入力した各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aは、予告演出を行うための制御を実行しない。
【0037】
前記予告パターンPT2に対応付けられ、表示制御基板31のROM31bに記憶された予告演出実行データには、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に可変表示器Hに表示することが示されている。より詳しくは、図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、予告画像Ya(ドア(扉)DRが開く、図4(b))→予告画像Yb(AキャラクタPaが登場、図4(c))→予告画像Yc(BキャラクタPbが登場、図4(d))の順に表示することが示されている。本実施形態では、AキャラクタPaが「大工の見習い」を、BキャラクタPbが「中棟梁(見習いと棟梁の間の立場の人)」を模して構成されている。このように予告パターンPT2では、3段階に内容が変化する予告演出が行われる。以下、本明細書においては、予め定められた規則(順番など)に従って段階的に(時間の経過に伴って)内容が変化する予告演出を「ステップアップ予告」ともいう。
【0038】
前記予告パターンPT3に対応付けられ、表示制御基板31のROM31bに記憶された予告演出実行データには、複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に可変表示器Hに表示することが示されている。さらに、前記予告演出実行データには、可変表示器Hに表示した複数の予告画像のうち、特定の予告画像に対してキャラクタ体21の右腕22と顎24を動作させる可動演出を行うと共に該可動演出に対応させて前記特定の予告画像の表示態様を変化させて表示することが示されている。より詳しくは、予告パターンPT2に対応する予告演出実行データと同様に、図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、予告画像Ya→予告画像Yb→予告画像Yc(特定の予告画像)の順に表示することが示されている。さらに、予告パターンPT3に対応する予告演出実行データには、前記予告画像Ycに対してキャラクタ体21の右腕22と顎24を動作させた後、前記予告画像Ycの表示態様が変化した予告画像Yc’(BキャラクタPbが驚く、図5(a))を表示することが示されている。この予告パターンPT3では、4段階に内容が変化するステップアップ予告が行われる。
【0039】
また、予告パターンPT2,PT3に対応付けられ、ランプ制御基板32のROM32bに記憶された予告演出実行データには、装飾ランプ16を所定のタイミングで点灯、点滅又は消灯させることが示されている。前記装飾ランプ16が点灯、点滅又は消灯するタイミングは、前記可変表示器Hに表示された予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’又はキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作に関連付けられている。また、予告パターンPT2,PT3に対応付けられ、音声制御基板33のROM33bに記憶された予告演出実行データには、スピーカ17から所定の効果音を所定のタイミングで出力させることが示されている。前記スピーカ17から効果音を出力するタイミングは、前記可変表示器Hに表示された予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’又はキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作に関連付けられている。
【0040】
以下、本実施形態のパチンコ機10において、前記予告演出を含む遊技演出が行われる態様を図4及び図5に基づき説明する。図4及び図5では、主制御基板30のメインCPU30aが大当り演出用の演出パターンと停止図柄を図柄「6」に決定し、統括制御基板34の統括CPU34aが予告パターンPT3を決定した場合を例示している。また、図4及び図5には、表示制御基板31のサブCPU31aが、演出実行データと予告演出実行データに基づいて可変表示器Hの表示態様とキャラクタ体21の動作態様を制御し、表示演出及び可動演出が行われる態様を中心に示している。また、図4及び図5において、白抜き矢印は図柄の変動表示を示している。
【0041】
前記各制御基板31〜33の各サブCPU31a〜33aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドで指定された演出パターンに対応付けられた演出実行データを各ROM31b〜33bから読み出す。また、各サブCPU31a〜33aは、予告パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドで指定された予告パターンPT3に対応付けられた予告演出実行データを各ROM31b〜33bから読み出す。そして、ランプ制御基板32のサブCPU32aは、読み出した演出実行データと予告演出実行データに基づき、装飾ランプ16の発光態様を制御する。また、音声制御基板33のサブCPU33aは、読み出した演出実行データと予告演出実行データに基づき、スピーカ17の音声出力態様を制御する。
【0042】
一方、表示制御基板31のサブCPU31aは、読み出した演出実行データ、予告演出実行データ、及び各図柄指定コマンドで指定された図柄「6」に基づき、可変表示器Hの表示態様及びキャラクタ体21の動作態様を制御する。その結果、可変表示器Hでは、図柄変動が開始し、図柄組み合わせゲームが開始する(図4(a))。図柄組み合わせゲームの開始時、可変表示器Hには、その背景としてドアDRの画像が表示されている。また、図柄組み合わせゲームの開始時、キャラクタ体21は可動演出を行っておらず、キャラクタ体21の右腕22は腕組状態に、顎24は閉口状態になっている。
【0043】
そして、可変表示器Hでは、図柄組み合わせゲームが開始してから所定の時間経過後に、予告演出が行われる。前記予告演出は、可変表示器Hにリーチ状態が表示される前であって、各列の図柄が変動表示されている状態で行われる。なお、図4(b),(c),(d)及び図5(a)では、変動表示中の図柄を示す白抜き矢印を省略している。前記予告演出が行われると、まず、可変表示器Hには、前記予告演出の1段階目として、ドアDRが開く画像(予告画像Ya)が表示される(図4(b))。続いて、可変表示器Hには、前記予告演出の2段階目として、開いたドアDRからAキャラクタPaが登場する画像(予告画像Yb)が表示される(図4(c))。さらに、続いて、可変表示器Hには、前記予告演出の3段階目として、AキャラクタPaを追いかけるようにしてBキャラクタPbが登場する画像(予告画像Yc)が表示される(図4(d))。なお、図4(d)の可変表示器Hでは、AキャラクタPaの画像の表示が省略されている。
【0044】
そして、前記予告画像Ycが表示された状態で、前記予告演出の4段階目として、キャラクタ体21の右腕22と顎24が動作して可動演出を行う(図5(a))。即ち、キャラクタ体21の右腕22は、可変表示器Hに画像表示されたBキャラクタPbを指先23で指し示すように、腕組状態から回動動作する。また、キャラクタ体21の顎24は、前記右腕22の回動動作に連動して閉口状態から開口状態に動作する。この可動演出が行われたことにより、可変表示器Hには、前記可動演出に対応させて、キャラクタ体21に指し示されたBキャラクタPbの表情が驚いた表情となる画像(予告画像Yc’)が表示される(図5(a))。図5(a)の状態では、キャラクタ体21がBキャラクタPbを怒り(又は叱り)、怒られたBキャラクタPbの表情が登場時(図4(d))の表情から驚いた表情に変化したかのように視認できる。即ち、前述の流れで行われるステップアップ予告(予告演出)は、キャラクタ体21の動作が可変表示器Hに既に表示されている画像(BキャラクタPbの画像)の表示態様に変化を与えたかのように視認できる。この段階でステップアップ予告が終了し、キャラクタ体21の右腕22と顎24は、腕組状態と閉口状態に戻る。
【0045】
また、本実施形態のステップアップ予告(予告演出)は、その内容が変化していく過程の関連付けが連想し得るように予告画像Yb,Yc(Yc’)を見習い(AキャラクタPa)と中棟梁(BキャラクタPb)で構成すると共にキャラクタ体21を棟梁で構成している。そして、見習い→中棟梁→棟梁の順に登場するようにステップアップ予告の内容を変化させている。従って、遊技者は、前述のように行われるステップアップ予告において、どのような展開がなされるのかを、予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’とキャラクタ体21の構成から連想することが可能である。
【0046】
そして、可変表示器Hでは、ステップアップ予告の終了後、左列→右列の順に変動表示が終了し、左図柄と右図柄が一旦停止する(図5(b))。図5(b)では、可変表示器Hに、左図柄として左図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が、右図柄として右図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が一旦停止する。その結果、可変表示器Hでは、図柄「6」によるリーチの組み合わせが形成され、リーチ状態が表示(生起)される。続いて、可変表示器Hでは、リーチ状態が表示されたことにより、中列の図柄(中図柄)を導出するリーチ演出が行われる。そして、可変表示器Hには、リーチ演出が行われてから所定の時間経過後、中図柄として中図柄指定コマンドで指定された図柄「6」が導出される(図5(c))。即ち、可変表示器Hには、大当りの組み合わせ[666]が導出される。その後、可変表示器Hでは、全図柄停止コマンドの入力により、大当りの組み合わせ[666]が停止し、大当りが確定する。なお、リーチありのはずれ演出用の演出パターンが決定され、予告パターンPT3に基づくステップアップ予告が行われる場合には、リーチ状態が表示された後、リーチ演出の結果として左図柄及び右図柄とは異なる中図柄が導出される。そして、可変表示器Hでは、はずれの組み合わせ(例えば、[676])が停止し、はずれが確定する。
【0047】
また、予告パターンPT2に基づくステップアップ予告では、予告パターンPT3に基づくステップアップ予告と同様に、図4(a)→(b)→(c)→(d)の順に予告画像Ya,Yb,Ycが段階的に表示される。そして、予告パターンPT2に基づくステップアップ予告では、キャラクタ体21の可動演出が行われることなく、図4(d)の状態(予告画像Ycが表示された状態)で終了する。その後、リーチ演出を経て、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止し、大当り又ははずれが確定する。
【0048】
従って、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)複数の予告画像Ya,Yb,Ycを予め定めた順序に従って段階的に表示させ、当該表示させた予告画像Ycに対してキャラクタ体21の右腕22と顎24の動作による可動演出を行い、前記動作に対応させて前記予告画像Ycの表示態様を変化させるように制御する構成とした。この構成により、キャラクタ体21の動作が可変表示器Hに既に表示されている画像の表示態様に変化を与えているかのような演出を実現できる。そのため、予告演出(ステップアップ予告)による面白みに加えて、可動演出が行われたことによる表示画像の変化を楽しむことができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0049】
(2)予告演出(ステップアップ予告)において、最初に表示される予告画像Ya以降に表示される予告画像Ycに対して可動演出を行うように制御する構成とした。そのため、予告画像Yaの表示によって遊技者は予告演出(ステップアップ予告)が行われることを認識できる。加えて、ステップアップ予告がどの段階まで、即ち、可動演出が行われる段階まで行われるのかという期待感を持ってステップアップ予告の展開を見ることができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0050】
(3)予告演出(ステップアップ予告)において、最後に表示される予告画像Ycに対して可動演出を行うように制御する構成とした。そのため、予告画像Ycが表示される迄の間、遊技者の期待感を持続させることができる。加えて、可動演出を最終段階に行うことで、遊技者の期待感が最高潮に高まった状態(タイミング)で可動演出を行うことができ、可動演出を際立たせることができる。従って、興趣の向上を図ることができる。
【0051】
(4)可変表示器Hでは変動画像に基づく表示演出を、可動装置Kでは右腕22と顎24の機械的な動作に基づく可動演出を行うように構成した。可変表示器Hと可動装置Kは、別部材構成であって、かつ、異なる構造で構成されているため、雰囲気の異なる遊技演出(表示演出と可動演出)を実現できる。そして、可変表示器Hでは液晶ディスプレイの表示に応じた平面的な演出が行われる一方で、可変表示器Hではキャラクタ体21の動作に応じた立体的な演出が行われる。従って、予告画像Ycの表示態様を変化させる契機を表示演出による平面的な演出とは異なる立体的な演出(右腕22と顎24の動作)で付与することができ、インパクトが強く、より面白みがある遊技演出(予告演出)を実現できる。
【0052】
(5)可動装置K(キャラクタ体21)は、人間(頭と両腕)を模し、可動演出において右腕22の指先23によって何かを指し示し、かつ、指し示す動作に連動して口を開けるように動作する構成とした。そのため、可動演出の演出内容が人間の動作(怒った態様)となり、親しみ易く、かつ、分かり易い遊技演出を実現できる。
【0053】
(6)そして、キャラクタ体21が怒った態様を取り得る可動演出を行い、該可動演出に対応させてBキャラクタPbの表情が驚いた表情となる予告画像Yc’を可変表示器Hに表示させるように制御する構成とした。従って、可動演出の内容に関連付けて可変表示器Hに既に表示されている画像の表示態様が変化するため、より面白みがある遊技演出を実現できる。
【0054】
(7)また、表示演出と可動演出が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように、予告画像Ya,Yb,Yc,Yc’の内容と可動演出の内容(キャラクタ体21の右腕22と顎24の動作)を構成し、ステップアップ予告を行うようにした。そのため、ステップアップ予告がどのように展開されるのかを遊技者が連想し易くなる。従って、分かり易い遊技演出(予告演出)を実現でき、より一層興趣の向上を図ることができる。
【0055】
(8)統括制御基板34を設け、該統括制御基板34では、1つの演出パターンに対して複数種類の予告パターンPT1〜PT3を振分けた。そのため、主制御基板30が管理する(ROM30bに記憶する)演出パターンの数を増加させることなく、予告演出の種類を多様化することができる。前記予告演出は、遊技者に大当りになる可能性を事前に告げるための演出であり、遊技者は図柄組み合わせゲームの開始に伴って予告演出が行われるか否かに関心を持っている。従って、統括制御基板34を設け、予告演出の内容を多様化することで、より一層興趣の向上を図ることができる。
【0056】
(9)また、統括制御基板34は、1つの予告パターンを決定し、各制御基板31〜33に対して同一の予告パターン指定コマンドを出力するように構成した。そのため、各制御基板31〜33は、同じ予告パターンに対応する予告演出実行データに基づき、予告演出の制御を実行できる。従って、予告演出における表示演出の内容、可動演出の内容、発光演出の内容、音声演出の内容が関連付けられて(同調し合って)行われ、予告演出全体に統一性(統一感)を持たせることができる。
【0057】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、3つの予告画像Ya〜Ycを可変表示器Hに表示し、予告画像Ycに対して可動演出を行っているが、可変表示器Hに表示される予告画像の数は任意に変更しても良い。例えば、2つの予告画像、4つの予告画像を予め定めた順序に従って表示し、前記予め定めた順序で表示される複数の予告画像の全部、又は一部(例えば4つの予告画像が表示される場合には、そのうちの1つ(実施形態)、2つ、又は3つ)に対して可動演出を行うようにしても良い。
【0058】
・前記実施形態において、予告演出が行われるタイミングは、リーチ状態が表示される前であれば任意に変更しても良い。例えば、前記実施形態のように左図柄→右図柄の順に図柄が一旦停止する場合には、右図柄が表示される前に予告演出が終了すれば良く、予告演出中に左図柄が一旦停止するようにしても良い。
【0059】
・前記実施形態では、ドアDRが開いた画像(背景画像)及びAキャラクタPaとBキャラクタPbの画像(キャラクタ画像)を表示して予告演出を行っているが、背景画像のみやキャラクタ画像のみを予め定めた順序に従って段階的に表示して予告演出を行っても良い。また、キャラクタ画像のみを表示する場合、異なるキャラクタを段階的に表示しても良いし、単一のキャラクタの動作などを段階的に変化させて表示しても良い。
【0060】
・前記実施形態では、BキャラクタPbの画像(予告画像Yc)に対して可動演出を行っているが、予告画像として表示された背景画像に対して可動演出を行い、該背景画像の表示態様を変化させるようにしても良い。例えば、ハンマーを模して構成した演出用可動体で背景画像のドアを叩く可動演出を行い、該可動演出に対応させてドアが壊れる背景画像を表示させるようにしても良い。
【0061】
・前記実施形態では、予告演出において最後に表示されるBキャラクタPbの画像(予告画像Yc)に対して可動演出を行っているが、AキャラクタPaの画像(予告画像Yb)に対して可動演出を行い、前記AキャラクタPaの画像の表示態様を変化させるようにしても良い。
【0062】
・前記実施形態では、可動演出に対応させてBキャラクタPbの表情が変化するように画像を表示しているが、BキャラクタPbの動作(例えば、立つ→座る)が変化するように画像を表示しても良い。
【0063】
・前記実施形態では、人間を模したキャラクタ体21の動作によって人間の表情(怒った態様)を表現するようにしているが、例えば、人間の表情が表記された複数面体(例えば3面体)を動作させて人間の表情(怒った態様など)を表現するようにしても良い。そして、前記複数面体の動作(可動演出)によって表示された人間の表情に対応させてBキャラクタPbの表情を変化させるようにしても良い。
【0064】
・前記実施形態では、可変表示器Hの上方にキャラクタ体21を配置しているが、その配置は任意に変更しても良い。例えば、キャラクタ体21を可変表示器Hの側方や下方に配置しても良い。
【0065】
・前記実施形態において、表示装置20(可変表示器H)と可動装置Kを別々に制御する制御基板(CPU)を設けても良い。例えば、表示装置20(可変表示器H)を制御する表示制御基板(表示制御部)、及び可動装置Kを制御する可動体制御基板(可動体制御部)を設けても良い。また、表示装置20(可変表示器H)、可動装置K、装飾ランプ16、及びスピーカ17などの各種の演出装置を単一の制御基板(CPU)で制御するように構成しても良い。
【0066】
・前記実施形態において、統括制御基板34を、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33のうち1つ又は2つの制御基板と兼用構成にしても良い。例えば、音声制御基板33が、前記実施形態で説明した統括制御基板34の役割を担い、主制御基板30が出力した制御コマンドに基づいて各制御基板31〜33を統括的に制御しても良い。このとき、CPU、ROM及びRAMは、音声制御用と統括制御用に分けて別々に設けても良いし、兼用しても良い。この場合、音声制御基板33はサブ制御手段になると共に統括制御手段にもなり、表示制御基板31、ランプ制御基板32及び音声制御基板33によって演出制御手段が構成される。
【0067】
・前記実施形態では、可動装置K(キャラクタ体21の右腕22と顎24)が表示制御基板31(サブCPU31a)で制御されているが、ランプ制御基板32(サブCPU32a)、音声制御基板33(サブCPU33a)又は統括制御基板34(統括CPU34a)で制御するように構成しても良い。この場合、可動装置Kを制御する制御基板のROMには、予告パターンPT1〜PT3に対応する予告演出実行データが記憶される。
【0068】
・前記実施形態は、液晶式の可変表示器Hに限らず、変動画像によって表示演出を行うことが可能な他の種類の可変表示器Hにおいても前記実施形態と同様に具体化することができる。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、ドットマトリクス式の可変表示器に変更しても良い。
【0069】
・前記実施形態では、1〜8までの数字図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、0〜9までの10種類の数字図柄でも良い。また、数字図柄に代えて、文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などでも良い。さらに、大当りの組み合わせやはずれの組み合わせを形成する図柄の列数は、2列、4列、5列など任意に変更しても良い。また、可変表示器Hに図柄が導出される順番は、左列→中列→右列の順など任意に変更しても良く、左列→中列→右列である場合には左図柄と中図柄によってリーチの組み合わせが形成され、右図柄を導出するリーチ演出が行われる。
【0070】
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記可動装置は、人間を模したキャラクタ体を備え、該キャラクタ体には腕と顎が動作可能に設けられており、演出制御手段の制御によって、前記腕が前記可変表示部の表示領域内を指し示すように動作し、かつ、前記顎が閉口状態から開口状態に動作して、前記キャラクタ体が怒った態様を取り得る可動演出を行うように構成された請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0071】
(ロ)前記特定の予告画像はキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記怒った態様を取り得る可動演出に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情を驚いた表情に変化させるように前記表示装置を制御する前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
【0072】
(ハ)前記演出用可動体は人間の表情を表現し得るように構成されると共に前記特定の予告画像はキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記可動演出において前記演出用可動体の動作によって表現した人間の表情に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情を変化させるように前記表示装置を制御する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0073】
(ニ)前記複数種類の予告画像及び前記特定の予告画像に対して付与される可動演出の演出内容は、前記予告画像の表示による表示演出と可動演出が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように構成された請求項1〜請求項3に記載の遊技機。
【0074】
(ホ)前記複数種類の予告画像及び前記特定の予告画像に対して付与される可動演出の演出内容は、前記可動演出に対応させて、前記予告画像の表示が行われる過程において所定の関連付けが連想し得るように構成された請求項1〜請求項3に記載の遊技機。
【0075】
(ヘ)前記演出制御手段は、前記表示装置及び可動装置を含む各種の演出装置を制御する複数のサブ制御手段と、遊技機全体を制御するメイン制御手段からの制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御する統括制御手段によって構成されており、前記統括制御手段は、前記メイン制御手段が出力した遊技演出の演出パターンを指定する演出パターン信号を入力し、該演出パターン信号で指定された演出パターンに対応する前記予告画像と可動演出に基づく予告演出の予告パターンを決定し、該決定した予告パターンを指定する予告パターン信号及び前記演出パターン信号を前記各サブ制御手段に出力するように構成された請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の予告画像の表示態様を可動演出に対応させて変化させることにより、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】可変表示装置を示す正面図。
【図3】主制御基板、統括制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の具体的な構成を示すブロック図。
【図4】(a)〜(d)は、表示演出と可動演出が行われる態様を示す模式図。
【図5】(a)〜(c)は、表示演出と可動演出が行われる態様を示す模式図。
【符号の説明】
H…可変表示器(可変表示部)、K…可動装置、Ya…予告画像、Yb…予告画像、Yc…予告画像(特定の予告画像)、20…表示装置、22…右腕(演出用可動体)、24…顎(演出用可動体)、31…表示制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、32…ランプ制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、33…音声制御基板(演出制御手段を構成するサブ制御手段)、34…統括制御基板(演出制御手段を構成する統括制御手段)。
Claims (3)
- 図柄の変動に関連して表示演出を行う可変表示部を有する表示装置と、機械的な動作に関連して可動演出を行う演出用可動体を有する可動装置と、前記表示装置及び可動装置を制御する演出制御手段とを備え、前記可変表示部に停止表示された図柄組み合わせが特定の図柄組み合わせになったことに関連して大当り状態が生起される遊技機において、
前記演出制御手段は、前記可変表示部で図柄変動が開始してからリーチ状態が表示される迄の間に、前記大当り状態が生起される可能性があることを予告する複数の予告画像を予め定めた順序に従って段階的に表示させ、該可変表示部に表示された特定の予告画像に対して前記演出用可動体の動作による可動演出を行うと共に当該可動演出に対応させて前記特定の予告画像の表示態様を変化させるように前記表示装置及び可動装置を制御する遊技機。 - 前記予告画像は、背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像によって構成されており、
前記演出制御手段は、前記順序に従う最初の予告画像以降に表示された予告画像である前記背景画像及びキャラクタ画像のうち少なくとも何れかの画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記画像の表示態様を変化させるように前記表示装置を制御する請求項1に記載の遊技機。 - 前記特定の予告画像は、前記順序に従って最後に表示されるキャラクタ画像であって、前記演出制御手段は、前記順序に従って最後に表示される前記キャラクタ画像に対して前記可動演出を行い、当該可動演出に対応させて前記キャラクタ画像におけるキャラクタの表情及び動作のうち少なくとも何れかを変化させるように前記表示装置を制御する請求項1に記載の遊技機。
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